JP2004060824A - 車両用自動変速機の異常判定装置 - Google Patents

車両用自動変速機の異常判定装置 Download PDF

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永田 幸司
Masato Kaikawa
甲斐川 正人
Akio Murasugi
村杉 明夫
Kazutoshi Nozaki
野崎 和俊
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Abstract

【課題】変速中において自動変速機の異常を判定することができる車両用自動変速機の異常判定装置を提供する。
【解決手段】アップ変速中異常判定回転速度算出手段148では、自動変速機16のアップ変速中において、出力軸回転速度検出装置140により逐次検出される出力軸回転速度NOUT と自動変速機16のそのアップ変速前における変速比γn−1 とに基づいてアップ変速中異常判定回転速度NJUが逐次算出されるとともに、アップ変速中タービン吹き判定手段150および異常判定手段158により、そのアップ変速中において、入力軸回転速度検出装置138によって逐次検出される入力軸回転速度NINが上記アップ変速中異常判定回転速度NJUを超えたことに基づいて自動変速機16の異常が判定されるので、アップ変速中に異常が速やかに判定されるとともに、それに対するフェール処理を速やかに実行することができる。
【選択図】   図5

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は車両用自動変速機の異常判定装置に係り、特に、アップ変速中あるいはダウン変速中においても自動変速機内の摩擦係合装置のすべりなどに起因する異常判定を行うことができるようにする技術に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
油圧式多板クラッチ或いはブレーキのような複数の油圧式摩擦係合装置を備えた車両用自動変速機では、それら複数の油圧式摩擦係合装置の選択的係合状態の切換を行うことにより所望のギヤ段への変速が行われるようになっている。このような変速は、複数種類のシフト弁、それらを切換制御する電磁弁などを含む油圧制御回路によって行われる。ところで、このような車両用自動変速機において、電磁弁の電気的故障、異物の噛み込みによる電磁弁やシフト弁などの機械的故障により、変速過程において油圧式摩擦係合装置の係合トルクが不足してすべりが発生し、その耐久性が損なわれる可能性がある。
【0003】
これに対し、変速後の変速比と車速または自動変速機の出力軸回転速度とからタービン回転速度すなわち同期回転速度を算出し、この同期回転速度におけるエンジン回転速度の上限値よりもわずかに大きい値に設定した第1判定値とこの同期回転速度におけるエンジン回転速度の下限値よりもわずかに小さい値に設定した第2判定値とを設定し、それら第1判定値および第2判定値と実際のエンジン回転速度とを比較し、エンジン回転速度が第1判定値以上の状態を所定時間継続した条件とエンジン回転速度が第2判定値以下の状態を所定時間継続した条件とのいずれか一方が成立する場合は自動変速機を故障と判定する判定手段を備えた自動変速機の故障判定装置が提案されている。たとえば、特開平9−42427号公報に記載された装置がそれである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記のような従来の自動変速機の故障判定装置では、変速比の変化のない非変速中であれば故障判定が可能であるが、変速の進行に伴ってエンジン回転速度やタービン回転速度が変化する変速中では故障判定が困難であることから、摩擦材の容量不足により実際のタービン回転速度が同期回転速度以上に上昇する異常を変速中においていち早く検出しないと、変速後において油圧式摩擦係合装置のすべりなどによって車両の走行に支障が発生したり、或いはフェールセーフが遅れてその油圧式摩擦係合装置などのハード故障に繋がる可能性があった。
【0005】
本発明は以上の事情を背景として為されたもので、その目的とするところは、変速中において自動変速機の異常を判定することができる車両用自動変速機の異常判定装置を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための第1の手段】
かかる目的を達成するための第1発明の要旨とするところは、車両用自動変速機の異常をそのアップ変速中において判定する車両用自動変速機の異常判定装置であって、(a) 前記自動変速機の入力軸回転速度を逐次検出する入力軸回転速度検出装置と、(b) 前記自動変速機の出力軸回転速度を逐次検出する出力軸回転速度検出装置と、(c) 前記自動変速機のアップ変速中において、前記出力軸回転速度検出装置により逐次検出される出力軸回転速度と前記自動変速機の該アップ変速前における変速比とに基づいてアップ変速中異常判定回転速度を逐次算出するアップ変速中異常判定回転速度算出手段と、(d) 前記アップ変速中において、前記入力軸回転速度検出装置によって逐次検出される入力軸回転速度が、そのアップ変速中異常判定回転速度算出手段により算出されたアップ変速中異常判定回転速度を超えたことに基づいて前記自動変速機の異常判定を行う異常判定手段とを、含むことにある。
