JP2004076295A - Block for retaining wall and retaining wall construction method - Google Patents

Abstract

<P>PROBLEM TO BE SOLVED: To construct a firm retaining wall including safety after construction and prevent occurrence of fluctuation of a construction period, in a concrete retaining wall block for constructing a retaining wall by piling up blocks in a slope face of a river , a road, or a reclaimed land. <P>SOLUTION: A concrete fixing hook 6 is integrally formed on the back face of a concrete rectangular parallelepiped block body 2. The fixing hook 6 is constituted of a fixing plate 6a and a leg 6b connecting the fixing plate 6a to the block body 2. The sectional area of the leg 6b of the fixing hook 6 is made smaller than the area of the fixing plate 6a. In this way, when many pieces of retaining wall blocks 1 are stuck, a clearance is generated at the periphery of the leg 6b of the fixing hook 6 of each retaining wall block 1 and these clearances are connected in all directions and a concrete filling space is formed in a lattice shape. <P>COPYRIGHT: (C)2004,JPO

Description

【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は、河川の法面や道路、造成地などに積み上げて擁壁を施工するためのコンクリート製の擁壁用ブロックと、この擁壁用ブロックを用いた擁壁施工方法に関するものである。
【０００２】
【従来の技術】
この種の擁壁においては、十分な土留め機能を発揮しうるように、河川の法面などに対して強固に固定することが重要である。
【０００３】
そのため、例えば特開平１１−３１０９１３号公報に開示されているように、自然石に棒状部材と座金を取り付けた施工石を複数個用意し、これら施工石を河川の法面などに積み上げた後、これら施工石の棒状部材および座金を土砂で埋設することにより、この土砂との摩擦力で各施工石を固定するという手法が提案されている。
【０００４】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、この手法では次のような不都合があった。
【０００５】
第１に、施工石を固定している土砂には流動性があるため、あまり強固な擁壁を施工することができないばかりか、地震や台風などの発生に伴って施工石が崩壊する恐れがあり、施工後の擁壁の安全性にも問題がある。
【０００６】
第２に、施工石の積み上げ作業とそれ以降の作業がすべて現場で行われることになるので、擁壁の工期が現場の状況（天候など）や現場作業者の技量に左右されやすく、工期のバラツキを惹起する危険性が高い。
【０００７】
本発明は、このような事情に鑑み、強固な擁壁を施工することができるとともに、施工後の安全性に問題がなく、しかも工期のバラツキの発生を抑制することが可能な擁壁用ブロックおよび擁壁施工方法を提供することを目的とする。
【０００８】
【課題を解決するための手段】
すなわち、本発明のうち擁壁用ブロックの発明は、コンクリートからなる直方体状のブロック本体（２）を有し、このブロック本体の背面に、コンクリートからなる固定フック（６）を一体に形成した擁壁用ブロック（１）において、前記固定フックとして、係止板（６ａ）と、この係止板を前記ブロック本体に連結する脚部（６ｂ）とからなる固定フックを用い、この固定フックの脚部の断面積を係止板の面積より小さくして構成される。ここで、固定フックの脚部は１本に限られず、２本以上の脚部を採用しても構わない。固定フックの脚部が２本以上ある場合は、これら脚部の総断面積が係止板の面積より小さくなるようにすればよい。
【０００９】
こうした構成を採用することにより、多数個の擁壁用ブロックを積み上げたとき、各擁壁用ブロックの固定フックの脚部の周囲（上下左右）に空隙ができ、これら空隙が四方八方につながってコンクリート充填空間が格子状に形成されるように作用する。
【００１０】
また、前記ブロック本体（２）に空胴部（３）を上下に貫通させて形成し、前記ブロック本体の前面に内外連通孔（１０）を前記空胴部に連通させて形成して構成される。
【００１１】
かかる構成により、空胴部をそのまま魚礁として利用できるようになるとともに、空胴部に植栽土を入れ、草木を植えることが可能となるように作用する。
【００１２】
一方、本発明のうち擁壁施工方法は、上記擁壁用ブロック（１）を用いて擁壁（１１）を施工する際に、複数個の擁壁用ブロックを組積して所定段数のブロック列（Ｒ１〜Ｒ６）を構築し、その後、これら擁壁用ブロックの固定フック（６）の周囲に胴込めコンクリート（１７）を充填して硬化させるようにして構成される。
【００１３】
かかる構成により、すべての擁壁用ブロックが同種材料の胴込めコンクリートで緊結固定されるように作用する。
【００１４】
また、上記擁壁用ブロック（１）を用いて擁壁（１１）を施工する際に、複数個の擁壁用ブロックを組積して所定段数のブロック列（Ｒ１〜Ｒ６）を構築し、その後、これら擁壁用ブロックの固定フック（６）の周囲に胴込めコンクリート（１７）を充填して硬化させるとともに、これら擁壁用ブロックの空胴部（３）に植栽土（１９）を入れるようにして構成される。
【００１５】
かかる構成により、すべての擁壁用ブロックが同種材料の胴込めコンクリートで緊結固定されるとともに、空胴部の植栽土に草木を植えることが可能となるように作用する。
【００１６】
さらに、上記擁壁用ブロック（１）をコンクリート充填空間（１８）が格子状に形成されるように複数個組み合わせてユニット化したブロックユニット（２０）を工場で必要個数だけ作製し、各ブロックユニットのコンクリート充填空間に胴込めコンクリート（１７）を工場で充填して硬化させ、その後、これらブロックユニットを現場に搬入して接合するようにして構成される。
