JP2004046454A - 株式投資レーティング評価方法、システム、この方法をコンピュータに実行させるためのプログラム、このプログラムを記録した記録媒体 - Google Patents
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Abstract
【課題】アナリストが株式銘柄に付けたレーティングの信頼度を定量的に評価するための評価指標を提示する。
【解決手段】コンピュータが、株式アナリストが各自のレーティング対象銘柄に付けたレーティングの入力を受け付けるステップと、レーティング対象銘柄の夫々について、所定のベンチマークポートフォリオにおける構成比率と、前記入力されたレーティングとに応じた、仮想ポートフォリオへの組入れ比率を計算するステップと、前記ベンチマークポートフォリオの市場価格と、前記仮想ポートフォリオの各組入れ銘柄の組入れ比率および市場価格とに基づいて、前記レーティングに対する評価指標を計算するステップと、この計算した評価指標を出力する出力ステップとを実行する。
【選択図】 図9
【解決手段】コンピュータが、株式アナリストが各自のレーティング対象銘柄に付けたレーティングの入力を受け付けるステップと、レーティング対象銘柄の夫々について、所定のベンチマークポートフォリオにおける構成比率と、前記入力されたレーティングとに応じた、仮想ポートフォリオへの組入れ比率を計算するステップと、前記ベンチマークポートフォリオの市場価格と、前記仮想ポートフォリオの各組入れ銘柄の組入れ比率および市場価格とに基づいて、前記レーティングに対する評価指標を計算するステップと、この計算した評価指標を出力する出力ステップとを実行する。
【選択図】 図9
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、株式アナリストが各銘柄に対してした格付け(株式投資レーティング)の正しさを評価する方法、システム、この方法をコンピュータに実行させるためのプログラム、およびこのプログラムを記録した記録媒体に関する。
【0002】
【発明の背景】
株式ファンドは、投資家から出資された資金を株式に投資して運用することによりリターン(収益)を得ることを目的としている。したがって、株式ファンドにおいて高い収益を上げるには、値上がりの見込める銘柄を的確に予測して、その銘柄の組入れ比率を大きくすることが重要である。そこで、一般に、ファンドを運用するファンドマネージャーは、ファンドヘの組入れ比率を決定する際、各銘柄に対する株式アナリストのレーティングを参考にしている。各アナリストは、独自の情報網と情報検索手段を駆使するとともに自らの経験や知識に基づいて各株式銘柄に係わる情報を多岐に渡って調査し、将来の株価予想を例えば5段階程度で表したレーティングを行う。例えば、値上がりが高い確率で見込める場合にはレーティング「5」(最も強気)、値下がりが高い確率で見込める場合には「1」(最も弱気)等とレーティングを付けるのである。しかし、レーティングの信頼度は、各アナリストの力量によって大きく依存する。すなわち、同じ銘柄であってもアナリストが異なれば、レーティングの結果は必ずしも一致しないことになる。もちろん、同じアナリストであっても、そのレーティングの信頼度は常に一定ではない。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
このように、レーティングに不確実性が存在する以上、ファンドマネージャーは、その不確実性を考慮しながらファンドを運用しなくてはならない。しかし、従来、株式アナリストが行ったレーティングに対する評価は、各銘柄についてのレーティングの値と、当該銘柄のその後の株価変動とに基づいて行われている。例えば、レーティング「5」を付けた銘柄がその後値上がりすれば、そのレーティングは正しく、値下がりすれば、そのレーティングは正しくなかった等と判断するなどである。このように、従来の株式レーティングに対する評価は、各銘柄に付けたレーティングの値毎に、レーティング後の株価変動に基づいて行われていたため、各株式アナリストが行ったレーティングを客観的かつ定量的に判断することが難しかった。
【0004】
本発明は、実際にアナリストがしたレーティングの信頼度に関する評価を定量的に表す評価指標を提示できるようにすることを目的としている。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するため、本発明は、株式アナリストが株式銘柄に対して付けた投資レーティングを評価する方法であって、コンピュータが、
株式アナリストが各自のレーティング対象銘柄に付けたレーティングの入力を受け付けるレーティング入力ステップと、
前記レーティング対象銘柄の夫々について、所定のベンチマークポートフォリオにおける構成比率と前記入力されたレーティングとに応じた、仮想ポートフォリオへの組み入れ比率を計算する仮想ポートフォリオ計算ステップと、
前記ベンチマークポートフォリオの市場価格と、前記仮想ポートフォリオの各組入れ銘柄の組入れ比率および市場価格とに基づいて、前記レーティングに対する評価指標を計算する評価指標計算ステップと、
当該計算した評価指標を出力する出力ステップと、を実行することを特徴とする。
【0006】
本発明によれば、各銘柄について、アナリストにより付けられたレーティングと、ベンチマークポートフォリオにおける構成比率とに応じて仮想ポートフォリオへの各銘柄の組入れ率を決定する。この仮想ポートフォリオの価格は、組入れ銘柄の株価がアナリストによるレーティングに応じた値動きを示すほど、ベンチマークポートフォリオの価格に比べて高い値となる。したがって、本発明によれば、ベンチマークポートフォリオの市場価格と、前記仮想ポートフォリオの各組入れ銘柄の組入れ比率および市場価格とに基づいて、レーティングに対する定量的な評価指標を計算することができる。
【0007】
この場合、前記仮想ポートフォリオ計算ステップは、各銘柄について前記レーティングに応じた加重値を決定し、当該銘柄の前記ベンチマークポートフォリオにおける構成比率に前記決定した加重値を加えた比率を、前記仮想ポートフォリオへの組入れ比率として計算する構成比計算ステップを含むこととしてもよい。
【0008】
