JP2004012221A - 遺構遺物等の実測二次元図作成方法およびシステム - Google Patents
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Abstract
【課題】遺跡発掘調査における遺構、遺物の計測と、それに基づく実測図の作成には、多くの時間がかかるという問題がある。本発明は短時間に多くのデータを高精度に計測した結果から二次元図化する方法およびシステムを提供することを目的とする。
【解決手段】スポットレーザー光走査方式三次元計測機を用いて計測された遺構および遺物の三次元座標点群データと二次元図条件を入力し、出力する用紙サイズと解像度から二次元画像のサイズを算出し、三次元座標点群データの座標を視覚方向により変換するとともに奥行方向の前記データを色濃度に変換し、二次元画像のピクセル濃度を統計処理により求め、二次元画像の各ピクセルの濃度を周辺のピクセルの濃度値を用いて新たに設定し、二次元画像の色反転などの処理をおこない画像ファイルとして出力することに特徴がある。
【選択図】 図1
【解決手段】スポットレーザー光走査方式三次元計測機を用いて計測された遺構および遺物の三次元座標点群データと二次元図条件を入力し、出力する用紙サイズと解像度から二次元画像のサイズを算出し、三次元座標点群データの座標を視覚方向により変換するとともに奥行方向の前記データを色濃度に変換し、二次元画像のピクセル濃度を統計処理により求め、二次元画像の各ピクセルの濃度を周辺のピクセルの濃度値を用いて新たに設定し、二次元画像の色反転などの処理をおこない画像ファイルとして出力することに特徴がある。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は遺跡発掘調査における遺構、遺物等について計測された三次元点群データに基づいて、実測二次元図を作成する方法およびシステムに関する。
【0002】
【従来の技術】
発掘調査の結果として、基本的な記録は実測図である。遺構の実測図としては、遺跡全体の遺構配置を示す平面図、個別の遺構の平面図と断面図などがある。いずれの図も遺構の形状、寸法を一般的には輪郭線によって表す。実測を行うには測量が必要となるが、その方法には平板測量、遣り方測量、トラバース測量、写真測量などがある。
【0003】
従来、遺構の種類や広さによっていずれかの方法がとられているが、共通する問題は、精度を上げるために記録するデータ量を増やそうとすると、多くの時間がかかってしまうことである。
【0004】
先行技術として、特開2002−39749号公報がある。これはレーザースキャン方式三次元形状計測装置を用いて計測したデータを処理するシステムであって、遺跡の発掘調査における三次元計測処理、記録、表示ができる三次元形状計測システムに関する。
【0005】
一方、遺構から出土した遺物は整理作業に回され、形状、寸法を実測図として記録したのち、保存される。遺物の実測図は正面図が基本で、土器、埴輪の場合は、文様と調整痕の形状、位置が針真弧、キャリパー、トースカンを用いた手作業により実測し、図化される。銅鏡、銅鐸などの青銅器もほぼ同様の方法で文様が図化される。石器の場合は、剥離面の輪郭線が図化される。しかし、いずれの遺物の実測においても、遺構の場合と同じ問題がある。すなわち、精度を上げ、記録するデータ量を増やそうとすると、それに要する時間がかかり過ぎることである。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
発掘調査の大半は、道路等の公共工事に伴って発見された遺跡について発掘調査をすることになるため、緊急調査であって、かつ調査期間の短縮が焦眉の課題である。一方、調査が完了すると遺構は一般的には破壊されてしまう。そのために精緻な記録保存は欠かかすことが出来ない。遺物は実測図として記録されたのち保管されるが、数が膨大なため、迅速な記録が要求される。
【0007】
前記平板測量は最も簡単な方法であるが、距離などの誤差が大きいという問題がある。遣り方測量は調査範囲が狭い場合には有効であるが、調査範囲が広い場合には適さない。トラバース測量は基準点間の距離、角度から側点を求める方法で、精度が高いが、測量に時間がかかるという問題がある。写真測量は異なる二点から対象物の写真をとり、図化機(図面化する機器)によって遠近を取り込んだ図を作成する方法である。この方法の利点は計測作業が迅速で、精度が高いことであるが、反面、撮影後に図化するまでに時間がかかることや、図化に専門的な知識が必要であり、図化作業は熟練技術者に委ねられることになる。
【0008】
本発明の目的は、上記の点に鑑み、スポットレーザー光走査方式三次元計測機を用いて得られた点群データから必要な二次元図を、短時間で精緻な図化により得る方法およびシステムを提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明は上記目的を達成するために、遺跡発掘調査における遺構及び遺物の実測図作成において、スポットレーザー光走査方式三次元計測機により図化対象領域の形状を計測し,得られた三次元座標点群データと受光強度データを基に二次元図を作成するもので、以下の方法およびシステムによって実現することができる。
【0010】
遺跡発掘調査における遺構および遺物から得られた三次元座標点群データを採取し記憶する記憶手段とを有し、前記計測されたデータから二次元図化し前記遺構および遺物の実測図としての二次元図を作成する方法において、前記三次元座標点群データおよび二次元図条件を入力するステップと、前記入力された二次元図作成条件から作成出力する二次元画像のサイズのピクセル数を算出するステップと、前記三次元座標点群データの座標を前記入力された二次元図条件のうち視覚方向に合わせて変換するとともに前記変換された奥行方向のデータを色濃度に変換するステップと、前記二次元画像のピクセル濃度を求めるステップと、前記これらの二次元図化データを画像ファイルデータとして出力するステップと、から成ることに特徴がある。
【0011】
また、前記二次元画像の各ピクセルの濃度を周辺のピクセルの濃度値を用いて新たに設定するステップと、前記二次元画像の色反転などの処理を行うステップと、から成ること。また、前記作成出力する二次元画像のサイズを算出するステップにおいて、出力する用紙サイズと解像度から二次元画像のサイズを算出するステップを有すること。また、遺構および遺物の三次元座標点群データと受光強度データを採取し記憶する記憶手段とを有し、前記計測された遺構および遺物の三次元座標点群データと受光強度データから二次元図化し前記遺構および遺物の実測図としての二次元図を作成する方法において、前記三次元座標点群データと受光強度データおよび二次元図条件を入力するステップと、前記入力された二次元図作成条件から受光強度を二値化するステップと、二次元図化に不用な点群を削除するステップと、二次元図化画像ファイルデータとして出力するステップと、から成ることに特徴がある。
【0012】
