JP2004026045A - 電動格納式ドアミラー - Google Patents
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Abstract
【課題】モータの出力軸とウォームとをジョイントで連結した構造において、軸心のズレを吸収してよりスムーズな回転を実現できる電動格納式ドアミラーのの提供を図る。
【解決手段】モータ13の出力軸130と減速機構24のウォーム25とをジョイント800を介して連結し、このジョイント800の軸方向の中間部位に脆弱部802を設けたため、ジョイント800が軸方向に対して屈曲変形しやすくなる。これにより、ジョイント800は、モータ13の出力軸130とウォーム25との軸心ズレを吸収して、よりスムーズな回転を実現できる。結果、異音の発生を確実に防止できる。
【選択図】 図2
【解決手段】モータ13の出力軸130と減速機構24のウォーム25とをジョイント800を介して連結し、このジョイント800の軸方向の中間部位に脆弱部802を設けたため、ジョイント800が軸方向に対して屈曲変形しやすくなる。これにより、ジョイント800は、モータ13の出力軸130とウォーム25との軸心ズレを吸収して、よりスムーズな回転を実現できる。結果、異音の発生を確実に防止できる。
【選択図】 図2
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば自動車のドアーに装備される電動格納式のドアーミラーに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来の電動格納式ドアーミラーは、一般に、車体、例えば自動車のドアーに固定するミラーベースと、このミラーベースに植設したシャフトと、このシャフトに回動可能に支持したミラーアセンブリと、このミラーアセンブリ内に内蔵したモータと、このモータと前記シャフトとの間に配設した減速機構およびクラッチ機構と、を備える。前記モータを駆動させることにより、前記ミラーアセンブリがミラーベースに対して使用位置と格納位置との間を回動変位する。 なお、電動格納式ドアミラーは、通常、減速機構の減速比を大きくするため、ウォームギヤ等から構成された減速機構を使用している。
【0003】
この種の電動格納式ドアミラーには、実開平5−16491号公報に開示されるように、モータの出力軸とウォームとをジョイントを介して連結したものがあり、この場合、ジョイントのねじれ方向の弾性により、モータの回転が急激に回転機構に伝達されず、回転機構の破損などを問題を解消できる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、上述の従来の電動格納式ドアーミラーでは、モータの出力軸とウォームとの軸心がズレていた場合には、スムーズな回転が阻害されてしまう虞がある。この場合、軸心ズレにより、異音の発生が懸念される。
【0005】
本発明は、上述の先の出願の電動格納式ドアーミラーの改良に係り、その目的とするところは、モータの出力軸とウォームとをジョイントで連結した構造において、軸心のズレを吸収してよりスムーズな回転を実現できる電動格納式ドアミラーを提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明は、車体に固定するミラーベースと、このミラーベースに植設したシャフトと、このシャフトに回動可能に支持したミラーアセンブリと、このミラーアセンブリ内に内蔵したモータと、このモータと前記シャフトとの間に配置してウォームギア等から構成される減速機構と、を備え、
前記モータを駆動させることにより、前記ミラーアセンブリをベースに対して使用位置および格納位置との間で回動変位させる電動格納式ドアミラーにおいて、
前記モータの出力軸と前記減速機構のウォームとをジョイントを介して連結し、前記ジョイントの軸方向の中間部位に脆弱部を設けたことを特徴とするものである。
【0007】
この場合、脆弱部により、ジョイントが軸方向に対して屈曲変形しやすくなり、これによりジョイントがモータの出力軸とウォームとの軸心ズレを吸収して、よりスムーズな回転を実現できる。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る電動格納式ドアーミラーの一実施形態を添付図面を参照して説明する。
【0009】
図1中において、1は車体、例えば自動車のドア(図示せず)に固定するミラーベースである。
【0010】
2は前記ミラーベース1に固定するシャフトホルダーで、このシャフトホルダー2に中空状のシャフト3を一体に突設し、このシャフト3に回転止め用の面取り部4を設け、かつこのシャフト3の上端に係合溝5を周方向に設ける。前記シャフトホルダー2の上面の固定面に、後述するミラーアセンブリ7に組み込まれたボール12の円弧軌跡に沿って1対の円弧状溝6を、それぞれ設ける。
【0011】
この円弧状溝6は、図8に示すように、その両端に直角に切り上がった高さHの使用位置側の段部60及び格納位置側の段部61を有する。なお、上述の円弧状溝6の底面は滑らかであれば良く、例えば図8中の2点鎖線で示したように緩やかに上方に凸形をなしていても良い。
【0012】
7はミラーアセンブリで、このミラーアセンブリ7は前記シャフト3に回動可能に支持したユニットブラケット8と、このユニットブラケット8に固定したミラーハウジング9及びパワーユニット10と、このパワーユニット10に上下左右に傾動可能に取付け、かつ前記ミラーハウジング9の前面開口部に配設したミラー11とを備える。
【0013】
前記ユニットブラケット8の下面の回動面の内、前記シャフトホルダー2の一対の円弧状溝6に対向する箇所に半球状の2個の凹部をそれぞれ設け、その2個の凹部に2個のボール12をそれぞれ転動可能に嵌め込む。
【0014】
このボール12が図8中の実線にて示すように使用位置側の段部60に当っているときには、ミラーアセンブリ7が図1中の実線にて示すように車体から側方に突出した状態の使用位置に位置する。また、このボール12が図8中の1点鎖線にて示すように格納位置側の段部61に当っているときには、ミラーアセンブリ7が図1中の1点鎖線にて示すように車体に沿って後方に傾倒した状態の格納位置に位置するものである。さらに、このボール12が図8中の2点鎖線にて示すように円弧状溝6から矢印イ方向に乗り上げてシャフトホルダー2の固定面上に位置しているときには、ミラーアセンブリ7が手動または緩衝回動で図1中の2点鎖線にて示すように車体に沿って前方に傾倒した状態となっている。
【0015】
上述の円弧状溝6の両端の段部60及び61及びボール12は、ミラーアセンブリ7を所定の停止位置に物理的にかつ強制的に停止させるストッパを構成するものである。また、この円弧状溝6の段部60及び61の高さHとボール12とは、後述するモータ13のトルクでは乗り上げられず、一方手動や緩衝回動では乗り上げられる程度のストッパとする。
【0016】
