JP2004043057A - シート搬送装置及び該装置を含む画像形成装置並びにこの画像形成装置の遠隔診断システム - Google Patents

シート搬送装置及び該装置を含む画像形成装置並びにこの画像形成装置の遠隔診断システム Download PDF

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山内 学
Keizo Isemura
伊勢村 圭三
Ichiro Sasaki
佐々木 一郎
Hiroto Nishihara
西原 寛人
Tomoyasu Yoshikawa
吉川 智康
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Abstract

【課題】ローラによるシート搬送停止及びシート搬送再開時のローラの特性を測定し、測定手段の測定結果に応じて搬送再開のタイミングを制御するシート搬送装置において、測定結果が設計段階で求めた規定値から著しくかけ離れている場合の制御。
【解決手段】測定結果が予め決められた範囲外であった場合は、NG結果を表示し、さらに、測定NGは、何らかの原因による測定ミスである可能性を考慮し、搬送再開のタイミングを予め設計段階で求めておいた規定値を用い、または前回測定した測定結果に置き換えて制御し、また予め求めておいた規定値を遠隔診断システムを用いてコントロールセンターから画像形成装置に送信し、この規定値を用いて制御し、測定ミス判断の基準や、測定ミス判断の際に各画像形成装置に送信する規定の搬送再開のタイミング規定値を実際に市場で使われている画像形成装置から得た情報を基に見直すことを特徴とする。
【選択図】    図16

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、シート搬送装置及び該装置を含む画像形成装置並びにこの画像形成装置の遠隔診断システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の電子写真式の複写装置は、感光ドラム直前に設けられたレジストローラを停止させた状態で給送したシートをレジストローラのニップ部に突き当てることによりシートの斜行を補正するよう構成されている。給紙部から感光ドラムまでの搬送路の距離が長い複写装置においては、複写装置の生産性を高めるため、先行シートが感光ドラムにより画像形成されるのを待つことなく後続のシートを順次給送する。そのため、給紙部から感光ドラムまでの搬送路中には複数のシートが存在することになる。
【0003】
シートの斜行補正を行うタイミングでは、レジストローラの位置でシートは実質停止状態になるため、このシートに後続のシートが追いつかないように、後続のシートもこれに従属して一時停止させる。そして、感光ドラム上の画像の回転タイミングに合わせて感光ドラム直前のローラ及び給紙部から感光ドラムまでのローラを同時に駆動し、搬送路中の複数のシートの給送を再開する。
【0004】
このような従来の複写装置の生産性を、更に向上させることが望まれており、そのためには、シート間隔を更に縮める必要がある。しかし、シート間隔を従来よりも短くすると、従来は影響しなかったシート停止位置のずれが問題となってくる。シートの給送を行うローラの駆動はDCモータによりクラッチを介して行っており、シートを一時停止させるときにはこのクラッチを解放する。クラッチを解放するとローラの軸受の摩擦などによりローラは停止する。軸受の摩擦によってローラの停止を行っているため、クラッチの解放からローラの停止までにローラは若干回転してしまい、このようなローラに挟持された後続シートはレジストローラに突き当てられている先行シートに接近してしまう。この状態で搬送路中に一時停止された全てのシートの給送の再開を同時に行うため、場合によっては先行シートの後端と後続シートの先端の距離が著しく接近状態で給送されてしまい、シートの給送制御に異常をきたすことがある。また、ローラの軸受等の個体差や経年変化によりローラの特性が異なったり、ローラの特性が変化したりする。
【0005】
上述の対策として、近年、ローラによるシート搬送停止及びシート搬送再開時のローラの特性を測定し、測定結果に応じて搬送再開のタイミングを制御するシート搬送装置が知られる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来のような測定結果のみに基づくシート搬送装置においては、たとえ、測定結果が何らかの原因による測定ミスであったとしても、その誤った測定結果に基づき、シート搬送制御が行われてしまうため、安定したシート搬送を行うことが出来なくなる可能性があった。
【0007】
本発明は、上述の点に着目して成されたもので、ローラによるシート搬送停止及びシート搬送再開時のローラの特性を測定し、測定手段の測定結果に応じて搬送再開のタイミングを、また遠隔診断システムを用いて部品の交換タイミングを判断制御可能とするシート搬送装置及び該装置を含む画像形成装置並びにこの画像形成装置の遠隔診断システムの提供を目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明は、下記構成を備えることにより上記課題を解決できるものである。
【0009】
(1)シートを搬送路に沿って搬送する搬送手段と、前記搬送手段によりシートの搬送中にシートの搬送を一旦停止させた後、シートの搬送を再開させる制御手段と、前記搬送路に設けられた第1のセンサと、前記搬送路の前記第1のセンサの下流側に設けられた第2のセンサとを有し、
前記搬送手段はシートを搬送する搬送ローラを含み、前記第1のセンサは前記搬送ローラの上流側に、前記第2のセンサは前記搬送ローラの下流側に設け、前記搬送手段によりシートを搬送させ、前記搬送ローラと前記第2のセンサの間でシートの搬送を停止させ、予め決められた時間経過した後にシートの搬送を再開させ、前記第1のセンサがシートの端部を検知した時から前記第2のセンサがシートの端部を検知した時までの時間を測定する測定手段を有し、
前記制御手段は前記測定手段の測定結果に応じて搬送再開のタイミングを制御するシート搬送装置であって、
前記測定結果が予め決められた範囲内にあるか否かを判断する合否判断手段を有し、
前記合否判断手段が、否と判断した場合、表示装置に合否判断が否であることを表示する表示手段を有するシート搬送装置。
【0010】
(2)前項(1)記載のシート搬送装置において、前記合否判断手段が、否と判断した場合には、前記測定結果を予め決められた規定値に置き換えて搬送再開のタイミングを制御するシート搬送装置。
【0011】
(3)シートを搬送路に沿って搬送する搬送手段と、該搬送手段によりシートの搬送中にシートの搬送を一旦停止させた後、シートの搬送を再開させる制御手段と、前記搬送路に設けられた第1のセンサと、前記搬送路の前記第1のセンサの下流側に設けられた第2のセンサとを有し、
前記搬送手段は、シートを搬送する搬送ローラを含み、前記第1のセンサは前記搬送ローラの上流側に、前記第2のセンサは前記搬送ローラの下流側に設け、前記搬送手段によりシートを搬送させ、前記搬送ローラと前記第2のセンサの間でシートの搬送を停止させ、予め決められた時間経過した後にシートの搬送を再開させ、前記第1のセンサがシートの端部を検知した時から前記第2のセンサがシートの端部を検知した時までの時間を測定する測定手段を有し、
前記制御手段は、前記測定手段の測定結果に応じて搬送再開のタイミングを制御するシー卜搬送装置であって、
今回測定した時間の第1の測定結果と前回測定した時間の第2の測定結果が著しくかけ離れているか否かを判断する測定結果比較手段を有し、
前記測定結果比較手段が、今回測定した第1の測定結果と前回測定した前記第2の測定結果が著しくかけ離れていれると判断した場合、表示装置に合否判断が否であることを表示する表示手段を有するシート搬送装置。
【0012】
(4)前項(3)記載のシート搬送装置において、前記測定結果比較手段が比較した、今回測定した前記第1の測定結果と前回測定した前記第2の測定結果が、著しくかけ離れていると判断した場合には、今回測定した前記第1の測定結果を前回測定した前記第2の測定結果に置き換えて搬送再開のタイミングを制御するシート搬送装置。
【0013】
(5)前項(1)乃至(4)の何れかに記載のシート搬送装置を含む画像形成装置。
【0014】
(6)前項(5)記載の画像形成装置の遠隔診断システムであって、該画像形成装置は、少なくとも一通信機能を含むと共に装置本体にIPアドレスを割り当て個体識別し、且つTCP/IPをプロトコルとする通信システムを利用して、前記測定結果及び、前記測定結果が予め決められた範囲内にあるか否かを判断する合否判断手段による合否結果、または、前記搬送再開のタイミングデータ、を相互受信する画像形成装置の遠隔診断システム。
【0015】
【発明の実施の形態】
(実施例1)
