JP2004071599A - ヒートシンクおよびその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】従来のヒートシンクに比較して放熱性能を向上させることができるヒートシンクおよびその製造方法を提供する。
【解決手段】フィン取付面2aを有する金属展伸材製放熱ベース2と、放熱ベース2のフィン取付面2aに、フィン取付面2aに対して立ち上がり状となりかつ互いに間隔をおいて並列状となるように形成された複数の板状放熱フィン3とよりなる。放熱フィン3を、ダイキャストにより鋳造して放熱ベース2と一体化させる。
【選択図】 図1
【解決手段】フィン取付面2aを有する金属展伸材製放熱ベース2と、放熱ベース2のフィン取付面2aに、フィン取付面2aに対して立ち上がり状となりかつ互いに間隔をおいて並列状となるように形成された複数の板状放熱フィン3とよりなる。放熱フィン3を、ダイキャストにより鋳造して放熱ベース2と一体化させる。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、民生用、産業用を問わずあらゆる分野の発熱部材に用いられ、発熱部材の構成要素である発熱体、たとえば電子機器においては電子部品から発せられる熱を放熱するヒートシンクおよびその製造方法に関する。
【0002】
以下の説明において、「アルミニウム」という用語には、純アルミニウムの他にアルミニウム合金を含むものとし、「銅」という用語には、純銅の他に銅合金を含むものとする。
【0003】
【従来の技術】
従来、ヒートシンクとしては、板状の放熱ベースと、放熱ベースの片面に立ち上がり状にかつ並列状に一体成形された複数の放熱フィンとよりなるアルミニウム押出形材製のものが用いられていた。
【0004】
しかしながら、最近では、電子部品などからなる発熱体の高性能化に伴って発熱量が著しく増大しており、ヒートシンクの高性能化が求められているが、従来のアルミニウム押出形材製ヒートシンク場合、その製法上、隣接する放熱フィン間の間隔(フィン間隔)に対する放熱フィンの高さ(フィン高さ)の比であるトング比(フィン高さ/フィン間隔)に上限があり、フィン間隔を小さくかつフィン高さを大きくすることができないので、高性能化の要求に応じきれていないという問題があった。
【0005】
そこで、このような問題を解決したヒートシンクとして、板状の放熱ベースと放熱フィンとがダイキャストにより一体に鋳造されたヒートシンク(特開平11−195738号公報参照)や、並列状に配された複数の放熱フィンと、全ての放熱フィンの一端部を鋳ぐるむようにダイキャストにより鋳造された板状の放熱ベースとよりなるヒートシンク(特開平8−316378号公報、特開平11−31771号公報参照)や、板状の放熱ベースに複数の溝が並列状に形成され、各溝内に放熱フィンの一端部が嵌め入れられ、放熱ベースにおける溝の両側をかしめることにより、放熱フィンが放熱ベースに固定されたヒートシンク(特開平9−2983809号公報参照)などが提案されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、放熱ベースおよび放熱フィンがダイキャストにより一体に鋳造された従来のヒートシンク、および放熱ベースがダイキャストにより鋳造された従来のヒートシンクにおいては、次のような問題があることが判明した。すなわち、発熱体は、通常、放熱ベースにおけるフィン取付面とは反対側の受熱面の中央部に熱的に接触させられるが、放熱性能を向上させるためには、発熱体から発せられる熱を、フィン取付面全体に拡散させて全ての放熱フィンから放熱させる必要がある。そして、放熱ベースの肉厚が小さいと、発熱体から発せられる熱は放熱ベースのフィン取付面の中央部に集中して伝わり、フィン取付面全体に拡がりにくくなるので、全ての放熱フィンを放熱のために有効に寄与させることができなくなり、放熱性能が低下する。したがって、放熱ベースの肉厚は所定厚さ以上にしなければならないが、放熱ベースがダイキャストにより形成されている場合であっても、その内部には微小な気孔が存在することは避けられず、放熱ベースの肉厚を所定厚さ以上にすると、微小気孔の数も多くなり、気孔の存在に起因して熱伝達抵抗が大きくなる。その結果、やはり発熱体から発せられる熱がフィン取付面全体に拡がりにくくなり、放熱性能が低下する。
【0007】
また、放熱ベースに複数の溝が並列状に形成され、各溝内に放熱フィンの一端部が嵌め入れられ、放熱ベースにおける溝の両側をかしめることにより、放熱フィンが放熱ベースに固定されたヒートシンクでは、放熱ベースと放熱フィンとの間の伝熱面積が不足するとともに、機械的接合のため熱抵抗が大きく、その結果放熱性能が十分ではないという問題がある。
【0008】
この発明の目的は、上記問題を解決し、従来のヒートシンクに比較して放熱性能を向上させることができるヒートシンクおよびその製造方法を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
請求項1の発明によるヒートシンクは、フィン取付面を有する金属展伸材製放熱ベースと、放熱ベースのフィン取付面に、フィン取付面に対して立ち上がり状となりかつ互いに間隔をおいて並列状となるように形成された複数の放熱フィンとよりなり、放熱フィンが、ダイキャストにより鋳造されて放熱ベースと一体化されているものである。
【0010】
請求項2の発明によるヒートシンクは、請求項1の発明において、放熱ベースのフィン取付面に、複数の溝が互いに間隔をおいて並列状に形成されており、放熱フィンの基端部が溝内に入り込んで放熱ベースと一体化されているものである。
【0011】
請求項3の発明によるヒートシンクは、請求項2の発明において、溝における開口よりも底側の部分に、開口幅よりも幅の広い部分が設けられているものである。
【0012】
請求項4の発明によるヒートシンクは、請求項3の発明において、溝の幅が、開口から底に向かって徐々に拡がっているものである。
【0013】
請求項5の発明によるヒートシンクは、請求項2〜4のうちのいずれかの発明において、放熱フィンにおける溝内に入り込んでいる部分に存在する気孔の大きさが、100μm以下となされているものである。
請求項6の発明によるヒートシンクは、請求項1〜5のうちのいずれかの発明において、放熱ベースと放熱フィンとが同種の金属からなるものである。
【0014】
請求項7の発明によるヒートシンクは、請求項6の発明において、放熱ベースおよび放熱フィンがそれぞれアルミニウムからなるものである。
【0015】
請求項8の発明によるヒートシンクは、請求項1〜5のうちのいずれかの発明において、放熱ベースと放熱フィンとが異種の金属からなるものである。
【0016】
請求項9の発明によるヒートシンクは、請求項8の発明において、放熱ベースが銅からなり、放熱フィンがアルミニウムからなるものである。
【0017】
