JP2004036905A - ガスタービン燃焼器 - Google Patents
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Abstract
【課題】燃焼室内の圧力変動値が設定値以上になった場合、燃焼室内気柱振動における端面の境界条件を変化させることにより、燃焼器の固有振動数を燃焼火炎の振動周波数帯から離調させ、安定した火炎を生成することができるようにする。
【解決手段】燃料をライナーキャップの予混合部に導いて圧縮空気と混合させ、燃焼器ライナーの燃焼室内で燃焼させるとともに、前記ライナーキャップの予混合部を囲繞するように形成した圧力ヘッダ内に冷却媒体を流入させ、この冷却媒体を圧力ヘッダの端面から燃焼室内に均一に吹出させて、燃焼器ライナーの内周部を冷却するように構成したガスタービン燃焼器において、前記ライナーキャップの圧力ヘッダに形成した冷却媒体流入部の開口面積を調節可能に形成したことを特徴とする。
【選択図】 図1
【解決手段】燃料をライナーキャップの予混合部に導いて圧縮空気と混合させ、燃焼器ライナーの燃焼室内で燃焼させるとともに、前記ライナーキャップの予混合部を囲繞するように形成した圧力ヘッダ内に冷却媒体を流入させ、この冷却媒体を圧力ヘッダの端面から燃焼室内に均一に吹出させて、燃焼器ライナーの内周部を冷却するように構成したガスタービン燃焼器において、前記ライナーキャップの圧力ヘッダに形成した冷却媒体流入部の開口面積を調節可能に形成したことを特徴とする。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、燃焼器固有の気柱振動と燃焼火炎の振動との共振を防止するようにしたガスタービン燃焼器に関する。
【0002】
【従来の技術】
図8は従来のガスタービン燃焼器の概略構成を示す図、図9は気柱振動を説明する図である。
図8において、燃焼器1は、燃料を噴射する燃料ノズル2、噴射した燃料を空気圧縮機7から給気された高温高圧の空気と混合させるライナーキャップ3、燃料を燃焼室内で燃焼させて高温燃焼ガスを生じさせる燃焼器ライナー4、高温燃焼ガスをガスタービン本体9のノズル6に導く燃焼器トランジションピース5とを主な部品として構成され、さらに、前記燃焼器ライナー4および燃焼器トランジションピース5の外周部に適度な隙間をもって環状通路を形成するスリーブ4−1および5−1を設けている。このように構成された燃焼器1は前記空気圧縮機7の外周部に等間隔に複数個取り付けられている。
【0003】
そして前記空気圧縮機7の最終段から抽出された圧縮空気Aは、トランジションピース5とそのスリーブ5−1、燃焼器ライナー4とそのスリーブ4−1間の環状通路を通過しながらトランジションピース5の外周部、燃焼器ライナー4の外周部を冷却し、ライナーキャップ3に至る。このライナーキャップ3に至った圧縮空気Aの大部分は燃料ノズル2から噴射された燃料Fとライナーキャップ3内の予混合部3−5で混合し、燃焼器ライナー4によって形成された燃焼室内で燃料Fを燃焼させる。8は燃料燃焼時の火炎を示す。燃料の燃焼により燃焼器ライナー4の燃焼室内で生成した燃焼ガスGは矢印の如く、トランジションピース5を経てガスタービンノズル6に供給され、ガスタービン本体9内のロータを回転駆動する。
【0004】
一方、燃焼に使われない残りの圧縮空気は、ライナーキャップ3の側面に形成した冷却媒体流入部3−1を通って冷却媒体圧力ヘッダ(以下、単に圧力ヘッダという)3−2内に送り込まれ、流下方向の端面に取り付けた多孔板3−3から均一に吹出される。この均一に吹出された空気により、ライナーキャップ3および燃焼器ライナー4は、外周部のみならず内周部も冷却され、高温の燃焼ガス下で酸化による損傷を防ぐことができる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、前記燃焼器ライナー4およびトランジションピース5の内部に形成された空間部は、図9で示すように両端をそれぞれライナーキャップ3端面とガスタービンノズル6とによって閉じられて気柱を形成している。この燃焼器内の気柱は音響学振動数すなわち燃焼器固有の振動数を有しているので、気柱振動数が燃焼火炎の振動数と一致した場合、すなわち気柱の固有振動と燃焼火炎の振動とが共振した場合には、その共振周波数下で大きな圧力変動が発生する。この現象を燃焼振動と呼んでいる。
【0006】
図9において1Faは共振状態の気柱振動を、1Fbは共振状態から離調したときの気柱振動をそれぞれ表わす。共振によって燃焼室内の圧力変動値が許容値以上になると、燃焼器内の燃料燃焼が不安定となってガスタービンの運転が不能となるばかりでなく、繰り返し応力によって燃焼器自体の疲労破壊に至る原因にもなる。
【0007】
そこで本発明の目的は、燃焼室内の圧力変動値が設定値以上になった場合、燃焼室内気柱振動における端面の境界条件を変化させることにより、燃焼器の固有振動数を燃焼火炎の振動周波数帯から離調させ、安定した火炎を生成することができるようにしたガスタービン燃焼器を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するために、請求項1に係わるガスタービン燃焼器は、燃料をライナーキャップの予混合部に導いて圧縮空気と混合させ、燃焼器ライナーの燃焼室内で燃焼させるとともに、前記ライナーキャップの予混合部を囲繞するように形成した圧力ヘッダ内に冷却媒体を流入させ、この冷却媒体を圧力ヘッダの端面から燃焼室内に均一に吹出させて、燃焼器ライナーの内周部を冷却するように構成したガスタービン燃焼器において、前記ライナーキャップの圧力ヘッダに形成した冷却媒体流入部を、開口面積の調節可能な形体にしたことを特徴とする。
【0009】
この発明によれば、冷却媒体流入部の開口面積を調節することにより、圧力ヘッダから吹出す冷却媒体の流量を変化させ、これにより燃焼室内気柱振動における端面の境界条件を変化させて、燃焼器の固有振動数を燃焼火炎の振動周波数帯から離調させ、安定した火炎を生成することができる。
【0010】
また、請求項2に係わるガスタービン燃焼器の発明は、請求項1において、前記冷却媒体流入部を、開口面積の調節可能なオリフィスとしたことを特徴とする。
