JP2004045865A - 表示装置およびそれを備える携帯電話機 - Google Patents
表示装置およびそれを備える携帯電話機 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2004045865A JP2004045865A JP2002204382A JP2002204382A JP2004045865A JP 2004045865 A JP2004045865 A JP 2004045865A JP 2002204382 A JP2002204382 A JP 2002204382A JP 2002204382 A JP2002204382 A JP 2002204382A JP 2004045865 A JP2004045865 A JP 2004045865A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- image data
- luminance
- partial
- value
- pixel
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Images
Landscapes
- Liquid Crystal Display Device Control (AREA)
- Transforming Electric Information Into Light Information (AREA)
- Control Of Indicators Other Than Cathode Ray Tubes (AREA)
- Mobile Radio Communication Systems (AREA)
- Telephone Function (AREA)
- Liquid Crystal (AREA)
Abstract
【課題】画像データの表示品位を向上させた表示装置および該表示装置を備えた携帯電話機を提供する。
【解決手段】カメラ部13で取り込まれ、映像信号処理系DSP15から入力された画像データは、エリア分割部24によってサブパネルP1〜Pnの部分表示領域に対応するように水平方向にn分割される。輝度比較部26は、画像データ全体の輝度平均値Lxと、各部分画像データの輝度平均値Li(i=1〜n)とを算出する。輝度補正部27では、輝度平均値Liと輝度平均値Lxとの差に基づいて駆動電圧値の補正を行う。輝度調整部25では、輝度比較部26および輝度補正部27からの入力に基づいて、サブパネルP1〜Pnごとに印加するための最適な駆動電圧値を決定し、各サブパネルP1〜Pnに対応する駆動ドライバD1〜Dn内の調整用電子ボリュームR1〜Rnへその値を出力する。
【選択図】 図1
【解決手段】カメラ部13で取り込まれ、映像信号処理系DSP15から入力された画像データは、エリア分割部24によってサブパネルP1〜Pnの部分表示領域に対応するように水平方向にn分割される。輝度比較部26は、画像データ全体の輝度平均値Lxと、各部分画像データの輝度平均値Li(i=1〜n)とを算出する。輝度補正部27では、輝度平均値Liと輝度平均値Lxとの差に基づいて駆動電圧値の補正を行う。輝度調整部25では、輝度比較部26および輝度補正部27からの入力に基づいて、サブパネルP1〜Pnごとに印加するための最適な駆動電圧値を決定し、各サブパネルP1〜Pnに対応する駆動ドライバD1〜Dn内の調整用電子ボリュームR1〜Rnへその値を出力する。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、画像データを表示する表示装置に関し、さらには該表示装置を備える携帯電話機に関する。
【0002】
【従来の技術】
図3は、折り畳み式の携帯電話機100の外観を示す斜視図である。図3(a)は、携帯電話機100が開いた状態を示し、図3(b)は、携帯電話機100が折り畳まれた状態を示している。
【0003】
図3(a)に示すように、携帯電話機100の内側には、操作時や待ち受け時などに文字データ、画像データなどが表示されるLCD(Liquid Crystal
Display)101および電話発信や受信時などにユーザによって操作される入力部102が配置される。また、図3(b)に示すように、携帯電話機100の外側には、画像入力装置(以下ではカメラ部と呼ぶ。)103が配置されており、カメラ部103に付属のレンズを介して撮影された被写体の画像データは、LCD101に表示される。
【0004】
LCD101は、液晶を表示媒体とする表示装置である。液晶は、印加される電圧によって結晶の方向が変化するという特性を有し、LCD101はこの特性を利用して画像を表示している。具体的には、たとえば帯状電極をそれぞれ配置した一対の基板を、帯状電極が交差して対向するように貼り合わせ、基板間に液晶を狭持し、電極交差部である画素単位で液晶の印加電圧を変化させることによって、バックライトから発せられる光の透過率を変化させ、画像として表示させる。
【0005】
図4は、携帯電話機100のうち画像表示に関する構成を示すブロック図である。画像表示に関する構成としては、LCD101、入力部102、カメラ部103、マイクロコンピュータ104および映像信号処理系DSP(DigitalSignal Processor)105がある。
【0006】
携帯電話機のLCDに表示される情報量は、増加する傾向にある。それに伴って、LCDが備えるパネル(LCDのうち実際に画像が表示される部分)の表示画素数も増加している。したがって、表示画素数の増加に伴う電極数の増加によってLCD全体の負荷が増し、1個の駆動ドライバでは印加できる駆動電圧が不十分で、十分な明るさを得ることができない。よって、1つのLCDに対して複数個の駆動ドライバで駆動電圧を供給する必要がある。
【0007】
図4に示す構成の場合、パネル107をたとえば、水平方向に分割し、その1区間(サブパネル107aと呼ぶ。)に対してそれぞれ駆動ドライバ106を配置することで、各サブパネル107aに十分な駆動電圧を印加することができる。ここでパネル107は、第1〜第nサブパネルまでn分割する。各駆動ドライバ106には、それぞれ調整用電子ボリューム108が備えられている。
【0008】
カメラ部103は、レンズを通して入射した光を光電変換部109で電気信号に変換する。変換された電気信号は、AGC(Auto Gain Control)110で増幅され、A/D(Analog/Digital)変換部111でアナログ信号からディジタル信号(画像データ)に変換される。次に、ディジタル信号は映像信号処理系DSP105に送られる。
【0009】
映像信号処理系DSP105は、画像変換部112とRGB変換処理部113とからなる。画像変換部112は、マイクロコンピュータ104からの指令に基づいて、カメラ部103から読み込まれたディジタル信号を処理し、輝度(Y)信号および色差(CR,CB)信号をRGB変換処理部113に出力する。RGB変換処理部113は、輝度(Y)信号および色差(CR,CB)信号をRGB信号に変換する。また、映像信号処理系DSP105は、マイクロコンピュータ104によって制御され、ホワイトバランスを調整する。
【0010】
入力部102は、携帯電話機100のカメラ部103およびLCD101の各種設定をする場合などにユーザなどによって操作され、その操作に対応する信号をマイクロコンピュータ104に出力する。
【0011】
マイクロコンピュータ104は、映像処理信号系DSP105を制御し、図示しない記録媒体に対する画像データの記録再生の指示、画像全体の赤み、青みを取るためのホワイトバランスの調整などを行う。また、マイクロコンピュータ104は、エリア分割部114と輝度調整部115とを有している。
【0012】
図5は、パネル107に表示される画像データについて説明するための図である。画像データは、映像信号処理系DSP105を経由してマイクロコンピュータ104のエリア分割部114に入力される。エリア分割部114では、画像データを、第1〜第nサブパネル107aに対応するように水平方向に分割する。分割された画像データのそれぞれを部分画像データと呼ぶ。部分画像データは、第1〜第nサブパネル107aにそれぞれ対応する第1〜第n部分画像データに分割される。
【0013】
この部分画像データが、各駆動ドライバ106を経由して第1〜第nサブパネル107aに表示画像として表示される。ユーザは、第1〜第nサブパネル107aに表示された表示画像を合わせて1つの画像データを見ることになる。
【0014】
輝度調整部115は、エリア分割部114からの画像信号を、駆動ドライバ106に適した駆動電圧値に調整するための同一の駆動信号を各駆動ドライバ106に出力する。駆動ドライバ106は、輝度調整部115からの駆動信号を受け取り、調整電子ボリューム108によって駆動電圧値を調整し、この駆動電圧値と画像データとに基づいてサブパネル107aに画像を表示させるための信号を供給する。サブパネル107aは、駆動ドライバ106から入力される信号を受信し、その信号に対応した画像を表示する。
【0015】
駆動ドライバ106が備える調整用電子ボリューム108は、EEPROM(Electrically Erasable and Programable Read Only Memory)を有しており、サブパネル駆動時にはそこに記憶されたLCDの駆動電圧値が駆動ドライバ106に読み込まれる。記憶されている駆動電圧値は、各駆動ドライバ106で、同じ値に設定されている。