【００１７】
かかる構成により、工場での作業が主体となるため、ブロックユニットの品質が向上し、かつ現場での作業効率がよくなるように作用する。
【００１８】
なお、括弧内の符号は図面において対応する要素を表す便宜的なものであり、したがって、本発明は図面上の記載に限定拘束されるものではない。このことは「特許請求の範囲」の欄についても同様である。
【００１９】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
【００２０】
＜第１の実施形態＞
図１は本発明に係る擁壁用ブロックの一実施形態を示す図であり、（ａ）はその平面図、（ｂ）はその右側面図、（ｃ）はその正面図、
図２は図１に示す擁壁用ブロックを平積みして擁壁を施工した状態を示す図であり、（ａ）はその正面図、（ｂ）は（ａ）のＢ−Ｂ線による断面図、（ｃ）は（ｂ）のＣ部分の拡大詳細図、（ｄ）は（ａ）のＤ−Ｄ線による拡大断面図、
図３は図１に示す擁壁用ブロックを谷積みして擁壁を施工した状態の正面図である。
【００２１】
この擁壁用ブロック１は、図１に示すように、コンクリートからなる直方体状のブロック本体２を有しており、ブロック本体２の背面にはコンクリートからなる固定フック６が一体に形成されている。この固定フック６は、ブロック本体２と同程度の面積を有する係止板６ａと、この係止板６ａをブロック本体２に連結する２本の脚部６ｂとから構成されており、図１（ａ）、（ｂ）に示すように、これら脚部６ｂの総断面積は係止板６ａの面積より小さくなっている。
【００２２】
また、図１（ａ）に示すように、ブロック本体２の中央には空胴部３が上下に貫通して形成されており、ブロック本体２の左右両側にはそれぞれ溝部４、５が上下に貫通して形成されている。さらに、ブロック本体２の前面には、図１（ｃ）に示すように、その上部中央に半円状の切欠部７が空胴部３に連通して形成されているとともに、その下部左右両端に１／４円状の切欠部８、９がそれぞれ溝部４、５に連通して形成されている。ここで、３個の切欠部７、８、９はすべて同一の曲率を有する円弧状となっている。なお、ブロック本体２の上面および下面にはそれぞれ係合凸部２ａおよび係合凹部２ｂが形成されている。
【００２３】
擁壁用ブロック１は以上のような構成を有するので、多数個の擁壁用ブロック１を河川の法面に平積みして擁壁１１を施工する際には、図２（ａ）、（ｂ）に示すように、河川の両側に基礎材１２を敷設した後、この基礎材１２の上側に基礎コンクリート１３を打設して養生する。そして、この基礎コンクリート１３が硬化したところで、所要個数の擁壁用ブロック１を現場（河川の法面の近く）に搬入し、以下に述べる手順に従い、これら擁壁用ブロック１を基礎コンクリート１３の上側に平積みで６段に積み上げる。
【００２４】
まず、基礎コンクリート１３上に、複数個の擁壁用ブロック１を水平方向に組積して１段目（最下段）のブロック列Ｒ１を構築する。すると、図２（ｄ）に示すように、互いに左右に隣接する擁壁用ブロック１の溝部４、５が対向して当接し、これら溝部４、５によって空胴１５が上下に貫通する形で形成される。
【００２５】
次に、１段目のブロック列Ｒ１の上側に、複数個の擁壁用ブロック１を当該擁壁用ブロック１の幅の半分だけ水平方向にずらして水平方向に組積することにより、２段目のブロック列Ｒ２を構築する。すると、この２段目のブロック列Ｒ２においても、互いに隣接する擁壁用ブロック１の溝部４、５が対向して当接し、これら溝部４、５によって空胴１５が上下に貫通する形で形成される。この際、２段目のブロック列Ｒ２は１段目のブロック列Ｒ１に対して擁壁用ブロック１の幅の半分だけ水平方向にずれているので、１段目のブロック列Ｒ１の各空胴１５の上側に２段目のブロック列Ｒ２の各擁壁用ブロック１の空胴部３が位置決めされると同時に、１段目のブロック列Ｒ１の各擁壁用ブロック１の空胴部３の上側に２段目のブロック列Ｒ２の各空胴１５が位置決めされた状態となる。
【００２６】
なお、図２（ｂ）に示すように、２段目のブロック列Ｒ２は１段目のブロック列Ｒ１上に傾斜して載置されることになるが、図２（ｃ）に示すように、２段目のブロック列Ｒ２にある擁壁用ブロック１のブロック本体２の係合凹部２ｂが１段目のブロック列Ｒ１にある擁壁用ブロック１のブロック本体２の係合凸部２ａに係合するので、２段目のブロック列Ｒ２が自重で後方へ滑り落ちる恐れはない。このことは、後述する３〜６段目のブロック列Ｒ３〜Ｒ６についても同様である。
【００２７】
次いで、２段目のブロック列Ｒ２の上側に、複数個の擁壁用ブロック１を当該擁壁用ブロック１の幅の半分だけ水平方向にずらして水平方向に組積することにより、３段目のブロック列Ｒ３を構築する。すると、この３段目のブロック列Ｒ３においても、互いに隣接する擁壁用ブロック１の溝部４、５が対向して当接し、これら溝部４、５によって空胴１５が上下に貫通する形で形成される。この際、３段目のブロック列Ｒ３は２段目のブロック列Ｒ２に対して擁壁用ブロック１の幅の半分だけ水平方向にずれているので、２段目のブロック列Ｒ２の各空胴１５の上側に３段目のブロック列Ｒ３の各擁壁用ブロック１の空胴部３が位置決めされると同時に、２段目のブロック列Ｒ２の各擁壁用ブロック１の空胴部３の上側に３段目のブロック列Ｒ３の各空胴１５が位置決めされた状態となる。また、１段目から３段目までのブロック列Ｒ１〜Ｒ３にあるすべての擁壁用ブロック１の固定フック６が集まって、図２（ｄ）に示すように、それらの脚部６ｂの周囲にコンクリート充填空間１８が格子状に形成される。
【００２８】
こうして１段目から３段目までのブロック列Ｒ１〜Ｒ３が構築されたところで、これらブロック列Ｒ１〜Ｒ３が後方へ倒壊しないように固定するため、図２（ｂ）に示すように、河川の法面とブロック列Ｒ１〜Ｒ３との間に砂利や割栗石などの裏込め材１６を充填した後、コンクリート充填空間１８に胴込めコンクリート１７を打設して養生する。すると、各擁壁用ブロック１の固定フック６の脚部６ｂの周囲に胴込めコンクリート１７が充填された状態で硬化し、すべての擁壁用ブロック１は、当該擁壁用ブロック１と同種の材料である胴込めコンクリート１７によって互いに強固に緊結されて河川の法面に固定される。
【００２９】
その後、３段目のブロック列Ｒ３の上側に、複数個の擁壁用ブロック１を当該擁壁用ブロック１の幅の半分だけ水平方向にずらして水平方向に組積することにより、４段目のブロック列Ｒ４を構築する。すると、この４段目のブロック列Ｒ４においても、互いに隣接する擁壁用ブロック１の溝部４、５が対向して当接し、これら溝部４、５によって空胴１５が上下に貫通する形で形成される。この際、４段目のブロック列Ｒ４は３段目のブロック列Ｒ３に対して擁壁用ブロック１の幅の半分だけ水平方向にずれているので、３段目のブロック列Ｒ３の各空胴１５の上側に４段目のブロック列Ｒ４の各擁壁用ブロック１の空胴部３が位置決めされると同時に、３段目のブロック列Ｒ３の各擁壁用ブロック１の空胴部３の上側に４段目のブロック列Ｒ４の各空胴１５が位置決めされた状態となる。
