JP2004011332A - 清掃車両のポンプ駆動装置 - Google Patents
清掃車両のポンプ駆動装置 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2004011332A JP2004011332A JP2002168524A JP2002168524A JP2004011332A JP 2004011332 A JP2004011332 A JP 2004011332A JP 2002168524 A JP2002168524 A JP 2002168524A JP 2002168524 A JP2002168524 A JP 2002168524A JP 2004011332 A JP2004011332 A JP 2004011332A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- pump
- pressure
- cleaning
- low
- washing
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Images
Landscapes
- Devices Affording Protection Of Roads Or Walls For Sound Insulation (AREA)
- Cleaning Of Streets, Tracks, Or Beaches (AREA)
Abstract
【課題】高圧水の供給レベルに必要なポンプ動力を取り出すことができ、かつ水タンクの容量を犠牲にすることなく安価で清掃作業を効率よく行うことができる清掃車両のポンプ駆動装置を提供する。
【解決手段】壁面を洗浄する洗浄ノズルに対し水を供給するポンプを駆動するようにした清掃車両のポンプ駆動装置を前提とし、車両駆動用のエンジンとは別途に駆動する独立エンジン21を車体に搭載する。この独立エンジンに、壁面を高圧で洗浄する高圧洗浄ノズル41に対し高圧水を供給する高圧水ポンプ22と、壁面を低圧で洗浄する低圧洗浄ノズルに対し低圧水を供給する低圧水ポンプ23と、高・低圧洗浄ノズルを油圧により昇降移動させるノズル昇降装置に対し圧油を供給する油圧ポンプ24とをそれぞれ動力伝達可能に連結する。独立エンジンからの動力を断接する電磁クラッチ28を油圧ポンプに備える。
【選択図】 図6
【解決手段】壁面を洗浄する洗浄ノズルに対し水を供給するポンプを駆動するようにした清掃車両のポンプ駆動装置を前提とし、車両駆動用のエンジンとは別途に駆動する独立エンジン21を車体に搭載する。この独立エンジンに、壁面を高圧で洗浄する高圧洗浄ノズル41に対し高圧水を供給する高圧水ポンプ22と、壁面を低圧で洗浄する低圧洗浄ノズルに対し低圧水を供給する低圧水ポンプ23と、高・低圧洗浄ノズルを油圧により昇降移動させるノズル昇降装置に対し圧油を供給する油圧ポンプ24とをそれぞれ動力伝達可能に連結する。独立エンジンからの動力を断接する電磁クラッチ28を油圧ポンプに備える。
【選択図】 図6
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、壁面を洗浄する洗浄ノズルに対し水を供給するポンプを駆動するようにした清掃車両のポンプ駆動装置に関し、特に複数のポンプを駆動するものに係わる。
【0002】
【従来の技術】
一般に、自動車道路などの側方に設置されている非透光性遮音壁や透光性遮音壁などの壁面は、排ガスや砂塵等で汚れるので、美観や機能を回復する上で、定期的に壁面を清掃する必要がある。そのため、壁面の汚れ具合やその質などに応じて、壁面を高圧で洗浄する高圧洗浄ノズルや低圧で洗浄する低圧洗浄ノズルを備えた清掃車両を用いて、壁面を効果的に洗浄することが行われている。また、高圧洗浄ノズルおよび低圧洗浄ノズルにはそれぞれ高圧水ポンプと低圧水ポンプにより低・高圧水が供給されているとともに、この両洗浄ノズルは油圧機構によって所定の高さ位置まで昇降移動するように構成されていて、この油圧機構に対し油圧ポンプによって圧油が供給されるようになっている。この場合、各洗浄ノズルや油圧機構などに対し動力を伝達する高圧水ポンプ、低圧水ポンプおよび油圧ポンプなどの複数のポンプのうち、高圧水ポンプと低圧水ポンプとは互いに異なる駆動源によって駆動されることが多く、一般的には、高いポンプ動力を必要とする高圧水ポンプが油圧ポンプと共に車両のエンジンにより駆動されるのに対し、低圧水ポンプは電気モータにより駆動されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、このようなポンプ駆動方式では、壁面の清掃作業を行う際に清掃車両が低速(例えば5km/h)で走行するため、車体のエンジンから必要なポンプ動力、つまり高圧水ポンプなどの洗浄水ポンプによって高い水圧レベルのポンプ動力を取り出して、高圧洗浄ノズルなどの洗浄ノズルに対し供給することができない。
【0004】
また、低圧水ポンプなどの洗浄水ポンプが電気モータにより駆動されている場合には、電動モータの動力源として発電機が必要となり、電動モータや発電機を設置するに当たって大きなスペースを要することになる。このため、水タンクの容量が犠牲となり易く、給水頻度が増して清掃作業を効率よく行うことができない。しかも、電動モータや発電機によってコストが嵩むという欠点もある。
【0005】
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、高い水圧レベルのポンプ動力を取り出すことができ、かつ水タンクの容量を犠牲にすることなく安価で清掃作業を効率よく行うことができる清掃車両のポンプ駆動装置を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、請求項1に係わる発明が講じた解決手段は、壁面を洗浄する洗浄ノズルに対し水を供給するポンプを駆動するようにした清掃車両のポンプ駆動装置を前提とし、車体に、車両駆動用のエンジンとは別途に駆動する独立エンジンを搭載する。そして、上記独立エンジンに、上記壁面を洗浄する洗浄ノズルに対し洗浄水を供給する洗浄水ポンプと、上記洗浄ノズルを油圧により所定位置まで移動させる油圧機構に対し圧油を供給する油圧ポンプとをそれぞれ動力伝達可能に連結する構成としたものである。
【0007】
この特定事項により、洗浄ノズルに対し洗浄水ポンプが、車両駆動用のエンジンとは別途に駆動する独立エンジンに動力伝達可能に連結されているので、壁面の清掃作業を行う際に清掃車両が低速(例えば5km/h)で走行していても、高い水圧レベルのポンプ動力を独立エンジンから円滑に取り出すことが可能となる。
【0008】