【0016】
また、他の従来技術として、特開2000−308098号公報には、画面調整を行う液晶表示装置が記載されている。この液晶表示装置では、マイクロコンピュータが、LCDパネル撮影カメラが撮像した調整画面の画像データを用いてホワイトバランスの調整を行うとともに、RGB変換およびディジタル変換された調整画面の信号を用いて調整用電子ボリューム部を調整している。
【0017】
【発明が解決しようとする課題】
カメラ部103で撮影された画像データなどをLCD101に表示させるときに、各サブパネル107aに全く同じ部分画像データが表示される場合であれば、サブパネル107aの負荷容量は同じになる。しかし、そのような場合は少なく、ほとんどの場合では、サブパネル107aに表示される部分画像データが異なるため、各サブパネル107aの負荷容量は異なることとなる。
【0018】
前述のように従来の表示装置では、各サブパネル107aを駆動する各駆動ドライバ106に設定される駆動電圧値が同一であり、この同一の駆動電圧値に基づいて負荷容量の異なるサブパネル107aを駆動する構成となっている。このような構成では、サブパネル107aに表示される部分画像データがそれぞれ異なる場合、各サブパネル107aを流れる電流に差が生じるため、各サブパネル107aの境界で明るさの差が生じ、あたかも境界部にラインがあるかのような表示画像となってしまう。
【0019】
本発明の目的は、画像データの表示品位を向上させた表示装置および該表示装置を備えた携帯電話機を提供することである。
【0020】
【課題を解決するための手段】
本発明は、画像データを表示する表示領域が複数の部分表示領域に分割された表示手段と、
前記画像データを、前記部分表示領域に対応する複数の部分画像データに分割する分割手段と、
前記画像データの輝度値に基づく第1輝度値情報と、前記部分画像データごとに部分画像データの輝度値に基づく第2輝度値情報とを算出する算出手段と、
第1輝度値情報と第2輝度値情報との差に基づいて、部分表示領域ごとに輝度を調整する調整手段とを備えることを特徴とする表示装置である。
【0021】
本発明に従えば、複数の部分表示領域に分割されている表示領域に画像データを表示するにあたっては、まず、分割手段が、部分表示領域に対応するように、画像データを複数の部分画像データに分割する。算出手段は、画像データ全体の輝度値に基づいて第1輝度値情報を算出し、部分画像データごとに部分画像データの輝度値に基づいて第2輝度値情報を算出する。
【0022】
輝度調整手段は、算出された第1輝度値情報と第2輝度値情報との差に基づいて、部分表示領域ごとに輝度を調整する。たとえば、画像データ全体に関する第1輝度値情報が、部分画像データに関する第2輝度値情報より大きい場合は、その部分表示領域の輝度が高くなるように調整し、画像データ全体に関する第1輝度値情報が、部分画像データに関する第2輝度値情報より小さい場合は、その部分表示領域の輝度が低くなるように調整する。
【0023】
これによって、各部分表示領域の明るさを表示領域全体に合わせることができる。したがって、隣接する部分表示領域間の明るさの差が小さくなり、部分表示領域間の境界が目立たなくなることで表示品位を向上させることができる。
【0024】
また本発明は、前記第1輝度値情報は、画像データの輝度平均値であり、前記第2輝度値情報は、部分画像データの輝度平均値であることを特徴とする。
【0025】
本発明に従えば、第1輝度値情報は、画像データ全体の輝度平均値であり、第2輝度値情報は、部分画像データの輝度平均値である。
【0026】
これによって、代表値である平均値を用いることで容易に第1輝度値情報と第2輝度値情報との差を算出することができる。
【0027】
また本発明は、前記第1輝度値情報は、画像データの輝度平均値であり、前記第2輝度値情報は、部分画像データの輝度平均値であることを特徴とする。
【0028】
本発明に従えば、表示手段は、表面に電極が形成された一対の基板と、前記基板間に狭持される液晶層とを少なくとも備えている。このとき、輝度調整手段は、第1輝度値情報と第2輝度値情報との差に基づいて、電極間に印加される電圧値を調整する。
【0029】
これによって、液晶を表示媒体とする液晶表示装置の表示品位を向上することができる。
【0030】
また本発明は、異なる階調レベルの表示が可能な画素が多数配列されて成る表示領域が複数の部分表示領域に分割されている表示手段と、
前記表示領域の各画素で表示すべき階調レベルを示す多数の画素データの集合体である画像データが与えられ、この画像データを、前記複数の部分表示領域の各画素に対応する画素データの集合体である複数の部分画像データに分割して出力する分割手段と、
前記複数の部分表示領域に対応して設けられるとともに、前記分割手段から出力される部分画像データが与えられ、各部分表示領域の画素が表示する階調レベルを決定する駆動信号を作成して各画素に供給する複数の駆動手段であって、前記画素データに基づいて当該画素を駆動する駆動信号を作成するとき、予め設定された基準値に基づいて前記画素データが示す階調レベルに対応する駆動信号のレベルを決定し、決定したレベルの駆動信号を駆動すべき画素に供給する駆動手段と、
前記画像データと、前記分割手段からの複数の部分画像データとが与えられ、前記画像データを構成する多数の画素データが示す階調レベルの平均値である全体輝度を算出するとともに、部分画像データごとに部分画像データを構成する画素データが示す階調レベルの平均値である部分輝度を算出する平均値算出手段と、
前記輝度平均値算出手段で算出された前記画像データの全体輝度と各部分画像データの部分輝度とが与えられ、前記部分表示領域ごとに部分画像データの部分輝度と画像データの全体輝度との差を求め、求めた差に基づいて前記各駆動手段における前記基準値を設定する輝度調整手段とを備えることを特徴とする表示装置である。
【0031】
本発明に従えば、表示手段の表示領域を構成する複数の部分表示領域ごとに、その部分表示領域に表示させる画像の輝度レベル(階調レベル)に応じて輝度レベルを調整することができる。この調整動作は、以下のようにして行われる。
【0032】
まず、表示手段に表示する画像の画像データとして、表示領域の各画素で表示すべき階調レベルを示す多数の画素データの集合体である画像データが与えられると、この画像データは、分割手段と平均値算出手段とに与えられる。分割手段では、与えられた画像データが、複数の部分表示領域の各画素に対応する画素データの集合体である複数の部分画像データに分割される。得られた部分画像データは、平均値算出手段に与えられる。平均値算出手段では、与えられた画像データについて、画像データを構成する多数の画素データが示す階調レベルの平均値である全体輝度を算出するとともに、与えられる部分画像データごとに、部分画像データを構成する画素データが示す階調レベルの平均値である部分輝度が算出される。算出された画像データの全体輝度と各部分画像データの部分輝度とは、輝度調整手段に与えられる。
【0033】
輝度調整手段では、部分表示領域ごとに、部分画像データの部分輝度と画像データの全体輝度との差が求められる。輝度調整手段は、求めた差に基づいて、各部分表示領域を駆動する駆動手段に、基準値を設定する。たとえば、部分輝度が全体輝度よりも高い部分表示領域を駆動する駆動手段に対しては、他の駆動手段よりも低い基準値を設定し、部分輝度が全体輝度よりも低い部分表示領域を駆動する駆動手段に対しては、他の駆動手段よりも高い基準値を設定する。
【0034】
駆動手段では、画素データに基づいて当該画素を駆動する駆動信号を作成するときは、設定された基準値に基づいて前記画素データが示す階調レベルに対応する駆動信号のレベルを決定する。たとえば、基準値が、階調レベルが最大であるときの駆動信号のレベルに対応する値である場合は、最大階調レベルより低い各階調レベルに対応する駆動信号のレベルは、基準値を階調数に応じて分割して得られる値だけ順次減算して得られるレベルに決定される。たとえば、基準値として「10」が設定され、最大階調レベルが「5」であるときは、階調レベル「5」の駆動信号レベルは10、階調レベル「4」の駆動信号は8、階調レベル「3」の駆動信号は6、・・・のように決定される。
【0035】
このとき、各駆動手段では、設定された基準値が異なっている。たとえば、基準値「10」が標準値である場合、部分輝度が全体輝度よりも高い部分表示領域を駆動する駆動手段に対しては、他の駆動手段よりも低い基準値「9」を設定し、部分輝度が全体輝度よりも低い部分表示領域を駆動する駆動手段に対しては、他の駆動手段よりも高い基準値「11」を設定する。これによって、基準値「9」が設定された駆動手段では、階調レベル「5」の駆動信号レベルは9、階調レベル「4」の駆動信号は7.2、階調レベル「3」の駆動信号は5.4、・・・のように決定される。一方、基準値「11」が設定された駆動手段では、階調レベル「5」の駆動信号レベルは11、階調レベル「4」の駆動信号は8.8、階調レベル「3」の駆動信号は6.6、・・・のように決定される。
【0036】
