JP2004053643A - 電子写真現像剤、電子写真現像剤用キャリア及びそのキャリアの製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】下記組成の金属酸化物からなる材料を用いたことを特徴とする電子写真現像剤用キャリア。
GdxFe3 − xO4
(式中、0.25≦x≦1.25である。)
【選択図】 図1
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、電子写真、静電記録、静電印刷などにおける静電荷像現像に用いる電子写真現像剤、電子写真現像剤用キャリア、及びこのキャリアの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に電子写真法、静電写真法、静電印刷法等の画像形成方法においては、潜像担持体(感光体、静電記録体)上に形成された静電潜像はトナーと称される検電性微粒子が付着して顕像化される方法が採用されている。ここで現像に際しては、トナーとキャリアとを混合して得られる二成分現像剤を使用する方法と、キャリアを含まない一成分現像剤を使用する方法が公知である。
【0003】
前者の現像方式で用いられる二成分現像剤は適当に帯電されたトナーとキャリアとの混合物であることが要求されるが、この二成分現像剤を用いた現像方式は、比較的安定した良好な画像が得られる反面、キャリア劣化やトナーとキャリアとの混合比の変動が発生しやすいといった欠点がある。一方、後者の一成分現像剤は前者の欠点は持たないが、帯電性が安定しにくいといった不都合を有している。そして、これら二成分現像剤、一成分現像剤はそれぞれが長所、短所をもち併せているが、現在ではトナーの帯電のしやすさ等のために二成分現像剤が多く使用されている。
【0004】
このような二成分現像剤で使用されるキャリアは、表面に被覆層を有するコートキャリアと、表面に被被覆層を有しない非コートキャリアに大別されるが、キャリア表面へのトナーのフィルミング防止、キャリア均一表面の形成、表面酸化防止、感湿性低下の防止、現像剤の寿命の延長、潜像担持体表面へのキャリア付着防止、潜像担持体のキャリアによるキズあるいは摩耗からの保護、帯電極性の制御または帯電量の調節等の目的で、通常適当な樹脂材料で被覆等を施すことにより固く高強度の被覆層を設けたコートキャリアが多く用いられている。
【0005】
一般に、キャリアにはNi−Zn系フェライトやMn−Zn系フェライト(特公昭53−15040号等)、Mg−Zn系フェライト(特開昭58−145621号等)などが使用ないし提案されている。しかし、これらのキャリアは飽和磁化がそれほど高くなく、特に小粒径にした場合、磁化が小さいために感光体上にキャリアが付着するキャリア付着が増加する等の問題が生じた。
【0006】
また、キャリアコート層(樹脂被覆層)の中に微粒子を分散させることも知られている。例えば、特許第2555704号では、樹脂中に二酸化チタン粉末を分散させることで、高画質化、現像剤寿命向上を図ろうとしている。また、特開昭58−207054号では、炭化ケイ素を含有するシリコーン樹脂でキャリア表面を被覆して現像剤の耐久性を向上させようとしている。しかし、キャリアコート層には電気特性のコントロールの役割も存在しており、これらの添加剤では調整が難しく、別の添加物を添加する必要が出てきた。
【0007】
また、従来から現像剤の抵抗を調整するために、キャリアコート層にカーボンを添加することも行なわれている。例えば、特許第2643568号ではキャリアコート層のカーボン量をトナー中のカーボン量との関係で規定して、高画質で、ブラシマークやトナー飛散などの不具合点が生じないようにすることを狙っている。しかし、カーボンではキャリアコート層の機械強度を上げることが出来ず、耐久性には限度があった。
【0008】
ところで、画像の高画質化を実現するためには、ドット再現性や画像濃度の均一性、画像コントラスト等が優れていることが必要である。そのためには、キャリアの小粒径化の効果が非常に大きく、キャリアの小粒径化の実現が最重要となっている。また、高画質化を実現するためにはキャリア付着、トナー飛散、磁気ブラシパターンや白抜けなどの異常画像がないようにすることが必要となる。電子写真プロセスでは、キャリアは磁気的な面(現像特性、搬送力、攪拌力)、電気的な面(現像特性、帯電特性)、機械的な面(耐久性、帯電安定性、感光体の磨耗特性)から最適化が必要とされている。
【0009】
キャリアの粒径が小さくなるということは、磁気的な面、電気的な面、機械的な面の全ての条件が変化するわけで、それらの条件を材料等の面を含めて再度最適化する必要が出てきている。特に、磁気特性の面では、キャリアの粒径が小さくなることにより、キャリア1個の持つ磁気力が小さくなるため、微小な静電気的な力や機械的な力に作用して、余分なところにキャリアが付着する現象が生じやすくなる。
【0010】
この対策としては、キャリアが小さくても磁気的な力を強くする対策が必要である。今まで以上に飽和磁化を上げる必要がある。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は上記事情に鑑みなされたものであり、小粒径でもキャリア付着がなく、トナーの帯電特性や現像特性を安定させ、いつまでも高画質を実現させることが出来る、寿命の長い高耐久なキャリアを提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、電子写真現像剤用キャリアについていろいろな角度から検討を行ってきた結果、特定組成からなるFeGd酸化物材料がキャリアに好都合の高い飽和磁化を示すことを見い出した。また、現像特性の最適化を実現するためには、電気的な最適化ができるような工夫が必要となり、これの達成にはキャリアの電気特性の調製(つまりキャリアコート層での抵抗調整)が重要となるが、この抵抗調整用材料として、フラーレンやカーボンナノチューブ等が有用であり、またこれらの材料は機械的な摩耗特性に優れており、耐久特性を向上させることができるものである。本発明はこうした知見に基づいてなされたものである。
【0013】
本発明によれば、上記目的は下記(1)〜(9)によって達成される。
(1)下記組成の金属酸化物からなる材料を用いたことを特徴とする電子写真現像剤用キャリア。
GdxFe3 − xO4
(式中、0.25≦x≦1.25である。)
【0014】
(2)下記組成の金属酸化物からなる材料を用いたことを特徴とする電子写真現像剤用キャリア。
Gdx(Fe1 − yAy)3 − xO4
(式中、Aは、Mg、Al、Si、Ti、Cr、Mn、Co、Ni、Cu、Zn、Ga、Srから選ばれた少なくとも1種であり、0.25≦x≦1.25、0≦y≦0.5である。)
【0015】
(3)上記(1)または(2)のキャリア粒子表面に、樹脂被覆層を設けてなることを特徴とする電子写真現像剤用キャリア。
この樹脂被覆層にはカーボン、フラーレン、カーボンナノチューブの少なくとも1種を含有しているのが好ましい。
【0016】
(4)上記(1)、(2)または(3)の金属酸化物からなるキャリア粒子の平均粒径が、20〜100μmであることを特徴とする電子写真現像剤用キャリア。
【0017】
(5)キャリアに占める15μm未満の粒径を有するキャリアの含有割合が3重量%以下であることを特徴とする電子写真現像剤用キャリア。
【0018】
(6)上記(1)〜(4)のキャリア粒子材料中に、MnMgSrフェライト、Mnフェライト、マグネタイン、ヘマタイトの少なくとも1種を含有することを特徴とする電子写真現像剤用キャリア。
【0019】
(7)上記(3)〜(6)の樹脂被覆層がシリコーン樹脂であることを特徴とする電子写真現像剤用キャリア。
【0020】
(8)上記(1)〜(7)の樹脂被覆層がアミノシランカップリング剤を含有する樹脂であることを特徴とする電子写真現像剤用キャリア。
【0021】
(9)上記(1)〜(8)のキャリアと、トナーとからなることを特徴とする電子写真用現像剤。このトナーは平均粒径が4〜10μmであるのが好ましく、また、内部に離型剤、分散を助ける添加剤を含有しているのが好ましい。
さらに、このトナーは重合法で作製されたもの、溶剤レスで顔料を樹脂中に分散させて作製されたものであるのが好ましい。
【0022】
(10)上記(3)〜(8)のキャリアを流動床型コーティング装置を用いて作製し、また上記(1)〜(8)のキャリアを超音波発振器付きの振動ふるい機を用いて作製することを特徴とする電子写真現像用キャリアの製造方法。
【0023】
【発明の実施の形態】
以下、本発明をさらに詳細に説明する。
本発明では、磁性材料として高い飽和磁化を有するFeGd酸化物からなる金属酸化物を用い、小粒径キャリアにした場合でもキャリア付着が生じないようにした。また、キャリア表面に1種以上のカーボン、フラーレン、カーボンナノチューブを含有する樹脂をコートしたキャリア構成を提案し、キャリア抵抗を調整するだけでなく、キャリア自体の耐久性を向上させるようにした。
そのため、磁気特性に優れた、高機能なコート層をもつキャリアが実現でき、キャリア付着が起き難く、帯電安定性に優れた、高画質で高耐久なキャリアを実現できる。
【0024】
本発明では、キャリア材料としてFe酸化物とGd酸化物からなる金属酸化物を用い、組成的には、下式において、Gd組成xを0.25≦x≦1.25を満足することが必要である。
GdxFe3 − xO4
(式中、0.25≦x≦1.25である。)