22及び23は前記シャフトホルダー2の上面の固定面に突設した突起及び前記ユニットブラケット8の下面の回動面に設けた半円弧状の溝で、前記突起22が前記溝23にスライド可能に嵌合し、前記ミラーアセンブリ7のシャフト3(シャフトホルダー2)に対する回動変位のガイドをなす。
【0017】
14は前記ユニットブラケット8に固定したプレートで、図5に示すように、このプレート14の中間部に軸受兼スラスト受け用の凹部140を設け、その凹部140の底部に透孔141を設ける。一方、前記ユニットブラケット8の前記凹部140に対向する位置に軸受兼スラスト受け用の凹部80を設ける。
【0018】
13は前記ミラーアセンブリ7内に内蔵したモータで、このモータ13を前記ユニットブラケット8に固定したプレート14上にスクリュウ132により固定する。このモータ13は、後述するスイッチ回路を介してバッテリー51に電気的に接続されている。このモータ13の出力軸130の両側に面取り部131を設ける。
【0019】
15は前記シャフト3に装着したクラッチ機構で、このクラッチ機構15は前記ミラーアセンブリ7を手動で回動させたり、またはミラーアセンブリ7に何かが当ってその緩衝のためにミラーアセンブリ7を回動させたりするときに、移動側のミラーアセンブリ7及びモータ13及び後述する減速機構24と、固定側のミラーベース1及びシャフトホルダー2及びシャフト3との間の縁を断つものである。前記クラッチ機構15は、図2及び図4に示すように、前記シャフト3に上から順に外嵌したプッシュナット16と、圧縮スプリング17と、クラッチギア19と、クラッチホルダー20と、ワッシャ21とからなる。
【0020】
前記クラッチギア19は、スパーギアからなり、前記シャフト3に対して回転可能であり、下面に係止溝190を設ける。前記クラッチホルダー20は前記シャフト3に対して固定であり、上面に係止爪200を設ける。前記プッシュナット16は前記シャフト3の係合溝5に係合して、前記圧縮スプリング17を圧縮する。この圧縮スプリング17の弾性力により、前記クラッチギア19の下面の係止溝190に前記クラッチホルダー20の上面の係止爪200が係止して、前記クラッチギア19と前記クラッチホルダー20とが継状態にある。また、圧縮スプリング17の弾性力により、シャフト3を介してシャフトホルダー2が上方向(逆にクラッチ機構15を介してユニットブラケット8が下方向)に付勢され、その結果前記ユニットブラケット8側のボール12が前記シャフトホルダー2の円弧状溝6の底面に圧接される。
【0021】
24は前記クラッチ機構15(及びシャフト3)と前記モータ13間に配設した減速機構で、この減速機構24は図2及び図3に示すように、前記モータ13の出力軸130に後述するジョイント800、810、830を介して取付けた第1ウォーム25と、その第1ウォーム25に噛み合わせた第1ウォームホイールとしての第1ヘリカルギア26と、Dカット面(両面を面取りした面でも良い。)31により前記第1ヘリカルギア26の中心透孔46に回転軸47の一端を軸方向に移動可能にかつ回転不可能に装着した第2ウォーム27と、その第2ウォーム27に噛み合わせた第2ウォームホイールとしての第2ヘリカルギア28とから構成されている。
【0022】
ここで、上述の第1ウォーム25及び第1ウォームホイールとしての第1ヘリカルギア26(1段目のウォームギア)と、第2ウォーム27及び第2ウォームホイールとしての第2ヘリカルギア28(2段目のウォームギア)とにより、2段のウォームギアを構成する。
【0023】
そして、前記第1ウォーム25においては、図5に示すように、その回転軸250の一端部に段部251を設け、かつその回転軸250の一端に前記モータ出力軸130の面取り部131とほぼ同等の面取り部252を設ける。この第1ウォーム25の回転軸250の一端部を前記プレート14の凹部140の透孔141に回転可能に挿入すると共に、その第1ウォーム25の回転軸250の段部251を前記凹部140の透孔141の縁に回転可能に当接させる。一方、前記第1ウォーム25の回転軸250の他端部を前記ユニットブラケット8の軸受用凹部80に回転可能に軸承させると共に、その第1ウォーム25の回転軸250の他端面を前記前記ユニットブラケット8の軸受用凹部80の底部に当接させる。
【0024】
29は前記第2ヘリカルギア28に同軸に固定したスパーギアの出力ギア29で、30は前記出力ギア29と前記入力ギアとしてのクラッチギア19との間に介装し、かつ前記出力ギア29と前記入力ギアとしてのクラッチギア19とにそれぞれ噛み合わせたスパーギアのアイドルギアである。この結果、前記クラッチ機構15と前記減速機構24とが連結されることとなる。なお、上述のアイドルギア30は、図示しない回転軸により前記ユニットブラケット8に回転可能に軸支されている。
【0025】
32は前記プレート14と別体のサポートで、このサポート32を前記プレート14にビス33により取付け、このプレート14を介してユニットブラケット8に固定する。このプレート14及びサポート32にスラスト軸受用の凹部34を設けると共に、ラジアル軸受35を設ける。このプレート14及びサポート32のラジアル軸受35に前記第2ウォーム27の回転軸47の両端部(第1ヘリカルギア26と第2ウォーム27との間の一端部と他端部)を回転可能に軸支し、かつこのプレート14及びサポート32のスラスト軸受用凹部34と前記第2ウォーム27の回転軸47の両端面との間にスラスト軸受用のボール36を介装する。
【0026】
37は軸ねじで、この軸ねじ37は一端(上端)の頭部38と、中間部の軸部39と、他端(下端)のねじ部40とからなる。一方、前記ユニットブラケット8及びプレート14に、ねじ穴41及び頭部受凹部42を設け、かつ前記第2ヘリカルギア28及び出力ギア29を上下から挟持するボス部43を設ける。前記軸ねじ37の軸部39を前記第2ヘリカルギア28及び出力ギア29の中心透孔48に挿通し、その軸ねじ37のねじ部40を前記ユニットブラケット8のねじ穴41にねじ込み、その軸ねじ37の頭部38を前記プレート14の頭部受凹部42に係合させる。この結果、前記第2ヘリカルギア28及び出力ギア29は、前記軸ねじ37の軸部39に回転可能に軸支され、かつ前記ユニットブラケット8のボス部43とプレート14のボス部43との間において軸方向(スラスト方向)に固定される。また、前記プレート14及びサポート32が前記ユニットブラケット8に固定される。
【0027】
44は前記ユニットブラケット8に設けたギアーケース部であり、45は前記ギアーケース部44の上部開口部に嵌合して取付けた蓋である。この蓋45及びギアーケース部44により、前記シャフト3,モータ13,クラッチ機構15及び減速機構24等は覆われているのである。
【0028】
