JP2004009350A - 筆記具 - Google Patents

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奥村 茂
Norifumi Iida
飯田 仙史
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川北 美裕
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Abstract

【課題】従来とは異なる態様で、商品の製造者、商品名(商標名)、バーコード、注意書き、宣伝などの表示部を有する筆記具を提供すること。
【解決手段】透明又は半透明のインク用液体16と、このインク用液体16に着色するための着色剤の主体と、が分離して収納され、前記インク用液体16が筆記先端10へ誘導される途中で、前記着色剤がインク用液体16に添加されるように形成され、前記インク用液体16は、少なくとも一部が透明又は半透明に形成されたインク収容管1に収容されるとともに、文字、図形等を表示した内方表示部18を、インク収容管内部に向かって設けたことを特徴とする筆記具。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、着色剤がインク用液体に添加されることにより、筆記先端では所定の色彩を呈するインクで筆記できるようにしてある筆記具であって、該インク収容管に文字、図形等を表示した表示部を備えた筆記具に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来から、筆記具には、種々のものが提供されている。これらの筆記具には、通常商品の製造者、商品名(商標名)、バーコード、注意書き、宣伝等が表示されている。
従来の筆記具に付されるこれらの表示は、インク収容管内部に有色のインクが収容されている関係上、ユーザーが外部から視認できるように、インク収容管の外表面に形成されていることが通常であった。
一方、近年、従来とは異なった商品、従来と差別化された商品や従来と異なった広告宣伝の方法が望まれていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
そこで、本発明は従来とは異なる態様で、商品の製造者、商品名(商標名)、バーコード、注意書き、宣伝などの表示部を有する筆記具を提供することを課題とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本発明の筆記具においては以下の手段を提供する。
まず、透明又は半透明のインク用液体と、このインク用液体に着色するための着色剤の主体と、が分離して収納され、前記インク用液体が筆記先端へ誘導される途中で、前記着色剤がインク用液体に添加されるように形成した。そして前記インク用液体は、少なくとも一部が透明又は半透明に形成されたインク収容管に収容されるとともに、文字、図形等を表示した内方表示部を、インク収容管内部に向かって設けた。
【0005】
ここで、「インク用液体」とは、従来のインクのビヒクルに相当するものであり、従来のインクから染料又は顔料を除いた部分を主体とするものをいう。
また、「着色剤」とは、従来のインクの染料又は顔料に相当するものであり、従来のインクからビヒクルを除いた部分を主体とするものをいう。即ち、「インク用液体」に「着色剤」が添加されることにより、従来のインクとほぼ同様のインクが調整されることとなるのである。
「インク用液体」については、例えば、従来のインクのビヒクルをそのまま用いることができる。これにより、無色透明又は半透明のインク用液体を調整することができる。また、例えば、従来のインクのビヒクルに所定の成分を加えることによって、あるいは従来のインクのビヒクルから所定の成分を取り除くことによって、無色透明又は半透明のインク用液体を調整することもできる。また、例えば、従来のインクのビヒクルに、少量の染料又は顔料を溶解又は分散させることによって、有色透明又は有色半透明のインク用液体を調整することもできる。
【0006】