図1は、本発明に係るの実施形態の画像形成装置の構成を示す概略断面図である。本実施形態の画像形成装置は、プリンタ100、オプション給紙デッキD200、操作部300、スキャナ310、原稿フィーダ320、シート折り機330、及びフィニッシャ340からなる。プリンタ100は電子写真方式によりスキャナ310が読み取った原稿画像あるいはネットワークを介して受信した画像をシート上に形成する。原稿フィーダ320は原稿をスキャナ310の読取位置まで自動的に給送する。オプション給紙デッキD200は大容量のシート積載部を有し、ユーザの必要に応じてプリンタ100に装着される。操作部300は画像形成装置の設定の入力及び画像形成装置の状態の表示を行う。シート折り機330はA3サイズのシートをZ折りする。操作部300で折りの設定がなされていないときには、シートに折り処理することなく下流側のフィニッシャ340へシートを送り込む。フィニッシャ340は排紙トレイを複数有する排紙部であると共に、シートの綴じ処理などを行うシート仕上げ部でもある。フィニッシャ340は上流側から搬送されてきたシートを排紙トレイへ排出する。
【0016】
プリンタ100において、レーザ発光部150はスキャナ310からの画像あるいはネットワークを介して受信した画像に応じたレーザ光を発光する。このレーザ光は感光ドラム152に照射され、感光ドラム152上に潜像が形成される。感光ドラム152はトナーによって現像され、トナー像は給送されてきたシートに転写される。シートに転写されたトナーは定着ローラ154によってシート上に定着される。定着ローラ154を通過したシートは排出パス158を介して下流側のシート折り機330へ送られるか、両面パス156を介して表裏反転されて再度感光ドラム152へ送られる。
【0017】
プリンタ100は給紙カセットD108、D109、給紙デッキD110、D111、手差し給紙部160からシートの給送が可能であり、更にオプション給紙デッキD200からのシートの給送も可能である。
【0018】
図2は、プリンタ100におけるシート搬送系の構成を示す説明図である。給紙カセットD108に積載されたシートはローラR108によりピックアップされ、最上部以外のシートから分離されて送り出される。このシートはローラR100、R101、R102、R103、R114、R115により感光ドラム152へ搬送される。同様に給紙カセットD109からローラR109により送り出されたシートはローラR101、R102、R103、R114、R115により感光ドラム152へ搬送される。また、給紙デッキD110からローラR110により送り出されたシートはローラR103、R114、R115により感光ドラム152へ搬送される。また、給紙デッキD111からローラR111により送り出されたシートはローラR105、R106、R107、R114、R115により感光ドラム152へ搬送される。また、手差し給紙部160からローラR112により送り出されたシートはローラR113、R115により感光ドラム152へ搬送される。また、オプション給紙デッキD200からローラR202により送り出されたシートはローラR201、R114、R115により感光ドラム152へ搬送される。
【0019】
給紙カセットD108、D109、給紙デッキD110、D111、手差し給紙部160、オプション給紙デッキD200、及び両面パス156などの給紙部から給送されたシートは斜行する可能性があるため、レジストレジストローラR115を停止させた状態でシートをレジストレジストローラR115に突き当てることによりシートの斜行を補正する。また、画像形成装置の生産性を高めるため、先行シートが感光ドラム152により画像形成されるのを待つことなく後続のシートの給送を順次行う。このため、給紙部から感光ドラム152までの搬送路中には複数のシートが存在する。レジストレジストローラR115に突き当てられたシートは実質停止状態にあるため、このシートに後続のシートが追いつかないように、後続のシートもこれに従属して一時停止させる。
【0020】
ローラR100〜R103、R105〜R115、R201、R202はそれぞれクラッチC100〜C103、C105〜C115、C201、C202を介してモータ120により駆動される。モータ120はDCモータである。クラッチの連結によりモータ120の駆動力はローラに伝達され、クラッチの解放によりモータ120の駆動力はローラに伝達されなくなる。
【0021】
ローラR114及びR115にはそれぞれ電磁ブレーキB114及びB115が設けられており、それぞれのローラに対応するクラッチC114及びC115の解放と共に電磁ブレーキB114及びB115をオンさせることにより、ローラR114及びR115を瞬時に停止させることができる。
【0022】
ローラR100〜R103、R105〜R113、R201、R202には電磁ブレーキが設けられておらず、ローラの停止はクラッチの解放のみで行う。これらの各ローラには電磁ブレーキを設けないので画像形成装置の低コスト化が図れる。クラッチが解放されるとローラの軸受の摩擦及びローラ対の接触部分の摩擦によりローラの回転は停止する。ローラ対の接触部分の摩擦はローラの材質により異なる。クラッチ解放からローラ停止までのローラ回転量すなわちシート停止までのシート進み量は、ローラの軸受の摩擦力、ローラのメカ構造、ローラの材質、ローラの個体差など様々な要因によって異なる上、一枚のシートが複数種類のローラにより挟持されているときにはお互いに影響しあって、クラッチ解放からシート停止までのシート進み量は異なってくる。
【0023】
表1は、各ローラの軸受の種類、ローラの材質、ローラ駆動のメカ構造、電磁ブレーキの有無を示す。ローラR100、R101、R105、R106、R113、R201は、焼結軸受で保持されたゴムローラであり、電磁ブレーキは設けられていない。ローラR102、R103は、ベアリング軸受で保持されたゴムローラであり、電磁ブレーキは設けられていない。ローラR107は、ベアリング軸受で保持されたスポンジローラであり、電磁ブレーキは設けられていない。ローラR107はシートの搬送を行うと共にカール取りを行う。ローラR108、R109、R110、R111、R112、R202は、ゴムローラからなる分離ローラであり、シート分離のためにローラ対の一方は給送方向に回転し、他方は給送方向と逆方向に回転するメカ構造を有する。
【0024】
ローラR114、R115は、焼結軸受で保持されたゴムローラであり、電磁ブレーキB114、B115が設けられている。レジストレジストローラR115は先行シートを送った後、小シート間隔で給送されてくる後続シートが到達するときには静止していなければならないため、シートの後端がローラを抜けてからローラの回転を瞬時に停止できる電磁ブレーキが設けられている。また、ローラR114はシートをレジストローラR115に突き当ててから所定量シートを送ったところで正確に停止させなければならないため、ローラを所定時間駆動したのちに瞬時に停止させるべく電磁ブレーキが設けられている。
【0025】
【表1】
Figure 2004043057
【0026】
電磁ブレーキが設けられていないローラに関しては、クラッチの解放によってローラの回転を停止させるが、クラッチ解放からローラ回転停止まで時間がかかるものは、ベアリング軸受で保持されたゴムローラであり、次にベアリング軸受で保持されたスポンジローラ、焼結軸受で保持されたゴムローラ、最も短時間で停止するのが分離機構を有する分離ローラである。
【0027】
ローラR100〜R103、R105〜R115、R201、R202の近傍にはそれぞれセンサS100〜S115、S201、S202が設けられている。また、感光ドラム152の上流側にセンサS115及びS114が設けられている。センサS115はシート先端がレジストローラR115のニップ部に突き当たってから予め決められた量搬送したときに停止させるタイミングをとるためのものである。センサS114はレーザ発光部150が感光ドラム152上に潜像を形成するタイミングをとるためのものである。
【0028】
センサS102、S106、S107、S104、S114、S115、S112、S113は、図8に示すように可動式のフラグ170とフラグの可動域に設けられた発光部と受光部172からなるフラグ式センサであり、搬送されるシートがセンサを通過する際にシートがフラグ170(可動部材)を倒すよう構成されている。フラグ170が発光部と受光部172の光路を遮っているとき、すなわちフラグ170がシートにより倒されていないとき(フラグ170が第1の位置にあるとき)は、シートなしと判断する。フラグ170が発光部と受光部172の光路を遮っていないとき、すなわちフラグ170がシートに倒されていないとき(フラグ170が第2の位置にあるとき)は、シートありと判断する。このように、フラグ170が発光部と受光部172の間の光路を遮っているか否かを検知することにより、シートの先端及びシートの有無を検知する。フラグ170はバネによって実線の状態になるように付勢されており、シートの後端が抜けるとフラグ170は発光部と受光部172の光路を遮るよう復帰するが、フラグ170は瞬時には復帰せず、復帰にはタイムラグを生ずるので、シートの後端を正確に検知することが難しい。このようにフラグ式センサはシートの後端の正確な検知には向いていないため、給紙時に先行シートの後端を検知して正確なシート間隔を作り出すローラR108、R109、R110、R111付近のセンサS108、S100、S109、S101、S110、S102、S111、S105には光学式センサを用いる。
