JP2004045203A - 設計支援装置、設計支援方法、設計支援プログラムおよび設計支援プログラムを記録したコンピュータ読取可能な記録媒体 - Google Patents

設計支援装置、設計支援方法、設計支援プログラムおよび設計支援プログラムを記録したコンピュータ読取可能な記録媒体 Download PDF

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Abstract

【課題】屋根を撮影した画像から屋根の大きさを簡略的に取得すること。
【解決手段】設計支援装置は、屋根に単位板を載せた状態で屋根を撮影した画像を取得する画像取得手段(S01)と、取得された画像中の屋根面と単位板とを比較することにより(S04,S06)、屋根面の大きさを演算する演算手段(S05,S07)とを備える。屋根面の傾きと単位板の傾きとが同じなので、屋根を撮影した画像中の屋根面の各方向の長さを画像中の単位板の各方向の長さを基準に求めることができる。
【選択図】    図6

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は設計支援装置、設計支援方法、設計支援プログラムおよび設計支援プログラムを記録したコンピュータ読取可能な記録媒体に関し、特に、屋根を撮影した画像を処理することにより屋根面の大きさを算出する設計支援装置、設計支援方法、設計支援プログラムおよび設計支援プログラムを記録したコンピュータ読取可能な記録媒体に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、太陽光発電が注目を集めており、建物の屋根上に太陽電池モジュールを設置する需要が急増してきている。太陽電池モジュールは、太陽電池パネルと、他の太陽電池パネルと接続するための配線と、複数の太陽電池パネルを接続して設置を容易にするための付属部品を含む。太陽電池モジュールは、縦桟、横桟および固定具で屋根上に設置される。従来、このような太陽電池モジュールを屋根面に設置する前の段階において、屋根面に設置可能な太陽電池モジュールの数や配置を決定するために、建物の設計図から屋根面の大きさを求めたり、また、実際に計測器を用いて屋根面の大きさを計測するなどしていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、建物の設計図は家主から提供を受ける必要があり、その建物が数年前に建築されたような場合は、建物の設計図自体が紛失してしまっている場合が多く、建物の設計図を入手することが困難であった。また、屋根に人が登って屋根面の大きさを計測する場合には、危険な作業となる。
【0004】
この発明は上述の問題点を解決するためになされたもので、この発明の目的の1つは、屋根を撮影した画像から屋根のサイズを簡略的かつ容易に取得することが可能な設計支援装置、設計支援方法を提供することである。
【0005】
この発明の他の目的は、コンピュータに実行させることにより、屋根を撮影した画像から屋根のサイズを簡略的かつ容易に取得することが可能な設計支援プログラムおよび設計支援プログラムを記録したコンピュータ読取可能な記録媒体を提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上述の目的を達成するためにこの発明のある局面による設計支援装置は、屋根に単位板を載せた状態で屋根を撮影した画像を取得する画像取得手段と、取得された画像中の屋根面と単位板とを比較することにより、屋根面の大きさを演算する演算手段とを備える。
【0007】
この発明に従えば、屋根に単位板を載せた状態で屋根を撮影した画像が取得され、取得された画像中の屋根面と単位板とが比較されることにより、屋根面の大きさが取得される。屋根面の傾きと単位板との傾きとが同じなので、屋根を撮影した画像中の屋根面の各方向の長さを画像中の単位板の各方向の長さを基準に求めることにより、屋根面の各方向の長さを容易に求めることができる。その結果、屋根を撮影した画像から屋根の大きさを簡略的かつ容易に取得することが可能な設計支援装置を提供することができる。
【0008】
好ましくは、単位板は、各辺が単位長さの正方形である。
この発明に従えば、単位板は、各辺が単位長さの正方形なので、形状が正方形の屋根面のサイズを容易に求めることができる。
【0009】
好ましくは、単位板は、所定の角度を挟む単位長さの2辺を含む。
この発明に従えば、単位板は所定の角度を挟む単位長さの2辺を含む形状なので、所定の角度を含む形状の屋根面のサイズを容易に求めることができる。
【0010】
好ましくは、所定の角度は、屋根の傾斜角度に関連する角度である。
この発明に従えば、所定の角度が屋根の傾斜角度に関連するので、屋根面のサイズを容易に求めることができる。
【0011】
この発明の他の局面による設計支援装置は、屋根を撮影した画像を取得する画像取得手段と、取得された画像中の屋根瓦の枚数に基づき屋根面の大きさを算出する演算手段とを備える。
【0012】
この発明に従えば、取得された画像中の屋根瓦の枚数に基づき屋根面の大きさが演算される。屋根瓦は、屋根面の全体に敷き詰められ、大きさが均一である。このため、屋根面の各方向の長さを、屋根瓦の各方向の長さを基準に求めることにより、屋根面の各方向の長さを容易に求めることができる。その結果、屋根を撮影した画像から屋根の大きさを簡略的かつ容易に取得することが可能な設計支援装置を提供することができる。
【0013】
この発明のさらに他の局面による設計支援装置は、撮影方向を異ならせて屋根を撮影して複数の画像を取得する画像取得手段と、撮影距離を取得する撮影距離取得手段と、取得された複数の画像と撮影距離とに基づき、屋根面の大きさを演算する演算手段とを備える。