したがって、部分輝度が全体輝度よりも高い部分表示領域では、同じ階調レベルの画素データであっても、その画素が表示する階調レベルは、他の部分表示領域で各画素が表示する階調レベルよりも低くなるので、部分表示領域全体として階調レベルが低くなる。逆に、部分輝度が全体輝度よりも低い部分表示領域では、同じ階調レベルの画素データであっても、その画素が表示する階調レベルは、他の部分表示領域で各画素が表示する階調レベルよりも高くなるので、部分表示領域全体として階調レベルが高くなる。
【0037】
これによって、各部分表示領域の明るさを表示領域全体に合わせることができる。したがって、隣接する部分表示領域間の明るさの差が小さくなり、部分表示領域間の境界が目立たなくなることで表示品位を向上させることができる。
【0038】
また本発明は、無線で基地局と電話通信を行う通信手段と、
入射光を電気信号に変換し画像データとして出力する撮像手段と、
上記の表示装置とを備えることを特徴とする携帯電話機である。
【0039】
本発明に従えば、無線で基地局と電話通信を行う通信手段と、入射光を電気信号に変換し画像データとして出力する撮像手段とを備えており、上記の表示装置によって画像データを表示する。
これによって、携帯電話機における画像の表示品位を向上することができる。
【0040】
【発明の実施の形態】
図1は、本発明の実施の一形態である携帯電話機1のうち画像表示に関する構成を示すブロック図である。携帯電話機1の外観は、図3に示した外観図と同様である。携帯電話機1の内側には、操作時や待ち受け時などに文字データ、画像データなどが表示されるLCD(Liquid Crystal Display)11および電話発信や受信時などにユーザによって操作される入力部102が配置され、携帯電話機1の外側には、カメラ部13が配置されており、カメラ部13に付属のレンズを介して撮影された被写体の画像データは、LCD11に表示される。本実施形態において、表示装置は、LCD11およびマイクロコンピュータ14から構成される。
【0041】
画像表示に関する構成としては、LCD11、入力部12、カメラ部13、マイクロコンピュータ14および映像信号処理系DSP15がある。なお、携帯電話機1は、図示していないアンテナおよび通信制御部などの通信手段を備え、無線で基地局と電話通信を行う。
【0042】
LCD11は、駆動ドライバ16およびパネル17を有する表示手段である。パネル17は、異なる階調レベルの表示が可能な画素が多数配列されて成る表示領域が複数の部分表示領域に分割されている。具体的には、パネル17は、表面に電極が形成された一対の基板と、この基板間に狭持される液晶層とを備える液晶パネルであり、図5で示したパネル107と同様に、第1〜第nサブパネルP1〜Pnまで水平方向にn分割される。複数に分割されたこれらのサブパネルP1〜Pnに対してそれぞれ駆動ドライバD1〜Dnを配置することで、各サブパネルP1〜Pnの各画素に駆動のための電圧を印加する。各駆動ドライバD1〜Dnには、駆動電圧値を調整するための調整用電子ボリュームR1〜Rnが備えられている。なお、パネル17において画像データを表示する領域全体を表示領域とし、サブパネルP1〜Pnが画像データを表示する領域を部分表示領域とする。
【0043】
カメラ部13は、入射光を電気信号に変換し画像データとして出力するものである。カメラ部13は、レンズを通った入射光を光電変換部19で電気信号に変換し、変換した電気信号をAGC20で増幅してA/D変換部21でアナログ信号からディジタル信号に変換する。ディジタル信号は、映像信号処理系DSP15に送られる。
【0044】
映像信号処理系DSP15は、画像変換部22とRGB変換処理部23とからなる。画像変換部22は、マイクロコンピュータ14からの指令に基づいて、カメラ部13から読み込まれたディジタル信号を処理し、輝度(Y)信号および色差(CR,CB)信号をRGB変換処理部23に出力する。RGB変換処理部23は、輝度(Y)信号および色差(CR,CB)信号をRGB信号(画像データ)に変換する。また、映像信号処理系DSP15は、マイクロコンピュータ14によって制御され、ホワイトバランス調整を行う。撮像手段は、カメラ部13および映像信号系DSP15から構成される。
【0045】
入力部12は、数字キーおよび各種機能キーなどユーザが電話の発信、受信を行うための操作キーからなり、携帯電話機1のカメラ部13およびLCD11の各種設定をする場合などにも操作され、これらの操作に対応する信号をマイクロコンピュータ14に出力する。
【0046】
マイクロコンピュータ14は、映像処理信号系DSP15を制御し、図示しない記録媒体に対する画像データの記録再生の指示、表示画像全体の赤み、青みを取るためのホワイトバランスの調整などを行う。また、マイクロコンピュータ14は、エリア分割部24、輝度調整部25、輝度比較部26および輝度補正部27を有している。
【0047】
エリア分割部24は、図5を用いて説明した場合と同様に、映像信号処理系DSP15から入力された画像データを、サブパネルP1〜Pnの部分表示領域に対応するように水平方向にn分割する分割手段である。画像データは、パネル17の各画素で表示すべき階調レベルを示す多数の画素データの集合体であり、この画像データが、サブパネルP1〜Pnの部分表示領域の各画素に対応する画素データの集合体であるn個の部分画像データに分割して出力される。
【0048】
分割された画像データは、第1〜第n部分画像データとして輝度比較部26に送られる。輝度比較部26は、画像データ全体の輝度平均値Lxと、各部分画像データの輝度平均値Li(i=1〜n)とを算出する算出手段である。なお、輝度平均値Lxは第1輝度値情報であり、輝度平均値Liは第2輝度値情報である。
【0049】
具体的には、輝度平均値Lxについては、画像データにおける全画素の階調レベルである輝度値の和を全画素数で除算して算出する。輝度平均値Liについては、各部分画像データにおける画素の輝度値の和を画素数で除算して算出する。
【0050】
さらに、輝度比較部26では、算出された輝度平均値Liと輝度平均値Lxとを比較し、差が所定値より大きければ、駆動電圧値を補正するために輝度平均値Liおよび輝度平均値Lxを輝度補正部27に出力する。差が所定値より小さければ、予め定める駆動電圧値を輝度調整部25に出力する。輝度補正部27では、輝度平均値Liと輝度平均値Lxとの差に基づいて駆動電圧値の補正を行い、補正した駆動電圧値を輝度調整部25に出力する。
【0051】
輝度調整部25では、輝度比較部26および輝度補正部27からの入力に基づいて、部分画像データに応じた駆動ドライバD1〜Dnに駆動電圧値を出力する。調整手段は、輝度補正部27および輝度調整部25から構成される。
【0052】
このように、各サブパネルP1〜Pnの駆動電圧値は、マイクロコンピュータ14によって決定され、各駆動ドライバD1〜Dnに入力される。この駆動電圧値は、たとえばサブパネルに表示させる画像(階調)データが最大値であるときに画素に印加する基準の電圧値である。サブパネルの画素にかかる印加電圧値は、駆動電圧値と階調データとから決定される。たとえば、基準値である駆動電圧値が5Vであり、階調データの最大値が10である場合、階調データが10のときは印加電圧値は5V、階調データが9のときは印加電圧値は4.5Vとなり、駆動電圧値が4Vの場合、階調データが10のときは印加電圧値は4V、階調データが9のときは印加電圧値は3.6Vとなる。
【0053】
各駆動ドライバD1〜Dnでは、調整用電子ボリュームR1〜Rnが、図示しない電源部からの電圧をマイクロコンピュータ14から入力された駆動電圧値に応じて調整する。このとき、各駆動ドライバD1〜Dnは、この駆動電圧値と、マイクロコンピュータ14から出力された部分画像データとに応じた印加電圧を各画素に印加する。
【0054】
各サブパネルP1〜Pnに表示させる部分画像データが異なる場合は、印加する電極数などが異なるため、サブパネルごとの容量が異なる。このため、画素の輝度に注目すると、階調データが同じであっても、サブパネルが異なれば画素にかかる実際の印加電圧が異なる。したがって、実際の画素の輝度が異なることで、サブパネルごとに輝度の差が生じてしまう。これに対して本実施形態では、表示させる部分画像データに応じて、輝度補正部27にて駆動電圧値の補正を行っているので、サブパネルP1〜Pnの輝度の差が小さくなり、境界が目立たなくなることで表示品位が向上する。
【0055】
図2は、携帯電話機1の画像表示処理を示すフローチャートである。
ステップS1では、ユーザによって入力部12が操作され、カメラ部13が動作可能となる。ステップS2では、カメラ部13において、レンズを通って入ってきた入射光を電気信号に変換し、ディジタル信号として出力する。ステップS3では、映像信号処理系DSP15が、カメラ部13からのディジタル信号を処理し、RGB信号(画像データ)を出力する。
【0056】
ステップS4では、マイクロコンピュータ14のエリア分割部24が、画像データをn個の部分画像データに分割する。ステップS5では、輝度比較部26が、輝度平均値から補正が必要か否かを判断する。
【0057】
まず、第i部分画像データの輝度平均値Liを算出し、同時に画像データの輝度平均値Lxを算出して両者の比較をする。このとき、調整目標としての誤差値をL0とする。そして、LiがLx±L0の範囲内である場合、すなわち、部分画像データの輝度平均値Liが、画像データ全体の輝度平均値Lxに対してあまりずれていない場合は、補正をする必要が無いと判断し、駆動電圧値をViとしてステップS6に進む。L0は、たとえば画像データ全体の輝度平均値Lxの3%などに設定しておく。
