JP2004006066A - 有機電界発光素子及び発光装置 - Google Patents

有機電界発光素子及び発光装置 Download PDF

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石橋 義
Shinichiro Tamura
田村 眞一郎
Naoyuki Ueda
植田 尚之
Mari Ichimura
市村 真理
Jiro Yamada
山田 二郎
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Abstract

【課題】発光層に含まれる発光材料の濃度や印加電圧等の駆動条件によっても発光色(色相)や発光効率が変動せず、高輝度、高性能でかつ安定した高信頼性の有機電界発光素子を提供すること。
【解決手段】陽極6、正孔輸送層2、発光層3、電子輸送層4、又は陽極6、正孔輸送層2、発光兼電子輸送層4からなる有機電界発光素子であって、陽極6と陰極7の間に単独の薄膜として挟持した状態で直流電圧の印加により電界発光を示す電荷輸送性の発光材料と、この発光材料への電荷注入を促進するための電荷輸送能を有し、発光材料とは異なる電荷注入促進材料との混合層によって発光領域が形成され、この発光領域が隣接層との界面又はその近傍のみならず、層厚方向への一定の厚み領域に亘って存在している。
【選択図】     図3

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、発光領域を有する有機層が陽極と陰極との間に設けられている有機電界発光素子(有機EL素子)、及びこれを用いたディスプレイデバイス等の発光装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
テレビジョン受像機、コンピュータモニター、携帯情報端末等、我々の日常生活の中でディスプレイは大きな役割を担っている。インターネットの進展に伴い、ヒューマンインターフェイスとしてのディスプレイの重要性は益々大きくなっている。目に優しく、高精細な画面で見やすく、かつ動画が遅れなしにくっきりと綺麗に見える高解像度、高速応答のディスプレイが要求されている。
【0003】
有機化合物を発光材料とする有機EL素子は、視野角が広く、コントラストが高く、視認性に優れている。また、自発光であって液晶のようなバックライトが不要なため、薄型、軽量化を実現でき、消費電力の面でも有利といわれている。また、直流低電圧駆動が可能であり、応答速度も速く、更に振動に強く、使用温度範囲も広いなどの特徴があり、次世代の表示素子として注目され、一部商品化も始まっている。
【0004】
有機発光材料を用いた有機電界発光素子は、少なくともいずれか一方が光透過性を有する陽極と陰極との間に、有機発光材料を含む有機電界発光層を挟み込んだものであり、直流電圧の印加により発光が生じる。
【0005】
図10〜図12には、従来の有機電界発光素子(有機EL素子)の例をそれぞれ示す。
【0006】
図10は、透光性のガラス等の基板10上に、透光性のITO(Indium Tin Oxide)等の陽極6と、正孔輸送層2及び電子輸送層4からなる有機層15aと、陰極7とが順次積層された積層構造を有し、この積層構造が保護層14によって封止されてなる、シングルヘテロ構造の有機電界発光素子である。この場合、電源20による直流電圧の印加によって、正孔輸送層2と電子輸送層4の界面から所定波長の発光5を発生する。
【0007】
また、図11は、透光性の基板10上に、透光性の陽極6と、必要とあれば正孔注入層1、正孔輸送層2、発光層3及び電子輸送層4からなる有機層15bと、陰極7とが順次積層された積層構造を有し、この積層構造が保護層14によって封止されてなる、ダブルヘテロ構造の有機電界発光素子である。この場合、陽極6と陰極7の間に直流電圧20を印加することにより、陽極6から注入された正孔が正孔輸送層2を経て、また陰極7から注入された電子が電子輸送層4を経て、それぞれ発光層3に到達する。この結果、発光層3においては電子/正孔の再結合が生じて一重項励起子が生成し、この一重項励起子から所定波長の発光5を発生する。
