JP2004066009A - 炭素材料及び排煙処理装置 - Google Patents

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Kiyoshi Tatsuhara
龍原 潔
Akinori Yasutake
安武 昭典
Takafuru Kobayashi
小林 敬古
Takashi Kurisaki
栗崎 隆
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Abstract

【課題】排ガス中に含有される有害物質を無害化するための炭素材料及びそれを用いた排煙処理装置を提供することを課題とする。
【解決手段】活性炭素繊維、活性炭、グラファイト、カーボンナノチューブ、ナノカーボン等の炭素材料にクロム、鉄等の金属材料を添加して炭素材料とし、該炭素材料を用いて排ガス中の有害物質(例えばS分等)を除去する。
【選択図】    図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば都市ゴミ焼却炉,産業廃棄物焼却炉,汚泥焼却炉等の各種焼却炉、溶融炉、ボイラ、ガスタービン、エンジン等から排出される排ガス中に含有される有害物質を無害化するための炭素材料及びそれを用いた排煙処理装置に関する。
【0002】
【背景技術】
従来、排ガス中の硫黄酸化物の除去方法として、石灰石または消石灰スラリーを吸収剤として用いて、排ガス中の硫黄分を石膏として回収する石灰−石膏法が採用されている。他の方法としては、乾式法の活性炭による吸着法が知られている。
【0003】
上記従来の石灰−石膏法では、石灰石または消石灰スラリーを排ガス中にスプレーすることにより、排ガスの増湿冷却及びSOx の吸収を同時に行っている。このため、多量のスラリーを循環する必要があり、スラリーを循環するための動力及び多量の水が必要となる。
【0004】
一方、乾式法の場合、活性炭に吸着した硫黄分を加熱によって脱離させるため、大量の熱を必要とする。しかも、この方法の場合、生成した希硫酸の廃棄や、吸着材の損耗等が問題になる。したがって、硫黄酸化物の吸収剤や大型設備を必要とせず、しかも脱硫の際に高い濃度の硫酸を得ることのでき、また石灰石膏法と同じ設備を使用して少動力で石膏を生成する脱硫装置の出現が望まれている。
【0005】
このため、排ガス中のSOxを除去する装置として活性炭素繊維等の多孔質炭素材料に排ガス中のSOxを吸着させ、多孔質炭素材料の触媒作用を利用して排ガス中に含まれる酸素により硫黄成分を酸化させ、これを水分に吸収させて硫酸として多孔質炭素材料から除去することが提案されている(特開平11−347350号公報参照)。
【0006】
この活性炭素繊維を用いた従来の排煙処理装置では、排ガス中のSOxを吸着するための活性炭素繊維槽を吸着塔内に配設し、排ガスを下方から供給して活性炭素繊維の表面でSO2 をSO3 に酸化し、生成したSO3 が供給された水と反応して、硫酸(H2 SO4 )を生成するようにしている。
【0007】
ここで、石炭や重油等の燃料を燃焼させるボイラからの排ガスのガス量は膨大であり、この膨大な排ガスを多量に処理する場合には、脱硫効率の向上を図ることが必要となる。このため、単に吸着塔の大型化が必須となるが、活性炭素繊維の脱硫反応が効率よいものが望まれている。
【0008】
本発明は、上記問題に鑑み、活性炭素繊維の脱硫反応が効率よくしかも脱硫システムが簡易で高効率な排煙脱硫装置を提供することを課題とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
前述した課題を解決する第1の発明は、炭素材料に金属材料を添加してなることを特徴とする炭素材料にある。
【0010】
第2の発明は、第1の発明において、
上記金属成分がクロム、イリジウム、パラジウム、プラチナ、鉄、コバルト、銀の金属成分を少なくとも1種以上であることを特徴とする炭素材料にある。
【0011】
第3の発明は、第1又は2の発明において、
上記炭素材料が、活性炭素繊維、活性炭、グラファイト、カーボンナノチューブ、ナノカーボンのいずれかであることを特徴とする炭素材料にある。
【0012】
第4の発明は、第1乃至3のいずれか一の発明において、
