JP2004057350A

JP2004057350A - Fibrous hook and loop fastener, and method and apparatus for forming selvedge thereof

Info

Publication number: JP2004057350A
Application number: JP2002217999A
Authority: JP
Inventors: Shinichi Okamito; 大上戸　信一; Ryuichi Murazaki; 村崎　柳一; Masaaki Fuda; 布田　雅昭
Original assignee: YKK Corp
Current assignee: YKK Corp
Priority date: 2002-07-26
Filing date: 2002-07-26
Publication date: 2004-02-26
Also published as: WO2004010813A1; TW200401617A; AU2003246271A1

Abstract

<P>PROBLEM TO BE SOLVED: To provide a fibrous hook and loop fastener which has a clear shape of selvedge parts without forming a resin film, etc. on the surfaces of the selvedge parts, and to provide a method and apparatus for efficiently forming the selvedge parts of the hook and loop fastener. <P>SOLUTION: At the selvedge parts (11c) extending linearly along both-side edges of the hook and loop fastener (11), sheared surfaces which are substantially flush with a part of one surface of a substrate (11a) and where engaging elements (11b) are flat, so that the composition fiber of the elements (11b) which cross with a vertical surface along the boundaries of the selvedge parts (11c) and the non-sheared areas of the elements (11b) and which project toward spaces over the selvedge parts (11c) is not present substantially. The method includes: linearly and continuously feeding the long-length hook and loop fastener (11) along a feeding path ; and rotating a rotary cutter (17) which has at least one desired widths and a plurality of shearing blades (17a) along its peripheral surface around a rotary shaft (18) which is parallel to the feeding path and extends orthogonally to it to linearly shear a part of the elements (11b) on substantially the same plane as the substrate surface and in the length direction of the hook and loop fastener by the rotation of the disk-type rotary cutter (17) to obtain the selvedge parts (11C). <P>COPYRIGHT: (C)2004,JPO

Description

【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は、織成または編成により得られる基材の表面に起立する多数のフック状、きのこ状などの雄係合素子を単独に有するか、又は多数のループからなる雌係合素子を単独に有し、あるいは前記雄係合素子と雌係合素子とが混在する繊維製面ファスナーとその耳部の形成方法及びその形成装置に関する。
【０００２】
【従来の技術】
繊維製面ファスナーは、基材を織成又は編成すると同時に、モノフィラメント又はマルチフィラメントをループ状に基材に織り込み又は編み込み、ループ状のモノフィラメントを局部的に切断してフック状又はきのこ状の雄係合素子を形成し、ループ状のマルチフィラメントはバフィングなどにより単繊維からなるループを根元から上方に広がるように分散処理することにより得られる。一方、この種の面ファスナーの長手方向に沿った両側縁部には縫製のための耳部が形成されている。
【０００３】
一般的な耳部の形成は、前記両側縁部の耳部形成領域には上記モノフィラメント又はマルチフィラメントを織り込まず又は編み込まずに、基材によって通常の耳部を形成する。そのため、面ファスナーテープの一本一本を独立して織成又は編成しなければならず、生産性を阻害する一因となっていた。この生産性を上げるため、広幅の面ファスナーテープを織成又は編成により製造するにあたって、その幅方向に所定の幅をもつ少なくとも１つの係合素子の非形成領域を作り、同非形成領域にはモノフィラメント又はマルチフィラメントを基材に織り込まず又は編み込まずに基材だけの領域を形成し、以降の工程で前記非形成領域に沿って２分して切断し耳部とすることも考えられた。
【０００４】
しかしながら、耳部の幅が一律ならばともかくとして、近年のように多品種少量生産が要求されるようになると、面ファスナーテープの耳部形成位置も変更を余儀なくされる回数が増え、織成又は編成時に係合素子の非形成領域からなる耳部を形成する場合には、耳部位置の変更にあたってその変更作業に手間がかかるだけでなく、その耳部の設計をも変更しようとする場合には、更にその準備作業が煩雑化して、多くの変更が余儀なくされるため生産性が低下し、到底、実用化にはそぐわない。
【０００５】
こうした耳部の変更にも容易に対応できる耳部の形成技術も開発されている。例えば、特開昭５０−１４４３８号公報では、広巾の面ファスナー用織物に所望の細巾テープの巾毎に電気式の毛刈りバリカンを配置して、これにより表面の係合素子を長手方向に直線状に切除したのち、その中央を切断カッターにより切断して複数本の耳付細巾面ファスナーテープを製造している。また、例えば特公昭５２−　４４２５２号公報では、広巾の面ファスナー用織物を切断して細巾テープを形成したのち、各細巾テープの両側縁部にある係合素子の根元を垂直軸回りを回転する円板状のカッターで切断し、耳付の細幅面ファスナーテープを製造する。
【０００６】
また、例えば特開昭６２−１９４８０２号公報では、裏面に係合素子の抜脱防止用の合成樹脂のコーティング層を形成した広幅の繊維製面ファスナーの表面に突出する係合素子を、耳付細巾テープの巾間隔で配された研摩砥石によって、その根元から長手方向に沿って直線状に刈り取り、耳部形成用平坦部を形成し、その平坦部の中央より切断分離して耳付細巾面ファスナーテープを製造している。
【０００７】
更には、例えば特開平５−４２００９号公報では、長さ方向に走行する広幅の繊維製面ファスナーの係合素子が突出する側の表面を、耳部形成幅をもつ押圧ローラをもって押圧するとともに、その裏面側から超音波や高周波ホーンを作動して、内部加熱により前記押圧ローラで押圧された係合素子を溶融させて基材表面に溶着し耳部の平坦面を形成している。
