JP2004061220A - 地下水の探査方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】渇水時における新たな水源の確保を支援する、経験的見地に、客観的根拠の裏付けを与える技術的な手法の確立。
【解決手段】高空間分解能の性能を持つ人工衛星データを使用して地表面を綿密に調査・解析することにより面的な土壌表面の含水率を把握し、土壌表面の含水率と地下水深度との間の相関関係から地下水深度を見いだす地下水の探査方法。人工衛星データに基づき土壌表面の含水率を判断し、土壌水分が比較的多い部分を抽出する。IKONOSデータから、植生エリアの除外、詳細解析エリアの抽出、詳細解析と解析結果を視覚化する。さらに、視覚化したデータと現地調査との相関関係にもとづき土壌マップ化する。ボーリング対象地点を判断する指標として確立する。
【選択図】    図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、人工衛星による地下水の探査方法に関する、詳しくは、IKONOSデータを利用した地下水の探査方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
一般に、人工衛星データを用いた土壌水分の解析については、TRMM(可降水量を空間的に測定するために開発された人工衛星)データを使用する。しかし、この方法は、全球を対象としているため、空間分解能は粗く、非常に狭い地域を対象とするには不適だった。
【0003】
近年、地上1m×1mといわれる高分解能化、広範囲な観測、一つの観測点について多波長分析を行うことができる、ユーザーの指定日に観測を行うことができる(ポインティングシステム搭載)、解析支援ソフトの高度化に代表されるように人工衛星およびそれを取り巻く利用技術は飛躍的な進歩を遂げており、衛星データを用いた局所的な事象に対する研究開発が行われるようになってきたところである。
【0004】
一方、従来の水源開発では、地質的な見地からのボーリング調査が実施されてきた。しかし、調査位置の特定は、経験的な要素に支配されており、調査経費に対し必ずしも満足のゆく成果を得ることができないのが現状である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、渇水時における新たな水源の確保を支援する、経験的見地に、客観的根拠の裏付けを与える技術的な手法の確立を目的としている。
例えば香川県は、夏期に度重なる渇水に見舞われており、早明浦ダム(高知県)を水源とする香川用水の開設後においても、香川県独自の水源を確保することが水資源の安定供給のために不可欠となっている。とりわけ、市町単位においては、その問題が切迫しており、いかに安価に水源の確保ができるかが全県下共通の重要課題となっている。以上の観点から、本発明では、渇水時における新たな水源の確保を支援する手法を確立し、水資源開発の抜本的問題解決を図ろうとするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明は、高空間分解能の性能を持つ人工衛星データを使用して地表面を綿密に調査・解析することにより、地下水深度との間に相関関係を見いだし、水資源開発の抜本的問題解決を図ろうとするものである。
本発明は、人工衛星データの特徴を生かし、遠隔地(衛星)から土壌表面の含水率を判断し、別途実施するボーリング調査による地下水深度との間に相関関係を見いだし、ボーリング対象地点を判断する指標として確立することにより、水源開発の精度向上およびコスト縮減を図るものである。
【0007】
すなわち、本発明は、高空間分解能の性能を持つ人工衛星データを使用して地表面を綿密に調査・解析することにより面的な土壌表面の含水率を把握し、土壌表面の含水率と地下水深度との間の相関関係から地下水深度を見いだすことを特徴とする地下水の探査方法を要旨としている。
【0008】