また、スポットレーザー光走査方式三次元計測機と、前記計測機を用いて遺跡発掘調査における遺構および遺物の三次元座標点群データを採取し記憶する記憶手段とを有し、前記三次元座標点群データから二次元図化し前記遺構および遺物の実測図としての二次元図を作成するシステムにおいて、前記三次元座標点群データおよび二次元図条件の入力およびデータ処理手段により二次元図化されたデータを画像ファイルデータとして出力する入出力手段と、前記データ処理手段は、前記入力された三次元座標点群データの座標を前記入力された二次元図条件の視覚方向に合わせて変換する点群合成手段と、前記変換されたデータの奥行方向のデータを色濃度に変換する受光強度二値化手段と、前記点群データのうち不用点群データを削除する処理手段と、前記二次元画像のピクセル濃度を求め前記これらの二次元図化データを画像ファイルデータとして記憶するデータ記憶手段からなるデータ処理手段、から構成されることに特徴がある。また、三次元座標点群データおよび受光強度データを採取し記憶する記憶手段とを有し、前記計測された遺構および遺物の三次元座標点群データと受光強度データから二次元図化し前記遺構および遺物の実測図としての二次元図を作成するシステムにおいて、前記三次元座標点群データと受光強度データおよび二次元図化条件の入力およびデータ処理手段により点群立体画像化されたデータを画像ファイルデータとして出力する入出力手段と,前記データ処理手段は受光強度を二値化する手段と,二次元図化に不用な点群を削除する手段と、二次元画像ファイルデータとして記憶する手段からなるデータ処理手段であることに特徴がある。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について図を用いて説明する。本発明はスポットレーザー光走査方式三次元計測機を用いて、輪郭を含む図化対象の全域を計測し、対象領域の三次元形状と受光強度のデータを記憶する。そしてこの記憶されたデータを用いて必要とする二次元の図面化をはかるものである。
【0014】
図1はその全体構成例を示している。図1において、100は図化の対象となっている対象物で遺構あるいは遺物などである。これに対して、スポットレーザー光走査方式による三次元計測装置10を用いて三次元座標データを採取するとともに、その受光強度などの対象物のデータを採取する。
【0015】
20aはデータ処理装置30へのデータの入力装置である。そして前記採取された三次元座標データと受光強度データを前記データ処理装置で処理された結果は、画像表示装置40により表示される。また、必要に応じて印刷装置50により印刷することができる。これがシステムの概略である。データ処理部30は30a〜30hから構成されている。30aは二次元図化の設定処理部、30は二次元画像サイズ算出処理部、30cは座標軸色濃度変換処理部、30dは濃度値設定処理部である。また、30eは画像処理部、30fは受光濃度ニ値化処理部、30gは不用点群削除処理部、30hは画像ファイル出力処理部を表している。
【0016】
図2は、図1の構成についてもう少し詳細に示している。前記スポットレーザー光走査方式による三次元計測装置10は、データ採取の対象物である遺構遺物100のデータを採取する。三次元計測装置10は、装置本体10aとデータ入力装置10b、記憶装置10c、そのデータを三次元座標データ10d、受光強度データ10eとして記憶する記憶手段から構成されている。記憶手段10d,10eのデータはデータ入出力装置20bを介してデータ処理・記憶装置30mに入力され、処理結果は前記データ入出力装置を介して表示装置40に表示、あるいは必要に応じて印刷装置50に出力して利用される。なお、図2において、30a〜30hは図1と同じであり30iは受光強度三次元画像データファイルである。
【0017】
図3は本発明に関する三次元点群データのみを用いた二次元図作成手順(ステップ)についての処理装置30における処理フローチャートを示している。まず、ステップS100では、三次元座標データDn(Xn,Yn,Zn、)記憶手段10d、および受光強度データRn記憶手段10e、からデータ入出力装置20bを介して読み込む。そして、作成する二次元図の条件設定をおこなう。ここでいう二次元図の条件設定は、例えば、平面図なのか立面図なのか、あるいは鳥瞰図なのかの区別などである。前記鳥瞰図の場合は、その視覚方向の設定なども含まれる。また、原寸に対する倍率、出力用紙サイズ、並びに二次元画像の解像度なども設定することができ、目的に合った画像データを設定することができる(この処理は図2の二次元図化条件設定処理に対応する)。
【0018】
次に、ステップS101ではステップS100で設定された用紙サイズと解像度から、二次元画像の縦、横のピクセル数を算出する。例えば、用紙サイズがA4版で縦210mm、横297mmで、解像度が96dpiの場合、縦のピクセル数は((210/25.4)*96=796)となり796ピクセルとなる。また、横のピクセル数は((297/25.4)*96=1123)で1123ピクセルとなる(この処理は図2の二次元画像サイズ算出処理に対応する)。
【0019】
ステップS102では、前記読み込んだ三次元点群データを視覚方向に合わせて変換し奥行方向を色濃度とする二次元画像データに変換する。すなわち、ステップS100で設定された二次元図化条件の視覚方向から見て、水平方向を二次元画像の横軸に、また、垂直方向を縦軸になるように座標軸を回転変換する。また、三次元点群データの座標値から二次元画像データのピクセル値への変換は、S100で設定した倍率と解像度により行う(この処理は図2の座標軸・色濃度変換処理に対応する)。
【0020】
例えば、三次元点群データの単位がmm、倍率が1/20、解像度が96dpiの場合、(二次元画像データのピクセル値)=(任意のオフセット)+(座標軸を回転させた後の、三次元点群データの縦または横軸方向の値)/20/25.4)*96となる。一方、S100で設定した視覚方向から見て奥行方向の三次元点群データは、色の濃度に変換する。なお、この変換工程で、任意の距離毎に色の濃淡を繰り返すように変換した場合には、二次元等高線画像の作成が可能である。
【0021】
また、三次元点群データから二次元画像データに変換した場合に、二次元画像データの一つのピクセルに複数の三次元点群データが対応する場合がある。この場合は、ステップS103に示したように、対象となる複数の三次元点群データから求めた色の濃度値に対して、平均値、最大値、最小値、中央値などの各濃度値を統計処理により、代表値を決定する。この結果を当該ピクセルの濃度値とする。
【0022】
逆に、三次元点群データから二次元画像データに変換した際に、二次元画像データの一つのピクセルに対応する三次元点群データが一つも無い場合がある。このような場合は、ステップS104に示したように、当該ピクセルの周辺のピクセル濃度値を基に、平均値、最大値、最小値、中央値などの統計処理を行うか、または、周辺ピクセルの濃度値を補間することにより当該ピクセルの濃度値を算出する。
【0023】
次に、二次元画像データの各ピクセルに関して、ノイズ成分を除去するために平滑化処理を行う。ステップS105に示したように、平滑化は当該ピクセルとその周辺ピクセルの濃度値を用い、平均値、中央値などの統計処理を行い、この結果を当該ピクセルの濃度値とする。
【0024】
次に、二次元画像データの輪郭抽出を行う。ステップS106に示したように、具体的には、二次元画像データの各ピクセルに関して、当該ピクセルと周辺ピクセルの濃度値から濃度の変化率を算出することにより輪郭を抽出し、この値を当該ピクセルの新たな濃度値とする。
