JP2004033497A - 炭酸ガス徐放装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】容器と、容器を密閉する蓋と、一端が容器内で開口し他端が容器外で開口する流路と、流路を開閉する開閉弁と、前記容器と蓋により構成される密閉容器内をガスで加圧する加圧手段とを備えた炭酸ガス徐放装置であって、発生した炭酸ガスを人体の局部に効率よく供給でき、かつ十分な血行促進効果を与えることができる炭酸ガス徐放装置を提供する。
【解決手段】水を貯留する容器と、前記容器を密閉する蓋とからなり、前記密閉容器内に貯留された水に炭酸ガスを発生する発泡薬剤を投入し、容器内で発生した炭酸ガスを吐出するものであって、水と気液分離膜を介して炭酸ガスを徐放する機構を設けた。
【選択図】 図1
【解決手段】水を貯留する容器と、前記容器を密閉する蓋とからなり、前記密閉容器内に貯留された水に炭酸ガスを発生する発泡薬剤を投入し、容器内で発生した炭酸ガスを吐出するものであって、水と気液分離膜を介して炭酸ガスを徐放する機構を設けた。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、炭酸ガスによる血管拡張作用及び血液粘度低下作用等の作用を利用して、皮膚
に炭酸ガスを浴びせることにより、人体に血行促進効果を与える炭酸ガス徐放装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
人体表面の一部に装着し、人体表面とともに密閉空間を形成する簡易カバーと流通路を介して密閉空間に炭酸ガスを供給する炭酸ガス発生装置と、炭酸ガス発生装置に組み込まれ流通路を介して密閉空間にミストを供給するミスト発生装置とから構成され、炭酸ガス発生装置により発生させた炭酸ガスを人体局部へ噴射し、血行を促進させる炭酸ガス徐放装置が、特開平7−171189号に開示されている。
また、反応容器と液体を貯蔵する容器および両者を連結する導管より構成され、炭酸ガスの発生源のうちの一成分を液体の状態反応容器に貯留し、他の一成分を容器に貯留し、両者を混合したときに発生する炭酸ガスを供給するガス供給装置が特開平8−143308号に開示されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
特開平7−171189号、特開平8−143308号いずれのガス供給装置も、発生した高濃度の炭酸ガスを装置外へ噴射、供給するものである。実際、人体皮膚に炭酸ガスが経皮吸収される場合、高濃度の炭酸ガスが人体皮膚周囲に充満していれば、皮膚への炭酸ガスの吸収速度は一定となる。ところが、これらのガス供給装置は発生した炭酸ガスの噴射量を制御する機構が設けられていないため、無駄に炭酸ガスが消費され、炭酸ガスの効率的な経皮吸収が困難であった。本発明は上記問題に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、発生したガスを徐放する機構を設け、人体の局部に効率よく炭酸ガスを供給し、かつ十分な血行促進効果を与えることができる炭酸ガス徐放装置を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段および作用・効果】
上記課題を解決するために、容器と、容器を密閉する蓋と、一端が容器内で開口し他端が容器外で開口する流路と、流路を開閉する開閉弁と、前記容器と蓋により構成される密閉容器内をガスで加圧する加圧手段とを備えた炭酸ガス徐放装置において、前記流路中に気体のみ通過可能な1対の気液分離膜で水を封入した水封入室を設けた。
ここで言う気体のみ通過可能な気液分離膜とは、中空糸や活性炭やポリテトラフルオロエチレン、または撥水性処理を施したポリビニリデンフロライド、ポリエチレン、ポリプロピレンなどである。
【0005】
本発明に係る炭酸ガス徐放装置においては、炭酸ガスを徐放する機構として、炭酸ガスの液体への溶解度が圧力によって異なるという性質を利用している。一般的に、炭酸ガスの水への溶解度は圧力が高いほど高くなる。このことより、容器内の加圧された炭酸ガスは流路の容器内側の気液分離膜を介して、水封入室内の水に加圧溶解する。ここで、容器外の圧力は大気圧となっているため、水封入室内の水に加圧溶解した炭酸ガスは、容器外側に設けられた気液分離膜の膜状から、加圧下と大気圧下の溶解度の差分だけ序々に放出される。この性質を利用して、容器内の高濃度のガスを一度に噴出することがなく、必要最小限の量を徐放することができ、無駄に炭酸ガスを消費することがなく、人体の局部に効率よくガスを供給し、かつ十分な血行促進効果を得ることができる。
【0006】
本発明の好ましい態様においては、容器と、容器を密閉する蓋と、一端が容器内で開口し他端が容器外で開口する流路と、流路を開閉する開閉弁と、前記容器と蓋により構成される密閉容器内に貯留される貯留水にガスを加圧溶解させる加圧手段とを備えた炭酸ガス徐放装置において、前記流路中に気体のみ通過可能な気液分離膜と、前記流路の前記容器内で延在する部分は柔軟なチューブを有し、流路の前記一端を形成するチューブの先端近傍に錘とを設けた。
ここで言うチューブの先端近傍に錘とを設けたとは、錘が流路の前記一端を形成するチューブの先端が水没すれば、チューブの最先端でなく、チューブ先端近傍の側面の設けてもよいし、チューブを水より比重の大きい材料で形成することによって、チューブ自体に錘の機能を持たせてもよい。チューブの最先端に錘を形成する場合、錘は、多孔質セラミック、高比重樹脂焼結体等の多孔質体、樹脂焼結体と重量物の結合体、目の細かな金網などで構成される。
【0007】
本発明に係る炭酸ガス徐放装置においては、容器内に加圧された炭酸ガスと貯留水が封入されている場合の炭酸ガス徐放装置である。請求項1記載の発明と同様に、炭酸ガスの液体への溶解度差を利用して、炭酸ガスを徐放する機構であるが、前記流路の容器内で延在する部分は柔軟なチューブを有し、流路の前記一端を形成するチューブの先端近傍に錘が設けられているため、容器内で開口する流路は常に容器内の貯留水に水没する。このため炭酸ガス徐放装置をどの向きで使用しても容器内で開口する流路が水没しているため容器内の加圧された炭酸ガスが一度に容器外に噴出されることがない、使用者の使い勝手の良い炭酸ガス徐放装置を提供することができる。
【0008】
本発明の好ましい態様においては、容器と、容器を密閉する蓋と、一端が容器内で開口し他端が容器外で開口する流路と、流路を開閉する開閉弁と、前記容器と蓋により構成される密閉容器内に貯留される貯留水にガスを加圧溶解させる加圧手段とを備えた炭酸ガス徐放装置において、前記流路中に流路を流れる水量を略一定に自動調節する定流量弁と、前記流路により容器と連通し容器から吐出された貯留水を再び貯留するタンクと、一端がタンク内で開口し他端がタンク外で開口する通気流路とを備えた。
【0009】
本発明に係る炭酸ガス徐放装置においては、容器内の加圧された貯留水は定流量弁を介してタンクへ送水される。この際、定流量弁から吐水された貯留水のみがタンク内で大気圧下まで減圧される。ここで、減圧され、溶解しきれなくなった炭酸ガスのみが容器外へ吐出される構成となっている。よって、定流量弁と容器内の圧力の設定により吐出するガスの量を調節することができるため、使用者の好みの量で長時間、安定してガスを徐放することができる。