【００３０】
次に、４段目のブロック列Ｒ４の上側に、複数個の擁壁用ブロック１を当該擁壁用ブロック１の幅の半分だけ水平方向にずらして水平方向に組積することにより、５段目のブロック列Ｒ５を構築する。すると、この５段目のブロック列Ｒ５においても、互いに隣接する擁壁用ブロック１の溝部４、５が対向して当接し、これら溝部４、５によって空胴１５が上下に貫通する形で形成される。この際、５段目のブロック列Ｒ５は４段目のブロック列Ｒ４に対して擁壁用ブロック１の幅の半分だけ水平方向にずれているので、４段目のブロック列Ｒ４の各空胴１５の上側に５段目のブロック列Ｒ５の各擁壁用ブロック１の空胴部３が位置決めされると同時に、４段目のブロック列Ｒ４の各擁壁用ブロック１の空胴部３の上側に５段目のブロック列Ｒ５の各空胴１５が位置決めされた状態となる。
【００３１】
最後に、５段目のブロック列Ｒ５の上側に、複数個の擁壁用ブロック１を当該擁壁用ブロック１の幅の半分だけ水平方向にずらして水平方向に組積することにより、６段目（最上段）のブロック列Ｒ６を構築する。すると、この６段目のブロック列Ｒ６においても、互いに隣接する擁壁用ブロック１の溝部４、５が対向して当接し、これら溝部４、５によって空胴１５が上下に貫通する形で形成される。この際、６段目のブロック列Ｒ６は５段目のブロック列Ｒ５に対して擁壁用ブロック１の幅の半分だけ水平方向にずれているので、５段目のブロック列Ｒ５の各空胴１５の上側に６段目のブロック列Ｒ６の各擁壁用ブロック１の空胴部３が位置決めされると同時に、５段目のブロック列Ｒ５の各擁壁用ブロック１の空胴部３の上側に６段目のブロック列Ｒ６の各空胴１５が位置決めされた状態となる。また、４段目から６段目までのブロック列Ｒ４〜Ｒ６にあるすべての擁壁用ブロック１の固定フック６が集まって、それらの脚部６ｂの周囲にコンクリート充填空間１８が格子状に形成される。
【００３２】
こうして、さらに４段目から６段目までのブロック列Ｒ４〜Ｒ６が構築されたところで、これらブロック列Ｒ４〜Ｒ６が後方へ倒壊しないように固定するため、河川の法面とブロック列Ｒ４〜Ｒ６との間に裏込め材１６を充填した後、コンクリート充填空間１８に胴込めコンクリート１７を打設して養生する。すると、各擁壁用ブロック１の固定フック６の脚部６ｂの周囲に胴込めコンクリート１７が充填された状態で硬化し、すべての擁壁用ブロック１は、当該擁壁用ブロック１と同種の材料である胴込めコンクリート１７によって互いに強固に緊結されて河川の法面に固定される。
【００３３】
こうして、最下段から最上段までのすべてのブロック列Ｒ１〜Ｒ６の擁壁用ブロック１が河川の法面に固定されたところで、これら擁壁用ブロック１によって擁壁１１が施工された状態となる。このとき、任意の上下二段のブロック列Ｒ１〜Ｒ６において、下段のブロック列の各空胴１５の上側に上段のブロック列の各擁壁用ブロック１の空胴部３が位置決めされると同時に、下段のブロック列の各擁壁用ブロック１の空胴部３の上側に上段のブロック列の各空胴１５が位置決めされた状態となる。そのため、図２（ａ）に示すように、最上段（６段目）のブロック列Ｒ６から最下段（１段目）のブロック列Ｒ１まで空胴１５と空胴部３とが交互に上下方向に連通することになる。また、図２に示すように、互いに上下左右に隣接する擁壁用ブロックの切欠部７、８、９が協働して円形の内外連通孔１０を形成し、この内外連通孔１０を通じて擁壁用ブロック１の空胴部３または空胴１５と前方空間Ｓとが連通する。
【００３４】
そして、この擁壁１１をこのまま利用すれば、水面下においては河川の水が内外連通孔１０を通って擁壁用ブロック１の空胴部３および空胴１５に流れ込み、魚などの水棲動物が擁壁用ブロック１の一部（水面下の部分）を魚礁として利用できるようになるので、水棲動物にとって生息しやすい河川となり、擁壁用ブロック１の環境保全性が向上する。
【００３５】
また、河川の法面を緑化する場合には、最上段のブロック列Ｒ６にある各擁壁用ブロック１の空胴部３および各空胴１５に植栽土１９を投入する。すると、上述したとおり、最上段のブロック列Ｒ６から最下段のブロック列Ｒ１まで空胴１５と空胴部３とが交互に上下方向に連通しているので、この植栽土１９は順にブロック列Ｒ５、Ｒ４、Ｒ３、Ｒ２の擁壁用ブロック１の空胴部３または空胴１５を通って最下段のブロック列Ｒ１に達し、その上に次々と溜まっていく。その結果、図２（ｂ）、（ｃ）に示すように、すべての擁壁用ブロック１の空胴部３および空胴１５に植栽土１９が充填され、さらに、すべての内外連通孔１０から植栽土１９が河川側に現れるため、そこに草木を植えて緑化することが可能となる。
【００３６】
ところで、擁壁用ブロック１の積み方については、上述した平積み以外に谷積みも可能である。この谷積みを採用する場合は、図３に示すように、各擁壁用ブロック１を４５°傾けつつ組積していく。このときも、すべての擁壁用ブロック１の固定フック６の脚部６ｂの周囲にコンクリート充填空間１８が格子状に形成されるので、すべての擁壁用ブロック１は胴込めコンクリート１７によって互いに強固に緊結される。また、最上段から最下段まで空胴１５と空胴部３とが交互に上下方向に連通して稲妻形の経路が確保されるので、平積みの場合と同じく植栽土１９の投入を円滑に実施することができる。
【００３７】
なお、上述した第１の実施形態では、ブロック本体２の前面に円弧状（半円状、１／４円状）の切欠部７、８、９を設けることにより、積み上げたときに円形の内外連通孔１０が形成されるようにした場合について説明した。しかし、これら切欠部７、８、９の形状については円弧状に限るわけではなく、例えば、矩形状の切欠部７、８、９を採用して長方形の内外連通孔１０を形成することもできる。もちろん、擁壁用ブロック１の環境保全性を高める必要がない場合には、切欠部７、８、９を省略して擁壁用ブロック１の製造コストを下げることも可能である。
【００３８】
また、上述した第１の実施形態では、擁壁用ブロック１を平積みで６段に積み上げて擁壁１１を施工する場合について説明したが、この擁壁用ブロック１の段数は６段に限られないことは言及するまでもない。
【００３９】
さらに、上述した第１の実施形態では、所定個数の擁壁用ブロック１を現場（河川の法面の近く）に搬入した後、これら擁壁用ブロック１を現場で組積して擁壁１１を施工する場合について説明したが、この擁壁用ブロック１を何個か組み合わせた形状のブロックユニットを工場で予め作製し、このブロックユニットを現場に搬入して接合することにより、擁壁１１を施工することも可能である。以下、第２の実施形態として、このブロックユニットを用いた擁壁施工方法について説明する。
【００４０】
＜第２の実施形態＞
図４は図１に示す擁壁用ブロックを何個か組み合わせてユニット化したブロックユニットの一例を示す図であり、（ａ）はその正面図、（ｂ）はその平面図、（ｃ）はその左側面図、（ｄ）はその右側面図、（ｅ）は（ａ）のＥ−Ｅ線による断面図、（ｆ）は（ａ）のＦ−Ｆ線による断面図、
