JP2004036469A - 蒸気タービンロータ - Google Patents
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Abstract
【課題】主蒸気温度が675℃以上、700℃に及ぶ蒸気タービン向けの大型ロータを提供する。
【解決手段】ロータを軸方向に複数個に分割し、それぞれ適切な材料にて形成し、冶金的又は機械的に連結して一体ロータとする。メタル温度が675℃以上となる部分はAl,Ti,Nb,Mo,Cr及びFeを含み、残部がNi及び不純物よりなり、AlとTiとNb及びMoの含有量が1.33 ×(Al重量%+Ti重量%)+8<(Nb重量%+Mo重量%)<1.33 ×(Al重量%+Ti重量%)+12の関係にあり、Feの含有量が30重量%以下、Crの含有量が10〜24重量%よりなるNi基合金によって形成する。
【効果】高温強度の高いNi基合金を用いてロータを作製することができる。
【選択図】 図3
【解決手段】ロータを軸方向に複数個に分割し、それぞれ適切な材料にて形成し、冶金的又は機械的に連結して一体ロータとする。メタル温度が675℃以上となる部分はAl,Ti,Nb,Mo,Cr及びFeを含み、残部がNi及び不純物よりなり、AlとTiとNb及びMoの含有量が1.33 ×(Al重量%+Ti重量%)+8<(Nb重量%+Mo重量%)<1.33 ×(Al重量%+Ti重量%)+12の関係にあり、Feの含有量が30重量%以下、Crの含有量が10〜24重量%よりなるNi基合金によって形成する。
【効果】高温強度の高いNi基合金を用いてロータを作製することができる。
【選択図】 図3
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、蒸気タービンロータ及び蒸気タービンに関する。
【0002】
【従来の技術】
蒸気タービンは、効率向上の点から主蒸気温度が高くなってきている。また、蒸気タービンのロータは大型化する傾向にある。主蒸気温度が600℃以下のときには、ロータ材には12Cr鋼のようにフェライト鋼を用いることができた。しかし、主蒸気温度が650℃を超えるようになってきた今日ではフェライト鋼では強度不足であり、Ni基合金が用いられる。
【0003】
Ni基合金は、大型鋼塊の製造が難しく、高温強度が高いNi基合金ほど大型化が難しい。
【0004】
特開2000−282808号公報には、異種材料よりなる複数個の分割ロータを一体に連結してロータを形成し、650℃以上の温度にさらされる分割ロータをNiを35%以上含むNi基合金によって代表されるオーステナイト系鉄鋼材料によって形成することが記載されている。特開平2000−64805号公報には、ロータを軸受部と高温部と低温部に分割して異種材料により形成し、これらを溶接により接合することが記載されている。ロータを複数個の分割ロータから形成して一体にすることは特開平3−237205号公報にも記載されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
蒸気タービンの主蒸気温度は、675℃以上700℃にも及ぼうとしており、このような超高温蒸気タービンに適するロータの開発が望まれる。
【0006】
本発明の目的は、主蒸気温度が675℃以上の蒸気タービンに適用するのに適したロータを提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明は、複数の分割ロータを冶金的又は機械的に連結することによって一体にし、その際にメタル温度が675℃以上になる部分を1つの分割ロータとして、その部分を特定のNi基合金によって形成したものである。
【0008】
本発明では、メタル温度が675℃以上になる部分を、Al,Ti,Nb,Mo,Cr及びFeを含み、残部がNi及び不純物よりなり、AlとTiとNb及びMoの含有量が1.33 ×(Al重量%+Ti重量%)+8<(Nb重量%+Mo重量%)<1.33 ×(Al重量%+Ti重量%)+12の関係にあり、Feの含有量が30重量%以下、Crの含有量が10〜24重量%よりなるNi基合金によって形成する。あるいはその部分を、Fe量35〜45重量%,Cr量14〜18重量%,Ti量1.5〜2.0重量%,Nb量1.8〜2.2重量%,Al量1.0〜1.25重量%,C量0.05重量%以下、残部がNi及び不純物よりなり、γ′相により析出強化されたNi基合金により形成される。前記した何れの場合も、分割ロータは鍛造材によって形成される。
