JP2004040446A - 映像符号化装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】より効率的で視覚上不具合のない符号化を行うことができる映像符号化装置を提供する。
【解決手段】参照画像生成部131は、複数の予測モードの参照画像を生成する。誤差評価値算出部132は、第1の誤差評価値を算出する。参照画像生成部134は、隣接マクロブロックの付帯情報を基にして参照画像を生成する。誤差評価値算出部135は、参照画像生成部134の参照画像と入力画像とを用いて第2の誤差評価値を算出する。予測モード判別部133,136は、第1,第2の誤差評価値に基づいて予測モードを判別する。判別された予測モードが、隣接マクロブロックの付帯情報を基にして参照画像を生成するモードであれば、現マクロブロックの付帯情報を隣接マクロブロックの付帯情報に置き換える。
【選択図】 図2
【解決手段】参照画像生成部131は、複数の予測モードの参照画像を生成する。誤差評価値算出部132は、第1の誤差評価値を算出する。参照画像生成部134は、隣接マクロブロックの付帯情報を基にして参照画像を生成する。誤差評価値算出部135は、参照画像生成部134の参照画像と入力画像とを用いて第2の誤差評価値を算出する。予測モード判別部133,136は、第1,第2の誤差評価値に基づいて予測モードを判別する。判別された予測モードが、隣接マクロブロックの付帯情報を基にして参照画像を生成するモードであれば、現マクロブロックの付帯情報を隣接マクロブロックの付帯情報に置き換える。
【選択図】 図2
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、MPEG2によって映像信号を符号化する映像符号化装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
2000年12月から放送が開始されたBSデジタル放送では、MPEG2によって映像信号を圧縮して放送を行っている。2003年に放送開始が予定されている地上波デジタル放送でも、MPEG2を用いた放送が行われる。MPEG2では、映像の時間的な相関性や空間的な相関性、人間の視覚的な特性を基にしてデータ圧縮を行う。
【0003】
地上波デジタル放送では、周波数帯域の割り当ての制限によりBSデジタル放送よりも狭い周波数帯域で運用されるので、低ビットレートでの運用が想定されている。また、これからの放送方式としては、HDTVを伝送したり複数のチャンネルを同時に伝送してチャンネル数を増やすことが、視聴者にとって魅力のある放送方式とするために必須である。
【0004】
ところで、MPEG2で実際に規定されているのは、復号化の際のフォーマットのみであり、映像符号化装置は、MPEG2の規格に沿うよう符号化すればよい。従って、映像符号化装置による符号化方法(符号化アルゴリズム)には非常に高い自由度があり、符号化の際のデータ量と画質は映像符号化装置そのものの性能で決まることとなる。
【0005】
映像符号化装置は、動きベクトル検出部と動き補償予測部とを備えることは周知である。従来の動き補償予測部は、図3のように構成される。図3に示すように、動き補償予測部は、各予測モードの参照画像を生成する参照画像生成部31と、各予測モードの誤差評価値を算出する誤差評価値算出部32と、モード判別部33と、付帯情報保持部38を備える。
【0006】
参照画像生成部31には、動きベクトル検出部(図示せず)より出力された動きベクトルと、局部復号画像が入力される。参照画像生成部31は、入力された動きベクトルと局部復号画像とに基づいて各予測モード毎に参照画像を生成する。誤差評価値算出部32は、入力された各予測モード毎の参照画像から予測ブロックを抜き出し、入力画像との差分を取りながら、誤差評価値を算出する。誤差評価値算出部32で算出した各予測モード毎の誤差評価値は、モード判別部33に入力される。
【0007】
モード判別部33は、誤差評価値算出部32より入力された各予測モード毎の誤差評価値を基にして予測モードを判別する。モード判別部33より出力された付帯情報は、付帯情報保持部38に入力されて保持される。付帯情報保持部38から出力された付帯情報は、図示していない可変長符号化部へと供給される。また、モード判別部33は、予測モードに応じた予測画像を、入力画像との差分を取るための図示していない減算器に供給する。
【0008】
このようにして、動き補償予測部は、入力された動きベクトルを使用するか否か、また、どのように使用するかを決定し、符号化に使用する動きベクトルと、予測モード,フレームマクロブロック/フィールドマクロブロックのタイプからなる付帯情報を可変長符号化部に供給する。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
