JP2004066199A - 排ガスの処理方法および処理システム - Google Patents

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菱池 通隆
▲高▼田 吉則
Yoshinori Takada
Kenji Nagata
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Abstract

【課題】燃焼排ガスに含まれる硫黄酸化物を簡単な構成で除去することにより排ガス処理システムを小型化し、排ガスの燃焼装置における腐食や閉塞を効果的に防止し、その燃焼装置の運転操業性を向上させる。
【解決手段】硫黄化合物を含む排ガスを燃焼させることで硫黄酸化物を含む燃焼排ガスを生成する。その燃焼排ガスを、水に難溶性の固形アルカリ化合物を含む充填材33bを充填した湿式充填塔33において、その固形アルカリ化合物の水溶液に接触させる。
【選択図】図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば半導体を製造する際のエッチング工程等において発生する排ガスを処理をするのに適する排ガスの処理方法および処理システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
半導体や液晶表示パネルのような半導体製品の製造工程、特にエッチング工程においては、六フッ化硫黄(SF )のようなパーフルオロ化合物(PFC)と塩素(Cl )のようなハロゲン系ガスを組合せた原料ガスが使用され、さらに、副生ガスとしてフッ素(F )、四フッ化硫黄(SF )、SOF 、四フッ化珪素(SiF )、塩化珪素(SiCl )等が発生する。それら原料ガスおよび副生ガスは有毒であることから、その製造工程から排出される排ガスを燃焼分解することで無害化する必要がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
排ガスにSF のような硫黄化合物が含有されていると燃焼排ガスとして二酸化硫黄(SO )等の硫黄酸化物が発生する。SO 等は毒性ガスであって許容濃度が2ppmと低く設定される。硫黄酸化物は中性の水への溶解度が低いことから、従来は水酸化ナトリウムのようなアルカリ性水溶液を用いて除去されている。しかし、半導体製品を製造するクリーンルームにおいては、ナトリウムイオン等による半導体の汚染防止のために水酸化ナトリウムのようなアルカリ薬剤の使用は規制されている。そのため、燃焼排ガスをクリーンルームの外部まで排出した後にアルカリ薬剤を用いて処理する必要があり、排ガス処理システムが大型化するという問題があった。
【0004】
上記塩素等の酸化性ガスや副生ガスは燃焼装置のバーナや炉体を腐食させるおそれがある。また、SiF 等を燃焼分解するとシリカ(SiO )等の固形物が発生し、バーナや炉体におけるガス流動路が閉塞するおそれがある。
本発明は、上記課題を解決することのできる排ガスの処理方法および処理システムを提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明の排ガスの処理方法は、硫黄化合物を含む排ガスを燃焼させることで硫黄酸化物を含む燃焼排ガスを生成し、その燃焼排ガスを、水に難溶性の固形アルカリ化合物を含む充填材を充填した湿式充填塔において、その固形アルカリ化合物の水溶液に接触させることを特徴とする。
本発明の方法によれば、SF 等の硫黄化合物を含む排ガスの燃焼によりSO 等の硫黄酸化物を含む燃焼排ガスが生成される。湿式充填塔に充填された固形アルカリ化合物が水に溶解することでアルカリ性水溶液が生成され、そのアルカリ性水溶液に燃焼排ガスが接触する。これにより、燃焼排ガスに含有される硫黄酸化物はそのアルカリ性水溶液に吸収される。硫黄酸化物は水への溶解度が小さいことから、ラシヒリング等の一般的な充填材のみが充填された湿式充填塔におけるよりも効率良く硫黄酸化物を燃焼排ガスから除去できる。しかも、その固形アルカリ化合物は水に難溶性であることから、半導体を汚染する物質の実質的な発生を阻止できる。
【0006】