【0009】
本発明のロータは、少なくとも2種の材料によって形成される。好ましいロータは、3種の材料から形成される。更に好ましい分割ロータは4種の材料から形成される。
【0010】
2種の材料からロータが構成される場合は、メタル温度が675℃以上になる部分を特定の材料にて形成し、その他の部分を別の材料にて形成する。
【0011】
3種類の材料にてロータを形成する場合は、メタル温度が675℃以上になる部分を特定の材料で形成し、675℃未満の部分を更に2種の材料にて形成する。この場合、メタル温度が660℃以上675℃未満の部分を1つの材料で形成し、メタル温度が660℃未満の部分を別の材料で形成することが望ましい。
【0012】
4種類の材料にてロータを形成する場合は、メタル温度が675℃以上になる部分及びメタル温度が660℃以上675℃未満の部分をそれぞれ特定の材料で形成し、その他を更に2種類の材料で形成する。この場合、メタル温度630℃〜660℃の部分とメタル温度630℃未満の部分とに分けてそれぞれを特定の材料により形成することが望ましい。
【0013】
以下、説明を簡略化するために、メタル温度が675℃以上になる部分を形成する分割ロータを超高温度域ロータと呼ぶ。同様にメタル温度が660℃以上
675℃未満の部分を形成する分割ロータを高温度域ロータ,メタル温度が630℃以上660℃未満の部分を形成する分割ロータを中温度域ロータ,メタル温度が630℃未満の部分を形成する分割ロータを低温度域ロータと呼ぶことにする。
【0014】
高温度域ロータは、Al,Ti,Nb,Mo,Cr及びFeを含み、残部が
Ni及び不純物よりなり、AlとTiとNb及びMoの含有量が1.33×(Al重量%+Ti重量%)+2<(Nb重量%+Mo重量%)<1.33 ×(Al重量%+Ti重量%)+4の関係にあり、Feの含有量が45〜60重量%、Crの含有量が14〜16重量%よりなるNi基合金、特にその鍛造材によって形成されることが望ましい。
【0015】
中温度域ロータは、AlとTiとNb及びMoの含有量が1.33 ×(Al重量%+Ti重量%)+2<(Nb重量%+Mo重量%)<1.33 ×(Al重量%+Ti重量%)+4の関係にあり、Feの含有量が45〜60重量%、Crの含有量が14〜16重量%よりなるNi基合金、特に鍛造材によって形成することが望ましい。
【0016】
低温度域ロータは、中温度域ロータと同じ材料で形成することもできるが、
12Cr鋼の鍛造材によって形成するのが特に望ましい。
【0017】
Ni基合金として知られているIN718は、超高温度域ロータの材料として好適である。IN706は、高温度域ロータの材料として適する。A286は中温度域ロータ及び低温度域ロータの材料として適する。低温度域ロータは、12Cr鋼とすることもできる。
【0018】
超高温度域ロータに使用される、Fe量35〜45重量%,Cr量14〜18重量%,Ti量1.5〜2.0重量%,Nb量1.8〜2.2 重量%,Al量1.0〜1.25重量%,C量0.05重量%以下、残部がNi及び不純物よりなり、
γ′相により析出強化されたNi基合金は、本発明者らの開発による材料であり、有害なδ相の析出を抑え、IN706と同程度の強度が得られるようにしたものである。
【0019】
本発明によれば、前記した複数個の分割ロータによって形成されたロータを具備し、主蒸気温度が675℃以上である蒸気タービンが提供される。
【0020】
【発明の実施の形態】
大型鍛造品の製造性と高温強度は反比例の関係にある。図1は、Ni基合金を強度と製造性の観点から3つに分類した図を示している。Ni基合金は、主にAlとTiによる析出強化とNbとMoによる固溶強化とによって材質強化がなされる。このことから、NbとMoによる固溶強化を縦軸とし、AlとTiによる析出強化を横軸として分類した。図1中にAGで示されているAグループは、700℃の温度域まで使用可能であるが、10トン以上の鋼塊を製造するのが難しい領域である。このAグループに含まれるNi基合金は、超高温度域ロータの部分に使用することができる。BGで示されているBグループは、使用可能な温度域が675℃未満であり、15トン以下の鋼塊までなら製造できる領域である。このBグループに含まれるNi基合金は、高温度域ロータの部分に使用することができる。CGで示されているCグループは、使用可能な温度域が660℃未満であり、20トン以上の大型鋼塊を製造できる領域を示している。このCグループに含まれるNi基合金は中温度域ロータ及び低温度域ロータの部分に使用することができる。