請求項10の発明によるヒートシンクは、請求項1〜9のうちのいずれかの発明において、放熱ベースと放熱フィンとが冶金的に接合されているものである。
【0018】
請求項11の発明によるヒートシンクの製造方法は、請求項1記載のヒートシンクを製造する方法であって、フィン取付面を有する金属展伸材製放熱ベースと、放熱ベース収容部および放熱ベース収容部に収容される放熱ベースのフィン取付面に臨む複数のフィン鋳造用キャビティを有するダイキャスト用金型とを用意し、ダイキャスト用金型の放熱ベース収容部内に金属展伸材製放熱ベースを収容した後、溶融金属に圧力をかけてフィン鋳造用キャビティ内に注入し、ダイキャストにより放熱フィンを鋳造して放熱ベースと一体化することを特徴とするものである。
【0019】
請求項12の発明によるヒートシンクの製造方法は、請求項11の発明において、放熱ベースのフィン取付面に、複数の溝を互いに間隔をおいて並列状に形成しておくとともに、ダイキャスト用金型のフィン鋳造用キャビティがフィン取付面の溝に臨むようにしておき、溶融金属に圧力をかけて溝およびフィン鋳造用キャビティ内に注入するものである。
【0020】
請求項13の発明によるヒートシンクの製造方法は、請求項12の発明において、溝における開口よりも底側の部分に、開口幅よりも幅の広い部分を設けておくものである。
【0021】
請求項14の発明によるヒートシンクの製造方法は、請求項13の発明において、溝の幅が、開口から底面に向かって徐々に拡がっているものである。
【0022】
請求項15の発明によるヒートシンクの製造方法は、請求項11〜14のうちのいずれかの発明において、溶融金属の注入時に、放熱ベースの温度を200℃以上でかつ融点未満とするものである。
【0023】
請求項16の発明によるヒートシンクの製造方法は、請求項15の発明において、放熱ベースの温度を300℃以上とするものである。
【0024】
請求項17の発明によるヒートシンクの製造方法は、請求項15または16の発明において、ダイキャスト用金型に収容する前に、放熱ベースを加熱するものである。
【0025】
請求項18の発明によるヒートシンクの製造方法は、請求項15〜17のうちのいずれかの発明において、ダイキャスト用金型に収容した後に、放熱ベースを加熱するものである。
【0026】
請求項19の発明によるヒートシンクの製造方法は、請求項11〜18のうちのいずれかの発明において、放熱ベースにおける鋳造される放熱フィンと接触する部分に、放熱ベースを形成する金属よりも融点の低いフラックスを塗布しておくものである。
【0027】
請求項20の発明による発熱部材は、請求項1〜10のうちのいずれかに記載されたヒートシンクと、発熱体とを備えており、発熱体がヒートシンクにおけるフィン取付面以外に設けられた受熱面に熱的に接触させられているものである。
【0028】
請求項21の発明による発熱部材は、請求項20の発明において、発熱体が、カーナビゲーションシステムの表示装置基板、自動車用ITS(Intelligent Transport System)の表示装置基板、電気自動車の制御回路基板、電気自動車の発熱部、パーソナルコンピュータのCPU、テレビ電話の回路基板、および携帯電話の中継基地局の回路基板からなる群から選択された1つからなるものである。
【0029】
【発明の実施形態】
以下、この発明の実施形態を、図面を参照して説明する。
【0030】
図1はこの発明によるヒートシンクの一例を示し、図2はその製造方法を示す。なお、以下の説明において、図面の上下、左右をそれぞれ上下、左右といい、図面の紙面表側を前、これと反対側を後というものとする。
【0031】
図1において、ヒートシンク(1)は、上面がフィン取付面(2a)となされるとともに、下面が受熱面(2b)となされた方形板状金属展伸材製放熱ベース(2)と、放熱ベース(2)のフィン取付面(2a)に、フィン取付面(2a)に対して立ち上がり状となりかつ左右方向に等間隔をおいて並列状となるように形成された複数の板状金属ダイキャスト品製放熱フィン(3)とを備えている。
【0032】
放熱ベース(2)のフィン取付面(2a)には、前後方向に伸びる複数の溝(4)が左右方向に等間隔をおいて並列状となるように形成されている。溝(4)の左右両側面は、溝(4)の開口から底側に向かって左右方向外方に傾斜しており、これにより溝(4)の幅が上端(開口側)から下方(底側)に向かって徐々に拡がっている。なお、溝(4)の幅は、上端(開口側)から下端(底側)まで同一幅であってもよい。放熱ベース(2)の肉厚は3〜30mm程度であることが好ましい。また、溝(4)の開口幅は0.5〜5mm程度、底幅は1.5〜15mm程度、深さは1〜20mm程度であることが好ましい。放熱ベース(2)はアルミニウムや銅などの熱伝導性に優れた金属展伸材により形成されるが、アルミニウムの場合、たとえば押出により形成され、銅の場合、たとえば押出により形成される。
【0033】
放熱フィン(3)は、基端部(3a)が溝(4)内を埋めるようにダイキャストにより鋳造されて放熱ベース(2)と一体化されており、放熱ベース(2)に冶金的に接続されている。放熱フィン(3)の溝(4)内を埋めている基端部(3a)に存在する気孔の大きさは、100μm以下となされていることが好ましい。また、放熱フィン(3)の肉厚は0.5〜5mm程度であることが好ましい。放熱フィン(3)は、アルミニウムや銅などの熱伝導性に優れた金属で形成されるが、ダイキャストの容易性を考慮するとアルミニウムで形成されることが好ましい。
【0034】
ヒートシンク(1)の製造方法は図2に示すとおりである。
【0035】
まず、フィン取付面(2a)に溝(4)を有する放熱ベース(2)と、放熱ベース収容部(11)およびフィン鋳造用キャビティ(12)を有するダイキャスト用金型(10)とを用意する。ダイキャスト用金型(10)は固定型(10A)と可動型(10B)とよりなり、固定型(10A)と可動型(10B)との境界部分に放熱ベース収容部(11)が形成されるとともに、可動型(10B)に、放熱ベース収容部(11)に収容される放熱ベース(2)の溝(4)に臨む複数のフィン鋳造用キャビティ(12)が形成されている。また、可動型(10B)に、各フィン鋳造用キャビティ(12)内に溶融金属を注入する湯口系(13)が形成されている。固定型(10A)および可動型(10B)は、それぞれヒータ(14)(15)を内蔵している。
【0036】
そして、放熱ベース(2)を放熱ベース収容部(11)内に溝(4)が上方を向くように収容する(図2(a)参照)。このとき、固定型(10A)に設けた温度センサ(図示略)により、放熱ベース(2)の受熱面(2b)の中央部の温度を検出しうるようにしておく。
【0037】
