JP2004069598A - 構造物の損傷推定システムおよびプログラム - Google Patents

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Abstract

【課題】地震による構造物の被害状況を地震発生後に迅速かつ適確に推定することができる構造物の損傷推定システムおよび構造物の損傷推定プログラムを提供すること。
【解決手段】それぞれ特性の異なる複数の模擬地震波と当該複数の模擬地震波のそれぞれに対する前記構造物の動的応答とを関連付けて記憶する記憶手段21と、記憶手段21に記憶された複数の模擬地震波の中から前記構造物の近傍で観測された実地震波に近似する模擬地震波を検索する検索手段22と、検索手段22で検索された模擬地震波に対する前記構造物の動的応答を表示する表示手段30とを備える。
【選択図】      図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、地震発生直後に、その地震による構造物の被害状況を推定するための構造物の損傷推定システムおよび構造物の損傷推定プログラムに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、一定規模以上の地震が発生した場合には、構造物の健全度を検査している。例えば、道路橋や鉄道橋であれば、通行止めを実施したうえで、車両の通行に支障をきたすような損傷の有無を検査している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
本来ならば、全ての橋桁・橋脚について詳細に検査するのが望ましいが、検査対象となる橋桁・橋脚が非常に多く、それらすべてについて詳細に検査すると多大な時間を要し、通行止めも長期間に及んでしまう。このため、監視員が自動車で巡回しつつ、適宜、目視によって簡易に検査しているのが実情であるが、橋桁の裏側や支承にまで検査が及ばないことも多く、また、地中に埋設されている基礎については、目視で検査することが不可能であることから、有害な損傷を見落とす恐れがある。
【0004】
また、設計時に行なわれる動的応答解析の結果から、構造物の損傷位置や損傷程度を予測しておくことも考えられるが、構造解析モデルに使用される剛性、質量、減衰定数などの物性値は、あくまでも設計上のものであり、入力波として用いられる模擬地震波や設計用地震波についても、その最大値や周波数特性が調節されているため、実際の地震によって構造物が損傷する位置およびその程度を推定する手段としては、必ずしも精度が高いものとはいえない。
【0005】
以上のような背景の中、近年では、地震による構造物の被害(損傷位置およびその程度など)を迅速かつ的確に把握しうる検査体制の構築が望まれている。
【0006】
そこで、本発明は、このような検査体制を構築すべく、地震による構造物の被害状況を地震発生後に迅速かつ適確に推定することができる構造物の損傷推定システムおよび構造物の損傷推定プログラムを提供することを課題とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
このような課題を解決するために、請求項1に記載の発明は、地震発生後に当該地震による構造物の被害状況を推定するための構造物の損傷推定システムであって、それぞれ特性の異なる複数の模擬地震波と当該複数の模擬地震波のそれぞれに対する前記構造物の動的応答とを関連付けて記憶する記憶手段と、前記記憶手段に記憶された複数の模擬地震波の中から前記構造物の近傍で観測された実地震波に近似する模擬地震波を検索する検索手段と、前記検索手段で検索された模擬地震波に対する前記構造物の動的応答を表示する表示手段とを備えることを特徴とする。
【0008】
かかる構造物の損傷推定システムによると、地震発生後に、記憶手段に記憶されている複数の模擬地震波の中から実地震波に近似するものを検索するだけで、結果として実地震波に対する動的応答が把握され、この動的応答から実地震波による構造物の被害状況を精度よく推定することができる。また、手間と時間とを要する動的応答解析を地震発生後に実行することなく実地震波に対する構造物の動的応答を把握することができるので、地震発生直後にその地震による被害状況を迅速に推定することができる。
【0009】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の構造物の損傷推定システムであって、前記構造物の近傍に設置された地震計と、当該地震計で観測された実地震波を送信する送信手段と、当該送信手段から送信された実地震波を受信するとともに、当該実地震波を前記検索手段に出力する受信手段とをさらに備えることを特徴とする。