また、洗浄ノズルに対し洗浄水を供給する洗浄水ポンプが独立エンジンに動力伝達可能に連結されていることにより、洗浄水ポンプを電気モータにより駆動する必要がなくなり、発電機も不要となる。そのため、電動モータや発電機を設置するに当たって大きなスペースを確保する必要がなく、水タンクの容量が犠牲となることなく十分に確保され、給水頻度を減らして清掃作業を効率よく行うことが可能となる。
【0009】
しかも、洗浄水ポンプと、洗浄ノズルを油圧により所定位置まで移動させる油圧機構に対し圧油を供給する油圧ポンプとが独立エンジンにそれぞれ動力伝達可能に連結されていることにより、1つの動力によって複数のポンプが駆動されることになり、コストの低廉化を図ることも可能となる。
【0010】
また、請求項2に係わる発明が講じた解決手段は、壁面を洗浄する洗浄ノズルに対し水を供給するポンプを駆動するようにした清掃車両のポンプ駆動装置を同様に前提とし、車体に、車両駆動用のエンジンとは別途に駆動する独立エンジンを搭載している。そして、上記独立エンジンに、上記壁面を高圧で洗浄する高圧洗浄ノズルに対し高圧水を供給する高圧水ポンプと、上記壁面を低圧で洗浄する低圧洗浄ノズルに対し低圧水を供給する低圧水ポンプと、上記高圧洗浄ノズルおよび低圧洗浄ノズルを油圧により所定位置まで移動させる油圧機構に対し圧油を供給する油圧ポンプとをそれぞれ動力伝達可能に連結する構成としたものである。
【0011】
この特定事項により、高圧洗浄ノズルに対し高圧水を供給する高圧水ポンプが、車両駆動用のエンジンとは別途に駆動する独立エンジンに動力伝達可能に連結されているので、壁面の清掃作業を行う際に清掃車両が低速で走行していても、高圧水ポンプによる高圧洗浄ノズルへの高圧水の供給レベルのポンプ動力を独立エンジンから円滑に取り出すことが可能となる。
【0012】
また、低圧洗浄ノズルに対し低圧水を供給する低圧水ポンプも独立エンジンに動力伝達可能に連結されているので、低圧水ポンプを電気モータにより駆動する必要がなくなり、発電機も不要となる。そのため、電動モータや発電機を設置するに当たって大きなスペースを確保する必要がなく、水タンクの容量が犠牲となることなく十分に確保され、給水頻度を減らして清掃作業を効率よく行うことが可能となる。
【0013】
しかも、高圧水ポンプ、低圧水ポンプ、および各洗浄ノズルを油圧により所望位置まで移動させる油圧機構に対し圧油を供給する油圧ポンプが、それぞれ独立エンジンに動力伝達可能に連結されていることにより、1つの動力によって3つのポンプが駆動されることになり、コストの低廉化を効果的に図ることも可能となる。
【0014】
更に、請求項3のもののように、独立エンジンからの動力を断接するクラッチ機構を油圧ポンプに備えている場合には、油圧ポンプから油圧機構に供給された圧油によって高圧洗浄ノズルおよび低圧洗浄ノズルを昇降移動させた後は、油圧ポンプに対する独立エンジンからの動力伝達を切断しておくことが可能となり、常時動力が常時伝達されている場合の経時的な油温の上昇が回避される上、省エネ化にも貢献することが可能となる。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
【0016】
図1は本発明のポンプ駆動装置を備えた清掃車両の側面図、図2は同車両の平面図、図3は同車両の背面図である。
【0017】
図1ないし図3において、清掃車両1は、走行時において道路左側方に立設されている遮音壁(図示せず)の壁面を洗浄するものであって、その車体10には、車体10前後方向に延びる左右一対のメインフレーム11が設けられている。この各メインフレーム11の前部にはキャビン12が設けられ、そのキャビン12の下方に車両駆動用のエンジン(図示せず)が搭載されている。
【0018】
上記各メインフレーム11の後部上にはサブフレーム13が設けられている。この各サブシャーシ13の前部上には、ポンプ駆動装置2が搭載されている。また、各サブシャーシ13の中央部上には水タンク3が搭載されているとともに、各サブシャーシ13の後部上にはノズル配索ユニット4が設けられている。そして、上記清掃車両1のキャビン12上部および水タンク3の後端上部には、車体10の前方および後方に向けて清掃作業中であることを報知する表示ランプが設けられている。
【0019】
上記ポンプ駆動装置2は、図4および図5に示すように、車両駆動用のエンジンとは別途に駆動する独立エンジン21と、上記水タンク3からの水を高圧縮することによって高圧洗浄ノズル41(後述する)に対し高圧水を供給する高圧水ポンプ22(洗浄水ポンプ)と、上記水タンク3からの水を低圧縮することによって低圧洗浄ノズル42(後述する)に対し低圧水を供給する低圧水ポンプ23と、後述するノズル昇降装置47に対し圧油を供給する油圧ポンプ24と、上記遮音壁の壁面に洗浄液を吹き付ける洗浄液ユニット25とを備えている。図1および図2に示すように、上記洗浄液ユニット25は、ポンプ駆動装置2の前端左側部に立設された昇降自在な洗浄チューブ25aと、この洗浄チューブ25aの上下方向所定間隔置きに設けられた複数の洗浄ノズル25b,…と、図示しない車載バッテリからの電力供給によって上記洗浄チューブ25aを昇降移動させる昇降シリンダ25cと、上記独立エンジン21の左側方に配された洗浄液タンク25dと、車載バッテリからの電力供給によって駆動する電動モータ(図示せず)により駆動し、上記洗浄タンク25d内に貯留された洗浄液を洗浄ホース(図示せず)を介して洗浄チューブ25aに供給する洗浄液ポンプ(図示せず)とを備えている。なお、その他のポンプ駆動装置2の構成、つまり独立エンジン21、高圧水ポンプ22、低圧水ポンプ23および油圧ポンプ24の構成については、後述する本発明の特徴部分において詳細に説明する。
【0020】
上記水タンク3としては、例えば5400リットルの水が収容可能な円筒形状を呈するものが用いられている。この水タンク3は、その軸線を前後方向に延ばした横置き状態で載置されている。
【0021】
上記ノズル配索ユニット4は、図3にも示すように、壁面を高圧で洗浄する高圧洗浄ノズル41,…(洗浄ノズル)と、壁面を低圧で洗浄する低圧洗浄ノズル42,…(洗浄ノズル)と、図示しないハンドガンに対し上記低圧水ポンプ23からの低圧水を供給する低圧水供給ホース(図示せず)を巻き取る小ホースリール44と、図示しない配管内などを洗浄する自走式ノズル(図示せず)に対し上記高圧水ポンプ22からの高圧水を供給する高圧水供給ホース(図示せず)を巻き取る大ホースリール46と、上記油圧ポンプ24から供給された圧油によって上記高圧洗浄ノズル41および低圧洗浄ノズル42を移動させる油圧機構としてのノズル昇降装置47とを備えている。この場合、低圧水ポンプ23からの低圧水は、低圧洗浄ノズル42とハンドガンとに対し切換弁(図示せず)により選択的に切り換えられて供給されるようになっている。また、高圧水ポンプ22からの高圧水は、高圧洗浄ノズル41と自走式ノズルとに対し切換弁(図示せず)により選択的に切り換えられて供給されるようになっている。