図５は図４に示すブロックユニットを平積みして擁壁を施工した状態を示す図であり、（ａ）はその正面図、（ｂ）は（ａ）のＢ−Ｂ線による断面図である。
【００４１】
このブロックユニット２０は、図４に示すように、上述した擁壁用ブロック１を何個か組み合わせた形状を有しており、その上面および左面には係合凸部２１、２２が形成されているとともに、その下面および右面には係合凹部２３、２４が形成されている。また、ブロックユニット２０には、図４（ｂ）、（ｆ）に示すように、複数個の空胴部３および空胴１５が左右に交互に並んで形成されており、これら空胴部３、空胴１５の後方にはコンクリート充填空間１８が格子状に形成されている。さらに、ブロックユニット２０の前面には、図４（ａ）に示すように、複数個の円形の内外連通孔１０が空胴部３または空胴１５に連通して形成されている。そして、図４（ｅ）、（ｆ）に示すように、すべての空胴部３および空胴１５には植栽土１９が投入されているとともに、コンクリート充填空間１８には胴込めコンクリート１７が充填されて硬化した状態となっている。そのため、ブロックユニット２０は胴込めコンクリート１７によって補剛されて高い剛性を発現する。なお、ブロックユニット２０の剛性をさらに向上させるため、コンクリート充填空間１８に鉄筋を縦横２方向に配筋してもよい。
【００４２】
ブロックユニット２０は以上のような構成を有するので、複数枚のブロックユニット２０を河川の法面に平積みして擁壁１１を施工する際には、所要枚数のブロックユニット２０を現場（河川の法面の近く）に搬入した後、図５に示すように、基礎コンクリート１３の上側にブロックユニット２０を３段に積み上げ、各ブロックユニット２０をその係合凸部２１、２２と係合凹部２３、２４とを嵌合して接合する。
【００４３】
この際、各ブロックユニット２０は、すでに述べたとおり、高い剛性を有しているため、ハンドリング性に優れ、その接合作業を短時間で効率よく行うことができる。しかも、すべてのブロックユニット２０は、工場で作製された高品質なものであるので、擁壁の工期が現場の状況や現場作業者の技量に左右される恐れはなく、予定どおりの工期で擁壁１１の施工を完了することが可能となる。
【００４４】
なお、上述した第２の実施形態では、ブロックユニット２０を３段に積み上げて擁壁１１を施工する場合について説明したが、このブロックユニット２０の段数は３段に限られないことは言うまでもない。
【００４５】
また、上述した第１および第２の実施形態においては、擁壁用ブロック１やブロックユニット２０を用いて河川の法面に擁壁１１を施工する場合について説明したが、道路または造成地などに擁壁１１を施工する場合に本発明を適用することも可能である。
【００４６】
【発明の効果】
以上説明したように、請求項１に記載の発明によれば、多数個の擁壁用ブロックを積み上げたとき、各擁壁用ブロックの固定フックの脚部の周囲（上下左右）に空隙ができ、これら空隙が四方八方につながってコンクリート充填空間が格子状に形成されることから、地震や台風などに耐え、施工後の安全性にも問題のない強固な擁壁を施工しうる擁壁用ブロックを提供することができる。
【００４７】
また、請求項２に記載の発明によれば、空胴部をそのまま魚礁として利用できるようになるとともに、空胴部に植栽土を入れ、草木を植えることが可能となることから、上述した作用効果に加えて、水棲動物が生息しやすく、また緑化によって自然景観を維持することが可能な環境適応型の擁壁用ブロックを提供することができる。
【００４８】
一方、請求項３に記載の発明によれば、すべての擁壁用ブロックが同種材料の胴込めコンクリートで緊結固定されるため、地震や台風などに耐え、施工後の安全性にも問題のない強固な擁壁を施工しうる擁壁施工方法を提供することができる。
【００４９】
また、請求項４に記載の発明によれば、すべての擁壁用ブロックが同種材料の胴込めコンクリートで緊結固定されるとともに、空胴部の植栽土に草木を植えることが可能となるため、上述した作用効果に加えて、水棲動物が生息しやすく、また緑化によって自然景観を維持することが可能な環境適応型の擁壁施工方法を提供することができる。
【００５０】
さらに、請求項５に記載の発明によれば、工場での作業が主体となるため、ブロックユニットの品質が向上し、かつ現場での作業効率がよくなることから、上述した作用効果に加えて、工期のバラツキの発生を抑制することが可能な擁壁施工方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明に係る擁壁用ブロックの一実施形態を示す図であり、（ａ）はその平面図、（ｂ）はその右側面図、（ｃ）はその正面図である。
【図２】図１に示す擁壁用ブロックを平積みして擁壁を施工した状態を示す図であり、（ａ）はその正面図、（ｂ）は（ａ）のＢ−Ｂ線による断面図、（ｃ）は（ｂ）のＣ部分の拡大詳細図、（ｄ）は（ａ）のＤ−Ｄ線による拡大断面図である。
【図３】図１に示す擁壁用ブロックを谷積みして擁壁を施工した状態の正面図である。
【図４】図１に示す擁壁用ブロックを何個か組み合わせてユニット化したブロックユニットの一例を示す図であり、（ａ）はその正面図、（ｂ）はその平面図、（ｃ）はその左側面図、（ｄ）はその右側面図、（ｅ）は（ａ）のＥ−Ｅ線による断面図、（ｆ）は（ａ）のＦ−Ｆ線による断面図である。
【図５】図４に示すブロックユニットを平積みして擁壁を施工した状態を示す図であり、（ａ）はその正面図、（ｂ）は（ａ）のＢ−Ｂ線による断面図である。
【符号の説明】
１……擁壁用ブロック
２……ブロック本体
３……空胴部
６……固定フック
６ａ……係止板
６ｂ……脚部
１０……内外連通孔
１１……擁壁
１７……胴込めコンクリート
１８……コンクリート充填空間
１９……植栽土
２０……ブロックユニット
Ｒ１〜Ｒ６……ブロック列[0001]
TECHNICAL FIELD OF THE INVENTION
TECHNICAL FIELD The present invention relates to a concrete retaining wall block for stacking a retaining wall on a slope of a river, a road, a lands, and the like, and a retaining wall construction method using the retaining wall block.
[0002]
[Prior art]
In this type of retaining wall, it is important that the retaining wall be firmly fixed to the slope of a river so as to exhibit a sufficient earth retaining function.
