JP2004050575A - 機上描画平版印刷方法及び機上描画平版印刷装置 - Google Patents

機上描画平版印刷方法及び機上描画平版印刷装置 Download PDF

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Abstract

【課題】印刷マスターのインキ受容領域を効果的に除去するクリーニング段階を含んでおり、特に、インクジェット記録装置を用いて直接デジタル画像データに対応したインキ受容領域を作ることができ、鮮明な画像の印刷物を多数枚印刷可能なエンドレスな刷版を安定して簡易に作成できること。
【解決手段】被製版ロール1は保水性・保油性を有するクロムメッキの梨地表面であり、インクジェット病が装置4でポジ情報の感脂性のインキ被着部を形成して版胴となし、最初に湿し水を与えてから、湿し水と油性インキを与えて印刷を行なうと、感脂性のインキ被着部に油性インキが付着し、この油性インキ画像をブランケット胴2に転写し、次いでブランケット胴2と圧胴3との間を通過する印刷用紙W上にブランケット胴上の油性インキ画像を転移させることで一色分の印刷が行われる。印刷終了後は、溶剤洗浄手段10、電解脱脂手段11、水洗浄手段12、拭浄手段13でクリーニングすることでクロムメッキの梨地面は活性化して吸着性が高い保水性・保油性を有する状態に復元する。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本願発明は、印刷マスターのインキ受容領域を効果的に除去できて印刷マスターの基質を次の印刷サイクル中で再使用することができるようなクリーニング段階を含んでおり、特に、インクジェット記録装置を用いて直接デジタル画像データに対応したインキ受容領域を作ることができ、鮮明な画像の印刷物を多数枚印刷可能なエンドレスな刷版を安定して簡易に作成できる、機上描画平版印刷方法及び機上描画平版印刷装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
最初に、特開2002−127355の従来の技術に記載欄の一部を以下にそっくり引用する。
今日、もっとも重要な印刷方法であるオフセット印刷法は水と油性印刷インキが混ざり合わないことに基づく。その場合、オフセット版の非印刷部は、それが親水性の状態であるように、即ち水もしくは湿し剤を受け入れるように、これに対してオフセット版の印刷部は疎水性状態であるように、即ち水または湿し剤を受け入れないように処理されている。
例えば版胴上に施与された版を湿らせると、親水性部のみが湿って、引き続き版にインキをのせると、油性印刷インキは疎水性で、かつ同時に親油性の、即ち油を受け入れる部位の所でのみ版に施与される。
このように製造された印刷画像を引き続き版胴からゴムブランケット胴に、かつそこから圧力下に印刷担体、例えば紙、カルトンまたはシートに転写する。オフセット法は従って間接印刷法である。
【0003】
オフセット印刷で使用される慣用の版は大抵、機械的かつ/または電解的プロセスにより非印刷部の所でその印刷面が砂目立てされていて(aufgeraut)、この部位には、湿し剤フィルムを受け入れ、かつ保持する微細空孔もしくは細孔が生じている予備被覆されたアルミニウムプレートからなる。
これに対して印刷部には、版は精緻な、閉じた表面を有し、これは湿し剤は受け入れないが、印刷インキには良好な付着ベースをもたらす。
この版はしかし、一度しか画像付与することができず、続けて印刷画像を消し、新たな印刷画像を再び付与することは不可能である。(引用終わり)
【0004】
続いて、特開2002−160344の従来の技術に記載欄の一部を以下にそっくり引用する。
従来の平版印刷では、インキおよび湿し水をインキ受容性(親油性)および水受容性(親水性)領域を含有する印刷マスターの表面に供給する。インキが付けられた像パターンが次にマスターの表面から圧縮可能な表面を有するブランケットシリンダーに移される。ブランケットシリンダーから像が紙に刷られる。マスターは典型的には例えばアルミニウムシートの如き寸法安定性基質上に像を有する印刷版である。像形成されたアルミニウム版は版とシリンダーの表面との間の位置的な見当を定める機械的固定機構により印刷機のプレートシリンダーに固定される。印刷作業後に、機械的固定システムを解除して印刷された像を有する印刷版を除去しそして廃棄することができ且つ別の印刷版を配置しそして定位置に固定することができる。次に新しい印刷作業を開始することができる。
【0005】
印刷マスターは一般的にはいわゆるコンピューター−ツー−フィルム (computer−to−film)方法により得られ、そこでは各々の色選択がイメージ−セッターを用いてグラフィックアーツフィルムに移される。
