JP2004037985A - 光andゲート及び波形成形装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】本発明による方法は、第1の波長を有する光信号及び第1の波長と異なる第2の波長を有するプローブ光を非線形光学媒質10に入力するステップと、非線形光学媒質内での光信号及びプローブ光の相互位相変調によりプローブ光のスペクトルを拡大するステップと、光信号の変調成分が含まれ且つ前記拡大されたスペクトルよりも狭い帯域を有する信号成分を抽出するステップとを備えている。
【選択図】 図2
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、信号光を波形成形するための方法及び装置に関する発明で、特に光信号と光クロックにより光信号再生を行う光ANDゲートに関する発明である。
【0002】
【従来の技術】
近年実用化されている光ファイバ通信システムにおいては、伝送路損失や分岐損失等による信号パワーの低下を、エルビウムドープファイバ増幅器(EDFA)等の光増幅器を用いて補償している。光増幅器はアナログ増幅器であり、信号を線形増幅するものである。この種の光増幅器においては、増幅に伴って発生する自然放出光(ASE)雑音の付加により信号対雑音比(S/N比)が低下するので、中継数ひいては伝送距離に限界が生じる。また、光ファイバの持つ波長分散やファイバ内の非線形光学効果による波形劣化も伝送限界を与える要因である。こうした限界を打破するためには、信号をデジタル的に処理する再生中継器が必要であり、その実現が望まれている。特に、全ての処理を光レベルにおいて行う全光再生中継器は、信号のビットレートやパルス形状等に依存しないトランスペアレントな動作を実現する上で重要である。
【0003】
全光再生中継器に必要な機能は、振幅再生又はリアンプリフィケーション(Reamplification)と、波形成形又はリシェイピング(Reshaping)と、タイミング再生又はリタイミング(Retiming)とである。これらの機能は3R機能と称され、特に前二者は2R機能と称される。
【0004】
光レベルで光信号再生を行う装置として、光信号を一旦電気信号に変換し、電気段で信号再生を行った後、その再生電気信号を用いてレーザー光を変調して光信号に変換する光・電気・光(O・E・O)変換型、及び電気信号への変換なしに光レベルで信号再生する全光型のものがある。このうちO・E・O型は既に10Gb/s程度までは実用化されているが、性能がエレクトロニクスの動作速度に依存するため、40Gb/s以上での動作は難しい。一方、現状では全光型は実用化レベルのものはないが、いくつかの方式が提案されている。
【0005】
全光型の代表的なものとしてマッハ・ツェンダ干渉器(MZI)型光ゲートがある。この光ゲートは、位相シフトを与えるための第1及び第2の非線形光学媒質を含むMZIを例えば光導波路基板上に集積化して構成される。連続波(CW)光あるいは光パルスとしてのプロープ光が等分配されて第1及び第2の非線形光学媒質に供給される。このとき、等分配されたプローブ光の干渉により出力光が得られないように干渉計の光路長が設定されている。
【0006】
第1及び第2の非線形光学媒質の一方には更に信号光が供給される。信号光及びプローブ光のパワーを適切に設定することによって、信号光に同期する変換光信号がこの光ゲートから出力される。変換光信号はプローブ光と同じ波長を有している。
【0007】
第1及び第2の非線形光学媒質の各々として半導体光アンプ(SOA)を用いることが提案されている。例えば、波長1.5μm帯において、両端面を無反射化処理したInGaAs−SOAを各非線形光学媒質として用い、これらをInP/GaInAsP基板上に集積化したものが作製されている。特に動作速度を向上させるために、超高速非線形干渉器(UNI)と呼ばれるタイプが提案されている。これは、干渉器の二つの光路を通過する光パルスのタイミングを僅かにずらし、半導体媒質のキャリア効果に起因する動作速度限界を改善したものである。
【0008】
従来知られている他の波形成形装置として、非線形光ループミラー(NOLM)がある。NOLMは、方向性結合される第1及び第2の光路を含む第1の光カプラと、第1及び第2の光路を接続するループ光路と、ループ光路に方向性結合される第3の光路を含む第2の光カプラとを備えている。
【0009】
ループ光路の一部または全体を非線形光学媒質から構成するとともに、第1及び第3の光路にそれぞれプローブ光及び信号光を供給することによって、変換光信号が第2の光路から出力される。
【0010】
NOLMにおける非線形光学媒質としては光ファイバが一般的である。特に、非線形光学媒質としてSOAを用いたNOLMはSLALOM(Semiconductor Laser Amplifier in a Loop Mirror)と称される。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
