【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は、複数本のブリッスルからなる複数のタフトが傾倒可能に植毛台に植設された歯ブラシに関する。
【０００２】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】
歯ブラシは、ブリッスルを束ねて構成されるタフトを、植毛台に設けられた複数の植毛穴に平線を打ち込む方法等によって植毛固定することにより形成されるものである。また、タフトは、植毛台に対して垂直に植毛されるものが一般的であるが、特定箇所の刷掃効果の向上や刷掃時の感触の向上等を目的として、タフトを傾倒させて植毛した歯ブラシが、例えば実公平２−６８２１号公報、実開平５−８８３２５号公報等に開示されている。
【０００３】
タフトを傾倒させた歯ブラシは、口腔内の特定の箇所に使用する際には有効であるが、タフトを垂直に植毛した歯ブラシの方がより高い刷掃効果が得られる箇所もあることから、口腔内の全体の刷掃効果をさらに高めるためには、タフトを垂直に植毛した他の歯ブラシと併用する必要がある。一方、傾倒させたタフトと垂直なタフトとを１本の歯ブラシの植毛台に混在させたものも知られているが、各々の特定の箇所に対して刷掃効果を有効に発揮するタフトの数が少なくなることから、全体の刷掃効果は却って低下することになると共に、傾倒させたタフトと垂直なタフトの各々による効果が最大限発現されるようにこれらの植毛部位を考慮した歯ブラシの設計・製造は、その作業が煩雑になる。
【０００４】
本発明は、一本の歯ブラシで傾倒角度の異なるタフトの使い分けを可能にして、刷掃効果の向上を容易に図ることのできる歯ブラシを提供することを目的とする。
【０００５】
【課題を解決するための手段】
本発明は、複数本のブリッスルからなる複数のタフトが傾倒可能に植毛台に植設された歯ブラシであって、前記植毛台は、下側植毛台と該下側植毛台に対してスライド可能に一体化された上側可動部とからなり、前記下側植毛台の植毛穴に前記タフトが植毛され、前記上側可動部には前記植毛穴と重なる位置にタフト挿通穴が形成され、前記上側可動部をスライドさせてスライド方向に前記タフトを傾倒させる歯ブラシを提供することにより、上記目的を達成したものである。
【０００６】
本発明の歯ブラシによれば、下側植毛台に対してスライド可能に一体化された上側可動部は、下側植毛台の植毛穴と重なる位置にタフト挿通穴を備えているので、上側可動部をスライドさせる操作によって、重なり合った植毛穴とタフト挿通穴の位置をずらしてスライド方向にタフトを押し倒すことができ、これによってタフトを容易かつスムースに傾倒させることが可能になる。そして、タフトを例えば歯ブラシの長手方向に傾倒させることにより、植毛台に対して垂直に植毛されたタフトでは届きにくかった奥歯の歯間部や奥歯の裏側までも十分に刷掃することが可能になり、またタフトを例えば歯ブラシの長手方向と垂直な方向に傾倒させることにより、歯間部へのブリッスルの挿入性を向上させることが可能になる。また、可動部を反対側にスライドさせることによって、植毛台に対してタフトが垂直に立設する状態に容易に復元させることができ、このようなタフトが垂直に立設する状態では、歯面の平面部分の歯垢を効率良く落とすことが可能になる。このように、タフトの傾倒する角度を異ならせて使用することにより、一本の歯ブラシで口腔内の全体の刷掃効果を容易に向上させることが可能になる。なお、タフトの傾倒角度は、上側可動部の下側植毛台に対するスライド量によって容易に調整することができる。
【０００７】
また、本発明によれば、融着植毛法又は接着植毛法によってタフトを植毛台に植毛することが好ましい。融着植毛法又は接着植毛法によってタフトを植毛すれば、下側植毛台の厚さを例えば２．０〜３．０ｍｍ程度の薄い厚さに留めることができ、これによって、植毛台を下側植毛台と上側可動部とによる二重構造としても全体の厚さを薄く維持することができ、植毛台が厚過ぎることによる口の中での操作性の低下を回避して、汚れ落とし効果の低下を防止することが可能になる。
【０００８】