これにより、例えば、着色剤と同系であって薄い色彩のインク用液体を調整することができる。また、例えば、着色剤とは異なる色彩であって薄い色彩のインク用液体を調整することもできる。なお、インク用液体をどのように調整するかは、見た感じをどのようにしたいかということなどに依存するものである。
また、インク収容管の少なくとも一部も透明又は半透明に形成した。このインク収容管は無色であってもよいし、有色であってもよい。また、インク収容管全体を透明又は半透明にする必要は必ずしもなく、不透明のインク収容管に窓部等を設けることで透明又は半透明の箇所を設けてもよい。
【0007】
インク用液体及びインク収容管の少なくとも一部を透明又は半透明に形成したため、外部からインク収容管を通して、インク収容管の内部を認識することができる。尚、インク収容管に透明又は半透明の箇所を形成する位置は、内方表示部を設けた箇所の対向位置に設けることが望ましい。より具体的には、内方表示部とインク収容管の透明又は半透明の箇所とが、インク収容管の中心軸対象の位置にあることが望ましい。このような場合には、透明又は半透明の箇所より、内方表示部が十分に認識可能となるからである。
内方表示部とは、インク収容管内部側に形成された表示部分をいう。この表示部分に文字、図形若しくは色彩、又はこれらの組み合わせを表示する。
内方表示部を形成する位置としては、例えば、インク収容管の外表面や内表面などが考えられる。また、表面に直接形成せずに、内方表示部を形成した部材をインク収容管内表面に沿って内蔵させることもできる。
【0008】
内方表示部の形成方法としては、プレートを貼る、転写フィルムを貼る、塗装を行う、パッド印刷やシルク印刷等の印刷を行う等の方法が挙げられる。また、インク収容管の内壁に沿ったプレートをインク収容管内に挿入する方法も考えられる。また、インク収容管の外壁にプレートを貼ることで内方表示部を形成することもできる。更に後述する実施形態でも説明をするが、インク収容管の外部に、外筒などがある場合は、この外筒とインク収容管との間に、紙、フィルム等を挿入することで内方表示部を形成することができる。
このような構成にすることで、インク収容管内部に向かって文字、図形等を表示した内方表示部を、インク用液体及びインク収容管を間に挟んで視認可能できるようになり、外観上従来とは異なった商品名等の文字、図形等の表示を行うことができるようになる。更に、文字等の表示である内方表示部はインク収容管の内部に向かって形成されているため、外力が作用することによる擦過や、汚れの付着を防止することができる。
【0009】
インク用液体としてのビヒクルは、例えば、水、水溶性有機溶剤、潤滑剤、防腐剤、防錆剤、pH調整剤、乾燥防止剤、増粘剤、又はエマルジョンなどを適宜配合することによって調整することができる。
「着色剤」については、例えば、従来のインクの染料又は顔料をそのまま用いることができる。これにより、固形状又は高濃度の液状の着色剤を調整することができる。また、例えば、従来のインクのビヒクルに、極めて多量の染料又は顔料を溶解又は分散させることによって、高濃度の液状の着色剤を調整することもできる。また、例えば、従来のインクのビヒクル中の所定の成分に、極めて多量の染料又は顔料を溶解又は分散させることによって、高濃度の液状の着色剤を調整することもできる。なお、着色剤をどのように調整するかは、着色剤のインク用液体への添加形態などに依存するものである。
【0010】
また、着色剤としての染料には、例えば、直接染料、酸性染料、塩基性
染料、蛍光染料、又は食用染料などを用いることができる。また、着色剤としての顔料には、例えば、無機系顔料、有機系顔料、無機系蛍光顔料、又は有機系蛍光顔料などを用いることができる。また、「着色剤の主体」とは、着色剤の全部、あるいは着色剤の大部分のいずれをも含む概念である。
また、「筆記先端」とは、例えば、筆記具が万年筆である場合には、ペン先をいい、また、筆記具がボールペンである場合には、ボールペンチップをいい、また、筆記具がフェルトペンである場合には、フェルトからなる筆記用尖端をいい、また、筆記具がサインペン(マーカーペン)である場合には、繊維束体からなる筆記用尖端をいい、また、筆記具がニードルペンである場合には、細い管状の筆記用尖端をいう。なお、筆記具は、これらに限定されるものではないので、筆記先端も、これらに限定されるものではない。
【0011】