【０００８】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、この種の繊維製面ファスナーにあって、そこに織り込まれ又は編み込まれて形成される雄及び雌の係合素子は、いずれもその根元が２本以上の繊維（モノフィラメント、マルチフィラメント）から構成され、それらの繊維が立ち上がってループを形成している。
【０００９】
そのため、上記特開昭５０−１４４３８号公報や特公昭５２−４４２５２号公報に開示されているような、円板状カッターや電気バリカンで面ファスナー表面の係合素子を基材表面と平行な平面上で根元から切除して耳部を形成する場合に、特に、通常の繊維製面ファスナーのごとく係合素子同士が接近し、且つ僅かではあるが正確には一直線上に並んでいない係合素子に対して、その切除するための刃先を１つの係合素子の根元を構成する全ての繊維を完全に網羅するように作動させることは難しい。
【００１０】
その結果、係合素子を構成する１本のループ状繊維に対して、その根元の２本の繊維の１本を切断した場合には、そのループ繊維はループ形状を残したまま切除されないで基材上に残ることになり、折角平坦面を形成しようとする耳部領域に横からはみ出して突出することが多い。この突出する繊維により、耳部と切除されない係合素子との境界の係合素子列により作られる垂直面が実質的な平面を作らず、外観的に好ましくないばかりでなく、以降の縫製工程における正確で且つ綺麗な縫製加工の実現を難しくする。また、基材の表面上でカッター刃やバリカン刃を作動させることも難しく、どうしても係合素子の根元がブッシュ状に残り基材表面から飛び出た状態となりやすい。
【００１１】
一方、上記特開昭６２−１９４８０２号公報に開示されているような、砥石を使って係合素子を根元から刈り取る場合には、係合素子が弾性と柔軟性に富んでいることも手伝って、剪断により刈り取るというよりも、むしろ削り取ることになり、その切断面が不揃いとなりやすく、あるいは係合素子の素材である樹脂をもって砥石に目詰まりが起こりやすく、長時間の稼働に耐えられないものであった。更には、回転砥石との摩擦熱によりその切断面が高温化して、基材表面が溶融硬化するため、基材表面が硬くなり、繊維面ファスナーとしての柔軟性が失われることがある。この点は、上記特開平５−４２００９号公報に開示された耳部の形成方法にあっても、係合素子の内部加熱を利用して係合素子を溶融させて基材表面に溶着させるため、その溶融した樹脂が基材に浸入して基材表面が更に硬くなり、以降の縫製工程において縫針に対する負担が増加する。
【００１２】
本発明は、こうした課題を解決すべくなされたものであり、耳部表面に樹脂膜などが形成されず、柔軟性と耳部形成領域の平面性が確保されるとともに、耳部形成領域と係合素子形成領域との境界線上の垂直面の平面性をも確保される繊維性面ファスナーと、同面ファスナーの効率的な耳部の形成方法及びその形成装置を提供することを目的としている。
【００１３】
【課題を解決するための手段及び作用効果】請求項１及び請求項２は繊維製面ファスナーに関するものであり、請求項１に係る発明は、織成または編成により得られる基材の少なくとも一表面から起立する雄及び／又は雌の多数の係合素子を有する繊維製の面ファスナーにあって、その面ファスナーの幅方向両側縁部に沿って直線状に延びる耳部が、基材の前記一表面の一部と実質的に面一な前記係合素子の剪断面を含んでなるとともに、同耳部と前記係合素子の非剪断領域との境界線に沿った鉛直面に交差する前記係合素子の構成繊維が実質的に存在しないことを特徴とする繊維製面ファスナーにある。
【００１４】
織成又は編成により得られる繊維製の面ファスナーは、織成又は編成時には、既述したとおり、その基材の一表面に、モノフィラメントからなるフック状、きのこ状などの雄係合素子と、マルチフィラメントからなる複数本の繊維ループ形状の雌係合素子とを、多数単独で又は混在させてループ状に起立して織り込んだあとで、フック状の雄係合素子では、モノフィラメントからなるループの一部を切断し、きのこ状の雄係合素子では、ループの上端を切断したのち、その先端を溶融させて傘状の係合頭部を形成する。マルチフィラメントからなる雌係合素子は、ループ形状を保持させた状態で、バフィングなどにより各構成繊維をばらばらに分離させて四方に拡げて完成させる。
【００１５】
これらの面ファスナーは、各種の布帛や、天然又は合成の各種皮革類などの各種製品に縫着により固定されることが多い。そのため、前述のごとく、作成された繊維製面ファスナーにあっては、単一の細幅テープを織成又は編成するときは、その幅方向の両側縁部の耳部形成領域に係合素子を織り又は編み込まず、基材の構成繊維だけで構成される耳部を形成する。一方、生産性などを考慮したとき、両側縁部に前述のような耳部を形成することなく広幅の面ファスナーテープを織成又は編成し、これを幅方向に市販に供する幅をもつ面ファスナーの幅単位に１以上に区画するとともに、その境界部に存在する係合素子を耳部の２倍強の幅をもって切除したのち、その耳部を２分する。一方、前記広幅面ファスナーテープの両側縁部では、同時に同両側縁部に存在する係合素子を所要の耳部幅をもって切除する。
【００１６】
本発明は、一部の係合素子を切除して耳部を形成された繊維製面ファスナーに関する。本発明に係る面ファスナーは上述の構成を備えている。すなわち、これを換言すると、係合素子が根元から切除されて形成される耳部にあって、本発明では切除されて残される係合素子の根元には、従来のごとく、溶融樹脂や浸透樹脂が存在せず、しかもその根元の剪断面は基材表面とほぼ同一平面上にあり、これを上方から見たとき平滑性に優れたものとなる。また、係合素子と基材により囲まれる耳部領域の空間断面形状は正確な矩形状を呈し、耳部形成領域と係合素子との境界に係合素子群により作られる垂直壁面から耳部形成領域上方の空間に向けて突出する係合素子の構成繊維が殆ど存在していない。すなわち、耳部形成領域上方の空間には係合素子の構成繊維がほとんど飛び出していない美麗な形状を有している。
【００１７】
かかる耳部の構成により、本発明の面ファスナーを各種製品に縫着して固定するとき、基材には係合素子の抜脱を防ぐためになされたバックコーティングを除くと、溶融樹脂により固められた部分がなく、且つ耳部形成領域上方の空間に余計なものが存在せず、しかも係合素子の剪断面が基材表面とほぼ同一平面上にあり平滑性を有しているため、同剪断面に光沢が生じ、耳部の領域を明確にするため、安定した縫製を行うことができるだけでなく、縫針の折損などのトラブルの発生がない。
【００１８】
また、請求項２に係る発明によれば、前記係合素子の剪断面が同一方向からの剪断刃の剪断により形成されていることを特徴としている。このように、係合素子の剪断面が一方向からの剪断により形成されていると、従来の垂直軸回りに回転する円板状回転刃による剪断のごとく剪断面が多方向性をもたないため、反射光に一方向性が生じ、耳部に対する視認が容易となり、縫製時の縫製ミスなどを生じなくすることができるようになる。
【００１９】
これは、以下に述べる請求項３及び４に係る本発明の耳部形成方法と請求項５及び６に係る本発明の耳部形成装置により、始めて得られる形状である。
請求項３に係る発明は、織成または編成により得られた広幅の基材の少なくとも一表面から起立する雄及び／又は雌の多数の係合素子を有する繊維製面ファスナーの耳部形成方法であって、長尺の面ファスナーを供給路に沿って連続して供給すること、前記供給路に平行で且つ直交して延びる回転軸回りに回転する少なくとも１つの所望の幅と周面に沿って複数の剪断刃とをもつ円板型回転刃を、前記供給路と実質的に基材の厚さ間隔をもって配すること、及び前記回転刃の回転により前記係合素子の一部を、基材表面と実質的に同一平面上で且つ基材の長さ方向に直線的に剪断して耳部を形成することを特徴とする繊維製面ファスナーの耳部形成方法にある。
【００２０】
