JP2004023726A - 基地局設置方法、基地局設置システム及び基地局設置プログラム - Google Patents
基地局設置方法、基地局設置システム及び基地局設置プログラム Download PDFInfo
- Publication number
- JP2004023726A JP2004023726A JP2002179956A JP2002179956A JP2004023726A JP 2004023726 A JP2004023726 A JP 2004023726A JP 2002179956 A JP2002179956 A JP 2002179956A JP 2002179956 A JP2002179956 A JP 2002179956A JP 2004023726 A JP2004023726 A JP 2004023726A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- base station
- installation
- relay
- base stations
- wireless
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Images
Classifications
-
- H—ELECTRICITY
- H04—ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
- H04W—WIRELESS COMMUNICATION NETWORKS
- H04W16/00—Network planning, e.g. coverage or traffic planning tools; Network deployment, e.g. resource partitioning or cells structures
- H04W16/18—Network planning tools
Landscapes
- Engineering & Computer Science (AREA)
- Computer Networks & Wireless Communication (AREA)
- Signal Processing (AREA)
- Mobile Radio Communication Systems (AREA)
- Radio Relay Systems (AREA)
Abstract
【課題】基地局間無線中継ネットワークにおいて、基地局の中継伝送用アンテナの指向性が隣接する基地局へのみ合うようにし、隣接しない他の基地局への干渉を低減する。
【解決手段】基地局どうしを無線リンクで接続した無線中継ネットワークの中継経路において隣接する基地局相互の中継伝送用アンテナの設置高度を、互いに異なるように調整し、中継伝送用アンテナの指向性を隣接する基地局に合わせることによって、隣接しない他の基地局への利得を小さくし干渉を低減する。
【選択図】 図1
【解決手段】基地局どうしを無線リンクで接続した無線中継ネットワークの中継経路において隣接する基地局相互の中継伝送用アンテナの設置高度を、互いに異なるように調整し、中継伝送用アンテナの指向性を隣接する基地局に合わせることによって、隣接しない他の基地局への利得を小さくし干渉を低減する。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、基地局の設置方法に関し、特に基地局どうしを無線リンクで接続した無線中継ネットワークにおける基地局の設置を行う基地局設置方法、基地局設置システム及び基地局設置プログラムに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、この種の無線基地局中継ネットワークにおける基地局設置に際しては、移動通信システムにおけるアクセスネットワーク、すなわち端末と基地局間の通信を行うサービスを不感地帯なく展開するために、基地局の数や設置場所の決定について、実際に設置する前に計算機シミュレーションなどを利用して検討を行っている。
【0003】
このような計算機シミュレーションによる方法においては、基地局の送信電力、端末の送信電力、地形による伝搬特性の変化等を考慮し、現実の地形のデータに対して、特定位置に基地局を設置した場合の伝送状況をシミュレートする。この結果より、不感地帯を認識することができるので、基地局設置場所の変更、あるいは新たな基地局の追加を行うことで、不感地帯が無くなるように設置場所を検討する。
【0004】
実際の設置に際しては、ビルの屋上や鉄塔上など比較的高い位置に基地局が設置されるのが一般的である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
移動通信システムでは、基地局間の通信に無線を使用することも多く、特に今後高速、大容量化のためにセルの縮小化が行われた場合、基地局間ネットワークを安価、かつ迅速に構築するために無線を利用する状況が増加するものと考えられる。
【0006】
図6は、基地局間の無線ネットワークの例を示したものである。このネットワークは、有線基幹網100に光ファイバなどの有線101を用いて接続された基地局であるコアノード200と、コアノード200に無線リンクを通して直接、あるいは間接(他のノードを中継して)に接続される基地局である中継ノード300から構成される。
【0007】
サービスエリアを広範囲とするため、図6に示すように複数の中継ノード300を収容するコアノード200を多く設置する。コアノード200および中継ノード300は、通常の基地局と同様にそれぞれが端末に対してアクセスサービスを提供する。コアノード200と中継ノード300、あるいは中継ノード300間の中継伝送には、干渉抑制とゲイン獲得のため指向性アンテナが使用される。この指向性アンテナは水平方向に鋭い指向性を持つと共に、垂直方向にも指向性を有する。
【0008】
このように基地局間のネットワークが無線化され、大規模な無線中継ネットワークが構築された場合、これまで置局設計の際に考慮されてきたアクセスネットワークだけでなく、基地局間中継ネットワークでの電波伝搬状況も考慮する必要がある。
【0009】
従来の基地局設置方法では、移動通信システムの基地局を設置する場合に、アクセスネットワークの端末に対するサービスエリアのみを考慮して設置位置を決定している。
【0010】
基地局間無線中継ネットワークを構築することを想定した場合に、基地局の設置位置を端末に対するサービスエリアのみに基づいて決定すると、基地局間ネットワークにおける伝送状況が考慮されないこととなる。そのため、基地局間ネットワークにおける干渉が多くなってしまい、中継伝送のパフォーマンスが劣化してしまうという問題が発生する。
【0011】
例えば、基地局間無線中継ネットワークの中継経路が、上部から見て図7のように形成されたとする。基地局間の通信では、他の基地局への干渉を抑制し、高い利得を得るために指向性アンテナが用いられる。
【0012】
図7の基地局間無線中継ネットワークにおいて、基地局A、基地局B、基地局Cの設置高度が図8に示すようなものであった場合、基地局Aが基地局Bと基地局間通信用の無線リンクを形成するために使用する中継伝送用アンテナ400Aの指向性は図中点線で示すようになる。
【0013】
このような状況では、中継伝送用アンテナの水平方向の指向性により、干渉の低減は図れるものの、垂直方向の指向性からは干渉の低減は困難であると予想される。この結果、基地局Aからの中継伝送信号は基地局Bのみならず、本来到達する必要のない基地局Cにおいても比較的大きな受信電力で到達し、干渉となって影響を及ぼすことがある。
【0014】
本発明の目的は、上記のような問題を解決すべく、基地局間無線中継ネットワークにおいて、基地局の中継伝送用アンテナの指向性が隣接する基地局へのみ合うようにし、隣接しない他の基地局への干渉を低減することができる基地局設置方法、基地局設置システム及び基地局設置プログラムを提供することにある。