また、「インク用液体と着色剤の主体とが分離して収納され」とは、筆記具の内部に、インク用液体と着色剤の主体とが分けられて別々に収納されることを意味する。
また、「インク用液体が筆記先端へ誘導される途中で着色剤がインク用液体に添加される」とは、インク用液体が筆記先端に至るまでの過程において、インク用液体が、固形状の着色剤が収納されている部分を通過することにより、固形状の着色剤が少しずつ溶解しながら添加されること、あるいはインク用液体が筆記先端に至るまでの過程において、インク用液体が、液状の着色剤が収納されている部分を通過することにより、液状の着色剤が少しずつ混ざりながら添加されること、あるいはインク用液体が筆記先端に至るまでの過程において、液状の着色剤が直接インク用液体に添加されることなどを意味する。
【0012】
前記内方表示部の裏側には、反インク収容管側に向かって文字、図形等を形成した外方表示部を形成することもできる。
外方表示部とは、インク収容管内部側とは反対方向に形成された表示部分をいう。即ち、外方表示部は内方表示部の反対側に形成される。
従来の外方にのみ設けられた表示に加え、内方表示部も形成されているため、外観上従来とは異なった商品名等の文字、図形等の表示を行うことができるようになる。
さらに、前記内方表示部と外方表示部には、同一の文字、図形等を形成することもできる。
この場合も、従来の外方にのみ設けられた表示に加え、内方表示部も形成されているため、外観上従来とは異なった商品名等の文字、図形等の表示を行うことができるようになる。その上、表示が同一であるためこの表示をより強調可能となる。
【0013】
さらに、前記インク収容管は、中空円筒とすることもできる。また、インク収容管に、内方表示部を拡大するレンズ部を形成することもできる。
インク収容管を中空円筒とすることで、内部に収容されたインク用液体と相まって、内方表示部が拡大表示される効果を有する。
更に、インク収容管にレンズ部を設けることで、インク収容管及びインク用液体を透視し内方表示部を視認すると内方表示部が拡大表示されるため、外観が従来とは全く異なった表示部を有する筆記具を提供することができる。
レンズ部は、インク収容管の肉厚を変化させることで形成することができる。また、別部品をインク収容管に設けることでも形成することができる。別部品による形成の方法としては、インク収容管の外周面にレンズを設けたり、インク収容管内部のインク用液体内部にレンズを設ける方法がある。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る筆記具の実施の形態を図1乃至図7を用いて説明する。尚、本明細書において、前方とはボールペンチップなどの筆記先端方向をいい、後方とは反筆記先端方向をいう。
まず、第1の実施形態を図1から図3を用いて説明する。図1は、本発明の筆記具全体を示す縦断面図及び一部詳細縦断面図である。図2は、図1の前方を拡大して示した一部拡大縦断面図である。図3は、図1のA−A線における断面図である。
【0015】
本発明の筆記具は、中空円筒状のインク収容管1を備え、このインク収容管1の後方側の内部には、インク用液体16を収納するための液体収容部1aが設けられ、また、前方側の内部には、液体収容部1aの圧力変化によるインク用液体16の筆記先端部や空気孔4からの漏れ出しを防止するためのコレクター5が圧入固定されている。
【0016】
また、前記インク収容管1は、例えば、ポリプロピレン(PP)などの合成樹脂を材料として、全体が透明又は半透明に形成され、これにより、インク収容管1の外部からその内部を視認できるようにしてある。
なお、インク収容管1は、円筒状に形成される場合に限られず、例えば、その外周を多角形状に形成してもよい。
