JP2004021255A - 電気光学装置用基板、電気光学装置、電気光学装置用基板の製造方法、電気光学装置の製造方法及び電子機器 - Google Patents

電気光学装置用基板、電気光学装置、電気光学装置用基板の製造方法、電気光学装置の製造方法及び電子機器 Download PDF

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Abstract

【課題】隣り合うドット間の境界領域と各ドットとの表面での凹凸を軽減することができる電気光学装置用基板、その電気光学装置用基板を用いた電気光学装置、その電気光学装置用基板の製造方法、その電気光学装置の製造方法及びその電気光学装置を使用した電子機器を提供すること。
【解決手段】隣り合うドット121間の境界領域で凹部123又は開口部125を有するように下地層112を形成したので、着色層114による例えば遮蔽層115の高さを低くでき、各ドット121と隣り合うドット121間の境界領域との表面の平坦性を確保できる。
また、凹部123又は開口部125の底部124に最初に、青色系例えば青色の着色層114Bを形成することとしたので、可視光波長域における平均透過率の低い青色が他の緑色系例えば緑色及び赤色系例えば赤色の着色層114に比べ最も厚く形成され、遮光性をより高くしながら全体としての例えば遮蔽層115の高さを低くでき、コントラストを良くすることができる。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、携帯電話や携帯情報端末等に用いられる電気光学装置を構成する電気光学装置用基板及びその電気光学装置用基板を用いて構成される電気光学装置に関する。また、本発明はその電気光学装置用基板の製造方法及びその電気光学装置用基板を用いて構成される電気光学装置の製造方法に関する。更に本発明は、その電気光学装置を用いて構成される電子機器に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、携帯電話機、携帯型パーソナルコンピュータ等といった電子機器に電気光学装置が広く用いられるようになってきており、その電気光学装置の1つとして、部分的に反射型表示が可能な反射半透過型液晶装置が知られている。この液晶装置では、バックライト等による透過光の他、自然光や室内光等といった外部光が該液晶装置の内部へ取り込まれ、その光が該液晶装置の内部に形成された反射層で反射して、再び外部へ射出されることにより表示が行われるが、この反射させる部分の構成は、全面で反射型表示させる反射型液晶装置も同様である。
【0003】
一方、反射型表示が可能な液晶装置(以下「反射半透過型液晶装置及反射型液晶装置」をいう。)においては、反射層の表面が鏡面状であると、観察者が視認する像に背景や室内照明が映ってしまい、表示された像が見難くなるという問題が生じる。
【0004】
この問題を解消するため、従来、反射層の下に多数の微細な凹凸構造を表面に形成した下地層を設けて、該反射層の表面に複数の微細な山部を形成し粗面化して、反射光を適度に散乱させるという技術が知られている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、下地層を有する液晶装置でその下地層上に反射層を形成し、更にその上に着色層を形成する構造を採る場合、隣り合うドットの境界領域に構成された光を遮蔽する層(以下「遮蔽層」と言う。)での十分な遮光性を生じさせるには、その部分の厚さが厚くなり、液晶に接する配向膜やオーバコート層によっても場所によって凹凸が生じ、セルギャップのバラツキが大きくなる他、ラビング処理が上手くいかなくなる等の問題が生じることとなる。
【0006】
本発明は、上述の課題に鑑みてなされたもので、隣り合うドット間の境界領域と各ドットとの表面での凹凸を軽減することができる電気光学装置用基板、その電気光学装置用基板を用いた電気光学装置、その電気光学装置用基板の製造方法、その電気光学装置の製造方法及びその電気光学装置を使用した電子機器を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明の電気光学装置用基板は、複数のドットを有する基板と、隣り合う前記ドット間の境界領域で凹部又は開口部を有するように前記基板上に設けられ、且つ不規則に配列された山部又は谷部を有する下地層と、前記下地層上に配置された反射層と、前記反射層上に配置された着色層とを具備し、前記凹部又は前記開口部には、前記着色層が入り込んでいることを特徴とする。
【0008】
本発明のこのような構成によれば、隣り合うドット間の境界領域で凹部又は開口部を有するように下地層を設けたので、着色層による例えば遮蔽層の高さを低くでき、各ドットと該境界領域との表面の平坦性を確保できる。すなわち、従来においては、基板上に均一に下地層を設けていたため、例えば遮蔽層の高さが高くなり、オーバコート層等によっても表面に凹凸が生じ、セルギャップのバラツキが大きくなる等の問題が生じていた。これに対し、本発明においては、下地層をドット間の境界領域で凹部又は開口部を有するように設けたので、各ドットと該境界領域との表面の平坦性を確保できる。
【0009】
また、下地層を不規則に配列された山部又は谷部を有するように設けたので、適度に反射光を散乱でき表示面での映り込みを軽減できる。
【0010】
本発明の一の形態によれば、前記着色層上に設けられる保護層を更に備えることを特徴とする。このような構成によれば、保護層が設けられているので着色層の耐性と平滑化が図れ、各ドットと該境界領域との表面の平坦性を更に確保できる。
【0011】
本発明の一の形態によれば、前記開口部の底部は、前記下地層が除かれた領域を有することを特徴とする。このような構成によれば、下地層が除かれているのでその分、例えば遮蔽層の高さを低くでき、セルギャップのバラツキ等を軽減できる。
【0012】
本発明の一の形態によれば、前記反射層は、一部に開口部を有していることを特徴とする。このような構成によれば、反射半透過型液晶装置においても隣り合う前記ドット間の境界領域で凹部又は開口部を有するように下地層を設けることができるので、各ドットと該境界領域との表面の平坦性を確保できセルギャップのバラツキ等を軽減できる。
【0013】
本発明の一の形態によれば、前記着色層が、第1の色の第1の着色部と、第2の色の第2の着色部とを少なくとも有し、前記第1の着色部と前記第2の着色部とは、前記隣り合うドットとの境界領域において重なるように形成されていることを特徴とする。このような構成によれば、重なり合う着色層により例えば遮蔽層を構成し、入射光が漏れるのを防ぐことができるのでコントラストの向上を図ることができる。着色層の色の例としては赤、青及び緑の組み合わせ、或はシアン、マゼンダ及びイエローの組み合わせ等が考えられる。
【0014】
本発明の一の形態によれば、前記第1の着色部および前記第2の着色部は、それぞれ前記隣り合うドットに対応して配設されていることを特徴とする。このような構成によれば、各ドットに対応する第1の着色部および第2の着色部により例えば遮蔽層を構成することができる。
【0015】
本発明の一の形態によれば、前記第1の着色部の可視光波長域における平均透過率は、前記第2の着色部の可視光波長域における平均透過率よりも低く、前記第1の着色部および前記第2の着色部は、前記基板に前記第1の着色部及び前記第2の着色部の順に積層されていることを特徴とする。このような構成によれば、下地層に設けられた凹部又は開口部に最初に形成される着色部が一番厚くなるので、可視光波長域における平均透過率のより低い着色部を下方に形成することによって、より遮光性が大きくなり、コントラストを明瞭にさせることができる。
【0016】
本発明の一の形態によれば、前記第1の着色部の光の波長域400nm〜700nmにおける平均透過率は、前記第2の着色部の光の波長域400nm〜700nmにおける平均透過率よりも低く、前記第1の着色部および前記第2の着色部は、前記基板に前記第1の着色部及び前記第2の着色部の順に積層されていることを特徴とする。このような構成によれば、下地層に設けられた凹部又は開口部に最初に形成される着色部が一番厚くなるので、実際に多く使用される光の波長域400nm〜700nmにおける平均透過率のより低い着色部を下方に形成することによって、より遮光性が大きくなり、コントラストを明瞭にさせることができる。
本発明の一の形態によれば、前記第1の着色部の厚さが、0.7μm以上であって2.0μm以下であることを特徴とする。このような構成によれば、第1の着色部が、より遮光性の良好な厚さとできると共に、他の着色部との重ね合わせによっても各ドットと隣り合うドット間の境界領域との表面の平坦性を確保できることとなる。
【0017】
本発明の一の形態によれば、前記着色層は、青色系の前記着色部、緑色系の前記着色部及び赤色系の前記着色部を少なくとも有し、青色系の前記着色部、緑色系の前記着色部及び赤色系の前記着色部が、前記隣り合うドットとの境界領域において前記基板に前記青色系の着色部、前記緑色系の着色部及び前記赤色系の着色部の順に積層されていることを特徴とする。このような構成によれば、3色系のなかで一番可視光波長域における平均透過率の低い青色系の着色部を最も厚くなる凹部又は開口部の一番下方に形成し、その上が次に厚くなるので2番目に可視光波長域における平均透過率が低い緑色系を形成し、更に3色系のなかで一番可視光波長域における平均透過率の高い赤色系を一番上に形成することによって、全体で遮光性を向上できると共に例えば、遮蔽層の高さも低くできることとなり平坦性も確保できる。
【0018】
本発明の一の形態によれば、前記着色部は、前記青色系の着色部の厚さが0.7〜2.0μmに、前記緑色系の着色部の厚さが0.8〜1.2μmに、前記赤色系の着色部の厚さが0.7〜1.1μmに形成されていることを特徴とする。このような構成によれば、各ドットと隣り合うドット間の境界領域との表面の平坦性をより確保できると共に各着色部全体で最適な遮光性を確保できることとなる。
【0019】
本発明の一の形態によれば、前記凹部の底部の下地層は、他の領域の前記下地層よりも薄くなるように形成されていることを特徴とする。このような構成によれば、下地層を凹部で完全に除いてしまうと却って各ドットと隣り合うドット間の境界領域の平坦性が損なわれるような場合にも、所望の厚さで下地層を形成して凹凸を軽減でき、セルギャップのバラツキを少なくできる他、ラビング処理も容易とできることとなる。
【0020】
本発明の一の形態によれば、前記凹部の底部の下地層は、前記基板上に設けられた第1の絶縁層により形成されており、前記他の領域の前記下地層は前記第1の絶縁層と前記第1の絶縁層上の前記他の領域に重置された第2の絶縁層とにより形成されていることを特徴とする。このような構成によれば、第1の絶縁層の形成において凹部を形成しなくても第2の絶縁層を形成する際に、凹部を形成できるので、第1の絶縁層の形成における製造工程の簡略化を図れる。
【0021】
本発明の一の形態によれば、前記凹部の底部の下地層は、前記基板上に設けられた第1の樹脂層により形成されており、前記他の領域の前記下地層は前記第1の樹脂層と前記第1の樹脂層上の前記他の領域に重置された第2の樹脂層とにより形成されていることを特徴とする。このような構成によれば、第1の樹脂層の形成において凹部を形成しなくても第2の樹脂層を形成する際に、凹部を形成できるので、第1の樹脂層の形成における製造工程の簡略化を図れる。
本発明の一の形態によれば、前記着色層が、第1の色の第1の着色部と、第2の色の第2の着色部とを少なくとも有し、前記第1の着色部と前記第2の着色部とは、前記隣り合うドットとの境界領域において重なるように形成されていることを特徴とする。このような構成によれば、例えば製造工程の簡略化を図れると共に重なり合う着色部により遮蔽層を構成し、入射光が漏れるのを防ぐことができるのでコントラストの向上を図ることができる。着色部の色の例としては赤、青及び緑の組み合わせ、或はシアン、マゼンダ及びイエローの組み合わせ等が考えられる。
【0022】
本発明の一の形態によれば、前記第1の着色部の可視光波長域における平均透過率は、前記第2の着色部の可視光波長域における平均透過率よりも低く、前記第1の着色部および前記第2の着色部は、前記基板に前記第1の着色部及び前記第2の着色部の順に積層されていることを特徴とする。このような構成によれば、例えば製造工程の簡略化を図れると共に、下地層に設けられた凹部に最初に形成される着色部が一番厚くなるので、可視光波長域における平均透過率のより低い着色部を下方に形成することによって、より遮光性が大きくなり、コントラストを明瞭にさせることができる。
本発明の一の形態によれば、前記第1の着色部の厚さが、0.7μm以上であって2.0μm以下であることを特徴とする。このような構成によれば、例えば製造工程の簡略化を図れると共に第1の着色部が、より遮光性の良好な厚さとできると共に、他の着色部との重ね合わせによっても、各ドットと隣り合うドット間の境界領域との表面の凹凸を軽減できることとなる。
【0023】
本発明の一の形態によれば、前記着色層は、青色系の前記着色部と、緑色系又は赤色系の前記着色部とを有し、青色系の前記着色部と緑色系又は赤色系の前記着色部とは、前記隣り合うドットとの境界領域において前記基板に前記青色系の着色部及び前記緑色系又は赤色系の着色部の順に積層されていることを特徴とする。このような構成によれば、例えば製造工程の簡略化を図れると共に、3色系のなかで一番可視光波長域における平均透過率の低い青色系の着色部を最も厚くなる凹部の一番下方に形成し、その上が次に厚くなるので2番目に可視光波長域における平均透過率が低い緑色系を形成し、更に3色系のなかで一番可視光波長域における平均透過率の高い赤色系を一番上に形成することによって、全体で遮光性を向上できると共に、高さも低くできることとなり各ドットと隣り合うドット間の境界領域との表面の凹凸を軽減できる。
本発明の電気光学装置は、電気光学装置において、対向配置された第1及び第2の基板と、前記第1の基板と前記第2の基板間に挟持された電気光学物質と、前記第1の基板に設けられた第1の表示用電極と、前記第2の基板に設けられた第2の表示用電極と、前記第1の表示用電極及び前記第2の表示用電極の重なる領域に対応して設けられた複数のドットと、隣り合う前記ドット間の境界領域で凹部又は開口部を有するように一方の前記基板上に設けられ、且つ不規則に配列された複数の山部又は谷部を有する下地層と、前記下地層上に配置された反射層と、前記反射層上に配置された着色層とを具備し、前記凹部又は前記開口部には、前記着色層が入り込んでいることを特徴とする。
【0024】
本発明のこのような構成によれば、隣り合う前記ドット間の境界領域で凹部又は開口部を有するように下地層を設けたので、例えば遮蔽層の高さを低くでき、各ドットと該境界領域との表面の平坦性を確保できる。すなわち、従来においては、基板上に均一に下地層を設けていたため、例えば遮蔽層の高さが高くなりオーバコート層等によっても表面に凹凸が生じ、セルギャップのバラツキが大きくなる等の問題が生じていた。これに対し、本発明においては、下地層をドット間の境界領域で凹部又は開口部を有するように設けたので、各ドットと隣り合うドット間の境界領域との表面の平坦性を確保でき、セルギャップのバラツキを軽減すると共にラビング処理が容易となり、コントラストの明瞭化を図ることができる。
【0025】
また、下地層を不規則に配列された山部又は谷部を有するように設けたので、適度に反射光を散乱でき表示面での映り込みを軽減できる。
【0026】
本発明の一の形態によれば、前記開口部の底部は、前記下地層が除かれた領域を有することを特徴とする。このような構成によれば、下地層が除かれているのでその分、例えば遮蔽層の厚さを軽減でき、セルギャップのバラツキ等を軽減できる。