人工衛星データに基づき土壌表面の含水率を判断し、土壌水分が比較的多い部分を抽出しており、その場合、本発明は、高空間分解能の性能を持つ人工衛星データを使用して地表面を綿密に調査・解析することにより面的な土壌表面の含水率を把握し、人工衛星データに基づく土壌表面の含水率を判断し、土壌水分が比較的多い部分を抽出し、該抽出地点の土壌表面の含水率と地下水深度との間の相関関係から地下水深度を見いだすことを特徴とする地下水の探査方法である。
【0009】
また、本発明はIKONOSから提供される人工衛星データを処理し、土壌表面の含水率を判断し、土壌水分が比較的多い部分を抽出し、その抽出地点での値と、実施されたボーリングで得られた地下水深度との相関関係を見いだすことを特徴とする地下水の探査方法を要旨としている。
【0010】
本発明は、IKONOSデータから、植生エリアの除外、詳細解析エリアの抽出、詳細解析と解析結果を視覚化することを特徴とし、さらに、上記視覚化したデータと現地調査との相関関係にもとづき土壌マップ化することを特徴とする。 すなわち、本発明は、IKONOSデータから、植生エリアの除外、詳細解析エリアの抽出、詳細解析と解析結果を視覚化する地下水の探査方法を要旨としている。また、本発明は、IKONOSデータから、植生エリアの除外、詳細解析エリアの抽出、詳細解析と解析結果の視覚化を行ない、さらに、視覚化したデータと現地調査との相関関係にもとづき土壌マップ化する地下水の探査方法を要旨としている。
【0011】
さらにまた、本発明の地下水の探査方法は、上記のとおり、ボーリング対象地点を判断する指標として確立する方法である。
【0012】
【発明の実施の形態】
《対象区域》
夏期において渇水状況を引き起こす地域で、かつ対象地域の地表面土壌が露出しているところに対して有効である。これらの条件より、典型的な瀬戸内海気候(温暖寡雨)で、水田や畑が多く、土壌表面の状態をよく把握することができる区域は、本発明の対象地区として、最適の場所といえる。
本発明の実施例では、対象地区として香川県三豊郡豊中町を中心とする約10km×10kmの範囲を計画対象区域とした。
【0013】
《IKONOS搭載センサの概要》
IKONOSについては、狭い地域を詳細に観測することができる(地上1m×1mの高分解能)ため、本発明では、IKONOSデータを活用することとした。
IKONOSに搭載されたセンサは、可視(青、緑、赤)・近赤外域の4波長を観測している。これらの波長帯は、地表面を覆っている物質やその状態を観測するに、充分な情報を与えてくれる。また、このセンサは、空間分解能(1画素の範囲)1m×1mと、高分解能の画像データを取得することができる。これは、日本のように建物や敷地、田畑など面積の小さい対象域を観測するに適している。この分解能の特性を利用して、実施例1のように詳細な土壌水分分類図を作成することができるようになった。IKONOS はまた、商用衛星としての実績があり、今後、人工衛星画像データのニーズの高まりに対応することができる。例として主に土地利用、緑被率図などで利用され、実施例1で示したように、土壌水分分布図も作成できる。
【0014】
《地下水の探査方法・手順》
地質状態の如何にかかわらず、地下水深度と土壌表面の含水率の間には、何らかの相関があると考えられる。本発明では、IKONOSから提供される人工衛星データを処理し、土壌水分が比較的多い部分を抽出し、その地点での値と、実施されたボーリングで得られた地下水深度との相関を求めることとする。
IKONOSデータは地上分解能が高いという利点を有するが、一方でデータ量は膨大なものとなる。このため、解析の実施に際しては、マクロ的な視点からミクロな視点への絞込みを目的とした3段階の解析過程を導入し、解析精度を保ちつつ分析時間の短縮を図ることとした。
これらの解析手順は、1)一次解析(植生エリアの除外)、2)二次解析(詳細解析エリアの抽出)、3)三次解析(詳細解析と解析結果の視覚化)、4)現地調査との相関関係の検証と土壌マップの作成、であり、以下、各解析の詳細を説明する。
【0015】
1)一次解析(植生エリアの除外)
植物の生えている場所を取り除く。これは、正規化植生指数(NDVI)と呼ばれる指数を用いる。この指数は、植生の部分のコントラストが大きくなるように、規格化するもので、さまざまな研究において使用されている。