そして、この構成比計算ステップは、前記ベンチマークにおける構成比率に前記加重値を加算した値が負になる場合、当該加重値をゼロに設定するステップを含むこととしてもよい。
【0009】
また、前記構成比計算ステップは、前記レーティング対象銘柄のうちレーティングが入力されていない銘柄の前記加重値をゼロに設定するステップを含むこととしてもよい。
【0010】
また、前記構成比計算ステップは、アナリスト毎に各銘柄に設定された前記加重値を正負の符号別に合計し、各符号の合計値の絶対値があらかじめ設定された上限値を超える場合に、当該合計値の絶対値が当該上限値に一致するように前記加重値を補正する補正ステップを含むこととしてもよい。
【0011】
また、前記補正ステップは、前記上限値に一致するように補正された前記基準値の合計値が0になるように当該補正された基準値を再補正するステップを含むこととしてもよい。
【0012】
また、前記評価指標計算ステップは、前記仮想ポートフォリオへの組入れ比率を決定した時点から、所定期間が経過した時点までの間の前記ベンチマークポートフォリオについての収益率と、当該期間内での前記仮想ポートフォリオの収益率とに基づいて、前記評価指標を計算するステップを含むことを特徴とする方法。
【0013】
また、本発明は、株式アナリストが株式銘柄に対して付けた投資レーティングを評価するための方法であって、コンピュータが、
所定の株価指標が採用している各銘柄の時価総額の比率をベンチマークポートフォリオ構成比として取得するステップと、
所定のレーティング対象銘柄への格付けをレーティング値として受け付けるステップと、
各銘柄について入力されたレーティング値に応じた加重値を前記ベンチマークポートフォリオ構成比に加算して仮想ポートフォリオ構成比を求めるステップと、
前記所定の株価指標についての所定期間前後の市場価格と、前記仮想ポートフォリオへの各組入れ銘柄の前記所定期間前後の市場価格と、前記仮想ポートフォリオ構成比とに基づいて、前記レーティングに対する評価指標を計算する評価指標計算ステップと、
当該計算した評価指標を出力する出力ステップとを実行することを特徴とする。
【0014】
【発明の実施の形態】
===システム構成===
図1は本発明の実施例におけるレーティング評価システム(以下、評価システム)を含むネットワーク構成図を示している。アナリストやファンドマネージャーが操作するパーソナルコンピュータと同等の多数のクライアント端末1と、各種サーバーコンピュータ2とがLAN3に接続されている。LAN3上にある受信用サーバー2aは、株式情報を集約・管理する外部の株価データベース4にアクセスして相互にデータ通信を行う。本実施例では、商用の株価データベース4を利用している。
【0015】
分析サーバー2bは、本実施例の評価システムの主体であり、受信用サーバー2aに各銘柄の株価や、TOPIX採用銘柄の時価総額等の情報を株価データベース4より入手するように指示し、株価データベース4から受信用サーバー2a経由で入手した情報と各クライアント端末1からの入力情報とを蓄積・管理するとともに、これら各種情報に基づいてレーティングを評価するための各種資料を作成する
===入力情報===
クライアント端末1は、分析サーバー2bにて作成される資料を閲覧したりその資料に変更を加えたりするためのユーザインタフェースを提供するソフトウエアが実装されている。このソフトウエアは一般的な表計算ソフトであり、分析サーバー2bは閲覧に供される各種資料やクライアント端末1からのデータ入力を受け付けるための書式用紙(フォーム)や株価データベース5から取り寄せたデータおよびその加工データなどの一覧を前記表計算ソフト用のシートとして用意している。またクライアント端末2には、各種データを入力する際の支援ツールとして、メニュー形式のフォームが用意されている。
【0016】
ファンドマネージャーは、クライアント端末1の入力支援ツールを使い、所定のシートを分析サーバー2bより読み出し、そのシート上で投資対象となる(すなわち、アナリストがレーティング付けを行うべき)全銘柄(投資ユニバース)の構成を変更する。アナリストは、担当業種について、投資ユニバースから継続的に調査してレーティングを付与すべき銘柄(継続調査銘柄)を選定したり、その選定した銘柄に対するレーティングについての値を入力したりする。図2と図3にそれぞれ、継続調査銘柄を選定するためのメニュー画面とレーティング値を入力するためのメニュー画面を概略図として示した。
【0017】
なお、クライアント端末1にて入力される情報は、実際のファンド運用に利用されるものである。すなわち、ファンドマネージャーが、各アナリストにより入力されたレーティング値や株価データベースから入手した実際の株式市況に関する情報に基づいて自身が担当するファンドの運用指針を決定し、この指針に基づいて、ファンドにおける各銘柄の組入れ比率に反映させる。
【0018】
===レーティング評価方法の概略===
本実施例の評価システムは、アナリスト別にレーティングの正しさを評価する際の根拠となる定量的な情報を提示する。そのために、各銘柄へのレーティングに応じた比率で各銘柄を組入れた仮想ポートフォリオを構築する。そして、特定の株価指標(本実施形態では例えばTOPIX)をベンチマークとして、仮想ポートフォリオについてその各組入れ銘柄の株価および組入れ比率から計算した評価額と、ベンチマークの市場価格とに基づいて、ベンチマークに対して仮想ポートフォリオがどの程度良好な(あるいは悪い)パフォーマンスを示したかに応じた評価指標を算出する。
【0019】
===入力情報===
分析サーバー2bは、クライアント端末1から投資ユニバースの指定、継続調査銘柄の選択、レーティング値などの各種情報を随時受け取るとともに、株価データベースから全上場銘柄の株価、修正係数、TOPIX採用銘柄の時価総額などを取得する。なお修正係数は、周知の通り、株式分割などによる株価の変動を調整するための係数である。また、TOPIX採用銘柄の時価総額からTOPIXの構成比率が求められる。なお、図4にこれら入力情報の内訳を示した。
【0020】
===仮想ポートフォリオの作成規則===