【0029】
センサS108、S100、S109、S101、S110、S102、S111、S105は、図9に示すように発光部174と受光部176からなる光学式センサであり、搬送されるシートがセンサを通過する際にシートが発光部174と受光部176の間の光路を遮っているか否かを検知することにより、シートの先端、後端、シートの有無を検知する。
【0030】
感光ドラム152はモータ128により、また定着ローラ154はモータ130により駆動される。また、両面パス156に送り込まれたシートはローラ138、136、134、132により搬送される。ローラ138はモータ126により、ローラ136、134はモータ124により、ローラ132はモータ122により駆動される。モータ126、124、122はステッピングモータである。両面パス内ではシートのスイッチバックのためにモータの正転及び逆転が必要であり、また、両面パスでシートを上流側から受け取るときには定着ローラに合わせた速度で回転し、その後シート間隔をつめるために高速で回転し、シートが所定位置に来たところで回転を停止する必要があるため、速度を容易に正確に制御できるステッピングモータが採用されている。
【0031】
図3は、クラッチ制御関係の構成を示すブロック図である。センサS100〜S115、S201、S202の出力はCPU180に入力される。CPU180はアンプ186を介してモータ120の駆動を制御する。図3には図示していないが、CPU180はモータ128、130、122、124、及び126の駆動も制御する。また、CPU180はクラッチC100〜C103、C105〜C115、C201、C202の連結及び解放を制御する。操作部300で入力された設定はCPU180に入力され、CPU180は操作部300に所定の操作画面表示を行わせる。CPU180が行うべき制御プログラムはCPU180が読み取り可能なROM182に記憶されている。後述する制御のプログラムに関してもROM182に記憶されている。CPU180が制御を行うにあたって必要なデータはバッテリーバックアップされたRAM184に書き込む。後述する補正制御のために測定したデータに関してもRAM184に書き込まれる。RAM184の代わりにEEPROMなどの不揮発性メモリでもよい。
【0032】
次に図4及び図5を用いて、クラッチを介してローラを駆動する構成において、クラッチを解放した後にクラッチを連結したときのローラの特性について説明する。図4は、クラッチを介してローラを駆動する構成の一例を示す説明図である。図4の(1)〜(3)はシートSHの搬送の様子を示し、図4の(4)〜(6)はそれぞれセンサSA、クラッチCA、センサSBのタイミングチャートである。ローラRAはクラッチCAを介してモータMにより駆動される。ローラRAの下流側にはローラRBが設けられている。ローラRA及びRBのそれぞれの上流側にはセンサSA及びSBが設けられている。ローラRAには電磁ブレーキは設けられていない。
【0033】
図5は、クラッチを解放した後にクラッチを連結したときの特性を示す説明図である。即ちローラRAによりシートSHを搬送している途中でクラッチCAを解放させてシートSHを一時停止させた後、クラッチCAを連結させてシートSHを再度搬送した場合のシートSHの動き(ローラRAの特性)を示す。縦軸はシートSHの距離を、横軸は時間を示す。SH0は時間t4でシートSHが瞬時に停止し、時間t5でシートSHが瞬時に所定の速度V1で搬送された仮想のシートSHの動きを示し、SH0′は現実のシートSHの動きを示す。
【0034】
上流側から搬送されてきたシートSHをローラRAが搬送している状態で、シートSHを一時停止させる時間t4になると、クラッチCAを解放することによってローラRAを停止させる。次にシートSHの搬送を再開させる時間t5になると、クラッチCAを連結させることによってローラRAを駆動する。クラッチCAを解放するだけでローラRAを停止させるため、図5のSH0′に示すように仮想の停止位置よりも進み量x1だけ進んだ位置でシートSHは停止する。前述したように進み量x1はローラの軸受の種類、ローラの材質、ローラ駆動のメカ構造、ローラの個体差によって異なる。また、クラッチCAの完全連結まで時間を要するため、シートSHの搬送の立ち上がりに遅れが出るため、仮想のシートSHの位置SH0に対するシートSHの進み量はx2に減少する。
【0035】
一般的に、クラッチ解放からローラ停止までのシート進み量の方が、クラッチ連結時のシート遅れ量よりも大きいため、クラッチCAを解放させた後にクラッチCAを連結させた場合、仮想のシート位置よりもx2だけ進んだシート位置となる。後述するように、クラッチ連結タイミングを進み量x2、すなわち時間ΔTAだけ遅らせることにより、仮想のシート位置になるよう補正する。
【0036】
時間ΔTAは、シートSHの先端がセンサSAを通過した時t1からセンサSBを通過する時t2までの実際の時間TA′を測定し、クラッチCAを解放させたときのシート進み量がゼロ及びクラッチCAを連結させたときのシート遅れ量がゼロとした場合の仮想の時間TA(シートSHがセンサSAを通過する時t1からセンサSBを通過する時t3までの時間)から時間TA′を差し引くことにより求めることができる。シートSHはセンサSAからセンサSBまでの距離X1を速度V1で搬送される場合、仮想時間TAはセンサSA−SB間のシートSHの移動時間X1/V1に一時停止時間TBを加えたものと等しい。従って、ΔTAは次式により求めることができる。ΔTAの算出はCPU180が行い、CPU180はΔTAをバッテリーバックアップされたRAM184に記憶させる。
【0037】
Figure 2004043057
【0038】
図6は、ΔTA分の補正を行わなかった場合のシートの先端の動きを示す説明図である。即ち給紙カセットD108からシートを連続的に給送する際に上述のΔTA分の補正を行わなかった場合のシートの先端の動きを示している。レジストローラR115を停止させた状態でシートSH1、SH2、SH3をローラR100、R101、R102、R103、R114により給送する。それぞれの先行シートの先端と後続シートの先端との距離はd1になるよう、すなわち図7(1)に示すよう先行シートの後端と後続シートの距離がd3となるように、センサS108及びS100による先行シートの後端検知に応じてクラッチC108を連結させる。シートSH1の先端がローラ115まで給送されたタイミングt11でローラR114、R103、R102、R101、R100を停止させる。ローラR114はクラッチC114の解放及び電磁ブレーキB114により停止させ、ローラR103、R102、R101、R100はそれぞれクラッチC103、C102、C101、C100の解放のみによって停止させる。シートSH2はローラR102の停止時に進んでしまうため、シートSH1の先端からシートSH2の先端までの距離はd1よりも短いd2となる。次に、画像形成を行う所定のタイミングt12でシートSH1をレジストローラR115及びR114により給送し、同時にSH2、SH3もローラR114、R103、R102、R101、R100により搬送する。従って、シートSH1の先端とシートSH2の先端の距離はd2の状態でシートSH2は搬送される。
【0039】
図7は、シートSH1の先端からシートSH2の先端までの距離とシートSH1の後端からシートSH2の先端までの距離の関係を示す説明図である。図7(1)に示すように、シートSH1の先端からシートSH2の先端までの距離がd1のとき、シートSH1の後端からシートSH2の先端までの距離はd3である。この距離d3は、センサS104などのようにフラグ式センサのフラグ170が、シートSH1の後端が通過してからシートSH2の先端が到達するまでの間に、シートあり状態のフラグ位置(第2の位置)からシートなし状態のフラグ位置(第1の位置)まで復帰できる時間に相当する間隔である。図7(2)に示すように、シートSH1の先端からシートSH2の先端までの距離がd2のとき、シートSH1の後端からシートSH2の先端までの距離はd3よりも短いd4である。
【0040】
シートSH1の後端からシートSH2の先端までの距離が、シートSH1の後端がセンサS104を通過してからセンサS104にシートSH2の先端が到達するまでの間にフラグ170がシートなし状態のフラグ位置に復帰するのに十分な距離でない場合は、センサS104の検知結果はシートSH1の後端通過からシートSH2先端到達まで連続的にシートありを示すため、滞留ジャムではないにも係らず滞留ジャムと誤検知してしまう。