【0025】
次に、ステップS104で濃度値を設定したピクセルは、三次元点群データが対応しないピクセルであることから、これらのピクセルの全部あるいは一部を必要に応じて白色あるいは黒色に置きかえることをステップS107でおこなう。なお、一部のピクセルを置きかえる場合、対象ピクセルを選択する方法としては、三次元点群データに対応したピクセルに隣接しないピクセルを対象とする方法、あるいは、三次元点群データに対応したピクセルから一定距離以上離れているピクセルを対象とする方法などがある。また、三次元点群データが対応しないピクセルの内、置き換えを行わなかったピクセルに関しては、三次元点群データが対応しているものと見なし、例えば、再度S104の処理を行う場合の対象ピクセルからは除外する(S103〜S107の処理は図2の濃度値設定処理に対応する)。
【0026】
次に、ステップS108では、二次元画像データに対して、色反転、輝度調整、コントラスト調整などの画像処理を行う(この処理は図2の画像ファイル出力処理に対応する)。さらに、必要に応じてS104からS108の処理ステップの全部または一部を繰り返し行う。最後に、二次元画像データを解像度情報とともに例えばビットマップ、JPEG(Joint Photographic Expert Group)、GIF(Graphics Interchange Format)等の画像保存形式の画像ファイルとしてステップS109で出力する(この処理は図2の画像ファイル出力処理に対応する)。また、この画像ファイルをステップS110で印刷することにより、前記ステップS100で設定された条件の二次元図を作成することができる。なお、ステップS109において、必要に応じて、倍率、スケール、コメント、電子透かしなどの情報を付加し、合成することができる。
【0027】
なお、本方法の二次元図化計算方法は、計算プログラムを記録したコンピュータ、読み取り可能な記録媒体、または二次元図化手段を備えた処理装置により実現することができる。
【0028】
本方法は特に石垣,石室などの石組遺構の実測図作成に適している。集石を実測図化する場合は,個々の石の輪郭と稜線を残し,さらに石の配置状況を記録することが基本である。したがって,この様な対象物には本計算手順が有効である。また、土器の実測図作成においても有効である。しかし、形状からは輪郭などの特徴となる線が明瞭に抽出できないことがある。そのときは別の手段を講じる必要がある。
【0029】
例えば,水田址のような生産遺跡、横穴のような墳墓、竪穴住居址に代表される集落・住居遺跡の実測図作成では,線画すべき位置が形状のみからでは特定できない場合がある。そのような場合の計測、図化方法を、竪穴住居址を例に説明する。
【0030】
図4は竪穴住居址の実測図例である。実測図は住居址の上場1と下場2の輪郭、柱穴の上場3と下場4の輪郭、カマドの輪郭5などによって構成される。この線画すべきラインは形状のみからでは特定できず、考古学的知見に基づいて決定される場合がある。このようなときには、掘下げが完了した後に、考古学者などの経験者が、図化すべき輪郭を周辺の状況等から特定し,その輪郭を石灰など白色系の物質を塗布してもらう。そしてその輪郭線に基づいて、三次元デ−タを採取し、画像データ処理を行うことになる。
【0031】
前記のような本発明に使用される計測機は、次の基本構成、機能をもつ。レーザー光は、設定速度で回転するポリゴンミラーとモーター駆動のオプティカルヘッドにより上下左右に連続的に投光走査される。測定対象物からの反射光はCCDカメラで受光し、距離、角度、受光強度の各信号はインターフェースを介して信号処理電子回路部に入力される。計測速度は(オプティカルヘッドとポリゴンミラーの回転速度及び信号処理速度によって決まるが)5、000点/秒、以上であることが望ましい。測定可能な距離範囲の制限はないが、住居址の場合は2〜10m範囲を上下20度以上、左右50度以上の角度で測定可能であることが望ましい。また、精度は水平、離隔方向共に10mm以下であることが望ましい。入力信号は処理を経て各点の三次元座標位置に配置された点群として表示される。この時、受光強度の違いが色の違いとして表示される。
【0032】
受光強度はレーザー反射光の強度であり、対象物の反射率によって変わる。表1は波長約700nmの赤色レーザー光を用いた場合の材質と反射率である。
【0033】
【表1】
【0034】
反射率は白色系で高く、黒色系では低い。したがって、例えばシルト壌土の住居址では、輪郭部分に石灰を塗布することにより、受光強度から石灰と周囲のシルト壌土を区別することが可能である。受光強度値を色表示した三次元点群として画像化することにより輪郭が明瞭な立体像を得ることができる。この像を基に、平面図あるいは断面図を作成することができる。なお、塗布する物質は白色系のものであれば種類を選ばない。また、反射シールや白色のプラスチックを貼るか置く方法によってもよい。
【0035】
ところで、実測図には考古学的判断が入るのが常である。遺構の形状を表す輪郭線をどのように描くかは、物理的な形状のみからでは判断できない場合があり、その場合には専門知識を持った人が現場にマーキングすることにより明らかにすることができる。
【0036】
次いで,対象とする全領域を複数箇所からスポットレーザー光走査方式三次元計測機により計測し、対象物を構成する三次元座標点群及び受光強度に関するデータを得る。
【0037】
次いで、受光強度を色に置き換え、三次元座標に従った点群立体画像として表示する処理を行う。なお、レーザー反射率の高い物質を塗布した部分の受光強度範囲とそれ以外の反射率の低い部分の受光強度範囲を二値化して、例えば白と黒の2色で表示する処理を行うことが望ましい(この処理は図2の受光強度ニ値化処理に対応する)。また、目的とする図面により立体画像を見る視点が決まるので、その視点からは見えない部分の点群は削除処理する。この処理により不要な点群による表示画像のノイズを取ることができる(この処理は図2の不要点群削除処理に対応する)。さらに、画像は設定される任意の倍率で表示できるように処理される。これらの処理を行ったのち画像を表示し、図を印刷する。当該図には倍率とスケールが印刷される。これが任意設定倍率表示処理である。なお、最終トレースは印刷物から行うか、あるいは表示画像から直接ペン入力する方法であってもよい。
【0038】
この方法によれば、短時間に精緻な計測が可能となり、その場で実測図の基本情報を画像データとして得ることができる。なお、計測データを立体画像で表示できることから、任意の視点からの図を得ることができる。
【0039】
また、遺物の実測図作成においても同様の方法により実測図の作成が容易になる。例えば、土器、埴輪、青銅器の場合は文様などに、また、石器の場合は剥離面の輪郭などに、白色系のチョークでマーキングを施す。その後、スポットレーザー光走査方式三次元計測機を用いて三次元形状と受光強度のデータをとる。以下、作図までの方法は遺構の場合と同じである。
【0040】