[0003]
Therefore, as disclosed in, for example, Japanese Patent Application Laid-Open No. H11-310913, a plurality of construction stones in which a bar-shaped member and a washer are attached to natural stone are prepared, and after these construction stones are stacked on a slope of a river, A method has been proposed in which a rod-like member and a washer of these construction stones are buried with earth and sand, and each construction stone is fixed by a frictional force with the earth and sand.
[0004]
[Problems to be solved by the invention]
However, this method has the following disadvantages.
[0005]
First, because the earth and sand that fix the construction stone has fluidity, it is not only possible to construct a very strong retaining wall, but also the construction stone may collapse due to the occurrence of an earthquake or typhoon. There is also a problem with the safety of the retaining wall after construction.
[0006]
Secondly, since the work of stacking construction stones and the work after that are all performed on site, the construction period of the retaining wall is easily affected by the site conditions (weather, etc.) and the skills of the site workers. There is a high risk of causing variations.
[0007]
In view of such circumstances, the present invention can construct a strong retaining wall, has no problem in safety after construction, and can suppress the occurrence of construction period variations. And a retaining wall construction method.
[0008]
[Means for Solving the Problems]
That is, the invention of the retaining wall block of the present invention has a rectangular parallelepiped block main body (2) made of concrete, and a fixed hook (6) made of concrete is integrally formed on the back surface of the block main body. In the wall block (1), a fixed hook including a locking plate (6a) and a leg (6b) connecting the locking plate to the block body is used as the fixed hook. The cross-sectional area of the portion is made smaller than the area of the locking plate. Here, the number of legs of the fixed hook is not limited to one, and two or more legs may be employed. If the fixed hook has two or more legs, the total cross-sectional area of these legs may be smaller than the area of the locking plate.
[0009]
By adopting such a configuration, when a large number of retaining wall blocks are stacked, voids are formed around the legs of the fixed hooks (up, down, left and right) of each retaining wall block, and these voids are connected in all directions. It works so that the concrete filling space is formed in a lattice shape.
[0010]
Also, the block body (2) is formed by vertically penetrating a cavity (3), and an inner / outer communication hole (10) is formed on the front surface of the block body by communicating with the cavity. You.
[0011]
With this configuration, the hollow portion can be used as a fish reef as it is, and the plant soil can be put in the hollow portion, so that plants can be planted.
[0012]
On the other hand, in the retaining wall construction method of the present invention, when constructing the retaining wall (11) using the retaining wall block (1), a plurality of retaining wall blocks are piled up and a predetermined number of blocks are stacked. Rows (R1 to R6) are constructed, and then the concrete around the fixed hooks (6) of these retaining wall blocks is filled with hardening concrete and hardened.
[0013]
With such a configuration, all the retaining wall blocks act so as to be tightly fixed by the stuffed concrete of the same material.
[0014]
Further, when constructing the retaining wall (11) using the retaining wall block (1), a plurality of retaining wall blocks are assembled to construct a predetermined number of block rows (R1 to R6), After that, around the fixing hooks (6) of the retaining wall blocks, the concrete (17) is filled and hardened, and the planting soil (19) is filled in the hollow portions (3) of the retaining wall blocks. It is configured to be inserted.
[0015]
With such a configuration, all the retaining wall blocks are tightly fixed with the stuffed concrete made of the same material, and the vegetation can be planted on the planting soil in the cavity.
[0016]
Furthermore, a required number of block units (20) are produced in a factory by combining a plurality of the retaining wall blocks (1) such that the concrete filling space (18) is formed in a lattice shape, and each block unit is manufactured. The concrete filling space (17) is filled with hardened concrete (17) at the factory and hardened, and then these block units are carried to the site and joined.
[0017]
With such a configuration, work in a factory is mainly performed, so that the quality of the block unit is improved and the work efficiency in the field is improved.
[0018]
It should be noted that reference numerals in parentheses are for convenience showing corresponding elements in the drawings, and therefore, the present invention is not limited to the description in the drawings. This is the same for the column of “Claims”.
[0019]
BEST MODE FOR CARRYING OUT THE INVENTION
Hereinafter, embodiments of the present invention will be described with reference to the drawings.
[0020]
<First embodiment>
1A and 1B are diagrams showing an embodiment of a retaining wall block according to the present invention, wherein FIG. 1A is a plan view thereof, FIG. 1B is a right side view thereof, and FIG.
2A and 2B are diagrams showing a state in which the retaining wall blocks shown in FIG. 1 are piled up to form a retaining wall, wherein FIG. 2A is a front view thereof, and FIG. 2B is a cross-sectional view taken along line BB of FIG. FIG. 1C is an enlarged detailed view of a portion C of FIG. 2B, FIG. 2D is an enlarged sectional view taken along line DD of FIG.
FIG. 3 is a front view of a state in which the retaining wall blocks shown in FIG.
[0021]
As shown in FIG. 1, the retaining wall block 1 has a rectangular parallelepiped block main body 2 made of concrete, and a fixed hook 6 made of concrete is integrally formed on the back surface of the block main body 2. . The fixing hook 6 includes a locking plate 6a having an area approximately equal to that of the block main body 2 and two legs 6b connecting the locking plate 6a to the block main body 2 as shown in FIG. As shown in (a) and (b), the total cross-sectional area of these legs 6b is smaller than the area of the locking plate 6a.
[0022]
As shown in FIG. 1 (a), a cavity 3 is formed vertically through the center of the block body 2, and grooves 4 and 5 are vertically formed on both left and right sides of the block body 2, respectively. It is formed through. Further, on the front surface of the block body 2, as shown in FIG. 1 (c), a semicircular cutout 7 is formed at the center of the upper part so as to communicate with the cavity part 3, and the lower left and right ends thereof are formed. Are formed with cutouts 8 and 9 each having a quarter circle shape and communicating with the grooves 4 and 5, respectively. Here, the three cutouts 7, 8, and 9 are all arcs having the same curvature. Note that an engagement projection 2a and an engagement recess 2b are formed on the upper and lower surfaces of the block body 2, respectively.
[0023]
Since the retaining wall block 1 has the above-described configuration, when a large number of retaining wall blocks 1 are piled up on the slope of a river to construct the retaining wall 11, FIGS. As shown in b), after laying the base material 12 on both sides of the river, a base concrete 13 is poured over the base material 12 and cured. When the foundation concrete 13 has hardened, the required number of retaining wall blocks 1 are carried to the site (near the slope of the river), and these retaining wall blocks 1 are transferred to the foundation concrete 13 according to the procedure described below. Pile up six layers with flat top.
[0024]
First, a plurality of retaining wall blocks 1 are horizontally laid on the foundation concrete 13 to construct a first (lowest) block row R1. Then, as shown in FIG. 2 (d), the grooves 4, 5 of the retaining wall block 1, which are adjacent to each other on the left and right, are opposed to each other, and the cavity 15 is vertically penetrated by these grooves 4, 5. It is formed.