【0025】
また、本発明では上記酸化物中にMg、Al、Si、Ti、Cr、Mn、Co、Ni、Cu、Zn、Ga、Srから選ばれた少なくとも1種以上からなる添加物Aを加えても良い。添加物組成yは、下式において0≦y≦0.5である必要がある。
Gdx(Fe1 − yAy)3 − xO4
(式中、0.25≦x≦1.25、0≦y≦0.5である。)
これらの添加物は、磁気特性の調整をすることも出来るし、材料の安定性の向上を図ることも可能である。しかし、添加量が多くなる(上式においてyが0.5を越える)と、磁気特性が劣化し、添加物の偏析現象が生じるため、適していない。
【0026】
本発明のFeGd酸化物のGd組成xに対する磁気特性の変化を図1に示すが、この金属酸化物はGd組成に応じて非常に急峻に磁気特性が変化する。特に飽和磁化の変化が激しく、Gd組成xを大きくしていくと飽和磁化は小さくなり、x=1.5でほぼゼロになる。また、保磁力はGd組成xを大きくするにつれて500Oe以下になり、小さくなる。キュリー温度は、Gd組成xを大きくするにつれて低くなり、x=1.5付近で0℃になる。そのため、キャリアとして使用できる組成範囲は0.25≦x≦1.25の組成範囲ということになる。xが0.25より小さくなると、飽和磁化が大きいためにトナーブラシの穂跡などの異常画像が出現し、キャリアとしては用いることが出来ない。
【0027】
FeGd酸化物等からなる金属酸化物の作製法としては、Fe酸化物とGd酸化物等との固相反応を利用して作製する方法などがある。
すなわち、Fe酸化物、Gd酸化物や添加物等を秤量し、ボールミルを用いて混合する。次に電気炉等により600〜1000℃で2〜5時間仮焼し、その仮焼物をボールミルに投入し12時間位粉砕した。得られた粉末にバインダーを加え、加熱雰囲気中で噴霧乾燥して造粒し、この成形物を電気炉等にて1100〜1300℃で2〜5時間焼成した。この焼成物を粗粉砕、微粉砕し、分級機により所定の粒度に分級して、Fe酸化物、Gd酸化物や添加物等からなる金属酸化物の粒子を得る。
【0028】
本発明で用いるキャリア粒子において、1000エルステッド(Oe)の磁場を印加したときのその磁気モーメントは、70emu/g以上、好ましくは80emu/g以上であり、その上限値は特に制約されないが、300emu/g程度である。キャリア粒子(キャリア芯材粒子)の磁気モーメントが70emu/g未満であると、キャリア付着が生じやすくなり、300emu/gを越えると磁気ブラシの穂跡が画像状上に出現して、キャリアには適さないようになるおそれがある。
【0029】
前記磁気モーメントの測定は、B−HカーブトレーサーやVSMなどにより測定することができる。例えば、B−Hカーブトレーサー(BHU−60/理研電子社製)を使用し、円筒のセルにキャリア芯材粒子1.0gを詰めて装置にセットし、B−Hヒステリシスカーブを測定し、その特性より1000エルステッドの磁気モーメントを求める。
【0030】
本発明のキャリアは、前記キャリア粒子の表面に樹脂被覆層を形成することによって製造されていてもよく、この場合の樹脂としてはキャリアの製造に用いられている従来公知の各種のものを用いることができる。
例えば、本発明には下記式(a)(b)(c)で表される繰り返し単位のいずれか1つ又は2つ以上を含むシリコーン樹脂が適しており、用いることができる。
【0031】
【化1】
前記式中、R1は水素原子、ハロゲン原子、ヒドロキシ基、メトキシ基、炭素数1〜4の低級アルキル基、またはアリール基(フェニル基、トリル基など)を示し、R2は炭素数1〜4のアルキレン基、またはアリーレン基(フェニレン基など)を示す。
【0032】
また本発明では、ストレートシリコーン樹脂を用いることができる。このようなものとしては、KR271、KR272、KR282、KR252、KR255、KR152(以上、信越化学工業社製)、SR2400、SR2406(以上、東レダウコーニングシリコーン社製)などが挙げられる。
【0033】
他には、変性シリコーン樹脂を用いることができる。このようなものとしては、エポキシ変性シリコーン、アクリル変性シリコーン、フェノール変性シリコーン、ウレタン変性シリコーン、ポリエステル変性シリコーン、アルキッド変性シリコーンなどが挙げられる。
これらには、変性シリコーン:KR−5208、ポリエステル変性物:KR−5203、アルキッド変性物:KR−206、ウレタン変性物:KR−305(以上、信越化学工業社製)、エポキシ変性物:SR2115、アルキッド変性物:SR2110(東レダウコーニングシリコーン社製)などが挙げられる。
【0034】
また、本発明では前記シリコーン樹脂に、アミノシランカップリング剤を適量(0.001〜30重量%)含有させることができる。例として、以下のようなものが挙げられる。
【表1】
【0035】
更に、本発明では、キャリア粒子表面を被覆する樹脂として、以下に示すものを単独または上記シリコーン樹脂と混合して使用することも可能である。
ポリスチレン、クロロポリスチレン、ポリ−α−メチルスチレン、スチレン−クロロスチレン共重合体、スチレン−プロピレン共重合体、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−塩化ビニル共重合体、スチレン−酢酸ビニル共重合体、スチレン−マレイン酸共重合体、スチレン−アクリル酸エステル共重合体(スチレン−アクリル酸メチル共重合体、スチレン−アクリル酸エチル共重合体、スチレン−アクリル酸ブチル共重合体、スチレン−アクリル酸オクチル共重合体、スチレン−アクリル酸フェニル共重合体等)スチレン−メタクリル酸エステル共重合体(スチレン−メタクリル酸メチル共重合体、スチレン−メタクリル酸エチル共重合体、スチレン−メタクリル酸ブチル共重合体、スチレン−メタクリル酸フェニル共重合体等)スチレン−α−クロルアクリル酸メチル共重合体、スチレン−アクリロニトリル−アクリル酸エステル共重合体などのスチレン系樹脂、エポキシ樹脂、ポリエステル樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、アイオノマー樹脂、ポリウレタン樹脂、ケトン樹脂、エチレン−エチルアクリレート共重合体、キシレン樹脂、ポリアミド樹脂、フェノール樹脂、ポリカーボネート樹脂、メラミン樹脂等。
【0036】
また、本発明では樹脂被覆層の中に、抵抗調整や耐久性向上のための添加剤を分散させても良い。添加剤としてはフラーレンまたはカーボンナノチューブ、カーボン等が上げられる。
フラーレンはC60、C70、C82、C84さらに高分子量のフラーレンなどを使用できる。
【0037】
フラーレンまたはカーボンナノチューブの合成法としては、希ガス中でグラファイト棒を直接通電加熱する抵抗加熱法、希ガス中で2本のグラファイト棒の間にアーク放電を起させて合成するアーク放電法等がある。
【0038】
フラーレン、カーボンナノチューブは、内部空間にLa、Y、Scなどの金属等を内包したものも使用できる。金属内包フラーレンの合成には、金属酸化物(La2O3など)を含む炭素棒を用いてアーク放電を起させて合成したり、金属酸化物を含む炭素チップをるつぼ状陽極に投入してアーク放電を起させて合成したりする方法がある。
【0039】
フラーレンの粒径は0.01〜0.2μmであり、好ましくは0.01〜0.1μmである。フラーレンの粒径が0.01μm未満の場合には凝集等が生じやすく適しておらず、0.2μmより大きい場合には分散状態が低下して適していない。
【0040】
カーボンナノチューブの形状は、直径が0.01〜0.1μmφで、長さが0.05〜0.5μmであり、好ましくは直径が0.01〜0.05μmφで、長さが0.05〜0.1μmである。カーボンナノチューブの直径が0.01μmφ、長さが0.05μmより小さい場合には凝集が生じやすく適しておらず、カーボンナノチューブの直径が0.1μmφ、長さが0.5μmより大きくなると分散の均一性が低下して適していない。
【0041】
カーボンとしては、カーボンブラック等がある。粒径としては、0.01〜0.2μmである。これより小さいと粉塵の問題があり、この範囲より大きいと分散が悪くなり、均一な膜形成が難しくなる。
【0042】
これらのフラーレン、カーボンナノチューブ、カーボン等は、コーティングに使用する溶媒、あるいは被覆用樹脂溶液に投入して、ボールミル、ビーズミルなどメディアを使用した分散機、あるいは高速回転する羽根を備えた攪拌機を使用することによって均一に分散させ、この溶液を磁性を示すキャリア粒子表面にスプレー塗布などによりコートする。
【0043】
キャリア粒子表面に樹脂被覆層を形成する方法としては、スプレードライ法、浸漬法、あるいはパウダーコーティング法など公知の方法が使用できる。特に流動床型コーティング装置を用いる方法は、キャリアの流動床を形成し、この流動床中にスプレーする方法で、均一な樹脂被覆層が形成できるので適している。
【0044】
樹脂被覆層の樹脂に対するフラーレン、カーボンナノチューブ、カーボンの含有量は、樹脂100重量部に対して0.01重量部〜10重量部であることが必要である。フラーレン、カーボンナノチューブ、カーボンの含有量が0.01重量部より小さい場合には、耐久性の向上が認められず、フラーレン、カーボンナノチューブ、カーボンの含有量が10重量部より大きい場合には樹脂層が脆くなって、耐久性が劣化する。
【0045】
