JP2004061758A - フォトマスク及びその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】人間の目で認識できるような輝度ムラが発生しないような表示装置を製造することができるフォトマスクを、ベクタースキャン方式を用いた描画方法を用いて製造する。
【解決手段】所定のX長さ及びY長さからなる描画装置の描画単位内のパターン形成領域にビームを走査することによって、パターンデータを順次描画する工程を有するフォトマスクの製造方法において、
前記フォトマスクのパターンは、繰り返しパターンを含み、
前記描画工程は、同一の繰り返しパターン1を含むパターン単位2に対し、各パターン単位2と描画単位3とを一致させることによって、各パターン単位をそれぞれ同一の描画条件にて描画する工程を含むことを特徴とする。
【選択図】 図2
【解決手段】所定のX長さ及びY長さからなる描画装置の描画単位内のパターン形成領域にビームを走査することによって、パターンデータを順次描画する工程を有するフォトマスクの製造方法において、
前記フォトマスクのパターンは、繰り返しパターンを含み、
前記描画工程は、同一の繰り返しパターン1を含むパターン単位2に対し、各パターン単位2と描画単位3とを一致させることによって、各パターン単位をそれぞれ同一の描画条件にて描画する工程を含むことを特徴とする。
【選択図】 図2
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、繰り返しパターンの描画工程を含むフォトマスクの製造方法及びフォトマスクに関し、特に精密な繰り返しパターンを含む液晶ディスプレイ等の表示装置製造用フォトマスクの製造方法等に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、液晶ディスプレイ(LCD)等の表示装置は、ディスプレイの高精細化が進んでいることから、表示装置のTFT(薄膜トランジスタ)アレイやカラーフィルター等の製造に用いられるフォトマスクのパターンについても微細化が進んでいる。また、表示装置のサイズも多様化しており、例えば携帯電話等に用いられる液晶ディスプレイ等小型のディスプレイの高画質化も要求されていること等の理由により、これらの表示装置を製造するためのフォトマスクのパターンのさらなる微細化が予想されている。
上記のようなフォトマスクとしては、所定サイズの透明基板上に所定の遮光膜(クロム膜)パターンが形成されたものが一般的である。このようなフォトマスクは、通常、透明基板上に所定の遮光膜(クロム膜)が形成されたフォトマスクブランク上にレジスト膜を塗布し、前記レジスト膜に、電子線又はレーザを用いてパターン描画を行った後現像処理を行いレジストパターンを形成し、レジストパターンをマスクとして遮光膜をエッチングし、残存したレジストパターンを剥離して、所定の洗浄工程を経てフォトマスクを製造する。
ところで、上記のようにフォトマスクを製造する際のパターンの描画を行う方式は、大別してラスタスキャン方式とベクタスキャン方式とがある。ラスタスキャン方式は、描画エリア全面を、ビーム(電子線或いはレーザ)が順次走査して、パターン部分に達するとビームがONとなり描画を行う方式である。ビームの走査は一定のスキャン幅でY方向へスキャンされ、Y方向へのスキャンが終了すると、X方向にビームが送られ、それが繰り返されることにより、描画領域全面がスキャンされる。
一方、ベクタースキャン方式は、複数のスキャン領域(描画単位)毎に、該スキャン領域内のパターン形成部分のみにビームが走査する方式であり、ひとつのパターンを走査し終わるとビームをOFFとし、同じスキャン領域内の次のパターンにビームが移動し、再びONとしてそのパターンを走査する。ひとつのスキャン領域内の図形を全て描画し終わると、X,Yテーブルの移動により次のスキャン領域へビームが移動される。
近年においては、表示装置用フォトマスクのパターン描画には、各スキャンエリア領域境界部(オーバーラップ部を含む)の継ぎ精度(フィールド継ぎ精度ともいう)ズレによるムラ品質劣化の理由から、主にラスタースキャン方式が用いられているのが現状である。
尚、半導体装置製造用のフォトマスクの製造には、主にベクタースキャン方式の電子線描画装置が用いられている。ここでは、各スキャン領域のパターンを多数継ぎ合わせてひとつのデバイスパターンを形成している。