この耳部形成方法は、請求項５に係る、織成または編成により得られた広幅の基材の少なくとも一表面から起立する雄及び／又は雌の多数の係合素子を有する繊維製面ファスナーの耳部形成装置であって、長尺の面ファスナーを供給路に沿って連続して供給する供給手段と、耳部の形成幅を有するとともに周面に沿って複数の剪断刃をもち、前記供給路に基材厚みの間隔をもって配され、同供給路に平行で且つ直交して延びる回転軸回りを回転する少なくとも１つの円板型回転刃とを備えてなることを特徴とする繊維製面ファスナーの耳部形成装置により効果的に実現される。
【００２１】
このように、回転刃を面ファスナー供給路に対して横断方向に直交する回転軸回りに回転させて、基材の耳部形成領域に存在する係合素子を、その根元から剪断するため、係合素子を構成する繊維の根元が同一方向に向けて剪断され、同時に剪断されないで残る係合素子と剪断される係合素子との境界において、たとえ剪断されないで残る係合素子の全ての構成繊維が剪断されず、ループ状の根元の数本が剪断され、同剪断された繊維が基材上に残されるような場合でも、根元の一部が剪断されて耳部形成領域の上方空間に突出するループ状繊維は、前記回転刃の軸方向端縁に剪断刃により剪断されるため、結果的に前記空間に突出する繊維が存在しなくなる。これにより、耳部の空間断面が正確な矩形状を呈するようになるばかりでなく、上述のような耳部形成領域に高い平坦度と光沢が生じる。
【００２２】
請求項４に係る発明にあっては、前記回転刃により剪断された剪断屑をエアーにより剪断領域から排除することを含んでいる。このように、剪断屑の排除にエアーを利用することにより、容易に且つ確実に剪断領域から剪断屑を排除することができるようになる。このとき、本発明の好ましい形態を規定する請求項６に係る発明のように、前記回転刃の剪断領域を挟んだ面ファスナーの供給方向の上流側に配されたエアー噴出手段と、前記回転刃の剪断領域を挟んだ面ファスナーの供給方向の下流側に配された吸気手段とを更に備えるようにすると、剪断された係合素子屑はエアー噴出手段によって回転刃の周辺を越えて吸気側へと吹き飛ばされて、剪断領域から確実に排除される。
【００２３】
【発明の実施形態】
以下、本発明の好適な実施形態を図示実施例に基づいて具体的に説明する。　図１は広幅で長尺の繊維製面ファスナー１１に複数本の耳部を形成するための装置の概略構成例を示している。
この種の繊維製面ファスナーは、広幅テープ状の基材を織成または編成すると同時に、図示せぬ合成樹脂製の多数本のモノフィラメント又は多数本のマルチフィラメントを単独に、若しくは多数本のモノフィラメント又は多数本のマルチフィラメントを混在させて、各モノフィラメントとマルチフィラメントを前記基材の一表面からループを形成しながら、通常の手法により一体に織り込みまたは編み込んだあと、基材の裏面に係合素子の抜脱防止用の合成樹脂のバックコーティング層１２を形成し、次いでモノフィラメントのループがフック状またはきのこ状の雄係合素子に、或いはマルチフィラメントのループがバフィングして雌係合素子に加工される。
【００２４】
これを巻き取って面ファスナー１１の広幅の原反ロール１０を製造する。前記原反ロール１０から繰り出される広幅の面ファスナー１１は、耳部形成部１３を通って、その表面に形成された多数の係合素子からなる係合面１４の幅方向に複数区画された区画線上の耳部の２倍強の幅をもつ耳部形成領域１５内の係合素子を剪断したのち巻取部１６にて巻き取る。このとき、広幅の面ファスナー１１が巻取部１６で巻き取られる前に、図示せぬカッターをもって前記耳部形成領域１５を幅方向に２分割することもでき、あるいは広幅の面ファスナー１１を巻取部１６で巻き取ったのちに、改めてカッターをもって前記耳部形成領域１５を幅方向に２分割するようにしてもよい。
【００２５】
前記耳部形成部１３は、図１に示すように、原反ロール１０と巻取部１６との間の面ファスナー供給路に対向して配される複数個の回転カッター１７を備えている。この複数個の回転カッター１７は、前記面ファスナー供給路に平行で且つ横断する方向に直交して配される回転軸１８に所要の間隔をおいて固着され、図示せぬ駆動源により一方向に積極的に駆動回転する。各回転カッター１７は、その周面に多数の鋸状断面のカッター刃１７ａが同一ピッチで形成されており、その剪断幅は形成しようとする耳部の２倍強に設定されている。また、複数個のカッター１７のピッチは、等ピッチとは限らず任意に決めることができるが、いずれにしても製品となる細幅面ファスナーテープのテープ幅に等しい。そのため、本実施例にあっては、回転カッター１７を、例えばキー溝とスペーサなどを使って、前記回転軸１の軸方向に任意の位置で固定できるようにされている。
【００２６】
図２は、前記耳部形成部１３の具体的な構成例を示している。図中の符号１９は、上記原反ロール１０から供給される広幅の上記面ファスナー１１の供給路を構成するテーブルであり、面ファスナー供給路の上流側と下流側とに所定の間隔をおいて別れて一直線上に配されている。上流側の第１テーブル１９ａと下流側の第２テーブル１９ｂとの間には、上記回転カッター１７の数に見合った数の面ファスナー支持部材２０が配されている。この支持部材２０は、図示せぬ微調整装置により上面を走行する面ファスナー１１と前記回転カッター１７のカッター刃１７ａとの間隔を微調整されるようになっている。因みに、その間隙は丁度面ファスナー１１のバックコーティング層１２をも含めた基材１１ａの厚さと略等しく設定される。
【００２７】
本実施例にあっては、前記回転カッター１７の面ファスナー導入側から導出側の周辺にかけて、面ファスナー１１の耳部形成領域１５にて根元から剪断された係合素子１１ｂの剪断屑がカッター周辺に飛散することを防ぐため、飛散防止カバー２１が配設されている。更に本実施例では、前記飛散防止カバー２１と走行する面ファスナー１１との面ファスナー導入口２２ａ及び導出口２２ｂに対向させて、それぞれエアー吸引パイプ２３とエアー噴出パイプ２４とが配され、回転カッター１７により剪断された係合素子１１ｂの剪断屑を、エアー噴出パイプ２４から噴出するエアーにより面ファスナー導出口２２ｂから面ファスナー導入口２２ａに向けて吹き飛ばし、エアーに乗って送られてくるそれらの剪断屑を面ファスナー導入口２２ａに配されたエアー吸引パイプ２３で吸引して、図示せぬ回収部へと積極的に運び出す。
【００２８】
以上のごとく構成された本実施例による繊維製面ファスナーの耳部形成装置によれば、原反ロール１０から送り出される広幅の繊維製面ファスナー１１は、巻き取られる途中の耳部１１ｃにおいて、面ファスナー１１の走行方向下流側から上流側に向けて駆動回転する複数個の回転カッター１７のカッター刃１７ａにより、面ファスナー１１の基材表面に形成された多数の係合素子１１ｂからなる係合面１４の複数本の耳部形成領域１５に存在する係合素子１１ｂの根元を基材１１ａの表面とほぼ同一平面上で剪断して、直線上の複数の耳部形成領域１５に、それぞれ平坦な係合素子の存在しない平坦な表面をもつ耳部１１ｃを形成する。この耳部１１ｃの形成時には、上述のようにして、エアー吸引パイプ２３とエアー噴出パイプ２４を使って、剪断により生じる係合素子１１ｂの剪断屑が積極的に外部へと排出される。
【００２９】
こうして耳部１１ｃが形成されたのち、広幅の面ファスナー１１は巻取部１６にて積極的に巻き取られる。
なお本実施例にあっては、図１に示すように、広幅の面ファスナー１１に単に複数本の耳部１１ｃを形成して巻き取っているが、耳部１１ｃを形成したあと、図示せぬ複数のカッターをもって各耳部１１ｃをその幅方向の中央で切断して、細幅の面ファスナーを連続して形成することも可能である。
【００３０】
図３及び図４は、こうして得られた広幅の繊維製面ファスナー１１の耳部周辺の形状を模式的に示している。
図５〜図８は、上記構成を備えた本発明の耳部形成装置により得られる繊維製面ファスナーの耳部周辺の形態を示す拡大写真である。因みに、これらの繊維製面ファスナーは、多数の合成樹脂製細線条（マルチフィラメント）からなる繊維糸条を使って基材を織成すると同時に、合成樹脂製太線条（モノフィラメント）又はマルチフィラメントを、ループを形成しながら織り込んで広幅テープを製造したものである。次いで、基材の裏面にバックコーティングがなされたのち、マルチフィラメントからなるループはバフィングなどにより構成繊維単位に分離されて、広幅テープは雌の面ファスナーとなり、モノフィラメントからなるループの一部が切断されて雄面ファスナーとなる。
