JP2004045965A - 誘電体多層膜フィルタおよびこれを用いた光部品 - Google Patents

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野口 善清
Toshisada Sekiguchi
関口 利貞
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Abstract

【課題】エルビウム添加光ファイバなどの利得波長特性を平坦化し、波長特性のリップルを低減する誘電体多層膜フィルタおよびこれを用いた光部品を提供する。
【解決手段】ガラス基板11上に屈折率の異なる薄膜が多層に積層された誘電体多層膜13が設けられ、ガラス基板11は、その出射端面11aが誘電体多層膜13の表面に対して斜めに形成された楔状である誘電体多層膜フィルタ20。ガラス基板11の光の出射端面11aに、反射防止コートを形成する。誘電体多層膜フィルタ20と、一対のコリメータレンズとを備えた光部品であって、一対のコリメータレンズの間に誘電体多層膜フィルタ20が挟持された光部品。
【選択図】    図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、光通信ネットワークで用いられる誘電体多層膜フィルタおよびこれを用いた光部品に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
波長多重光通信システムにおいては、光増幅器の利得を等化するための利得等化フィルタや、信号光と励起光とを合波分波する波長多重フィルタ、または高密度波長多重光通信における光合分波器の狭帯域バンドパスフィルタなどとして、誘電体多層膜フィルタが用いられている。
【0003】
図4は、従来の誘電体多層膜フィルタを示す概略構成図である。
この誘電体多層膜フィルタ10は、ガラス基板1上に、2種類以上の屈折率の異なる薄膜2、2、・・・が多層に積層された誘電体多層膜3が設けられた光フィルタである。この誘電体多層膜フィルタ10に、誘電体多層膜3から光を入射すると、特定の波長の光を透過して出射端面1aから出射し、また、その他の波長の光を反射して誘電体多層膜3の表面3aから出射する。さらに、この誘電体多層膜フィルタ10では、誘電体多層膜3から光を入射すると、屈折率の異なる薄膜2、2、・・・の境界で反射した光が重なって干渉し、透過率や反射率の波長依存性や偏光依存性が生じる。
このような誘電体多層膜フィルタとしては、利得平坦化フィルタ(Gain Flattening Filter、以下、「GFF」と略す。)などが挙げられる。GFFは、エルビウム添加光ファイバ(以下、「EDF」と略す。)などの利得波長特性に合わせた透過率を有し、EDFなどの利得波長特性を平坦化する機能を有する素子である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
誘電体多層膜フィルタ10を用いたEDFなどの利得波長特性の平坦化では、ガラス基板1の出射端面1aにおける光の反射に起因する光の干渉が問題になる。この光の干渉により、図5に示すように、誘電体多層膜フィルタ10の波長特性にリップルが生じ、その特性が安定しなくなるという問題があった。
そこで、従来、このリップルを低減するために、誘電体多層膜フィルタ10の光の出射端面1aに反射防止(Anti Reflection)コート(以下、「ARコート」と略す。)を形成する技術、厚さ8〜10mm程度の厚いガラス基板1を使用する技術、誘電体多層膜フィルタ10に入射する光の入射角度を大きくする技術などが用いられてきた。
【0005】
ガラス基板1の出射端面1aにARコートを形成して、リップルを低減する技術では、必要とされるARコートの反射率が−80dB以下であり、この反射率を実現するARコートを形成することが非常に困難であるという問題があった。また、厚さの厚いガラス基板1を使用する技術では、誘電体多層膜フィルタ10が大型化することや、ガラス基板1内部における透過率の低減に起因して、光の挿入損失が増加するという問題があった。
そして、誘電体多層膜フィルタ10に入射する光の入射角度を大きくする技術では、誘電体多層膜フィルタ10の波長特性に偏光依存損失(Polarization Dependence Loss)が生じるという問題があった。例えば、あるGFFを用いた実験では、GFFに入射する光の入射角度を5°とすると、偏光依存損失は0.1dBであった。
【0006】