キャリア粒子表面上に形成される樹脂被覆層やフラーレン、カーボンナノチューブ、カーボンを含む樹脂被覆層の厚みは、通常0.02〜1μm、好ましくは0.03〜0.8μmである。この厚みが0.02μm未満の場合には耐久性の向上が十分でなく、また1μmを越える場合には膜はがれ現象が生じ、帯電特性の安定性が低下する。
【0046】
本発明のキャリア(非コートキャリア、コートキャリア)の平均粒径は、重量平均粒径Dwで20μm〜100μmの範囲であり、好ましくは30μm〜70μmの範囲である。重量平均粒径Dwが100μmを越えると、キャリア付着が起りにくいが、ドット再現性が悪くなる。重量平均粒径Dwが20μm未満であるとキャリア付着が多くなると共に、トナーとの撹拌効率が悪くなりトナーの均一な帯電量が得られにくくなる。
【0047】
キャリア付着は、既述のとおり、静電潜像の画像部又は地肌部にキャリアが付着する現象を示す。それぞれの電界が強いほどキャリアは付着し易い。画像部はトナーが現像されることにより電界が弱められる為、地肌部に比べ、キャリア付着は起こりにくい。キャリア付着は、感光体ドラムや定着ローラーの傷の原因となる等の不都合を生じるので好ましくない。
【0048】
本発明ではこのキャリア付着の対策を考え、磁気特性の改良を材料面から行なったが、さらに15μmより小さい粒径を有するキャリアの含有割合は3重量%以下、好ましくは1重量%以下であるように規定した。小粒径キャリアの場合、キャリア付着しているキャリアの大部分は、15μm未満の微細粒子である。本発明者らは、重量平均粒径Dwが25μm〜45μmの小粒径キャリアにおいて、15μmより小さい粒子の重量比率を変化させてキャリア付着を評価したところ、15μm以下の粒径を有する粒子が3重量%以下ならば大きな問題はないが、更に1重量%とすると、キャリア付着は更に改善されることが判明した。
【0049】
本発明のキャリアは、本発明の磁性材料を粉砕し、その粉砕物粒子を所定の粒径が得られるように分級し、この分級により得られた磁性粒子の表面に必要に応じて樹脂被覆層を形成することに得ることができる。この分級には、風力分級やふるい分級(ふるい分け)等が包含される。キャリア粒子の製造には、振動ふるいが好ましく用いられているが、従来一般的に用いられている振動ふるいでは、小粒径の粒子を分級しようとすると、そのふるい(金網)の小さな網目がすぐに詰まってしまうという不都合を生じるため、その分級のための作業性は非常に悪いものであった。
【0050】
本発明者らは、小粒径粒子を効率よく、シャープにカットし得る方法を開発すべく種々検討したところ、ふるい機を用いて粒子を分級する際に、その金網に超音波振動を与えることにより、15μm未満の小径粒子を効率よく、シャープにカットし得ることを見出した。金網を振動させる超音波振動は、高周波電流をコンバータに供給して超音波振動に変換することにより得ることができる。この場合のコンバータは、PZT振動子からなる。超音波振動により金網を振動させるためには、コンバータにより発生される超音波振動を、金網に固定した共振部材に伝達させる。超音波振動が伝達された共振部材は、その超音波振動により共振し、そして、その共振部材に固定されている金網を振動させる。
金網を振動させる周波数は、20〜50kHz、好ましくは30〜40kHzである。共振部材の形状は、金網を振動させるのに適した形状であればよく、通常はリング状である。
金網を振動させる振動方向は、垂直方向であるのが好ましい。
【0051】
図3に超音波発振器付振動ふるい機の説明構造図を示す。
図3において、1は振動ふるい器、2は円筒容器、3はスプリング、4はベース(支持台)、5は金網、6は共振リング、7は高周波電流ケーブル、8はコンバータ、9はリング状フレームを示す。図1に示した超音波発振器付振動ふるい器(円形ふるい機)を作動させるには、ケーブル7を介して高周波電流をコンバータ8に供給する。コンバータ8に供給された高周波電流は超音波振動に変換される。コンバータ8で発生した超音波振動は、そのコンバータ8が固定されている共振リング8及びそれに連設するリング状フレーム9を垂直方向に振動させる。この共振リング6の振動により、共振リング6とフレーム9に固定されている金網5が垂直方向に振動する。
超音波発振器付きの振動ふるい機は販売されており、例えば、晃栄産業(株)より製品名「ウルトラソニック」として入手可能である。
【0052】
本発明では、分級した磁性粒子(キャリア粒子)の表面に樹脂被覆層を形成するが、磁性粒子の粉砕物粒子の表面に樹脂被覆層を形成した後、この樹脂被覆キャリア粒子を分級することによっても製造することができる。この場合の樹脂被覆キャリア粒子の分級は、前記した超音波発振器付きの振動ふるい機を用いて行うのが好ましい。
【0053】
本発明では、キャリアの抵抗の調整は、キャリア粒子表面上に形成するフラーレン、カーボンナノチューブ、カーボンを少なくとも1種を含む樹脂被覆層により行なう。キャリア抵抗が高すぎると、エッジ効果の副作用による白抜け現象等の異常画像が生じ、キャリア抵抗が低すぎると、ベタ画像の均一性は良くなるがキャリア付着が生じやすくなり、キャリア抵抗を実際の現像条件と合わせて適正化する必要がある。このキャリア抵抗の適正化はフラーレン、カーボンナノチューブ、カーボンの含有量と膜厚でコントロールする。
【0054】
本発明の現像剤は、前記キャリアとトナーとからなる。
本発明に使用されるトナーは、熱可塑性樹脂を主成分とするバインダー樹脂中に、着色剤、電荷制御剤、離型剤等を含有させたものであり、従来公知の各種のトナーを用いることができる。このトナーは、粉砕法、重合法、造粒法などの各種のトナー製法によって作成された不定形または球形のトナーであり、磁性トナー及び非磁性トナーのいずれも使用可能である。
【0055】
トナーに用いられる樹脂としては、エポキシ樹脂、ポリエステル樹脂、ポリアミド樹脂、スチレンアクリル樹脂、スチレンメタクリレート樹脂、ポリウレタン樹脂、ビニル樹脂、ポリオレフィン樹脂、スチレンブタジエン樹脂、フェノール樹脂、ブチラール樹脂、テルペン樹脂、ポリオール樹脂等がある。
【0056】
ビニル樹脂としては、ポリスチレン、ポリ−p−クロロスチレン、ポリビニルトルエンなどのスチレン及びその置換体の単重合体:スチレン−p−クロロスチレン共重合体、スチレン−プロピレン共重合体、スチレン−ビニルトルエン共重合体、スチレン−ビニルナフタリン共重合体、スチレン−アクリル酸メチル共重合体、スチレン−アクリル酸エチル共重合体、スチレン−アクリル酸ブチル共重合体、スチレン−アクリル酸オクチル共重合体、スチレン−メタクリル酸メチル共重合体、スチレン−メタクリル酸エチル共重合体、スチレン−メタクリル酸ブチル共重合体、スチレン−α−クロロメタクリル酸メチル共重合体、スチレン−アクリロニトリル共重合体、スチレン−ビニルメチルエーテル共重合体、スチレン−ビニルエチルエーテル共重合体、スチレン−ビニルメチルケトン共重合体、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−イソプレン共重合体、スチレン−アクリロニトリル−インデン共重合体、スチレン−マレイン酸共重合体、スチレン−マレイン酸エステル共重合体などのスチレン系共重合体:ポリメチルメタクリレート、ポリブチルメタクリレート、ポリ塩化ビニル、ポリ酢酸ビニル等がある。
【0057】
ポリエステル樹脂としては以下のA群に示したような2価のアルコールと、B群に示したような二塩基酸塩からなるものであり、さらにC群に示したような3価以上のアルコールあるいはカルボン酸を第三成分として加えてもよい。
【0058】
A群:エチレングリコール、トリエチレングリコール、1,2−プロピレングリコール、1,3−プロピレングリコール、1,4ブタンジオール、ネオペンチルグリコール、1,4ブテンジオール、1,4−ビス(ヒドロキシメチル)シクロヘキサン、ビスフェノールA、水素添加ビスフェノールA、ポリオキシエチレン化ビスフェノールA、ポリオキシプロピレン(2,2)−2,2’−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、ポリオキシプロピレン(3,3)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、ポリオキシエチレン(2,0)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、ポリオキシプロピレン(2,0)−2,2’−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン等。
【0059】
B群:マレイン酸、フマール酸、メサコニン酸、シトラコン酸、イタコン酸、グルタコン酸、フタール酸、イソフタール酸、テレフタール酸、シクロヘキサンジカルボン酸、コハク酸、アジピン酸、セバチン酸、マロン酸、リノレイン酸、またはこれらの酸無水物または低級アルコールのエステル等。
【0060】
C群:グリセリン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール等の3価以上のアルコール、トリメリト酸、ピロメリト酸等の3価以上のカルボン酸等。
【0061】
ポリオール樹脂としては、エポキシ樹脂と、2価フェノールのアルキレンオキサイド付加物もしくはそのグリシジルエーテルとエポキシ基と反応する活性水素を分子中に1個有する化合物と、エポキシ樹脂と反応する活性水素を分子中に2個以上有する化合物を反応してなるものなどがある。
【0062】