図において、800は前記モータ13の出力軸130と前記第1ウォーム25の回転軸250とを連結するジョイントである。このジョイント800は、例えば樹脂乃至ゴムなどから成形され、図10に示すように、円柱形状をなし、かつその中心軸に両面を面取りした長円形の連結穴801を設けてなる。このジョイント800は、連結穴801に対してねじれ方向の弾性を有する。このジョイント800の連結穴801の両端を、前記モータ13の出力軸130の面取り部131と、前記第1ウォーム25の回転軸250の面取り部252とに、それぞれ嵌合して、モータ13の出力軸130と第1ウォーム25の回転軸250とを、前記ジョイント800を介して連結する。
【0029】
そして、この実施形態では、このジョイント800は、軸方向の中間部位にくびれ部を設けることで、該軸方向中間部を脆弱部802として構成している。これにより、ジョイント800は、軸方向に対して屈曲しやく、ウォーム25とモータ13の出力軸130との軸心がズレていてもこのズレを吸収しつつモータ13の出力軸130の回転をスムーズにウォーム25に伝達できるようになっている。また、この脆弱部802により、ジョイント800のねじれ方向への弾性変形性が向上し、該ジョイント800のダンパー性能が向上する。
【0030】
以下、上述のように構成された本発明の電動格納式ドアーミラーの操作作動について説明する。
【0031】
まず、モータ13を駆動させる。すると、そのモータ13の回転力(駆動力)が2段のウォームギア及びモータ側のギア29を介してアイドルギア30に伝わり、アイドルギア30がクラッチギア19の回りを自転しながら公転する。このアイドルギア30の公転に伴ってミラーアセンブリ7がミラーベース1のシャフト3に対して回動する。なお、後方格納位置と使用位置との間θでは、クラッチギア19とクラッチホルダー20とは継状態にありこのクラッチギア19は固定状態である。
【0032】
ミラーアセンブリ7が回動すると、ユニットブラケット8のボール12がシャフトホルダー2の円弧状溝6に沿って矢印ロまたはハ方向に転動し、最終的にミラーアセンブリ7の後方格納位置でボール12が円弧状溝6の段部61の当たり、または、ミラーアセンブリ7の使用位置でボール12が円弧状溝6の段部60に当たることで、ミラーアセンブリ7が物理的にかつ強制的に停止する。このようにミラーアセンブリ7の回動が強制的に停止されると、後述するスイッチ回路が作動してモータ13の駆動が停止されて、電動格納が完了する。なお、このミラーアセンブリ7の停止位置では減速機構24におけるバックラッシがない状態である。
【0033】
ここで、ミラーアセンブリ7の停止時には、ジョイント800のねじれ方向のダンパー作用により、減速機構24のギア群が徐々に噛み込むこととなる。そのため、減速機構24の破損等を防止できる。また、後述するスイッチ回路のPTC素子58の抵抗も徐々に上がって行くこととなるので、PTC素子58の耐久性が向上する。
【0034】
一方、ミラーアセンブリ7の起動時には、ジョイント800に蓄積されたねじれ力により、バックラッシレス状態の減速機構24のギア群の噛み込みが瞬時に解除されることとなる。そのため、この減速機構のギア群の噛み込みの解除の遅れによるPTC素子の再作用(誤作用)を防ぎ、PTC素子58が正確に作用することができる。しかも、モータ13の起動でバックラッシレス状態の減速機構24のギア群の噛み込み部に働く起動トルクが、ジョイント800のねじれ方向のダンパー作用により吸収されることとなるため、減速機構24のギア群の噛み込み部の破損等を防止できる。
【0035】
また、ミラーアセンブリ7の回動時には、ジョイント800はその脆弱部802の屈曲性により、例えモータ13の出力軸130とウォーム25の回転軸250の軸心がズレていたとしても、前記モータ13の出力軸130の回転が減速機構24のウォーム25にスムーズに伝達されることとなる。これにより、異音の発生が確実に防止できる。
【0036】
なお、車庫への出し入れの際に手動でミラーアセンブリ7を回動する場合、または、ミラーアセンブリ7に障害物などが衝突した場合は、圧縮スプリング17の弾性力に抗して、クラッチ機構15のクラッチギア19とクラッチホルダー20とが断状態となるとともに図8に示すようにボール12が円弧状溝6から離脱して、クラッチギア19がシャフト3に対して回転可能となり、それに伴ってミラーアセンブリ7が使用位置から後方格納位置または前方格納位置へと格納できるようになっている。
【0037】
図9は上述の本発明の電動格納式ドアーミラーにおけるスイッチ回路の一実施例を示した電気回路図である。
【0038】
図において、51は電源としてのバッテリーで、このバッテリー51は自動車に搭載されている通常の直流12Vのバッテリーである。
【0039】
57は運転席に配設したスイッチで、このスイッチ57は極性を切り替えるスイッチで、この例では2可動接触子連動式の3位置切替スイッチを使用する。このスイッチ57は、連動する第1可動接触子571及び第2可動接触子572と、第1共通接点COM1及び第2共通接点COM2と、前記バッテリー51の+極にそれぞれ接続した第1+接点A1及び第2+接点A2と、前記バッテリー51の−極にそれぞれ接続した第1−接点B1及び第2−接点B2と、第1中位接点C1及び第2中位接点C2とからなる。このスイッチ57は、常態において前記可動接触子571及び572は前記中位接点C1及びC2に接触している。13は前記モータで、このモータ13は前記スイッチ57に直列に接続する。すなわち、モータ13の一方の端子を前記スイッチ57の第1共通接点COM1に、モータ13の他方の端子を前記スイッチ57の第2共通接点COM2にそれぞれ接続する。
【0040】
58は抵抗温度特性を利用したPTC素子で、このPTC素子58はある温度域で抵抗値が急激に変化するスイッチング特性を示す、例えばポリマ系のPTC素子(株式会社レイケムの商品名ポリスイッチ)を使用する。このPTC素子58を前記モータ13と前記スイッチ57との間に直列に接続する。すなわち、PTC素子58の一方の端子を前記モータ13の他方の端子に、PTC素子58の他方の端子を前記スイッチ57の第2共通接点COM2にそれぞれ接続する。このPTC素子58は、移動体としての前記ミラーアセンブリ7がストッパ(段部60,61及びボール12)などにより物理的にかつ強制的に止められて前記モータ13に過負荷がかかったときに発生する過電流で、内部温度が上昇し、ある温度域になると内部抵抗値が急激に増加してスイッチング作動をするものである。なお、このPTC素子58は両極性である。
【0041】
610はリレー回路で、このリレー回路610は、常開のリレー600と、リレーコイル601と、共通接点COMと、A接点と、B接点とを備える。前記リレー600の共通接点COMを前記スイッチ57の第1共通接点COM1に、また前記リレー600のB接点を前記モータ13の一方の端子にそれぞれ接続する。前記リレーコイル601の一方の端子をコンデンサ66を介して前記リレー600の共通接点COMと前記スイッチ57の第1共通接点COM1との間に、また前記リレーコイル601の他方の端子を前記PTC素子58と前記モータ13との間にそれぞれ接続する。
【0042】
68は抵抗で、この抵抗68の一方の端子を前記リレーコイル601とコンデンサ66との間に、またこの抵抗68の他方の端子を前記リレー600のB接点とモータ13との間にそれぞれ接続する。
