JP2004009083A - 板幅制御方法、冷延金属板製造方法、及び、冷間圧延装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】圧延速度に応じた被圧延板の板クラウン比率変化及び板幅変化の関係に基づき、該当する圧延速度における板幅変化を一定に維持する板クラウン比率変化を算出する。この算出した板クラウン比率変化に合致するようにスタンドのワークロールのロールギャップをワークロールベント力の修正量を制御することで調節する。このように調節したワークロールで被圧延板を圧延することにより、圧延後の板幅の変動を抑制する。
【選択図】 図3
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、被圧延板の板幅に関係する制御を行うものであり、特に、圧延速度に応じて所要の制御を行うことで、圧延された被圧延板の板幅の変動を抑制する板幅制御方法、冷延金属板製造方法、及び、冷間圧延装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
近時、鋼板に要求される品質精度、生産性及び歩留まり等の向上に対応するため板厚精度及び平坦形状等に係る各種制御方式が冷間圧延に適用されており、これら各種制御の中で、板幅変化に対する制御は歩留まりと密接に関連することから特に重要視されている。圧延による板幅の変化は圧延条件の変化に影響を受けることが判明しており、例えば、コイルを溶接しながら連続圧延する場合、コイル先端部及び後端部を低速で圧延し、コイルの板長さ方向の中間部を生産性向上のため高速で圧延するため、低速時と高速時で圧延条件が変わり圧延後の板長さ方向において板幅の変動が生じる。
【0003】
冷間圧延の板幅制御方法に関しては、特開平10−296312号において、タンデム圧延機の各スタンドのワークロールの撓み形状を制御することで板幅を目標値に調節する制御方法が開示されている。この制御方法は、圧延前後の板クラウン比率の変化及び板幅変化の関係が比例関係にあると云う前提に基づき、圧延速度の変化に伴う圧延荷重の変動に対して板クラウン比率の変化を一定に維持するワークロールの撓み量を算出し、この算出した撓み量に合致するようにワークロールを調節するものである。
【0004】
このようにワークロールを調節することにより、図8(a)に示す圧延後の鋼板W(被圧延板)で圧延速度の変更箇所Xの前後で板幅がT1からT2に変動していたものを、図8(b)に示す圧延後の鋼板Wのように、圧延速度の変更箇所Xの前後でも板幅をT1に維持して、板長さ方向における板幅の変動の抑制を図っている。なお、制御の前提となる比例関係における板幅変化とは、図9(a)(b)に示すように、圧延機による圧延の前後において、圧延前の鋼板Wの板幅T10と、圧延後の鋼板Wの板幅T11との差を意味する。
【0005】
また、板クラウン比率の変化(以下、板クラウン比率変化と称す)とは、被圧延板の幅方向における板中央部と板端部との板厚の差である板クラウン量に対する板中央部の板厚の比を示す板クラウン比率において、圧延前後の差を意味する。具体的には、圧延前の板クラウン比率をCri、圧延前の被圧延板の幅方向の板中央部の板厚をH、圧延後の板クラウン比率をCro、圧延後の被圧延板の幅方向の板中央部の板厚をhとした場合、板クラウン比率変化Δγは以下の数式で求めることができる。
Δγ=Cro/h−Cri/H ・・・(1)
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本出願人は冷間圧延に係る板幅制御に関して更に鋭意研究を継続した結果、上述した従来の制御方法では圧延速度が変化した場合、板長さ方向における板幅の変動を抑制することが困難な場合があることを突き止めた。即ち、圧延速度が変化しても、板クラウン比率変化及び板幅変化は比例関係を維持するが、比例関係を示す直線の傾きが変化することを本出願人は解明し、各直線に対する板クラウン比率変化の数値によっては、圧延速度が変化した場合、板幅の変動の抑制に対応できないと云う問題に直面した。
【0007】
図10に示すように、直線L10は圧延速度がV10の場合の板クラウン比率変化及び板幅変化の比例関係を示しており、直線L10と傾きが相違する直線L11は圧延速度がV11の場合の比例関係は示している。直線L10において板クラウン比率変化がΔγ10のときの板幅変化はΔW10であるが、直線L11において板クラウン比率変化がΔγ10のときの板幅変化はΔW11である。よって、圧延速度がV10からV11に変化した場合に、従来の制御方法で板クラウン比率変化をΔγ10に維持する制御を行うと、板幅変化がΔW10からΔW11へと縮み側に変化し、圧延速度の変更前後で板幅変化を一定にできず、板長さ方向における圧延後の板幅に変動が生じる問題がある。