トナーに用いる顔料としては以下のものが用いられる。これは1種又は2種以上を使用することができる。
【0063】
黒色顔料としては、カーボンブラック、オイルファーネスブラック、チャンネルブラック、ランプブラック、アセチレンブラック、アニリンブラック等のアジン系色素、金属塩アゾ色素、金属酸化物、複合金属酸化物が挙げられる。
【0064】
黄色顔料としては、カドミウムイエロー、ミネラルファストイエロー、ニッケルチタンイエロー、ネーブルスイエロー、ナフトールイエローS、ハンザイエローG、ハンザイエロー10G、ベンジジンイエローGR、キノリンイエローレーキ、パーマネントイエローNCG、タートラジンレーキが挙げられる。
【0065】
橙色顔料としては、モリブデンオレンジ、パーマネントオレンジGTR、ピラゾロンオレンジ、バルカンオレンジ、インダンスレンブリリアントオレンジRK、ベンジジンオレンジG、インダンスレンブリリアントオレンジGKが挙げられる。
【0066】
赤色顔料としては、ベンガラ、カドミウムレッド、パーマネントレッド4R、リソールレッド、ピラゾロンレッド、ウォッチングレッドカルシウム塩、レーキレッドD、ブリリアントカーミン6B、エオシンレーキ、ローダミンレーキB、アリザリンレーキ、ブリリアントカーミン3Bが挙げられる。
【0067】
紫色顔料としては、ファストバイオレットB、メチルバイオレットレーキが挙げられる。
【0068】
青色顔料としては、コバルトブルー、アルカリブルー、ビクトリアブルーレーキ、フタロシアニンブルー、無金属フタロシアニンブルー、フタロシアニンブルー部分塩素化物、ファーストスカイブルー、インダンスレンブルーBCが挙げられる。
【0069】
緑色顔料としては、クロムグリーン、酸化クロム、ピグメントグリーンB、マラカイトグリーンレーキ等がある。
【0070】
特にカラートナーにおいては、良好な顔料の均一分散が必須となり、顔料を直接大量の樹脂中に投入するのではなく、一度高濃度に顔料を分散させたマスターバッチを作製し、それを希釈する形で投入する方式が用いられている。この場合、一般的には、分散性を助けるために溶剤が使用されていたが、環境等の問題があり、本発明では水を使用して分散させた。水を使用する場合、マスターバッチ中の残水分が問題にならないように、温度コントロールが重要になる。
【0071】
トナーには電荷制御剤をトナー粒子内部に配合(内添)してもよいし、トナー粒子と混合(外添)して用いても良い。
電荷制御剤によって、現像システムに応じた最適の電荷量コントロールが可能となり、特に本発明では、粒度分布と電荷量とのバランスを更に安定したものとすることが可能である。
トナーを正電荷性に制御するものとして、ニグロシンおよび四級アンモニウム塩、イミダゾール金属錯体や塩類を、単独あるいは2種類以上組み合わせて用いることができる。また、トナーを負電荷性に制御するものとしてサリチル酸金属錯体や塩類、有機ホウ素塩類、カリックスアレン系化合物等が用いられる。
【0072】
また、トナーには定着時のオフセット防止のために離型剤を内添することも可能である。離型剤としては、キャンデリラワックス、カルナウバワックス、ライスワックスなどの天然ワックス、モンタンワックス、パラフィンワックス、サゾールワックス、低分子量ポリエチレン、低分子量ポリプロピレン、アルキルリン酸エステル等がある。これら離型剤の融点は65〜90℃であることが好ましい。この範囲より低い場合には、トナーの保存時のブロッキングが発生しやすくなり、この範囲より高い場合には定着ローラー温度が低い領域でオフセットが発生しやすくなる場合がある。
【0073】
離型剤等の分散性を向上させるなどの目的の為に、添加剤を加えても良い。添加剤としては、スチレンアクリル樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリスチレン樹脂、エポキシ樹脂、ポリエステル樹脂、ポリアミド樹脂、スチレンメタクリレート樹脂、ポリウレタン樹脂、ビニル樹脂、ポリオレフィン樹脂、スチレンブタジエン樹脂、フェノール樹脂、ブチラール樹脂、テルペン樹脂、ポリオール樹脂等があり、それぞれの樹脂を2種以上混合した物でも良い。
【0074】
トナーの流動性等を改善するために、トナー表面に無機微粉体により表面処理を行なっても良い。この無機微粉体としてはSi、Ti、Al、Mg、Ca、Sr、Ba、In、Ga、Ni、Mn、W、Fe、Co、Zn、Cr、Mo、Cu、Ag、V、Zr等の酸化物や複合酸化物が挙げられる。これらのうち二酸化珪素(シリカ)、二酸化チタン(チタニア)、アルミナの微粒子が好適に用いられる。さらに、疎水化処理剤等により表面改質処理することが有効である。
【0075】
疎水化処理剤の代表例としては以下のものが挙げられる。ジメチルジクロルシラン、トリメチルクロルシラン、メチルトリクロルシラン、アリルジメチルジクロルシラン、アリルフェニルジクロルシラン、ベンジルジメチルクロルシラン、ブロムメチルジメチルクロルシラン、α−クロルエチルトリクロルシラン、p−クロルエチルトリクロルシラン、クロルメチルジメチルクロルシラン、クロルメチルトリクロルシラン、ヘキサフェニルジシラザン、ヘキサトリルジシラザン等。
【0076】
無機微粉体はトナーに対して0.1〜2重量%使用されるのが好ましい。0.1重量%未満では、トナー凝集を改善する効果が乏しくなり、2重量%を超える場合は、細線間のトナー飛び散り、機内の汚染、感光体の傷や摩耗等の問題が生じやすい傾向がある。
【0077】
トナーを作製する方法としては、粉砕法、重合法(懸濁重合、乳化重合、分散重合、乳化凝集、乳化会合等)等があるが、これらの作製法に限るものではない。
【0078】
粉砕法にてトナーを作製する方法の一例としては、まず、前述した樹脂、着色剤としての顔料または染料、電荷制御剤、離型剤、その他の添加剤等をヘンシェルミキサーの如き混合機により充分に混合した後、バッチ式の2本ロール、バンバリーミキサーや連続式の2軸押出し機、例えば神戸製鋼所社製KTK型2軸押出し機、東芝機械社製TEM型2軸押出し機、KCK社製2軸押出し機、池貝鉄工社製PCM型2軸押出し機、栗本鉄工所社製KEX型2軸押出し機や、連続式の1軸混練機、例えばブッス社製コ・ニーダ等の熱混練機を用いて構成材料をよく混練し、冷却後、ハンマーミル等を用いて粗粉砕し、更にジェット気流を用いた微粉砕機や機械式粉砕機により微粉砕し、旋回気流を用いた分級機やコアンダ効果を用いた分級機により所定の粒度に分級する。その後、混合機により無機粒子などからなる添加剤を粒子表面に付着もしくは固着させ、250メッシュ以上の篩を通過させ、粗大粒子、凝集粒子を除去しトナーを得る。
【0079】
本トナーの重量平均粒径は4〜10μmであり、さらに好ましくは5〜8μmである。重量平均粒径4μm未満では長期間の使用でのトナー飛散による機内の汚れ、低湿環境下での画像濃度低下、感光体クリーニング不良等という問題が生じやすい。また重量平均粒径が10μmを超える場合では100μm以下の微小スポットの解像度が充分でなく非画像部への飛び散りも多く画像品位が劣る傾向となる。
【0080】
また、重合法によるトナー製造の一例としては、モノマーに着色剤及び電荷制御剤等を添加したモノマー組成物を水系の媒体中で懸濁し重合させることでトナー粒子を得る。造粒法は特に限定されない。
例えば本発明のトナーは、有機溶媒中に少なくとも、イソシアネート基を含有するポリエステル系プレポリマーが溶解し、顔料系着色剤が分散し、離型剤が溶解ないし分散している油性分散液を水系媒体中に無機微粒子及び/又はポリマー微粒子の存在下で分散させるとともに、この分散液中で該プレポリマーをポリアミン及び/又は活性水素含有基を有するモノアミンと反応させてウレア基を有するウレア変性ポリエステル系樹脂を形成させ、このウレア変性ポリエステル系樹脂を含む分散液からそれに含まれる液状媒体を除去することにより得られる。
【0081】
ウレア変性ポリエステル系樹脂において、そのTgは40〜65℃、好ましくは45〜60℃である。その数平均分子量Mnは2500〜50000、好ましくは2500〜30000である。その重量平均分子量Mwは1万〜50万、好ましくは3万〜10万である。
【0082】
このトナーは、該プレポリマーと該アミンとの反応によって高分子量化されたウレア結合を有するウレア変性ポリエステル系樹脂をバインダー樹脂として含む。そして、そのバインダー樹脂中には着色剤が高分散している。
【0083】
本発明の現像剤として使用する場合は、前述した磁性キャリアと所定の混合比率で混合することによって二成分現像剤とする。
また、磁性トナーとする場合には、トナー粒子の中に磁性体の微粒子を内添すれば良い。磁性体としては、フェライト、マグネタイト、鉄、ニッケル、コバルト、それらの合金などの強磁性体等が考えられる。磁性体の平均粒径は0.1〜1μmが好ましい。磁性体の含有量はトナー100重量部に対して、10から70重量部であることが好ましい。
【0084】
また、本発明の現像剤には、実質的な悪影響を与えない範囲内で更に他の添加剤、例えばテフロン(R)粉末、ステアリン酸亜鉛粉末、ポリフッ化ビニリデン粉末の如き滑剤粉末;あるいは酸化セリウム粉末、炭化珪素粉末、チタン酸ストロンチウム粉末などの研磨剤;あるいは例えばカーボンブラック粉末、酸化亜鉛粉末、酸化スズ粉末等の導電性付与剤を現像性向上剤として少量用いることもできる。
【0085】