【0008】
図12は、上記の有機電界発光素子を用いた平面ディスプレイの構成例である。図示の如く、例えばフルカラーディスプレイの場合は、赤(R)、緑(G)及び青(B)の3原色を発光可能な有機層15(15a,15b)が、陰極7と陽極6との間に配されている。陰極7及び陽極6は、互いに交差するストライプ状に設けることができ、輝度信号回路24及びシフトレジスタ内蔵の制御回路25により選択されて、それぞれに信号電圧が印加され、これによって、選択された陰極7及び陽極6が交差する位置(画素)の有機層が発光するように構成されている。
【0009】
発光層には種々の材料が用いられるが、発光層に2種類以上の材料を含有させる素子構造の例としては、図10の場合は、電子輸送層に発光材料を含ませ、発光層を兼ねる電子輸送層4と正孔輸送層2との2層構造が、C.W.Tang, S.A.VanSlykeとC.H.Chenにより、J. of Appl. Phys. 65−9,3610−3616 (1989)に報告されており、特許出願(特開昭63−264692号)も行われている。
【0010】
この公知技術の目的は、より低い適用電圧において、かつ可能な波長のより広い範囲において光出力を作り出すことができ、そして高い安定性水準を示すことができる電界発光素子を提供することであった。これを実現する手段として、発光層が、正孔及び電子の両方の注入を持続することのできる有機質ホスト物質と、正孔−電子再結合に応答して光を放射することができる蛍光物質とから構成されている。
【0011】
このような蛍光物質を少量混合することにより、放射される光の色相を変性する。この効果を達成するのに十分な蛍光物質の最小割合に関しては、ホスト物質及び蛍光物質の特定的選択によって変動するが、上記の公知技術によれば、いかなる場合でも、ホスト物質のモル数を基準にして約10モル%以上の蛍光物質を用いる必要はなく、蛍光物質を1モル%以上用いることは殆ど必要ない、とその公報明細書に記載されている。
【0012】
そして、この公報明細書においては、濃度の関数としての色相を示したその実施例7−13の表IIに、蛍光物質として4−(ジシアノメチレン)−2−メチル−6−〔2−(9−ジュロリジル)エテニル〕−4H−チオピランを用い、蛍光物質を4.4モル%含有させたときの発光効率は、含有させない場合を1.0として比較すると、0.14にまで減少している。一方、発光波長は、蛍光物質を含有させないときには535nmであったが、蛍光物質の濃度の増加とともに長波長化し、4.4モル%の濃度のときには690nmにもなることが示されている。
【0013】
以上に引用した公知技術は、発光層が単一の発光材料で構成される場合と比較すると幾つかの利点をもっている。一つは、容易に発光波長を変えられることである。発光層が単一の発光材料で構成される場合には、発光色を変えるには、発光材料の化学構造に変更を加える必要があり、従って例えば波長変動のための置換基を導入するために、その度毎に新たな材料を合成する必要が生じるが、この公知技術による方法を用いると、少量の蛍光物質をホスト物質中に含有させることによって、発光波長を変えることができる。また、自ら膜形成能や電荷輸送性を有しない蛍光物質も使用することができる。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、この公知技術は、実用上重大な問題点を抱えている。即ち、上記の公報明細書に示されているように、蛍光物質の濃度の変動によって、色相や発光効率が大きく変動するために、これらの特性を保持する上で製造工程での品質管理が難しいことである。更に、印加する電圧や電流密度によっても、色相は変動するため、ディスプレイ素子に適用した場合に、安定した色相に制御するのが難しいことである。
【0015】
また、図10及び図11に示した構造の素子はいずれも、有機層6−7間、11−12間又は10−11間の界面又はその近傍に電子及び正孔が集中するため、その界面又はその近傍でしか発光が生じないため、素子の寿命の点でも劣化が生じ易く、信頼性に乏しいものとなる。例えば、図11の構造について、図13及び図14に各構成層のエネルギーレベルを示すように、発光層3が単一の材料で構成された層であって、その材料が電子輸送性能を持つ場合(図13)、正孔と電子が再結合を効率良く起こす領域(発光領域)が発光層内の正孔輸送層と隣接した界面近傍に集中し、また、単一の材料で構成された層の材料が正孔輸送性能を持つ場合(図14)、発光領域が発光層内の電子輸送層と隣接した界面近傍に集中する。