【0010】
本発明の好ましい態様においては、前記通気流路の前記タンク内で延在する部分は柔軟なチューブを有し、通気流路の前記一端を形成するチューブの先端の近傍に浮体が取り付けられてた。
【0011】
本発明に係る炭酸ガス徐放装置においては、タンク内で発生した炭酸ガスのみを吐出するものである。よって通気流路内にタンク内の貯留水が入ると、通気流路内に水がたまってしまい炭酸ガスの吐出が困難になるばかりでなく、炭酸ガスの徐放量も変化してしまう。ここで、通気流路のタンク内で延在する部分は柔軟なチューブを有し、通気流路の一端を形成するチューブの先端近傍に浮体がとりつけられているため、チューブの一端が没水するのを防止することができ、通気流路内に貯留水が入らず、確実に一定の流量で炭酸ガスを吐出することができる。
【0012】
本発明の好ましい態様においては、前記開閉弁と前記定流量弁は前記流路中に設けられ、前記開閉弁は前記定流量弁よりも下流側に設けられている。
本発明に係る炭酸ガス徐放装置においては、供給する炭酸ガスは貯留水を減圧することにより発生したものである。また、吐水時には開閉弁と定流量弁が主な減圧部となる。ここで開閉弁が定流量弁の上流側にある場合は、減圧効果により開閉弁近傍で発生した炭酸ガスと貯留水が定流量弁を通過することとなる。炭酸ガスと貯留水が混合したものが定流量弁を通過すると、炭酸ガスの気泡の影響により定流量弁の定流量機能がうまくはたらかない。ここで、開閉弁を定流量弁の下流側に設けることで、定流量弁には炭酸ガスの混入した貯留水が通水されることがなくなるため、一定の流量で炭酸ガスを供給することができる。
【0013】
本発明の好ましい態様においては、前記容器外で開口する流路の先端に気液分離膜と、気液分離膜を覆うカバーを設け、前記カバーの位置を調節することにより気体の通過膜面積を調節可能にした。
本発明に係る炭酸ガス徐放装置においては、炭酸ガスは水封入室内の水および容器内の水に接する気液分離膜を介して吐出されるため、炭酸ガス徐放量は気液分離膜のガス通過膜面積により変化する。よって気液分離膜を覆うカバーを設け、前記カバーの位置を調節することにより気体の通過膜面積を調節可能にすることにより、ガスの徐放量を制御できるため、使用者の所望の態様でガスを供給することができる。
【0014】
本発明の好ましい態様においては、前記気液分離膜の前記流路および通気流路下流側に膜保護板を設けた。
本発明に係る炭酸ガス徐放装置においては、加圧された炭酸ガスを水および貯留水と気液分離膜を介して徐放するため、気液分離膜には、容器内の圧力に相当する加重がかかる。ここで、気液分離膜の流路および通気流路下流側に膜保護板を設けたことにより、気液分離膜に圧力がかかっても膜が破損することがないため、一気に加圧された炭酸ガスや貯留水が放出することがなく、安全に、かつ安定して炭酸ガスを供給することができる。
【0015】
本発明の好ましい態様においては、前記流路および通気流路他端に皿状のガス保持部を設けた。
通常、高濃度の炭酸ガスを皮膚に直接噴射する装置を使用しても、皮膚の周囲が開放状態になっているので、炭酸ガスの効率的な経皮吸収が困難であった。流路および通気流路他端に皿状のガス保持部を設けたことにより、供給された炭酸ガスはガス保持部内に充満するため、ガス保持部内の血行を促進したい患部付近の炭酸ガス濃度は飛躍的に高くなる。よって少ない炭酸ガスの徐放量で効率よく患部の血行を促進することができる。
【0016】
本発明の好ましい態様においては、前記タンクは人体表面の局部に装着し、人体表面とともに密閉空間部を形成する形状となっており、容器および蓋よりも熱伝導率の高い部材で構成されている。
一般に、炭酸ガスを経皮吸収させる方法とは別に、患部を温めることにより、血液を拡張したり、血液の粘度を低下したりなどして、血行を促進する方法が知られている。本発明に係る炭酸ガス徐放装置においては、タンクが人体表面の局部に装着する構成であり、かつ熱伝導率の高い部材からなることにより、貯留水としてお湯を用いることで、タンクから人体皮膚へ熱が伝導され、炭酸ガスによる血行促進効果と、温熱による血行促進効果の相乗効果により、より血行促進効果を高めることができる。
【0017】
本発明の好ましい態様においては、流路および通気流路の前記他端の近傍に複数の可撓性突起が配設されている。
このことにより、患部は可撓性突起により刺激されるため、炭酸ガスの経皮吸収による血行促進効果と、突起の刺激による血行促進効果の相乗効果により、より効率よく血行を促進することができる。
【0018】
本発明の好ましい態様においては、前記加圧手段は、貯留水と反応してガスを発生させる発泡剤である。
請求項2〜10記載の炭酸ガス徐放装置の炭酸ガス徐放量は、主に気液分離膜の通過ガス面積と、容器内圧力により決定される。容器内の加圧手段として発泡剤を用いることで、発泡剤の投入量を変化させることにより、容易に容器内圧力を調整することができるため、容易に炭酸ガスの徐放量も調節することが可能となる。よって、使用者が好みの態様において患部に炭酸ガスを噴射することができる。また、ガスボンベなどど異なり、装置を使用する直前に容器内を加圧すればよいため、持ち運ぶ再に、容器などが衝撃等により破裂したり、内容物が噴射したりする恐れがない安全な炭酸ガス徐放装置を提供することができる。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、図面に示す実施例に基づいて本発明を説明すると、図1は本発明炭酸ガス徐放装置の第1の実施例を示す断面図、図2は本発明炭酸ガス徐放装置の第2の実施例を示す断面図、図3は本発明炭酸ガス徐放装置の第3の実施例を示す断面図、図4は本発明炭酸ガス徐放装置の第4の実施例を示す断面図、図5は本発明の第4の実施例に係るノズル先端部の断面図、図6は本発明の第4の実施例に係るノズル先端部の正面図、図7は本発明の実施例に係る炭酸ガス徐放装置が備えるノズルの先端部の斜視図である。
【0020】
図1に本発明の第1の実施例に係る炭酸ガス徐放装置を説明する。
図1に示すように、本実施例にかかる人体局部ガス装置は、容器1と、容器1と協働して密閉空間を形成する蓋2とを備えており、密閉容器内には加圧された炭酸ガスが充填されている。また、一端が容器1内で開口し、他端が蓋2外で開口する流路3を備えており、流路3の蓋2内で延在する部分を開閉する開閉弁4と、開閉弁4を手動操作するための操作スイッチ5が蓋2に取付られている。また、前記流路3中に気体のみ通過可能な1対の気液分離膜6で区画された水封入室7が設けられ、水封入室7内には水が封入されている。さらに、気液分離膜6の流路3の下流側に気液分離膜6の破損を防止する膜保護板8と、流路3他端に皿状のガス保持部9が配設されている。
【0021】
次に炭酸ガス徐放装置の作動を説明する。