【0010】
かかる構造物の損傷推定システムによると、地震計で観測された実地震波のデータが送信手段によって即座に受信手段へ送信されるので、地震による構造物の被害状況を地震後に速やかに推定することができる。
【0011】
請求項3に記載の発明は、請求項1又は請求項2に記載の構造物の損傷推定システムであって、模擬地震波を生成する地震波生成手段と、前記地震波生成手段によって生成された模擬地震波に対する前記構造物の動的応答を演算するとともに、当該動的応答を前記記憶手段へ出力する動的解析手段と、前記地震波生成手段と前記動的解析手段とを繰り返し実行させるとともに、前記地震波生成手段で生成すべき模擬地震波の特性情報を設定する解析制御手段とをさらに備え、前記解析制御手段は、前記地震波生成手段によって生成された模擬地震波と前記動的解析手段によって演算された前記構造物の動的応答とを前記記憶手段に出力する、ことを特徴とする。
【0012】
かかる構造物の損傷推定システムは、模擬地震波の生成および当該模擬地震波に対する動的応答の演算とを自動的に繰り返し実行するとともに、その動的応答を模擬地震波のデータとともに記憶手段に蓄積するものである。すなわち、複数の模擬地震波に対する構造物の動的応答の演算、記憶(蓄積)が自動的に実行されるので効率がよい。
【0013】
請求項4に記載の発明は、地震による構造物の損傷度合をコンピュータに推定させるための構造物の損傷推定プログラムであって、コンピュータを、それぞれ特性の異なる複数の模擬地震波と当該複数の模擬地震波のそれぞれに対する前記構造物の動的応答とを関連付けて記憶する記憶手段と、前記記憶手段に記憶された複数の模擬地震波の中から前記構造物の近傍で観測された実地震波に近似する模擬地震波を検索する検索手段として機能させるための構造物の損傷推定プログラムである。
【0014】
かかる構造物の損傷推定プログラムによると、前記の構造物の損傷推定システムをコンピュータにより実現することができる。
【0015】
請求項5に記載の発明は、請求項4に記載の構造物の損傷推定プログラムであって、コンピュータを、模擬地震波を生成する地震波生成手段と、前記地震波生成手段によって生成された模擬地震波に対する前記構造物の動的応答を演算するとともに、当該動的応答を前記記憶手段へ出力する動的解析手段と、前記地震波生成手段と前記動的解析手段とを繰り返し実行させるとともに、前記地震波生成手段で生成すべき模擬地震波の特性情報を設定する解析制御手段として機能させるための構造物の損傷推定プログラムである。
【0016】
かかる構造物の損傷推定プログラムによると、コンピュータにより、模擬地震波の生成、当該模擬地震波に対する動的応答の演算および記憶手段への記憶を実行することができる。
【0017】
【発明の実施の形態】
【0018】
本発明の実施の形態を、添付した図面を参照して詳細に説明する。
【0019】
図1は本発明に係る構造物の損傷推定システムを示す機能ブロック図、図2は構造物の損傷レベルを判定した状況を示す模式図である。
【0020】
本発明に係る構造物の損傷推定システム(以下、「損傷推定システム」という)は、地震発生前に特性の異なる複数の模擬地震波に対して構造物の動的応答を演算し、この動的応答を模擬地震波の特性情報と関連付けて記憶・蓄積しておくとともに、地震発生後にその複数の模擬地震波の中から構造物の近傍で観測された実地震波に近似する模擬地震波を検索し、その模擬地震波に対する構造物の動的応答を実地震波に対する構造物の動的応答として表示するものであり、図1に示すように、解析実行部10、波形マッチング部20、表示手段30、および地震波観測部40から構成される。なお、損傷推定システムは、地震波観測部40のうち、地震計41と送信手段42とが構造物近傍に設置され、解析実行部10、波形マッチング部20、表示手段30および地震波観測部40の受信手段が監理センタなど構造物から離れたところに設置される。また、解析実行部10、波形マッチング部20は、コンピュータにより実現される。
【0021】
解析実行部10は、模擬地震波の生成および当該模擬地震波に対する構造物の動的応答の演算を自動的に繰り返し実行するとともに、その動的応答のデータを模擬地震波の特性情報とともに後記する記憶手段21に出力するものであり、地震波生成手段11、動的解析手段12および解析制御手段13から構成される。
【0022】