【0008】
なお、圧延条件によっては、圧延速度が変化した場合に板クラウン比率変化を一定に維持する制御を行うことで板幅の変動を抑制できる場合もある。例えば、直線L10と直線L11が交わる点では、圧延速度がV10からV11に変化した場合、板クラウン比率変化をΔγ11に維持する制御を行っても板幅変化がΔW12に維持され、その結果、板長さ方向における圧延後の板幅にも変動が生じない。
【0009】
このように従来の制御方法では、圧延条件により板幅変化を一定にできない場合が生じるのは、圧延速度の変化に伴いワークロールと被圧延板との間の潤滑状態における摩擦係数変化、及び、被圧延材の歪速度変化による硬度変化である変形抵抗の変動に伴う圧延荷重変化の計2点のみを考慮するに留まり、これらの変化にのみ基づいて板クラウン比率変化を抑制する方向に制御していることが挙げられる。
【0010】
しかし、実際には、摩擦係数変化により幅方向にもメタルフローが変化しており、このことも考慮する必要がある。さらに、従来の制御方法は幅方向の板厚分布の変化を示す指標として、板中央部と板端部との板厚の差である板クラウン量を用いているが、板クラウン量が変化しない場合でも幅方向の板厚分布が変化して板幅が変化することもあり、このような場合に従来の制御方法では対応できないことも要因として考えられる。
【0011】
なお、圧延速度の変化により板クラウン比率変化及び板幅変化の比例関係の状態が変化する現象は、以下の2点の圧延現象の要因に挙げられる。
【0012】
1点目は、圧延速度に応じてワークロールと被圧延板との間の潤滑状態が変化し、圧延速度が低速になるに従い摩擦係数が増大し、これにより幅方向の摩擦応力が増加して板幅が変化しにくくなることである。
【0013】
2点目は以下の内容である。即ち、低速圧延は、高速圧延に比べて摩擦係数の増大に伴い圧延荷重が増加する一方、変形抵抗が小さくなることにより圧延荷重が減少して相反する2つの現象が同時に生じるが、差し引きすると、摩擦係数の増大による影響の方が大きく、図11に示すように圧延速度が低速になるにつれて圧延荷重が増加する。このように圧延荷重を変化させる圧延速度に応じて幅方向の板厚分布を調べると、幅方向の板端部近傍の板クラウン評価位置において、板クラウン比率変化を一定に維持しても、低速圧延時は高速圧延時に比べて板クラウン評価位置から中央部側の部分での板厚が厚くなり、端部側で板厚が相対的に薄くなる。
【0014】
詳細は図12に示すように、板クラウン評価位置から中央部側で低速圧延時の板形状(図中、破線で示す)と高速圧延時の板形状(図中、実線で示す)で囲まれた面積S1と、板クラウン評価位置から端部側で各速度における板形状で囲まれた面積S2との関係がS1<S2となり、低速圧延時の板形状の端部は、高速圧延時の板端部から突出して板幅が広がり、このことが2点目の要因になる。
【0015】
本発明は、斯かる事情に鑑みてなされたものであり、圧延速度の変化により幅方向のメタルフロー変化、及び、全幅に亘る板厚分布の変化に対応して、圧延後の板幅の変動を抑制できる板幅制御方法、冷延金属板製造方法、及び、冷間圧延装置を提供することを目的とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】
第1発明に係る板幅制御方法は、被圧延板の板クラウン比率に関連してスタンドのロールギャップを調節することにより、被圧延板の板幅を制御する板幅制御方法において、前記被圧延板の圧延前後の板幅変化及び板クラウン比率変化の関係を圧延速度に応じて記憶するステップと、前記記憶された関係に基づき、前記圧延速度に応じて前記板幅変化を同一にする板クラウン比率変化を算出するステップと、前記算出した板クラウン比率変化に基づき前記ロールギャップを調節するステップとを備えることを特徴とする。
【0017】
第2発明に係る冷延金属板製造方法は、被圧延板の板クラウン比率に関連してロールギャップを調整したスタンドで、被圧延板を冷間圧延する冷延金属板製造方法において、前記被圧延板の圧延前後の板幅変化及び板クラウン比率変化の関係を圧延速度に応じて記憶するステップと、前記記憶された関係に基づき、前記圧延速度に応じて前記板幅変化を同一にする板クラウン比率変化を算出するステップと、前記算出した板クラウン比率変化に基づき前記ロールギャップを調節するステップとを備えることを特徴とする。
【0018】
第3発明に係る冷間圧延装置は、被圧延板の板クラウン比率に関連してスタンドのロールギャップを調節することにより、板幅を制御して被圧延板を冷間圧延する冷間圧延装置において、前記被圧延板の圧延前後の板幅変化及び板クラウン比率変化の関係を圧延速度に応じて記憶する記憶手段と、前記記憶手段が記憶した関係に基づき、前記圧延速度に応じて前記板幅変化を同一にする板クラウン比率変化を算出する算出手段と、該算出手段が算出した板クラウン比率変化に基づき前記ロールギャップを調節する手段とを備えることを特徴とする。
