JP2004052736A - 水力発電機 - Google Patents
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Abstract
【課題】地球環境の二酸化炭素の排出量を軽減するために、従来から例えば太陽エネルギー、風力エネルギーあるいは地熱エネルギー等のクリーンエネルギーを有効利用した発電機等が種々研究されている。しかしながら、このようなクリーンエネルギーを利用した発電機等はいずれも設備的に大掛かりになって立地面で種々の制約があり、また、設備コストやメンテナンスコストが高くなる。
【解決手段】本発明の水力発電機10は、水流を駆動力とするロータ11と、このロータ11の両側面に固定された歯車12と、これらの歯車12を回転自在に支持するロータ軸13と、このロータ軸13を昇降自在に支持する支持体14と、この支持体14によって支持されたロータ軸13に正逆回転自在に取り付けられた2本のアーム15と、このアーム15の先端に固定された発電機16と、この発電機16の回転軸に固定され且つ歯車12と噛合する小歯車16Aとを備えている。
【選択図】 図1
【解決手段】本発明の水力発電機10は、水流を駆動力とするロータ11と、このロータ11の両側面に固定された歯車12と、これらの歯車12を回転自在に支持するロータ軸13と、このロータ軸13を昇降自在に支持する支持体14と、この支持体14によって支持されたロータ軸13に正逆回転自在に取り付けられた2本のアーム15と、このアーム15の先端に固定された発電機16と、この発電機16の回転軸に固定され且つ歯車12と噛合する小歯車16Aとを備えている。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、水力発電機に関し、更に詳しくは、排水路、農業用水路、公園内の水路等に簡単に設置することができる水力発電機に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】
従来から石油等の化石燃料が大量に使用されている。この結果、二酸化炭素の排出量が著しく増大しているため、大気汚染や地球の温暖化が進み、地球への環境負荷が著しく大きくなって来ている。そこで、例えば、地球温暖化を防止するための京都会議を機に、地球規模での環境問題がクローズアップされている。
【0003】
そこで、二酸化炭素の排出量を軽減するために、従来から例えば太陽エネルギー、風力エネルギーあるいは地熱エネルギー等のクリーンエネルギーを有効利用した発電機等が種々研究されている。
【0004】
しかしながら、上述のようなクリーンエネルギーを利用した発電機等はいずれも設備的に大掛かりになって立地面で種々の制約があり、また、設備コストやメンテナンスコストが高くなる。
【0005】
本発明は、上記課題を解決するためになされたもので、排水路、農業用水路、公園内の水路等に低コストで簡単に設置することができると共に環境負荷のない水流をエネルギー源として発電することができるメンテナンスフリーの水力発電機を提供することを目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明の請求項1に記載の水力発電機は、水流を駆動力とする羽根車と、この羽根車の少なくとも一方の側面に固定された歯車と、この歯車を回転自在に支持する軸体と、この軸体を昇降自在に支持する支持体と、この支持体によって支持された軸体に正逆回転自在に取り付けられた少なくとも一つのロッドと、このロッドの先端に固定された発電機と、この発電機の回転軸に固定され且つ上記歯車と噛合する小歯車とを備えたことを特徴とするものである。
【0007】
また、本発明の請求項2に記載の水力発電機は、請求項1に記載の発明において、上記羽根車は発泡性樹脂からなることを特徴とするものである。
【0008】
また、本発明の請求項3に記載の水力発電機は、請求項1または請求項2に記載の発明において、上記羽根車は複数のエレメントからなることを特徴とするものである。
【0009】
また、本発明の請求項4に記載の水力発電機は、請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載の発明において、上記羽根車の両側面に上記歯車を設けると共にこれらの歯車に対応して上記発電機を上記羽根車の両側面に設けたことを特徴とするものである。
【0010】
また、本発明の請求項5に記載の水力発電機は、請求項1〜請求項4のいずれか1項に記載の発明において、上記軸体を昇降案内するスリットを上記支持体に設けたことを特徴とするものである。
【0011】
また、本発明の請求項6に記載の水力発電機は、請求項1〜請求項6のいずれか1項に記載の発明において、上記スリットを中心にして上記発電機を左右対称に設けると共にそれぞれのロッドを、伸縮部材を介して連結したことを特徴とするものである。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、図1〜図7に示す実施形態に基づいて本発明を説明する。尚、各図中、図1は本発明の水力発電機の一実施形態を示す斜視図、図2は図1に示す水力発電機を示す側面図、図3は図1に示す水力発電機のロータを取り出して示す図で、(a)はその側面図、(b)はその正面図、(c)はロータに取り付けられたブレードを示す側面図、(d)はロータに取り付けられたブレードを示す正面図、図4は図1に示す水力発電機に用いられたロータの昇降機構を示す側面図、図5は図1に示す水力発電機の発電特性を示すグラフ、図6は本発明の水力発電機の他の実施形態を模式的に示す平面図、図7は図6に示す水力発電機を模式的に示す正面図である。