【0058】
LiがLx−L0より低い場合、すなわち、部分画像データの輝度平均値Liが、画像データ全体の輝度平均値Lxに対してずれが大きく、かつそのずれが低い方へのずれであれば補正が必要であると判断してステップS7に進む。ステップS7では、輝度補正部27が駆動ドライバDiに出力する駆動電圧値を補正する。調整前の駆動電圧値値をViとすると、これに一定の補正値Vaと係数αの積を加えたもの(Vi+α・Va)を駆動ドライバDiに出力する駆動電圧値とする。ここで、係数αは、部分画像データの輝度平均値Liと画像データ全体の輝度平均値Lxとの差の絶対値に比例するように設定している。したがって、両者の差が大きいほど、係数αの値が大きくなるため、出力する駆動電圧値の補正値は大きくなる。このように、部分画像データの輝度平均値が画像データ全体の輝度平均値より低い場合は、駆動電圧値を高くして、画像全体の平均輝度値との差が小さくなるように補正する。
【0059】
ステップS5において、LiがLx+L0より高い場合、すなわち、部分画像データの輝度平均値Liが画像データの輝度平均値Lxに対してずれが大きく、かつそのずれが高い方へのずれであればステップS8に進む。ステップS8では、輝度補正部27が駆動ドライバDiに出力する駆動電圧値を補正する。調整前の駆動電圧値をViとすると、これに一定の補正値Vaと係数αの積を引いたもの(Vi−α・Va)を駆動ドライバDiに出力する駆動電圧値とする。ここで、係数αは、前述のとおりの設定である。したがって、輝度平均値の差が大きいほど、係数αの値が大きくなるため、出力する駆動電圧の補正値は大きくなる。このように、部分画像データの輝度平均値が画像データ全体の輝度平均値より高い場合は、駆動電圧値を低くして、画像全体の平均輝度値との差が小さくなるように補正する。
【0060】
ステップS6では、輝度調整部27がステップS5,S7,S8で決められたサブパネルPiの駆動電圧値を駆動ドライバDiに出力する。
【0061】
ステップS9では、全ての駆動ドライバに対して駆動電圧値が設定された(i=n)か否かを判断し、i<nであればステップS10に進み、i=nであればステップS11に進む。ステップS10では、iに1を加えて(i=i+1)ステップS5に戻る。
【0062】
ステップS11では、各駆動ドライバD1〜DnがサブパネルP1〜Pnに対して駆動電圧を印加して部分画像データを表示する。ユーザは、第1〜第nサブパネルP1〜Pnの部分表示領域に表示された部分画像データを合わせて1つの画像データを見ることができる。
【0063】
以上のように、画像データ全体の輝度平均値と各部分画像データの輝度平均値との差が小さくなるように、各サブパネルP1〜Pnに印加される駆動電圧値が調整される。これによって、パネル17全体に画像データが表示されたときに、サブパネルP1〜Pnの境界が目立たなくなり、表示品位が向上する。
【0064】
なお、本実施形態においては、表示媒体として液晶を用いた液晶表示装置について説明したが、本発明は液晶表示装置に限らず、プラズマディスプレイやEL(Electro Luminescence)ディスプレイなど種々の表示媒体を用いた表示装置に適用可能である。
【0065】
【発明の効果】
以上のように本発明によれば、各部分表示領域の明るさを部分表示領域全体に合わせることができるので、隣接する部分表示領域間の明るさの差が小さくなり、部分表示領域間の境界が目立たなくなることで表示品位を向上させることができる。
【0066】
また本発明によれば、代表値である平均値を用いることで容易に第1輝度値情報と第2輝度値情報との差を算出することができる。
【0067】
また本発明によれば、液晶を表示媒体とする液晶表示装置および携帯電話機における画像の表示品位を向上することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の一形態である携帯電話機1のうち画像表示に関する構成を示すブロック図である。
【図2】携帯電話機1の画像表示処理を示すフローチャートである。
【図3】折り畳み式の携帯電話機100の外観を示す斜視図である。
【図4】携帯電話機100のうち画像表示に関する構成を示すブロック図である。
【図5】パネル107に表示される画像データについて説明するための図である。
【符号の説明】
1,100 携帯電話機
11,101 LCD
12,102 入力部
13,103 カメラ部
14,104 マイクロコンピュータ
15,105 映像信号処理系DSP
17,107 パネル
19,109 光電変換部
20,110 AGC
21,111 A/D変換部
22,112 画像変換部
23,113 RGB変換処理部
24,114 エリア分割部
25,115 輝度調整部
26 輝度比較部
27 輝度補正部
D1〜Dn,106 駆動ドライバ
P1〜Pn,107a サブパネル
R1〜Rn,108 調整用電子ボリューム
【発明の属する技術分野】
本発明は、画像データを表示する表示装置に関し、さらには該表示装置を備える携帯電話機に関する。
【0002】
【従来の技術】
図3は、折り畳み式の携帯電話機100の外観を示す斜視図である。図3(a)は、携帯電話機100が開いた状態を示し、図3(b)は、携帯電話機100が折り畳まれた状態を示している。
【0003】
図3(a)に示すように、携帯電話機100の内側には、操作時や待ち受け時などに文字データ、画像データなどが表示されるLCD(Liquid Crystal
Display)101および電話発信や受信時などにユーザによって操作される入力部102が配置される。また、図3(b)に示すように、携帯電話機100の外側には、画像入力装置(以下ではカメラ部と呼ぶ。)103が配置されており、カメラ部103に付属のレンズを介して撮影された被写体の画像データは、LCD101に表示される。
【0004】
LCD101は、液晶を表示媒体とする表示装置である。液晶は、印加される電圧によって結晶の方向が変化するという特性を有し、LCD101はこの特性を利用して画像を表示している。具体的には、たとえば帯状電極をそれぞれ配置した一対の基板を、帯状電極が交差して対向するように貼り合わせ、基板間に液晶を狭持し、電極交差部である画素単位で液晶の印加電圧を変化させることによって、バックライトから発せられる光の透過率を変化させ、画像として表示させる。
【0005】
図4は、携帯電話機100のうち画像表示に関する構成を示すブロック図である。画像表示に関する構成としては、LCD101、入力部102、カメラ部103、マイクロコンピュータ104および映像信号処理系DSP(DigitalSignal Processor)105がある。
【0006】
携帯電話機のLCDに表示される情報量は、増加する傾向にある。それに伴って、LCDが備えるパネル(LCDのうち実際に画像が表示される部分)の表示画素数も増加している。したがって、表示画素数の増加に伴う電極数の増加によってLCD全体の負荷が増し、1個の駆動ドライバでは印加できる駆動電圧が不十分で、十分な明るさを得ることができない。よって、1つのLCDに対して複数個の駆動ドライバで駆動電圧を供給する必要がある。
【0007】
図4に示す構成の場合、パネル107をたとえば、水平方向に分割し、その1区間(サブパネル107aと呼ぶ。)に対してそれぞれ駆動ドライバ106を配置することで、各サブパネル107aに十分な駆動電圧を印加することができる。ここでパネル107は、第1〜第nサブパネルまでn分割する。各駆動ドライバ106には、それぞれ調整用電子ボリューム108が備えられている。
【0008】
カメラ部103は、レンズを通して入射した光を光電変換部109で電気信号に変換する。変換された電気信号は、AGC(Auto Gain Control)110で増幅され、A/D(Analog/Digital)変換部111でアナログ信号からディジタル信号(画像データ)に変換される。次に、ディジタル信号は映像信号処理系DSP105に送られる。
【0009】
映像信号処理系DSP105は、画像変換部112とRGB変換処理部113とからなる。画像変換部112は、マイクロコンピュータ104からの指令に基づいて、カメラ部103から読み込まれたディジタル信号を処理し、輝度(Y)信号および色差(CR,CB)信号をRGB変換処理部113に出力する。RGB変換処理部113は、輝度(Y)信号および色差(CR,CB)信号をRGB信号に変換する。また、映像信号処理系DSP105は、マイクロコンピュータ104によって制御され、ホワイトバランスを調整する。
【0010】
入力部102は、携帯電話機100のカメラ部103およびLCD101の各種設定をする場合などにユーザなどによって操作され、その操作に対応する信号をマイクロコンピュータ104に出力する。
【0011】
マイクロコンピュータ104は、映像処理信号系DSP105を制御し、図示しない記録媒体に対する画像データの記録再生の指示、画像全体の赤み、青みを取るためのホワイトバランスの調整などを行う。また、マイクロコンピュータ104は、エリア分割部114と輝度調整部115とを有している。
【0012】