【0021】
表1は、図1中に示されているNi基合金の化学成分を示したものである。図1のAグループに含まれる代表的なNi基合金はIN718である。Bグループに含まれる代表的なNi基合金はIN706である。Cグループに含まれる代表的なNi基合金はA286である。
【0022】
【表1】
【0023】
図2に、表1に示したNi基合金について、650℃におけるクリープラプチュア強度とFe含有量との関係を示した。析出強化及び固溶強化の違いによって強度に違いは出るものの、強度の最大値はFe含有量が多いほど低下する。したがって、メタル温度が高い部位に使用される材料ほど、Fe含有量を低くする必要がある。
【0024】
図3は、蒸気タービンロータの模式図をロータ内のメタル温度分布と共に示した。超高温度域部位1はメタル温度が675℃以上になる部分であり、図1のAグループに属するNi基合金を使用する。ただし、Fe含有量が多いと強度が低下するため、Fe含有量は30重量%以下にする。メタル温度が675℃以上の部位がロータ全体に占める比率は低く、5トン鋼塊で十分である。
【0025】
高温度域部位2はメタル温度が660℃以上675℃未満の部分であり図1のBグループのNi基合金を使用する。この部位はメタル温度が675℃以上の部位に比べるとロータ全体に占める割合は大きくなるが、それでも10トン以下である。したがって、図1のBグループに属するNi基合金を使用することができる。強度維持の観点から、この部位に使用されるNi基合金のFe含有量は45重量%以下にすべきであり、材料コストを高めないために下限量は30重量%以上にするのがよい。
【0026】
中温及び低温度域部位3はメタル温度が660℃未満の部分であり、図1のCグループに属するNi基合金が使用される。この部位はジャーナル部を含むため、大型鋼塊を用いる必要があるが、図1のCグループに属するNi基合金は、
20トンを超える大型鋼塊を製造可能であるので、この部位の材料に適する。強度維持と材料コスト低減の観点から、Fe含有量は45〜55重量%にするのが望ましい。なお、メタル温度が630℃を下回る部分は、12Cr鋼を用いることも可能である。
【0027】
図4(a)は、IN718とIN706とA286の3種類のNi基合金によってロータを形成した例を示している。本実施例のロータは7つの部位に分割されている。ロータは中央部を境にして左右対称になっており、左半分あるいは右半分のロータ材耐用温度とメタル温度は図示のようになっている。
【0028】
図4(b)は、IN718とIN706の2種類のNi基合金にてロータを形成した例を示している。図4(c)はIN706とA286にてロータを形成した例を示している。
【0029】
表2に示した3鋼種について、大型鋼塊を作製し鍛造及び熱処理後、切断して組織観察を行った。また、クリープ試験を行いクリープ破断した試験片の組織観察を行った。
【0030】
【表2】
【0031】
図5は、熱処理後の光学顕微鏡組織のスケッチである。従来材の鋼種1はNbCが帯状に多量に析出している。従来材の鋼種2はNbを低減しているため、鋼種1に比較するとNbCは少ない。しかし、C量が多いため、鋼種3にくらべるとNbCの析出量は多い。鋼種3は、本発明による改良材であり、Nb,C共に減量しているため、NbCの析出量が少ない。鋼種1,2及び3の結晶粒度は、それぞれ4.0,3.5,3.0 であった。図6は鋼種1,鋼種3のクリープ試験結果である。図7はクリープ破断材のTEM(透過型電子顕微鏡像)である。鋼種3では、偏析元素であるNbが2%まで低減されているにもかかわらず、高温クリープ強度が鋼種1と同等であり、クリープ破断に至るまで強化相であるγ′相が残留し、有害な相が見られない。鋼種3は、本発明において超高温度域の部位を形成するのに極めて好適である。
【0032】
【発明の効果】
本発明により、主蒸気温度が675℃以上、700℃に及ぶ蒸気タービン向けの大型のロータを実現できた。
【図面の簡単な説明】
【図1】Ni基鍛造合金を、Nb,Moによる固溶強化とAl,Tiによる析出強化の観点から分類した図。