【0027】
本発明の一の形態によれば、前記反射層は、一部に開口部を有していることを特徴とする。このような構成によれば、反射半透過型液晶装置においても隣り合う前記ドット間の境界領域で凹部又は開口部を有するように下地層を設けることができるので、各ドットと隣り合うドット間の境界領域との表面の平坦性を確保できセルギャップのバラツキ等を軽減できる。
【0028】
本発明の一の形態によれば、前記着色層が、第1の色の第1の着色部と、第2の色の第2の着色部とを少なくとも有し、前記第1の着色部と前記第2の着色部とは、前記隣り合うドットとの境界領域において重なるように形成されていることを特徴とする。このような構成によれば、重なり合う着色部により例えば遮蔽層を構成し、入射光が漏れるのを防ぐことができるのでコントラストの向上を図ることができる。着色部の色の例としては赤、青及び緑の組み合わせ、或はシアン、マゼンダ及びイエローの組み合わせ等が考えられる。
【0029】
本発明の一の形態によれば、前記第1の着色部の可視光波長域における平均透過率は、前記第2の着色部の可視光波長域における平均透過率よりも低く、前記第1の着色部および前記第2の着色部は、前記基板に前記第1の着色部及び前記第2の着色部の順に積層されていることを特徴とする。このような構成によれば、下地層に設けられた凹部又は開口部に最初に形成される着色部が一番厚くなるので、可視光波長域における平均透過率のより低い着色部を下方に形成することによって、より遮光性が大きくなり、コントラストを明瞭にさせることができる。
本発明の一の形態によれば、前記着色層は、青色系の前記着色部、緑色系の前記着色部及び赤色系の前記着色部を少なくとも有し、青色系の前記着色部、緑色系の前記着色部及び赤色系の前記着色部が、前記隣り合うドットとの境界領域において前記基板に前記青色系の着色部、前記緑色系の着色部及び前記赤色系の着色部の順に積層されていることを特徴とする。このような構成によれば、各ドットと隣り合うドット間の境界領域との表面の平坦性を確保できると共に、各着色部全体で最適な遮光性を確保できることとなり、コントラストの明瞭化を図ることができると共にセルギャップのバラツキ等を軽減できる。
本発明の一の形態によれば、前記凹部の底部の下地層は、他の領域の前記下地層よりも薄くなるように形成されていることを特徴とする。このような構成によれば、下地層を凹部で完全に除いてしまうと却って、隣り合うドット間の境界領域とドットとの表面の平坦性が損なわれるような場合にも、所望の厚さで下地層を形成して凹凸を軽減し、セルギャップのバラツキを少なくできる他、ラビング処理も容易とできることとなる。
【0030】
本発明の一の形態によれば、前記凹部の底部の下地層は、前記基板上に設けられた第1の絶縁層により形成されており、前記他の領域の前記下地層は前記第1の絶縁層と前記第1の絶縁層上の前記他の領域に重置された第2の絶縁層とにより形成されていることを特徴とする。このような構成によれば、第1の絶縁層の形成において凹部を形成しなくても第2の絶縁層の形成において凹部を形成できるので、第1の絶縁層の製造工程を簡略化することができる。
本発明の一の形態によれば、前記着色層が、第1の色の第1の着色部と、第2の色の第2の着色部とを少なくとも有し、前記第1の着色部と前記第2の着色部とは、前記隣り合うドットとの境界領域において重なるように形成されていることを特徴とする。このような構成によれば、例えば製造工程の簡略化を図れると共に重なり合う着色部により遮蔽層を構成し、入射光が漏れるのを防ぐことができるのでコントラストの向上を図ることができる。着色部の色の例としては赤、青及び緑の組み合わせ、或はシアン、マゼンダ及びイエローの組み合わせ等が考えられる。
本発明の一の形態によれば、前記着色層は、青色系の前記着色部と緑色系又は赤色系の前記着色部とを少なくとも有し、青色系の前記着色部と緑色系又は赤色系の前記着色部とが、前記隣り合うドットとの境界領域において前記基板に青色系の前記着色部および緑色系又は赤色系の前記着色部の順に積層されていることを特徴とする。このような構成によれば、例えば製造工程の簡略化を図れると共に、3色系のなかで一番可視光波長域における平均透過率の低い青色系の着色部を最も厚くなる凹部の一番下方に形成し、その上が次に厚くなるので2番目に可視光波長域における平均透過率が低い緑色系を形成し、更に3色系のなかで一番可視光波長域における平均透過率の高い赤色系を一番上に形成することによって、全体で遮光性を向上できると共に、高さも低くできることとなり各ドットと隣り合うドット間の境界領域との表面の凹凸を軽減できる。
本発明の電子機器は、請求項19から請求項28のいずれか1項に記載の電気光学装置を備えていることを特徴とする。このように、上述の電気光学装置は、携帯電話や携帯情報端末等のように屋外で使用することも多く、各ドットと隣り合うドット間の境界領域との表面の平坦性が確保できることによる表示画面のコントラストの明瞭化等により、より画面が見やすくなる。
【0031】
本発明の電気光学装置用基板の製造方法は、複数のドットを有する電気光学装置用基板の製造方法であって、前記基板に、隣り合う前記ドット間の境界領域で凹部又は開口部を有しかつ不規則に配列された山部又は谷部を有するように下地層を形成する工程と、前記下地層上に反射層を形成する工程と、前記反射層上に着色層を形成する工程とを具備し、前記凹部又は前記開口部には、前記着色層が入り込んでいることを特徴とする。
【0032】
本発明のこのような構成によれば、隣り合う前記ドット間の境界領域で凹部又は開口部を有するように下地層を形成する工程を具備するので、例えば遮蔽層の高さを低くでき、各ドットと該境界領域との表面の平坦性を確保できる。すなわち、従来においては、基板上に均一に下地層を設けていたため、例えば遮蔽層において高さが高くなりオーバコート層等によっても表面に凹凸が生じ、セルギャップのバラツキが大きくなる等の問題が生じていた。これに対し、本発明においては、下地層をドット間の境界領域で凹部又は開口部を有するように形成する工程を具備するので、各ドットと隣り合うドット間の境界領域との表面の平坦性を確保できる。
【0033】
また、不規則に配列された山部又は谷部を有するように下地層を形成する工程を具備することとしたので、例えば反射層での反射光を適度に散乱でき、表示面での映り込みを軽減できる。
【0034】
本発明の一の形態によれば、前記下地層を形成する工程は、前記開口部の底部に前記下地層が除かれた領域を有するように形成することを特徴とする。このような構成によれば、下地層が除かれているのでその分、例えば遮蔽層の高さを低くでき、セルギャップのバラツキ等を軽減できる。
本発明の一の形態によれば、前記反射層上に着色層を形成する工程は、前記着色層が、第1の色の第1の着色部と、第2の色の第2の着色部とを少なくとも有し、前記第1の着色部と前記第2の着色部とは、前記隣り合うドットとの境界領域において重なるように形成することを特徴とする。このような構成によれば、重なり合う着色部により例えば遮蔽層を構成し、入射光が漏れるのを防ぐことができるのでコントラストの向上を図ることができる。着色部の色の例としては赤、青及び緑の組み合わせ、或はシアン、マゼンダ及びイエローの組み合わせ等が考えられる。
本発明の一の形態によれば、前記反射層上に着色層を形成する工程は、前記着色層は、青色系の前記着色部、緑色系の前記着色部及び赤色系の前記着色部を少なくとも有し、青色系の前記着色部、緑色系の前記着色部及び赤色系の前記着色部が、前記隣り合うドットとの境界領域において前記基板に前記青色系の着色部、前記緑色系の着色部及び前記赤色系の着色部の順に積層されるように形成することを特徴とする。このような構成によれば、3色系のなかで一番可視光波長域における平均透過率の低い青色系の着色部を最も厚くなる凹部又は開口部の一番下方に形成し、その上が次に厚くなるので2番目に可視光波長域における平均透過率が低い緑色系を形成し、更に3色系のなかで一番可視光波長域における平均透過率の高い赤色系を一番上に形成することによって、全体で遮光性を向上できると共に例えば、遮蔽層の高さも低くできることとなり平坦性も確保できる。
本発明の一の形態によれば、前記下地層を形成する工程は、前記凹部の底部の下地層が、他の領域の前記下地層よりも薄くなるように形成することを特徴とする。このような構成によれば、下地層を凹部で完全に除いてしまうと却って、隣り合うドット間の境界領域と各ドットとの表面の平坦性が損なわれるような場合にも、所望の厚さで下地層を形成して該境界領域と各ドットとの表面の凹凸を軽減し、セルギャップのバラツキを少なくできる他、ラビング処理も容易とできることとなる。
【0035】
本発明の一の形態によれば、前記下地層を形成する工程は、前記基板上に第1の絶縁層を形成する工程と、前記第1の絶縁層上で隣り合う前記ドット間の境界領域を除く領域に第2の絶縁層を形成する工程とを具備することを特徴とする。このような構成によれば、第1の絶縁層の形成において凹部を形成しなくても、第2の絶縁層の形成の際に凹部を形成できるので、第1の絶縁層を形成する工程での製造工程の簡略化を図れる。
【0036】
本発明の一の形態によれば、前記下地層上に反射層を形成する工程は、前記反射層の一部に開口部を有するように形成することを特徴とする。このような構成によれば、反射半透過型液晶装置においても凹部の底部のを他の領域の下地層よりも薄くなるように形成するので、例えば製造工程の簡略化を図れると共に、各ドットと隣り合うドット間の境界領域との表面の凹凸を軽減でき、セルギャップのバラツキ等を軽減できる。
【0037】
本発明の一の形態によれば、前記反射層上に着色層を形成する工程は、前記着色層が、第1の色の第1の着色部と、第2の色の第2の着色部とを少なくとも有し、前記第1の着色部と前記第2の着色部とは、前記隣り合うドットとの境界領域において重なるように形成することを特徴とする。このような構成によれば、例えば製造工程の簡略化を図れると共に、重なり合う着色部により例えば遮蔽層を構成し、入射光が漏れるのを防ぐことができるのでコントラストの向上を図ることができる。着色部の色の例としては赤、青及び緑の組み合わせ、或はシアン、マゼンダ及びイエローの組み合わせ等が考えられる。
本発明の一の形態によれば、前記反射層上に着色層を形成する工程は、前記着色層が、青色系の前記着色部と緑色系又は赤色系の前記着色部とを有し、青色系の前記着色部と緑色系又は赤色系の前記着色部とが、前記隣り合うドットとの境界領域において青色系の前記着色部および緑色系又は赤色系の前記着色部の順に積層されるように形成することを特徴とする。このような構成によれば、例えば製造工程の簡略化を図れると共に、3色系のなかで一番可視光波長域における平均透過率の低い青色系の着色部を最も厚くなる凹部の一番下方に形成し、その上が次に厚くなるので2番目に可視光波長域における平均透過率が低い緑色系を形成し、更に3色系のなかで一番可視光波長域における平均透過率の高い赤色系を一番上に形成することによって、全体で遮光性を向上できると共に高さも低くできることとなり各ドットと隣り合うドット間の境界領域との表面の凹凸を軽減できる。
本発明の電気光学装置の製造方法は、請求項30に記載の電気光学装置用基板の製造方法を工程として備えることを特徴とする。
【0038】
本発明のこのような構成によれば、隣り合う前記ドット間の境界領域で凹部又は開口部を有するように下地層を形成するので、着色層による例えば遮蔽層の高さを低くでき、各ドットと隣り合うドット間の境界領域との表面の平坦性を確保できる。すなわち、従来においては、基板上に均一に下地層を形成していたため、例えば遮蔽層において高さが高くなりオーバコート層等によっても表面に凹凸が生じ、セルギャップのバラツキが大きくなる等の問題が生じていた。これに対し、本発明においては、下地層をドット間の境界領域で凹部又は開口部を有するように設けたので、各ドットと隣り合うドット間の境界領域との表面の平坦性を確保でき、セルギャップのバラツキを軽減すると共にラビング処理が容易となり、コントラストの明瞭化を図ることができる。
【0039】
また、不規則に配列された山部又は谷部を有するように下地層を形成する工程を具備することとしたので、例えば反射層での反射光を適度に散乱でき、表示面での映り込みを軽減できる。
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づき説明する。尚、以下に実施形態を説明するにあたっては、電気光学装置として、まず反射半透過型のパッシブマトリックス方式、同じく反射半透過型の能動素子としてTFD(二端子型スイッチング素子)を用いたアクティブマトリックス方式及び能動素子としてTFT(三端子型スイッチング素子)を用いたアクティブマトリックス方式の液晶装置、また反射型のパッシブマトリックス方式の液晶装置及びそれらの液晶装置を用いた電子機器を例をあげて夫々説明する。
【0040】
まず、本発明を反射半透過型のパッシブマトリックス方式の液晶装置に適用した第1実施形態について説明する。
【0041】
図1は本発明の第1の実施形態に係る液晶装置を構成する液晶パネルの概略断面図、図2は図1の液晶パネルを構成する液晶装置用基板であるカラーフィルタ基板の概略断面図、図3は該液晶パネルの部分拡大図(図3におけるA−A´線の断面図が図1に相当する。)、図4は完全に下地層が取り除かれた遮蔽層の部分断面拡大図、図5は一部下地層が取り除かれた遮蔽層の部分断面拡大図及び図6は本実施形態に係る液晶装置の製造方法についての製造工程図である。
【0042】
液晶装置101は、いわゆる反射半透過型の構造を有する液晶パネル102と、必要に応じ(図示しない)バックライトやフロントライト等の照明装置及びケース体等により構成される。
【0043】
液晶パネル102は、図1に示すようにガラス板又は合成樹脂板等から形成された透明な第1基板103を基体とするカラーフィルタ基板104と、これに対向する同様の第2基板105を基体とする対向基板106とがシール材(図示せず)を介して貼り合わせられ、そのカラーフィルタ基板104と対向基板106との間に液晶が封入された液晶層107等により形成されている。
【0044】
また、第1基板103の外面には位相差板108及び偏光板109が配置され、第2基板105の外面には位相差板110及び偏光板111が配置されている。
【0045】
カラーフィルタ基板104は、図1、図2及び図3に示すように第1基板103の液晶層107側の表面には下地層112が形成され、その下地層112の表面に反射層113、反射層113の開口部に設けられた透過部122、着色層114(R(赤)114R、G(緑)114G、B(青)114B)及び隣り合う着色層114が境界領域で相互に重なり合っている部分(以下遮蔽層という)115、更に該着色層114及び遮蔽層115を保護するオーバコート層116が、またオーバコート層116の上にはITO(インジウムスズ酸化物)等の透明伝導体からなる透明電極117が形成されており、更にその上にポリイミド樹脂等からなる配向膜118が形成されている。
【0046】
また、対向基板106には、図1及び図3に示すように第2基板105の液晶層107側の表面に、透明電極119が第1基板側の透明電極117と直交する方向に(図3のX方向)伸びる帯状に形成され、更にその上には配向膜120が形成されている。
【0047】
透明電極117は、相互に並列してストライプ状に構成されており、透明電極119はこれと直交する方向に、相互に並列してストライプ状に構成されている。
【0048】
ここで、所定の第1基板側の透明電極117と第2基板側の透明電極119とで特定される領域がドット121となる。
【0049】
カラーフィルタ基板104の下地層112は樹脂材料からなり、図に示すように下層及び上層の2層で形成されている。この下地層112は、下層の表面が細かい凹凸状に加工され、更にこの下層の表面全体に同材料の薄い上層で被覆されるので、滑らかな凹凸が形成される。これによって、透過光を散乱させることができ、表示された画面の像が見難くなるという問題を解消できる。