【0007】
【第1発明の効果】
このようにすれば、アップ変速中異常判定回転速度算出手段では、自動変速機のアップ変速中において、出力軸回転速度検出装置により逐次検出される出力軸回転速度と前記自動変速機のそのアップ変速前における変速比とに基づいてアップ変速中異常判定回転速度が逐次算出されるとともに、異常判定手段により、そのアップ変速中において、入力軸回転速度検出装置によって逐次検出される入力軸回転速度が、上記アップ変速中異常判定回転速度算出手段により算出されたアップ変速中異常判定回転速度を超えたことに基づいて前記自動変速機の異常が判定されるので、アップ変速中に異常が速やかに判定されるとともに、それに対するフェール処理を速やかに実行することができる。
【0008】
【第1発明の他の態様】
ここで、好適には、(e) 前記自動変速機のダウン変速中において、前記出力軸回転速度検出装置により逐次検出される出力軸回転速度と前記自動変速機のダウン変速後における変速比とに基づいてダウン変速中異常判定回転速度を逐次算出するダウン変速中異常判定回転速度算出手段が、さらに備えられ、前記異常判定手段は、前記自動変速機のダウン変速中において、前記入力軸回転速度検出装置によって逐次検出される入力軸回転速度が、そのダウン変速中異常判定回転速度算出手段により算出されたダウン変速中異常判定回転速度を超えたことに基づいて前記自動変速機の異常判定を行うものである。このようにすれば、ダウン変速中においても、入力軸回転速度検出装置によって逐次検出される入力軸回転速度が、上記ダウン変速中異常判定回転速度算出手段により算出されたダウン変速中異常判定回転速度を超えたことに基づいて前記自動変速機の異常が判定されるので、ダウン変速中に異常が速やかに判定されるとともに、それに対するフェール処理を速やかに実行することができる。
【0009】
【課題を解決するための第2の手段】
前記目的を達成するための第2発明の要旨とするところは、車両用自動変速機の異常をそのダウン変速中において判定する車両用自動変速機の異常判定装置であって、(a) 前記自動変速機の入力軸回転速度を逐次検出する入力軸回転速度検出装置と、(b) 前記自動変速機の出力軸回転速度を逐次検出する出力軸回転速度検出装置と、(c) 前記自動変速機のダウン変速中において、前記出力軸回転速度検出装置により逐次検出される出力軸回転速度と前記自動変速機のダウン変速後における変速比とに基づいてダウン変速中異常判定回転速度を逐次算出するダウン変速中異常判定回転速度算出手段と、(d) 前記ダウン変速中において、前記入力軸回転速度検出装置によって逐次検出される入力軸回転速度が、該ダウン変速中異常判定回転速度算出手段により算出されたダウン変速中異常判定回転速度を超えたことに基づいて前記自動変速機の異常判定を行う異常判定手段とを、含むことにある。
【0010】
【第2発明の効果】
このようにすれば、ダウン変速中異常判定回転速度算出手段では、自動変速機のダウン変速中において、出力軸回転速度検出装置により逐次検出される出力軸回転速度と前記自動変速機のそのダウン変速後における変速比とに基づいてダウン変速中異常判定回転速度が逐次算出されるとともに、異常判定手段により、そのダウン変速中において、入力軸回転速度検出装置によって逐次検出される入力軸回転速度が、上記ダウン変速中異常判定回転速度算出手段により算出されたダウン変速中異常判定回転速度を超えたことに基づいて前記自動変速機の異常が判定されるので、ダウン変速中に異常が速やかに判定されるとともに、それに対するフェール処理を速やかに実行することができる。
【0011】
【発明の好適な実施の形態】
以下、本発明の一実施例を図面を参照しつつ詳細に説明する。
【0012】
図1は、本発明の制御装置が適用された車両用駆動装置10の構成を説明する骨子図である。図1において、ガソリンエンジン、ディーゼルエンジンなどの内燃機関にて構成されている走行用駆動力源としてのエンジン12の出力は、流体式動力伝達装置としてのトルクコンバータ14を経て自動変速機16に入力され、図示しない差動歯車装置および車軸を介して駆動輪へ伝達されるようになっている。トルクコンバータ14は、エンジン12に連結されたポンプ翼車20と、自動変速機16の入力軸22に連結されたタービン翼車24と、一方向クラッチ28によって一方向の回転が阻止されているステータ翼車30とを備えており、ポンプ翼車20とタービン翼車24との間で流体を介して動力伝達を行うとともに、ポンプ翼車20およびタービン翼車24の間を直結するためのロックアップクラッチ26を備えている。ロックアップクラッチ26は、係合側油室32内の油圧と解放側油室34内の油圧との差圧ΔPにより摩擦係合させられる油圧式摩擦クラッチで、完全係合させられることにより、ポンプ翼車20およびタービン翼車24は一体回転させられる。また、所定のスリップ状態で係合するように差圧ΔPすなわち係合トルクがフィードバック制御されることにより、駆動時には例えば50rpm程度の所定のスリップ量でタービン翼車24をポンプ翼車20に対して追従回転させる一方、逆入力時には例えば−50rpm程度の所定のスリップ量でポンプ翼車20をタービン翼車24に対して追従回転させることができる。
【0013】