また請求項3に係わるガスタービン燃焼器の発明は、請求項1において、前記冷却媒体流入部として1個以上のプラグ挿入孔を設け、このプラグ挿入孔に開口面積調整用プラグを挿脱することを特徴とする。
【0011】
これら請求項2および請求項3に係わる発明によれば、ライナーキャップの圧力ヘッダに形成した冷却媒体流入部の開口面積をオリフィスや閉止プラグあるいは孔付きプラグにより容易に変えることができる。
【0012】
また、請求項4に係わるガスタービン燃焼器の発明は、燃料をライナーキャップの予混合部に導いて圧縮空気と混合させ、燃焼器ライナーの燃焼室内で燃焼させるとともに、前記ライナーキャップの予混合部を囲繞するように形成した圧力ヘッダ内に冷却媒体を流入させ、この冷却媒体を圧力ヘッダの端面から燃焼室内に均一に吹出させて、燃焼器ライナーの内周部を冷却するように構成したガスタービン燃焼器において、前記ライナーキャップの圧力ヘッダに形成した冷却媒体流入部に流量調節弁を備えた冷却媒体供給管を接続し、前記燃焼器ライナー内の圧力変動が設定値以上のとき動作する圧力センサーを設け、この圧力センサーの動作出力により前記流量調節弁の開度を調節してライナーキャップの圧力ヘッダに流入する冷却媒体流量を調節することを特徴とする。
【0013】
この発明によれば、燃焼器ライナー内の圧力変動値が所定値以上になると、圧力センサーが動作して自動的に冷却媒体流量調節弁の開度を調節して圧力ヘッダに流入する冷却媒体流量を調節し、燃焼室内気柱振動における端面の境界条件を変化させて、燃焼器の固有振動数を燃焼火炎の振動周波数帯から離調させ、安定した火炎を生成することができる。
【0014】
また、請求項5に係わるガスタービン燃焼器の発明は、請求項1ないし請求項4のいずれかに記載のものにおいて、前記ライナーキャップの圧力ヘッダに形成した冷却媒体流入部に、ガスタービン空気圧縮機から抽気した圧縮空気を冷却媒体として供給することを特徴とする。
【0015】
また、請求項6に係わるガスタービン燃焼器の発明は、請求項1ないし請求項4のいずれかに記載のものにおいて、前記ライナーキャップの圧力ヘッダに形成した冷却媒体流入部に、前記ガスタービン空気圧縮機とは別系統の冷却媒体供給源より供給される冷却媒体を供給することを特徴とする。
【0016】
また、請求項7に係わるガスタービン燃焼器の発明は、請求項5記載のものにおいて、前記ガスタービン空気圧縮機から抽気した圧縮空気の圧力および温度のうち、少なくともいずれか一方を調整して前記ライナーキャップの圧力ヘッダ内へ供給することを特徴とする。
【0017】
さらに、請求項8に係わるガスタービン燃焼器の発明は、請求項6記載のものにおいて、前記ガスタービン空気圧縮機とは別系統の冷却媒体供給源より供給される冷却媒体の圧力および温度のうち、少なくともいずれか一方を調整して前記ライナーキャップの圧力ヘッダ内へ供給することを特徴とする。
【0018】
請求項7および請求項8に記載の発明によれば、冷却媒体の温度あるいは圧力を調整して、ライナーキャップの圧力ヘッダから冷却媒体の状態量あるいは吹出し流量を変化させるので、燃焼器ライナーを最適な冷却状態で燃焼器内気柱振動における端面の境界条件を変化させ、気柱の固有振動数を共振周波数から変化させるることができる。
【0019】
またさらに、請求項9に係わるガスタービン燃焼器の発明は、前記ライナーキャップの圧力ヘッダ内と連通する冷却媒体系統に設けられた冷却媒体流量調節弁に対してバイパスを設けたことを特徴とする。
【0020】
この発明によれば、バイパスに流れる冷却媒体で燃焼器ライナーの冷却に必要最小限の冷却媒体の確保をした上で、残りの流量を冷却媒体流量調節弁で微調整しながら燃焼器ライナーを最適な冷却状態で燃焼器内気柱振動における端面の境界条件を変化させ、気柱の固有振動数を共振周波数から変化させるることができる。
【0021】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。なお、各図を通じて同一部分には同一符号を付けて重複した部分の説明は省略する。
【0022】
(第1の実施形態)
図1は本発明のガスタービン燃焼器に係わる第1の実施形態の概略断面図である。
図1において、空気圧縮機7の最終段から出力された圧縮空気Aは、トランジションピース5とそのスリーブ5−1、燃焼器ライナー4とそのスリーブ4−1間に形成された環状通路を通過しながらトランジションピース5および燃焼器ライナー4の外周部を冷却し、ライナーキャップ3Aに至る。このライナーキャップ3Aに至った圧縮空気Aの大部分はライナーキャップ3A内の予混合部3A−5において燃料ノズル2から噴射された燃料Fと混合し、燃焼器ライナー4の燃焼室内で燃料を燃焼させる。燃料の燃焼により生成した燃焼ガスGは矢印の如く、トランジションピース5を経てガスタービン本体9内のガスタービンノズル6に供給され、ガスタービンロータを回転駆動する。
【0023】
一方、前記ライナーキャップ3Aは冷却媒体の流入部として、円周方向に複数個のオリフィス3A−1を設けており、このオリフィス3A−1から前記圧縮空気Aの一部を圧力ヘッダ3A−2内に流入させるように構成している。このオリフィス3A−1は例えば上下または左右にスライド可能な蓋3A−4の位置を調整することにより、開口面積すなわち冷却媒体流入部の面積を調節することができるように構成されている。
【0024】
このオリフィス3A−1から流入した冷却空気は、圧力ヘッダ3A−2の流下方向端部に設けてある多孔板3A−3から燃焼器ライナー4の燃焼室内に均一に吹出され、燃焼器ライナー4およびトランジションピース5の内面を冷却する。
【0025】
なお、前記燃焼室内部には、燃焼器ケース10および前記燃焼器ライナー4を貫通して圧力検出用の導圧管11を臨ませており、この導圧管11で得た圧力変動値を圧力センサー12で検出するようにしている。この圧力センサー12は、設定値以上の圧力変動になったとき動作して、燃焼振動の発生を検出するように構成されている。
【0026】
したがって、圧力サンサー12の動作値を前述した気柱の固有振動と燃焼火炎の振動とが共振したときに生じる圧力変動値に予め設定しておけば、圧力センサー12の出力を監視することにより、気柱の固有振動と燃焼火炎の振動とが共振したか否かを検出することができる。
【0027】
