JP2004071972A - 避雷装置 - Google Patents

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福井 浩司
Tomoaki Akaho
赤穂 智章
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Abstract

【課題】作業性の低下や製品のコストアップを招来することなく、耐ねじり強度を向上させ、内部要素部品の良好な接合状態を確保することにある。
【解決手段】非直線性の電流電圧特性を有する限流素子1を一対の端子電極2,3間に挟み込んでそれらを同軸上に配列させ、その周囲に配置された複数本の絶縁ロッド4の両端に端子電極2,3を固定し、限流素子1および端子電極2,3の外周面に絶縁外被体5を被着した避雷装置において、一方の端子電極3と対向する限流素子1の端面に導電性のスペーサ9を接合し、その端子電極3に導電性の押圧ねじ15を貫挿してそのねじ先端部でスペーサ9を加圧することにより限流素子1を含む内部要素部品を軸方向に圧縮する構造を具備する。
【選択図】   図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば雷サージや開閉サージ等による異常電圧の発生時、送配電線の周辺設備をサージ等から保護するための避雷装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般的に、高圧や特別高圧の送配電線およびその付近への落雷による雷サージや、開閉器、遮断器などの入り切りによる開閉サージに起因して異常電圧が発生した際に送配電線の周辺設備をサージから保護するため、送配電線の電線側と接地側との間に避雷装置を取り付けている。
【0003】
この避雷装置は、サージ電圧に対して低抵抗、送配電線の通常の対地電圧に対して高抵抗を示す非直線性の電流電圧特性を有するZnO等からなる限流素子を備えた構造を具備する。この限流素子を一対の端子電極間に挟み込んでそれらを同軸上に配列させ、その周囲に複数本の絶縁ロッドを配置してそれら絶縁ロッドの両端に端子電極を固定し、限流素子および端子電極の外周面に絶縁外被体を被着した構造のものがある(特開昭63−312602号公報参照)。
【0004】
避雷装置では、通常、限流素子が高抵抗となっており電線側と接地側を絶縁しているが、サージ等による異常電圧が発生すると、限流素子が低抵抗となってこれを瞬時に大地に逃がし、その異常電圧が消滅すれば、限流素子が高抵抗となって大地に流れる電流を遮断する。この弁作用により、送配電線の周辺設備を雷サージや開閉サージ等の異常電圧から保護するようにしている。
【0005】
一方、避雷装置の性能を超える直撃雷などの異常電圧が発生すると、限流素子が故障することがあり、その場合、端子電極間で内部アークが発生し、そのアーク熱でもって大量のガスが発生して内部圧力が急激に上昇する。内部圧力が急激に上昇すると、絶縁外被体が簡単に破れてアークを外部に放出させて外部アークを発生させることにより内部アークを消滅させる。これにより、急激な内部圧力の上昇でもって避雷装置が爆発的に破壊されてその破片が周囲へ飛散することを未然に防止するようにしている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、従来の避雷装置では、限流素子を含む内部要素部品を複数本の絶縁ロッドで支える構造に基づく機械的強度を有するため、高い引張り強度を確保することはできる。しかしながら、耐ねじり強度が低く、避雷装置を送配電線の電線側と接地側に取り付けるに際して、装置取り付け用の端子ボルトを締め付ける時のねじり力で内部要素部品間に滑りが発生し、装置全体がねじれて変形することがある。
【0007】
なお、前述した絶縁ロッドの締め付け力を上げて内部要素部品の相互接触力を確保する手段も考えられるが、内部要素部品の良好な接合状態を得るためには、複数本の絶縁ロッドのそれぞれを均等に締め付けなければならず、作業性の低下と製品のコストアップを招来するという問題が生じる。
【0008】
また、従来の避雷装置は、内部要素部品をコイルばねや皿ばね等の弾性部材により軸方向に圧縮する構造を具備したものであるため、絶縁外被体の一体成形時にその成形圧力により絶縁外被体の高分子材料が弾性部材を押し戻すため、内部要素部品である限流素子および端子電極間に高分子材料が侵入し、導通不良を招来する可能性があり、部分放電が生じて電波障害などの原因となる。
【0009】