処理後にフィルムを版前駆体と称する像形成材料の露光用マスクとして使用することができ、そして版処理後にマスターとして使用できる印刷版が得られる。これらの段階は一般的には専用の露光および処理装置の中で行われそして印刷版が次に印刷機に送られそしてシリンダー自体の中に組み入れられた固定機構を用いて印刷機の操作者により印刷シリンダーに取り付けられる。印刷シリンダーの取り付けは一般的には手動操作であるが、印刷版を位置設定しそして固定するためのロボット手段が開発されている。
【0006】
最近の数年間に、いわゆるコンピューター−ツー−プレート (computer−to−plate)方法が多くの利点を得てきた。
ダイレクト−ツー−プレート (direct−to−plate)方法とも称されるこの方法は、デジタルデータがいわゆるプレートセッターにより版前駆体に直接移されるため、フィルムの作成が回避される。
印刷機上 (on−press)の像形成はダイレクト−ツー−プレート方法(ダイレクト−ツー−プレス (direct−to−press)とも称される)であり、そこでは版が印刷機のプレートシリンダー上に設置されたまま像が版上で露光される。
後者の方法の、印刷機外 (off−press)の版製法と比べての、主な利点は多色印刷機の印刷台の間の改良された見当である。
【0007】
二つのタイプのそのような印刷機上の像形成方法は既知である。
第一のタイプによると、印刷版前駆体を印刷機上に設置し、像通りに露光し、場合により現像し、そして次に印刷マスターとして使用しそして最後に印刷機から除去しそして廃棄するため、各々の像に関して新しい版材料を必要とする。
この技術の例は、US5,339,737に詳細に記載されているハイデルベルグ・ドルックマシネン (Heidelberg Druckmaschinen)AG(ドイツ)により製作されたハイデルベルグ・モデルGTO−DIである。
この方法の欠点は、各々の印刷機作業用に新しい版を使用する必要性であり、それが印刷方法の費用を高める。(引用終わり)
【0008】
上記の印刷機上の像形成方法は、レーザーを用いて、光モードまたは熱モードで画像を記録するシステムであり、記録後にアルカリ性現像液で処理して非画像部を溶解除去して製版が行われ、アルカリ性廃液が排出され、環境保全上好ましくない。又、高価でかつ大きな装置となってしまう。
そこで、安価および簡便な方法で、鮮明で高画質な印刷物が多数枚得られる平版印刷版の作成を可能とする現像処理が不要なデジタル対応の製版方法及び製版装置として、印刷機上にインクジェットで描画を行い製版を行うオフセット製版方法・装置が提案されている。例えば、特開2002−127354、特開2002−127353等がある。
なお、印刷機上ではないが、インクジェットで描画を行い製版を行うオフセット製版方法には、特開昭64−27953号がある。
しかしながら、印刷版前駆体を印刷機上に設置し、像通りにインクジェットで描画を行い、そして次に印刷マスターとして使用しそして最後に印刷機から除去しそして廃棄するため、各々の像に関して新しい版材料を必要とする。従って、この方法の欠点も、各々の印刷機作業用に新しい版を使用する必要性であり、それが印刷方法の費用を高めるという点では改善されていない。
さらに、実施の中心的形態は、ドラムに巻き付けた版材に対してインクジェット記録装置装置のノズルを近接してドラムとノズルに相対的なスキャニング動作を行なわせつつノズルからインキを噴射して版材に対しポジ画像を描画し定着させるものであり、親水性のシート状の版材を用意して自動給版装置と版頭/尻くわえ装置の協働作用によりドラムに巻き付け、また、自動排版装置と版頭/尻くわえ装置の協働作用によりドラムに巻き付けてある版材を取り除くようになっている。
自動給版装置と自動排版装置を備えるとともに、ドラム内に版頭/尻くわえ装置を備えることは構造が複雑になり機能を損なうことが多く、故障・メンテナンスの主な原因になる。
版材はシートであり、エンドレスではないから、被印刷物の、版材の端から端までの版材がない部分に対応する部分に無駄が生じ、又、版頭/尻くわえ装置により版の端を加えることは、この部分で版面の回転半径が大きくなり、インクジェット描画装置に接触破損等の不具合が発生する原因になり、又、円滑な回転を阻害する原因になっている。
【0009】
再び、特開2002−127355の従来の技術に記載欄の一部を以下にそっくり引用する。
複数回、画像付与することができる更なる版が公知である。この版は、例えば疎水性状態から可逆的に親水性状態に移行しうる表面を有する。
【0010】