図5は、本実施例の評価システムが対象としている全銘柄(ユニバース)についての内訳の一例を示している。投資ユニバースの銘柄数やTOPIX銘柄数、アナリストが継続調査する銘柄数などが設定されている。図6は、業種別の各担当アナリストによるレーティング状況を示している。本実施例において、評価システムが採用するレーティングは半年程度先までの期間を対象とした短期レーティングであり、レーティングは高い方から順に5,4,…,1の5段階の値が付与される。すなわち、レーティングの値が大きいほど、株式アナリストが株価の上昇見込みが大きいと予測していることを意味する。
【0021】
図7は、レーティング値に応じてベンチマーク構成比(TOPIX構成比:Wt%)に対して加減される加重値(以下、超過ウエイト)を示している。本実施形態では、TOPIX構成比Wtに超過ウエイトを加算することで、各銘柄の仮想ポートフォリオへの組入れ比率を決定する。図7に示すように、各銘柄のTOPIX構成比に対し、レーティング値5〜1に応じて2%〜−2%の超過ウエイトを加算することを基本としている。ただし、ある銘柄にレーティング値1または2が付けられ、その銘柄のTOPIX構成比に超過ウエイト(−2%または−1%)を加算したとき、その値が負になる場合は、超過ウエイトの初期値を−Wt%として、レーティング値を付与した時点では仮想ポートフォリオへの組入れ比率が負の値にならないようにしている。
【0022】
また、投資ユニバース中でレーティングを行っていない銘柄については、無条件にTOPIX構成比を相殺するように(つまり、TOPIX構成比に超過ウエイトを加算したときの値がゼロとなるように)初期値を−Wt%に設定している。この設定規則は、レーティングすべき銘柄に対してレーティングを行わなかったことに対しての制裁の意味を持つ。すなわち、レーティングを行わなかった銘柄が値上がりしても仮想ポートフォリオの価格が上がらないことで、アナリストはその値上がりについての予測を何ら行えていなかったことを仮想ポートフォリオに反映させているのである。なお、投資ユニバース外の銘柄については一律に超過ウエイトを0%に設定して、評価対象から除外している。
【0023】
===仮想ポートフォリオの構築===
本実施例において、分析サーバー2bは、日常業務に係わる処理やハードウエアに掛かる負荷などを考慮し、例えば毎週金曜日の定時に株価データベースから取得した情報と当該時点で入力済みのレーティング値とに基づいて、1週間に1度、仮想ポートフォリオを作成している。また、この仮想ポートフォリオについての損益結果を次週の同じ定時における株価や銘柄毎の収益率などに基づいて纏めることとしている。
【0024】
図8は、あるアナリストが担当業種の銘柄に対して行ったレーティングに基づいて仮想ポートフォリオを作成する手順を説明するための図である。また、図9は、本実施形態における仮想ポートフォリオの構築および評価指標の計算処理を表すフローチャートである。以下、図8および図9を参照して、本実施例における仮想ポートフォリオの作成手順を説明する。なお、図9のS100において、各株式アナリストはレーティングを入力している。また、分析サーバー2bは、まず、株価データベース4から取得したTOPIX採用銘柄の時価総額に基づいてTOPIX構成比を算出するとともに、各銘柄を担当のアナリスト毎に振り分ける(S102)。
【0025】
この状態で、アナリストが継続調査銘柄に対して付けたレーティング値に対して、上述の作成規則に従って超過ウエイトの初期値を対応付けする(S104;第1段階)。ここで、正または負の符号別の超過ウエイトの絶対値の合計が所定の上限値(本例では10%)を越えた場合、当該合計値がその上限値と一致するように、該当する銘柄の超過ウエイトを補正する(S106;第2段階)。このように超過ウエイトの合計の絶対値に上限を設けることで、特定の銘柄の組入れ比率が過大となるのを防止して、その銘柄の値下がりに伴うリスクを抑えるようにしている。また、業種間でかかるリスクの差が大きくならないようにする意味もある。本実施例では前記上限値が10%であり、図8の例では、10の銘柄に対して正の超過ウエイトが加算され、超過ウエイト分の合計が12%となっている。そこで、この12%を上限値の10%に正規化するために、該当する銘柄に対応付けされた第1段階の超過ウエイト(2%または1%)に10/12を乗算する。
【0026】
つぎに、正の超過ウエイトの合計と負の超過ウエイトの合計の絶対値とが一致するように(つまり、超過ウエイトの合計値がゼロとなるように)、投資ユニバース各銘柄の超過ウエイトを調整する(S108;第3段階)。これは、TOPIX構成比の合計が100%であり、仮想ポートフォリオの構成比合計も100%にする必要があるからである。図8の例では、第2段階における負の超過ウエイトの合計が−0.1952%であり、正の超過ウエイトの合計が10%である。この時点で正と負の超過ウエイトの合計は9.8048%であり、この合計を正の超過ウエイトに該当しない全ての銘柄の数26で除算して0.3771%を得る。そして、この0.3771%を該当する26銘柄の第2段階までの超過ウエイトから差し引く(超過ウエイトに−0.3771%を加算する)ことで最終的な超過ウエイトが求められる。
【0027】
このようにして求められた最終的な超過ウエイトをTOPIX構成比Wtに加算することで仮想ポートフォリオにおける構成比(Wf)を決定する(S110)。なお参考までに、図10に正負の超過ウエイトがともに10%未満となる例を示した。この例では、第2段階の計算は不要となる。
【0028】
===出力情報===
分析サーバー2bは、仮想ポートフォリオを作成してからつぎの仮想ポートフォリオの作成時点になると、この時点における仮想ポートフォリオを作成するとともに、以下に述べるように、前回作成した仮想ポートフォリオおよびTOPIXについての収益率から、レーティングに対する評価指標を計算する(S112)。
【0029】
図11に損益の算出例を図示した。まず、株価データベースより取得される各銘柄についての株価と修正係数とに基づいて各銘柄の収益率を求める。なお収益率は、株価がKからK’に変動し、各時点での修正係数がtおよびt’であるとして、
収益率T=K’×t’/(K×t)
の計算によって求められる。
【0030】