上記金属成分の添加が1000ppm以下であることを特徴とする炭素材料にある。
【0013】
第5の発明は、第1乃至4のいずれか一の発明において、
上記炭素材料が、非酸化性雰囲気中で600〜1200℃で加熱処理して疎水化されたものであることを特徴とする炭素材料にある。
【0014】
第6の発明は、第1乃至5のいずれか一の発明において、
排ガス中のS成分を除去することを特徴とする脱硫用炭素材料にある。
【0015】
第7の発明は、排ガスが流通する装置塔内に設けられ、炭素材料で形成される触媒層と、
上記装置塔内に設けられ、上記触媒層に水を供給する水供給手段とを具備してな排煙処理装置であって、
上記炭素材料が第1乃至6の炭素材料より構成されてなることを特徴とする排煙処理装置にある。
【0016】
【発明の実施の形態】
本発明による実施の形態を以下に説明するが、本発明はこれらの実施の形態に限定されるものではない。
【0017】
本発明の炭素材料は、炭素材料に金属材料を添加してなるものである。
【0018】
ここで、上記添加する金属成分としては、元素周期律表上で3族から12族の金属元素が適しており、1族、2族又は13族から16族の金属又は半導体の元素が有効である。
例えば1族のナトリウム(Na)、カリウム(K)、2族のカルシウム(Ca)、4族のチタン(Ti)、5族のバナジウム(V),6族のクロム(Cr)、タングステン(W),7族のマンガン(Mn),8族の鉄(Fe)、ルテニウム(Ru)、オスミウム(Os)、9族のコバルト(Co)、ロジウム(Rh)、イリジウム(Ir)、10族のニッケル(Ni)、パラジウム(Pd)、プラチナ(Pt)、11族の銀(Ag)、12族の亜鉛(Zn)、13族のアルミニウム(Al)等の金属成分を挙げることができる。そして、これらを単独又は少なくとも2種以上を混合して添加することができる。
【0019】
また、その添加量は最終的に炭素材料中に残留する濃度で1000ppm以下、より好ましくは100ppm以下とするのがよい。これは、1000ppmを超えて添加しても添加効果が発現されないからである。
【0020】
また、上記炭素材料としては、例えば活性炭素繊維、活性炭、グラファイト、カーボンナノチューブ、ナノカーボン等の炭素系材料を挙げることができる。
【0021】
上記炭素材料に金属成分を添加する時期としては、特に限定されるものではないが、例えば原料である炭化前駆体の段階、炭素原料を温度330〜550℃で不融化して炭化する工程、炭化物を賦活(水蒸気賦活の場合には750℃以上、二酸化炭素賦活の場合には850℃以上で熱処理)して細孔を形成する工程、賦活炭化物を焼成(600〜1200℃)する工程、或いは炭素材料を加工してシート化、例えば矩形状又はハニカム状等の形状に熱融着により成型する場合における低温(150〜200℃程度)での熱処理工程等において、適宜行うようにすればよい。
【0022】
また、上記金属成分を炭素材料に添加する方法としては、例えば原料に溶液にして含浸、金属粉末を散布等により添加する方法、熱処理時に金属又は金属化合物のバルク体(固形物)と共に焼成する方法、容器や炉の部品を構成する材料を添加する金属で作成し、熱処理時に移行させる方法等を挙げることができる。
【0023】
また、上記炭素材料の内で活性炭素繊維を活性化するには、非酸化性雰囲気中で600〜1200℃で加熱処理して疎水化するようにすればよい。
なお、焼成温度は低いほど装置及びランニングコストの低減を図ることができるが、600℃以下では活性点の増加が認められないので、好ましくない。
【0024】
ここで、本発明で用いる活性炭素繊維の一例及びその製造例の一例を下記に示す。
本発明で用いられる活性炭素繊維としては、例えばピッチ系活性炭素繊維、ポリアクリロニトリル系活性炭素繊維、フェノール系活性炭素繊維、セルロース系活性炭素繊維を挙げることができるが、本発明はこれらに限定されるものではなく、上記触媒作用を奏する活性炭素繊維であれば何等限定されるものではない。
【0025】
【実施例】
具体的な実施例を下記に示す。
本実施例では、炭素材料として炭種類の組成の異なる活性炭素繊維A〜Cを用いた。
【0026】
<実施例1>
Cr40mgを含む試薬(CrNH4 (SO4 2 )粉末を活性炭素繊維A(2g)に散布し、これを窒素雰囲気中で1,100℃の温度範囲内で20時間焼成した。