欧州特許出願公開第0911154号明細書には、酸化チタンまたは酸化亜鉛でその表面が被覆されている版が記載されている。この版の表面特性は好ましくは400nm未満の波長のUV光線の作用下に疎水性状態から親水性状態に変化する。更にこの版は、例えば赤外線レーザーまたは熱素子装置によりもたらされる熱作用下に再び、同時に親油性状態である疎水性状態に変えることができる。最初は疎水性もしくは親油性状態である被覆された版に全面的に紫外線を照射して、全面的に親水性にすることで、印刷画像を生じさせることができる。引き続き印刷されるべき部位に局所的に、例えば熱素子装置により熱を供給し、これにより版に局所的に画像付与する、即ち局所的に親水性にする。この後、印刷インキおよび湿し剤を版の表面に施与すると、印刷インキおよび湿し剤はそれぞれ、これらを受け入れる部位に付着して、これにより版は印刷のために準備される。印刷の後に、洗浄装置中で先ず、版から印刷インキを洗浄して排除され、かつUV線の新たな作用により再び全面的親水性状態に戻される。印刷画像は従って版から消え、かつこれを更なる画像付与プロセスで処理することができる。
【0011】
欧州特許出願公開第0911155号明細書から更に、酸化チタンまたは酸化亜鉛で同様に被覆された版が公知であり、これは、欧州特許出願公開第0911154号明細書に記載された版と同様に、UV線を使用して親水性状態に、かつ熱を使用して親油性状態に変えることができる。記載の版は初めは親油性状態であり、かつ局所的に非印刷部にのみUV線を当てて、この部位を親水性状態に変える。こうして版はネガで画像付与される。印刷の後に、版から先ず残りの印刷インキを洗浄して排除し、かつ引き続き熱処理により全面的に親油性状態に戻し、これにより画像を消し、かつ更なる画像付与プロセスのために準備する。
【0012】
前記の版の画像消去はしかし数分間を、例えば約150℃の温度で約10分間を必要とする。この時間は温度を高めることによってしか短くすることができない。例えば、10秒の消去時間を達成するためには、熱処理の間に温度をすでに250℃に高める必要がある。この場合、消去時間の継続的な低下を、一方では温度認容性、殊には熱作用による酸化物層の分解が、他方では、例えば印刷機中に存在しうる消去装置ならびに印刷機自体の温度不安定性が妨げている。ダイレクト印刷を適用する場合には、即ち画像データをコンピューターから直接、印刷機に送る適用ではしかし、版の画像付与および消去を印刷機中で行わなければならず、かつ同時に、両プロセスの時間、ことに消去プロセスの時間を最小化して、迅速な刷版交換を実施することができなければならない。しかし、従来技術により消去される版はこのために、非常に加熱しなければならず、従って後続の画像付与プロセス前に冷却相を通過させなければならず、これにより再画像付与の全体時間は再び不所望に増加する。
【0013】
更に、版の親水性効果は暗所中の貯蔵で数時間内に、または数週間内に、二酸化チタンの変性により再び失われることが公知である。分子平面上でこの場合、親水性をもたらすOH基が放出され、かつその代わりに酸素が堆積し、これが表面の疎水性の原因となる。
【0014】
再画像付与可能な版として更に、洗浄プロセスの後に被覆プロセスで画像付与可能な表面で新たに被覆される版が使用されている。この場合、印刷技術的に重要な表面層は分子範囲では変わらず、かつ消去されないが、既に画像付与された層を未だ画像付与されていない層で被覆する。(引用終わり)
【0015】
上記のようなことから、特開2002−127355の発明提案では、消去剤が使用されかつ超音波洗浄が行なわれる。
【0016】
再び、特開2002−160344の従来の技術に記載欄の一部を以下にそっくり引用する。
第二のタイプの印刷機上の像形システムでは、同一の平版基質が複数の印刷作業で使用される(以下、印刷サイクルと称する)。
各印刷サイクルで、感熱性または感光性の層を平版基質上にコーテイングして印刷版前駆体を製造しそして像通りの露光および場合による現像後に印刷マスターが得られる。
印刷機作業後に、印刷マスターのインキ−受容領域を平版基質からクリーニング段階で除去して基質を再循環させそしてシリンダー上に新しい版を設置する必要なしにコーテイング、露光および印刷の次のサイクルで使用することができる。
そのような印刷機上のコーテイングおよび印刷機上の像形成システムの例は、例えば、US 5,188,033、US 5,713,287、EP−A 789 337およびEP−A 802 457に記載されている。
後者の特許出願は、印刷部材、均一なコーテイングを適用するための手段、該均一なコーテイングを像パターンに従い走査通りに露光するための手段および該均一なコーテイングを現像して像を該印刷部材上に残すための手段を含んでなる装置を記載しており、像はインキ反撥性背景上のインキ−受容領域またはインキ−受容背景上のインキ反撥性領域よりなる。好ましい態様によると、コーテイングは親水性結合剤中に疎水性熱可塑性重合体粒子を含んでなる。
【0017】
平版印刷版用のクリーニング液は、全て2000年1月18日に出願されたEP−A 0 211 176、EP−A 0 211 177およびEP−A 0 211 178並びにDE−A 4 216 636に記載されている。
【0018】
既知のクリーニング液は典型的にはホース、ポンプおよびシーリング部に有害である溶媒を含有しおよび/またはこれらの液は次の印刷サイクル中でコーテイング段階と相容性でないため水による非常に徹底的なすすぎを必要とする。