本発明は、前記事情に鑑みてなされたもので、エルビウム添加光ファイバなどの利得波長特性を平坦化し、波長特性のリップルを低減する誘電体多層膜フィルタおよびこれを用いた光部品を提供することを課題とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
前記課題は、ガラス基板上に屈折率の異なる薄膜が多層に積層された誘電体多層膜が設けられた誘電体多層膜フィルタであって、前記ガラス基板は、その出射端面が前記誘電体多層膜の表面に対して斜めに形成された楔状である誘電体多層膜フィルタによって解決できる。
上記誘電体多層膜フィルタにおいて、前記ガラス基板の光の出射端面に、反射防止コートが形成されていることが好ましい。
前記課題は、上記誘電体多層膜フィルタと、一対のコリメータレンズとを備えた光部品であって、前記一対のコリメータレンズの間に前記誘電体多層膜フィルタが挟持された光部品によって解決できる。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を詳しく説明する。
図1は、本発明の誘電体多層膜フィルタの一例を示す概略正面図である。
図中符号11はガラス基板を示し、符号13は誘電体多層膜を示し、符号20は誘電体多層膜フィルタを示す。また、図中、直線B−Bは誘電体多層膜13の表面13aと平行な直線である。
この例の誘電体多層膜フィルタ20は、ガラス基板11上に、2種類以上の屈折率の異なる薄膜が多層に積層された誘電体多層膜13が設けられたものである。さらに、ガラス基板11は、その出射端面11aが誘電体多層膜13の表面13aに対して斜めに形成された楔状となっている。
【0009】
この誘電体多層膜フィルタ20では、ガラス基板11が上記のような楔状であるから、誘電体多層膜13の表面13aから入射し、誘電体多層膜13を構成する各薄膜の境界において反射した光と、ガラス基板11の出射端面11aで反射した光は、光軸の異なる反射光となるから、互いに干渉することがない。よって、図2に示すように、誘電体多層膜フィルタ20の波長特性はリップルの低減された、安定なものとなる。
【0010】
また、誘電体多層膜フィルタ20において、ガラス基板11の出射端面11aと直線B−Bとのなす角度θ、すなわち、ガラス基板11の出射端面11aと誘電体多層膜13の表面13aとのなす角度は0.05°以上であることが好ましく、より好ましくは0.1°以上である。
角度θが上記範囲外では、この誘電体多層膜フィルタ20を用いてEDFなどの利得波長特性を平坦化する際に、波長特性のリップルの原因となるガラス基板11の出射端面11aにおける光の干渉を抑制する効果が少なく、リップルを十分に低減できない。
【0011】
また、誘電体多層膜フィルタ20において、ガラス基板11の出射端面11aには、ARコートが形成されている。ARコートは、空気とガラスとの界面、すなわち、この例では、ガラス基板11の出射端面11aで生じる光の反射損失を低減させる膜である。さらに、このARコートは、膜による光の干渉を利用して、特定の波長域の光のみの反射を低減することもできる。
ARコートを形成する材料としては、石英(SiO)、五酸化タンタル(Ta)、二酸化チタン(TiO)などが挙げられる。
また、ARコートを形成するには、真空蒸着法、スパッタリング法などの公知の方法が用いられる。
【0012】
ガラス基板11としては、石英ガラス、多成分系ガラスなどからなる板が用いられる。ガラス基板11の厚みは、目的とする誘電体多層膜フィルタの温度特性などに応じて、適宜設定される。
【0013】
誘電体多層膜13は、屈折率の異なる膜が複数積層されたものであり、利得波長特性に合わせた透過率を有し、利得波長特性を平坦化する利得平坦化フィルタである。
誘電体多層膜13は、膜の屈折率や膜数などを変更することにより、透過する光の波長特性を変更することができる。
例えば、屈折率の高い物質としてTa、屈折率の低い物質としてSiOを用い、これらの材料からなる膜を交互に複数積層して誘電体多層膜とする。なお、膜数や各膜の材料は用途に応じて種々の条件を設定することができる。
【0014】
また、誘電体多層膜13を形成するには、真空蒸着法、スパッタリング法などの公知の方法が用いられる。膜の緻密性、密着度を向上させるには、イオンアシストを併用した真空蒸着法が好適に用いられる。
誘電体多層膜13の形成時において、一般的に、誘電体多層膜13が形成されるガラス基板11に光を入射し、ガラス基板11を透過した光の光量の変化をモニタすることにより誘電体多層膜13の厚さを制御する。
この際、誘電体多層膜13が形成されるガラス基板11として、楔状の基板を使用すれば、ガラス基板11の出射端面11aにおける光の反射に起因する光量変化のノイズが低減され、より正確に誘電体多層膜13の厚さを制御することが可能になる。