本実施の形態は、圧力センサー12が動作したときには、運転員等が燃焼器ケース10の窓蓋10−1を開けて燃焼器ライナー4に設けた前記スライド可能な蓋3A−4の位置を調整してオリフィス3A−1の開口面積を調節することにより、圧力ヘッダ3A−2に流入する冷却空気Aの流量を調整し、これにより燃焼器1の音響学的気柱振動数を変化させて、気柱の固有振動と燃焼火炎の振動とが共振しないように対策を施している。
【0028】
図2は、燃焼器内圧力変動の模式図であり、細い実線の波形8Fは燃焼火炎8の周波数帯、破線の波形1Faは冷却媒体流量調節前の燃焼器の気柱振動数帯域、また太い実線の波形1Fbおよび1Fcは冷却媒体流量調節により共振状態から外れたときすなわち離調したときの燃焼器1の気柱振動数帯域をそれぞれ表わしている。
【0029】
図2において、燃焼器1の気柱振動周波数1Faと燃焼火炎の周波数8Fとほぼ等しくなった場合、燃焼器室内の圧力変動値が最大になるので圧力センサー12は動作する。運転員等はこの圧力センサー12の動作を確認したら、ケース10の窓蓋10−1を開けてオリフィス3A−1の蓋3A−4をスライドさせて開口面積を調節する。この結果、圧力ヘッダ3A−2に流入する冷却空気Aの供給量は調節され、燃焼器1内の気柱振動周波数帯1Fを火炎の圧力変動周波数帯8Fからずれた1Fbまたは1Fcの値に離調させることができる。その後、ケース10の窓蓋10−1を閉じて再度燃焼器の運転に備える。
【0030】
以上述べたように、本実施の形態によれば、燃焼室内の圧力変動を検出する圧力センサー12を設置するとともに、ライナーキャップ3Aに設けた冷却媒体流入口として、開口面積の調整可能なオリフィス3A−1を設けるようにしたので、圧力センサー12が動作した場合、運転員等が手動によりオリフィス3A−1の開口面積を調整して燃焼器内のライナーキャップ面の冷却空気吹出し流量を変化させ、気柱振動周波数を燃焼火炎の周波数から離調せることができるので、ガスタービンを安定して運転することができるとともに、繰り返し応力による燃焼器構成部品の疲労破壊を防止することができる。
【0031】
(第2の実施の形態)
図3は本発明のガスタービン燃焼器に係わる第2の実施形態の概略断面図である。本実施の形態と第1の実施の形態との主な相違点は、第1の実施の形態がライナーキャップ3Aの冷却媒体圧力ヘッダ3A−2の冷却媒体流入部として開口面積の調節可能なオリフィス3A−1を設けたのに対し、本実施の形態は、空気流入部として複数のプラグ挿入孔3A−10を設け、このプラグ挿入孔3A−10に閉止プラグや予め所定の口径の透孔を有するプラグ(孔付きプラグ)等の開口面積調整用プラグ13を挿脱させ、流入空気量を調整するように構成したものである。
【0032】
本実施の形態においても、圧力センサー12が動作したとき、外部ケーシング窓10の蓋10−1を外して閉止プラグや孔付きプラグ等の開口面積調整用プラグ13を選定して開口部に挿脱することにより、燃焼器1内のライナーキャップにおける冷却空気の吹出し流量を変化させ、燃焼器内気柱の固有振動数を変化させることができる。その他は図1の実施の形態の場合と同じなので図示および説明を省略する。
【0033】
(第3の実施形態)
図4は本発明の第3の実施の形態に係わるガスタービン燃焼器の概略図である。
本実施の形態の説明をする前に、本実施の形態と、第1の実施の形態(図1)および第2の実施の形態(図3)との相違点を先ず説明する。
【0034】
第1、第2の実施の形態は、圧力センサー12が動作した場合、運転員等がライナーキャップ3Aに形成した冷却媒体流入部の開口面積を手動で調整できるように構成したが、本実施の形態では、圧力センサー12が動作した場合、これに連動して流量調節弁によりライナーキャップ3Aの圧力ヘッダ3A−2への冷却空気流入量を自動的に調節し、気柱振動周波数を燃焼火炎の周波数から離調させるように構成したものである。
【0035】
以下、本実施の形態について説明する。本実施の形態は、ライナーキャップ3Aに設けた冷却媒体流入部として、ライナーキャップ3A外周部に冷却媒体流量調節弁を有する冷却媒体供給管14の一端を連通させ、この冷却媒体供給管14から当該ライナーキャップ3Aの圧力ヘッダ3−2内に冷却空気を供給するように構成する。この冷却媒体供給管14は中間部に冷却媒体流量調節弁15、冷却空気圧縮機16および熱交換器17を設けており、他端を前記空気圧縮機7の最終段に連通させている。
【0036】
このように冷却媒体系統を構成した結果、空気圧縮機7から出力された高温高圧の圧縮空気Aの一部は前記熱交換器17により冷却に必要な適度な温度まで下げられたのち、冷却空気圧縮機16により加圧される。なお、前記冷却媒体流量調節弁15の弁開度は燃焼器ライナー4の冷却に必要な空気量が流れるような開度(初期値)に予め調節してある。このため、冷却空気圧縮機16により加圧された冷却空気は、圧力ヘッダ3−2に供給されて多孔板3−3から燃焼器ライナー4内部に均一に吹出し、燃焼器ライナー4およびトランジションピース5の内周面を冷却する。
【0037】
なお、燃料Fと混合される空気Aは既に説明した実施の形態の場合と同様、トランジションピース5とそのスリーブ5−1、燃焼器ライナー4とそのスリーブ4−1間に適度な隙間をもって形成された環状通路を通過しながらトランジションピース5の外周部、燃焼器ライナー4の外周部を冷却した後、ライナーキャップ3Aの予混合部3A−5に流入する。
【0038】
さらに、本実施の形態の場合も前述の第1、第2の実施の形態と同様に、燃焼器ライナー4およびスリーブ4−1を貫通して燃焼室内に導圧管11を臨ませており、この導圧管11の圧力を圧力センサー12に入力し、燃焼器1内の圧力変動が設定値以上になったとき動作して、燃焼振動の発生を検出するように構成されている。
【0039】
本実施の形態では、圧力センサー12が動作すると、その動作出力により自動的に冷却媒体流量調節弁15の弁開度を初期値の開度から、共振点を離調する開度へと調節し、冷却媒体供給量を調節するように機能するようにしている。すなわち、圧力センサー12が動作した場合、これに連動して燃焼器内の気柱振動周波数帯が火炎の圧力変動周波数帯から離調した周波数1Fbまたは1Fcの値に移るように冷却媒体流量調節弁15の弁開度を自動的に調節する。