ところで、上述のようなパターンの描画に際しては、描画装置において設定されている描画単位にて描画が行われるのが一般的である。また、描画した際に、隣り合うスキャン領域の境界にパターンの異常(バッティングエラー)が起こるという問題があることが知られている。
特開平12−250197号公報には、液晶ディスプレイの製造に用いられるフォトマスクにおいて、ラスタースキャン方式のレーザ描画装置において、上記の問題点を解決するために、パターンのピッチと隣接するスキャン幅の境界部である描画継ぎ部のピッチとの比が、前記パターンのピッチと前記描画継ぎ部のピッチとの最小公倍数が1mm以下となるような整数比とすることで、周期的なパターンむらを防止する技術が開示されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
一方で、例えば表示装置製造用のフォトマスクとして、画素に対応した繰り返しパターンを描画する場合、より微細な繰り返しパターンを描画しようとした場合、ラスタースキャン方式ではスループットが著しく低下する等の理由により、ベクタースキャン方式を用いることが有利である場合が考えられる。しかしながら、ベクタースキャン方式を用いた場合、描画装置の描画単位の四辺の境界部があるため、パターン異常がX方向及びY方向に発生してしまうというという問題がある。そして、例えば、図4に示されるように、表示装置の規則的に配置されている画素を単位とした繰り返しパターン10を描画する場合、描画装置の描画単位11にて描画を行うと、繰り返しパターンのそれぞれ異なる位置に形状等の異常が発生し、そのようなフォトマスクを用いて表示装置を製造した場合、それが表示装置上で人間の目で認識できる間隔の周期的な輝度ムラにつながってしまうという問題があった。
【0004】
本発明は、上記事情を鑑みて成されたものであり、人間の目で認識できるような輝度ムラが発生しないような表示装置を製造することができるフォトマスクを、ベクタースキャン方式を用いた描画方法を用いて製造する方法を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため本発明は以下の構成を有する。
(構成1) 同一の繰り返しパターンを含むパターン単位を有するフォトマスクにおいて、所定のX長さ及びY長さからなる描画装置の描画単位によって形成される描画境界部が、全てのパターン単位に対して同一箇所に形成されていることを特徴とするフォトマスク。
(構成2) 前記パターン単位が、同一の繰り返しパターンを整数個含むことを特徴とする構成1に記載のフォトマスク。
(構成3) 前記フォトマスクが、表示装置の製造に用いられるフォトマスクであり、前記繰り返しパターンが、前記表示装置の画素パターンに対応するパターンであることを特徴とする構成1又は2に記載のフォトマスク。
(構成4) 所定のX長さ及びY長さからなる描画装置の描画単位内の領域にビームを走査することによって、パターンデータを順次描画する工程を有するフォトマスクの製造方法において、
前記フォトマスクのパターンは、繰り返しパターンを含み、
前記描画工程は、同一の繰り返しパターンを含むパターン単位に対し、各パターン単位と描画単位とを一致させることによって、各パターン単位をそれぞれ同一の描画条件にて描画する工程を含むことを特徴とするフォトマスクの製造方法。
(構成5) 前記パターン単位が、同一の繰り返しパターンを整数個含むことを特徴とする構成4に記載のフォトマスクの製造方法。
(構成6) 前記フォトマスクが、表示装置の製造に用いられるフォトマスクであり、前記繰り返しパターンが、前記表示装置の画素パターンに対応するパターンであることを特徴とする構成4又は5に記載のフォトマスクの製造方法。
【0006】
【作用】
本発明によれば、所定のX長さ及びY長さからなる描画装置の描画単位内の領域(パターン形成領域)にビームを走査することによって、パターンデータを順次描画する方式(ベクタースキャン方式)を用いた描画方式を用い、同一の繰り返しパターンを含むパターン単位に対し、各パターン単位と描画単位とを一致させることによって、各パターン単位をそれぞれ同一の描画条件にて描画することから、X方向及びY方向の双方に描画単位の境界部が存在するベクタースキャン描画装置であっても、描画単位の境界部においてパターン異常が発生したとしても、パターン単位間で同一箇所に発生したパターン異常となるため、目視で観測されるような繰り返しパターン領域における周期的なパターンむらの発生を防止することができる。