【0019】
既知の印刷機上のコーテイング方法では、一方における除去しなければならないインキ−受容領域に対するクリーニング液の化学的反応性と他方における脆い平版表面に対する該クリーニング液の要求される不活性との間に適当な折衷点を見いだすことができないため、平版基質のクリーニングはしばしば失敗する。典型的な平版表面は機械的に並びに化学的に非常に傷つきやすい。インキおよび湿し水の延展性質を差別するために、平版表面は一般的には微小孔構造よりなる。陽極酸化アルミニウム版は、上部で吸収現象が起きうる1種もしくはそれ以上の金属酸化物を含有する平版表面を含んでなる。これらの金属酸化物はもはや平版的に活性でない形態への化学的な転化を非常に受けやすい。
【0020】
平版表面の上記の微孔性は機械的な傷も非常に受けやすい。平版表面の効果的な機械的クリーニングに関してしばしば要求されるクリーニング液中の固体粒子の存在は該表面の微小構造の妨害を不可避的に生ずる。インキおよびコーテイングされた像形成層が微小孔構造の中に浸透するため、次の印刷サイクルにおける前の像の不完全な除去に起因するゴーストを避けるためには激しいクリーニングを行うことが必要である。(引用終わり)
【0021】
上記のようなことから、特開2002−160344の発明提案では、親水性表面上に疎水性熱可塑性粒子および親水性結合剤を含んでなるコーテイング溶液を適用することによりネガ−作用性像形成材料を作製し、像形成材料を像通りに露呈することによりインキ−受容領域を有する印刷マスターを作製し、インキおよび湿し水を印刷マスターに適用し、インキ−受容領域を印刷マスターに有機化合物の水中エマルションからなるクリーニング液を用いてクリーニングを行なうことにより除去する段階を含んでなる親水性表面を有する再使用可能な基質を用いるダイレクト−ツー−プレート(direct−to−plate)平版印刷方法を提案している。
【0022】
【発明が解決しようとする課題】
上記のように、版は初めは親油性状態であり、かつ局所的に非印刷部にのみUV線を当てて、この部位を親水性状態に変え、印刷後は版から残りの印刷インキを洗浄除去し、その後熱処理により全面的に親油性状態に戻すというプロセスや、親水性表面上に疎水性熱可塑性粒子および親水性結合剤を含んでなるコーテイング溶液を適用してネガ−作用性像形成材料を作製し、像形成材料を像通りに露呈することによりインキ−受容領域を形成するプロセスでは、いずれも、簡便ではなく、インクジェット記録装置を用いて直接デジタル画像データに対応したインキ受容領域を作る余地がない。
【0023】
本願発明は、エンドレスなロールの表面にインクジェット記録装置を用いて直接デジタル画像データに対応したインキ受容領域を作ることができ、鮮明な画像の印刷物を多数枚印刷可能なエンドレスな刷版を安定して簡易に作成でき、印刷終了後は印刷マスターのインキ受容領域を効果的に除去できて基質を次の印刷サイクル中で再使用することができるようなクリーニング段階を含んでおり、自動給版装置や自動排版装置、版頭/尻くわえ装置等を必要としない、機上描画平版印刷方法及び機上描画平版印刷装置に関する。
【0024】
【課題を解決するための手段】
[請求項1]の発明は、印刷機に、外周面にクロムメッキが施されさらに梨地加工されて粗面化−表面積の拡大化により表面張力が極大化して親水性・親油性の物性領域を越えて吸着性が高い保水性・保油性を有する梨地面を備えた被製版ロールを装着し、該被製版ロールの表面をクリーニングして活性化して該表面にインクジェット記録装置のインクジェットノズルを近接して被製版ロールとインクジェットノズルに所要の相対的スキャニング動作を与えてデジタル画像データに基づいてインクジェットノズルからインクを噴射して被製版ロールにポジ画像のインキ受容領域を形成して版胴とし、該版胴に湿し水と油性インキを供給しインキ受容領域に油性インキを被着し、該インキ受容領域に被着した油性インキの像パターンを版胴と転がり接触回転するブランケット胴に転移させ、さらに該ブランケット胴と圧胴との間を挟圧されて通る被印刷物に油性インキの像パターンを転移させて印刷し、印刷終了後は被製版ロールの表面に付着し残っている油性インキの像パターン及びインキ受容領域を次の印刷サイクルで再使用できる状態にクリーニングすることを特徴とする,機上描画平版印刷方法を提供することにある。
[請求項2]の発明は、前記クリーニングは、溶剤で被製版ロールの表面に付着し残っている油性インキの像パターン及びインキ受容領域を除去する第1段階処理と、被製版ロールをマイナス極としてロール表面を電解脱脂する第2段階処理と、ロール表面を水で洗浄する第3段階処理の組み合わせであることを特徴とする[請求項1]に記載の機上描画平版印刷装置を提供することにある。