【0027】
<実施例2>
Cr40mgを含む試薬(CrNH4 (SO4 2 )水溶液2mLを活性炭素繊維A(2g)の中央部に散布した後、これを窒素雰囲気中で1,100℃の温度範囲内で20時間焼成した。
【0028】
<実施例3>
Cr40mgを含む試薬(CrNH4 (SO4 2 )水溶液40mLに活性炭素繊維A(2g)を浸漬した後、これを窒素雰囲気中で1,100℃の温度範囲内で20時間焼成した。
なお、浸漬は60℃で3時間おこなった。
【0029】
<実施例4>
Cr40mgを含む試薬(Cr(C2 3 2 3 )水溶液2mLを活性炭素繊維A(2g)の中央部に散布した後、これを窒素雰囲気中で1,100℃の温度範囲内で20時間焼成した。
【0030】
<実施例5>
Cr40mgを含む試薬(CrNH4 (SO4 2 )水溶液40mLに異なる種類の活性炭素繊維B(2g)を浸漬した後、これを窒素雰囲気中で1,100℃の温度範囲内で20時間焼成した。
【0031】
調整した触媒をガラス反応管で脱硫活性を評価した。条件は、反応温度50℃、触媒量0.2g、処理ガス量200mLN/分、入口SO2 濃度1000ppm、酸素濃度4%、水分濃度13%相当、窒素バランスである。
【0032】
この結果を、表1に示す。
【0033】
【表1】
Figure 2004066009
【0034】
「表1」に示すように、Crを添加した活性炭素繊維は添加しないもの(脱硫率:29%)に較べて、脱硫効率が2倍以上と飛躍的に向上した。
特に、実施例3の浸漬したものは、90%以上の高い脱硫率であった。
これは、実施例3の浸漬方法では、金属状態のままで散布した場合と較べて、Crの分布が均一化されることとなるからである。
【0035】
次に、他の種類の活性炭素繊維Cを用い、Cr以外の他の金属における脱硫率について検討した。
【0036】
<実施例6>
Cr40mgを含む試薬(CrNH4 (SO4 2 )水溶液40mLに異なる種類の活性炭素繊維C(2g)を浸漬した後、これを窒素雰囲気中で1,100℃の温度範囲内で20時間焼成した。
【0037】
<実施例7>
Fe40mgを含む試薬(FeOH(C3 COO)2 )水溶液40mLに異なる種類の活性炭素繊維C(2g)を浸漬した後、これを窒素雰囲気中で1,100℃の温度範囲内で20時間焼成した。
【0038】
<実施例8>
Ag40mgを含む試薬(Ag(C3 COO))水溶液40mLに異なる種類の活性炭素繊維C(2g)を浸漬した後、これを窒素雰囲気中で1,100℃の温度範囲内で20時間焼成した。
【0039】
<実施例9>
Pt40mgを含む試薬(H2 PtCl6 ・6H2 O)水溶液40mLに異なる種類の活性炭素繊維C(2g)を浸漬した後、これを窒素雰囲気中で1,100℃の温度範囲内で20時間焼成した。
【0040】
<実施例10>
Pt40mgを含む試薬(H2 PtCl6 ・6H2 O)エタノール溶液40mLに異なる種類の活性炭素繊維C(2g)を浸漬した後、これを窒素雰囲気中で1,100℃の温度範囲内で20時間焼成した。
【0041】
<実施例11>
Ir40mgを含む試薬(H2 (IrCl6 )・6H2 O)水溶液40mLに異なる種類の活性炭素繊維C(2g)を浸漬した後、これを窒素雰囲気中で1,100℃の温度範囲内で20時間焼成した。
【0042】
<実施例12>
Ir40mgを含む試薬(H2 (IrCl6 )・6H2 O)エタノール溶液40mLに異なる種類の活性炭素繊維C(2g)を浸漬した後、これを窒素雰囲気中で1,100℃の温度範囲内で20時間焼成した。
【0043】
<実施例13>
Pd40mgを含む試薬(Pd(NH3 )Cl2 ・6H2 O)水溶液40mLに異なる種類の活性炭素繊維C(2g)を浸漬した後、これを窒素雰囲気中で1,100℃の温度範囲内で20時間焼成した。
【0044】
<実施例14>
Mn40mgを含む試薬(Mn(C3 COO)2 ・4H2 O)水溶液40mLに異なる種類の活性炭素繊維C(2g)を浸漬した後、これを窒素雰囲気中で1,100℃の温度範囲内で20時間焼成した。
【0045】
<実施例15>