波形成形装置と光クロック再生装置を組み合わせることにより、3R機能を提供することができる。この場合、一般的には、3R再生されるべき信号光と再生光クロックパルスとが光ANDゲートに入力され、AND動作により信号光の持つデータが再生光クロックに転写される。波形成形は、光ANDゲートに入力する前若しくは後に波形成形装置を用いて行うか、あるいは光ANDゲートに波形成形機能を併せ持たせることによって可能である。
【0012】
光3R機能を提供するための波形成形装置においては、光ANDゲートに入力する信号光と再生光クロックパルスの時間軸上の相対的な位置ずれに応じて、十分な3R機能を得ることができない場合があるという問題がある。このような相対的な位置ずれの原因としては、光ANDゲート内での信号光と再生光クロックパルスの間のウオークオフや各光パルスの時間的な安定度、ジッター等が考えられる。
【0013】
これまでに提案されている3R機能としては、例えば、前述のMZI型光ゲートスイッチによるものがある。我々は、先に2R機能及び/又は3R機能を提供するための波形成形装置を提案している(特願平11−293189号)。この装置においては、2つのNOLMを組み合わせることによって、波形成形或いは光ゲートの機能を得る場合における波長変換の自由度を大きくしている。しかしながら、上記に述べたNOLM等の光ANDゲートや光再生中継器で波長変換を行うためには、入力するプローブ光を最終的に得ようとする波長で発信させることが必要であり、プローブ光を発信させるレーザで波長変換できる波長が決まってしまう問題が有る。
【0014】
よって、本発明の目的は、光3R機能を行う際の波長変換を容易に任意の波長にする方法及び装置を提供することである。本発明の更に他の目的は以下の説明から明らかになる。
【0015】
【課題を解決するための手段】
第1の発明の光ANDゲートは、第1の波長を有する信号光及び前記第1の波長と異なる第2の波長を有するプローブ光が入力され前記プローブ光を前記信号光で相互位相変調することでスペクトル拡大した光を出力する非線形光学媒質と、
前記非線形光学媒質により前記スペクトル拡大した光から前記信号光の変調成分が含まれ且つ前記スペクトル拡大された光の帯域幅よりも狭い帯域を有する光を抽出する光フィルタとを備えた構成とする。
【0016】
この第1の発明の構成では、光ANDゲート内の非線形光学媒質内でプローブ光がスペクトルを拡大し、そのスペクトルを拡大した光から新たに信号成分を抽出しているので、プローブ光の波長を変えることなく光ANDゲートに於いて任意の波長を出力することができる。従って、波長変換の自由度を上げることができる。
【0017】
さらに、スペクトル拡大により出力レベルの変動が抑圧されるので、信号光の振幅雑音を抑圧することができる。
【0018】
従って、超高速信号に対しても、光3R処理、波長変換処理、光デマルチプレクシング処理といった光信号処理を安定に行うことができるようになる。
【0019】
第2の発明の波形成形装置は、第1の発明の前記光ANDゲートの出力を自己位相変調によりスペクトル拡大した光を出力する第2の非線形光学媒質と、
前記第2の非線形光学媒質により前記スペクトル拡大した光から前記光ANDゲートの出力の信号成分が含まれ且つ前記スペクトル拡大された光の帯域幅よりも狭い帯域を有する光を抽出する第2の光フィルタとを設ける。
【0020】
第2の発明の構成によると、第1の発明の光ANDゲートで任意の波長に変換された波長をさらに第2の非線形光学媒質で自己位相変調をかけ、出力光のスペクトルを拡大して、そこから新たに信号成分を抽出するようにしているので、波長変換の自由度をさらに大きくすることができる。この構成にすることにより光ANDゲートに入力する信号光と同じ波長にも変換することができ、光ANDゲートに入力する信号光波長で、振幅雑音を低減した信号光を得ることができる。さらに、自己位相変調による出力光のスペクトルを拡大により出力レベルの変動抑圧されるので、光ANDゲート単体よりも信号光の振幅雑音を抑圧することができる。
【0021】
第3の本発明の波形成形装置は、第1の発明の光ANDゲートの出力光と前記光ANDゲートの出力光波長と異なる波長の第2プローブ光を入力し、前記第2プローブ光を前記光ANDゲートの出力光で相互位相変調することでスペクトル拡大した光を出力する第2の非線形光学媒質と、
前記第2の非線形光学媒質により前記スペクトル拡大した光から前記光ANDゲートの出力の信号成分が含まれ且つ前記スペクトル拡大された光の帯域幅よりも狭い帯域を有する光を抽出する第2の光フィルタとを設ける。
【0022】
第3の発明の構成によると、光ANDゲートの出力光をプローブ光により相互位相変調するので、プローブ光の波長を変えることなく光ANDゲートに於いて任意の波長を出力することができるため、波長変換の自由度を上げることができる。この構成にすることにより光ANDゲートに入力する信号光と同じ波長にも変換することができ、光ANDゲートに入力する信号光波長で、振幅雑音を低減した信号光を得ることができる。さらに、相互位相変調で光ANDゲートの出力光とプローブ光がスペクトル拡大することにより出力レベルの変動抑圧されるので、光ANDゲート単体よりも信号光の振幅雑音を抑圧することができる。