【００３１】
図５及び図６はマルチフィラメントからなる繊維糸条を使って織成される基材にマルチフィラメントをループ状に形成した雌面ファスナーに耳部を形成したものであり、図７及び図８はマルチフィラメントからなる繊維糸条を使って織成される基材にモノフィラメントをループ状に形成したのち、その一部を切断して得られる雌面ファスナーに耳部を形成したものである。
これらの図からも理解できるように、本発明による上述の耳部形成方法及び装置によれば、従来とは異なり、耳部１１ｃが左右両側に並ぶ係合素子１１ｂにより形成される側壁部が耳部１１ｃの上方空間２５に突出する繊維が事実上存在しない垂直壁面２６が形成されるとともに、その耳部形成領域１５の表面の剪断面は平滑性を有しいる。そのため、耳部１１ｃの断面形状は極めて明確な矩形状に形成されている。
【００３２】
すなわち、広幅の繊維製面ファスナー１１の係合素子の一部が直線状に根元から切除されて形成される耳部１１ｃにあって、本発明では回転刃１７ａにより切除されて残される係合素子１１ｂの根元には、従来のごとく内部発熱や砥石の摩擦熱による溶融樹脂や浸透樹脂が存在せず、しかもその根元の剪断面は基材表面とほぼ同一平面上にあり、これを上方から見たとき平滑性に優れたものとなる。また、前述のごとく形成された耳部１１ｃの係合素子１１ｂと基材１１ａにより囲まれる耳部形成領域１５の空間断面形状は正確な矩形状を呈し、耳部形成領域１５と係合素子１１ｂとの境界に係合素子群により作られる垂直壁面２５から耳部形成領域１５の上方空間２５内に向けて突出する係合素子１１ｂの構成繊維が殆ど存在していない。すなわち、耳部形成領域１５の上方空間２５には係合素子の構成繊維がほとんど飛び出していない美麗な形状を有している。
【００３３】
これは、たとえば係合素子１１ｂの根元を回転カッター１７により剪断しているとき、耳部形成領域１５と係合素子１１ｂとの境界において、たとえ係合素子１１ｂの構成繊維の一部が係合素子群により作られる垂直壁面２６から耳部形成領域１５の上方空間２５内に向けて突出しているとしても、回転する回転刃１７ａによって、前記垂直壁面２６上において同構成繊維が剪断されるがためである。これに対して、従来の垂直軸回りに回転する回転刃やバリカンによると、係合素子の根元を単に切除するだけであって、回転刃の刃先が係合素子の根元にある全ての構成繊維までとどかず、そのループ状構成繊維の一部がその根元に残される場合がある。この場合に、残された繊維は相変わらず切断された繊維とループ状につながっており、切断されたループ状の繊維は相変わらず基材上に残された状態のまま、その先端が耳部形成領域１５の上方空間２５内に突出して残り、耳部の形状を曖昧なものとする。
【００３４】
このように耳部の形状が明確となっていない場合には、面ファスナーを各種製品に縫着して固定しようとするとき、縫着線が耳部から外れやすくなって、外観的にも縫着強度の面からも、製品としての歩留りに影響する。そのため、縫製作業時に正確な縫製をするためには、十分な縫製技術をもつ熟練者によらねばならず、コストの増加にもつながりかねない。
【００３５】
これに対して、本発明の上記耳部形成方法及び装置によって形成される耳部１１ｃの断面形状は正確な矩形状を呈しており、耳部１１ｃが内部加熱や摩擦熱によって溶融する樹脂が基材１１ａの表面に溶着したり、基材１１ａの内部に浸透して固化した部分が存在しないばかりでなく、耳部形成領域１５の上方空間２５に余計なものが存在せず、しかも係合素子１１ｂの剪断面が基材１１ａの表面とほぼ同一平面上にあって平滑性を有しているため、同剪断面に光沢が生じ、耳部１１ｃの領域を明確にするため、外観的に耳部１１ｃと係合素子１１ｂが存在する係着面とが明確に区別されるようになり、製品への縫着にあたっても縫針の折損などがなく縫製がしやすくなり、熟練を要さずに安定した作業が確保され、縫製員の疲労も少なくなり、同時に完成品も高品質の製品が得られるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明に係る耳部形成装置の概略構成を示す全体斜視図である。
【図２】本発明による耳部形成部の実施例を示す側面図である。
【図３】本発明に係る面ファスナーの耳部周辺の形態を模式的に示す正面図である。
【図４】同斜視図である。
【図５】本発明方法により形成された雌面ファスナーの耳部周辺の正面形状を拡大写真で示す説明図である。
【図６】同斜視説明図である。
【図７】本発明方法により形成された雄面ファスナーの耳部周辺の正面形状を拡大写真で示す説明図である。
【図８】同斜視説明図である。
【符号の説明】
１０　　　　　　　原反ロール
１１　　　　　　　繊維製面ファスナー
１１ａ　　　　　　基材
１１ｂ　　　　　　係合素子
１１ｃ　　　　　　耳部
１２　　　　　　　バックコーティング層
１３　　　　　　　耳部形成部
１４　　　　　　　係合面
１５　　　　　　　耳部形成領域
１６　　　　　　　巻取部
１７　　　　　　　回転カッター
１７ａ　　　　　　回転刃（　剪断刃）
１８　　　　　　　回転軸
１９　　　　　　　テーブル
１９ａ，１９ｂ　　第１及び第２テーブル
２０　　　　　　　ファスナー支持部材
２１　　　　　　　飛散防止カバー
２２ａ　　　　　　面ファスナー導入口
２２ｂ　　　　　　面ファスナー導出口
２３　　　　　　　エアー吸引パイプ
２４　　　　　　　エアー噴出パイプ
２５　　　　　　　上方空間
２６　　　　　　　垂直壁面[0001]
TECHNICAL FIELD OF THE INVENTION
The present invention has a large number of hook-shaped or mushroom-shaped male engaging elements standing alone on the surface of a substrate obtained by weaving or knitting, or a single female engaging element composed of a large number of loops. The present invention relates to a fibrous surface fastener in which the male engaging element and the female engaging element are mixed or a method for forming a lug portion thereof and an apparatus for forming the same.
[0002]
[Prior art]
A surface fastener made of a fiber is formed by weaving or knitting a base material, and at the same time, weaving or knitting a monofilament or a multifilament into a base material in a loop shape and locally cutting the loop-shaped monofilament to form a hook-shaped or mushroom-shaped male member. A combined element is formed, and the loop-shaped multifilament is obtained by dispersing a loop made of a single fiber so as to spread upward from the root by buffing or the like. On the other hand, ears for sewing are formed on both side edges along the longitudinal direction of this type of hook-and-loop fastener.