使用する計測機は遺構の場合と同様のものであっても良いが、対象物のサイズが小さいため、対象物をターンテーブル上に置いて回転させ、その外面を上下方向に移動する機器からスポットレーザー光を投光する方式をとることも良い。計測速度は5、000点/秒以上であることが望ましい。測定可能な距離範囲は0.1〜0.5m範囲であることが望ましい。また、精度は水平、離隔方向共に1mm以下であることが望ましい。入力信号は処理を経て各点の三次元座標位置に配置された点群として表示される。この時、受光強度の違いが色の違いとして表示される。
【0041】
前記図2は上記で述べた実測図を作成するに用いるシステムの構成である。遺跡発掘調査において、輪郭など図化すべき部分に、周囲よりレーザー光反射率の高い物質を塗布した遺構及び遺物の実測図を作成するにあたって、三次元座標データ及び受光強度データを計測しうるスポットレーザー光走査方式三次元計測装置と、前記データを入力する装置と、受光強度の強弱で表示される三次元画像データを記憶する記憶装置と、データ入出力装置と、受光強度を二値化する手段、不用点群を削除する手段、およびデータ記憶手段よりなるデータ処理・記憶装置と、前記データ入出力装置を介して受光強度を三次元点群画像として表示する装置および表示結果を印刷する装置より構成されるシステムを用いることにより、実測図が効率良く作成される。
【0042】
次に、石垣を対象にスポットレーザー光走査方式三次元計測機を用いて三次元形状を計測し、三次元点群データを基に図3の二次元化計算方法に基づく処理を行った。図5は対象とした(a)は石垣の写真、(b)は計測により得られた三次元座標点群像、(c)は本発明の処理により得られた二次元立面図である。個々の石の輪郭と稜線を抽出した二次元図を、従来の写真測量に比べて約1/10の処理時間で作成することができた。
【0043】
図6は土器を対象にスポットレーザー光走査方式三次元計測機を用いて三次元形状を計測し、三次元点群データを基に図3による二次元化処理を行った。図6は対象とした土器の、本発明の処理により得られた二次元図である。(a)は土器の輪郭と文様を抽出した二次元正対図、(b)は二次元展開図を示している。従来の方法(手実測)に比べると、約1/5の処理時間で作成することができた。
【0044】
また、一片が約6mの竪穴住居址の実測図を本発明の方法で作図した。本住居址は5つの柱穴とカマドを有している。住居址、柱穴の上場、下場、及びカマドの輪郭に石灰を塗布し、その後、スポットレーザー光走査方式三次元計測機を用いて三次元形状と受光強度のデータをとった。石灰部分と周囲の土壌のレーザー入力信号を表2に示す。
【0045】
【表2】
【0046】
入力信号の第1列目はX座標、第2列目はY座標、第3列目はZ座標で単位はmmである。第4列目は受光強度を示す。受光強度値は0から255の範囲内で並べられ、白色から黒色までの段階で表示する場合は、黒を10、白を250のように任意に設定できる。石灰部分の受光強度は土壌部分より大きく、画像で差異を表示することができた。
【0047】
平板測量と本発明の方法で実施した場合の平面図化までの時間、精度、記録量の比較を表3に示す。
【0048】
【表3】
【0049】
本発明により短時間、精緻に計測、図化でき、かつ多量のデータを記録できた。なお、本比較は平面図のみを作成した場合であるが、本発明によれば、得られた三次元データを基に、断面図、鳥瞰図などの作成も容易となる。
【0050】
また、土器の実測図を本発明の方法で作図した。本土器は高さが25cm、外径が17cmの弥生式土器である。文様及び調整痕を白色系のチョークを用いてなぞり、その後、スポットレーザー光走査方式三次元計測機を用いて三次元形状と受光強度のデータをとった。本計測機はターンテーブル方式で、土器をターンテーブル上に乗せ、速度10rpmで回転した状態で、外置きのレーザー投光・受光機で測定した。チョークでなぞった部分と周辺部分のレーザー入力信号を表4に示す。
【0051】
【表4】
【0052】
入力信号の第1列目はX座標、第2列目はY座標、第3列目はZ座標で単位はmmである。第4列目は受光強度を示す。チョーク部分の受光強度は周辺部分より大きく、画像で差異を表示することができた。
【0053】
針真弧、キャリパー、トースカンを用いて計測、図化した場合と本発明の方法で実施した場合の正面図化までの時間、精度、記録量の比較を表5に示す。
【0054】
【表5】
【0055】
本発明により短時間、精緻に計測、図化でき、かつ多量のデータを記録できた。なお、本比較は正面図のみを作成した場合であるが、本発明によれば、得られた三次元データを基に、展開図の作成も容易となる。また、本発明によれば、短時間(約1/4の時間)かつ高精度(約4倍の精度)そして多くの計測記録(約300倍のデータ量)を残すことができ、短時間で二次元図化することができる。これは発掘調査の工程短縮につながると共に、文化財の精緻な記録を後世に残すことができる。
【0056】
【発明の効果】
本発明によれば、遺跡発掘調査における遺構、遺物の実測図の作成において、計測された三次元座標データを用いて短時間かつ精緻に多量の記録を残し、指定された視覚条件のもとに二次元図化をすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実測図作成システムの全体構成を示す図である。
【図2】本発明の実測図作成システムの詳細図である。
【図3】本発明の二次元図化計算方法のフローチャートである。
【図4】竪穴住居址の実測図例を示す図である。
【図5】石垣の写真、三次元点群、及び二次元図である。
【図6】土器の二次元正対図及び二次元展開図である。
【符号の説明】
1;竪穴住居址の上場 2;竪穴住居址の下場 3;柱穴の上場 4;柱穴の下場 5;カマドの輪郭 10;三次元計測装置 10a;三次元計測装置本体
10b;データ入力装置 10c;記憶装置 10d;三次元座標データ記憶装置 10e;受光強度データ記憶装置 20a;データ入力装置 20b;データ入出力装置30;データ処理装置 30a;二次元図化の設定処理部 30c;座標軸色濃度変換処理部 30f;受光濃度二値化処理部 30g;不用点群削除処理部 30i;受光強度三次元画像データファイル 30m;データ処理・記憶装置 40;画像表示装置 50;印刷装置 100;遺構あるいは遺物
【発明の属する技術分野】
本発明は遺跡発掘調査における遺構、遺物等について計測された三次元点群データに基づいて、実測二次元図を作成する方法およびシステムに関する。
【0002】
【従来の技術】
発掘調査の結果として、基本的な記録は実測図である。遺構の実測図としては、遺跡全体の遺構配置を示す平面図、個別の遺構の平面図と断面図などがある。いずれの図も遺構の形状、寸法を一般的には輪郭線によって表す。実測を行うには測量が必要となるが、その方法には平板測量、遣り方測量、トラバース測量、写真測量などがある。
【0003】
従来、遺構の種類や広さによっていずれかの方法がとられているが、共通する問題は、精度を上げるために記録するデータ量を増やそうとすると、多くの時間がかかってしまうことである。
【0004】
先行技術として、特開2002−39749号公報がある。これはレーザースキャン方式三次元形状計測装置を用いて計測したデータを処理するシステムであって、遺跡の発掘調査における三次元計測処理、記録、表示ができる三次元形状計測システムに関する。
【0005】