【0023】
第4の発明の波形成形装置は、該光ANDゲートの出力光と該光ANDゲートの出力光波長と異なる波長のプローブ光が入力され、前記プローブ光を前記光ANDゲートの出力光で相互位相変調することでスペクトル拡大した光を出力する非線形光学媒質と、
前記非線形光学媒質により前記スペクトル拡大された光から前記光ANDゲートの出力の信号成分が含まれ且つ前記スペクトル拡大された光の帯域幅よりも狭い帯域を有する光を抽出する光フィルタとを設ける。
【0024】
第4の発明の構成によると、光ANDゲートの出力光をプローブ光により相互位相変調するので、プローブ光の波長を変えることなく任意の波長を出力することができるため、波長変換の自由度を上げることができる。さらに、相互位相変調で光ANDゲートの出力光とプローブ光がスペクトル拡大することにより出力レベルの変動抑圧されるので、信号光の振幅雑音を抑圧することができる。
【0025】
第5の発明の光ANDゲート及び波形成形装置は、第1の発明、第2の発明、第3の発明、第4の発明の光ANDゲートに於いて、伝送路からの信号光のパルス幅を拡大した光と該伝送路からの信号光より抽出した光クロックを入力する構成とする。第5の発明によれば光ANDゲート及び波形成形装置の信号光及びクロックパルスのジッターや時間的な不安定性に起因して光ANDゲート内で発生する振幅雑音等を抑圧することができる。
【0026】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面を参照して、本発明の望ましい実施形態を詳細に説明する。全図を通して実質的に同一又は類似の部分には同一の符号が付されている。
【0027】
本発明の望ましい実施形態では、光ANDゲートにおいて、プローブ光を信号光により相互位相変調(XPM)し、これによりプローブ光のスペクトルを拡大し、そのスペクトルの中からスペクトル中心波長と異なる成分を光帯域通過フィルタにより抽出することにより、波長変換された信号成分を取り出す。
【0028】
そして、例えば、波長変換された信号成分を更に波長変換し、もとの信号光の波長と一致させたり、任意の波長に変換したりさせる。この波長変換では、スペクトルを自己位相変調(SPM)により拡大し、そのスペクトルの中心波長と異なる成分を光帯域通過フィルタにより抽出する方法等を用いることができる。この方法により、振幅雑音抑圧のための波形成形を信号光に対して施すことができる。
【0029】
また、波長変換の手法としてはスペクトルを相互位相変調(XPM)により拡大する方法も用いることができる。
【0030】
XPMを行う光ANDゲートや波長変換器のプローブ光としては、連続波光(CW光)あるいは光パルス列を用いることができ、特に、光パルス列としても元の信号光から再生した光クロックパルスを用いることもできる。
【0031】
本発明によると、信号光の振幅雑音やジッター等を抑圧することができ、超高速信号に対しても、光3R装置、波長変換装置、光デマルチプレクサといった光信号処理装置の提供が可能になる。
【0032】
図1を参照すると、前述の本発明の望ましい実施形態の基本構成が示されている。
【0033】
波長λSの入力信号光はEDFA(エルビウムドープファイバ増幅器)等の光増幅器2により適切なパワーに増幅されて、光ANDゲート4に供給される。また、適切なパワーで波長λPのプローブ光が光ANDゲート4に供給される。
【0034】
光ANDゲート4における非線形光学効果による論理積により得られた波長λS´の変換光が光ANDゲート4から出力され、この変換光は波長変換器6に入力される。
【0035】
波長変換器6は、入力した変換光の波長をλCに変換して再生光として出力する。ここで、再生光の波長λCは例えば入力信号光の波長λSに等しく設定することができる。
【0036】
任意の波長に波長変換を行う光ANDゲート4は、XPMによるスペクトル拡大を用いて実現することができる。
【0037】
図2は本発明の光ANDゲート4による装置の実施形態を示すブロック図である。
【0038】
光ANDゲート4は、入力信号光とプローブ光を加え合わせるための光カプラ8と、光カプラ8からの信号光及びプローブ光が入力する非線形光学媒質としての光ファイバ10と、光ファイバ10から出力された光が供給される光帯域通過フィルタ(BPF)12とを含む。
【0039】
非線形光学媒質に光パルスが入力すると、XPMによるチャーピングが発生して、プローブ光のスペクトルが拡大する。
【0040】
図2の上部に示されているように、波長λSの入力信号光と波長λPのプローブ光が光カプラ8により合波され光ファイバ10に入力する。
【0041】
プローブ光としては、連続波光(CW光)あるいは図2で示した様な光パルス列を用いることができ、特に、光パルス列として元の信号光から再生した光クロックパルスを用いることもできる。
【0042】