【0022】
上記各高圧洗浄ノズル41は、ノズル配索ユニット4の前部左側を上下方向に延びる前側チューブ41aに上下方向所定間隔置きに設けられている。また、上記各低圧洗浄ノズル42は、ノズル配索ユニット4の後部左側を上下方向に延びる後側チューブ42bに上下方向所定間隔置きに設けられている。そして、上記各高圧洗浄ノズル41および各低圧洗浄ノズル42は、清掃車両1の路肩走行時に車体10左側方の遮音壁の壁面に対向する向き(左側方向き)に高圧水および低圧水が噴射されるように構成されている。また、上記小ホースリール44はノズル配索ユニット4の前部右側に、上記大ホースリール46はノズル配索ユニット4の後部右側にそれぞれ配されている。
【0023】
そして、図1および図2にも示すように、上記ノズル昇降装置47は、車体10の左側部に固設された第1フレーム47aと、この第1フレーム47aに対し上下方向に昇降自在に支持された第2フレーム47bと、この第2フレーム47bを上記油圧ポンプ24から供給された圧油によって昇降させる昇降シリンダ(図示せず)と、上記第2フレーム47bに対し上下方向に昇降自在に支持された第3フレーム47dと、この第3フレーム47dを上記昇降シリンダ47cによる第2フレーム47bの昇降動作に伴って上下方向に昇降させる昇降機構(図示せず)とを備えている。上記第3フレーム47dには、上記前側チューブ41aおよび後側チューブ42aがそれぞれ支持されていて、上記昇降シリンダによって前側チューブ41aの各高圧洗浄ノズル41および後側チューブ42aの各低圧洗浄ノズル42を昇降移動させるようになっている。
【0024】
また、上記後側チューブ42aは上記第3フレーム47dに対し固設されているのに対し、上記前側チューブ41aは、上記第3フレーム47dに対し車体10外側方に進退自在に支持され、上記油圧ポンプ24から供給された圧油により伸縮する進退シリンダ(図示せず)によって、車体内外方向に進退移動するようになっている。
【0025】
そして、本発明の特徴部分として、図6および図7に示すように、上記独立エンジン21は、クラッチ機構を備えたディーゼルエンジンによって構成されている。この独立エンジン21の出力軸21bは、車体10上に回転自在に支持された第1ないし第3プーリ26a〜26cの共通の軸26dに回転一体に連結されている。
【0026】
上記高圧水ポンプ22は、上記独立エンジン21の出力軸21bの左側方に配置されている。この高圧水ポンプ22の入力軸22aは、車体10上に回転自在に支持された第4プーリ26eの軸26fに回転一体に連結されている。そして、上記第4プーリ26eと、これと対応する上記中央の第2プーリ26bとの間には第1Vベルト27aが巻回されていて、独立エンジン21の出力軸21bから軸26d、第2プーリ26b、第1Vベルト27a、第4プーリ26e、軸26fおよび入力軸22aを介して伝達された駆動力によって、高圧水ポンプ22が駆動するようになっている。なお、図4および図5中29は、第1Vベルト27aに対し一定の張力を付与するアイドラプーリであって、車体10に対し上下方向に移動可能に支持されている。
【0027】
また、上記低圧水ポンプ23は、上記第1ないし第3プーリ26a〜26cの右側方に配置されている。この低圧水ポンプ23の入力軸23aには第5プーリ23bが回転一体に連結されている。そして、上記第5プーリ23bと、これと対応する上記前側の第1プーリ26aとの間には第2Vベルト27bが巻回されていて、独立エンジン21の出力軸21bから軸26d、第1プーリ26a、第2Vベルト27b、第5プーリ23bおよび入力軸23aを介して伝達された駆動力によって、低圧水ポンプ23が駆動するようになっている。
【0028】
更に、上記油圧ポンプ24は、クラッチ機構としての電磁クラッチ28を備え、上記第3プーリ26cの左側方に配置されている。この油圧ポンプ24の電磁クラッチ28の入力軸28aには第6プーリ28bが回転一体に連結されている。そして、上記第6プーリ28bと、これと対応する上記後側の第3プーリ26cとの間には第3Vベルト27cが巻回されていて、独立エンジン21の出力軸21bから軸26d、第3プーリ26c、第3Vベルト27c、第6プーリ28bおよび電磁クラッチ28の入力軸28aを介して伝達された駆動力によって、油圧ポンプ24が駆動するようになっている。この場合、油圧ポンプ24は、電磁クラッチ28の接続時にのみ独立エンジン21からの駆動力の伝達が行われ、電磁クラッチ28の切断時には独立エンジン21からの駆動力の伝達が遮断されるようになっている。
【0029】
このように、高圧水ポンプ22、低圧水ポンプ23および油圧ポンプ24は、独立エンジン21に対しそれぞれ第1ないし第6プーリ26a〜26c,26e,23b,28bおよび第1ないし第3Vベルト27a〜27cを介して動力伝達可能に連結されている。
【0030】
したがって、本実施形態では、前側チューブ41a(各高圧洗浄ノズル41)に対し高圧水を供給する高圧水ポンプ22が、独立エンジン21の出力軸21bに対し軸26d、第2プーリ26b、第1Vベルト27a、第4プーリ26e、軸26fおよび入力軸22aを介して動力伝達可能に連結されているので、遮音壁の壁面の清掃作業を行う際に清掃車両1が低速(例えば5km/h)で走行していても、高圧水ポンプ22による前側チューブ41aの各高圧洗浄ノズル41への高圧水の供給レベルのポンプ動力を独立エンジン21から円滑に取り出すことができる。
【0031】
また、後側チューブ42a(各低圧洗浄ノズル42)に対し低圧水を供給する低圧水ポンプ23も独立エンジン21の出力軸21bから軸26d、第1プーリ26a、第2Vベルト27b、第5プーリ23bおよび入力軸23aを介して動力伝達可能に連結されているので、低圧水ポンプ23を電気モータにより駆動する必要がなくなり、発電機も不要となる。そのため、電動モータや発電機を設置するに当たって大きなスペースを確保する必要がなく、水タンク3の容量が犠牲となることなく十分に確保され、給水頻度を減らして清掃作業を効率よく行うことができる。
【0032】
しかも、高圧水ポンプ22、低圧水ポンプ23、およびノズル昇降装置47に対し圧油を供給する油圧ポンプ24とがそれぞれ独立エンジン21に対し第1ないし第6プーリ26a〜26c,26e,23b,28bおよび第1ないし第3Vベルト27a〜27cを介して動力伝達可能に連結されていることにより、1つの動力によって3つのポンプ22〜24が駆動されることになり、コストの低廉化を図ることもできる。