【0007】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の具体的実施例について説明する。
本実施例では、液晶表示装置(LCD)製造用フォトマスクの描画において、ベクタースキャン方式の電子線描画装置を用いた。
まず、透明基板上に遮光膜、ポジ型フォトレジストを順次形成したフォトマスクブランクを用意した。
次に、上記フォトマスクブランクを、同一の繰り返し画素パターンからなり、Y方向602画素、X方向2400画素の10.4インチ画素パターン領域と、その周辺の通常パターン領域とを有する描画パターンを描画する。画素パターン領域においては、一画素がX方向に88μm、Y方向に307.5μmである。まず、電子線描画装置のスキャン単位(描画単位)を上記一画素と同じ寸法となるように設定する。ベクタースキャン方式の電子線描画装置において、スキャン単位を変更する方法としては、例えば、通常装置内で変更可能なパラメータを変更し、X,Yで定義されるスキャンエリアを変更する方法を用いることができる。
次に、図1に示すように、繰り返しパターン1が形成される一画素をパターン単位2とし、このパターン単位2と描画単位(各スキャン領域)3とを一致させ、描画単位毎にパターン描画(ビーム走査)を繰り返し行うこと(ベクタースキャン)によって、フォトマスク全面の描画を行った。
その後、アルカリ現像液にてフォトレジストを選択的に除去し、フォトレジストが選択的に除去された部分の遮光膜をエッチング等によって選択的に除去して、フォトマスクを作製した。
【0008】
上記実施例で得られたマスクは、描画単位3がパターン単位2と一致(画素ピッチがスキャン領域と一致)しており、しかも描画単位3の境界部4にパターンが存在しないように設定したので、一画素毎のパターンの寸法均一性が高く、描画単位の境界部でのパターン異常の発生が観測されず、マスクの画素領域には目視によるむらは確認されなかった。
【0009】
なお、本発明は上述した実施例に限定されるものではない。
例えば、上記実施例では、パターン単位を一画素としたが、図2のように、パターン単位2に複数の画素(繰り返しパターン1)が含まれるような繰り返しデータとし、このパターン単位2を描画単位3と一致させてもよく、また、図3のように、一画素を複数の描画単位3で描画してもよい。この場合、描画境界部が全ての繰り返しパターン(画素)に対して同一箇所に形成される。尚、パターン単位に複数の画素が含まれるような繰り返しデータとし、パターン単位を描画単位と一致させた方が、スループットの点で有利である。
また、上記実施例では、描画単位3の境界部4にパターンが存在しないように設定したことにより、スキャン領域の境界部のパターン異常が発生しなかったが、描画単位の境界部にパターンが存在した場合であっても、描画単位によって形成される描画境界部が全てのパターン単位に対して同一箇所に形成されるようにすることによって、全てのパターン単位に対して同一箇所に変形等のパターン異常が発生するために、あたかもその変形等がもともとの繰り返しパターンデザインと同じ様に見えるため、ムラとして視覚的に認識されないので、問題はない。その場合、描画単位の一辺を1mm以下とすることが、視覚的に認識されにくい。
また、繰り返しパターン部は一つに限らず、同一基坂上に2つ以上(2箇所以上及び又は2種以上)の繰り返しパターン部を有する場合についても各繰り返しパターン部をそれぞれについて上記と同様に描画することができる。
さらに、上記実施例は、電子線描画装置の例を示したが、レーザ描画装置を用いても良い。
【0010】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、人間の目で認識できるような輝度ムラが発生しないような表示装置を製造することができるフォトマスクを、ベクタースキャン方式を用いた描画方法を用いて製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のベクタスキャン方式の一態様を説明するための模式図である。
【図2】本発明のベクタスキャン方式の他の態様を説明するための模式図である。
【図3】本発明のベクタスキャン方式のさらに他の態様を説明するための模式図である。
【図4】従来のベクタスキャン方式の問題点を説明するための模式図である。
【符号の説明】
1 繰り返しパターン
2 パターン単位
3 描画単位
4 描画単位の境界部
10 繰り返しパターン
11 描画単位
【発明の属する技術分野】