【0050】
また、反射層113は、例えばアルミニウムや銀等の単体金属膜であって下地層112上に形成されており、下地層112表面の凹凸により反射層113の表面にも細かい凹凸が形成されている。これによって、反射層113によって反射された反射光も散乱させることができ、表示された画面の像が見難くなるという問題が解消できる。
【0051】
更に反射層113には、例えば図3に示すようにドット121のほぼ中央に略菱形の開口部が形成されており、この開口部が透過部122となる。これによって、バックライト等のカラーフィルタ基板104から入射した光が液晶層107へ透過できることとなる。なお、開口部はこの例の形に限られるものでなく円孔或は複数の開口部であっても良い。
【0052】
着色層114は例えば、顔料又は染料等の着色剤を含む感光性樹脂からなる着色レジストを塗布し、フォトリソグラフィ法によって、第1基板を通過したバックライト等による光を透過する透過部122と、この透過部122の周りの反射層113を覆うよう形成された原色系フィルタであって、R(赤)114R、G(緑)114G、B(青)114Bの3色のいずれかで構成されている。
【0053】
これによって、着色層114を遮蔽層115で他の着色層114と重ねることができることとなる。
【0054】
更に、着色層114の配列パターンとして、図3では斜めモザイク配列(114R、114G及び114B)を採用しているが、この斜めモザイク配列の他に、ストライプ配列又はデジタル配列等の種々のパターン形状を採用することができる。
【0055】
遮蔽層115は、各ドット121間の境界領域の遮光を行うためのもので、その境界領域に、第1基板の透明電極117の長手方向(図3のY方向)及びこれに直交する方向(図3のX方向)に伸びる帯状に形成されている。
【0056】
また、遮蔽層115には例えば、着色層114Bと着色層114Rとの間では、図4に示すように下地層112に開口部125が形成されており、開口部125の底部124は、第1基板103の直ぐ上に反射層113を介して設けられている。
【0057】
更に開口部125には、遮蔽層115に隣り合う着色層114Bが底部124からh11の厚さに形成されており、その上に着色層114Gがh12の厚さに、更にその上に着色層114Rの張り出し部分がh13の厚さで夫々重なり合って形成されている。
【0058】
ここで、図4の最下方の着色層114Bの厚さh11を0.7μm以上であって2.0μm以下とすれば青色系例えば青色の着色層114Bの遮光性が良好となり、他の着色層との組み合わせで、各ドット121と隣り合うドット121間の境界領域例えば、遮蔽層115との表面での平坦性を確保できることとなる。
【0059】
更に好ましくは、図4のh11を略1.7μmに、h12を略1.0μm、h13を略0.9μm及び重ねられた着色層の一番上に有る着色層114Rの上面からのオーバコート層116の厚さh14を略1.8μmに形成すると、下地層112の厚さh15が略2.4μmであり、ドット121での着色層114Bの厚さh16が略1.0μm、この部分のオーバコート層116の厚さh17が略2.0μmであることから、遮蔽層115上のオーバコート層116の上面と着色層114Bのドット121上のオーバコート層116の上面とは一致し、平坦な面となる。
【0060】
ここで、上述のように開口部125の一番下に着色層114Bを形成することによって、最も厚く形成でき厚さを略1.7μmに形成することができるようになる。
【0061】
更に着色層114Gと着色層114Bとの間では、図2に示すように開口部125の底部124にまず、隣り合う着色層114Bが入りこみその上に着色層114Gの張り出し部分が重なり、更にその上に着色層114Rが重なり遮蔽層115が形成される。
【0062】
また、着色層114Rと着色層114Gとの間では、図2に示すように開口部125の底部124にまず、着色層114Bが形成され、その上に着色層114Gの張り出し部分が重なり、更にその上に隣り合う着色層114Rが重なり遮蔽層115が形成される。
【0063】
更に、遮蔽層115は、上述の構成に限られることはなく、例えば図5に示すように凹部123の底部124で完全には下地層112が除かれていないような場合においても、凹部123の底部124の深さm15だけ遮蔽層115の着色層の重ねられた高さが低くなり、オーバコート層116上面の凹凸を軽減できることとなる。これによって、セルギャップのバラツキやラビング処理が容易となり画面表示のコントラストが良くなる。
【0064】
ここで、図5の最下方の着色層114Bの厚さm11を0.7μm以上であって2.0μm以下とすれば青色系例えば青色の着色層114Bの遮光性が良好となり、他の着色層との組み合わせで、各ドット121と隣り合うドット121間の境界領域との表面での凹凸を軽減できる。
【0065】
更に好ましくは、図5の着色層114Bの厚さm11を略1.1μm、着色層114Gの厚さm12を略1.0μm及び着色層114Rの厚さm13を略0.9μmとすれば、凹部123の底部124の深さm15を略1.3μmのときに、例えばよりオーバコート層116上面の凹凸を軽減できる。これによって、セルギャップのバラツキの軽減やラビング処理が容易となり画面表示のコントラストが良くなる。
【0066】
なお、ドット121は例えば、原色系フィルタRGBのいずれか1の着色層114からなり、遮蔽層115により周囲を囲まれている領域であって反射層113と透過部122を具備するものであり、1画素は着色層114Rを有するドット121と着色層114Gを有するドット121及び着色層114Bを有するドット121で構成される。
【0067】
以上のように構成された本実施形態において、第2基板105に形成されている所定の透明電極119に信号を供給する一方、第1基板103側に形成されている所定の透明電極117に信号を供給すると、透明電極119と透明電極117とが交差する特定のドット121において保持されている液晶のみを駆動することができる。
【0068】
従って、例えば対向基板106側から液晶層107に入射した外光はドット121毎に光変調され、着色層114を透過した後に反射層113で反射し、再び対向基板106を透過して射出されるが、この際例えばオーバコート層116が平坦なのでコントラストの明瞭な画像を見ることができることとなる。
【0069】
また、バックライト装置等から射出された光も第1基板103及び透過部122を通過して液晶層107に入射した後、該液晶層107によってドット121毎に光変調されて、透明電極119及び第2基板105を通過して射出されコントラストの明瞭な画像を見ることができる。
【0070】
更に射出光は、反射層113及び透過部122を覆っている着色層114(114R、114G、114B)により着色される。
【0071】
本実施形態では、隣り合うドット121間の境界領域で凹部123又は開口部125を有するように下地層112を形成したので、着色層114による例えば遮蔽層115の高さを低くでき、各ドット121と隣り合うドット121間の境界領域との表面の平坦性を確保できる。
【0072】
また、凹部123又は開口部125の底部124に最初に、青色系例えば青色の着色層114Bを形成することとしたので、可視光波長域における平均透過率の低い青色が他の緑色系例えば緑色及び赤色系例えば赤色の着色層114に比べ最も厚く形成され、遮光性をより高くしながら全体としての例えば遮蔽層115の高さを低くでき、コントラストを良くすることができる。
【0073】
更に例えば、開口部125に底部124の方から青色の着色層114Bを略1.7μmの厚さに形成し、その上に緑色の着色層114Gを略1.0μm、又その上に赤色の着色層114Rを略0.9μmに形成すれば、各ドット121と隣り合うドット121間の境界領域との上面の例えば、オーバコート層116の平坦性がより確保でき、セルギャップのバラツキの改善やラビング処理が容易となり表示画面のコントラストの明瞭化が図れる。
【0074】
また、凹部123で下地層112が完全には取り除かれていない場合に、図5に示すようにその下地層112が第1の絶縁層112aと該第1の絶縁層112a上に凹部123を有するように設けられた第2の絶縁層112bから形成される場合にも、例えばオーバコート層116の上面の凹凸を軽減でき、セルギャップのバラツキの改善やラビング処理が容易となり、表示画面のコントラストの改善が図れる。
【0075】
(液晶装置の製造方法)
次に、本実施形態に係る液晶装置の製造方法について図6の製造工程図に基づいて説明する。
【0076】
まず、図6に示すように第1基板103上に下地層112を形成する(ST101)。ここで遮蔽層115を形成するドット121間の境界領域では例えば、図1、図2及び図3のように下地層112に開口部125が形成されるように、フォトレジストを用いて下地層112をエッチングし、形成する。
【0077】
これについてもう少し詳しく説明すると、第1基板103上に均一に樹脂材料をスピンコートによりを塗布し、更にその上にレジストを塗布して、その後所定のパターンが形成されているフォトマスクの上から露光してレジストを現像処理する。その後、エッチングして下地層112に複数の穴を形成する。次に、この下地層112に対し熱を加えることにより、これらの穴を滑らかに変形させて凹凸状の下地層112の下層が形成される。更に、この下地層112の凹凸が滑らかになるように同じ樹脂材料を薄く塗布し、下地層112の上層が形成される。
【0078】
次に、その下地層112上にレジストを塗布して、その後所定のパターンが形成されているフォトマスクの上から露光してレジストを現像処理する。その後、エッチングして下地層112に開口部125を形成し、遮蔽層115となる部分で下地層112が除かれた下地層112が第1基板103上に形成される(ST101)。
【0079】
次に、下地層112上に蒸着法やスパッタリング法等によってアルミニウム等を薄膜状に成膜し、これをフォトリソグラフィ法を用いてパターニングすることによって、例えば図3のように各ドット121の略中央に菱形の開口部を設けると共に、それ以外の領域に反射層113を形成する(ST102)。
【0080】
又、形成された反射層及び開口部の上に各色の着色層をスピンコートによりを塗布し、更にその上にレジストを塗布して、その後所定のパターンが形成されているフォトマスクの上から露光してレジストを現像処理する。その後、エッチングして青色系例えば青色の着色層114B、緑色系例えば緑色の着色層114G及び赤色系例えば赤色の着色層114Rを順次形成していく。
【0081】
これによって、各ドット121には青色の着色層114B、緑色の着色層114G及び赤色の着色層114Rが夫々単独で形成され、遮蔽層115には図2のように一番下層に青色の着色層114Bが最も厚く形成され、その上に緑色の着色層114G、更に赤色の着色層114Rが重ねられて形成される(ST103)。
【0082】
上述のように、一番下層に青色の着色層114Bが最も厚く形成されるので遮光性を上げながら、例えば遮蔽層115全体としての厚さを薄くできる。
【0083】
更に下地層112に開口部125が形成されている分、例えば遮蔽層115の高さを低くでき、この後に形成されるオーバコート層116表面の平坦性を確保できることとなり、セルギャップのバラツキの軽減やラビング処理によってコントラストの明瞭化を図ることができる。
【0084】
次に、上述の着色層114の上にオーバコート層116を形成し(ST104)、その上に透明電極117の材料であるITO等をスパッタリング法により被着し、フォトリソグラフィ法によってパターニングして図3のようにY方向に所定の幅を持ってストライプ状に形成する。
【0085】
更にその上に配向膜118を形成し、ラビング処理を施してカラーフィルタ基板104の製造が終了する(ST105)。これによって、配向膜118の液晶層107側の面も平坦性が確保され、セルギャップのバラツキも解消でき、画面の高画質化が図られることとなる。
【0086】
また、第2基板105上に透明電極119の材料であるITO等をスパッタリング法により被着し、フォトリソグラフィ法によってパターニングして図3のようにX方向にストライプ状に、透明電極119を形成する(ST106)。
【0087】
更にその上に配向膜120を形成し、ラビング処理を施して対向基板106の製造が終了する(ST107)。
【0088】
次に、対向基板106上にギャップ材(図示せず)をドライ散布等により散布し、シール材を介して上述のカラーフィルタ基板104と対向基板106とを貼り合わせる(ST108)。
【0089】
その後、シール材の開口部から液晶を注入し、シール材の開口部を紫外線硬化性樹脂等の封止材によって封止する(ST109)。更に、位相差板108,110及び偏光板109,111を第1基板103及び第2基板105の各外面上に貼着等の方法により取り付ける(ST110)。
【0090】
最後に必要な配線や照明装置及びケース体等を取り付けて、図1に示すような液晶装置101が完成する。
【0091】
本実施形態に係る液晶装置101の製造方法では、着色層114が重ねられる遮蔽層115で一番下層に青色系例えば青色の着色層114Bを配置することとしたので、最も厚く形成され遮光性を上げながら、例えば遮蔽層115全体としての厚さを薄くできる。
【0092】
更に下地層112に開口部125が形成されている分、例えば遮蔽層115の高さを低くでき、オーバコート層116表面の平坦性を確保できることとなり、セルギャップのバラツキの軽減やラビング処理によってコントラストの明瞭化を図ることができる。
【0093】
また、上述の液晶装置101の製造方法では開口部125は図4のように遮蔽層115となる領域で下地層112を全て取り除いたが、図5に示すように、例えばST101で下地層112を第1の絶縁層112a及び第2の絶縁層112bの2回に分けて形成し、凹部123を設けてもよい。例えば1回目では遮蔽層115となるドット121間の境界領域を含めて全面に第1の絶縁層112aを形成し下地層112の下層と同様に凹凸を設け、2回目の第2の絶縁層112bの形成では遮蔽層115となるドット121間の境界領域を除いて、各ドット121にフォトレジストを用いてエッチングして形成することもできる。
【0094】
これによって、1回目の下地層112の形成でフォトレジストを用いて下地層112をエッチングする工程を省略できコストの削減が図れ、製造も速くできる。また、開口部125のように下地層112を完全に除いてしまうと却って、隣り合うドット121間の境界領域とドット121との表面の平坦性が損なわれるような場合にも、所望の厚さで下地層112を形成して平坦性を確保でき、セルギャップのばらつきを少なくできる他、ラビング処理も容易となる。なお、遮蔽層115の部分で下地層112に凹部123を形成する方を上述と逆に第1回目にしても良い。
【0095】
更に、ハーフトーンを用いて凹部123を形成することも可能である。
【0096】
次に、本発明を反射半透過型のスイッチング素子として二端子型スイッチング素子であるTFD(Thin Film Diode)を用いた液晶装置に適用した第2実施形態について説明する。
【0097】
図7は本発明の第2の実施形態に係る液晶装置を構成する液晶パネルの概略断面図、図8は図7の液晶パネルを構成する液晶装置用基板である第1基板側の概略断面図、図9は該液晶パネルの部分拡大図(図9におけるB−B´線及びC−C´の断面図が図7に相当する。)、図10は完全に下地層が取り除かれた遮蔽層の部分断面拡大図、図11は一部下地層が取り除かれた遮蔽層の部分断面拡大図及び図12は本実施形態に係る液晶装置の製造方法についての製造工程図である。