一方、遺構から出土した遺物は整理作業に回され、形状、寸法を実測図として記録したのち、保存される。遺物の実測図は正面図が基本で、土器、埴輪の場合は、文様と調整痕の形状、位置が針真弧、キャリパー、トースカンを用いた手作業により実測し、図化される。銅鏡、銅鐸などの青銅器もほぼ同様の方法で文様が図化される。石器の場合は、剥離面の輪郭線が図化される。しかし、いずれの遺物の実測においても、遺構の場合と同じ問題がある。すなわち、精度を上げ、記録するデータ量を増やそうとすると、それに要する時間がかかり過ぎることである。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
発掘調査の大半は、道路等の公共工事に伴って発見された遺跡について発掘調査をすることになるため、緊急調査であって、かつ調査期間の短縮が焦眉の課題である。一方、調査が完了すると遺構は一般的には破壊されてしまう。そのために精緻な記録保存は欠かかすことが出来ない。遺物は実測図として記録されたのち保管されるが、数が膨大なため、迅速な記録が要求される。
【0007】
前記平板測量は最も簡単な方法であるが、距離などの誤差が大きいという問題がある。遣り方測量は調査範囲が狭い場合には有効であるが、調査範囲が広い場合には適さない。トラバース測量は基準点間の距離、角度から側点を求める方法で、精度が高いが、測量に時間がかかるという問題がある。写真測量は異なる二点から対象物の写真をとり、図化機(図面化する機器)によって遠近を取り込んだ図を作成する方法である。この方法の利点は計測作業が迅速で、精度が高いことであるが、反面、撮影後に図化するまでに時間がかかることや、図化に専門的な知識が必要であり、図化作業は熟練技術者に委ねられることになる。
【0008】
本発明の目的は、上記の点に鑑み、スポットレーザー光走査方式三次元計測機を用いて得られた点群データから必要な二次元図を、短時間で精緻な図化により得る方法およびシステムを提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明は上記目的を達成するために、遺跡発掘調査における遺構及び遺物の実測図作成において、スポットレーザー光走査方式三次元計測機により図化対象領域の形状を計測し,得られた三次元座標点群データと受光強度データを基に二次元図を作成するもので、以下の方法およびシステムによって実現することができる。
【0010】
遺跡発掘調査における遺構および遺物から得られた三次元座標点群データを採取し記憶する記憶手段とを有し、前記計測されたデータから二次元図化し前記遺構および遺物の実測図としての二次元図を作成する方法において、前記三次元座標点群データおよび二次元図条件を入力するステップと、前記入力された二次元図作成条件から作成出力する二次元画像のサイズのピクセル数を算出するステップと、前記三次元座標点群データの座標を前記入力された二次元図条件のうち視覚方向に合わせて変換するとともに前記変換された奥行方向のデータを色濃度に変換するステップと、前記二次元画像のピクセル濃度を求めるステップと、前記これらの二次元図化データを画像ファイルデータとして出力するステップと、から成ることに特徴がある。
【0011】
また、前記二次元画像の各ピクセルの濃度を周辺のピクセルの濃度値を用いて新たに設定するステップと、前記二次元画像の色反転などの処理を行うステップと、から成ること。また、前記作成出力する二次元画像のサイズを算出するステップにおいて、出力する用紙サイズと解像度から二次元画像のサイズを算出するステップを有すること。また、遺構および遺物の三次元座標点群データと受光強度データを採取し記憶する記憶手段とを有し、前記計測された遺構および遺物の三次元座標点群データと受光強度データから二次元図化し前記遺構および遺物の実測図としての二次元図を作成する方法において、前記三次元座標点群データと受光強度データおよび二次元図条件を入力するステップと、前記入力された二次元図作成条件から受光強度を二値化するステップと、二次元図化に不用な点群を削除するステップと、二次元図化画像ファイルデータとして出力するステップと、から成ることに特徴がある。
【0012】
また、スポットレーザー光走査方式三次元計測機と、前記計測機を用いて遺跡発掘調査における遺構および遺物の三次元座標点群データを採取し記憶する記憶手段とを有し、前記三次元座標点群データから二次元図化し前記遺構および遺物の実測図としての二次元図を作成するシステムにおいて、前記三次元座標点群データおよび二次元図条件の入力およびデータ処理手段により二次元図化されたデータを画像ファイルデータとして出力する入出力手段と、前記データ処理手段は、前記入力された三次元座標点群データの座標を前記入力された二次元図条件の視覚方向に合わせて変換する点群合成手段と、前記変換されたデータの奥行方向のデータを色濃度に変換する受光強度二値化手段と、前記点群データのうち不用点群データを削除する処理手段と、前記二次元画像のピクセル濃度を求め前記これらの二次元図化データを画像ファイルデータとして記憶するデータ記憶手段からなるデータ処理手段、から構成されることに特徴がある。また、三次元座標点群データおよび受光強度データを採取し記憶する記憶手段とを有し、前記計測された遺構および遺物の三次元座標点群データと受光強度データから二次元図化し前記遺構および遺物の実測図としての二次元図を作成するシステムにおいて、前記三次元座標点群データと受光強度データおよび二次元図化条件の入力およびデータ処理手段により点群立体画像化されたデータを画像ファイルデータとして出力する入出力手段と,前記データ処理手段は受光強度を二値化する手段と,二次元図化に不用な点群を削除する手段と、二次元画像ファイルデータとして記憶する手段からなるデータ処理手段であることに特徴がある。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について図を用いて説明する。本発明はスポットレーザー光走査方式三次元計測機を用いて、輪郭を含む図化対象の全域を計測し、対象領域の三次元形状と受光強度のデータを記憶する。そしてこの記憶されたデータを用いて必要とする二次元の図面化をはかるものである。
【0014】
図1はその全体構成例を示している。図1において、100は図化の対象となっている対象物で遺構あるいは遺物などである。これに対して、スポットレーザー光走査方式による三次元計測装置10を用いて三次元座標データを採取するとともに、その受光強度などの対象物のデータを採取する。
【0015】
20aはデータ処理装置30へのデータの入力装置である。そして前記採取された三次元座標データと受光強度データを前記データ処理装置で処理された結果は、画像表示装置40により表示される。また、必要に応じて印刷装置50により印刷することができる。これがシステムの概略である。データ処理部30は30a〜30hから構成されている。30aは二次元図化の設定処理部、30は二次元画像サイズ算出処理部、30cは座標軸色濃度変換処理部、30dは濃度値設定処理部である。また、30eは画像処理部、30fは受光濃度ニ値化処理部、30gは不用点群削除処理部、30hは画像ファイル出力処理部を表している。
【0016】