また、インク収容管1は、ポリプロピレン(PP)を材料として形成される場合に限られず、例えば、ポリ塩化ビニル(PVC)、ポリビニルブチラール(PVB)、ポリビニルアルコール(PVA)、ポリ塩化ビニリデン(PVDC)、ポリ酢酸ビニル(PVAC)、ポリビニルホルマール(PVF)、ポリ2塩化ビニルなどのビニル系、ポリスチレン(PS)、スチレン・アクリロニトリル共重合体(AS)、ABSなどのポリスチレン系、エチレン・酢酸ビニル共重合体(EVA)などのポリエチレン系、ポリメチルメタクリレート(PMMA)、変性アクリルなどのアクリル系、3ふっ化塩化エチレン(PCTFE)、4ふっ化エチレン(PTFE)、4ふっ化エチレン・6ふっ化プロピレン(FEP)、ふっ化ビニリデン(PVDF)などのふっ素樹脂、ポリアセタール(PA)、ポリカーボネート(PC)、フエノキシ、ポリエステル(PETP)、ポリウレタン(PU)、フェノール・ホルムアルデヒド樹脂(PF)、尿素樹脂(UF)、メラニン・ホルムアルデヒド樹脂(MF)、エポキシ樹脂(EP)、フラン樹脂(FF)、キシレン樹脂(XF)、シリコーン樹脂、ナイロンなどを材料として形成してもよい。
【0017】
また、透明又は半透明であるインク収容管1は有色透明でもいいし無色透明でもよく、また、半透明である場合は有色の半透明でもいいし無色の半透明であってもよい。
また、インク収容管1は、全体が透明に形成される場合に限られず、例えば、その一部に透明な窓を設けることにより、その内部を視認できるようにしてもよい。
また、インク収容管1は、その把持部となる位置の外周に弾性体グリップが設けられてもよい。
また、インク収容管1の表面に、文字や図形や模様などを付してもよい。
【0018】
また、コレタター5の外周には、液体収容部1a側の後端から筆記先端部側へ向けて形成されている液体誘導溝7と、筆記先端部側の前端から液体収容部1a側へ向けて形成されている空気置換溝8と、液体誘導溝7及び空気置換溝8の双方と交わるように形成されている多数の液体保留溝6とが設けられ、これらにより、液体収容部1a内の圧力変化を調整するようにしている。
また、コレクター5の中心には、その後端部から筆記先端側の前端部まで貫通する孔部5aが設けられている。この孔部5aは、円筒状に形成される場合に限られず、例えば、その内周面を多角形状に形成してもよい。また、例えば、孔部5aの内周面に、液体収容部1a側の後端から筆記先端部側の前端まで連続する多数の溝を設けてもよい。
【0019】
また、その孔部5aの軸方向略中央に孔部5aを適宜縮径した状態の規制部9が設けられると共に、孔部5aの規制部9の後方側に着色剤拡散規制体である着色剤吸着芯14が挿入され、その着色剤吸着芯14を固定する状態でコレクターの孔部5aの後端にコレクター用芯15が固定されている。なお、コレクター用芯15は、着色剤吸着芯14を固定する役目と共にインク用液体16を着色剤吸着芯14に誘導し、且つ着色剤吸着芯14に吸着されなかった着色剤が液体収容部1aのインク用液体16及びコレクター5の液体保留溝6内に混入するのを防ぐ更なる安全装置となる。
また、孔部5aの規制部9の前方側には、液体収容部1aから着色剤吸着芯14を経由して筆記先端部側へインク用液体16を誘導するための着色剤に相当する着色剤添加芯13が挿入されている。
【0020】
また、着色剤添加芯13に着色剤を含浸させることにより、着色剤をインク用液体16とは分離して収納するようにしている。更には、これらにより、インク用液体16が筆記先端部側へ誘導される途中で、着色剤がインク用液体16に添加されるようにしている。
前記着色剤添加芯13は、繊維束体によって、円柱棒状に形成されている。
また、着色剤添加芯13としての繊維束体には、インク用液体16を誘導するための適正な気孔率が設けられている。
また、着色剤添加芯13は、繊維束体によって形成される場合に限られず、例えば、多孔質体によって形成してもよい。
【0021】
また、着色剤添加芯13は、ポリアセタール,ポリプロピレンあるいはポリエステルなどの合成樹脂によって形成してもよい。この場合、芯の外周面に、一方の端部から他方の端部まで連続する多数の毛細管溝やスリットや凹状部を設けたり、あるいは芯の内部に、一方の端部から他方の端部まで貫通する多数の毛細管溝や毛細管孔や凹状部が設けられる。
【0022】
一方、筆記具を筆記せずに放置している状態が長く続くと着色剤がインク用液体に拡散し、内方表示部が見えにくくなる可能性或いは見えなくなる可能性がある。