その後、溶融金属に圧力をかけた状態で、湯口系(13)を通してフィン鋳造用キャビティ(12)内および放熱ベース(2)の溝(4)内に注入し、基端部(3a)が溝(4)内に入り込んでいる放熱フィン(3)を鋳造する(図2(b)参照)。なお、溶融金属の注入時には、ヒータ(15)により可動型(10B)を加熱しおく。圧力のかけられた溶融金属を注入すると、高圧の溶融金属が放熱ベース(2)のフィン取付面(2a)に形成された溝(4)の内周面に衝突したさいに、溶融金属により放熱ベース(2)が加熱されることにより、放熱ベース(2)の地金とその表面に形成されている酸化皮膜との熱膨張差によって酸化皮膜にクラックが入るとともに、溶融金属から高圧力を受けるので、酸化皮膜が破壊されて放熱ベース(2)表面から押しのけられる。したがって、ダイキャストにより鋳造される放熱フィン(3)が放熱ベース(2)と冶金的に接合することになり、両者の接合が堅固に行われるとともに両者間での熱伝導性が優れたものになる。
【0038】
こうして、ヒートシンク(1)が製造される。
【0039】
上述したような製造方法において、溶融金属の注入時に、上記図示しない温度センサにより検出される放熱ベース(2)の受熱面(2b)中央部の温度を、200℃以上でかつ融点未満とすることが好ましく、300℃以上でかつ融点未満とすることが望ましい。受熱面(2b)中央部の温度をこのような温度にするためには、ダイキャスト用金型(10)に収容する前に放熱ベース(2)を加熱したり、ダイキャスト用金型(10)に収容した後に放熱ベース(2)をヒータ(14)により加熱したり、あるいはダイキャスト用金型(10)に収容する前および後のいずれもにおいて放熱ベース(2)を加熱したりするのがよい。この場合、地金と酸化皮膜との熱膨張率の差により酸化皮膜を破壊する効果が一層向上する。
【0040】
さらに、放熱ベース(2)をダイキャスト用金型(10)に収容する前に、放熱ベース(2)のフィン取付面(2a)に形成された溝(4)の内周面に、放熱ベース(2)を形成する金属よりも融点の低いフラックスを塗布しておくことが好ましい。この場合、溶融金属が放熱ベース(2)の溝(4)内周面に衝突したさいに、溶融金属の有する熱によりフラックスが溶融し、その結果溝(4)内周面の酸化皮膜が破壊される。したがって、酸化皮膜を破壊することにより得られる効果が一層向上する。フラックスとしては、放熱ベース(2)がアルミニウム製や銅製の場合には、フッ素化合物または塩素化合物の錯体化物、たとえばKAlF4を主成分とするものが用いられる。
【0041】
図3はこの発明によるヒートシンクの他の例の実施形態を示す。
【0042】
図3に示すヒートシンク(20)の場合、放熱ベース(2)のフィン取付面(2a)には溝は形成されておらず、放熱フィン(3)の下端がフィン取付面(2a)に直接当接した状態でダイキャストにより鋳造されている点で、図1に示すヒートシンク(1)と異なっており、その他の構成は同じである。
【0043】
また、図3に示すヒートシンク(20)は、図4に示す方法で製造される。この製造方法は、放熱ベース(2)として溝が形成されていないものを用いた点を除いては、図2に示す方法と同じである。なお、この製造方法において、フラックスを用いる場合、放熱ベース(2)のフィン取付面(2a)全体、またはフィン取付面(2a)における放熱フィン(3)が鋳造される部分のみに塗布する。
【0044】
図1および図3に示すこの発明によるヒートシンク(1)(20)は、冷却が必要とされる発熱体を具備した発熱部材に、発熱体が受熱面(2b)に熱的に接触するようにして用いられる。発熱体としては、カーナビゲーションシステムの表示装置基板、自動車用ITSの表示装置基板、電気自動車の制御回路基板、電気自動車のその他の発熱部、パーソナルコンピュータのCPU、テレビ電話の回路基板、および携帯電話の中継基地局の回路基板などが挙げられる。
【0045】
次に、この発明の具体的実施例について、比較例とともに説明する。なお、具体的実施例のヒートシンクは図1に示す構成であり、製造方法は図2に示す通りである。
【0046】
実施例1〜11
放熱ベース(2)として、幅60mm、長さ80mm、肉厚10mmであり、フィン取付面(2a)にその長さ方向(前後方向)に伸びる6つの溝(4)が幅方向(左右方向)に所定間隔をおいて形成されたものを用意した。溝(4)の寸法は、開口幅2.8mm、底幅4.2mm、深さ5mmである。
【0047】
そして、溝(4)の内周面へのフラックスの塗布、溶融金属注入時の放熱ベース(2)の温度、および隣接する放熱フィン(3)間の間隔(フィン間隔)に対する放熱フィン(3)の高さ(フィン高さ)の比であるトング比(フィン高さ/フィン間隔)の条件を種々変え、60トンプレスによって溶融金属に圧力をかけて、溝(4)内およびフィン鋳造用キャビティ(12)内に注入し、内圧が70MPaとなるように調整して11種類のヒートシンク(1)を製造した。ここで、放熱ベース(2)の温度は、上述した図示しない温度センサにより検出される放熱ベース(2)の受熱面(2b)中央部の温度である。また、フラックスとしては、KAlF4を主成分とするものを使用した。実施例11は、放熱ベース(2)をダイキャスト用金型(10)の放熱ベース収容部(11)内に収容する前および後のいずれにおいても加熱しなかったものである。なお、溝(4)の開口幅が2.8mmであることから、放熱フィン(3)の肉厚も2.8mmである。
【0048】
比較例1
放熱ベースおよび放熱フィンを、押出加工により一体に形成してヒートシンクを製造した。
【0049】
比較例2
放熱ベースおよび放熱フィンを、ダイキャストにより一体に鋳造してヒートシンクを製造した。
【0050】
比較例3
フィン取付面に複数の溝が並列状に形成された放熱ベースを用意し、各溝内に展伸材製放熱フィンの一端部を嵌め入れ、放熱ベースにおける溝の両側をかしめることにより、放熱フィンを放熱ベースに固定し、ヒートシンクを製造した。
【0051】
なお、比較例1〜3において、放熱ベースは、幅60mm、長さ80mm、肉厚10mmであり、放熱フィンの肉厚は2.8mmである。
【0052】
実施例1〜11および比較例1〜3のヒートシンクを表1に示す。なお、表1の材料の欄は、JISの呼称記号を示す。
【0053】
【表1】
【0054】
評価試験
実施例1〜11のヒートシンク(1)については、横断面における全溝(4)の周長(図1における各溝(4)の内周面の周長×溝数)に対する全放熱フィン(3)の基端部(3a)が溝(4)内周面に冶金的に接合されている部分の長さの合計の割合である接合率(%)、放熱フィン(3)の溝(4)内を埋めている基端部(3a)の横断面積に対する基端部(3a)に存在する気孔の面積率の割合である欠陥率(%)、および放熱ベースの受熱面(2b)の中央部に10mm角のヒータブロックを取り付けて加熱したさいの熱抵抗を求めた。また、比較例1〜3については、放熱ベースの受熱面の中央部に10mm角のヒータブロックを取り付けて加熱したさいの熱抵抗を求めた。熱抵抗は、放熱フィンの先端部と放熱ベースの受熱面の中央部との温度差(℃)を、ヒータブロックの出力(W)で除したものである。その結果も表1に示す。