Ni40mgを含む試薬(Ni(C3 COO)2 ・4H2 O)水溶液40mLに異なる種類の活性炭素繊維C(2g)を浸漬した後、これを窒素雰囲気中で1,100℃の温度範囲内で20時間焼成した。
【0046】
この結果を、「表2」に示す。
【0047】
【表2】
Figure 2004066009
【0048】
「表2」に示すように、Cr以外のFe、Ag、Pt、Ir、Mn、Ni等の他の金属成分を添加した活性炭素繊維は添加しないもの(活性炭素繊維Cの場合の脱硫率:13%)に較べて、脱硫効率が2倍以上と飛躍的に向上した。
【0049】
<実施例16>
実施例11において、Irの担持率(金属%)を1重量%に変化した以外は、同様に操作した。
【0050】
<実施例17>
実施例11において、Irの担持率(金属%)を0.5重量%に変化した以外は、同様に操作した。
【0051】
<実施例18>
実施例11において、Irの担持率(金属%)を0.1重量%に変化した以外は、同様に操作した。
【0052】
この結果を、「表3」に示す。
【0053】
【表3】
Figure 2004066009
【0054】
「表3」に示すように、Irの添加は0.5重量%の場合が特に好ましかった。
【0055】
図1に基づいて上記金属成分を添加した活性炭素繊維を用いた排煙脱硫装置を備えた排ガス処理システムを説明する。
【0056】
図1の排ガス処理システムは、排ガス中の硫黄酸化物を脱硫装置での脱硫により硫酸とするものである。図1に示すように、蒸気タービンを駆動する蒸気を発生させるボイラ1と、該ボイラ1からの排ガス100中の煤塵を除去する集塵機2と、除塵された排ガスを脱硫塔4内に供給する押込みファン3と、脱硫塔4に供給する前段で(又は塔内で)排ガス100を冷却すると共に増湿を行う増湿冷却装置16と、触媒層6を内部に配設し、塔下部側壁の導入口5から排ガス100を供給すると共に、触媒層6の上方から散水ノズル7で水を供給して、排ガス中のSOxを希硫酸(H2 SO4 )まで脱硫反応させる脱硫塔4と、塔頂部の排出口12から脱硫された浄化排ガスを外部へ排出する煙突13と、上記脱硫塔4から排出ポンプ10を介して希硫酸を貯蔵する硫酸タンク11とを備えてなる。なお、脱硫塔4から排出される浄化された排ガスを排出するラインには必要に応じてミストエリミネータ19を介装し、排ガス中の水分を分離するようにしてもよい。
【0057】
ここで、上記ボイラ1では、例えば、火力発電設備の図示しない蒸気タービンを駆動するための蒸気を発生させるために、石炭や重油等の燃料が炉で燃焼されるようになっている。ボイラ1の排ガスには硫黄酸化物(SOx )が含有され、排ガスは図示しない脱硝装置で脱硝されてガスガスヒータで冷却された後に集塵機2で除塵される。
【0058】
上記除塵された排ガス100は押込みファン3により下部側壁の導入口5から脱硫塔4内に導入される。脱硫塔4の内部には活性炭素繊維層で形成される触媒層6が備えられ、該触媒層6には硫酸生成用の水が散水ノズル7から供給される。水が上部から供給され、触媒層6の内部に排ガスを下部から通過させることにより、排ガス100からSOxを反応除去する。触媒層6を通過した排ガスは排出口12から排出され、煙突13を通して大気に放出される。
【0059】
次に、他の排ガス処理システムの一例を図2に示す。図2の排ガス処理システムは、排ガス中の硫黄酸化物を脱硫装置での脱硫により硫酸とし、該硫酸に石灰スラリーを供給して石膏を製造するものである。
図2に示すように、蒸気タービンを駆動する蒸気を発生させるボイラ1と、該ボイラ1からの排ガス100中の煤塵を除去する除塵機2と、除塵された排ガスを脱硫塔4内に供給する押込みファン3と、脱硫塔内又は塔に供給する前に排ガス100を冷却すると共に増湿を行う増湿冷却装置16と、触媒層6を内部に配設し、塔下部側壁の導入口5から排ガス100を供給すると共に、触媒層6の上方から散水ノズルで水を供給して、排ガス中のSOxを希硫酸(H2 SO4 )まで脱硫反応させる脱硫塔4と、塔頂部の排出口12から脱硫された浄化排ガスを外部へ排出する煙突13と、脱硫塔4から排出ポンプ10を介して希硫酸(H2 SO4 )を貯蔵すると共に石灰スラリー51を供給して石膏を析出させる石膏反応槽52と、石膏を沈降させる沈降槽(シックナー)53と、石膏スラリー54から水分を排水(濾液)57として除去して石膏55を得る脱水器56とを備えてなる。