【0043】
次に、上述の電気回路の操作作動について説明する。
【0044】
まず、スイッチ57を操作して、その可動接触子571及び572をそれぞれ+接点A1及び−接点B2に接触させる。すると、コンデンサ66からリレーコイル601に電流が一瞬流れ、そのリレーコイル601が励磁し、それに伴ってリレー600がA接点からB接点に切り替わる。この結果、バッテリー51からの電流は実線矢印方向に、リレー600→モータ13→PTC素子58と流れるので、モータ13が回転(正転)する。一方、前記実線矢印方向の電流の一部は抵抗68→リレーコイル601へと流れるので、前記リレー600のB接点への接触状態を自己保持する。前記モータ13の回転力により、上述のようにミラーアセンブリ7が例えば使用位置から格納位置に回動する。そして、そのミラーアセンブリ7が所定の停止位置である格納位置に達したところで、ストッパが作動し、すなわち移動側のボール12が固定側の円弧状溝6の段部61に当り、ミラーアセンブリ7は所定の停止位置である格納位置において物理的かつ強制的に停止させられる。このときに、モータ13に過負荷がかかり、電気回路中に過電流が流れる。この過電流により、PTC素子58の内部温度が上昇し、ある温度域になると、前記PTC素子58内部抵抗が急激に増大し、このPTC素子58がスイッチング作動をする。すると、前記リレーコイル601への通電が遮断され、リレー600が自己復帰してB接点からA接点に切り替わり、モータ13への通電が断たれる。この結果、モータ13の回転(駆動)が停止し、ミラーアセンブリ7が格納位置において完全に停止する。そこで、スイッチ57の操作を止めて、可動接触子571及び572を中位接点C1及びC2に自動復帰させる。次に、スイッチ57を操作して、その可動接触子571及び572をそれぞれ−接点B1及び+接点A2に接触させる。すると、PTC素子58からリレーコイル601を介してコンデンサ66に電流が一瞬流れ、そのリレーコイル601が励磁し、それに伴ってリレー600がA接点からB接点に切り替わる。この結果、バッテリー51からの電流は1点鎖線矢印方向に、PTC素子58→モータ13→リレー600へと流れるので、モータ13が回転(逆転)する。一方、前記1点鎖線矢印方向の電流の一部はリレーコイル601→抵抗68へと流れるので、前記リレー600のB接点への接触状態を自己保持する。前記モータ13の回転力により、上述のようにミラーアセンブリ7が例えば格納位置から使用位置に回動する。そして、そのミラーアセンブリ7が所定の停止位置である使用位置に達したところで、ストッパが作動し、すなわち移動側のボール12が固定側の円弧状溝6の段部60に当り、ミラーアセンブリ7は所定の停止位置である使用位置において物理的かつ強制的に停止させられる。このときに、モータ13に過負荷がかかり、電気回路中に過電流が流れる。この過電流により、PTC素子58の内部温度が上昇し、ある温度域になると、前記PTC素子58内部抵抗が急激に増大し、このPTC素子58がスイッチング作動をする。すると、前記リレーコイル601への通電が遮断され、リレー600が自己復帰してB接点からA接点に切り替わり、モータ13への通電が断たれる。この結果、モータ13の回転(駆動)が停止し、ミラーアセンブリ7が使用位置において完全に停止する。そこで、スイッチ57の操作を止めて、可動接触子571及び572を中位接点C1及びC2に自動復帰させる。
【0045】
以上のように、この実施形態の電動格納式ドアミラーによれば、モータ13の出力軸130と減速機構24のウォーム25とをジョイント800を介して連結し、このジョイント800の軸方向の中間部位に脆弱部802を設けたため、ジョイント800が軸方向に対して屈曲変形しやすくなる。これにより、ジョイント800は、モータ13の出力軸130とウォーム25との軸心ズレを吸収して、よりスムーズな回転を実現でき、異音の発生を確実に防止できる。
【0046】
また、脆弱部802によって、ジョイント800のねじれ方向への弾性変形も向上するため、減速機構24の破損防止効果がさらに高まる。
【0047】
特に、PTC素子を利用したストッパ回路によって減速機構24にバックラッシが生じないようにした構造にあっては、上記ジョイント800のダンパー作用の向上は、PTC素子の耐久性、PTC素子の正確な作動、などの点で有利に働く。
【0048】
【発明の効果】
本発明の電動格納式ドアーミラーによれば、モータの出力軸と減速機構のウォームとをジョイントを介して連結し、このジョイントの軸方向の中間部位に脆弱部を設けたため、ジョイントが軸方向に対して屈曲変形しやすくなる。これにより、ジョイントは、モータの出力軸とウォームとの軸心ズレを吸収して、よりスムーズな回転を実現でき、異音の発生を確実に防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る電動格納式ドアーミラーの一実施例を示し、一部を破断した平面図。
【図2】モータ及び減速機構及びクラッチ機構の分解斜視図。
【図3】モータ及び減速機構の斜視図。
【図4】モータ及び減速機構及びクラッチ機構の組み付け状態の断面図。
【図5】図4におけるVーV線断面図。
【図6】図4におけるVI−VI線断面図。
【図7】シャフトホルダーの平面図。
【図8】図7におけるVIII−VIII線展開図。
【図9】スイッチ回路の電気回路図。
【図10】本発明に係る樹脂製又はゴム製のジョイントの斜視図。
【符号の説明】
1 ミラーベース
3 シャフト
7 ミラーアセンブリ
13 モータ
130 出力軸
24 減速機構
25 第1ウォーム(ウォーム)
800 ジョイント
802 脆弱部
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば自動車のドアーに装備される電動格納式のドアーミラーに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来の電動格納式ドアーミラーは、一般に、車体、例えば自動車のドアーに固定するミラーベースと、このミラーベースに植設したシャフトと、このシャフトに回動可能に支持したミラーアセンブリと、このミラーアセンブリ内に内蔵したモータと、このモータと前記シャフトとの間に配設した減速機構およびクラッチ機構と、を備える。前記モータを駆動させることにより、前記ミラーアセンブリがミラーベースに対して使用位置と格納位置との間を回動変位する。 なお、電動格納式ドアミラーは、通常、減速機構の減速比を大きくするため、ウォームギヤ等から構成された減速機構を使用している。
【0003】
この種の電動格納式ドアミラーには、実開平5−16491号公報に開示されるように、モータの出力軸とウォームとをジョイントを介して連結したものがあり、この場合、ジョイントのねじれ方向の弾性により、モータの回転が急激に回転機構に伝達されず、回転機構の破損などを問題を解消できる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、上述の従来の電動格納式ドアーミラーでは、モータの出力軸とウォームとの軸心がズレていた場合には、スムーズな回転が阻害されてしまう虞がある。この場合、軸心ズレにより、異音の発生が懸念される。