NDVI式は次のようになる。
【数1】
NDVI=(近赤外−赤)/(近赤外+赤)      (1)
ここで、近赤外と赤とは、それぞれの波長帯をカバーするチャンネルの値(デジタル値)あるいは反射率で、赤はチャンネル3、近赤外はチャンネル4である。本発明においては、多時期のデータを用いず、大気補正の必要がないので、IKONOSのデジタル値を使用することとした。また、植生エリアの同定については、一般に植生はNDVI>0.25とされているが、植物種によってNDVI値が異なるため、本発明においてはNDVI>0となる地点をすべて植生域と仮定することとした。土壌が露出している部分は、明らかにNDVI<0であるため、この仮定に研究開発上の問題はない。
以上より、NDVI<0となる地点を二次解析の対象地点とする。
【0016】
2)二次解析(詳細解析エリアの抽出)
二次解析として、一次解析で抽出された植生エリア以外の地点についてクラス分類を行う。分類手法は、教師無しスペクトル分類(ISODATA分類)である。この分類は、多チャンネル(スペクトル)のみにおいて有効である。この分類手法は、スペクトルの形が似ているものを同じクラスとして分類することができる。土壌水分が多く含まれている地点では、すべてのチャンネルにおいて低い値をとる。したがって、低い値をとるスペクトルとなる地点を抽出すれば、自ずと、含水率の多い地点を抽出することができる。
実施に際しては、含水率の高いものほど、クラス値を小さくなるように分類する。この段階では、三次解析の前処理として10クラスに分類する。
【0017】
3)三次解析(詳細解析と解析結果の視覚化)
二次解析で得られた結果のうち、明らかに含水率が高いと思われるクラス1から5を抽出し、その地点について三次解析を行い、再度教師無しスペクトル分類(ISODATA)を行い、さらに10クラスに細分類する。なお、クラス0については水域とし、三次解析エリアからは除外することとする。
三次解析の結果は、画像処理を用いてクラス値に比例した着色(小さいほど青くする等)を行い、含水率の高さを視覚的に表現する。含水率が高いほどクラス値は小さくなるため、色の濃淡によって含水率の高低を容易に判断することができる。
【0018】
4)現地調査との相関関係の検証と土壌マップの作成
最後に、ボーリング調査などグランドツルースが現存する周辺の地点において、画像解析結果と対応させ、解析結果の妥当性を検討する。また、検討による修正を踏まえ、解析結果を視覚的に理解しやすいように、地図化する。
以上の解析手順を図1に示す。
【0019】
【作用】
本発明では、これら人工衛星データの特徴を生かし、遠隔地(衛星)から土壌表面の含水率を判断し、別途実施するボーリング調査による地下水深度との間に相関関係を見いだし、ボーリング対象地点を判断する指標として確立することにより、水源開発の精度向上およびコスト縮減を図ることができる。
【0020】
人工衛星によるリモートセンシングは、現地調査に比較して多くの制限を有するが、本発明が目指すところの現地調査との併用など利用用途を限定することにより、極めて大きな潜在的可能性を秘めている分野であると考える。また、人工衛星の観測範囲は広範囲にわたる。このため、本発明の成果が実用化された場合、同様の問題を抱える多くの自治体が共同で対処することが可能となり、予算の大幅な縮減へとつながるものである。
【0021】
【実施例】
本願発明の詳細を実施例で説明する。本願発明はこれら実施例によって何ら限定されるものではない。
【0022】
実施例1
実施例1は、低井戸水源地の特定を目的として、人工衛星画像データ(IKONOS)の画像解析を行ったものである。本解析では、人工衛星データから表層における土壌水分分布図を作成し、その土壌水分の多寡は地下水位に依存するとという作業仮説を立て、その結果から有用な水源地を特定する。人工衛星によって得られるデータは、青・緑・赤・近赤外(段落番号0014のIKONOS 搭載センサの概要参照)それぞれの画像データである。この4波長の画像データを元に、表層土壌水分の分類図を作成する。
【0023】
《対象地域》
香川県豊中町を研究対象地域に選定した。
