JP2004027160A - メチレン架橋ポリフェニレンポリイソシアネートの製造方法 - Google Patents

メチレン架橋ポリフェニレンポリイソシアネートの製造方法 Download PDF

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伊豆川   作
Takuya Saeki
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Abstract

【解決手段】本発明にかかるメチレン架橋ポリフェニレンポリイソシアネートの製造方法は、アニリンとホルムアルデヒドとを酸触媒存在下に縮合させて生成するメチレン架橋ポリフェニレンポリアミンのホスゲン化によってメチレン架橋ポリフェニレンポリイソシアネートを製造する方法において、
前記メチレン架橋ポリフェニレンポリアミンとホスゲンとを有機溶媒中で反応させて粗生成物を製造するに際し、得られた粗生成物溶液に塩化水素ガスを吹き込み、次いで加熱条件下で不活性ガスを吹き込むことにより、粗生成物中の加水分解性塩素分および酸分を低減することを特徴としている。
【効果】本発明によれば、従来よりも少ない塩化水素ガス量で効率的にポリMDI中のHC分と酸分を低減することができる。
【選択図】 なし

Description

【0001】
【発明の技術分野】
本発明は、メチレン架橋ポリフェニレンポリイソシアネートの製造方法に関する。より詳しくは、加水分解性塩素分および酸分を低減したメチレン架橋ポリフェニレンポリイソシアネートを製造する方法に関する。
【0002】
【発明の技術的背景】
メチレン架橋ポリフェニレンポリイソシアネートは、極めて反応性に富む物質であり、ポリウレタンフォーム、エラストマー、接着剤および塗料などの広範囲の製造に利用されている。
このようなメチレン架橋ポリフェニレンポリイソシアネートを製造する方法として、アニリンとホルムアルデヒドとを酸触媒存在下に縮合させて生成するメチレン架橋ポリフェニレンポリアミン(以下、ポリMDAと略記する。)のホスゲン化によってメチレン架橋ポリフェニレンポリイソシアネート(以下、ポリMDIと略記する。)を製造する方法が良く知られている。
【0003】
しかし、ポリMDAのホスゲン化を経てポリMDIを製造する場合には、加水分解性塩素分(以下、HC分と略記する。)および酸分の生成を免れることができず、これらのような不純物が多いとウレタン製造時の反応性が悪くなることが知られている。
このHC分および酸分を低減する方法として、これまでに数多くの特許出願がされており、ポリMDIを有機金属化合物と高温で処理する方法や、ポリMDI中のジフェニルメタンジイソシアネートの一部を同時に伴って蒸留により抜き出す方法などが知られている。しかし、有機金属化合物を用いる方法は、ポリMDI中に金属成分が残留したり、熱によるタール化が促進されたりする問題点があり、また蒸留によって抜き出す方法も、抜き出したジフェニルメタンジイソシアネートがHC分や酸分を高い割合で含有するために二次処理が必要であるなどの問題点があり、何れも工業的に満足できる方法とはいえなかった。
【0004】
また、ポリMDIを含む反応液に対して加熱条件下で塩化水素ガスを吹き込み、HC分および酸分を低減する方法が特開平6−234724号公報に記載されている。しかし、該方法では、使用する塩化水素ガス量が多く、ガス量を削減して、ガス供給および排ガス処理に係る設備やコストの削減が望まれていた。
本発明者らは、上記の事情に鑑みて、メチレン架橋ポリフェニレンポリイソシアネートの製造方法において、効率的かつ効果的に加水分解性塩素分および酸分を低減する方法を鋭意検討した結果、ホスゲン化反応後のポリMDIを含む粗生成物溶液に対して塩化水素ガスを吹き込む工程と、加熱条件下に窒素ガスを吹き込む工程とを組み合わせることで、工業的に有利な条件で加水分解性塩素分および酸分を効率的に低減することが可能であることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0005】