従来の映像符号化装置は、符号化データと付帯情報を多重化している。映像信号は空間上での相関があり、隣接するマクロブロック同士では全く同じ付帯情報を有する場合が多い。このような場合でも従来の符号化装置ではそれぞれのマクロブロック毎に付帯情報を生成して伝送するため、結果として符号化の効率が悪いという問題点があった。
【0010】
本発明はこのような問題点に鑑みなされたものであり、より効率的で視覚上不具合のない符号化を行うことができる映像符号化装置を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上述した従来の技術の課題を解決するため、動きベクトルを検出する動きベクトル検出部(12)と、動き補償予測部(13)とを有する映像符号化装置において、前記動き補償予測部は、動きベクトルと前記映像符号化装置内で符号化及び復号化した局部復号画像とを基にして、複数の予測モードの参照画像を生成する第1の参照画像生成部(131)と、前記複数の予測モードの参照画像と入力画像とを用いて第1の誤差評価値を算出する第1の誤差評価値算出部(132)と、現マクロブロックに隣接する隣接マクロブロックの付帯情報を基にして、参照画像を生成する第2の参照画像生成部(134)と、前記第2の参照画像生成部で生成された参照画像と入力画像とを用いて第2の誤差評価値を算出する第2の誤差評価値算出部(135)と、前記第1の誤差評価値と前記第2の誤差評価値に基づいて予測モードを判別する予測モード判別部(133,136)と、現マクロブロック及び隣接マクロブロックの付帯情報を記憶する付帯情報保持部(138)と、前記予測モード判別部で判別された予測モードが、隣接マクロブロックの付帯情報を基にして参照画像を生成するモードであった場合、現マクロブロックの付帯情報を隣接マクロブロックの付帯情報に置き換えて出力する付帯情報置換手段(137)とを備えることを特徴とする映像符号化装置を提供するものである。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の映像符号化装置について、添付図面を参照して説明する。図1は本発明の映像符号化装置の全体構成例を示すブロック図、図2は本発明の映像符号化装置の要部の一実施形態を示すブロック図である。
【0013】
まず、本発明の映像符号化装置の全体構成例について説明する。図1において、符号化の対象となっている映像信号は、バッファメモリ/プリプロセス部1に入力される。バッファメモリ/プリプロセス部1は、具体的には、フレームバッファの後段に、フィルタ処理やダウンサンプリング処理等を行うプリプロセス部を設けた構成である。
【0014】
バッファメモリ/プリプロセス部1に一旦蓄積された第nフレームの映像信号は、マクロブロック毎に減算器2に入力される。マクロブロックは動き補償予測に用いられる単位で、MPEG2では16×16または16×8の画素で構成されている。減算器2は、後述するフレームメモリ11に蓄えられ、動き補償予測部13によって動き補償予測された第n−iまたは第n+j(i,j≠0)フレームの局部復号されたデータとの差分をとる。これにより、時間的な冗長性が除去される。
【0015】
減算器2の出力は、離散コサイン変換部(DCT)3に入力されて周波数領域の信号に変換され、さらに、量子化部4に入力されて量子化(ビット変換)される。量子化部4の出力は、可変長符号化部5に入力される。
【0016】
量子化部4の出力は逆量子化部8にも入力され、逆量子化される。そして、逆量子化部8の出力は逆離散コサイン変換部(IDCT)9に入力されて離散コサイン変換前の状態に戻される。逆離散コサイン変換部9の出力は加算器10に入力される。加算器10は、逆離散コサイン変換部9の出力と、動き補償予測部13の出力である局部復号されたデータ(局部復号画像)とを加算し、加算結果をフレームメモリ11に供給する。
【0017】
動きベクトル検出部12は、バッファメモリ/プリプロセス部1の出力とフレームメモリ11の出力とを基にして動きベクトルを検出し、動き補償予測部13に供給する。
【0018】
動き補償予測部13より出力された付帯情報と、量子化部4より出力された量子化信号は、可変長符号化部5に入力されて可変長符号化される。可変長符号化部5の出力はマルチプレクサ(MUX)6に入力される。マルチプレクサ6は、可変長符号化部5の出力がMPEG2の規格に合致したデータ構造になるように多重化を行う。また符号量制御部7は、マルチプレクサ6からの情報を基にして、符号化データの単位時間当たりのデータ量が適切な範囲に収まるよう、量子化部4における量子化に必要な係数を設定する。
【0019】