【0015】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成する本発明は、基地局どうしを無線リンクで接続した無線中継ネットワークにおける基地局設置方法であって、前記無線中継ネットワークの中継経路において隣接する前記基地局相互の中継伝送用アンテナの設置高度を、互いに異なるように調整することを特徴とする。
【0016】
請求項2の本発明は、基地局どうしを無線リンクで接続した無線中継ネットワークにおける基地局設置方法であって、前記基地局間無線中継ネットワークを用いる移動通信システムにおける端末に対して前記基地局が提供するアクセスサービスエリアに基づいて前記基地局の設置場所を設計するステップと、前記基地局間無線中継ネットワークにおける前記基地局間の中継経路を設計するステップと、前記基地局間無線中継ネットワークの前記中継経路において隣接する前記基地局の中継伝送用アンテナの設置高度を、互いに異なるように調整するステップとを含むことを特徴とする。
【0017】
請求項3の本発明の基地局設置方法は、前記中継伝送用アンテナの設置高度の調整において、前記中継伝送用アンテナの指向性を、垂直方向における中継経路に合わせて調整することを特徴とする。
【0018】
請求項4の本発明の基地局設置方法は、前記中継伝送用アンテナの設置高度を調整したことにより、前記アクセスサービスエリアに変化が生じた場合、前記基地局の設置場所設計ステップと前記中継伝送用アンテナの設置高度の調整ステップを繰り返し実行することを特徴とする。
【0019】
請求項5の本発明は、基地局どうしを無線リンクで接続した無線中継ネットワークにおいて前記基地局の設置を行うために利用する基地局設置システムであって、前記無線中継ネットワークの中継経路において隣接する前記基地局相互の中継伝送用アンテナの設置高度を、互いに異なるように調整する手段を備えることを特徴とする。
【0020】
請求項6の本発明は、基地局どうしを無線リンクで接続した無線中継ネットワークにおいて前記基地局の設置を設計する基地局設置システムであって、前記基地局間無線中継ネットワークを用いる移動通信システムにおける端末に対して前記基地局が提供するアクセスサービスエリアに基づいて前記基地局の設置場所を設計する手段と、前記基地局間無線中継ネットワークにおける前記基地局間の中継経路を設計する手段と、前記基地局間無線中継ネットワークの前記中継経路において隣接する前記基地局の中継伝送用アンテナの設置高度を、互いに異なるように調整する手段とを備えることを特徴とする。
【0021】
請求項7の本発明の基地局設置システムは、前記中継伝送用アンテナの設置高度の調整手段が、前記中継伝送用アンテナの指向性を、垂直方向における中継経路に合わせて調整することを特徴とする。
【0022】
請求項8の本発明の基地局設置システムは、前記中継伝送用アンテナの設置高度を調整したことにより、前記アクセスサービスエリアに変化が生じた場合、前記基地局の設置場所設計手段と前記中継伝送用アンテナの設置高度の調整手段による処理を繰り返し実行することを特徴とする。
【0023】
請求項9の本発明の基地局設置システムは、各前記基地局において、前記中継伝送用アンテナとアクセス伝送用アンテナとを分離した位置に設置することを特徴とする。
【0024】
請求項10の本発明は、コンピュータを制御して、基地局どうしを無線リンクで接続した無線中継ネットワークにおける基地局の設置を設計する基地局設置プログラムであって、前記無線中継ネットワークの中継経路において隣接する前記基地局相互の中継伝送用アンテナの設置高度を、互いに異なるように調整する機能を実行することを特徴とする。
【0025】
請求項11の本発明は、コンピュータを制御して、基地局どうしを無線リンクで接続した無線中継ネットワークにおける基地局の設置を設計する基地局設置プログラムであって、前記基地局間無線中継ネットワークを用いる移動通信システムにおける端末に対して前記基地局が提供するアクセスサービスエリアに基づいて前記基地局の設置場所を設計する機能と、前記基地局間無線中継ネットワークにおける前記基地局間の中継経路を設計する機能と、前記基地局間無線中継ネットワークの前記中継経路において隣接する前記基地局の中継伝送用アンテナの設置高度を、互いに異なるように調整する機能を実行することを特徴とする。
【0026】
本発明の基地局設置方法によれば、基地局間無線中継ネットワークにおける中継経路が決定した後で、該中継経路において隣接している基地局の中継伝送用アンテナの設置高度を、互いに異なるように調整するので、隣接しない他の他の基地局に対するアンテナの利得が小さくなり、干渉を低減することができる。
【0027】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。
【0028】
本発明は、図6のような基地局間の伝送に無線を用いる基地局間無線中継ネットワークを構築する移動通信システムにおいて、基地局の設置を行う際に利用される。
【0029】
図1に、本発明の実施の形態による基地局設置システムの構成を示す。本実施の形態による基地局設置システム10は、入力部15と、置局設計部20と、中継経路設計部30と、設置高度調整部40と、設置情報出力部50とを備えて構成される。
【0030】
入力部15は、基地局の設置を行うにあたって必要な各種条件を予め入力する入力手段である。
【0031】
置局設計部20は、基地局の設置場所に関して、従来と同様の方法により端末へのアクセスサービスのエリアを考慮して置局設計を行って、基地局の設置場所を仮決定する。この置局設計においては、移動通信システムにおけるアクセスネットワーク、すなわち端末と基地局間の通信を行うサービスを不感地帯なく展開するために、基地局の数や設置場所をシミュレーションによって決定する。
【0032】
中継経路設計部30は、決定された基地局の設置場所を元に中継経路を設計する。
【0033】
設置高度調整部40は、本発明の特徴的な構成要素であり、中継経路において隣接する基地局間で、中継伝送用アンテナに高低差を設け、かつその垂直方向における中継経路に合わせて指向性を調整することにより、中継伝送信号が他の基地局に及ぼす干渉を低減させる。
【0034】
この設置高度調整部40は、図2に示すように、アンテナ高度決定部41と、指向性調整部42とを備えて構成される。
【0035】
アンテナ高度決定部41は、中継経路において隣接する基地局における中継伝送用アンテナの垂直方法における高さが、互い違いとなるように調整して決定する。これにより、基地局間の垂直方向における中継経路が決定される。
【0036】
指向性調整部42は、アンテナ高度決定部41によって決定した垂直方向における中継経路に合わせて中継伝送用アンテナの垂直方向の指向性を調整する。
【0037】
設置情報出力部50は、置局設計の情報、中継経路の設計の情報及び中継伝送用アンテナの設置高度の調整の情報を、設置情報として出力するディスプレイ、プリンタ等の出力手段である。
【0038】
この基地局設置システム10は、各機能をハードウェア的に実現することは勿論として、例えばCPUとメモリを備えるコンピュータ処理装置をプログラム制御することで、すなわち上記した各機能を実行する基地局設置プログラム(アプリケーション)500をコンピュータ処理装置のメモリにロードして実行することで実現することができる。この基地局設置プログラム500は、コンピュータで読み取り可能な磁気ディスク、半導体メモリその他の記録媒体に格納され、その記録媒体からコンピュータ処理装置にロードされる。
【0039】
上記のように構成される本実施の形態による基地局設置システムの動作について、図3と図4を参照して説明する。
【0040】
基地局の設置場所に関して、置局設計部20が、端末へのアクセスサービスのエリアを考慮して置局設計を行う(ステップ301)。これによって、基地局の設置場所を仮決定する。この置局設計においては、移動通信システムにおけるアクセスネットワーク、すなわち端末と基地局間の通信を行うサービスを不感地帯なく展開するために、基地局の数や設置場所をシミュレーションによって決定する。
【0041】
既に存在する基地局間無線中継ネットワークに、新たな中継の基地局を設置する場合にも上記の置局設計を行う。
【0042】