【0014】
この発明に従えば、撮影方向を異ならせて屋根を撮影して複数の画像が取得され、取得された複数の画像と撮影距離とに基づき、屋根面の大きさが演算される。撮影方向を異ならせて屋根を撮影した画像間では、画像中の屋根の位置が異なってくる。このため、複数の画像から撮影方向の違いを検出することができる。また、この撮影方向の違いと撮影距離とに基づいて、屋根の所定の位置を特定することができる。その結果、屋根を撮影した画像から屋根の大きさを簡略的かつ容易に取得することが可能な設計支援装置を提供することができる。
【0015】
この発明のさらに他の局面による設計支援方法は、屋根に単位板を載せた状態で屋根を撮影した画像を取得するステップと、取得された画像中の屋根面と単位板とを比較するステップと、比較ステップによる比較結果に基づいて、屋根面の大きさを演算するステップとを含む。
【0016】
この発明に従えば、屋根を撮影した画像から屋根の大きさを簡略的かつ容易に取得することが可能な設計支援方法を提供することができる。
【0017】
この発明のさらに他の局面による設計支援方法は屋根を撮影した画像を取得するステップと、取得された画像中の屋根瓦の枚数に基づき屋根面の大きさを算出するステップとを含む。
【0018】
この発明に従えば、屋根を撮影した画像から屋根の大きさを簡略的かつ容易に取得することが可能な設計支援方法を提供することができる。
【0019】
この発明のさらに他の局面による設計支援方法は、撮影方向を異ならせて屋根を撮影して複数の画像を取得するステップと、撮影距離を取得するステップと、取得された複数の画像と撮影距離とに基づき、屋根面の大きさを演算するステップとを含む。
【0020】
この発明に従えば、屋根を撮影した画像から屋根の大きさを簡略的かつ容易に取得することが可能な設計支援方法を提供することができる。
【0021】
この発明のさらに他の局面により設計支援プログラムは、屋根に単位板を載せた状態で屋根を撮影した画像を取得するステップと、取得された画像中の屋根面と単位板とを比較するステップと、比較ステップによる比較結果に基づいて、屋根面の大きさを演算するステップとをコンピュータに実行させる。
【0022】
この発明に従えば、コンピュータに実行されることにより、屋根を撮影した画像から屋根の大きさを簡略的かつ容易に取得することが可能な設計支援プログラムおよび設計支援プログラムを記録したコンピュータ読取可能な記録媒体を提供することができる。
【0023】
この発明のさらに他の局面による設計支援プログラムは、屋根を撮影した画像を取得するステップと、取得された画像中の屋根瓦の枚数に基づき、屋根面の大きさを演算するステップとをコンピュータに実行させる。
【0024】
この発明に従えば、コンピュータに実行されることにより、屋根を撮影した画像から屋根の大きさを簡略的かつ容易に取得することが可能な設計支援プログラムおよび設計支援プログラムを記録したコンピュータ読取可能な記録媒体を提供することができる。
【0025】
この発明のさらに他の局面による設計支援プログラムは、撮影方向を異ならせて屋根を撮影して複数の画像を取得するステップと、撮影距離を取得するステップと、取得された複数の画像と撮影距離とに基づき、屋根面の大きさを演算するステップとをコンピュータに実行させる。
【0026】
この発明に従えば、コンピュータに実行されることにより、屋根を撮影した複数の画像から、屋根の大きさを簡略的かつ容易に取得することが可能な設計支援プログラムおよび設計支援プログラムを記録したコンピュータ読取可能な記録媒体を提供することができる。
【0027】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。以下の説明では、同一の部品には同一の符号を付してある。それらの名称および機能も同じである。したがってそれらについての詳細な説明は繰返さない。
【0028】
[第1の実施の形態]
図1は、本発明の第1の実施の形態における設計支援装置の外観図である。図1を参照して、この設計支援装置10は、コンピュータ100と、ディスプレイ102と、プリンタ104と、キーボード106と、マウス108と、デジタルカメラ101とを含む。
【0029】
デジタルカメラ101は、コンピュータ100に着脱自在であり、コンピュータ100に接続されていない状態では、デジタルカメラ101を自由に持ち歩いて搬送することができる。このため、デジタルカメラ101は、任意の場所に設置された建物の屋根が撮影されると、撮影により得られた画像データをデジタルカメラ101内に設けられたメモリに記憶する。デジタルカメラ101は、コンピュータ100に接続された状態では、デジタルカメラ101の内部に設けられたメモリに記憶された画像データを、コンピュータ100に送信することが可能となる。
【0030】
図2は、第1の実施の形態における設計支援装置10の構成図である。図2に示されるように、この設計支援装置10は、それぞれバス126に接続されたCPU(Central Processing Unit)116と、オペレーティングシステムのブートアッププログラムなどを記録したROM(Read Only Memory)118と、実行されるプログラムをロードするための、およびプログラム実行中のデータを記憶するためのRAM(Random Access Memory)120と、画像データなどを不揮発的に記憶するためのハードディスク114と、デジタルカメラ101と接続するためのインターフェイス130と、CD−ROM(Compact Disc Read Only Memory)ドライブ110と、FD(Flexible Disk)ドライブ112とを含んでいる。CD−ROMドライブ110にはCD−ROM122が装着される。FDドライブ112にはFD124が装着される。インターフェイス130にはデジタルカメラ101が接続される。