【0055】
表1に示す結果から明らかなように、実施例1〜11のヒートシンクの熱抵抗は、比較例1〜3のヒートシンクの熱抵抗よりも小さく、その結果優れた放熱性能が得られることが分かる。
【0056】
【発明の効果】
請求項1の発明のヒートシンクによれば、放熱フィンが、ダイキャストにより鋳造されて放熱ベースと一体化されているので、隣接する放熱フィン間の間隔(フィン間隔)に対する放熱フィンの高さ(フィン高さ)の比であるトング比(フィン高さ/フィン間隔)を任意に設定することができ、フィン間隔を小さくかつフィン高さを大きくすることが可能になる。しかも、放熱フィンはダイキャストにより形成されて放熱ベースと一体化されているので、両者間での熱伝達抵抗は、従来のかしめにより放熱フィンが放熱ベースに固定されたヒートシンクに比べて小さい。したがって、従来のヒートシンクに比べて放熱性能が向上する。
【0057】
また、放熱ベースが金属展伸材からなるので、その内部にはごくわずかな微小気孔しか存在せず、放熱ベース自身の熱伝達抵抗は、ダイキャストにより成形された従来の放熱ベースに比べて小さくなる。したがって、放熱ベースの肉厚を、発熱体から発せられる熱がフィン取付面全体に速やかに拡散するのに適したものにすることができる。その結果、全ての放熱フィンを放熱のために有効に寄与させることが可能になり、放熱性能が向上する。なお、放熱フィンの場合は、その肉厚が放熱ベースに比べて小さく、しかも熱は放熱フィンの表面部に沿って伝わるだけでよいので、放熱フィンをダイキャストにより形成した場合であっても、微小気孔の存在による熱伝達抵抗の増加は、放熱性能にとってはそれほど影響しない。
【0058】
さらに、請求項1の発明のヒートシンクによれば、放熱性能が従来のものに比べて向上するので、コンパクト化を図った上で、従来と同程度の放熱性能を得ることができる。
【0059】
請求項2の発明によれば、放熱ベースと放熱フィンとの伝熱面積を大きくすることができ、放熱ベースから放熱フィンへの熱伝達性が向上する。したがって、放熱性能が向上する。
【0060】
請求項3および4の発明によれば、放熱ベースと放熱フィンとの伝熱面積を大きくする効果が一層向上する。
【0061】
請求項5の発明によれば、放熱フィンにおける溝内に入り込んでいる部分に存在する気孔の大きさが、100μm以下となされているので、この部分の熱伝達抵抗の増大を抑制することができ、その結果放熱性能の低下を防止することが可能になる。放熱フィンにおける溝内に入り込んでいる部分は、放熱ベースの一部分を構成することになり、この部分の熱伝達抵抗が増大すれば、請求項1の発明のところで述べた、発熱体から発せられる熱がフィン取付面全体に速やかに拡散する効果が低下するおそれがある。
【0062】
請求項8の発明によれば、放熱ベースと放熱フィンとを、それぞれ放熱性能を向上させる上で最適な材質のものにすることができる。
【0063】
請求項9の発明によれば、放熱ベースが熱伝達性に優れた銅製であり、放熱フィンがダイキャストに適しかつ熱伝達性も銅には劣るものの他の金属に比べて優れたアルミニウム製であるから、製造が容易でかつ放熱性能が優れたものになる。
【0064】
請求項10の発明によれば、放熱ベースから放熱フィンへの熱伝達性が優れたものになる。
【0065】
請求項11の発明のヒートシンクの製造方法によれば、高圧の溶融金属が放熱ベースのフィン取付面に衝突したさいに、溶融金属により放熱ベースが加熱されることによって放熱ベースの地金とその表面に形成されている酸化皮膜との熱膨張差に起因して酸化皮膜にクラックが入るとともに、溶融金属から高圧力を受けるので、酸化皮膜が破壊されて放熱ベース表面から押しのけられる。したがって、ダイキャストにより鋳造される放熱フィンが放熱ベースと冶金的に接合することになり、両者の接合が堅固に行われるとともに両者間での熱伝導性が優れたものになる。そして、製造されたヒートシンクは請求項1および10と同様な効果を奏する。
【0066】
請求項12〜14の発明によれば、それぞれ請求項2〜4の発明と同様な効果を奏する。
【0067】
請求項15の発明によれば、放熱ベースの地金とその表面に形成されている酸化皮膜との熱膨張差に起因する酸化皮膜へのクラック発生効果が向上する。
【0068】
請求項16の発明によれば、放熱ベースの地金とその表面に形成されている酸化皮膜との熱膨張差に起因する酸化皮膜へのクラック発生効果が一層向上する。
【0069】
請求項19の発明によれば、溶融金属が放熱ベースのフィン取付面に衝突したさいに、フラックスが溶融し、その結果放熱ベース表面の酸化皮膜が破壊される。したがって、ダイキャストにより形成される放熱フィンと放熱ベースとが確実に冶金的に接合することになり、両者の接合が堅固になるとともに、両者間での熱伝達性が優れたものになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明によるヒートシンクの実施形態を示す正面図である。
【図2】図1のヒートシンクの製造方法を示す垂直断面図である。
【図3】この発明によるヒートシンクの他の実施形態を示す正面図である。
【図4】図3のヒートシンクの製造方法を示す垂直断面図である。
【符号の説明】
(1)(20):ヒートシンク
(2):放熱ベース
(2a):フィン取付面
(3):放熱フィン
(3a):基端部
(4):溝
(10):ダイキャスト用金型
(11):放熱ベース収容部
(12):フィン鋳造用キャビティ
【発明の属する技術分野】
この発明は、民生用、産業用を問わずあらゆる分野の発熱部材に用いられ、発熱部材の構成要素である発熱体、たとえば電子機器においては電子部品から発せられる熱を放熱するヒートシンクおよびその製造方法に関する。
【0002】
以下の説明において、「アルミニウム」という用語には、純アルミニウムの他にアルミニウム合金を含むものとし、「銅」という用語には、純銅の他に銅合金を含むものとする。
【0003】
【従来の技術】
従来、ヒートシンクとしては、板状の放熱ベースと、放熱ベースの片面に立ち上がり状にかつ並列状に一体成形された複数の放熱フィンとよりなるアルミニウム押出形材製のものが用いられていた。
【0004】
しかしながら、最近では、電子部品などからなる発熱体の高性能化に伴って発熱量が著しく増大しており、ヒートシンクの高性能化が求められているが、従来のアルミニウム押出形材製ヒートシンク場合、その製法上、隣接する放熱フィン間の間隔(フィン間隔)に対する放熱フィンの高さ(フィン高さ)の比であるトング比(フィン高さ/フィン間隔)に上限があり、フィン間隔を小さくかつフィン高さを大きくすることができないので、高性能化の要求に応じきれていないという問題があった。
【0005】