図5は、パネル107に表示される画像データについて説明するための図である。画像データは、映像信号処理系DSP105を経由してマイクロコンピュータ104のエリア分割部114に入力される。エリア分割部114では、画像データを、第1〜第nサブパネル107aに対応するように水平方向に分割する。分割された画像データのそれぞれを部分画像データと呼ぶ。部分画像データは、第1〜第nサブパネル107aにそれぞれ対応する第1〜第n部分画像データに分割される。
【0013】
この部分画像データが、各駆動ドライバ106を経由して第1〜第nサブパネル107aに表示画像として表示される。ユーザは、第1〜第nサブパネル107aに表示された表示画像を合わせて1つの画像データを見ることになる。
【0014】
輝度調整部115は、エリア分割部114からの画像信号を、駆動ドライバ106に適した駆動電圧値に調整するための同一の駆動信号を各駆動ドライバ106に出力する。駆動ドライバ106は、輝度調整部115からの駆動信号を受け取り、調整電子ボリューム108によって駆動電圧値を調整し、この駆動電圧値と画像データとに基づいてサブパネル107aに画像を表示させるための信号を供給する。サブパネル107aは、駆動ドライバ106から入力される信号を受信し、その信号に対応した画像を表示する。
【0015】
駆動ドライバ106が備える調整用電子ボリューム108は、EEPROM(Electrically Erasable and Programable Read Only Memory)を有しており、サブパネル駆動時にはそこに記憶されたLCDの駆動電圧値が駆動ドライバ106に読み込まれる。記憶されている駆動電圧値は、各駆動ドライバ106で、同じ値に設定されている。
【0016】
また、他の従来技術として、特開2000−308098号公報には、画面調整を行う液晶表示装置が記載されている。この液晶表示装置では、マイクロコンピュータが、LCDパネル撮影カメラが撮像した調整画面の画像データを用いてホワイトバランスの調整を行うとともに、RGB変換およびディジタル変換された調整画面の信号を用いて調整用電子ボリューム部を調整している。
【0017】
【発明が解決しようとする課題】
カメラ部103で撮影された画像データなどをLCD101に表示させるときに、各サブパネル107aに全く同じ部分画像データが表示される場合であれば、サブパネル107aの負荷容量は同じになる。しかし、そのような場合は少なく、ほとんどの場合では、サブパネル107aに表示される部分画像データが異なるため、各サブパネル107aの負荷容量は異なることとなる。
【0018】
前述のように従来の表示装置では、各サブパネル107aを駆動する各駆動ドライバ106に設定される駆動電圧値が同一であり、この同一の駆動電圧値に基づいて負荷容量の異なるサブパネル107aを駆動する構成となっている。このような構成では、サブパネル107aに表示される部分画像データがそれぞれ異なる場合、各サブパネル107aを流れる電流に差が生じるため、各サブパネル107aの境界で明るさの差が生じ、あたかも境界部にラインがあるかのような表示画像となってしまう。
【0019】
本発明の目的は、画像データの表示品位を向上させた表示装置および該表示装置を備えた携帯電話機を提供することである。
【0020】
【課題を解決するための手段】
本発明は、画像データを表示する表示領域が複数の部分表示領域に分割された表示手段と、
前記画像データを、前記部分表示領域に対応する複数の部分画像データに分割する分割手段と、
前記画像データの輝度値に基づく第1輝度値情報と、前記部分画像データごとに部分画像データの輝度値に基づく第2輝度値情報とを算出する算出手段と、
第1輝度値情報と第2輝度値情報との差に基づいて、部分表示領域ごとに輝度を調整する調整手段とを備えることを特徴とする表示装置である。
【0021】
本発明に従えば、複数の部分表示領域に分割されている表示領域に画像データを表示するにあたっては、まず、分割手段が、部分表示領域に対応するように、画像データを複数の部分画像データに分割する。算出手段は、画像データ全体の輝度値に基づいて第1輝度値情報を算出し、部分画像データごとに部分画像データの輝度値に基づいて第2輝度値情報を算出する。
【0022】
輝度調整手段は、算出された第1輝度値情報と第2輝度値情報との差に基づいて、部分表示領域ごとに輝度を調整する。たとえば、画像データ全体に関する第1輝度値情報が、部分画像データに関する第2輝度値情報より大きい場合は、その部分表示領域の輝度が高くなるように調整し、画像データ全体に関する第1輝度値情報が、部分画像データに関する第2輝度値情報より小さい場合は、その部分表示領域の輝度が低くなるように調整する。
【0023】
これによって、各部分表示領域の明るさを表示領域全体に合わせることができる。したがって、隣接する部分表示領域間の明るさの差が小さくなり、部分表示領域間の境界が目立たなくなることで表示品位を向上させることができる。
【0024】
また本発明は、前記第1輝度値情報は、画像データの輝度平均値であり、前記第2輝度値情報は、部分画像データの輝度平均値であることを特徴とする。
【0025】
本発明に従えば、第1輝度値情報は、画像データ全体の輝度平均値であり、第2輝度値情報は、部分画像データの輝度平均値である。
【0026】
これによって、代表値である平均値を用いることで容易に第1輝度値情報と第2輝度値情報との差を算出することができる。
【0027】
また本発明は、前記第1輝度値情報は、画像データの輝度平均値であり、前記第2輝度値情報は、部分画像データの輝度平均値であることを特徴とする。
【0028】
本発明に従えば、表示手段は、表面に電極が形成された一対の基板と、前記基板間に狭持される液晶層とを少なくとも備えている。このとき、輝度調整手段は、第1輝度値情報と第2輝度値情報との差に基づいて、電極間に印加される電圧値を調整する。
【0029】
これによって、液晶を表示媒体とする液晶表示装置の表示品位を向上することができる。
【0030】
また本発明は、異なる階調レベルの表示が可能な画素が多数配列されて成る表示領域が複数の部分表示領域に分割されている表示手段と、
前記表示領域の各画素で表示すべき階調レベルを示す多数の画素データの集合体である画像データが与えられ、この画像データを、前記複数の部分表示領域の各画素に対応する画素データの集合体である複数の部分画像データに分割して出力する分割手段と、
前記複数の部分表示領域に対応して設けられるとともに、前記分割手段から出力される部分画像データが与えられ、各部分表示領域の画素が表示する階調レベルを決定する駆動信号を作成して各画素に供給する複数の駆動手段であって、前記画素データに基づいて当該画素を駆動する駆動信号を作成するとき、予め設定された基準値に基づいて前記画素データが示す階調レベルに対応する駆動信号のレベルを決定し、決定したレベルの駆動信号を駆動すべき画素に供給する駆動手段と、
前記画像データと、前記分割手段からの複数の部分画像データとが与えられ、前記画像データを構成する多数の画素データが示す階調レベルの平均値である全体輝度を算出するとともに、部分画像データごとに部分画像データを構成する画素データが示す階調レベルの平均値である部分輝度を算出する平均値算出手段と、
前記輝度平均値算出手段で算出された前記画像データの全体輝度と各部分画像データの部分輝度とが与えられ、前記部分表示領域ごとに部分画像データの部分輝度と画像データの全体輝度との差を求め、求めた差に基づいて前記各駆動手段における前記基準値を設定する輝度調整手段とを備えることを特徴とする表示装置である。
【0031】
本発明に従えば、表示手段の表示領域を構成する複数の部分表示領域ごとに、その部分表示領域に表示させる画像の輝度レベル(階調レベル)に応じて輝度レベルを調整することができる。この調整動作は、以下のようにして行われる。
【0032】
まず、表示手段に表示する画像の画像データとして、表示領域の各画素で表示すべき階調レベルを示す多数の画素データの集合体である画像データが与えられると、この画像データは、分割手段と平均値算出手段とに与えられる。分割手段では、与えられた画像データが、複数の部分表示領域の各画素に対応する画素データの集合体である複数の部分画像データに分割される。得られた部分画像データは、平均値算出手段に与えられる。平均値算出手段では、与えられた画像データについて、画像データを構成する多数の画素データが示す階調レベルの平均値である全体輝度を算出するとともに、与えられる部分画像データごとに、部分画像データを構成する画素データが示す階調レベルの平均値である部分輝度が算出される。算出された画像データの全体輝度と各部分画像データの部分輝度とは、輝度調整手段に与えられる。
【0033】
輝度調整手段では、部分表示領域ごとに、部分画像データの部分輝度と画像データの全体輝度との差が求められる。輝度調整手段は、求めた差に基づいて、各部分表示領域を駆動する駆動手段に、基準値を設定する。たとえば、部分輝度が全体輝度よりも高い部分表示領域を駆動する駆動手段に対しては、他の駆動手段よりも低い基準値を設定し、部分輝度が全体輝度よりも低い部分表示領域を駆動する駆動手段に対しては、他の駆動手段よりも高い基準値を設定する。
【0034】