図2は、図1の構成についてもう少し詳細に示している。前記スポットレーザー光走査方式による三次元計測装置10は、データ採取の対象物である遺構遺物100のデータを採取する。三次元計測装置10は、装置本体10aとデータ入力装置10b、記憶装置10c、そのデータを三次元座標データ10d、受光強度データ10eとして記憶する記憶手段から構成されている。記憶手段10d,10eのデータはデータ入出力装置20bを介してデータ処理・記憶装置30mに入力され、処理結果は前記データ入出力装置を介して表示装置40に表示、あるいは必要に応じて印刷装置50に出力して利用される。なお、図2において、30a〜30hは図1と同じであり30iは受光強度三次元画像データファイルである。
【0017】
図3は本発明に関する三次元点群データのみを用いた二次元図作成手順(ステップ)についての処理装置30における処理フローチャートを示している。まず、ステップS100では、三次元座標データDn(Xn,Yn,Zn、)記憶手段10d、および受光強度データRn記憶手段10e、からデータ入出力装置20bを介して読み込む。そして、作成する二次元図の条件設定をおこなう。ここでいう二次元図の条件設定は、例えば、平面図なのか立面図なのか、あるいは鳥瞰図なのかの区別などである。前記鳥瞰図の場合は、その視覚方向の設定なども含まれる。また、原寸に対する倍率、出力用紙サイズ、並びに二次元画像の解像度なども設定することができ、目的に合った画像データを設定することができる(この処理は図2の二次元図化条件設定処理に対応する)。
【0018】
次に、ステップS101ではステップS100で設定された用紙サイズと解像度から、二次元画像の縦、横のピクセル数を算出する。例えば、用紙サイズがA4版で縦210mm、横297mmで、解像度が96dpiの場合、縦のピクセル数は((210/25.4)*96=796)となり796ピクセルとなる。また、横のピクセル数は((297/25.4)*96=1123)で1123ピクセルとなる(この処理は図2の二次元画像サイズ算出処理に対応する)。
【0019】
ステップS102では、前記読み込んだ三次元点群データを視覚方向に合わせて変換し奥行方向を色濃度とする二次元画像データに変換する。すなわち、ステップS100で設定された二次元図化条件の視覚方向から見て、水平方向を二次元画像の横軸に、また、垂直方向を縦軸になるように座標軸を回転変換する。また、三次元点群データの座標値から二次元画像データのピクセル値への変換は、S100で設定した倍率と解像度により行う(この処理は図2の座標軸・色濃度変換処理に対応する)。
【0020】
例えば、三次元点群データの単位がmm、倍率が1/20、解像度が96dpiの場合、(二次元画像データのピクセル値)=(任意のオフセット)+(座標軸を回転させた後の、三次元点群データの縦または横軸方向の値)/20/25.4)*96となる。一方、S100で設定した視覚方向から見て奥行方向の三次元点群データは、色の濃度に変換する。なお、この変換工程で、任意の距離毎に色の濃淡を繰り返すように変換した場合には、二次元等高線画像の作成が可能である。
【0021】
また、三次元点群データから二次元画像データに変換した場合に、二次元画像データの一つのピクセルに複数の三次元点群データが対応する場合がある。この場合は、ステップS103に示したように、対象となる複数の三次元点群データから求めた色の濃度値に対して、平均値、最大値、最小値、中央値などの各濃度値を統計処理により、代表値を決定する。この結果を当該ピクセルの濃度値とする。
【0022】
逆に、三次元点群データから二次元画像データに変換した際に、二次元画像データの一つのピクセルに対応する三次元点群データが一つも無い場合がある。このような場合は、ステップS104に示したように、当該ピクセルの周辺のピクセル濃度値を基に、平均値、最大値、最小値、中央値などの統計処理を行うか、または、周辺ピクセルの濃度値を補間することにより当該ピクセルの濃度値を算出する。
【0023】
次に、二次元画像データの各ピクセルに関して、ノイズ成分を除去するために平滑化処理を行う。ステップS105に示したように、平滑化は当該ピクセルとその周辺ピクセルの濃度値を用い、平均値、中央値などの統計処理を行い、この結果を当該ピクセルの濃度値とする。
【0024】
次に、二次元画像データの輪郭抽出を行う。ステップS106に示したように、具体的には、二次元画像データの各ピクセルに関して、当該ピクセルと周辺ピクセルの濃度値から濃度の変化率を算出することにより輪郭を抽出し、この値を当該ピクセルの新たな濃度値とする。
【0025】
次に、ステップS104で濃度値を設定したピクセルは、三次元点群データが対応しないピクセルであることから、これらのピクセルの全部あるいは一部を必要に応じて白色あるいは黒色に置きかえることをステップS107でおこなう。なお、一部のピクセルを置きかえる場合、対象ピクセルを選択する方法としては、三次元点群データに対応したピクセルに隣接しないピクセルを対象とする方法、あるいは、三次元点群データに対応したピクセルから一定距離以上離れているピクセルを対象とする方法などがある。また、三次元点群データが対応しないピクセルの内、置き換えを行わなかったピクセルに関しては、三次元点群データが対応しているものと見なし、例えば、再度S104の処理を行う場合の対象ピクセルからは除外する(S103〜S107の処理は図2の濃度値設定処理に対応する)。
【0026】
次に、ステップS108では、二次元画像データに対して、色反転、輝度調整、コントラスト調整などの画像処理を行う(この処理は図2の画像ファイル出力処理に対応する)。さらに、必要に応じてS104からS108の処理ステップの全部または一部を繰り返し行う。最後に、二次元画像データを解像度情報とともに例えばビットマップ、JPEG(Joint Photographic Expert Group)、GIF(Graphics Interchange Format)等の画像保存形式の画像ファイルとしてステップS109で出力する(この処理は図2の画像ファイル出力処理に対応する)。また、この画像ファイルをステップS110で印刷することにより、前記ステップS100で設定された条件の二次元図を作成することができる。なお、ステップS109において、必要に応じて、倍率、スケール、コメント、電子透かしなどの情報を付加し、合成することができる。
【0027】
なお、本方法の二次元図化計算方法は、計算プログラムを記録したコンピュータ、読み取り可能な記録媒体、または二次元図化手段を備えた処理装置により実現することができる。
【0028】
本方法は特に石垣,石室などの石組遺構の実測図作成に適している。集石を実測図化する場合は,個々の石の輪郭と稜線を残し,さらに石の配置状況を記録することが基本である。したがって,この様な対象物には本計算手順が有効である。また、土器の実測図作成においても有効である。しかし、形状からは輪郭などの特徴となる線が明瞭に抽出できないことがある。そのときは別の手段を講じる必要がある。
【0029】
例えば,水田址のような生産遺跡、横穴のような墳墓、竪穴住居址に代表される集落・住居遺跡の実測図作成では,線画すべき位置が形状のみからでは特定できない場合がある。そのような場合の計測、図化方法を、竪穴住居址を例に説明する。
【0030】