【0040】
以上述べたように、本実施の形態によれば、圧力センサーが動作した場合、冷却媒体流量調節弁の開度を初期値の開度から、別の弁開度に自動的に調節することにより、圧力ヘッダから燃焼器ライナーに吹出す冷却媒体の流量を変化させ、これにより燃焼室内気柱振動における端面の境界条件を変化させて、燃焼器の固有振動数を燃焼火炎の振動周波数帯から離調させて安定した火炎を生成させることができるので、ガスタービンを安定した運転を継続することができ、繰り返し応力からの燃焼器構成部品の疲労破壊を防止することができる。
【0041】
(第4の実施の形態)
図5は本発明のガスタービン燃焼器に係わる第4の実施の形態の概略断面図である。なお、本実施の形態と第3の実施の形態との主な相違点は、冷却媒体供給管14の他端をガスタービン外の冷却媒体供給源18に連通し、このガスタービン外の空気供給源18から供給されるようにしたものであり、その他は第3の実施の形態と同じなので説明を省略する。
【0042】
本実施の形態においても、圧力センサーが動作すると、冷却媒体流量調節弁15の弁開度を調節し、気柱の固有振動と燃焼火炎の振動との共振を避けた状態でガスタービンを安定した運転を継続させることができるとともに、繰り返し応力による燃焼器構成部品の疲労破壊を防止することができる。
【0043】
(第5の実施の形態)
図6は本発明のガスタービン燃焼器に係わる第5の実施の形態の概略断面図である。なお、本実施の形態と第3あるいは第4の実施の形態との主な相違点は、冷却媒体流量調節弁15にバイパス19を設け、このバイパス19にライナーキャップ3Aの冷却に必要な流量(例えば、冷却媒体系統に流れる全流量の95%とする)が流れるように確保した上で、残りの5%流量を調整分とし、圧力センサー12の出力に応じて最低0%から最高5%まで範囲内で冷却媒体流量調節弁15により流量を調節するように構成したものである。
【0044】
本実施の形態では、バイパス19を通してライナーキャップ3A、燃焼器ライナー4の冷却に必要な空気の最低流量を確保した上で、残りの流量を冷却媒体流量調節弁15で微調整し、燃焼器内気柱振動数を燃焼火炎の圧力変動周波数帯8Fから離調させるようにしたので、ライナーキャップ3A、燃焼器ライナー4等を確実に冷却し、かつ、気柱の固有振動と燃焼火炎の振動との共振を避けた状態でガスタービンを安定した運転を継続させることができるので、繰り返し応力による燃焼器構成部品の疲労破壊を防止することができる。
【0045】
(第6の実施の形態)
図7は本発明のガスタービン燃焼器に係わる第6の実施の形態の概略断面図である。なお、本実施の形態と第5の実施の形態との主な相違点は、第5の実施の形態におけるバイパス19に対して、さらに、開口面積の調整可能なオリフィス20を付加したものである。その他は既に述べた実施の形態同様なので説明したので省略する。
【0046】
本実施の形態によれば、第5の実施の形態に比べて、圧力ヘッダ3−2に供給する冷却媒体量を、より微細に調整することができる。
なお、以上述べた第4の実施の形態のように、空気圧縮機7の抽出空気を圧力ヘッダの冷却媒体として使用せずに、別系統の冷却媒体供給源から冷却媒体を使用する場合は、空気の代わりに空気よりも比熱の大きい蒸気を採用しても良い。
【0047】
【発明の効果】
以上述べたように、本発明は燃焼器ライナー内の圧力変動値が所定値以上になった場合、燃焼器のライナーキャップの圧力ヘッダに供給する冷却媒体の流量を変えることにより気柱振動における端面の境界条件を変化させ、これによって燃焼器固有の気柱振動数を変化させるようにしたので、気柱振動周波数帯域を燃焼火炎の圧力変動周波数の帯域から離調することができ、燃焼器の過大な圧力変動による構成部品の摩耗・破損を回避することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係わるガスタービン燃焼器の概略断面図。
【図2】本発明に係わるガスタービン燃焼器の圧力変動の減衰効果を示す概略図。
【図3】本発明の第2の実施の形態に係わるガスタービン燃焼器の概略断面図。
【図4】本発明の第3の実施の形態に係わるガスタービン燃焼器の概略断面図。
【図5】本発明の第4の実施の形態に係わるガスタービン燃焼器の概略断面図。
【図6】本発明の第5の実施の形態に係わるガスタービン燃焼器の概略断面図。
【図7】本発明の第6の実施の形態に係わるガスタービン燃焼器の概略断面図。
【図8】従来のガスタービン燃焼器の概略構成図。
【図9】従来のガスタービン燃焼器の概略断面図と気柱振動の摸式図。
【符号の説明】
1…ガスタービン燃焼器、2…燃料ノズル、3A…ライナーキャップ、3A−1…可変オリフィス、3−2…冷却媒体圧力ヘッダ、3A−3…多孔板、3A−4…蓋、3A−5…予混合部、3A−10…プラグ挿入孔、4…燃焼器ライナー、4−1…燃焼器ライナースリーブ5…トランジションピース、5−1…トランジションピーススリーブ、6…ガスタービンノズル、7…ガスタービン空気圧縮機、8…火炎、9…ガスタービン本体、10…燃焼器ケース、11…導圧管、12…圧力センサー、13…開口面積調整用プラグ、14…冷却媒体供給管、15…冷却媒体流量調節弁、16…冷却空気圧縮機、17…熱交換器、18…別系統冷却媒体供給源、19…バイパス、20…オリフィス、A…冷却空気、F…燃料。
【発明の属する技術分野】
本発明は、燃焼器固有の気柱振動と燃焼火炎の振動との共振を防止するようにしたガスタービン燃焼器に関する。
【0002】
【従来の技術】
図8は従来のガスタービン燃焼器の概略構成を示す図、図9は気柱振動を説明する図である。
図8において、燃焼器1は、燃料を噴射する燃料ノズル2、噴射した燃料を空気圧縮機7から給気された高温高圧の空気と混合させるライナーキャップ3、燃料を燃焼室内で燃焼させて高温燃焼ガスを生じさせる燃焼器ライナー4、高温燃焼ガスをガスタービン本体9のノズル6に導く燃焼器トランジションピース5とを主な部品として構成され、さらに、前記燃焼器ライナー4および燃焼器トランジションピース5の外周部に適度な隙間をもって環状通路を形成するスリーブ4−1および5−1を設けている。このように構成された燃焼器1は前記空気圧縮機7の外周部に等間隔に複数個取り付けられている。
【0003】