光ファイバ10内ではプローブ光が中心波長λPを中心として拡大されていることがわかる。
【0043】
そして、この拡大されたスペクトルの範囲内で波長λPと異なるλS´を中心波長とする通過帯域を有する光帯域通過フィルタ12により信号成分を抽出する。通過帯域は、拡大されたスペクトルよりも狭く設定されている。
【0044】
このとき、通常は一定であるはずの信号光の振幅が伝送等による歪のためにパルス毎に異なる場合でも(振幅揺らぎあるいは振幅雑音)、チャーピングが発生する範囲ではスペクトルが一定となるため、振幅揺らぎを抑圧することが可能である。即ち、波形成形の機能が得られているのである。
【0045】
更に詳しく説明すると、光帯域通過フィルタ12ではチャーピングの小さな成分及びチャーピングの必要以上に大きな成分が除去される。チャーピングの小さな成分には、主にオフパワー(0符合)成分の零点からの変動分(例えばGVDによる波形劣化)やパルスのピーク付近のスロープの小さな成分が含まれる。
【0046】
一方、チャーピングが必要以上に大きな成分には主にオンパワー(1符号)成分のピーク付近のスロープの大きな揺らぎ成分が含まれる。これらの成分は光信号対雑音比(OSNR)を決定付けるものであるので、この部分を光帯域通過フィルタ12により除去することにより、これらの成分のパワー変動、消光比劣化、雑音累積等によるOSNRの低下を改善することができる。従って、本発明により、OSNRの改善を伴う波長変換が可能になる。
【0047】
光帯域通過フィルタ12の通過帯域の中心波長λS´は、雑音を含むチャープの小さい成分とチャープが必要以上に大きな成分が出力信号パルスに含まれないように、プローブ光の中心波長λPから十分に離しておくことが望ましい。
【0048】
振幅揺らぎを持つ信号光を入力した場合、プローブ光の波長λpの位置は他の波長より振幅雑音が大きい。従って、その部分を外す必要がある。また、スペクトル拡大した光の最も短波長側と長波長側のエッジ部分にもノイズが多く存在するので避けるのが望ましい。
【0049】
光帯域通過フィルタ12の通過帯域の幅及び形状は、必要とされるパルスの幅及び形状に応じて適宜設定しておくことが望ましい。 基本的には、入力信号が伝送路に入力され劣化する前のスペクトル幅とほぼ等しく設定されるのが望ましい。
【0050】
尚、非線形光学媒質用の材料としては光ファイバ(通常の単一モード光ファイバも含む)が利用できる。
【0051】
特に、高非線形ファイバやフォトニック結晶ファイバ(Holey Fiber)が適している。
【0052】
これらの光ファイバは、通常の単一モード光ファイバが3次非線型係数γが2(W−1Km−1)(1Kmのファイバに1Wの光パワーを入力した時に位相が2ラジアン回る)程度であるのに対して、高非線形ファイバでは3次非線型係数γが約20(W−1Km−1)、フォトニック結晶ファイバでは3次非線型係数γが約100(W−1Km−1)程度のものが開発されている。
【0053】
また、XPMによる位相シフト量Δφは
Δφ=γPL (γは3次非線型係数、Pは光パワー、Lは非線形媒質の長さ)
である。
【0054】
従って、入力パワーを強くしてもXPMやSPMは強く発生するので、光増幅器2及び14により光ANDゲートに入力する光を充分大きくすることも有効な手段である。
【0055】
この時、入力信号光波長λsのパワーPλsはプローブ光波長λpのパワーPλpに対して、10倍から100倍に設定しておくことにより、効率よくプローブ光波長λp側を相互位相変調することができる。
【0056】
また、3次非線型係数γは
γ=2πn2/λAeff (n2は非線形屈折率、Aeffは実行断面積、λは波長)と表されるので、非線形光学媒質内で光が伝播する領域の面積である実行断面積を小さくすることで、実質的に入力パワーを強くした時と同じ効果が得られる。図2では光フィルタは固定のバンドパスフィルタで説明しているが、可変の光フィルタを用いて信号光を切り出しても良い。
【0057】
振幅雑音を少なくし任意の波長に変換するだけの場合は図2の構成だけでも充分であるが、入力信号光の波長を基の波長に戻したり、XPMにより拡大されたスペクトルの範囲より外に波長変換を設定したりしたい場合は、図1に示すように、光ANDゲート4の出力をさらに波長変換器6で変換すると良い。
【0058】
波長変換器6の具体的構成を図3と図8を用いて説明する。
【0059】
図3では波長λS´の変換光を光増幅器16により適切なパワーに増幅し、それを非線形光学媒質としての光ファイバ18に入力する。すると、自己位相変調(SPM)によって変換光のスペクトルが波長λS´を中心として拡大されるので、元の波長λSを通過中心波長とする光から光帯域通過フィルタ20により信号成分を抽出して再生光として出力するものである。
【0060】
この波長変換によって、光ANDゲート4(図1参照)によっても残留する振幅揺らぎを更に抑圧することができる。振幅揺らぎが抑圧される原理は、前述のXPMにおけるのと同様であるので、その説明を省略する。
【0061】