【0013】
本実施形態の水力発電機10は、例えば図1、図2に示すように、排水路、農業用水路、公園内の水路Cに簡単且つ低コストで設置し、水路Cにおける水流を利用して発電できるように構成されている。つまり、水力発電機10は後述のように各構成部材を簡単に分解組み立てることができ、しかもコンパクトに構成されているため、山間部等の不便な場所でも搬入し、簡単且つ低コストで設置することができる。
【0014】
即ち、水力発電機10は、図1、図2に示すように、水流を駆動力とするロータ11(以下、「ロータ」と称す。)11と、このロータ11の両側面に固定された歯車12と、これらの部材11、12を回転自在に支持する軸体(ロータ軸)13と、このロータ軸13を昇降自在に支持する支持体14と、この支持体14によって支持されたロータ軸13に正逆回転自在に取り付けられた2本の伸縮ロッド15と、これらの伸縮ロッド15の先端にそれぞれ固定された発電機16と、これらの発電機16の回転軸に固定され且つ歯車12と噛合する小歯車16A(図4参照)とを備え、支持体14を介して水路Cの両側の水平面に固定されている。尚、支持体14は図1に示すように門型に形成されて水路C上を跨いで水路Cの両側の水平面に固定されている。そして、ロータ11、歯車12等の部品には耐塩性、耐薬品性の防食塗料が塗布されている。
【0015】
従って、水力発電機10を水路Cに設置すると、図2に示すようにロータ11の下端部が水路Cの水面Lの下に侵入して水流によってロータ11が回転し、ロータ11、歯車12及び小歯車16Aを介して発電機16が駆動して水力発電を行う。
【0016】
而して、ロータ11は、図3(a)〜(d)に示すように、例えば発泡スチロール、ウレタンフォーム等の発泡性樹脂によってリング状に形成されている。ロータ11の外周には同図の(a)に示すように全周に渡って略波形状の突起部11Aが等間隔を空けて連続して形成され、各突起部11Aの先端には水流を受けるブレード11Bがボルト等の締結部材によってそれぞれ固定されている。このブレード11Bはロータ11の回転により最下端に達した時には、図2に示すように水面Lの下方に侵入して矢印方向の水流を受け、ロータ11が反時計方向に回転する。このブレード11Bは例えばチタン等の金属によって形成されている。突起部11Aは、同図の(a)に示すように、緩やかな傾斜面状に湾曲した第1湾曲面と、第1湾曲面から真下に延設された第2湾曲面とから形成されている。そして、第2湾曲面にはブレード11Bが基部で固定され、ブレード11Bの先端部が第2湾曲面から湾曲して突出している。ロータ11は複数(図3の(b)では3枚)のエレメント11Cを重ねて構成され、エレメントの枚数を水路Cの幅あるいは発電能力に合わせて厚さを調節するように構成されている。
【0017】
また、歯車12は例えば硬質樹脂またはステンレス等の耐食性金属によって形成されている。この歯車12は、歯車部と、この歯車部より大径に形成された大径部とが一体的に形成され、大径部の外径がロータ11のブレード11Bの先端を結ぶ外径と同一径に形成されている。歯車12は硬質樹脂によって形成することによって軽量化することが好ましい。また、歯車12は軸孔(図示せず)を中心に扇状の孔12Aが放射状に4箇所に形成され、更なる軽量化が図られている。
【0018】
エレメント11Cには複数の貫通孔11Dがそれぞれ周方向等間隔を空けて設けられ、歯車12にも貫通孔11Dに対応する複数の貫通孔12Aが形成され、必要枚数のエレメント11Cとその両面の歯車12を重ね、これらの貫通孔に通した長ボルト等の締結具(図示せず)を用いてロータ11と歯車12を一体化してある。
【0019】
支持体14は、図1、図2及び図4に示すように、略台形状に形成された左右一対の支持板部14Aと、これらの支持板部14Aを上端で連結する連結部14Bとを有し、正面形状が門型に形成され、左右の支持板部14A間にロータ11及び歯車12が介在している。支持板部14Aの幅方向中央には上ロータ軸13の一端部を挿入するスリット14Cが下方向に形成され、このスリット12Cに従ってロータ11及び歯車12が昇降する。
【0020】
また、図1、図2に示すように、ロータ軸13の端部には2本の伸縮ロッド15の一端がそれぞれロータ軸13を中心に正逆方向に回転自在に連結され、各伸縮ロッド15は支持板部14Aのスリット14Cを中心に左右対称に配置されている。各伸縮ロッド15はスプリングを内蔵し長手方向に伸縮自在に構成され、歯車12と小歯車16A間のアローワンスを調整するようになっている。
【0021】