【0019】
第4発明に係る冷間圧延装置は、前記関係が、
ΔW=a(V)・Δγ+b(V) ・・・(2)
(但し、ΔWは板幅変化、Vは圧延速度、a(V)は圧延速度に応じた第1関数、Δγは板クラウン比率変化、b(V)は圧延速度に応じた第2関数)
であることを特徴とする。
【0020】
第5発明に係る冷間圧延装置は、前記第1関数a(V)が、
a(V)=c・(V−V0)2 +d (V<V0のとき)・・・(3)
a(V)=d (V≧V0のとき)・・・(4)
であり、
前記第2関数b(V)は、
b(V)=e・(V−V0)2 +f (V<V0のとき)・・・(5)
b(V)=f (V≧V0のとき)・・・(6)
(但し、V0は前記板幅変化及び板クラウン比率変化の関係に対する境界圧延速度、c、d、e、fは被圧延板の種類及び圧延寸法に応じた係数)
であることを特徴とする。
【0021】
第1発明、第2発明及び第3発明にあっては、圧延速度に応じて板クラウン比率変化に対する板幅変化との比例関係は変動すると云う前提に基づいて制御を行うことで、板幅変化を一定の範囲に維持できる。詳しくは、種々の圧延速度に応じて板幅変化を一定に維持する様々な数値の板クラウン比率変化を算出し、この算出した板クラウン比率変化に対応するようにワークロールのロールギャップを調節することで板幅変化を一定にでき、その結果、圧延後の板長さ方向における板幅の変動を抑制することができる。
【0022】
即ち、板クラウン比率の変化の基になる板クラウン量は、ワークロールのロールギャップの分布に影響を受けるため、ロールギャップを圧延速度に応じた板クラウン比率変化に対応したものに調節することで、板幅変化を抑えることができる。なお、ワークロールのロールギャップを調節するには種々の制御方法があり、例えば、ワークロールのベンド力の修正量を制御することで対応できる。
【0023】
また、被圧延板が複数のスタンドを順次通過することで圧延を行う場合は、各スタンドのワークロールのロールギャップを上述したように調節することで、板幅の変動を抑制できるが、ロールギャップの調節は、必ずしも全てのスタンドで同一にする必要はない。例えば、被圧延板の種類、圧延する寸法、及び、圧延条件等に応じて被圧延板の通過順の上流側に位置するスタンドと下流側に位置するスタンドでは、ロールギャップの調節に対して重み付けを施して、それぞれのスタンドで差を設けるようにしてもよい。
【0024】
さらに、複数のスタンドの全てに対して本発明に係る制御を行う必要はなく、例えば、下流側の最終のスタンドは、圧延された製品形状を良好に維持するため本発明に係る制御方法と相違するワークロールベンディングの形状を制御する方法等を適用してもよい。
【0025】
第4発明にあっては、圧延速度の変化の前後における板幅変化を一定にして板幅の変動を抑制するため、上述した数式(2)に基づいて、板クラウン比率変化及び板幅変化を規定することにより、圧延速度に応じて板幅変化を一定にする板クラウン比率変化を確実に算出することができる。また、このように算出した板クラウン比率変化に合致するようにワークロールのロールギャップを調節することで、板幅変化を一定にでき、板幅の変動を抑えることができる。
【0026】
なお、数式(2)に基づいて圧延速度の変化後の板クラウン比率変化を算出するには、先ず、圧延速度の変化前の速度の数値を数式(2)に代入した式を設けると共に、圧延速度の変化後の速度の数値を数式(2)に代入した式を設け、これら2つの式において板幅変化が同一の条件であることから連立方程式を立てることで求解できる。
【0027】
また、板クラウン比率変化Δγと、ワークロールのロールギャップの調節に係る制御量ΔFとの関係は、以下の数式に基づくことが知られている。
ΔF=(Δγ−k・ΔP)/g ・・・(7)
但し、ΔPは圧延速度の変更前後の圧延荷重の変化であり、g、kは夫々被圧延板の種類及び圧延寸法等の圧延条件毎に、実際の圧延機による試験結果又はFEM解析結果等により求められる係数である。
【0028】
よって、数式(2)に係る連立方程式で求めた板クラウン比率変化の数値を、数式(7)に代入することにより制御量ΔFを求めることができ、この求めた制御量ΔFに基づきワークロールのロールギャップを調節することで、圧延速度が様々に変化する場合でも板幅変化を一定にできる。
【0029】
なお、複数のスタンドを有するタンデム圧延装置により各スタンドで順番に圧延する場合は、上流側からi番目のスタンドのロールギャップの調節に係る制御量ΔFiに対して、前記i番目のスタンドでの圧延前後の板クラウン比率変化Δγiを上述したように予め求めておくことで、前記タンデム圧延装置全体による圧延前後の板クラウン比率変化Δγは、以下の数式で算出できる。