そこで、このような問題を解決したヒートシンクとして、板状の放熱ベースと放熱フィンとがダイキャストにより一体に鋳造されたヒートシンク(特開平11−195738号公報参照)や、並列状に配された複数の放熱フィンと、全ての放熱フィンの一端部を鋳ぐるむようにダイキャストにより鋳造された板状の放熱ベースとよりなるヒートシンク(特開平8−316378号公報、特開平11−31771号公報参照)や、板状の放熱ベースに複数の溝が並列状に形成され、各溝内に放熱フィンの一端部が嵌め入れられ、放熱ベースにおける溝の両側をかしめることにより、放熱フィンが放熱ベースに固定されたヒートシンク(特開平9−2983809号公報参照)などが提案されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、放熱ベースおよび放熱フィンがダイキャストにより一体に鋳造された従来のヒートシンク、および放熱ベースがダイキャストにより鋳造された従来のヒートシンクにおいては、次のような問題があることが判明した。すなわち、発熱体は、通常、放熱ベースにおけるフィン取付面とは反対側の受熱面の中央部に熱的に接触させられるが、放熱性能を向上させるためには、発熱体から発せられる熱を、フィン取付面全体に拡散させて全ての放熱フィンから放熱させる必要がある。そして、放熱ベースの肉厚が小さいと、発熱体から発せられる熱は放熱ベースのフィン取付面の中央部に集中して伝わり、フィン取付面全体に拡がりにくくなるので、全ての放熱フィンを放熱のために有効に寄与させることができなくなり、放熱性能が低下する。したがって、放熱ベースの肉厚は所定厚さ以上にしなければならないが、放熱ベースがダイキャストにより形成されている場合であっても、その内部には微小な気孔が存在することは避けられず、放熱ベースの肉厚を所定厚さ以上にすると、微小気孔の数も多くなり、気孔の存在に起因して熱伝達抵抗が大きくなる。その結果、やはり発熱体から発せられる熱がフィン取付面全体に拡がりにくくなり、放熱性能が低下する。
【0007】
また、放熱ベースに複数の溝が並列状に形成され、各溝内に放熱フィンの一端部が嵌め入れられ、放熱ベースにおける溝の両側をかしめることにより、放熱フィンが放熱ベースに固定されたヒートシンクでは、放熱ベースと放熱フィンとの間の伝熱面積が不足するとともに、機械的接合のため熱抵抗が大きく、その結果放熱性能が十分ではないという問題がある。
【0008】
この発明の目的は、上記問題を解決し、従来のヒートシンクに比較して放熱性能を向上させることができるヒートシンクおよびその製造方法を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
請求項1の発明によるヒートシンクは、フィン取付面を有する金属展伸材製放熱ベースと、放熱ベースのフィン取付面に、フィン取付面に対して立ち上がり状となりかつ互いに間隔をおいて並列状となるように形成された複数の放熱フィンとよりなり、放熱フィンが、ダイキャストにより鋳造されて放熱ベースと一体化されているものである。
【0010】
請求項2の発明によるヒートシンクは、請求項1の発明において、放熱ベースのフィン取付面に、複数の溝が互いに間隔をおいて並列状に形成されており、放熱フィンの基端部が溝内に入り込んで放熱ベースと一体化されているものである。
【0011】
請求項3の発明によるヒートシンクは、請求項2の発明において、溝における開口よりも底側の部分に、開口幅よりも幅の広い部分が設けられているものである。
【0012】
請求項4の発明によるヒートシンクは、請求項3の発明において、溝の幅が、開口から底に向かって徐々に拡がっているものである。
【0013】
請求項5の発明によるヒートシンクは、請求項2〜4のうちのいずれかの発明において、放熱フィンにおける溝内に入り込んでいる部分に存在する気孔の大きさが、100μm以下となされているものである。
請求項6の発明によるヒートシンクは、請求項1〜5のうちのいずれかの発明において、放熱ベースと放熱フィンとが同種の金属からなるものである。
【0014】
請求項7の発明によるヒートシンクは、請求項6の発明において、放熱ベースおよび放熱フィンがそれぞれアルミニウムからなるものである。
【0015】
請求項8の発明によるヒートシンクは、請求項1〜5のうちのいずれかの発明において、放熱ベースと放熱フィンとが異種の金属からなるものである。
【0016】
請求項9の発明によるヒートシンクは、請求項8の発明において、放熱ベースが銅からなり、放熱フィンがアルミニウムからなるものである。
【0017】
請求項10の発明によるヒートシンクは、請求項1〜9のうちのいずれかの発明において、放熱ベースと放熱フィンとが冶金的に接合されているものである。
【0018】
請求項11の発明によるヒートシンクの製造方法は、請求項1記載のヒートシンクを製造する方法であって、フィン取付面を有する金属展伸材製放熱ベースと、放熱ベース収容部および放熱ベース収容部に収容される放熱ベースのフィン取付面に臨む複数のフィン鋳造用キャビティを有するダイキャスト用金型とを用意し、ダイキャスト用金型の放熱ベース収容部内に金属展伸材製放熱ベースを収容した後、溶融金属に圧力をかけてフィン鋳造用キャビティ内に注入し、ダイキャストにより放熱フィンを鋳造して放熱ベースと一体化することを特徴とするものである。
【0019】
請求項12の発明によるヒートシンクの製造方法は、請求項11の発明において、放熱ベースのフィン取付面に、複数の溝を互いに間隔をおいて並列状に形成しておくとともに、ダイキャスト用金型のフィン鋳造用キャビティがフィン取付面の溝に臨むようにしておき、溶融金属に圧力をかけて溝およびフィン鋳造用キャビティ内に注入するものである。
【0020】
請求項13の発明によるヒートシンクの製造方法は、請求項12の発明において、溝における開口よりも底側の部分に、開口幅よりも幅の広い部分を設けておくものである。
【0021】
請求項14の発明によるヒートシンクの製造方法は、請求項13の発明において、溝の幅が、開口から底面に向かって徐々に拡がっているものである。
【0022】
請求項15の発明によるヒートシンクの製造方法は、請求項11〜14のうちのいずれかの発明において、溶融金属の注入時に、放熱ベースの温度を200℃以上でかつ融点未満とするものである。
【0023】
請求項16の発明によるヒートシンクの製造方法は、請求項15の発明において、放熱ベースの温度を300℃以上とするものである。
【0024】
請求項17の発明によるヒートシンクの製造方法は、請求項15または16の発明において、ダイキャスト用金型に収容する前に、放熱ベースを加熱するものである。
【0025】
請求項18の発明によるヒートシンクの製造方法は、請求項15〜17のうちのいずれかの発明において、ダイキャスト用金型に収容した後に、放熱ベースを加熱するものである。
【0026】
請求項19の発明によるヒートシンクの製造方法は、請求項11〜18のうちのいずれかの発明において、放熱ベースにおける鋳造される放熱フィンと接触する部分に、放熱ベースを形成する金属よりも融点の低いフラックスを塗布しておくものである。