その固形アルカリ化合物を炭酸塩および金属水酸化物の中の少なくとも一方とするのが好ましい。その固形アルカリ化合物を炭酸塩または金属水酸化物とすることで硫黄酸化物を亜硫酸塩として固定でき、燃焼排ガスに含有される硫黄酸化物を一層効率良く除去できる。
【0007】
その固形アルカリ化合物の水に対する溶解度は25℃で0.2重量%以下とするのが好ましく、具体的な固形アルカリ化合物としては例えば炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、水酸化カルシウムおよび水酸化マグネシウムの中の少なくとも一つを用いることができる。その溶解度は25℃で0.02重量%以下とするのがより好ましく、この場合は炭酸カルシウム、炭酸マグネシウムおよび水酸化マグネシウムの中の少なくとも一つを用いることができる。これにより、半導体を汚染する物質の実質的な発生を確実に阻止できる。
【0008】
本発明の排ガスの処理システムは、排ガスの燃焼装置と、その燃焼装置から排出される燃焼排ガスの処理装置とを備え、その処理装置は、水に難溶性の固形アルカリ化合物を含む充填材を充填した湿式充填塔を有し、その充填塔において、その固形アルカリ化合物の水溶液に燃焼排ガスが接触させられる。本発明の排ガスの処理システムによれば本発明の排ガス処理方法を実施することができる。
【0009】
本発明の排ガス処理システムは前処理装置を備え、その燃焼装置に送られる前の排ガスを、その前処理装置において吸収液に接触させるのが好ましい。
これにより、燃焼前の排ガスを吸収液に接触させることで、排ガスに含有されるSF 、SOF 、SiF 、SiCl 等の腐食性ガスを吸収除去でき、燃焼装置におけるバーナや炉体、その下流に設置する冷却部や湿式充填塔への腐食物質の流入を大幅に削減でき、これら部位の耐食性を大幅に向上できる。また、燃焼分解時に固形物を発生するSiF やSiCl 等を燃焼前に除去することで、バーナ、炉体、冷却部、湿式充填塔における固形物による閉塞を防止できる。
【0010】
本発明の排ガス処理システムが上記前処理装置を備える場合、その固形アルカリ化合物の水溶液を前記前処理装置に吸収液として供給する手段を備えるのが好ましい。これにより、その充填塔における燃焼排ガスと前記固形アルカリ化合物の水溶液との接触により亜硫酸塩を生成し、酸化性ガスを含む排ガスを、その排ガスの燃焼前に、その亜硫酸塩を含む前記固形アルカリ化合物の水溶液に接触させることができる。
亜硫酸塩を含む固形アルカリ化合物の水溶液は還元性を示すことから、排ガスに含まれるCl やF 等の水に溶け難い酸化性ガスの格好の吸収液として活用できる。これにより、排ガスの燃焼前に、その排ガスに含まれる酸化性ガスを吸収できるので、排ガスの燃焼装置の腐食を防止できる。
【0011】
【発明の実施の形態】
図1に示す排ガス処理システム1は、SF のようなPFC、Cl のようなハロゲン系ガス、F 、SF 、SOF 、SiF 、SiCl 等の半導体製造工程における副生ガスを含む排ガスを処理するために用いられるもので、排ガスの前処理装置2と、排ガスの燃焼装置3と、この燃焼装置3から排出される燃焼排ガスの処理装置4を備えている。
【0012】
その排ガスの前処理装置2は、吸収液11を収容する前処理タンク12と、この前処理タンク12内の吸収液11内に排ガス発生源から配管10を介して送られてくる排ガスを導入する導入管13と、その前処理タンク12に設けられる微細気泡発生装置であるロータリーアトマイザー14とを有する。そのロータリーアトマイザー14は、モータ14aにより回転駆動される回転子14bの回転により、吸収液11内に導入された排ガスを微細気泡化する。ロータリーアトマイザー14は市販のものを用いることができる。これにより、燃焼装置3に送られる前の排ガスは吸収液11に効率良く接触させられる。なお本実施形態では、前処理タンク12内で水源40から配管6を介して供給される水がスプレーノズル15により噴霧される。
【0013】