Δγ=Σ(Δγi) ・・・(8)
【0030】
よって、数式(7)(8)より下記の数式を導くことができる。
Σ(gi・ΔFi)=Δγ−Σ(ki・ΔPi) ・・・(9)
この数式(9)に、上述した連立方程式により求めた圧延速度の変化後の板クラウン比率変化、及び、圧延速度の変化に伴う圧延荷重の変化値を代入することで、各スタンドにおけるロールギャップに係る制御量ΔFiを算出できる。なお、gi、kiは上流側からi番目のスタンドの係数である。
【0031】
また、ΔFiの組合せは複数存在するため、各スタンドでのgi・ΔFiに重み付けした値を均一すると云う制約条件、又は、各スタンドでのΔγiに重み付けした値を均一にすると云う制約条件を設けることでΔFiを求めることができる。
【0032】
第5発明にあっては、数式(2)に対して、被圧延板の種類及び圧延寸法等の圧延条件に応じて数式(3)〜(6)を代入することで、圧延条件に応じた板クラウン比率変化等を求めることができる。
【0033】
【発明の実施の形態】
以下、本発明をその実施の形態を示す図面に基づいて説明する。
図1は、本発明の実施形態に係る冷間圧延装置であるタンデム圧延装置10の全体構成図を示している。タンデム圧延装置10は、計5機のスタンド11〜15を間隔を隔ててタンデムに配置している。各スタンド11〜15は、一対のバックアップロール11a、11b〜15a、15bの間に、一対のワークロール11c、11d〜15c、15dを夫々設けており、これら一対のワークロール11c、11d〜15c、15dの間に被圧延板である金属板の鋼板Wを通過させて冷間圧延を行っている。
【0034】
各スタンド11〜15の圧延速度及びワークロール11c、11d〜15c、15dの間隙(ロールギャップ)の分布は、制御装置16から信号線25a〜25eを通じて制御信号を出力することで制御されている。また、各スタンド11〜15の圧延荷重の値は入力線26a〜26eを通じて制御装置16に入力されている。さらに、制御装置16は、入力部17及び板速度計18と接続しており、入力部17で設定される鋼板Wの板厚、板幅、鋼種等、及び、板速度計18で検出された実際の圧延速度値の入力を夫々受け付けるようにしている。
【0035】
図2は、制御装置16の内部構成を示しており、制御装置16は内部にCPU20及びメモリ21を設けると共に、各スタンド11〜15との接続インタフェースとなるスタンド接続部22a〜22e、入力部17に対する接続部23及び、板速度計18が検出した圧延速度値の入力を行う速度入力部24を夫々設けている。
【0036】
なお、スタンド接続部22a〜22eは、後述するようにCPU20で求められたロールギャップに各ワークロール11c、11d〜15c、15dを調節するように、ロールギャップの調節に係る制御量としてワークロールベンド力の修正量の制御信号を出力すると共に、各ワークロール11c、11d〜15c、15dの圧延荷重の値の入力を受け付けている。
【0037】
メモリ21は記憶手段であり、圧延速度を変数とする鋼板Wの圧延前後の板幅変化及び板クラウン比率変化の関係式、及び、板クラウン比率変化及びワークロール11c、11d〜15c、15dのベンド力の修正量に係る関係式等の各種数式を記憶している。また、メモリ21は数式以外にも、入力部17で設定された鋼板Wの板厚、板幅及び鋼種、及び、板速度計18で検出されて入力された圧延速度値等を夫々記憶している。
【0038】
メモリ21が記憶する鋼板Wの圧延前後の板幅変化及び板クラウン比率変化の関係式は、
ΔW=a(V)・Δγ+b(V) ・・・(2)
(但し、ΔWは板幅変化、Vは圧延速度、a(V)は圧延速度に応じた第1関数、Δγは板クラウン比率変化、b(V)は圧延速度に応じた第2関数)
である。なお、板クラウン比率変化Δγは下記の数式(1)で算出され、この数式(1)もメモリ21に記憶されている。
Δγ=Cro/h−Cri/H ・・・(1)
(但し、Cro/hは圧延後の板クラウン比率、Cri/Hは圧延前の板クラウン比率)
また、各数式おける圧延速度Vは、板速度計18で検出されて制御装置16に入力される圧延速度値が該当する。
【0039】
さらに、本実施形態では、実際の圧延に対する実験結果及び有限要素法等による数値演算結果に基づき前記第1関数a(V)及び第2関数b(V)を圧延速度Vに応じて以下の数式(3)(4)(5)(6)のように設定し、設定された各数式をメモリ21に記憶している。
a(V)=c・(V−V0)2 +d (V<V0のとき)・・・(3)
a(V)=d (V≧V0のとき)・・・(4)