【図2】Ni基鍛造合金のFe含有量とクリープ強度の関係を示す図。
【図3】本発明による蒸気タービンロータの模式図。
【図4(a)】本発明の実施例を示すロータの模式図。
【図4(b)】本発明の実施例を示すロータの模式図。
【図4(c)】本発明の実施例を示すロータの模式図。
【図5】Ni基合金の溶解熱処理後の光学顕微鏡組織をスケッチした図。
【図6】Ni基合金のクリープ破断試験結果を示す図。
【図7】Ni基合金のクリープ破断試験後のTEM組織をスケッチした図。
【符号の説明】
1…超高温度域部位、2…高温度域部位、3…中温及び低温度域部位。
【発明の属する技術分野】
本発明は、蒸気タービンロータ及び蒸気タービンに関する。
【0002】
【従来の技術】
蒸気タービンは、効率向上の点から主蒸気温度が高くなってきている。また、蒸気タービンのロータは大型化する傾向にある。主蒸気温度が600℃以下のときには、ロータ材には12Cr鋼のようにフェライト鋼を用いることができた。しかし、主蒸気温度が650℃を超えるようになってきた今日ではフェライト鋼では強度不足であり、Ni基合金が用いられる。
【0003】
Ni基合金は、大型鋼塊の製造が難しく、高温強度が高いNi基合金ほど大型化が難しい。
【0004】
特開2000−282808号公報には、異種材料よりなる複数個の分割ロータを一体に連結してロータを形成し、650℃以上の温度にさらされる分割ロータをNiを35%以上含むNi基合金によって代表されるオーステナイト系鉄鋼材料によって形成することが記載されている。特開平2000−64805号公報には、ロータを軸受部と高温部と低温部に分割して異種材料により形成し、これらを溶接により接合することが記載されている。ロータを複数個の分割ロータから形成して一体にすることは特開平3−237205号公報にも記載されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
蒸気タービンの主蒸気温度は、675℃以上700℃にも及ぼうとしており、このような超高温蒸気タービンに適するロータの開発が望まれる。
【0006】
本発明の目的は、主蒸気温度が675℃以上の蒸気タービンに適用するのに適したロータを提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明は、複数の分割ロータを冶金的又は機械的に連結することによって一体にし、その際にメタル温度が675℃以上になる部分を1つの分割ロータとして、その部分を特定のNi基合金によって形成したものである。
【0008】
本発明では、メタル温度が675℃以上になる部分を、Al,Ti,Nb,Mo,Cr及びFeを含み、残部がNi及び不純物よりなり、AlとTiとNb及びMoの含有量が1.33 ×(Al重量%+Ti重量%)+8<(Nb重量%+Mo重量%)<1.33 ×(Al重量%+Ti重量%)+12の関係にあり、Feの含有量が30重量%以下、Crの含有量が10〜24重量%よりなるNi基合金によって形成する。あるいはその部分を、Fe量35〜45重量%,Cr量14〜18重量%,Ti量1.5〜2.0重量%,Nb量1.8〜2.2重量%,Al量1.0〜1.25重量%,C量0.05重量%以下、残部がNi及び不純物よりなり、γ′相により析出強化されたNi基合金により形成される。前記した何れの場合も、分割ロータは鍛造材によって形成される。
【0009】
本発明のロータは、少なくとも2種の材料によって形成される。好ましいロータは、3種の材料から形成される。更に好ましい分割ロータは4種の材料から形成される。
【0010】
2種の材料からロータが構成される場合は、メタル温度が675℃以上になる部分を特定の材料にて形成し、その他の部分を別の材料にて形成する。
【0011】
3種類の材料にてロータを形成する場合は、メタル温度が675℃以上になる部分を特定の材料で形成し、675℃未満の部分を更に2種の材料にて形成する。この場合、メタル温度が660℃以上675℃未満の部分を1つの材料で形成し、メタル温度が660℃未満の部分を別の材料で形成することが望ましい。
【0012】
4種類の材料にてロータを形成する場合は、メタル温度が675℃以上になる部分及びメタル温度が660℃以上675℃未満の部分をそれぞれ特定の材料で形成し、その他を更に2種類の材料で形成する。この場合、メタル温度630℃〜660℃の部分とメタル温度630℃未満の部分とに分けてそれぞれを特定の材料により形成することが望ましい。