【発明の目的】
本発明は、メチレン架橋ポリフェニレンポリイソシアネートの製造方法において、効率的かつ効果的に加水分解性塩素分および酸分を低減する方法を提供することを目的としている。
【0006】
【発明の概要】
本発明にかかるメチレン架橋ポリフェニレンポリイソシアネートの製造方法は、アニリンとホルムアルデヒドとを酸触媒存在下に縮合させて生成するメチレン架橋ポリフェニレンポリアミンのホスゲン化によってメチレン架橋ポリフェニレンポリイソシアネートを製造する方法において、
前記メチレン架橋ポリフェニレンポリアミンとホスゲンとを有機溶媒中で反応させて粗生成物を製造するに際し、得られた粗生成物溶液に塩化水素ガスを吹き込み、次いで加熱条件下で不活性ガスを吹き込むことにより、粗生成物中の加水分解性塩素分および酸分を低減することを特徴としている。
【0007】
なお、ここで、加水分解性塩素分とは、水沸点下で加水分解して塩酸を遊離する化合物をいい、塩素としてその値を示す。また、酸分とは、室温でアルコールと反応して遊離する酸成分をいい、塩酸としてその値を示す。したがって、酸分は、加水分解性塩素分に含まれる。
本発明では、前記塩化水素ガスを、粗生成物溶液100重量部に対して0.5〜3重量部の量で供給することが好ましい。
【0008】
本発明では、前記不活性ガスを、粗生成物100重量部に対して0.1〜6重量部の量で供給することが好ましい。
本発明にかかるメチレン架橋ポリフェニレンポリイソシアネートの製造方法では、180℃〜240℃の加熱条件下で、不活性ガスを吹き込むことが好ましい。
【0009】
また、本発明では、前記不活性ガスは窒素ガスであることが好ましい。
【0010】
【発明の具体的説明】
以下、本発明について具体的に説明する。
ホスゲン化反応に使用されるポリMDAは、塩酸などの酸触媒の存在下、アニリンとホルムアルデヒドとの縮合により生成するメチレン架橋ポリフェニレンポリアミンである。このポリMDAの組成は、縮合反応時のアニリン/ホルムアルデヒド/酸触媒の比率および縮合反応温度によって異なるが、本発明の原料としてはいかなる組成のポリMDAも使用することができる。
【0011】
ポリMDAのホスゲン化時に使用される有機溶媒としては、有機イソシアネート類の製造に一般的に用いられる不活性溶媒であればいかなるものを用いても良く、例えばトルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素類、クロロトルエン、クロロベンゼン、ジクロロベンゼンなどのハロゲン化芳香族炭化水素類、酢酸ブチル、酢酸アミルなどのエステル類およびメチルイソブチルケトンなどのケトン類が挙げられる。有機溶媒の使用量は、用いる有機溶媒の種類により原料であるポリMDAの溶解度が異なるため一様ではないが、ポリMDAの濃度が概ね1重量%〜50重量%になる範囲で適宜選択して用いることができる。
【0012】
ホスゲン化の方法としては、連続法、バッチ法を問わず一般的に知られている方法であれば何ら限定はなく、塩酸塩法、冷熱2段法、加圧ホスゲン法、液化ホスゲン法などを含めていかなる方法も適用することができる。
前記ホスゲン化反応の終了後、必要に応じて残存ホスゲンの除去を行なう。除去の方法としては、160℃以下、好ましくは140℃以下の温度で、窒素、ヘリウム、アルゴンなどの不活性ガスを装入する方法や、減圧下で溶媒の沸点まで加熱する方法などの一般的な方法を適宜選択して用いることができる。
【0013】
残存ホスゲンを必要に応じて除去した後、ポリMDIを含む粗生成物溶液に対して塩化水素ガスを吹き込む処理工程を実施する。この塩化水素ガス吹き込み工程により、粗生成物溶液中に存在するホスゲン化の際の副生不純物であるホスゲン付加物を塩酸付加物に変えて分解する。