[0003]
In general, the ears are formed by forming a normal ear from a base material without weaving or knitting the monofilament or the multifilament in the ear forming regions on the both side edges. Therefore, each hook-and-loop fastener tape has to be woven or knitted independently, which has been a factor that impedes productivity. In order to increase the productivity, when manufacturing a wide surface fastener tape by weaving or knitting, a non-forming region of at least one engaging element having a predetermined width in the width direction is formed, and the non-forming region is formed in the non-forming region. It was also considered that a region of only the substrate was formed without weaving or knitting the monofilament or the multifilament into the substrate, and cut into two along the non-formed region in the subsequent steps to form an ear.
[0004]
However, regardless of the width of the ears, if the production of many kinds and small quantities is required as in recent years, the number of times the ear forming positions of the hook-and-loop fastener tapes must be changed increases, and In the case of forming the ears formed of the non-forming regions of the engaging elements during knitting, not only is it time-consuming to change the ear positions, but also when the design of the ears is to be changed. However, the preparation work is further complicated, and many changes have to be made, so that the productivity is lowered and it is not suitable for practical use at all.
[0005]
A technique for forming an ear portion that can easily cope with such a change in the ear portion has also been developed. For example, in Japanese Patent Application Laid-Open No. 50-14438, an electric shaving clipper is disposed for each width of a desired narrow tape on a wide-width fabric for hook-and-loop fastener, and thereby the engaging elements on the surface are moved in the longitudinal direction. After cutting straight, the center is cut by a cutting cutter to produce a plurality of narrow tapes with ears. Also, for example, in Japanese Patent Publication No. 52-44252, after cutting a wide-width hook-and-loop fastener fabric to form a narrow tape, the roots of the engaging elements on both side edges of each narrow tape are moved around the vertical axis. It is cut with a rotating disk-shaped cutter to produce narrow-width fastener tapes with ears.
[0006]
For example, in Japanese Patent Application Laid-Open No. Sho 62-194802, an engaging element projecting from the surface of a wide-width surface fastener made of a fiber having a synthetic resin coating layer formed on the back surface for preventing the engaging element from coming off is provided with ears. With a grinding wheel arranged at the width interval of the narrow tape, it is cut straight from the root along the longitudinal direction to form a flat part for forming the ear part, and cut and separated from the center of the flat part to narrow the ear. We manufacture width fastener tapes.
[0007]
Furthermore, for example, in Japanese Patent Application Laid-Open No. H5-42009, a surface of the wide fiber surface fastener running in the length direction on which the engaging element protrudes is pressed by a pressing roller having an ear forming width, An ultrasonic or high-frequency horn is actuated from the back side to melt the engaging element pressed by the pressing roller by internal heating and weld to the base material surface to form a flat surface of the ear.
[0008]
[Problems to be solved by the invention]
By the way, in this type of surface fastener made of fiber, the male and female engaging elements formed by weaving or knitting are formed from two or more fibers (monofilament, multifilament). And the fibers stand up to form a loop.
[0009]
For this reason, the engaging element on the surface fastener surface is fixed to a plane parallel to the surface of the base material by a disk-shaped cutter or an electric clipper as disclosed in the above-mentioned JP-A-50-14438 and JP-B-52-44252. When the ears are formed by cutting from the base above, particularly, the engaging elements are close to each other like a normal surface fastener made of fiber, and are slightly but not exactly aligned. On the other hand, it is difficult to operate the cutting edge to completely cover all the fibers constituting the root of one engagement element.
[0010]
As a result, when one of the two fibers at the base of one of the loop fibers constituting the engaging element is cut, the loop fiber is not cut off without leaving the loop shape. It often remains on the material and protrudes from the side of the ear region where the bent flat surface is to be formed. Due to the protruding fibers, the vertical surface formed by the engagement element row at the boundary between the ear portion and the engagement element that is not cut does not form a substantially flat surface, which is not only unfavorable in appearance, but also in the subsequent sewing process. It is difficult to realize accurate and beautiful sewing. In addition, it is difficult to operate the cutter blade or the clipper blade on the surface of the base material, and the root of the engagement element tends to remain in the shape of a bush and protrude from the surface of the base material.
[0011]
On the other hand, when the engaging element is cut from the root using a grindstone, as disclosed in the above-mentioned Japanese Patent Application Laid-Open No. 62-194802, it is also helped that the engaging element is rich in elasticity and flexibility. , Rather than cutting by shearing, it will be shaved, and the cut surface is likely to be uneven, or the grindstone is likely to be clogged with the resin that is the material of the engaging element, and cannot withstand long-term operation. there were. Further, the cut surface thereof is heated to a high temperature by frictional heat with the rotating grindstone, and the surface of the base material is melt-hardened, so that the base material surface is hardened and the flexibility as a fiber surface fastener may be lost. This point is because even in the method of forming the ear portion disclosed in the above-mentioned Japanese Patent Application Laid-Open No. H5-42009, the engagement element is melted using the internal heating of the engagement element to be welded to the surface of the base material. In addition, the melted resin infiltrates the base material, and the surface of the base material becomes harder, so that the load on the sewing needle in the subsequent sewing process increases.
[0012]
The present invention has been made to solve such a problem, and a resin film or the like is not formed on the surface of the ear portion, and flexibility and flatness of the ear portion formation region are ensured. It is an object of the present invention to provide a fibrous surface fastener capable of ensuring the flatness of a vertical surface on a boundary with a combined element forming region, a method for efficiently forming ears of the same surface fastener, and a forming apparatus therefor.
[0013]
The first and second aspects of the present invention relate to a surface fastener made of fiber, and the invention according to the first aspect relates to at least one surface of a substrate obtained by weaving or knitting. A surface fastener made of a fiber having a large number of male and / or female engaging elements standing up from the front surface thereof, and ears extending linearly along both side edges in the width direction of the surface fastener are provided on the one side of the base material. The engagement element comprising a shear surface of the engagement element substantially flush with a portion of a surface and intersecting a vertical plane along a boundary between a lug and a non-shear region of the engagement element. A fiber fastener according to the present invention is characterized in that the constituent fibers of the composite element are substantially absent.
[0014]
The surface fastener made of fiber obtained by weaving or knitting, during weaving or knitting, as described above, a male engaging element such as a hook-shaped or mushroom-shaped monofilament, and After a plurality of fiber-engaged female engaging elements made of filaments are erected and woven in a loop shape individually or mixed together, a hook-shaped male engaging element forms one loop of a monofilament. In the mushroom-shaped male engagement element, the upper end of the loop is cut, and then the tip is melted to form an umbrella-shaped engagement head. The female engaging element made of a multifilament is completed by separating the constituent fibers into pieces by buffing or the like while maintaining the loop shape and expanding the fibers in four directions.
[0015]
These hook and loop fasteners are often fixed to various products such as various fabrics and various natural or synthetic leathers by sewing. Therefore, as described above, in the produced fiber surface fastener, when weaving or knitting a single narrow tape, engaging elements are formed in the ear forming regions on both side edges in the width direction. An ear portion composed only of the constituent fibers of the substrate is formed without weaving or knitting. On the other hand, in consideration of productivity, etc., a wide area fastener tape is woven or knitted without forming the above-mentioned ears on both side edges, and the area fastener having a width to be marketed in the width direction. After the engaging element existing at the boundary is cut off with a width more than twice the width of the ear, the ear is divided into two. On the other hand, at the both side edges of the wide surface fastener tape, the engaging elements existing on the both side edges are simultaneously cut off with a required ear width.