【0005】
本発明は、上述の先の出願の電動格納式ドアーミラーの改良に係り、その目的とするところは、モータの出力軸とウォームとをジョイントで連結した構造において、軸心のズレを吸収してよりスムーズな回転を実現できる電動格納式ドアミラーを提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明は、車体に固定するミラーベースと、このミラーベースに植設したシャフトと、このシャフトに回動可能に支持したミラーアセンブリと、このミラーアセンブリ内に内蔵したモータと、このモータと前記シャフトとの間に配置してウォームギア等から構成される減速機構と、を備え、
前記モータを駆動させることにより、前記ミラーアセンブリをベースに対して使用位置および格納位置との間で回動変位させる電動格納式ドアミラーにおいて、
前記モータの出力軸と前記減速機構のウォームとをジョイントを介して連結し、前記ジョイントの軸方向の中間部位に脆弱部を設けたことを特徴とするものである。
【0007】
この場合、脆弱部により、ジョイントが軸方向に対して屈曲変形しやすくなり、これによりジョイントがモータの出力軸とウォームとの軸心ズレを吸収して、よりスムーズな回転を実現できる。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る電動格納式ドアーミラーの一実施形態を添付図面を参照して説明する。
【0009】
図1中において、1は車体、例えば自動車のドア(図示せず)に固定するミラーベースである。
【0010】
2は前記ミラーベース1に固定するシャフトホルダーで、このシャフトホルダー2に中空状のシャフト3を一体に突設し、このシャフト3に回転止め用の面取り部4を設け、かつこのシャフト3の上端に係合溝5を周方向に設ける。前記シャフトホルダー2の上面の固定面に、後述するミラーアセンブリ7に組み込まれたボール12の円弧軌跡に沿って1対の円弧状溝6を、それぞれ設ける。
【0011】
この円弧状溝6は、図8に示すように、その両端に直角に切り上がった高さHの使用位置側の段部60及び格納位置側の段部61を有する。なお、上述の円弧状溝6の底面は滑らかであれば良く、例えば図8中の2点鎖線で示したように緩やかに上方に凸形をなしていても良い。
【0012】
7はミラーアセンブリで、このミラーアセンブリ7は前記シャフト3に回動可能に支持したユニットブラケット8と、このユニットブラケット8に固定したミラーハウジング9及びパワーユニット10と、このパワーユニット10に上下左右に傾動可能に取付け、かつ前記ミラーハウジング9の前面開口部に配設したミラー11とを備える。
【0013】
前記ユニットブラケット8の下面の回動面の内、前記シャフトホルダー2の一対の円弧状溝6に対向する箇所に半球状の2個の凹部をそれぞれ設け、その2個の凹部に2個のボール12をそれぞれ転動可能に嵌め込む。
【0014】
このボール12が図8中の実線にて示すように使用位置側の段部60に当っているときには、ミラーアセンブリ7が図1中の実線にて示すように車体から側方に突出した状態の使用位置に位置する。また、このボール12が図8中の1点鎖線にて示すように格納位置側の段部61に当っているときには、ミラーアセンブリ7が図1中の1点鎖線にて示すように車体に沿って後方に傾倒した状態の格納位置に位置するものである。さらに、このボール12が図8中の2点鎖線にて示すように円弧状溝6から矢印イ方向に乗り上げてシャフトホルダー2の固定面上に位置しているときには、ミラーアセンブリ7が手動または緩衝回動で図1中の2点鎖線にて示すように車体に沿って前方に傾倒した状態となっている。
【0015】
上述の円弧状溝6の両端の段部60及び61及びボール12は、ミラーアセンブリ7を所定の停止位置に物理的にかつ強制的に停止させるストッパを構成するものである。また、この円弧状溝6の段部60及び61の高さHとボール12とは、後述するモータ13のトルクでは乗り上げられず、一方手動や緩衝回動では乗り上げられる程度のストッパとする。
【0016】
22及び23は前記シャフトホルダー2の上面の固定面に突設した突起及び前記ユニットブラケット8の下面の回動面に設けた半円弧状の溝で、前記突起22が前記溝23にスライド可能に嵌合し、前記ミラーアセンブリ7のシャフト3(シャフトホルダー2)に対する回動変位のガイドをなす。
【0017】
14は前記ユニットブラケット8に固定したプレートで、図5に示すように、このプレート14の中間部に軸受兼スラスト受け用の凹部140を設け、その凹部140の底部に透孔141を設ける。一方、前記ユニットブラケット8の前記凹部140に対向する位置に軸受兼スラスト受け用の凹部80を設ける。
【0018】
13は前記ミラーアセンブリ7内に内蔵したモータで、このモータ13を前記ユニットブラケット8に固定したプレート14上にスクリュウ132により固定する。このモータ13は、後述するスイッチ回路を介してバッテリー51に電気的に接続されている。このモータ13の出力軸130の両側に面取り部131を設ける。
【0019】
15は前記シャフト3に装着したクラッチ機構で、このクラッチ機構15は前記ミラーアセンブリ7を手動で回動させたり、またはミラーアセンブリ7に何かが当ってその緩衝のためにミラーアセンブリ7を回動させたりするときに、移動側のミラーアセンブリ7及びモータ13及び後述する減速機構24と、固定側のミラーベース1及びシャフトホルダー2及びシャフト3との間の縁を断つものである。前記クラッチ機構15は、図2及び図4に示すように、前記シャフト3に上から順に外嵌したプッシュナット16と、圧縮スプリング17と、クラッチギア19と、クラッチホルダー20と、ワッシャ21とからなる。
【0020】
前記クラッチギア19は、スパーギアからなり、前記シャフト3に対して回転可能であり、下面に係止溝190を設ける。前記クラッチホルダー20は前記シャフト3に対して固定であり、上面に係止爪200を設ける。前記プッシュナット16は前記シャフト3の係合溝5に係合して、前記圧縮スプリング17を圧縮する。この圧縮スプリング17の弾性力により、前記クラッチギア19の下面の係止溝190に前記クラッチホルダー20の上面の係止爪200が係止して、前記クラッチギア19と前記クラッチホルダー20とが継状態にある。また、圧縮スプリング17の弾性力により、シャフト3を介してシャフトホルダー2が上方向(逆にクラッチ機構15を介してユニットブラケット8が下方向)に付勢され、その結果前記ユニットブラケット8側のボール12が前記シャフトホルダー2の円弧状溝6の底面に圧接される。
【0021】