図4は竪穴住居址の実測図例である。実測図は住居址の上場1と下場2の輪郭、柱穴の上場3と下場4の輪郭、カマドの輪郭5などによって構成される。この線画すべきラインは形状のみからでは特定できず、考古学的知見に基づいて決定される場合がある。このようなときには、掘下げが完了した後に、考古学者などの経験者が、図化すべき輪郭を周辺の状況等から特定し,その輪郭を石灰など白色系の物質を塗布してもらう。そしてその輪郭線に基づいて、三次元デ−タを採取し、画像データ処理を行うことになる。
【0031】
前記のような本発明に使用される計測機は、次の基本構成、機能をもつ。レーザー光は、設定速度で回転するポリゴンミラーとモーター駆動のオプティカルヘッドにより上下左右に連続的に投光走査される。測定対象物からの反射光はCCDカメラで受光し、距離、角度、受光強度の各信号はインターフェースを介して信号処理電子回路部に入力される。計測速度は(オプティカルヘッドとポリゴンミラーの回転速度及び信号処理速度によって決まるが)5、000点/秒、以上であることが望ましい。測定可能な距離範囲の制限はないが、住居址の場合は2〜10m範囲を上下20度以上、左右50度以上の角度で測定可能であることが望ましい。また、精度は水平、離隔方向共に10mm以下であることが望ましい。入力信号は処理を経て各点の三次元座標位置に配置された点群として表示される。この時、受光強度の違いが色の違いとして表示される。
【0032】
受光強度はレーザー反射光の強度であり、対象物の反射率によって変わる。表1は波長約700nmの赤色レーザー光を用いた場合の材質と反射率である。
【0033】
【表1】
【0034】
反射率は白色系で高く、黒色系では低い。したがって、例えばシルト壌土の住居址では、輪郭部分に石灰を塗布することにより、受光強度から石灰と周囲のシルト壌土を区別することが可能である。受光強度値を色表示した三次元点群として画像化することにより輪郭が明瞭な立体像を得ることができる。この像を基に、平面図あるいは断面図を作成することができる。なお、塗布する物質は白色系のものであれば種類を選ばない。また、反射シールや白色のプラスチックを貼るか置く方法によってもよい。
【0035】
ところで、実測図には考古学的判断が入るのが常である。遺構の形状を表す輪郭線をどのように描くかは、物理的な形状のみからでは判断できない場合があり、その場合には専門知識を持った人が現場にマーキングすることにより明らかにすることができる。
【0036】
次いで,対象とする全領域を複数箇所からスポットレーザー光走査方式三次元計測機により計測し、対象物を構成する三次元座標点群及び受光強度に関するデータを得る。
【0037】
次いで、受光強度を色に置き換え、三次元座標に従った点群立体画像として表示する処理を行う。なお、レーザー反射率の高い物質を塗布した部分の受光強度範囲とそれ以外の反射率の低い部分の受光強度範囲を二値化して、例えば白と黒の2色で表示する処理を行うことが望ましい(この処理は図2の受光強度ニ値化処理に対応する)。また、目的とする図面により立体画像を見る視点が決まるので、その視点からは見えない部分の点群は削除処理する。この処理により不要な点群による表示画像のノイズを取ることができる(この処理は図2の不要点群削除処理に対応する)。さらに、画像は設定される任意の倍率で表示できるように処理される。これらの処理を行ったのち画像を表示し、図を印刷する。当該図には倍率とスケールが印刷される。これが任意設定倍率表示処理である。なお、最終トレースは印刷物から行うか、あるいは表示画像から直接ペン入力する方法であってもよい。
【0038】
この方法によれば、短時間に精緻な計測が可能となり、その場で実測図の基本情報を画像データとして得ることができる。なお、計測データを立体画像で表示できることから、任意の視点からの図を得ることができる。
【0039】
また、遺物の実測図作成においても同様の方法により実測図の作成が容易になる。例えば、土器、埴輪、青銅器の場合は文様などに、また、石器の場合は剥離面の輪郭などに、白色系のチョークでマーキングを施す。その後、スポットレーザー光走査方式三次元計測機を用いて三次元形状と受光強度のデータをとる。以下、作図までの方法は遺構の場合と同じである。
【0040】
使用する計測機は遺構の場合と同様のものであっても良いが、対象物のサイズが小さいため、対象物をターンテーブル上に置いて回転させ、その外面を上下方向に移動する機器からスポットレーザー光を投光する方式をとることも良い。計測速度は5、000点/秒以上であることが望ましい。測定可能な距離範囲は0.1〜0.5m範囲であることが望ましい。また、精度は水平、離隔方向共に1mm以下であることが望ましい。入力信号は処理を経て各点の三次元座標位置に配置された点群として表示される。この時、受光強度の違いが色の違いとして表示される。
【0041】
前記図2は上記で述べた実測図を作成するに用いるシステムの構成である。遺跡発掘調査において、輪郭など図化すべき部分に、周囲よりレーザー光反射率の高い物質を塗布した遺構及び遺物の実測図を作成するにあたって、三次元座標データ及び受光強度データを計測しうるスポットレーザー光走査方式三次元計測装置と、前記データを入力する装置と、受光強度の強弱で表示される三次元画像データを記憶する記憶装置と、データ入出力装置と、受光強度を二値化する手段、不用点群を削除する手段、およびデータ記憶手段よりなるデータ処理・記憶装置と、前記データ入出力装置を介して受光強度を三次元点群画像として表示する装置および表示結果を印刷する装置より構成されるシステムを用いることにより、実測図が効率良く作成される。
【0042】
次に、石垣を対象にスポットレーザー光走査方式三次元計測機を用いて三次元形状を計測し、三次元点群データを基に図3の二次元化計算方法に基づく処理を行った。図5は対象とした(a)は石垣の写真、(b)は計測により得られた三次元座標点群像、(c)は本発明の処理により得られた二次元立面図である。個々の石の輪郭と稜線を抽出した二次元図を、従来の写真測量に比べて約1/10の処理時間で作成することができた。
【0043】
図6は土器を対象にスポットレーザー光走査方式三次元計測機を用いて三次元形状を計測し、三次元点群データを基に図3による二次元化処理を行った。図6は対象とした土器の、本発明の処理により得られた二次元図である。(a)は土器の輪郭と文様を抽出した二次元正対図、(b)は二次元展開図を示している。従来の方法(手実測)に比べると、約1/5の処理時間で作成することができた。
【0044】
また、一片が約6mの竪穴住居址の実測図を本発明の方法で作図した。本住居址は5つの柱穴とカマドを有している。住居址、柱穴の上場、下場、及びカマドの輪郭に石灰を塗布し、その後、スポットレーザー光走査方式三次元計測機を用いて三次元形状と受光強度のデータをとった。石灰部分と周囲の土壌のレーザー入力信号を表2に示す。
【0045】
【表2】
【0046】
入力信号の第1列目はX座標、第2列目はY座標、第3列目はZ座標で単位はmmである。第4列目は受光強度を示す。受光強度値は0から255の範囲内で並べられ、白色から黒色までの段階で表示する場合は、黒を10、白を250のように任意に設定できる。石灰部分の受光強度は土壌部分より大きく、画像で差異を表示することができた。
【0047】
平板測量と本発明の方法で実施した場合の平面図化までの時間、精度、記録量の比較を表3に示す。