次に、図2を用いて、動き補償部13の具体的構成及び動作について説明する。図2に示すように、動き補償予測部13は、各予測モードの参照画像を生成する参照画像生成部131と、各予測モードの誤差評価値を算出する誤差評価値算出部132と、モード判別部133と、隣接マクロブロックの付帯情報を基にして参照画像を生成する参照画像生成部134と、誤差評価値を算出する誤差評価値算出部135と、モード判別部136と、付帯情報更新部137と、付帯情報保持部138を備える。
【0020】
参照画像生成部131には、動きベクトル検出部12より出力された動きベクトルと、フレームメモリ11より出力された局部復号画像とが入力される。参照画像生成部131は、入力された動きベクトルと局部復号画像とに基づいて各予測モード毎に参照画像を生成する。各予測モードとは以下に示す通りである。
【0021】
Iピクチャの場合には、フレーム内符号化マクロブロック(Intra MB)であり、Pピクチャの場合には、Intra MB,順方向予測動き補償マクロブロック(Forward MC MB),順方向フレーム間予測マクロブロック(No MC MB)である。Bピクチャの場合には、Intra MB,Forward MC MB,逆方向予測動き補償マクロブロック(Backward MC MB),双方向予測動き補償マクロブロック(Average MC MB)である。
【0022】
誤差評価値算出部132は、入力された各予測モード毎の参照画像から予測ブロックを抜き出し、入力画像との差分を取りながら、誤差評価値を算出する。誤差評価値算出部132で算出した各予測モード毎の誤差評価値は、モード判別部133に入力される。モード判別部133は、誤差評価値算出部132より入力された各予測モード毎の誤差評価値を基にして予測モードを判別する。
【0023】
参照画像生成部134には、付帯情報保持部138から隣接マクロブロックの付帯情報が入力される。隣接マクロブロックとは、最も好ましくは、現マクロブロックの左隣のマクロブロックである。参照画像生成部134は、入力された隣接マクロブロックの付帯情報(予測モード,動きベクトル,フレームマクロブロック/フィールドマクロブロックのタイプ)とフレームメモリ11内の局部復号画像を基にして参照画像を生成する。
【0024】
誤差評価値算出部135は、参照画像生成部134より出力された参照画像を基にして入力画像との差分を取りながら誤差評価値を算出する。誤差評価値算出部135で算出した誤差評価値は、モード判別部136に入力される。モード判別部136は、誤差評価値算出部135より入力された誤差評価値とモード判別部133から入力された予測モードを基にして予測モードを判別し、その予測モードの予測画像を減算器2へと供給する。
【0025】
ここで、判別した予測モードが隣接マクロブロックと同じ予測モードであれば、付帯情報更新部137は、現マクロブロックの付帯情報を隣接マクロブロックの付帯情報に置き換える。付帯情報保持部138は、現マクロブロックの付帯情報と隣接マクロブロックの付帯情報とを記憶して保持する。付帯情報保持部138から出力された付帯情報は、可変長符号化部5へと供給される。
【0026】
以上により、現マクロブロックの付帯情報が隣接マクロブロックの付帯情報と同じであり、かつ、DCT部3及び量子化部4での処理の後の係数が全て0の場合、現マクロブロックは可変長符号化部5でスキップマクロブロックと判定されることとなる。スキップマクロブロックと判定された場合、可変長符号化部5ではマクロブロックの付帯情報を付加せずに出力する。
【0027】
これにより、付帯情報の分の符号量を削減することができる。スキップマクロブロックと判定されない場合でも、動きベクトルの差分が0であるため、動きベクトルの分の符号量を削減することができ、可変長符号化部5での可変長符号化の効率がよくなる。また、MPEG2の規定により、復号装置において、付帯情報のないマクロブロックについては1つ前のマクロブロックの付帯情報をそのまま使うものとされており、前述のように付帯情報を付加せずに出力しても再生画像に影響はない。従って、限られたデータ量においても、より適切な符号化を行うことが可能となる。
【0028】
【発明の効果】