[0016]
The present invention relates to a surface fastener made of fiber in which a part of an engagement element is cut off to form an ear. The surface fastener according to the present invention has the above-described configuration. In other words, in other words, in the ear portion formed by cutting off the engaging element from the base, in the present invention, the molten resin or the penetrating resin is provided at the base of the remaining engaging element as in the related art. Does not exist, and the shear plane at the root thereof is almost coplanar with the surface of the base material, and when viewed from above, it has excellent smoothness. Further, the spatial cross-sectional shape of the ear region surrounded by the engaging element and the base material has an accurate rectangular shape, and the ear portion is formed from a vertical wall surface formed by the engaging element group at the boundary between the ear forming region and the engaging element. Almost no constituent fibers of the engagement element project toward the space above the formation region. In other words, the space above the ear forming region has a beautiful shape in which the constituent fibers of the engagement element hardly protrude.
[0017]
With such a configuration of the ear portion, when the surface fastener of the present invention is sewn and fixed to various products, the base material is hardened by the molten resin except for the back coating made to prevent the engaging element from coming off. Since there is no portion and there is no excess in the space above the ear forming area, and the shearing surface of the engagement element is substantially flush with the surface of the base material and has smoothness. Since the sheared surface is glossy and the area of the ear part is clear, not only stable sewing can be performed, but also trouble such as breakage of a sewing needle does not occur.
[0018]
Further, according to the invention of claim 2, the shearing surface of the engagement element is formed by shearing of a shearing blade from the same direction. As described above, when the shearing surface of the engagement element is formed by shearing from one direction, the shearing surface does not have multidirectionality as the shearing by the conventional disk-shaped rotary blade rotating around the vertical axis. For this reason, the reflected light is unidirectional, and the ear can be easily recognized, and a sewing error or the like at the time of sewing can be prevented.
[0019]
This is the shape obtained for the first time by the ear forming method of the present invention according to claims 3 and 4 and the ear forming apparatus of the present invention according to claims 5 and 6.
According to a third aspect of the present invention, there is provided a method of forming ears of a fiber surface fastener having a large number of male and / or female engaging elements which stand from at least one surface of a wide substrate obtained by weaving or knitting. Providing a continuous elongate surface fastener along a supply path, along at least one desired width and peripheral surface rotating about a rotation axis extending parallel and orthogonal to the supply path. A disk-shaped rotary blade having a plurality of shearing blades, the supply path and the substrate are disposed substantially at a thickness interval of the base material, and a part of the engaging element is rotated by rotation of the rotary blade to form a base material. A method for forming an ear portion of a surface fastener made of fiber, characterized in that the ear portion is formed by being linearly sheared substantially in the same plane as the surface and in the longitudinal direction of the base material.
[0020]
The method for forming ears according to claim 5, wherein the fibrous surface fastener having a plurality of male and / or female engaging elements erecting from at least one surface of a wide substrate obtained by weaving or knitting. An ear part forming apparatus, comprising: a supply means for continuously supplying a long surface fastener along a supply path; and a plurality of shear blades having a width of forming an ear part and along a peripheral surface, the supply means comprising: A fiber-shaped surface fastener, comprising: at least one disk-type rotary blade arranged on a path with a substrate thickness interval and rotating around a rotation axis extending parallel to and orthogonal to the supply path. Is effectively realized by the ear forming device.
[0021]
In this manner, the rotating blade is rotated around the rotation axis orthogonal to the hook-and-loop fastener supply path in the transverse direction, and the engaging element present in the ear forming region of the base material is sheared from its root. All the constituent fibers of the engaging element that remain unsheared at the boundary between the engaging element that remains unsheared and the engaging element that is sheared at the same time as the roots of the fibers that constitute the combined element are sheared in the same direction. Is not sheared, some of the loop-shaped roots are sheared, and even if the sheared fibers are left on the substrate, a part of the root is sheared and protrudes into the space above the ear forming area. The looped fibers are sheared by the shearing blades at the axial edges of the rotary blades, so that there are no fibers protruding into the space. As a result, not only the spatial cross section of the ear portion has an accurate rectangular shape, but also high flatness and gloss occur in the ear portion forming region as described above.
[0022]
The invention according to claim 4 includes removing the sheared chips sheared by the rotary blade from the shearing region with air. As described above, by using the air for removing the shear debris, the shear debris can be easily and reliably removed from the shear region. At this time, as in the invention according to claim 6, which defines a preferable mode of the present invention, the air ejection means arranged on the upstream side in the supply direction of the surface fastener across the shearing region of the rotary blade, and the rotary blade And a suction means disposed on the downstream side in the supply direction of the surface fastener with the shearing region of the shearing element interposed therebetween, whereby the sheared engagement element debris is moved to the suction side beyond the periphery of the rotary blade by the air ejection means. To be surely removed from the shearing area.
[0023]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Hereinafter, preferred embodiments of the present invention will be specifically described based on illustrated examples. FIG. 1 shows a schematic configuration example of an apparatus for forming a plurality of ears on a wide and long fiber surface fastener 11.
This type of fiber surface fastener woven or knitted a wide tape-shaped base material, and at the same time, used a large number of monofilaments or a number of multifilaments made of a synthetic resin (not shown) alone or a number of monofilaments or A large number of multifilaments are mixed, and while each monofilament and multifilament are looped from one surface of the base material, woven or knitted together by a usual method, the engaging element is formed on the back surface of the base material. A back-coating layer 12 of synthetic resin is formed to prevent removal, and then a monofilament loop is processed into a hook-shaped or mushroom-shaped male engaging element, or a multifilament loop is buffed into a female engaging element. .
[0024]
This is rolled up to produce a wide material roll 10 of the hook-and-loop fastener 11. The wide surface fastener 11 fed from the material roll 10 passes through the ear forming portion 13 and is divided into a plurality of sections in the width direction of an engaging surface 14 including a large number of engaging elements formed on the surface thereof. After the engaging element in the ear forming region 15 having a width slightly more than twice the width of the ear on the line is sheared, it is wound up by the winding unit 16. At this time, before the wide surface fastener 11 is wound by the winding unit 16, the ear forming region 15 can be divided into two parts by a cutter (not shown) in the width direction, or the wide surface fastener 11 can be wound. After being wound by the take-up portion 16, the ear portion formation region 15 may be divided into two in the width direction by using a cutter again.
[0025]
As shown in FIG. 1, the ear forming section 13 includes a plurality of rotary cutters 17 that are arranged to face the hook-and-loop fastener supply path between the raw roll 10 and the winding section 16. The plurality of rotary cutters 17 are fixed at predetermined intervals to a rotary shaft 18 that is arranged parallel to the hook-and-loop fastener supply path and perpendicular to the transverse direction, and is driven in one direction by a drive source (not shown). Actively rotates. Each rotary cutter 17 has a large number of cutter blades 17a having a saw-like cross section formed on the peripheral surface thereof at the same pitch, and the shear width thereof is set to be slightly more than twice as large as the ear to be formed. The pitch of the plurality of cutters 17 is not limited to the same pitch but can be determined arbitrarily, but in any case, it is equal to the tape width of the narrow surface fastener tape to be a product. Therefore, in this embodiment, the rotary cutter 17 can be fixed at an arbitrary position in the axial direction of the rotary shaft 1 by using, for example, a key groove and a spacer.