【0048】
【表3】
【0049】
本発明により短時間、精緻に計測、図化でき、かつ多量のデータを記録できた。なお、本比較は平面図のみを作成した場合であるが、本発明によれば、得られた三次元データを基に、断面図、鳥瞰図などの作成も容易となる。
【0050】
また、土器の実測図を本発明の方法で作図した。本土器は高さが25cm、外径が17cmの弥生式土器である。文様及び調整痕を白色系のチョークを用いてなぞり、その後、スポットレーザー光走査方式三次元計測機を用いて三次元形状と受光強度のデータをとった。本計測機はターンテーブル方式で、土器をターンテーブル上に乗せ、速度10rpmで回転した状態で、外置きのレーザー投光・受光機で測定した。チョークでなぞった部分と周辺部分のレーザー入力信号を表4に示す。
【0051】
【表4】
【0052】
入力信号の第1列目はX座標、第2列目はY座標、第3列目はZ座標で単位はmmである。第4列目は受光強度を示す。チョーク部分の受光強度は周辺部分より大きく、画像で差異を表示することができた。
【0053】
針真弧、キャリパー、トースカンを用いて計測、図化した場合と本発明の方法で実施した場合の正面図化までの時間、精度、記録量の比較を表5に示す。
【0054】
【表5】
【0055】
本発明により短時間、精緻に計測、図化でき、かつ多量のデータを記録できた。なお、本比較は正面図のみを作成した場合であるが、本発明によれば、得られた三次元データを基に、展開図の作成も容易となる。また、本発明によれば、短時間(約1/4の時間)かつ高精度(約4倍の精度)そして多くの計測記録(約300倍のデータ量)を残すことができ、短時間で二次元図化することができる。これは発掘調査の工程短縮につながると共に、文化財の精緻な記録を後世に残すことができる。
【0056】
【発明の効果】
本発明によれば、遺跡発掘調査における遺構、遺物の実測図の作成において、計測された三次元座標データを用いて短時間かつ精緻に多量の記録を残し、指定された視覚条件のもとに二次元図化をすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実測図作成システムの全体構成を示す図である。
【図2】本発明の実測図作成システムの詳細図である。
【図3】本発明の二次元図化計算方法のフローチャートである。
【図4】竪穴住居址の実測図例を示す図である。
【図5】石垣の写真、三次元点群、及び二次元図である。
【図6】土器の二次元正対図及び二次元展開図である。
【符号の説明】
1;竪穴住居址の上場 2;竪穴住居址の下場 3;柱穴の上場 4;柱穴の下場 5;カマドの輪郭 10;三次元計測装置 10a;三次元計測装置本体
10b;データ入力装置 10c;記憶装置 10d;三次元座標データ記憶装置 10e;受光強度データ記憶装置 20a;データ入力装置 20b;データ入出力装置30;データ処理装置 30a;二次元図化の設定処理部 30c;座標軸色濃度変換処理部 30f;受光濃度二値化処理部 30g;不用点群削除処理部 30i;受光強度三次元画像データファイル 30m;データ処理・記憶装置 40;画像表示装置 50;印刷装置 100;遺構あるいは遺物
Claims (6)
- スポットレーザー光走査方式三次元計測機と、前記計測機を用いて遺跡発掘調査における遺構および遺物の三次元座標点群データを採取し記憶する記憶手段とを有し、前記計測された遺構および遺物の三次元座標点群データから二次元図化し前記遺構および遺物の実測図としての二次元図を作成する方法において、前記三次元座標点群データおよび二次元図条件を入力するステップと、前記入力された二次元図作成条件から作成出力する二次元画像のサイズのピクセル数を算出するステップと、前記三次元座標点群データの座標を前記入力された二次元図条件のうち視覚方向に合わせて変換するとともに前記変換された奥行方向のデータを色濃度に変換するステップと、前記二次元画像のピクセル濃度を求めるステップと、前記これらの二次元図化データを画像ファイルデータとして出力するステップと、から成ることを特徴とする遺構遺物等の実測二次元図作成方法。
- 前記請求項1において、前記二次元画像の各ピクセルの濃度を周辺のピクセルの濃度値を用いて新たに設定するステップと、前記二次元画像の色反転などの処理を行うステップと、から成ることを特徴とする遺構遺物等の実測二次元図作成方法。
- 請求項1において、前記作成出力する二次元画像のサイズを算出するステップにおいて、出力する用紙サイズと解像度から二次元画像のサイズを算出するステップであることを特徴とする遺構遺物等の実測二次元図作成方法。
- スポットレーザー光走査方式三次元計測機と、前記計測機を用いて遺跡発掘調査における遺構および遺物の三次元座標点群データと受光強度データを採取し記憶する記憶手段とを有し、前記計測された遺構および遺物の三次元座標点群データと受光強度データから二次元図化し前記遺構および遺物の実測図としての二次元図を作成する方法において、前記三次元座標点群データと受光強度データおよび二次元図条件を入力するステップと、前記入力された二次元図作成条件から受光強度を二値化するステップと、二次元図化に不用な点群を削除するステップと、二次元図化画像ファイルデータとして出力するステップと、から成ることを特徴とする遺構遺物等の実測二次元図作成方法。
- スポットレーザー光走査方式三次元計測機と、前記計測機を用いて遺跡発掘調査における遺構および遺物の三次元座標点群データを採取し記憶する記憶手段とを有し、前記計測された遺構および遺物の三次元座標点群データから二次元図化し前記遺構および遺物の実測図としての二次元図を作成するシステムにおいて、前記三次元座標点群データおよび二次元図条件の入力およびデータ処理手段により二次元図化されたデータを画像ファイルデータとして出力する入出力手段と、前記データ処理手段は、前記入力された三次元座標点群データの座標を前記入力された二次元図条件の視覚方向に合わせて変換する点群合成手段と、前記変換されたデータの奥行方向のデータを色濃度に変換する受光強度二値化手段と、前記点群データのうち不用点群データを削除する処理手段と、前記二次元画像のピクセル濃度を求め前記これらの二次元図化データを画像ファイルデータとして記憶するデータ記憶手段からなるデータ処理手段、から構成されることを特徴とする遺構遺物等の実測二次元図作成システム。
- スポットレーザー光走査方式三次元計測機と、前記計測機を用いて遺跡発掘調査における遺構および遺物の三次元座標点群データと受光強度データを採取し記憶する記憶手段とを有し、前記計測された遺構および遺物の三次元座標点群データと受光強度データから二次元図化し前記遺構および遺物の実測図としての二次元図を作成するシステムにおいて、前記三次元座標点群データと受光強度データおよび二次元図化条件の入力およびデータ処理手段により点群立体画像化されたデータを画像ファイルデータとして出力する入出力手段と,前記データ処理手段は受光強度を二値化する手段と,二次元図化に不用な点群を削除する手段と,二次元画像ファイルデータとして記憶する手段からなるデータ処理手段であることを特徴とする遺構遺物の二次元図作成システム。
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