【0013】
以下、説明を簡略化するために、メタル温度が675℃以上になる部分を形成する分割ロータを超高温度域ロータと呼ぶ。同様にメタル温度が660℃以上
675℃未満の部分を形成する分割ロータを高温度域ロータ,メタル温度が630℃以上660℃未満の部分を形成する分割ロータを中温度域ロータ,メタル温度が630℃未満の部分を形成する分割ロータを低温度域ロータと呼ぶことにする。
【0014】
高温度域ロータは、Al,Ti,Nb,Mo,Cr及びFeを含み、残部が
Ni及び不純物よりなり、AlとTiとNb及びMoの含有量が1.33×(Al重量%+Ti重量%)+2<(Nb重量%+Mo重量%)<1.33 ×(Al重量%+Ti重量%)+4の関係にあり、Feの含有量が45〜60重量%、Crの含有量が14〜16重量%よりなるNi基合金、特にその鍛造材によって形成されることが望ましい。
【0015】
中温度域ロータは、AlとTiとNb及びMoの含有量が1.33 ×(Al重量%+Ti重量%)+2<(Nb重量%+Mo重量%)<1.33 ×(Al重量%+Ti重量%)+4の関係にあり、Feの含有量が45〜60重量%、Crの含有量が14〜16重量%よりなるNi基合金、特に鍛造材によって形成することが望ましい。
【0016】
低温度域ロータは、中温度域ロータと同じ材料で形成することもできるが、
12Cr鋼の鍛造材によって形成するのが特に望ましい。
【0017】
Ni基合金として知られているIN718は、超高温度域ロータの材料として好適である。IN706は、高温度域ロータの材料として適する。A286は中温度域ロータ及び低温度域ロータの材料として適する。低温度域ロータは、12Cr鋼とすることもできる。
【0018】
超高温度域ロータに使用される、Fe量35〜45重量%,Cr量14〜18重量%,Ti量1.5〜2.0重量%,Nb量1.8〜2.2 重量%,Al量1.0〜1.25重量%,C量0.05重量%以下、残部がNi及び不純物よりなり、
γ′相により析出強化されたNi基合金は、本発明者らの開発による材料であり、有害なδ相の析出を抑え、IN706と同程度の強度が得られるようにしたものである。
【0019】
本発明によれば、前記した複数個の分割ロータによって形成されたロータを具備し、主蒸気温度が675℃以上である蒸気タービンが提供される。
【0020】
【発明の実施の形態】
大型鍛造品の製造性と高温強度は反比例の関係にある。図1は、Ni基合金を強度と製造性の観点から3つに分類した図を示している。Ni基合金は、主にAlとTiによる析出強化とNbとMoによる固溶強化とによって材質強化がなされる。このことから、NbとMoによる固溶強化を縦軸とし、AlとTiによる析出強化を横軸として分類した。図1中にAGで示されているAグループは、700℃の温度域まで使用可能であるが、10トン以上の鋼塊を製造するのが難しい領域である。このAグループに含まれるNi基合金は、超高温度域ロータの部分に使用することができる。BGで示されているBグループは、使用可能な温度域が675℃未満であり、15トン以下の鋼塊までなら製造できる領域である。このBグループに含まれるNi基合金は、高温度域ロータの部分に使用することができる。CGで示されているCグループは、使用可能な温度域が660℃未満であり、20トン以上の大型鋼塊を製造できる領域を示している。このCグループに含まれるNi基合金は中温度域ロータ及び低温度域ロータの部分に使用することができる。
【0021】
表1は、図1中に示されているNi基合金の化学成分を示したものである。図1のAグループに含まれる代表的なNi基合金はIN718である。Bグループに含まれる代表的なNi基合金はIN706である。Cグループに含まれる代表的なNi基合金はA286である。
【0022】
【表1】
【0023】
図2に、表1に示したNi基合金について、650℃におけるクリープラプチュア強度とFe含有量との関係を示した。析出強化及び固溶強化の違いによって強度に違いは出るものの、強度の最大値はFe含有量が多いほど低下する。したがって、メタル温度が高い部位に使用される材料ほど、Fe含有量を低くする必要がある。
【0024】