【0098】
液晶装置201は、いわゆる反射半透過型の構造を有する液晶パネル202と、必要に応じ(図示しない)バックライトやフロントライト等の照明装置及びケース体等により構成される。
【0099】
液晶パネル202は、図7に示すように第1基板203とこれに対向する第2基板205とがシール材(図示せず)を介して貼り合わせられ、その両基板間に液晶が封入された液晶層207等により形成されている。
【0100】
また、第1基板203の外面には位相差板208及び偏光板209が配置され、第2基板205の外面には位相差板210及び偏光板211が配置されている。
【0101】
第1基板203の液晶層207側の表面には図7及び図8に示すように下地層212が形成され、その下地層212の表面に、反射層213、透過部222、着色層214(R(赤)214R、G(緑)214G、B(青)214B)及び隣り合う着色層214が境界領域で相互に重なり合っている部分(以下遮蔽層という)215、更に該着色層214及び遮蔽層215を保護するオーバコート層216が、またオーバコート層216の上にはITO(インジウムスズ酸化物)等の透明伝導体からなるデータ線226が形成されており、更にその上にポリイミド樹脂等からなる配向膜218が形成されている。
【0102】
また、第2基板205の液晶層207側の表面にはマトリクス状に配列する複数の画素電極227と、各画素電極227の境界領域において上述したデータ線226と交差する方向(図9のY方向)に帯状に伸びる複数の走査線228と、該画素電極227及び走査線228に接続されたTFD229が配置され、その上には配向膜220が形成されている。
【0103】
ここで、データ線226は所定の方向(図9のX方向)に伸びる帯状に形成され、複数のデータ線226が相互に並列してストライプ状に構成されており、該データ線226と画素電極227とによって特定される領域がドット221となる。
【0104】
また、下地層212は樹脂材料からなり、図に示すように下層及び上層の2層で形成されている。この下地層212は、下層の表面が細かい凹凸状に加工され、更にこの下層の表面全体に同材料の薄い上層で被覆されるので、滑らかな凹凸が形成される。これによって、透過光を散乱させることができ、表示された画面の像が見難くなるという問題を解消できる。
反射層213は、例えばアルミニウムや銀等の単体金属膜であって下地層212の上面に形成されており、下地層212表面の凹凸により反射層213の表面にも細かい凹凸が形成されている。これによって、反射層213によって反射された反射光も散乱させることができ、表示された画面の像が見難くなるという問題が解消できる。
【0105】
更に反射層213には、例えば図9に示すようにドット221のほぼ中央に略菱形の開口部が形成されており、この開口部が透過部222となる。これによって、バックライト等の第1基板203から入射した光が液晶層207へ透過できることとなる。なお、開口部はこの例の形に限られるものでなく円孔或は複数の開口部であっても良い。
【0106】
着色層214は例えば、顔料又は染料等の着色剤を含む感光性樹脂からなる着色レジストを塗布し、フォトリソグラフィ法によって、第1基板203を通過したバックライト等による光を透過する透過部222と、この透過部222の周りの反射層213を覆うよう形成された原色系フィルタであってR(赤)214R、G(緑)214G、B(青)214Bの3色のいずれかで構成されている。
【0107】
これによって、着色層214を遮蔽層215で他の着色層214と重ねることができる。
【0108】
遮蔽層215は、各ドット221間の境界領域の遮光を行うためのもので、その境界領域に、第2基板の走査線228の長手方向(図9のY方向)及びこれに直交する方向(図9のX方向)に伸びる帯状に形成されている。
【0109】
また、遮蔽層215には例えば、着色層214Bと着色層214Rとの間では、図10に示すように下地層212に開口部225が形成されており、開口部225の底部224は、第1基板203の上に反射層213を介して形成されている。
【0110】
更に開口部225には、遮蔽層215に隣り合う着色層214Bが底部224からh21の厚さに形成されており、その上に着色層214Gがh22の厚さに、更にその上に着色層214Rの張り出し部分がh23の厚さで夫々重なり合って形成されている。
【0111】
ここで、最下方の着色層214Bの厚さh21を0.7μm以上であって2.0μm以下とすれば青色系例えば青色の着色層214Bの遮光性が良好となり、他の着色層との組み合わせで、各ドット221と隣り合うドット221間の境界領域との表面での平坦性を確保できることとなる。
【0112】
更に好ましくは、図10のh21を略1.7μmに、h22を略1.0μm、h23を略0.9μm及び重ねられた着色層の一番上に有る着色層214Rの上面からのオーバコート層216の厚さh24を略1.8μmに形成すると、下地層212の厚さh25が略2.4μmであり、ドット221での着色層214Bの厚さh26が略1.0μm、この部分のオーバコート層216の厚さh27が略2.0μmであることから、遮蔽層215上のオーバコート層216の上面と着色層214Bのドット221上のオーバコート層216の上面とは一致し、平坦な面となる。
【0113】
ここで、上述のように開口部225の一番下に着色層214Bを形成することによって、厚さを略1.7μmに形成することができるようになる。
【0114】
更に着色層214Gと着色層214Bとの間では、図7及び図8に示すように開口部225の底部224にまず、隣り合う着色層214Bが入りこみ、その上に隣り合う着色層214Gの張り出し部分が重なり、更にその上に着色層214Rが重なり遮蔽層215が形成される。
【0115】
また、着色層214Rと着色層214Gとの間では、図7及び図8に示すように開口部225の底部224にまず、着色層214Bが形成され、その上に隣り合う着色層214Gの張り出し部分が重なり、更にその上に隣り合う着色層214Rが重なり遮蔽層215が形成される。
【0116】
更に、遮蔽層215は、上述の構成に限られることはなく、例えば図11に示すように凹部223の底部224において完全には下地層212が除かれていないような場合においても、凹部223の底部224の深さm25だけ例えば遮蔽層215の高さが低くなり、オーバコート層216上面の凹凸を軽減できることとなる。これによって、セルギャップのバラツキやラビング処理が容易となり画面表示のコントラストが良くなる。
【0117】
ここで、図11の最下方の着色層214Bの厚さm21を0.7μm以上であって2.0μm以下とすれば青色系例えば青色の着色層214Bの遮光性が良好となり、他の着色層との組み合わせで各ドット221と隣り合うドット221間の境界領域の表面での凹凸を軽減できることとなる。
【0118】
更に好ましくは、図11の着色層214Bの厚さm21を略1.1μm、着色層214Gの厚さm22を略1.0μm及び着色層214Rの厚さm23を略0.9μmとすれば、凹部223の底部224の深さm25を略1.3μmのときに、例えばよりオーバコート層216上面の凹凸を軽減できることとなる。
【0119】
この場合の着色層214の配列パターンとして、図9では斜めモザイク配列(214R、214G及び214B)を採用しているが、この斜めモザイク配列の他に、ストライプ配列又はデジタル配列等の種々のパターン形状を採用することができる。
【0120】
なお、ドット221は例えば原色系フィルタRGBのいずれか1の着色層214からなり、遮蔽層215により周囲を囲まれている領域であって反射層213と透過部222を具備するものであり、1画素は着色層214R(赤)を有するドット221と着色層214G(緑)を有するドット221及び着色層214B(青)を有するドット221で構成される。
【0121】
次に、画素電極227は、例えばITO(インジウムスズ酸化物)等の透明伝導体により形成されており、当該画素電極227に隣り合う走査線228とは、TFD229を介して接続されている。
【0122】
TFD229は、例えば図7に示すように第2基板205の表面に成膜された下地層230の上に形成されている。
【0123】
また、TFD229は第1金属層231と、該第1金属層231の表面に形成された絶縁膜232と、該絶縁膜232の上に形成された第2金属層233とによって構成されている。
【0124】
ここで、第1金属層231は例えば、厚さが100〜500nm程度のTa単体膜、Ta合金膜等によって形成されており、走査線228に接続されている。
【0125】
また、絶縁膜232は例えば厚さが10〜35nm程度の酸化タンタル等によって形成されている。
【0126】
更に、第2金属層233は例えば、クロム(Cr)等といった金属膜によって50〜300nm程度の厚さに形成されており、画素電極227に接続されている。
【0127】
以上のように構成された本実施形態において、第2基板205に形成されている走査線228の夫々に走査信号を供給する一方、第1基板203側に形成されているデータ線226にデータ信号を供給すると、画素電極227とデータ線226とが対向する部分において保持されている液晶のみを駆動することができる。
【0128】
従って、例えば第2基板205及び画素電極227を通過して液晶層207に入射した外光は、該液晶層207によってドット221毎に光変調され、反射層213により反射され再び画素電極227及び第2基板205を通過し射出されるが、その際例えばオーバコート層216が平坦なのでコントラストの明瞭な画像を見ることができることとなる。
【0129】
また、バックライト装置等から射出された光も第1基板203及び透過部222を通過して液晶層207に入射した後、該液晶層207によってドット221毎に光変調され、画素電極227及び第2基板205を通過し射出されるが、この際例えばオーバコート層216が平坦なので、コントラストの明瞭な画像を見ることができる。
【0130】
更に射出光は、反射層213及び透過部222を覆っている着色層214(214R、214G、214B)により着色される。
【0131】
本実施形態では、隣り合うドット221間の境界領域で凹部223又は開口部225を有するように下地層212を形成したので、例えば着色層214による遮蔽層215の高さを低くでき、各ドット221と隣り合うドット221間の境界領域の表面の平坦性を確保できる。
【0132】
また、凹部223又は開口部225の底部224に最初に、青色系例えば青色の着色層214Bを形成することとしたので、可視光波長域における平均透過率の低い青色が他の緑色系例えば緑色及び赤色系例えば赤色の着色層214に比べ最も厚く形成され、遮光性をより高くしながら全体として例えば遮蔽層215の高さを低くでき、コントラストを良くすることができる。
【0133】
更に例えば、開口部225に底部224の方から青色の着色層214Bを略1.7μmの厚さに形成し、その上に緑色の着色層214Gを略1.0μm、又その上に赤色の着色層214Rを略0.9μmに形成すれば、各ドット221と隣り合うドット221間の境界領域との上面の例えば、オーバコート層216の平坦性がより確保でき、セルギャップのバラツキの改善やラビング処理が容易となり表示画面のコントラストの明瞭化が図れる。
【0134】
また、凹部223で下地層212が完全には取り除かれていない場合に、図11に示すようにその下地層212が第1の絶縁層212aと該第1の絶縁層212a上に凹部223を有するように設けられた第2の絶縁層212bから形成される場合にも、例えばオーバコート層216の上面の凹凸を軽減でき、セルギャップのバラツキの改善やラビング処理が容易となり、表示画面のコントラストの改善が図れる。
【0135】
更に、本実施形態ではTFD型のアクティブマトリックス方式であるため画面が明るくて見やすく、消費電力及び製造コストを低く抑えられる。
【0136】
(液晶装置の製造方法)
次に、本実施形態に係る液晶装置の製造方法について図12の製造工程図に基づいて説明する。
【0137】
まず、図12に示すように第1基板203上に下地層212を形成する(ST201)。ここで遮蔽層215を形成する各ドット221間の境界領域では例えば、図7及び図8のように下地層212に開口部225が形成されるように、フォトレジストを用いて下地層212をエッチングする。
【0138】
これについてもう少し詳しく説明すると、第1基板203上に均一に樹脂材料をスピンコートによりを塗布し、更にその上にレジストを塗布して、その後所定のパターンが形成されているフォトマスクの上から露光してレジストを現像処理する。その後、エッチングして下地層212に複数の穴を形成する。次に、この下地層212に対し熱を加えることにより、これらの穴を滑らかに変形させて凹凸状の下地層212の下層が形成される。更に、この下地層212の凹凸が滑らかになるように同じ樹脂材料を薄く塗布し、下地層212の上層が形成される。
【0139】
次に、その下地層212上にレジストを塗布して、その後所定のパターンが形成されているフォトマスクの上から露光してレジストを現像処理する。その後、エッチングして下地層212に開口部225を形成し、遮蔽層215となる部分で下地層212が除かれた下地層212が第1基板203上に形成される(ST101)。
次に、下地層212上にアルミニウム等を蒸着法やスパッタリング法等によって薄膜状に成膜し、これをフォトリソグラフィ法を用いてパターニングすることによって、例えば図9のように各ドット221の略中央に菱形の開口部を設けると共に、それ以外の領域に反射層213を形成する(ST202)。
【0140】
又、形成された反射層213及び開口部の上に各色の着色層をスピンコートによりを塗布し、更にその上にレジストを塗布して、その後所定のパターンが形成されているフォトマスクの上から露光してレジストを現像処理する。その後、エッチングして青色系例えば青色の着色層214B、緑色系例えば緑色の着色層214G及び赤色系例えば赤色の着色層214Rを順次形成していく。
【0141】
これによって、各ドット221には青色の着色層214B、緑色の着色層214G及び赤色の着色層214Rが夫々単独で形成され、遮蔽層215には図7及び図8のように一番下層に青色の着色層214Bが最も厚く形成され、その上に緑色の着色層214G、更に赤色の着色層214Rが重ねられて形成される(ST203)。
【0142】
上述のように、一番下層に青色の着色層214Bが最も厚く形成されるので、遮光性を上げながら例えば、遮蔽層215全体としての厚さを薄くできる。
【0143】
更に下地層212に開口部225が形成されている分、例えば遮蔽層215の高さを低くでき、この後に形成されるオーバコート層216表面の平坦性を確保できることとなり、セルギャップのバラツキの軽減やラビング処理によってコントラストの明瞭化を図ることができる。
【0144】
次に、上述の着色層214の上にオーバコート層216を形成し(ST204)、その上にデータ線226の材料であるITO等をスパッタリング法により被着し、フォトリソグラフィ法によってパターニングして図9のようにX方向に所定の幅をもってデータ線226をストライプ状に形成する。
【0145】
更にその上に配向膜218を形成し、ラビング処理を施して第1基板203側の製造が終了する(ST205)。これによって、配向膜218の液晶層207側の面も平坦性が確保され、セルギャップのバラツキも解消でき、画面の高画質化が図られることとなる。
【0146】
また、第2基板205上にTFD、走査線及び画素電極を形成する(ST106)。
【0147】
ここで、TFDは第2基板205上にTa酸化物等を一様な厚さに成膜し下地層230を形成し、その上にTa等をスパッタリングによって一様な厚さで成膜して、フォトリソグラフィ法により走査線228と第1金属層231とを同時に形成する。このとき、走査線228と第1金属層231とはブリッジでつながっている。