自動変速機16は、ダブルピニオン型の第1遊星歯車装置40、およびシングルピニオン型の第2遊星歯車装置42、第3遊星歯車装置44を備えた遊星歯車式の有段変速機である。上記第1遊星歯車装置40のサンギヤS1はクラッチC3を介して入力軸22に選択的に連結されるとともに、一方向クラッチF2およびブレーキB3を介して非回転部材であるハウジング38に選択的に連結され、逆方向(入力軸22と反対方向)の回転が阻止されるようになっている。第1遊星歯車装置40のキャリアCA1は、ブレーキB1を介してハウジング38に選択的に連結されるとともに、そのブレーキB1と並列に設けられた一方向クラッチF1により、常に逆方向の回転が阻止されるようになっている。第1遊星歯車装置40のリングギヤR1は、第2遊星歯車装置42のリングギヤR2と一体的に連結されており、ブレーキB2を介してハウジング38に選択的に連結されるようになっている。第2遊星歯車装置42のサンギヤS2は、第3遊星歯車装置44のサンギヤS3と一体的に連結されており、クラッチC1を介して入力軸22に選択的に連結されている。第2遊星歯車装置42のキャリアCA2は、第3遊星歯車装置44のリングギヤR3と一体的に連結されており、クラッチC2を介して入力軸22に選択的に連結されるとともに、ブレーキB4を介してハウジング38に選択的に連結されるようになっており、更にブレーキB4と並列に設けられた一方向クラッチF3により、常に逆方向の回転が阻止されるようになっている。そして、第3遊星歯車装置44のキャリアCA3は、出力軸46に一体的に連結されている。
【0014】
上記クラッチC1〜C3、およびブレーキB1〜B4(以下、特に区別しない場合は単にクラッチC、ブレーキBという)は、多板式のクラッチやブレーキなど油圧アクチュエータによって係合制御される油圧式摩擦係合装置であり、変速用の油圧制御回路98(図3参照)の電磁ソレノイドSol1〜SolRを備えた電磁弁S1、S2、SR、およびリニアソレノイド弁SL1、SL2の励磁、非励磁や図示しないマニュアルバルブによって油圧回路が切り換えられることにより、例えば図2に示すように係合、解放状態が切り換えられ、シフトレバー72(図3参照)の操作位置(ポジション)に応じて5つの前進変速段(1st〜5th)および1つの後進ギヤ段(Rev)が成立させられるようになっている。図2の「1st」〜「5th」は前進の第1速ギヤ段乃至第5速ギヤ段を意味しており、第1速ギヤ段「1st」から第5速ギヤ段「5th」へ向かうに従って変速比γ(入力軸22の回転速度NIN/出力軸46の回転速度NOUT )は順次小さくなり、第4速ギヤ段「4th」の変速比γ4 は1.0である。また、図2において「○」は係合、空欄は解放を表し、「(○)」はエンジンブレーキ時の係合を表し、「●」は動力伝達に関与しない係合を表し、解放されて使用される場合もある。本実施例では、第4速ギヤ段から第5速ギヤ段へ4→5アップ変速は、クラッチC1を解放すると同時にブレーキB1を係合させるクラッチツウクラッチアップ変速制御が実行される。
【0015】
図3は、図1のエンジン12や自動変速機16などを制御するために車両に設けられた制御系統を説明するブロック線図である。アクセルペダル50の操作量Accはアクセル操作量センサ51により検出されるようになっている。アクセルペダル50は、運転者の出力要求量に応じて大きく踏み込み操作されるものであるのでアクセル操作部材に相当し、アクセルペダル操作量Accは出力要求量に相当する。エンジン12の吸気配管には、スロットルアクチュエータ54によって基本的にはアクセルペダル操作量Accに応じた開き角(開度)θTHとされる電子スロットル弁56が設けられている。また、アイドル回転速度制御のために上記電子スロットル弁56に並列に設けられてそれをバイパスさせるバイパス通路52には、エンジン12のアイドル回転速度NEIDL を制御するために電子スロットル弁56の全閉時の吸気量を制御するISC弁(アイドル回転速度制御弁)53が設けられている。この他、エンジン12の回転速度NE を検出するためのエンジン回転速度センサ58、エンジン12の吸入空気量Qを検出するための吸入空気量センサ60、吸入空気の温度TA を検出するための吸入空気温度センサ62、上記電子スロットル弁56の全閉状態(アイドル状態)およびその開度θTHを検出するためのアイドルスイッチ付スロットルセンサ64、車速V(出力軸46の回転速度NOUT に対応)を検出するための車速センサ66、エンジン12の冷却水温TW を検出するための冷却水温センサ68、常用ブレーキであるフットブレーキの操作の有無を検出するためのブレーキスイッチ70、シフトレバー72のレバーポジション(操作位置)PSHを検出するためのレバーポジションセンサ74、タービン回転速度NT (=入力軸22の回転速度NIN)を検出するた めのタービン回転速度センサ76、油圧制御回路98内の作動油の温度であるAT油温TOIL を検出するためのAT油温センサ78、アップシフトスイッチ80、ダウンシフトスイッチ82などが設けられており、それらのセンサやスイッチから、エンジン回転速度NE、吸入空気量Q、吸入空気温度TA 、スロットル弁開度θTH、車速V、エンジン冷却水温TW 、ブレーキ操作の有無、シフトレバー72のレバーポジションPSH、タービン回転速度NT、AT油温TOIL 、変速レンジのアップ指令RUP、ダウン指令RDN、などを表す信号が電子制御装置90に供給されるようになっている。また、フットブレーキの操作時に車輪がロック(スリップ)しないようにブレーキ力を制御するABS(アンチロックブレーキシステム)84に接続され、ブレーキ力に対応するブレーキ油圧等に関する情報が供給されるとともに、エアコン86から作動の有無を表す信号が供給されるようになっている。