本発明の現像方法は、その現像剤として前記した本発明の現像剤を用いる方法である。この場合、外部から印加する現像バイアスとして、直流電圧に交流電圧を重畳させた電圧を印加すると、画像濃度が高く、地汚れの少ない高画質を得ることが出来る。特に、ドット再現性、およびハイライトの再現性が良好となる。上記の現像バイアスを印加する場合、直流バイアスのみを印加する時に比べて、実質的な現像ポテンシャル、および地肌ポテンシャルが大きくなる。その為、従来はキャリア付着が起り易かったが、本発明のキャリアによって、両立が可能となった。
【0086】
本発明の画像形成装置は、現像容器を搭載した画像形成装置において、その現像容器として、本発明の現像剤が収納された現像容器を用いたものである。この場合の画像形成装置としては、従来公知の各種のものを用いることができる。
【0087】
【実施例】
以下、実施例をあげて本発明をさらに具体的に説明するが、これらの実施例は本発明をなんら限定するものではない。なお、以下の配合における部数は全て重量部である。
【0088】
(実施例1〜5、および比較例1、2)
(トナー製造)
樹脂 ポリエステル樹脂 100部
顔料 カーボンブラック 10部
帯電制御剤 サルチル酸亜鉛塩 2部
離型剤 カルナウバワックス 5部
添加剤 スチレンアクリル樹脂 3部
上記原材料をミキサーで十分に混合した後、2軸押出し機により混練物温度100℃混練機回転数120rpmで溶融混練した。混練物を圧延冷却後カッターミルで粗粉砕し、ジェット気流を用いた微粉砕機で粉砕後、旋回式風力分級装置を用いて、平均粒径が6.5μmの粒度分布に分級した。さらに、母体着色粒子100部に対して、シリカ微分末1部をスーパーミキサーにて混合して、トナーを得た。
【0089】
(キャリア製造)
磁性材 GdxFe3 − xO4
上式において、Gd組成xを変化して、磁性材を作製した。
Gd組成xは、GdxFe3 − xO4において、以下のように変化した。
【表2】
【0090】
上記金属酸化物は、以下の条件で作製した。
Gd酸化物、Fe酸化物を所定量に秤量した後、ボールミルを用いて5時間混合し、電気炉にて900℃で3時間仮焼し、その仮焼物をボールミルに投入し、粉砕した。得られた粉末を粉末プレス機にて圧力成形して板状にし、この成形物を電気炉等にて1300℃で3時間焼成した。この焼成物をカッターで切断し、粗粉砕、微粉砕し、分級機により所定の粒度に分級して、GdFe酸化物の粒子を得た。
【0091】
その後、それぞれの磁性粒子の表面に以下の条件でコート層(樹脂被覆層)を設けた。
コート層 シリコーン樹脂 100部
シリコーン樹脂を希釈して固形分5wt%の分散液を得た。
流動床型コーティング装置を用いて、磁性粒子表面上に上記の希釈した分散溶液を、100℃の雰囲気下で約40g/minの割合で塗布し、更に240℃で2時間加熱して、膜厚0.53μmの樹脂コート層を形成し、キャリアを得た。それぞれの実施例及び比較例のキャリアの平均粒径と、15μm未満の粒径を有するキャリアの含有割合を以下に示す。
【0092】
【表3】
【0093】
上記作製法で得られたトナーとキャリアをキャリア97.5部に対し、2.5部の割合で混合し、二成分現像剤を作製した。
得られた現像剤を潜像担持体がOPCドラム感光体でクリーニング方式がブレードクリーニングである複写機にセットし、画像評価実験、耐久試験を行なった。
評価は、画像特性として画像濃度、シャープ性及びベタ均一性、耐久特性として帯電量の耐久試験時の変化、キャリア付着の評価、画質上でのかぶりを評価した。その結果は表6のようになる。
また、キャリアの磁気特性を振動試料型磁力計にて測定し、飽和磁化、保磁力、キュリー温度を評価した。その結果を図1に示す。
【0094】
(実施例6、7及び比較例3、4)
(トナー製造)
実施例1と同じ。
(キャリア製造)
磁性材 Gd0.25(Fe1 − yAly)2.75O4
上式において、Al組成yを変化して、磁性材を作製した。
Al組成yは、Gd0.25(Fe1 − yAly)2.75O4において、以下のように変化した。
【表4】
【0095】
上記金属酸化物は、以下の条件で作製した。
Gd酸化物、Fe酸化物、Al酸化物を所定量に秤量した後、ボールミルを用いて5時間混合し、電気炉にて900℃で3時間仮焼し、その仮焼物をボールミルに投入し、粉砕した。得られた粉末を粉末プレス機にて圧力成形して板状にし、この成形物を電気炉等にて1300℃で3時間焼成した。この焼成物をカッターで切断し、粗粉砕、微粉砕し、分級機により所定の粒度に分級して、GdFeAl酸化物の粒子を得た。
【0096】
その後、それぞれの磁性粒子の表面に以下の条件でコート層を設けた。
コート層 シリコーン樹脂 100部
シリコーン樹脂を希釈して固形分5wt%の分散液を得た。
流動床型コーティング装置を用いて、磁性粒子表面上に上記の希釈した分散溶液を、100℃の雰囲気下で約40g/minの割合で塗布し、更に240℃で2時間加熱して、膜厚0.53μmの樹脂コート層を形成し、キャリアを得た。それぞれの実施例のキャリア平均粒径と、15μm未満粒径を有するキャリアの含有割合を以下に示す。
【表5】
【0097】
上記作製法で得られたトナーとキャリアをキャリア97.5部に対し、2.5部の割合で混合し、二成分現像剤を作製した。
得られた現像剤を潜像担持体がOPCドラム感光体でクリーニング方式がブレードクリーニングである複写機にセットし、画像評価実験、耐久試験を行なった。
評価は、画像特性として画像濃度、シャープ性及びベタ均一性、耐久特性として帯電量の耐久試験時の変化、キャリア付着の評価、画質上でのかぶりを評価した。その結果は表6のようになる。
また、キャリアの磁気特性を振動試料型磁力計にて測定し、飽和磁化、保磁力、キュリー温度を評価した。その結果を図2に示す。
【0098】
(実施例8)
(トナー製造)
樹脂 ポリエステル樹脂 100部
顔料 カーボンブラック 10部
帯電制御剤 サルチル酸亜鉛塩 2部
離型剤 カルナウバワックス 5部
添加剤 スチレンアクリル樹脂 3部
上記原材料をミキサーで十分に混合した後、2軸押出し機により混練物温度100℃混練機回転数120rpmで溶融混練した。混練物を圧延冷却後カッターミルで粗粉砕し、ジェット気流を用いた微粉砕機で粉砕後、旋回式風力分級装置を用いて、平均粒径が6.5μmの粒度分布に分級した。さらに、母体着色粒子100部に対して、シリカ微分末1部をスーパーミキサーにて混合して、トナーを得た。
【0099】
(キャリア製造)
磁性材 Gd0.5Fe2.5O4
上記金属酸化物は、以下の条件で作製した。
Gd酸化物、Fe酸化物を所定量に秤量した後、ボールミルを用いて5時間混合し、電気炉にて900℃で3時間仮焼し、その仮焼物をボールミルに投入し、粉砕した。得られた粉末を粉末プレス機にて圧力成形して板状にし、この成形物を電気炉等にて1300℃で3時間焼成した。この焼成物をカッターで切断し、粗粉砕、微粉砕し、分級機により所定の粒度に分級して、GdFe酸化物の粒子を得た。
【0100】
その後、磁性粒子の表面に以下の条件でコート層を設けた。
コート層 シリコーン樹脂 100部
フラーレンC60 1部
シリコーン樹脂中に、ボールミルを用いてフラーレンC60を分散させ、この分散液を希釈して固形分5wt%の分散液を得た。フラーレンC60は、希ガス中で2本のグラファイト棒の間にアーク放電を起させて合成するアーク放電法で作製し、平均粒径が0.025μmであった。
流動床型コーティング装置を用いて、磁性粒子表面上に上記の希釈した分散溶液を、100℃の雰囲気下で約40g/minの割合で塗布し、更に240℃で2時間加熱して、膜厚0.54μmの樹脂コート層を形成し、キャリアを得た。キャリア平均粒径は35.4μmで、15μm未満の粒径を有するキャリアの含有割合は2.7重量%であった。
【0101】
上記作製法で得られたトナーとキャリアをキャリア97.5部に対し、2.5部の割合で混合し、二成分現像剤を作製した。
得られた現像剤を潜像担持体がOPCドラム感光体でクリーニング方式がブレードクリーニングである複写機にセットし、画像評価実験、耐久試験を行なった。
評価は、画像特性として画像濃度、シャープ性及びベタ均一性、耐久特性として帯電量の耐久試験時の変化、キャリア付着の評価、画質上でのかぶりを評価した。その結果は表6のようになる。
【0102】
(実施例9)
(トナー製造)
実施例8と同じ。
(キャリア製造)
磁性材 Gd0.5Fe2.5O4
上記金属酸化物は、以下の条件で作製した。
Gd酸化物、Fe酸化物を所定量に秤量した後、ボールミルを用いて5時間混合し、電気炉にて900℃で3時間仮焼し、その仮焼物をボールミルに投入し、粉砕した。得られた粉末を粉末プレス機にて圧力成形して板状にし、この成形物を電気炉等にて1300℃で3時間焼成した。この焼成物をカッターで切断し、粗粉砕、微粉砕し、分級機により所定の粒度に分級して、GdFe酸化物の粒子を得た。
【0103】
その後、磁性粒子の表面に以下の条件でコート層を設けた。
シリコーン樹脂中に、ボールミルを用いてフラーレンC60にC70が30%混入しているものを分散させ、この分散液を希釈して固形分5wt%の分散液を得た。フラーレンC60にC70が30%混入しているものは、希ガス中で2本のグラファイト棒の間にアーク放電を起させて合成するアーク放電法で作製し、平均粒径が0.035μmであった。
流動床型コーティング装置を用いて、磁性粒子表面上に上記の希釈した分散溶液を、100℃の雰囲気下で約40g/minの割合で塗布し、更に240℃で2時間加熱して、膜厚0.52μmの樹脂コート層を形成し、キャリアを得た。キャリア平均粒径は35.4μmで、15μm未満の粒径を有するキャリアの含有割合は2.8重量%であった。