つぎに、各銘柄の収益率TにTOPIX構成比Wtを乗算して、TOPIXの全収益に占める銘柄別の収益を求める。同様にして、収益率Tに仮想ポートフォリオ構成比Wfを乗算して仮想ポートフォリオにおける銘柄別の収益を求める。そして、これら2つの銘柄別収益の差を個別銘柄寄与度として求める。この個別銘柄寄与度は、TOPIXに対する仮想ポートフォリオの損益を銘柄毎に表したものであり、アナリストが各銘柄に対してしたレーティングの正しさが反映されている。したがって、この個別銘柄寄与度はアナリストが各銘柄にしたレーティングの正しさを評価するための指標となる。
【0031】
また、分析サーバー2bは、アナリスト毎に個別銘柄寄与度の合計値をアナリストの最終的な超過リターン(これがレーティングに対する最終的な評価指標となる)として求める。そして、全アナリストについての寄与度を集計する。図12にその集計結果となる仮想ファンド全体における各アナリスト別の寄与度一覧表の概略図を示した。アナリスト毎に担当業種と正の超過ウエイトの合計値と超過リターンとが一覧表に纏められている。なお正の超過ウエイトの合計値は、仮想ファンドにおけるリスクを計るための尺度となる。また、この週次毎に作成される一覧表を長期間に渡って追跡していけば、各アナリストの寄与度の変動状態も観察でき、レーティングの信頼性をより精度良く評価することができる。
【0032】
以上説明したように、本実施形態によれば、株式アナリストが各銘柄に付けたレーティングの値が大きいほど高い組入れ比率となるように各銘柄を組入れた仮想ポートフォリオを構築する。この仮想ポートフォリオは、組入れ比率の高い銘柄、つまり、株式アナリストが高いレーティングを付けた銘柄が値上がりするほど、価格が高くなる。したがって、仮想ポートフォリオの収益がベンチマークであるTOPIXの収益に対して高くなるほど、株式アナリストが付けたレーティングは正しいということができるから、この仮想ポートフォリオの収益と、ベンチマークであるTOPIXの収益との対比に基づいて、レーティングの正しさを評価するための評価指標を算出することが可能となる。
【0033】
このように、本実施形態によれば、各株式アナリストのレーティングの正しさについての客観的かつ定量的な評価指標を得ることができる。かかる評価指標は、ファンドマネージャーが実際のファンドを運用する際に、その方針決定に対して有効な資料となる。また、レーティング対して大きな責任があることをアナリストに再認識させることができ、それによって、レーティングの信頼性を向上させることが期待できる。
【0034】
【発明の効果】
本発明によれば、アナリストによるレーティングの正しさを定量的に表す評価指標を提示することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例におけるレーティング評価システムを含むネットワーク構成図である。
【図2】上記レーティング評価システムに継続調査銘柄を設定する際のユーザインタフェースの概略図である。
【図3】上記レーティング評価システムに継続調査銘柄に対するレーティング値を入力する際のユーザインタフェースの概略図である。
【図4】上記レーティング評価システムにて使用される各種情報の内訳を示す概略図である。
【図5】上記レーティング評価システムが対象とする銘柄の内訳を示す概略図である。
【図6】各業種の担当アナリストがしたレーティングの状況を示す概略図である。
【図7】上記レーティング評価システムにて仮想ポートフォリオを作成する際の基本的な規則の概略図である。
【図8】あるアナリストがしたレーティングに基づいて仮想ポートフォリオを作成する手順を説明するための図である。
【図9】本実施形態のシステムにおける処理の流れを表すフローチャートである。
【図10】別のレーティングに基づく仮想ポートフォリオの例を示す図である。
【図11】仮想ポートフォリオの損益の計算図である。
【図12】全アナリストについての業種別仮想ポートフォリオを集約した一覧表の概略図である。
【符号の説明】
1 クライアント端末
2a 受信用サーバー
2b 分析サーバー
4 株価データベース
【発明の属する技術分野】
本発明は、株式アナリストが各銘柄に対してした格付け(株式投資レーティング)の正しさを評価する方法、システム、この方法をコンピュータに実行させるためのプログラム、およびこのプログラムを記録した記録媒体に関する。
【0002】
【発明の背景】
株式ファンドは、投資家から出資された資金を株式に投資して運用することによりリターン(収益)を得ることを目的としている。したがって、株式ファンドにおいて高い収益を上げるには、値上がりの見込める銘柄を的確に予測して、その銘柄の組入れ比率を大きくすることが重要である。そこで、一般に、ファンドを運用するファンドマネージャーは、ファンドヘの組入れ比率を決定する際、各銘柄に対する株式アナリストのレーティングを参考にしている。各アナリストは、独自の情報網と情報検索手段を駆使するとともに自らの経験や知識に基づいて各株式銘柄に係わる情報を多岐に渡って調査し、将来の株価予想を例えば5段階程度で表したレーティングを行う。例えば、値上がりが高い確率で見込める場合にはレーティング「5」(最も強気)、値下がりが高い確率で見込める場合には「1」(最も弱気)等とレーティングを付けるのである。しかし、レーティングの信頼度は、各アナリストの力量によって大きく依存する。すなわち、同じ銘柄であってもアナリストが異なれば、レーティングの結果は必ずしも一致しないことになる。もちろん、同じアナリストであっても、そのレーティングの信頼度は常に一定ではない。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
このように、レーティングに不確実性が存在する以上、ファンドマネージャーは、その不確実性を考慮しながらファンドを運用しなくてはならない。しかし、従来、株式アナリストが行ったレーティングに対する評価は、各銘柄についてのレーティングの値と、当該銘柄のその後の株価変動とに基づいて行われている。例えば、レーティング「5」を付けた銘柄がその後値上がりすれば、そのレーティングは正しく、値下がりすれば、そのレーティングは正しくなかった等と判断するなどである。このように、従来の株式レーティングに対する評価は、各銘柄に付けたレーティングの値毎に、レーティング後の株価変動に基づいて行われていたため、各株式アナリストが行ったレーティングを客観的かつ定量的に判断することが難しかった。
【0004】