【0027】
請求項20の発明による発熱部材は、請求項1〜10のうちのいずれかに記載されたヒートシンクと、発熱体とを備えており、発熱体がヒートシンクにおけるフィン取付面以外に設けられた受熱面に熱的に接触させられているものである。
【0028】
請求項21の発明による発熱部材は、請求項20の発明において、発熱体が、カーナビゲーションシステムの表示装置基板、自動車用ITS(Intelligent Transport System)の表示装置基板、電気自動車の制御回路基板、電気自動車の発熱部、パーソナルコンピュータのCPU、テレビ電話の回路基板、および携帯電話の中継基地局の回路基板からなる群から選択された1つからなるものである。
【0029】
【発明の実施形態】
以下、この発明の実施形態を、図面を参照して説明する。
【0030】
図1はこの発明によるヒートシンクの一例を示し、図2はその製造方法を示す。なお、以下の説明において、図面の上下、左右をそれぞれ上下、左右といい、図面の紙面表側を前、これと反対側を後というものとする。
【0031】
図1において、ヒートシンク(1)は、上面がフィン取付面(2a)となされるとともに、下面が受熱面(2b)となされた方形板状金属展伸材製放熱ベース(2)と、放熱ベース(2)のフィン取付面(2a)に、フィン取付面(2a)に対して立ち上がり状となりかつ左右方向に等間隔をおいて並列状となるように形成された複数の板状金属ダイキャスト品製放熱フィン(3)とを備えている。
【0032】
放熱ベース(2)のフィン取付面(2a)には、前後方向に伸びる複数の溝(4)が左右方向に等間隔をおいて並列状となるように形成されている。溝(4)の左右両側面は、溝(4)の開口から底側に向かって左右方向外方に傾斜しており、これにより溝(4)の幅が上端(開口側)から下方(底側)に向かって徐々に拡がっている。なお、溝(4)の幅は、上端(開口側)から下端(底側)まで同一幅であってもよい。放熱ベース(2)の肉厚は3〜30mm程度であることが好ましい。また、溝(4)の開口幅は0.5〜5mm程度、底幅は1.5〜15mm程度、深さは1〜20mm程度であることが好ましい。放熱ベース(2)はアルミニウムや銅などの熱伝導性に優れた金属展伸材により形成されるが、アルミニウムの場合、たとえば押出により形成され、銅の場合、たとえば押出により形成される。
【0033】
放熱フィン(3)は、基端部(3a)が溝(4)内を埋めるようにダイキャストにより鋳造されて放熱ベース(2)と一体化されており、放熱ベース(2)に冶金的に接続されている。放熱フィン(3)の溝(4)内を埋めている基端部(3a)に存在する気孔の大きさは、100μm以下となされていることが好ましい。また、放熱フィン(3)の肉厚は0.5〜5mm程度であることが好ましい。放熱フィン(3)は、アルミニウムや銅などの熱伝導性に優れた金属で形成されるが、ダイキャストの容易性を考慮するとアルミニウムで形成されることが好ましい。
【0034】
ヒートシンク(1)の製造方法は図2に示すとおりである。
【0035】
まず、フィン取付面(2a)に溝(4)を有する放熱ベース(2)と、放熱ベース収容部(11)およびフィン鋳造用キャビティ(12)を有するダイキャスト用金型(10)とを用意する。ダイキャスト用金型(10)は固定型(10A)と可動型(10B)とよりなり、固定型(10A)と可動型(10B)との境界部分に放熱ベース収容部(11)が形成されるとともに、可動型(10B)に、放熱ベース収容部(11)に収容される放熱ベース(2)の溝(4)に臨む複数のフィン鋳造用キャビティ(12)が形成されている。また、可動型(10B)に、各フィン鋳造用キャビティ(12)内に溶融金属を注入する湯口系(13)が形成されている。固定型(10A)および可動型(10B)は、それぞれヒータ(14)(15)を内蔵している。
【0036】
そして、放熱ベース(2)を放熱ベース収容部(11)内に溝(4)が上方を向くように収容する(図2(a)参照)。このとき、固定型(10A)に設けた温度センサ(図示略)により、放熱ベース(2)の受熱面(2b)の中央部の温度を検出しうるようにしておく。
【0037】
その後、溶融金属に圧力をかけた状態で、湯口系(13)を通してフィン鋳造用キャビティ(12)内および放熱ベース(2)の溝(4)内に注入し、基端部(3a)が溝(4)内に入り込んでいる放熱フィン(3)を鋳造する(図2(b)参照)。なお、溶融金属の注入時には、ヒータ(15)により可動型(10B)を加熱しおく。圧力のかけられた溶融金属を注入すると、高圧の溶融金属が放熱ベース(2)のフィン取付面(2a)に形成された溝(4)の内周面に衝突したさいに、溶融金属により放熱ベース(2)が加熱されることにより、放熱ベース(2)の地金とその表面に形成されている酸化皮膜との熱膨張差によって酸化皮膜にクラックが入るとともに、溶融金属から高圧力を受けるので、酸化皮膜が破壊されて放熱ベース(2)表面から押しのけられる。したがって、ダイキャストにより鋳造される放熱フィン(3)が放熱ベース(2)と冶金的に接合することになり、両者の接合が堅固に行われるとともに両者間での熱伝導性が優れたものになる。
【0038】
こうして、ヒートシンク(1)が製造される。
【0039】
上述したような製造方法において、溶融金属の注入時に、上記図示しない温度センサにより検出される放熱ベース(2)の受熱面(2b)中央部の温度を、200℃以上でかつ融点未満とすることが好ましく、300℃以上でかつ融点未満とすることが望ましい。受熱面(2b)中央部の温度をこのような温度にするためには、ダイキャスト用金型(10)に収容する前に放熱ベース(2)を加熱したり、ダイキャスト用金型(10)に収容した後に放熱ベース(2)をヒータ(14)により加熱したり、あるいはダイキャスト用金型(10)に収容する前および後のいずれもにおいて放熱ベース(2)を加熱したりするのがよい。この場合、地金と酸化皮膜との熱膨張率の差により酸化皮膜を破壊する効果が一層向上する。
【0040】
さらに、放熱ベース(2)をダイキャスト用金型(10)に収容する前に、放熱ベース(2)のフィン取付面(2a)に形成された溝(4)の内周面に、放熱ベース(2)を形成する金属よりも融点の低いフラックスを塗布しておくことが好ましい。この場合、溶融金属が放熱ベース(2)の溝(4)内周面に衝突したさいに、溶融金属の有する熱によりフラックスが溶融し、その結果溝(4)内周面の酸化皮膜が破壊される。したがって、酸化皮膜を破壊することにより得られる効果が一層向上する。フラックスとしては、放熱ベース(2)がアルミニウム製や銅製の場合には、フッ素化合物または塩素化合物の錯体化物、たとえばKAlF4を主成分とするものが用いられる。
【0041】
図3はこの発明によるヒートシンクの他の例の実施形態を示す。
【0042】