さらに、本発明によれば、上側可動部は下側植毛台に対して種々の方向にスライド可能な構成とすることができるが、上側可動部を下側植毛台に対して歯ブラシの長手方向にスライドさせることにより、歯ブラシの把持部の軸方向とスライド方向とが一致するので、スライドさせるための構成を簡易にすることができ、またスライドさせるための操作も容易になる。
【０００９】
【発明の実施の形態】
以下本発明をその好ましい実施形態について説明する。本実施形態の歯ブラシ１０は、図１に示すように、把持部（図示せず）と植毛台１４とこれらを連結する首部１５とからなる歯ブラシ本体１３の植毛台１４に、ブリッスル１１を複数本束ねて構成されるタフト（ブリッスル束）１２を傾倒可能に複数植設してなるものである。
【００１０】
そして、本実施形態の歯ブラシ１０によれば、図２（ａ），（ｂ）及び図３（ａ），（ｂ）にも示すように、植毛台１４は、下側植毛台１４ａと、この下側植毛台１４ａに対してスライド可能に一体化された上側可動部１４ｂとからなる。また下側植毛台１４ａの植毛穴１６にタフト１２が植毛され、上側可動部１４ｂには植毛穴１６と平面的に重なる位置にタフト挿通穴１７が形成され、上側可動部１４ｂをスライドさせてこのスライド方向にタフト１２を傾倒させることができるようになっている（図３（ａ），（ｂ）参照）。
【００１１】
歯ブラシ本体１３は、例えばポリプロピレン、ＡＢＳ樹脂等の合成樹脂によって形成されている。本実施形態によれば、植毛台１４と共に、把持部及び首部１５を含めた歯ブラシ本体１３の全体が、水平に二分割された下側本体１３ａと上側本体１３ｂとからなるスライド可能に一体化された二重構造を備えている。そして、例えばこれらの接合部に設けられた案内レール等の簡易な構成のスライド案内手段に沿って移動させることにより、上側本体１３ｂは下側本体１３ａに対して歯ブラシ１０の長手方向Ｘにスライド可能となっている。従って、上側本体１３ｂの先端部分を構成する上側可動部１４ｂもまた、下側本体１３ａの先端部分を構成する下側植毛台１４ａに対して歯ブラシ１０の長手方向Ｘにスライド可能となっている。
【００１２】
下側植毛台１４ａは、水平に二分割された植毛台１４の下側の部分であって、２．０〜３．０ｍｍ程度の厚さを有している。下側植毛台１４ａには、これの全体に略均等に分散配置されて、例えば孔径が０．８〜３．０ｍｍ程度の大きさの円形の植毛穴１６が複数設けられており、これらの植毛穴１６には、インモールド植毛法等の公知の各種の融着植毛法や接着植毛法によってタフト１２が各々植毛されている。
【００１３】
上側可動部１４ｂは、水平に二分割された植毛台１４の上側の部分であって、１．０〜２．０ｍｍ程度の厚さを有している。この上側可動部１４ｂには、下側植毛台１４ａの植毛穴１６と平面的に重なる位置に、植毛穴１６と同じ大きさ及び形状の円形のタフト挿通穴１７が複数開口形成されている。タフト挿通穴１７は、上側可動部１４ｂの周縁部と下側植毛台１４ａの周縁部とが合致している上側可動部１４ｂをスライドさせていない状態では、各植毛穴１６と同心状に合致して開口しており、このらのタフト挿通穴１７には、植毛穴１６に植毛されたタフト１２の基端部分が各々挿通されている。そして、上側可動部１４ｂを長手方向Ｘにスライド移動させた際には、タフト挿通穴１７は、その位置が各植毛穴１６からスライド方向に僅かにずれて、タフト１２の押し倒すように傾倒させることができるようになっている（図３（ａ），（ｂ）参照）。
【００１４】
各タフト１２を構成するブリッスル１１は、ナイロン等の合成樹脂からなる例えば０．１〜０．３ｍｍの太さを有するフィラメント材であって、これを例えば数本〜数百本束ねることによって各タフト１２が形成される。
【００１５】
本実施形態によれば、各タフト１２は、融着植毛法や接着植毛法によって、上側可動部１４ｂの表面から７．０〜１４．０ｍｍ程度の毛丈となるように各植毛穴１６に各々植毛され、これによって根元部における断面形状が、植毛穴１６と略同様の０．８〜３．０ｍｍ程度の束径の略円形断面となっている。また、各タフト１２は、融着植毛法や接着植毛法によって植毛台１４ａに植毛されていることにより、下側植毛台１４ａの厚さを例えば２．０〜３．０ｍｍ程度の薄い厚さに留めることができ、これによって、植毛台１４を下側植毛台１４ａと上側可動部１４ｂとによる二重構造としても、全体の厚さを４．０〜５．０ｍｍ程度の薄い厚さに維持し、これによって植毛台１４が厚過ぎることによる口の中での操作性の低下を回避して、汚れ落とし効果の低下を防止することができるようになっている。