地震波生成手段11は、後記する解析制御手段13で設定した地震波の特性情報に基づいて模擬地震波を生成する。模擬地震波を生成する手段としては、例えば、目標とする応答スペクトル(周波数と最大加速度(最大速度、最大変位)の関数)に適合するように、基本地震波データベースD1に格納されている既往の観測地震波の加速度振幅(もしくは速度振幅、変位振幅)を周波数領域で調節する方法がある。また、模擬地震波の特性情報としては、最大加速度、継続時間、位相、繰返回数、振幅包絡線、フーリエスペクトル、応答スペクトル、振動方向などがあり、これら模擬地震波の特性情報は記憶手段21に記憶される。
【0023】
動的解析手段12は、地震波生成手段11によって生成された模擬地震波に対する構造物の動的応答を演算するものであり、さらに、得られた動的応答のデータを記憶手段21に出力するものである。また、この動的応答のデータは、模擬地震波の特性情報と関連付けて記憶される。なお、構造物の動的応答は、当該構造物の動的解析モデルおよび公知の動的解析手法(動的解析プログラム)を利用してコンピュータにより演算されるが、構造物の損傷度合を精度よく推定するという観点から、好適には、材料の非線形性を考慮した時刻歴応答解析を利用するのがよい。
【0024】
ここで、動的解析モデルは、通常の耐震設計に用いられる三次元骨組モデルや三次元有限要素モデルであり、例えば、シェル要素、ソリッド要素、梁要素、バネ要素などで構造物をモデル化したものである。動的解析モデルの各要素の剛性(弾性係数)、質量、減衰定数など(以下、物性値と総称する)は、構造物を設計した際に用いたものでもよいが、解析精度をより向上させるために、実際の動的応答特性(固有周期、応答倍率など)に適合するように補正した物性値を用いてもよい。例えば、常時微動に対する応答値や加振点に加えた衝撃に対する応答値を、構造物の各所に取り付けた加速度計やひずみゲージなどの計測器により計測し、動的解析モデルの動的応答特性が実測により得られた構造物の動的応答特性と等しくなるように、動的解析モデルの物性値を補正する、といった方法がある。また、構造物の損傷度合を推定するといった観点から、動的解析モデルの各要素は、材料の非線形性を考慮したものがよい。
【0025】
また、動的解析により得られる動的応答には、応力値やひずみ量などのほか、これらから判定される構造物各部の損傷レベルが含まれる。損傷レベルは、応力値やひずみ量と損傷レベルとの関係が予め規定された損傷レベルデータテーブルD2を参照して判定される。例えば、構造物を構成する部材が鉄筋コンクリート製であれば、部材の曲げモーメントの大きさと損傷レベルとの関係を損傷レベルデータテーブルD2に規定しておくことで、動的解析により演算された曲げモーメントから部材の損傷レベルを判定することができる。
【0026】
より具体的には、動的解析により演算された部材の曲げモーメントMdが、曲げひび割れモーメントMcよりも小さい(Md<Mc)場合を損傷レベル「L1」、曲げひび割れモーメントMc以上降伏曲げモーメントMy未満(Mc≦Md<My)の場合を損傷レベル「L2」、降伏曲げモーメントMy以上曲げ耐力Mu未満(My≦Md<Mu)の場合を損傷レベル「L3」、曲げ耐力Mu以上の場合(Mu≦Md)を損傷レベル「L4」と規定しておけば、曲げモーメントMdの大きさから損傷レベルを判定することができる。そして、図2に示すように、損傷レベルをグラフ化して表示することで、結果として構造物の被害状況を容易に推定することができる。ここで、曲げひび割れモーメントMcは引張縁コンクリートが曲げ強度に達するときの曲げモーメント、降伏曲げモーメントMyは引張鉄筋が降伏する曲げモーメント、曲げ耐力Mcは圧縮縁のコンクリートが終局ひずみに達するときの曲げモーメントである。
【0027】
解析制御手段13は、地震波生成手段11と動的解析手段12とを繰り返し実行させるものである。また、解析制御手段13により、模擬地震波の特性(応答スペクトル特性や継続時間)が所定の規則にしたがって毎回変更(再設定)される。したがって、地震波生成手段11では、毎回異なる特性の模擬地震波が生成されることになる。
【0028】
波形マッチング部20は、記憶手段21、検索手段22および波形分析手段23から構成される。
【0029】
記憶手段21は、地震波生成手段11で生成された模擬地震波の特性情報と動的解析手段12から出力された構造物の動的応答のデータとを互いに関連付けて記憶・蓄積するものであり、磁気ディスクや半導体メモリなどから構成される。なお、解析実行部10では模擬地震波の特性を変更しつつ繰り返し動的解析が実行されるので、記憶手段21には、様々な模擬地震波に対する動的応答のデータが記憶・蓄積されることになる。また、記憶手段21には、解析実行部10で演算された動的応答のデータに限らず、例えば、構造物の設計時に演算された動的応答のデータなどを記憶してもよい。