【0031】
この設計支援装置10では、設計支援プログラムがハードディスク114に記録され、記録された設計支援プログラムがCPU116により実行される。一般的にこうした設計支援プログラムは、CD−ROM122またはFD124などの記録媒体に格納されて流通し、CD−ROMドライブ110またはFDドライブ112などにより記録媒体から読取られてハードディスク114に一旦可能される。さらにハードディスク114からRAM120に読出されてCPU116により実行される。
【0032】
図1および図2に示した設計支援装置10のハードウェア自体は一般的なものである。したがって、本発明の最も本質的な部分はCD−ROM122、FD124、ハードディスク114などの記録媒体に記録された設計支援プログラムである。
【0033】
なお、記録媒体としては、CD−ROM122、FD124、ハードディスク114に限られず、磁気テープ、カセットテープ、光ディスク(MO(MagneticOptical Disc)/MD(Mini Disc)/DVD(Digital Versatile Disc))、ICカード(メモリカードを含む)、光カード、マスクROM、EPROM、EEPROM、フラッシュROMなどの半導体メモリ等の固定的にプログラムから担持する媒体でもよい。
【0034】
ここで言う設計支援プログラムとは、CPU116により直接実行可能なプログラムだけでなく、ソースプログラム形式のプログラム、圧縮処理されたプログラム、暗号化されたプログラム等を含む概念である。
【0035】
なお、図1および図2に示したコンピュータ自体の動作は周知であるのでここではその詳細な説明は繰返さない。
【0036】
本実施の形態における設計支援装置10では、デジタルカメラ101で建物の屋根を撮影し、撮影により得られた画像を処理することにより、屋根面の大きさを算出するものである。
【0037】
太陽電池モジュールが設置される屋根の形状には、種々のものがある。図3は、屋根の形状を説明するための建物の斜視図である。図3(A)は切妻構造の屋根の形状を示し、図3(B)は片流れ構造の屋根の形状を示し、図3(C)は寄棟構造の屋根の形状を示し、図3(D)は入母屋構造の屋根の形状を示す。
【0038】
このように、屋根の形状には複数の種類のものがあるが、本実施の形態においては、図3(A)に示す切妻構造の屋根の屋根面の大きさを算出する場合を例に説明する。他の構造の屋根の屋根面の大きさについても、切妻構造の屋根の場合と同様の処理を行なうことにより、屋根面の大きさを算出することができる。
【0039】
切妻構造の屋根の形状とは、屋根面が矩形であり、屋根の一番高い部分まで壁がある構造の屋根をいう。寄棟構造の屋根の形状とは、三角屋根とも呼ばれ、屋根の一番高い部分の長さは、軒先の長さより短くなる構造をいう。従来、屋根面の傾きを表わすのに、3寸屋根、4寸屋根等の用語が用いられる。たとえば、3寸屋根とは3寸の勾配の屋根をいい、屋根の傾斜角度θはtanθ=3/10の式を満たす。したがって、10寸屋根は、屋根の傾斜角度が45°となる。
【0040】
本実施の形態においては、屋根の大きさを屋根を撮影した画像から算出するために、屋根上に単位板を載せた状態で屋根を撮影した画像を用いる。図4は、切妻構造の屋根の上に単位板を載せた状態の建物の斜視図である。図5は、切妻構造の屋根の屋根面201と単位板202との関係を示す図である。
【0041】
図4および図5を参照して、屋根面201上に単位板202が載せられる。単位板202は、1辺が1mの正方形である。この単位板の材質は、金属、木材、プラスチックなどであり、好ましくはプラスチックである。単位板の材質は、変形せず、軽量であることが望ましい。
【0042】
この単位板は、デジタルカメラ101で屋根面201を撮影する際に、屋根上にテープなどで固定される。あるいは、人が単位板を屋根上で支持するようにしてもよい。さらに、一人で屋根面を撮影する場合は、単位板を屋根上に支持した状態で、三脚等で固定され、予め画角が設定されたデジタルカメラ101を遠隔操作することにより、撮影することができる。
【0043】
デジタルカメラ101により、屋根面201の全体と単位板202とを含む画角で撮影されて得られる画像データが、デジタルカメラ101が備えるメモリに記録される。そして、デジタルカメラ101に記録された画像データは、コンピュータ100に読込まれ、コンピュータ100において後述する屋根サイズ取得処理が実行される。
【0044】
なお、本実施の形態においては、デジタルカメラ101で撮影された画像を入力するようにしたが、予め他のデジタルカメラで撮影された画像データ、または、銀塩式のカメラで撮影された写真をイメージスキャナで読込んだ画像データ等を用いることもできる。そのようにして得られた画像データは、FD124またはCD122に記録され、FDドライブ112またはCD−ROMドライブ110から読込まれることになる。
【0045】
本実施の形態においては、切妻構造の屋根を処理の対象としているため、屋根面の形状は長方形である。屋根面201は、傾斜角度がついているため、図4に示したように、撮影して得られた画像中では屋根面201は長方形とはならない。しかしながら、屋根面201上に載せられた正方形の単位板202も屋根面と同じ傾斜角度があるため、得られた画像中では正方形とはならない。すなわち、単位板202と屋根面201とは、縦方向および横方向において同じ比率で変形して画像中で表わされることになる。したがって、単位板202が正方形となるように、屋根面201を変形することにより、実際の屋根面201の流れ方向および水平方向の長さを求めることができる。