そして前記空気圧縮機7の最終段から抽出された圧縮空気Aは、トランジションピース5とそのスリーブ5−1、燃焼器ライナー4とそのスリーブ4−1間の環状通路を通過しながらトランジションピース5の外周部、燃焼器ライナー4の外周部を冷却し、ライナーキャップ3に至る。このライナーキャップ3に至った圧縮空気Aの大部分は燃料ノズル2から噴射された燃料Fとライナーキャップ3内の予混合部3−5で混合し、燃焼器ライナー4によって形成された燃焼室内で燃料Fを燃焼させる。8は燃料燃焼時の火炎を示す。燃料の燃焼により燃焼器ライナー4の燃焼室内で生成した燃焼ガスGは矢印の如く、トランジションピース5を経てガスタービンノズル6に供給され、ガスタービン本体9内のロータを回転駆動する。
【0004】
一方、燃焼に使われない残りの圧縮空気は、ライナーキャップ3の側面に形成した冷却媒体流入部3−1を通って冷却媒体圧力ヘッダ(以下、単に圧力ヘッダという)3−2内に送り込まれ、流下方向の端面に取り付けた多孔板3−3から均一に吹出される。この均一に吹出された空気により、ライナーキャップ3および燃焼器ライナー4は、外周部のみならず内周部も冷却され、高温の燃焼ガス下で酸化による損傷を防ぐことができる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、前記燃焼器ライナー4およびトランジションピース5の内部に形成された空間部は、図9で示すように両端をそれぞれライナーキャップ3端面とガスタービンノズル6とによって閉じられて気柱を形成している。この燃焼器内の気柱は音響学振動数すなわち燃焼器固有の振動数を有しているので、気柱振動数が燃焼火炎の振動数と一致した場合、すなわち気柱の固有振動と燃焼火炎の振動とが共振した場合には、その共振周波数下で大きな圧力変動が発生する。この現象を燃焼振動と呼んでいる。
【0006】
図9において1Faは共振状態の気柱振動を、1Fbは共振状態から離調したときの気柱振動をそれぞれ表わす。共振によって燃焼室内の圧力変動値が許容値以上になると、燃焼器内の燃料燃焼が不安定となってガスタービンの運転が不能となるばかりでなく、繰り返し応力によって燃焼器自体の疲労破壊に至る原因にもなる。
【0007】
そこで本発明の目的は、燃焼室内の圧力変動値が設定値以上になった場合、燃焼室内気柱振動における端面の境界条件を変化させることにより、燃焼器の固有振動数を燃焼火炎の振動周波数帯から離調させ、安定した火炎を生成することができるようにしたガスタービン燃焼器を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するために、請求項1に係わるガスタービン燃焼器は、燃料をライナーキャップの予混合部に導いて圧縮空気と混合させ、燃焼器ライナーの燃焼室内で燃焼させるとともに、前記ライナーキャップの予混合部を囲繞するように形成した圧力ヘッダ内に冷却媒体を流入させ、この冷却媒体を圧力ヘッダの端面から燃焼室内に均一に吹出させて、燃焼器ライナーの内周部を冷却するように構成したガスタービン燃焼器において、前記ライナーキャップの圧力ヘッダに形成した冷却媒体流入部を、開口面積の調節可能な形体にしたことを特徴とする。
【0009】
この発明によれば、冷却媒体流入部の開口面積を調節することにより、圧力ヘッダから吹出す冷却媒体の流量を変化させ、これにより燃焼室内気柱振動における端面の境界条件を変化させて、燃焼器の固有振動数を燃焼火炎の振動周波数帯から離調させ、安定した火炎を生成することができる。
【0010】
また、請求項2に係わるガスタービン燃焼器の発明は、請求項1において、前記冷却媒体流入部を、開口面積の調節可能なオリフィスとしたことを特徴とする。
また請求項3に係わるガスタービン燃焼器の発明は、請求項1において、前記冷却媒体流入部として1個以上のプラグ挿入孔を設け、このプラグ挿入孔に開口面積調整用プラグを挿脱することを特徴とする。
【0011】
これら請求項2および請求項3に係わる発明によれば、ライナーキャップの圧力ヘッダに形成した冷却媒体流入部の開口面積をオリフィスや閉止プラグあるいは孔付きプラグにより容易に変えることができる。
【0012】
また、請求項4に係わるガスタービン燃焼器の発明は、燃料をライナーキャップの予混合部に導いて圧縮空気と混合させ、燃焼器ライナーの燃焼室内で燃焼させるとともに、前記ライナーキャップの予混合部を囲繞するように形成した圧力ヘッダ内に冷却媒体を流入させ、この冷却媒体を圧力ヘッダの端面から燃焼室内に均一に吹出させて、燃焼器ライナーの内周部を冷却するように構成したガスタービン燃焼器において、前記ライナーキャップの圧力ヘッダに形成した冷却媒体流入部に流量調節弁を備えた冷却媒体供給管を接続し、前記燃焼器ライナー内の圧力変動が設定値以上のとき動作する圧力センサーを設け、この圧力センサーの動作出力により前記流量調節弁の開度を調節してライナーキャップの圧力ヘッダに流入する冷却媒体流量を調節することを特徴とする。
【0013】
この発明によれば、燃焼器ライナー内の圧力変動値が所定値以上になると、圧力センサーが動作して自動的に冷却媒体流量調節弁の開度を調節して圧力ヘッダに流入する冷却媒体流量を調節し、燃焼室内気柱振動における端面の境界条件を変化させて、燃焼器の固有振動数を燃焼火炎の振動周波数帯から離調させ、安定した火炎を生成することができる。
【0014】
また、請求項5に係わるガスタービン燃焼器の発明は、請求項1ないし請求項4のいずれかに記載のものにおいて、前記ライナーキャップの圧力ヘッダに形成した冷却媒体流入部に、ガスタービン空気圧縮機から抽気した圧縮空気を冷却媒体として供給することを特徴とする。
【0015】
また、請求項6に係わるガスタービン燃焼器の発明は、請求項1ないし請求項4のいずれかに記載のものにおいて、前記ライナーキャップの圧力ヘッダに形成した冷却媒体流入部に、前記ガスタービン空気圧縮機とは別系統の冷却媒体供給源より供給される冷却媒体を供給することを特徴とする。
【0016】
また、請求項7に係わるガスタービン燃焼器の発明は、請求項5記載のものにおいて、前記ガスタービン空気圧縮機から抽気した圧縮空気の圧力および温度のうち、少なくともいずれか一方を調整して前記ライナーキャップの圧力ヘッダ内へ供給することを特徴とする。
【0017】