【0024】
《土・植物の情報抽出モデル》
図1は、植物、土に関する情報抽出モデルである。縦軸は近赤外チャンネル、横軸は赤チャンネルとした。それぞれの単位は、デジタル値(DN 値)である。この図に、画像データ上のそれぞれの地点をプロットすると、図で示されるような、植物、水、土で囲まれた三角形の中にほぼ入ることが分かっている。ここで、赤色の楕円で囲まれた部分に着目する。赤と近赤外波長における土の反射率を比較すると、両者はほぼ同じ値かやや高い値を示す。したがって、様々な土について赤と近赤外の2波長で散布図を描くと、どのような土も式(2)の回帰線上に並ぶ。
【数2】
IR = aR+b    (2)
ここで、IRは植物群落の近赤外域における反射率、Rは赤色域の反射率、a、bは回帰定数である。
【0025】
この回帰直線はソイルラインと呼ばれ、土壌の明るさを表す。土壌の明るさを規定する要因は土壌有機物と土壌水分である。しかし、本実施例のように、研究対象地域が水田に限定され、かつその範囲も比較的小さな領域においては、土壌有機物の面的な変動は小さいと考えられる。したがって、赤色の楕円で囲まれた部分は水分状態を示す範囲とみなすことができる。ソイルライン上で水に近いほど土壌水分が多く、逆に土に近いほど少ない。本実施例では、この部分、すなわち植生の影響がない地点の情報を抽出して、土壌水分状態を数値化する。
なお、植生に関する情報は以下のような考え方に基づいて抽出される。植生の分光反射率曲線は400〜500nm(青)と650〜690nm(赤)ではクロロフィルによる吸収のため反射率は低い。また、緑の植生は750〜1200nm(近赤外)で高い反射を示す(図2参照)。近赤外と赤のこのような特徴はバイオマスの評価に重要な指標と考えられている。
【0026】
《解析手順》
上述の土・植物の情報抽出モデルに基づき、かつ現地の状況を考慮した、土壌水分情報の抽出を目的とした解析手法を開発した。この解析手法の手順について、説明する。
本解析手順は、1.植生の除去、2.画像分類による裸地の抽出、3.表層土壌水分分布図の作成の3段階に大きく分けられる。
最初の2段階において解析の対象となる画素が決定され、最後のステップで土壌水分情報が数値化される。IKONOS 衛星は高空間分解能であるため、必要となる解析対象となる画素以外の情報が多く含まれる。そのため、このように段階を踏んだ解析が必要になる。
以下に各段階の詳細を述べる。
【0027】
1.植生の除去
上述の土・植物の情報抽出モデルに基づけば、解析対象は、植被が存在しない裸地に限定されるので、植物が生育している植生部分を取り除く必要がある。図2に、植物の分光反射曲線を示した。赤色域と比較して、近赤外領域で分光反射率が顕著に高くなっていることが容易に理解できる。
一方、土壌の場合、このような特異的に反射したり吸収したりするような波長は存在せず、分光反射率は波長とともに、緩やかに増加するのが一般的傾向である。
植生を表す指標として通常よく用いられる植生指数も、赤色域と比較して、近赤外領域で分光反射率が顕著に高くなる特性に基づいている。この植生指数には、近赤外領域の反射率を赤領域の反射率で除したものなど、各種の評価式が提案されてきたが、最もよく用いられているものが正規化植生指数(NDVI)である。NDVIは式(3)で表される。
【数3】
Figure 2004061220
このNDVIの値は−1から1まで変化するが、基本的には値が小さいほど植被率が低い。この特性を利用して、植生が被覆している地点を解析対象から取り除く。植生が被覆している場合、そのNDVIは0.2<NDVI<1の範囲の値を示すと一般に言われている。安全率を加味してNDVIの値が、NDVI<0.0を示す地点(画素)を解析の対象とする。
【0028】
2.画像分類(土地利用分類)
この第1段階の画像分類の目的は、土壌水分の推定に適さない地点、すなわち裸地以外に土地が利用されている地点の画素を解析の対象から除外することである。リモートセンシン画像の分類には、大きく分けて、教師なし分類と教師付き分類がある。前者は画像情報のみから画像を分類する方法であり、後者は画像情報と分類の指標となる地上で得られた付加的な情報(グランドツルースと呼ばれる)を組み合わせて、画像を分類する方法である。当然、後者の方が分類に用いる情報は豊富であり、分類精度も高い。教師なし分類としてはクラスター分析が、教師付き分類としては最尤法が通常よく用いられる。