本発明は、繰り返しパターンの描画工程を含むフォトマスクの製造方法及びフォトマスクに関し、特に精密な繰り返しパターンを含む液晶ディスプレイ等の表示装置製造用フォトマスクの製造方法等に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、液晶ディスプレイ(LCD)等の表示装置は、ディスプレイの高精細化が進んでいることから、表示装置のTFT(薄膜トランジスタ)アレイやカラーフィルター等の製造に用いられるフォトマスクのパターンについても微細化が進んでいる。また、表示装置のサイズも多様化しており、例えば携帯電話等に用いられる液晶ディスプレイ等小型のディスプレイの高画質化も要求されていること等の理由により、これらの表示装置を製造するためのフォトマスクのパターンのさらなる微細化が予想されている。
上記のようなフォトマスクとしては、所定サイズの透明基板上に所定の遮光膜(クロム膜)パターンが形成されたものが一般的である。このようなフォトマスクは、通常、透明基板上に所定の遮光膜(クロム膜)が形成されたフォトマスクブランク上にレジスト膜を塗布し、前記レジスト膜に、電子線又はレーザを用いてパターン描画を行った後現像処理を行いレジストパターンを形成し、レジストパターンをマスクとして遮光膜をエッチングし、残存したレジストパターンを剥離して、所定の洗浄工程を経てフォトマスクを製造する。
ところで、上記のようにフォトマスクを製造する際のパターンの描画を行う方式は、大別してラスタスキャン方式とベクタスキャン方式とがある。ラスタスキャン方式は、描画エリア全面を、ビーム(電子線或いはレーザ)が順次走査して、パターン部分に達するとビームがONとなり描画を行う方式である。ビームの走査は一定のスキャン幅でY方向へスキャンされ、Y方向へのスキャンが終了すると、X方向にビームが送られ、それが繰り返されることにより、描画領域全面がスキャンされる。
一方、ベクタースキャン方式は、複数のスキャン領域(描画単位)毎に、該スキャン領域内のパターン形成部分のみにビームが走査する方式であり、ひとつのパターンを走査し終わるとビームをOFFとし、同じスキャン領域内の次のパターンにビームが移動し、再びONとしてそのパターンを走査する。ひとつのスキャン領域内の図形を全て描画し終わると、X,Yテーブルの移動により次のスキャン領域へビームが移動される。
近年においては、表示装置用フォトマスクのパターン描画には、各スキャンエリア領域境界部(オーバーラップ部を含む)の継ぎ精度(フィールド継ぎ精度ともいう)ズレによるムラ品質劣化の理由から、主にラスタースキャン方式が用いられているのが現状である。
尚、半導体装置製造用のフォトマスクの製造には、主にベクタースキャン方式の電子線描画装置が用いられている。ここでは、各スキャン領域のパターンを多数継ぎ合わせてひとつのデバイスパターンを形成している。
ところで、上述のようなパターンの描画に際しては、描画装置において設定されている描画単位にて描画が行われるのが一般的である。また、描画した際に、隣り合うスキャン領域の境界にパターンの異常(バッティングエラー)が起こるという問題があることが知られている。
特開平12−250197号公報には、液晶ディスプレイの製造に用いられるフォトマスクにおいて、ラスタースキャン方式のレーザ描画装置において、上記の問題点を解決するために、パターンのピッチと隣接するスキャン幅の境界部である描画継ぎ部のピッチとの比が、前記パターンのピッチと前記描画継ぎ部のピッチとの最小公倍数が1mm以下となるような整数比とすることで、周期的なパターンむらを防止する技術が開示されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
一方で、例えば表示装置製造用のフォトマスクとして、画素に対応した繰り返しパターンを描画する場合、より微細な繰り返しパターンを描画しようとした場合、ラスタースキャン方式ではスループットが著しく低下する等の理由により、ベクタースキャン方式を用いることが有利である場合が考えられる。しかしながら、ベクタースキャン方式を用いた場合、描画装置の描画単位の四辺の境界部があるため、パターン異常がX方向及びY方向に発生してしまうというという問題がある。そして、例えば、図4に示されるように、表示装置の規則的に配置されている画素を単位とした繰り返しパターン10を描画する場合、描画装置の描画単位11にて描画を行うと、繰り返しパターンのそれぞれ異なる位置に形状等の異常が発生し、そのようなフォトマスクを用いて表示装置を製造した場合、それが表示装置上で人間の目で認識できる間隔の周期的な輝度ムラにつながってしまうという問題があった。