【0030】
検索手段22は、記憶手段21に記憶された複数の模擬地震波の特性情報と構造物の近傍で観測された実地震波の特性情報とを比較して、複数の模擬地震波の中から実地震波に近似する模擬地震波を検索するものであり、この模擬地震波に対する動的応答のデータを表示手段30に出力するものである。また、記憶手段21には、模擬地震波と当該模擬地震波に対する構造物の動的応答のデータ(構造物各部の応力度、ひずみ量、損傷レベルなど)とが互いに関連付けられているので、検索手段22によって実地震波に近似する模擬地震波が特定されると、当該模擬地震波に対する動的応答が即座に特定されることになる。
【0031】
波形分析手段23は、後記する地震計41で観測された実地震波の特性を分析するものである。例えば、実地震波の時刻歴データからは、最大加速度、継続時間、振幅包絡線が把握され、また、当該時刻歴データをフーリエ変換することでその周波数特性が把握される(図6参照)。
【0032】
表示手段30は、検索手段22から出力された動的応答のデータを表示するためのものであり、例えば、コンピュータと接続されたモニタ表示手段である。
【0033】
地震波観測部40は、地震計41、送信手段42および受信手段43とから構成される。
【0034】
地震計41は、構造物の近傍の地盤上に設置され、実地震波を計測する。送信手段42は、地震計41で観測された実地震波のデータを無線もしくは有線の通信回線を介して受信手段43へ送信するものである。受信手段43は、構造物から離れた監理センタなどに設置され、送信手段42から送信された実地震波のデータを受信するとともに、当該実地震波のデータを波形マッチング部20に出力するものである。なお、地震計41から出力される実地震波のデータは、アナログデータであってもデジタルデータであってもよいが、アナログデータで出力される場合には、図示しないA−D変換器が適宜介設される。また、通信回線には、一般の電話回線のほか携帯電話回線など有線・無線を問わず利用することができる。さらに、地震計41の設置場所は、地盤上に限定されることはなく、構造物に作用した地震波を特定できる位置であれば地中であってもよいし、構造物に直接取り付けたものであってもよい。また、地震計41は、3方向(N−S方向、E−W方向、U−D方向)の成分を計測できるものがよい。
【0035】
次に、損傷推定システムの動作を、地震発生前と地震発生後とに分けて説明する。
【0036】
(地震発生前)
まず、地震発生前における損傷推定システムの動作を、図1および図3を参照してより詳細に説明する。ここで、図3は損傷推定システムの地震発生前における動作を説明するフローチャートである。
【0037】
解析実行部10を起動すると、解析制御手段13により模擬地震波の特性情報が設定され(ステップS1)、続いて解析制御手段13で設定された特性情報に基づいて地震波生成手段11により模擬地震波が生成される(ステップS2)。
【0038】
続いて、動的解析手段12によりステップS2で生成された模擬地震波に対する動的解析モデルの応力値やひずみ量が演算され(ステップS3)、続いて、損傷レベルデータテーブルD2の中から当該応力値やひずみ量に対応する損傷レベルが検索され、構造物各部の損傷レベルが判定される(ステップS4)。
【0039】
次に、ステップS3で演算された構造物を構成する部材の応力値やひずみ量、ステップS4で判定された損傷レベルといった各種データが模擬地震波の特性情報とともに記憶手段21へ出力され、記憶手段21に記憶・蓄積される(ステップS5)。
【0040】
また、ステップS1〜ステップS5は、地震が発生するまで、あるいは、終了の指示があるまで模擬地震波の特性を変更しつつ自動的に繰り返し実行される。
【0041】
このように、地震発生前には、解析実行部10のみが作動し、地震が発生するまで、あるいは、終了の指示があるまで地震波生成手段11および動的解析手段12が自動的に繰り返し実行され、これら動的応答のデータが模擬地震波の特性情報とともに記憶手段21に記憶・蓄積される。すなわち、記憶手段21には、様々な特性の模擬地震波に対する動的応答のデータが蓄積されることになる。
【0042】
(地震発生後)
次に、地震発生後における損傷推定システムの動作を、図1および図4を参照して説明する。ここで、図4は損傷推定システムの地震発生後における動作を説明するフローチャートである。また、以下では、N種類(Nは正の整数)の模擬地震波が記憶手段21に蓄積されているものとする。
【0043】