また、伸縮ロッド15の長手方向やや上方にはローラ15Aがそれぞれ取り付けられている。これらのローラ15A間には伸縮部材としてテンションスプリング17が張設され、このテンションスプリング17から左右の伸縮ロッド15に引っ張り力を常時付与し、ロータ11を水面下に沈める力が作用する。一方、ロータ11には水面から浮力が作用してロータ11を常に浮かせる力が作用する。この浮力とテンションスプリング17の引っ張り力が相殺される位置でロータ11は昇降することなく一定の高さを維持する。換言すれば、ロータ11はテンションスプリング17と浮力が相殺される水面下の一定の位置で停止する。また、テンションスプリング17に代えてエアシリンダ等を伸縮部材として用い、水深計と連動させることによって水位に合わせてロータ11を自動的に昇降させることもできる。尚、図2において、18はロータ11及び歯車12を覆うカバーで、カバー18によってロータ11等の駆動部を覆っているため、水力発電機10が駆動中であっても安全である。
【0022】
従って、水路Cの水位が上昇すれば浮力が引っ張り力に打ち勝ってロータ11はテンションスプリング17の引っ張り力に抗して上昇し、水位が下降すれば引っ張り力が浮力に打ち勝ってロータ11は浮力に抗して水面下に押し込まれて一定の深さまで沈む。
【0023】
歯車12には発電機16の小歯車16Aが噛合し、ロータ11が回転すると歯車12を介して小歯車16Aが回転して発電機16から発電する。歯車12と小歯車16Aのギヤ比を所定の値に設定することによって水流を駆動力とした発電機16の発電能力を設定することができる。
【0024】
発電機16は、扁平型コアレスサンドイッチ構造になっており、ネオジウム磁石が用いられている。また、巻線コイルは平角線が用いられ、三相交流発電機として構成されている。発電機16は図1に示すように一台の水力発電機10に対して4基設けられている。場合によっては発電機を更に増やすことができる。勿論、発電機16の数を減らすこともできる。発電機16によって得られた電気は図示しない充電器に充填するようにしてある。充電器は電力制御器、分電盤及び電力量計等を介して電力線に接続され、充電器で充電された電気を売電できるようにしてある。
【0025】
次に、水力発電機10の動作について説明する。水力発電機10のロータ11は図2に示すようにブレード11Bが水面Lの下側に侵入するように設定されているため、同図に矢印で示す方向の水流を受けると、ロータ11が水流を駆動力として反時計方向に回転する。ロータ11の回転によって歯車12がロータ11と一緒に反時計方向に回転すると、小歯車16Aが時計方向に回転して発電機16から所定の電力を発電する。発電した電力は一旦充電器に充電され、充電器から電力制御器、分電盤及び電力量計等を介して電力線に給電する。
【0026】
この際、降雨等により水位が上昇し、ロータ11に対する浮力が大きくなると、ロータ11がロータ軸13を介して支持板部14Aのスリット14Cに従って上昇する。これに伴って2本の伸縮ロッド15、15がロータ軸13を中心に中心角を大きくする方向に回転する。この動作に伴って伸縮ロッド15、15間のテンションスプリング17に対する左右からの引っ張り力が大きくなってロータ11を水面下に押し込もうとする力が作用する。この力と増大した浮力が平衡点に達した時点でロータ11の上昇が止まり、この停止位置でロータ11が回転して発電機16から発電させる。水位が下降した場合には上述の動作とは逆にロータ11がスリット14Cに従って下降し、ロータ11に対する浮力とテンションスプリング17の引っ張り力が平衡点に達した時点でロータ11が停止する。
【0027】
以上説明したように本実施形態によれば、水流を駆動力とするロータ11と、このロータ11の両側面に固定された歯車12と、これらの歯車12を回転自在に支持するロータ軸13と、このロータ軸13を昇降自在に支持する支持体14と、この支持体14によって支持されたロータ軸13に正逆回転自在に取り付けられた2本の伸縮ロッド15と、この伸縮ロッド15の先端に固定された発電機16と、この発電機16の回転軸に固定され且つ歯車12と噛合する小歯車16Aとを備えているため、水力発電機10の構造が簡単でコンパクトであり、排水路、農業用水路、公園内の水路Cに低コストで設置することができ、しかもメンテナンスを殆ど必要することなく水流を駆動力として発電することができる。また、水路Cの水位に合わせてロータ11が昇降し、常に安定した発電を行なうことができる。
【0028】
また、本実施形態によれば、ロータ11は発泡性樹脂によって形成されているため、水力発電機10を軽量化することができ、設置場所への可搬性を高めることができる。また、ロータ11は複数のエレメント11Cから構成することにより、水路Cの幅や発電能力に応じてエレメント11Cの枚数を適宜変更することができる。またロータ軸13を昇降案内するスリット14Cを支持体14の支持板部14Aに設けたため、水路Cの水位に応じてロータ11、発電機16を円滑に昇降させることができる。更に、支持板部14Aのスリット14Cを中心にして発電機16を左右対称に設けると共にそれぞれの伸縮ロッド15を、テンションスプリング17を介して連結したため、ロータ11に対する浮力とテンションスプリング17の引っ張り力の平衡点でロータ11を停止させて安定した発電を行うことができる。
【0029】