次に、上記決定された基地局の設置場所に基づいて、中継経路設計部30が中継経路を設計する(ステップ302)。中継経路の設計は、図6の基地局間の無線ネットワークを参照すると、基地局である各中継ノード300からコアノード200に至る経路を構築することを意味しており、各中継ノード300からコアノード200に至る中継経路における合計の経路コストが最小となるように設計される。経路コストとしては、中継回数(ホップ数)や伝搬損失、SINR(信号対干渉雑音電力比)の逆数等が用いられる。あるいは、コアノードに近い中継ノードから順に、それぞれの基地局が最も近い基地局と無線リンクを確立させ、それを経路としていくことも可能である。
【0043】
ステップ302によって、中継経路が決定すると、中継経路において隣接する基地局の中継伝送用アンテナ相互の設置高度を調整する(ステップ303)。
【0044】
この中継伝送用アンテナの設置高度の調整は、図4に示す手順に従って行われる。
【0045】
まず、中継経路において互いに隣接する基地局の中継伝送用アンテナの高さを調整して決定する(ステップ401)。中継伝送用アンテナの高さを調整においては、中継経路上で互いに隣接する基地局相互の中継伝送用アンテナが高低差を持つように調整する。すなわち、隣接する基地局相互の中継伝送用アンテナの高度を互い違いの状態とする。
【0046】
この高低差の値は、隣接する基地局間の距離、中継伝送用アンテナの垂直方向における指向性等の条件を予め設定することによって調整され、中継伝送用アンテナからの中継伝送信号によって中継経路上の隣接しない基地局に対して及ぶ干渉を十分減少させることのできる値に設定される。
【0047】
なお、既に設置されている基地局間無線中継ネットワーク上に、新たな中継用の基地局を設置する場合には、隣接する他の基地局の中継伝送用アンテナの高さが決まっていることから、その隣接する他の基地局の中継伝送用アンテナの高さに基づいて、新たな基地局の中継伝送用アンテナの高さを決定することも可能である。勿論、その場合でも、既に設置されている隣接の他の基地局の中継伝送用アンテナも含めて、高さを調整してもよい。
【0048】
例えば、中継経路が上部から見て図5の下段に示すように生成されたとする。このときの基地局A、B、Cにおける中継伝送用アンテナ400A、400B、400Cの設置高度の調整は図5の上段に示すように行われる。
【0049】
中継経路において隣接する基地局の中継伝送用アンテナ400Aと400B、400Bと400Cは互いに高低差が大きくなるように調整されているので、中継経路を高度(垂直方向)で見た場合に互い違いの状態となる。
【0050】
そして、上記のように設置高度を調整した中継伝送用アンテナの指向性を、垂直方向の中継経路に合わせて調整される(ステップ402)。
【0051】
例えば、図5の基地局Bにおいては、垂直方向の中継経路に合わせた指向性の調整により、隣接する基地局Aと基地局Bに対する中継伝送用アンテナ400Bの仰角がそれぞれ異なる状態となっている。
【0052】
この結果、中継伝送用アンテナの指向性は、図5の点線で示すような指向性となり、基地局Aから基地局Bに向けた中継伝送信号が、基地局Cに及ぼす干渉を低減させることが可能となる。
【0053】
このように、中継経路に応じて基地局の中継伝送用アンテナの設置高度を垂直方法において互い違いとなるように設定することによって、中継伝送用アンテナの仰角が大きくなるため、隣接しない他の基地局への干渉を減少させることができる。すなわち、中継伝送用アンテナの指向性が隣接する基地局へのみ高利得となり、隣接しない他の基地局への干渉が低減するものである。
【0054】
そして、置局設計、中継経路の設計及び中継伝送用アンテナの設置高度の調整に関する情報が、基地局の設置情報として設置情報出力部50に出力される(ステップ304)。
【0055】
なお、中継伝送用アンテナの設置高度を変更したことにより、ステップ301で設計したアクセスサービスのエリアに変化が生じ、不感地帯が発生してしまう場合、本実施の形態の処理にフィードバックをかけて、アクセスサービスエリアの考慮と中継伝送用アンテナの設置高度調整を繰り返し行い、適切な設置場所に調整することも可能である。
【0056】
また、1つの基地局に対して中継伝送用アンテナとアクセス伝送用アンテナを分離した位置に設置することも可能である。この場合、アクセスサービスのエリアに関する設計と中継用アンテナの設置高度を独立して扱うことが可能なため、上記のようにアクセスサービスエリアの考慮と設置高度調整を合わせて繰り返し行う必要が無くなる。
【0057】
以上好ましい実施の形態をあげて本発明を説明したが、本発明は必ずしも上記実施の形態に限定されるものではなく、その技術的思想の範囲内において様々に変形して実施することができる。
【0058】
【発明の効果】
以上説明したように本発明の基地局設置方法によれば、中継伝送用アンテナの指向性が隣接する基地局へのみ高利得となり、隣接しない他の基地局への干渉を低減することができる。この干渉の低減によって、中継伝送システムの容量の向上によるシステムの所要周波数帯域の低減、品質の向上による伝送性能の向上が実現される。
【0059】
その理由は、中継経路において隣接する基地局相互の中継伝送用アンテナの設置高度を、互いに異なるように調整して、中継伝送用アンテナの指向性を隣接する基地局に合わせることによって、隣接しない他の基地局への利得が小さくなるためである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の好適な実施の形態による基地局設置システムの構成を示すブロック図である。
【図2】本発明の好適な実施の形態による基地局設置システムの設置高度調整部の構成を示すブロック図である。
【図3】本発明の実施の形態による基地局設置システムの動作を説明するフローチャートである。
【図4】本発明の実施の形態による基地局設置システムの動作を説明するフローチャートである。
【図5】本発明の実施の形態による基地局設置の具体例を示す図である。
【図6】移動通信システムにおける基地局の無線中継ネットワークの例を示す図である。
【図7】無線中継ネットワークにおける中継経路の設計例を示す図である。
【図8】基地局設置の従来の例を示す図である。
【符号の説明】
10 基地局設置システム
15 入力部
20 置局設計部
30 中継経路設計部
40 設置高度調整部
50 設置情報出力部
100 有線基幹網
200 コアノード
300 中継ノード
400A、400B、400C 中継伝送用アンテナ
【発明の属する技術分野】
本発明は、基地局の設置方法に関し、特に基地局どうしを無線リンクで接続した無線中継ネットワークにおける基地局の設置を行う基地局設置方法、基地局設置システム及び基地局設置プログラムに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、この種の無線基地局中継ネットワークにおける基地局設置に際しては、移動通信システムにおけるアクセスネットワーク、すなわち端末と基地局間の通信を行うサービスを不感地帯なく展開するために、基地局の数や設置場所の決定について、実際に設置する前に計算機シミュレーションなどを利用して検討を行っている。
【0003】
このような計算機シミュレーションによる方法においては、基地局の送信電力、端末の送信電力、地形による伝搬特性の変化等を考慮し、現実の地形のデータに対して、特定位置に基地局を設置した場合の伝送状況をシミュレートする。この結果より、不感地帯を認識することができるので、基地局設置場所の変更、あるいは新たな基地局の追加を行うことで、不感地帯が無くなるように設置場所を検討する。
【0004】
実際の設置に際しては、ビルの屋上や鉄塔上など比較的高い位置に基地局が設置されるのが一般的である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
移動通信システムでは、基地局間の通信に無線を使用することも多く、特に今後高速、大容量化のためにセルの縮小化が行われた場合、基地局間ネットワークを安価、かつ迅速に構築するために無線を利用する状況が増加するものと考えられる。
【0006】