本発明は、実際にアナリストがしたレーティングの信頼度に関する評価を定量的に表す評価指標を提示できるようにすることを目的としている。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するため、本発明は、株式アナリストが株式銘柄に対して付けた投資レーティングを評価する方法であって、コンピュータが、
株式アナリストが各自のレーティング対象銘柄に付けたレーティングの入力を受け付けるレーティング入力ステップと、
前記レーティング対象銘柄の夫々について、所定のベンチマークポートフォリオにおける構成比率と前記入力されたレーティングとに応じた、仮想ポートフォリオへの組み入れ比率を計算する仮想ポートフォリオ計算ステップと、
前記ベンチマークポートフォリオの市場価格と、前記仮想ポートフォリオの各組入れ銘柄の組入れ比率および市場価格とに基づいて、前記レーティングに対する評価指標を計算する評価指標計算ステップと、
当該計算した評価指標を出力する出力ステップと、を実行することを特徴とする。
【0006】
本発明によれば、各銘柄について、アナリストにより付けられたレーティングと、ベンチマークポートフォリオにおける構成比率とに応じて仮想ポートフォリオへの各銘柄の組入れ率を決定する。この仮想ポートフォリオの価格は、組入れ銘柄の株価がアナリストによるレーティングに応じた値動きを示すほど、ベンチマークポートフォリオの価格に比べて高い値となる。したがって、本発明によれば、ベンチマークポートフォリオの市場価格と、前記仮想ポートフォリオの各組入れ銘柄の組入れ比率および市場価格とに基づいて、レーティングに対する定量的な評価指標を計算することができる。
【0007】
この場合、前記仮想ポートフォリオ計算ステップは、各銘柄について前記レーティングに応じた加重値を決定し、当該銘柄の前記ベンチマークポートフォリオにおける構成比率に前記決定した加重値を加えた比率を、前記仮想ポートフォリオへの組入れ比率として計算する構成比計算ステップを含むこととしてもよい。
【0008】
そして、この構成比計算ステップは、前記ベンチマークにおける構成比率に前記加重値を加算した値が負になる場合、当該加重値をゼロに設定するステップを含むこととしてもよい。
【0009】
また、前記構成比計算ステップは、前記レーティング対象銘柄のうちレーティングが入力されていない銘柄の前記加重値をゼロに設定するステップを含むこととしてもよい。
【0010】
また、前記構成比計算ステップは、アナリスト毎に各銘柄に設定された前記加重値を正負の符号別に合計し、各符号の合計値の絶対値があらかじめ設定された上限値を超える場合に、当該合計値の絶対値が当該上限値に一致するように前記加重値を補正する補正ステップを含むこととしてもよい。
【0011】
また、前記補正ステップは、前記上限値に一致するように補正された前記基準値の合計値が0になるように当該補正された基準値を再補正するステップを含むこととしてもよい。
【0012】
また、前記評価指標計算ステップは、前記仮想ポートフォリオへの組入れ比率を決定した時点から、所定期間が経過した時点までの間の前記ベンチマークポートフォリオについての収益率と、当該期間内での前記仮想ポートフォリオの収益率とに基づいて、前記評価指標を計算するステップを含むことを特徴とする方法。
【0013】
また、本発明は、株式アナリストが株式銘柄に対して付けた投資レーティングを評価するための方法であって、コンピュータが、
所定の株価指標が採用している各銘柄の時価総額の比率をベンチマークポートフォリオ構成比として取得するステップと、
所定のレーティング対象銘柄への格付けをレーティング値として受け付けるステップと、
各銘柄について入力されたレーティング値に応じた加重値を前記ベンチマークポートフォリオ構成比に加算して仮想ポートフォリオ構成比を求めるステップと、
前記所定の株価指標についての所定期間前後の市場価格と、前記仮想ポートフォリオへの各組入れ銘柄の前記所定期間前後の市場価格と、前記仮想ポートフォリオ構成比とに基づいて、前記レーティングに対する評価指標を計算する評価指標計算ステップと、
当該計算した評価指標を出力する出力ステップとを実行することを特徴とする。
【0014】
【発明の実施の形態】
===システム構成===
図1は本発明の実施例におけるレーティング評価システム(以下、評価システム)を含むネットワーク構成図を示している。アナリストやファンドマネージャーが操作するパーソナルコンピュータと同等の多数のクライアント端末1と、各種サーバーコンピュータ2とがLAN3に接続されている。LAN3上にある受信用サーバー2aは、株式情報を集約・管理する外部の株価データベース4にアクセスして相互にデータ通信を行う。本実施例では、商用の株価データベース4を利用している。
【0015】
分析サーバー2bは、本実施例の評価システムの主体であり、受信用サーバー2aに各銘柄の株価や、TOPIX採用銘柄の時価総額等の情報を株価データベース4より入手するように指示し、株価データベース4から受信用サーバー2a経由で入手した情報と各クライアント端末1からの入力情報とを蓄積・管理するとともに、これら各種情報に基づいてレーティングを評価するための各種資料を作成する
===入力情報===
クライアント端末1は、分析サーバー2bにて作成される資料を閲覧したりその資料に変更を加えたりするためのユーザインタフェースを提供するソフトウエアが実装されている。このソフトウエアは一般的な表計算ソフトであり、分析サーバー2bは閲覧に供される各種資料やクライアント端末1からのデータ入力を受け付けるための書式用紙(フォーム)や株価データベース5から取り寄せたデータおよびその加工データなどの一覧を前記表計算ソフト用のシートとして用意している。またクライアント端末2には、各種データを入力する際の支援ツールとして、メニュー形式のフォームが用意されている。
【0016】
ファンドマネージャーは、クライアント端末1の入力支援ツールを使い、所定のシートを分析サーバー2bより読み出し、そのシート上で投資対象となる(すなわち、アナリストがレーティング付けを行うべき)全銘柄(投資ユニバース)の構成を変更する。アナリストは、担当業種について、投資ユニバースから継続的に調査してレーティングを付与すべき銘柄(継続調査銘柄)を選定したり、その選定した銘柄に対するレーティングについての値を入力したりする。図2と図3にそれぞれ、継続調査銘柄を選定するためのメニュー画面とレーティング値を入力するためのメニュー画面を概略図として示した。