また、図6、図7は本発明の他の実施形態の水力発電機を示す図である。本実施形態の水力発電機20は、図6、図7に示すように、河川の護岸Gに設置された支持装置30によって昇降可能に支持され、河川Rの水面Lの下に侵入して水流によってロータ11が回転し、ロータ11、歯車(図示せず)及び小歯車(図示せず)を介して発電機(図示せず)が駆動して水力発電を行う。この水力発電機20はテンションスプリングが省略されている以外は実質的に上記実施形態の水力発電機10に準じて構成されている。つまり、本実施形態の水力発電機20は上記実施形態とは異なり、一対の伸縮ロッドが一定の中心角を持ってロータ軸に固定されている。
【0030】
支持装置30は、図6に示すように、護岸Gに立設された支柱31と、この支柱31から延設された2本のアーム32と、これらのアーム32の先端部に取り付けられた支持板33と、この支持板33と2本のアーム32の接合部に立設された2本のガイドパイプ34と、これらガイドバイプ34に昇降自在に挿入され且つ水力発電機20の支持体(図示せず)に立設された2本のロッド35と、これらのロッド35の中間において水力発電機20の支持体にロープ36Aを介して接続された巻上機36とを備え、巻上機36を介して水力発電機20を河川に対して昇降させる。水力発電機20に接続されたロープ36Aは支持板33の長手方向中央に形成された孔33Aを通り、複数のガイドローラ37を介して巻上機36に繋がっている。この支持装置30の支柱31は、図6に矢印で示すように正逆回転可能に構成され、大雨や台風等の異常増水時には図7に一点差線で示すように巻上機36によって水力発電機20を巻き上げた後、水力発電機20を河川から護岸G上へ退避させるようにしてある。また、支柱31を油圧シリンダあるいはエアシリンダ等を用いて昇降可能に構成し、巻上機36で水力発電機20を巻き上げた後、更に昇降可能な支柱31によって水力発電機20を持ち上げて河川側から護岸側へ退避させるようにしても良い。尚、図示してないが、支持装置30は水力発電機20の昇降量を検出するセンサを備え、水力発電機20水位に応じて昇降量を制御するようになっている。
【0031】
また、水力発電機20の昇降手段としては水力発電機20を昇降させる機構であれば良く、巻上機36に制限されるものではない。例えば、水力発電機20の支持体にラックを有するロッドを2本のロッド35間に設けると共に支持装置30の支持板32にモータで駆動するピニオンを設け、ラックアンドピニオン方式によって水力発電機20を昇降させるようにしても良い。また、この昇降手段として油圧式あるいは空圧式の昇降機構を用いても良い。
【0032】
従って、巻上機36を手動または電動によって駆動すると、水力発電機20はローブ36Aを介して昇降し、河川の水面下に侵入し、水流を駆動力として発電する。水力発電機20が巻上機36Eを介して昇降する時には2本のロッド35が支持板33に固定された2本のガイドパイプ34に従って昇降する。
【0033】
【実施例】
以下、下記仕様の水力発電機を用いた場合の具体的な実施例について説明する。下記仕様の水力発電機が1m/秒の水流速でロータを回転すると、ロータは14rpmの回転速度で回転し、300Wの電力が発電機を介して発電する。300Wの発電能力の水力発電機を使用すると、5.5kg/日の炭酸ガス排出量を抑制することができる。電力尚、発電機は下記の電気的特性を有し、発電機の回転数と発電量との関係を図5に示した。
〔水力発電機の仕様〕
ロータの直径:1800mm
ロータのブレード枚数:8枚
発電機:4基
歯車と小歯車のギヤ比:40/1
〔水力発電機の電気的特性〕
定格出力:300W(ロータ回転数=14rpmの時)
定格出力電圧:DC45V(ロータ回転数=14rpmの時)
定格出力電流:6.7A(ロータ回転数=14rpmの時)
絶縁抵抗:DC500V 5MΩ以上
絶縁耐性:AC1000V(1分間)
【0034】
尚、本発明は上記実施形態に何等制限されるものではなく、必要に応じて各構成要素を適宜設計変更することができる。
【0035】
【発明の効果】
本発明の請求項1〜請求項6に記載の発明によれば、排水路、農業用水路、公園内の水路等に低コストで簡単に設置することができると共に環境負荷のない水流をエネルギー源として発電することができるメンテナンスフリーの水力発電機を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の水力発電機の一実施形態を示す斜視図である。
【図2】図1に示す水力発電機を示す側面図である。
【図3】図1に示す水力発電機のロータを取り出して示す図で、(a)はその側面図、(b)はその正面図、(c)はロータに取り付けられたブレードを示す側面図、(d)はロータに取り付けられたブレードを示す正面図である。
【図4】図1に示す水力発電機に用いられたロータの昇降機構を示す側面図である。
【図5】図1に示す水力発電機の発電特性を示すグラフである。
【図6】本発明の水力発電機の他の実施形態を模式的に示す平面図である。
【図7】図6に示す水力発電機を模式的に示す正面図である。
【符号の説明】
10 水力発電機
11 ロータ(羽根車)
11C エレメント
12 歯車
13 ロータ軸(軸体)
14 支持体