【0016】
本発明はかかる技術的背景に鑑みてなされたものであって、その目的は、発光層に含まれる発光材料の濃度や印加電圧等の駆動条件によっても発光色(色相)や発光効率が変動せず、高輝度、高性能でかつ安定した高信頼性の有機電界発光素子を提供することにある。
【0017】
【課題を解決するための手段】
即ち、本発明は、上述した課題を達成するための新規かつ有効な発光層の構成を提供すべくなされたものであって、発光領域を有する有機層が陽極と陰極との間に設けられている有機電界発光素子において、前記有機層の構成層のうちの少なくとも1層が、
前記陽極と前記陰極との間に単独の薄膜として挟持した状態で電圧の印加により電界発光を示しかつ電荷輸送能を有する発光材料と、前記発光材料への電荷注入を促進するための電荷輸送能を有する電荷注入促進材料との混合層から
なり、
隣接層との界面又はその近傍のみならず、前記界面又はその近傍から層厚方
向への一定の厚み領域に亘って発光領域を有する
ことを特徴とする有機電界発光素子と、この有機電界発光素子を用いた発光装置に係るものである。
【0018】
本発明によれば、陽極、正孔輸送層、発光層、電子輸送層、又は陽極、正孔輸送層、発光兼電子輸送層からなる有機電界発光素子であって、陽極と陰極の間に単独の薄膜として挟持した状態で直流電圧の印加により電界発光を示す電荷輸送性の発光材料と、この発光材料への電荷注入を促進するための電荷輸送能を有し、発光材料とは異なる電荷注入促進材料との混合層によって発光領域が形成され、この発光領域が隣接層との界面又はその近傍のみならず、層厚方向への一定の厚み領域に亘って存在しているので、発光が上記界面又はその近傍に限定されることなく、発光層の広域で発光を行うことができる(仮に層厚方向で或る箇所が性能劣化しても、その上又は下部の箇所での発光が生じ、これが発光層の一定の厚み領域に亘って生じることになる)。この結果、素子駆動寿命を大幅に改善することが可能となる。
【0019】
また、本発明で使用する発光材料は、既述した公知技術(特開昭63−264692号)と比較して、その発光が蛍光に由来するものがあるが、陽極と陰極の間に単独の薄膜として挟持した状態で直流電圧印加によりそれ自体が電界発光を示す点で異なっている。即ち、発光材料自体が電界発光性と電荷輸送能を有するので、発光層内での正孔−電子の注入を維持するためのホスト材料に該当する材料は必要なく、また、発光材料は正孔−電子の再結合に応答して光を放射するのではなく、自ら正孔−電子の再結合を行って光を放射する性能を有している。従って、発光材料の濃度によっては、色相や発光効率があまり変動せず、安定した色相を得ることができる。
【0020】
【発明の実施の形態】
本発明においては、上記した厚み領域について、前記混合層と、これに隣接した電子輸送層及び正孔輸送層との各界面又は両界面からの発光強度に対して、前記両界面からそれぞれ等距離の位置での発光強度が25%以上であるのが望ましい。このような発光領域は、前記混合層の全厚に亘って存在しているのがよい。
【0021】
また、発光層内の発光材料への電荷注入を促進するための電荷輸送能を持つ前記電荷注入促進材料に対する前記発光材料の濃度範囲が、5〜90モル%(おおよそ5〜90重量%)、更には10〜90モル%(おおよそ10〜90重量%)であることが望ましい。
【0022】
これに対し、既述した公知技術(特開昭63−264692号)では、蛍光物質の最小割合に関しては、ホスト物質及び蛍光物質の特定的選択によって変動するが、いかなる場合でも、ホスト物質のモル数を基準にして約10モル%以上の蛍光物質を用いる必要はなく、蛍光物質の1モル%以上を用いることは殆ど必要ないと記載されており、本発明で使用する発光材料の好ましい濃度範囲と実質的に重複していない。また、本発明では、発光材料の使用濃度の変動によって色相が変化しないが、これは、蛍光物質の濃度を変化させることによって色相を積極的に変化させようとする既述した公知技術とは、根本的に異なっている。