そこで、着色剤のインク用液体への拡散を防止、減少或いは遅らせる着色剤拡散規制体である着色剤吸着芯14を上述の通り設けてある。着色剤吸着芯14は、着色剤を拡散途中で捕獲・吸着させる目的で、活性炭を主材とした粉末状や繊維状のものを多孔質状で円柱棒状体に形成してなるものであって、インク用液体16と着色剤添加芯13との間に配設され、着色剤吸着芯14の前端と着色剤添加芯13の後端が略接触するように設けられることによって、インク用液体16を液体収容部1aから着色剤添加芯13へ誘導可能とすると共に、拡散された着色剤を吸着し、着色剤が液体収容部1a側へ移動するのを規制して、従来の筆記具とは見た感じがまったく異なる状態を長く維持可能とする。例えば、インク用液体16が無色透明または、インク用液体16に微着色した場合、薄い色の状態を長く維持することが可能である。
【0023】
尚、着色剤拡散規制体としては、上述の着色剤吸着芯14以外も使用することができる。以下、詳述する。
着色剤拡散規制体には、例えば半透膜がある。半透膜は、直径が10〜1000オングストローム程度の孔を多数有するものであるところ、インク用液体16を構成する成分の大部分は、この孔を通過することができるが、着色剤を構成する染料又は顔料は、この孔を通過することができないために、インク用液体16の着色剤方向への移動は妨げられないが、着色剤のインク用液体16方向への移動は規制されるのである。
また、半透膜としては、例えば、セロハン、ポリビニルアルコール膜、膀胱膜、コロジオン膜、細胞膜、又は酢酸セルロース膜などを用いることができる。なお、着色剤拡散規制体は、半透膜によって形成される場合に限られず、例えば、弁によって形成してもよく、また、中空糸膜、メンブランフィルター、液体クロマトグラフィー用カラム(イオン交換樹脂)、又は透湿性防水素材(例えば、米国のW.L.ゴア・アンド・アソシエーツ社によって開発されたゴアテックス(商品名))などによって形成してもよい。
【0024】
更に、前記着色剤拡散規制体として表面が多孔質物体である物質を使用することもでき、着色剤を吸着する目的を有する。尚、少なくとも表面が多孔質物体である物質の設置個所は、インク用液体16の中に直接入れる場合、及び少なくとも表面が多孔質である物質をカプセルのように他の物質で包み込みそれをインク用液体16の中に入れる場合や、インク収容管1内に設置箇所を設け、少なくとも表面が多孔質である物体を固定させる場合等があり、必ずしも着色剤とインク用液体16との間に設ける必要はない。
また、着色剤とインク用液体16の間に設置する場合は、インク用液体16が着色剤方向へ向けて移動することを妨げないものの、着色剤がインク用液体16方向へ向けて移動するのを吸着作用により規制、防止するものである。
【0025】
少なくとも表面が多孔質である物体とは、例えば、活性炭と呼ばれる炭素質材料である木材、石炭、ヤシ殻、サラン、ポリ塩化ビニリデンなどの合成樹脂を賦活したものやポリアクリロニトリル繊維、セルロース及びコールタールピッチを賦活した繊維状活性炭、その他、骨炭やゼオライト、シリカゲル、アルミナや高分子物質などが使用できる。これら少なくとも表面が多孔質である物質は、その物質の大きな表面積により、着色剤を吸着する能力をもち、従来石油の精製における脱色、脱臭や精糖における糖液の脱色などの分野で広く用いられているものである。
また、着色剤拡散規制体として、毛細管力のある物質を使用することもできる。毛細管力のある物質としては、例えば、繊維を束ねて加工したものや、樹脂成形体の内部に毛細管力を持たせたもの、樹脂成形体外側に毛細管力を持たせたものなどを用いることができる。
尚、上記着色剤拡散規制体は、それぞれ単独で使用することもできるが、組み合わせて使用することも可能である。
【0026】
上述したように、コレクターの孔部5aの軸方向略中央には、孔部5aを適宜縮径した状態の規制部9が設けられている。この規制部9は、孔部5aの内壁に一体に、前面にテーパー面を有して形成され、このテーパー面に密接するように着色剤添加芯13の後端もテーパー面で形成されて、着色剤添加芯13のテーパー面の後端が着色剤吸着芯14の前端に接触している。
着色剤添加芯13と着色剤吸着芯14の接触部をこのように設けることによって、液体収容部1aから着色剤添加芯13へインク用液体16を適正量で誘導することが可能となり、且つ着色剤が液体収容部1a側へ移動するのが抑制されるので、一層着色剤が液体収容部1a側へ移動するが防止される。なお、前記規制部9の形状は実施例の形状に限定されず、設計都合により形状が選定可能である。