その排ガスの燃焼装置3は、耐火物製の炉体21と、この炉体21の上部に設けられる着火部22とを有し、その着火部22にパイロットバーナ22aが設けられている。その炉体21内へ、前処理装置2の吸収液11に接触した排ガスが配管5を介して導入され、また燃料ガスと支燃性ガスが図外配管を介して導入される。なお、前処理タンク12から炉体21に導入される排ガスから水分を除去するためにミストセパレータ16が設けられている。その燃料ガスとしては、例えば液化石油ガス(LPG)、液化天然ガス(LNG)、水素ガス或いはこれらの混合ガス等が用いられる。その支燃性ガスとしては、例えば空気や、空気に必要に応じて酸素を添加した酸素富化空気等が用いられる。そのパイロットバーナ22aにより火炎が形成され、炉体21内で排ガスと燃料ガスが支燃性ガスの存在下に燃焼される。その排ガスの燃焼により生成される燃焼排ガスが炉体21の下部開口から排出される。
【0014】
その燃焼排ガスの処理装置4は冷却液タンク32と湿式充填塔33を有する。その冷却液タンク32の上部に設けられた燃焼排ガス導入口32aに、炉体21の下部開口が案内筒31を介して接続される。その冷却液タンク32の上部に設けられた燃焼排ガス排出口32bに湿式充填塔33が接続される。その案内筒31の内周はセラミック等の耐火材によりライニングされ、外周は冷却液ジャケット31aにより覆われる。その冷却液ジャケット31aにポンプ35により循環される冷却液タンク32内の冷却液36が配管37を介して供給される。なお、冷却液ジャケット31a内の冷却液は、オーバーフローすることで案内筒31の内周から冷却液タンク32に還流する。
【0015】
冷却液タンク32内の冷却液36の液面の上方に案内筒31の下端開口が配置される。これにより、炉体21から冷却液タンク32内に導入される燃焼排ガスは、冷却液タンク32に貯留される冷却液36に接触することで冷却され、燃焼排ガスの成分の一部が冷却液36に吸収される。その冷却液タンク32内に、ポンプ35により配管7を介して循環される冷却液タンク32内の冷却液36が、スプレーノズル38により噴霧される。
【0016】
その湿式充填塔33は筒体33aと、この筒体33aに充填される充填材33bを有する。その筒体33aは、冷却液タンク32の燃焼排ガス排出口32bから上方に延びる。その充填材33bは水に難溶性の固形アルカリ化合物とされ、炭酸塩および金属水酸化物の中の少なくとも一方とするのが好ましい。その固形アルカリ化合物の水に対する溶解度を25℃で0.2重量%以下にするのが好ましく、この場合は炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、水酸化カルシウムおよび水酸化マグネシウムの中の少なくとも一つを用いることができる。その溶解度は25℃で0.02重量%以下とするのがより好ましく、この場合は炭酸カルシウム、炭酸マグネシウムおよび水酸化マグネシウムの中の少なくとも一つを用いることができる。
【0017】
その充填材33bに充填塔33の上方から吸収液として水源40から配管8を介して供給される水がスプレーノズル39により噴霧される。これにより、充填塔33内で固形アルカリ化合物のアルカリ性水溶液が生成される。燃焼装置3から排出された燃焼排ガスは、冷却液タンク32を介して充填塔33に下方から導入され、充填塔33において固形アルカリ化合物の水溶液に接触する。その固形アルカリ化合物の水溶液に接触した燃焼排ガスは充填塔33の上方から充填材33bを介して排出される。その固形アルカリ化合物の水溶液は充填塔33から冷却液タンク32に流れ落ちる。これにより、冷却液タンク32の冷却液36に固形アルカリ化合物の水溶液が含まれる。その冷却液タンク32の冷却液36に含まれる固形アルカリ化合物の水溶液は、ポンプ35により配管9を介して前処理装置2の前処理タンク12に吸収液11として供給される。なお、冷却液タンク32と前処理タンク12のオーバーフロー排水は、配管50によりまとめられて排出される。
【0018】
上記燃焼装置3においては、SF のような硫黄化合物を含む排ガスの燃焼によりSO 等の硫黄酸化物を含む燃焼排ガスが生成される。その燃焼排ガスに含まれる硫黄酸化物は、水に難溶性の固形アルカリ化合物を充填した湿式充填塔33において、その固形アルカリ化合物のアルカリ性水溶液に接触する。これにより、燃焼排ガスに含有される硫黄酸化物はそのアルカリ性水溶液に吸収される。硫黄酸化物は水への溶解度が小さいことから、ラシヒリング等の一般的な充填材のみが充填された湿式充填塔におけるよりも効率良くSO 等の硫黄酸化物を燃焼排ガスから除去できる。しかも、その固形アルカリ化合物は水に難溶性であることから、半導体を汚染する物質の実質的な発生を阻止できる。その固形アルカリ化合物を炭酸塩または金属水酸化物とすることで、SO 等の硫黄酸化物を亜硫酸塩として固定でき、燃焼排ガスに含有される硫黄酸化物を一層効率良く除去できる。固形アルカリ化合物として例えば炭酸カルシウム(CaCO )を用いる場合、SO と反応することで亜硫酸カルシウム(CaSO )を生成することでSO を固定化できる。その反応式は以下の通りである。