【0023】
また、発光材料の正孔−電子再結合による光放射を促進するために、発光層中に含ませる電荷注入を促進するための電荷輸送性能をもつ電荷注入促進材料は、(1)最低非占有分子軌道(LUMO)のエネルギー準位が発光材料のそれと比べて、同じかそれよりも小さい(浅い)か、または最高占有分子軌道(HOMO)のエネルギー準位が発光材料のそれと比べて、同じかそれよりも大きい(深い)ことが望ましい。或いは、(2)最低非占有分子軌道(LUMO)のエネルギー準位が発光材料のそれと比べて、同じかそれよりも小さく、かつ最高占有分子軌道(HOMO)のエネルギー準位が発光材料のそれと比べて、同じかそれよりも大きいことが望ましい。
【0024】
これらのエネルギー条件を満足できれば、上記(1)の場合、発光材料への電荷注入を促進するための電荷輸送性能をもつ材料として、電子輸送層に用いられている材料と同一の材料を使用することが可能であり、また、発光材料への電荷注入を促進するための電荷輸送性能をもつ材料として、正孔輸送層に用いられている材料と同一の材料を使用することができる。さらに、上記(2)の場合、発光材料への電荷注入を促進するための電荷輸送性能をもつ材料として、電子輸送層に用いられている材料と同一の材料、及び正孔輸送層に用いられている材料と同一の材料の両方を使用することができる。また、前記混合層と隣接する正孔輸送層の最低非占有分子軌道(LUMO)のエネルギー準位が、前記発光材料及び前記電荷注入促進材料のそれらよりも浅いことがよい。
【0025】
本発明の有機電界発光素子では、陰極から注入された電子と陽極から注入された正孔のいずれか一方又は両方が、有機層/有機層の界面に集中して電子と正孔が再結合を起こし、発光を得るという機構を利用するものではなく、発光層内の電荷輸送能を持った材料中で発光材料が効率良く電子及び正孔のトラップとして働き、発光材料中で再結合が起こり、発光を得るというものである。このため、発光領域は有機層/有機層の界面近傍に集中することなく、発光層内に広域に広がりをもって存在するという特徴を持つので、発光材料が発光層中で単独に存在する場合と比べ、大幅に素子の信頼性が改善される。これは、発光層中での電荷密度の集中が素子劣化を促進することを意味している。
【0026】
図13、図14に示したように、発光層が単一の材料で構成された層3であり、(1)その材料が電子輸送性能を持つ場合(図13)、正孔と電子が再結合8を効率良く起こす領域(発光領域)が発光層3内の正孔輸送層2と接した界面近傍に集中し、また、(2)単一の材料で構成された発光層3の材料が正孔輸送性能を持つ場合(図14)、発光領域が発光層3内の電子輸送層4と接した界面近傍に集中する。
【0027】
これに対して、本発明に基づいて、発光層として、(3)電子輸送性能を持った電荷注入促進材料18に、電子輸送性能を持った発光材料3を混合させた層を用いた場合(図1)や、(4)正孔輸送性能を持った電荷注入促進材料18に、正孔輸送性能を持った発光材料3を混合させた層を用いた場合(図2)には、ある程度、正孔と電子が再結合19を効率良く起こす領域(発光領域)が界面よりある程度発光層内(層厚方向への一定の厚み領域内)に広がった状態になる。更に、発光層として、(5)電子輸送性能を持った電荷注入促進材料18に、正孔輸送性能を持った発光材料3を混合させた層を用いた場合(図3)や、(6)正孔輸送性能を持った電荷注入促進材料18に、電子輸送性能を持った発光材料3を混合させた層を用いた場合(図4)には、電子及び正孔の密度が有機層/有機層の界面付近にのみ集中することなく、発光層内(更に拡大された厚み領域内)に分散された状態となり、正孔と電子の再結合19も発光層内に分散された広範囲で起きる。そのため、素子の劣化が集中的に発光層内の一箇所で起きるのではなく、広域で起きるため、結果的に素子の長寿命化が行われ、高信頼性が得られる。
【0028】