【0041】
また、シートSH1の後端からシートSH2の先端までの距離が、シートSH1の後端がレジストローラR115を通過してからレジストローラR115を完全に停止させるまでの間にシートSH2の先端がレジストローラR115に到達してしまう距離である場合は、シートSH2の斜行補正ができないばかりでなく、シートSH2の待機時の先端位置がずれているために、シート上に形成される画像の位置ずれが生じるという不都合が生じる。
【0042】
図10は、ΔTA分の補正を行った場合のシートの先端の動きを示す図である。即ち給紙カセットD108からシートを連続的に給送する際に前述のΔTA分の補正を行った場合のシートの先端の動きを示す図である。タイミングt12までは図6と同様である。
【0043】
給紙カセットD108からのシートの給送間隔は、先行シートの後端から後続シートの先端までの距離がd1になるようにシート分離及び給送を行っている。この距離d1は少なくとも上述の滞留ジャムの誤検知及び画像の位置ずれが発生しない程度の距離で、かつ従来よりも生産性を高めることが可能な程度に縮められた距離である。
【0044】
画像形成を行う所定のタイミングt12でシートSH1をレジストローラR115及びR114により給送する。タイミングt12からΔTA後にSH2をローラR114、R103、R102、R101により搬送する。シートSH3の進み量がシートSH2と同じである場合はシートSH2と同時にシートSH3の搬送を開始する。シートSH1の先端とシートSH2の先端の距離はd1′の状態でシートSH2は搬送される。シートSH1の先端とシートSH2の先端との距離はΔTA分補正されているのでd1′になる。d1′はd1よりもクラッチC115の連結遅れ分だけ距離が短くなるが、このクラッチの連結遅れ分の距離は上流側のクラッチ解放時のシート進み量と比べると少量である。この距離d1′は少なくとも上述の滞留ジャムの誤検知及び画像の位置ずれが発生しない距離である。
【0045】
従って、シートSH1の後端とシートSH2の先端の距離はセンサS104により滞留ジャムと誤検知されない程度に補正され、滞留ジャムの誤検知を防止できる。また、シートSH1の後端とシートSH2の先端の距離は、シートSH1の後端がレジストローラR115を抜けてからレジストローラR115が停止した後にシートSH2の先端がレジストローラR115に到達する距離に補正され、画像の位置ずれ発生を防止できる。
【0046】
これらの制御はCPU180により行われ、CPU180はバッテリーバックアップされたRAM184からΔTAを読み出して上述の補正制御を行う。
【0047】
図11及び表2はクラッチ測定モードにおけるシート給送一時停止時にA4サイズシートまたはレターサイズシートを挟持するローラの組合せ、すなわちクラッチ測定モード時の測定エリアを示す。表2のΔTA(i)を除く情報はROM182に記憶されている。X1(i)はセンサSA(i)とセンサSB(i)の距離である。ΔTA(i)に関しては、後述のクラッチ測定モードにおいて測定エリア番号と対応づけてRAM184に記憶される。
【0048】
【表2】
Figure 2004043057
【0049】
図12〜図15は、クラッチ測定モードのフローチャートである。このフローチャートを実行するためのプログラムはROM182に記憶され、CPU180により読み出されて実行される。操作部300にサービスモードのクラッチ調整値測定画面(図22)を表示させ、スタートキーがタッチされたことに応じて、このクラッチ測定モードを実行する。このクラッチ測定モードの実行開始にあたってCPU180はモータ120、128、130及び他のモータをオンする。
【0050】
まず、給紙カセットD108に設けられたシート有無センサの検知結果に基づいて給紙カセットD108にシートがあるか判別し(ステップS400)、シートがない場合にはA4又はレターサイズのシートを給紙カセットD108にセットするよう操作部300に警告表示する(ステップS402)。給紙カセットD108にシートがある場合は、シートサイズセンサの検知結果に基づいてそのシートがA4又はレターサイズであるか判別する(ステップS404)。A4及びレターサイズのいずれでもないときにはステップS402へ進む。
【0051】
ステップS404でA4又はレターサイズと判別したときには、変数iに0をセットする(ステップS406)。そして、クラッチC114及びC115を連結し(ステップS408)、給紙カセットD108からシートを一枚給送させる(ステップS410)。ローラR108のピックアップローラはソレノイドで駆動され、このソレノイドがオフのときにはピックアップローラは給紙カセットD108内のシートに着地した状態にある。給紙カセットD108からシートを給送するには、クラッチC108を連結させることによりピックアップローラ及びローラR108が駆動される。センサS108がオンしたところでピックアップローラのソレノイドをオンして、ピックアップローラを給紙カセットD108内のシートから離間させる。
【0052】
次に、センサS100がオンになると(ステップS418)、後述するクラッチ測定処理を実行する(ステップS420)。このクラッチ測定処理をセンサS104がオンするまで繰り返し行う(ステップS422)。すなわち、一枚のシートで複数のエリアの測定を行う。つまり、第1のセンサと第2のセンサの間でシートの搬送を停止させ、予め決められた時間経過した後にシートの搬送を再開させ、第1のセンサがシートの端部を検知した時から第2のセンサがシートの端部を検知した時までの時間を測定し、第1のセンサと第2のセンサの間で一旦停止させたシートを第2のセンサと第3のセンサの間で停止させ、予め決められた時間経過した後にシートの搬送を再開させ、第2のセンサがシートの端部を検知した時から第3のセンサがシートの端部を検知した時までの時間を測定する。
【0053】
次に、給紙デッキD111に設けられたシート有無センサの検知結果に基づいて給紙デッキD111にシートがあるか判別し(ステップS424)、シートがない場合にはA4又はレターサイズのシートを給紙デッキD111にセットするよう操作部300に警告表示する(ステップS426)。給紙デッキD111にシートがある場合は、シートサイズセンサの検知結果に基づいてそのシートがA4又はレターサイズであるか判別する(ステップS428)。A4及びレターサイズのいずれでもないときにはステップS426へ進む。
【0054】
ステップS428でA4又はレターサイズと判別したときには、給紙デッキD111からシートを一枚給送させる(ステップS430)。ローラR111のピックアップローラはソレノイドで駆動され、このソレノイドがオフのときにはピックアップローラは給紙デッキD111内のシートに着地した状態にある。給紙デッキD111からシートを給送するには、クラッチC111を連結させることによりピックアップローラ及びローラR111が駆動される。センサS111がオンしたところでピックアップローラのソレノイドをオンして、ピックアップローラを給紙デッキD111内のシートから離間させる。
【0055】
次に、センサS105がオンになると(ステップS436)、クラッチ測定処理を実行する(ステップS438)。このクラッチ測定処理をセンサS107がオンするまで繰り返し行う(ステップS440)。
【0056】
本実施形態の画像形成装置には、ローラR106とR107の間にセンサが設けられていないため、エリア6及びエリア7の測定はいずれもセンサS106及びS107によって行わなければならないため、エリア6の測定に用いたシートは排出して、別のシートを新たに給送してエリア7の測定をセンサS106及びS107により行わなければならない。
【0057】
そこで、給紙デッキD111から再びA4又はレターサイズのシートの給送を行う。給紙デッキD111に設けられたシート有無センサの検知結果に基づいて給紙デッキD111にシートがあるか判別し(ステップS442)、シートがない場合にはA4又はレターサイズのシートを給紙デッキD111にセットするよう操作部300に警告表示する(ステップS444)。給紙デッキD111にシートがある場合は、シートサイズセンサの検知結果に基づいてそのシートがA4又はレターサイズであるか判別する(ステップS446)。A4及びレターサイズのいずれでもないときにはステップS444へ進む。
【0058】
ステップS446でA4又はレターサイズと判別したときには、ステップS430と同様に給紙デッキD111からシートを一枚給送させる(ステップS448)。
【0059】
次に、センサS106がオンになると(ステップS454)、クラッチ測定処理を実行する(ステップS456)。このようにクラッチ測定モードでは給紙デッキD111からは合計2枚のシートを給送して測定を行う。
【0060】