以上詳細に説明したように、本発明の映像符号化装置は、動き補償予測部を、動きベクトルと映像符号化装置内で符号化及び復号化した局部復号画像とを基にして、複数の予測モードの参照画像を生成する第1の参照画像生成部と、複数の予測モードの参照画像と入力画像とを用いて第1の誤差評価値を算出する第1の誤差評価値算出部と、現マクロブロックに隣接する隣接マクロブロックの付帯情報を基にして、参照画像を生成する第2の参照画像生成部と、第2の参照画像生成部で生成された参照画像と入力画像とを用いて第2の誤差評価値を算出する第2の誤差評価値算出部と、第1の誤差評価値と第2の誤差評価値に基づいて予測モードを判別する予測モード判別部と、現マクロブロック及び隣接マクロブロックの付帯情報を記憶する付帯情報保持部と、予測モード判別部で判別された予測モードが、隣接マクロブロックの付帯情報を基にして参照画像を生成するモードであった場合、現マクロブロックの付帯情報を隣接マクロブロックの付帯情報に置き換えて出力する付帯情報置換手段とを備える構成としたので、より効率的で視覚上不具合のない符号化を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の全体構成例を示すブロック図である。
【図2】本発明の要部の一実施形態を示すブロック図である。
【図3】従来例を示すブロック図である。
【符号の説明】
1 バッファメモリ/プリプロセス部
2 減算器
3 離散コサイン変換部
4 量子化部
5 可変長符号化部
6 マルチプレクサ
7 符号量制御部
8 逆量子化部
9 逆離散コサイン変換部
10 加算器
11 フレームメモリ
12 動きベクトル検出部
13 動き補償予測部
131,134 参照画像生成部
132,135 誤差評価値算出部
133,136 モード判別部
137 付帯情報更新部(付帯情報置換手段)
138 付帯情報保持部
【発明の属する技術分野】
本発明は、MPEG2によって映像信号を符号化する映像符号化装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
2000年12月から放送が開始されたBSデジタル放送では、MPEG2によって映像信号を圧縮して放送を行っている。2003年に放送開始が予定されている地上波デジタル放送でも、MPEG2を用いた放送が行われる。MPEG2では、映像の時間的な相関性や空間的な相関性、人間の視覚的な特性を基にしてデータ圧縮を行う。
【0003】
地上波デジタル放送では、周波数帯域の割り当ての制限によりBSデジタル放送よりも狭い周波数帯域で運用されるので、低ビットレートでの運用が想定されている。また、これからの放送方式としては、HDTVを伝送したり複数のチャンネルを同時に伝送してチャンネル数を増やすことが、視聴者にとって魅力のある放送方式とするために必須である。
【0004】
ところで、MPEG2で実際に規定されているのは、復号化の際のフォーマットのみであり、映像符号化装置は、MPEG2の規格に沿うよう符号化すればよい。従って、映像符号化装置による符号化方法(符号化アルゴリズム)には非常に高い自由度があり、符号化の際のデータ量と画質は映像符号化装置そのものの性能で決まることとなる。
【0005】
映像符号化装置は、動きベクトル検出部と動き補償予測部とを備えることは周知である。従来の動き補償予測部は、図3のように構成される。図3に示すように、動き補償予測部は、各予測モードの参照画像を生成する参照画像生成部31と、各予測モードの誤差評価値を算出する誤差評価値算出部32と、モード判別部33と、付帯情報保持部38を備える。
【0006】
参照画像生成部31には、動きベクトル検出部(図示せず)より出力された動きベクトルと、局部復号画像が入力される。参照画像生成部31は、入力された動きベクトルと局部復号画像とに基づいて各予測モード毎に参照画像を生成する。誤差評価値算出部32は、入力された各予測モード毎の参照画像から予測ブロックを抜き出し、入力画像との差分を取りながら、誤差評価値を算出する。誤差評価値算出部32で算出した各予測モード毎の誤差評価値は、モード判別部33に入力される。
【0007】
モード判別部33は、誤差評価値算出部32より入力された各予測モード毎の誤差評価値を基にして予測モードを判別する。モード判別部33より出力された付帯情報は、付帯情報保持部38に入力されて保持される。付帯情報保持部38から出力された付帯情報は、図示していない可変長符号化部へと供給される。また、モード判別部33は、予測モードに応じた予測画像を、入力画像との差分を取るための図示していない減算器に供給する。
【0008】
このようにして、動き補償予測部は、入力された動きベクトルを使用するか否か、また、どのように使用するかを決定し、符号化に使用する動きベクトルと、予測モード,フレームマクロブロック/フィールドマクロブロックのタイプからなる付帯情報を可変長符号化部に供給する。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
従来の映像符号化装置は、符号化データと付帯情報を多重化している。映像信号は空間上での相関があり、隣接するマクロブロック同士では全く同じ付帯情報を有する場合が多い。このような場合でも従来の符号化装置ではそれぞれのマクロブロック毎に付帯情報を生成して伝送するため、結果として符号化の効率が悪いという問題点があった。