本発明に係る炭酸ガス徐放装置は蓋2と容器1とで形成される密閉容器内に炭酸ガスが加圧充填されている。使用者はガス保持部9を所望の身体部位へ差し向け、操作スイッチ5を押して開閉弁4を開く。すると、加圧充填された炭酸ガスは流路3に流入し、流路3内に配設された気液分離膜6を通過して水封入室7内に貯留された水に溶解する。ここで、炭酸ガスの水への溶解度は水に対する圧力によって決定され、圧力が高ければ高いほど水への溶解度も高くなることが知られている。よって、水封入室7内の水には、水封入室7の上流側に配置された気液分離膜6を介して密閉容器内に充填された炭酸ガスのガス圧に応じた量の炭酸ガスが溶解する。また、水封入室下流側は、流路3、開閉弁4、ガス保持部9を介して大気開放状態となっており、大気圧下では容器加圧下よりも炭酸ガスの水への溶解度が低くなっている。このため、水封入室7の下流側に配置された気液分離膜6から密閉容器内の圧力と大気圧との差圧分の大気圧下で溶解しきれない炭酸ガスが徐放される。このように、圧力に応じた炭酸ガスの水への溶解度の差を利用して、容器内の高濃度のガスを一度に噴出することなく、必要最小限の量を徐放し、無駄に炭酸ガスを消費することがなく、身体部位の血行促進効果を得ることができる。
また、流路3の容器外開口部にはガス保持部9が設けられているため、徐放された炭酸ガスはガス保持部内に充満する。このため、ガス保持部内の血行を促進したい身体部位付近の炭酸ガス濃度を飛躍的に高めることができ、少ない炭酸ガスの徐放量でさらに効率よく身体部位の血行を促進することができる。
ここで、本発明に係る炭酸ガス徐放装置においては、加圧された炭酸ガスを水および貯留水と気液分離膜6を介して徐放するため、気液分離膜6には容器1内の圧力に相当する加重がかかるが、前記気液分離膜6の前記流路3下流側に膜保護板8が設けられているため、気液分離膜6が容器1内の圧力によって破損することがなく、加圧された炭酸ガスを安全に、かつ一定の流量で供給することができる。
【0022】
図2に本発明の第2の実施例に係る炭酸ガス徐放装置を説明する。
図2に示すように、本実施例にかかる炭酸ガス徐放装置は、水を貯留する容器1と、容器1と協働して密閉空間を形成する蓋2とを備えている。また、一端が容器1内で開口し、他端が蓋2外で開口する流路3を備えており、流路3の蓋2内で延在する部分を開閉する開閉弁4と、開閉弁4を手動操作するための操作スイッチ5が蓋2に取付られている。また、前記流路3中に気体のみ通過可能な気液分離膜6と、気液分離膜6の流路3の下流側に気液分離膜6の破損を防止する膜保護板8とが設けられている。さらに、流路3の容器1内で延在する部分は柔軟なチューブ10を有している。流路3の前記一端を形成するチューブ10の一端の近傍に、多孔質セラミック、高比重樹脂焼結体等の多孔質体、樹脂焼結体と重量物の結合体、目の細かな金網などで構成された錘11が取り付けられている。チューブ10の他端はフタ2に固定され、通水路3の蓋2内で延在する部分に連通している。
【0023】
次に炭酸ガス徐放装置の作動を説明する。
使用者は蓋2を容器1から取り外し、容器1に水を入れ、次いでガスを発生させる発泡薬剤を容器1に投入し、蓋2により容器1を施蓋して容器1を密閉する。発泡薬剤と水とが反応して炭酸ガスが発生する。炭酸ガスは容器1内の空気層に合流し、空気層の圧力を上昇させ、容器1内部を加圧すると共に容器1内の水に溶解する。容器1内の水に炭酸ガスが充分に溶解したころに、使用者はノズル先端部を所望の身体部位へ差し向け、操作スイッチ5を押して開閉弁4を開く。すると、開閉弁4を開くことによって、容器は大気開放された状態となる。ここで、大気圧下では容器加圧下よりも炭酸ガスの水への溶解度が低くなっている。このため、流路3中に配置された気液分離膜6を介して容器1内の圧力と大気圧との差圧分の大気圧下で溶解しきれない炭酸ガスが容器1内の水から徐放される。このように、圧力に応じた炭酸ガスの水への溶解度の差を利用して、容器内の炭酸ガスを一度に噴出することなく、必要最小限の量を徐放し、身体部位の血行促進効果を得ることができる。
また、前記流路3の容器1内で延在する部分は柔軟なチューブ10を有し、流路3の前記一端を形成するチューブ10の先端近傍に錘11が設けられているため、容器内で開口する流路3は常に容器1内の水に水没した状態となる。このため炭酸ガス徐放装置をどの向きで使用しても容器1内で開口する流路3が水没しているため容器内の加圧された炭酸ガスが一度に容器1外に噴出されることがない、使用者の使い勝手の良い炭酸ガス徐放装置を提供することができる。
【0024】
図3に本発明の第3の実施例に係る炭酸ガス徐放装置を説明する。
図3に示すように、本実施例にかかる炭酸ガス徐放装置は、水および発泡薬剤を貯留する容器1と、容器1と協働して密閉空間を形成する蓋2とを備えている。また、蓋2内に
一端が容器1内で開口し、他端が容器から吐出された貯留水を再び貯留するタンク12内で開口する流路3が設けられており、流路3中に定流量弁13と開閉弁4が設けられ、前記開閉弁4は前記定流量弁13よりも下流側に設けられている。また、一端がタンク12内で開口し、他端がタンク12外で開口する通気流路14が設けられ、通気流路14のタンク12内で延存する部分は柔軟なチューブを有し、通気流路14の前記一端を形成するチューブの一端の近傍に浮体15が取付られている。ここで、前記タンク12は人体表面の局部に装着し、人体表面とともに密閉空間部を形成する形状となっており、容器1および蓋2よりも熱伝導率の高い部材で形成されている。
【0025】
次に炭酸ガス徐放装置の作動を説明する。
使用者は蓋2を容器1から取り外し、容器1に水を入れ、次いでガスを発生させる発泡薬剤を容器1に投入し、蓋2により容器1を施蓋して容器1を密閉する。すると、発泡薬剤と水とが反応して炭酸ガスが発生する。炭酸ガスは容器1内の水に溶解すると共に、容器1内の空気層に合流し、空気層の圧力を上昇させ、容器1内部を加圧する。容器1内の内部に充分な圧力が得られたころに、タンク12を所望の身体部位に押し当て、操作スイッチ5を押して開閉弁4を開く。加圧された水は流路3内に流入し、定流量弁13を通過し、略一定流量に調節され、タンク12内に流入する。ここで、タンク12内は通気流路14を介してタンク12外と連通しているため、タンク12内の水は減圧され、ガスが発生する。このガスが通気流路14を通って所望の人体部位に徐放される。
【0026】
ここで、定流量弁13から吐水された水のみがタンク12内で減圧され、減圧された水から発生したガスのみを吐出する構成となっているため、定流量弁13の設定により長時間安定してガスを供給することができる。また、通気流路14を形成するタンク12内で延在するチューブの一端の近傍に浮体15が取り付けられているためタンク12内の通気流路14の先端が水に水没することがなく確実に発生したガスを吐水することができる。
また、本発明に係る炭酸ガス徐放装置においては、供給する炭酸ガスは容器1内の水を減圧することにより発生したものである。開閉弁4と定流量弁13が主な減圧部となり、開閉弁4および定流量弁13近傍で炭酸ガスの気泡が発生する。ここで開閉弁4が定流量弁13の上流側にある場合は、減圧効果により開閉弁4近傍で発生した炭酸ガスと水が定流量弁13を通過することとなる。炭酸ガスと水が混合したものが定流量弁13を通過すると、炭酸ガスの気泡の影響により定流量弁13の定流量機能がうまくはたらかない。本発明に係る炭酸ガス徐放装置においては開閉弁4を定流量弁13の下流側に設けているため、定流量弁13には炭酸ガスの混入水が通水されることがなく、一定の流量で炭酸ガスを供給することができる。