次に、給紙デッキD200に設けられたシート有無センサの検知結果に基づいて給紙デッキD200にシートがあるか判別し(ステップS458)、シートがない場合にはA4又はレターサイズのシートを給紙デッキD200にセットするよう操作部300に警告表示する(ステップS460)。給紙デッキD200にシートがある場合は、シートサイズセンサの検知結果に基づいてそのシートがA4又はレターサイズであるか判別する(ステップS462)。A4及びレターサイズのいずれでもないときにはステップS460へ進む。
【0061】
ステップS462でA4又はレターサイズと判別したときには、給紙デッキD201からシートを一枚給送させる(ステップS464)。ローラR201のピックアップローラはソレノイドで駆動され、このソレノイドがオフのときにはピックアップローラは給紙デッキD201内のシートに着地した状態にある。給紙デッキD201からシートを給送するには、クラッチC201を連結させることによりピックアップローラ及びローラR201が駆動される。センサS201がオンしたところでピックアップローラのソレノイドをオンして、ピックアップローラを給紙デッキD201内のシートから離間させる。
【0062】
次に、センサS201がオンになると(ステップS470)、クラッチ測定処理を実行する(ステップS472)。クラッチ測定処理後、全シートが排出されたことを排紙部に設けられたセンサにより検知すると終了する(ステップS474)。
【0063】
図16は、前述のクラッチ測定モードにより呼び出されるクラッチ(CL)測定処理のフローチャートである。このフローチャートを実行するためのプログラムはROM182に記憶され、CPU180により読み出されて実行される。CPU180には現在時刻管理のためのフリーランのカウンタが内蔵されており、プログラム実行中は自動的にカウントアップされ、CPU180はこのカウンタにより現在時刻を管理することができる。
【0064】
まず、変数iに1加算し(ステップS500)、ROM182に記憶された表2に示されるエリアi内のローラを参照して、これらに対応するクラッチを連結させ(ステップS501)、t1(i)に現在時刻をセットする(ステップS502)。そして、ROM182に記憶された表2のTC(i)を参照して、TC(i)時間待って(ステップS504)、エリアi及びエリア(i−1)内のローラのクラッチを解放する(ステップS506)。変数iが1のときにはエリア0は存在しないため、エリア1のローラのクラッチを解放する。そして、TB時間待って(ステップS508)、エリアi内のローラのクラッチを連結する(ステップS510)。表2のSB(i)を参照して、センサSB(i)の出力を監視し、センサSB(i)がオンになったところで(ステップS512)、t2(i)に現在時刻をセットする(ステップS514)。そして、t2(i)−t1(i)を求め、TA′(i)にセットし(ステップS516)、表2のX1(i)を参照してX1(i)/V1−(TA′(i)−TB)を求め、ΔTA(i)としてエリア番号iと対応づけてRAM184に記憶する(ステップS518)。表2のΔTAmax(i)は、予めエリアi毎に決められたΔTA(i)の最大値であり、TD(i)は、予めエリアi毎に決められたΔTA(i)の規定値である。先ほど、求めたΔTA(i)とROM182に記憶された表2のΔTAmax(i)と比較して(ステップS520)、ΔTA(i)が小さければ、そのまま、図12〜図15のクラッチ測定モードへ戻り、ΔTA(i)が大きければ、測定NGと判断し、図23に示すように、操作部300に測定NGと表示を行う(ステップS522)。また、測定NGの判断を受け、ΔTA(i)を予めエリアi毎に決められたΔTA(i)の規定値であるTD(i)に置き換えた(ステップS524)後に、図12〜図15のクラッチ測定モードへ戻る。
【0065】
以上のようにして、各エリアの測定が行われる。なお、TC1はセンサSA(i)の下流側一番目に位置するローラをシートの先端が通過するのに十分な時間で、且つセンサSA(i)の下流側二番目に位置するローラ及びセンサSB(i)にシートの先端が到達しない時間であり、TC2はセンサSA(i)の下流側二番目に位置するローラをシートの先端が通過するのに十分な時間で、且つセンサSB(i)にシートの先端が到達しない時間である。
【0066】
また、図22に示すように操作部300には測定中であるか測定を終了しているかについて表示を行う。また、図24に示すようにΔTA(i)を操作部300に表示するようにしてもよい。
【0067】
図17は、シート給送制御のフローチャートである。即ち画像形成装置が画像形成を行う際に、給紙デッキD110、D111、D200、給紙カセットD108、D109の何れかから感光ドラム152へシートを給送するシート給送制御のフローチャートである。このフローチャートを実行するためのプログラムはROM182に記憶され、CPU180により読み出されて実行される。
【0068】
まず、レジストローラR115によりシートの斜行補正を行うため、レジストローラR115を停止状態にさせるべくクラッチC115を解放し、ブレーキB115をオンする(ステップS600)。そして、操作部300で指定された給紙デッキ又は給紙カセットからシートを連続的に、且つ先行シートの後端と後続シートの先端の距離がd3になるように給送を行わせる(ステップS602)。ステップS602のシートの給送制御では、それぞれのシートの搬送量をセンサの検知結果及びシートの搬送時間に基づいて管理し、常に各シートの最新の先端位置を示す先端位置情報(レジストローラR115からの距離)を各シートのサイズ情報と共にRAM184に記憶させる。センサS115がオンになったか、すなわち最も先行するシートの先端がセンサS115に到達したか判別し(ステップS604)、オンになっていなければステップS602を継続する。ステップS604でオンになった場合、TL時間待って(ステップS606)、後述するシート給送一時停止処理を行う(ステップS608)。シート給送一時停止処理では最も先行するシートを一時停止させると共に、後続するシートが先行シートに追突しないよう後続のシート全てを一時停止させる。TLはシートの先端がセンサS115を通過してからレジストローラR115のニップ部に突き当たった後、予め決められた量のシート搬送を行わせる時間である。
【0069】
そして、感光ドラム152上に形成された画像とシートが一致するタイミングになったところで(ステップS610)、後述するシート給送再開処理を行う(ステップS612)。このシートが画像形成すべき最終シートであるか判別し(ステップS614)、最終シートでなければステップS602へ戻る。最終シートであれば、最終シートが排出ローラにより排出されたところで終了する(ステップS616)。
【0070】
図18は、シート給送一時停止処理のフローチャートである。即ち前述のシート給送制御で呼び出されるシート給送一時停止処理のフローチャートである。このフローチャートを実行するためのプログラムはROM182に記憶され、CPU180により読み出されて実行される。シート給送一時停止処理はROM182に記憶されている表3に示すクラッチ制御順に従って行われる。このクラッチ制御順はレジストローラR115に近いものから順、すなわち下流側から上流に向かった順である。まず、クラッチC114を解放し(ステップS700)、ブレーキB114をオンする(ステップS702)。そして、変数iに1をセットし(ステップS704)、ROM182に記憶されている表3に示されたクラッチC(i)を解放する(ステップS706)。
【0071】
【表3】
Figure 2004043057
【0072】
そして、t(i)に現在時刻をセットし(ステップS708)、変数iに1加算する(ステップS710)。変数iが14になったか判別し、14になっていない場合はステップS706へ戻る。変数iが14になった場合には図17のシート給送制御へ戻る。
【0073】
図19は、シート給送再開処理のフローチャートである。即ち前述のシート給送制御で呼び出されるシート給送再開処理のフローチャートである。このフローチャートを実行するためのプログラムはROM182に記憶され、CPU180により読み出されて実行される。シート給送再開処理では、まずブレーキB115及びB114をオフし(ステップS800、S802)、クラッチC115、C114を連結する(ステップS804、S806)。次に、変数iに1をセットし(ステップS808)、トータル待ち時間の変数TWTに0をセットする(ステップS810)。そして、RAM184に記憶されている搬送路中の各シートの先端位置情報(レジストローラR115からの距離)及びROM182に記憶されているクラッチC(i)に対応するローラR(i)の位置情報(レジストローラR115からの距離)を参照して、クラッチC(i)に対応するローラR(i)がシートを挟持しているか判別する(ステップS812)。ローラR(i)がシートを挟持していると判別した場合は、RAM184に記憶されている搬送路中の各シートの先端位置情報及びROM182に記憶されている他のローラの位置情報を参照して、ローラR(i)により挟持されているシートが下流側ローラ(感光ドラム152側のローラ)に挟持されているか判別する(ステップS814)。ローラR(i)により挟持されているシートが下流側ローラに挟持されていない場合、後述するクラッチ連結処理を行い(ステップS816)、変数iに1加算する(ステップS818)。ステップS812でローラR(i)がシートを挟持していないと判別した場合、又はローラR(i)により挟持されているシートが下流側ローラに挟持されていると判別した場合はステップS818へ進む。ステップS818の後、変数iが14になったか判別し(ステップS820)、14になっていない場合はステップS812へ戻る。変数iが14になった場合は図17のシート給送制御へ戻る。