[0025]
Next, a plurality of retaining wall blocks 1 are horizontally shifted by half the width of the retaining wall block 1 in the horizontal direction above the first-stage block row R1, thereby forming a two-stage matrix. The eye block sequence R2 is constructed. Then, also in the second row of blocks R2, the grooves 4 and 5 of the retaining wall block 1 adjacent to each other face each other and come into contact with each other, and the cavity 15 is formed so as to penetrate vertically by the grooves 4 and 5. Is done. At this time, since the second-stage block row R2 is horizontally displaced from the first-stage block row R1 by half the width of the retaining wall block 1, each cavity of the first-stage block row R1 is displaced. The cavity 3 of each retaining wall block 1 of the second row of block rows R2 is positioned above the top 15 and at the same time the cavity 3 of each retaining wall block 1 of the first row of block rows R1. Each cavity 15 of the second row of blocks R2 is positioned on the upper side.
[0026]
In addition, as shown in FIG. 2B, the second-stage block row R2 is inclinedly placed on the first-stage block row R1, but as shown in FIG. 2C. The engaging concave portion 2b of the block body 2 of the retaining wall block 1 in the second row of block rows R2 is engaged with the engaging convex portion 2a of the block main body 2 of the retaining wall block 1 in the first block row R1. Since the second row of blocks R2 is engaged, there is no possibility that the second row of blocks R2 will slide rearward under its own weight. This is the same for the third to sixth-stage block rows R3 to R6 described later.
[0027]
Next, a plurality of retaining wall blocks 1 are horizontally shifted by half the width of the retaining wall block 1 in the horizontal direction above the second-stage block row R2, and the third retaining wall blocks 1 are stacked horizontally. Is constructed. Then, also in the third block row R3, the grooves 4 and 5 of the retaining wall block 1 adjacent to each other face each other and come into contact with each other, so that the cavity 15 is formed so as to penetrate vertically. Is done. At this time, since the third-stage block row R3 is horizontally displaced from the second-stage block row R2 by half the width of the retaining wall block 1, each cavity of the second-stage block row R2. At the same time, the cavity 3 of each retaining wall block 1 of the third row of blocks R3 is positioned above 15 and the cavity 3 of each retaining wall block 1 of the second row of blocks R2. Each cavity 15 of the third row of blocks R3 is positioned on the upper side. In addition, the fixing hooks 6 of all the retaining wall blocks 1 in the first to third block rows R1 to R3 are gathered and, as shown in FIG. 2 (d), around the legs 6b. The concrete filling space 18 is formed in a lattice shape.
[0028]
When the first to third block rows R1 to R3 are thus constructed, the block rows R1 to R3 are fixed so that they do not collapse backward, as shown in FIG. After filling the backfilling material 16 such as gravel or split stone between the slope and the block rows R1 to R3, the concrete filling 17 is poured into the concrete filling space 18 and cured. Then, the surrounding concrete around the legs 6b of the fixed hooks 6 of each retaining wall block 1 is hardened in a state where the concrete 17 is filled, and all the retaining wall blocks 1 are of the same type as the retaining wall block 1. It is firmly tied to each other by the stuffing concrete 17 which is a material and fixed to the slope of the river.
[0029]
Thereafter, a plurality of retaining wall blocks 1 are horizontally shifted by half the width of the retaining wall block 1 in the horizontal direction above the third row of block rows R3 to thereby form the fourth row. Is constructed. Then, also in the fourth block row R4, the grooves 4 and 5 of the retaining wall block 1 adjacent to each other face each other and abut against each other, and the cavity 15 is formed so as to penetrate vertically by the grooves 4 and 5. Is done. At this time, since the fourth block row R4 is horizontally displaced from the third block row R3 by half the width of the retaining wall block 1, each cavity of the third block row R3 is provided. At the same time, the cavity 3 of each retaining wall block 1 of the fourth row of blocks R4 is positioned above 15 and at the same time the cavity 3 of each retaining wall block 1 of the third row of blocks R3 is positioned. Each cavity 15 of the fourth row of blocks R4 is positioned above.
[0030]
Next, on the upper side of the fourth block row R4, a plurality of retaining wall blocks 1 are horizontally displaced by half the width of the retaining wall block 1 to be horizontally laid, thereby forming a five-step masonry. Construct an eye block sequence R5. Then, also in the fifth block row R5, the grooves 4 and 5 of the retaining wall block 1 adjacent to each other face each other and come into contact with each other, and the cavity 15 is formed so as to penetrate vertically by the grooves 4 and 5. Is done. At this time, since the fifth block row R5 is horizontally displaced from the fourth block row R4 by half the width of the retaining wall block 1, each cavity of the fourth block row R4 is displaced. The cavity 3 of each retaining wall block 1 of the fifth row of blocks R5 is positioned above the fifteenth row 15 at the same time as the cavity 3 of each retaining wall block 1 of the fourth row of blocks R4. Each cavity 15 of the fifth row of blocks R5 is positioned above.
[0031]
Finally, a plurality of retaining wall blocks 1 are horizontally shifted by half the width of the retaining wall block 1 horizontally above the fifth row of block rows R5, thereby forming a six-stage block. The block row R6 of the eye (top row) is constructed. Then, also in the sixth row of rows R6, the grooves 4 and 5 of the retaining wall block 1 adjacent to each other face each other and come into contact with each other, so that the cavity 15 is formed so as to penetrate vertically. Is done. At this time, since the sixth block row R6 is horizontally displaced from the fifth block row R5 by half the width of the retaining wall block 1, each cavity of the fifth block row R5 is displaced. The cavity 3 of each retaining wall block 1 of the sixth row of blocks R6 is positioned above the fifteenth row, and at the same time, the cavity 3 of each retaining wall block 1 of the fifth row of blocks R5 is positioned. Each cavity 15 of the sixth row of blocks R6 is positioned above. In addition, the fixed hooks 6 of all the retaining wall blocks 1 in the block rows R4 to R6 from the fourth to the sixth row gather, and a concrete filling space 18 is formed in a grid around the legs 6b. Is done.
[0032]
In this way, when the fourth to sixth block rows R4 to R6 have been constructed, the block rows R4 to R6 are fixed so that they do not collapse backward, so that the river slope and the block rows R4 to R6 are fixed. After filling the backfill material 16 between them, the filling concrete 17 is poured into the concrete filling space 18 and cured. Then, the surrounding concrete around the legs 6b of the fixed hooks 6 of each retaining wall block 1 is hardened in a state where the concrete 17 is filled, and all the retaining wall blocks 1 are of the same type as the retaining wall block 1. It is firmly tied to each other by the stuffing concrete 17 which is a material and fixed to the slope of the river.