このとき塩化水素ガスは、粗生成物溶液100重量部に対して、通常0.5〜3重量部、好ましくは0.5〜0.98重量部、より好ましくは0.6〜0.95重量部の範囲の量で、前記組成生物溶液に供給される。このように、本発明では、塩化水素ガスの吹き込みと後述する加熱条件下での不活性ガスの吹き込みとを組み合わせることにより、従来と比較して使用する塩化水素ガス量を低減することができる。
【0014】
なお、塩化水素ガスによる処理の効果は、溶液中の塩化水素濃度が大きいほど、また温度が高いほど大きくなる。溶液中の塩化水素濃度を高くするためにはできるだけ低温で行なうことが好ましいが、60℃より低くなると処理効率が低下する傾向がある。また160℃を超えた場合も、溶液中の塩化水素濃度が低下して効率が低下する場合がある。このため処理温度は、通常60℃〜160℃の範囲であり、好ましくは100℃〜140℃の範囲である。
【0015】
また、塩化水素ガスによる処理は、常圧条件のほか、加圧条件下で行なうこともできる。この場合には、処理圧力が高いほど、塩化水素ガスの使用量削減および処理時間の短縮ができるが、工業的な設備面から圧力は、通常5MPa以下、好ましくは2MPa以下である。
処理時間は、処理温度、圧力、および塩化水素ガスの吹き込み量によって異なるが、通常2分〜60分、好ましくは5分〜30分の範囲で行なうことが望ましい。
【0016】
前記塩化水素ガスの吹き込みは反応槽で実施しても、気泡塔などを用いて実施してもよい。反応槽で実施する場合には、反応槽底部またはその近傍に、ノズルなどを設置することができる。たとえば、通常の管状ノズルを用いるか、ノズルの先端を反応槽内周に隣接するようにリングを形成し、当該リングに塩化水素ガスの吹き出し孔を設置するなどの方法により、塩化水素ガスの吹き込みを実施することができる。
【0017】
特に連続で塩化水素ガスによる処理を実施するときは、塩化水素ガスが、処理液抜き出し部より、ショートパスが実施時に発生しないように吹き込みノズルを設置することが好ましい。
塩化水素ガスによる処理工程が終了した後、加熱条件下に不活性ガスを吹き込む第二の処理工程を行なう。第二の処理工程は、塩化水素ガスによる処理工程を行なったままの粗生成物溶液に対して行なうこともできるが、必要に応じて該粗生成物溶液に脱溶媒を行なって、粗生成物(粗ポリMDI)としてから実施することもできる。熱効率や設備効率を考えると、塩化水素ガスによる処理工程が終了した後に脱溶媒を行なってから第二の処理工程を行なうことが好ましい。
【0018】
第二の処理工程で使用する不活性ガスとしては、窒素、ヘリウム、アルゴンなどが挙げられ、工業的には窒素ガスを使用することが好ましい。不活性ガスは、脱溶媒後の粗生成物100重量部に対して、通常0.1〜6重量部、好ましくは0.1〜3重量部の範囲の量で供給される。
不活性ガスを吹き込む際の温度は、通常180℃〜240℃、好ましくは200℃〜230℃の範囲である。この処理工程では、HC分および酸分の少なくとも一部を加熱により分解させ、発生する分解ガスを不活性ガス吹込みにより系外に除去することにより、粗生成物中のHC分および酸分を低減することが目的であるが、180℃より低い温度では加熱分解の効率が低くなる場合がある。また240℃を超えると、ポリMDIの分解や自己重合反応などの望ましくない副反応の影響が大きくなり、ポリMDIの品質が低下する場合がある。
【0019】
加熱条件下に不活性ガスを吹き込む第二の処理工程は、常圧条件の他、減圧下でも実施することができる。圧力は処理温度や吹き込む不活性ガス量によって適宜選択することができるが、概ね1kPa以上である。減圧条件下で行なうと分解ガスの除去効率が高くなるため、常圧条件に比べて使用する不活性ガスの量を低減することが可能である。
【0020】
第二の処理工程の処理時間は、処理温度、圧力、および不活性ガスの吹き込み量によって異なるが、通常2分〜60分、好ましくは5分〜30分の範囲で行なうことが望ましい。