[0026]
FIG. 2 shows a specific configuration example of the ear forming section 13. Reference numeral 19 in the drawing denotes a table constituting a supply path of the surface fastener 11 having a wide width supplied from the material roll 10, and a predetermined interval is provided between an upstream side and a downstream side of the surface fastener supply path. They are separated and arranged on a straight line. Between the first table 19a on the upstream side and the second table 19b on the downstream side, as many hook-and-loop fastener support members 20 as the number of the rotary cutters 17 are arranged. The distance between the surface fastener 11 running on the upper surface of the support member 20 and the cutter blade 17a of the rotary cutter 17 is finely adjusted by a fine adjustment device (not shown). Incidentally, the gap is set substantially equal to the thickness of the base material 11a including the back coating layer 12 of the hook-and-loop fastener 11.
[0027]
In the present embodiment, from the surface fastener introduction side to the discharge side periphery of the rotary cutter 17, shear debris of the engaging element 11 b sheared from the root in the ear forming region 15 of the surface fastener 11, around the cutter. A scattering prevention cover 21 is provided in order to prevent the scattering. Further, in the present embodiment, an air suction pipe 23 and an air ejection pipe 24 are disposed opposite to the surface fastener inlet 22a and the outlet 22b of the scattering prevention cover 21 and the traveling surface fastener 11, respectively. 17 is blown off from the hook-and-loop fastener outlet port 22b toward the hook-and-loop fastener inlet port 22a by the air jetted from the air jet pipe 24, and the sheared chips sent by the air are sent out. The debris is sucked by the air suction pipe 23 disposed at the hook-and-loop fastener inlet 22a, and is positively carried out to a collection unit (not shown).
[0028]
According to the ear surface forming device of the fiber surface fastener according to the present embodiment configured as described above, the wide fiber surface fastener 11 sent out from the raw fabric roll 10 has the face 11c in the middle of being wound. An engaging surface composed of a large number of engaging elements 11b formed on the surface of the base material of the surface fastener 11 by cutter blades 17a of a plurality of rotary cutters 17 that are driven and rotated from the downstream side to the upstream side in the traveling direction of the fastener 11. The roots of the engagement elements 11b existing in the plurality of ear forming regions 15 are sheared on substantially the same plane as the surface of the base material 11a, so that the plurality of ear forming regions 15 on the straight line are flattened. An ear 11c having a flat surface without any engaging element is formed. When the ears 11c are formed, as described above, the shear chips of the engagement elements 11b generated by the shearing are positively discharged to the outside by using the air suction pipe 23 and the air ejection pipe 24.
[0029]
After the ears 11c are thus formed, the wide surface fastener 11 is positively wound by the winding unit 16.
In the present embodiment, as shown in FIG. 1, a plurality of ears 11c are simply formed and wound on the wide surface fastener 11, but not shown after forming the ears 11c. It is also possible to cut each ear part 11c at the center in the width direction with a plurality of cutters to continuously form narrow width surface fasteners.
[0030]
FIGS. 3 and 4 schematically show the shape of the periphery of the ear portion of the wide-width surface fastener 11 made of fiber thus obtained.
FIGS. 5 to 8 are enlarged photographs showing the form around the ears of the fiber surface fastener obtained by the ear forming apparatus of the present invention having the above configuration. By the way, these fiber fasteners woven the base material using fiber yarns composed of a large number of synthetic resin fine filaments (multifilaments), and at the same time, synthesized synthetic resin thick filaments (monofilaments) or multifilaments. A wide tape was manufactured by weaving while forming a loop. Next, after the back surface of the base material is coated with the back, the multifilament loop is separated into constituent fiber units by buffing or the like, the wide tape becomes a female hook-and-loop fastener, and a part of the monofilament loop is cut. Become a male fastener.
[0031]
FIGS. 5 and 6 show a female fastener formed by forming a multifilament in a loop on a base material woven by using a fiber yarn composed of a multifilament, and FIGS. A monofilament is formed in a loop shape on a base material woven using a multifilament fiber yarn, and then a lug is formed on a female surface fastener obtained by cutting a part of the monofilament.
As can be understood from these drawings, according to the above-described ear forming method and apparatus according to the present invention, unlike the related art, the side wall formed by the engaging elements 11b in which the ears 11c are arranged on the left and right sides is different from the conventional one. A vertical wall surface 26 having substantially no fibers protruding into the upper space 25 of the portion 11c is formed, and the surface of the ear forming region 15 has a smooth cut surface. Therefore, the cross-sectional shape of the ear 11c is formed in a very clear rectangular shape.
[0032]
That is, a part of the engaging element of the wide fiber surface fastener 11 is in the ear portion 11c formed by linearly cutting from the base, and in the present invention, the engaging element which is cut off by the rotary blade 17a and remains. At the root of 11b, there is no molten resin or penetrating resin due to internal heat generation or frictional heat of the grindstone as in the past, and the shear plane at the root is almost coplanar with the surface of the base material. When it is done, it becomes excellent in smoothness. Further, the spatial cross-sectional shape of the ear forming region 15 surrounded by the engaging element 11b of the ear 11c and the base material 11a formed as described above has an accurate rectangular shape, and the ear forming region 15 and the engaging element 11b There is almost no constituent fiber of the engaging element 11b projecting from the vertical wall surface 25 formed by the engaging element group toward the upper space 25 of the ear portion forming area 15 at the boundary between the two. That is, the upper portion 25 of the ear forming region 15 has a beautiful shape in which the constituent fibers of the engagement element hardly protrude.
[0033]
This is because, for example, when the root of the engaging element 11b is sheared by the rotary cutter 17, at the boundary between the ear forming region 15 and the engaging element 11b, even if some of the constituent fibers of the engaging element 11b are engaged. Even if it protrudes from the vertical wall surface 26 formed by the element group into the space 25 above the ear forming region 15, the same constituent fibers are sheared on the vertical wall surface 26 by the rotating rotary blade 17a. It is. On the other hand, according to the conventional rotary blade or hair clipper that rotates around the vertical axis, it is only necessary to cut off the root of the engaging element, and all the constituent fibers in which the blade of the rotary blade is at the root of the engaging element are used. In some cases, some of the loop-shaped constituent fibers are left at the base. In this case, the remaining fibers are still connected to the cut fibers in a loop shape, and the cut loop-shaped fibers are still left on the base material, and the tips of the cut fibers remain in the ear forming region 15. And remains in the upper space 25, making the shape of the ears ambiguous.
[0034]
In the case where the shape of the ear is not clear as described above, when the hook-and-loop fastener is sewn to various products and fixed, the sewn line tends to come off from the ear and the appearance is also sewn. From the aspect of the wearing strength, it also affects the yield as a product. Therefore, in order to perform accurate sewing at the time of sewing work, it is necessary to rely on a skilled worker having sufficient sewing techniques, which may lead to an increase in cost.