【0148】
また、上述の第1金属層231に絶縁膜である酸化タンタル等を一様な厚さで成膜し絶縁膜232を形成して、更にその上にCrをスパッタリング等により一様な厚さで成膜し、フォトリソグラフィ法を利用して第2金属層233を形成する。
【0149】
次に、画素電極227の形成予定領域の下地層230を除去した後、ITOをスパッタリング等によって一様な厚さで成膜し、更にフォトリソグラフィ法等によって1ドットの大きさに相当する所定形状の画素電極227を一部が第2金属層233と重なるように形成する。これら一連の処理により、TFD229及び画素電極227が形成される。
【0150】
更にその上に配向膜220を形成し、ラビング処理を施して第2基板205側の製造が終了する(ST207)。
【0151】
次に、第2基板205側の配向膜220上にギャップ材(図示せず)をドライ散布等により散布し、シール材を介して上述の第1基板203側と第2基板205側とを貼り合わせる(ST208)。
【0152】
その後、シール材の開口部から液晶を注入し、シール材の開口部を紫外線硬化性樹脂等の封止材によって封止する(ST209)。更に、位相差板208,210及び偏光板209,211を第1基板203及び第2基板205の各外面上に貼着等の方法により取り付ける(ST210)。
【0153】
最後に必要な配線や照明装置及びケース体等を取り付けて、図7に示すような液晶装置201が完成する。
【0154】
本実施形態に係る液晶装置201の製造方法では、着色層214が重ねられる遮蔽層215で一番下層に青色系例えば青色の着色層214Bを配置することとしたので、最も厚く形成され遮光性を上げながら、例えば遮蔽層215全体としての厚さを薄くできる。
【0155】
更に下地層212に開口部225が形成されている分、例えば遮蔽層215の高さを低くでき、オーバコート層216表面の平坦性を確保できることとなり、セルギャップのバラツキの軽減やラビング処理によってコントラストの明瞭化を図ることができる。
【0156】
また、上述の液晶装置201の製造方法では開口部225は図10のように遮蔽層215となる領域で下地層212を全て取り除いたが、例えば図11で示すようにST201で下地層212を第1の絶縁層212a及び第2の絶縁層212bの2回に分けて形成し、凹部223を設けてもよい。例えば1回目では遮蔽層215となるドット221間の境界領域を含めて全面に第1の絶縁層212aを形成し下地層212の下層と同様に凹凸を設け、2回目の第2の絶縁層212bの形成では遮蔽層215となる各ドット221間の境界領域を除いて、各ドット221にフォトレジストを用いて下地層212をエッチングして、形成することもできる。
【0157】
これによって、1回目の下地層212の形成でフォトレジストを用いて下地層212をエッチングする工程を省略できコストの削減が図れ、製造も速くできる。また、開口部225のように下地層212を完全に除いてしまうと却って、隣り合うドット221間の境界領域とドット221との表面の平坦性が損なわれるような場合にも、所望の厚さで下地層212を形成して平坦性を確保でき、セルギャップのばらつきを少なくできる他、ラビング処理も容易となる。なお、遮蔽層215の部分で下地層212に凹部223を形成する方を上述と逆に第1回目にしても良い。
【0158】
更に、ハーフトーンを用いて凹部223を形成することも可能である。
【0159】
次に、本発明を反射半透過型のスイッチング素子として三端子型スイッチング素子であるTFT(Tin Film Transistor)を用いた液晶装置に適用した第3実施形態について説明する。
【0160】
図13は本発明の第3実施形態に係る液晶装置を構成する液晶パネルの概略断面図、図14は図13の液晶パネルを構成する第1基板側の概略断面図、図15は該液晶パネルの部分拡大図(図15におけるD−D′線及びE−E′線の断面図が図13に相当する。)、図16は完全に下地層が取り除かれた遮蔽層の部分断面拡大図、図17は一部下地層が取り除かれた遮蔽層の部分断面拡大図及び図18は本実施形態に係る液晶装置の製造方法についての製造工程図である。
【0161】
液晶装置301は、いわゆる反射半透過型の構造を有する液晶パネル302と、必要に応じ(図示しない)バックライトやフロントライト等の照明装置及びケース体等により構成される。
【0162】
液晶パネル302は、図13に示すように第1基板303とこれに対向する第2基板305とがシール材(図示せず)を介して貼り合わせられ、その両基板間に液晶が封入された液晶層307等により形成されている。
【0163】
また、第1基板303の外面には位相差板308及び偏光板309が配置され、第2基板305の外面には位相差板310及び偏光板311が配置されている。
【0164】
第1基板303の液晶層307側の表面には図13及び図14に示すように下地層312が形成され、その下地層312の表面に、反射層313、反射層313の開口部である透過部322、着色層314(R(赤)314R、G(緑)314G、B(青)314B)及び隣り合う着色層314が境界領域で相互に重なり合っている部分(以下遮蔽層という)315、更に該着色層314及び遮蔽層315を保護するオーバコート層316が、またオーバコート層316の上にはITO(インジウムスズ酸化物)等の透明伝導体からなる共通電極334が形成されており、更にその上にポリイミド樹脂等からなる配向膜318が形成されている。
【0165】
次に、第2基板305の液晶層307側の表面には、マトリクス状に配列する複数の画素電極327と、各画素電極327の境界領域においてゲート配線335及びソース配線336とが直交するように配置され(ゲート配線335が図15のY方向、ソース配線336がX方向)、その配線の交差部分付近にはTFT337が設けられ、更にその上には配向膜320が形成されている。
【0166】
ここで、共通電極334はオーバコート層316の表面全域に形成された面電極であり、ゲート配線335とソース配線336とによって囲まれる領域が、ドット321となる。
【0167】
また、下地層312は樹脂材料からなり、図に示すように下層及び上層の2層で形成されている。この下地層312は、下層の表面が細かい凹凸状に加工され、更にこの下層の表面全体に同材料の薄い上層で被覆されるので、滑らかな凹凸が形成される。これによって、透過光を散乱させることができ、表示された画面の像が見難くなるという問題を解消できる。
反射層313は、例えばアルミニウムや銀等の単体金属膜であって下地層312の上面に形成されており、下地層312表面の凹凸により反射層313の表面にも細かい凹凸が形成されている。これによって、反射層313によって反射された反射光も散乱させることができ、表示された画面の像が見難くなるという問題が解消できる。
【0168】
更に反射層313には、例えば図15に示すようにドット321のほぼ中央に略菱形の開口部が形成されており、この開口部が透過部322となる。これによって、バックライト等の第1基板303から入射した光が液晶層307へ透過できることとなる。なお、開口部はこの例の形に限られるものでなく円孔或は複数の開口部であっても良い。
【0169】
着色層314は例えば、顔料又は染料等の着色剤を含む感光性樹脂からなる着色レジストを塗布し、フォトリソグラフィ法によって、第1基板303を通過したバックライト等による光を透過する透過部322と、この透過部322の周りの反射層313を覆うよう形成された原色系フィルタであってR(赤)314R、G(緑)314G、B(青)314Bの3色のいずれかで構成されている。
【0170】
これによって、着色層314を遮蔽層315で他の着色層314と重ねることができる。
【0171】
遮蔽層315は、各ドット321間の境界領域の遮光を行うためのもので、その境界領域に第2基板305のゲート配線335の長手方向(図15のY方向)及びこれに直交する方向(図15のX方向)に伸びる帯状に形成されている。
【0172】
また、遮蔽層315は例えば、着色層314Bと着色層314Rとの間では、図16に示すように下地層312に開口部325が形成されており、開口部325の底部324は、第1基板303の直ぐ上に反射層313を介して形成されている。
【0173】
更に開口部325には、遮蔽層315に隣り合う着色層314Bが底部324からh31の厚さに形成されており、その上に着色層314Gがh32の厚さに、更にその上に着色層314Rの張り出し部分がh33の厚さで夫々重なり合って形成されている。
【0174】
ここで、最下方の着色層314Bの厚さh31を0.7μm以上であって2.0μm以下とすれば青色系例えば青色の着色層314Bの遮光性が良好となり、他の着色層との組み合わせで、各ドット321と隣り合うドット321間の境界領域との表面の平坦性を確保できることとなる。
【0175】
更に好ましくは、図16のh31を略1.7μmに、h32を略1.0μm、h33を略0.9μm及び重ねられた着色層の一番上に有る着色層314Rの上面からのオーバコート層316の厚さh34を略1.8μmに形成すると、下地層312の厚さh35が略2.4μmであり、ドット321での着色層314Bの厚さh36が略1.0μm、この部分のオーバコート層316の厚さh37が略2.0μmであることから、遮蔽層315上のオーバコート層316の上面と着色層314Bのドット321上のオーバコート層316の上面とは一致し、平坦な面となる。
【0176】
ここで、上述のように開口部325の一番下に着色層314Bを形成することによって、厚さを略1.7μmに形成することができるようになる。
【0177】
更に着色層314Gと着色層314Bとの間では、図13及び図14に示すように開口部325の底部324にまず、隣り合う着色層314Bが入りこみその上に隣り合う着色層314Gの張り出し部分が重なり、更にその上に着色層314Rが重なり遮蔽層315が形成される。
【0178】
また、着色層314Rと着色層314Gとの間では、図13及び図14に示すように開口部325の底部324にまず、着色層314Bが形成され、その上に隣り合う着色層314Gの張り出し部分が重なり、更にその上に隣り合う着色層314Rが重なり遮蔽層315が形成される。
【0179】
更に、遮蔽層315は、上述の構成に限られることはなく、例えば図17に示すように凹部323の底部324において完全には下地層312が除かれていないような場合においても、凹部323の底部324の深さm35だけ例えば遮蔽層315の高さが低くなり、オーバコート層316上面の凹凸を軽減できることとなる。これによって、セルギャップのバラツキやラビング処理が容易となり画面表示のコントラストが良くなる。
【0180】
ここで、図17の最下方の着色層314Bの厚さm31を0.7μm以上であって2.0μm以下とすれば青色系例えば青色の着色層314Bの遮光性が良好となり、他の着色層との組み合わせで、各ドット321と隣り合うドット321間の境界領域との表面の凹凸を軽減できることとなる。
【0181】
更に好ましくは、図17の着色層314Bの厚さm31を略1.1μm、着色層314Gの厚さm32を略1.0μm及び着色層314Rの厚さm33を略0.9μmとすれば、凹部323の底部324の深さm35を略1.3μmのときに、例えばよりオーバコート層316上面の凹凸を軽減できることとなる。
【0182】
この場合の着色層314の配列パターンとして、図15では斜めモザイク配列(314R、314G及び314B)を採用しているが、この斜めモザイク配列の他に、ストライプ配列又はデジタル配列等の種々のパターン形状を採用することができる。
【0183】
なお、ドット321は例えば原色系フィルタRGBのいずれか1の着色層314からなり、遮蔽層315により周囲を囲まれている領域であって反射層313と透過部322を具備するものであり、1画素は着色層314R(赤)を有するドット321と着色層314G(緑)を有するドット321及び着色層314B(青)を有するドット321で構成される。
【0184】
次に、TFT337は、第2基板305上に形成されたゲート電極338と、このゲート電極338の上で第2基板305の全域に形成されたゲート絶縁膜339と、このゲート絶縁膜339を挟んでこのゲート電極338の上方位置に形成された半導体層340と、その半導体層340の一方側にコンタクト電極341を介して形成されたソース電極342と、更に半導体層340の他方の側にコンタクト電極341を介して形成されたドレイン電極343とを有する。
【0185】
ここで、ゲート電極338はゲート配線335に接続され、ソース電極342はソース配線336に接続されている。ゲート配線335は第2基板305の平面方向に伸びていて縦方向(図15のY方向)へ等間隔で平行に複数本形成されている。
【0186】
また、ソース配線336はゲート絶縁膜339を挟んでゲート配線335と交差するように第2基板305の平面方向に伸びていて横方向(図15のX方向)へ等間隔で平行に複数本形成されている。
【0187】
画素電極327は、互いに交差するゲート配線335とソース配線336とによって区画される方形領域のうち、TFT337に対応する部分を除いた領域を覆うように構成され、例えばITO(インジウムスズ酸化物)等の透明伝導体により形成されている。
【0188】
更に、ゲート配線335とゲート電極338とは例えば、クロム、タンタル等によって形成され、ゲート絶縁膜339は例えば窒化シリコン(SiN)、酸化シリコン(SiO)等によって形成される。又、ソース電極342及びそれと一体的なソース配線336並びにドレイン電極343は、例えばチタン、モリブデン、アルミニウム等によって成形されている。
【0189】
以上のように構成された本実施形態において、第1基板303に形成されている共通電極334に信号を提供する一方、第2基板305に形成されているゲート配線335とソース配線336に信号を提供すると、ドット321毎に画素電極327が選択され、この選択された画素電極327と共通電極334との間に保持される液晶のみが、電圧が印加されることによって液晶の配向が制御され、反射光及び透過光が変調される。
【0190】
従って、例えば第2基板305及び画素電極327を通過して液晶層307に入射した外光は、該液晶層307によってドット321毎に光変調され、反射層313により反射され、再び画素電極327及び第2基板305を通過し射出されるが、その際例えばオーバコート層316が平坦なのでコントラストの明瞭な画像を見ることができることとなる。
【0191】
また、バックライト装置等から射出された光も第1基板303及び透過部322を通過して液晶層307に入射した後、該液晶層307によってドット321毎に光変調され、画素電極327及び第2基板305を通過し射出されるが、その際例えばオーバコート層316が平坦なのでコントラストの明瞭な画像を見ることができることができる。
【0192】
更に射出光は、反射層313及び透過部322を覆っている着色層314(314R、314G、314B)により着色される。
【0193】
本実施形態では、隣り合うドット321間の境界領域で凹部323又開口部325を有するように下地層312を形成したので、着色層314による例えば遮蔽層315の高さを低くでき、各ドット321と隣り合うドット321間の境界領域との表面の平坦性を確保できる。
【0194】
また、凹部323又開口部325の底部324の一番下方に、青色系例えば青色の着色層314Bを形成することとしたので、可視光波長域における平均透過率の低い青色が他の緑色系例えば緑色及び赤色系例えば赤色の着色層314に比べ最も厚く形成され、遮光性をより高くしながら全体として例えば遮蔽層315の高さを低くでき、コントラストを良くすることができる。
【0195】