図6は、基地局間の無線ネットワークの例を示したものである。このネットワークは、有線基幹網100に光ファイバなどの有線101を用いて接続された基地局であるコアノード200と、コアノード200に無線リンクを通して直接、あるいは間接(他のノードを中継して)に接続される基地局である中継ノード300から構成される。
【0007】
サービスエリアを広範囲とするため、図6に示すように複数の中継ノード300を収容するコアノード200を多く設置する。コアノード200および中継ノード300は、通常の基地局と同様にそれぞれが端末に対してアクセスサービスを提供する。コアノード200と中継ノード300、あるいは中継ノード300間の中継伝送には、干渉抑制とゲイン獲得のため指向性アンテナが使用される。この指向性アンテナは水平方向に鋭い指向性を持つと共に、垂直方向にも指向性を有する。
【0008】
このように基地局間のネットワークが無線化され、大規模な無線中継ネットワークが構築された場合、これまで置局設計の際に考慮されてきたアクセスネットワークだけでなく、基地局間中継ネットワークでの電波伝搬状況も考慮する必要がある。
【0009】
従来の基地局設置方法では、移動通信システムの基地局を設置する場合に、アクセスネットワークの端末に対するサービスエリアのみを考慮して設置位置を決定している。
【0010】
基地局間無線中継ネットワークを構築することを想定した場合に、基地局の設置位置を端末に対するサービスエリアのみに基づいて決定すると、基地局間ネットワークにおける伝送状況が考慮されないこととなる。そのため、基地局間ネットワークにおける干渉が多くなってしまい、中継伝送のパフォーマンスが劣化してしまうという問題が発生する。
【0011】
例えば、基地局間無線中継ネットワークの中継経路が、上部から見て図7のように形成されたとする。基地局間の通信では、他の基地局への干渉を抑制し、高い利得を得るために指向性アンテナが用いられる。
【0012】
図7の基地局間無線中継ネットワークにおいて、基地局A、基地局B、基地局Cの設置高度が図8に示すようなものであった場合、基地局Aが基地局Bと基地局間通信用の無線リンクを形成するために使用する中継伝送用アンテナ400Aの指向性は図中点線で示すようになる。
【0013】
このような状況では、中継伝送用アンテナの水平方向の指向性により、干渉の低減は図れるものの、垂直方向の指向性からは干渉の低減は困難であると予想される。この結果、基地局Aからの中継伝送信号は基地局Bのみならず、本来到達する必要のない基地局Cにおいても比較的大きな受信電力で到達し、干渉となって影響を及ぼすことがある。
【0014】
本発明の目的は、上記のような問題を解決すべく、基地局間無線中継ネットワークにおいて、基地局の中継伝送用アンテナの指向性が隣接する基地局へのみ合うようにし、隣接しない他の基地局への干渉を低減することができる基地局設置方法、基地局設置システム及び基地局設置プログラムを提供することにある。
【0015】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成する本発明は、基地局どうしを無線リンクで接続した無線中継ネットワークにおける基地局設置方法であって、前記無線中継ネットワークの中継経路において隣接する前記基地局相互の中継伝送用アンテナの設置高度を、互いに異なるように調整することを特徴とする。
【0016】
請求項2の本発明は、基地局どうしを無線リンクで接続した無線中継ネットワークにおける基地局設置方法であって、前記基地局間無線中継ネットワークを用いる移動通信システムにおける端末に対して前記基地局が提供するアクセスサービスエリアに基づいて前記基地局の設置場所を設計するステップと、前記基地局間無線中継ネットワークにおける前記基地局間の中継経路を設計するステップと、前記基地局間無線中継ネットワークの前記中継経路において隣接する前記基地局の中継伝送用アンテナの設置高度を、互いに異なるように調整するステップとを含むことを特徴とする。
【0017】
請求項3の本発明の基地局設置方法は、前記中継伝送用アンテナの設置高度の調整において、前記中継伝送用アンテナの指向性を、垂直方向における中継経路に合わせて調整することを特徴とする。
【0018】
請求項4の本発明の基地局設置方法は、前記中継伝送用アンテナの設置高度を調整したことにより、前記アクセスサービスエリアに変化が生じた場合、前記基地局の設置場所設計ステップと前記中継伝送用アンテナの設置高度の調整ステップを繰り返し実行することを特徴とする。
【0019】
請求項5の本発明は、基地局どうしを無線リンクで接続した無線中継ネットワークにおいて前記基地局の設置を行うために利用する基地局設置システムであって、前記無線中継ネットワークの中継経路において隣接する前記基地局相互の中継伝送用アンテナの設置高度を、互いに異なるように調整する手段を備えることを特徴とする。
【0020】
請求項6の本発明は、基地局どうしを無線リンクで接続した無線中継ネットワークにおいて前記基地局の設置を設計する基地局設置システムであって、前記基地局間無線中継ネットワークを用いる移動通信システムにおける端末に対して前記基地局が提供するアクセスサービスエリアに基づいて前記基地局の設置場所を設計する手段と、前記基地局間無線中継ネットワークにおける前記基地局間の中継経路を設計する手段と、前記基地局間無線中継ネットワークの前記中継経路において隣接する前記基地局の中継伝送用アンテナの設置高度を、互いに異なるように調整する手段とを備えることを特徴とする。
【0021】
請求項7の本発明の基地局設置システムは、前記中継伝送用アンテナの設置高度の調整手段が、前記中継伝送用アンテナの指向性を、垂直方向における中継経路に合わせて調整することを特徴とする。
【0022】
請求項8の本発明の基地局設置システムは、前記中継伝送用アンテナの設置高度を調整したことにより、前記アクセスサービスエリアに変化が生じた場合、前記基地局の設置場所設計手段と前記中継伝送用アンテナの設置高度の調整手段による処理を繰り返し実行することを特徴とする。
【0023】
請求項9の本発明の基地局設置システムは、各前記基地局において、前記中継伝送用アンテナとアクセス伝送用アンテナとを分離した位置に設置することを特徴とする。
【0024】
請求項10の本発明は、コンピュータを制御して、基地局どうしを無線リンクで接続した無線中継ネットワークにおける基地局の設置を設計する基地局設置プログラムであって、前記無線中継ネットワークの中継経路において隣接する前記基地局相互の中継伝送用アンテナの設置高度を、互いに異なるように調整する機能を実行することを特徴とする。
【0025】
請求項11の本発明は、コンピュータを制御して、基地局どうしを無線リンクで接続した無線中継ネットワークにおける基地局の設置を設計する基地局設置プログラムであって、前記基地局間無線中継ネットワークを用いる移動通信システムにおける端末に対して前記基地局が提供するアクセスサービスエリアに基づいて前記基地局の設置場所を設計する機能と、前記基地局間無線中継ネットワークにおける前記基地局間の中継経路を設計する機能と、前記基地局間無線中継ネットワークの前記中継経路において隣接する前記基地局の中継伝送用アンテナの設置高度を、互いに異なるように調整する機能を実行することを特徴とする。
【0026】
本発明の基地局設置方法によれば、基地局間無線中継ネットワークにおける中継経路が決定した後で、該中継経路において隣接している基地局の中継伝送用アンテナの設置高度を、互いに異なるように調整するので、隣接しない他の他の基地局に対するアンテナの利得が小さくなり、干渉を低減することができる。
【0027】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。
【0028】
本発明は、図6のような基地局間の伝送に無線を用いる基地局間無線中継ネットワークを構築する移動通信システムにおいて、基地局の設置を行う際に利用される。
【0029】
図1に、本発明の実施の形態による基地局設置システムの構成を示す。本実施の形態による基地局設置システム10は、入力部15と、置局設計部20と、中継経路設計部30と、設置高度調整部40と、設置情報出力部50とを備えて構成される。