また、一般に、炭酸ガスを経皮吸収させる方法とは別に、患部を温めることにより、血液を拡張したり、血液の粘度を低下したりなどして、血行を促進する方法が知られている。本発明に係る炭酸ガス徐放装置においては、タンクが人体表面の局部に装着する構成であり、かつ熱伝導率の高い部材からなることにより、貯留水としてお湯を用いることで、タンクから人体皮膚へ熱が伝導され、炭酸ガスによる血行促進効果と、温熱による血行促進効果の相乗効果により、より血行促進効果を高めることができる。
【0027】
図4に本発明の第4の実施例に係る炭酸ガス徐放装置を説明する。
図4に示すように、本実施例にかかる炭酸ガス徐放装置は、水および発泡薬剤を貯留する容器1と、容器1と協働して密閉空間を形成する蓋2とを備えている。蓋は開閉弁4と操作スイッチ5、および一端が容器1内で開口し、他端が蓋2外で開口する流路3を備えている。また、流路3は容器1外で延在する部分を有し、延在する部分は柔軟な弾性部材16とノズル17からなる。 また図5、図6に示すように、ノズル17の先端部には気液分離膜6と気液分離膜6を覆うカバー18が設けられている。カバー18にはカバー開口19が設けられておりノズル17先端部との接続のために備えられているネジ20を中心に回転可能ある。このことより、カバー18を回転させることで、気液分離膜6の開口面積21を自在に調節することが可能となる。
【0028】
次に炭酸ガス徐放装置の作動を説明する。
使用者は蓋2を容器1から取り外し、容器1に水を入れ、次いでガスを発生させる発泡薬剤を容器1に投入し、蓋2により容器1を施蓋して密閉する。すると、発泡薬剤と水とが反応して炭酸ガスが発生する。発生した炭酸ガスは容器1内の水に溶解すると共に、容器1内の空気層に合流し、空気層の圧力を上昇させ、容器1内部を加圧する。次いで、ノズル17の先端のカバー18を回転させて気液分離膜6の開口面積21を決定する。容器1内の内部に充分な圧力が得られたころに、使用者はノズル17先端部のカバー開口部19を所望の身体部位へ差し向け、操作スイッチ5を押して開閉弁4を開く。すると、加圧された水は流路3を介してノズル17内の気液分離膜6まで流入する。ここで、気液分離膜6を介して容器1内の圧力と大気圧との差圧分の大気圧下で溶解しきれない炭酸ガスがカバー18により決定された気液分離膜6の開口面積21においてカバー開口19から徐放される。ここで、炭酸ガスは、容器1内の圧力と大気圧差圧により徐放されることは前述したが、炭酸ガスの徐放量は、水を介して炭酸ガスが徐放されるため、大気と接触する気液分離膜面積により決定される。本発明による炭酸ガス徐放装置は図5、6に示すようにノズル17の先端部に設けられた気液分離膜6を覆うカバー18を設け、カバー18の位置を調節することで炭酸ガスの通過膜面積を調節可能としたため、使用者が自由にガスの供給量を制御することができる、使い勝手のよい炭酸ガス徐放装置を提供することができる。
【0029】
図7に示すように、ノズル17の先端部に、且つカバー開口19の近傍に、円錐状、ブラシ状その他任意の形態の複数の可撓性突起22を取り付けても良い。カバー開口19を可撓性突起22の先端に配設しても良い。炭酸ガス徐放装置を用いて頭皮の血行を促進させる場合、可撓性突起22により頭皮が刺激されるため、炭酸ガスによる効果と頭皮刺激による相乗効果で頭皮の血行を促進することができる。またカバー開口19を可撓性突起22の先端に配設すると、カバー開口19が頭皮に接近するため、炭酸ガスが頭皮への経皮吸収されやすくなる。
【0030】
また、炭酸ガス徐放装置の炭酸ガス徐放量は、主に気液分離膜の通過ガス面積と、容器内圧力により決定されることは前述したが、容器内の加圧手段として発泡剤を用いることで、発泡剤の投入量を変化させることにより、容易に容器内圧力を調整することができるため、容易に炭酸ガスの徐放量も調節することが可能となる。よって、使用者が好みの態様において患部に炭酸ガスを噴射することができる。また、ガスボンベなどど異なり、装置を使用する直前に容器内を加圧すればよいため、持ち運ぶ再に、容器などが衝撃等により破裂したり、内容物が噴射したりする恐れがない安全な炭酸ガス徐放装置を提供することができる。
【0031】
炭酸ガスを発生させる発泡剤の成分として炭酸塩と有機酸があるが、炭酸塩と有機酸の例を以下に列記する。
炭酸塩:ナトリウム、カリウム、リチウム、ルビジウムなどのアルカリ金属の炭酸塩または炭酸水素塩
有機酸:クエン酸、リンゴ酸、酒石酸、コハク酸、フマル酸等の有機酸、またはこれらの混合物。酸性リン酸ナトリウムもしくはカリウムを含む他の酸、またはそれらの混合物でもよい。
【発明の効果】
【0032】
上記から分かるように、本発明に係る炭酸ガス徐放装置は容器内で発生した炭酸ガスを水と気液分離膜を介して徐放するといったシンプルな機構を設けたため、安価であり、且つ人体の局部に効率よく炭酸ガスを供給し、かつ十分な血行促進効果を与えることができる炭酸ガス徐放装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明炭酸ガス徐放装置の第1の実施例を示す断面図である。
【図2】本発明炭酸ガス徐放装置の第2の実施例を示す断面図である。
【図3】本発明炭酸ガス徐放装置の第3の実施例を示す断面図である。
【図4】本発明炭酸ガス徐放装置の第4の実施例を示す断面図である。
【図5】本発明の第4の実施例に係るノズル先端部の断面図である。
【図6】本発明の第4の実施例に係るノズル先端部の正面図である。
【図7】本発明の実施例に係る炭酸ガス徐放装置が備えるノズルの先端部の斜視図である。
【符号の説明】
1 容器
2 蓋
3 流路
4 開閉弁
5 操作スイッチ
6 気液分離膜
7 水封入室
8 膜保護板
9 ガス保持部
10 チューブ
11 錘
12 タンク
13 定流量弁
14 通気流路
15 浮体
16 弾性部材
17 ノズル
18 カバー
19 カバー開口
20 ネジ
21 開口面積
22 可撓性突起
【発明の属する技術分野】
本発明は、炭酸ガスによる血管拡張作用及び血液粘度低下作用等の作用を利用して、皮膚
に炭酸ガスを浴びせることにより、人体に血行促進効果を与える炭酸ガス徐放装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
人体表面の一部に装着し、人体表面とともに密閉空間を形成する簡易カバーと流通路を介して密閉空間に炭酸ガスを供給する炭酸ガス発生装置と、炭酸ガス発生装置に組み込まれ流通路を介して密閉空間にミストを供給するミスト発生装置とから構成され、炭酸ガス発生装置により発生させた炭酸ガスを人体局部へ噴射し、血行を促進させる炭酸ガス徐放装置が、特開平7−171189号に開示されている。