更に例えば、開口部325に底部324の方から青色の着色層314Bを略1.7μmの厚さに形成し、その上に緑色の着色層314Gを略1.0μm、又その上に赤色の着色層314Rを略0.9μmに形成すれば、各ドット321と隣り合うドット321間の境界領域との上面の例えば、オーバコート層316の平坦性がより確保でき、セルギャップのバラツキの改善やラビング処理が容易となり表示画面のコントラストの明瞭化が図れる。
【0196】
また、凹部323で下地層312が図17に示すように完全には取り除かれていない場合にも、例えば遮蔽層315の高さを低くできるのでオーバコート層316上面の凹凸を軽減でき、セルギャップのバラツキの解消やラビング処理が容易となり、表示画面のコントラストの改善が図れる。
【0197】
更に、本実施形態ではTFT型のアクティブマトリックス方式であるため画面が明るくて見やすく、コントラストを更に強くできる。
【0198】
(液晶装置の製造方法)
次に、本実施形態に係る液晶装置の製造方法について図18の製造工程図に基づいて説明する。
【0199】
まず、図18に示すように第1基板303上に下地層312を形成する(ST301)。ここで遮蔽層315を形成する各ドット321間の境界領域では例えば、図13及び図14のように下地層312に開口部325が形成されるように、フォトレジストを用いて下地層312をエッチングする。
【0200】
これについてもう少し詳しく説明すると、第1基板303上に均一に樹脂材料をスピンコートによりを塗布し、更にその上にレジストを塗布して、その後所定のパターンが形成されているフォトマスクの上から露光してレジストを現像処理する。その後、エッチングして下地層312に複数の穴を形成する。次に、この下地層312に対し熱を加えることにより、これらの穴を滑らかに変形させて凹凸状の下地層312の下層が形成される。更に、この下地層312の凹凸が滑らかになるように同じ樹脂材料を薄く塗布し、下地層312の上層が形成される。
【0201】
次に、その下地層312上にレジストを塗布して、その後所定のパターンが形成されているフォトマスクの上から露光してレジストを現像処理する。その後、エッチングして下地層312に開口部325を形成し、遮蔽層315となる部分で下地層312が除かれた下地層312が第1基板303上に形成される(ST101)。
次に、下地層312上にアルミニウム等を蒸着法やスパッタリング法等によって薄膜状に成膜し、これをフォトリソグラフィ法を用いてパターニングすることによって、例えば図15のように各ドット321の略中央に菱形の開口部を設けると共に、それ以外の領域に反射層313を形成する(ST302)。
【0202】
又、形成された反射層313及び開口部の上に各色の着色層をスピンコートによりを塗布し、更にその上にレジストを塗布して、その後所定のパターンが形成されているフォトマスクの上から露光してレジストを現像処理する。その後、エッチングして青色系例えば青色の着色層314B、緑色系例えば緑色の着色層314G及び赤色系例えば赤色の着色層314Rを順次形成していく。
【0203】
これによって、各ドット321には青色の着色層314B、緑色の着色層314G及び赤色の着色層314Rが夫々単独で形成され、遮蔽層315には図13及び図14のように一番下層に青色の着色層314Bが最も厚く形成され、その上に緑色の着色層314G、更に赤色の着色層314Rが重ねられて形成される(ST303)。
【0204】
上述のように、一番下層に青色の着色層314Bが最も厚く形成されるので、遮光性を上げながら例えば、遮蔽層315全体としての厚さを薄くできる。
【0205】
更に下地層312に開口部325が形成されている分、例えば遮蔽層315の高さを低くでき、この後に形成されるオーバコート層316表面の平坦性を確保できることとなり、セルギャップのバラツキの軽減やラビング処理によってコントラストの明瞭化を図ることができる。
【0206】
次に、上述の着色層314の上にオーバコート層316を形成し(ST304)、その上に共通電極334の材料であるITO等をスパッタリング法により被着し、フォトリソグラフィ法によってパターニングしてオーバコート層316の上面に共通電極334を形成する。
【0207】
更にその上に配向膜318を形成し、ラビング処理を施して第1基板303側の製造が終了する(ST305)。これによって、配向膜318の液晶層307側の面も平坦性が確保され、セルギャップのバラツキも解消でき、画面の高画質化が図られることとなる。
【0208】
また、第2基板305上にTFT、ゲート配線、ソース配線及び画素電極等を形成する(ST306)。
【0209】
ここで、TFTは第2基板305上に例えば、スパッタリングによってクロム、タンタル等を一様な厚さで成膜して、フォトリソグラフィ法によりパターニングしてゲート配線335及びそれと一体的なゲート電極338を形成し、更に例えばプラズマCVD(Chemical Vapour Deposition)法によって窒化シリコンからなるゲート絶縁膜339を形成する。
【0210】
次に、例えば半導体層340となるa−Si層とコンタクト電極341となるn型a−Si層とをこの順で連続的に形成し、更に形成されたn型a−Si層及びa−Si層のパターニングを行って半導体層340及びコンタクト電極341とを形成すると共に、ゲート絶縁膜339上の画素電極327となる部分にITO等をスパッタリング法により被着し、フォトリソグラフィ法によってパターニングして画素電極327を形成する。
【0211】
また、第2基板305の表面の全域に例えばチタン、モリブデン、アルミニウム等をスパッタリングによって形成し、パターニングを行ってソース電極342、ドレイン電極343及びソース配線336を形成する。
【0212】
これら一連の処理により、TFT337及び画素電極327が形成される。
【0213】
更にその上に配向膜320を形成し、ラビング処理を施して第2基板305側の製造が終了する(ST307)。
【0214】
次に、第2基板305側の配向膜320上にギャップ材(図示せず)をドライ散布等により散布し、シール材を介して上述の第1基板303側と第2基板305側とを貼り合わせる(ST308)。
【0215】
その後、シール材の開口部から液晶を注入し、シール材の開口部を紫外線硬化性樹脂等の封止材によって封止する(ST309)。更に、位相差板308、310及び偏光板309、311を第1基板303及び第2基板305の各外面上に貼着等の方法により取り付ける(ST310)。
【0216】
最後に必要な配線や照明装置及びケース体等を取り付けて、図13に示すような液晶装置301が完成する。
【0217】
本実施形態に係る液晶装置301の製造方法では、着色層314が重ねられる遮蔽層315において一番下層に青色系例えば青色の着色層314Bを配置することとしたので、最も厚く形成され遮光性を上げながら、例えば遮蔽層315全体としての厚さを薄くできる。
【0218】
更に下地層312に開口部325が形成されている分、例えば遮蔽層315の高さを低くでき、オーバコート層316表面の平坦性を確保できることとなり、セルギャップのバラツキの軽減やラビング処理によってコントラストの明瞭化を図ることができる。
【0219】
また、上述の液晶装置301の製造方法では開口部325は図16のように遮蔽層315となる領域で下地層312を全て取り除いたが、図17に示すように、例えばST301で下地層312を第1の絶縁層312a及び第2の絶縁層312bの2回に分けて形成し、凹部323を設けてもよい。例えば1回目では遮蔽層315となるドット321間の境界領域を含めて全面に第1の絶縁層312aを形成し下地層312の下層と同様に凹凸を設け、2回目の第2の絶縁層312bの形成では遮蔽層315となるドット321間の境界領域を除いて、各ドット321にフォトレジストを用いてエッチングして形成することもできる。
これによって、1回目の下地層312の形成でフォトレジストを用いて下地層312をエッチングする工程を省略できコストの削減が図れ、製造も速くできる。また、開口部325のように下地層312を完全に除いてしまうと却って、隣り合うドット321間の境界領域とドット321との表面の平坦性が損なわれるような場合にも、所望の厚さで下地層312を形成して平坦性を確保でき、セルギャップのばらつきを少なくできる他、ラビング処理も容易となる。なお、遮蔽層315の部分で下地層312に凹部323を形成する方を上述と逆に第1回目にしても良い。
【0220】
更に、ハーフトーンを用いて凹部323を形成することも可能である。
【0221】
次に、本発明を反射型のパッシブマトリックス方式の液晶装置に適用した第4実施形態について説明する。
【0222】
図19は本発明の第4の実施形態に係る液晶装置を構成する液晶パネルの概略断面図、図20は図19の液晶パネルを構成する液晶装置用基板であるカラーフィルタ基板の概略断面図、図21は該液晶パネルの部分拡大図(図21におけるF−F´線の断面図が図19に相当する。)、図22は完全に下地層が取り除かれた遮蔽層の部分断面拡大図、図23は一部下地層が取り除かれた遮蔽層の部分断面拡大図及図24は本実施形態に係る液晶装置の製造方法の製造工程図である。
【0223】
液晶装置401は、いわゆる反射型の構造を有する液晶パネル402及びケース体等により構成される。
【0224】
液晶パネル402は、図19に示すようにガラス板又は合成樹脂板等から形成された透明な第1基板403を基体とするカラーフィルタ基板404と、これに対向する同様の第2基板405を基体とする対向基板406とがシール材(図示せず)を介して貼り合わせられ、そのカラーフィルタ基板404と対向基板406との間に液晶が封入された液晶層407等により形成されている。
【0225】
また、第1基板403の外面には位相差板408及び偏光板409が配置され、第2基板405の外面には位相差板410及び偏光板411が配置されている。
【0226】
カラーフィルタ基板404は、図19、図20及び図21に示すように第1基板403の液晶層407側の表面には下地層412が形成され、その下地層412の表面に反射層413、着色層414(R(赤)414R、G(緑)414G、B(青)414B)及び隣り合う着色層414が境界領域で相互に重なり合っている部分(以下遮蔽層という)415、更に該着色層414及び遮蔽層415を保護するオーバコート層416が、またオーバコート層416の上にはITO(インジウムスズ酸化物)等の透明伝導体からなる透明電極417が形成されており、更にその上にポリイミド樹脂等からなる配向膜418が形成されている。
【0227】
また、対向基板406は、図19、図20及び図21に示すように第2基板405の液晶層407側の表面には透明電極419が第1基板側の透明電極417と直交する方向に(図21のX方向)伸びる帯状に形成され、更にその上には配向膜420が形成されている。
【0228】
透明電極417は、相互に並列してストライプ状に構成されており、透明電極419と直交する方向に(図21のY方向)、相互に並列してストライプ状に構成されている。
【0229】
ここで、所定の第1基板側の透明電極417と第2基板側の透明電極419とで特定される領域がドット421となる。
【0230】
カラーフィルタ基板404の下地層412は樹脂材料からなり、図に示すように下層及び上層の2層で形成されている。この下地層412は、下層の表面が細かい凹凸状に加工され、更にこの下層の表面全体に同材料の薄い上層で被覆されるので、滑らかな凹凸が形成される。これによって、透過光を散乱させることができ、表示された画面の像が見難くなるという問題を解消できる。
また、反射層413は、例えばアルミニウムや銀等の単体金属膜であって下地層412上に形成されており、下地層412表面の凹凸により反射層413の表面にも細かい凹凸が形成されている。これによって、反射層413によって反射された反射光を散乱させることができ、表示された画面の像が見難くなるという問題が解消できる。
【0231】
着色層414は例えば、顔料又は染料等の着色剤を含む感光性樹脂からなる着色レジストを塗布し、フォトリソグラフィ法によって、反射層413を覆うよう形成された原色系フィルタであって、R(赤)414R、G(緑)414G、B(青)414Bの3色のいずれかで構成されている。
【0232】
これによって、着色層414を遮蔽層415で他の着色層414と重ねることができることとなる。
【0233】
更に、着色層414の配列パターンとして、図21では斜めモザイク配列(414R、414G及び414B)を採用しているが、この斜めモザイク配列の他に、ストライプ配列又はデジタル配列等の種々のパターン形状を採用することができる。
【0234】
遮蔽層415は、各ドット421間の境界領域の遮光を行うためのもので、その境界領域に、第1基板の透明電極417の長手方向(図21のY方向)及びこれに直交する方向(図21のX方向)に伸びる帯状に形成されている。
【0235】
また、遮蔽層415には例えば、着色層414Bと着色層414Rとの間では、図22に示すように下地層412に開口部425が形成されており、開口部425の底部424は、第1基板403の直ぐ上に反射層413を介して設けられている。
【0236】
更に開口部425には、遮蔽層415に隣り合う着色層414Bが底部424からh41の厚さに形成されており、その上に着色層414Gがh42の厚さに、更にその上に着色層414Rの張り出し部分がh43の厚さで夫々重なり合って形成されている。
【0237】
ここで、図22の最下方の着色層414Bの厚さh41を0.7μm以上であって2.0μm以下とすれば青色系例えば青色の着色層414Bの遮光性が良好となり、他の着色層との組み合わせで、各ドット421と隣り合うドット421間の境界領域との表面での平坦性を確保できることとなる。
【0238】
更に好ましくは、図22のh41を略1.7μmに、h42を略1.0μm、h43を略0.9μm及び重ねられた着色層の一番上に有る着色層414Rの上面からのオーバコート層416の厚さh44を略1.8μmに形成すると、下地層412の厚さh45が略2.4μmであり、ドット421での着色層414Bの厚さh46が略1.0μm、この部分のオーバコート層416の厚さh47が略2.0μmであることから、遮蔽層415上のオーバコート層416の上面と着色層414Bのドット421上のオーバコート層416の上面とは、第1基板403からの高さが一致し平坦な面となる。
【0239】
ここで、上述のように開口部425の一番下に着色層414Bを形成することによって、最も厚く形成でき厚さを略1.7μmに形成することができるようになる。
【0240】
更に着色層414Gと着色層414Bとの間では、図19及び図20に示すように開口部425の底部424にまず隣り合う着色層414Bが入りこみ、その上に着色層414Gの張り出し部分が重なり、更にその上に着色層414Rが重なり遮蔽層415が形成される。
【0241】
また、着色層414Rと着色層414Gとの間では、図19及び図20に示すように開口部425の底部424にまず、着色層414Bが形成され、その上に着色層414Gの張り出し部分が重なり、更にその上に隣り合う着色層414Rが重なり遮蔽層415が形成される。
【0242】
更に、遮蔽層415は、上述の構成に限られることはなく、例えば図23に示すように凹部423の底部424において完全には下地層412が除かれていないような場合においても、凹部423の底部424の深さm45だけ例えば、遮蔽層415の着色層414の重ねられた高さが低くなり、オーバコート層416上面の凹凸を軽減することができる。これによって、セルギャップのバラツキの軽減やラビング処理が容易となり画面表示のコントラストが良くなる。
【0243】