[請求項3]の発明は、版胴に湿し水と油性インキを供給して版胴に形成したインキ受容領域に油性インキを被着し、該インキ受容領域に被着した油性インキの像パターンを版胴と転がり接触回転するブランケット胴に転移させ、さらに該ブランケット胴と圧胴との間を挟圧されて通る被印刷物に油性インキの像パターンを転移させて印刷し、印刷終了後は被製版ロールの表面に付着し残っている油性インキの像パターン及びインキ受容領域を次の印刷サイクルで再使用できる状態にクリーニングする機上描画平版印刷装置において、
版胴は、基材が、外周面にクロムメッキが施されさらに梨地加工されて粗面化−表面積の拡大化により表面張力が極大化して親水性・親油性の物性領域を越えて吸着性が高い保水性・保油性を有する梨地面を備えた被製版ロールであり、
該被製版ロールにインクジェットノズルを近接して被製版ロールとインクジェットノズルに所要の相対的スキャニング動作を与えてデジタル画像データに基づいてインクジェットノズルからインクを噴射して被製版ロールにポジ画像のインキ受容領域を形成するインキジェットプリンタ装置を備え、
印刷終了後は被製版ロールの表面に付着し残っている油性インキの像パターン及びインキ受容領域を次の印刷サイクルで再使用できる状態にクリーニングするクリーニング手段を備えていることを特徴とする,機上描画平版印刷装置を提供することにある。
[請求項4]の発明は、前記クリーニング手段は、第1段階処理として溶剤で被製版ロールの表面に付着し残っている油性インキの像パターン及びインキ受容領域を除去する溶剤洗浄手段と、第2段階処理として被製版ロールをマイナス極としてアルカリ脱脂液に浸漬しロール表面を電解脱脂する電解脱脂手段と、第3段階処理としてロール表面を水で洗浄する水洗手段の組み合わせであることを特徴とする[請求項3]に記載の機上描画平版印刷装置を提供することにある。
【0025】
【発明の実施の形態】
本願発明の機上描画平版印刷方法及び機上描画平版印刷装置を図1を参照して説明する。
図1は、単色印刷用の機上描画平版印刷装置の全体構成図を示す。
図1に示すように、機上描画平版印刷装置は、被製版ロール1、ブランケット胴2及び圧胴3を一つずつ有し、少なくとも平版印刷を行う際には、被製版ロール1に対して転写用のブランケット胴2が圧接するように配置され、ブランケット胴2にはこれに転写された印刷インク画像を印刷ウエブWに転移させるための圧胴3が圧接するように配置されている。
【0026】
被製版ロール1は、アルミ製、鉄製等の軸付きタイプ又はスリーブタイプの母材ロールに電気メッキでも無電解メッキによりクロムを厚く付けて精密円筒研磨した外周面とされ、さらにラッピング研掃剤を用いたショットブラスト、ラッピング研掃剤を用いた液体ホーニング、電解処理、薬液処理等により梨地加工されて、粗面化−表面積の拡大化により表面張力が極大化して親水性・親油性の物性領域を越えて吸着性が高い保水性・保油性を有する梨地面を備えてる。
被製版ロール1に対してインキジェット記録装置によりポジ画像のインキ受容領域を形成されて版胴となる。
クロムメッキはグラビア版ロールで分るように撥油性・撥水性は元来保有しておらず親水性・親油性である。クロムメッキは、梨地加工されると粗面化−表面積の拡大化により表面張力が極大化して、親水性・親油性の物性領域を越えて吸着性が高い保水性・保油性を有することになる。なお、梨時加工後に必要に応じて、永続的な効果がある不感脂化処理を行なっても良い。
密着力が強くて潰れて延展していかない感脂性又は親油性のインキをジェット噴射すれば、この部分にインキを安定して被着させることができ、このインキをもってオフセット印刷時の油性インキのインキ被着部とすることができる。インキ被着部を形成したら、インキ被着部以外の箇所に湿し水を接触させることをインキングロールとの接触よりも先に十分に行なうようにすると、インキ被着部以外の箇所にはオフセット印刷時に油性インキが付着しなくなる。
【0027】
被製版ロール1に対応して、インクジェット記録装置4と画像データ演算制御部5と湿し水供給装置6と印刷インキ供給装置7とインキ定着手段8と、及びクリーニング手段として、溶剤洗浄手段10と電解脱脂手段11と水洗浄手段12と拭浄手段13を備えている。なお、必要に応じて被製版ロール1の梨地面に保水性を持たせる不感脂化手段9が備えられる。
さらに、ブランケット胴2に対応してブランケット胴クリーニング手段14が備えられ、圧胴3に対応して圧胴クリーニング手段15が備えられている。
そして、給紙装置16により印刷ウエブWが圧胴3に巻き付くように供給されブランケット胴2に挟圧されるように移送される。印刷ウエブWがブランケット胴2と圧胴3に挟圧される位置の上流側に紙粉発生防止手段17が備えられている。
【0028】
インクジェット記録装置4は、画像データ演算制御部5より送られてくる画像データに対応して、被製版ロール1上に油性インクを吐出し画像を形成する。被製版ロール1は、静電界吐出において、吐出ヘッド電極の対極となるためブラシ,板バネ,ローラ等のアースを取る手段を設けることが好ましい。