【0016】
上記シフトレバー72は運転席の近傍に配設され、たとえば駐車のための「P(パーキング)」ポジション、後進走行のための「R(リバース)」ポジション、動力伝達経路を開放するための「N(ニュートラル)」ポジション、前進走行のための「D(ドライブ)」ポジション、エンジンブレーキ走行のための「4(フォース)」ポジション、「3(サード)」ポジション、「2(セカンド)」ポジション或いは「L(ロー)」ポジションへ択一的に手動操作されるようになっている。「R」ポジションではリバース用回路が機械的に成立させられるなどして図2に示す後進変速段「Rev」が成立させられ、「N」ポジションではニュートラル回路が機械的に成立させられて総てのクラッチCおよびブレーキBが解放される。
【0017】
上記変速用の油圧制御回路98は、上記変速用のソレノイド弁Sol1、Sol2、SolR、リニアソレノイド弁SL1、SL2の他に、主にロックアップ油圧すなわち前記係合側油室32内の油圧と解放側油室34内の油圧との差圧ΔPを制御するリニアソレノイド弁SLU、主にライン油圧を制御するリニアソレノイド弁SLTを備えており、油圧制御回路98内の作動油は、ロックアップクラッチ26へも供給されるとともに、自動変速機16等の各部の潤滑にも使用される。図4は、上記油圧制御回路98の要部を示すものである。図4において、ライン油圧PL は、油圧式摩擦係合装置の元圧として油圧が必要かつ十分な大きさとなるように図示しない調圧弁によりスロットル開度θTHに対応する大きさに調圧されるものであり、前進走行ポジションに切り換えられた図示しないマニュアル弁などを通して供給される。電磁開閉弁S1、S2、SRは、電磁ソレノイドSol.1乃至Sol.2、Sol.Rを備え、電子制御装置90によって制御される電磁ソレノイドSol.1乃至Sol.2、Sol.Rの電磁力に従って開閉作動させられ、信号圧PS1、PS2、PSRを出力するように構成されている。また、リニヤソレノイド弁SL1、SL2、SLU、SLTは、図示しない電磁ソレノイドをそれぞれ備え、電子制御装置90によって制御される電磁ソレノイドの電磁力に従って、一定値に調圧されたモジュレータ圧PM (元圧)から連続的に変化する制御油圧PSL1 、PSL2 、PSLU 、PSLT を発生させて出力するように構成されている。
【0018】
切換弁(クラッチアプライコントロール弁)100は、クラッチC1に接続された出力ポート101と、ライン油圧PL が供給されるライン圧入力ポート102と、リニヤソレノイド弁SL1から出力される制御油圧PSL1 が入力される制御油圧入力ポート104と、背圧コントロール弁106へ制御油圧PSL1 を出力させる制御油圧出力ポート108とを備えている。この切換弁100は、ライン油圧PL をクラッチC1に供給するために上記出力ポート101とライン圧入力ポート102とを連通させ且つ背圧コントロール弁106を制御するために制御油圧入力ポート104と制御油圧出力ポート108とを連通させる第1位置(図4に示す位置)と変速中は制御油圧PSL1 でクラッチC1を制御するために出力ポート102と制御油圧入力ポート104とを連通させ且つ制御油圧入力ポート104と制御油圧出力ポート108との間を遮断する第2位置との間に移動可能に設けられたスプール弁子110と、このスプール弁子110を第1位置に向かって付勢するスプリング112と、電磁開閉弁SRからオン(励磁)時に出力される信号圧PSRを導き入れることによりスプリング112の付勢力に抗して第2位置に向かう推力をスプール弁子110に付与する制御油室114とを備えている。このため、切換弁100は、電磁開閉弁SRがオフ状態(非励磁状態)であるためそれから信号圧PSRが出力されない場合、たとえばシフトレバー72がNポジションに位置させられたとき、第5速ギヤ段以外の前進走行状態である場合では第1位置に位置させられるが、シフトレバー72がNポジションからDポジションへ操作されたとき、第5速ギヤ段が選択されたときは、電磁開閉弁SRがオン状態(励磁状態)とされてそれから信号圧PSRが出力されることにより第2位置へ切換られる。上記クラッチC1は、第5速ギヤ段を除く前進走行時において係合させられるものであり、前進走行位置に切換られたマニアル弁などを通し供給されるライン油圧PL が係合圧とされる。
【0019】
上記背圧コントロール弁106は、変速中においてリニヤソレノイド弁SL1から出力される制御油圧PSL1 に応じた大きさの背圧PB を発生し、択一的に係合作動させられるブレーキB3、クラッチC3、クラッチC2に設けられたアキュムレータ120、122、124にそれぞれ供給する。上記リニアソレノイド弁SL1は、ブレーキB3の係合により得られる1→2アップ変速、クラッチC3の係合により得られる2→3アップ変速、或いはクラッチC2の係合により得られる3→4アップ変速に際して、アキュムレータ120、122、或いは124のアキュム背圧としての制御油圧PSL1 を変速期間中に出力し、滑らかな変速を実行させる。
【0020】