発光層内での発光領域の分布は、素子に印加される電圧値、電流値、及び発光輝度によっても変化するが、ディスプレイ等、目的に応じた実効利用輝度において、発光層の正孔輸送層と接した界面、及び発光層の電子輸送層と接した界面の両方、あるいはそれらの一方からの発光強度に対して、発光層両端の各界面から等距離の位置、つまりは発光層中心部分での発光強度が25%以上であることが望ましい。このように、発光層の全厚み領域を発光領域として有効に利用することによって、素子の信頼性を大幅に向上させることができる。
【0029】
このように、発光領域を界面付近にのみ集中させずに分散させて、素子の信頼性を向上させるためには、上記の(5)において、電荷注入促進材料は電子輸送性能のみならず、正孔輸送性能も持っていても構わない。また、上記の(5)において、発光材料は正孔輸送性能のみならず、電子輸送性能も持っていても構わない。さらに、上記の(6)において、電荷注入促進材料は正孔輸送性能のみならず、電子輸送性能も持っていても構わない。さらに、上記の(6)において、発光材料は電子輸送性能のみならず、正孔輸送性能も持っていても構わない。
【0030】
なお、本発明の有機電界発光素子は、画素の少なくとも一部に用いたディスプレイデバイスを構成してよい。
【0031】
以下、本発明の好ましい実施の形態を図面の参照下に更に詳しく説明する。
【0032】
はじめに、本発明の有機電界発光素子を適用した素子構造例を説明する。図10は、陽極6、正孔輸送層2、発光兼電子輸送層4、陰極7からなる素子構造であり、また図11は、陽極6、必要に応じて正孔注入層1、正孔輸送層2、発光層3、電子輸送層4、陰極7からなる素子構造であって、いずれも本発明に適用可能であるが、図1〜図4に示したように、発光層には電荷(電子又は正孔)注入促進材料が混合されている。陽極6と陰極7の間に電圧を印加して、電流が流れることによって、素子が発光する。
【0033】
有機電界発光素子を支持するための基板10は、陽極6または陰極7に接している。使用する基板としては、ガラス、石英、プラスチック等の光透過性の基板や、シリコン等の可視光領域で光透過性の無い基板や、薄膜トランジスタ回路を表面に形成した基板等を、素子の目的に合わせて使用することができる。
【0034】
発光兼電子輸送層4または発光層3で放射された光は、陽極6または陰極7の少なくとも一方に光透過性を賦与することにより、外部に取り出すことができる。陽極6に使用する材料としては、ITO(Indium Tin Oxide)、SnOやCr、Pd、In、Au、W、Ni等の金属やそれらを含む合金を適宜使用できる。また、陰極7に使用する材料としては、Li、Mg、Ca等の活性な金属、もしくはこれらの金属を含むAg、Al、In等の金属との合金を使用でき、更にこれらの金属層が積層した構造であってもよい。ここに挙げた材料は使用可能な材料の数例であって、目的に応じてこれ以外の材料を使用することを妨げるものではない。尚、電界発光素子の駆動寿命を改善する目的で、外部からの水や酸素等の侵入を遮断する措置を素子に施しても構わない。
【0035】
陽極6と正孔輸送層2との間に、正孔注入を促進するための正孔注入層1を設けることができる。その材料として例えば、米国特許第4720432号に記載のポルフィリン化合物等を使用できる。また、発光兼電子輸送層や発光層への正孔の注入を容易にするために、正孔輸送層を単層ではなく、積層構造とすることができる。電子輸送層や正孔輸送層の構成材料も公知のものから適宜選択可能である。また、陰極7から発光兼電子輸送層や電子輸送層への電子注入を容易にするために、LiFやLiO等の薄層を挿入してもよい。更に、発光層から電子輸送層へ正孔が注入される場合には、これを防ぐ目的でホールブロック層を設けることもできる。
【0036】
発光層に含ませる発光材料の有用な例としては、例えば、特開平11−329730号、特開平11−329731号、特開2000−91076号、特開2000−173773号、特開2000−12224号、特開2000−12225号、特開2000−12226号、特開2000−12227号、特開2000−12228号、特開2000−91073号、特開2000−91074号、特開2000−91075号、特開2000−173774号、特開2001−110570号、特開2001−110571号に記載のスチリルまたはジスチリル構造を分子骨格内に有するものがある。これらの材料は、本発明の前提条件である、それ自身が非晶質の薄膜形成能を有し、陽極と陰極の間に単独の薄膜として挟持した状態で直流電圧印加により電界発光を示す。