【0017】
なお、クライアント端末1にて入力される情報は、実際のファンド運用に利用されるものである。すなわち、ファンドマネージャーが、各アナリストにより入力されたレーティング値や株価データベースから入手した実際の株式市況に関する情報に基づいて自身が担当するファンドの運用指針を決定し、この指針に基づいて、ファンドにおける各銘柄の組入れ比率に反映させる。
【0018】
===レーティング評価方法の概略===
本実施例の評価システムは、アナリスト別にレーティングの正しさを評価する際の根拠となる定量的な情報を提示する。そのために、各銘柄へのレーティングに応じた比率で各銘柄を組入れた仮想ポートフォリオを構築する。そして、特定の株価指標(本実施形態では例えばTOPIX)をベンチマークとして、仮想ポートフォリオについてその各組入れ銘柄の株価および組入れ比率から計算した評価額と、ベンチマークの市場価格とに基づいて、ベンチマークに対して仮想ポートフォリオがどの程度良好な(あるいは悪い)パフォーマンスを示したかに応じた評価指標を算出する。
【0019】
===入力情報===
分析サーバー2bは、クライアント端末1から投資ユニバースの指定、継続調査銘柄の選択、レーティング値などの各種情報を随時受け取るとともに、株価データベースから全上場銘柄の株価、修正係数、TOPIX採用銘柄の時価総額などを取得する。なお修正係数は、周知の通り、株式分割などによる株価の変動を調整するための係数である。また、TOPIX採用銘柄の時価総額からTOPIXの構成比率が求められる。なお、図4にこれら入力情報の内訳を示した。
【0020】
===仮想ポートフォリオの作成規則===
図5は、本実施例の評価システムが対象としている全銘柄(ユニバース)についての内訳の一例を示している。投資ユニバースの銘柄数やTOPIX銘柄数、アナリストが継続調査する銘柄数などが設定されている。図6は、業種別の各担当アナリストによるレーティング状況を示している。本実施例において、評価システムが採用するレーティングは半年程度先までの期間を対象とした短期レーティングであり、レーティングは高い方から順に5,4,…,1の5段階の値が付与される。すなわち、レーティングの値が大きいほど、株式アナリストが株価の上昇見込みが大きいと予測していることを意味する。
【0021】
図7は、レーティング値に応じてベンチマーク構成比(TOPIX構成比:Wt%)に対して加減される加重値(以下、超過ウエイト)を示している。本実施形態では、TOPIX構成比Wtに超過ウエイトを加算することで、各銘柄の仮想ポートフォリオへの組入れ比率を決定する。図7に示すように、各銘柄のTOPIX構成比に対し、レーティング値5〜1に応じて2%〜−2%の超過ウエイトを加算することを基本としている。ただし、ある銘柄にレーティング値1または2が付けられ、その銘柄のTOPIX構成比に超過ウエイト(−2%または−1%)を加算したとき、その値が負になる場合は、超過ウエイトの初期値を−Wt%として、レーティング値を付与した時点では仮想ポートフォリオへの組入れ比率が負の値にならないようにしている。
【0022】
また、投資ユニバース中でレーティングを行っていない銘柄については、無条件にTOPIX構成比を相殺するように(つまり、TOPIX構成比に超過ウエイトを加算したときの値がゼロとなるように)初期値を−Wt%に設定している。この設定規則は、レーティングすべき銘柄に対してレーティングを行わなかったことに対しての制裁の意味を持つ。すなわち、レーティングを行わなかった銘柄が値上がりしても仮想ポートフォリオの価格が上がらないことで、アナリストはその値上がりについての予測を何ら行えていなかったことを仮想ポートフォリオに反映させているのである。なお、投資ユニバース外の銘柄については一律に超過ウエイトを0%に設定して、評価対象から除外している。
【0023】
===仮想ポートフォリオの構築===
本実施例において、分析サーバー2bは、日常業務に係わる処理やハードウエアに掛かる負荷などを考慮し、例えば毎週金曜日の定時に株価データベースから取得した情報と当該時点で入力済みのレーティング値とに基づいて、1週間に1度、仮想ポートフォリオを作成している。また、この仮想ポートフォリオについての損益結果を次週の同じ定時における株価や銘柄毎の収益率などに基づいて纏めることとしている。
【0024】
図8は、あるアナリストが担当業種の銘柄に対して行ったレーティングに基づいて仮想ポートフォリオを作成する手順を説明するための図である。また、図9は、本実施形態における仮想ポートフォリオの構築および評価指標の計算処理を表すフローチャートである。以下、図8および図9を参照して、本実施例における仮想ポートフォリオの作成手順を説明する。なお、図9のS100において、各株式アナリストはレーティングを入力している。また、分析サーバー2bは、まず、株価データベース4から取得したTOPIX採用銘柄の時価総額に基づいてTOPIX構成比を算出するとともに、各銘柄を担当のアナリスト毎に振り分ける(S102)。
【0025】
この状態で、アナリストが継続調査銘柄に対して付けたレーティング値に対して、上述の作成規則に従って超過ウエイトの初期値を対応付けする(S104;第1段階)。ここで、正または負の符号別の超過ウエイトの絶対値の合計が所定の上限値(本例では10%)を越えた場合、当該合計値がその上限値と一致するように、該当する銘柄の超過ウエイトを補正する(S106;第2段階)。このように超過ウエイトの合計の絶対値に上限を設けることで、特定の銘柄の組入れ比率が過大となるのを防止して、その銘柄の値下がりに伴うリスクを抑えるようにしている。また、業種間でかかるリスクの差が大きくならないようにする意味もある。本実施例では前記上限値が10%であり、図8の例では、10の銘柄に対して正の超過ウエイトが加算され、超過ウエイト分の合計が12%となっている。そこで、この12%を上限値の10%に正規化するために、該当する銘柄に対応付けされた第1段階の超過ウエイト(2%または1%)に10/12を乗算する。
【0026】