インクジェット記録装置4は、インクジェット記録装置4とインク供給部からなる。インク供給部は、インクタンク、インク供給装置、インク濃度制御手段を有し、インクタンク内には攪拌手段、インク温度管理手段を含む。インクはヘッド内を循環させても良く、この場合、インク供給部は回収循環機能をも有する。攪拌手段はインクの固形成分の沈澱・凝集を抑制する。攪拌手段としては回転羽根,超音波振動子,循環ポンプが使用でき、これらの中から、あるいは組み合わせて使用される。インク温度管理手段は、周りの温度変化によりインクの物性が変化し、ドット径が変化したりすることなく高画質な画像が安定して形成できるように配置される。
ヘッド移動手段4b は、インクジェット記録装置4を支持し被製版ロール1に接近離隔する方向と被製版ロール1に沿って行く方向に二次元に移動し得る。
インクジェットノズル4aでは、画像のパターン情報のデジタル信号に従って、吐出電極に電圧が印加され、吐出電極に対向する形で対向電極となる被製版ロール1との間には回路が形成され、インクジェットノズル4aから油性インクが吐出され対向電極となる被製版ロール1上に画像が形成される。
【0029】
画像データ演算制御部5は、画像スキャナ,磁気ディスク装置,画像データ伝送装置等からの画像データを受け、色分解を行うと共に、分解されたデータに対して適当な画素数,階調数に分割演算し、さらに、インクジェット記録装置4が有するインクジェットノズル4aを用いて油性インク画像を網点化して描くため、網点の位置、面積率の演算を行い、さらに、ヘッド移動手段4bの移動、油性インクの吐出タイミングを制御すると共に、必要に応じて被製版ロール1,ブランケット胴2,圧胴3等の動作タイミングの制御を行う。
【0030】
湿し水供給装置6は、被製版ロール1に形成された親水部(非画像部)に湿し水を供給するもので、モルトン給水方式、シンフロ給水方式、連続給水方式等のいずれでも良い。
印刷インキ供給装置7は、湿し水供給装置6よりも下流側に設けられる。
インクの定着手段8は、描画された油性インク画像の被製版ロール1に対する密着性を向上させる。インクの定着手段としては、加熱定着、溶媒定着、UV露光定着などの公知の手段が使用できる。加熱定着では、赤外ランプ、ハロゲンランプ、キセノンフラッシュランプ照射、あるいはヒーターを利用した熱風定着が使用できる。
【0031】
溶剤洗浄手段10と電解脱脂手段11と水洗浄手段10は、機械的には略同一の構造である。
【0032】
溶剤洗浄手段10は、印刷終了後に版の更新のために最初に作動するようになっており、チャンバ10aを被製版ロール1に近接させると、チャンバ10a内に備えた二本の耐溶剤性のゴムロール10bを回転駆動される被製版ロール1に転がり接触させて飛散防止用の仕切りを確保することができ、チャンバ10a内に小さなストロークで往復動するように備えたパイプに等間隔に付設されているステンレス製のノズル10cを被製版ロール1に対向近接させ被製版ロール1に沿ってオシレートさせつつノズル10cから溶剤を噴射して、被製版ロール1の表面に付着し残っている油性インキの像パターン及びインキ受容領域を溶解除去する役目を果たす。
【0033】
電解脱脂手段11は、溶剤洗浄してもなお固く付着している微量の油性インキ及びインキ受容領域を形成していたインキ組成物を完全に取り除くための手段であり、溶剤洗浄終了後に作動するようになっており、チャンバ11aを被製版ロール1に近接させると、チャンバ11a内に備えたアルカリ電解脱脂液に耐性を有する二本のゴムロール11bを回転駆動される被製版ロール1に転がり接触させて飛散防止用の仕切りを確保することができ、チャンバ11a内に小さなストロークで往復動するように備えたパイプに等間隔に付設されているステンレス製のノズル11cを被製版ロール1に対向近接させ被製版ロール1に沿ってオシレートさせつつノズル11cからアルカリ電解脱脂液を被製版ロール1に噴射しかつ各ノズル11cが陽極、被製版ロール1が陰極となるように電極配線を確保して電解電流を流して被製版ロール1の表面より水素ガスを発生させて被製版ロール1の表面に固く付着している油性インキ及びインキ受容領域を物理的に引き剥がす役目を果たす。この場合、電解脱脂によって、クロムメッキの梨地面を破壊するようなクロムとアルカリとの反応は起きない。
【0034】
水洗浄手段12は、アルカリ電解脱脂終了後に作動するようになっており、チャンバ12aを被製版ロール1に近接させると、チャンバ12a内に備えたアルカリ電解脱脂液に耐性を有する二本のゴムロール12bを回転駆動される被製版ロール1に転がり接触させて飛散防止用の仕切りを確保することができ、チャンバ12a内に小さなストロークで往復動するように備えたパイプに等間隔に付設されているノズル12cを被製版ロール1に対向近接させ被製版ロール1に沿ってオシレートさせつつノズル12cから純水、蒸留水、或いは濾過器を通した水道水を被製版ロール1に噴射して被製版ロール1に付着しているアルカリ電解脱脂液を洗い流す役目を果たす。