【0027】
また、筆記具の前方に於いて、前端に口先部2が圧入固定された継ぎ手3がインク収容管1の前端に圧入固定され、口先部2の前端に筆記先端部としてのボールペンチップ10が固定されると共に、口先部2の後方に延設された軸部がコレタター5の前端に形成された軸部の内孔に固定されている。また、口先部2と継ぎ手3との接合部に外気と接続する空気孔4が形成され、その通気孔4からコレクター5に設けられた空気置換溝8に連通する通気路が形成されている。
また、ボールペンチップ10は、その前端に先端ボール11を回転自在に保持し、また、ボールペンチップ10の内部には、インク誘導芯12の前端部が挿入され、これにより、着色剤添加芯13を通過したインクが筆記先端部へ誘導されるようになっている。
【0028】
なお、筆記先端部は、ボールペンチップ10によって形成される場合に限られず、例えば、万年筆のペン先によって形成してもよく、また、フェルトからなる筆記用尖端によって形成してもよく,また、繊維束体からなる筆記用尖端によって形成してもよく、また、ニードルペンに用いられる細い管状の筆記用尖端によって形成してもよい。
【0029】
インク用液体16については、例えば、従来のインクのビヒクルをそのまま用いることによって、無色透明又は半透明のインク用液体16を調整することができる。
また、例えば、従来のインクのビヒクルに所定の成分を加えることによって、あるいは従来のインクのビヒクルから所定の成分を取り除くことによって、無色透明又は半透明のインク用液体16を調整することもできる。
また、例えば、従来のインクのビヒクルに、少量の染料又は顔料を溶解又は分散させることによって、有色透明又は有色半透明のインク用液体16を調整することもできる。これにより、例えば、着色剤と同系であって薄い色彩のインク用液体16を調整することができる。また、例えば、着色剤とは異なる色彩であって薄い色彩のインク用液体16を調整することもできる。
具体的には、このインク用液体16は、例えば、水、水溶性有機溶剤、潤滑剤、防腐剤、防錆剤、PH調整剤、乾燥防止剤、増粘剤、又はエマルジョンなどを適宜配合することによって調整することができる。更に、これらに染料または顔料のごく少量を溶解または分散させてもよい。
そして、このインク用液体16は、インク収容管1の内部の後方側に設けた液体収容部1aに充填される。
【0030】
また着色剤は、従来のインクの染料又は顔料に相当するものであり、従来のインクからビヒクルを除いた部分を主体とするものである。
例えば、従来のインクの染料又は顔料をそのまま用いることによって、固形状又は高濃度の液状の着色剤を調整することができる。
また、例えば、従来のインクのビヒクルに、極めて多量の染料又は顔料を溶解又は分散させることによって、高濃度の液状の着色剤を調整することもできる。また、例えば、従来のインクのビヒクル中の所定の成分に、極めて多量の染料又は顔料を溶解又は分散させることによって、高濃度の液状の着色剤を調整することもできる。
【0031】
そして、実施形態1では、この液状に調整された着色剤を、着色剤添加芯13に含浸後乾燥されて、インク用液体16とは分離して収納させている。
なお、着色剤の筆記具内部への収納は、着色剤添加芯13に含浸させる場合に限られるものではない。例えば、コレクター5の中心に設けた孔部5aに、固形状又は液状に調整した着色剤を充填してもよい。また、例えば、孔部5aの内周面に、液状に調整した着色剤を塗布して固化させてもよい。また、例えば、インク用液体16を筆記先端へ誘導する液体誘導芯の外周面に、液状に調整した着色剤を塗布して同化させてもよい。また、例えば、固形状に調整した着色剤を液体誘導芯の内部に埋め込んでもよい。更には、液体収容部1a以外の場所に、液状に調整した着色剤を保有すると共に、この着色剤がインク用液体16の流れに従ってインク用液体16に徐々に添加されるようにしてもよい。
【0032】
このように、本実施形態に係る筆記具は、インク用液体16と着色剤とを分離して収納すると共に、インク用液体16が筆記先端部へ誘導される途中で、着色剤がインク用液体16に添加されるように形成することにより、筆記先端部では所定の色彩を呈するインクで筆記できるものの、見た感じが従来の筆記具とはまつたく異なるようにしてある。