図3は、蒸気タービンロータの模式図をロータ内のメタル温度分布と共に示した。超高温度域部位1はメタル温度が675℃以上になる部分であり、図1のAグループに属するNi基合金を使用する。ただし、Fe含有量が多いと強度が低下するため、Fe含有量は30重量%以下にする。メタル温度が675℃以上の部位がロータ全体に占める比率は低く、5トン鋼塊で十分である。
【0025】
高温度域部位2はメタル温度が660℃以上675℃未満の部分であり図1のBグループのNi基合金を使用する。この部位はメタル温度が675℃以上の部位に比べるとロータ全体に占める割合は大きくなるが、それでも10トン以下である。したがって、図1のBグループに属するNi基合金を使用することができる。強度維持の観点から、この部位に使用されるNi基合金のFe含有量は45重量%以下にすべきであり、材料コストを高めないために下限量は30重量%以上にするのがよい。
【0026】
中温及び低温度域部位3はメタル温度が660℃未満の部分であり、図1のCグループに属するNi基合金が使用される。この部位はジャーナル部を含むため、大型鋼塊を用いる必要があるが、図1のCグループに属するNi基合金は、
20トンを超える大型鋼塊を製造可能であるので、この部位の材料に適する。強度維持と材料コスト低減の観点から、Fe含有量は45〜55重量%にするのが望ましい。なお、メタル温度が630℃を下回る部分は、12Cr鋼を用いることも可能である。
【0027】
図4(a)は、IN718とIN706とA286の3種類のNi基合金によってロータを形成した例を示している。本実施例のロータは7つの部位に分割されている。ロータは中央部を境にして左右対称になっており、左半分あるいは右半分のロータ材耐用温度とメタル温度は図示のようになっている。
【0028】
図4(b)は、IN718とIN706の2種類のNi基合金にてロータを形成した例を示している。図4(c)はIN706とA286にてロータを形成した例を示している。
【0029】
表2に示した3鋼種について、大型鋼塊を作製し鍛造及び熱処理後、切断して組織観察を行った。また、クリープ試験を行いクリープ破断した試験片の組織観察を行った。
【0030】
【表2】
【0031】
図5は、熱処理後の光学顕微鏡組織のスケッチである。従来材の鋼種1はNbCが帯状に多量に析出している。従来材の鋼種2はNbを低減しているため、鋼種1に比較するとNbCは少ない。しかし、C量が多いため、鋼種3にくらべるとNbCの析出量は多い。鋼種3は、本発明による改良材であり、Nb,C共に減量しているため、NbCの析出量が少ない。鋼種1,2及び3の結晶粒度は、それぞれ4.0,3.5,3.0 であった。図6は鋼種1,鋼種3のクリープ試験結果である。図7はクリープ破断材のTEM(透過型電子顕微鏡像)である。鋼種3では、偏析元素であるNbが2%まで低減されているにもかかわらず、高温クリープ強度が鋼種1と同等であり、クリープ破断に至るまで強化相であるγ′相が残留し、有害な相が見られない。鋼種3は、本発明において超高温度域の部位を形成するのに極めて好適である。
【0032】
【発明の効果】
本発明により、主蒸気温度が675℃以上、700℃に及ぶ蒸気タービン向けの大型のロータを実現できた。
【図面の簡単な説明】
【図1】Ni基鍛造合金を、Nb,Moによる固溶強化とAl,Tiによる析出強化の観点から分類した図。
【図2】Ni基鍛造合金のFe含有量とクリープ強度の関係を示す図。
【図3】本発明による蒸気タービンロータの模式図。
【図4(a)】本発明の実施例を示すロータの模式図。
【図4(b)】本発明の実施例を示すロータの模式図。
【図4(c)】本発明の実施例を示すロータの模式図。
【図5】Ni基合金の溶解熱処理後の光学顕微鏡組織をスケッチした図。
【図6】Ni基合金のクリープ破断試験結果を示す図。
【図7】Ni基合金のクリープ破断試験後のTEM組織をスケッチした図。
【符号の説明】
1…超高温度域部位、2…高温度域部位、3…中温及び低温度域部位。
Claims (20)
- 主蒸気温度が675℃以上である蒸気タービンに使用されるロータにおいて、前記ロータがメタル温度に応じて複数の部分に分割されて連結されており、
メタル温度が675℃以上になる部分がAl,Ti,Nb,Mo,Cr及び