また、反応容器と液体を貯蔵する容器および両者を連結する導管より構成され、炭酸ガスの発生源のうちの一成分を液体の状態反応容器に貯留し、他の一成分を容器に貯留し、両者を混合したときに発生する炭酸ガスを供給するガス供給装置が特開平8−143308号に開示されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
特開平7−171189号、特開平8−143308号いずれのガス供給装置も、発生した高濃度の炭酸ガスを装置外へ噴射、供給するものである。実際、人体皮膚に炭酸ガスが経皮吸収される場合、高濃度の炭酸ガスが人体皮膚周囲に充満していれば、皮膚への炭酸ガスの吸収速度は一定となる。ところが、これらのガス供給装置は発生した炭酸ガスの噴射量を制御する機構が設けられていないため、無駄に炭酸ガスが消費され、炭酸ガスの効率的な経皮吸収が困難であった。本発明は上記問題に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、発生したガスを徐放する機構を設け、人体の局部に効率よく炭酸ガスを供給し、かつ十分な血行促進効果を与えることができる炭酸ガス徐放装置を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段および作用・効果】
上記課題を解決するために、容器と、容器を密閉する蓋と、一端が容器内で開口し他端が容器外で開口する流路と、流路を開閉する開閉弁と、前記容器と蓋により構成される密閉容器内をガスで加圧する加圧手段とを備えた炭酸ガス徐放装置において、前記流路中に気体のみ通過可能な1対の気液分離膜で水を封入した水封入室を設けた。
ここで言う気体のみ通過可能な気液分離膜とは、中空糸や活性炭やポリテトラフルオロエチレン、または撥水性処理を施したポリビニリデンフロライド、ポリエチレン、ポリプロピレンなどである。
【0005】
本発明に係る炭酸ガス徐放装置においては、炭酸ガスを徐放する機構として、炭酸ガスの液体への溶解度が圧力によって異なるという性質を利用している。一般的に、炭酸ガスの水への溶解度は圧力が高いほど高くなる。このことより、容器内の加圧された炭酸ガスは流路の容器内側の気液分離膜を介して、水封入室内の水に加圧溶解する。ここで、容器外の圧力は大気圧となっているため、水封入室内の水に加圧溶解した炭酸ガスは、容器外側に設けられた気液分離膜の膜状から、加圧下と大気圧下の溶解度の差分だけ序々に放出される。この性質を利用して、容器内の高濃度のガスを一度に噴出することがなく、必要最小限の量を徐放することができ、無駄に炭酸ガスを消費することがなく、人体の局部に効率よくガスを供給し、かつ十分な血行促進効果を得ることができる。
【0006】
本発明の好ましい態様においては、容器と、容器を密閉する蓋と、一端が容器内で開口し他端が容器外で開口する流路と、流路を開閉する開閉弁と、前記容器と蓋により構成される密閉容器内に貯留される貯留水にガスを加圧溶解させる加圧手段とを備えた炭酸ガス徐放装置において、前記流路中に気体のみ通過可能な気液分離膜と、前記流路の前記容器内で延在する部分は柔軟なチューブを有し、流路の前記一端を形成するチューブの先端近傍に錘とを設けた。
ここで言うチューブの先端近傍に錘とを設けたとは、錘が流路の前記一端を形成するチューブの先端が水没すれば、チューブの最先端でなく、チューブ先端近傍の側面の設けてもよいし、チューブを水より比重の大きい材料で形成することによって、チューブ自体に錘の機能を持たせてもよい。チューブの最先端に錘を形成する場合、錘は、多孔質セラミック、高比重樹脂焼結体等の多孔質体、樹脂焼結体と重量物の結合体、目の細かな金網などで構成される。
【0007】
本発明に係る炭酸ガス徐放装置においては、容器内に加圧された炭酸ガスと貯留水が封入されている場合の炭酸ガス徐放装置である。請求項1記載の発明と同様に、炭酸ガスの液体への溶解度差を利用して、炭酸ガスを徐放する機構であるが、前記流路の容器内で延在する部分は柔軟なチューブを有し、流路の前記一端を形成するチューブの先端近傍に錘が設けられているため、容器内で開口する流路は常に容器内の貯留水に水没する。このため炭酸ガス徐放装置をどの向きで使用しても容器内で開口する流路が水没しているため容器内の加圧された炭酸ガスが一度に容器外に噴出されることがない、使用者の使い勝手の良い炭酸ガス徐放装置を提供することができる。
【0008】
本発明の好ましい態様においては、容器と、容器を密閉する蓋と、一端が容器内で開口し他端が容器外で開口する流路と、流路を開閉する開閉弁と、前記容器と蓋により構成される密閉容器内に貯留される貯留水にガスを加圧溶解させる加圧手段とを備えた炭酸ガス徐放装置において、前記流路中に流路を流れる水量を略一定に自動調節する定流量弁と、前記流路により容器と連通し容器から吐出された貯留水を再び貯留するタンクと、一端がタンク内で開口し他端がタンク外で開口する通気流路とを備えた。
【0009】
本発明に係る炭酸ガス徐放装置においては、容器内の加圧された貯留水は定流量弁を介してタンクへ送水される。この際、定流量弁から吐水された貯留水のみがタンク内で大気圧下まで減圧される。ここで、減圧され、溶解しきれなくなった炭酸ガスのみが容器外へ吐出される構成となっている。よって、定流量弁と容器内の圧力の設定により吐出するガスの量を調節することができるため、使用者の好みの量で長時間、安定してガスを徐放することができる。
【0010】
本発明の好ましい態様においては、前記通気流路の前記タンク内で延在する部分は柔軟なチューブを有し、通気流路の前記一端を形成するチューブの先端の近傍に浮体が取り付けられてた。
【0011】
本発明に係る炭酸ガス徐放装置においては、タンク内で発生した炭酸ガスのみを吐出するものである。よって通気流路内にタンク内の貯留水が入ると、通気流路内に水がたまってしまい炭酸ガスの吐出が困難になるばかりでなく、炭酸ガスの徐放量も変化してしまう。ここで、通気流路のタンク内で延在する部分は柔軟なチューブを有し、通気流路の一端を形成するチューブの先端近傍に浮体がとりつけられているため、チューブの一端が没水するのを防止することができ、通気流路内に貯留水が入らず、確実に一定の流量で炭酸ガスを吐出することができる。
【0012】
本発明の好ましい態様においては、前記開閉弁と前記定流量弁は前記流路中に設けられ、前記開閉弁は前記定流量弁よりも下流側に設けられている。
本発明に係る炭酸ガス徐放装置においては、供給する炭酸ガスは貯留水を減圧することにより発生したものである。また、吐水時には開閉弁と定流量弁が主な減圧部となる。ここで開閉弁が定流量弁の上流側にある場合は、減圧効果により開閉弁近傍で発生した炭酸ガスと貯留水が定流量弁を通過することとなる。炭酸ガスと貯留水が混合したものが定流量弁を通過すると、炭酸ガスの気泡の影響により定流量弁の定流量機能がうまくはたらかない。ここで、開閉弁を定流量弁の下流側に設けることで、定流量弁には炭酸ガスの混入した貯留水が通水されることがなくなるため、一定の流量で炭酸ガスを供給することができる。
【0013】
本発明の好ましい態様においては、前記容器外で開口する流路の先端に気液分離膜と、気液分離膜を覆うカバーを設け、前記カバーの位置を調節することにより気体の通過膜面積を調節可能にした。