【0033】
更に、独立エンジン21からの動力を断接する電磁クラッチ28が油圧ポンプ24に設けられているので、油圧ポンプ24からノズル昇降装置47に供給された圧油によって、第2フレーム47bを昇降シリンダで昇降させて前側チューブ41a(各高圧洗浄ノズル41)および後側チューブ42a(各低圧洗浄ノズル42)を昇降移動させたり、進退シリンダによって前側チューブ41aを進退移動させた後は、油圧ポンプ24に対する独立エンジン21からの動力伝達を切断しておくことが可能となり、常時動力が常時伝達されている場合の経時的な油温の上昇を回避することができる上、省エネ化にも貢献することができる。
【0034】
なお、本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、その他種々の変形例を包含している。例えば、上記実施形態では、高圧水ポンプ22、低圧水ポンプ23および油圧ポンプ24を、独立エンジン21に対しそれぞれ動力伝達可能に連結したが、洗浄液ポンプも独立エンジンに対しプーリやベルトなどを介して動力伝達可能に連結されていてもよい。
【0035】
【発明の効果】
以上、要するに、請求項1に係わる発明によれば、洗浄水ポンプと油圧ポンプとをそれぞれ独立エンジンに対し動力伝達可能に連結することで、壁面の清掃作業を行う際に高い水圧レベルのポンプ動力を独立エンジンから円滑に取り出すことができる上、大きなスペースを占める電気モータや発電機を不要にして水タンクの容量を十分に確保し、給水頻度を減らして清掃作業を効率よく行うことができる。しかも、1つの動力によって複数のポンプを駆動させて、コストの低廉化を図ることもできる。
【0036】
また、請求項2に係わる発明によれば、高圧水ポンプ、低圧水ポンプおよび油圧ポンプとをそれぞれ独立エンジンに対し動力伝達可能に連結することで、壁面の清掃作業を行う際に高圧水ポンプによる高圧洗浄ノズルへの高圧水の供給レベルのポンプ動力を独立エンジンから円滑に取り出すことができる上、大きなスペースを占める電気モータや発電機を不要にして水タンクの容量を十分に確保し、給水頻度を減らして清掃作業を効率よく行うことができる。しかも、1つの動力によって3つのポンプを駆動させて、コストの低廉化を効果的に図ることもできる。
【0037】
更に、請求項3に係わる発明によれば、独立エンジンからの動力を断接するクラッチ機構を油圧ポンプに備えることで、油圧ポンプの不使用時に独立エンジンからの動力伝達を切断しておけば、経時的な油温の上昇を回避できる上、省エネ化にも貢献することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係わるポンプ駆動装置を備えた清掃車両の側面図である。
【図2】清掃車両の平面図である。
【図3】清掃車両の背面図である。
【図4】ポンプ駆動装置の概略構成を示す平面図である。
【図5】ポンプ駆動装置の概略構成を示す側面図である。
【図6】ポンプ駆動装置の一部を切り欠いた平面図である。
【図7】ポンプ駆動装置を後方から見た背面図である。
【符号の説明】
1 清掃車両
10 車体
2 ポンプ駆動装置
21 独立エンジン
22 高圧水ポンプ(洗浄水ポンプ)
23 低圧水ポンプ(洗浄水ポンプ)
24 油圧ポンプ
28 電磁クラッチ(クラッチ機構)
41 高圧洗浄ノズル(洗浄ノズル)
42 低圧洗浄ノズル(洗浄ノズル)
47 ノズル昇降装置(油圧機構)
【発明の属する技術分野】
本発明は、壁面を洗浄する洗浄ノズルに対し水を供給するポンプを駆動するようにした清掃車両のポンプ駆動装置に関し、特に複数のポンプを駆動するものに係わる。
【0002】
【従来の技術】
一般に、自動車道路などの側方に設置されている非透光性遮音壁や透光性遮音壁などの壁面は、排ガスや砂塵等で汚れるので、美観や機能を回復する上で、定期的に壁面を清掃する必要がある。そのため、壁面の汚れ具合やその質などに応じて、壁面を高圧で洗浄する高圧洗浄ノズルや低圧で洗浄する低圧洗浄ノズルを備えた清掃車両を用いて、壁面を効果的に洗浄することが行われている。また、高圧洗浄ノズルおよび低圧洗浄ノズルにはそれぞれ高圧水ポンプと低圧水ポンプにより低・高圧水が供給されているとともに、この両洗浄ノズルは油圧機構によって所定の高さ位置まで昇降移動するように構成されていて、この油圧機構に対し油圧ポンプによって圧油が供給されるようになっている。この場合、各洗浄ノズルや油圧機構などに対し動力を伝達する高圧水ポンプ、低圧水ポンプおよび油圧ポンプなどの複数のポンプのうち、高圧水ポンプと低圧水ポンプとは互いに異なる駆動源によって駆動されることが多く、一般的には、高いポンプ動力を必要とする高圧水ポンプが油圧ポンプと共に車両のエンジンにより駆動されるのに対し、低圧水ポンプは電気モータにより駆動されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、このようなポンプ駆動方式では、壁面の清掃作業を行う際に清掃車両が低速(例えば5km/h)で走行するため、車体のエンジンから必要なポンプ動力、つまり高圧水ポンプなどの洗浄水ポンプによって高い水圧レベルのポンプ動力を取り出して、高圧洗浄ノズルなどの洗浄ノズルに対し供給することができない。
【0004】
また、低圧水ポンプなどの洗浄水ポンプが電気モータにより駆動されている場合には、電動モータの動力源として発電機が必要となり、電動モータや発電機を設置するに当たって大きなスペースを要することになる。このため、水タンクの容量が犠牲となり易く、給水頻度が増して清掃作業を効率よく行うことができない。しかも、電動モータや発電機によってコストが嵩むという欠点もある。
【0005】
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、高い水圧レベルのポンプ動力を取り出すことができ、かつ水タンクの容量を犠牲にすることなく安価で清掃作業を効率よく行うことができる清掃車両のポンプ駆動装置を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、請求項1に係わる発明が講じた解決手段は、壁面を洗浄する洗浄ノズルに対し水を供給するポンプを駆動するようにした清掃車両のポンプ駆動装置を前提とし、車体に、車両駆動用のエンジンとは別途に駆動する独立エンジンを搭載する。そして、上記独立エンジンに、上記壁面を洗浄する洗浄ノズルに対し洗浄水を供給する洗浄水ポンプと、上記洗浄ノズルを油圧により所定位置まで移動させる油圧機構に対し圧油を供給する油圧ポンプとをそれぞれ動力伝達可能に連結する構成としたものである。