[0035]
On the other hand, the cross-sectional shape of the ear 11c formed by the above-described ear forming method and apparatus of the present invention has an accurate rectangular shape, and the ear 11c is formed of a resin that is melted by internal heating or frictional heat. Not only does there not exist a portion that has been welded to the surface of the material 11a or has penetrated into the inside of the base material 11a and solidified. Since the sheared surface of 11b is substantially flush with the surface of the base material 11a and has smoothness, the sheared surface is glossy, and the area of the ear 11c is clearly defined. The part 11c and the engaging surface on which the engaging element 11b is present are clearly distinguished, and sewing is easy without sewing needle breakage even when sewing to a product, and is stable without skill. Work is secured, and the fatigue of sewing staff is reduced. , Also so that high quality products can be obtained at the same time the finished product.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is an overall perspective view showing a schematic configuration of an ear forming apparatus according to the present invention.
FIG. 2 is a side view showing an embodiment of an ear forming section according to the present invention.
FIG. 3 is a front view schematically showing a form around an ear of the hook-and-loop fastener according to the present invention.
FIG. 4 is a perspective view of the same.
FIG. 5 is an explanatory view showing an enlarged photograph of a front shape around an ear portion of the female surface fastener formed by the method of the present invention.
FIG. 6 is an explanatory perspective view of the same.
FIG. 7 is an explanatory view showing, by an enlarged photograph, a front shape around an ear portion of the male surface fastener formed by the method of the present invention.
FIG. 8 is an explanatory perspective view of the same.
[Explanation of symbols]
10 Material roll
11 Fiber surface fastener
11a substrate
11b engagement element
11c Ear
12 Back coating layer
13 Ear part formation part
14 Engagement surface
15 Ear formation area
16 Winding unit
17 Rotary cutter
17a Rotary blade (shear blade)
18 Rotation axis
19 Table
19a, 19b First and second tables
20 Fastener support members
21 Shatterproof cover
22a hook-and-loop fastener inlet
22b hook-and-loop outlet
23 Air suction pipe
24 Air jet pipe
25 Upper space
26 vertical wall

Claims

織成または編成により得られる基材の少なくとも一表面から起ち上がる雄及び／又は雌の多数の係合素子を有する繊維製の面ファスナーにあって、
その面ファスナー（１１）の幅方向両側縁部に沿って直線状に延びる耳部（１１ｃ）　が、基材（１１ａ）　の前記一表面の一部と実質的に面一な前記係合素子（１１ｂ）　の剪断面を含んでなるとともに、同耳部（１１ｃ）　と前記係合素子（１１ｂ）　の非剪断領域との境界線に沿った鉛直面に交差して同耳部（１１ｃ）　の上方空間に突出する前記係合素子（１１ｂ）　の構成繊維が実質的に存在しないことを特徴とする繊維製面ファスナー。A fibrous surface fastener having a plurality of male and / or female engaging elements rising from at least one surface of a substrate obtained by weaving or knitting,
The ears (11c) extending linearly along both side edges in the width direction of the surface fastener (11) are substantially flush with a part of the one surface of the substrate (11a). 11b) and crosses a vertical plane along the boundary between the ear (11c) and the non-sheared area of the engagement element (11b) and above the ear (11c). A fiber fastener comprising substantially no constituent fibers of the engagement element (11b) projecting into a space.

前記係合素子（１１ｂ）　の剪断面が同一方向からの剪断刃の剪断により形成されてなることを特徴とする請求項１記載の繊維製面ファスナー。The fiber fastener according to claim 1, wherein the shear surface of the engaging element (11b) is formed by shearing a shear blade from the same direction.

織成または編成により得られた広幅の基材の少なくとも一表面から起立する雄及び／又は雌の多数の係合素子を有する繊維製面ファスナーの耳部を形成する方法であって、
長尺の面ファスナー（１１）を供給路に沿って直線的に連続して供給すること、
前記供給路に平行で且つ直交して延びる回転軸（１８）回りに回転する少なくとも１つの所望の幅と周面に沿って複数の剪断刃（１７ａ）　とをもつ円板型回転カッター（１７）を、前記供給路と実質的に基材の厚さ間隔をもって配すること、及び
前記回転カッター（１７）の回転により前記係合素子（１１ｂ）　の一部を、基材表面と実質的に同一平面上で且つ面ファスナーの長さ方向に直線的に剪断して耳部（１１ｃ）　を形成すること、
を特徴とする繊維製面ファスナーの耳部の形成方法。A method for forming ears of a fibrous surface fastener having a plurality of male and / or female engaging elements rising from at least one surface of a wide substrate obtained by weaving or knitting,
Supplying a long surface fastener (11) linearly and continuously along a supply path;
A disk-type rotary cutter (17) having at least one desired width and a plurality of shear blades (17a) along a peripheral surface rotating about a rotation axis (18) extending parallel to and perpendicular to the supply path; Are disposed at substantially the same interval as the thickness of the substrate from the supply path, and a part of the engagement element (11b) is substantially the same as the surface of the substrate by the rotation of the rotary cutter (17). Linearly shearing on a flat surface and in the length direction of the hook-and-loop fastener to form ears (11c);
A method for forming an ear portion of a surface fastener made of fiber, characterized in that:

前記回転カッター（１７）により剪断された剪断屑をエアーにより剪断領域から排除することを含んでなることを特徴とする請求項３記載の耳部の形成方法。The method according to claim 3, characterized in that the method comprises removing shear debris sheared by the rotary cutter (17) from the sheared area with air.

織成または編成により得られた広幅の基材の少なくとも一表面から起立する雄及び／又は雌の多数の係合素子を有する繊維製面ファスナーの耳部を形成する装置であって、
長尺の面ファスナー（１１）を供給路に沿って連続して直線的に供給する供給手段（１０）と、
耳部（１１ｃ）　の形成幅を有するとともに周面に沿って複数の剪断刃（１７ａ）　をもち、前記供給路に基材厚みの間隔をもって配され、同供給路に平行で且つ直交して延びる回転軸（１８）回りに回転する少なくとも１つの円板型回転カッター（１７）と、を備えてなることを特徴とする繊維製面ファスナーの耳部の形成装置。Apparatus for forming ears of a fibrous surface fastener having a large number of male and / or female engaging elements rising from at least one surface of a wide substrate obtained by weaving or knitting,
Supply means (10) for supplying a long surface fastener (11) continuously and linearly along a supply path;
It has a width of forming the ear portion (11c), has a plurality of shearing blades (17a) along the peripheral surface, is arranged at intervals of the substrate thickness in the supply path, and extends parallel to and perpendicular to the supply path. An at least one disk-type rotary cutter (17) that rotates around a rotation axis (18).

前記回転カッター（１７）の剪断領域を挟んだ面ファスナー（１１）の供給方向の上流側に配されたエアー噴出手段（２４）と、前記回転カッター（１７）の剪断領域を挟んだ面ファスナー（１１）の供給方向の下流側に配された吸気手段（２３）とを更に備えてなることを特徴とする耳部の形成装置。An air jetting means (24) arranged on the upstream side in the supply direction of the surface fastener (11) sandwiching the shear area of the rotary cutter (17); and a surface fastener (24) sandwiching the shear area of the rotary cutter (17). An ear forming device, further comprising an intake means (23) arranged downstream in the supply direction of 11).