【0004】
本発明は、上記事情を鑑みて成されたものであり、人間の目で認識できるような輝度ムラが発生しないような表示装置を製造することができるフォトマスクを、ベクタースキャン方式を用いた描画方法を用いて製造する方法を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため本発明は以下の構成を有する。
(構成1) 同一の繰り返しパターンを含むパターン単位を有するフォトマスクにおいて、所定のX長さ及びY長さからなる描画装置の描画単位によって形成される描画境界部が、全てのパターン単位に対して同一箇所に形成されていることを特徴とするフォトマスク。
(構成2) 前記パターン単位が、同一の繰り返しパターンを整数個含むことを特徴とする構成1に記載のフォトマスク。
(構成3) 前記フォトマスクが、表示装置の製造に用いられるフォトマスクであり、前記繰り返しパターンが、前記表示装置の画素パターンに対応するパターンであることを特徴とする構成1又は2に記載のフォトマスク。
(構成4) 所定のX長さ及びY長さからなる描画装置の描画単位内の領域にビームを走査することによって、パターンデータを順次描画する工程を有するフォトマスクの製造方法において、
前記フォトマスクのパターンは、繰り返しパターンを含み、
前記描画工程は、同一の繰り返しパターンを含むパターン単位に対し、各パターン単位と描画単位とを一致させることによって、各パターン単位をそれぞれ同一の描画条件にて描画する工程を含むことを特徴とするフォトマスクの製造方法。
(構成5) 前記パターン単位が、同一の繰り返しパターンを整数個含むことを特徴とする構成4に記載のフォトマスクの製造方法。
(構成6) 前記フォトマスクが、表示装置の製造に用いられるフォトマスクであり、前記繰り返しパターンが、前記表示装置の画素パターンに対応するパターンであることを特徴とする構成4又は5に記載のフォトマスクの製造方法。
【0006】
【作用】
本発明によれば、所定のX長さ及びY長さからなる描画装置の描画単位内の領域(パターン形成領域)にビームを走査することによって、パターンデータを順次描画する方式(ベクタースキャン方式)を用いた描画方式を用い、同一の繰り返しパターンを含むパターン単位に対し、各パターン単位と描画単位とを一致させることによって、各パターン単位をそれぞれ同一の描画条件にて描画することから、X方向及びY方向の双方に描画単位の境界部が存在するベクタースキャン描画装置であっても、描画単位の境界部においてパターン異常が発生したとしても、パターン単位間で同一箇所に発生したパターン異常となるため、目視で観測されるような繰り返しパターン領域における周期的なパターンむらの発生を防止することができる。
【0007】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の具体的実施例について説明する。
本実施例では、液晶表示装置(LCD)製造用フォトマスクの描画において、ベクタースキャン方式の電子線描画装置を用いた。
まず、透明基板上に遮光膜、ポジ型フォトレジストを順次形成したフォトマスクブランクを用意した。
次に、上記フォトマスクブランクを、同一の繰り返し画素パターンからなり、Y方向602画素、X方向2400画素の10.4インチ画素パターン領域と、その周辺の通常パターン領域とを有する描画パターンを描画する。画素パターン領域においては、一画素がX方向に88μm、Y方向に307.5μmである。まず、電子線描画装置のスキャン単位(描画単位)を上記一画素と同じ寸法となるように設定する。ベクタースキャン方式の電子線描画装置において、スキャン単位を変更する方法としては、例えば、通常装置内で変更可能なパラメータを変更し、X,Yで定義されるスキャンエリアを変更する方法を用いることができる。
次に、図1に示すように、繰り返しパターン1が形成される一画素をパターン単位2とし、このパターン単位2と描画単位(各スキャン領域)3とを一致させ、描画単位毎にパターン描画(ビーム走査)を繰り返し行うこと(ベクタースキャン)によって、フォトマスク全面の描画を行った。
その後、アルカリ現像液にてフォトレジストを選択的に除去し、フォトレジストが選択的に除去された部分の遮光膜をエッチング等によって選択的に除去して、フォトマスクを作製した。
【0008】