【0037】
発光材料への電荷注入を促進するための電荷輸送能を持つ材料(電荷注入促進材料)としては、一般に用いられている電子輸送材料や正孔輸送材料の中から選択して適宜使用することができる。
【0038】
【実施例】
以下、本発明を実施例について具体的に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
【0039】
実施例1 化合物1の濃度と発光効率
本実施例は、下記の化合物1のスチリル化合物と、下記のAlq(トリス(8−キノリノール)アルミニウム)との混合層を電子輸送性発光層として用いた有機電界発光素子を作製し、その発光輝度と発光効率の関係を調べた例である。
【0040】
即ち、真空蒸着法にて、化合物1のスチリル化合物と、電子輸送材料であるAlqとの混合層を発光層として形成し、有機電界発光素子を作製した。なお、基板はガラス基板を用い、陽極はITO、正孔輸送層は下記のα−NPD、陰極はMg−Agとし、それぞれ常法に従って形成した。下記の素子構造において、( )内は膜厚を表わす(以下、同様)。
【0041】
【化1】
化合物1:
Figure 2004006066
Alq
Figure 2004006066
α−NPD:
Figure 2004006066
【0042】
素子構造:
素子(1−1):
ITO/α−NPD(30nm)/化合物1:Alq=1:9
(30nm)/Alq(30nm)/Mg:Ag(200nm)
素子(1−2):
ITO/α−NPD(30nm)/化合物1:Alq=3:7
(30nm)/Alq(30nm)/Mg:Ag(200nm)
素子(1−3):
ITO/α−NPD(30nm)/化合物1:Alq=5:5
(30nm)/Alq(30nm)/Mg:Ag(200nm)
素子(1−4):
ITO/α−NPD(30nm)/化合物1:Alq=8:2
(30nm)/Alq(30nm)/Mg:Ag(200nm)
素子(1−5):
ITO/α−NPD(30nm)/化合物1:Alq=9:1
(30nm)/Alq(30nm)/Mg:Ag(200nm)
【0043】
このように作製した有機電界発光素子(1−1)、(1−2)、(1−3)、(1−4)及び(1−5)の発光輝度と発光効率の関係を下記の表1に示す。発光効率は電流値に対する輝度の割合として求めた。
【0044】
【表1】
表1 発光層中の化合物1の濃度と発光効率の関係
Figure 2004006066
【0045】
この結果は、発光材料の濃度に拘らず、実用輝度領域(1〜1000cd/m)で、本発明に基づく素子(1−1)、(1−2)、(1−3)、(1−4)及び(1−5)の発光効率はいずれも高くて安定した発光効率となり、これらの素子において、発光材料が高濃度時に引き起こす濃度消光などの問題がないことを示している。
【0046】
実施例2 化合物1の濃度と発光効率
本実施例は、上記の化合物1のスチリル化合物と上記のα−NPDとの混合層を正孔輸送性発光層として用いて有機電界発光素子を作製し、その発光輝度と発光効率の関係を調べた例である。
【0047】
即ち、真空蒸着法にて、化合物1のスチリル化合物と、正孔輸送材料であるα−NPDとの混合層を発光層として形成し、他は実施例1と同様にして有機電界発光素子を作製した。
【0048】
素子構造:
素子(2−1):
ITO/α−NPD(30nm)/化合物1:α−NPD=1:9
(30nm)/Alq(30nm)/Mg:Ag(200nm)
素子(2−2):
ITO/α−NPD(30nm)/化合物1:α−NPD=3:7
(30nm)/Alq(30nm)/Mg:Ag(200nm)
素子(2−3):
ITO/α−NPD(30nm)/化合物1:α−NPD=5:5
(30nm)/Alq(30nm)/Mg:Ag(200nm)
素子(2−4):
ITO/α−NPD(30nm)/化合物1:α−NPD=8:2
(30nm)/Alq(30nm)/Mg:Ag(200nm)