24は前記クラッチ機構15(及びシャフト3)と前記モータ13間に配設した減速機構で、この減速機構24は図2及び図3に示すように、前記モータ13の出力軸130に後述するジョイント800、810、830を介して取付けた第1ウォーム25と、その第1ウォーム25に噛み合わせた第1ウォームホイールとしての第1ヘリカルギア26と、Dカット面(両面を面取りした面でも良い。)31により前記第1ヘリカルギア26の中心透孔46に回転軸47の一端を軸方向に移動可能にかつ回転不可能に装着した第2ウォーム27と、その第2ウォーム27に噛み合わせた第2ウォームホイールとしての第2ヘリカルギア28とから構成されている。
【0022】
ここで、上述の第1ウォーム25及び第1ウォームホイールとしての第1ヘリカルギア26(1段目のウォームギア)と、第2ウォーム27及び第2ウォームホイールとしての第2ヘリカルギア28(2段目のウォームギア)とにより、2段のウォームギアを構成する。
【0023】
そして、前記第1ウォーム25においては、図5に示すように、その回転軸250の一端部に段部251を設け、かつその回転軸250の一端に前記モータ出力軸130の面取り部131とほぼ同等の面取り部252を設ける。この第1ウォーム25の回転軸250の一端部を前記プレート14の凹部140の透孔141に回転可能に挿入すると共に、その第1ウォーム25の回転軸250の段部251を前記凹部140の透孔141の縁に回転可能に当接させる。一方、前記第1ウォーム25の回転軸250の他端部を前記ユニットブラケット8の軸受用凹部80に回転可能に軸承させると共に、その第1ウォーム25の回転軸250の他端面を前記前記ユニットブラケット8の軸受用凹部80の底部に当接させる。
【0024】
29は前記第2ヘリカルギア28に同軸に固定したスパーギアの出力ギア29で、30は前記出力ギア29と前記入力ギアとしてのクラッチギア19との間に介装し、かつ前記出力ギア29と前記入力ギアとしてのクラッチギア19とにそれぞれ噛み合わせたスパーギアのアイドルギアである。この結果、前記クラッチ機構15と前記減速機構24とが連結されることとなる。なお、上述のアイドルギア30は、図示しない回転軸により前記ユニットブラケット8に回転可能に軸支されている。
【0025】
32は前記プレート14と別体のサポートで、このサポート32を前記プレート14にビス33により取付け、このプレート14を介してユニットブラケット8に固定する。このプレート14及びサポート32にスラスト軸受用の凹部34を設けると共に、ラジアル軸受35を設ける。このプレート14及びサポート32のラジアル軸受35に前記第2ウォーム27の回転軸47の両端部(第1ヘリカルギア26と第2ウォーム27との間の一端部と他端部)を回転可能に軸支し、かつこのプレート14及びサポート32のスラスト軸受用凹部34と前記第2ウォーム27の回転軸47の両端面との間にスラスト軸受用のボール36を介装する。
【0026】
37は軸ねじで、この軸ねじ37は一端(上端)の頭部38と、中間部の軸部39と、他端(下端)のねじ部40とからなる。一方、前記ユニットブラケット8及びプレート14に、ねじ穴41及び頭部受凹部42を設け、かつ前記第2ヘリカルギア28及び出力ギア29を上下から挟持するボス部43を設ける。前記軸ねじ37の軸部39を前記第2ヘリカルギア28及び出力ギア29の中心透孔48に挿通し、その軸ねじ37のねじ部40を前記ユニットブラケット8のねじ穴41にねじ込み、その軸ねじ37の頭部38を前記プレート14の頭部受凹部42に係合させる。この結果、前記第2ヘリカルギア28及び出力ギア29は、前記軸ねじ37の軸部39に回転可能に軸支され、かつ前記ユニットブラケット8のボス部43とプレート14のボス部43との間において軸方向(スラスト方向)に固定される。また、前記プレート14及びサポート32が前記ユニットブラケット8に固定される。
【0027】
44は前記ユニットブラケット8に設けたギアーケース部であり、45は前記ギアーケース部44の上部開口部に嵌合して取付けた蓋である。この蓋45及びギアーケース部44により、前記シャフト3,モータ13,クラッチ機構15及び減速機構24等は覆われているのである。
【0028】
図において、800は前記モータ13の出力軸130と前記第1ウォーム25の回転軸250とを連結するジョイントである。このジョイント800は、例えば樹脂乃至ゴムなどから成形され、図10に示すように、円柱形状をなし、かつその中心軸に両面を面取りした長円形の連結穴801を設けてなる。このジョイント800は、連結穴801に対してねじれ方向の弾性を有する。このジョイント800の連結穴801の両端を、前記モータ13の出力軸130の面取り部131と、前記第1ウォーム25の回転軸250の面取り部252とに、それぞれ嵌合して、モータ13の出力軸130と第1ウォーム25の回転軸250とを、前記ジョイント800を介して連結する。
【0029】
そして、この実施形態では、このジョイント800は、軸方向の中間部位にくびれ部を設けることで、該軸方向中間部を脆弱部802として構成している。これにより、ジョイント800は、軸方向に対して屈曲しやく、ウォーム25とモータ13の出力軸130との軸心がズレていてもこのズレを吸収しつつモータ13の出力軸130の回転をスムーズにウォーム25に伝達できるようになっている。また、この脆弱部802により、ジョイント800のねじれ方向への弾性変形性が向上し、該ジョイント800のダンパー性能が向上する。
【0030】
以下、上述のように構成された本発明の電動格納式ドアーミラーの操作作動について説明する。
【0031】
まず、モータ13を駆動させる。すると、そのモータ13の回転力(駆動力)が2段のウォームギア及びモータ側のギア29を介してアイドルギア30に伝わり、アイドルギア30がクラッチギア19の回りを自転しながら公転する。このアイドルギア30の公転に伴ってミラーアセンブリ7がミラーベース1のシャフト3に対して回動する。なお、後方格納位置と使用位置との間θでは、クラッチギア19とクラッチホルダー20とは継状態にありこのクラッチギア19は固定状態である。
【0032】
ミラーアセンブリ7が回動すると、ユニットブラケット8のボール12がシャフトホルダー2の円弧状溝6に沿って矢印ロまたはハ方向に転動し、最終的にミラーアセンブリ7の後方格納位置でボール12が円弧状溝6の段部61の当たり、または、ミラーアセンブリ7の使用位置でボール12が円弧状溝6の段部60に当たることで、ミラーアセンブリ7が物理的にかつ強制的に停止する。このようにミラーアセンブリ7の回動が強制的に停止されると、後述するスイッチ回路が作動してモータ13の駆動が停止されて、電動格納が完了する。なお、このミラーアセンブリ7の停止位置では減速機構24におけるバックラッシがない状態である。
【0033】
ここで、ミラーアセンブリ7の停止時には、ジョイント800のねじれ方向のダンパー作用により、減速機構24のギア群が徐々に噛み込むこととなる。そのため、減速機構24の破損等を防止できる。また、後述するスイッチ回路のPTC素子58の抵抗も徐々に上がって行くこととなるので、PTC素子58の耐久性が向上する。
【0034】