駆動手段では、画素データに基づいて当該画素を駆動する駆動信号を作成するときは、設定された基準値に基づいて前記画素データが示す階調レベルに対応する駆動信号のレベルを決定する。たとえば、基準値が、階調レベルが最大であるときの駆動信号のレベルに対応する値である場合は、最大階調レベルより低い各階調レベルに対応する駆動信号のレベルは、基準値を階調数に応じて分割して得られる値だけ順次減算して得られるレベルに決定される。たとえば、基準値として「10」が設定され、最大階調レベルが「5」であるときは、階調レベル「5」の駆動信号レベルは10、階調レベル「4」の駆動信号は8、階調レベル「3」の駆動信号は6、・・・のように決定される。
【0035】
このとき、各駆動手段では、設定された基準値が異なっている。たとえば、基準値「10」が標準値である場合、部分輝度が全体輝度よりも高い部分表示領域を駆動する駆動手段に対しては、他の駆動手段よりも低い基準値「9」を設定し、部分輝度が全体輝度よりも低い部分表示領域を駆動する駆動手段に対しては、他の駆動手段よりも高い基準値「11」を設定する。これによって、基準値「9」が設定された駆動手段では、階調レベル「5」の駆動信号レベルは9、階調レベル「4」の駆動信号は7.2、階調レベル「3」の駆動信号は5.4、・・・のように決定される。一方、基準値「11」が設定された駆動手段では、階調レベル「5」の駆動信号レベルは11、階調レベル「4」の駆動信号は8.8、階調レベル「3」の駆動信号は6.6、・・・のように決定される。
【0036】
したがって、部分輝度が全体輝度よりも高い部分表示領域では、同じ階調レベルの画素データであっても、その画素が表示する階調レベルは、他の部分表示領域で各画素が表示する階調レベルよりも低くなるので、部分表示領域全体として階調レベルが低くなる。逆に、部分輝度が全体輝度よりも低い部分表示領域では、同じ階調レベルの画素データであっても、その画素が表示する階調レベルは、他の部分表示領域で各画素が表示する階調レベルよりも高くなるので、部分表示領域全体として階調レベルが高くなる。
【0037】
これによって、各部分表示領域の明るさを表示領域全体に合わせることができる。したがって、隣接する部分表示領域間の明るさの差が小さくなり、部分表示領域間の境界が目立たなくなることで表示品位を向上させることができる。
【0038】
また本発明は、無線で基地局と電話通信を行う通信手段と、
入射光を電気信号に変換し画像データとして出力する撮像手段と、
上記の表示装置とを備えることを特徴とする携帯電話機である。
【0039】
本発明に従えば、無線で基地局と電話通信を行う通信手段と、入射光を電気信号に変換し画像データとして出力する撮像手段とを備えており、上記の表示装置によって画像データを表示する。
これによって、携帯電話機における画像の表示品位を向上することができる。
【0040】
【発明の実施の形態】
図1は、本発明の実施の一形態である携帯電話機1のうち画像表示に関する構成を示すブロック図である。携帯電話機1の外観は、図3に示した外観図と同様である。携帯電話機1の内側には、操作時や待ち受け時などに文字データ、画像データなどが表示されるLCD(Liquid Crystal Display)11および電話発信や受信時などにユーザによって操作される入力部102が配置され、携帯電話機1の外側には、カメラ部13が配置されており、カメラ部13に付属のレンズを介して撮影された被写体の画像データは、LCD11に表示される。本実施形態において、表示装置は、LCD11およびマイクロコンピュータ14から構成される。
【0041】
画像表示に関する構成としては、LCD11、入力部12、カメラ部13、マイクロコンピュータ14および映像信号処理系DSP15がある。なお、携帯電話機1は、図示していないアンテナおよび通信制御部などの通信手段を備え、無線で基地局と電話通信を行う。
【0042】
LCD11は、駆動ドライバ16およびパネル17を有する表示手段である。パネル17は、異なる階調レベルの表示が可能な画素が多数配列されて成る表示領域が複数の部分表示領域に分割されている。具体的には、パネル17は、表面に電極が形成された一対の基板と、この基板間に狭持される液晶層とを備える液晶パネルであり、図5で示したパネル107と同様に、第1〜第nサブパネルP1〜Pnまで水平方向にn分割される。複数に分割されたこれらのサブパネルP1〜Pnに対してそれぞれ駆動ドライバD1〜Dnを配置することで、各サブパネルP1〜Pnの各画素に駆動のための電圧を印加する。各駆動ドライバD1〜Dnには、駆動電圧値を調整するための調整用電子ボリュームR1〜Rnが備えられている。なお、パネル17において画像データを表示する領域全体を表示領域とし、サブパネルP1〜Pnが画像データを表示する領域を部分表示領域とする。
【0043】
カメラ部13は、入射光を電気信号に変換し画像データとして出力するものである。カメラ部13は、レンズを通った入射光を光電変換部19で電気信号に変換し、変換した電気信号をAGC20で増幅してA/D変換部21でアナログ信号からディジタル信号に変換する。ディジタル信号は、映像信号処理系DSP15に送られる。
【0044】
映像信号処理系DSP15は、画像変換部22とRGB変換処理部23とからなる。画像変換部22は、マイクロコンピュータ14からの指令に基づいて、カメラ部13から読み込まれたディジタル信号を処理し、輝度(Y)信号および色差(CR,CB)信号をRGB変換処理部23に出力する。RGB変換処理部23は、輝度(Y)信号および色差(CR,CB)信号をRGB信号(画像データ)に変換する。また、映像信号処理系DSP15は、マイクロコンピュータ14によって制御され、ホワイトバランス調整を行う。撮像手段は、カメラ部13および映像信号系DSP15から構成される。
【0045】
入力部12は、数字キーおよび各種機能キーなどユーザが電話の発信、受信を行うための操作キーからなり、携帯電話機1のカメラ部13およびLCD11の各種設定をする場合などにも操作され、これらの操作に対応する信号をマイクロコンピュータ14に出力する。
【0046】
マイクロコンピュータ14は、映像処理信号系DSP15を制御し、図示しない記録媒体に対する画像データの記録再生の指示、表示画像全体の赤み、青みを取るためのホワイトバランスの調整などを行う。また、マイクロコンピュータ14は、エリア分割部24、輝度調整部25、輝度比較部26および輝度補正部27を有している。
【0047】
エリア分割部24は、図5を用いて説明した場合と同様に、映像信号処理系DSP15から入力された画像データを、サブパネルP1〜Pnの部分表示領域に対応するように水平方向にn分割する分割手段である。画像データは、パネル17の各画素で表示すべき階調レベルを示す多数の画素データの集合体であり、この画像データが、サブパネルP1〜Pnの部分表示領域の各画素に対応する画素データの集合体であるn個の部分画像データに分割して出力される。
【0048】
分割された画像データは、第1〜第n部分画像データとして輝度比較部26に送られる。輝度比較部26は、画像データ全体の輝度平均値Lxと、各部分画像データの輝度平均値Li(i=1〜n)とを算出する算出手段である。なお、輝度平均値Lxは第1輝度値情報であり、輝度平均値Liは第2輝度値情報である。
【0049】
具体的には、輝度平均値Lxについては、画像データにおける全画素の階調レベルである輝度値の和を全画素数で除算して算出する。輝度平均値Liについては、各部分画像データにおける画素の輝度値の和を画素数で除算して算出する。
【0050】
さらに、輝度比較部26では、算出された輝度平均値Liと輝度平均値Lxとを比較し、差が所定値より大きければ、駆動電圧値を補正するために輝度平均値Liおよび輝度平均値Lxを輝度補正部27に出力する。差が所定値より小さければ、予め定める駆動電圧値を輝度調整部25に出力する。輝度補正部27では、輝度平均値Liと輝度平均値Lxとの差に基づいて駆動電圧値の補正を行い、補正した駆動電圧値を輝度調整部25に出力する。
【0051】
輝度調整部25では、輝度比較部26および輝度補正部27からの入力に基づいて、部分画像データに応じた駆動ドライバD1〜Dnに駆動電圧値を出力する。調整手段は、輝度補正部27および輝度調整部25から構成される。
【0052】
このように、各サブパネルP1〜Pnの駆動電圧値は、マイクロコンピュータ14によって決定され、各駆動ドライバD1〜Dnに入力される。この駆動電圧値は、たとえばサブパネルに表示させる画像(階調)データが最大値であるときに画素に印加する基準の電圧値である。サブパネルの画素にかかる印加電圧値は、駆動電圧値と階調データとから決定される。たとえば、基準値である駆動電圧値が5Vであり、階調データの最大値が10である場合、階調データが10のときは印加電圧値は5V、階調データが9のときは印加電圧値は4.5Vとなり、駆動電圧値が4Vの場合、階調データが10のときは印加電圧値は4V、階調データが9のときは印加電圧値は3.6Vとなる。
【0053】
各駆動ドライバD1〜Dnでは、調整用電子ボリュームR1〜Rnが、図示しない電源部からの電圧をマイクロコンピュータ14から入力された駆動電圧値に応じて調整する。このとき、各駆動ドライバD1〜Dnは、この駆動電圧値と、マイクロコンピュータ14から出力された部分画像データとに応じた印加電圧を各画素に印加する。
【0054】