素子(2−5):
ITO/α−NPD(30nm)/化合物1:α−NPD=9:1
(30nm)/Alq(30nm)/Mg:Ag(200nm)
【0049】
このように作製した有機電界発光素子(2−1)、(2−2)、(2−3)、(2−4)及び(2−5)の発光輝度と発光効率の関係を下記の表2に示す。発光効率は電流値に対する輝度の割合として求めた。
【0050】
【表2】
表2 発光層中の化合物1の濃度と発光効率の関係
Figure 2004006066
【0051】
この結果は、発光材料の濃度に拘らず、実用輝度領域(1〜1000cd/m)で、本発明に基づく素子(2−1)、(2−2)、(2−3)、(2−4)及び(2−5)の発光効率はいずれも高くて安定した発光効率となり、これらの素子において、発光材料が高濃度時に引き起こす濃度消光などの問題がないことを示している。
【0052】
実施例3 化合物2の濃度と発光効率
本実施例は、下記の化合物2のスチリル化合物と、上記のAlq(トリス(8−キノリノール)アルミニウム)との混合層を電子輸送性発光層として用いて有機電界発光素子を作製し、その発光輝度と発光効率の関係を調べた例である。
【0053】
即ち、真空蒸着法にて化合物2のスチリル化合物と電子輸送材料であるAlqとの混合層を発光層として形成し、他は実施例1と同様にして有機電界発光素子を作製した。
【0054】
【化2】
化合物2:
Figure 2004006066
【0055】
素子構造:
素子(3−1):
ITO/α−NPD(30nm)/化合物2:Alq=1:9
(30nm)/Alq(30nm)/Mg:Ag(200nm)
素子(3−2):
ITO/α−NPD(30nm)/化合物2:Alq=3:7
(30nm)/Alq(30nm)/Mg:Ag(200nm)
素子(3−3):
ITO/α−NPD(30nm)/化合物2:Alq=5:5
(30nm)/Alq(30nm)/Mg:Ag(200nm)
素子(3−4):
ITO/α−NPD(30nm)/化合物2:Alq=8:2
(30nm)/Alq(30nm)/Mg:Ag(200nm)
素子(3−5):
ITO/α−NPD(30nm)/化合物2:Alq=9:1
(30nm)/Alq(30nm)/Mg:Ag(200nm)
【0056】
このように作製した有機電界発光素子(3−1)、(3−2)、(3−3)、(3−4)及び(3−5)の発光輝度と発光効率の関係を下記の表3に示す。発光効率は電流値に対する輝度の割合として求めた。
【0057】
【表3】
表3 発光層中の化合物2の濃度と発光効率の関係
Figure 2004006066
【0058】
この結果は、発光材料の濃度に拘らず、実用輝度領域(1〜1000cd/m)で、本発明に基づく素子(3−1)、(3−2)、(3−3)、(3−4)及び(3−5)の発光効率はいずれも高くて安定した発光効率となり、これらの素子において、発光材料が高濃度時に引き起こす濃度消光などの問題がないことを示している。
【0059】
実施例4 化合物2の濃度と発光効率
本実施例は、上記の化合物2のスチリル化合物と、上記のα−NPDの混合層を正孔輸送性発光層として用いて有機電界発光素子を作製し、その発光輝度と発光効率の関係を調べた例である。
【0060】
即ち、真空蒸着法にて、化合物2のスチリル化合物と、正孔輸送材料であるα−NPDとの混合層を発光層として形成し、他は実施例1と同様にして有機電界発光素子を作製した。
【0061】
素子構造:
素子(4−1):
ITO/α−NPD(30nm)/化合物2:α−NPD=1:9
(30nm)/Alq(30nm)/Mg:Ag(200nm)
素子(4−2):
ITO/α−NPD(30nm)/化合物2:α−NPD=3:7
(30nm)/Alq(30nm)/Mg:Ag(200nm)
素子(4−3):
ITO/α−NPD(30nm)/化合物2:α−NPD=5:5
(30nm)/Alq(30nm)/Mg:Ag(200nm)
素子(4−4):
ITO/α−NPD(30nm)/化合物2:α−NPD=8:2
(30nm)/Alq(30nm)/Mg:Ag(200nm)
素子(4−5):
ITO/α−NPD(30nm)/化合物2:α−NPD=9:1