【0030】
入力部15は、基地局の設置を行うにあたって必要な各種条件を予め入力する入力手段である。
【0031】
置局設計部20は、基地局の設置場所に関して、従来と同様の方法により端末へのアクセスサービスのエリアを考慮して置局設計を行って、基地局の設置場所を仮決定する。この置局設計においては、移動通信システムにおけるアクセスネットワーク、すなわち端末と基地局間の通信を行うサービスを不感地帯なく展開するために、基地局の数や設置場所をシミュレーションによって決定する。
【0032】
中継経路設計部30は、決定された基地局の設置場所を元に中継経路を設計する。
【0033】
設置高度調整部40は、本発明の特徴的な構成要素であり、中継経路において隣接する基地局間で、中継伝送用アンテナに高低差を設け、かつその垂直方向における中継経路に合わせて指向性を調整することにより、中継伝送信号が他の基地局に及ぼす干渉を低減させる。
【0034】
この設置高度調整部40は、図2に示すように、アンテナ高度決定部41と、指向性調整部42とを備えて構成される。
【0035】
アンテナ高度決定部41は、中継経路において隣接する基地局における中継伝送用アンテナの垂直方法における高さが、互い違いとなるように調整して決定する。これにより、基地局間の垂直方向における中継経路が決定される。
【0036】
指向性調整部42は、アンテナ高度決定部41によって決定した垂直方向における中継経路に合わせて中継伝送用アンテナの垂直方向の指向性を調整する。
【0037】
設置情報出力部50は、置局設計の情報、中継経路の設計の情報及び中継伝送用アンテナの設置高度の調整の情報を、設置情報として出力するディスプレイ、プリンタ等の出力手段である。
【0038】
この基地局設置システム10は、各機能をハードウェア的に実現することは勿論として、例えばCPUとメモリを備えるコンピュータ処理装置をプログラム制御することで、すなわち上記した各機能を実行する基地局設置プログラム(アプリケーション)500をコンピュータ処理装置のメモリにロードして実行することで実現することができる。この基地局設置プログラム500は、コンピュータで読み取り可能な磁気ディスク、半導体メモリその他の記録媒体に格納され、その記録媒体からコンピュータ処理装置にロードされる。
【0039】
上記のように構成される本実施の形態による基地局設置システムの動作について、図3と図4を参照して説明する。
【0040】
基地局の設置場所に関して、置局設計部20が、端末へのアクセスサービスのエリアを考慮して置局設計を行う(ステップ301)。これによって、基地局の設置場所を仮決定する。この置局設計においては、移動通信システムにおけるアクセスネットワーク、すなわち端末と基地局間の通信を行うサービスを不感地帯なく展開するために、基地局の数や設置場所をシミュレーションによって決定する。
【0041】
既に存在する基地局間無線中継ネットワークに、新たな中継の基地局を設置する場合にも上記の置局設計を行う。
【0042】
次に、上記決定された基地局の設置場所に基づいて、中継経路設計部30が中継経路を設計する(ステップ302)。中継経路の設計は、図6の基地局間の無線ネットワークを参照すると、基地局である各中継ノード300からコアノード200に至る経路を構築することを意味しており、各中継ノード300からコアノード200に至る中継経路における合計の経路コストが最小となるように設計される。経路コストとしては、中継回数(ホップ数)や伝搬損失、SINR(信号対干渉雑音電力比)の逆数等が用いられる。あるいは、コアノードに近い中継ノードから順に、それぞれの基地局が最も近い基地局と無線リンクを確立させ、それを経路としていくことも可能である。
【0043】
ステップ302によって、中継経路が決定すると、中継経路において隣接する基地局の中継伝送用アンテナ相互の設置高度を調整する(ステップ303)。
【0044】
この中継伝送用アンテナの設置高度の調整は、図4に示す手順に従って行われる。
【0045】
まず、中継経路において互いに隣接する基地局の中継伝送用アンテナの高さを調整して決定する(ステップ401)。中継伝送用アンテナの高さを調整においては、中継経路上で互いに隣接する基地局相互の中継伝送用アンテナが高低差を持つように調整する。すなわち、隣接する基地局相互の中継伝送用アンテナの高度を互い違いの状態とする。
【0046】
この高低差の値は、隣接する基地局間の距離、中継伝送用アンテナの垂直方向における指向性等の条件を予め設定することによって調整され、中継伝送用アンテナからの中継伝送信号によって中継経路上の隣接しない基地局に対して及ぶ干渉を十分減少させることのできる値に設定される。
【0047】
なお、既に設置されている基地局間無線中継ネットワーク上に、新たな中継用の基地局を設置する場合には、隣接する他の基地局の中継伝送用アンテナの高さが決まっていることから、その隣接する他の基地局の中継伝送用アンテナの高さに基づいて、新たな基地局の中継伝送用アンテナの高さを決定することも可能である。勿論、その場合でも、既に設置されている隣接の他の基地局の中継伝送用アンテナも含めて、高さを調整してもよい。
【0048】
例えば、中継経路が上部から見て図5の下段に示すように生成されたとする。このときの基地局A、B、Cにおける中継伝送用アンテナ400A、400B、400Cの設置高度の調整は図5の上段に示すように行われる。
【0049】
中継経路において隣接する基地局の中継伝送用アンテナ400Aと400B、400Bと400Cは互いに高低差が大きくなるように調整されているので、中継経路を高度(垂直方向)で見た場合に互い違いの状態となる。
【0050】
そして、上記のように設置高度を調整した中継伝送用アンテナの指向性を、垂直方向の中継経路に合わせて調整される(ステップ402)。
【0051】
例えば、図5の基地局Bにおいては、垂直方向の中継経路に合わせた指向性の調整により、隣接する基地局Aと基地局Bに対する中継伝送用アンテナ400Bの仰角がそれぞれ異なる状態となっている。
【0052】
この結果、中継伝送用アンテナの指向性は、図5の点線で示すような指向性となり、基地局Aから基地局Bに向けた中継伝送信号が、基地局Cに及ぼす干渉を低減させることが可能となる。
【0053】
このように、中継経路に応じて基地局の中継伝送用アンテナの設置高度を垂直方法において互い違いとなるように設定することによって、中継伝送用アンテナの仰角が大きくなるため、隣接しない他の基地局への干渉を減少させることができる。すなわち、中継伝送用アンテナの指向性が隣接する基地局へのみ高利得となり、隣接しない他の基地局への干渉が低減するものである。
【0054】
そして、置局設計、中継経路の設計及び中継伝送用アンテナの設置高度の調整に関する情報が、基地局の設置情報として設置情報出力部50に出力される(ステップ304)。
【0055】
なお、中継伝送用アンテナの設置高度を変更したことにより、ステップ301で設計したアクセスサービスのエリアに変化が生じ、不感地帯が発生してしまう場合、本実施の形態の処理にフィードバックをかけて、アクセスサービスエリアの考慮と中継伝送用アンテナの設置高度調整を繰り返し行い、適切な設置場所に調整することも可能である。
【0056】
また、1つの基地局に対して中継伝送用アンテナとアクセス伝送用アンテナを分離した位置に設置することも可能である。この場合、アクセスサービスのエリアに関する設計と中継用アンテナの設置高度を独立して扱うことが可能なため、上記のようにアクセスサービスエリアの考慮と設置高度調整を合わせて繰り返し行う必要が無くなる。
【0057】
以上好ましい実施の形態をあげて本発明を説明したが、本発明は必ずしも上記実施の形態に限定されるものではなく、その技術的思想の範囲内において様々に変形して実施することができる。
【0058】
【発明の効果】
以上説明したように本発明の基地局設置方法によれば、中継伝送用アンテナの指向性が隣接する基地局へのみ高利得となり、隣接しない他の基地局への干渉を低減することができる。この干渉の低減によって、中継伝送システムの容量の向上によるシステムの所要周波数帯域の低減、品質の向上による伝送性能の向上が実現される。