上記のブレーキB3は、第2速ギヤ段を達成させるために係合させられるものであり、第2速側に切換られた1−2シフト弁126を通して供給されたライン油圧PL がその係合圧とされる。1−2シフト弁126は、前記切換弁100と同様のスプール弁子を備えて第1速側と第2速側とに択一的に切り換えられるように構成され、オン状態の電磁弁S2からの信号圧PS2にしたがってその第2速側に切り換えられるようになっている。上記クラッチC3およびC2は第3速ギヤ段および第4速ギヤ段を達成するためにそれぞれ係合させられるものであり、後述の2−3シフト弁130および図示しない3−4シフト弁を通して供給されるライン油圧PL がその係合圧とされる。
【0021】
ブレーキB1は第5速ギヤ段を達成するために係合され、ブレーキB4は後進ギヤ段を達成するために係合させられるものであるが、それらブレーキB1は第3速ギヤ段のエンジンブレーキ走行時に、ブレーキB2は第2速ギヤ段のエンジンブレーキ走行時に、ブレーキB4は第1速ギヤ段のエンジンブレーキ走行時にも係合させられる。このため、ブレーキB1、ブレーキB2、ブレーキB4は、リニヤソレノイド弁SL2から出力される制御油圧PSL2 がB1コントロール弁128、2−3シフト弁130、リバースシーケンス弁132を通して供給されることにより、その係合トルクが精度よく制御されるようになっている。すなわち、2−3シフト弁130は、前記切換弁100と同様のスプール弁子を備えて第2速側と第3速側とに択一的に切り換えられるように構成され、オン状態の電磁弁S1からの信号圧PS1にしたがって第2速側に切り換えられて制御油圧PSL2 がブレーキB2またはB4へ供給されるが、オフ状態の電磁弁S1から信号圧PS1が出力されない場合には第3速側に切り換えられて制御油圧PSL2 がブレーキB1へ供給されるようになっている。また、リバースシーケンス弁132も、前記切換弁100と同様のスプール弁子を備えて前進側と後進側とに択一的に切り換えられるように構成され、オン状態の電磁弁SRからの信号圧PSRにしたがって後進側に切り換えられて制御油圧PSL2 がブレーキB4へ供給されるが、オフ状態の電磁弁SRから信号圧PSRが出力されない場合には前進側に切り換えられて制御油圧PSL2 がブレーキB2へ供給されるようになっている。
【0022】
電子制御装置90は、CPU、RAM、ROM、入出力インターフェース等を備えた所謂マイクロコンピュータを含んで構成されており、CPUはRAMの一時記憶機能を利用しつつ予めROMに記憶されたプログラムに従って信号処理を行うことにより、エンジン12の出力制御や自動変速機16の変速制御、ロックアップクラッチ26のスリップ制御などを実行するようになっており、必要に応じてエンジン制御用と変速制御用とに分けて構成される。図5は、電子制御装置90の信号処理によって実行される制御機能の要部を説明するブロック線図である。
【0023】
図5において、変速制御手段136は、シフトレバー72のレバーポジションPSHおよびたとえば図6に示す変速線図に基づいて変速段を決定し、その変速段を得るために自動変速機16の変速制御を行う。たとえば変速制御手段136は、たとえば図6に示す予め記憶された変速線図から実際の車速Vおよびスロットル開度θTHに基づいて変速判断を実行し、その判断された変速が実行されるように変速出力を行う。そして、この変速出力に従って、変速を実現するための電磁弁S1、S2、SRおよびリニヤソレノイド弁SL1、SL2、SLU、SLTのいずれかを選択的に駆動する。また、この変速制御手段136は、第4速ギヤ段から第5速ギヤ段へのクラッチツウクラッチアップ変速過程すなわちクラッチツウクラッチアップ変速中において、解放側油圧式摩擦係合装置すなわちクラッチC1の解放および係合側油圧式摩擦係合装置すなわちブレーキB1の係合の進行中において、タービン回転速度NT の吹きが所定値以下となるように学習によってクラッチC1の解放制御を実行する。
【0024】
入力軸回転速度検出装置(手段)138は、タービン回転速度センサ76からの信号に基づいてタービン回転速度NT すなわち入力軸22の回転速度NINを算出する。また、出力軸回転速度検出装置(手段)140は、車速センサ66からの信号に基づいて出力軸46の回転速度NOUT および車速Vを算出する。自動変速機異常判定装置142は、上記入力軸22の回転速度NINおよび出力軸46の回転速度NOUT と、変速制御手段136からの変速状態(非変速中、アップ変速中、ダウン変速中)を示す信号とに基づいて、その変速状態に応じた判定条件を用いてタービン回転速度NT の吹き判定を行い、そのタービン回転速度NT の吹き判定が所定時間T1 以上持続した場合には、自動変速機16の異常判定を実行する。
【0025】