各サブパネルP1〜Pnに表示させる部分画像データが異なる場合は、印加する電極数などが異なるため、サブパネルごとの容量が異なる。このため、画素の輝度に注目すると、階調データが同じであっても、サブパネルが異なれば画素にかかる実際の印加電圧が異なる。したがって、実際の画素の輝度が異なることで、サブパネルごとに輝度の差が生じてしまう。これに対して本実施形態では、表示させる部分画像データに応じて、輝度補正部27にて駆動電圧値の補正を行っているので、サブパネルP1〜Pnの輝度の差が小さくなり、境界が目立たなくなることで表示品位が向上する。
【0055】
図2は、携帯電話機1の画像表示処理を示すフローチャートである。
ステップS1では、ユーザによって入力部12が操作され、カメラ部13が動作可能となる。ステップS2では、カメラ部13において、レンズを通って入ってきた入射光を電気信号に変換し、ディジタル信号として出力する。ステップS3では、映像信号処理系DSP15が、カメラ部13からのディジタル信号を処理し、RGB信号(画像データ)を出力する。
【0056】
ステップS4では、マイクロコンピュータ14のエリア分割部24が、画像データをn個の部分画像データに分割する。ステップS5では、輝度比較部26が、輝度平均値から補正が必要か否かを判断する。
【0057】
まず、第i部分画像データの輝度平均値Liを算出し、同時に画像データの輝度平均値Lxを算出して両者の比較をする。このとき、調整目標としての誤差値をL0とする。そして、LiがLx±L0の範囲内である場合、すなわち、部分画像データの輝度平均値Liが、画像データ全体の輝度平均値Lxに対してあまりずれていない場合は、補正をする必要が無いと判断し、駆動電圧値をViとしてステップS6に進む。L0は、たとえば画像データ全体の輝度平均値Lxの3%などに設定しておく。
【0058】
LiがLx−L0より低い場合、すなわち、部分画像データの輝度平均値Liが、画像データ全体の輝度平均値Lxに対してずれが大きく、かつそのずれが低い方へのずれであれば補正が必要であると判断してステップS7に進む。ステップS7では、輝度補正部27が駆動ドライバDiに出力する駆動電圧値を補正する。調整前の駆動電圧値値をViとすると、これに一定の補正値Vaと係数αの積を加えたもの(Vi+α・Va)を駆動ドライバDiに出力する駆動電圧値とする。ここで、係数αは、部分画像データの輝度平均値Liと画像データ全体の輝度平均値Lxとの差の絶対値に比例するように設定している。したがって、両者の差が大きいほど、係数αの値が大きくなるため、出力する駆動電圧値の補正値は大きくなる。このように、部分画像データの輝度平均値が画像データ全体の輝度平均値より低い場合は、駆動電圧値を高くして、画像全体の平均輝度値との差が小さくなるように補正する。
【0059】
ステップS5において、LiがLx+L0より高い場合、すなわち、部分画像データの輝度平均値Liが画像データの輝度平均値Lxに対してずれが大きく、かつそのずれが高い方へのずれであればステップS8に進む。ステップS8では、輝度補正部27が駆動ドライバDiに出力する駆動電圧値を補正する。調整前の駆動電圧値をViとすると、これに一定の補正値Vaと係数αの積を引いたもの(Vi−α・Va)を駆動ドライバDiに出力する駆動電圧値とする。ここで、係数αは、前述のとおりの設定である。したがって、輝度平均値の差が大きいほど、係数αの値が大きくなるため、出力する駆動電圧の補正値は大きくなる。このように、部分画像データの輝度平均値が画像データ全体の輝度平均値より高い場合は、駆動電圧値を低くして、画像全体の平均輝度値との差が小さくなるように補正する。
【0060】
ステップS6では、輝度調整部27がステップS5,S7,S8で決められたサブパネルPiの駆動電圧値を駆動ドライバDiに出力する。
【0061】
ステップS9では、全ての駆動ドライバに対して駆動電圧値が設定された(i=n)か否かを判断し、i<nであればステップS10に進み、i=nであればステップS11に進む。ステップS10では、iに1を加えて(i=i+1)ステップS5に戻る。
【0062】
ステップS11では、各駆動ドライバD1〜DnがサブパネルP1〜Pnに対して駆動電圧を印加して部分画像データを表示する。ユーザは、第1〜第nサブパネルP1〜Pnの部分表示領域に表示された部分画像データを合わせて1つの画像データを見ることができる。
【0063】
以上のように、画像データ全体の輝度平均値と各部分画像データの輝度平均値との差が小さくなるように、各サブパネルP1〜Pnに印加される駆動電圧値が調整される。これによって、パネル17全体に画像データが表示されたときに、サブパネルP1〜Pnの境界が目立たなくなり、表示品位が向上する。
【0064】
なお、本実施形態においては、表示媒体として液晶を用いた液晶表示装置について説明したが、本発明は液晶表示装置に限らず、プラズマディスプレイやEL(Electro Luminescence)ディスプレイなど種々の表示媒体を用いた表示装置に適用可能である。
【0065】
【発明の効果】
以上のように本発明によれば、各部分表示領域の明るさを部分表示領域全体に合わせることができるので、隣接する部分表示領域間の明るさの差が小さくなり、部分表示領域間の境界が目立たなくなることで表示品位を向上させることができる。
【0066】
また本発明によれば、代表値である平均値を用いることで容易に第1輝度値情報と第2輝度値情報との差を算出することができる。
【0067】
また本発明によれば、液晶を表示媒体とする液晶表示装置および携帯電話機における画像の表示品位を向上することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の一形態である携帯電話機1のうち画像表示に関する構成を示すブロック図である。
【図2】携帯電話機1の画像表示処理を示すフローチャートである。
【図3】折り畳み式の携帯電話機100の外観を示す斜視図である。
【図4】携帯電話機100のうち画像表示に関する構成を示すブロック図である。
【図5】パネル107に表示される画像データについて説明するための図である。
【符号の説明】
1,100 携帯電話機
11,101 LCD
12,102 入力部
13,103 カメラ部
14,104 マイクロコンピュータ
15,105 映像信号処理系DSP
17,107 パネル
19,109 光電変換部
20,110 AGC
21,111 A/D変換部
22,112 画像変換部
23,113 RGB変換処理部
24,114 エリア分割部
25,115 輝度調整部
26 輝度比較部
27 輝度補正部
D1〜Dn,106 駆動ドライバ
P1〜Pn,107a サブパネル
R1〜Rn,108 調整用電子ボリューム
Claims (5)
- 画像データを表示する表示領域が複数の部分表示領域に分割された表示手段と、
前記画像データを、前記部分表示領域に対応する複数の部分画像データに分割する分割手段と、
前記画像データの輝度値に基づく第1輝度値情報と、前記部分画像データごとに部分画像データの輝度値に基づく第2輝度値情報とを算出する算出手段と、
第1輝度値情報と第2輝度値情報との差に基づいて、部分表示領域ごとに輝度を調整する調整手段とを備えることを特徴とする表示装置。 - 前記第1輝度値情報は、画像データの輝度平均値であり、前記第2輝度値情報は、部分画像データの輝度平均値であることを特徴とする請求項1記載の表示装置。
- 前記表示手段は、表面に電極が形成された一対の基板と、前記基板間に狭持される液晶層とを少なくとも備え、
前記輝度調整手段は、第1輝度値情報と第2輝度値情報との差に基づいて、前記電極間に印加される電圧値を調整することを特徴とする請求項2記載の表示装置。 - 異なる階調レベルの表示が可能な画素が多数配列されて成る表示領域が複数の部分表示領域に分割されている表示手段と、
前記表示領域の各画素で表示すべき階調レベルを示す多数の画素データの集合体である画像データが与えられ、この画像データを、前記複数の部分表示領域の各画素に対応する画素データの集合体である複数の部分画像データに分割して出力する分割手段と、
前記複数の部分表示領域に対応して設けられるとともに、前記分割手段から出力される部分画像データが与えられ、各部分表示領域の画素が表示する階調レベルを決定する駆動信号を作成して各画素に供給する複数の駆動手段であって、前記画素データに基づいて当該画素を駆動する駆動信号を作成するとき、予め設定された基準値に基づいて前記画素データが示す階調レベルに対応する駆動信号のレベルを決定し、決定したレベルの駆動信号を駆動すべき画素に供給する駆動手段と、
前記画像データと、前記分割手段からの複数の部分画像データとが与えられ、前記画像データを構成する多数の画素データが示す階調レベルの平均値である全体輝度を算出するとともに、部分画像データごとに部分画像データを構成する画素データが示す階調レベルの平均値である部分輝度を算出する平均値算出手段と、
前記輝度平均値算出手段で算出された前記画像データの全体輝度と各部分画像データの部分輝度とが与えられ、前記部分表示領域ごとに部分画像データの部分輝度と画像データの全体輝度との差を求め、求めた差に基づいて前記各駆動手段における前記基準値を設定する調整手段とを備えることを特徴とする表示装置。 - 無線で基地局と電話通信を行う通信手段と、
入射光を電気信号に変換し画像データとして出力する撮像手段と、