一方、ミラーアセンブリ7の起動時には、ジョイント800に蓄積されたねじれ力により、バックラッシレス状態の減速機構24のギア群の噛み込みが瞬時に解除されることとなる。そのため、この減速機構のギア群の噛み込みの解除の遅れによるPTC素子の再作用(誤作用)を防ぎ、PTC素子58が正確に作用することができる。しかも、モータ13の起動でバックラッシレス状態の減速機構24のギア群の噛み込み部に働く起動トルクが、ジョイント800のねじれ方向のダンパー作用により吸収されることとなるため、減速機構24のギア群の噛み込み部の破損等を防止できる。
【0035】
また、ミラーアセンブリ7の回動時には、ジョイント800はその脆弱部802の屈曲性により、例えモータ13の出力軸130とウォーム25の回転軸250の軸心がズレていたとしても、前記モータ13の出力軸130の回転が減速機構24のウォーム25にスムーズに伝達されることとなる。これにより、異音の発生が確実に防止できる。
【0036】
なお、車庫への出し入れの際に手動でミラーアセンブリ7を回動する場合、または、ミラーアセンブリ7に障害物などが衝突した場合は、圧縮スプリング17の弾性力に抗して、クラッチ機構15のクラッチギア19とクラッチホルダー20とが断状態となるとともに図8に示すようにボール12が円弧状溝6から離脱して、クラッチギア19がシャフト3に対して回転可能となり、それに伴ってミラーアセンブリ7が使用位置から後方格納位置または前方格納位置へと格納できるようになっている。
【0037】
図9は上述の本発明の電動格納式ドアーミラーにおけるスイッチ回路の一実施例を示した電気回路図である。
【0038】
図において、51は電源としてのバッテリーで、このバッテリー51は自動車に搭載されている通常の直流12Vのバッテリーである。
【0039】
57は運転席に配設したスイッチで、このスイッチ57は極性を切り替えるスイッチで、この例では2可動接触子連動式の3位置切替スイッチを使用する。このスイッチ57は、連動する第1可動接触子571及び第2可動接触子572と、第1共通接点COM1及び第2共通接点COM2と、前記バッテリー51の+極にそれぞれ接続した第1+接点A1及び第2+接点A2と、前記バッテリー51の−極にそれぞれ接続した第1−接点B1及び第2−接点B2と、第1中位接点C1及び第2中位接点C2とからなる。このスイッチ57は、常態において前記可動接触子571及び572は前記中位接点C1及びC2に接触している。13は前記モータで、このモータ13は前記スイッチ57に直列に接続する。すなわち、モータ13の一方の端子を前記スイッチ57の第1共通接点COM1に、モータ13の他方の端子を前記スイッチ57の第2共通接点COM2にそれぞれ接続する。
【0040】
58は抵抗温度特性を利用したPTC素子で、このPTC素子58はある温度域で抵抗値が急激に変化するスイッチング特性を示す、例えばポリマ系のPTC素子(株式会社レイケムの商品名ポリスイッチ)を使用する。このPTC素子58を前記モータ13と前記スイッチ57との間に直列に接続する。すなわち、PTC素子58の一方の端子を前記モータ13の他方の端子に、PTC素子58の他方の端子を前記スイッチ57の第2共通接点COM2にそれぞれ接続する。このPTC素子58は、移動体としての前記ミラーアセンブリ7がストッパ(段部60,61及びボール12)などにより物理的にかつ強制的に止められて前記モータ13に過負荷がかかったときに発生する過電流で、内部温度が上昇し、ある温度域になると内部抵抗値が急激に増加してスイッチング作動をするものである。なお、このPTC素子58は両極性である。
【0041】
610はリレー回路で、このリレー回路610は、常開のリレー600と、リレーコイル601と、共通接点COMと、A接点と、B接点とを備える。前記リレー600の共通接点COMを前記スイッチ57の第1共通接点COM1に、また前記リレー600のB接点を前記モータ13の一方の端子にそれぞれ接続する。前記リレーコイル601の一方の端子をコンデンサ66を介して前記リレー600の共通接点COMと前記スイッチ57の第1共通接点COM1との間に、また前記リレーコイル601の他方の端子を前記PTC素子58と前記モータ13との間にそれぞれ接続する。
【0042】
68は抵抗で、この抵抗68の一方の端子を前記リレーコイル601とコンデンサ66との間に、またこの抵抗68の他方の端子を前記リレー600のB接点とモータ13との間にそれぞれ接続する。
【0043】
次に、上述の電気回路の操作作動について説明する。
【0044】
まず、スイッチ57を操作して、その可動接触子571及び572をそれぞれ+接点A1及び−接点B2に接触させる。すると、コンデンサ66からリレーコイル601に電流が一瞬流れ、そのリレーコイル601が励磁し、それに伴ってリレー600がA接点からB接点に切り替わる。この結果、バッテリー51からの電流は実線矢印方向に、リレー600→モータ13→PTC素子58と流れるので、モータ13が回転(正転)する。一方、前記実線矢印方向の電流の一部は抵抗68→リレーコイル601へと流れるので、前記リレー600のB接点への接触状態を自己保持する。前記モータ13の回転力により、上述のようにミラーアセンブリ7が例えば使用位置から格納位置に回動する。そして、そのミラーアセンブリ7が所定の停止位置である格納位置に達したところで、ストッパが作動し、すなわち移動側のボール12が固定側の円弧状溝6の段部61に当り、ミラーアセンブリ7は所定の停止位置である格納位置において物理的かつ強制的に停止させられる。このときに、モータ13に過負荷がかかり、電気回路中に過電流が流れる。この過電流により、PTC素子58の内部温度が上昇し、ある温度域になると、前記PTC素子58内部抵抗が急激に増大し、このPTC素子58がスイッチング作動をする。すると、前記リレーコイル601への通電が遮断され、リレー600が自己復帰してB接点からA接点に切り替わり、モータ13への通電が断たれる。この結果、モータ13の回転(駆動)が停止し、ミラーアセンブリ7が格納位置において完全に停止する。そこで、スイッチ57の操作を止めて、可動接触子571及び572を中位接点C1及びC2に自動復帰させる。次に、スイッチ57を操作して、その可動接触子571及び572をそれぞれ−接点B1及び+接点A2に接触させる。すると、PTC素子58からリレーコイル601を介してコンデンサ66に電流が一瞬流れ、そのリレーコイル601が励磁し、それに伴ってリレー600がA接点からB接点に切り替わる。この結果、バッテリー51からの電流は1点鎖線矢印方向に、PTC素子58→モータ13→リレー600へと流れるので、モータ13が回転(逆転)する。一方、前記1点鎖線矢印方向の電流の一部はリレーコイル601→抵抗68へと流れるので、前記リレー600のB接点への接触状態を自己保持する。前記モータ13の回転力により、上述のようにミラーアセンブリ7が例えば格納位置から使用位置に回動する。そして、そのミラーアセンブリ7が所定の停止位置である使用位置に達したところで、ストッパが作動し、すなわち移動側のボール12が固定側の円弧状溝6の段部60に当り、ミラーアセンブリ7は所定の停止位置である使用位置において物理的かつ強制的に停止させられる。このときに、モータ13に過負荷がかかり、電気回路中に過電流が流れる。この過電流により、PTC素子58の内部温度が上昇し、ある温度域になると、前記PTC素子58内部抵抗が急激に増大し、このPTC素子58がスイッチング作動をする。すると、前記リレーコイル601への通電が遮断され、リレー600が自己復帰してB接点からA接点に切り替わり、モータ13への通電が断たれる。この結果、モータ13の回転(駆動)が停止し、ミラーアセンブリ7が使用位置において完全に停止する。そこで、スイッチ57の操作を止めて、可動接触子571及び572を中位接点C1及びC2に自動復帰させる。