14C スリット
15 伸縮ロッド(伸縮部材)
16 発電機
16A 小歯車
【発明の属する技術分野】
本発明は、水力発電機に関し、更に詳しくは、排水路、農業用水路、公園内の水路等に簡単に設置することができる水力発電機に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】
従来から石油等の化石燃料が大量に使用されている。この結果、二酸化炭素の排出量が著しく増大しているため、大気汚染や地球の温暖化が進み、地球への環境負荷が著しく大きくなって来ている。そこで、例えば、地球温暖化を防止するための京都会議を機に、地球規模での環境問題がクローズアップされている。
【0003】
そこで、二酸化炭素の排出量を軽減するために、従来から例えば太陽エネルギー、風力エネルギーあるいは地熱エネルギー等のクリーンエネルギーを有効利用した発電機等が種々研究されている。
【0004】
しかしながら、上述のようなクリーンエネルギーを利用した発電機等はいずれも設備的に大掛かりになって立地面で種々の制約があり、また、設備コストやメンテナンスコストが高くなる。
【0005】
本発明は、上記課題を解決するためになされたもので、排水路、農業用水路、公園内の水路等に低コストで簡単に設置することができると共に環境負荷のない水流をエネルギー源として発電することができるメンテナンスフリーの水力発電機を提供することを目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明の請求項1に記載の水力発電機は、水流を駆動力とする羽根車と、この羽根車の少なくとも一方の側面に固定された歯車と、この歯車を回転自在に支持する軸体と、この軸体を昇降自在に支持する支持体と、この支持体によって支持された軸体に正逆回転自在に取り付けられた少なくとも一つのロッドと、このロッドの先端に固定された発電機と、この発電機の回転軸に固定され且つ上記歯車と噛合する小歯車とを備えたことを特徴とするものである。
【0007】
また、本発明の請求項2に記載の水力発電機は、請求項1に記載の発明において、上記羽根車は発泡性樹脂からなることを特徴とするものである。
【0008】
また、本発明の請求項3に記載の水力発電機は、請求項1または請求項2に記載の発明において、上記羽根車は複数のエレメントからなることを特徴とするものである。
【0009】
また、本発明の請求項4に記載の水力発電機は、請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載の発明において、上記羽根車の両側面に上記歯車を設けると共にこれらの歯車に対応して上記発電機を上記羽根車の両側面に設けたことを特徴とするものである。
【0010】
また、本発明の請求項5に記載の水力発電機は、請求項1〜請求項4のいずれか1項に記載の発明において、上記軸体を昇降案内するスリットを上記支持体に設けたことを特徴とするものである。
【0011】
また、本発明の請求項6に記載の水力発電機は、請求項1〜請求項6のいずれか1項に記載の発明において、上記スリットを中心にして上記発電機を左右対称に設けると共にそれぞれのロッドを、伸縮部材を介して連結したことを特徴とするものである。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、図1〜図7に示す実施形態に基づいて本発明を説明する。尚、各図中、図1は本発明の水力発電機の一実施形態を示す斜視図、図2は図1に示す水力発電機を示す側面図、図3は図1に示す水力発電機のロータを取り出して示す図で、(a)はその側面図、(b)はその正面図、(c)はロータに取り付けられたブレードを示す側面図、(d)はロータに取り付けられたブレードを示す正面図、図4は図1に示す水力発電機に用いられたロータの昇降機構を示す側面図、図5は図1に示す水力発電機の発電特性を示すグラフ、図6は本発明の水力発電機の他の実施形態を模式的に示す平面図、図7は図6に示す水力発電機を模式的に示す正面図である。
【0013】
本実施形態の水力発電機10は、例えば図1、図2に示すように、排水路、農業用水路、公園内の水路Cに簡単且つ低コストで設置し、水路Cにおける水流を利用して発電できるように構成されている。つまり、水力発電機10は後述のように各構成部材を簡単に分解組み立てることができ、しかもコンパクトに構成されているため、山間部等の不便な場所でも搬入し、簡単且つ低コストで設置することができる。
【0014】
即ち、水力発電機10は、図1、図2に示すように、水流を駆動力とするロータ11(以下、「ロータ」と称す。)11と、このロータ11の両側面に固定された歯車12と、これらの部材11、12を回転自在に支持する軸体(ロータ軸)13と、このロータ軸13を昇降自在に支持する支持体14と、この支持体14によって支持されたロータ軸13に正逆回転自在に取り付けられた2本の伸縮ロッド15と、これらの伸縮ロッド15の先端にそれぞれ固定された発電機16と、これらの発電機16の回転軸に固定され且つ歯車12と噛合する小歯車16A(図4参照)とを備え、支持体14を介して水路Cの両側の水平面に固定されている。尚、支持体14は図1に示すように門型に形成されて水路C上を跨いで水路Cの両側の水平面に固定されている。そして、ロータ11、歯車12等の部品には耐塩性、耐薬品性の防食塗料が塗布されている。