この導通不良を防止するため、内部要素部品を導電性接合材(半田や導電性接着剤など)で接合することにより内部要素部品間の導電性を確保する手段も考えられるが、導電性接合材を使用していたのでは、製品のコストアップを招来するという問題が生じる。
【0010】
そこで、本発明は前記問題点に鑑みて提案されたもので、その目的とするところは、作業性の低下や製品のコストアップを招来することなく、耐ねじり強度を向上させ、内部要素部品の良好な接合状態を確保し得る避雷装置を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するための技術的手段として、本発明は、非直線性の電流電圧特性を有する限流素子を一対の端子電極間に挟み込んでそれらを同軸上に配列させ、その周囲に配置された複数本の絶縁ロッドの両端に前記端子電極を固定し、前記限流素子および端子電極の外周面に絶縁外被体を被着した避雷装置において、少なくとも一方の端子電極と対向する限流素子の端面に導電性のスペーサを接合し、前記端子電極に導電性の押圧ねじを螺挿してそのねじ先端部で前記スペーサを加圧することにより限流素子を含む内部要素部品を軸方向に圧縮可能としたことを特徴とする。
【0012】
ここで、「少なくとも一方の端子電極」としたのは、押圧ねじにより前記スペーサを介して内部要素部品を軸方向に圧縮する構造を、一対(電線側と接地側)の端子電極のうち、いずれか一方の端子電極または両方の端子電極に設けることを意味する。限流素子を含む内部要素部品には、限流素子以外にスペーサや皿ばねなどが該当する。また、一対の端子電極間に挟み込まれた限流素子としては、軸状に配列された複数個の限流素子を含む。
【0013】
本発明では、押圧ねじによりスペーサを介して内部要素部品を軸方向に圧縮する構造を具備したことにより、その圧縮荷重でもって内部要素部品間の摩擦力を増大させることができるので、避雷装置を送配電線の電線側と接地側に取り付けるに際して、装置取り付け用の端子ボルトを締め付ける時のねじり力で避雷装置の内部要素部品間に滑りが発生することを抑制でき、避雷装置の耐ねじり強度の向上が図れる。また、押圧ねじにより内部要素部品に作用する圧縮荷重でもって内部要素部品の接合状態における密着度を向上させることができるので、絶縁外被体の成形時、その絶縁外被体の高分子材料が内部要素部品間に侵入して導通不良が発生することを抑止できる。
【0014】
本発明の前記構成におけるスペーサは、その外周面が絶縁ロッドに当接することにより軸周り回転を規制可能とした形状を有することが望ましい。このようにすれば、避雷装置にねじり力が加わっても、スペーサの外周面が絶縁ロッドに当接することによりスペーサの軸周り回転を阻止できる。ここで、「絶縁ロッドに当接することにより軸周り回転を規制可能とした形状」とは、絶縁ロッドが嵌入する切欠きを設けた形状、絶縁ロッドが挿通される貫通孔を設けた形状などがあり、前述した切欠きや貫通孔を設ける以外にも、スペーサ自体の外形が絶縁ロッドに内接する四角形などの多角形状も有効である。
【0015】
ここで、避雷装置にねじり力が加わった場合、最初に滑りが発生するのが端子電極とスペーサ間であるため、そのスペーサの形状を前述のようにすれば、絶縁ロッドに対するスペーサの位置が一定となるため、ねじり力が加わった場合でも、端子電極とスペーサ間で滑りは発生しない。
【0016】
本発明の前記構成におけるスペーサは、少なくとも前記限流素子と接触する端面を粗面とすることが望ましい。このようにすれば、スペーサと限流素子との接合状態における摩擦力を増大させることができ、避雷装置の耐ねじり強度の向上が図れる。限流素子と接触する端面を粗面とする手段としては、金属(例えばアルミニウム)等の導電性材料を溶射したり、あるいはプレスや切削などの機械加工により形成したりすることが可能である。
【0017】
【発明の実施の形態】
図1および図2は本発明の実施形態を示す。この実施形態の避雷装置は、サージ電圧に対して低抵抗、送配電線の通常の対地電圧に対して高抵抗を示す非直線性の電流電圧特性を有するZnO等からなる複数個の限流素子1と、それら限流素子1の両端で電線側および接地側となる一対の端子電極2,3とを同軸上に配列させ、その周囲に三本以上(図では六本)の絶縁ロッド4を軸方向と平行に配置してそれら絶縁ロッド4の両端に端子電極2,3を固定し、限流素子1および端子電極2,3の外周面に絶縁外被体5を被着させた構造を具備する。
【0018】