本発明に係る炭酸ガス徐放装置においては、炭酸ガスは水封入室内の水および容器内の水に接する気液分離膜を介して吐出されるため、炭酸ガス徐放量は気液分離膜のガス通過膜面積により変化する。よって気液分離膜を覆うカバーを設け、前記カバーの位置を調節することにより気体の通過膜面積を調節可能にすることにより、ガスの徐放量を制御できるため、使用者の所望の態様でガスを供給することができる。
【0014】
本発明の好ましい態様においては、前記気液分離膜の前記流路および通気流路下流側に膜保護板を設けた。
本発明に係る炭酸ガス徐放装置においては、加圧された炭酸ガスを水および貯留水と気液分離膜を介して徐放するため、気液分離膜には、容器内の圧力に相当する加重がかかる。ここで、気液分離膜の流路および通気流路下流側に膜保護板を設けたことにより、気液分離膜に圧力がかかっても膜が破損することがないため、一気に加圧された炭酸ガスや貯留水が放出することがなく、安全に、かつ安定して炭酸ガスを供給することができる。
【0015】
本発明の好ましい態様においては、前記流路および通気流路他端に皿状のガス保持部を設けた。
通常、高濃度の炭酸ガスを皮膚に直接噴射する装置を使用しても、皮膚の周囲が開放状態になっているので、炭酸ガスの効率的な経皮吸収が困難であった。流路および通気流路他端に皿状のガス保持部を設けたことにより、供給された炭酸ガスはガス保持部内に充満するため、ガス保持部内の血行を促進したい患部付近の炭酸ガス濃度は飛躍的に高くなる。よって少ない炭酸ガスの徐放量で効率よく患部の血行を促進することができる。
【0016】
本発明の好ましい態様においては、前記タンクは人体表面の局部に装着し、人体表面とともに密閉空間部を形成する形状となっており、容器および蓋よりも熱伝導率の高い部材で構成されている。
一般に、炭酸ガスを経皮吸収させる方法とは別に、患部を温めることにより、血液を拡張したり、血液の粘度を低下したりなどして、血行を促進する方法が知られている。本発明に係る炭酸ガス徐放装置においては、タンクが人体表面の局部に装着する構成であり、かつ熱伝導率の高い部材からなることにより、貯留水としてお湯を用いることで、タンクから人体皮膚へ熱が伝導され、炭酸ガスによる血行促進効果と、温熱による血行促進効果の相乗効果により、より血行促進効果を高めることができる。
【0017】
本発明の好ましい態様においては、流路および通気流路の前記他端の近傍に複数の可撓性突起が配設されている。
このことにより、患部は可撓性突起により刺激されるため、炭酸ガスの経皮吸収による血行促進効果と、突起の刺激による血行促進効果の相乗効果により、より効率よく血行を促進することができる。
【0018】
本発明の好ましい態様においては、前記加圧手段は、貯留水と反応してガスを発生させる発泡剤である。
請求項2〜10記載の炭酸ガス徐放装置の炭酸ガス徐放量は、主に気液分離膜の通過ガス面積と、容器内圧力により決定される。容器内の加圧手段として発泡剤を用いることで、発泡剤の投入量を変化させることにより、容易に容器内圧力を調整することができるため、容易に炭酸ガスの徐放量も調節することが可能となる。よって、使用者が好みの態様において患部に炭酸ガスを噴射することができる。また、ガスボンベなどど異なり、装置を使用する直前に容器内を加圧すればよいため、持ち運ぶ再に、容器などが衝撃等により破裂したり、内容物が噴射したりする恐れがない安全な炭酸ガス徐放装置を提供することができる。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、図面に示す実施例に基づいて本発明を説明すると、図1は本発明炭酸ガス徐放装置の第1の実施例を示す断面図、図2は本発明炭酸ガス徐放装置の第2の実施例を示す断面図、図3は本発明炭酸ガス徐放装置の第3の実施例を示す断面図、図4は本発明炭酸ガス徐放装置の第4の実施例を示す断面図、図5は本発明の第4の実施例に係るノズル先端部の断面図、図6は本発明の第4の実施例に係るノズル先端部の正面図、図7は本発明の実施例に係る炭酸ガス徐放装置が備えるノズルの先端部の斜視図である。
【0020】
図1に本発明の第1の実施例に係る炭酸ガス徐放装置を説明する。
図1に示すように、本実施例にかかる人体局部ガス装置は、容器1と、容器1と協働して密閉空間を形成する蓋2とを備えており、密閉容器内には加圧された炭酸ガスが充填されている。また、一端が容器1内で開口し、他端が蓋2外で開口する流路3を備えており、流路3の蓋2内で延在する部分を開閉する開閉弁4と、開閉弁4を手動操作するための操作スイッチ5が蓋2に取付られている。また、前記流路3中に気体のみ通過可能な1対の気液分離膜6で区画された水封入室7が設けられ、水封入室7内には水が封入されている。さらに、気液分離膜6の流路3の下流側に気液分離膜6の破損を防止する膜保護板8と、流路3他端に皿状のガス保持部9が配設されている。
【0021】
次に炭酸ガス徐放装置の作動を説明する。
本発明に係る炭酸ガス徐放装置は蓋2と容器1とで形成される密閉容器内に炭酸ガスが加圧充填されている。使用者はガス保持部9を所望の身体部位へ差し向け、操作スイッチ5を押して開閉弁4を開く。すると、加圧充填された炭酸ガスは流路3に流入し、流路3内に配設された気液分離膜6を通過して水封入室7内に貯留された水に溶解する。ここで、炭酸ガスの水への溶解度は水に対する圧力によって決定され、圧力が高ければ高いほど水への溶解度も高くなることが知られている。よって、水封入室7内の水には、水封入室7の上流側に配置された気液分離膜6を介して密閉容器内に充填された炭酸ガスのガス圧に応じた量の炭酸ガスが溶解する。また、水封入室下流側は、流路3、開閉弁4、ガス保持部9を介して大気開放状態となっており、大気圧下では容器加圧下よりも炭酸ガスの水への溶解度が低くなっている。このため、水封入室7の下流側に配置された気液分離膜6から密閉容器内の圧力と大気圧との差圧分の大気圧下で溶解しきれない炭酸ガスが徐放される。このように、圧力に応じた炭酸ガスの水への溶解度の差を利用して、容器内の高濃度のガスを一度に噴出することなく、必要最小限の量を徐放し、無駄に炭酸ガスを消費することがなく、身体部位の血行促進効果を得ることができる。
また、流路3の容器外開口部にはガス保持部9が設けられているため、徐放された炭酸ガスはガス保持部内に充満する。このため、ガス保持部内の血行を促進したい身体部位付近の炭酸ガス濃度を飛躍的に高めることができ、少ない炭酸ガスの徐放量でさらに効率よく身体部位の血行を促進することができる。
ここで、本発明に係る炭酸ガス徐放装置においては、加圧された炭酸ガスを水および貯留水と気液分離膜6を介して徐放するため、気液分離膜6には容器1内の圧力に相当する加重がかかるが、前記気液分離膜6の前記流路3下流側に膜保護板8が設けられているため、気液分離膜6が容器1内の圧力によって破損することがなく、加圧された炭酸ガスを安全に、かつ一定の流量で供給することができる。
【0022】
図2に本発明の第2の実施例に係る炭酸ガス徐放装置を説明する。