さらに、請求項8に係わるガスタービン燃焼器の発明は、請求項6記載のものにおいて、前記ガスタービン空気圧縮機とは別系統の冷却媒体供給源より供給される冷却媒体の圧力および温度のうち、少なくともいずれか一方を調整して前記ライナーキャップの圧力ヘッダ内へ供給することを特徴とする。
【0018】
請求項7および請求項8に記載の発明によれば、冷却媒体の温度あるいは圧力を調整して、ライナーキャップの圧力ヘッダから冷却媒体の状態量あるいは吹出し流量を変化させるので、燃焼器ライナーを最適な冷却状態で燃焼器内気柱振動における端面の境界条件を変化させ、気柱の固有振動数を共振周波数から変化させるることができる。
【0019】
またさらに、請求項9に係わるガスタービン燃焼器の発明は、前記ライナーキャップの圧力ヘッダ内と連通する冷却媒体系統に設けられた冷却媒体流量調節弁に対してバイパスを設けたことを特徴とする。
【0020】
この発明によれば、バイパスに流れる冷却媒体で燃焼器ライナーの冷却に必要最小限の冷却媒体の確保をした上で、残りの流量を冷却媒体流量調節弁で微調整しながら燃焼器ライナーを最適な冷却状態で燃焼器内気柱振動における端面の境界条件を変化させ、気柱の固有振動数を共振周波数から変化させるることができる。
【0021】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。なお、各図を通じて同一部分には同一符号を付けて重複した部分の説明は省略する。
【0022】
(第1の実施形態)
図1は本発明のガスタービン燃焼器に係わる第1の実施形態の概略断面図である。
図1において、空気圧縮機7の最終段から出力された圧縮空気Aは、トランジションピース5とそのスリーブ5−1、燃焼器ライナー4とそのスリーブ4−1間に形成された環状通路を通過しながらトランジションピース5および燃焼器ライナー4の外周部を冷却し、ライナーキャップ3Aに至る。このライナーキャップ3Aに至った圧縮空気Aの大部分はライナーキャップ3A内の予混合部3A−5において燃料ノズル2から噴射された燃料Fと混合し、燃焼器ライナー4の燃焼室内で燃料を燃焼させる。燃料の燃焼により生成した燃焼ガスGは矢印の如く、トランジションピース5を経てガスタービン本体9内のガスタービンノズル6に供給され、ガスタービンロータを回転駆動する。
【0023】
一方、前記ライナーキャップ3Aは冷却媒体の流入部として、円周方向に複数個のオリフィス3A−1を設けており、このオリフィス3A−1から前記圧縮空気Aの一部を圧力ヘッダ3A−2内に流入させるように構成している。このオリフィス3A−1は例えば上下または左右にスライド可能な蓋3A−4の位置を調整することにより、開口面積すなわち冷却媒体流入部の面積を調節することができるように構成されている。
【0024】
このオリフィス3A−1から流入した冷却空気は、圧力ヘッダ3A−2の流下方向端部に設けてある多孔板3A−3から燃焼器ライナー4の燃焼室内に均一に吹出され、燃焼器ライナー4およびトランジションピース5の内面を冷却する。
【0025】
なお、前記燃焼室内部には、燃焼器ケース10および前記燃焼器ライナー4を貫通して圧力検出用の導圧管11を臨ませており、この導圧管11で得た圧力変動値を圧力センサー12で検出するようにしている。この圧力センサー12は、設定値以上の圧力変動になったとき動作して、燃焼振動の発生を検出するように構成されている。
【0026】
したがって、圧力サンサー12の動作値を前述した気柱の固有振動と燃焼火炎の振動とが共振したときに生じる圧力変動値に予め設定しておけば、圧力センサー12の出力を監視することにより、気柱の固有振動と燃焼火炎の振動とが共振したか否かを検出することができる。
【0027】
本実施の形態は、圧力センサー12が動作したときには、運転員等が燃焼器ケース10の窓蓋10−1を開けて燃焼器ライナー4に設けた前記スライド可能な蓋3A−4の位置を調整してオリフィス3A−1の開口面積を調節することにより、圧力ヘッダ3A−2に流入する冷却空気Aの流量を調整し、これにより燃焼器1の音響学的気柱振動数を変化させて、気柱の固有振動と燃焼火炎の振動とが共振しないように対策を施している。
【0028】
図2は、燃焼器内圧力変動の模式図であり、細い実線の波形8Fは燃焼火炎8の周波数帯、破線の波形1Faは冷却媒体流量調節前の燃焼器の気柱振動数帯域、また太い実線の波形1Fbおよび1Fcは冷却媒体流量調節により共振状態から外れたときすなわち離調したときの燃焼器1の気柱振動数帯域をそれぞれ表わしている。
【0029】
図2において、燃焼器1の気柱振動周波数1Faと燃焼火炎の周波数8Fとほぼ等しくなった場合、燃焼器室内の圧力変動値が最大になるので圧力センサー12は動作する。運転員等はこの圧力センサー12の動作を確認したら、ケース10の窓蓋10−1を開けてオリフィス3A−1の蓋3A−4をスライドさせて開口面積を調節する。この結果、圧力ヘッダ3A−2に流入する冷却空気Aの供給量は調節され、燃焼器1内の気柱振動周波数帯1Fを火炎の圧力変動周波数帯8Fからずれた1Fbまたは1Fcの値に離調させることができる。その後、ケース10の窓蓋10−1を閉じて再度燃焼器の運転に備える。
【0030】
以上述べたように、本実施の形態によれば、燃焼室内の圧力変動を検出する圧力センサー12を設置するとともに、ライナーキャップ3Aに設けた冷却媒体流入口として、開口面積の調整可能なオリフィス3A−1を設けるようにしたので、圧力センサー12が動作した場合、運転員等が手動によりオリフィス3A−1の開口面積を調整して燃焼器内のライナーキャップ面の冷却空気吹出し流量を変化させ、気柱振動周波数を燃焼火炎の周波数から離調せることができるので、ガスタービンを安定して運転することができるとともに、繰り返し応力による燃焼器構成部品の疲労破壊を防止することができる。
【0031】
(第2の実施の形態)
図3は本発明のガスタービン燃焼器に係わる第2の実施形態の概略断面図である。本実施の形態と第1の実施の形態との主な相違点は、第1の実施の形態がライナーキャップ3Aの冷却媒体圧力ヘッダ3A−2の冷却媒体流入部として開口面積の調節可能なオリフィス3A−1を設けたのに対し、本実施の形態は、空気流入部として複数のプラグ挿入孔3A−10を設け、このプラグ挿入孔3A−10に閉止プラグや予め所定の口径の透孔を有するプラグ(孔付きプラグ)等の開口面積調整用プラグ13を挿脱させ、流入空気量を調整するように構成したものである。