【0059】
その理由は、中継経路において隣接する基地局相互の中継伝送用アンテナの設置高度を、互いに異なるように調整して、中継伝送用アンテナの指向性を隣接する基地局に合わせることによって、隣接しない他の基地局への利得が小さくなるためである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の好適な実施の形態による基地局設置システムの構成を示すブロック図である。
【図2】本発明の好適な実施の形態による基地局設置システムの設置高度調整部の構成を示すブロック図である。
【図3】本発明の実施の形態による基地局設置システムの動作を説明するフローチャートである。
【図4】本発明の実施の形態による基地局設置システムの動作を説明するフローチャートである。
【図5】本発明の実施の形態による基地局設置の具体例を示す図である。
【図6】移動通信システムにおける基地局の無線中継ネットワークの例を示す図である。
【図7】無線中継ネットワークにおける中継経路の設計例を示す図である。
【図8】基地局設置の従来の例を示す図である。
【符号の説明】
10 基地局設置システム
15 入力部
20 置局設計部
30 中継経路設計部
40 設置高度調整部
50 設置情報出力部
100 有線基幹網
200 コアノード
300 中継ノード
400A、400B、400C 中継伝送用アンテナ
Claims (13)
- 基地局どうしを無線リンクで接続した無線中継ネットワークにおける基地局設置方法であって、
前記無線中継ネットワークの中継経路において隣接する前記基地局相互の中継伝送用アンテナの設置高度を、互いに異なるように調整することを特徴とする基地局設置方法。 - 基地局どうしを無線リンクで接続した無線中継ネットワークにおける基地局設置方法であって、
前記基地局間無線中継ネットワークを用いる移動通信システムにおける端末に対して前記基地局が提供するアクセスサービスエリアに基づいて前記基地局の設置場所を設計するステップと、
前記基地局間無線中継ネットワークにおける前記基地局間の中継経路を設計するステップと、
前記基地局間無線中継ネットワークの前記中継経路において隣接する前記基地局の中継伝送用アンテナの設置高度を、互いに異なるように調整するステップとを含むことを特徴とする基地局設置方法。 - 前記中継伝送用アンテナの設置高度の調整において、前記中継伝送用アンテナの指向性を、垂直方向における中継経路に合わせて調整することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の基地局設置方法。
- 前記中継伝送用アンテナの設置高度を調整したことにより、前記アクセスサービスエリアに変化が生じた場合、
前記基地局の設置場所設計ステップと前記中継伝送用アンテナの設置高度の調整ステップを繰り返し実行することを特徴とする請求項2又は請求項3に記載の基地局設置方法。 - 基地局どうしを無線リンクで接続した無線中継ネットワークにおいて前記基地局の設置を行うために利用する基地局設置システムであって、前記無線中継ネットワークの中継経路において隣接する前記基地局相互の中継伝送用アンテナの設置高度を、互いに異なるように調整する手段を備えることを特徴とする基地局設置システム。
- 基地局どうしを無線リンクで接続した無線中継ネットワークにおいて前記基地局の設置を設計する基地局設置システムであって、
前記基地局間無線中継ネットワークを用いる移動通信システムにおける端末に対して前記基地局が提供するアクセスサービスエリアに基づいて前記基地局の設置場所を設計する手段と、
前記基地局間無線中継ネットワークにおける前記基地局間の中継経路を設計する手段と、
前記基地局間無線中継ネットワークの前記中継経路において隣接する前記基地局の中継伝送用アンテナの設置高度を、互いに異なるように調整する手段とを備えることを特徴とする基地局設置システム。 - 前記中継伝送用アンテナの設置高度の調整手段が、前記中継伝送用アンテナの指向性を、垂直方向における中継経路に合わせて調整することを特徴とする請求項5又は請求項6に記載の基地局設置システム。
- 前記中継伝送用アンテナの設置高度を調整したことにより、前記アクセスサービスエリアに変化が生じた場合、
前記基地局の設置場所設計手段と前記中継伝送用アンテナの設置高度の調整手段による処理を繰り返し実行することを特徴とする請求項6又は請求項7に記載の基地局設置システム。 - 各前記基地局において、前記中継伝送用アンテナとアクセス伝送用アンテナとを分離した位置に設置することを特徴とする請求項5から請求項8の何れか1項に記載の基地局設置システム。
- コンピュータを制御して、基地局どうしを無線リンクで接続した無線中継ネットワークにおける基地局の設置を設計する基地局設置プログラムであって、
前記無線中継ネットワークの中継経路において隣接する前記基地局相互の中継伝送用アンテナの設置高度を、互いに異なるように調整する機能を実行することを特徴とする基地局設置プログラム。 - コンピュータを制御して、基地局どうしを無線リンクで接続した無線中継ネットワークにおける基地局の設置を設計する基地局設置プログラムであって、
前記基地局間無線中継ネットワークを用いる移動通信システムにおける端末に対して前記基地局が提供するアクセスサービスエリアに基づいて前記基地局の設置場所を設計する機能と、
前記基地局間無線中継ネットワークにおける前記基地局間の中継経路を設計する機能と、
前記基地局間無線中継ネットワークの前記中継経路において隣接する前記基地局の中継伝送用アンテナの設置高度を、互いに異なるように調整する機能を実行することを特徴とする基地局設置プログラム。 - 前記中継伝送用アンテナの設置高度の調整において、前記中継伝送用アンテナの指向性を、垂直方向における中継経路に合わせて調整する機能を実行することを特徴とする請求項10又は請求項11に記載の基地局設置プログラム。
- 前記中継伝送用アンテナの設置高度を調整したことにより、前記アクセスサービスエリアに変化が生じた場合、
前記基地局の設置場所設計機能と前記中継伝送用アンテナの設置高度の調整機能を繰り返し実行することを特徴とする請求項11又は請求項12に記載の基地局設置プログラム。
Priority Applications (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002179956A JP2004023726A (ja) | 2002-06-20 | 2002-06-20 | 基地局設置方法、基地局設置システム及び基地局設置プログラム |
US10/465,605 US7552034B2 (en) | 2002-06-20 | 2003-06-20 | Method and computer program for use in locating wireless base stations in a mobile communications system |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002179956A JP2004023726A (ja) | 2002-06-20 | 2002-06-20 | 基地局設置方法、基地局設置システム及び基地局設置プログラム |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2004023726A true JP2004023726A (ja) | 2004-01-22 |
Family
ID=29728234
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2002179956A Pending JP2004023726A (ja) | 2002-06-20 | 2002-06-20 | 基地局設置方法、基地局設置システム及び基地局設置プログラム |
Country Status (2)
Country | Link |
---|---|
US (1) | US7552034B2 (ja) |