[0033]
In this manner, when the retaining wall blocks 1 of all the block rows R1 to R6 from the bottom to the top are fixed to the slope of the river, the retaining wall 11 is constructed by these retaining wall blocks 1. . At this time, in any two upper and lower block rows R1 to R6, the cavity portion 3 of each retaining wall block 1 in the upper block row is positioned above each cavity 15 in the lower block row. Thus, the cavities 15 of the upper block row are positioned above the cavities 3 of the retaining wall blocks 1 of the lower block row. Therefore, as shown in FIG. 2A, the cavities 15 and the cavities 3 are alternately arranged in the vertical direction from the uppermost (sixth) block row R6 to the lowermost (first) block row R1. Will be in communication. As shown in FIG. 2, the notch portions 7, 8, and 9 of the retaining wall blocks vertically and horizontally adjacent to each other cooperate to form a circular inner / outer communication hole 10, and the retaining wall is formed through the inner / outer communication hole 10. The cavity 3 or cavity 15 of the application block 1 communicates with the front space S.
[0034]
If the retaining wall 11 is used as it is, under the surface of the water, the water of the river flows into the cavity 3 and the cavity 15 of the retaining wall block 1 through the inside / outside communication hole 10, and aquatic animals such as fish are circulated. Since a part of the retaining wall block 1 (the part below the water surface) can be used as a fish reef, the river becomes a river that is easy to inhabit for aquatic animals, and the environmental preservation of the retaining wall block 1 is improved.
[0035]
When the slope of the river is greened, planting soil 19 is put into the cavity 3 and the cavity 15 of each retaining wall block 1 in the uppermost block row R6. Then, as described above, the cavities 15 and the cavities 3 are alternately communicated in the vertical direction from the uppermost block row R6 to the lowermost block row R1. Through the cavity 3 or cavity 15 of the retaining wall block 1 of R5, R4, R3, R2, it reaches the lowermost block row R1 and accumulates on it one after another. As a result, as shown in FIGS. 2B and 2C, the planting soil 19 is filled in the cavity portions 3 and the cavities 15 of all the retaining wall blocks 1, and further, all the inside and outside communication holes 10 are formed. Since the planting soil 19 appears on the river side, it is possible to plant and plant greenery there.
[0036]
Incidentally, as for the method of stacking the retaining wall blocks 1, valley stacking is possible in addition to the flat stacking described above. When this valley is adopted, as shown in FIG. 3, the blocks 1 for retaining walls are piled while being inclined at 45 °. Also at this time, since the concrete filling space 18 is formed in a grid around the legs 6b of the fixed hooks 6 of all the retaining wall blocks 1, all the retaining wall blocks 1 are firmly connected to each other by the stuffing concrete 17. Be tied to. In addition, since the cavity 15 and the cavity 3 alternately communicate with each other in the vertical direction from the uppermost stage to the lowermost stage, a lightning-shaped path is secured, so that the planting soil 19 can be smoothly injected as in the case of flat stacking. Can be implemented.
[0037]
In the first embodiment described above, the arc-shaped (semicircular, quarter-circular) cutouts 7, 8, and 9 are provided on the front surface of the block main body 2, so that when the blocks are stacked, they are circular in and out. The case where the communication hole 10 is formed has been described. However, the shape of these cutouts 7, 8, 9 is not limited to an arc shape. For example, rectangular communication holes 10 can be formed by adopting rectangular cutouts 7, 8, 9. . Of course, when it is not necessary to enhance the environmental preservation of the retaining wall block 1, the notch portions 7, 8, and 9 can be omitted to reduce the manufacturing cost of the retaining wall block 1.
[0038]
Further, in the first embodiment described above, the case where the retaining wall blocks 1 are piled up in six levels and the retaining wall 11 is constructed is described. However, the number of the retaining wall blocks 1 is limited to six levels. It goes without saying that it cannot be done.
[0039]
Furthermore, in the first embodiment described above, after a predetermined number of retaining wall blocks 1 are carried into the site (near a river slope), these retaining wall blocks 1 are piled up at the site to form the retaining wall 11. Has been described, but a block unit having a shape in which some of the retaining wall blocks 1 are combined is prepared in advance in a factory, and the block unit is carried to the site and joined to form the retaining wall 11. Construction is also possible. Hereinafter, as a second embodiment, a retaining wall construction method using this block unit will be described.
[0040]
<Second embodiment>
FIGS. 4A and 4B are diagrams showing an example of a block unit in which some of the retaining wall blocks shown in FIG. 1 are combined to form a unit, where FIG. 4A is a front view, FIG. 4B is a plan view thereof, and FIG. (D) is a right side view thereof, (e) is a sectional view taken along line EE of (a), (f) is a sectional view taken along line FF of (a),
5: is a figure which shows the state which piled up the block unit shown in FIG. 4, and constructed the retaining wall, (a) is the front view, (b) is sectional drawing by the BB line of (a). is there.
[0041]
As shown in FIG. 4, the block unit 20 has a shape in which some of the above-described retaining wall blocks 1 are combined, and engagement protrusions 21 and 22 are formed on the upper surface and the left surface thereof. In addition, engagement recesses 23 and 24 are formed on the lower surface and the right surface. As shown in FIGS. 4B and 4F, the block unit 20 is formed with a plurality of cavities 3 and cavities 15 alternately arranged on the left and right. Behind the cavity 15, a concrete filling space 18 is formed in a lattice shape. Further, on the front surface of the block unit 20, a plurality of circular inner / outer communication holes 10 are formed so as to communicate with the cavity 3 or the cavity 15, as shown in FIG. Then, as shown in FIGS. 4E and 4F, planting soil 19 is put into all the cavities 3 and the cavities 15, and the concrete filling 17 is put into the concrete filling space 18. It is filled and cured. Therefore, the block unit 20 is stiffened by the stuffing concrete 17 and exhibits high rigidity. In order to further improve the rigidity of the block unit 20, reinforcing bars may be arranged in the concrete filling space 18 in two directions.
[0042]
Since the block units 20 have the above configuration, when the plurality of block units 20 are stacked on the slope of the river and the retaining wall 11 is constructed, the required number of block units 20 are placed on the site (of the river). 5), the block units 20 are stacked in three steps on the upper side of the foundation concrete 13, and each block unit 20 is provided with its engaging projections 21 and 22 and the engaging recess 23 as shown in FIG. , 24 are fitted and joined.
[0043]
At this time, since each block unit 20 has high rigidity as described above, it is excellent in handleability, and the joining operation can be performed efficiently in a short time. In addition, since all the block units 20 are of high quality manufactured in the factory, the construction period of the retaining wall does not depend on the situation of the site and the skills of the site workers, and the construction period is as scheduled. The construction of the wall 11 can be completed.
[0044]
In the above-described second embodiment, a case has been described in which the block units 20 are stacked in three stages to construct the retaining wall 11, but it is needless to say that the number of stages of the block units 20 is not limited to three.
[0045]
Further, in the first and second embodiments described above, the case where the retaining wall 11 is constructed on the slope of the river using the retaining wall block 1 and the block unit 20 has been described. The present invention can be applied to the case where the retaining wall 11 is constructed.