ここで、図23の最下方の着色層414Bの厚さm41を0.7μm以上であって2.0μm以下とすれば青色系例えば青色の着色層414Bの遮光性が良好となり、他の着色層との組み合わせで、各ドット421と隣り合うドット421間の境界領域との表面での凹凸を軽減できることとなる。
【0244】
更に好ましくは、図23の着色層414Bの厚さm41を略1.1μm、着色層414Gの厚さm42を略1.0μm及び着色層414Rの厚さm43を略0.9μmとすれば、凹部423の底部424の深さm45を略1.3μmのときに、例えばよりオーバコート層416上面の凹凸を軽減できることとなる。これによって、セルギャップのバラツキの軽減やラビング処理が容易となり画面表示のコントラストが良くなる。
【0245】
なお、ドット421は例えば、原色系フィルタRGBのいずれか1の着色層414からなり、遮蔽層415により周囲を囲まれている領域であって反射層413を具備するものであり、1画素は着色層414Rを有するドット421と着色層414Gを有するドット421及び着色層414Bを有するドット421で構成される。
【0246】
以上のように構成された本実施形態において、第2基板405に形成されている所定の透明電極419に信号を供給する一方、第1基板403側に形成されている所定の透明電極417に信号を供給すると、透明電極419と透明電極417とが交差する特定のドット421において保持されている液晶のみを駆動することができる。
【0247】
従って、例えば対向基板406側から液晶層407に入射した外光はドット421毎に光変調され、着色層414を透過した後に反射層413で反射し、再び対向基板406を透過して射出されるが、この際例えばオーバコート層416が平坦なのでコントラストの明瞭な画像を見ることができることとなる。
【0248】
更に射出光は、反射層413を覆っている着色層414(414R、414G、414B)により着色される。
【0249】
本実施形態では、隣り合うドット421間の境界領域で凹部423又は開口部425を有するように下地層412を形成したので、例えば遮蔽層415の高さを低くでき、第1基板側のオーバコート層の平坦性を確保できる。
【0250】
また、凹部423又は開口部425の底部424に最初に、青色系例えば青色の着色層414Bを形成することとしたので、可視光波長域における平均透過率の低い青色が他の緑色系例えば緑色及び赤色系例えば赤色の着色層414に比べ最も厚く形成され、遮光性をより高くしながら全体として例えば遮蔽層415の高さを低くでき、コントラストを良くすることができる。
【0251】
更に例えば、開口部425に底部424の方から青色の着色層414Bを略1.7μmの厚さに形成し、その上に緑色の着色層414Gを略1.0μm、又その上に赤色の着色層414Rを略0.9μmに形成すれば、各ドット421と隣り合うドット421間の境界領域との上面の例えば、オーバコート層416の平坦性をより確保でき、セルギャップのバラツキの改善やラビング処理が容易となり表示画面のコントラストの明瞭化が図れる。
【0252】
また、凹部423で下地層412が完全には取り除かれていない場合に、図23に示すようにその下地層412が第1の絶縁層412aと該第1の絶縁層412a上に凹部423を有するように設けられた第2の絶縁層412bから形成される場合にも、例えばオーバコート層416の上面の凹凸を軽減でき、セルギャップのバラツキの改善やラビング処理が容易となり、表示画面のコントラストの改善が図れる。
【0253】
(液晶装置の製造方法)
次に、本実施形態に係る液晶装置の製造方法について図24の製造工程図に基づいて説明する。
【0254】
まず、図24に示すように第1基板403上に下地層412を形成する(ST401)。ここで遮蔽層415を形成するドット421間の境界領域では例えば、図19、図20及び図21のように下地層412に開口部425が形成されるように、フォトレジストを用いて下地層412をエッチングし、形成する。
【0255】
これについてもう少し詳しく説明すると、第1基板403上に均一に樹脂材料をスピンコートによりを塗布し、更にその上にレジストを塗布し、その後所定のパターンが形成されているフォトマスクの上から露光してレジストを現像処理する。その後、エッチングして下地層412に複数の穴を形成する。次に、この下地層412に対し熱を加えることにより、これらの穴を滑らかに変形させて凹凸状の下地層412の下層が形成される。更に、この下地層412の凹凸が滑らかになるように同じ樹脂材料を薄く塗布し、下地層412の上層が形成される。
【0256】
次に、その下地層412上にレジストを塗布して、その後所定のパターンが形成されているフォトマスクの上から露光してレジストを現像処理する。その後、エッチングして下地層412に開口部425を形成し、遮蔽層415となる部分で下地層412が除かれた下地層412が第1基板403上に形成される(ST101)。
次に、下地層412上に蒸着法やスパッタリング法等によって薄膜状に成膜し、これをフォトリソグラフィ法を用いてパターニングすることによって、例えば図19及び図20のように各ドット421及び遮蔽層415の領域に反射層413を形成する(ST402)。
【0257】
又、形成された反射層の上に各色の着色層をスピンコートによりを塗布し、更にその上にレジストを塗布して、その後所定のパターンが形成されているフォトマスクの上から露光し、レジストを現像処理する。その後、エッチングして青色系例えば青色の着色層414B、緑色系例えば緑色の着色層414G及び赤色系例えば赤色の着色層部材414Rを順次形成していく。
【0258】
これによって、各ドット421には青色の着色層414B、緑色の着色層414G及び赤色の着色層414Rが夫々単独で形成され、遮蔽層415には図19及び図20のように一番下層に青色の着色層414Bが最も厚く形成され、その上に緑色の着色層414G、更に赤色の着色層414Rが重ねられて形成される(ST403)。
【0259】
上述のように、一番下層に青色の着色層414Bが最も厚く形成されるので遮光性を上げながら例えば、遮蔽層415全体としての厚さを薄くできる。
【0260】
更に下地層412に開口部425が形成されている分、例えば遮蔽層415の高さを低くでき、この後に形成されるオーバコート層416表面の平坦性を確保できることとなり、セルギャップのバラツキの軽減やラビング処理によってコントラストの明瞭化を図ることができる。
【0261】
次に、上述の着色層414の上にオーバコート層416を形成し(ST404)、その上に透明電極417の材料であるITO等をスパッタリング法により被着し、フォトリソグラフィ法によってパターニングして図21のようにY方向に所定の幅を持ってストライプ状に形成する。
【0262】
更にその上に配向膜418を形成し、ラビング処理を施してカラーフィルタ基板404の製造が終了する(ST405)。これによって、配向膜418の液晶層407側の面も平坦性が確保され、セルギャップのバラツキも解消でき、画面の高画質化が図られることとなる。
【0263】
また、第2基板405上に透明電極419の材料であるITO等をスパッタリング法により被着し、フォトリソグラフィ法によってパターニングして図21のようにX方向にストライプ状に、透明電極419を形成する(ST406)。
【0264】
更にその上に配向膜420を形成し、ラビング処理を施して対向基板406の製造が終了する(ST407)。
【0265】
次に、対向基板406上にギャップ材(図示せず)をドライ散布等により散布し、シール材を介して上述のカラーフィルタ基板404と対向基板406とを貼り合わせる(ST408)。
【0266】
その後、シール材の開口部から液晶を注入し、シール材の開口部を紫外線硬化性樹脂等の封止材によって封止する(ST409)。更に、位相差板408,410及び偏光板409,411を第1基板403及び第2基板405の各外面上に貼着等の方法により取り付ける(ST410)。
【0267】
最後に必要な配線及びケース体等を取り付けて、図19に示すような液晶装置401が完成する。
【0268】
本実施形態に係る液晶装置401の製造方法では、着色層414が重ねられる遮蔽層415において一番下層に青色系例えば青色の着色層414Bを配置したので、最も厚く形成され遮光性を上げがら、例えば遮蔽層415全体としての厚さを薄くできる。
【0269】
更に下地層412に開口部425が形成されている分、例えば遮蔽層415の高さを低くでき、オーバコート層416表面の平坦性を確保できることとなり、セルギャップのバラツキの軽減やラビング処理によってコントラストの明瞭化を図ることができる。
【0270】
また、上述の液晶装置401の製造方法では開口部425は図22のように遮蔽層415となる領域で下地層412を全て取り除いたが、図23に示すように、例えばST401で下地層412を第1の絶縁層412a及び第2の絶縁層412bの2回に分けて形成し、凹部423を設けてもよい。例えば1回目では遮蔽層415となるドット421間の境界領域を含めて全面に第1の絶縁層412aを形成し下地層412の下層と同様に凹凸を設け、2回目の第2の絶縁層412bの形成では遮蔽層415となるドット421間の境界領域を除いて、各ドット421にフォトレジストを用いてエッチングして形成することもできる。
これによって、1回目の下地層412の形成でフォトレジストを用いて下地層412をエッチングする工程を省略できコストの削減が図れ、製造も速くできる。また、開口部425のように下地層412を完全に除いてしまうと却って、隣り合うドット421間の境界領域とドット421との表面の平坦性が損なわれるような場合にも、所望の厚さで下地層412を形成して平坦性を確保でき、セルギャップのばらつきを少なくできる他、ラビング処理も容易となる。なお、遮蔽層415の部分で下地層412に凹部423を形成する方を上述と逆に第1回目にしても良い。
【0271】
更に、ハーフトーンを用いて凹部423を形成することも可能である。
【0272】
(電子機器)
次に、上述した液晶装置101、201、301及び401を備えた本発明の第5の実施形態に係る電子機器について説明する。
【0273】
図25から図28は本発明の第5の実施形態に係る電子機器の各例の外観概略図である。
【0274】
例えば、携帯電話機500は、図25に示すように複数の操作ボタン500aの他、受話口500b、送話口500cを有する外枠に例えば、液晶装置101を備えている。
【0275】
また、パーソナルコンピュータ501は、図26に示すようにキーボード501aを備えた本体部501bと、液晶表示ユニット501cとから構成されており、液晶表示ユニット501cは外枠に例えば、液晶装置101を備えている。
【0276】
更に通常のカメラは、被写体の光像によってフィルムを感光するのに対し、デジタルスチルカメラ502は、被写体の光像をCCD(Charge Coupled Device)等といった撮像素子により光電変換して撮像信号を生成するものである。
【0277】
ここで、図27のようにデジタルスチルカメラ502のケース502aの背面には、例えば液晶装置101が設けられ、CCDによる撮像信号に基づいて表示を行う構成となっている。このため、液晶装置101は、被写体を表示するファインダとして機能する。
【0278】
また、ケース502aの前面側には、光学レンズやCCD等を含んだ受光ユニット502bが設けられている。撮影者は、液晶装置101に表示された被写体を確認して、シャッタボタン502cを押下して撮影を行うことができる。
【0279】
また、腕時計503は、図28のように本体の前面中央に例えば、液晶装置101を用いた表示部が設けられている。
【0280】
これらの電子機器は、液晶装置101の他に図示しないが表示情報出力源、表示情報処理回路等の様々な回路及びそれらの回路に電力を供給する電源回路等からなる表示信号生成部等を含んで構成される。
【0281】
更に液晶装置101には例えば、パーソナルコンピュータ501の場合にあってはキーボード501aから入力された情報等に基づき表示信号生成部によって生成された表示信号が供給されることによって、表示画像が液晶装置101に表示される。
【0282】
本実施形態では、図1から図4に示すように隣り合うドット121間の境界領域で凹部123又は開口部125を有するように下地層112を形成したので、着色層114による例えば遮蔽層115の高さを低くでき、各ドット121と隣り合うドット121間の境界領域との表面の平坦性を確保できる。
【0283】
また、開口部125の底部124にまず、青色系例えば青色の着色層114Bを形成することとしたので、可視光波長域における平均透過率の低い青色が他の緑色系例えば緑色及び赤色系例えば赤色の着色層114に比べ最も厚く形成され、遮光性をより高くしながら全体としての例えば遮蔽層115の高さを低くでき、コントラストを良くすることができる。
【0284】
更に例えば、開口部125に底部124の方から青色の着色層114Bを略1.7μmの厚さに形成し、その上に緑色の着色層114Gを略1.0μm、又その上に赤色の着色層114Rを略0.9μmに形成すれば、各ドット121と隣り合うドット121間の境界領域との上面の例えば、オーバコート層116の平坦性がより確保でき、セルギャップのバラツキの改善やラビング処理が容易となり表示画面のコントラストの明瞭化が図れる。
【0285】
また、凹部123で下地層112が図5に示すように完全には取り除かれていない場合にも、例えばオーバコート層116の上面の凹凸を軽減でき、セルギャップのバラツキの改善やラビング処理が容易となり、表示画面のコントラストの改善が図れる。
【0286】
特に上述したような携帯可能な電子機器にあっては、室外で使用しても画面表示が鮮明であることが求められており、例えばオーバコート層116の平坦性がより確保でき、表示画面のコントラストの明瞭化が図れる本発明の意義は大きいといえる。
【0287】
なお、電子機器としては、他に液晶装置が搭載されたタッチパネル、プロジェクタ、液晶テレビやビューファインダ型、モニタ直視型のビデオテープレコーダ、カーナビゲーション、ページャ、電子手帳、電卓、ワードプロセッサ、ワークステーション、テレビ電話、POS端末等が挙げられる。そして、これらの各種電子機器の表示部として、上述した例えば液晶装置101が適用可能なのは言うまでもない。
【0288】
また、上述した電子機器に用いられる液晶装置としては反射半透過型のパッシブマトリックス方式の液晶装置101に限られるものではなく、反射半透過型のスイッチング素子として二端子型スイッチング素子であるTFDを用いた液晶装置201、反射半透過型のスイッチング素子として三端子型スイッチング素子であるTFTを用いた液晶装置301及び反射型のパッシブマトリックス方式の液晶装置401であっても良い。
更に、エレクトロルミネッセンス装置、特に、有機エレクトロルミネッセンス装置、無機エレクトロルミネッセンス装置等や、LED(発光ダイオード)表示装置、電気泳動表示装置、プラズマディスプレイ装置、FED(フィールドエミッションディスプレイ)装置、薄型のブラウン管、液晶シャッター等を用いた小型テレビ、デジタルマイクロミラーデバイス(DMD)を用いた装置などにも上述した例えば液晶装置101が適用可能である。
【0289】
以上、好ましい実施形態を上げて本発明を説明したが、本発明は上述したいずれの実施形態にも限定されず、本発明の技術思想の範囲内で適宜変更して実施できる。
【0290】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、各ドットと隣り合うドット間の境界領域との表面の平坦性を確保でき、セルギャップのバラツキの改善やラビング処理が容易となり、表示画面のコントラストの改善が図れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態に係る液晶装置を構成する液晶パネルの概略断面図である。