図3に示すヒートシンク(20)の場合、放熱ベース(2)のフィン取付面(2a)には溝は形成されておらず、放熱フィン(3)の下端がフィン取付面(2a)に直接当接した状態でダイキャストにより鋳造されている点で、図1に示すヒートシンク(1)と異なっており、その他の構成は同じである。
【0043】
また、図3に示すヒートシンク(20)は、図4に示す方法で製造される。この製造方法は、放熱ベース(2)として溝が形成されていないものを用いた点を除いては、図2に示す方法と同じである。なお、この製造方法において、フラックスを用いる場合、放熱ベース(2)のフィン取付面(2a)全体、またはフィン取付面(2a)における放熱フィン(3)が鋳造される部分のみに塗布する。
【0044】
図1および図3に示すこの発明によるヒートシンク(1)(20)は、冷却が必要とされる発熱体を具備した発熱部材に、発熱体が受熱面(2b)に熱的に接触するようにして用いられる。発熱体としては、カーナビゲーションシステムの表示装置基板、自動車用ITSの表示装置基板、電気自動車の制御回路基板、電気自動車のその他の発熱部、パーソナルコンピュータのCPU、テレビ電話の回路基板、および携帯電話の中継基地局の回路基板などが挙げられる。
【0045】
次に、この発明の具体的実施例について、比較例とともに説明する。なお、具体的実施例のヒートシンクは図1に示す構成であり、製造方法は図2に示す通りである。
【0046】
実施例1〜11
放熱ベース(2)として、幅60mm、長さ80mm、肉厚10mmであり、フィン取付面(2a)にその長さ方向(前後方向)に伸びる6つの溝(4)が幅方向(左右方向)に所定間隔をおいて形成されたものを用意した。溝(4)の寸法は、開口幅2.8mm、底幅4.2mm、深さ5mmである。
【0047】
そして、溝(4)の内周面へのフラックスの塗布、溶融金属注入時の放熱ベース(2)の温度、および隣接する放熱フィン(3)間の間隔(フィン間隔)に対する放熱フィン(3)の高さ(フィン高さ)の比であるトング比(フィン高さ/フィン間隔)の条件を種々変え、60トンプレスによって溶融金属に圧力をかけて、溝(4)内およびフィン鋳造用キャビティ(12)内に注入し、内圧が70MPaとなるように調整して11種類のヒートシンク(1)を製造した。ここで、放熱ベース(2)の温度は、上述した図示しない温度センサにより検出される放熱ベース(2)の受熱面(2b)中央部の温度である。また、フラックスとしては、KAlF4を主成分とするものを使用した。実施例11は、放熱ベース(2)をダイキャスト用金型(10)の放熱ベース収容部(11)内に収容する前および後のいずれにおいても加熱しなかったものである。なお、溝(4)の開口幅が2.8mmであることから、放熱フィン(3)の肉厚も2.8mmである。
【0048】
比較例1
放熱ベースおよび放熱フィンを、押出加工により一体に形成してヒートシンクを製造した。
【0049】
比較例2
放熱ベースおよび放熱フィンを、ダイキャストにより一体に鋳造してヒートシンクを製造した。
【0050】
比較例3
フィン取付面に複数の溝が並列状に形成された放熱ベースを用意し、各溝内に展伸材製放熱フィンの一端部を嵌め入れ、放熱ベースにおける溝の両側をかしめることにより、放熱フィンを放熱ベースに固定し、ヒートシンクを製造した。
【0051】
なお、比較例1〜3において、放熱ベースは、幅60mm、長さ80mm、肉厚10mmであり、放熱フィンの肉厚は2.8mmである。
【0052】
実施例1〜11および比較例1〜3のヒートシンクを表1に示す。なお、表1の材料の欄は、JISの呼称記号を示す。
【0053】
【表1】
【0054】
評価試験
実施例1〜11のヒートシンク(1)については、横断面における全溝(4)の周長(図1における各溝(4)の内周面の周長×溝数)に対する全放熱フィン(3)の基端部(3a)が溝(4)内周面に冶金的に接合されている部分の長さの合計の割合である接合率(%)、放熱フィン(3)の溝(4)内を埋めている基端部(3a)の横断面積に対する基端部(3a)に存在する気孔の面積率の割合である欠陥率(%)、および放熱ベースの受熱面(2b)の中央部に10mm角のヒータブロックを取り付けて加熱したさいの熱抵抗を求めた。また、比較例1〜3については、放熱ベースの受熱面の中央部に10mm角のヒータブロックを取り付けて加熱したさいの熱抵抗を求めた。熱抵抗は、放熱フィンの先端部と放熱ベースの受熱面の中央部との温度差(℃)を、ヒータブロックの出力(W)で除したものである。その結果も表1に示す。
【0055】
表1に示す結果から明らかなように、実施例1〜11のヒートシンクの熱抵抗は、比較例1〜3のヒートシンクの熱抵抗よりも小さく、その結果優れた放熱性能が得られることが分かる。
【0056】
【発明の効果】
請求項1の発明のヒートシンクによれば、放熱フィンが、ダイキャストにより鋳造されて放熱ベースと一体化されているので、隣接する放熱フィン間の間隔(フィン間隔)に対する放熱フィンの高さ(フィン高さ)の比であるトング比(フィン高さ/フィン間隔)を任意に設定することができ、フィン間隔を小さくかつフィン高さを大きくすることが可能になる。しかも、放熱フィンはダイキャストにより形成されて放熱ベースと一体化されているので、両者間での熱伝達抵抗は、従来のかしめにより放熱フィンが放熱ベースに固定されたヒートシンクに比べて小さい。したがって、従来のヒートシンクに比べて放熱性能が向上する。
【0057】
また、放熱ベースが金属展伸材からなるので、その内部にはごくわずかな微小気孔しか存在せず、放熱ベース自身の熱伝達抵抗は、ダイキャストにより成形された従来の放熱ベースに比べて小さくなる。したがって、放熱ベースの肉厚を、発熱体から発せられる熱がフィン取付面全体に速やかに拡散するのに適したものにすることができる。その結果、全ての放熱フィンを放熱のために有効に寄与させることが可能になり、放熱性能が向上する。なお、放熱フィンの場合は、その肉厚が放熱ベースに比べて小さく、しかも熱は放熱フィンの表面部に沿って伝わるだけでよいので、放熱フィンをダイキャストにより形成した場合であっても、微小気孔の存在による熱伝達抵抗の増加は、放熱性能にとってはそれほど影響しない。
【0058】
さらに、請求項1の発明のヒートシンクによれば、放熱性能が従来のものに比べて向上するので、コンパクト化を図った上で、従来と同程度の放熱性能を得ることができる。
【0059】
請求項2の発明によれば、放熱ベースと放熱フィンとの伝熱面積を大きくすることができ、放熱ベースから放熱フィンへの熱伝達性が向上する。したがって、放熱性能が向上する。
【0060】
請求項3および4の発明によれば、放熱ベースと放熱フィンとの伝熱面積を大きくする効果が一層向上する。
【0061】
請求項5の発明によれば、放熱フィンにおける溝内に入り込んでいる部分に存在する気孔の大きさが、100μm以下となされているので、この部分の熱伝達抵抗の増大を抑制することができ、その結果放熱性能の低下を防止することが可能になる。放熱フィンにおける溝内に入り込んでいる部分は、放熱ベースの一部分を構成することになり、この部分の熱伝達抵抗が増大すれば、請求項1の発明のところで述べた、発熱体から発せられる熱がフィン取付面全体に速やかに拡散する効果が低下するおそれがある。