すなわち、自動変速機異常判定装置142において、同期回転速度算出手段144は、非変速中のタービン回転速度NT の吹きを判定するための同期回転速度NJC(=γn ×NOUT )を、そのときの自動変速機16のギヤ段nの変速比γn および回転速度NOUT に基づいて算出する。非変速中タービン吹き判定手段146は、非変速中において実際のタービン回転速度NT がその同期回転速度NJCを所定値α以上となったことに基づいてタービン回転速度NT の一時的な急上昇である吹きの発生を判定する。アップ変速中異常判定回転速度算出手段148は、アップ変速中のタービン回転速度NT の吹きを判定するためのアップ変速中異常判定回転速度NJU(=γn−1 ×NOUT )を、そのアップ変速前のギヤ段(n−1)の変速比γn−1 および回転速度NOUT に基づいて算出する。アップ変速中タービン吹き判定手段150は、アップ変速中において実際のタービン回転速度NT がそのアップ変速中異常判定回転速度NJUを所定値α以上となったことに基づいてタービン回転速度NT の一時的な急上昇である吹きの発生を判定する。ダウン変速中異常判定回転速度算出手段152は、ダウン変速中のタービン回転速度NT の吹きを判定するためのダウン変速中異常判定回転速度NJD(=γn−1 ×NOUT )を、そのダウン変速後のギヤ段(n−1)の変速比γn−1 および回転速度NOUT に基づいて算出する。ダウン変速中タービン吹き判定手段154は、ダウン変速中において実際のタービン回転速度NT がそのダウン変速中異常判定回転速度NJDを所定値α以上となったことに基づいてタービン回転速度NT の一時的な急上昇である吹きの発生を判定する。なお、上記同期回転速度NJC、アップ変速中異常判定回転速度NJU、ダウン変速中異常判定回転速度NJDは、それぞれ所定値αだけ大きい値に設定されてもよく、この場合には、タービン回転速度NT がその同期回転速度NJC、アップ変速中異常判定回転速度NJU、ダウン変速中異常判定回転速度NJDを上回ったことによりタービン回転速度NT の吹きが判定される。
【0026】
経過時間判定手段156は、上記非変速中タービン吹き判定手段146、アップ変速中タービン吹き判定手段150、ダウン変速中異常判定回転速度算出手段152のいずれかによってタービン回転速度NT の吹きが判定されてからの経過時間tELが予め設定された判定値TA 以上経過したか否かを判定する。この判定値TA は、ノイズなどに起因するタービン吹き判定に基づく異常判定を除くために予め実験的に設定された値であり、たとえば数百ミリ秒程度の値が用いられる。異常判定手段158は、上記経過時間判定手段156により、上記非変速中タービン吹き判定手段146、アップ変速中タービン吹き判定手段150、ダウン変速中タービン吹き判定手段154のいずれかによってタービン回転速度NT の吹きが判定されてからの経過時間tELが予め設定された判定値TA 以上経過したと判定されると、自動変速機16の異常、たとえば油圧式摩擦係合装置のすべり、その油圧式摩擦係合装置を係合作動させるシフト弁の固着、そのシフト弁を切換制御する制御圧を供給する電磁弁の故障などの異常の発生を判定する。フェイル走行手段160は、上記異常判定手段158によって自動変速機16の異常が判定された場合には、低速ギヤ段または高速ギヤ段への固定や、正常なギヤ段への固定など、自動変速機16の損傷を可及的に小さくし且つ走行を可能とするための走行を変速制御手段136に指令する。
【0027】
図7は、非変速中における異常判定作動を説明するタイムチャートである。すなわち、図7のt1 時点において、タービン回転速度NT が同期回転速度NJCに所定値αを加えた値(NJC+α)を超えることに基づいて非変速中タービン吹き判定手段146によりタービン回転速度NT の吹きが判定された後、経過時間判定手段156によりその吹き状態が判定値TA 以上経過したと判定されると、t2 時点において、異常判定手段158により自動変速機16の異常が判定される。また、図8は、アップ変速中における異常判定作動を説明するタイムチャートである。すなわち、図8のt1 時点において、タービン回転速度NT がアップ変速中異常判定回転速度NJUに所定値αを加えた値(NJU+α)を超えることに基づいてアップ変速中タービン吹き判定手段150によりタービン回転速度NT の吹きが判定された後、経過時間判定手段156によりその吹き状態が判定値TA 以上経過したと判定されると、t2 時点において、異常判定手段158により自動変速機16の異常が判定される。また、図9は、ダウン変速中における異常判定作動を説明するタイムチャートである。すなわち、図9のt1 時点において、タービン回転速度NT がダウン変速中異常判定回転速度NJDに所定値αを加えた値(NJD+α)を超えることに基づいてダウン変速中タービン吹き判定手段154によりタービン回転速度NT の吹きが判定された後、経過時間判定手段156によりその吹き状態が判定値TA 以上経過したと判定されると、t2 時点において、異常判定手段158により自動変速機16の異常が判定される。
【0028】
図10は、電子制御装置90の信号処理によって実行される制御作動の要部を説明するフローチャートであり、たとえば数ミリ秒乃至数十ミリ秒の所定の周期で繰り返し実行される。このフローチャートは、車両の走行中において変速状態に拘わらず自動変速機16の異常判定を実行する異常判定ルーチンである。
【0029】