【0104】
上記作製法で得られたトナーとキャリアをキャリア97.5部に対し、2.5部の割合で混合し、二成分現像剤を作製した。
得られた現像剤を潜像担持体がOPCドラム感光体でクリーニング方式がブレードクリーニングである複写機にセットし、画像評価実験、耐久試験を行なった。
評価は、画像特性として画像濃度、シャープ性及びベタ均一性、耐久特性として帯電量の耐久試験時の変化、キャリア付着の評価、画質上でのかぶりを評価した。その結果は表6のようになる。
【0105】
(実施例10)
(トナー製造)
実施例12と同じ。
(キャリア製造)
磁性材 Gd0.5Fe2.5O4
上記金属酸化物は、以下の条件で作製した。
Gd酸化物、Fe酸化物を所定量に秤量した後、ボールミルを用いて5時間混合し、電気炉にて900℃で3時間仮焼し、その仮焼物をボールミルに投入し、粉砕した。得られた粉末を粉末プレス機にて圧力成形して板状にし、この成形物を電気炉等にて1300℃で3時間焼成した。この焼成物をカッターで切断し、粗粉砕、微粉砕し、分級機により所定の粒度に分級して、GdFe酸化物の粒子を得た。
【0106】
その後、磁性粒子の表面に以下の条件でコート層を設けた。
シリコーン樹脂中に、ボールミルを用いてカーボンナノチューブを分散させ、この分散液を希釈して固形分5wt%の分散液を得た。カーボンナノチューブは、希ガス中で2本のグラファイト棒の間にアーク放電を起させて合成するアーク放電法で作製し、カーボンナノチューブの形状は、直径が0.01〜0.1μmφで、長さが0.05〜0.5μmであった。
流動床型コーティング装置を用いて、磁性粒子表面上に上記の希釈した分散溶液を、100℃の雰囲気下で約40g/minの割合で塗布し、更に240℃で2時間加熱して、膜厚0.52μmの樹脂コート層を形成し、キャリアを得た。キャリア平均粒径は35.7μmで、15μm未満の粒径を有するキャリアの含有割合は2.8重量%であった。
【0107】
上記作製法で得られたトナーとキャリアをキャリア97.5部に対し、2.5部の割合で混合し、二成分現像剤を作製した。
得られた現像剤を潜像担持体がOPCドラム感光体でクリーニング方式がブレードクリーニングである複写機にセットし、画像評価実験、耐久試験を行なった。
評価は、画像特性として画像濃度、シャープ性及びベタ均一性、耐久特性として帯電量の耐久試験時の変化、キャリア付着の評価、画質上でのかぶりを評価した。その結果は表6のようになる。
【0108】
(実施例11)
(トナー製造)
実施例1と同じ。
(キャリア製造)
磁性材 Gd0.5Fe2.5O4
上記金属酸化物は、以下の条件で作製した。
Co酸化物、Fe酸化物を所定量に秤量した後、ボールミルを用いて5時間混合し、電気炉にて900℃で3時間仮焼し、その仮焼物をボールミルに投入し、粉砕した。得られた粉末を粉末プレス機にて圧力成形して板状にし、この成形物を電気炉等にて1300℃で3時間焼成した。この焼成物をカッターで切断し、粗粉砕、微粉砕し、分級機により所定の粒度に分級して、GdFe酸化物の粒子を得た。
【0109】
その後、磁性粒子の表面に以下の条件でコート層を設けた。
シリコーン樹脂中に、ボールミルを用いてC60とカーボンを分散させ、この分散液を希釈して固形分5wt%の分散液を得た。C60は、希ガス中で2本のグラファイト棒の間にアーク放電を起させて合成するアーク放電法で作製し、平均粒径が0.04μmであった。カーボンの平均粒径は0.04μmであった。流動床型コーティング装置を用いて、磁性粒子表面上に上記の希釈した分散溶液を、100℃の雰囲気下で約40g/minの割合で塗布し、更に240℃で2時間加熱して、膜厚0.54μmの樹脂コート層を形成し、キャリアを得た。キャリア平均粒径は35.6μmで、15μm未満の粒径を有するキャリアの含有割合は2.7重量%であった。
【0110】
上記作製法で得られたトナーとキャリアをキャリア97.5部に対し、2.5部の割合で混合し、二成分現像剤を作製した。
得られた現像剤を潜像担持体がOPCドラム感光体でクリーニング方式がブレードクリーニングである複写機にセットし、画像評価実験、耐久試験を行なった。
評価は、画像特性として画像濃度、シャープ性及びベタ均一性、耐久特性として帯電量の耐久試験時の変化、キャリア付着の評価、画質上でのかぶりを評価した。その結果は表6のようになる。
【0111】
(実施例12)
(トナー製造)
実施例1と同じ。
(キャリア製造)
磁性材 Gd0.5Fe2.5O4
上記金属酸化物は、以下の条件で作製した。
Gd酸化物、Fe酸化物を所定量に秤量した後、ボールミルを用いて5時間混合し、電気炉にて900℃で3時間仮焼し、その仮焼物をボールミルに投入し、粉砕した。得られた粉末を粉末プレス機にて圧力成形して板状にし、この成形物を電気炉等にて1300℃で3時間焼成した。この焼成物をカッターで切断し、粗粉砕、微粉砕し、分級機により所定の粒度に分級して、GdFe酸化物の粒子を得た。
【0112】
その後、磁性粒子の表面に以下の条件でコート層を設けた。
シリコーン樹脂中に、ボールミルを用いてフラーレンC60を分散させ、この分散液を希釈して固形分5wt%の分散液を得た。フラーレンC60は、希ガス中で2本のグラファイト棒の間にアーク放電を起させて合成するアーク放電法で作製し、平均粒径が0.025μmであった。
流動床型コーティング装置を用いて、磁性粒子表面上に上記の希釈した分散溶液を、100℃の雰囲気下で約40g/minの割合で塗布し、更に240℃で2時間加熱して、膜厚0.58μmの樹脂コート層を形成し、キャリアを得た。キャリア平均粒径は35.9μmで15μmより小さい粒径を有する粒子の含有割合は2.8重量%であった。
【0113】
上記作製法で得られたトナーとキャリアをキャリア97.5部に対し、2.5部の割合で混合し、二成分現像剤を作製した。
得られた現像剤を潜像担持体がOPCドラム感光体でクリーニング方式がブレードクリーニングである複写機にセットし、画像評価実験、耐久試験を行なった。
評価は、画像特性として画像濃度、シャープ性及びベタ均一性、耐久特性として帯電量の耐久試験時の変化、キャリア付着の評価、画質上でのかぶりを評価した。その結果は表6のようになる。
【0114】
(実施例13)
(トナー製造)
実施例1と同じ。
Gd0.5Fe2.5O4金属酸化物は、以下の条件で作製した。
Gd酸化物、Fe酸化物を所定量に秤量した後、ボールミルを用いて5時間混合し、電気炉にて900℃で3時間仮焼し、その仮焼物をボールミルに投入し、粉砕した。得られた粉末を粉末プレス機にて圧力成形して板状にし、この成形物を電気炉等にて1300℃で3時間焼成した。この焼成物をカッターで切断し、粗粉砕、微粉砕し、分級機により所定の粒度に分級して、GdFe酸化物の粒子を得た。この金属酸化物粒子にMnMgSrフェライト粒子を1:1の割合で投入し、混合機で混合した。
【0115】
その後、磁性粒子の表面に以下の条件でコート層を設けた。
コート層 シリコーン樹脂 100部
シリコーン樹脂を希釈して固形分5wt%の分散液を得た。
流動床型コーティング装置を用いて、磁性粒子表面上に上記の希釈した分散溶液を、100℃の雰囲気下で約40g/minの割合で塗布し、更に240℃で2時間加熱して、膜厚0.53μmの樹脂コート層を形成し、キャリアを得た。キャリア平均粒径は35.4μmで、15μm未満の粒径を有するキャリアの含有割合は2.7重量%であった。
【0116】
上記作製法で得られたトナーとキャリアをキャリア97.5部に対し、2.5部の割合で混合し、二成分現像剤を作製した。
得られた現像剤を潜像担持体がOPCドラム感光体でクリーニング方式がブレードクリーニングである複写機にセットし、画像評価実験、耐久試験を行なった。
評価は、画像特性として画像濃度、シャープ性及びベタ均一性、耐久特性として帯電量の耐久試験時の変化、キャリア付着の評価、画質上でのかぶりを評価した。その結果は表6のようになる。
【0117】
(実施例14)
(トナー製造)
実施例1と同じ。
Gd0.5Fe2.5O4金属酸化物は、以下の条件で作製した。
Gd酸化物、Fe酸化物を所定量に秤量した後、ボールミルを用いて5時間混合し、電気炉にて900℃で3時間仮焼し、その仮焼物をボールミルに投入し、粉砕した。得られた粉末を粉末プレス機にて圧力成形して板状にし、この成形物を電気炉等にて1300℃で3時間焼成した。この焼成物をカッターで切断し、粗粉砕、微粉砕し、分級機により所定の粒度に分級して、GdFe酸化物の粒子を得た。この金属酸化物粒子にMnフェライト粒子を1:1の割合で投入し、混合機で混合した。
【0118】
その後、磁性粒子の表面に以下の条件でコート層を設けた。
コート層 シリコーン樹脂 100部
シリコーン樹脂を希釈して固形分5wt%の分散液を得た。
流動床型コーティング装置を用いて、磁性粒子表面上に上記の希釈した分散溶液を、100℃の雰囲気下で約40g/minの割合で塗布し、更に240℃で2時間加熱して、膜厚0.54μmの樹脂コート層を形成し、キャリアを得た。キャリア平均粒径は35.5μmで、15μm未満の粒径を有するキャリアの含有割合は2.7重量%であった。
【0119】
上記作製法で得られたトナーとキャリアをキャリア97.5部に対し、2.5部の割合で混合し、二成分現像剤を作製した。
得られた現像剤を潜像担持体がOPCドラム感光体でクリーニング方式がブレードクリーニングである複写機にセットし、画像評価実験、耐久試験を行なった。