b(V)=e・(V−V0)2 +f (V<V0のとき)・・・(5)
b(V)=f (V≧V0のとき)・・・(6)
【0040】
なお、V0は前記板幅変化及び板クラウン比率変化の関係が圧延速度に依存しなくなる境界圧延速度であり、具体的には、図11の圧延速度及び圧延荷重の関係を示すグラフにおいて、圧延速度の増加に対して、圧延荷重が変化せずに一定となる境界の速度を意味する。この境界圧延速度V0は、被圧延板の種類、圧延寸法、及び、圧延条件等に応じて制御装置16で自動的に算出され、通常、300〜500(m/min)程度の数値になる。
【0041】
また、数式(3)(4)(5)(6)におけるc、d、e、fは係数であり、入力部17から入力された鋼板Wの板厚、板幅及び鋼種等の圧延条件毎に求められる数値である。なお、係数c、eの単位は、(min2 /m)であり、係数d、fの単位は(m)である。
【0042】
さらに、また、メモリ21が記憶する板クラウン比率変化Δγ及びワークロールベンド力の修正量の関係式は、
ΔF=(Δγ−k・ΔP)/g ・・・(7)
但し、ΔFはワークロールベンド力の修正量(ワークロールのロールギャップの調節に係る制御量)、ΔPは圧延速度の変更前後の圧延荷重の変化であり、g、kは入力部17から入力された鋼板Wの板厚、板幅及び鋼種等の圧延条件毎に求められる係数である。なお、係数g、kの単位は(1/kN)である。
【0043】
また、本実施形態の冷間圧延装置はタンデム圧延装置10であるので、鋼板Wを通過する上流側からi番目のスタンドでの圧延前後の板クラウン比率変化Δγiとタンデム圧延装置10による圧延前後の板クラウン比率変化Δγとの関係を示す下記の数式(8)、及び、各スタンド11〜15におけるワークロールのベンディング力修正量ΔFiに係る数式(9)もメモリ21に記憶している。
【0044】
Δγ=Σ(Δγi) ・・・(8)
Σ(gi・ΔFi)=Δγ−Σ(ki・ΔPi) ・・・(9)
なお、数式(8)においてΣ(Δγi)はタンデム圧延装置10の全スタンド11〜15における各板クラウン比率変化を合計したものであり、数式(9)におけるgi、kiは入力部17から入力された鋼板Wの板厚、板幅及び鋼種等の圧延条件毎に求められる係数である。
【0045】
一方、CPU20は、制御装置16の全般的な制御を行うと共に、境界圧延速度V0、係数c、d、e、f等を算出する一方、板クラウン比率変化の算出手段及びロールギャップを調節する手段等として機能する。CPU20の算出手段は、メモリ21に記憶されている数式(1)〜(9)に基づき、圧延速度の変化に応じて圧延速度の変化の前後で鋼板Wの板幅変化を同一にする板クラウン比率変化を算出するものである。
【0046】
なお、具体的な算出の内容としては、圧延速度がV1からV2に変化した場合、数式2により算出手段は、以下の2式を導き出す。
ΔW1=a(V1)・Δγ1+b(V1) ・・・(10)
ΔW2=a(V2)・Δγ2+b(V2) ・・・(11)
但し、ΔW1、Δγ1は圧延速度V1のときの板幅変化、板クラウン比率変化であり、ΔW2、Δγ2は圧延速度V2のときの板幅変化、板クラウン比率変化である。
【0047】
圧延速度がV1からV2に変化した場合に板幅変化を同一にするためには、ΔW1=ΔW2の関係が成立することから、数式(10)(11)より圧延速度V2のときの板クラウン比率変化Δγ2を、以下の数式(12)で算出している。
Δγ2={a(V1)・Δγ1+b(V1)−b(V2)}/a(V2) ・・・(12)
この数式(12)に、圧延速度V1、V2と境界圧延速度V0との大小関係に応じて数式(3)(4)(5)(6)のいずれかを適宜代入することで、圧延速度が変化した前後で板幅変化を同一にする板クラウン比率変化を算出する。
【0048】
なお、上述した数式(12)で圧延速度V2に対応する板クラウン比率Δγ2を算出した経緯を、図3のグラフに従って以下に説明する。直線L1は圧延速度がV1の場合の板クラウン比率変化及び板幅変化の比例関係を示し、直線L2は圧延速度がV2の場合の板クラウン比率変化及び板幅変化の比例関係を示す。直線L1では、板クラウン比率変化がΔγ1のとき板幅変化がΔW1であり、直線L2において板幅変化がΔW1と等しいΔW2に対応するΔγ2を数式(12)で求めている。よって、圧延速度がV2に変化しても直線L2で板クラウン比率変化をΔγ2にすれば板幅変化がΔW2(=ΔW1)となり、圧延速度の変更前後で板幅変化を同一にでき、その結果、圧延後の板長さ方向における板幅の変動を抑制できる。
【0049】
また、上述したように求めた板クラウン比率変化から、CPU20が各ワークロール11c、11d〜15c、15dのロールギャップを実際に調節する手段としてワークロールベンド力の修正量ΔFを求めるには、メモリ21に記憶されている数式(7)に、前記算出した板クラウン比率変化、及び、各スタンドから入力される圧延速度がV1からV2に変化した場合の圧延荷重の変化ΔPを夫々代入している。