つぎに、正の超過ウエイトの合計と負の超過ウエイトの合計の絶対値とが一致するように(つまり、超過ウエイトの合計値がゼロとなるように)、投資ユニバース各銘柄の超過ウエイトを調整する(S108;第3段階)。これは、TOPIX構成比の合計が100%であり、仮想ポートフォリオの構成比合計も100%にする必要があるからである。図8の例では、第2段階における負の超過ウエイトの合計が−0.1952%であり、正の超過ウエイトの合計が10%である。この時点で正と負の超過ウエイトの合計は9.8048%であり、この合計を正の超過ウエイトに該当しない全ての銘柄の数26で除算して0.3771%を得る。そして、この0.3771%を該当する26銘柄の第2段階までの超過ウエイトから差し引く(超過ウエイトに−0.3771%を加算する)ことで最終的な超過ウエイトが求められる。
【0027】
このようにして求められた最終的な超過ウエイトをTOPIX構成比Wtに加算することで仮想ポートフォリオにおける構成比(Wf)を決定する(S110)。なお参考までに、図10に正負の超過ウエイトがともに10%未満となる例を示した。この例では、第2段階の計算は不要となる。
【0028】
===出力情報===
分析サーバー2bは、仮想ポートフォリオを作成してからつぎの仮想ポートフォリオの作成時点になると、この時点における仮想ポートフォリオを作成するとともに、以下に述べるように、前回作成した仮想ポートフォリオおよびTOPIXについての収益率から、レーティングに対する評価指標を計算する(S112)。
【0029】
図11に損益の算出例を図示した。まず、株価データベースより取得される各銘柄についての株価と修正係数とに基づいて各銘柄の収益率を求める。なお収益率は、株価がKからK’に変動し、各時点での修正係数がtおよびt’であるとして、
収益率T=K’×t’/(K×t)
の計算によって求められる。
【0030】
つぎに、各銘柄の収益率TにTOPIX構成比Wtを乗算して、TOPIXの全収益に占める銘柄別の収益を求める。同様にして、収益率Tに仮想ポートフォリオ構成比Wfを乗算して仮想ポートフォリオにおける銘柄別の収益を求める。そして、これら2つの銘柄別収益の差を個別銘柄寄与度として求める。この個別銘柄寄与度は、TOPIXに対する仮想ポートフォリオの損益を銘柄毎に表したものであり、アナリストが各銘柄に対してしたレーティングの正しさが反映されている。したがって、この個別銘柄寄与度はアナリストが各銘柄にしたレーティングの正しさを評価するための指標となる。
【0031】
また、分析サーバー2bは、アナリスト毎に個別銘柄寄与度の合計値をアナリストの最終的な超過リターン(これがレーティングに対する最終的な評価指標となる)として求める。そして、全アナリストについての寄与度を集計する。図12にその集計結果となる仮想ファンド全体における各アナリスト別の寄与度一覧表の概略図を示した。アナリスト毎に担当業種と正の超過ウエイトの合計値と超過リターンとが一覧表に纏められている。なお正の超過ウエイトの合計値は、仮想ファンドにおけるリスクを計るための尺度となる。また、この週次毎に作成される一覧表を長期間に渡って追跡していけば、各アナリストの寄与度の変動状態も観察でき、レーティングの信頼性をより精度良く評価することができる。
【0032】
以上説明したように、本実施形態によれば、株式アナリストが各銘柄に付けたレーティングの値が大きいほど高い組入れ比率となるように各銘柄を組入れた仮想ポートフォリオを構築する。この仮想ポートフォリオは、組入れ比率の高い銘柄、つまり、株式アナリストが高いレーティングを付けた銘柄が値上がりするほど、価格が高くなる。したがって、仮想ポートフォリオの収益がベンチマークであるTOPIXの収益に対して高くなるほど、株式アナリストが付けたレーティングは正しいということができるから、この仮想ポートフォリオの収益と、ベンチマークであるTOPIXの収益との対比に基づいて、レーティングの正しさを評価するための評価指標を算出することが可能となる。
【0033】
このように、本実施形態によれば、各株式アナリストのレーティングの正しさについての客観的かつ定量的な評価指標を得ることができる。かかる評価指標は、ファンドマネージャーが実際のファンドを運用する際に、その方針決定に対して有効な資料となる。また、レーティング対して大きな責任があることをアナリストに再認識させることができ、それによって、レーティングの信頼性を向上させることが期待できる。
【0034】
【発明の効果】
本発明によれば、アナリストによるレーティングの正しさを定量的に表す評価指標を提示することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例におけるレーティング評価システムを含むネットワーク構成図である。
【図2】上記レーティング評価システムに継続調査銘柄を設定する際のユーザインタフェースの概略図である。
【図3】上記レーティング評価システムに継続調査銘柄に対するレーティング値を入力する際のユーザインタフェースの概略図である。
【図4】上記レーティング評価システムにて使用される各種情報の内訳を示す概略図である。
【図5】上記レーティング評価システムが対象とする銘柄の内訳を示す概略図である。
【図6】各業種の担当アナリストがしたレーティングの状況を示す概略図である。
【図7】上記レーティング評価システムにて仮想ポートフォリオを作成する際の基本的な規則の概略図である。
【図8】あるアナリストがしたレーティングに基づいて仮想ポートフォリオを作成する手順を説明するための図である。
【図9】本実施形態のシステムにおける処理の流れを表すフローチャートである。
【図10】別のレーティングに基づく仮想ポートフォリオの例を示す図である。
【図11】仮想ポートフォリオの損益の計算図である。
【図12】全アナリストについての業種別仮想ポートフォリオを集約した一覧表の概略図である。
【符号の説明】
1 クライアント端末
2a 受信用サーバー
2b 分析サーバー
4 株価データベース
Claims (17)
- 株式アナリストが株式銘柄に対して付けた投資レーティングを評価する方法であって、コンピュータが、
株式アナリストが各自のレーティング対象銘柄に付けたレーティングの入力を受け付けるレーティング入力ステップと、
前記レーティング対象銘柄の夫々について、所定のベンチマークポートフォリオにおける構成比率と前記入力されたレーティングとに応じた、仮想ポートフォリオへの組み入れ比率を計算する仮想ポートフォリオ計算ステップと、