クラスタ−分析は、リモ−トセンシングデ−タで識別できる地表面の単位領域(この単位領域を画素と呼ばれている)を画素間の多次元分光情報の類似性に基づいて、類似度が高い画素を幾つかのグル−プにまとめる統計処理手法である。類似性の尺度としては、「距離」という概念を用いる。分光情報に関する多次元空間において、画素が近いほど、画素はより似ていることになる。距離としては、直覚的なユ−クリッド距離をはじめとして、様々な尺度が提案されている。最尤法は、まず、判別しようとする分類項目を決定し、設定した分類項目を代表すると考えられる画素領域(トレ−ニングエリア)を、グランドツル−スに基づいて、抽出する。つぎに、分類項目別にトレ−ニングエリア内の多次元分光デ−タの平均、分散、共分散を計算し、これらの値から、各カテゴリ−が出現する確率密度分布を多次元正規分布関数によって表現する。最後に、画像中の各画素が各カテゴリ−に属した場合の確率密度を計算し、各画素を確率密度が最も確率密度が高い分類項目へ割り当てる。
本解析においては、充分な現地調査を行う時間が確保出来たかったこと、またIKONOS衛星の空間分解能が非常に高いために、均質なトレ−ニングエリアを同定する事が困難であると判断したことから、教師付き分類ではなく教師なし分類を行った。実際に用いた方法は、世界的に定評がある、ISODATA法という非階層的クラスター分析である。
しかしながら、この画像分類で裸地とそれ以外の土地利用項目に明確に分類出来なかった。裸地と分類された画素の中にも、住宅地などの様々な土地利用項目が含まれていた。そこで、この時点で裸地と認識された画素以外は、その後の画像処理を行わないための、マスク画像を作成した。このマスク画像を参照しながら、この段階で裸地とそれ以外の土地利用項目を分割した。この様な階層的画像分類を行うことにより、図1の赤い範囲で示された裸地の画素を抽出することができた。この段階では、解析対象となる裸地に対応する画素を特定するだけである。裸地における表層土壌水分分布については、次の段階で数値化作業を行う。
【0029】
3.表層土壌水分分布図
既往の地質図やボーリング結果などの表層土壌水分に関する数多くの資料を参照しながらIKONOS 衛星画像を視察すると、裸地だけに注目すると、土壌水分とほぼ比例するチャンネルデータが存在することが明らかになった。それは、近赤外のチャンネル4である。この値が小さい地点ほど土壌水分が多い傾向が確認された。この傾向に基づき、このチャンネルデータに、処理結果が容易に識別できるようなある一定の区分点を設け、このチャンネルデータをスライスし、数値化した。以上の作業により、土壌水分情報を得ることができる。
【0030】
《解析結果》
解析結果を図3に示す。図3は、解析結果の一部分を切り出し、その一部を拡大したのものである。なお、撮影日時は2001年6月である。図中の等高線が土壌水分の分布を表しているが、等高線の色が赤色から緑色、青色になるに伴って、土壌水分が多くなるように図示した。
解析したIKONOS 画像データは、2001年6月と2002年3月に取得されたものである。3月においては、裸地が占める面積が比較的に大きいが、渇水期であるため、表層の土壌水分は比較的少なく地点間の変動が小さい画像が得られる。他方、6月においては、裸地が占める割合は3月のそれより少ない。しかし比較的土壌水分が高いために、地域全体でも予測土壌水分は大きく、また地点間の変動も比較的高い画像が得られた。この2時期の解析結果を比較し、一致する場所を探すことにより、どこが1年を通して土壌水分が高い地域であるかを確認することができる。
今回の結果からは、9箇所において一致した。また、それらの地点を結ぶラインと、地下水の流れのラインとが一致する結果となった。これは、比較的浅い深度で地下水が流れており、その地下水が表層土壌水分との間に相関がある可能性が示唆された。 これらの地点についてボーリングなどの実測が備われば、地下水と表層土壌水分との対応関係に関する作業仮設が実証され、さらに精度の高い結果となる。