図8に、波長変換器6の別な構成を示す。
【0062】
波長変換器6は光ファイバ101と光増幅器161,141と光フィルタ201より構成される。
【0063】
光ゲート回路4からの変換光λs’とプローブ光として波長λp’の連続発光するCW光を第二の光ファイバ101に入力する。
【0064】
CW光λp’は光ファイバ101内で変換光λs’によりXPMによりスペクトルを広げられるとともに、変換光λs’と同じ変調成分を有する信号光に変換される。
【0065】
このXPMにより波長λp’を中心としてスペクトルが広がった信号光の波長λsを光フィルタ201により切り出すことで、再生光の波長をλsとすることができる。
【0066】
この時の光フィルタ201選択波長の位置を波長λp’の中心とするスペクトルが広がった信号光の任意の位置とすることで、光信号再生装置に入力される信号光波長λsに波長を戻すこともできるし、他の波長にも変換することができる。
【0067】
このような波長変換によって、光ANDゲート4による変換によっても残留する振幅ゆらぎをさらに抑えることができる。
【0068】
光ファイバ101でXPMを有効に発生させるため、必要に応じて、光ファイバ101に入力される変換光λs’は光増幅器161で増幅される。
【0069】
また、再生光λsの光S/N比はCW光λp’のパワーレベルに比例するので、光ファイバ101に入力するCW光λp’は光増幅器141で増幅される。
【0070】
各光増幅器の出力パワーの関係は図2の関係と同様で、変換光λs’のパワーを大きくするとXPMを行うのに効果的である。
【0071】
図3及び図8の構成を波長変換器6として用いると、スペクトルの拡大とそれに伴う振幅雑音の抑圧が行われるので、光ANDゲート4としては図2のようなXPMを用いた光Kerrスィッチの他にNOLM,UNI(Ultra−fast Nonlinear Interferometer)、更には四光波混合や差周波生成等の非線形光学効果を用いた方法等も採用可能である。
【0072】
また、光−電気−光変換等の信号出力に対して、図3や図8の構成を組み合わせて使用することができる。
【0073】
このように、例えば図1に示される実施形態では、光ANDゲート4及び波長変換器6で、単独またはその組み合わせによりスペクトルを拡大して波長選択することで、光3Rをはじめとする各種光スイッチングが可能となる。
【0074】
さらに、図2、図3、図8に述べた非線形光学媒質として用いる光ファイバはその分散が重要である。
【0075】
まず、スペクトルの拡大を有効に行わせる観点からは、波長λpの分散は小さくしかも異常分散領域に設定するほうがよい。しかし、分散が小さすぎて零に近い場合には、光増幅器等から発生するASE(自然放出光)雑音が非線形的に増幅され(変調不安定)、S/Nが劣化する。高いS/Nを確保する上では正常分散領域で光ファイバを用いるのが有効であるが、この場合にはスペクトルの拡大は制限される。
【0076】
従って、大きな波長シフトを優先する場合には異常分散領域を選択し、波長シフトは小さくとも高いS/Nを優先する場合には正常分散領域を選択するというように、システム毎に最適な分散を設定するのがよい。
【0077】
一方、プローブ光として光パルス列を用いる場合には、XPMを発生させる光ファイバ10(図2参照)の中で信号光とプローブ光のウオークオフ(Walk−off)を小さく抑えるのが望ましい。
【0078】
この観点からは分散は小さい方が良い。例えば、信号光の波長及びプローブ光の波長を共に正常分散領域あるいは異常分散領域に配置する方法、ウオークオフを最も小さくするために零分散を挟んで両波長を対称に配置する方法、更には分散フラットファイバを使用する方法、分散補償を用いる方法等がある。
【0079】
図4は本発明による装置の他の実施形態を示すブロック図である。この装置は、光増幅器22、光カプラ24、波形成形器26、光クロック再生器28、光ANDゲート4、及び波長変換器6を備えている。
【0080】
光ANDゲート4及び波長変換器6は図1に示されるものを用いることができる。
【0081】
波形成形されるべき波長λSの光信号(入力信号光)は、光増幅器22によって増幅された後に光カプラ24で第1及び第2の信号光に分岐される。
【0082】
第1の信号光は波形成形器26に供給され、第1の信号光のパルス幅を拡大して得られた波形成形光(波長λS)が波形成形器26から出力される。
【0083】
第2の信号光は光クロック再生器28に供給され、第2の信号光に基いて波長λPのプローブ光としてのクロックパルスが生成される。
【0084】
波形成形光及びクロックパルスは光ANDゲート4に供給され、波形成形光及びクロックパルスが共に存在する時間に同期して波長λS´の変換光信号(変換信号光)が光ANDゲート4から出力される。
【0085】
変換信号光は波長変換器6でその波長をλC(望ましくはλC=λS)に変換されて再生光が得られる。
【0086】
光クロック再生器28は、時間的な間隔が乱れた信号光から基準時間間隔のクロックパルスを再生するためのものである。