【0046】
ここでは、屋根面201の大きさを簡単な方法で求めるために、次の処理を行なうようにしている。すなわち、屋根面201の形状が長方形であることが予めわかっているため、屋根面201の横方向の長さと縦方向の長さのみを求める処理を行なう。より具体的には、次の処理が実行される。
【0047】
(1) 単位板202の水平方向の長さと、屋根面201の水平方向の長さの比に、予め定められた補正係数を乗じることにより、屋根面201の水平方向の長さを求める。
【0048】
(2) 単位板202の流れ方向の長さと屋根面201の流れ方向の長さとの比に補正係数を乗じることにより屋根面201の流れ方向の長さを求める。
【0049】
ここでいう補正係数は、予め定められた値であり、コンピュータ100のハードディスク114に記憶されている。補正計数は、単位板202の水平方向の長さと流れ方向の長さとの比と、に対応して予め定められた係数である。この補正係数は、画像中における単位板202との距離に応じて定まる。補正計数は、予め実験的に単位板202と屋根面とを撮影して得られる画像中の距離と実際の距離とに基づき定められる。
【0050】
なお、屋根面の軒がデジタルカメラ101の撮影方向と垂直となる場合には、水平方向の補正係数を考慮する必要はない。
【0051】
ここで、水平方向とは屋根面の軒に平行な方向をいい、流れ方向とは屋根面201の軒から棟に向かう方向をいう。すなわち流れ方向と水平方向とは垂直な方向である。
【0052】
屋根面201と単位板202とを撮影した画像から、屋根面201の水平方向の長さ(8.2m)と流れ方向の長さ(4.2m)とが求められる。
【0053】
そして、設計支援装置10では、求められた屋根面201の大きさに対して、太陽電池モジュール220を設置することのできる数を自動的に求める。設置可能な太陽電池モジュールの数を求める方法は、次の手順に従って行われる。
【0054】
(1)屋根面201の周囲から所定の距離以内の範囲を太陽電池モジュール220を設置しない領域として決定する。屋根面201の周囲から所定の長さを、たとえば50cmとすると、太陽電池モジュールを設置可能な領域は、水平方向が7.7mで、流れ方向が3.7mの長方形の領域となる。
【0055】
(2)太陽電池モジュール220の大きさが予め定まっているため、設置可能な領域の水平方向の長さと流れ方向の長さを、太陽電池モジュール220の水平方向と流れ方向の長さでそれぞれで除算した商を、水平方向に設置可能な太陽電池モジュールの数と、流れ方向に設置可能な太陽電池モジュールの数として算出する。
【0056】
このようにして、太陽電池モジュールを設置する水平方向の枚数(列数)と流れ方向の枚数(段数)が定められる。その結果、設置可能な太陽電池モジュールの枚数は、列数と段数とから定まる。
【0057】
また、太陽電池モジュールの列数と段数とが求まると、太陽電池モジュールを屋根上に設置する際に、太陽電池モジュールを屋根上に固定する際に使用される固定部材としての架台の数、太陽電池モジュール220をそれぞれ接続するためのケーブルセットの数、パワーコンディショナの機種が定まることになる。
【0058】
架台は、横桟と縦桟とからなり、太陽電池モジュールの数により必要とされる横桟と縦桟の数が求められる。ここでは、横桟は、太陽電池モジュール2個につき1個使用され、水平方向の太陽電池モジュール数が奇数の場合には、1個用の横桟が用いられることにする。縦桟の上に横桟を載せて施工する方法の場合、太陽電池モジュール220の段数が定まると、段数に1を加算した数の横桟が必要になる。このため、上述した横桟の数に(段数+1)を乗じた数の横桟が必要になる。
【0059】
縦桟は、その長さが段数によって定まる。また、縦桟の数は、横桟2本につき3本必要とすれば、横縦の数が定まれば縦桟の数が定まる。また、縦桟を屋根面201に固定するための固定金具の数が、縦桟の数によって定まる。
【0060】
このようにして、屋根面201の大きさが定まると、その屋根面に設置可能な太陽電池モジュールの数が定まり、この太陽電池モジュールの列数と段数とから、太陽電池モジュールを屋根面201に固定するための横桟、縦桟、固定金具の数が自動的に求まることになる。また、パワーコンディショナは、太陽電池モジュールの枚数から発電量が定まるため、この発電量に基づきパワーコンディショナの機種が定められる。さらに、太陽電池モジュールそれぞれを接続するためのケーブルの数は、太陽電池モジュールの数によりさだまる。
【0061】
図6は、第1の実施の形態における設計支援装置10で実行される屋根サイズ取得処理の流れを示すフローチャートである。図6を参照して、設計支援装置10では、まず、デジタルカメラ101より、屋根面201上に単位板202を載せた状態で撮影した画像データが、入力される(ステップS01)。そして、入力された画像データ中から、屋根面の画像が抽出される(ステップS02)。使用者がマウス108を用いて、ディスプレイ102上に表示された画像データの屋根面の輪郭を指示することにより、指示された輪郭で囲まれる領域が屋根面の画像として抽出される。また、屋根の色が予め判っている場合には、画像中からその色を含む領域を抽出することにより屋根面の画像を抽出することができる。
【0062】