CaCO +SO +1/2H O→CaSO ・1/2H O+CO
【0019】
また、燃焼前の排ガスを前処理装置2の吸収液11に接触させることで、排ガスに含有されるSF 、SOF 、SiF 、SiCl 等を吸収でき、炉体21、パイロットバーナ22a、充填塔33等における腐食物質を大幅に削減でき、これら部位の耐食性を大幅に向上できる。また、燃焼分解時に固形物を発生する物質であるSiF やSiCl 等を燃焼前に除去することで、炉体21、パイロットバーナ22a、充填塔33等における固形物による閉塞を防止できる。さらに、充填塔33において燃焼排ガスと固形アルカリ化合物の水溶液との接触により亜硫酸塩を生成し、その亜硫酸塩を含む固形アルカリ化合物の水溶液を前処理装置2の吸収液11として供給できる。これにより、Cl やF 等の酸化性ガスを含む排ガスを、その排ガスの燃焼前に亜硫酸塩を含む固形アルカリ化合物の水溶液に接触させることができる。亜硫酸塩を含む固形アルカリ化合物の水溶液は還元性を示すことから、排ガスに含まれるCl やF 等の水に溶け難い酸化性ガスの格好の吸収液として活用できる。これにより、排ガスの燃焼前に、その排ガスに含まれる酸化性ガスを吸収できるので、燃焼装置3の腐食を防止できる。例えば亜硫酸塩として亜硫酸カルシウムを含む場合はCl とF を以下の反応により吸収できる。
Cl +CaSO +H O→CaSO +2HCl
 +CaSO +H O→CaSO +2HF
【0020】
【実施例1】
上記実施形態の排ガス処理システム1により排ガスの処理を行った。
炉体21は、内径200mmのステンレスの内側に厚さ25mmのアルミナ系キャスタブルを施工することで形成した。冷却液タンク32は内周にテトラフルオロエチレン(PTFE)樹脂をコートしたステンレス製とした。充填塔33は内径300mm、高さ500mmの内周にPTFE樹脂をコートしたステンレス製とした。充填材33bとして粒径10mm〜20mmの炭酸カルシウム石を充填した。前処理タンク12は内径300mm、高さ500mmの内周にPTFE樹脂をコートしたステンレス製とした。ロータリーアトマイザー14の回転子14bは直径100mm、高さ100mmとした。充填塔33に上方からスプレーノズル39により水を10L/minで供給した。ポンプ35により冷却液タンク32内の冷却液を前処理タンク12に7L/minで供給した。燃料ガスとしてプロパンを導入して炉体21内の温度を1100℃に制御することで排ガス処理システム1を稼働させた後に、排ガスとして2%のSF と1%のCl を含む窒素ベースのガス150L/minを導入管13から前処理タンク12に導入した。
充填塔33の出口ガスに含まれるSF 、SO 、HFをフーリエ変換式赤外分析法(FT‐IR)で測定した。その結果、SF は5ppm以下、SO は20ppm、HFは3ppm以下であった。また、充填塔33の出口ガスに含まれるCl とHClを検知管で測定した結果、Cl が0.5ppm以下、HClが1ppm以下であった。さらに、ミストセパレータ16の出口の排ガスを分析した結果、Cl は110ppm、SO は75ppmであった。
【0021】
【比較例1】
実施例1と同一構成の排ガス処理システム1において、充填塔33に充填材として固形アルカリ化合物でなく1/2インチのラシヒリングのみを充填した。他は実施例1と同一条件で2%のSF と1%のCl を含む窒素ベースのガス150L/minを処理し、実施例1と同様の測定を行った。
充填塔33の出口ガスに含まれるSF は5ppm以下、SO は850ppm、HFは3ppm以下、Cl は1.5ppm、HClは1ppm以下であった。ミストセパレータ16の出口の排ガスを分析した結果、Cl は440ppm、SO は780ppmであった。