【0087】
例えば、160Gb/sの信号光の場合であれば、6.25ps間隔に並んだ160GHzのパルス列を再生する。O/E変換した後電気的にタイミング再生し、その電気的なRF信号を用いてモードロックレーザー(MLL)を発振させる方法や、電気への変換なしに直接MLLを発振させる方法等を用いることができる。
【0088】
但し、160Gb/sのような高速信号の場合にはエレクトロニクスの動作速度限界を超えており、また、こうした速度で動作するMLLの実現も困難である。従って、より低速の例えば10GHzのパルス列を再生した後、そのOTDM(光時分割多重)により160GHzのクロックパルスを生成するのが望ましい。
【0089】
図5は図4に示される光クロック再生器28の実施形態を示すブロック図である。このクロック再生器は、入力ポート38及び出力ポート40間に設けられる光パス42と、光パス42に光学的に結合される(例えば方向性結合される)光ループ43を含む能動リングレーザ44とを備えている。
【0090】
入力ポート38には波長λS、速度fSの信号光(第2の光信号)が供給される。能動リングレーザ44は、光ループ43でレーザ発振が生じるように光ループ43の損失を補償する光増幅器46と、速度(又は周波数)fSが光ループ43の周回周期の逆数の整数倍になるように光ループ43の光路長を調節する調節器48と、信号光に基きレーザ発振をモードロックするための光変調器(又は非線形光学媒質)50とを含む。能動リングレーザ44はレーザ発振の波長λPを含む通過帯域を有する光帯域通過フィルタ43を更に含んでいても良い。
【0091】
この構成によると、能動リングレーザ44のレーザ発振がモードロックされる結果、波長λP、周波数fSのクロックパルスが発生し、そのクロックパルスが出力ポート40から出力される。従って、光/電気変換を行なうことなしにクロックパルスを得ることができ、信号光の速度やパルス形状等に依存しない全光クロック再生器の提供が可能になる。
【0092】
光変調器50としては、LiNbO3強度変調器やEA(電界吸収)型変調器等の電気/光変調器を用いることができるほか、二次若しくは三次の非線形光学効果或いは相互利得変調等によるものを用いることができる。例えば、光ファイバ内の四光波混合を用いる場合であれば、信号光の波長λSをファイバの零分散波長付近の波長に設定して連続発振光に効果的にAM変調をかけ、これによりクロックパルスを発生可能である。一方、半導体光アンプ(SOA)を用いる場合には、信号光をポンプ光として用いることができる。更に、発振状態のDFB−LD内の四光波混合を用いる場合には、信号光の波長をDFB−LDの発振光とは異なる波長に設定し、この信号光を比較的高いパワーで入力することにより利得飽和を起こし、これにより四光波混合の効率に変調をかけると共に、相互利得変調(XGM)効果により連続発振光に有効にAM変調をかけることができる。XGMについては、SOA内の四光波混合を用いる場合にも発生するので、これを積極的に用いても良い。
【0093】
また、2次の非線形光学効果の場合にも、信号光をポンプ光として用いれば、ほぼ同じ効果を得ることができる。一方、相互位相変調(XPM)を用いる場合には、例えば位相変調による偏波状態の変動を用いてAM変調を発生させることができる。
【0094】
波形成形器26は光パルスのジッタを抑圧するためのものである。その動作原理を理解する上で、こうした波形成形を行わない場合について考察する。信号光は時間的な乱れを含んでいるから、光ANDゲート4においてクロックパルスと同期する部分と多少ずれる部分が存在する。例えば、光ANDゲート4としてNOLM(非線形光ループミラー)のような高速光スイッチを用いる場合には、前述の時間的なずれにより、得られる変換光の振幅が一定でなくなる。従って、時間的なずれの原因がジッタのような雑音的なものであると、変換光には振幅雑音が付加されてしまう。
【0095】
そこで、本実施形態では、こうした雑音の付加を回避するために、光ANDゲート4に入力する信号光のパルス形状を矩形化している。これにより、この矩形パルスの幅の中では常にクロックパルスとの光AND動作が可能になるので、上述のような振幅雑音の付加を抑えることができ、その結果、ジッタ等の雑音を抑圧することができる。
【0096】
図6は図4に示される波形成形器26の実施形態を示すブロック図である。非線形光学効果を提供する光導波構造54として、光ファイバ56が用いられている。光ファイバ56のGVD(群速度分散)はβ2であり、光ファイバ56は例えば供給された信号光に正常分散及び3次の非線形光学効果を与える。
【0097】
中心波長λSを有する入力パルス(第1の光信号)は、光増幅器52により所要のチャーピングを発生させるのに十分な程度のパワーまで増幅された後、光ファイバ56に入力される。光ファイバ56内においては、SPM(自己位相変調)によりチャーピングが発生し、スペクトルが拡大(拡散)される。
【0098】