Feを含み、残部がNi及び不純物よりなり、AlとTiとNb及びMoの含有量が1.33 ×(Al重量%+Ti重量%)+8<(Nb重量%+Mo重量%)<1.33 ×(Al重量%+Ti重量%)+12の関係にあり、Feの含有量が30重量%以下、Crの含有量が10〜24重量%よりなるNi基合金により形成されていることを特徴とする蒸気タービンロータ。 - 請求項1において、メタル温度が675℃以上になる部分がNi量50〜55重量%,Cr量17〜21重量%,Ti量0.65〜1.15重量%,Nb+Ta量4.75〜5.50重量%,Al量0.2〜0.8重量%,Mo2.8〜3.3重量%,C量0.05 重量%以下残部がFeからなるNi基合金により形成されていることを特徴とする蒸気タービンロータ。
- 請求項1において、メタル温度が675℃以上になる部分が前記Ni基合金の鍛造材により形成されていることを特徴とする蒸気タービンロータ。
- 異種の材料よりなる分割ロータを軸方向に連結して形成してなるロータであって、主蒸気温度が675℃以上の蒸気タービンに使用されるものにおいて、
メタル温度が675℃以上の部分とメタル温度が660〜675℃の部分及びメタル温度が660℃未満の部分によりそれぞれの分割ロータを形成し、
メタル温度が675℃以上となる部分を形成する分割ロータをAl,Ti,Nb,Mo,Cr及びFeを含み、残部がNi及び不純物よりなり、AlとTiとNb及びMoの含有量が1.33 ×(Al重量%+Ti重量%)+8<(Nb重量%+Mo重量%)<1.33 ×(Al重量%+Ti重量%)+12の関係にあり、Feの含有量が30重量%以下、Crの含有量が10〜24重量%よりなるNi基合金によって形成し、
メタル温度が660〜675℃となる部分を形成する分割ロータをAl,Ti,Nb,Mo,Cr及びFeを含み、残部がNi及び不純物よりなり、AlとTiとNb及びMoの含有量が1.33 ×(Al重量%+Ti重量%)+4<(Nb重量%+Mo重量%)<1.33 ×(Al重量%+Ti重量%)+8の関係にあり、Feの含有量が30〜45重量%、Crの含有量が14〜18重量%よりなるNi基合金によって形成したことを特徴とする蒸気タービンロータ。 - 請求項4において、メタル温度が660〜675℃となる部分を形成する分割ロータがFe量35〜45重量%,Cr量14〜18重量%,Ti量1.5〜2.0重量%,Nb量2.5〜3.0重量%,Al量0.1〜0.5重量% ,C量0.05重量%以下残部がNiおよび不純物よりなるNi基合金の鍛造材によって形成されていることを特徴とする蒸気タービンロータ。
- 請求項4において、メタル温度が660℃未満の部分を形成する分割ロータがAl,Ti,Nb,Mo,Cr及びFeを含み、残部がNi及び不純物よりなり、AlとTiとNb及びMoの含有量が1.33 ×(Al重量%+Ti重量%)+2<(Nb重量%+Mo重量%)<1.33 ×(Al重量%+Ti重量%)+4の関係にあり、Feの含有量が45〜60重量%、Crの含有量が14〜16重量%よりなるNi基合金により形成されていることを特徴とする蒸気タービンロータ。
- 請求項6において、メタル温度が660℃未満の部分を形成する分割ロータがA286よりなるNi基合金の鍛造材によって形成されていることを特徴とする蒸気タービンロータ。
- 請求項4において、分割された複数の部分がそれぞれ隣接した部分と冶金的結合及び機械的結合のいずれかにより連結されていることを特徴とする蒸気タービンロータ。
- 請求項4において、メタル温度660℃未満の部分が更にメタル温度630℃以上の部分とメタル温度が630℃を下回る部分とに分割され、メタル温度が
630℃以上の部分を形成する分割ロータがAl,Ti,Nb,Mo,Cr及びFeを含み、残部がNi及び不純物よりなり、AlとTiとNb及びMoの含有量が1.33 ×(Al重量%+Ti重量%)+2<(Nb重量%+Mo重量%)<1.33 ×(Al重量%+Ti重量%)+4の関係にあり、Feの含有量が
45〜60重量%、Crの含有量が14〜16重量%よりなるNi基合金の鍛造材により形成されていることを特徴とする蒸気タービンロータ。 - 請求項9において、メタル温度が630℃以上の部分を形成する分割ロータがNi量23〜29重量%,Cr量が14〜16重量%,Mo量が1.0〜1.5重量%,Al量が0.1〜0.3重量%,Ti量が0.7〜1.3重量%,Mn量が
1.0〜1.5重量%,Si量が0.25〜0.75重量%,C量が0.03〜0.07重量%、残部のFeおよび不純物よりなるNi−Fe基合金の鍛造材により形成されていることを特徴とする蒸気タービンロータ。 - 請求項9において、メタル温度が630℃を下回る部分を形成する分割ロータが12Cr鋼よりなる鍛造材により形成されていることを特徴とする蒸気タービンロータ。