図2に示すように、本実施例にかかる炭酸ガス徐放装置は、水を貯留する容器1と、容器1と協働して密閉空間を形成する蓋2とを備えている。また、一端が容器1内で開口し、他端が蓋2外で開口する流路3を備えており、流路3の蓋2内で延在する部分を開閉する開閉弁4と、開閉弁4を手動操作するための操作スイッチ5が蓋2に取付られている。また、前記流路3中に気体のみ通過可能な気液分離膜6と、気液分離膜6の流路3の下流側に気液分離膜6の破損を防止する膜保護板8とが設けられている。さらに、流路3の容器1内で延在する部分は柔軟なチューブ10を有している。流路3の前記一端を形成するチューブ10の一端の近傍に、多孔質セラミック、高比重樹脂焼結体等の多孔質体、樹脂焼結体と重量物の結合体、目の細かな金網などで構成された錘11が取り付けられている。チューブ10の他端はフタ2に固定され、通水路3の蓋2内で延在する部分に連通している。
【0023】
次に炭酸ガス徐放装置の作動を説明する。
使用者は蓋2を容器1から取り外し、容器1に水を入れ、次いでガスを発生させる発泡薬剤を容器1に投入し、蓋2により容器1を施蓋して容器1を密閉する。発泡薬剤と水とが反応して炭酸ガスが発生する。炭酸ガスは容器1内の空気層に合流し、空気層の圧力を上昇させ、容器1内部を加圧すると共に容器1内の水に溶解する。容器1内の水に炭酸ガスが充分に溶解したころに、使用者はノズル先端部を所望の身体部位へ差し向け、操作スイッチ5を押して開閉弁4を開く。すると、開閉弁4を開くことによって、容器は大気開放された状態となる。ここで、大気圧下では容器加圧下よりも炭酸ガスの水への溶解度が低くなっている。このため、流路3中に配置された気液分離膜6を介して容器1内の圧力と大気圧との差圧分の大気圧下で溶解しきれない炭酸ガスが容器1内の水から徐放される。このように、圧力に応じた炭酸ガスの水への溶解度の差を利用して、容器内の炭酸ガスを一度に噴出することなく、必要最小限の量を徐放し、身体部位の血行促進効果を得ることができる。
また、前記流路3の容器1内で延在する部分は柔軟なチューブ10を有し、流路3の前記一端を形成するチューブ10の先端近傍に錘11が設けられているため、容器内で開口する流路3は常に容器1内の水に水没した状態となる。このため炭酸ガス徐放装置をどの向きで使用しても容器1内で開口する流路3が水没しているため容器内の加圧された炭酸ガスが一度に容器1外に噴出されることがない、使用者の使い勝手の良い炭酸ガス徐放装置を提供することができる。
【0024】
図3に本発明の第3の実施例に係る炭酸ガス徐放装置を説明する。
図3に示すように、本実施例にかかる炭酸ガス徐放装置は、水および発泡薬剤を貯留する容器1と、容器1と協働して密閉空間を形成する蓋2とを備えている。また、蓋2内に
一端が容器1内で開口し、他端が容器から吐出された貯留水を再び貯留するタンク12内で開口する流路3が設けられており、流路3中に定流量弁13と開閉弁4が設けられ、前記開閉弁4は前記定流量弁13よりも下流側に設けられている。また、一端がタンク12内で開口し、他端がタンク12外で開口する通気流路14が設けられ、通気流路14のタンク12内で延存する部分は柔軟なチューブを有し、通気流路14の前記一端を形成するチューブの一端の近傍に浮体15が取付られている。ここで、前記タンク12は人体表面の局部に装着し、人体表面とともに密閉空間部を形成する形状となっており、容器1および蓋2よりも熱伝導率の高い部材で形成されている。
【0025】
次に炭酸ガス徐放装置の作動を説明する。
使用者は蓋2を容器1から取り外し、容器1に水を入れ、次いでガスを発生させる発泡薬剤を容器1に投入し、蓋2により容器1を施蓋して容器1を密閉する。すると、発泡薬剤と水とが反応して炭酸ガスが発生する。炭酸ガスは容器1内の水に溶解すると共に、容器1内の空気層に合流し、空気層の圧力を上昇させ、容器1内部を加圧する。容器1内の内部に充分な圧力が得られたころに、タンク12を所望の身体部位に押し当て、操作スイッチ5を押して開閉弁4を開く。加圧された水は流路3内に流入し、定流量弁13を通過し、略一定流量に調節され、タンク12内に流入する。ここで、タンク12内は通気流路14を介してタンク12外と連通しているため、タンク12内の水は減圧され、ガスが発生する。このガスが通気流路14を通って所望の人体部位に徐放される。
【0026】
ここで、定流量弁13から吐水された水のみがタンク12内で減圧され、減圧された水から発生したガスのみを吐出する構成となっているため、定流量弁13の設定により長時間安定してガスを供給することができる。また、通気流路14を形成するタンク12内で延在するチューブの一端の近傍に浮体15が取り付けられているためタンク12内の通気流路14の先端が水に水没することがなく確実に発生したガスを吐水することができる。
また、本発明に係る炭酸ガス徐放装置においては、供給する炭酸ガスは容器1内の水を減圧することにより発生したものである。開閉弁4と定流量弁13が主な減圧部となり、開閉弁4および定流量弁13近傍で炭酸ガスの気泡が発生する。ここで開閉弁4が定流量弁13の上流側にある場合は、減圧効果により開閉弁4近傍で発生した炭酸ガスと水が定流量弁13を通過することとなる。炭酸ガスと水が混合したものが定流量弁13を通過すると、炭酸ガスの気泡の影響により定流量弁13の定流量機能がうまくはたらかない。本発明に係る炭酸ガス徐放装置においては開閉弁4を定流量弁13の下流側に設けているため、定流量弁13には炭酸ガスの混入水が通水されることがなく、一定の流量で炭酸ガスを供給することができる。
また、一般に、炭酸ガスを経皮吸収させる方法とは別に、患部を温めることにより、血液を拡張したり、血液の粘度を低下したりなどして、血行を促進する方法が知られている。本発明に係る炭酸ガス徐放装置においては、タンクが人体表面の局部に装着する構成であり、かつ熱伝導率の高い部材からなることにより、貯留水としてお湯を用いることで、タンクから人体皮膚へ熱が伝導され、炭酸ガスによる血行促進効果と、温熱による血行促進効果の相乗効果により、より血行促進効果を高めることができる。
【0027】
図4に本発明の第4の実施例に係る炭酸ガス徐放装置を説明する。
図4に示すように、本実施例にかかる炭酸ガス徐放装置は、水および発泡薬剤を貯留する容器1と、容器1と協働して密閉空間を形成する蓋2とを備えている。蓋は開閉弁4と操作スイッチ5、および一端が容器1内で開口し、他端が蓋2外で開口する流路3を備えている。また、流路3は容器1外で延在する部分を有し、延在する部分は柔軟な弾性部材16とノズル17からなる。 また図5、図6に示すように、ノズル17の先端部には気液分離膜6と気液分離膜6を覆うカバー18が設けられている。カバー18にはカバー開口19が設けられておりノズル17先端部との接続のために備えられているネジ20を中心に回転可能ある。このことより、カバー18を回転させることで、気液分離膜6の開口面積21を自在に調節することが可能となる。
【0028】
次に炭酸ガス徐放装置の作動を説明する。