光ファイバ56内においては、SPM(自己位相変調)によりチャープし、光パルスの立上がり部では長波長側へのシフトが発生し、一方、光パルスの立下り部では短波長側へのシフトが発生する。例えば、用いる光ファイバが正常分散ファイバの場合には、波長が長いほど群速度が大きくなるため、上記チャープにより光パルスの幅は広がる。矩形状に広げるためには、短い長さで急激に波形が変化するように用いる光ファイバの分散値を適度に大きくし、そのような光ファイバに立上がり/立下がりの傾斜ができるだけ急峻な光パルスを高いパワーで入力すればよい。
【0099】
実際には、3次の非線形効果が有限であるため、ある程度の長さが必要であり、上記チャープに起因するパルス広がり以外にも、波長分散だけに起因するパルス広がりが特に比較的非線形効果の小さな光パルスの裾部分で発生する。このような場合には、波長分散に起因する広がり分を補償して所望の形状に近い光パルスを得るために、光ファイバの出力端に分散補償器を配置するとよい。例えば、逆符号の分散を有する光ファイバ等を配置することにより、効果的に分散を補償することができる。尚、光ファイバの分散値や補償量については、入力光パルスや用いる光ファイバ等の条件により、適宜調整することができる。
【0100】
尚、この正常分散ファイバを用いた矩形パルスの生成方法に関する付加的な詳細は、例えば特願2000−34454に記載されている。また、図6により説明した正常分散領域で光ファイバを用いて矩形パルスを得る方法以外には、例えば、ファイバーグレーティングを用いる方法、光パルスを直交2偏波に分けて時間的な遅延をさせた後に加え合わせる方法等もある。
【0101】
図7を参照すると、本発明が適用される光ファイバ伝送システムが示されている。送信機62からの信号光を第1の光ファイバ伝送路64により伝送し、この伝送された信号光を本発明による装置66で処理した後、得られた再生光を第2の光ファイバ伝送路68により受信機70に向けて更に伝送するものである。
【0102】
本発明による装置66での処理の結果、信号光に関する波形成形等が可能である。即ち、第1の光ファイバ伝送路64での伝送により品質が劣化した信号光を本発明による装置66で光3R再生することにより品質が改善され、伝送処理の拡張が可能になる。
【0103】
図示はしないが、光ファイバ伝送路64及び/又は68に沿って単一又は複数の光増幅器を配置して、損失を補償するようにシステムを構成してもよい。
【0104】
本発明は以下の付記を含むものである。
【0105】
(付記1) 第1の波長を有する信号光及び前記第1の波長と異なる第2の波長を有するプローブ光が入力され前記プローブ光を前記信号光で相互位相変調することでスペクトル拡大した光を出力する非線形光学媒質と、
前記非線形光学媒質により前記スペクトル拡大した光から前記信号光の変調成分が含まれ且つ前記スペクトル拡大された光の帯域幅よりも狭い帯域を有する光を抽出する光フィルタと
を備えた光ANDゲート。
【0106】
(付記2) 付記1記載の光ANDゲートの出力を自己位相変調によりスペクトル拡大した光を出力する第2の非線形光学媒質と、
前記第2の非線形光学媒質により前記スペクトル拡大した光から前記光ANDゲートの出力の信号成分が含まれ且つ前記スペクトル拡大された光の帯域幅よりも狭い帯域を有する光を抽出する第2の光フィルタと
を設けたことを特徴とする波形成形装置。
【0107】
(付記3) 付記1記載の光ANDゲートの出力光と前記光ANDゲートの出力光波長と異なる波長の第2プローブ光を入力し、前記第2プローブ光を前記光ANDゲートの出力光で相互位相変調することでスペクトル拡大した光を出力する第2の非線形光学媒質と、
前記第2の非線形光学媒質により前記スペクトル拡大した光から前記光ANDゲートの出力の信号成分が含まれ且つ前記スペクトル拡大された光の帯域幅よりも狭い帯域を有する光を抽出する第2の光フィルタと
を設けたことを特徴とする波形成形装置。
【0108】
(付記4) 光ANDゲートと、
該光ANDゲートの出力光と該光ANDゲートの出力光波長と異なる波長のプローブ光が入力され、前記プローブ光を前記光ANDゲートの出力光で相互位相変調することでスペクトル拡大した光を出力する非線形光学媒質と、
前記非線形光学媒質により前記スペクトル拡大された光から前記光ANDゲートの出力の信号成分が含まれ且つ前記スペクトル拡大された光の帯域幅よりも狭い帯域を有する光を抽出する光フィルタと
を設けたことを特徴とする波形成形装置。
【0109】
(付記5) 付記1、付記2、付記3、付記4記載の光ANDゲートは伝送路からの信号光のパルス幅を拡大した光と該伝送路からの信号光より抽出した光クロックを入力することを特徴とのする光ANDゲート及び波形成形装置。
【0110】
(付記6) 付記1、付記2、付記3、付記4記載の非線型光学媒質は単一モード光ファイバであることを特徴とする光ANDゲート及び波形成形装置。
【0111】
(付記7) 第1の波長を有する信号光及び前記第1の波長と異なる第2の波長を有するプローブ光が入力され前記プローブ光を前記信号光で相互位相変調するステップと、