【0007】
この特定事項により、洗浄ノズルに対し洗浄水ポンプが、車両駆動用のエンジンとは別途に駆動する独立エンジンに動力伝達可能に連結されているので、壁面の清掃作業を行う際に清掃車両が低速(例えば5km/h)で走行していても、高い水圧レベルのポンプ動力を独立エンジンから円滑に取り出すことが可能となる。
【0008】
また、洗浄ノズルに対し洗浄水を供給する洗浄水ポンプが独立エンジンに動力伝達可能に連結されていることにより、洗浄水ポンプを電気モータにより駆動する必要がなくなり、発電機も不要となる。そのため、電動モータや発電機を設置するに当たって大きなスペースを確保する必要がなく、水タンクの容量が犠牲となることなく十分に確保され、給水頻度を減らして清掃作業を効率よく行うことが可能となる。
【0009】
しかも、洗浄水ポンプと、洗浄ノズルを油圧により所定位置まで移動させる油圧機構に対し圧油を供給する油圧ポンプとが独立エンジンにそれぞれ動力伝達可能に連結されていることにより、1つの動力によって複数のポンプが駆動されることになり、コストの低廉化を図ることも可能となる。
【0010】
また、請求項2に係わる発明が講じた解決手段は、壁面を洗浄する洗浄ノズルに対し水を供給するポンプを駆動するようにした清掃車両のポンプ駆動装置を同様に前提とし、車体に、車両駆動用のエンジンとは別途に駆動する独立エンジンを搭載している。そして、上記独立エンジンに、上記壁面を高圧で洗浄する高圧洗浄ノズルに対し高圧水を供給する高圧水ポンプと、上記壁面を低圧で洗浄する低圧洗浄ノズルに対し低圧水を供給する低圧水ポンプと、上記高圧洗浄ノズルおよび低圧洗浄ノズルを油圧により所定位置まで移動させる油圧機構に対し圧油を供給する油圧ポンプとをそれぞれ動力伝達可能に連結する構成としたものである。
【0011】
この特定事項により、高圧洗浄ノズルに対し高圧水を供給する高圧水ポンプが、車両駆動用のエンジンとは別途に駆動する独立エンジンに動力伝達可能に連結されているので、壁面の清掃作業を行う際に清掃車両が低速で走行していても、高圧水ポンプによる高圧洗浄ノズルへの高圧水の供給レベルのポンプ動力を独立エンジンから円滑に取り出すことが可能となる。
【0012】
また、低圧洗浄ノズルに対し低圧水を供給する低圧水ポンプも独立エンジンに動力伝達可能に連結されているので、低圧水ポンプを電気モータにより駆動する必要がなくなり、発電機も不要となる。そのため、電動モータや発電機を設置するに当たって大きなスペースを確保する必要がなく、水タンクの容量が犠牲となることなく十分に確保され、給水頻度を減らして清掃作業を効率よく行うことが可能となる。
【0013】
しかも、高圧水ポンプ、低圧水ポンプ、および各洗浄ノズルを油圧により所望位置まで移動させる油圧機構に対し圧油を供給する油圧ポンプが、それぞれ独立エンジンに動力伝達可能に連結されていることにより、1つの動力によって3つのポンプが駆動されることになり、コストの低廉化を効果的に図ることも可能となる。
【0014】
更に、請求項3のもののように、独立エンジンからの動力を断接するクラッチ機構を油圧ポンプに備えている場合には、油圧ポンプから油圧機構に供給された圧油によって高圧洗浄ノズルおよび低圧洗浄ノズルを昇降移動させた後は、油圧ポンプに対する独立エンジンからの動力伝達を切断しておくことが可能となり、常時動力が常時伝達されている場合の経時的な油温の上昇が回避される上、省エネ化にも貢献することが可能となる。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
【0016】
図1は本発明のポンプ駆動装置を備えた清掃車両の側面図、図2は同車両の平面図、図3は同車両の背面図である。
【0017】
図1ないし図3において、清掃車両1は、走行時において道路左側方に立設されている遮音壁(図示せず)の壁面を洗浄するものであって、その車体10には、車体10前後方向に延びる左右一対のメインフレーム11が設けられている。この各メインフレーム11の前部にはキャビン12が設けられ、そのキャビン12の下方に車両駆動用のエンジン(図示せず)が搭載されている。
【0018】
上記各メインフレーム11の後部上にはサブフレーム13が設けられている。この各サブシャーシ13の前部上には、ポンプ駆動装置2が搭載されている。また、各サブシャーシ13の中央部上には水タンク3が搭載されているとともに、各サブシャーシ13の後部上にはノズル配索ユニット4が設けられている。そして、上記清掃車両1のキャビン12上部および水タンク3の後端上部には、車体10の前方および後方に向けて清掃作業中であることを報知する表示ランプが設けられている。
【0019】
上記ポンプ駆動装置2は、図4および図5に示すように、車両駆動用のエンジンとは別途に駆動する独立エンジン21と、上記水タンク3からの水を高圧縮することによって高圧洗浄ノズル41(後述する)に対し高圧水を供給する高圧水ポンプ22(洗浄水ポンプ)と、上記水タンク3からの水を低圧縮することによって低圧洗浄ノズル42(後述する)に対し低圧水を供給する低圧水ポンプ23と、後述するノズル昇降装置47に対し圧油を供給する油圧ポンプ24と、上記遮音壁の壁面に洗浄液を吹き付ける洗浄液ユニット25とを備えている。図1および図2に示すように、上記洗浄液ユニット25は、ポンプ駆動装置2の前端左側部に立設された昇降自在な洗浄チューブ25aと、この洗浄チューブ25aの上下方向所定間隔置きに設けられた複数の洗浄ノズル25b,…と、図示しない車載バッテリからの電力供給によって上記洗浄チューブ25aを昇降移動させる昇降シリンダ25cと、上記独立エンジン21の左側方に配された洗浄液タンク25dと、車載バッテリからの電力供給によって駆動する電動モータ(図示せず)により駆動し、上記洗浄タンク25d内に貯留された洗浄液を洗浄ホース(図示せず)を介して洗浄チューブ25aに供給する洗浄液ポンプ(図示せず)とを備えている。なお、その他のポンプ駆動装置2の構成、つまり独立エンジン21、高圧水ポンプ22、低圧水ポンプ23および油圧ポンプ24の構成については、後述する本発明の特徴部分において詳細に説明する。
【0020】
上記水タンク3としては、例えば5400リットルの水が収容可能な円筒形状を呈するものが用いられている。この水タンク3は、その軸線を前後方向に延ばした横置き状態で載置されている。
【0021】