【0015】
従って、水力発電機10を水路Cに設置すると、図2に示すようにロータ11の下端部が水路Cの水面Lの下に侵入して水流によってロータ11が回転し、ロータ11、歯車12及び小歯車16Aを介して発電機16が駆動して水力発電を行う。
【0016】
而して、ロータ11は、図3(a)〜(d)に示すように、例えば発泡スチロール、ウレタンフォーム等の発泡性樹脂によってリング状に形成されている。ロータ11の外周には同図の(a)に示すように全周に渡って略波形状の突起部11Aが等間隔を空けて連続して形成され、各突起部11Aの先端には水流を受けるブレード11Bがボルト等の締結部材によってそれぞれ固定されている。このブレード11Bはロータ11の回転により最下端に達した時には、図2に示すように水面Lの下方に侵入して矢印方向の水流を受け、ロータ11が反時計方向に回転する。このブレード11Bは例えばチタン等の金属によって形成されている。突起部11Aは、同図の(a)に示すように、緩やかな傾斜面状に湾曲した第1湾曲面と、第1湾曲面から真下に延設された第2湾曲面とから形成されている。そして、第2湾曲面にはブレード11Bが基部で固定され、ブレード11Bの先端部が第2湾曲面から湾曲して突出している。ロータ11は複数(図3の(b)では3枚)のエレメント11Cを重ねて構成され、エレメントの枚数を水路Cの幅あるいは発電能力に合わせて厚さを調節するように構成されている。
【0017】
また、歯車12は例えば硬質樹脂またはステンレス等の耐食性金属によって形成されている。この歯車12は、歯車部と、この歯車部より大径に形成された大径部とが一体的に形成され、大径部の外径がロータ11のブレード11Bの先端を結ぶ外径と同一径に形成されている。歯車12は硬質樹脂によって形成することによって軽量化することが好ましい。また、歯車12は軸孔(図示せず)を中心に扇状の孔12Aが放射状に4箇所に形成され、更なる軽量化が図られている。
【0018】
エレメント11Cには複数の貫通孔11Dがそれぞれ周方向等間隔を空けて設けられ、歯車12にも貫通孔11Dに対応する複数の貫通孔12Aが形成され、必要枚数のエレメント11Cとその両面の歯車12を重ね、これらの貫通孔に通した長ボルト等の締結具(図示せず)を用いてロータ11と歯車12を一体化してある。
【0019】
支持体14は、図1、図2及び図4に示すように、略台形状に形成された左右一対の支持板部14Aと、これらの支持板部14Aを上端で連結する連結部14Bとを有し、正面形状が門型に形成され、左右の支持板部14A間にロータ11及び歯車12が介在している。支持板部14Aの幅方向中央には上ロータ軸13の一端部を挿入するスリット14Cが下方向に形成され、このスリット12Cに従ってロータ11及び歯車12が昇降する。
【0020】
また、図1、図2に示すように、ロータ軸13の端部には2本の伸縮ロッド15の一端がそれぞれロータ軸13を中心に正逆方向に回転自在に連結され、各伸縮ロッド15は支持板部14Aのスリット14Cを中心に左右対称に配置されている。各伸縮ロッド15はスプリングを内蔵し長手方向に伸縮自在に構成され、歯車12と小歯車16A間のアローワンスを調整するようになっている。
【0021】
また、伸縮ロッド15の長手方向やや上方にはローラ15Aがそれぞれ取り付けられている。これらのローラ15A間には伸縮部材としてテンションスプリング17が張設され、このテンションスプリング17から左右の伸縮ロッド15に引っ張り力を常時付与し、ロータ11を水面下に沈める力が作用する。一方、ロータ11には水面から浮力が作用してロータ11を常に浮かせる力が作用する。この浮力とテンションスプリング17の引っ張り力が相殺される位置でロータ11は昇降することなく一定の高さを維持する。換言すれば、ロータ11はテンションスプリング17と浮力が相殺される水面下の一定の位置で停止する。また、テンションスプリング17に代えてエアシリンダ等を伸縮部材として用い、水深計と連動させることによって水位に合わせてロータ11を自動的に昇降させることもできる。尚、図2において、18はロータ11及び歯車12を覆うカバーで、カバー18によってロータ11等の駆動部を覆っているため、水力発電機10が駆動中であっても安全である。
【0022】
従って、水路Cの水位が上昇すれば浮力が引っ張り力に打ち勝ってロータ11はテンションスプリング17の引っ張り力に抗して上昇し、水位が下降すれば引っ張り力が浮力に打ち勝ってロータ11は浮力に抗して水面下に押し込まれて一定の深さまで沈む。
【0023】
歯車12には発電機16の小歯車16Aが噛合し、ロータ11が回転すると歯車12を介して小歯車16Aが回転して発電機16から発電する。歯車12と小歯車16Aのギヤ比を所定の値に設定することによって水流を駆動力とした発電機16の発電能力を設定することができる。
【0024】