JP (1) | JP2004023726A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2012124600A (ja) * | 2010-12-06 | 2012-06-28 | Kyocera Corp | 中継局及び中継局の中継制御方法 |
JP2018056790A (ja) * | 2016-09-29 | 2018-04-05 | ソフトバンク株式会社 | 無線伝送路の設計支援システム、設計支援プログラム及び設計支援方法 |
US10257720B2 (en) | 2015-02-03 | 2019-04-09 | Kabushiki Kaisha Toshiba | Access point placement optimization device and access point placement optimization method |
WO2020194757A1 (ja) * | 2019-03-28 | 2020-10-01 | 三菱電機株式会社 | 通信システムおよびアンテナ設置方法 |
Families Citing this family (10)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2006119454A1 (en) * | 2005-05-04 | 2006-11-09 | Mediacell Licensing Corp | Enclosure with ground plane |
CA2607180A1 (en) * | 2005-07-14 | 2007-01-25 | Sandwave Ip, Llc | Virtual cells for wireless networks |
US8504678B2 (en) * | 2005-12-30 | 2013-08-06 | Sandwave Ip, Llc | Traffic routing based on geophysical location |
US20070167171A1 (en) * | 2005-12-30 | 2007-07-19 | Mediacell Licensing Corp | Determining the Location of a Device Having Two Communications Connections |
US8582498B2 (en) * | 2006-03-07 | 2013-11-12 | Sandwave Ip, Llc | Service subscription using geophysical location |
US20090061941A1 (en) * | 2006-03-17 | 2009-03-05 | Steve Clark | Telecommunications antenna monitoring system |
US20080299994A1 (en) * | 2007-06-01 | 2008-12-04 | Motorola, Inc. | System and Method for Location Determination for Mobile Clients |
US20090119115A1 (en) * | 2007-11-05 | 2009-05-07 | Shmuel Shaffer | Customizing A Target Using An Endpoint |
US8618908B2 (en) * | 2007-11-20 | 2013-12-31 | Cisco Technology, Inc. | Providing an endpoint access to a locked target |
JP2014017587A (ja) * | 2012-07-06 | 2014-01-30 | Fujitsu Ltd | 無線通信ネットワークエリア設計方法、コンピュータプログラム及び無線通信ネットワークエリア設計装置 |
Family Cites Families (20)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US5802173A (en) * | 1991-01-15 | 1998-09-01 | Rogers Cable Systems Limited | Radiotelephony system |
US5365516A (en) * | 1991-08-16 | 1994-11-15 | Pinpoint Communications, Inc. | Communication system and method for determining the location of a transponder unit |
US5960343A (en) * | 1992-03-06 | 1999-09-28 | Aircell, Inc. | Mobile communications |
JP3068369B2 (ja) | 1993-06-16 | 2000-07-24 | 日本電気通信システム株式会社 | 無線ゾーン切替え方式 |
JPH0955697A (ja) | 1995-08-17 | 1997-02-25 | Nippon Telegr & Teleph Corp <Ntt> | 無線通信方式 |
US5715516A (en) * | 1995-10-18 | 1998-02-03 | Cellular Telecom, Ltd. | Method and apparatus for wireless communication employing collector arrays |
US5815813A (en) * | 1995-11-24 | 1998-09-29 | Northern Telecom Limited | Multipath tolerant cellular communication system and method |
GB2337386B (en) * | 1996-09-09 | 2001-04-04 | Dennis J Dupray | Location of a mobile station |
US6236365B1 (en) * | 1996-09-09 | 2001-05-22 | Tracbeam, Llc | Location of a mobile station using a plurality of commercial wireless infrastructures |
US5987328A (en) * | 1997-04-24 | 1999-11-16 | Ephremides; Anthony | Method and device for placement of transmitters in wireless networks |
US6374078B1 (en) * | 1998-04-17 | 2002-04-16 | Direct Wireless Corporation | Wireless communication system with multiple external communication links |
JP3407671B2 (ja) * | 1998-06-01 | 2003-05-19 | 三菱電機株式会社 | 無線通信システム及びその基地局 |
US6246380B1 (en) | 1998-08-25 | 2001-06-12 | Tempress Network Systems, Inc. | System and method for establishing a point to point radio system |
US20030146871A1 (en) * | 1998-11-24 | 2003-08-07 | Tracbeam Llc | Wireless location using signal direction and time difference of arrival |