請求項1〜4のいずれか1つに記載の表示装置とを備えることを特徴とする携帯電話機。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002204382A JP2004045865A (ja) | 2002-07-12 | 2002-07-12 | 表示装置およびそれを備える携帯電話機 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002204382A JP2004045865A (ja) | 2002-07-12 | 2002-07-12 | 表示装置およびそれを備える携帯電話機 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2004045865A true JP2004045865A (ja) | 2004-02-12 |
Family
ID=31710000
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2002204382A Pending JP2004045865A (ja) | 2002-07-12 | 2002-07-12 | 表示装置およびそれを備える携帯電話機 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2004045865A (ja) |
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2005352269A (ja) * | 2004-06-11 | 2005-12-22 | Sharp Corp | 画像表示装置および光源制御方法 |
JP2006078582A (ja) * | 2004-09-07 | 2006-03-23 | Hitachi Displays Ltd | 表示装置 |
US7447379B2 (en) | 2003-11-04 | 2008-11-04 | Samsung Electronics Co., Ltd. | Method and apparatus for enhancing local luminance of image, and computer-readable recording medium for storing computer program |
WO2012124007A1 (ja) * | 2011-03-16 | 2012-09-20 | パナソニック株式会社 | 表示装置および表示方法 |
CN101609653B (zh) * | 2008-06-16 | 2013-05-08 | 奇美电子股份有限公司 | 液晶显示器与其驱动方法 |
EP3242286A1 (en) * | 2016-05-02 | 2017-11-08 | Samsung Display Co., Ltd. | Display device and driving method thereof |
-
2002
- 2002-07-12 JP JP2002204382A patent/JP2004045865A/ja active Pending
Cited By (10)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US7447379B2 (en) | 2003-11-04 | 2008-11-04 | Samsung Electronics Co., Ltd. | Method and apparatus for enhancing local luminance of image, and computer-readable recording medium for storing computer program |
JP2005352269A (ja) * | 2004-06-11 | 2005-12-22 | Sharp Corp | 画像表示装置および光源制御方法 |
JP4679081B2 (ja) * | 2004-06-11 | 2011-04-27 | シャープ株式会社 | 画像表示装置、光源制御方法およびプログラム |
JP2006078582A (ja) * | 2004-09-07 | 2006-03-23 | Hitachi Displays Ltd | 表示装置 |
CN101609653B (zh) * | 2008-06-16 | 2013-05-08 | 奇美电子股份有限公司 | 液晶显示器与其驱动方法 |
WO2012124007A1 (ja) * | 2011-03-16 | 2012-09-20 | パナソニック株式会社 | 表示装置および表示方法 |
EP3242286A1 (en) * | 2016-05-02 | 2017-11-08 | Samsung Display Co., Ltd. | Display device and driving method thereof |
KR20170124684A (ko) * | 2016-05-02 | 2017-11-13 | 삼성디스플레이 주식회사 | 표시장치 및 그의 구동방법 |
US10360856B2 (en) | 2016-05-02 | 2019-07-23 | Samsung Display Co., Ltd. | Display device and driving method thereof |
KR102670088B1 (ko) | 2016-05-02 | 2024-05-28 | 삼성디스플레이 주식회사 | 표시장치 및 그의 구동방법 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US8279149B2 (en) | Device for driving a liquid crystal display | |
US7468716B2 (en) | Modifying gray voltage signals in a display device | |
KR100887304B1 (ko) | 디스플레이장치 및 디스플레이패널드라이버 | |
TW505896B (en) | Processing of image data supplied to image display apparatus | |
EP1956584B1 (en) | Low-power driving apparatus and method | |
JP6423243B2 (ja) | 表示装置、電子機器及び表示装置の駆動方法 | |
US20120162532A1 (en) | Liquid crystal display apparatus and television receiver | |
US20150262534A1 (en) | Display apparatus and brightness adjusting method thereof | |
KR20080038036A (ko) | 화상 표시 장치, 화상 표시 방법, 화상 표시 프로그램을기록한 기록 매체, 및 전자 기기 | |
WO2006019283A1 (en) | Apparatus and method for displaying image in mobile terminal | |
WO2006080237A1 (ja) | 表示装置 | |
JP2005010276A (ja) | ガンマ補正回路、液晶駆動回路、表示装置、電源回路 | |
WO2003102911A1 (en) | Liquid crystal display and driving apparatus thereof | |
US20120001959A1 (en) | Electro-optical device, image processing circuit, and electronic device | |
JP2008158372A (ja) | 液晶表示装置、および液晶表示制御方法、並びにコンピュータ・プログラム | |
US20060022917A1 (en) | Display apparatus and displaying method thereof | |
KR20070026081A (ko) | 표시 장치 | |
JP2004045865A (ja) | 表示装置およびそれを備える携帯電話機 | |
US7522138B2 (en) | Display device with reduced flickering | |
US10419708B2 (en) | Image processing circuit and image contrast enhancement method thereof | |
US20150332642A1 (en) | Display device | |
JP2023047330A (ja) | 表示パネルにおける焼き付きの領域ベースでの可変補償のためのシステム及び方法 | |
JP2008058443A (ja) | 液晶表示装置およびその駆動方法 | |
US20070159431A1 (en) | Liquid crystal display device and liquid crystal driver | |
JP2008180934A (ja) | 液晶装置及び電子機器 |