発電機16は、扁平型コアレスサンドイッチ構造になっており、ネオジウム磁石が用いられている。また、巻線コイルは平角線が用いられ、三相交流発電機として構成されている。発電機16は図1に示すように一台の水力発電機10に対して4基設けられている。場合によっては発電機を更に増やすことができる。勿論、発電機16の数を減らすこともできる。発電機16によって得られた電気は図示しない充電器に充填するようにしてある。充電器は電力制御器、分電盤及び電力量計等を介して電力線に接続され、充電器で充電された電気を売電できるようにしてある。
【0025】
次に、水力発電機10の動作について説明する。水力発電機10のロータ11は図2に示すようにブレード11Bが水面Lの下側に侵入するように設定されているため、同図に矢印で示す方向の水流を受けると、ロータ11が水流を駆動力として反時計方向に回転する。ロータ11の回転によって歯車12がロータ11と一緒に反時計方向に回転すると、小歯車16Aが時計方向に回転して発電機16から所定の電力を発電する。発電した電力は一旦充電器に充電され、充電器から電力制御器、分電盤及び電力量計等を介して電力線に給電する。
【0026】
この際、降雨等により水位が上昇し、ロータ11に対する浮力が大きくなると、ロータ11がロータ軸13を介して支持板部14Aのスリット14Cに従って上昇する。これに伴って2本の伸縮ロッド15、15がロータ軸13を中心に中心角を大きくする方向に回転する。この動作に伴って伸縮ロッド15、15間のテンションスプリング17に対する左右からの引っ張り力が大きくなってロータ11を水面下に押し込もうとする力が作用する。この力と増大した浮力が平衡点に達した時点でロータ11の上昇が止まり、この停止位置でロータ11が回転して発電機16から発電させる。水位が下降した場合には上述の動作とは逆にロータ11がスリット14Cに従って下降し、ロータ11に対する浮力とテンションスプリング17の引っ張り力が平衡点に達した時点でロータ11が停止する。
【0027】
以上説明したように本実施形態によれば、水流を駆動力とするロータ11と、このロータ11の両側面に固定された歯車12と、これらの歯車12を回転自在に支持するロータ軸13と、このロータ軸13を昇降自在に支持する支持体14と、この支持体14によって支持されたロータ軸13に正逆回転自在に取り付けられた2本の伸縮ロッド15と、この伸縮ロッド15の先端に固定された発電機16と、この発電機16の回転軸に固定され且つ歯車12と噛合する小歯車16Aとを備えているため、水力発電機10の構造が簡単でコンパクトであり、排水路、農業用水路、公園内の水路Cに低コストで設置することができ、しかもメンテナンスを殆ど必要することなく水流を駆動力として発電することができる。また、水路Cの水位に合わせてロータ11が昇降し、常に安定した発電を行なうことができる。
【0028】
また、本実施形態によれば、ロータ11は発泡性樹脂によって形成されているため、水力発電機10を軽量化することができ、設置場所への可搬性を高めることができる。また、ロータ11は複数のエレメント11Cから構成することにより、水路Cの幅や発電能力に応じてエレメント11Cの枚数を適宜変更することができる。またロータ軸13を昇降案内するスリット14Cを支持体14の支持板部14Aに設けたため、水路Cの水位に応じてロータ11、発電機16を円滑に昇降させることができる。更に、支持板部14Aのスリット14Cを中心にして発電機16を左右対称に設けると共にそれぞれの伸縮ロッド15を、テンションスプリング17を介して連結したため、ロータ11に対する浮力とテンションスプリング17の引っ張り力の平衡点でロータ11を停止させて安定した発電を行うことができる。
【0029】
また、図6、図7は本発明の他の実施形態の水力発電機を示す図である。本実施形態の水力発電機20は、図6、図7に示すように、河川の護岸Gに設置された支持装置30によって昇降可能に支持され、河川Rの水面Lの下に侵入して水流によってロータ11が回転し、ロータ11、歯車(図示せず)及び小歯車(図示せず)を介して発電機(図示せず)が駆動して水力発電を行う。この水力発電機20はテンションスプリングが省略されている以外は実質的に上記実施形態の水力発電機10に準じて構成されている。つまり、本実施形態の水力発電機20は上記実施形態とは異なり、一対の伸縮ロッドが一定の中心角を持ってロータ軸に固定されている。
【0030】
支持装置30は、図6に示すように、護岸Gに立設された支柱31と、この支柱31から延設された2本のアーム32と、これらのアーム32の先端部に取り付けられた支持板33と、この支持板33と2本のアーム32の接合部に立設された2本のガイドパイプ34と、これらガイドバイプ34に昇降自在に挿入され且つ水力発電機20の支持体(図示せず)に立設された2本のロッド35と、これらのロッド35の中間において水力発電機20の支持体にロープ36Aを介して接続された巻上機36とを備え、巻上機36を介して水力発電機20を河川に対して昇降させる。水力発電機20に接続されたロープ36Aは支持板33の長手方向中央に形成された孔33Aを通り、複数のガイドローラ37を介して巻上機36に繋がっている。この支持装置30の支柱31は、図6に矢印で示すように正逆回転可能に構成され、大雨や台風等の異常増水時には図7に一点差線で示すように巻上機36によって水力発電機20を巻き上げた後、水力発電機20を河川から護岸G上へ退避させるようにしてある。また、支柱31を油圧シリンダあるいはエアシリンダ等を用いて昇降可能に構成し、巻上機36で水力発電機20を巻き上げた後、更に昇降可能な支柱31によって水力発電機20を持ち上げて河川側から護岸側へ退避させるようにしても良い。尚、図示してないが、支持装置30は水力発電機20の昇降量を検出するセンサを備え、水力発電機20水位に応じて昇降量を制御するようになっている。