【００１６】
そして、本実施形態の歯ブラシ１０によれば、一本の歯ブラシ１０で傾倒角度の異なるタフト１２の使い分けを可能にして、刷掃効果の向上を容易に図ることができる。すなわち、本実施形態によれば、タフト１２を植毛台１４に対して垂直に立設させて歯ブラシ１０による刷掃作業を行っている状態から、歯ブラシ１０の把持部を把持したままの状態で、例えば親指を上側本体１３ｂに圧着させて当該上側本体１３ｂを長手方向Ｘの先端側に向けて把持部の軸方向に沿って押し出すだけの簡易な操作により、可動部１４ｂを長手方向Ｘにスライド移動させて、タフト１２を容易かつスムースに傾倒させることできる。ここで、タフト１２を歯ブラシ１０の長手方向に傾倒させることにより、植毛台に対して垂直に植毛されたタフトでは届きにくかった奥歯の歯間部や奥歯の裏側までも十分に刷掃することが可能になる。一方、例えば親指を上側本体１３ｂに圧着させて当該上側本体１３ｂを長手方向Ｘの後端側に引き込むことにより、可動部１４ｂを反対側にスライド移動させて、タフト１２が植毛台１４に対して垂直に立設する状態に容易かつスムースに復元させることができる。タフト１２が垂直に立設する状態では、歯面の平面部分の歯垢を効率良く落とすことが可能になる。このように、タフト１２の傾倒する角度を異ならせて使用することにより、一本の歯ブラシ１０で口腔内の全体の刷掃効果を容易に向上させることが可能になる。
【００１７】
また、本実施形態によれば、各タフト１２を傾倒させるには、下側植毛台１４ａにおける植毛穴１６の開口面を支点とし、上側可動部１４ｂのタフト挿通穴１７を作用点として負荷される、相当の大きさのモーメント力が必要である。したがって、本実施形態によれば、図２（ｂ）や図３（ｂ）に示すように、下側植毛台１４ａと上側可動部１４ｂとの間に例えば０．２〜０．５ｍｍ程度の隙間ｄを設けていることにより、タフト１２を容易かつスムースに傾倒させることできるようになっている。
【００１８】
なお、本発明は、上記実施形態に限定されることなく種々の変更が可能である。例えば、植毛台を可動部に対して歯ブラシの長手方向Ｘにスライドさせることにより当該長手方向Ｘにタフトを傾倒させる必要は必ずしもなく、歯ブラシの長手方向Ｘと垂直な方向や、斜めの方向にスライドさせてこれらの方向にタフトを傾倒させることもできる。また、タフトは、融着植毛法又は接着植毛法によって植毛台に植毛される必要は必ずしもなく、平線植毛によって植毛されるものであっても良い。
【００１９】
【発明の効果】
本発明の歯ブラシによれば、一本の歯ブラシで傾倒角度の異なるタフトの使い分けを可能にして、刷掃効果の向上を容易に図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明の一実施形態に係る歯ブラシの要部を示す斜視図である。
【図２】（ａ）は本発明の一実施形態に係る歯ブラシのタフトを垂直に立設させた状態の側面図、（ｂ）は可動部をスライドする前の状態の説明図である。
【図３】（ａ）は本発明の一実施形態に係る歯ブラシのタフトを傾倒させた状態の側面図、（ｂ）は可動部をスライドした後の状態の説明図である。
【符号の説明】
１０ 歯ブラシ
１１ ブリッスル
１２ タフト
１３ 歯ブラシ本体
１３ａ 下側本体
１３ｂ 上側本体
１４ 植毛台
１４ａ 下側植毛台
１４ｂ 上側可動部
１５ 首部
１６ 植毛穴
１７ タフト挿通穴
Ｘ 歯ブラシの長手方向[0001]
TECHNICAL FIELD OF THE INVENTION
The present invention relates to a toothbrush in which a plurality of tufts including a plurality of bristles are tiltably implanted in a flocking table.