【0045】
以上のように、この実施形態の電動格納式ドアミラーによれば、モータ13の出力軸130と減速機構24のウォーム25とをジョイント800を介して連結し、このジョイント800の軸方向の中間部位に脆弱部802を設けたため、ジョイント800が軸方向に対して屈曲変形しやすくなる。これにより、ジョイント800は、モータ13の出力軸130とウォーム25との軸心ズレを吸収して、よりスムーズな回転を実現でき、異音の発生を確実に防止できる。
【0046】
また、脆弱部802によって、ジョイント800のねじれ方向への弾性変形も向上するため、減速機構24の破損防止効果がさらに高まる。
【0047】
特に、PTC素子を利用したストッパ回路によって減速機構24にバックラッシが生じないようにした構造にあっては、上記ジョイント800のダンパー作用の向上は、PTC素子の耐久性、PTC素子の正確な作動、などの点で有利に働く。
【0048】
【発明の効果】
本発明の電動格納式ドアーミラーによれば、モータの出力軸と減速機構のウォームとをジョイントを介して連結し、このジョイントの軸方向の中間部位に脆弱部を設けたため、ジョイントが軸方向に対して屈曲変形しやすくなる。これにより、ジョイントは、モータの出力軸とウォームとの軸心ズレを吸収して、よりスムーズな回転を実現でき、異音の発生を確実に防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る電動格納式ドアーミラーの一実施例を示し、一部を破断した平面図。
【図2】モータ及び減速機構及びクラッチ機構の分解斜視図。
【図3】モータ及び減速機構の斜視図。
【図4】モータ及び減速機構及びクラッチ機構の組み付け状態の断面図。
【図5】図4におけるVーV線断面図。
【図6】図4におけるVI−VI線断面図。
【図7】シャフトホルダーの平面図。
【図8】図7におけるVIII−VIII線展開図。
【図9】スイッチ回路の電気回路図。
【図10】本発明に係る樹脂製又はゴム製のジョイントの斜視図。
【符号の説明】
1 ミラーベース
3 シャフト
7 ミラーアセンブリ
13 モータ
130 出力軸
24 減速機構
25 第1ウォーム(ウォーム)
800 ジョイント
802 脆弱部
Claims (1)
- 車体に固定するミラーベースと、このミラーベースに植設したシャフトと、このシャフトに回動可能に支持したミラーアセンブリと、このミラーアセンブリ内に内蔵したモータと、このモータと前記シャフトとの間に配置してウォームギア等から構成される減速機構と、を備え、
前記モータを駆動させることにより、前記ミラーアセンブリをベースに対して使用位置および格納位置との間で回動変位させる電動格納式ドアミラーにおいて、
前記モータの出力軸と前記減速機構のウォームとをジョイントを介して連結し、前記ジョイントの軸方向の中間部位に脆弱部を設けたことを特徴とする電動格納式ドアミラー。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002186471A JP2004026045A (ja) | 2002-06-26 | 2002-06-26 | 電動格納式ドアミラー |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002186471A JP2004026045A (ja) | 2002-06-26 | 2002-06-26 | 電動格納式ドアミラー |
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Family
ID=31181814
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
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Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2004026045A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2005113290A1 (en) * | 2004-05-20 | 2005-12-01 | Pro Quip International Korea Co., Ltd | Pivoting actuator for automotive outsider mirror |
US7290890B2 (en) | 2004-09-08 | 2007-11-06 | Kabushiki Kaisha Tokai-Rika-Denki-Seisakusho | Retracting mechanism of vehicular outer mirror device |
JP2017108614A (ja) * | 2015-11-25 | 2017-06-15 | ジョンソン エレクトリック ソシエテ アノニム | モータ駆動組立体 |
-
2002
- 2002-06-26 JP JP2002186471A patent/JP2004026045A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2005113290A1 (en) * | 2004-05-20 | 2005-12-01 | Pro Quip International Korea Co., Ltd | Pivoting actuator for automotive outsider mirror |
US7290890B2 (en) | 2004-09-08 | 2007-11-06 | Kabushiki Kaisha Tokai-Rika-Denki-Seisakusho | Retracting mechanism of vehicular outer mirror device |
JP2017108614A (ja) * | 2015-11-25 | 2017-06-15 | ジョンソン エレクトリック ソシエテ アノニム | モータ駆動組立体 |
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