【0015】
図3は、本発明の光部品の一例を示す概略構成図である。
図中符号21は光部品を示し、符号22は円柱状のコリメータレンズを示し、符号23は円柱状の第1の光ファイバ保持部材を示し、符号24は円柱状の第2の光ファイバ保持部材を示し、符号30は光ファイバ素線を示す。
この例の光部品21は、上述の誘電体多層膜フィルタ20と、2つのコリメータレンズ22、22と、第1および第2の光ファイバ保持部材23、24と、複数の光ファイバ素線30とから概略構成されている。
【0016】
光部品21では、2つのコリメータレンズ22、22が、その一方の端面22a、22a同士が対向するように、上述の誘電体多層膜フィルタ20を挟持し、これらが接着剤などで接合されている。
また、2つのコリメータレンズ22、22の他方の端面22b、22bには、第1の光ファイバ保持部材23、第2の光ファイバ保持部材24が、それぞれ、紫外線硬化型樹脂からなる接着剤を介して接合されている。
また、第1の光ファイバ保持部材23内には、細孔23aが形成されている。さらに、第1のポート25の光ファイバ素線30が、その先端の被覆層30bが除去されることにより露出した裸光ファイバ部30aが、この細孔23a内に挿入されて、接着剤などで固定されている。
また、第2の光ファイバ保持部材24内には、細孔24aが形成されている。さらに、第2のポート27用の光ファイバ素線30が、その先端の被覆層30bが除去されることにより露出した裸光ファイバ部30aが、この細孔24a内に挿入されて、接着剤などで固定されている。
この例では、第1のポート25が入射ポートであり、第2のポート27は出射ポートである。
【0017】
コリメータレンズ22は、アルカリガラスなどからなるロッドレンズ、グリンレンズなどからなり、その屈折率が、光軸に近いほど大きく、光軸から離れて外周に近付くほど小さくなるように連続的に変化しているものである。
【0018】
光ファイバ素線30としては、外径250μmのシングルモード光ファイバまたは偏波保持光ファイバなどが用いられる。
【0019】
この例の光部品21にあっては、誘電体多層膜フィルタ20を構成する誘電体多層膜13の光の透過、反射の特性を調整することにより、利得波長特性に合わせた透過率を有して、波長特性のリップルを低減して利得波長特性の平坦化を行うことができる。
【0020】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の誘電体多層膜フィルタによれば、誘電体多層膜フィルタを構成するガラス基板の出射端面で反射した光は、光軸の異なる反射光となるから、互いに干渉することがない。よって、誘電体多層膜フィルタの波長特性はリップルの抑制された、安定なものとなる。
本発明の光部品によれば、波長特性のリップルが低減された光の合波、分波を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の誘電体多層膜フィルタの一例を示す概略正面図である。
【図2】本発明の誘電体多層膜フィルタの波長特性を示す図である。
【図3】本発明の光部品の一例を示す概略構成図である。
【図4】従来の誘電体多層膜フィルタを示す概略構成図である。
【図5】従来の誘電体多層膜フィルタの波長特性を示す図である。
【符号の説明】
11・・・ガラス基板、11a・・・出射端面、13・・・誘電体多層膜、20・・・誘電体多層膜フィルタ、21・・・光部品、22・・・コリメータレンズ、23・・・第1の光ファイバ保持部材、24・・・第2の光ファイバ保持部材、25・・・第1のポート、27・・・第2のポート、30・・・光ファイバ素線

Claims (3)

  1. ガラス基板上に屈折率の異なる薄膜が多層に積層された誘電体多層膜が設けられた誘電体多層膜フィルタであって、
    前記ガラス基板は、その出射端面が前記誘電体多層膜の表面に対して斜めに形成された楔状であることを特徴とする誘電体多層膜フィルタ。
  2. 請求項1記載の誘電体多層膜フィルタにおいて、
    前記ガラス基板の光の出射端面に、反射防止コートが形成されていることを特徴とする誘電体多層膜フィルタ。
  3. 請求項1または2記載の誘電体多層膜フィルタと、一対のコリメータレンズとを備えた光部品であって、
    前記一対のコリメータレンズの間に前記誘電体多層膜フィルタが挟持されたことを特徴とする光部品。
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