不活性ガスの吹き込み方法には特に限定はないが、反応槽に直接吹き込む方法や気泡塔などを用いる方法などが挙げられる。反応槽で実施する場合には、反応槽底部またはその近傍に、ノズルなどを設置することができる。たとえば、通常の管状ノズルを用いるか、ノズルの先端を反応槽内周に隣接するようにリングを形成し、当該リングに不活性ガスの吹き出し孔を設置するなどの方法により、不活性ガスの吹き込みを実施することができる。
【0021】
本発明の塩化水素ガスを吹き込む処理工程とそれに続く加熱条件下での不活性ガス吹き込みによる第二の処理工程は、連続法、バッチ法、または連続法とバッチ法の組合せのいかなる態様でも実施可能である。
以上のように本発明は、ホスゲン化の際の副生不純物であるホスゲン付加物を分解する塩化水素ガス吹き込み処理工程と、それに続いてHC分および酸分を分解させる加熱条件下での不活性ガス吹込みによる第二の処理工程とを組み合わせることにより、従来よりも少ない塩化水素ガス量で効率的にポリMDI中のHC分と酸分を低減することを特徴とするものであり、工業的に有利なポリMDIの製造方法を提供するものである。
【0022】
【実施例】
以下、実施例に基づいて本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。なお、下記の実施例および比較例中、特に断らない限りすべての部および比率は重量基準による。
<ポリMDIのHC分および酸分の測定方法>
実施例および比較例において、ポリMDIのHC分および酸分は次のようにして測定し、表示した。
【0023】
HC分測定方法: 試料約0.4gを精秤し、アセトン:メタノール(体積比)=1:1溶液100mlに溶解し、電熱板上で加熱する。沸騰が始まったら蒸留水60mlを加え、さらに2時間加水分解を行なった後に0.01N硝酸銀水溶液で滴定する。値は塩素としての重量%で表示する。
酸分測定方法: 試料約2gを精秤し、アセトン:エタノール(体積比)=1:1溶液150mlに溶解し、室温で60分間攪拌した後、0.01N水酸化カリウム/メタノール溶液で滴定する。値はHClとしての重量%で表示する。
【0024】
【参考例1】<ポリMDAの製造>
以下の実施例および比較例で使用するポリMDAは、次の方法で製造した。
アニリン 22.7kg(純度97%)と37%ホルムアルデヒド水溶液 7.9kgを35%塩酸 10.9kgの存在下、温度30〜120℃で縮合反応させ、得られた反応液に32%水酸化ナトリウム水溶液 16.5kgを加えて中和し、油層を取り出した。続いて油層を湯洗後、減圧蒸留によって水と過剰のアニリンを留去し、粗製のポリMDA 16.9kgを得た。
【0025】
【実施例1】
図1に示す反応装置を用い、第一反応槽1に、20重量%のポリMDAのオルソジクロロベンゼン(以下、ODCBと略記する)溶液9.1kg/hと、ホスゲン(ガス分離器8からのリサイクルホスゲンを含む)7.8kg/hと、ODCB(冷却器10からのリサイクルODCBを含む)6.9kg/hを供給した。第二反応槽2には、第一反応槽よりオーバーフローによって抜き出された反応液を供給した。
【0026】
反応温度をジャケットおよび外部加熱器により、第一反応槽は80℃、第二反応槽は140℃に維持し、圧力を両反応槽共に0.5MPa−G(ゲージ圧)に維持した。
この反応液17.9kg/hをフラッシュタンク3で大気圧に戻し、ホスゲン濃度を3.0%に低減した。この液を、16.4kg/hで減圧脱ガス塔4に供給し、15.3kPaの減圧下、120℃に加熱し、滞留時間5分で残存ホスゲンを完全に除去した。
【0027】
ついで、この脱ホスゲン液を塩化水素処理槽5に送入した。この処理槽5に、塩化水素0.11kg/hを供給し、温度110℃、滞留時間10分で処理を行ない、過剰の塩化水素はガス分離器9を介して回収した。このように処理して得られた反応液から脱溶媒塔6でODCBを留去した。なお、留去したODCBは冷却器10を介して回収した。得られた粗ポリMDIを2.3kg/hで不活性ガス処理槽7に供給し、同時に窒素ガスを0.02kg/hで供給しながら、13.3kPaの減圧下、温度220℃、滞留時間10分で処理を行なった。