【0035】
拭浄手段13は、ワイピングクロスを回転する被製版ロール1の一端に摺接させ、該ワイピングクロスを一端から他端へスキャン移動して被製版ロール1を拭浄して洗浄水を拭き取る。
ワイピングクロスは、超極細長繊維のポリエステル又はポリエステルとナイロンからなり自己発塵性がないクロスである。好適なワイピングクロスとしては、カネボウ株式会社のワイピングクロスのサヴィーナミニマックス(登録商標)があり、これは、0.1デニール(1〜5μmmの太さ)の超極細繊維であり、長繊維であるポリエステルとナイロンからなり、原糸断面がくさび状であり、埃を取り込み、自己発塵性がないクロスである。他に、東レ株式会社のワイピングクロスは超極細長繊維のポリエステルからなり自己発塵性がないクロスであり、ワイピングクロスのテープをボビンに巻いたカネボウ株式会社製と東レ株式会社製のものを購入使用できる。
拭浄手段13の具体例の構成は、原反リールから繰り出されるワイピングクロスのテープを被製版ロール1と接触するゴムロールに巻き付けた後、再び原反リールとゴムロールに巻き付けてから巻き取りボビンに巻き取るようになっていて、ゴムロールの回転方向は被製版ロール1の回転方向と逆方向になっている。
【0036】
ブランケット胴クリーニング手段14と圧胴クリーニング手段15は、水洗浄手段12と同一の構造、あるいは水洗浄手段12と拭浄手段13とからなる構成とすることができ、また、公知の手段を採用することができる。
【0037】
紙粉発生防止手段17は、版材上に付着しようとする紙粉を回収するためのもので、湿度コントロール、エアや静電力による吸引等の方法を使用することができる。
【0038】
刷版の作成工程を以下に説明する。
磁気ディスク装置等からの画像データは、画像データ演算制御部5に与えられ、画像データ演算制御部5は、入力画像データに応じて油性インクの吐出位置、その位置における網点面積率の演算を行う。これらの演算データは一旦バッファに格納される。画像データ演算制御部5は、所定の速度で被製版ロール1を回転させ、インクジェットノズル4aをヘッド離接装置により版胴1と近接された位置に近づける。インクジェットノズル4aと被製版ロール1表面との距離は、付き当てローラのような機械的距離制御、あるいは光学的距離検出器からの信号によるヘッド離接装置の制御により、描画中、所定距離に保たれる。
【0039】
インクジェットノズル4aとしては、マルチチャンネルヘッドを使用し、版胴1の回転により主走査を行う。画像データ演算制御部5により、被製版ロール1を所定の回転速度で回転させながら、インクジェットノズル4aを版胴の軸方向に連続的に移動して、上記演算により得られた吐出位置及び網点面積率で油性インクを被製版ロール1に噴射する。これにより、被製版ロール1には、印刷原稿の濃淡に応じた網点画像が油性インクで描画される。この動作は被製版ロール1上に印刷原稿1色分の油性インク画像が形成されると版胴=刷版ができあがる。
【0040】
次いで、インクジェットノズル4aを保護するために、インクジェットノズル4aは、版胴1と近接された位置から離れるように退避させられる。
【0041】
刷版形成後の印刷工程は、公知の平版印刷方法と同様である。
版銅に、印刷インク及び湿し水を与え印刷画像を形成し、この印刷インク画像を版胴と共に回転しているブランケット胴2上に転写し、次いでブランケット胴2と圧胴3との間を通過する印刷用紙W上にブランケット胴2上の印刷インク画像を転移させることで1色分の印刷が行われる。
【0042】
印刷終了後の版銅は、溶剤洗浄手段10が被製版ロール1の表面に付着し残っている油性インキの像パターン及びインキ受容領域を溶解除去し、次いで、電解脱脂手段11が被製版ロール1の表面に固く付着している油性インキ及びインキ受容領域の形成物質に引き剥がし、次いで、水洗浄手段12が濾過器を通した水道水を被製版ロール1に噴射して被製版ロール1に付着しているアルカリ電解脱脂液を洗い流し、次いで、拭浄手段13がワイピングクロスで被製版ロール1を拭浄して洗浄水を拭き取る。必要に応じて設けられる不感脂化手段9により不感脂化処理が行なわれる。
【0043】
上記のように、保水性・保油性を有するクロムメッキの梨地表面にポジ情報の感脂性のインキ被着部を形成して版胴となし、最初に湿し水を十分に与えてインキ被着部以外に湿し水を保水させてから、油性インキおよび湿し水を与えて印刷を行なうと、感脂性のインキ被着部に油性インキが付着し、この油性インキ画像をブランケット胴に転写し、次いでブランケット胴と圧胴との間を通過する印刷用紙上にブランケット胴上の油性インキ画像を転移させることで一色分の印刷が行われる。印刷終了後は、溶剤洗浄手段10、電解脱脂手段11、水洗浄手段12、拭浄手段13でクリーニングすることでクロムメッキの梨地面は活性化して吸着性が高い保水性・保油性を有する状態に復元する。