【0031】
また、水力発電機20の昇降手段としては水力発電機20を昇降させる機構であれば良く、巻上機36に制限されるものではない。例えば、水力発電機20の支持体にラックを有するロッドを2本のロッド35間に設けると共に支持装置30の支持板32にモータで駆動するピニオンを設け、ラックアンドピニオン方式によって水力発電機20を昇降させるようにしても良い。また、この昇降手段として油圧式あるいは空圧式の昇降機構を用いても良い。
【0032】
従って、巻上機36を手動または電動によって駆動すると、水力発電機20はローブ36Aを介して昇降し、河川の水面下に侵入し、水流を駆動力として発電する。水力発電機20が巻上機36Eを介して昇降する時には2本のロッド35が支持板33に固定された2本のガイドパイプ34に従って昇降する。
【0033】
【実施例】
以下、下記仕様の水力発電機を用いた場合の具体的な実施例について説明する。下記仕様の水力発電機が1m/秒の水流速でロータを回転すると、ロータは14rpmの回転速度で回転し、300Wの電力が発電機を介して発電する。300Wの発電能力の水力発電機を使用すると、5.5kg/日の炭酸ガス排出量を抑制することができる。電力尚、発電機は下記の電気的特性を有し、発電機の回転数と発電量との関係を図5に示した。
〔水力発電機の仕様〕
ロータの直径:1800mm
ロータのブレード枚数:8枚
発電機:4基
歯車と小歯車のギヤ比:40/1
〔水力発電機の電気的特性〕
定格出力:300W(ロータ回転数=14rpmの時)
定格出力電圧:DC45V(ロータ回転数=14rpmの時)
定格出力電流:6.7A(ロータ回転数=14rpmの時)
絶縁抵抗:DC500V 5MΩ以上
絶縁耐性:AC1000V(1分間)
【0034】
尚、本発明は上記実施形態に何等制限されるものではなく、必要に応じて各構成要素を適宜設計変更することができる。
【0035】
【発明の効果】
本発明の請求項1〜請求項6に記載の発明によれば、排水路、農業用水路、公園内の水路等に低コストで簡単に設置することができると共に環境負荷のない水流をエネルギー源として発電することができるメンテナンスフリーの水力発電機を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の水力発電機の一実施形態を示す斜視図である。
【図2】図1に示す水力発電機を示す側面図である。
【図3】図1に示す水力発電機のロータを取り出して示す図で、(a)はその側面図、(b)はその正面図、(c)はロータに取り付けられたブレードを示す側面図、(d)はロータに取り付けられたブレードを示す正面図である。
【図4】図1に示す水力発電機に用いられたロータの昇降機構を示す側面図である。
【図5】図1に示す水力発電機の発電特性を示すグラフである。
【図6】本発明の水力発電機の他の実施形態を模式的に示す平面図である。
【図7】図6に示す水力発電機を模式的に示す正面図である。
【符号の説明】
10 水力発電機
11 ロータ(羽根車)
11C エレメント
12 歯車
13 ロータ軸(軸体)
14 支持体
14C スリット
15 伸縮ロッド(伸縮部材)
16 発電機
16A 小歯車
Claims (6)
- 水流を駆動力とする羽根車と、この羽根車の少なくとも一方の側面に固定された歯車と、この歯車を回転自在に支持する軸体と、この軸体を昇降自在に支持する支持体と、この支持体によって支持された軸体に正逆回転自在に取り付けられた少なくとも一つのロッドと、このロッドの先端に固定された発電機と、この発電機の回転軸に固定され且つ上記歯車と噛合する小歯車とを備えたことを特徴とする水力発電機。
- 上記羽根車は発泡性樹脂からなることを特徴とする請求項1に記載の水力発電機。
- 上記羽根車は複数のエレメントからなることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の水力発電機。
- 上記羽根車の両側面に上記歯車を設けると共にこれらの歯車に対応して上記発電機を上記羽根車の両側面に設けたことを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載の水力発電機。
- 上記軸体を昇降案内するスリットを上記支持体に設けたことを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれか1項に記載の水力発電機。
- 上記スリットを中心にして上記発電機を左右対称に設けると共にそれぞれのロッドを、伸縮部材を介して連結したことを特徴とする請求項1〜請求項6のいずれか1項に記載の水力発電機。
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