【0010】
本発明はこのような問題点に鑑みなされたものであり、より効率的で視覚上不具合のない符号化を行うことができる映像符号化装置を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上述した従来の技術の課題を解決するため、動きベクトルを検出する動きベクトル検出部(12)と、動き補償予測部(13)とを有する映像符号化装置において、前記動き補償予測部は、動きベクトルと前記映像符号化装置内で符号化及び復号化した局部復号画像とを基にして、複数の予測モードの参照画像を生成する第1の参照画像生成部(131)と、前記複数の予測モードの参照画像と入力画像とを用いて第1の誤差評価値を算出する第1の誤差評価値算出部(132)と、現マクロブロックに隣接する隣接マクロブロックの付帯情報を基にして、参照画像を生成する第2の参照画像生成部(134)と、前記第2の参照画像生成部で生成された参照画像と入力画像とを用いて第2の誤差評価値を算出する第2の誤差評価値算出部(135)と、前記第1の誤差評価値と前記第2の誤差評価値に基づいて予測モードを判別する予測モード判別部(133,136)と、現マクロブロック及び隣接マクロブロックの付帯情報を記憶する付帯情報保持部(138)と、前記予測モード判別部で判別された予測モードが、隣接マクロブロックの付帯情報を基にして参照画像を生成するモードであった場合、現マクロブロックの付帯情報を隣接マクロブロックの付帯情報に置き換えて出力する付帯情報置換手段(137)とを備えることを特徴とする映像符号化装置を提供するものである。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の映像符号化装置について、添付図面を参照して説明する。図1は本発明の映像符号化装置の全体構成例を示すブロック図、図2は本発明の映像符号化装置の要部の一実施形態を示すブロック図である。
【0013】
まず、本発明の映像符号化装置の全体構成例について説明する。図1において、符号化の対象となっている映像信号は、バッファメモリ/プリプロセス部1に入力される。バッファメモリ/プリプロセス部1は、具体的には、フレームバッファの後段に、フィルタ処理やダウンサンプリング処理等を行うプリプロセス部を設けた構成である。
【0014】
バッファメモリ/プリプロセス部1に一旦蓄積された第nフレームの映像信号は、マクロブロック毎に減算器2に入力される。マクロブロックは動き補償予測に用いられる単位で、MPEG2では16×16または16×8の画素で構成されている。減算器2は、後述するフレームメモリ11に蓄えられ、動き補償予測部13によって動き補償予測された第n−iまたは第n+j(i,j≠0)フレームの局部復号されたデータとの差分をとる。これにより、時間的な冗長性が除去される。
【0015】
減算器2の出力は、離散コサイン変換部(DCT)3に入力されて周波数領域の信号に変換され、さらに、量子化部4に入力されて量子化(ビット変換)される。量子化部4の出力は、可変長符号化部5に入力される。
【0016】
量子化部4の出力は逆量子化部8にも入力され、逆量子化される。そして、逆量子化部8の出力は逆離散コサイン変換部(IDCT)9に入力されて離散コサイン変換前の状態に戻される。逆離散コサイン変換部9の出力は加算器10に入力される。加算器10は、逆離散コサイン変換部9の出力と、動き補償予測部13の出力である局部復号されたデータ(局部復号画像)とを加算し、加算結果をフレームメモリ11に供給する。
【0017】
動きベクトル検出部12は、バッファメモリ/プリプロセス部1の出力とフレームメモリ11の出力とを基にして動きベクトルを検出し、動き補償予測部13に供給する。
【0018】
動き補償予測部13より出力された付帯情報と、量子化部4より出力された量子化信号は、可変長符号化部5に入力されて可変長符号化される。可変長符号化部5の出力はマルチプレクサ(MUX)6に入力される。マルチプレクサ6は、可変長符号化部5の出力がMPEG2の規格に合致したデータ構造になるように多重化を行う。また符号量制御部7は、マルチプレクサ6からの情報を基にして、符号化データの単位時間当たりのデータ量が適切な範囲に収まるよう、量子化部4における量子化に必要な係数を設定する。
【0019】
次に、図2を用いて、動き補償部13の具体的構成及び動作について説明する。図2に示すように、動き補償予測部13は、各予測モードの参照画像を生成する参照画像生成部131と、各予測モードの誤差評価値を算出する誤差評価値算出部132と、モード判別部133と、隣接マクロブロックの付帯情報を基にして参照画像を生成する参照画像生成部134と、誤差評価値を算出する誤差評価値算出部135と、モード判別部136と、付帯情報更新部137と、付帯情報保持部138を備える。