評価は、画像特性として画像濃度、シャープ性及びベタ均一性、耐久特性として帯電量の耐久試験時の変化、キャリア付着の評価、画質上でのかぶりを評価した。その結果は表6のようになる。
【0120】
(実施例15)
(トナー製造)
実施例1と同じ。
Gd0.5Fe2.5O4金属酸化物は、以下の条件で作製した。
Gd酸化物、Fe酸化物を所定量に秤量した後、ボールミルを用いて5時間混合し、電気炉にて900℃で3時間仮焼し、その仮焼物をボールミルに投入し、粉砕した。得られた粉末を粉末プレス機にて圧力成形して板状にし、この成形物を電気炉等にて1300℃で3時間焼成した。この焼成物をカッターで切断し、粗粉砕、微粉砕し、分級機により所定の粒度に分級して、CoFe酸化物の粒子を得た。この金属酸化物粒子にマグネタイト粒子を1:1の割合で投入し、混合機で混合した。
【0121】
その後、磁性粒子の表面に以下の条件でコート層を設けた。
コート層 シリコーン樹脂 100部
シリコーン樹脂を希釈して固形分5wt%の分散液を得た。
流動床型コーティング装置を用いて、磁性粒子表面上に上記の希釈した分散溶液を、100℃の雰囲気下で約40g/minの割合で塗布し、更に240℃で2時間加熱して、膜厚0.54μmの樹脂コート層を形成し、キャリアを得た。キャリア平均粒径は35.4μmで、15μm未満の粒径を有するキャリアの含有割合は2.7重量%であった。
【0122】
上記作製法で得られたトナーとキャリアをキャリア97.5部に対し、2.5部の割合で混合し、二成分現像剤を作製した。
得られた現像剤を潜像担持体がOPCドラム感光体でクリーニング方式がブレードクリーニングである複写機にセットし、画像評価実験、耐久試験を行なった。
評価は、画像特性として画像濃度、シャープ性及びベタ均一性、耐久特性として帯電量の耐久試験時の変化、キャリア付着の評価、画質上でのかぶりを評価した。その結果は表6のようになる。
【0123】
(実施例16)
(トナー製造)
実施例1と同じ。
Gd0.5Fe2.5O4金属酸化物は、以下の条件で作製した。
Gd酸化物、Fe酸化物を所定量に秤量した後、ボールミルを用いて5時間混合し、電気炉にて900℃で3時間仮焼し、その仮焼物をボールミルに投入し、粉砕した。得られた粉末を粉末プレス機にて圧力成形して板状にし、この成形物を電気炉等にて1300℃で3時間焼成した。この焼成物をカッターで切断し、粗粉砕、微粉砕し、分級機により所定の粒度に分級して、GdFe酸化物の粒子を得た。この金属酸化物粒子にヘマタイト粒子を1:1の割合で投入し、混合機で混合した。
【0124】
その後、磁性粒子の表面に以下の条件でコート層を設けた。
コート層 シリコーン樹脂 100部
シリコーン樹脂を希釈して固形分5wt%の分散液を得た。
流動床型コーティング装置を用いて、磁性粒子表面上に上記の希釈した分散溶液を、100℃の雰囲気下で約40g/minの割合で塗布し、更に240℃で2時間加熱して、膜厚0.53μmの樹脂コート層を形成し、キャリアを得た。キャリア平均粒径は35.6μmで、15μm未満の粒径を有するキャリアの含有割合は2.6重量%であった。
【0125】
上記作製法で得られたトナーとキャリアをキャリア97.5部に対し、2.5部の割合で混合し、二成分現像剤を作製した。
得られた現像剤を潜像担持体がOPCドラム感光体でクリーニング方式がブレードクリーニングである複写機にセットし、画像評価実験、耐久試験を行なった。
評価は、画像特性として画像濃度、シャープ性及びベタ均一性、耐久特性として帯電量の耐久試験時の変化、キャリア付着の評価、画質上でのかぶりを評価した。その結果は表6のようになる。
【0126】
(実施例17)
(トナー製造)
実施例1と同じ。
(キャリア製造)
磁性材 Gd0.5Fe2.5O4
上記金属酸化物は、以下の条件で作製した。
Gd酸化物、Fe酸化物を所定量に秤量した後、ボールミルを用いて5時間混合し、電気炉にて900℃で3時間仮焼し、その仮焼物をボールミルに投入し、粉砕した。得られた粉末を粉末プレス機にて圧力成形して板状にし、この成形物を電気炉等にて1300℃で3時間焼成した。この焼成物をカッターで切断し、粗粉砕、微粉砕し、分級機により所定の粒度に分級して、GdFe酸化物の粒子を得た。
【0127】
その後、磁性粒子の表面に以下の条件でコート層を設けた。
シリコーン樹脂100部中に、5部のアミノシランカップリング剤H2N(CH2)3Si(OC2H5)3を添加し、ボールミルを使用して分散し、この分散液を希釈して固形分5wt%の分散液を得た。
流動床型コーティング装置を用いて、磁性粒子表面上に上記の希釈した分散溶液を、100℃の雰囲気下で約40g/minの割合で塗布し、更に230℃で2時間加熱して、膜厚0.51μmの樹脂コート層を形成し、キャリアを得た。キャリア平均粒径は35.1μmで、15μm未満の粒径を有するキャリアの含有割合は2.6重量%であった。
【0128】
上記作製法で得られたトナーとキャリアをキャリア97.5部に対し、2.5部の割合で混合し、二成分現像剤を作製した。
得られた現像剤を潜像担持体がOPCドラム感光体でクリーニング方式がブレードクリーニングである複写機にセットし、画像評価実験、耐久試験を行なった。
評価は、画像特性として画像濃度、シャープ性及びベタ均一性、耐久特性として帯電量の耐久試験時の変化、キャリア付着の評価、画質上でのかぶりを評価した。その結果は表6のようになる。
【0129】
(実施例18)
(トナー製造)
樹脂 ポリエステル樹脂 100部
顔料 銅フタロシアニンブルー顔料(C.I.ヒ゜ク゛メントフ゛ルー15:3) 5部
帯電制御剤 サルチル酸亜鉛塩 2部
離型剤 カルナウバワックス 5部
上記原材料をミキサーで十分に混合した後、2軸押出し機により混練物温度100℃、混練機回転数120rpmで溶融混練した。混練物を圧延冷却後カッターミルで粗粉砕し、ジェット気流を用いた微粉砕機で粉砕後、旋回式風力分級装置を用いて、平均粒径が6.5μmの粒度分布に分級した。
【0130】
(キャリア製造)
磁性材 Gd0.5Fe2.5O4
上記金属酸化物は、以下の条件で作製した。
Gd酸化物、Fe酸化物を所定量に秤量した後、ボールミルを用いて5時間混合し、電気炉にて900℃で3時間仮焼し、その仮焼物をボールミルに投入し、粉砕した。得られた粉末を粉末プレス機にて圧力成形して板状にし、この成形物を電気炉等にて1300℃で3時間焼成した。この焼成物をカッターで切断し、粗粉砕、微粉砕し、分級機により所定の粒度に分級して、GdFe酸化物の粒子を得た。
【0131】
その後、磁性粒子の表面に以下の条件でコート層を設けた。
コート層 シリコーン樹脂 100部
シリコーン樹脂を希釈して固形分5wt%の分散液を得た。
流動床型コーティング装置を用いて、磁性粒子表面上に上記の希釈した分散溶液を、100℃の雰囲気下で約40g/minの割合で塗布し、更に240℃で2時間加熱して、膜厚0.54μmの樹脂コート膜を形成し、キャリアを得た。キャリア平均粒径は35.5μmで、15μm未満の粒径を有するキャリアの含有割合は2.7重量%であった。
【0132】
上記作製法で得られたトナーとキャリアをキャリア97.5部に対し、2.5部の割合で混合し、二成分現像剤を作製した。
得られた現像剤を潜像担持体がOPCドラム感光体でクリーニング方式がブレードクリーニングである複写機にセットし、画像評価実験、耐久試験を行なった。
評価は、画像特性として画像濃度、シャープ性及びベタ均一性、耐久特性として帯電量の耐久試験時の変化、キャリア付着の評価、画質上でのかぶりを評価した。その結果は表6のようになる。
【0133】
(実施例19)
(トナー製造)
樹脂 ポリエステル樹脂 100部
マスターバッチ 銅フタロシアニンブルー顔料とポリエステル樹脂(1:1)からなる混練物(水を用いて混練) 10部
帯電制御剤 サルチル酸亜鉛塩 2部
離型剤 カルナウバワックス 5部
上記原材料をミキサーで十分に混合した後、2軸押出し機により混練物温度100℃、混練機回転数120rpmで溶融混練した。混練物を圧延冷却後カッターミルで粗粉砕し、ジェット気流を用いた微粉砕機で粉砕後、旋回式風力分級装置を用いて、平均粒径が6.5μmの粒度分布に分級した。
【0134】
(キャリア製造)
磁性材 Gd0.5Fe2.5O4
上記金属酸化物は、以下の条件で作製した。
Gd酸化物、Fe酸化物を所定量に秤量した後、ボールミルを用いて5時間混合し、電気炉にて900℃で3時間仮焼し、その仮焼物をボールミルに投入し、粉砕した。得られた粉末を粉末プレス機にて圧力成形して板状にし、この成形物を電気炉等にて1300℃で3時間焼成した。この焼成物をカッターで切断し、粗粉砕、微粉砕し、分級機により所定の粒度に分級して、GdFe酸化物の粒子を得た。
【0135】
その後、磁性粒子の表面に以下の条件でコート層を設けた。
コート層 シリコーン樹脂 100部
シリコーン樹脂を希釈して固形分5wt%の分散液を得た。
流動床型コーティング装置を用いて、磁性粒子表面上に上記の希釈した分散溶液を、100℃の雰囲気下で約40g/minの割合で塗布し、更に240℃で2時間加熱して、膜厚0.54μmの樹脂コート層を形成し、キャリアを得た。キャリア平均粒径は35.7μmで、15μm未満の粒径を有するキャリアの含有割合は2.6重量%であった。
【0136】
上記作製法で得られたトナーとキャリアをキャリア97.5部に対し、2.5部の割合で混合し、二成分現像剤を作製した。