US6360094B1 (en) * | 1998-12-21 | 2002-03-19 | Nortel Networks Limited | Method for locating antenna problems in a cellular communications network |
JP2001169342A (ja) | 1999-12-10 | 2001-06-22 | Hitachi Kokusai Electric Inc | 無線アクセスシステム |
JP4227737B2 (ja) * | 2000-08-30 | 2009-02-18 | 日本電気株式会社 | 無線ネットワーク、中継ノード及びそれに用いる中継伝送方法並びにそのプログラム |
CN100446612C (zh) * | 2001-05-04 | 2008-12-24 | 诺基亚公司 | 借助定向天线的许可控制 |
US20020167954A1 (en) * | 2001-05-11 | 2002-11-14 | P-Com, Inc. | Point-to-multipoint access network integrated with a backbone network |
EP1421814A1 (en) * | 2001-08-22 | 2004-05-26 | Nokia Corporation | Expansion planning for wireless network |
-
2002
- 2002-06-20 JP JP2002179956A patent/JP2004023726A/ja active Pending
-
2003
- 2003-06-20 US US10/465,605 patent/US7552034B2/en not_active Expired - Fee Related
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2012124600A (ja) * | 2010-12-06 | 2012-06-28 | Kyocera Corp | 中継局及び中継局の中継制御方法 |
US10257720B2 (en) | 2015-02-03 | 2019-04-09 | Kabushiki Kaisha Toshiba | Access point placement optimization device and access point placement optimization method |
JP2018056790A (ja) * | 2016-09-29 | 2018-04-05 | ソフトバンク株式会社 | 無線伝送路の設計支援システム、設計支援プログラム及び設計支援方法 |
WO2020194757A1 (ja) * | 2019-03-28 | 2020-10-01 | 三菱電機株式会社 | 通信システムおよびアンテナ設置方法 |
US20210360507A1 (en) * | 2019-03-28 | 2021-11-18 | Mitsubishi Electric Corporation | Communication system and antenna installation method |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
US20030236092A1 (en) | 2003-12-25 |
US7552034B2 (en) | 2009-06-23 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US8229351B2 (en) | Cellular wide-area radio communications system with relay-enhanced cells | |
JP3407671B2 (ja) | 無線通信システム及びその基地局 | |
US8340591B2 (en) | Scheduling methods and systems for multi-hop relay in wireless communications | |
JP5345222B2 (ja) | 中継局を含むシステムで通信する方法および機器 | |
JP2004023726A (ja) | 基地局設置方法、基地局設置システム及び基地局設置プログラム | |
US7738835B2 (en) | Apparatus and method for frequency reuse to avoid interference between relay station and mobile station in multi-hop relay system | |
CN101816202A (zh) | 无线通信***、无线通信方法、基站、移动站、基站控制方法、移动站控制方法及控制程序 | |
JP2006352889A (ja) | 通信システム、送信電力制御方法、基地局、宛先装置及び中間装置 | |
US8934930B2 (en) | Adaptation of parameters in a communication network | |
CN102457367B (zh) | 消除特殊子帧内干扰的方法 | |
Liu et al. | Blockage avoidance in relay paths for roadside mmwave backhaul networks | |
JP4318595B2 (ja) | 移動端末 | |
KR101354028B1 (ko) | 중계 통신 방법들 및 장치 | |
JP2008048107A (ja) | 基地局装置およびアンテナパタン制御方法 | |
CN110392406B (zh) | 用于通信***中切换的方法、设备及计算机可读介质 | |
Trien et al. | Packet relay‐assisted V2V communication with sectorised relay station employing payload combining scheme | |
US20140011503A1 (en) | Wireless communication network area designing method, computer readable non-transitory medium and wireless communication network area designing device | |
JP4657342B2 (ja) | 無線通信におけるマルチホップリレー用のスケジューリング方法及びシステム | |
JP2018182384A (ja) | 無線基地局制御方法 | |
US10911167B2 (en) | Enhanced radio frequency (RF) management using active sensors | |
US8594561B2 (en) | Cellular wide-area radio communications system with relay-enhanced cells | |
KR20120013109A (ko) | 펨토셀 기지국 및 그의 통신 방법 | |
CN107205283B (zh) | 一种回程通道的建立方法及装置 | |
KR101761058B1 (ko) | 전이중 전송방식을 이용한 사용자 위치기반 스케줄링 방법 및 시스템 | |
Ohseki et al. | Multihop mobile communications system adopting fixed relay stations and its time slot allocation schemes |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20050201 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20050221 |
|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20050908 |