この避雷装置では、通常、限流素子1が高抵抗となっており電線側と接地側を絶縁しているが、サージ等による異常電圧が発生すると、限流素子1が低抵抗となってこれを瞬時に大地に逃がし、その異常電圧が消滅すれば、限流素子1が高抵抗となって大地に流れる電流を遮断する。この弁作用により、送配電線の周辺設備を雷サージや開閉サージ等の異常電圧から保護するようにしている。
【0019】
一方、避雷装置の性能を超える直撃雷などの異常電圧が発生すると、限流素子1が故障することがあり、その場合、端子電極2,3間で内部アークが発生し、そのアーク熱でもって大量のガスが発生して内部圧力が急激に上昇する。内部圧力が急激に上昇すると、絶縁外被体5が簡単に破れてアークを外部に放出させて外部アークを発生させることにより内部アークを消滅させる。これにより、急激な内部圧力の上昇でもって避雷装置が爆発的に破壊されてその破片が周囲へ飛散することを未然に防止している。
【0020】
絶縁ロッド4と端子電極2,3との固定手段としては、以下の構造が適用可能である。図示しないが、まず第一に、端子電極2,3に軸方向貫通穴または切欠きを形成すると共に絶縁ロッド4の端部にねじ加工を施し、端子電極2,3の貫通穴または切欠きに絶縁ロッド4を挿通させた上でその絶縁ロッド4の端部をねじ止めする構造がある。第二に、端子電極2,3に軸方向貫通穴または凹孔を形成し、その貫通穴または凹孔に絶縁ロッド4を挿入した上で端子電極2,3を外部から加圧することにより絶縁ロッド4の端部を加締める構造がある。なお、この加締め構造では、加締めと共に絶縁ロッド4を貫通穴または凹孔に挿入した部位に接着材を塗布して両者を接着するようにしてもよい。第三に、図1に示すように端子電極2,3の軸方向凹孔6,7を形成し、絶縁ロッド4の端部に接着材(図示せず)を塗布した上でその絶縁ロッド4の端部を端子電極2,3の凹孔6,7に挿入して接着する構造がある。なお、図示の避雷装置では、前述した三つの固定手段のうち、第三の固定手段を採用したものを例示している。
【0021】
絶縁ロッド4は、例えば避雷装置の軸方向に平行な絶縁性繊維(例えばガラス繊維やアラミド繊維など)を束ねたものに樹脂を含浸させて固めたFRP棒や、樹脂を含浸させた絶縁性繊維のクロスを棒状に丸めて固めたFRP棒などを使用する。
【0022】
絶縁外被体5は、例えばシリコンゴム、EPゴム、EVA、エポキシ等の絶縁性、耐候性に優れた高分子材料を使用し、限流素子1および端子電極2,3の外周面に一体成形する。なお、一体成形以外に、例えばシリコンゴム、EPゴム、EVA等の襞付きまたは襞なしのチューブ成形体を熱収縮その他の手段により限流素子1および端子電極2,3の外周面に被せた構造としてもよい。この絶縁外被体5の内部空間にゲル状、ゴム状などの有機絶縁材料を充填してもよい。このように絶縁外被体5の内部空間に有機絶縁材料を充填すれば、外部からの湿気の侵入を防止して長期に亘る気密性を確保することができる。
【0023】
接地側の端子電極2と限流素子1との間には、常に導電性を確保するための皿ばね8と、その皿ばね8と限流素子1との接触を確実にするための導電性スペーサ9を介装している。また、電線側の端子電極3と限流素子1との間にも、その限流素子1に密接させて導電性のスペーサ9を配置している。それぞれのスペーサ9の内側端面、つまり、限流素子1と接触する端面10を粗面にする。このスペーサ9の内側端面10を粗面にする手段としては、金属(例えばアルミニウム)等の導電性材料を溶射したり、あるいはプレスや切削などの機械加工により凹凸形成したりすればよい。
【0024】
接地側と電線側に配されたスペーサ9には、図2に示すようにその外周面の円周方向に例えば等間隔で複数(図では六個)の切欠き11を形成し、その切欠き11に絶縁ロッド4を嵌入させることにより、スペーサ9の軸周り回転を規制することができる。避雷装置の内部要素部品の組み付けを考慮した場合、スペーサ9に切欠き11を形成しておけば、複数の限流素子1を同軸上に配列させてスペーサ9を配置した後、その側方から絶縁ロッド4をスペーサ9の切欠き11に嵌め込むだけでよいため、組み付け作業が容易となる点で好ましい。
【0025】
この実施形態では、スペーサ9に切欠き11を形成したが、スペーサ9に貫通穴を形成し、その貫通穴に絶縁ロッド4を挿通させた構造であってもよい。また、スペーサ9の外形も円盤状に限らず、矩形板状であってもよい。例えば、図3(a)に示すように切欠き11aを形成した矩形状のスペーサ9aや、同図(b)に示すように貫通穴11bを形成した矩形状のスペーサ9bや、同図(c)に示すように絶縁ロッド4に内接する大きさを有する矩形状のスペーサ9cであってもよい。これら形状を有するスペーサ9,9a〜9cのすべては、絶縁ロッド4に当接することにより軸周り回転が規制される。なお、スペーサ9,9a〜9cは板状に限らず、ブロック状のものであってもよい。