上記ノズル配索ユニット4は、図3にも示すように、壁面を高圧で洗浄する高圧洗浄ノズル41,…(洗浄ノズル)と、壁面を低圧で洗浄する低圧洗浄ノズル42,…(洗浄ノズル)と、図示しないハンドガンに対し上記低圧水ポンプ23からの低圧水を供給する低圧水供給ホース(図示せず)を巻き取る小ホースリール44と、図示しない配管内などを洗浄する自走式ノズル(図示せず)に対し上記高圧水ポンプ22からの高圧水を供給する高圧水供給ホース(図示せず)を巻き取る大ホースリール46と、上記油圧ポンプ24から供給された圧油によって上記高圧洗浄ノズル41および低圧洗浄ノズル42を移動させる油圧機構としてのノズル昇降装置47とを備えている。この場合、低圧水ポンプ23からの低圧水は、低圧洗浄ノズル42とハンドガンとに対し切換弁(図示せず)により選択的に切り換えられて供給されるようになっている。また、高圧水ポンプ22からの高圧水は、高圧洗浄ノズル41と自走式ノズルとに対し切換弁(図示せず)により選択的に切り換えられて供給されるようになっている。
【0022】
上記各高圧洗浄ノズル41は、ノズル配索ユニット4の前部左側を上下方向に延びる前側チューブ41aに上下方向所定間隔置きに設けられている。また、上記各低圧洗浄ノズル42は、ノズル配索ユニット4の後部左側を上下方向に延びる後側チューブ42bに上下方向所定間隔置きに設けられている。そして、上記各高圧洗浄ノズル41および各低圧洗浄ノズル42は、清掃車両1の路肩走行時に車体10左側方の遮音壁の壁面に対向する向き(左側方向き)に高圧水および低圧水が噴射されるように構成されている。また、上記小ホースリール44はノズル配索ユニット4の前部右側に、上記大ホースリール46はノズル配索ユニット4の後部右側にそれぞれ配されている。
【0023】
そして、図1および図2にも示すように、上記ノズル昇降装置47は、車体10の左側部に固設された第1フレーム47aと、この第1フレーム47aに対し上下方向に昇降自在に支持された第2フレーム47bと、この第2フレーム47bを上記油圧ポンプ24から供給された圧油によって昇降させる昇降シリンダ(図示せず)と、上記第2フレーム47bに対し上下方向に昇降自在に支持された第3フレーム47dと、この第3フレーム47dを上記昇降シリンダ47cによる第2フレーム47bの昇降動作に伴って上下方向に昇降させる昇降機構(図示せず)とを備えている。上記第3フレーム47dには、上記前側チューブ41aおよび後側チューブ42aがそれぞれ支持されていて、上記昇降シリンダによって前側チューブ41aの各高圧洗浄ノズル41および後側チューブ42aの各低圧洗浄ノズル42を昇降移動させるようになっている。
【0024】
また、上記後側チューブ42aは上記第3フレーム47dに対し固設されているのに対し、上記前側チューブ41aは、上記第3フレーム47dに対し車体10外側方に進退自在に支持され、上記油圧ポンプ24から供給された圧油により伸縮する進退シリンダ(図示せず)によって、車体内外方向に進退移動するようになっている。
【0025】
そして、本発明の特徴部分として、図6および図7に示すように、上記独立エンジン21は、クラッチ機構を備えたディーゼルエンジンによって構成されている。この独立エンジン21の出力軸21bは、車体10上に回転自在に支持された第1ないし第3プーリ26a〜26cの共通の軸26dに回転一体に連結されている。
【0026】
上記高圧水ポンプ22は、上記独立エンジン21の出力軸21bの左側方に配置されている。この高圧水ポンプ22の入力軸22aは、車体10上に回転自在に支持された第4プーリ26eの軸26fに回転一体に連結されている。そして、上記第4プーリ26eと、これと対応する上記中央の第2プーリ26bとの間には第1Vベルト27aが巻回されていて、独立エンジン21の出力軸21bから軸26d、第2プーリ26b、第1Vベルト27a、第4プーリ26e、軸26fおよび入力軸22aを介して伝達された駆動力によって、高圧水ポンプ22が駆動するようになっている。なお、図4および図5中29は、第1Vベルト27aに対し一定の張力を付与するアイドラプーリであって、車体10に対し上下方向に移動可能に支持されている。
【0027】
また、上記低圧水ポンプ23は、上記第1ないし第3プーリ26a〜26cの右側方に配置されている。この低圧水ポンプ23の入力軸23aには第5プーリ23bが回転一体に連結されている。そして、上記第5プーリ23bと、これと対応する上記前側の第1プーリ26aとの間には第2Vベルト27bが巻回されていて、独立エンジン21の出力軸21bから軸26d、第1プーリ26a、第2Vベルト27b、第5プーリ23bおよび入力軸23aを介して伝達された駆動力によって、低圧水ポンプ23が駆動するようになっている。
【0028】
更に、上記油圧ポンプ24は、クラッチ機構としての電磁クラッチ28を備え、上記第3プーリ26cの左側方に配置されている。この油圧ポンプ24の電磁クラッチ28の入力軸28aには第6プーリ28bが回転一体に連結されている。そして、上記第6プーリ28bと、これと対応する上記後側の第3プーリ26cとの間には第3Vベルト27cが巻回されていて、独立エンジン21の出力軸21bから軸26d、第3プーリ26c、第3Vベルト27c、第6プーリ28bおよび電磁クラッチ28の入力軸28aを介して伝達された駆動力によって、油圧ポンプ24が駆動するようになっている。この場合、油圧ポンプ24は、電磁クラッチ28の接続時にのみ独立エンジン21からの駆動力の伝達が行われ、電磁クラッチ28の切断時には独立エンジン21からの駆動力の伝達が遮断されるようになっている。
【0029】
このように、高圧水ポンプ22、低圧水ポンプ23および油圧ポンプ24は、独立エンジン21に対しそれぞれ第1ないし第6プーリ26a〜26c,26e,23b,28bおよび第1ないし第3Vベルト27a〜27cを介して動力伝達可能に連結されている。
【0030】
したがって、本実施形態では、前側チューブ41a(各高圧洗浄ノズル41)に対し高圧水を供給する高圧水ポンプ22が、独立エンジン21の出力軸21bに対し軸26d、第2プーリ26b、第1Vベルト27a、第4プーリ26e、軸26fおよび入力軸22aを介して動力伝達可能に連結されているので、遮音壁の壁面の清掃作業を行う際に清掃車両1が低速(例えば5km/h)で走行していても、高圧水ポンプ22による前側チューブ41aの各高圧洗浄ノズル41への高圧水の供給レベルのポンプ動力を独立エンジン21から円滑に取り出すことができる。
【0031】
また、後側チューブ42a(各低圧洗浄ノズル42)に対し低圧水を供給する低圧水ポンプ23も独立エンジン21の出力軸21bから軸26d、第1プーリ26a、第2Vベルト27b、第5プーリ23bおよび入力軸23aを介して動力伝達可能に連結されているので、低圧水ポンプ23を電気モータにより駆動する必要がなくなり、発電機も不要となる。そのため、電動モータや発電機を設置するに当たって大きなスペースを確保する必要がなく、水タンク3の容量が犠牲となることなく十分に確保され、給水頻度を減らして清掃作業を効率よく行うことができる。