ステップS01で入力された画像から、単位板の領域が抽出される(ステップS03)。単位板の領域は、ステップS02で屋根面の領域を抽出したのと同様の処理を実行することにより抽出される。
【0063】
抽出された屋根面の画像の水平方向の長さと抽出された単位板の水平方向の長さとが比較される(ステップS04)。この比較の結果、屋根面の水平方向の長さが算出される(ステップS05)。屋根面の水平方向の長さは、抽出された屋根面の画像の水平方向の長さを抽出された単位板の水平方向の長さで除した値に、上述した補正係数を乗じることにより算出される。
【0064】
そして、抽出された屋根面の画像の流れ方向の長さと抽出された単位板の流れ方向の長さとが比較される(ステップS06)。そして、補正係数を用いて屋根面の流れ方向の長さが算出される(ステップS07)。屋根面の水平方向の長さは、抽出された屋根面の画像の流れ方向の長さを抽出された単位板の流れ方向の長さで除した値に、上述した補正係数を乗じることにより算出される。その後の処理を終了する。
【0065】
本実施の形態におては、単位板を屋根の上に載せた状態で屋根を撮影した画像を用いて、屋根面の水平方向の長さと流れ方向の長さとを求めるようにしている。このため、簡単な方法で簡略的に屋根面の大きさを取得することができる。
【0066】
また、本実施の形態においては、切妻構造の屋根の大きさを取得するために、正方形の単位板を用いた。切妻構造の屋根の屋根面は矩形なので、単位板の形状を正方形とすることにより、屋根面の水平方向と流れ方向との辺が、単位板の水平方向と流れ方向の辺とそれぞれ平行となる。このため、屋根面の水平方向および流れ方向それぞれの辺に平行に単位板を屋根上に載せることができる。
【0067】
本実施の形態における設計支援装置10では、屋根サイズ取得処理により求められた屋根面の大きさから、太陽電池モジュールを設置可能な枚数を決定するモジュール設置枚数決定処理が実行される。
【0068】
図7は、切妻構造の屋根形状の屋根面に設置可能な太陽電池モジュールの配置を示す図である。モジュール設置枚数決定処理が実行されることにより、図7に示すように、屋根面201上での太陽電池モジュール220の配置が決定される。
【0069】
図8は、第1の実施の形態における設計支援装置10で実行されるモジュール設置枚数決定処理の流れを示すフローチャートである。図8を参照して、モジュール設置枚数決定処理では、屋根上に設置可能なモジュールの設置可能範囲が決定される(ステップS11)。屋根上の全面に太陽電池モジュールを設置することが可能であるが、ここでは、屋根上の全面ではなく、屋根の輪郭から所定の距離、たとえば50cm以内の範囲には太陽電池モジュールを設置することができないこととし、屋根面の輪郭から50cm以上離れた領域をモジュール設置可能範囲として決定する。これは、上述した屋根サイズ取得処理において求められた屋根の大きさから容易に求められる。
【0070】
そして、設置可能範囲の水平方向および流れ方向の長さを太陽電池モジュールの水平方向および流れ方向の長さでそれぞれ除算する(ステップS12)。これにより得られた商は、水平方向および流れ方向にそれぞれ設置可能な太陽電池モジュールの数となる。水平方向に設置可能な太陽電池モジュールの数を列数といい、流れ方向に設置可能なモジュールの数を段数という。求められた列数と段数とから、太陽電池モジュールを固定するための横桟、縦桟、固定金具、ケーブルのそれぞれ数が求められ、設置可能な太陽電池モジュールの数からパワーコンディショナの機種が定められる(ステップS13)。
【0071】
このようにして、屋根面の大きさを入力するだけで、その屋根に設置可能な太陽電池モジュールの列数、段数、縦桟、横桟、固定金具、ケーブルの数が算出され、さらに、設置される太陽電池モジュールの数からパワーコンディショナの機種が求められる。
【0072】
<単位板の変形例>
上述した実施の形態における設計支援装置においては、切妻構造の屋根の屋根面の大きさを求めるために、正方形の単位板を用いる例を説明した。第1の変形例においては、寄棟構造の屋根の屋根面の大きさを求める場合について説明する。第1の変形例においては、用いられる単位板の形状は、正方形ではなく五角形である。
【0073】
図9は、変形例における設計支援装置で用いられる単位板の別の例を示す図である。図9を参照して、単位板203は、対角が47.12°と49.39°であり、対角それぞれを挟む2辺が1mの五角形となっている。対角47.12°と49.39°とは、屋根面の傾斜角度により定まる値である。角度47.12°は4寸屋根に対応し、角度49.39°は5寸屋根に対応する。
【0074】
図10は、寄棟構造の屋根形状の屋根面204と別の単位板203との関係を示す図である。図10を参照して、単位板203が屋根面204に載せられた状態を示している。単位板203の頂角が47.12°の頂点と頂角が49.39°の頂点とのいずれを屋根面204の角と合わせるかは、屋根面204の傾斜角度により定まる。屋根面204の傾斜角度が予めわかっている場合には、その傾斜角度に対応する頂角の頂点が選択され、その頂点が屋根面204の角と重なり、かつその頂角を挟む2辺が屋根の軒および棟とそれぞれ平行となるように単位板203が設置される。
【0075】
屋根面204の傾斜角度が予めわかっていない場合には、単位板203の頂角が屋根面204の角に重なるように単位板203を置いて単位板203の方向を決定する。単位板203の方向は、単位板203の頂角を挟む各辺が屋根面204の軒および棟とそれぞれ平行になる方向である。平行にならない場合には、単位板203の別の頂角を有する頂点が屋根面204の角に重なるように単位板203を置いて、単位板の方向を決定する。単位板203の頂角を異ならせるか、別の頂角を有する単位板を用いるなどして、単位板203を置く位置と方向とを決定すればよい。