【0050】
さらに、CPU20がタンデム圧延装置10における各スタンド毎のベンディング力修正量ΔFiを求める際は、数式(9)を適用している。この場合、数式(9)のΔFiの組合せは複数存在するため、入力部17で設定された内容に基づき、CPU20は、各スタンド11〜15のgi・ΔFiをスタンド毎に重み付けを行う演算を可能にしている。
【0051】
次に上述したタンデム圧延装置10による一連の板幅制御方法及び冷延金属板製造方法に係る処理を図4のフローチャートに基づいて説明する。
なお、説明を簡略化するため、図4のフローチャートの処理は複数のスタンドにおける1つのスタンドを対象にしている。
【0052】
先ず、上述した各数式(1)〜(9)を制御装置16のメモリ21に記憶する(S1)。次に、入力部17で圧延する鋼板Wの板厚、板幅、鋼種等に係る各種数値及び係数を制御装置16に入力する(S2)。このような準備段階を経てからタンデム圧延装置10は所要の圧延条件で鋼板Wの圧延を開始する(S3)。
【0053】
圧延開始後、次に、制御装置16が圧延速度を変化させたか否かを判断している(S4)。制御装置16が圧延速度を変化させていない場合は、圧延速度を変化させるまで次の処理を待ってループ状態になる。また、制御装置16が圧延速度を変化させた場合は、変化した圧延速度に応じて板幅変化を変化前と同一にする板クラウン比率変化を数式(2)(3)等でCPU20により算出する(S5)。
【0054】
さらに、CPU20は算出した板クラウン比率変化に基づきワークロールベンド力の修正量を演算し(S6)、演算したワークロールベンド力の修正量に応じたロールギャップにワークロールを調節して圧延を行う(S7)。このような状態で圧延してから、次に、圧延を終了するか否かを制御装置16で判断している(S8)。圧延を終了しない場合は、制御装置が圧延速度を変化させたか否かの段階(S4)に戻り、以降、上述した内容と同一の処理を行う。また、圧延を終了する場合は、そのまま終了となる。
【0055】
このように、本発明に係る板幅制御方法及び冷延金属板製造方法によりタンデム圧延装置10で製造された冷延板は、従来のものに比べて板長さ方向における板幅の変動する割合を抑えることができ、板幅精度が向上した仕上がりになっている。
【0056】
次に、本発明に係る板幅制御方法及び冷延金属板製造方法により、圧延された鋼板の板幅の変動を確認するために、以下の実施例による検証を行った。
本実施例では、図5に示す4段圧延のスタンドをタンデムに計5スタンド配列したタンデム圧延装置30を用いた。タンデム圧延装置30で圧延する鋼板Wは、圧延前の板厚が4.5(mm)であり、圧延前にエッジトリミングを行うことで全長に至る板幅が1200(mm)で均一な普通鋼を用いた。この普通鋼をタンデム圧延装置30により板厚1.0(mm)に冷間圧延して冷延鋼板を製造した。なお、圧延油にはエマルションタイプの鉱油系圧延油を使用した。
【0057】
タンデム圧延装置30は、図1のタンデム圧延装置10に対して鋼板を通過させる最下流側の第5スタンドのみ制御装置36でワークロールベンド力の修正量を制御せずに、第5スタンドで鋼板の形状を良好に仕上げる目的でワークロールのベンド力を独立して制御する点が相違しており、その他の入力部37及び板速度計38等の構成は同一にした。
【0058】
タンデム圧延装置30の第1スタンド31から第5スタンド35のワークロール31c、31d〜35c、35dのロール径は400(mm)、バックアップロール31a、31b〜35a、35bのロール径は1400(mm)、ワークロール31c、31d〜35c、35d及びバックアップロール31a、31b〜35a、35bのロール胴長は1800(mm)にした。また、第1スタンド31から第4スタンド34の圧下率を30%、第5スタンド35の圧下率を5%に設定すると共に、高速部での圧延速度を800(m/min)、低速部での圧延速度を100(m/min)とした。
【0059】
さらに、タンデム圧延装置30の制御装置36のメモリで記憶される数式(3)(5)において、本実施例では実際の圧延実験及び数値演算の結果から、境界圧延速度V0を500(m/min)、係数cを−3.9×10−7(min2 /m)、係数dを1.85×10−3(m)、係数eを6.9×10−9(min2 /m)、係数fを−1.4×10−3(m)にした。
【0060】