【0074】
図20及び図21は、クラッチ連結処理のフローチャートである。即ち前述のシート給送再開処理で呼び出されるクラッチ連結処理のフローチャートである。このフローチャートを実行するためのプログラムはROM182に記憶され、CPU180により読み出されて実行される。クラッチ連結処理では、まず、現在時刻−t(i)を求め、変数DTにセットする(ステップS900)。そして、給紙カセットD108、D109、給紙デッキD110の何れかからシート給送を行っているか判別し(ステップS902)、給紙カセットD108、D109、給紙デッキD110の何れかから給送しているのであれば、RAM184に記憶されている搬送路中の各シートの先端位置情報、ROM182に記憶されているローラの位置情報及びローラの種別情報を参照して、ローラR(i)に挟持されているシートが分離ローラに挟持されているか判別する(ステップS904)。ローラR(i)に挟持されているシートが分離ローラに挟持されている場合は、そのシートが他のローラに挟持されていたとしても停止時間の短い分離ローラの影響を受けるため、待ち時間の変数WTにΔTA(1)をセットする(ステップS906)。
【0075】
ステップS904でローラR(i)に挟持されているシートが分離ローラに挟持されていないと判別した場合は、上述と同様にROM182及びRAM184を参照して、ローラR(i)に挟持されているシートがベアリング軸受ゴムローラに挟持されているか判別する(ステップS908)。ローラR(i)に挟持されているシートがベアリング軸受ゴムローラに挟持されていないと判別した場合は、そのシートは焼結軸受ゴムローラのみに挟持されているため、変数WTにΔTA(2)をセットする(ステップS910)。ローラR(i)に挟持されているシートがベアリング軸受ゴムローラに挟持されていると判別した場合は、上述と同様にROM182及びRAM184を参照して、ローラR(i)に挟持されているシートが焼結軸受ゴムローラに挟持されているか判別する(ステップS912)。ローラR(i)に挟持されているシートが焼結軸受ゴムローラに挟持されていると判別した場合は、そのシートは焼結軸受ゴムローラ及びベアリング軸受ゴムローラにより挟持されているため、変数WTにΔTA(3)をセットする(ステップS914)。ローラR(i)に挟持されているシートが焼結軸受ゴムローラに挟持されていないと判別した場合は、ベアリング軸受ゴムローラのみに挟持されているため、変数WTにΔTA(4)をセットする(ステップS916)。
【0076】
ステップS902で給紙カセットD108、D109、給紙デッキD110以外の給紙部からシート給送を行っている場合、給紙デッキD111からシート給送を行っているか判別する(ステップS918)。給紙デッキD111からシート給送を行っている場合、上述と同様にROM182及びRAM184を参照して、ローラR(i)に挟持されているシートが分離ローラに挟持されているか判別する(ステップS920)。ローラR(i)に挟持されているシートが分離ローラに挟持されていると判別した場合、そのシートが他のローラに挟持されていたとしても停止時間の短い分離ローラの影響を受けるため、変数WTにΔTA(5)をセットする(ステップS922)。ローラR(i)に挟持されているシートが分離ローラに挟持されていないと判別した場合、上述と同様にROM182及びRAM184を参照して、ローラR(i)に挟持されているシートがベアリング軸受スポンジローラに挟持されているか判別する(ステップS924)。ローラR(i)に挟持されているシートがベアリング軸受スポンジローラに挟持されていない場合、そのシートは焼結軸受ゴムローラのみに挟持されているため、変数WTにΔTA(6)をセットする(ステップS926)。ローラR(i)に挟持されているシートがベアリング軸受スポンジローラに挟持されている場合、そのシートは焼結軸受ゴムローラ及びベアリング軸受スポンジローラに挟持されているため、変数WTにΔTA(7)をセットする(ステップS928)。ステップS918で給紙デッキD111からシート給送を行っていない場合、変数WTにΔTA(8)をセットする(ステップS930)。
【0077】
本実施形態の画像形成装置では、シート給送制御においてクラッチ測定モードで使用したシートと同じサイズのシートを給送するときには測定したデータを用いる訳であるが、クラッチ測定モードで使用したシートよりも大きいサイズのシートを3つ以上のローラで挟持するときで、クラッチ測定モードで測定されていないローラの組合せが存在するときには、そのシートを挟持しているローラが属する複数のエリアのうち、クラッチ解放から停止までの時間が最も短いデータを選択する。
【0078】
ステップS906、S910、S914、S916、S922、S926、S928、S930で変数WTにデータセットを行った後、図21に示すように、変数WTが変数TWTよりも大きいか判別する(ステップS932)。変数WTが変数TWTよりも大きい場合、WT−TWTを求め、変数WTにセットし(ステップS934)、変数WTが変数TWT以下の場合、変数WTに0をセットする(ステップS936)。ここでは先行シートを挟持しているローラに対応するクラッチの駆動の遅延に合わせて、後続シートを挟持しているローラに対応するクラッチの駆動のタイミングの調整を図っている。
【0079】
ステップS934、S936で変数WTにデータセットを行った後、変数WTが変数DTよりも大きいか判別する(ステップS938)。変数WTが変数DTよりも大きい場合、変数WTにDTをセットする(ステップS940)。クラッチC(i)の一時解放時間がクラッチ連結の遅延時間、すなわちローラ停止(シート停止)までに要する時間よりも短い場合は、クラッチC(i)の一時解放中のシートの進み量がローラR(i)停止までのシート進み量に一致することはないため、最大でもクラッチC(i)の一時解放時間分だけ遅延させればよいからである。そして変数WTが0よりも大きいか判別する(ステップS942)。また、ステップS938で変数WTがDT以下であるときはステップS942へ進む。ステップS942で変数WTが0よりも大きい場合、WT時間待って(ステップS944)、クラッチC(i)及びローラR(i)により挟持されているシートを挟持しているローラに対応するクラッチを連結させる(ステップS946)。また、このとき変数TWTにWTを加えた値を変数TWTにセットする(ステップS945)。ステップS942で変数WTが0の場合、ステップS946に進み、即座にクラッチC(i)及びローラR(i)により挟持されているシートを挟持しているローラに対応するクラッチを連結させる。そして図19のシート給送再開処理に戻る。
【0080】
(実施例2)
以下実施例2について、図面および表を参照して説明する。
【0081】
尚、前述の実施例1と重複する部分は省略し、必要な部分を主として説明する。
【0082】
図11及び表4は、クラッチ測定モードにおけるシート給送一時停止時にA4サイズシートまたはレターサイズシートを挟持するローラの組合せ、すなわちクラッチ測定モード時の測定エリアを示す。表4のΔTA(i)、ΔTAold(i)を除く情報はROM182に記憶されている。X1(i)はセンサSA(i)とセンサSB(i)の距離である。ΔTA(i)、ΔTAold(i)に関しては、後述のクラッチ測定モードにおいて測定エリア番号と対応づけてRAM184に記憶される。
【0083】
【表4】
Figure 2004043057
【0084】
図12〜図15は、実施例1の場合と同様であり、クラッチ測定モードのフローチヤートである。このフローチャートを実行するためのプログラムはROM182に記憶され、CPU180にTBより読み出されて実行される。操作部300にサービスモードのクラッチ調整値測定画面(図22)を表示させ、スタートキーがタッチされたことに応じて、このクラッチ測定モードが実行する。このクラッチ測定モードの実行開始にあたってCPU180はモータ120、128、130及び他のモータをオンする。以下実施例1と同様であるので省略する。
【0085】