【0076】
図10に示す屋根面204と単位板203とをデジタルカメラ101で撮影して得られた画像データを、コンピュータ100に読込むことにより、図6で説明した屋根サイズ取得処理が実行される。この場合、屋根面204の水平方向の長さと流れ方向の長さとが求められる。但し、水平方向の長さは、軒の長さと棟の長さとが求められる。
【0077】
図6で説明した屋根サイズ取得処理を実行することにより求められた寄棟構造の屋根の屋根面の大きさに基づき、図8に示したモジュール設置枚数決定処理を実行することにより、寄棟構造の屋根の屋根面に設置可能な太陽電池モジュールの設置枚数と、段数および列数、縦桟、横桟、固定金具およびケーブルの数が算出され、求められた太陽電池モジュールの数からパワーコンディショナの機種が求められる。
【0078】
図11は、寄棟構造の屋根の屋根面とそこに設置される太陽電池モジュールを示す図である。図11を参照して、寄棟構造の屋根の屋根面204では、流れ方向の棟に近づくにつれて、水平方向の長さが短くなる。このため、太陽電池モジュールを設置可能な列数は、棟に近づくにつれて少なくなる。このため、各段において列数が異なってくる。図11では、最も下の段が8列、2段目が6列、最上段が4列に配置された例を示している。
【0079】
このようにして、寄棟構造の屋根形状の屋根面においても、寄棟構造の屋根の屋根面の傾き角度に対応した角度を持つ単位板を用いることにより、寄棟構造の屋根形状の屋根面の大きさを簡略的にかつ容易に求めることができる。
【0080】
[第2の実施の形態]
次に、第2の実施の形態における設計支援装置10について説明する。第2の実施の形態における設計支援装置10は、第1の実施の形態における設計支援装置10が単位板を用いたのに対して、単位板を用いることなく屋根面に設置された瓦の枚数に基づき屋根面の大きさを求めるものである。
【0081】
図12は、切妻構造の屋根に屋根瓦が載せられた建物の斜視図である。図12を参照して、切妻構造の屋根の屋根面は長方形の形状であり、そこに長方形の屋根瓦が水平方向および流れ方向に規則的に配列されている。このため、屋根瓦の働き幅が予めわかっていれば、水平方向に配列された屋根瓦の数と、流れ方向に配列された屋根瓦の数とを算出することにより、屋根面の水平方向および流れ方向の長さを求めることができる。
【0082】
屋根瓦は、通常、お互いに重ね合わせて屋根の上に載せられる。このため、画像中の屋根瓦の大きさは、屋根瓦そのものの大きさよりも小さくなる。お互いに重なる重なり代を除いた部分を屋根瓦の働き幅という。この屋根瓦の働き幅には、水平方向の幅と、流れ方向の奥行きとがある。
【0083】
図13は、第2の実施の形態における設計支援装置で実行される屋根サイズ取得処理の流れを示すフローチャートである。図13を参照して、まず、図12に示すように、屋根瓦が載せられた屋根面の全体を含む画像が、デジタルカメラ101で撮影され、撮影された画像がコンピュータ100に入力される(ステップS21)。
【0084】
なお、本実施の形態においては、デジタルカメラ101で撮影された画像を入力するようにしたが、予め他のデジタルカメラで撮影された画像データ、または、銀塩式のカメラで撮影された写真をイメージスキャナで読込んだ画像データ等を用いることもできる。そのようにして得られた画像データは、FD124またはCD122に記録され、FDドライブ112またはCD−ROMドライブ110から読込まれることになる。
【0085】
入力された画像から屋根面の領域が抽出される(ステップS22)。屋根面の領域の抽出は、図6のステップS02で行なわれる処理と同様の処理である。
【0086】
そして、抽出された屋根面の領域から水平方向の屋根瓦の枚数がカウントされる(ステップS23)。抽出された屋根面の領域の画像データに対して画像処理を施すことにより屋根瓦の境界線を求め、その境界線の数をカウントすることにより屋根瓦の枚数をカウントすることができる。
【0087】
同様にして、抽出された屋根面の領域から流れ方向の屋根瓦の枚数がカウントされる(ステップS24)。
【0088】
そして、屋根瓦の水平方向および流れ方向の働き幅が取得される(ステップS25)。屋根瓦の働き幅は、実際に、屋根上に設置されている屋根瓦の働き幅を計測することにより得られ、得られた屋根瓦の水平方向および流れ方向の働き幅が、設計支援装置のキーボード106からコンピュータ100に入力される。
【0089】
そして、水平方向の屋根瓦の枚数と水平方向の屋根瓦の働き幅とから屋根面の水平方向の長さが取得され、屋根瓦の流れ方向の枚数と流れ方向の働き幅とから屋根面の流れ方向の長さが取得される(ステップS26)。
【0090】
以上説明したように、第2の実施の形態における設計支援装置においては、単位板を用いることなく、屋根瓦が設置された屋根を撮影した画像を用いて、屋根面の水平方向および流れ方向の長さを簡略的にかつ容易に求めることができる。このため、第2の実施の形態における設計支援装置は、屋根瓦が設置された屋根の屋根面の大きさを求めるのに適している。
【0091】
なお、第2の実施の形態においては対角が異なりそれぞれの対角を挟む2辺が1mの五角形を例に示したが、屋根の傾き角度に関連する角度が頂角であって、その頂角を挟む2辺が1mの三角形を用いてもよい。この場合には、屋根の傾き角度が異なれば、単位板をその傾き角度に対応した単位板を用いる必要がある。
【0092】
[第3の実施の形態]