[0002]
Problems to be solved by the prior art and the invention
The toothbrush is formed by fixing a tuft formed by bundling bristles by a method of driving a flat wire into a plurality of flocking holes provided in a flocking table or the like. In general, tufts are planted perpendicularly to the flocking table. However, for the purpose of improving the brushing effect at a specific location and improving the feel at the time of brushing, the tuft is tilted and the flocking is performed. Such toothbrushes are disclosed in, for example, Japanese Utility Model Publication No. 2-6821, Japanese Utility Model Publication No. 5-88325, and the like.
[0003]
Toothbrushes with tilted tufts are effective when used in specific locations in the oral cavity, but toothbrushes with tufts implanted vertically have higher brushing effects in some locations, and In order to further enhance the overall brushing effect of the inside, it is necessary to use the tuft in combination with another toothbrush which is vertically planted. On the other hand, it is also known that a tilted tuft and a vertical tuft are mixed in a flocking table of one toothbrush. However, the number of tufts that effectively exert a brushing effect on each specific location is known. The toothbrush design takes into account these flocking sites so that the effect of each of the tilted tufts and the vertical tufts is maximized, while reducing the overall brushing effect.・ Manufacturing becomes complicated.
[0004]
SUMMARY OF THE INVENTION An object of the present invention is to provide a toothbrush that enables easy use of tufts having different inclination angles with a single toothbrush and can easily improve the brushing effect.
[0005]
[Means for Solving the Problems]
The present invention is a toothbrush in which a plurality of tufts composed of a plurality of bristles are tiltably planted on a flocking table, wherein the flocking table is slidable with respect to the lower flocking table and the lower flocking table. The tuft is implanted in a flocking hole of the lower flocking table, and a tuft insertion hole is formed in the upper movable portion at a position overlapping with the flocking hole. The above object has been achieved by providing a toothbrush in which the tuft is tilted in the sliding direction by sliding the tuft.
[0006]
According to the toothbrush of the present invention, since the upper movable portion slidably integrated with the lower flocking table has a tuft insertion hole at a position overlapping the flocking hole of the lower flocking table, the upper movable portion By sliding the tuft, the tuft can be pushed down in the sliding direction by shifting the positions of the overlapping flocking holes and the tuft insertion holes, whereby the tuft can be easily and smoothly tilted. And, for example, by inclining the tuft in the longitudinal direction of the toothbrush, for example, it is possible to sufficiently clean even the interdental part of the back tooth and the back side of the back tooth which were difficult to reach with the tuft planted perpendicular to the flocking table. In addition, by inclining the tuft, for example, in a direction perpendicular to the longitudinal direction of the toothbrush, it becomes possible to improve the insertability of the bristle into the interdental portion. In addition, by sliding the movable portion to the opposite side, the tuft can be easily restored to a state in which the tuft stands upright with respect to the flocking table. It is possible to efficiently remove the plaque on the plane portion of the plaque. As described above, by using the tufts at different inclination angles, it is possible to easily improve the overall cleaning effect in the oral cavity with one toothbrush. The tilt angle of the tuft can be easily adjusted by the amount of sliding of the upper movable portion with respect to the lower flocking table.
[0007]
Further, according to the present invention, it is preferable that the tufts are planted on the flocking table by the fusion flocking method or the adhesive flocking method. If the tufts are planted by the fusion flocking method or the adhesive flocking method, the thickness of the lower flocking table can be kept to a small thickness of, for example, about 2.0 to 3.0 mm. The overall thickness can be kept thin even as a double structure with the flocking table and the upper movable part, avoiding a decrease in operability in the mouth due to the excessive thickness of the flocking table and improving the dirt removal effect. It is possible to prevent the drop.