更に、インク収容管1の外周面の一部には、シール17が添付されている。このシール17とインク収容管1の間には、透明の粘着剤が塗布されており、シール17がインク収容管1に添付されている。更に、シール17のうちインク収容管内部側Xに、文字、図形等を形成した内方表示部18が形成されており、反インク収容管側Yに、文字、図形等を形成した外方表示部19が形成されている。この内方表示部18と外方表示部19を同一とすることもできる。
【0033】
図3にも示したように、内方表示部18はインク収容管内部側Xに形成されており、即ち、液体収容部1a側に向かって形成されている。このため、インク収容管1及びインク用液体16を通して内方表示部18を視認することが可能となる。
【0034】
次に図4について説明する。図4は、本発明の第2実施形態を示しており、インク収容管の横断面図である。基本的な態様は図1と同様であるため、異なる点のみ説明する。
第2の実施形態では、シール17をインク収容管の内壁面(内周面)に添付することで、内方表示部18及び外方表示部19を形成したものである。外方表示部19は、インク収容管1を通して視認可能である。内方表示部18は、液体収容部1aに収容されたインク用液体16及びインク収容管1を通して視認可能となっている。このような形態にすることで、内方表示部18及び外方表示部19をインク収容管1で覆うことができ、シールが剥がれたり、表示部が傷んだりすることが防止される。
【0035】
図5は、本発明の第3実施形態を示しており、インク収容管の横断面図である。基本的な態様は図1と同様であるため、異なる点のみ説明する。
インク収容管1の内部である液体収容部1aには、プレートが湾曲した浅い深さのU字状部材20が設けられている。このU字状部材20の凸部側には、文字、図形等が形成された外方表示部19が設けられ、凹部側には、文字、図形等が形成された内方表示部18が設けられている。外方表示部19は、インク収容管1を通して視認可能である。内方表示部18は、液体収容部1aに収容されたインク用液体16及びインク収容管1を通して視認可能となっている。
【0036】
このU字状部材20は、固定してもよいし、固定しないでもよい。固定する場合は、例えば、固定箇所としてインク収容管1の内壁、コレクタ−5がある。また、別部品を設けて固定してもよい。固定しない場合は、U字状部材20の比重をインク用液体16の比重よりも大きくすることが望ましい。筆記具を水平に保ったときに、U字状部材20が沈降し、上方から内方表示部18を明確に認識し得るからである。尚、本実施形態では、形状がU字状であるがこれに限定されず、平らなプレートなどであってもよい。
【0037】
図6は、本発明の第4実施形態を示しており、インク収容管の横断面図である。基本的な態様は図1の実施態様1と同様であるため、異なる点のみ説明する。本実施態様では、インク収容管1の一部を肉厚とすることで、レンズ部21を形成してある。該レンズ部21は、インク収容管1の外周面を円弧状とし、円弧状の内周面の一部を平面部22とすることで形成してある。この結果、内方表示部18をレンズ部22を通して見ることになるため、内方表示部18は拡大されて表示されるようになる。この内方表示部18を、広告宣伝機能を有するものにすれば広告宣伝を効果的に行うことができる。
このレンズ部21は本実施形態に限定されるものではなく、内方表示部18を拡大視できる機能を有していれば、本発明の範囲に含まれる。
【0038】
次に、本発明の第5の実施形態を図7を用いて説明する。図7は縦断面図及び一部詳細縦断面図を示している。
インク収容管1の前方には、継手26を介してボールペンチップ10が設けられており、継手26の後方には、順に着色剤である着色剤添加芯13、着色剤拡散規制体である着色剤吸着芯14が設けられている。更に、その後方にインク用液体16、更に後方にインク用液体16の逆流を防止するフォロアー24が設けられている。フォロアー24内には、フォロアー棒23が設けられている。更に、インク収容管1の後端は開放されている。外筒25内は外気と連通しているため、インク収容管1の後方付近は大気圧となっている。尚、連通方法としては、図示はしないが、例えば、外筒25に孔を開けることにより行うことができる。インク収容管1は透明の外筒25内に収容され、外筒25の先端に口金27を取り付けることで、固定されている。