【0031】
《まとめ》
IKONOS 衛星多チャンネル画像データを解析することにより、地表面の土壌水分情報を数値化することができた。この結果から豊中町を中心とする低深度の地下水の存在と実測すべき地点が示された。
豊中町を中心とする地域の地質を考えると、これは土壌表面の水分状態をあらわす指標だけでなく、数m下に存在している非圧地下水の分布を説明付ける情報となることが分かった。
【0032】
【発明の効果】
上記構成の本発明は以下の効果を期待することができる。
予備調査による経費削減ができる。
目的とする深度の水源を探し出すことにより、地質学的な経験的見地に対する客観的根拠の裏付けデータを得ることができる。
ボーリング実施回数を減らし、経済的な水源の確保が可能となる。
人工衛星データは広範囲にわたって観測できるため、同じような問題に直面している地方自治体が共同して行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】植生の影響を除去し、土壌の反射率を強調するための模式図である。
【図2】植物の分光反射曲線を表す図である。
【図3】解析結果の一部分を切り出し、その一部を拡大した図である。
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は人工衛星による地下水探査のボーリング地点決定支援方法に関するものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明は、高空間分解能の性能を持つ人工衛星データを使用して地表面を綿密に調査・解析することにより、水資源開発の抜本的問題解決を図ろうとするものである。
本発明は、人工衛星データの特徴を生かし、遠隔地(衛星)から土壌表面の含水率を判断し、ボーリング対象地点を判断する指標として含水率の高低を視覚的に表現する方法を確立することにより、水源開発の精度向上およびコスト縮減を図るものである。
【0007】
請求項1の発明は、高空間分解能の性能を持つ人工衛星データを使用して地表面を綿密に調査・解析することにより面的な土壌表面の含水率を抽出し、土壌マップ化する地下水探査のボーリング地点決定支援方法であって、正規化植生指数(NDVI)を算出し、植生エリアを除外する第1のステップと、前記第1のステップで抽出された植生エリア以外の地点について、クラス分類を行う第2のステップと、前記第2のステップで分類されたクラスから、明らかに含水率が高いと思われるクラスのみを抽出し、当該抽出された各クラス値に比例した着色を行うことで、土壌含水率の高低を視覚的に表現する第3のステップと、を有することを特徴とする。
【0008】
請求項2の発明は、請求項1の発明にの前記ステップ1において、前記正規化植生指数(NDVI)を下記式2で算出し、当該算出されたNDVIが0.2以上の地域を全て植生域と判断することを特徴とする。
【数2】
NDVI=〔チャンネル4(近赤外)−チャンネル3(赤)〕/〔チャンネル4(近赤外)+チャンネル3(赤)〕
【0009】
請求項3の発明は、請求項1または2の発明にの前記ステップ2において、前記クラス分類は、教師無し分類であることを特徴とする。
【0010】
請求項4の発明は、請求項1ないし3のいずれかの発明において、前記人工衛星データがIKONOSデータであることを特徴とする。
【0015】
1)一次解析(植生エリアの除外)
植物の生えている場所を取り除く。これは、正規化植生指数(NDVI)と呼ばれる指数を用いる。この指数は、植生の部分のコントラストが大きくなるように、規格化するもので、さまざまな研究において使用されている。
NDVI式は次のようになる。
【数3】
NDVI=(近赤外−赤)/(近赤外+赤)      (3)