図10において、ステップ(以下、ステップを省略する)S1では、タービン回転速度センサ76からの信号、車速センサ66からの信号などの入力信号が読み込まれ、入力軸回転速度NINや出力軸回転速度NOUT などが算出される。次いで、前記同期回転速度算出手段144および非変速中タービン吹き判定手段146に対応するS2において、非変速中のタービン回転速度NT の吹きを判定するための同期回転速度NJC(=γn ×NOUT )がそのときの自動変速機16のギヤ段nの変速比γn および回転速度NOUT に基づいて算出されるとともに、その非変速中において実際のタービン回転速度NT がその同期回転速度NJCを所定値α以上となったか否かに基づいてタービン回転速度NT の一時的な急上昇である吹きが発生したか否かが判定される。このS2の判断が否定される場合は、前記アップ変速中異常判定回転速度算出手段148およびアップ変速中タービン吹き判定手段150に対応するS3において、アップ変速中のタービン回転速度NT の吹きを判定するためのアップ変速中異常判定回転速度NJU(=γn−1 ×NOUT )がそのアップ変速前のギヤ段(n−1)の変速比γn−1 および回転速度NOUT に基づいて算出されるとともに、そのアップ変速中において実際のタービン回転速度NT がそのアップ変速中異常判定回転速度NJUを所定値α以上となったか否かに基づいてタービン回転速度NT の一時的な急上昇である吹きが発生したか否かが判定される。このS3の判断が否定される場合は、前記ダウン変速中異常判定回転速度算出手段152およびダウン変速中タービン吹き判定手段154に対応するS4において、ダウン変速中のタービン回転速度NT の吹きを判定するためのダウン変速中異常判定回転速度NJD(=γn−1 ×NOUT )がそのダウン変速後のギヤ段(n−1)の変速比γn−1 および回転速度NOUT に基づいて算出されるとともに、そのダウン変速中において実際のタービン回転速度NT がそのダウン変速中異常判定回転速度NJDを所定値α以上となったか否かに基づいてタービン回転速度NT の一時的な急上昇である吹きが発生したか否かが判定される。
【0030】
上記S4の判断が否定される場合すなわちS2乃至S4の判断がいずれも否定される場合は、本ルーチンが終了させられる。しかし、上記S2乃至S4の判断のいずれかが肯定される場合は、前記経過時間判定手段156に対応するS5において、上記S2乃至S4のいずれかにおいてタービン回転速度NT の吹きが判定されてからの経過時間tELが予め設定された判定値TA 以上経過したか否かが判断される。このS5の判断が否定されるうちは前記S1以下が繰り返し実行されるが、肯定されると、前記異常判定手段158に対応するS6において、吹き判定が確定されるとともに自動変速機16の異常すなわち故障が判定される。
【0031】
上述のように、本実施例によれば、アップ変速中異常判定回転速度算出手段148(S3)では、自動変速機16のアップ変速中において、出力軸回転速度検出装置140により逐次検出される出力軸回転速度NOUT と自動変速機16のそのアップ変速前における変速比γn−1 とに基づいてアップ変速中異常判定回転速度NJUが逐次算出されるとともに、アップ変速中タービン吹き判定手段150および異常判定手段158(S6)により、そのアップ変速中において、入力軸回転速度検出装置138によって逐次検出される入力軸回転速度NINが上記アップ変速中異常判定回転速度算出手段148により算出されたアップ変速中異常判定回転速度NJUを超えたことに基づいて自動変速機16の異常が判定されるので、アップ変速中に異常が速やかに判定されるとともに、それに対するフェール処理を速やかに実行することができる。
【0032】
また、本実施例によれば、ダウン変速中異常判定回転速度算出手段152(S4)では、自動変速機16のダウン変速中において、出力軸回転速度検出装置140により逐次検出される出力軸回転速度NOUT と自動変速機16のそのダウン変速後における変速比γn−1 とに基づいてダウン変速中異常判定回転速度NJD が逐次算出されるとともに、ダウン変速中タービン吹き判定手段154および異常判定手段158(S6)により、そのダウン変速中において、入力軸回転速度検出装置138によって逐次検出される入力軸回転速度NINが上記ダウン変速中異常判定回転速度算出手段152により算出されたダウン変速中異常判定回転速度NJDを超えたことに基づいて自動変速機16の異常が判定されるので、ダウン変速中に異常が速やかに判定されるとともに、それに対するフェール処理を速やかに実行することができる。
【0033】
また、本実施例によれば、異常判定手段158は、非変速中だけでなく、アップ変速中およびダウン変速中においても、自動変速機16の異常を判定することから、非変速中しか異常判定できない従来の装置に比較して、自動変速機16の異常判定の対象作動が広範とされるだけでなく、フェール処理を速やかに実行される利点がある。
【0034】
以上、本発明の実施例を図面に基づいて詳細に説明したが、本発明はその他の態様においても適用される。
【0035】
たとえば、前述の実施例の自動変速機16は、1→2変速、2→3変速、3→4変速が1個の油圧式摩擦係合装置の係合により達成される通常の変速であり、、4→5変速が一対の油圧式摩擦係合装置の一方の解放および他方の係合により達成されるクラッチツウクラッチ変速であったが、そのクラッチツウクラッチ変速が設けられないものであってもよいし、殆どの変速がクラッチツウクラッチ変速であっても差し支えない。本発明は、上記通常の変速およびクラッチツウクラッチ変速のいずれの変速中にも適用される。
【0036】
また、前述の実施例では、経過時間判定手段156およびそれに対応するS5が設けられていたが、必ずしも設けられていなくてもよい。
【0037】