上記実施例で得られたマスクは、描画単位3がパターン単位2と一致(画素ピッチがスキャン領域と一致)しており、しかも描画単位3の境界部4にパターンが存在しないように設定したので、一画素毎のパターンの寸法均一性が高く、描画単位の境界部でのパターン異常の発生が観測されず、マスクの画素領域には目視によるむらは確認されなかった。
【0009】
なお、本発明は上述した実施例に限定されるものではない。
例えば、上記実施例では、パターン単位を一画素としたが、図2のように、パターン単位2に複数の画素(繰り返しパターン1)が含まれるような繰り返しデータとし、このパターン単位2を描画単位3と一致させてもよく、また、図3のように、一画素を複数の描画単位3で描画してもよい。この場合、描画境界部が全ての繰り返しパターン(画素)に対して同一箇所に形成される。尚、パターン単位に複数の画素が含まれるような繰り返しデータとし、パターン単位を描画単位と一致させた方が、スループットの点で有利である。
また、上記実施例では、描画単位3の境界部4にパターンが存在しないように設定したことにより、スキャン領域の境界部のパターン異常が発生しなかったが、描画単位の境界部にパターンが存在した場合であっても、描画単位によって形成される描画境界部が全てのパターン単位に対して同一箇所に形成されるようにすることによって、全てのパターン単位に対して同一箇所に変形等のパターン異常が発生するために、あたかもその変形等がもともとの繰り返しパターンデザインと同じ様に見えるため、ムラとして視覚的に認識されないので、問題はない。その場合、描画単位の一辺を1mm以下とすることが、視覚的に認識されにくい。
また、繰り返しパターン部は一つに限らず、同一基坂上に2つ以上(2箇所以上及び又は2種以上)の繰り返しパターン部を有する場合についても各繰り返しパターン部をそれぞれについて上記と同様に描画することができる。
さらに、上記実施例は、電子線描画装置の例を示したが、レーザ描画装置を用いても良い。
【0010】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、人間の目で認識できるような輝度ムラが発生しないような表示装置を製造することができるフォトマスクを、ベクタースキャン方式を用いた描画方法を用いて製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のベクタスキャン方式の一態様を説明するための模式図である。
【図2】本発明のベクタスキャン方式の他の態様を説明するための模式図である。
【図3】本発明のベクタスキャン方式のさらに他の態様を説明するための模式図である。
【図4】従来のベクタスキャン方式の問題点を説明するための模式図である。
【符号の説明】
1 繰り返しパターン
2 パターン単位
3 描画単位
4 描画単位の境界部
10 繰り返しパターン
11 描画単位
Claims (6)
- 同一の繰り返しパターンを含むパターン単位を有するフォトマスクにおいて、所定のX長さ及びY長さからなる描画装置の描画単位によって形成される描画境界部が、全てのパターン単位に対して同一箇所に形成されていることを特徴とするフォトマスク。
- 前記パターン単位が、同一の繰り返しパターンを整数個含むことを特徴とする請求項1に記載のフォトマスク。
- 前記フォトマスクが、表示装置の製造に用いられるフォトマスクであり、前記繰り返しパターンが、前記表示装置の画素パターンに対応するパターンであることを特徴とする請求項1又は2に記載のフォトマスク。
- 所定のX長さ及びY長さからなる描画装置の描画単位内の領域にビームを走査することによって、パターンデータを順次描画する工程を有するフォトマスクの製造方法において、
前記フォトマスクのパターンは、繰り返しパターンを含み、
前記描画工程は、同一の繰り返しパターンを含むパターン単位に対し、各パターン単位と描画単位とを一致させることによって、各パターン単位をそれぞれ同一の描画条件にて描画する工程を含むことを特徴とするフォトマスクの製造方法。 - 前記パターン単位が、同一の繰り返しパターンを整数個含むことを特徴とする請求項4に記載のフォトマスクの製造方法。
- 前記フォトマスクが、表示装置の製造に用いられるフォトマスクであり、前記繰り返しパターンが、前記表示装置の画素パターンに対応するパターンであることを特徴とする請求項4又は5に記載のフォトマスクの製造方法。
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