ここで、近赤外と赤とは、それぞれの波長帯をカバーするチャンネルの値(デジタル値)あるいは反射率で、赤はチャンネル3、近赤外はチャンネル4である。本発明においては、多時期のデータを用いず、大気補正の必要がないので、IKONOSのデジタル値を使用することとした。また、植生エリアの同定については、一般に植生はNDVI>0.25とされているが、植物種によってNDVI値が異なるため、本発明においてはNDVI>0となる地点をすべて植生域と仮定することとした。土壌が露出している部分は、明らかにNDVI<0であるため、この仮定に研究開発上の問題はない。
以上より、NDVI<0となる地点を二次解析の対象地点とする。
【0018】
4)現地調査との相関関係の検証と土壌マップの作成
最後に、ボーリング調査などグランドツルースが現存する周辺の地点において、画像解析結果と対応させ、解析結果の妥当性を検討する。また、検討による修正を踏まえ、解析結果を視覚的に理解しやすいように、地図化する。
【0024】
《土・植物の情報抽出モデル》
図1は、植物、土に関する情報抽出モデルである。縦軸は近赤外チャンネル、横軸は赤チャンネルとした。それぞれの単位は、デジタル値(DN 値)である。この図に、画像データ上のそれぞれの地点をプロットすると、図で示されるような、植物、水、土で囲まれた三角形の中にほぼ入ることが分かっている。ここで、赤色の楕円で囲まれた部分に着目する。赤と近赤外波長における土の反射率を比較すると、両者はほぼ同じ値かやや高い値を示す。したがって、様々な土について赤と近赤外の2波長で散布図を描くと、どのような土も式(4)の回帰線上に並ぶ。
【数4】
IR = aR+b    (4)
ここで、IRは植物群落の近赤外域における反射率、Rは赤色域の反射率、a、bは回帰定数である。
【0027】
1.植生の除去
上述の土・植物の情報抽出モデルに基づけば、解析対象は、植被が存在しない裸地に限定されるので、植物が生育している植生部分を取り除く必要がある。図2に、植物の分光反射曲線を示した。赤色域と比較して、近赤外領域で分光反射率が顕著に高くなっていることが容易に理解できる。
一方、土壌の場合、このような特異的に反射したり吸収したりするような波長は存在せず、分光反射率は波長とともに、緩やかに増加するのが一般的傾向である。
植生を表す指標として通常よく用いられる植生指数も、赤色域と比較して、近赤外領域で分光反射率が顕著に高くなる特性に基づいている。この植生指数には、近赤外領域の反射率を赤領域の反射率で除したものなど、各種の評価式が提案されてきたが、最もよく用いられているものが正規化植生指数(NDVI)である。NDVIは式(5)で表される。
【数5】
Figure 2004061220
このNDVIの値は−1から1まで変化するが、基本的には値が小さいほど植被率が低い。この特性を利用して、植生が被覆している地点を解析対象から取り除く。植生が被覆している場合、そのNDVIは0.2<NDVI<1の範囲の値を示すと一般に言われている。安全率を加味してNDVIの値が、NDVI<0.0を示す地点(画素)を解析の対象とする。

Claims (6)

  1. 高空間分解能の性能を持つ人工衛星データを使用して地表面を綿密に調査・解析することにより面的な土壌表面の含水率を把握し、土壌表面の含水率と地下水深度との間の相関関係から地下水深度を見いだすことを特徴とする地下水の探査方法。
  2. 人工衛星データに基づき土壌表面の含水率を判断し、土壌水分が比較的多い部分を抽出する請求項1の地下水の探査方法。
  3. IKONOSから提供される人工衛星データを処理し、土壌表面の含水率を判断し、土壌水分が比較的多い部分を抽出し、その抽出地点での値と、実施されたボーリングで得られた地下水深度との相関関係を見いだすことを特徴とする地下水の探査方法。
  4. IKONOSデータから、植生エリアの除外、詳細解析エリアの抽出、詳細解析と解析結果を視覚化する地下水の探査方法。
  5. IKONOSデータから、植生エリアの除外、詳細解析エリアの抽出、詳細解析と解析結果の視覚化し、さらに、視覚化したデータと現地調査との相関関係にもとづき土壌マップ化する地下水の探査方法。
  6. ボーリング対象地点を判断する指標として確立する請求項1ないし5のいずれかの地下水の探査方法。
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