【0022】
【実施例2】
実施例1の排ガス処理システム1において、冷却液タンク32から前処理タンク12へのポンプ35による冷却液の供給をバルブ(図示省略)により遮断し、前処理タンク12に水源40から水を新たな配管(図示省略)により直接5L/min供給した。他は実施例1と同一条件で2%のSF と1%のCl を含む窒素ベースのガス150L/minを処理し、実施例1と同様の測定を行った。
充填塔33の出口ガスに含まれるSF は5ppm以下、SO は28ppm、HFは3ppm以下、Cl は0.9ppm、HClは1ppm以下であった。ミストセパレータ16の出口の排ガスを分析した結果、Cl は1500ppmであった。
【0023】
上記実施例および比較例から、水に難溶性の固形アルカリ化合物を充填塔33に充填することで、SO 、Cl を効率良く除去できることを確認できる。さらに、充填塔33で生成される亜硫酸塩を含む水溶液に燃焼前の排ガスを接触させることで、Cl をさらに効率良く除去できることを確認できる。
【0024】
本発明は上記実施形態や実施例に限定されない。例えば、充填材33bの全てを水に難溶性の固形アルカリ化合物にする必要はなく、一部を水に難溶性の固形アルカリ化合物にして残部をラシヒリング等の一般的な充填材としてもよい。また、排ガスに含有される硫黄化合物はSF に限定されず、排ガスを燃焼させることで硫黄酸化物を含む燃焼排ガスを生成するものであれば本発明を適用できる。充填塔で生成される亜硫酸塩を含む水溶液を、前処理装置に冷却液タンク32を介することなく直接に還流させるようにしてもよい。前処理装置における微細気泡発生装置は必須ではなく、燃焼前の排ガスを吸収液に接触させることができればよい。さらに、充填塔で生成される亜硫酸塩を含む水溶液を前処理装置に還流させない場合、前処理装置を乾式の充填塔や他の吸収装置により構成してもよい。
【0025】
【発明の効果】
本発明によれば、燃焼排ガスに含まれる硫黄酸化物を簡単な構成で除去することにより排ガス処理システムの小型化を図ることができ、また、排ガスの燃焼装置における腐食性ガスによる腐食や、シリカ等の固形物による閉塞を効果的に防止し、その燃焼装置の運転操業性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態の排ガスの処理システムの構成を示す図
【符号の説明】
2 前処理装置
3 燃焼装置
4 処理装置
11 吸収液
33 湿式充填塔
33b 充填材
35 ポンプ

Claims (7)

  1. 硫黄化合物を含む排ガスを燃焼させることで硫黄酸化物を含む燃焼排ガスを生成し、
    その燃焼排ガスを、水に難溶性の固形アルカリ化合物を含む充填材を充填した湿式充填塔において、その固形アルカリ化合物の水溶液に接触させる排ガスの処理方法。
  2. その固形アルカリ化合物を炭酸塩および金属水酸化物の中の少なくとも一方とする請求項1に記載の排ガスの処理方法。
  3. その充填塔における燃焼排ガスと前記固形アルカリ化合物の水溶液との接触により亜硫酸塩を生成し、
    酸化性ガスを含む排ガスを、その排ガスの燃焼前に、その亜硫酸塩を含む前記固形アルカリ化合物の水溶液に接触させる請求項2に記載の排ガスの処理方法。
  4. その固形アルカリ化合物の水に対する溶解度を25℃で0.2重量%以下とする請求項1〜3の中の何れかに記載の排ガスの処理方法。
  5. 排ガスの燃焼装置と、
    その燃焼装置から排出される燃焼排ガスの処理装置とを備え、
    その処理装置は、水に難溶性の固形アルカリ化合物を含む充填材を充填した湿式充填塔を有し、
    その充填塔において、その固形アルカリ化合物の水溶液に燃焼排ガスが接触させられることを特徴とする排ガスの処理システム。
  6. 排ガスの前処理装置を備え、
    その燃焼装置に送られる前の排ガスを、その前処理装置において吸収液に接触させる請求項5に記載の排ガスの処理システム。
  7. その固形アルカリ化合物の水溶液を前記前処理装置に吸収液として供給する手段を備える請求項6に記載の排ガスの処理システム。
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