波形マッチング部20を起動すると、地震計41で観測された実地震波のデータが送信手段42および受信手段43を介して波形分析手段23に取り込まれ、実地震波の特性(最大加速度、継続時間、包絡線、繰返回数、フーリエスペクトルなど)が分析される(ステップS6)。
【0044】
次に、検索手段22により記憶手段21に記憶されているN種類の模擬地震波の中から、実地震波に近似する模擬地震波が検索される(ステップS7)。
【0045】
ここで、検索手段22の動作(ステップS7)を、図5を参照してより詳細に説明する。ここで、図5は検索手段の動作を説明するフローチャートである。
また、本実施形態では、地震波の特性情報として、最大加速度、継続時間、振幅包絡線、繰返回数、フーリエスペクトルが与えられているものとする。
【0046】
まず、記憶手段21に記憶されているN種類の模擬地震波の中から、一の模擬地震波(以下、波形番号iの模擬地震波という。(1≦i≦N))の特性情報を検索手段22に取り込む(ステップS71)。
【0047】
次に、波形番号iの模擬地震波の最大加速度と実地震波の最大加速度とを比較して最大加速度のずれ量δ1iを算出する(ステップS72)。同様に、継続時間のずれ量δ2i、振幅包絡線のずれ量δ3i、繰返回数のずれ量δ4iおよび周波数特性のずれ量δ5iを算出する(ステップS73〜ステップS76)。なお、各ずれ量は正の値である。
【0048】
続いて、以下に示す判定式で、波形番号iの模擬地震波の「判定ずれ量A」を算出する(ステップS77)。
=α・δ1i+α・δ2i+α・δ3i+α・δ4i+α・δ5i
ここで、α〜αは、各ずれ量に対する重み係数であり、任意に設定することができる。例えば、α,α,αをそれぞれゼロに設定した場合には、模擬地震波が実地震波に近似するか否かは、最大加速度と周波数特性に基づいて判定されることになる。
【0049】
さらに、全ての模擬地震波を取り込むまでステップS71〜ステップS77を繰り返し(ステップS78)、全ての模擬地震波に対して判定ずれ量Aを算出する。そして、その中から最小の判定ずれ量Aminを検索する(ステップS79)。最小の判定ずれ量Aminを有する模擬地震波が実地震波に最も近似する模擬地震波になる。
【0050】
このように、各模擬地震波に対する動的応答が予め記憶手段21に記憶され、かつ、模擬地震波と当該模擬地震波に対する構造物の動的応答(応力値、ひずみ量、損傷レベルなど)とが互いに関連付けられているので、実地震波に近似する模擬地震波が特定されると、その模擬地震波に対する動的応答が動的応答解析を実行することなく即座に把握される。
【0051】
最後に、当該実地震波に近似する模擬地震波に対する動的応答のデータを表示部30へ出力し、実地震波に対する動的応答(応力値、ひずみ量、損傷レベルなど)として表示手段30で表示する(ステップS8)。
【0052】
以上のように、複数の模擬地震波と当該複数の模擬地震波のそれぞれに対する構造物の動的応答とが地震発生前に予め記憶手段21に記憶・蓄積されているので、地震発生後は記憶手段21に記憶されている複数の模擬地震波の中から実地震波に近似するものを検索するだけで、結果として実地震波に対する動的応答が把握され、この動的応答から実地震波による構造物の被害状況を精度よく推定することができる。また、手間と時間とを要する動的応答解析を地震発生後に実行することなく実地震波に対する構造物の動的応答を把握することができるので、地震発生直後にその地震による被害状況を迅速に推定することができる。
【0053】
また、地震計で観測された実地震波のデータは、送信手段によって即座に受信手段へ送信されるので、地震による構造物の被害状況をより一層速やかに推定することができる。
【0054】
したがって、例えば、道路橋や鉄道橋に本発明に係る構造物の損傷推定システムを適用すれば、地震が発生した際に、速やかに道路橋や鉄道橋の損傷状況を推定することが可能になり、通行止めの実施、利用者への避難・救護対策の実施などを迅速かつ適確に行うことが可能となる。
【0055】
なお、解析実行部10および波形マッチング部20における各処理は、一つのコンピュータで実行してもよいが、それぞれ別のコンピュータで実行させても差し支えない。すなわち、地震発生前にひたすら動的解析を実行してその結果を蓄積するコンピュータと、地震発生時に起動して蓄積された動的応答のデータの中から、実地震波に近似する模擬地震波に対するものを検索・表示するコンピュータとが別であってもよい。
【0056】
また、検索手段22において実地震波と模擬地震波とが近似するか否かを判定する方法としては、前記の方法のほか、例えば、時間領域において実地震波の振幅値と模擬地震波の振幅値との差を各時刻で求め、それら各時刻における差を合計した値から判定する方法や、周波数領域において実地震波の振幅値と模擬地震波の振幅値との差を各周波数で求め、それら各周波数における差を合計した値から判定する方法などがある。