【0026】
また、図1に示すように接地側の端子電極2とスペーサ9間に配した皿ばね8は、電線側に配置することも可能である。その場合、二枚のスペーサの間に皿ばねを介装する必要がある。また、接地側に配された皿ばね8を省略する場合、接地側の端子電極2の内側端面12を粗面とすれば、その接地側のスペーサ9を省略して、接地側の端子電極2を限流素子1に直接的に接合させることが可能であり、その端子電極2の内側端面12が粗面であることから、限流素子1との電気的かつ機械的接合は確実なものとなる。なお、接地側の端子電極2の内側端面12を粗面にする手段としては、金属(例えばアルミニウム)等の導電性材料を溶射したり、あるいはプレスや切削などの機械加工により凹凸形成したりすればよい。
【0027】
避雷装置を送配電線の電線側と接地側に取り付けるに際して、装置取り付け用の端子ボルトを締め付ける時のねじり力が加わった場合、内部要素部品間に発生する最初の滑りは、端子電極2(皿ばね8)とスペーサ9間および端子電極3(押圧ねじ15)とスペーサ9間であるが、端子電極2,3に固着された絶縁ロッド4がスペーサ9の切欠き11に嵌合した状態にあることから、絶縁ロッド4に対するスペーサ9の位置が一定となり、スペーサ9が絶縁ロッド4に引っ掛かって軸周り回転が阻止されるので、端子電極2,3とスペーサ9間で滑りは発生せず、避雷装置の耐ねじり強度の向上が図れる。
【0028】
また、スペーサ9の限流素子1と接触する端面10を粗面としたことにより、スペーサ9と限流素子1との接合状態における摩擦力を増大させることができ、ねじり力が加わってもスペーサ9と限流素子1間が滑りにくくなり、この点でも避雷装置の耐ねじり強度の向上が図れる。なお、複数配列された限流素子1のそれぞれについては、両端面13が例えばアルミニウム等の金属溶射により粗面に形成されていることから、限流素子1の相互間では滑りにくくなっている。
【0029】
一方、電線側の端子電極3の中央部には、軸方向にねじ孔14を貫通形成し、そのねじ孔14に導電性を有する押圧ねじ15を螺合させてそのねじ先端部を端子電極3の端面から突出させて端子電極3と対向するスペーサ9に当接させる。この押圧ねじ15には、端子電極3のねじ孔14への挿着後にねじ込みが容易なように、後端に六角穴16を有するねじ(六角穴付きねじ)を使用する。なお、この押圧ねじ15の構造は、接地側の端子電極2に設けてもよく、その場合、皿ばね8を電線側の端子電極3とスペーサ9間に介在させればよい。
【0030】
この押圧ねじ15をねじ込むことによりスペーサ9を軸方向に押し付けて限流素子1を圧縮する。これにより、限流素子1の相互間、限流素子1とスペーサ9間、皿ばね8とスペーサ9および端子電極2間、押圧ねじ15とスペーサ9および端子電極3間での電気的かつ機械的な接合状態を確実なものにしている。接地側の端子電極2とスペーサ9間に配された皿ばね8が完全に圧縮されるまで押圧ねじ15をねじ込むようにすれば、その押圧ねじ15による押え力と皿ばね8による弾性力が常に作用するため、内部要素部品の電気的かつ機械的な接合状態をより一層確実にできる。
【0031】
押圧ねじ15によるねじ込みで生じた圧縮荷重でもって内部要素部品間の摩擦力を増大させることができるので、避雷装置を送配電線の電線側と接地側に取り付けるに際して、装置取り付け用の端子ボルトを締め付ける時のねじり力で内部要素部品間に滑りが発生することを抑制することができ、避雷装置の耐ねじり強度の向上が図れる。また、押圧ねじ15による圧縮力の増大で避雷装置の剛性も大きくなり、耐曲げ性の向上も図れる。
【0032】
このように押圧ねじ15により軸方向の圧縮力を確保することにより、従来装置におけるコイルばねや皿ばね等の弾性部材の場合よりも大きな軸方向圧縮力を得ることができる。これにより、限流素子1を含む内部要素部品の接合状態における密着度を向上させることができ、接地側の端子電極2とスペーサ9間に配された皿ばね8が完全に圧縮されるまで押圧ねじ15をねじ込むようにすれば、絶縁外被体5の一体成形による圧力で皿ばね8が戻る余地がなくなるので、その絶縁外被体5の高分子材料が内部要素部品間に侵入して導通不良が発生することを防止できる。
【0033】