多色刷りする場合には、図1に示す機上描画平版印刷装置が色の数だけ並べられ、各印刷ステーションで色分解された版胴が用意され、対応した色が印刷される。
【0044】
【発明の効果】
本願発明の機上描画平版印刷方法及び機上描画平版印刷装置によれば、
エンドレスの被製版ロールにフォトリソグラフィーに替えてインクジェット記録装置を用いて高精細なインキ被着部を簡便に形成してエンドレスオフセット版を製造でき、印刷終了後はインキ被着部を溶剤で洗い流すことにより何度でも反復使用することができ、自動給版装置や自動排版装置、版頭/尻くわえ装置等を必要としないからオフセット印刷機を簡素化できて、CTPを実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本願発明の単色印刷用の機上描画平版印刷装置の全体構成図を示す。
【符号の説明】
1・・・被製版ロール、2・・・ブランケット胴、3・・・圧胴、W・・・印刷ウエブ、4・・・インクジェット記録装置、4a・・・インクジェットノズル、4b・・・ヘッド移動手段、5・・・画像データ演算制御部、6・・・湿し水供給装置、7・・・印刷インキ供給装置、8・・・インキ定着手段、9・・・不感脂化手段、10・・・溶剤洗浄手段、11・・・電解脱脂手段、12・・・水洗浄手段、13・・・拭浄手段、14・・・ブランケット胴クリーニング手段、15・・・圧胴クリーニング手段、16・・・給紙装置、17・・・紙粉発生防止手段、

Claims (4)

  1. 印刷機に、外周面にクロムメッキが施されさらに梨地加工されて粗面化−表面積の拡大化により表面張力が極大化して親水性・親油性の物性領域を越えて吸着性が高い保水性・保油性を有する梨地面を備えた被製版ロールを装着し、該被製版ロールの表面をクリーニングして活性化して該表面にインクジェット記録装置のインクジェットノズルを近接して被製版ロールとインクジェットノズルに所要の相対的スキャニング動作を与えてデジタル画像データに基づいてインクジェットノズルからインクを噴射して被製版ロールにポジ画像のインキ受容領域を形成して版胴とし、該版胴に湿し水と油性インキを供給しインキ受容領域に油性インキを被着し、該インキ受容領域に被着した油性インキの像パターンを版胴と転がり接触回転するブランケット胴に転移させ、さらに該ブランケット胴と圧胴との間を挟圧されて通る被印刷物に油性インキの像パターンを転移させて印刷し、印刷終了後は被製版ロールの表面に付着し残っている油性インキの像パターン及びインキ受容領域を次の印刷サイクルで再使用できる状態にクリーニングすることを特徴とする,機上描画平版印刷方法。
  2. 前記クリーニングは、溶剤で被製版ロールの表面に付着し残っている油性インキの像パターン及びインキ受容領域を除去する第1段階処理と、被製版ロールをマイナス極としてロール表面を電解脱脂する第2段階処理と、ロール表面を水で洗浄する第3段階処理の組み合わせであることを特徴とする[請求項1]に記載の機上描画平版印刷方法。
  3. 版胴に湿し水と油性インキを供給して版胴に形成したインキ受容領域に油性インキを被着し、該インキ受容領域に被着した油性インキの像パターンを版胴と転がり接触回転するブランケット胴に転移させ、さらに該ブランケット胴と圧胴との間を挟圧されて通る被印刷物に油性インキの像パターンを転移させて印刷し、印刷終了後は被製版ロールの表面に付着し残っている油性インキの像パターン及びインキ受容領域を次の印刷サイクルで再使用できる状態にクリーニングする機上描画平版印刷装置において、
    版胴は、基材が、外周面にクロムメッキが施されさらに梨地加工されて粗面化−表面積の拡大化により表面張力が極大化して親水性・親油性の物性領域を越えて吸着性が高い保水性・保油性を有する梨地面を備えた被製版ロールであり、
    該被製版ロールにインクジェットノズルを近接して被製版ロールとインクジェットノズルに所要の相対的スキャニング動作を与えてデジタル画像データに基づいてインクジェットノズルからインクを噴射して被製版ロールにポジ画像のインキ受容領域を形成するインキジェットプリンタ装置を備え、
    印刷終了後は被製版ロールの表面に付着し残っている油性インキの像パターン及びインキ受容領域を次の印刷サイクルで再使用できる状態にクリーニングするクリーニング手段を備えていることを特徴とする,機上描画平版印刷装置。
  4. 前記クリーニング手段は、第1段階処理として溶剤で被製版ロールの表面に付着し残っている油性インキの像パターン及びインキ受容領域を除去する溶剤洗浄手段と、第2段階処理として被製版ロールをマイナス極としてアルカリ脱脂液に浸漬しロール表面を電解脱脂する電解脱脂手段と、第3段階処理としてロール表面を水で洗浄する水洗手段の組み合わせであることを特徴とする[請求項3]に記載の機上描画平版印刷装置。
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