第3の実施の形態における設計支援装置は、屋根を、複数の撮影方向で撮影して得られた複数の画像を用いて屋根を大きさを算出する。図14は、第3の実施の形態における設計支援装置に入力される複数の画像を示す図である。図14(A)は、地面と平行で視線の高さの撮影方向で、建物を正面から撮影して得られる画像210Aを示す図である。以下、この画像210Aを画像Aともいう。画像210Aには、軒の任意の点200と、屋根の棟の任意の点201とを含む。図14(B)は、カメラの撮影中心Oが屋根の棟と重なる撮影方向で、建物を側面から撮影して得られる画像210Bを示す図である。以下、この画像210Bを画像Bともいう。画像210Bには、棟の端部201Aを含む。
【0093】
図15は、第3の実施の形態における設計支援装置で屋根面の大きさを求める原理を説明するための図である。ここでは、画像Aを撮影したときの建物の軒からデジタルカメラ101までの距離L1と、画像Bを撮影したときの建物からデジタルカメラ101までのの距離L2とが予め計測されて、画像Aおよび画像Bとがコンピュータ100に入力されるのと同時に、コンピュータ100に入力される。
【0094】
図14および図15を参照して、建物を正面から撮影して得られた画像Aを用いて、屋根の軒P1に対する仰角θ1と、屋根の棟P2に対する仰角θ2とが求められる。この仰角θ1,θ2は、ハードディスク114に予め記憶された対応テーブルを用いて求められる。この対応テーブルは、画像中の位置と仰角との関係を実験により予め求めたものであり、画像中の位置と仰角とを撮影距離ごとに対応付けたデータを含む。また、画像中の撮影中心からの距離と撮影距離とを変数とする関数で仰角を表わすこともでき、そのような関数を対応テーブルに代えてハードディスク114に予め記憶しておくようにしてもよい。
【0095】
また、仰角θ1,θ2は、撮影距離L1を異ならせて複数の画像210Aを取得し、それぞれの画像210Aから求められる仰角θ1,θ2を平均するなどすることにより、仰角θ1,θ2の精度を向上させることができる。
【0096】
建物を横方向から撮影して得られた画像Bを用いて、屋根の棟P2に対する仰角θ3が求められる。この仰角θ3は、撮影距離L2を異ならせて複数の画像210Bを取得し、それぞれの画像210Bから求められる仰角θ3を平均するなどすることにより、仰角θ3の精度を向上させることができる。
【0097】
これを、画像Bの撮影距離L2と棟P2に対する仰角θ3とから距離B4が求められ、それに撮影高さB1を加算して、棟P2の高さB5が求められる。また、軒P1に対する仰角θ1と撮影距離L1とから、距離B2が求められ、それに撮影高さB1を加算して、軒P1の高さB3が求められる。また、棟P2の高さB5と棟P2に対する仰角θ2とから、画像Aの撮影位置と棟から地面に降ろした垂線の足との間の距離(L2+L1)が求められる。
【0098】
これら得られた軒の高さB3と、棟の高さB5と、撮影距離L1と、画像Aの撮影位置と棟から地面に降ろした垂線の足との間の距離(L2+L1)とから、図15に示した座標系における屋根の軒P1の座標と、屋根の棟P2の座標とが求められる。求められた屋根の軒P1の座標と屋根の棟P2の座標とから、屋根の軒P1と屋根の棟P2との間の距離(屋根面の流れ方向の長さ)Lが求められる。
【0099】
また、屋根の水平方向の長さは、実際に計測するか、撮影中心を軒の左端200に合わせて撮影したときの撮影位置と、軒の右端に撮影中心を合わせて撮影したときの撮影位置との間の距離を実測することにより求めるられる。
【0100】
このようにして、第3の実施の形態における設計支援装置においては、建物を横方向から撮影した場合の画像と、正面から撮影した画像とを用いて、屋根の大きさを算出するようにしている。その結果、屋根の大きさを簡略的にかつ容易に求めることができる。
【0101】
図16は、第3の実施の形態における設計支援装置で実行される屋根サイズ取得処理の流れを示すフローチャートである。図16を参照して、デジタルカメラ101から撮影された画像A,画像Bとそれぞれの画像A,Bが撮影される際のデジタルカメラ101と建物との間の距離L1,L3が入力される(ステップS31)。
【0102】
ここで入力される画像は、建物を正面から撮影して得られる画像Aと建物を側面から撮影して得られる画像Bとである。そして、画像Aが撮影された撮影距離L1と画像Bが撮影された撮影距離L3とが入力されることになる。
【0103】
次のステップS32では、撮影距離L1と画像Aとから軒に対する仰角θ1と棟に対する仰角θ2とが算出される。そして、撮影距離L3と画像Bとから軒に対する仰角θ3が算出される(ステプS33)。
【0104】
次に、撮影距離L2と仰角θ1とから軒の位置P1が決定される(ステップS34)。さらに、撮影距離L3と仰角θ3とから棟の高さB5が算出される(ステップS35)。さらに、棟の高さB5と仰角θ2とから棟の位置P2が決定される(ステップS36)。決定された軒の位置P1と棟の位置P2とから流れ方向の長さが算出される(ステップS37)。さらに、軒の長さがキーボード106より入力される(ステップS38)。
【0105】
ステップS37で算出された流れ方向の長さと、ステップS38で入力された軒の長さとで屋根のサイズが決定される(ステップS39)。
【0106】
第3の実施の形態における設計支援装置においては、建物を正面から撮影して得られる画像と建物を横方向から撮影して得られる画像を用いて、屋根の大きさを求めるようにしている。このため、屋根の大きさは正確ではないが、概略の長さを求めることができ、図8に示したモジュール設置枚数決定処理を実行することにより、求められた屋根の大きさに対して設置可能な太陽電池モジュールの枚数および段数、列数が求められる。さらに、縦桟、横桟、固定金具およびケーブルの数が算出され、太陽電池モジュールの数からパワーコンディショナの機種が定められる。