【0032】
本実施の形態においても、圧力センサー12が動作したとき、外部ケーシング窓10の蓋10−1を外して閉止プラグや孔付きプラグ等の開口面積調整用プラグ13を選定して開口部に挿脱することにより、燃焼器1内のライナーキャップにおける冷却空気の吹出し流量を変化させ、燃焼器内気柱の固有振動数を変化させることができる。その他は図1の実施の形態の場合と同じなので図示および説明を省略する。
【0033】
(第3の実施形態)
図4は本発明の第3の実施の形態に係わるガスタービン燃焼器の概略図である。
本実施の形態の説明をする前に、本実施の形態と、第1の実施の形態(図1)および第2の実施の形態(図3)との相違点を先ず説明する。
【0034】
第1、第2の実施の形態は、圧力センサー12が動作した場合、運転員等がライナーキャップ3Aに形成した冷却媒体流入部の開口面積を手動で調整できるように構成したが、本実施の形態では、圧力センサー12が動作した場合、これに連動して流量調節弁によりライナーキャップ3Aの圧力ヘッダ3A−2への冷却空気流入量を自動的に調節し、気柱振動周波数を燃焼火炎の周波数から離調させるように構成したものである。
【0035】
以下、本実施の形態について説明する。本実施の形態は、ライナーキャップ3Aに設けた冷却媒体流入部として、ライナーキャップ3A外周部に冷却媒体流量調節弁を有する冷却媒体供給管14の一端を連通させ、この冷却媒体供給管14から当該ライナーキャップ3Aの圧力ヘッダ3−2内に冷却空気を供給するように構成する。この冷却媒体供給管14は中間部に冷却媒体流量調節弁15、冷却空気圧縮機16および熱交換器17を設けており、他端を前記空気圧縮機7の最終段に連通させている。
【0036】
このように冷却媒体系統を構成した結果、空気圧縮機7から出力された高温高圧の圧縮空気Aの一部は前記熱交換器17により冷却に必要な適度な温度まで下げられたのち、冷却空気圧縮機16により加圧される。なお、前記冷却媒体流量調節弁15の弁開度は燃焼器ライナー4の冷却に必要な空気量が流れるような開度(初期値)に予め調節してある。このため、冷却空気圧縮機16により加圧された冷却空気は、圧力ヘッダ3−2に供給されて多孔板3−3から燃焼器ライナー4内部に均一に吹出し、燃焼器ライナー4およびトランジションピース5の内周面を冷却する。
【0037】
なお、燃料Fと混合される空気Aは既に説明した実施の形態の場合と同様、トランジションピース5とそのスリーブ5−1、燃焼器ライナー4とそのスリーブ4−1間に適度な隙間をもって形成された環状通路を通過しながらトランジションピース5の外周部、燃焼器ライナー4の外周部を冷却した後、ライナーキャップ3Aの予混合部3A−5に流入する。
【0038】
さらに、本実施の形態の場合も前述の第1、第2の実施の形態と同様に、燃焼器ライナー4およびスリーブ4−1を貫通して燃焼室内に導圧管11を臨ませており、この導圧管11の圧力を圧力センサー12に入力し、燃焼器1内の圧力変動が設定値以上になったとき動作して、燃焼振動の発生を検出するように構成されている。
【0039】
本実施の形態では、圧力センサー12が動作すると、その動作出力により自動的に冷却媒体流量調節弁15の弁開度を初期値の開度から、共振点を離調する開度へと調節し、冷却媒体供給量を調節するように機能するようにしている。すなわち、圧力センサー12が動作した場合、これに連動して燃焼器内の気柱振動周波数帯が火炎の圧力変動周波数帯から離調した周波数1Fbまたは1Fcの値に移るように冷却媒体流量調節弁15の弁開度を自動的に調節する。
【0040】
以上述べたように、本実施の形態によれば、圧力センサーが動作した場合、冷却媒体流量調節弁の開度を初期値の開度から、別の弁開度に自動的に調節することにより、圧力ヘッダから燃焼器ライナーに吹出す冷却媒体の流量を変化させ、これにより燃焼室内気柱振動における端面の境界条件を変化させて、燃焼器の固有振動数を燃焼火炎の振動周波数帯から離調させて安定した火炎を生成させることができるので、ガスタービンを安定した運転を継続することができ、繰り返し応力からの燃焼器構成部品の疲労破壊を防止することができる。
【0041】
(第4の実施の形態)
図5は本発明のガスタービン燃焼器に係わる第4の実施の形態の概略断面図である。なお、本実施の形態と第3の実施の形態との主な相違点は、冷却媒体供給管14の他端をガスタービン外の冷却媒体供給源18に連通し、このガスタービン外の空気供給源18から供給されるようにしたものであり、その他は第3の実施の形態と同じなので説明を省略する。
【0042】
本実施の形態においても、圧力センサーが動作すると、冷却媒体流量調節弁15の弁開度を調節し、気柱の固有振動と燃焼火炎の振動との共振を避けた状態でガスタービンを安定した運転を継続させることができるとともに、繰り返し応力による燃焼器構成部品の疲労破壊を防止することができる。
【0043】
(第5の実施の形態)
図6は本発明のガスタービン燃焼器に係わる第5の実施の形態の概略断面図である。なお、本実施の形態と第3あるいは第4の実施の形態との主な相違点は、冷却媒体流量調節弁15にバイパス19を設け、このバイパス19にライナーキャップ3Aの冷却に必要な流量(例えば、冷却媒体系統に流れる全流量の95%とする)が流れるように確保した上で、残りの5%流量を調整分とし、圧力センサー12の出力に応じて最低0%から最高5%まで範囲内で冷却媒体流量調節弁15により流量を調節するように構成したものである。
【0044】
本実施の形態では、バイパス19を通してライナーキャップ3A、燃焼器ライナー4の冷却に必要な空気の最低流量を確保した上で、残りの流量を冷却媒体流量調節弁15で微調整し、燃焼器内気柱振動数を燃焼火炎の圧力変動周波数帯8Fから離調させるようにしたので、ライナーキャップ3A、燃焼器ライナー4等を確実に冷却し、かつ、気柱の固有振動と燃焼火炎の振動との共振を避けた状態でガスタービンを安定した運転を継続させることができるので、繰り返し応力による燃焼器構成部品の疲労破壊を防止することができる。
【0045】
(第6の実施の形態)