[0008]
Further, according to the present invention, the upper movable portion can be configured to be slidable in various directions with respect to the lower flocking table, but the upper movable portion can be slid with respect to the lower flocking table in the longitudinal direction of the toothbrush. By sliding, the axial direction of the grip portion of the toothbrush matches the sliding direction, so that the configuration for sliding can be simplified and the operation for sliding can be facilitated.
[0009]
BEST MODE FOR CARRYING OUT THE INVENTION
Hereinafter, the present invention will be described with reference to preferred embodiments. As shown in FIG. 1, the toothbrush 10 of the present embodiment includes a plurality of bristles 11 on a flocking table 14 of a toothbrush body 13 including a grip portion (not shown), a flocking table 14, and a neck 15 connecting these. A plurality of tufts (bristle bundles) 12 configured by bundling are planted in a tiltable manner.
[0010]
According to the toothbrush 10 of the present embodiment, as shown in FIGS. 2A and 2B and FIGS. 3A and 3B, the flocking table 14 includes a lower flocking table 14a and a lower flocking table 14a. And an upper movable portion 14b slidably integrated with the lower flocking table 14a. The tuft 12 is planted in the flocking hole 16 of the lower flocking table 14a, the tuft insertion hole 17 is formed in the upper movable portion 14b at a position overlapping the flocking hole 16 in a plane, and the upper movable portion 14b is slid. The tuft 12 can be tilted in the sliding direction (see FIGS. 3A and 3B).
[0011]
The toothbrush body 13 is made of, for example, a synthetic resin such as polypropylene and ABS resin. According to the present embodiment, the entire toothbrush main body 13 including the grip portion and the neck portion 15 is integrally slidably formed of the lower main body 13a and the upper main body 13b, which are divided into two parts, together with the flocking table 14. It has a double structure. The upper main body 13b can slide in the longitudinal direction X of the toothbrush 10 with respect to the lower main body 13a by moving along a slide guide means having a simple configuration such as a guide rail provided at these joints. It has become. Accordingly, the upper movable portion 14b that forms the tip of the upper body 13b is also slidable in the longitudinal direction X of the toothbrush 10 with respect to the lower flocking table 14a that forms the tip of the lower body 13a.
[0012]
The lower flocking table 14a is a lower part of the flocking table 14 which is divided into two parts in a horizontal direction, and has a thickness of about 2.0 to 3.0 mm. The lower flocking table 14a is provided with a plurality of circular flocking holes 16 having a hole diameter of, for example, about 0.8 to 3.0 mm, which are substantially uniformly dispersed throughout the whole of the lower flocking table 14a. The tufts 12 are implanted in the pores 16 by various known fusing or adhesive flocking methods such as an in-mold flocking method.
[0013]
The upper movable part 14b is an upper part of the flocking table 14 which is divided into two parts horizontally and has a thickness of about 1.0 to 2.0 mm. A plurality of circular tuft insertion holes 17 having the same size and shape as the flocking holes 16 are formed in the upper movable portion 14b at positions overlapping the flocking holes 16 of the lower flocking table 14a in a plane. The tuft insertion hole 17 is concentric with each of the flocking holes 16 when the upper movable portion 14b in which the peripheral portion of the upper movable portion 14b and the peripheral portion of the lower flocking table 14a are not slid. Each of the tuft insertion holes 17 has a base end portion of the tuft 12 planted in the flocking hole 16 inserted therein. When the upper movable portion 14b is slid in the longitudinal direction X, the position of the tuft insertion hole 17 is slightly shifted in the sliding direction from each of the flocking holes 16 and the tuft 12 is tilted so that the tuft 12 is pushed down. (See FIGS. 3A and 3B).
[0014]
The bristles 11 constituting each tuft 12 are filament materials made of synthetic resin such as nylon and having a thickness of, for example, 0.1 to 0.3 mm. 12 are formed.