使用者は蓋2を容器1から取り外し、容器1に水を入れ、次いでガスを発生させる発泡薬剤を容器1に投入し、蓋2により容器1を施蓋して密閉する。すると、発泡薬剤と水とが反応して炭酸ガスが発生する。発生した炭酸ガスは容器1内の水に溶解すると共に、容器1内の空気層に合流し、空気層の圧力を上昇させ、容器1内部を加圧する。次いで、ノズル17の先端のカバー18を回転させて気液分離膜6の開口面積21を決定する。容器1内の内部に充分な圧力が得られたころに、使用者はノズル17先端部のカバー開口部19を所望の身体部位へ差し向け、操作スイッチ5を押して開閉弁4を開く。すると、加圧された水は流路3を介してノズル17内の気液分離膜6まで流入する。ここで、気液分離膜6を介して容器1内の圧力と大気圧との差圧分の大気圧下で溶解しきれない炭酸ガスがカバー18により決定された気液分離膜6の開口面積21においてカバー開口19から徐放される。ここで、炭酸ガスは、容器1内の圧力と大気圧差圧により徐放されることは前述したが、炭酸ガスの徐放量は、水を介して炭酸ガスが徐放されるため、大気と接触する気液分離膜面積により決定される。本発明による炭酸ガス徐放装置は図5、6に示すようにノズル17の先端部に設けられた気液分離膜6を覆うカバー18を設け、カバー18の位置を調節することで炭酸ガスの通過膜面積を調節可能としたため、使用者が自由にガスの供給量を制御することができる、使い勝手のよい炭酸ガス徐放装置を提供することができる。
【0029】
図7に示すように、ノズル17の先端部に、且つカバー開口19の近傍に、円錐状、ブラシ状その他任意の形態の複数の可撓性突起22を取り付けても良い。カバー開口19を可撓性突起22の先端に配設しても良い。炭酸ガス徐放装置を用いて頭皮の血行を促進させる場合、可撓性突起22により頭皮が刺激されるため、炭酸ガスによる効果と頭皮刺激による相乗効果で頭皮の血行を促進することができる。またカバー開口19を可撓性突起22の先端に配設すると、カバー開口19が頭皮に接近するため、炭酸ガスが頭皮への経皮吸収されやすくなる。
【0030】
また、炭酸ガス徐放装置の炭酸ガス徐放量は、主に気液分離膜の通過ガス面積と、容器内圧力により決定されることは前述したが、容器内の加圧手段として発泡剤を用いることで、発泡剤の投入量を変化させることにより、容易に容器内圧力を調整することができるため、容易に炭酸ガスの徐放量も調節することが可能となる。よって、使用者が好みの態様において患部に炭酸ガスを噴射することができる。また、ガスボンベなどど異なり、装置を使用する直前に容器内を加圧すればよいため、持ち運ぶ再に、容器などが衝撃等により破裂したり、内容物が噴射したりする恐れがない安全な炭酸ガス徐放装置を提供することができる。
【0031】
炭酸ガスを発生させる発泡剤の成分として炭酸塩と有機酸があるが、炭酸塩と有機酸の例を以下に列記する。
炭酸塩:ナトリウム、カリウム、リチウム、ルビジウムなどのアルカリ金属の炭酸塩または炭酸水素塩
有機酸:クエン酸、リンゴ酸、酒石酸、コハク酸、フマル酸等の有機酸、またはこれらの混合物。酸性リン酸ナトリウムもしくはカリウムを含む他の酸、またはそれらの混合物でもよい。
【発明の効果】
【0032】
上記から分かるように、本発明に係る炭酸ガス徐放装置は容器内で発生した炭酸ガスを水と気液分離膜を介して徐放するといったシンプルな機構を設けたため、安価であり、且つ人体の局部に効率よく炭酸ガスを供給し、かつ十分な血行促進効果を与えることができる炭酸ガス徐放装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明炭酸ガス徐放装置の第1の実施例を示す断面図である。
【図2】本発明炭酸ガス徐放装置の第2の実施例を示す断面図である。
【図3】本発明炭酸ガス徐放装置の第3の実施例を示す断面図である。
【図4】本発明炭酸ガス徐放装置の第4の実施例を示す断面図である。
【図5】本発明の第4の実施例に係るノズル先端部の断面図である。
【図6】本発明の第4の実施例に係るノズル先端部の正面図である。
【図7】本発明の実施例に係る炭酸ガス徐放装置が備えるノズルの先端部の斜視図である。
【符号の説明】
1 容器
2 蓋
3 流路
4 開閉弁
5 操作スイッチ
6 気液分離膜
7 水封入室
8 膜保護板
9 ガス保持部
10 チューブ
11 錘
12 タンク
13 定流量弁
14 通気流路
15 浮体
16 弾性部材
17 ノズル
18 カバー
19 カバー開口
20 ネジ
21 開口面積
22 可撓性突起
Claims (11)
- 容器と、容器を密閉する蓋と、一端が容器内で開口し他端が容器外で開口する流路と、流路を開閉する開閉弁と、前記容器と蓋により構成される密閉容器内をガスで加圧する加圧手段とを備えた炭酸ガス徐放装置において、前記流路中に気体のみ通過可能な1対の気液分離膜で水を封入した水封入室を設けたことを特徴とする炭酸ガス徐放装置。
- 容器と、容器を密閉する蓋と、一端が容器内で開口し他端が容器外で開口する流路と、流路を開閉する開閉弁と、前記容器と蓋により構成される密閉容器内に貯留される貯留水にガスを加圧溶解させる加圧手段とを備えた炭酸ガス徐放装置において、前記流路中に気体のみ通過可能な気液分離膜と、前記流路の前記容器内で延在する部分は柔軟なチューブを有し、流路の前記一端を形成するチューブの先端近傍に錘とを設けたことを特徴とする炭酸ガス徐放装置。
- 容器と、容器を密閉する蓋と、一端が容器内で開口し他端が容器外で開口する流路と、流路を開閉する開閉弁と、前記容器と蓋により構成される密閉容器内に貯留される貯留水にガスを加圧溶解させる加圧手段とを備えた炭酸ガス徐放装置において、前記流路中に流路を流れる水量を略一定に自動調節する定流量弁と、前記流路により容器と連通し容器から吐出された貯留水を再び貯留するタンクと、一端がタンク内で開口し他端がタンク外で開口する通気流路とを備えたことを特徴とする炭酸ガス徐放装置。
- 前記通気流路の前記タンク内で延在する部分は柔軟なチューブを有し、通気流路の前記一端を形成するチューブの先端の近傍に浮体が取り付けられていることを特徴とする請求項3記載の炭酸ガス徐放装置。
- 前記開閉弁と前記定流量弁は前記流路中に設けられ、前記開閉弁は前記定流量弁よりも下流側に設けられていることを特徴とする請求項3記載の炭酸ガス徐放装置。
- 前記容器外で開口する流路の先端に気液分離膜と、気液分離膜を覆うカバーを設け、前記カバーの位置を調節することにより気体の通過膜面積を調節可能にしたことを特徴とする請求項1、2記載の炭酸ガス徐放装置。
- 前記気液分離膜の前記流路および通気流路下流側に膜保護板を設けたことを特徴とする請求項1〜6記載の炭酸ガス徐放装置。
- 前記流路および通気流路他端に皿状のガス保持部を設けたことを特徴とする請求項1〜7記載の炭酸ガス徐放装置。
- 前記タンクは人体表面の局部に装着し、人体表面とともに密閉空間部を形成する形状となっており、容器および蓋よりも熱伝導率の高い部材からなることを特徴とする請求項3記載の炭酸ガス徐放装置。
- 流路および通気流路の前記他端の近傍に複数の可撓性突起が配設されていることを特徴とする請求項1〜9記載の炭酸ガス徐放装置。
- 前記加圧手段は、貯留水と反応してガスを発生させる発泡剤であることを特徴とする請求項2〜10記載の炭酸ガス徐放装置
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