また、ワークロール31c、31d〜34c、34dのワークロールベンド力の修正量ΔFiを算出するに当たり、本実施例では、第1スタンド31から第4スタンドまでに夫々相違する数値の重みwiを付して、板厚が薄くなる下流側での板形状悪化による不具合発生を防止するようにした。第1スタンド31の重みw1は0.6、第2スタンド32の重みw2は0.8、第3スタンド33の重みw3は1.0、第4スタンド34の重みw4は2.0にした。
【0061】
また、数式(9)のgi・ΔFiのgiは、実際に圧延を行う前に予め行った数値演算の結果より、第1スタンドのg1を−5.67×10−5(1/kN)、第2スタンドのg2を−4.92×10−5(1/kN)、第3スタンドのg3を−4.55×10−5(1/kN)、第4スタンドのg4を−4.18×10−5(1/kN)とした。
【0062】
よって、本実施例では、これら重みw1〜w4をgi・ΔFiに掛けた値が第1スタンド31から第4スタンド34で均一になるように設定して、下記の数式(13)を立てた。
w1・g1・ΔF1=w2・g2・ΔF2=w3・g3・ΔF3=w4・g4・ΔF4 ・・・(13)
この数式(13)と上述した数式(9)による連立一次方程式を制御装置36のCPUで演算することにより、各スタンド毎のワークロールベンド力の修正量ΔFiを求め、このように求めた修正量ΔFiでワークロール31c、31d〜34c、34dのロールギャップを調節して圧延を行った。
【0063】
このような圧延において、圧延速度を100(m/min)から800(m/min)まで加速し、その後、100(m/min)まで減速したときの、タンデム圧延装置30の出側の板速度、第1スタンド31から第4スタンド34に至る各スタンドのワークロールベンド力、タンデム圧延装置30による圧延後となる出側の鋼板の板幅を光学式の板幅計で測定した測定値を図6に示す。
【0064】
また、上述した実施例に対する比較例として従来の板幅制御方法及び冷延金属板製造方法による5スタンドのタンデム圧延装置を用いて、上述した鋼板と同一のものを、圧延速度を100(m/min)から圧延速度800(m/min)まで加速し、その後、100(m/min)まで減速して圧延を行った。図7は、この比較例の圧延でのタンデム圧延装置の出側の板速度、第1スタンドから第4スタンドに至る各スタンドのワークロールベンド力、圧延後の鋼板の板幅の測定値を示している。
【0065】
本実施例に係る鋼板の板幅は、図6よりタンデム圧延装置の出側の板速度が加速する場合及び減速する場合においても、各スタンド31〜34のワークロールベンド力を適宜修正してロールギャップを適性に調節することにより板幅の変動は終始、±約0.3mmの範囲に収まっており、板幅の変動を抑制することができた。
【0066】
一方、比較例に係る鋼板の板幅測定値は、図7よりタンデム圧延装置の出側の板速度が加速する場合、ワークロールのベンド力の修正が適性でないため板幅が縮む方向に変化しており、また、板速度が減速する場合もワークロールのベンド力の修正が適性でないため板幅が広がる方向に変化した。
【0067】
このように板幅の変動の程度が相違する理由としては、制御方法が異なることから第1スタンドから第4スタンドにおけるワークロールベンド力の変化が本実施例と比較例では相違していることが挙げられる。特に両者の第1スタンドから第3スタンドにおいて、速度が変化する際のワークロールベンド力の推移の形態、及び、板速度が800m/minでのワークロールベンド力の数値が大幅に相違していることが読み取れる。
【0068】
上述した実施例及び比較例より、本発明に係る板幅制御方法及び冷延金属板製造方法を適用した冷間圧延装置で被圧延材を圧延することにより、圧延速度が変動しても安定して板長さ方向における板幅の変動を抑制できることが判明した。なお、本発明に係る板幅制御方法、冷延金属板製造方法、及び、冷間圧延装置は、ワークロールベンド力を修正することが可能なワークロールベンディング装置を有するタンデム圧延装置以外にも、ロールクロス式圧延装置、ロールシフト式圧延装置等のロールギャップの分布を変更できる装置に適用することが可能である。
【0069】
【発明の効果】
以上に詳述した如く、第1発明、第2発明及び第3発明にあっては、圧延速度に応じて板幅変化を一定にする板クラウン比率変化を求める演算を行うと共に、この演算結果に基づきロールギャップの調節を行うことで、圧延速度が変化しても圧延後の板幅の変動を抑制できる。
【0070】
第4発明にあっては、圧延速度の変化の前後における板幅の変動を抑制するため、数式に基づき板クラウン比率変化及び板幅変化を規定することにより、圧延速度に応じて板幅変化を一定にする板クラウン比率変化を確実に算出できる。
第5発明にあっては、第4発明の数式に対して、被圧延板の種類及び圧延寸法等の圧延条件に応じた数式を適用することで、所要の圧延条件に対応した演算を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係るタンデム圧延装置の全体構成図である。