[0015]
According to the present embodiment, each tuft 12 is formed in each of the flocking holes 16 such that the tuft 12 has a bristle length of about 7.0 to 14.0 mm from the surface of the upper movable portion 14b by a fusion flocking method or an adhesive flocking method. The hairs are planted, whereby the cross-sectional shape at the root is a substantially circular cross-section having a bundle diameter of about 0.8 to 3.0 mm, which is substantially the same as that of the hair-transplanting holes 16. In addition, each tuft 12 is implanted on the flocking table 14a by the fusion flocking method or the adhesive flocking method, so that the thickness of the lower flocking table 14a is reduced to, for example, about 2.0 to 3.0 mm. Therefore, even if the flocking table 14 has a double structure including the lower flocking table 14a and the upper movable portion 14b, the overall thickness is maintained at a thin thickness of about 4.0 to 5.0 mm. Thus, it is possible to avoid a decrease in operability in the mouth due to the excessive thickness of the flocking table 14, and to prevent a decrease in the dirt removing effect.
[0016]
According to the toothbrush 10 of the present embodiment, the tufts 12 having different inclination angles can be selectively used by one toothbrush 10, and the brushing effect can be easily improved. That is, according to the present embodiment, from the state where the tuft 12 is erected perpendicularly to the flocking table 14 and the brushing operation by the toothbrush 10 is performed, the state in which the grip portion of the toothbrush 10 is being gripped, For example, the movable portion 14b is slid in the longitudinal direction X by a simple operation in which the thumb is pressed against the upper body 13b and the upper body 13b is pushed out along the axial direction of the grip portion toward the distal end side in the longitudinal direction X. Thus, the tuft 12 can be easily and smoothly tilted. Here, by inclining the tuft 12 in the longitudinal direction of the toothbrush 10, it is possible to sufficiently clean even the interdental part of the back tooth and the back side of the back tooth, which are difficult to reach with the tuft planted perpendicular to the flocking table. Will be possible. On the other hand, for example, the thumb is pressed against the upper body 13b and the upper body 13b is pulled toward the rear end of the longitudinal direction X, so that the movable portion 14b is slid to the opposite side, and the tuft 12 is It can be easily and smoothly restored to the vertically standing state. In a state where the tuft 12 stands upright, it is possible to efficiently remove plaque on a plane portion of the tooth surface. As described above, by using the tufts 12 at different inclination angles, it is possible to easily improve the effect of cleaning the entire oral cavity with one toothbrush 10.
[0017]
Further, according to the present embodiment, in order to tilt each tuft 12, the load is applied with the opening surface of the flocking hole 16 in the lower flocking table 14a as a fulcrum and the tuft insertion hole 17 of the upper movable portion 14b as an action point. , A considerable amount of moment force is required. Therefore, according to the present embodiment, as shown in FIGS. 2B and 3B, a gap of, for example, about 0.2 to 0.5 mm is provided between the lower flocking table 14a and the upper movable section 14b. By providing d, the tuft 12 can be easily and smoothly tilted.
[0018]
It should be noted that the present invention is not limited to the above embodiment, and various changes can be made. For example, it is not always necessary to incline the tuft in the longitudinal direction X by sliding the flocking table in the longitudinal direction X of the toothbrush with respect to the movable part, and it is possible to slide the tuft in a direction perpendicular to the longitudinal direction X of the toothbrush or in an oblique direction. Then, the tuft can be tilted in these directions. Also, the tufts need not necessarily be planted on the flocking table by the fusion planting method or the adhesive planting method, but may be planted by flat wire planting.
[0019]
【The invention's effect】
ADVANTAGE OF THE INVENTION According to the toothbrush of this invention, the use of the tuft from which the inclination angle differs with one toothbrush is attained, and the improvement of a brushing effect can be aimed at easily.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a perspective view showing a main part of a toothbrush according to an embodiment of the present invention.
FIG. 2A is a side view of a state in which a tuft of a toothbrush according to an embodiment of the present invention is vertically erected, and FIG. 2B is an explanatory view of a state before sliding a movable portion.
FIG. 3A is a side view showing a state in which a tuft of a toothbrush according to an embodiment of the present invention is tilted, and FIG. 3B is an explanatory view showing a state after sliding a movable portion.
[Explanation of symbols]
Reference Signs List 10 toothbrush 11 bristle 12 tuft 13 toothbrush body 13a lower body 13b upper body 14 flocking table 14a lower flocking table 14b upper movable section 15 neck section 16 flocking hole 17 tuft insertion hole X longitudinal direction of toothbrush