【0039】
本実施態様においては、外筒25とインク収容管1との間に形成された隙間に、フィルム28を挿入してある。このフィルム28は接着剤等を用いて固定されてはおらず、単に挿入されているだけである。このため、塗装、接着などの工程を省略することができる。尚、該フィルム28を外筒25の内壁や、インク収容管1の外壁に固定することもできる。該フィルム28の内表面には内方表示部18を、外表面には外方表示部19が形成されている。
上述の実施形態1と同様に紙面などの被筆記面に塗布されるインクは、インク用液体16が着色剤である着色剤添加芯13に移動することで形成される。また、着色剤拡散規制体である着色剤吸着芯14により、着色剤のインク用液体への拡散を遅らせたり、防止したりする。
【0040】
【発明の効果】
本発明により、従来とは異なる態様で、商品の製造者、商品名(商標名)、バーコード、注意書き、宣伝などの表示部を有する筆記具を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態を示す縦断面図及び一部詳細縦断面図である。
【図2】図1の一部拡大縦断面図である。
【図3】図1のA−A線における断面図である。
【図4】本発明の第2実施形態を示しており、インク収容管の横断面図である。
【図5】本発明の第3実施形態を示しており、インク収容管の横断面図である。
【図6】本発明の第4実施形態を示しており、インク収容管の横断面図である。
【図7】本発明の第5の実施形態を示す縦断面図及び一部詳細縦断面図である。
【符号の説明】
1    インク収容管
1a   液体収容部
2    口先部
3    継ぎ手
4    空気孔
5    コレクター
5a   孔部
6    液体保留溝
7    液体誘導溝
8    空気置換溝
9    コレクター規制部
10   筆記先端であるボールペンチップ
11   先端ボール
12   インク誘導芯
13   着色剤である着色剤添加芯
14   着色剤拡散規制体である着色剤吸着芯
15   コレクター用芯
16   インク用液体
17   シール
18   文字、図形等が施された内方表示部
19     文字、図形等が施された外方表示部
20   U字状部材
21   レンズ部
22   平面部
23   フォロアー棒
24   フォロアー
25   外筒
26   継手
27   口金
28   フィルム
X   インク収容管内部側
Y   反インク収容管側

Claims (5)

  1. 透明又は半透明のインク用液体と、
    このインク用液体に着色するための着色剤の主体と、
    が分離して収納され、前記インク用液体が筆記先端へ誘導される途中で、前記着色剤がインク用液体に添加されるように形成され、
    前記インク用液体は、少なくとも一部が透明又は半透明に形成されたインク収容管に収容されるとともに、
    文字、図形等を表示した内方表示部を、インク収容管内部に向かって設けたことを特徴とする筆記具。
  2. 前記内方表示部の裏側に、反インク収容管側に向かって文字、図形等を形成した外方表示部を形成したことを特徴とする請求項1記載の筆記具。
  3. 前記内方表示部と外方表示部には、同一の文字、図形等が形成されたことを特徴とする請求項2記載の筆記具。
  4. 前記インク収容管は、中空円筒であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかの項に記載の筆記具。
  5. 前記インク収容管に、内方表示部を拡大するレンズ部を設けたことを特徴とする請求項1乃至4のいずれかの項に記載の筆記具。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2010030050A (ja) * 2008-07-25 2010-02-12 Pentel Corp 筆記具

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