また、前述の実施例では、判定値TA は、予め設定された一定値であったが、種々のパラメータの函数であってもよい。たとえば判定値TA は、予め設定された関係から自動変速機16の作動油の温度TOIL に基づいて決定されるものとしてもよい。この関係は、作動油の温度TOIL が上昇するほど判定値TA が小さくなるように設定されている。また、判定値TA は、予め設定された関係から車速Vに基づいて決定されるものとしてもよい。この関係は、高車速ほど判定値TA が小さくなるように設定される。
【0038】
なお、上述したのはあくまでも一実施形態であり、本発明は当業者の知識に基づいて種々の変更,改良を加えた態様で実施することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明が適用された車両用駆動装置を説明する骨子図である。
【図2】図1の自動変速機における、複数の油圧式摩擦係合装置の作動の組合わせとそれにより成立する変速段との関係を示す図である。
【図3】図1の車両用駆動装置が備えている制御系統の要部を説明するブロック線図である。
【図4】図3の自動変速機の変速を実行させるための変速用油圧制御回路の要部を説明する図である。
【図5】図3の電子制御装置が備えている制御機能の要部すなわち自動変速機の故障判定制御機能を説明する機能ブロック線図である。
【図6】図5の変速制御手段において、変速制御のために用いられる変速線図を例示する図である。
【図7】図5における非変速中タービン吹き判定手段、経過時間判定手段および異常判定手段による非変速中における自動変速機の異常判定作動を説明するタイムチャートである。
【図8】図5におけるアップ変速中タービン吹き判定手段、経過時間判定手段および異常判定手段によるアップ変速中における自動変速機の異常判定作動を説明するタイムチャートである。
【図9】図5におけるダウン変速中タービン吹き判定手段、経過時間判定手段および異常判定手段によるダウン変速中における自動変速機の異常判定作動を説明するタイムチャートである。
【図10】図3の電子制御装置の制御作動の要部すなわち自動変速機の故障判定作動を説明するフローチャートである。
【符号の説明】
16:自動変速機
90:電子制御装置(制御装置)
136:変速制御手段
138:入力軸回転速度検出装置
140:出力軸回転速度検出装置
142:異常判定装置
148:アップ変速中異常判定回転速度算出手段
150:アップ変速中タービン吹き判定手段
152:ダウン変速中異常判定回転速度算出手段
154:ダウン変速中タービン吹き判定手段
156:経過時間判定手段
158:異常判定手段

Claims (3)

  1. 車両用自動変速機の異常をそのアップ変速中において判定する車両用自動変速機の異常判定装置であって、
    前記自動変速機の入力軸回転速度を逐次検出する入力軸回転速度検出装置と、
    前記自動変速機の出力軸回転速度を逐次検出する出力軸回転速度検出装置と、
    前記自動変速機のアップ変速中において、前記出力軸回転速度検出装置により逐次検出される出力軸回転速度と前記自動変速機の該アップ変速前における変速比とに基づいてアップ変速中異常判定回転速度を逐次算出するアップ変速中異常判定回転速度算出手段と、
    前記アップ変速中において、前記入力軸回転速度検出装置によって逐次検出される入力軸回転速度が、該アップ変速中異常判定回転速度算出手段により算出されたアップ変速中異常判定回転速度を超えたことに基づいて前記自動変速機の異常判定を行う異常判定手段と
    を、含むことを特徴とする車両用自動変速機の異常判定装置。
  2. 前記自動変速機のダウン変速中において、前記出力軸回転速度検出装置により逐次検出される出力軸回転速度と前記自動変速機のダウン変速後における変速比とに基づいてダウン変速中異常判定回転速度を逐次算出するダウン変速中異常判定回転速度算出手段を、含み、
    前記異常判定手段は、前記自動変速機のダウン変速中において、前記入力軸回転速度検出装置によって逐次検出される入力軸回転速度が、該ダウン変速中異常判定回転速度算出手段により算出されたダウン変速中異常判定回転速度を超えたことに基づいて前記自動変速機の異常判定を行うものである請求項1の車両用自動変速機の異常判定装置。
  3. 車両用自動変速機の異常をそのダウン変速中において判定する車両用自動変速機の異常判定装置であって、
    前記自動変速機の入力軸回転速度を逐次検出する入力軸回転速度検出装置と、
    前記自動変速機の出力軸回転速度を逐次検出する出力軸回転速度検出装置と、
    前記自動変速機のダウン変速中において、前記出力軸回転速度検出装置により逐次検出される出力軸回転速度と前記自動変速機のダウン変速後における変速比とに基づいてダウン変速中異常判定回転速度を逐次算出するダウン変速中異常判定回転速度算出手段と、
    前記ダウン変速中において、前記入力軸回転速度検出装置によって逐次検出される入力軸回転速度が、該ダウン変速中異常判定回転速度算出手段により算出されたダウン変速中異常判定回転速度を超えたことに基づいて前記自動変速機の異常判定を行う異常判定手段と
    を、含むことを特徴とする車両用自動変速機の異常判定装置。
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