前記ベンチマークポートフォリオの市場価格と、前記仮想ポートフォリオの各組入れ銘柄の組入れ比率および市場価格とに基づいて、前記レーティングに対する評価指標を計算する評価指標計算ステップと、
当該計算した評価指標を出力する出力ステップと、を実行することを特徴とする方法。 - 請求項1記載の株式投資レーティング評価方法において、
前記仮想ポートフォリオ計算ステップは、各銘柄について前記レーティングに応じた加重値を決定し、この決定した加重値を当該銘柄の前記ベンチマークポートフォリオにおける構成比率に加える構成比計算ステップを含むことを特徴とする方法。 - 請求項2記載の株式投資レーティング評価方法において、前記構成比計算ステップは、前記ベンチマークポートフォリオにおける構成比率に前記加重値を加算した値が負になる場合、当該加重値を、前記ベンチマークポートフォリオにおける構成比率にマイナス符号を付けた値に設定するステップを含むことを特徴とするレーティング評価方法。
- 請求項2または3記載の株式投資レーティング評価方法において、前記構成比計算ステップは、前記レーティング対象銘柄のうちレーティングが入力されていない銘柄の前記加重値をゼロに設定するステップを含むことを特徴とするレーティング評価方法。
- 請求項1〜4のうち何れか1項記載の株式投資レーティング評価方法において、前記構成比計算ステップは、アナリスト毎に各銘柄に設定された前記加重値を正負の符号別に合計し、各符号の合計値の絶対値があらかじめ設定された上限値を超える場合に、当該合計値の絶対値が当該上限値に一致するように前記加重値を補正する補正ステップを含むことを特徴とするレーティング評価方法。
- 請求項5記載の株式投資レーティング評価方法において、前記補正ステップは、前記上限値に一致するように補正された前記基準値の合計値が0になるように当該補正された加重値を再補正するステップを含むことを特徴とするレーティング評価方法。
- 請求項1〜6のうち何れか1項記載の株式投資レーティング評価方法において、
前記評価指標計算ステップは、前記仮想ポートフォリオへの組入れ比率を決定した時点から、所定期間が経過した時点までの間の前記ベンチマークポートフォリオについての収益率と、当該期間内での前記仮想ポートフォリオの収益率とに基づいて、前記評価指標を計算するステップを含むことを特徴とする方法。 - 株式アナリストが株式銘柄に対して付けた投資レーティングを評価するための方法であって、コンピュータが、
所定の株価指標が採用している各銘柄の時価総額の比率をベンチマークポートフォリオ構成比として取得するステップと、
所定のレーティング対象銘柄への格付けをレーティング値として受け付けるステップと、
各銘柄について入力されたレーティング値に応じた加重値を前記ベンチマークポートフォリオ構成比に加算して仮想ポートフォリオ構成比を求めるステップと、
前記所定の株価指標についての所定期間前後の市場価格と、前記仮想ポートフォリオへの各組入れ銘柄の前記所定期間前後の市場価格と、前記仮想ポートフォリオ構成比とに基づいて、前記レーティングに対する評価指標を計算する評価指標計算ステップと、
当該計算した評価指標を出力する出力ステップとを実行することを特徴とする株式投資レーティング評価方法。 - 請求項1〜8のうち何れか1項記載の方法をコンピュータに実行させるためのプログラム。
- 請求項9記載のプログラムを記録した記録媒体。
- 株式アナリストが株式銘柄に対して付けた投資レーティングを評価するためのシステムであって、
株式アナリストが各自のレーティング対象銘柄に付けたレーティングの入力を受け付けるレーティング入力手段と、
前記レーティング対象銘柄の夫々について、所定のベンチマークポートフォリオにおける構成比率と前記入力されたレーティングとに応じた、仮想ポートフォリオへの組入れ比率を計算する仮想ポートフォリオ計算手段と、
前記ベンチマークポートフォリオの市場価格と、前記仮想ポートフォリオの各組入れ銘柄の組入れ比率および市場価格とに基づいて、前記レーティングに対する評価指標を計算する評価指標計算手段と、
当該計算した評価指標を出力する出力手段と、を実行することを特徴とするシステム。 - 請求項11記載の株式投資レーティング評価システムにおいて、
前記仮想ポートフォリオ計算手段は、各銘柄について前記レーティングに応じた加重値を決定し、この決定した加重値を当該銘柄の前記ベンチマークポートフォリオにおける構成比率に加える構成比計算手段を含むことを特徴とするシステム。 - 請求項12記載の株式投資レーティング評価システムにおいて、前記構成比計算手段は、前記ベンチマークにおける構成比率に前記加重値を加算した値が負になる場合、当該加重値を、前記ベンチマークポートフォリオにおける構成比率にマイナス符号を付けた値に設定する手段を含むことを特徴とするレーティング評価システム。
- 請求項12または13記載の株式投資レーティング評価システムにおいて、前記構成比計算手段は、前記レーティング対象銘柄のうちレーティングが入力されていない銘柄の前記加重値をゼロに設定する手段を含むことを特徴とするレーティング評価システム。
- 請求項11〜14のうち何れか1項記載の株式投資レーティング評価システムにおいて、前記構成比計算手段は、アナリスト毎に各銘柄に設定された前記加重値を正負の符号別に合計し、各符号の合計値の絶対値があらかじめ設定された上限値を超える場合に、当該合計値の絶対値が当該上限値に一致するように前記加重値を補正する補正手段を含むことを特徴とするレーティング評価システム。
- 請求項15記載の株式投資レーティング評価システムにおいて、前記補正手段は、前記上限値に一致するように補正された前記基準値の合計値が0になるように当該補正された基準値を再補正する手段を含むことを特徴とするレーティング評価システム。
- 請求項11〜16のうち何れか1項記載の株式投資レーティング評価システムにおいて、
前記評価指標計算手段は、前記仮想ポートフォリオへの組入れ比率を決定した時点から、所定期間が経過した時点までの間の前記ベンチマークポートフォリオについての収益率と、当該期間内での前記仮想ポートフォリオの収益率とに基づいて、前記評価指標を計算する手段を含むことを特徴とするシステム。
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