前記スペクトル拡大した光から前記信号光の変調成分が含まれ且つ前記スペクトル拡大された光の帯域幅よりも狭い帯域を有する光を抽出するステップと
からなる波形成形方法。
【0112】
(付記8) 付記7記載の方法により得た出力を自己位相変調によりスペクトル拡大するステップと、
前記スペクトル拡大した光から信号成分が含まれ且つ前記スペクトル拡大された光の帯域幅よりも狭い帯域を有する光を抽出するステップ
からなる波形成形方法。
【0113】
(付記9) 付記8記載の方法により得た出力光とその出力光波長と異なる波長の第2プローブ光を入力し、前記第2プローブ光を前記付記1の方法により得た光で相互位相変調することでスペクトル拡大した光を出力するステップと、
前記スペクトル拡大した光から信号成分が含まれ且つ前記スペクトル拡大された光の帯域幅よりも狭い帯域を有する光を抽出するステップ
からなる波形成形方法。
【0114】
(付記10) 入力信号光を分岐し一方を波形成形し他方を光クロック抽出し、
波形成形した光と光クロック入力してAND条件で光クロックのスペクトル拡大し拡大した範囲の中で所定の帯域を切り出す手段と、
該手段の出力をスペクトル拡大し所定の帯域を切り出す手段とを有する波形成形装置。
【0115】
(付記11) 付記10の装置を送信機と受信機を接続する光伝送路の間に設けることを特徴とする光通信システム。
【0116】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によると、スペクトル拡大とフィルタリングにより振幅雑音を取り除くとともに、任意の波長へ波長変換を行うことができる。
【0117】
従って、十分な2R及び/又は3R機能、更には超高速な光スイッチングの機能を得ることができる波形成形のための方法及び装置を提供することが可能になるという効果が生じる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は本発明による装置の基本構成を示すブロック図である。
【図2】図2は本発明による装置の実施形態を示すブロック図である。
【図3】図3は本発明に適用可能な波長変換器の実施形態を示すブロック図である。
【図4】図4は本発明による装置の他の実施形態を示すブロック図である。
【図5】図5は本発明に適用可能なクロック再生器の実施形態を示すブロック図である。
【図6】図6は本発明に適用可能な波形成形器の実施形態を示すブロック図である。
【図7】図7は本発明が適用される光ファイバ伝送システムの実施形態を示すブロック図である。
【図8】図8は本発明に適用可能な波長変換器の実施形態を示すブロック図である。
【符号の説明】
4 光ANDゲート
6 波長変換器
26 波形成形器
28 光クロック再生器
64,68 光ファイバ伝送路
Claims (5)
- 第1の波長を有する信号光及び前記第1の波長と異なる第2の波長を有するプローブ光が入力され前記プローブ光を前記信号光で相互位相変調することでスペクトル拡大した光を出力する非線形光学媒質と、
前記非線形光学媒質により前記スペクトル拡大した光から前記信号光の変調成分が含まれ且つ前記スペクトル拡大された光の帯域幅よりも狭い帯域を有する光を抽出する光フィルタと
を備えた光ANDゲート。 - 請求項1記載の光ANDゲートの出力を自己位相変調によりスペクトル拡大した光を出力する第2の非線形光学媒質と、
前記第2の非線形光学媒質により前記スペクトル拡大した光から前記光ANDゲートの出力の信号成分が含まれ且つ前記スペクトル拡大された光の帯域幅よりも狭い帯域を有する光を抽出する第2の光フィルタと
を設けたことを特徴とする波形成形装置。 - 請求項1記載の光ANDゲートの出力光と前記光ANDゲートの出力光波長と異なる波長の第2プローブ光を入力し、前記第2プローブ光を前記光ANDゲートの出力光で相互位相変調することでスペクトル拡大した光を出力する第2の非線形光学媒質と、
前記第2の非線形光学媒質により前記スペクトル拡大した光から前記光ANDゲートの出力の信号成分が含まれ且つ前記スペクトル拡大された光の帯域幅よりも狭い帯域を有する光を抽出する第2の光フィルタと
を設けたことを特徴とする波形成形装置。 - 光ANDゲートと、
該光ANDゲートの出力光と該光ANDゲートの出力光波長と異なる波長のプローブ光が入力され、前記プローブ光を前記光ANDゲートの出力光で相互位相変調することでスペクトル拡大した光を出力する非線形光学媒質と、
前記非線形光学媒質により前記スペクトル拡大された光から前記光ANDゲートの出力の信号成分が含まれ且つ前記スペクトル拡大された光の帯域幅よりも狭い帯域を有する光を抽出する光フィルタと
を設けたことを特徴とする波形成形装置。 - 請求項1、請求項2、請求項3記載の光ANDゲートは伝送路からの信号光のパルス幅を拡大した光と該伝送路からの光信号より抽出した光クロックを入力することを特徴とする光ANDゲート及び波形成形装置。
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