【0020】
参照画像生成部131には、動きベクトル検出部12より出力された動きベクトルと、フレームメモリ11より出力された局部復号画像とが入力される。参照画像生成部131は、入力された動きベクトルと局部復号画像とに基づいて各予測モード毎に参照画像を生成する。各予測モードとは以下に示す通りである。
【0021】
Iピクチャの場合には、フレーム内符号化マクロブロック(Intra MB)であり、Pピクチャの場合には、Intra MB,順方向予測動き補償マクロブロック(Forward MC MB),順方向フレーム間予測マクロブロック(No MC MB)である。Bピクチャの場合には、Intra MB,Forward MC MB,逆方向予測動き補償マクロブロック(Backward MC MB),双方向予測動き補償マクロブロック(Average MC MB)である。
【0022】
誤差評価値算出部132は、入力された各予測モード毎の参照画像から予測ブロックを抜き出し、入力画像との差分を取りながら、誤差評価値を算出する。誤差評価値算出部132で算出した各予測モード毎の誤差評価値は、モード判別部133に入力される。モード判別部133は、誤差評価値算出部132より入力された各予測モード毎の誤差評価値を基にして予測モードを判別する。
【0023】
参照画像生成部134には、付帯情報保持部138から隣接マクロブロックの付帯情報が入力される。隣接マクロブロックとは、最も好ましくは、現マクロブロックの左隣のマクロブロックである。参照画像生成部134は、入力された隣接マクロブロックの付帯情報(予測モード,動きベクトル,フレームマクロブロック/フィールドマクロブロックのタイプ)とフレームメモリ11内の局部復号画像を基にして参照画像を生成する。
【0024】
誤差評価値算出部135は、参照画像生成部134より出力された参照画像を基にして入力画像との差分を取りながら誤差評価値を算出する。誤差評価値算出部135で算出した誤差評価値は、モード判別部136に入力される。モード判別部136は、誤差評価値算出部135より入力された誤差評価値とモード判別部133から入力された予測モードを基にして予測モードを判別し、その予測モードの予測画像を減算器2へと供給する。
【0025】
ここで、判別した予測モードが隣接マクロブロックと同じ予測モードであれば、付帯情報更新部137は、現マクロブロックの付帯情報を隣接マクロブロックの付帯情報に置き換える。付帯情報保持部138は、現マクロブロックの付帯情報と隣接マクロブロックの付帯情報とを記憶して保持する。付帯情報保持部138から出力された付帯情報は、可変長符号化部5へと供給される。
【0026】
以上により、現マクロブロックの付帯情報が隣接マクロブロックの付帯情報と同じであり、かつ、DCT部3及び量子化部4での処理の後の係数が全て0の場合、現マクロブロックは可変長符号化部5でスキップマクロブロックと判定されることとなる。スキップマクロブロックと判定された場合、可変長符号化部5ではマクロブロックの付帯情報を付加せずに出力する。
【0027】
これにより、付帯情報の分の符号量を削減することができる。スキップマクロブロックと判定されない場合でも、動きベクトルの差分が0であるため、動きベクトルの分の符号量を削減することができ、可変長符号化部5での可変長符号化の効率がよくなる。また、MPEG2の規定により、復号装置において、付帯情報のないマクロブロックについては1つ前のマクロブロックの付帯情報をそのまま使うものとされており、前述のように付帯情報を付加せずに出力しても再生画像に影響はない。従って、限られたデータ量においても、より適切な符号化を行うことが可能となる。
【0028】
【発明の効果】
以上詳細に説明したように、本発明の映像符号化装置は、動き補償予測部を、動きベクトルと映像符号化装置内で符号化及び復号化した局部復号画像とを基にして、複数の予測モードの参照画像を生成する第1の参照画像生成部と、複数の予測モードの参照画像と入力画像とを用いて第1の誤差評価値を算出する第1の誤差評価値算出部と、現マクロブロックに隣接する隣接マクロブロックの付帯情報を基にして、参照画像を生成する第2の参照画像生成部と、第2の参照画像生成部で生成された参照画像と入力画像とを用いて第2の誤差評価値を算出する第2の誤差評価値算出部と、第1の誤差評価値と第2の誤差評価値に基づいて予測モードを判別する予測モード判別部と、現マクロブロック及び隣接マクロブロックの付帯情報を記憶する付帯情報保持部と、予測モード判別部で判別された予測モードが、隣接マクロブロックの付帯情報を基にして参照画像を生成するモードであった場合、現マクロブロックの付帯情報を隣接マクロブロックの付帯情報に置き換えて出力する付帯情報置換手段とを備える構成としたので、より効率的で視覚上不具合のない符号化を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の全体構成例を示すブロック図である。