得られた現像剤を潜像担持体がOPCドラム感光体でクリーニング方式がブレードクリーニングである複写機にセットし、画像評価実験、耐久試験を行なった。
評価は、画像特性として画像濃度、シャープ性及びベタ均一性、耐久特性として帯電量の耐久試験時の変化、キャリア付着の評価、画質上でのかぶりを評価した。その結果は表6のようになる。
【0137】
(比較例5)
(トナー製造)
樹脂 ポリエステル樹脂 100部
顔料 カーボンブラック 10部
帯電制御剤 サルチル酸亜鉛塩 1部
離型剤 カルナウバワックス 5部
添加剤 スチレンアクリル樹脂 3部
上記原材料をミキサーで十分に混合した後、2軸押出し機により混練物温度100℃、混練機回転数120rpmで溶融混練した。混練物を圧延冷却後カッターミルで粗粉砕し、ジェット気流を用いた微粉砕機で粉砕後、旋回式風力分級装置を用いて、平均粒径が6.5μmの粒度分布に分級した。さらに、母体着色粒子100部に対して、シリカ微粉末1部をスーパーミキサーにて混合して、トナーを得た。
【0138】
(キャリア製造)
磁性材 MnMgSrフェライト
コート層 シリコーン樹脂 100部
シリコーン樹脂を希釈して固形分5wt%の分散液を得た。
流動床型コーティング装置を用いて、磁性粒子表面上に上記の希釈した分散溶液を、100℃の雰囲気下で約40g/minの割合で塗布し、更に240℃で2時間加熱して、膜厚0.54μmの樹脂コート層を形成し、キャリアを得た。キャリア平均粒径は36.2μmで、15μm未満の粒径を有するキャリアの含有割合は2.6重量%であった。
【0139】
上記作製法で得られたトナーとキャリアをキャリア97.5部に対し、2.5部の割合で混合し、二成分現像剤を作製した。
得られた現像剤を潜像担持体がOPCドラム感光体でクリーニング方式がブレードクリーニングである複写機にセットし、画像評価実験、耐久試験を行なった。
評価は、画像特性として画像濃度、シャープ性及びベタ均一性、耐久特性として帯電量の耐久試験時の変化、キャリア付着の評価、画質上でのかぶりを評価した。その結果は表6のようになる。
【0140】
(比較例6)
(トナー製造)
比較例1と同じ。
シリコーン樹脂を希釈して固形分5wt%の分散液を得た。
流動床型コーティング装置を用いて、磁性粒子表面上に上記の希釈した分散溶液を、100℃の雰囲気下で約40g/minの割合で塗布し、更に240℃で2時間加熱して、膜厚0.54μmの樹脂コート層を形成し、キャリアを得た。キャリア平均粒径は36.3μmで、15μm未満の粒径を有するキャリアの含有割合は2.6重量%であった。
【0141】
上記作製法で得られたトナーとキャリアをキャリア97.5部に対し、2.5部の割合で混合し、二成分現像剤を作製した。
得られた現像剤を潜像担持体がOPCドラム感光体でクリーニング方式がブレードクリーニングである複写機にセットし、画像評価実験、耐久試験を行なった。
評価は、画像特性として画像濃度、シャープ性及びベタ均一性、耐久特性として帯電量の耐久試験時の変化、キャリア付着の評価、画質上でのかぶりを評価した。その結果は表6のようになる。
【0142】
以上の実施例及び比較例の実験結果を下表6に示す。
評価項目は、画像特性として画像濃度、シャープ性(5段階評価)、ベタ均一性(5段階評価)、耐久特性として耐久試験時のトナー帯電量変化(初期のトナー帯電量、5万枚コピー時のトナー帯電量)、キャリア付着の評価(5段階評価、5万枚コピー時)、かぶりの評価(5段階評価、5万枚コピー時)である。
シャープ性、ベタ均一性、キャリア付着、かぶりの評価は5段階評価でA:良→E:悪と表す。
【表6】
【0143】
表2から、Fe酸化物とGd酸化物からなるGdxFe3 − xO4金属酸化物において、Gd組成xが0.25≦x≦1.25のときキャリア付着などの異常画質がなく、高画質で、耐久性も優れていることが分かる。また、Gdx(Fe1 − yAly)3 − xO4でのAl組成yは0≦y≦0.5のとき高画質であるが、0.5より大きくなると磁気特性が低下し、全ての画像品質が低下することが分かる。また、フラーレン、カーボンナノチューブ、カーボン等を含有する樹脂被覆層を設けたことにより、トナー帯電特性が安定し、画像濃度及びシャープ性ともに良好な画像品質が得られ、なお且つ耐久特性が非常に改良されることが分かる。
【0144】
GdxFe3 − xO4において、Gd組成xを変化したときの磁気特性の変化を図1に示す。(実施例1〜7)Gd組成xが1以下のとき、保磁力Hcが大きく、キャリアとして適していないことが分かる。
また、Gd0.5(Fe1 − yAly)2.5O4において、Al組成yを変化したときの磁気特性の変化を図2に示す。Al組成yが0.5より大きくなると、キュリー温度Tcが低下し、キャリアとして適していないことが分かる。
【0145】
【発明の効果】
本発明は、キャリア材料としてFe酸化物とGd酸化物からなるGdxFe3 − xO4(0.25<x≦1.25)金属酸化物を用いることにより、小粒径でもキャリア付着がなく、高画質で帯電特性の安定した高耐久性な電子写真現像剤用キャリアを提供することが出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】GdxFe3 − xO4でxの値を変化させたときの磁気特性を表わした図である。
【図2】Gd0.5(Fe1 − yAly)2.5O4でyの値を変化させたときの磁気特性を表わした図である。
【図3】超音波発信器付振動ふるい機の説明図である。
【符号の説明】
1 振動ふるい機
2 円筒容器
3 スプリング
4 ベース
5 金網
6 共振リング
7 ケーブル
8 コンバータ(振動子)
9 リング状フレーム
Claims (21)
- 下記組成の金属酸化物からなる材料を用いたことを特徴とする電子写真現像剤用キャリア。
GdxFe3 − xO4
(式中、0.25≦x≦1.25である。) - 下記組成の金属酸化物からなる材料を用いたことを特徴とする電子写真現像剤用キャリア。
Gdx(Fe1 − yAy)3 − xO4
(式中、Aは、Mg、Al、Si、Ti、Cr、Mn、Co、Ni、Cu、Zn、Ga、Srから選ばれた少なくとも1種であり、0.25≦x≦1.25、0≦y≦0.5である。) - 請求項1または2記載の材料からなるキャリア粒子表面に、樹脂被覆層を設けてなることを特徴とする電子写真現像剤用キャリア。
- 請求項1または2記載の材料からなるキャリア粒子表面に、カーボン、フラーレン、カーボンナノチューブの少なくとも1種を含む樹脂被覆層を設けてなることを特徴とする電子写真現像剤用キャリア。
- 請求項4記載のキャリアにおいて、カーボン、フラーレンの粒径が0.01〜0.2μmであることを特徴とする電子写真現像剤用キャリア。
- 請求項4記載のキャリアにおいて、カーボンナノチューブの形状が0.01〜0.1μmφ、0.05〜0.5μm長であることを特徴とする電子写真現像剤用キャリア。
- 請求項4〜6のいずれかに記載のキャリアにおいて、カーボン、フラーレン、カーボンナノチューブの含有量が樹脂100重量部に対して0.01重量部〜10重量部であることを特徴とする電子写真現像剤用キャリア。
- 請求項1〜7のいずれかに記載のキャリアにおいて、金属酸化物からなる粒子の平均粒径が20〜100μmであることを特徴とする電子写真現像剤用キャリア。
- 請求項1〜8のいずれかに記載のキャリアにおいて、該キャリアに占める15μm未満の粒径を有するキャリアの割合が3重量%以下であることを特徴とする電子写真現像剤用キャリア。
- 請求項1〜9のいずれかに記載のキャリアにおいて、キャリア粒子材料の中にMnMgSrフェライト、Mnフェライト、マグネタイト、ヘマタイトの少なくとも1種を含有していることを特徴とする電子写真現像剤用キャリア。
- 請求項3〜10のいずれかに記載のキャリアにおいて、樹脂被覆層がシリコーン樹脂であることを特徴とする電子写真現像剤用キャリア。
- 請求項3〜11のいずれかに記載のキャリアにおいて、樹脂被覆層がアミノシランカップリング剤を含有する樹脂であることを特徴とする電子写真現像剤用キャリア。
- 請求項1〜12のいずれかに記載のキャリアと、トナーとからなることを特徴とする電子写真用現像剤。
- 請求項13記載の現像剤において、トナーの平均粒径が4〜10μmであることを特徴とする電子写真用現像剤。
- 請求項13または14記載の現像剤において、トナーが離型剤及び/又は分散助剤を含んでいることを特徴とする電子写真用現像剤。
- 請求項13〜15のいずれかに記載の現像剤において、トナーが重合法で作製されたことを特徴とする電子写真用現像剤。
- 請求項13〜15のいずれかに記載の現像剤において、トナーが溶剤レスで顔料を樹脂中に分散させて作製されたことを特徴とする電子写真用現像剤。
- 請求項13〜17のいずれかに記載の現像剤を用いて現像することを特徴とする二成分現像方法。
- 請求項13〜17のいずれかに記載の現像剤を用いて現像することを特徴とする二成分現像装置。
- 請求項3〜12のいずれかに記載のキャリアを流動床型コーティング装置を用いて作製することを特徴とする電子写真現像用キャリアの製造方法。
- 請求項1〜12のいずれかに記載のキャリアを超音波発振器付きの振動ふるい機を用いて作製することを特徴とする電子写真現像用キャリアの製造方法。
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