【0032】
しかも、高圧水ポンプ22、低圧水ポンプ23、およびノズル昇降装置47に対し圧油を供給する油圧ポンプ24とがそれぞれ独立エンジン21に対し第1ないし第6プーリ26a〜26c,26e,23b,28bおよび第1ないし第3Vベルト27a〜27cを介して動力伝達可能に連結されていることにより、1つの動力によって3つのポンプ22〜24が駆動されることになり、コストの低廉化を図ることもできる。
【0033】
更に、独立エンジン21からの動力を断接する電磁クラッチ28が油圧ポンプ24に設けられているので、油圧ポンプ24からノズル昇降装置47に供給された圧油によって、第2フレーム47bを昇降シリンダで昇降させて前側チューブ41a(各高圧洗浄ノズル41)および後側チューブ42a(各低圧洗浄ノズル42)を昇降移動させたり、進退シリンダによって前側チューブ41aを進退移動させた後は、油圧ポンプ24に対する独立エンジン21からの動力伝達を切断しておくことが可能となり、常時動力が常時伝達されている場合の経時的な油温の上昇を回避することができる上、省エネ化にも貢献することができる。
【0034】
なお、本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、その他種々の変形例を包含している。例えば、上記実施形態では、高圧水ポンプ22、低圧水ポンプ23および油圧ポンプ24を、独立エンジン21に対しそれぞれ動力伝達可能に連結したが、洗浄液ポンプも独立エンジンに対しプーリやベルトなどを介して動力伝達可能に連結されていてもよい。
【0035】
【発明の効果】
以上、要するに、請求項1に係わる発明によれば、洗浄水ポンプと油圧ポンプとをそれぞれ独立エンジンに対し動力伝達可能に連結することで、壁面の清掃作業を行う際に高い水圧レベルのポンプ動力を独立エンジンから円滑に取り出すことができる上、大きなスペースを占める電気モータや発電機を不要にして水タンクの容量を十分に確保し、給水頻度を減らして清掃作業を効率よく行うことができる。しかも、1つの動力によって複数のポンプを駆動させて、コストの低廉化を図ることもできる。
【0036】
また、請求項2に係わる発明によれば、高圧水ポンプ、低圧水ポンプおよび油圧ポンプとをそれぞれ独立エンジンに対し動力伝達可能に連結することで、壁面の清掃作業を行う際に高圧水ポンプによる高圧洗浄ノズルへの高圧水の供給レベルのポンプ動力を独立エンジンから円滑に取り出すことができる上、大きなスペースを占める電気モータや発電機を不要にして水タンクの容量を十分に確保し、給水頻度を減らして清掃作業を効率よく行うことができる。しかも、1つの動力によって3つのポンプを駆動させて、コストの低廉化を効果的に図ることもできる。
【0037】
更に、請求項3に係わる発明によれば、独立エンジンからの動力を断接するクラッチ機構を油圧ポンプに備えることで、油圧ポンプの不使用時に独立エンジンからの動力伝達を切断しておけば、経時的な油温の上昇を回避できる上、省エネ化にも貢献することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係わるポンプ駆動装置を備えた清掃車両の側面図である。
【図2】清掃車両の平面図である。
【図3】清掃車両の背面図である。
【図4】ポンプ駆動装置の概略構成を示す平面図である。
【図5】ポンプ駆動装置の概略構成を示す側面図である。
【図6】ポンプ駆動装置の一部を切り欠いた平面図である。
【図7】ポンプ駆動装置を後方から見た背面図である。
【符号の説明】
1 清掃車両
10 車体
2 ポンプ駆動装置
21 独立エンジン
22 高圧水ポンプ(洗浄水ポンプ)
23 低圧水ポンプ(洗浄水ポンプ)
24 油圧ポンプ
28 電磁クラッチ(クラッチ機構)
41 高圧洗浄ノズル(洗浄ノズル)
42 低圧洗浄ノズル(洗浄ノズル)
47 ノズル昇降装置(油圧機構)
Claims (3)
- 壁面を洗浄する洗浄ノズルに対し水を供給するポンプを駆動するようにした清掃車両のポンプ駆動装置であって、
車体には、車両駆動用のエンジンとは別途に駆動する独立エンジンが搭載されており、
この独立エンジンには、
上記壁面を洗浄する洗浄ノズルに対し洗浄水を供給する洗浄水ポンプと、
上記洗浄ノズルを油圧により所定位置まで移動させる油圧機構に対し圧油を供給する油圧ポンプと
がそれぞれ動力伝達可能に連結されていることを特徴とする清掃車両のポンプ駆動装置。 - 壁面を洗浄する洗浄ノズルに対し水を供給するポンプを駆動するようにした清掃車両のポンプ駆動装置であって、
車体には、車両駆動用のエンジンとは別途に駆動する独立エンジンが搭載されており、
この独立エンジンには、
上記壁面を高圧で洗浄する高圧洗浄ノズルに対し高圧水を供給する高圧水ポンプと、
上記壁面を低圧で洗浄する低圧洗浄ノズルに対し低圧水を供給する低圧水ポンプと、
上記高圧洗浄ノズルおよび低圧洗浄ノズルを油圧により所定位置まで移動させる油圧機構に対し圧油を供給する油圧ポンプと
がそれぞれ動力伝達可能に連結されていることを特徴とする清掃車両のポンプ駆動装置。 - 上記請求項2に記載の清掃車両のポンプ駆動装置において、
油圧ポンプは、独立エンジンからの動力を断接するクラッチ機構を備えていることを特徴とする清掃車両のポンプ駆動装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002168524A JP2004011332A (ja) | 2002-06-10 | 2002-06-10 | 清掃車両のポンプ駆動装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002168524A JP2004011332A (ja) | 2002-06-10 | 2002-06-10 | 清掃車両のポンプ駆動装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2004011332A true JP2004011332A (ja) | 2004-01-15 |
Family
ID=30435409
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2002168524A Pending JP2004011332A (ja) | 2002-06-10 | 2002-06-10 | 清掃車両のポンプ駆動装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2004011332A (ja) |