【0107】
第3の実施の形態における設計支援装置においては、建物を正面から撮影した画像とその撮影距離、建物を横方向から撮影した画像とその撮影距離とを入力するだけで、屋根の流れ方向の長さを簡略的にかつ容易に求めることができる。屋根の水平方向の長さは、実測することが比較的容易なため、この実測した長さをさらに入力すれば、太陽電池モジュールの設置枚数を自動的に決定することが可能となり、太陽電池モジュールを設置するための設計を容易に行なうことができる。
【0108】
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態における設計支援装置の外観図である。
【図2】第1の実施の形態における設計支援装置の構成図である。
【図3】屋根の形状を説明するための建物の斜視図である。
【図4】切妻構造の屋根の上に単位板を載せた状態の建物の斜視図である。
【図5】切妻構造の屋根の屋根面と単位板との関係を示す図である。
【図6】第1の実施の形態における設計支援装置で実行される屋根サイズ取得処理の流れを示すフローチャートである。
【図7】切妻構造の屋根形状の屋根面に設置可能な太陽電池モジュールの配置を示す図である。
【図8】第1の実施の形態における設計支援装置で実行されるモジュール設置枚数決定処理の流れを示すフローチャートである。
【図9】単位板の別の例を示す図である。
【図10】寄棟構造の屋根形状の屋根面と別の単位板との関係を示す図である。
【図11】寄棟構造の屋根の屋根面とそこに設置される太陽電池モジュールを示す図である。
【図12】切妻構造の屋根に屋根瓦が載せられた建物の斜視図である。
【図13】第2の実施の形態における設計支援装置で実行される屋根サイズ取得処理の流れを示すフローチャートである。
【図14】第3の実施の形態における設計支援装置に入力される複数の画像を示す図である。
【図15】第3の実施の形態における設計支援装置で屋根面の大きさを求める原理を説明するための図である。
【図16】第3の実施の形態における設計支援装置で実行される屋根サイズ取得処理の流れを示すフローチャートである。
【符号の説明】
10 設計支援装置、100 コンピュータ、101 デジタルカメラ、102 ディスプレイ、104 プリンタ、106 キーボード、108 マウス、110 CD−ROMドライブ、112 FDドライブ、114 ハードディスク、122 CD−ROM、124 FD、126 バス、130 インターフェイス、201,204 屋根面、202,203 単位板、220 太陽電池モジュール。

Claims (13)

  1. 屋根に単位板を載せた状態で屋根を撮影した画像を取得する画像取得手段と、
    前記取得された画像中の屋根面と単位板とを比較することにより、屋根面の大きさを演算する演算手段とを備えた、設計支援装置。
  2. 前記単位板は、各辺が単位長さの正方形である、請求項1に記載の設計支援装置。
  3. 前記単位板は、所定の角度を挟む単位長さの2辺を含む、請求項1に記載の設計支援装置。
  4. 前記所定の角度は、屋根の傾斜角度に関連する角度である、請求項3に記載の設計支援装置。
  5. 屋根を撮影した画像を取得する画像取得手段と、
    前記取得された画像中の屋根瓦の枚数に基づき屋根面の大きさを算出する演算手段とを備えた、設計支援装置。
  6. 撮影方向を異ならせて屋根を撮影して複数の画像を取得する画像取得手段と、
    撮影距離を取得する撮影距離取得手段と、
    取得された前記複数の画像と前記撮影距離とに基づき、屋根面の大きさを演算する演算手段とを備えた、設計支援装置。
  7. 屋根に単位板を載せた状態で屋根を撮影した画像を取得するステップと、
    前記取得された画像中の屋根面と単位板とを比較するステップと、
    前記比較ステップによる比較結果に基づいて、屋根面の大きさを演算するステップとを含む、設計支援方法。
  8. 屋根を撮影した画像を取得するステップと、
    前記取得された画像中の屋根瓦の枚数に基づき屋根面の大きさを算出するステップとを含む、設計支援方法。
  9. 撮影方向を異ならせて屋根を撮影して複数の画像を取得するステップと、
    撮影距離を取得するステップと、
    取得された前記複数の画像と前記撮影距離とに基づき、屋根面の大きさを演算するステップとを含む、設計支援方法。
  10. 屋根に単位板を載せた状態で屋根を撮影した画像を取得するステップと、
    前記取得された画像中の屋根面と単位板とを比較するステップと、
    前記比較ステップによる比較結果に基づいて、屋根面の大きさを演算するステップとをコンピュータに実行させる、設計支援プログラム。
  11. 屋根を撮影した画像を取得するステップと、
    前記取得された画像中の屋根瓦の枚数に基づき、屋根面の大きさを演算するステップとをコンピュータに実行させる、設計支援プログラム。
  12. 撮影方向を異ならせて屋根を撮影して複数の画像を取得するステップと、
    撮影距離を取得するステップと、
    取得された前記複数の画像と前記撮影距離とに基づき、屋根面の大きさを演算するステップとをコンピュータに実行させる、設計支援プログラム。
  13. 請求項10〜12のいずれかに記載の設計支援プログラムを記録したコンピュータ読取可能な記録媒体。
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