【図2】実施形態のタンデム圧延装置における制御装置の内部構成図である。
【図3】圧延速度が変化した場合の板クラウン比率変化及び板幅変化の制御状況を示すグラフである。
【図4】板幅の変動抑制に係る一連の処理を示すフローチャートである。
【図5】実施例に係るタンデム圧延装置の全体構成図である。
【図6】実施例における板速度、第1スタンドから第4スタンドのワークロールベンド力、及び、板幅変動の状況を示すグラフである。
【図7】比較例における板速度、第1スタンドから第4スタンドのワークロールベンド力、及び、板幅変動の状況を示すグラフである。
【図8】(a)は板幅が変動している圧延後の鋼板の平面図、(b)は板幅が変動していない圧延後の鋼板の平面図である。
【図9】(a)は圧延機による鋼板の圧延状態を示す正面図、(b)は、圧延機による圧延前後の板幅変化を示す平面図である。
【図10】従来の制御方法における問題点を示すグラフである。
【図11】圧延速度及び圧延荷重の関係を示すグラフである。
【図12】低速圧延時及び高速圧延時の断面方向の板形状を示す概略図である。
【符号の説明】
10 タンデム圧延装置
11〜15 第1スタンド〜第5スタンド
11c、11d〜15c、15d ワークロール
16 制御装置
20 CPU
21 メモリ
W 鋼板
Claims (5)
- 被圧延板の板クラウン比率に関連してスタンドのロールギャップを調節することにより、被圧延板の板幅を制御する板幅制御方法において、
前記被圧延板の圧延前後の板幅変化及び板クラウン比率変化の関係を圧延速度に応じて記憶するステップと、
前記記憶された関係に基づき、前記圧延速度に応じて前記板幅変化を同一にする板クラウン比率変化を算出するステップと、
前記算出した板クラウン比率変化に基づき前記ロールギャップを調節するステップと
を備えることを特徴とする板幅制御方法。 - 被圧延板の板クラウン比率に関連してロールギャップを調整したスタンドで、被圧延板を冷間圧延する冷延金属板製造方法において、
前記被圧延板の圧延前後の板幅変化及び板クラウン比率変化の関係を圧延速度に応じて記憶するステップと、
前記記憶された関係に基づき、前記圧延速度に応じて前記板幅変化を同一にする板クラウン比率変化を算出するステップと、
前記算出した板クラウン比率変化に基づき前記ロールギャップを調節するステップと
を備えることを特徴とする冷延金属板製造方法。 - 被圧延板の板クラウン比率に関連してスタンドのロールギャップを調節することにより、板幅を制御して被圧延板を冷間圧延する冷間圧延装置において、
前記被圧延板の圧延前後の板幅変化及び板クラウン比率変化の関係を圧延速度に応じて記憶する記憶手段と、
前記記憶手段が記憶した関係に基づき、前記圧延速度に応じて前記板幅変化を同一にする板クラウン比率変化を算出する算出手段と、
該算出手段が算出した板クラウン比率変化に基づき前記ロールギャップを調節する手段と
を備えることを特徴とする冷間圧延装置。 - 前記関係は、
ΔW=a(V)・Δγ+b(V)
(但し、ΔWは板幅変化、Vは圧延速度、a(V)は圧延速度に応じた第1関数、Δγは板クラウン比率変化、b(V)は圧延速度に応じた第2関数)
である請求項3に記載の冷間圧延装置。 - 前記第1関数a(V)は、
a(V)=c・(V−V0)2 +d (V<V0のとき)
a(V)=d (V≧V0のとき)
であり、
前記第2関数b(V)は、
b(V)=e・(V−V0)2 +f (V<V0のとき)
b(V)=f (V≧V0のとき)
(但し、V0は前記板幅変化及び板クラウン比率変化の関係に対する境界圧延速度、c、d、e、fは被圧延板の種類及び圧延寸法に応じた係数)
である請求項4に記載の冷間圧延装置。
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JP2002164238A JP3664151B2 (ja) | 2002-06-05 | 2002-06-05 | 板幅制御方法、冷延金属板製造方法、及び、冷間圧延装置 |
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RU2643002C2 (ru) * | 2012-10-09 | 2018-01-29 | Прайметалз Текнолоджиз Джермани Гмбх | Способ совмещенной непрерывной разливки и прокатки полосового изделия с регулированием его ширины |
-
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