- 請求項9において、メタル温度が630℃以上の部分を形成する分割ロータとメタル温度が630℃を下回る部分を形成する分割ロータとが冶金的結合及び機械的結合のいずれかにより連結されていることを特徴とする蒸気タービンロータ。
- 主蒸気温度が675℃以上の蒸気タービンに使用され、異種の材料よりなる分割ロータを軸方向に連結することによって形成されたロータにおいて、
メタル温度が675℃以上になる部分をもって分割ロータの1つが形成され、該分割ロータがFe量35〜45重量%,Cr量14〜18 重量%,Ti量1.5〜2.0重量%,Nb量1.8〜2.2重量%,Al量1.0〜1.25重量%,C量0.05 重量%以下、残部がNi及び不純物よりなり、γ′相により析出強化されたNi基合金の鍛造材により形成されたことを特徴とする蒸気タービンロータ。 - 請求項13において、メタル温度が660℃〜675℃の部分が更に1つの分割ロータを形成し、該分割ロータがAl,Ti,Nb,Mo,Cr及びFeを含み、残部がNi及び不純物よりなり、AlとTiとNb及びMoの含有量が1.33×(Al重量%+Ti重量%)+4<(Nb重量%+Mo重量%)<1.33 ×(Al重量%+Ti重量%)+8の関係にあり、Feの含有量が30〜45重量%、Crの含有量が14〜18重量%よりなるNi基合金によって形成されたことを特徴とする蒸気タービンロータ。
- 請求項14において、メタル温度が660℃未満の部分が更に1つの分割ロータを形成し、該分割ロータがAl,Ti,Nb,Mo,Cr及びFeを含み、残部がNi及び不純物よりなり、AlとTiとNb及びMoの含有量が1.33 ×(Al重量%+Ti重量%)+2<(Nb重量%+Mo重量%)<1.33 ×
(Al重量%+Ti重量%)+4の関係にあり、Feの含有量が45〜60重量%、Crの含有量が14〜16重量%よりなるNi基合金によって形成されたことを特徴とする蒸気タービンロータ。 - 請求項14において、メタル温度が660℃未満の部分のうちメタル温度が
630℃以上の部分をもって1つの分割ロータが形成され、該分割ロータがAl,Ti,Nb,Mo,Cr及びFeを含み、残部がNi及び不純物よりなり、
AlとTiとNb及びMoの含有量が1.33 ×(Al重量%+Ti重量%)+2<(Nb重量%+Mo重量%)<1.33 ×(Al重量%+Ti重量%)+4の関係にあり、Feの含有量が45〜60重量%、Crの含有量が14〜16重量%よりなるNi基合金によって形成されたことを特徴とする蒸気タービンロータ。 - 請求項16において、メタル温度が630℃以上の部分を形成する分割ロータがA286よりなるNi基合金の鍛造材により形成されていることを特徴とする蒸気タービンロータ。
- 請求項16において、メタル温度630℃未満の部分を形成する分割ロータが12Cr鋼よりなる鍛造材によって形成されていることを特徴とする蒸気タービンロータ。
- 主蒸気温度が675℃以上であり、重量が10トン以上のロータを備えた蒸気タービンにおいて、
メタル温度に応じて複数個に分割され軸方向に連結されて一体に形成された前記ロータを有し、
メタル温度が675℃以上となる部分を形成する分割ロータを有し、該分割ロータがAl,Ti,Nb,Mo,Cr及びFeを含み、残部がNi及び不純物よりなり、AlとTiとNb及びMoの含有量が1.33 ×(Al重量%+Ti重量%)+8<(Nb重量%+Mo重量%)<1.33 ×(Al重量%+Ti重量%)+12の関係にあり、Feの含有量が30重量%以下、Crの含有量が10〜24重量%よりなるNi基合金によって形成されていることを特徴とする蒸気タービン。 - 請求項19において、メタル温度660℃以上675℃未満の部分を形成する分割ロータを有し、該分割ロータがAl,Ti,Nb,Mo,Cr及びFeを含み、残部がNi及び不純物よりなり、AlとTiとNb及びMoの含有量が1.33×(Al重量%+Ti重量%)+4<(Nb重量%+Mo重量%)<1.33 ×(Al重量%+Ti重量%)+8の関係にあり、Feの含有量が30〜45重量%、Crの含有量が14〜18重量%よりなるNi基合金によって形成されていることを特徴とする蒸気タービン。
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