[0046]
【The invention's effect】
As described above, according to the first aspect of the invention, when a large number of retaining wall blocks are stacked, a gap is formed around the legs (up, down, left and right) of the fixing hook of each retaining wall block. Since these voids are connected in all directions and the concrete filling space is formed in a grid pattern, it can withstand earthquakes and typhoons, and can be used for retaining walls that can be used to build strong retaining walls without any problem in safety after construction Blocks can be provided.
[0047]
According to the second aspect of the present invention, the hollow portion can be used as a fish reef as it is, and planting soil can be put in the hollow portion and plants can be planted. In addition to the function and effect, it is possible to provide an environment-adaptive retaining wall block capable of easily inhabiting aquatic animals and maintaining a natural landscape by greening.
[0048]
On the other hand, according to the third aspect of the present invention, since all the retaining wall blocks are tightly fixed with the stuffed concrete of the same material, they withstand earthquakes, typhoons, etc., and there is no problem in safety after construction. It is possible to provide a retaining wall construction method capable of constructing a strong retaining wall.
[0049]
In addition, according to the invention described in claim 4, all the retaining wall blocks are tightly fixed by the stuffing concrete of the same material, and it becomes possible to plant plants on the planting soil in the cavity. In addition to the above-described effects, it is possible to provide an environment-adaptive retaining wall construction method capable of easily retaining aquatic animals and maintaining a natural landscape by greening.
[0050]
Furthermore, according to the invention as set forth in claim 5, since the work in the factory is mainly performed, the quality of the block unit is improved, and the work efficiency on the site is improved. It is possible to provide a retaining wall construction method capable of suppressing occurrence of construction period variations.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a view showing an embodiment of a retaining wall block according to the present invention, wherein (a) is a plan view thereof, (b) is a right side view thereof, and (c) is a front view thereof.
FIGS. 2A and 2B are diagrams showing a state in which the retaining wall blocks shown in FIG. 1 are piled up and a retaining wall is constructed, wherein FIG. 2A is a front view thereof, and FIG. FIG. 4C is an enlarged detailed view of a portion C in FIG. 4B, and FIG. 4D is an enlarged sectional view taken along line DD in FIG.
3 is a front view of a state where the retaining wall blocks illustrated in FIG. 1 are piled up to form a retaining wall.
4A and 4B are diagrams showing an example of a block unit in which some retaining wall blocks shown in FIG. 1 are combined to form a unit, wherein FIG. 4A is a front view, FIG. 4B is a plan view thereof, and FIG. Is a left side view thereof, (d) is a right side view thereof, (e) is a sectional view taken along line EE of (a), and (f) is a sectional view taken along line FF of (a).
5A and 5B are diagrams showing a state in which the block units shown in FIG. 4 are piled up to form a retaining wall, (a) is a front view thereof, and (b) is a cross-sectional view taken along line BB of (a). It is.
[Explanation of symbols]
DESCRIPTION OF SYMBOLS 1 ... Retaining wall block 2 ... Block main body 3 ... Cavity part 6 ... Fixing hook 6a ... Locking plate 6b ... Leg part 10 ... Internal / external communication hole 11 ... Retaining wall 17 ... Packing Concrete 18 Concrete filling space 19 Planting soil 20 Block units R1 to R6 Block row

Claims (5)

コンクリートからなる直方体状のブロック本体（２）を有し、
このブロック本体の背面に、コンクリートからなる固定フック（６）を一体に形成した擁壁用ブロック（１）において、
前記固定フックとして、
係止板（６ａ）と、この係止板を前記ブロック本体に連結する脚部（６ｂ）とからなる固定フックを用い、
この固定フックの脚部の断面積を係止板の面積より小さくしたことを特徴とする擁壁用ブロック。It has a rectangular parallelepiped block body (2) made of concrete,
In the retaining wall block (1) integrally formed with a fixed hook (6) made of concrete on the back surface of the block body,
As the fixed hook,
A fixing hook comprising a locking plate (6a) and a leg (6b) connecting the locking plate to the block body is used.
A retaining wall block, wherein a cross-sectional area of a leg portion of the fixing hook is smaller than an area of a locking plate. 前記ブロック本体（２）に空胴部（３）を上下に貫通させて形成し、
前記ブロック本体の前面に内外連通孔（１０）を前記空胴部に連通させて形成したことを特徴とする請求項１に記載の擁壁用ブロック。A cavity portion (3) is formed by vertically penetrating the block body (2);
The retaining wall block according to claim 1, wherein an inside / outside communication hole (10) is formed in the front surface of the block body so as to communicate with the cavity. 請求項１に記載の擁壁用ブロック（１）を用いて擁壁（１１）を施工する際に、
複数個の擁壁用ブロックを組積して所定段数のブロック列（Ｒ１〜Ｒ６）を構築し、
その後、これら擁壁用ブロックの固定フック（６）の周囲に胴込めコンクリート（１７）を充填して硬化させるようにしたことを特徴とする擁壁施工方法。When the retaining wall (11) is constructed using the retaining wall block (1) according to claim 1,
A plurality of retaining wall blocks are assembled to construct a predetermined number of block rows (R1 to R6),
After that, the concrete around the fixed hooks (6) of the retaining wall blocks is filled with hardening concrete (17) to be hardened. 請求項２に記載の擁壁用ブロック（１）を用いて擁壁（１１）を施工する際に、
複数個の擁壁用ブロックを組積して所定段数のブロック列（Ｒ１〜Ｒ６）を構築し、
その後、これら擁壁用ブロックの固定フック（６）の周囲に胴込めコンクリート（１７）を充填して硬化させるとともに、
これら擁壁用ブロックの空胴部（３）に植栽土（１９）を入れるようにしたことを特徴とする擁壁施工方法。When the retaining wall (11) is constructed using the retaining wall block (1) according to claim 2,
A plurality of retaining wall blocks are assembled to construct a predetermined number of block rows (R1 to R6),
After that, the concrete around the fixed hooks (6) of the retaining wall blocks is filled with hardening concrete (17) and hardened.
A method for constructing a retaining wall, wherein planting soil (19) is put in the cavity (3) of the retaining wall block. 請求項１または請求項２に記載の擁壁用ブロック（１）をコンクリート充填空間（１８）が格子状に形成されるように複数個組み合わせてユニット化したブロックユニット（２０）を工場で必要個数だけ作製し、
各ブロックユニットのコンクリート充填空間に胴込めコンクリート（１７）を工場で充填して硬化させ、
その後、これらブロックユニットを現場に搬入して接合するようにしたことを特徴とする擁壁施工方法。A required number of block units (20) obtained by combining a plurality of the retaining wall blocks (1) according to claim 1 or 2 so as to form a concrete-filled space (18) in a lattice shape and forming a unit. Just make,
The concrete filling space of each block unit is filled with concrete (17) at the factory and hardened,
After that, these block units are brought to the site and joined to each other, and a retaining wall construction method is provided.

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