【0062】
請求項8の発明によれば、放熱ベースと放熱フィンとを、それぞれ放熱性能を向上させる上で最適な材質のものにすることができる。
【0063】
請求項9の発明によれば、放熱ベースが熱伝達性に優れた銅製であり、放熱フィンがダイキャストに適しかつ熱伝達性も銅には劣るものの他の金属に比べて優れたアルミニウム製であるから、製造が容易でかつ放熱性能が優れたものになる。
【0064】
請求項10の発明によれば、放熱ベースから放熱フィンへの熱伝達性が優れたものになる。
【0065】
請求項11の発明のヒートシンクの製造方法によれば、高圧の溶融金属が放熱ベースのフィン取付面に衝突したさいに、溶融金属により放熱ベースが加熱されることによって放熱ベースの地金とその表面に形成されている酸化皮膜との熱膨張差に起因して酸化皮膜にクラックが入るとともに、溶融金属から高圧力を受けるので、酸化皮膜が破壊されて放熱ベース表面から押しのけられる。したがって、ダイキャストにより鋳造される放熱フィンが放熱ベースと冶金的に接合することになり、両者の接合が堅固に行われるとともに両者間での熱伝導性が優れたものになる。そして、製造されたヒートシンクは請求項1および10と同様な効果を奏する。
【0066】
請求項12〜14の発明によれば、それぞれ請求項2〜4の発明と同様な効果を奏する。
【0067】
請求項15の発明によれば、放熱ベースの地金とその表面に形成されている酸化皮膜との熱膨張差に起因する酸化皮膜へのクラック発生効果が向上する。
【0068】
請求項16の発明によれば、放熱ベースの地金とその表面に形成されている酸化皮膜との熱膨張差に起因する酸化皮膜へのクラック発生効果が一層向上する。
【0069】
請求項19の発明によれば、溶融金属が放熱ベースのフィン取付面に衝突したさいに、フラックスが溶融し、その結果放熱ベース表面の酸化皮膜が破壊される。したがって、ダイキャストにより形成される放熱フィンと放熱ベースとが確実に冶金的に接合することになり、両者の接合が堅固になるとともに、両者間での熱伝達性が優れたものになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明によるヒートシンクの実施形態を示す正面図である。
【図2】図1のヒートシンクの製造方法を示す垂直断面図である。
【図3】この発明によるヒートシンクの他の実施形態を示す正面図である。
【図4】図3のヒートシンクの製造方法を示す垂直断面図である。
【符号の説明】
(1)(20):ヒートシンク
(2):放熱ベース
(2a):フィン取付面
(3):放熱フィン
(3a):基端部
(4):溝
(10):ダイキャスト用金型
(11):放熱ベース収容部
(12):フィン鋳造用キャビティ
Claims (21)
- フィン取付面を有する金属展伸材製放熱ベースと、放熱ベースのフィン取付面に、フィン取付面に対して立ち上がり状となりかつ互いに間隔をおいて並列状となるように形成された複数の放熱フィンとよりなり、放熱フィンが、ダイキャストにより鋳造されて放熱ベースと一体化されているヒートシンク。
- 放熱ベースのフィン取付面に、複数の溝が互いに間隔をおいて並列状に形成されており、放熱フィンの基端部が溝内に入り込んで放熱ベースと一体化されている請求項1記載のヒートシンク。
- 溝における開口よりも底側の部分に、開口幅よりも幅の広い部分が設けられている請求項2記載のヒートシンク。
- 溝の幅が、開口から底に向かって徐々に拡がっている請求項3記載のヒートシンク。
- 放熱フィンにおける溝内に入り込んでいる部分に存在する気孔の大きさが、100μm以下となされている請求項2〜4のうちのいずれかに記載のヒートシンク。
- 放熱ベースと放熱フィンとが同種の金属からなる請求項1〜5のうちのいずれかに記載のヒートシンク。
- 放熱ベースおよび放熱フィンがそれぞれアルミニウムからなる請求項6記載のヒートシンク。
- 放熱ベースと放熱フィンとが異種の金属からなる請求項1〜5のうちのいずれかに記載のヒートシンク。
- 放熱ベースが銅からなり、放熱フィンがアルミニウムからなる請求項8記載のヒートシンク。
- 放熱ベースと放熱フィンとが冶金的に接合されている請求項1〜9のうちのいずれかに記載のヒートシンク。
- 請求項1記載のヒートシンクを製造する方法であって、フィン取付面を有する金属展伸材製放熱ベースと、放熱ベース収容部および放熱ベース収容部に収容される放熱ベースのフィン取付面に臨む複数のフィン鋳造用キャビティを有するダイキャスト用金型とを用意し、ダイキャスト用金型の放熱ベース収容部内に金属展伸材製放熱ベースを収容した後、溶融金属に圧力をかけてフィン鋳造用キャビティ内に注入し、ダイキャストにより放熱フィンを鋳造して放熱ベースと一体化することを特徴とするヒートシンクの製造方法。
- 放熱ベースのフィン取付面に、複数の溝を互いに間隔をおいて並列状に形成しておくとともに、ダイキャスト用金型のフィン鋳造用キャビティがフィン取付面の溝に臨むようにしておき、溶融金属に圧力をかけて溝およびフィン鋳造用キャビティ内に注入する請求項11記載のヒートシンクの製造方法。
- 溝における開口よりも底側の部分に、開口幅よりも幅の広い部分を設けておく請求項12記載のヒートシンクの製造方法。
- 溝の幅が、開口から底に向かって徐々に拡がっている請求項13記載のヒートシンクの製造方法。
- 溶融金属の注入時に、放熱ベースの温度を200℃以上でかつ融点未満とする請求項11〜14のうちのいずれかに記載のヒートシンクの製造方法。
- 放熱ベースの温度を300℃以上とする請求項15記載のヒートシンクの製造方法。
- ダイキャスト用金型に収容する前に、放熱ベースを加熱する請求項15または16記載のヒートシンクの製造方法。
- ダイキャスト用金型に収容した後に、放熱ベースを加熱する請求項15〜17のうちのいずれかに記載のヒートシンクの製造方法。
- 放熱ベースにおける鋳造される放熱フィンと接触する部分に、放熱ベースを形成する金属よりも融点の低いフラックスを塗布しておく請求項11〜18のうちのいずれかに記載のヒートシンクの製造方法。
- 請求項1〜10のうちのいずれかに記載されたヒートシンクと、発熱体とを備えており、発熱体がヒートシンクにおけるフィン取付面以外に設けられた受熱面に熱的に接触させられている発熱部材。
- 発熱体が、カーナビゲーションシステムの表示装置基板、自動車用ITSの表示装置基板、電気自動車の制御回路基板、電気自動車の発熱部、パーソナルコンピュータのCPU、テレビ電話の回路基板、および携帯電話の中継基地局の回路基板からなる群から選択された1つからなる請求項20記載の発熱部材。
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