【図2】本発明の要部の一実施形態を示すブロック図である。
【図3】従来例を示すブロック図である。
【符号の説明】
1 バッファメモリ/プリプロセス部
2 減算器
3 離散コサイン変換部
4 量子化部
5 可変長符号化部
6 マルチプレクサ
7 符号量制御部
8 逆量子化部
9 逆離散コサイン変換部
10 加算器
11 フレームメモリ
12 動きベクトル検出部
13 動き補償予測部
131,134 参照画像生成部
132,135 誤差評価値算出部
133,136 モード判別部
137 付帯情報更新部(付帯情報置換手段)
138 付帯情報保持部
Claims (1)
- 動きベクトルを検出する動きベクトル検出部と、動き補償予測部とを有する映像符号化装置において、
前記動き補償予測部は、
動きベクトルと前記映像符号化装置内で符号化及び復号化した局部復号画像とを基にして、複数の予測モードの参照画像を生成する第1の参照画像生成部と、前記複数の予測モードの参照画像と入力画像とを用いて第1の誤差評価値を算出する第1の誤差評価値算出部と、
現マクロブロックに隣接する隣接マクロブロックの付帯情報を基にして、参照画像を生成する第2の参照画像生成部と、
前記第2の参照画像生成部で生成された参照画像と入力画像とを用いて第2の誤差評価値を算出する第2の誤差評価値算出部と、
前記第1の誤差評価値と前記第2の誤差評価値に基づいて予測モードを判別する予測モード判別部と、
現マクロブロック及び隣接マクロブロックの付帯情報を記憶する付帯情報保持部と、
前記予測モード判別部で判別された予測モードが、隣接マクロブロックの付帯情報を基にして参照画像を生成するモードであった場合、現マクロブロックの付帯情報を隣接マクロブロックの付帯情報に置き換えて出力する付帯情報置換手段とを備えることを特徴とする映像符号化装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002194337A JP2004040446A (ja) | 2002-07-03 | 2002-07-03 | 映像符号化装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002194337A JP2004040446A (ja) | 2002-07-03 | 2002-07-03 | 映像符号化装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2004040446A true JP2004040446A (ja) | 2004-02-05 |
Family
ID=31703063
Family Applications (1)
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---|---|---|---|
JP2002194337A Pending JP2004040446A (ja) | 2002-07-03 | 2002-07-03 | 映像符号化装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2004040446A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN115171328A (zh) * | 2022-06-30 | 2022-10-11 | 国网北京市电力公司 | 基于视频压缩编码的烟火识别方法、装置、设备及介质 |
-
2002
- 2002-07-03 JP JP2002194337A patent/JP2004040446A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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CN115171328A (zh) * | 2022-06-30 | 2022-10-11 | 国网北京市电力公司 | 基于视频压缩编码的烟火识别方法、装置、设备及介质 |
CN115171328B (zh) * | 2022-06-30 | 2023-11-10 | 国网北京市电力公司 | 基于视频压缩编码的烟火识别方法、装置、设备及介质 |
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