【図2】図1の液晶パネルを構成する液晶装置用基板であるカラーフィルタ基板の概略断面図である。
【図3】本発明の第1の実施形態に係る液晶装置を構成する液晶パネルの部分拡大図である。
【図4】図1の液晶パネルで完全に下地層が取り除かれた遮蔽層の部分拡大図である。
【図5】図1の液晶パネルで一部下地層が取り除かれた遮蔽層の部分拡大図である。
【図6】本発明の第1の実施形態に係る液晶装置の製造方法の製造工程図である。
【図7】本発明の第2の実施形態に係る液晶装置を構成する液晶パネルの概略断面図である。
【図8】図7の液晶パネルを構成する液晶装置用基板である第1基板側の該略断面図である。
【図9】本発明の第2の実施形態に係る液晶装置を構成する液晶パネルの部分拡大図である。
【図10】図7の液晶パネルで完全に下地層が取り除かれた遮蔽層の部分拡大図である。
【図11】図7の液晶パネルで一部下地層が取り除かれた遮蔽層の部分拡大図である。
【図12】本発明の第2の実施形態に係る液晶装置の製造方法の製造工程図である。
【図13】本発明の第3の実施形態に係る液晶装置を構成する液晶パネルの概略断面図である。
【図14】図13の液晶パネルを構成する液晶装置用基板である第1基板側の該略断面図である。
【図15】本発明の第3の実施形態に係る液晶装置を構成する液晶パネルの部分拡大図である。
【図16】図13の液晶パネルで完全に下地層が取り除かれた遮蔽層の部分拡大図である。
【図17】図13の液晶パネルで一部下地層が取り除かれた遮蔽層の部分拡大図である。
【図18】本発明の第3の実施形態に係る液晶装置の製造方法の製造工程図である。
【図19】本発明の第4の実施形態に係る液晶装置を構成する液晶パネルの概略断面図である。
【図20】図19の液晶パネルを構成する液晶装置用基板である第1基板側の該略断面図である。
【図21】本発明の第4の実施形態に係る液晶装置を構成する液晶パネルの部分拡大図である。
【図22】図19の液晶パネルで完全に下地層が取り除かれた遮蔽層の部分拡大図である。
【図23】図19の液晶パネルで一部下地層が取り除かれた遮蔽層の部分拡大図である。
【図24】本発明の第4の実施形態に係る液晶装置の製造方法の製造工程図である。
【図25】本発明の第5の実施形態に係る電子機器である携帯電話機の外観概略図である。
【図26】本発明の第5の実施形態に係る電子機器であるパーソナルコンピュータの外観概略図である。
【図27】本発明の第5の実施形態に係る電子機器であるデジタルスチルカメラの外観概略図である。
【図28】本発明の第5の実施形態に係る電子機器である腕時計の外観概略図である。
【符号の説明】
101、201、301、401 液晶装置
102、202、302、402 液晶パネル
103、203、303、403 第1基板
104、404 カラーフィルタ基板
105、205、305、405 第2基板
106,406 対向基板
107、207、307、407 液晶層
112、212、312、412 下地層
113、213、313、413 反射層
114、214、314、414 着色層
115、215、315、415 遮蔽層
116、216、316、416 オーバコート層
121、221、321、421 ドット
122、222、322、 透過部
123、223、323、423 凹部
124、224、324、424 底部
125、225、325、425 開口部
229 TFD
337 TFT
500 携帯電話機
501 パーソナルコンピュータ
502 デジタルスチルカメラ
503 腕時計

Claims (39)

  1. 複数のドットを有する基板と、
    隣り合う前記ドット間の境界領域で凹部又は開口部を有するように前記基板上に設けられ、且つ不規則に配列された山部又は谷部を有する下地層と、
    前記下地層上に配置された反射層と、
    前記反射層上に配置された着色層と
    を具備し、
    前記凹部又は前記開口部には、前記着色層が入り込んでいることを特徴とする電気光学装置用基板。
  2. 前記着色層上に設けられる保護層を更に備えることを特徴とする請求項1に記載の電気光学装置用基板。
  3. 前記開口部の底部は、前記下地層が除かれた領域を有することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の電気光学装置用基板。
  4. 前記反射層は、一部に開口部を有していることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の電気光学装置用基板。
  5. 前記着色層が、第1の色の第1の着色部と、第2の色の第2の着色部とを少なくとも有し、
    前記第1の着色部と前記第2の着色部とは、前記隣り合うドットとの境界領域において重なるように形成されていることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の電気光学装置用基板。
  6. 前記第1の着色部および前記第2の着色部は、それぞれ前記隣り合うドットに対応して配設されていることを特徴とする請求項5に記載の電気光学装置用基板。
  7. 前記第1の着色部の可視光波長域における平均透過率は、前記第2の着色部の可視光波長域における平均透過率よりも低く、
    前記第1の着色部および前記第2の着色部は、前記基板に前記第1の着色部及び前記第2の着色部の順に積層されていることを特徴とする請求項5又は請求項6に記載の電気光学装置用基板。
  8. 前記第1の着色部の光の波長域400nm〜700nmにおける平均透過率は、前記第2の着色部の光の波長域400nm〜700nmにおける平均透過率よりも低く、
    前記第1の着色部および前記第2の着色部は、前記基板に前記第1の着色部及び前記第2の着色部の順に積層されていることを特徴とする請求項5又は請求項6に記載の電気光学装置用基板。
  9. 前記第1の着色部の厚さが、0.7μm以上であって2.0μm以下であることを特徴とする請求項7又は請求項8に記載の電気光学装置用基板。
  10. 前記着色層は、青色系の前記着色部、緑色系の前記着色部及び赤色系の前記着色部を少なくとも有し、
    青色系の前記着色部、緑色系の前記着色部及び赤色系の前記着色部が、前記隣り合うドットとの境界領域において前記基板に前記青色系の着色部、前記緑色系の着色部及び前記赤色系の着色部の順に積層されていることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の電気光学装置用基板。
  11. 前記着色部は、前記青色系の着色部の厚さが0.7〜2.0μmに、前記緑色系の着色部の厚さが0.8〜1.2μmに、前記赤色系の着色部の厚さが0.7〜1.1μmに形成されていることを特徴とする請求項10に記載の電気光学装置用基板。
  12. 前記凹部の底部の下地層は、他の領域の前記下地層よりも薄くなるように形成されていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の電気光学装置用基板。
  13. 前記凹部の底部の下地層は、前記基板上に設けられた第1の絶縁層により形成されており、前記他の領域の前記下地層は前記第1の絶縁層と前記第1の絶縁層上の前記他の領域に重置された第2の絶縁層とにより形成されていることを特徴とする請求項1又は請求項2、請求項12のいずれか1項に記載の電気光学装置用基板。
  14. 前記凹部の底部の下地層は、前記基板上に設けられた第1の樹脂層により形成されており、前記他の領域の前記下地層は前記第1の樹脂層と前記第1の樹脂層上の前記他の領域に重置された第2の樹脂層とにより形成されていることを特徴とする請求項1又は請求項2、請求項12のいずれか1項に記載の電気光学装置用基板。
  15. 前記着色層が、第1の色の第1の着色部と、第2の色の第2の着色部とを少なくとも有し、
    前記第1の着色部と前記第2の着色部とは、前記隣り合うドットとの境界領域において重なるように形成されていることを特徴とする請求項1又は請求項12から請求項14項のいずれか1項に記載の電気光学装置用基板。
  16. 前記第1の着色部の可視光波長域における平均透過率は、前記第2の着色部の可視光波長域における平均透過率よりも低く、
    前記第1の着色部および前記第2の着色部は、前記基板に前記第1の着色部及び前記第2の着色部の順に積層されていることを特徴とする請求項15に記載の電気光学装置用基板。
  17. 前記第1の着色部の厚さが、0.7μm以上であって2.0μm以下であることを特徴とする請求項16に記載の電気光学装置用基板。
  18. 前記着色層は、青色系の前記着色部と、緑色系又は赤色系の前記着色部とを有し、青色系の前記着色部と緑色系又は赤色系の前記着色部とは、前記隣り合うドットとの境界領域において前記基板に前記青色系の着色部及び前記緑色系又は赤色系の着色部の順に積層されていることを特徴とする請求項15に記載の電気光学装置用基板。
  19. 電気光学装置において、
    対向配置された第1及び第2の基板と、
    前記第1の基板と前記第2の基板間に挟持された電気光学物質と、
    前記第1の基板に設けられた第1の表示用電極と、
    前記第2の基板に設けられた第2の表示用電極と、
    前記第1の表示用電極及び前記第2の表示用電極の重なる領域に対応して設けられた複数のドットと、
    隣り合う前記ドット間の境界領域で凹部又は開口部を有するように一方の前記基板上に設けられ、且つ不規則に配列された複数の山部又は谷部を有する下地層と、
    前記下地層上に配置された反射層と、
    前記反射層上に配置された着色層と
    を具備し、
    前記凹部又は前記開口部には、前記着色層が入り込んでいることを特徴とする電気光学装置。
  20. 前記開口部の底部は、前記下地層が除かれた領域を有することを特徴とする請求項19に記載の電気光学装置。
  21. 前記反射層は、一部に開口部を有していることを特徴とする請求項19又は請求項20に記載の電気光学装置。
  22. 前記着色層が、第1の色の第1の着色部と、第2の色の第2の着色部とを少なくとも有し、
    前記第1の着色部と前記第2の着色部とは、前記隣り合うドットとの境界領域において重なるように形成されていることを特徴とする請求項19から請求項21のいずれか1項に記載の電気光学装置。
  23. 前記第1の着色部の可視光波長域における平均透過率は、前記第2の着色部の可視光波長域における平均透過率よりも低く、
    前記第1の着色部および前記第2の着色部は、前記基板に前記第1の着色部及び前記第2の着色部の順に積層されていることを特徴とする請求項22に記載の電気光学装置。
  24. 前記着色層は、青色系の前記着色部、緑色系の前記着色部及び赤色系の前記着色部を少なくとも有し、
    青色系の前記着色部、緑色系の前記着色部及び赤色系の前記着色部が、前記隣り合うドットとの境界領域において前記基板に前記青色系の着色部、前記緑色系の着色部及び前記赤色系の着色部の順に積層されていることを特徴とする請求項19から請求項21のいずれか1項に記載の電気光学装置。
  25. 前記凹部の底部の下地層は、他の領域の前記下地層よりも薄くなるように形成されていることを特徴とする請求項19に記載の電気光学装置。
  26. 前記凹部の底部の下地層は、前記基板上に設けられた第1の絶縁層により形成されており、前記他の領域の前記下地層は前記第1の絶縁層と前記第1の絶縁層上の前記他の領域に重置された第2の絶縁層とにより形成されていることを特徴とする請求項19又は請求項25に記載の電気光学装置。
  27. 前記着色層が、第1の色の第1の着色部と、第2の色の第2の着色部とを少なくとも有し、
    前記第1の着色部と前記第2の着色部とは、前記隣り合うドットとの境界領域において重なるように形成されていることを特徴とする請求項19又は請求項25、請求項26のいずれか1項に記載の電気光学装置。
  28. 前記着色層は、青色系の前記着色部と緑色系又は赤色系の前記着色部とを少なくとも有し、青色系の前記着色部と緑色系又は赤色系の前記着色部とが、前記隣り合うドットとの境界領域において前記基板に青色系の前記着色部および緑色系又は赤色系の前記着色部の順に積層されていることを特徴とする請求項19又は請求項25から請求項27に記載の電気光学装置。
  29. 請求項19から請求項28のいずれか1項に記載の電気光学装置を備えていることを特徴とする電子機器。
  30. 複数のドットを有する電気光学装置用基板の製造方法であって、
    前記基板に、隣り合う前記ドット間の境界領域で凹部又は開口部を有しかつ不規則に配列された山部又は谷部を有するように下地層を形成する工程と、
    前記下地層上に反射層を形成する工程と、
    前記反射層上に着色層を形成する工程と
    を具備し、前記凹部又は前記開口部には、前記着色層が入り込んでいることを特徴とする電気光学装置用基板の製造方法。
  31. 前記下地層を形成する工程は、前記開口部の底部に前記下地層が除かれた領域を有するように形成することを特徴とする請求項30に記載の電気光学装置用基板の製造方法。
  32. 前記反射層上に着色層を形成する工程は、前記着色層が、第1の色の第1の着色部と、第2の色の第2の着色部とを少なくとも有し、
    前記第1の着色部と前記第2の着色部とは、前記隣り合うドットとの境界領域において重なるように形成することを特徴とする請求項30又は請求項31に記載の電気光学装置用基板の製造方法。
  33. 前記反射層上に着色層を形成する工程は、前記着色層は、青色系の前記着色部、緑色系の前記着色部及び赤色系の前記着色部を少なくとも有し、
    青色系の前記着色部、緑色系の前記着色部及び赤色系の前記着色部が、前記隣り合うドットとの境界領域において前記基板に前記青色系の着色部、前記緑色系の着色部及び前記赤色系の着色部の順に積層されるように形成することを特徴とする請求項30又は請求項31に記載の電気光学装置用基板の製造方法。
  34. 前記下地層を形成する工程は、前記凹部の底部の下地層が、他の領域の前記下地層よりも薄くなるように形成することを特徴とする請求項30に記載の電気光学装置用基板の製造方法。
  35. 前記下地層を形成する工程は、
    前記基板上に第1の絶縁層を形成する工程と、
    前記第1の絶縁層上で隣り合う前記ドット間の境界領域を除く領域に第2の絶縁層を形成する工程と
    を具備することを特徴とする請求項30又は請求項34に記載の電気光学装置用基板の製造方法。
  36. 前記下地層上に反射層を形成する工程は、前記反射層の一部に開口部を有するように形成することを特徴とする請求項30、請求項34、請求項35のいずれか1項に記載の電気光学装置用基板の製造方法。
  37. 前記反射層上に着色層を形成する工程は、前記着色層が、第1の色の第1の着色部と、第2の色の第2の着色部とを少なくとも有し、
    前記第1の着色部と前記第2の着色部とは、前記隣り合うドットとの境界領域において重なるように形成することを特徴とする請求項30又は請求項34から請求項36のいずれか1項に記載の電気光学装置用基板の製造方法。
  38. 前記反射層上に着色層を形成する工程は、前記着色層が、青色系の前記着色部と緑色系又は赤色系の前記着色部とを有し、青色系の前記着色部と緑色系又は赤色系の前記着色部とが、前記隣り合うドットとの境界領域において青色系の前記着色部および緑色系又は赤色系の前記着色部の順に積層されるように形成することを特徴とする請求項37に記載の電気光学装置用基板の製造方法。
  39. 請求項30に記載の電気光学装置用基板の製造方法を工程として備えることを特徴とする電気光学装置の製造方法。
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