【0060】
図1のシステムでは、脱硫して得られた硫酸を硫酸のままで使用するものであるが、図2のシステムでは、硫酸に石灰スラリーを供給して石膏スラリーを得た後、脱水して石膏として利用するものである。
【0061】
[排煙脱硫装置の構成]
図3に示すように、排煙脱硫装置は、硫黄酸化物を含有する排ガス100の導入口5を上記装置塔の側壁(又は下部)に有し、該脱硫塔4内に設けられた活性炭素繊維層からなる触媒層6の上方に硫酸生成用の水の供給器である散水ノズル7を備えてなると共に、触媒の上流側には供給された排ガス100を整流化する分散穴41を有する整流板42が配設されている。
【0062】
図4は触媒層の斜視図である。図4に示すように、触媒層6の一単位を形成する活性炭素繊維層20は、平板状の平板活性炭素繊維シート21と仕切り用活性炭素繊維シート22とが配置され、間に形成される直線状の空間が上下に延びた状態で断面矩形状の通路15を複数形成している。
なお、図3においては、活性炭素繊維層6が1層であるが、これは模式的に示したものであり、図4に示すように複数層のから形成されている。
図4中、hは通路15の高さ(平板活性炭素繊維シート21,21間の距離)、pは通路15のピッチ(仕切り用活性炭素繊維シート22,22間の距離)である。
【0063】
そして、散水ノズル7から水が噴霧されて供給されると共に排ガス100が下から送られ、活性炭素繊維層20を流通した水は粒径が数mm程度となって下部に落下する。排ガス100は、平板活性炭素繊維シート21及び仕切り用活性炭素繊維シート22で形成される比較的小さな通路15を流通するようになっているので、圧力損失の増大が抑制されている。
【0064】
また、上記脱硫塔4内に還元雰囲気下となる炉を設け、炭素繊維を還元雰囲気中で1,100℃以下の温度範囲内で焼成し、再生処理するようにしてもよい。
【0065】
【発明の効果】
以上の説明したように、本発明によれば、炭素材料である活性炭素繊維等にクロム等の金属成分を添加してなるので、触媒活性が良好となり、例えば排煙脱硫装置の触媒材として用いて好適なものとなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施の形態にかかる排煙処理装置を備えた排ガス処理システム(硫酸製造)の概略図である。
【図2】本実施の形態にかかる排煙処理装置を備えた排ガス処理システム(石膏製造)の概略図である。
【図3】本実施の形態にかかる排煙脱硫装置の構成図である。
【図4】触媒層の斜視図である。
【符号の説明】
1 ボイラ
100 排ガス
2 除塵機
3 押込みファン
4 脱硫塔
5 導入口
6 触媒層
7 散水ノズル
10 排出ポンプ
11 硫酸タンク
12 排出口
13 煙突
16 増湿冷却装置
19 ミストエリミネータ

Claims (7)

  1. 炭素材料に金属材料又は半導体材料を添加してなることを特徴とする炭素材料。
  2. 請求項1において、
    上記金属成分がクロム、イリジウム、パラジウム、プラチナ、鉄、コバルト、銀の金属成分を少なくとも1種以上であることを特徴とする炭素材料。
  3. 請求項1又は2において、
    上記炭素材料が、活性炭素繊維、活性炭、グラファイト、カーボンナノチューブ、ナノカーボンのいずれかであることを特徴とする炭素材料。
  4. 請求項1乃至3のいずれか一において、
    上記金属成分の添加が1000ppm以下であることを特徴とする炭素材料。
  5. 請求項1乃至4のいずれか一において、
    上記炭素材料が、非酸化性雰囲気中で600〜1200℃で加熱処理して疎水化されたものであることを特徴とする炭素材料。
  6. 請求項1乃至5のいずれか一において、
    排ガス中のS成分を除去することを特徴とする脱硫用炭素材料。
  7. 排ガスが流通する装置塔内に設けられ、炭素材料で形成される触媒層と、
    上記装置塔内に設けられ、上記触媒層に水を供給する水供給手段とを具備してな排煙処理装置であって、
    上記炭素材料が請求項1乃至6の炭素材料より構成されてなることを特徴とする排煙処理装置。
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