図4は本発明の他の実施形態で、図1の実施形態よりも限流素子1の素子数が多く、軸方向に長い避雷装置を示す。この実施形態の避雷装置は、複数配列された限流素子1の中間位置にも導電性のスペーサ17を介装した構造を具備する。このスペーサ17の場合、複数の限流素子の中間位置に配置されていることから、その上下に限流素子1が接合しているため、それら限流素子1と接触する両端面13を粗面とする。
【0034】
スペーサ17の限流素子1と接触する両端面13を粗面としたことにより、スペーサ9と限流素子1との接合状態における摩擦力を増大させることができ、ねじり力が加わってもスペーサ9と限流素子1間が滑りにくくなり、この点でも避雷装置の耐ねじり強度をより一層向上させることができる。
【0035】
このように中間のスペーサ17を設けたことにより、避雷装置が軸方向に長くなっても、耐ねじり強度の向上を確保することができると共に、過大な雷サージ等で避雷装置内部の限流素子1が故障して内部アークが発生した時の放圧性能の向上を図ることも可能である。
【0036】
つまり、内部アーク発生時の放圧で絶縁ロッド4間が広がって内部要素部品が飛散する可能性があるのに対して、限流素子1の中間位置にスペーサ17を介装すれば、そのスペーサ17により絶縁ロッド4間の広がりを防止できて内部要素部品の飛散を阻止することができる。このような機能を発揮させる点を考慮した場合、絶縁ロッド4間の広がりを抑制する目的から、図5に示すようにスペーサ17には貫通穴18を形成し、その貫通穴18に絶縁ロッド4を挿通させた構造が好ましい。
【0037】
【発明の効果】
本発明によれば、少なくとも一方の端子電極と対向する限流素子の端面に導電性のスペーサを接合し、その端子電極に導電性の押圧ねじを貫挿してそのねじ先端部で前記スペーサを加圧することにより限流素子を含む内部要素部品を軸方向に圧縮可能としたことにより、その圧縮荷重でもって内部要素部品間の摩擦力を増大させることができるので、避雷装置にねじり力が加わっても、そのねじり力で内部要素部品間に滑りが発生することを抑制することができ、避雷装置の耐ねじり強度、剛性および耐曲げ性が向上する。
【0038】
また、押圧ねじにより内部要素部品に作用する圧縮荷重でもって限流素子の接合状態における密着度を向上させることができるので、絶縁外被体の成形時、その絶縁外被体の高分子材料が内部要素部品間に侵入して導通不良が発生することを防止できるので、信頼性の向上が図れて高品質の避雷装置を提供できる。
【0039】
前記スペーサが、その外周面が絶縁ロッドに当接することにより軸周り回転を規制可能とした形状であれば、避雷装置にねじり力が加わっても、絶縁ロッドに対するスペーサの位置が一定となるため、端子電極とスペーサ間で滑りが発生せず、耐ねじり強度がより一層向上する。また、スペーサの少なくとも限流素子と接触する端面を粗面とすれば、スペーサと限流素子との接合状態における摩擦力を増大させることができ、更なる耐ねじり強度の向上が図れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る避雷装置の実施形態を示す断面図である。
【図2】図1のA−A線に沿う断面図である。
【図3】(a)〜(c)は本発明の避雷装置で適用可能なスペーサの三例を示す断面図である。
【図4】本発明の他の実施形態を示す断面図である。
【図5】図4のB−B線に沿う断面図である。
【符号の説明】
1 限流素子
2,3 端子電極
4 絶縁ロッド
5 絶縁外被体
9 導電性のスペーサ
10 限流素子と接触する端面
15 導電性の押圧ねじ

Claims (3)

  1. 非直線性の電流電圧特性を有する限流素子を一対の端子電極間に挟み込んでそれらを同軸上に配列させ、その周囲に配置された複数本の絶縁ロッドの両端に前記端子電極を固定し、前記限流素子および端子電極の外周面に絶縁外被体を被着した避雷装置において、少なくとも一方の端子電極と対向する限流素子の端面に導電性のスペーサを接合し、前記端子電極に導電性の押圧ねじを螺挿してそのねじ先端部で前記スペーサを加圧することにより限流素子を含む内部要素部品を軸方向に圧縮可能としたことを特徴とする避雷装置。
  2. 前記スペーサは、その外周面が絶縁ロッドに当接することにより軸周り回転を規制可能とした形状を有することを特徴とする請求項1に記載の避雷装置。
  3. 前記スペーサは、少なくとも前記限流素子と接触する端面を粗面としたことを特徴とする請求項1又は2に記載の避雷装置。
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