図7は本発明のガスタービン燃焼器に係わる第6の実施の形態の概略断面図である。なお、本実施の形態と第5の実施の形態との主な相違点は、第5の実施の形態におけるバイパス19に対して、さらに、開口面積の調整可能なオリフィス20を付加したものである。その他は既に述べた実施の形態同様なので説明したので省略する。
【0046】
本実施の形態によれば、第5の実施の形態に比べて、圧力ヘッダ3−2に供給する冷却媒体量を、より微細に調整することができる。
なお、以上述べた第4の実施の形態のように、空気圧縮機7の抽出空気を圧力ヘッダの冷却媒体として使用せずに、別系統の冷却媒体供給源から冷却媒体を使用する場合は、空気の代わりに空気よりも比熱の大きい蒸気を採用しても良い。
【0047】
【発明の効果】
以上述べたように、本発明は燃焼器ライナー内の圧力変動値が所定値以上になった場合、燃焼器のライナーキャップの圧力ヘッダに供給する冷却媒体の流量を変えることにより気柱振動における端面の境界条件を変化させ、これによって燃焼器固有の気柱振動数を変化させるようにしたので、気柱振動周波数帯域を燃焼火炎の圧力変動周波数の帯域から離調することができ、燃焼器の過大な圧力変動による構成部品の摩耗・破損を回避することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係わるガスタービン燃焼器の概略断面図。
【図2】本発明に係わるガスタービン燃焼器の圧力変動の減衰効果を示す概略図。
【図3】本発明の第2の実施の形態に係わるガスタービン燃焼器の概略断面図。
【図4】本発明の第3の実施の形態に係わるガスタービン燃焼器の概略断面図。
【図5】本発明の第4の実施の形態に係わるガスタービン燃焼器の概略断面図。
【図6】本発明の第5の実施の形態に係わるガスタービン燃焼器の概略断面図。
【図7】本発明の第6の実施の形態に係わるガスタービン燃焼器の概略断面図。
【図8】従来のガスタービン燃焼器の概略構成図。
【図9】従来のガスタービン燃焼器の概略断面図と気柱振動の摸式図。
【符号の説明】
1…ガスタービン燃焼器、2…燃料ノズル、3A…ライナーキャップ、3A−1…可変オリフィス、3−2…冷却媒体圧力ヘッダ、3A−3…多孔板、3A−4…蓋、3A−5…予混合部、3A−10…プラグ挿入孔、4…燃焼器ライナー、4−1…燃焼器ライナースリーブ5…トランジションピース、5−1…トランジションピーススリーブ、6…ガスタービンノズル、7…ガスタービン空気圧縮機、8…火炎、9…ガスタービン本体、10…燃焼器ケース、11…導圧管、12…圧力センサー、13…開口面積調整用プラグ、14…冷却媒体供給管、15…冷却媒体流量調節弁、16…冷却空気圧縮機、17…熱交換器、18…別系統冷却媒体供給源、19…バイパス、20…オリフィス、A…冷却空気、F…燃料。
Claims (9)
- 燃料をライナーキャップの予混合部に導いて圧縮空気と混合させ、燃焼器ライナーの燃焼室内で燃焼させるとともに、前記ライナーキャップの予混合部を囲繞するように形成した圧力ヘッダ内に冷却空気を流入させ、この冷却空気を圧力ヘッダの端面から燃焼室内に均一に吹出させて、燃焼器ライナーの内周部を冷却するように構成したガスタービン燃焼器において、
前記ライナーキャップの圧力ヘッダに形成した冷却空気流入部を、開口面積の調節可能な形体にしたことを特徴とするガスタービン燃焼器。 - 前記冷却空気流入部を、開口面積の調節可能なオリフィスとしたことを特徴とする請求項1記載のガスタービン燃焼器。
- 前記冷却空気流入部として1個以上のプラグ挿入孔を設け、このプラグ挿入孔に開口面積調整用プラグを挿脱することを特徴とする請求項1記載のガスタービン燃焼器。
- 燃料をライナーキャップの予混合部に導いて圧縮空気と混合させ、燃焼器ライナーの燃焼室内で燃焼させるとともに、前記ライナーキャップの予混合部を囲繞するように形成した圧力ヘッダ内に冷却空気を流入させ、この冷却空気を圧力ヘッダの端面から燃焼室内に均一に吹出させて、燃焼器ライナーの内周部を冷却するように構成したガスタービン燃焼器において、
前記ライナーキャップの圧力ヘッダに形成した冷却媒体流入部に流量調節弁を備えた冷却媒体供給管を接続し、前記燃焼器ライナー内の圧力変動値が設定値以上のとき動作する圧力センサーを設け、この圧力センサーの動作出力により前記流量調節弁の開度を調節してライナーキャップの圧力ヘッダに流入する冷却媒体流量を調節することを特徴とするガスタービン燃焼器。 - 前記ライナーキャップの圧力ヘッダに形成した冷却媒体流入部に、ガスタービン空気圧縮機から抽気した圧縮空気を冷却媒体として供給することを特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれかに記載のガスタービン燃焼器。
- 前記ライナーキャップの圧力ヘッダに形成した冷却媒体流入部に、前記ガスタービン空気圧縮機とは別系統の冷却媒体供給源より冷却媒体を供給することを特徴とする請求項1または請求項4のいずれかに記載のガスタービン燃焼器。
- 前記ガスタービン空気圧縮機から抽気した圧縮空気の圧力および温度のうち、少なくともいずれか一方の状態量を調整して前記ライナーキャップの圧力ヘッダ内へ供給することを特徴とする請求項5記載のガスタービン燃焼器。
- 前記ガスタービン空気圧縮機とは別系統の冷却媒体供給源より供給される冷却媒体の圧力および温度のうち、少なくともいずれか一方の状態量を調整して前記ライナーキャップの圧力ヘッダ内へ供給することを特徴とする請求項6記載のガスタービン燃焼器。
- 前記ライナーキャップの圧力ヘッダ内と連通する冷却媒体系統に設けられた冷却媒体流量調節弁に対してバイパスを設けたことを特徴とする請求項4ないし請求項8のいずれかに記載のガスタービン燃焼器。
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Date | Code | Title | Description |
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A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
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