図25は、前述のクラッチ測定モードにより呼び出されるクラッチ(CL)測定処理のフローチャートである。このフローチヤートを実行するためのプログラムはROM182に記憶され、CPU180により読み出されて実行される。CPU180には現在時刻管理のためのフリーランのカウンタが内蔵されており、プログラム実行中は自動的にカウントアップされ、CPU180はこのカウンタにより現在時刻を管理することができる。
【0086】
このフローチャートで実施例1と異なる部分は、ステップS520とS524の操作であり、また表2に対し表4は、ΔTAmax(i)がΔTAold(i)に置き換えられている部分である。
【0087】
ステップ順に以下に説明する。変数iに1加算し(ステップS500)、ROM182に記憶された表4に示されるエリアi内のローラを参照して、これらに対応するクラッチを連結させ(ステップS501)、t1(i)に現在時刻をセットする(ステップS502)。そして、ROM182に記憶された表4のTC(i)を参照して、TC(i)時間待って(ステップS504)、エリアi及びエリア(i−1)内のローラのクラッチを解放する(ステップS506)。
【0088】
変数iが1のときにはエリア0は存在しないため、エリア1のローラのクラッチを解放する。そして、TB時間待って(ステップS508)、エリアi内のローラのクラッチを連結する(ステップS510)。表4のSB(i)を参照して、センサSB(i)の出力を監視し、センサSB(i)がオンになったところで(ステップS512)、t2(i)に現在時刻をセットする(ステップS514)。そして、t2(i)−t1(i)を求め、TA′(i)にセットし(ステップS516)、表4のX1(i)を参照して(X1(i)/V1)−(TA′(i)−TB)を求め、今回求めたΔTA(i)としてエリア番号iと対応づけてRAM184に記憶する(ステップS518)。表4のΔTAold(i)は、同様にして求めたエリアi毎の前回のΔTA(i)の値であり、TD(i)は、予めエリアi毎に決められたΔTA(i)とΔTAold(i)の差分の許容範囲値である。先に求めたΔTA(i)とΔTAold(i)と比較して(ステップS520′)、ΔTA(i)とΔTAold(i)との差分(絶対値)がTD(i)より小さければ、そのまま、図12〜図15のクラッチ測定モードヘ戻り、ΔTA(i)とΔTAold(i)との差分(絶対値)がTD(i)よりも大きければ、測定NGと判断し、図23に示すように、操作部300に測定NGと表示を行う(ステップS522)。また、測定NGの判断を受け、ΔTA(i)をΔTAold(i)に置き換えた(ステップS524′)後に、図12〜図15のクラッチ測定モードヘ戻る。
【0089】
以上のようにして、実施例1の場合と同様に、各エリアの測定が行われる。なお、TC1はセンサSA(i)の下流側一番目に位置するローラを、シートの先端が通過するのに十分な時間で、且つセンサSA(i)の下流側二番目に位置するローラ及びセンサSB(i)にシートの先端が到達しない時間であり、TC2はセンサSA(i)の下流側二番目に位置するローラをシートの先端が通過するのに十分な時間で、且つセンサSB(i)にシートの先端が到達しない時間である。
【0090】
(実施例3)
以下実施例3について、図面および表を参照して説明する。
【0091】
尚、前述の実施例1及び2と重複する部分は省略し、必要な部分を主として説明する。
【0092】
図11及び表2は、実施例1の場合と同様である。
【0093】
図26は、前述のクラッチ測定モードにより呼び出されるクラッチ(CL)測定処理のフローチャートである。実施例1及び2の場合と同様に、このフローチャートを実行するためのプログラムはROM182に記憶され、CPU180により読み出されて実行される。CPU180には現在時刻管理のためのフリーランのカウンタが内蔵されており、プログラム実行中は自動的にカウントアップされ、CPU180はこのカウンタにより現在時刻を管理することができる。
【0094】
このフローチャートで前述の実施例1及び2と異なる部分は、ステップS520以降の操作である。
【0095】
以下順を追って実施例3の場合のフローチャートを説明する。
【0096】
まず、変数iに1加算し(ステップS500)、ROM182に記憶された表2に示されるエリアi内のローラを参照して、これらに対応するクラッチを連結させ(ステップS501)、t1(i)に現在時刻をセットする(ステップS502)。そして、ROM182に記憶された表2のTC(i)を参照して、TC(i)時間待って(ステップS504)、エリアi及びエリア(i−1)内のローラのクラッチを解放する(ステップS506)。変数iが1のときにはエリア0は存在しないため、エリア1のローラのクラッチを解放する。そして、TB時間待って(ステップS508)、エリアi内のローラのクラッチを連結する(ステップS510)。表2のSB(i)を参照して、センサSB(i)の出力を監視し、センサSB(i)がオンになったところで(ステップS512)、t2(i)に現在時刻をセットする(ステップS514)。そして、t2(i)−t1(i)を求め、TA′(i)にセットし(ステップS516)、表2のX1(i)を参照して(X1(i)/V1)−(TA′(i)−TB)を求め、ΔTA(i)としてエリア番号iと対応づけてRAM184に記憶し(ステップS518)、且つΔTA(i)をTCP/IPをプロトコルとする通信システムを利用してコントロールセンタ200に通信する(ステップS520″)。
【0097】
表2のΔTAmax(i)は、予めエリアi毎に決められたΔTA(i)の最大値であり、TD(i)は、予めエリアi毎に決められたΔTA(i)の規定値である。先に、画像形成装置から通信されたΔTA(i)と表2のΔTAmax(i)と比較して(ステップS522″)、ΔTA(i)が小さければ、測定結果がOKであることを画像形成装置に通信し(ステップS524″)、そのまま、図12〜図15のクラッチ測定モードヘ戻り、ΔTA(i)が大きければ、測定NGと判断し、測定結果がNGであることと、予めエリアi毎に決められたΔTA(i)の規定値であるTD(i)を画像形成装置に通信する(ステップS526″)。測定結果がNGであることが通信されると画像形成装置は、測定したΔTA(i)を通信されたTD(i)に置き換えた(ステップS528″)後に、図12〜図15のクラッチ測定モードヘ戻る。
【0098】
このとき、図27に示すように、操作部300に測定結果のOK/NGを表示しても良い。
【0099】
以上のようにして、各エリアの測定が行われる。なお、TC1はセンサSA(i)の下流側一番目に位置するローラをシートの先端が通過するのに十分な時間で、且つセンサSA(i)の下流側二番目に位置するローラ及びセンサSB(i)にシートの先端が到達しない時間であり、TC2はセンサSA(i)の下流側二番目に位置するローラをシートの先端が通過するのに十分な時間で、且つセンサSB(i)にシートの先端が到達しない時間である。
【0100】
図28は、遠隔診断システム(リモートメンテナンスシステム)の槻略構成を示すブロック図である。同図において、200は、コントロールセンターであり、201、202、203は、例えば、複写機やプリンタ等の画像形成装置(マシンA、マシンB、マシンC)である。コントロールセンター200と画像形成装置201、202、203は、オンライン接続されており、各画像形成装置201、202、203からコントロールセンター200へは、測定結果情報や機種情報等が送信される。また、コントロールセンター200側から各画像形成装置201、202、203へは、測定結果のOK/NG判断結果や、NGの際に各画像形成装置に送る規定値TD(i)等が送信される。
【0101】
【発明の効果】
以上説明したように、請求項1の発明によれば、シートの搬送中にシートの搬送を一旦停止させた後、シートの搬送を再開させる制御手段と、搬送路に設けられた第1のセンサと、搬送路の第1のセンサの下流側に設けられた第2のセンサとを有し、搬送手段はシートを搬送する搬送ローラを含み、前記第1のセンサを前記搬送ローラの上流側に、前記第2のセンサを前記搬送ローラの下流側に設け、前記搬送手段によりシートを搬送させ、前記搬送ローラと前記第2のセンサの間でシートの搬送を停止させ、予め決められた時間経過した後にシートの搬送を再開させ、前記第1のセンサがシートの端部を検知した時から前記第2のセンサがシートの端部を検知した時までの時間を測定する測定手段を有し、前記制御手段は前記測定手段の測定結果に応じて搬送再開のタイミングを制御するシート搬送装置において、
前記測定結果が予め決められた範囲内にあるか否かを判断する合否判断手段を有し、前記合否判断手段が、否と判断した場合、表示装置に合否判断が否であることを表示する表示手段を有することにより、何らかの原因による測定ミスを知ることが出来るため、再度測定を行い正確なデータを取得し直すことや、部品の取り付け不良等を発見することが可能となる。
【0102】