【0057】
さらに、実地震波に近似する模擬地震波を複数検索してもよい。また、前記の重み係数α〜αの設定を変更して複数の模擬地震波を検索してもよい。
【0058】
また、前記した損傷推定システムは、前記の各動作(ステップS1〜ステップS7)を実行させる損傷推定プログラムで汎用のコンピュータを制御することでも実現することができる。
【0059】
【発明の効果】
本発明によれば、地震発生後に、動的応答解析を実行することなく実地震波による構造物の被害状況を迅速かつ精度よく推定することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る構造物の損傷推定システムを示す機能ブロック図である。
【図2】構造物の損傷レベルを判定した状況を示す模式図である。
【図3】本発明に係る構造物の損傷推定システムの地震発生前における動作を説明するフローチャートである。
【図4】本発明に係る構造物の損傷推定システムの地震発生後における動作を説明するフローチャートである。
【図5】検索手段の動作を示すフローチャートである。
【図6】(a)(b)は特性情報の一例を説明する模式図である。
【符号の説明】
10  解析実行部
11  地震波生成手段
12  動的解析手段
13  解析制御手段
20  波形マッチング部
21  記憶手段
22  検索手段
30  表示手段
40  地震波観測部
41  地震計
42  送信手段
43  受信手段
D1  基本地震波データベース
D2  損傷レベルデータテーブル

Claims (5)

  1. 地震発生後に当該地震による構造物の被害状況を推定するための構造物の損傷推定システムであって、
    それぞれ特性の異なる複数の模擬地震波と当該複数の模擬地震波のそれぞれに対する前記構造物の動的応答とを関連付けて記憶する記憶手段と、
    前記記憶手段に記憶された複数の模擬地震波の中から前記構造物の近傍で観測された実地震波に近似する模擬地震波を検索する検索手段と、
    前記検索手段で検索された模擬地震波に対する前記構造物の動的応答を表示する表示手段とを備えることを特徴とする構造物の損傷推定システム。
  2. 前記構造物の近傍に設置された地震計と、
    当該地震計で観測された実地震波を送信する送信手段と、
    当該送信手段から送信された実地震波を受信するとともに、当該実地震波を前記検索手段に出力する受信手段とをさらに備えることを特徴とする請求項1に記載の構造物の損傷推定システム。
  3. 模擬地震波を生成する地震波生成手段と、
    前記地震波生成手段によって生成された模擬地震波に対する前記構造物の動的応答を演算するとともに、当該動的応答を前記記憶手段へ出力する動的解析手段と、
    前記地震波生成手段と前記動的解析手段とを繰り返し実行させるとともに、前記地震波生成手段で生成すべき模擬地震波の特性情報を設定する解析制御手段とをさらに備え、
    前記解析制御手段は、前記地震波生成手段によって生成された模擬地震波と前記動的解析手段によって演算された前記構造物の動的応答とを前記記憶手段に出力する、ことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の構造物の損傷推定システム。
  4. 地震による構造物の被害状況をコンピュータに推定させるための構造物の損傷推定プログラムであって、
    コンピュータを、それぞれ特性の異なる複数の模擬地震波と当該複数の模擬地震波のそれぞれに対する前記構造物の動的応答とを関連付けて記憶する記憶手段と、
    前記記憶手段に記憶された複数の模擬地震波の中から前記構造物の近傍で観測された実地震波に近似する模擬地震波を検索する検索手段として機能させるための構造物の損傷推定プログラム。
  5. 請求項4に記載の構造物の損傷推定プログラムであって、
    コンピュータを、模擬地震波を生成する地震波生成手段と、
    前記地震波生成手段によって生成された模擬地震波に対する前記構造物の動的応答を演算するとともに、当該動的応答を前記記憶手段へ出力する動的解析手段と、
    前記地震波生成手段と前記動的解析手段とを繰り返し実行させるとともに、前記地震波生成手段で生成すべき模擬地震波の特性情報を設定する解析制御手段として機能させるための構造物の損傷推定プログラム。
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