Cited By (8)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US7282046B2 (en) | 2004-01-22 | 2007-10-16 | Peter M. Adams, Doug P. Adams, and John Sullivan, Collectively as the Stockholder Representative Committee | Glaucoma treatment method |
KR101278952B1 (ko) | 2011-06-16 | 2013-06-26 | 조동호 | 그물세척장치에 세척수를 공급하는 세척수공급장치 |
KR101295253B1 (ko) | 2012-04-27 | 2013-08-12 | (주)금강차체 | 살수차량의 펌프 보호 시스템 |
CN105421273A (zh) * | 2015-12-25 | 2016-03-23 | 济南轨道交通装备有限责任公司 | 地铁隧道清洗车 |
CN106515440A (zh) * | 2016-12-27 | 2017-03-22 | 河南森源重工有限公司 | 一种纯电动洗扫车的动力输出装置 |
CN106627128A (zh) * | 2017-02-28 | 2017-05-10 | 徐州徐工环境技术有限公司 | 洗扫车副发动机动力***和洗扫车 |
CN111794165A (zh) * | 2020-06-01 | 2020-10-20 | 一汽解放汽车有限公司 | 一种新型防误喷洒水车 |
RU2820272C1 (ru) * | 2023-09-22 | 2024-06-03 | Акционерное Общество "Ряжский Авторемонтный Завод" | Моечное навесное оборудование |
-
2002
- 2002-06-10 JP JP2002168524A patent/JP2004011332A/ja active Pending
Cited By (8)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US7282046B2 (en) | 2004-01-22 | 2007-10-16 | Peter M. Adams, Doug P. Adams, and John Sullivan, Collectively as the Stockholder Representative Committee | Glaucoma treatment method |
KR101278952B1 (ko) | 2011-06-16 | 2013-06-26 | 조동호 | 그물세척장치에 세척수를 공급하는 세척수공급장치 |
KR101295253B1 (ko) | 2012-04-27 | 2013-08-12 | (주)금강차체 | 살수차량의 펌프 보호 시스템 |
CN105421273A (zh) * | 2015-12-25 | 2016-03-23 | 济南轨道交通装备有限责任公司 | 地铁隧道清洗车 |
CN106515440A (zh) * | 2016-12-27 | 2017-03-22 | 河南森源重工有限公司 | 一种纯电动洗扫车的动力输出装置 |
CN106627128A (zh) * | 2017-02-28 | 2017-05-10 | 徐州徐工环境技术有限公司 | 洗扫车副发动机动力***和洗扫车 |
CN111794165A (zh) * | 2020-06-01 | 2020-10-20 | 一汽解放汽车有限公司 | 一种新型防误喷洒水车 |
RU2820272C1 (ru) * | 2023-09-22 | 2024-06-03 | Акционерное Общество "Ряжский Авторемонтный Завод" | Моечное навесное оборудование |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US8037963B2 (en) | Hybrid working vehicle | |
CN110608030A (zh) | 一种变频一体机的电驱压裂半挂车 | |
CN102686805B (zh) | 电动式工程机械 | |
JP2001270310A (ja) | 軌道走行車の駆動機構 | |
KR100537369B1 (ko) | 전기를 이용한 실내작업용 포크레인 | |
JP2013234564A (ja) | 電気駆動装置を有する振動圧縮ローラ | |
JP2004011332A (ja) | 清掃車両のポンプ駆動装置 | |
WO2011153867A1 (zh) | 混合动力电动清洗车 | |
JP2011163072A (ja) | コンクリートポンプ車両 | |
JPH11217194A (ja) | 空中作業台用プラットフォーム | |
JP2004027489A (ja) | 清掃車両のポンプ焼き付き防止装置 | |
JP3889319B2 (ja) | 清掃車両における制御装置 | |
CN201375916Y (zh) | 双动力***移动破碎站 | |
JP2013213382A (ja) | 高圧水作業用ポンプ車 | |
JP3939599B2 (ja) | 清掃車両の清掃制御装置 | |
JP4118611B2 (ja) | 清掃車両のクラッチ付き独立エンジンの制御装置 | |
JP4999646B2 (ja) | 高圧洗浄車 | |
WO2021081797A1 (zh) | 一种变频一体机的电驱压裂半挂车 | |
CN218085058U (zh) | 清洗车 | |
KR101075562B1 (ko) | 특장차의 작업장치 구동용 전기동력공급장치 | |
JP2004011395A (ja) | 清掃車両の流体噴射機構 | |
JP2011144595A (ja) | 建設機械 | |
JP2010078053A (ja) | ベルト駆動装置及びそれを備えた作業車両 | |
JP2004011586A (ja) | 駆動機構の制御装置 | |
JP5176435B2 (ja) | 洗車機 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20050506 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20080422 |
|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20080826 |