また、請求項2の発明によれば、前記合否判断手段が、否と判断した場合には、前記測定結果を予め決められた設計段階で求めておいた規定値に置き換えて搬送再開のタイミングを制御することにより、明らかに何らかの原因による測定ミスによるデータを用いないで済み、安定したシート搬送制御が可能となる。
【0103】
また、請求項3の発明によれば、今回測定した第1の測定結果と前回測定した第2の測定結果が著しくかけ離れていれるか否かを判断する測定結果比較手段を有し、通常、ローラの形状劣化は徐々に進むはずであるため、前記測定結果比較手段が、前記第1の測定結果と前記第2の測定結果が著しくかけ離れていれると判断した場合は、何らかの原因による測定ミスであることが予想されるため、表示装置に合否判断が否であることを表示する表示手段を用いることにより、何らかの原因による測定ミスを知ることが出来るため、再度測定を行い正確なデータを取得し直すことや、部品不良等を発見することが可能となる。
【0104】
また、請求項4の発明によれば、前記測定結果比較手段が、前記第1の測定結果と前記第2の測定結果が著しくかけ離れていれると判断した場合には、今回測定した前記第1の測定結果を前回測定した前記第2の測定結果に置き換えて搬送再開のタイミングを制御するため、明らかに何らかの原因による測定ミスによるデータを用いないで済み、安定したシート搬送制御が可能となる。
【0105】
また、請求項6の発明によれば、請求項1〜4の何れかに記載のシート処理装置を含む画像形成装置の遠隔診断システムにおいて、前記画像形成装置は、少なくとも通信機能を含むと共に装置本体にIPアドレスを割り当て個体識別し、且つTCP/IPをプロトコルとする通信システムを利用して、前記測定結果及び、前記測定結果が予め決められた範囲内にあるか否かを判断する合否判断手段による合否結果、または、前記搬送再開のタイミングデータを相互受信することにより、明らかに何らかの原因による測定ミスによるデータは用いず、コントロールセンターから送信する規定の搬送再開のタイミングデータを用いることで、安定したシート搬送制御が可能となる。
【0106】
また、複数台数の画像形成装置からコントロールセンターに送信される測定結果を集計することにより、部品の寿命を予想し部品交換のタイミング判断として用いることが出来る。
【0107】
また、測定ミス判断の基準や、測定ミス判断の際に各画像形成装置に送信する規定の搬送再開のタイミングデータを実際に市場で使われている画像形成装置から得た情報を基に見直すことも可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る実施形態の画像形成装置の構成を示す概略断面図
【図2】プリンタ100におけるシート搬送系の構成を示す説明図
【図3】クラッチ制御関係の構成を示すブロック図
【図4】クラッチを介してローラを駆動する構成の一例を示す説明図
【図5】クラッチを解放した後にクラッチを連結したときのローラの特性を示す説明図
【図6】ΔTA分の補正を行わなかった場合のシートの先端の動きを示す説明図
【図7】シートSH1の先端からシートSH2の先端までの距離とシートSH1の後端からシートSH2の先端までの距離の関係を示す説明図
【図8】フラグ式センサの構成例を示す説明図
【図9】光学式センサの構成例を示す説明図
【図10】ΔTA分の補正を行った場合のシートの先端の動きを示す図
【図11】クラッチ測定モード時の測定エリアを示す説明図
【図12】クラッチ測定モードのフローチャート(その1)
【図13】クラッチ測定モードのフローチャート(その2)
【図14】クラッチ測定モードのフローチャート(その3)
【図15】クラッチ測定モードのフローチャート(その4)
【図16】クラッチ測定処理のフローチャート
【図17】シート給送制御のフローチャート
【図18】シート給送一時停止処理のフローチャート
【図19】シート給送再開処理のフローチャート
【図20】クラッチ連結処理のフローチャート(その1)
【図21】クラッチ連結処理のフローチャート(その2)
【図22】サービスモード(サービス1)のクラッチ調整値測定画面を示す図
【図23】サービスモード(サービス1)のクラッチ調整値測定画面を示す図
【図24】サービスモード(サービス2)のクラッチ調整値測定画面を示す図
【図25】実施例2におけるクラッチ測定処理のフローチャート
【図26】実施例3におけるクラッチ測定処理のフローチャート
【図27】実施例3におけるサービスモード(サービス1)のクラッチ調整値測定画面を示す図
【図28】実施例3における遠隔診断システムの概略構成を示すブロック図
【符号の説明】
100 プリンタ
R100〜R103、R105〜R114、R201、R202 ローラ
R115 レジストローラ
C100〜C103、C105〜C115、C201、C202 クラッチ
S100〜S115、S201、S202 センサ
120 モータ
152 感光ドラム
D108、D109 給紙カセット
D110、D111、D200 給紙デッキ
200 コントロールセンター
201、202、203 画像形成装置

Claims (6)

  1. シートを搬送路に沿って搬送する搬送手段と、
    前記搬送手段によりシートの搬送中にシートの搬送を一旦停止させた後、シートの搬送を再開させる制御手段と、
    前記搬送路に設けられた第1のセンサと、
    前記搬送路の前記第1のセンサの下流側に設けられた第2のセンサとを有し、
    前記搬送手段はシートを搬送する搬送ローラを含み、前記第1のセンサは前記搬送ローラの上流側に、前記第2のセンサは前記搬送ローラの下流側に設け、
    前記搬送手段によりシートを搬送させ、前記搬送ローラと前記第2のセンサの間でシートの搬送を停止させ、予め決められた時間経過した後にシートの搬送を再開させ、前記第1のセンサがシートの端部を検知した時から前記第2のセンサがシートの端部を検知した時までの時間を測定する測定手段を有し、
    前記制御手段は前記測定手段の測定結果に応じて搬送再開のタイミングを制御するシート搬送装置であって、
    前記測定結果が予め決められた範囲内にあるか否かを判断する合否判断手段を有し、
    前記合否判断手段が、否と判断した場合、表示装置に合否判断が否であることを表示する表示手段を有することを特徴とするシート搬送装置。
  2. 請求項1記載のシート搬送装置において、前記合否判断手段が、否と判断した場合には、前記測定結果を予め決められた規定値に置き換えて搬送再開のタイミングを制御することを特徴とするシート搬送装置。
  3. シートを搬送路に沿って搬送する搬送手段と、
    該搬送手段によりシートの搬送中にシートの搬送を一旦停止させた後、シートの搬送を再開させる制御手投と、
    前記搬送路に設けられた第1のセンサと、
    前記搬送路の前記第1のセンサの下流側に設けられた第2のセンサとを有し、
    前記搬送手段は、シートを搬送する搬送ローラを含み、前記第1のセンサは前記搬送ローラの上流側に、前記第2のセンサは前記搬送ローラの下流側に設け、
    前記搬送手段によりシートを搬送させ、前記搬送ローラと前記第2のセンサの間でシートの搬送を停止させ、予め決められた時間経過した後にシートの搬送を再開させ、前記第1のセンサがシートの端部を検知した時から前記第2のセンサがシートの端部を検知した時までの時間を測定する測定手段を有し、
    前記制御手段は、前記測定手段の測定結果に応じて搬送再開のタイミングを制御するシー卜搬送装置であって、
    今回測定した時間の第1の測定結果と前回測定した時間の第2の測定結果が著しくかけ離れているか否かを判断する測定結果比較手段を有し、
    前記測定結果比較手段が、今回測定した第1の測定結果と前回測定した前記第2の測定結果が著しくかけ離れていれると判断した場合、表示装置に合否判断が否であることを表示する表示手段を有することを特徴とするシート搬送装置。
  4. 請求項3記載のシート搬送装置において、前記測定結果比較手段が比較した、今回測定した前記第1の測定結果と前回測定した前記第2の測定結果が、著しくかけ離れていると判断した場合には、今回測定した前記第1の測定結果を前回測定した前記第2の測定結果に置き換えて搬送再開のタイミングを制御することを特徴とするシート搬送装置。
  5. 請求項1乃至4の何れかに記載のシート搬送装置を含むことを特徴とする画像形成装置。
  6. 請求項5記載の画像形成装置の遠隔診断システムであって、該画像形成装置は、少なくとも一通信機能を含むと共に装置本体にIPアドレスを割り当て個体識別し、且つTCP/IPをプロトコルとする通信システムを利用して、前記測定結果及び、前記測定結果が予め決められた範囲内にあるか否かを判断する合否判断手段による合否結果、または、前記搬送再開のタイミングデータ、を相互受信することを特徴とする画像形成装置の遠隔診断システム。
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