【0028】
処理後に得られたポリMDI中の酸分は110ppm、HC分は950ppmであった。
【0029】
【実施例2】
実施例1の反応装置を用い、塩化水素処理槽5での塩化水素の供給量を0.15kg/h、不活性ガス処理槽7での窒素ガスの供給量を0.025kg/h、不活性ガス処理槽7の減圧度を34.7kPaとした以外は、実施例1と同じ操作を行なった。得られたポリMDI中の酸分は95ppm、HC分は900ppmであった。
【0030】
【実施例3】
実施例1と同じ操作を行ない、脱溶媒塔6でODCBを留去した粗ポリMDIを準備した。攪拌装置と加熱ジャケットを備えた槽型反応装置をバッチ式不活性ガス処理槽として用い、ここに前記粗ポリMDIを3.5kg装入し、加熱して215℃まで昇温した。215℃を維持しながら、窒素ガス0.1kgを20分かけて供給し処理を行なった。処理終了後、冷却し、ポリMDIを取り出した。得られたポリMDI中の酸分は55ppm、HC分は700ppmであった。
【0031】
【比較例1】
実施例1の反応装置を用い、塩化水素処理槽5を作動させずに減圧脱ガス塔4から脱溶媒塔6へ直接送液した以外は、実施例1と同じ操作を行なった。得られたポリMDI中の酸分は140ppm、HC分は1550ppmであった。
【0032】
【比較例2】
実施例1の反応装置を用い、不活性ガス処理槽7を作動させずに脱溶媒塔6の出口で処理を終了した以外は実施例1と同じ操作を行なった。得られたポリMDI中の酸分は160ppm、HC分は1500ppmであった。
【0033】
【発明の効果】
本発明によれば、ポリMDAのホスゲン化によってポリMDIを製造する方法において、塩化水素ガス吹き込み処理工程と、それに続く加熱条件下での不活性ガス吹込みによる第二の処理工程とを組み合わせることにより、従来よりも少ない塩化水素ガス量で効率的にポリMDI中のHC分と酸分を低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、実施例1における連続反応装置の模式図である。
【符号の説明】
1 第一反応槽
2 第二反応槽
3 フラッシュタンク
4 減圧脱ガス塔
5 塩化水素処理槽
6 脱溶媒塔
7 不活性ガス処理槽
8 ガス分離器
9 ガス分離器
10 冷却器

Claims (5)

  1. アニリンとホルムアルデヒドとを酸触媒存在下に縮合させて生成するメチレン架橋ポリフェニレンポリアミンのホスゲン化によってメチレン架橋ポリフェニレンポリイソシアネートを製造する方法において、
    前記メチレン架橋ポリフェニレンポリアミンとホスゲンとを有機溶媒中で反応させて粗生成物を製造するに際し、得られた粗生成物溶液に塩化水素ガスを吹き込み、次いで加熱条件下で不活性ガスを吹き込むことにより、粗生成物中の加水分解性塩素分および酸分を低減することを特徴とするメチレン架橋ポリフェニレンポリイソシアネートの製造方法。
  2. 前記塩化水素ガスを、粗生成物溶液100重量部に対して0.5〜3重量部の量で供給することを特徴とする請求項1に記載のメチレン架橋ポリフェニレンポリイソシアネートの製造方法。
  3. 前記不活性ガスを、粗生成物100重量部に対して0.1〜6重量部の量で供給することを特徴とする請求項1または2に記載のメチレン架橋ポリフェニレンポリイソシアネートの製造方法。
  4. 180℃〜240℃の加熱条件下で、不活性ガスを吹き込むことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のメチレン架橋ポリフェニレンポリイソシアネートの製造方法。
  5. 前記不活性ガスが窒素ガスであることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のメチレン架橋ポリフェニレンポリイソシアネートの製造方法。
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