(30nm)/Alq(30nm)/Mg:Ag(200nm)
【0062】
このように作製した有機電界発光素子(4−1)、(4−2)、(4−3)、(4−4)及び(4−5)の発光輝度と発光効率の関係を下記の表4に示す。発光効率は電流値に対する輝度の割合として求めた。
【0063】
【表4】
表4 発光層中の化合物2の濃度と発光効率の関係
Figure 2004006066
【0064】
この結果は、発光材料の輝度に拘らず、実用輝度領域(1〜1000cd/m)で、本発明に基づく素子(4−1)、(4−2)、(4−3)、(4−4)及び(4−5)の発光効率はいずれも高く安定した発光効率となり、これらの素子において、発光材料が高濃度時に引き起こす濃度消光などの問題がないことを示している。
【0065】
実施例5 化合物1の濃度と発光色度
本実施例は、上記の化合物1のスチリル化合物と、上記のAlqとの混合層を電子輸送性発光層として用いて有機電界発光素子を作製し、その発光輝度と発光色度の関係を調べた例である。
【0066】
即ち、実施例1と同様に、真空蒸着法にて、化合物1のスチリル化合物と、電子輸送材料であるAlqとの混合層を発光層として形成し、有機電界発光素子(1−1)、(1−2)、(1−3)、(1−4)及び(1−5)を作製した。これらの素子の発光輝度と色度の関係を下記の表5に示す。
【0067】
【表5】
表5 発光層中の化合物1の濃度と色素の関係
Figure 2004006066
【0068】
この結果によれば、発光材料の濃度に拘らず、実用輝度領域(1〜1000cd/m)で、素子(1−1)、(1−2)、(1−3)、(1−4)及び(1−5)の色度はいずれもほぼ同じになった。2〜3重量%以下の低濃度の色素をAlqなどにドーピングさせた通常の赤色発光素子に起りえる高輝度時の色度変化の問題は、本実施例の素子には見られなかった。
【0069】
実施例6 化合物1の濃度と発光色度
本実施例は、上記の化合物1のスチリル化合物と、上記のα−NPDとの混合層を正孔輸送性発光層として用いて有機電界発光素子を作製し、その発光輝度と発光色度の関係を調べた例である。
【0070】
即ち、実施例2と同様に、真空蒸着法にて、化合物1のスチリル化合物と、正孔輸送材料であるα−NPDとの混合層を発光層として形成し、有機電界発光素子(2−1)、(2−2)、(2−3)、(2−4)及び(2−5)を作製した。これらの素子の発光輝度と色度の関係を下記の表6に示す。
【0071】
【表6】
表6 発光層中の化合物1の濃度と色度の関係
Figure 2004006066
【0072】
この結果によれば、発光材料の濃度に拘らず、実用輝度領域(1〜1000cd/m)で、素子(2−1)、(2−2)、(2−3)、(2−4)及び(2−5)の色度はいずれもほぼ同じになった。2〜3重量%以下の低濃度の色素をAlqなどにドーピングさせた通常の赤色発光素子に起りえる高輝度時の色度変化の問題は、本実施例の素子には見られなかった。
【0073】
実施例7 化合物2の濃度と発光色度
本実施例は、上記の化合物2のスチリル化合物と、上記のAlqとの混合層を電子輸送性発光層として用いて有機電界発光素子を作製し、その発光輝度と発光色度の関係を調べた例である。
【0074】
即ち、実施例3と同様に、真空蒸着法にて、化合物2のスチリル化合物と、電子輸送材料であるAlqとの混合層を発光層として形成し、有機電界発光素子(3−1)、(3−2)、(3−3)、(3−4)及び(3−5)を作製した。これらの素子の発光輝度と色度の関係を下記の表7に示す。
【0075】
【表7】
表7 発光層中の化合物2の濃度と色度の関係
Figure 2004006066
【0076】
この結果によれば、発光材料の濃度に拘らず、実用輝度領域(1〜1000cd/m)で、素子(3−1)、(3−2)、(3−3)、(3−4)及び(3−5)の色度はいずれもほぼ同じになった。2〜3重量%以下の低濃度の色素をAlqなどにドーピングさせた通常の赤色発光素子に起りえる高輝度時の色度変化の問題は、本実施例の素子には見られなかった。
【0077】
実施例8 化合物2の濃度と発光色度
本実施例は、上記の化合物2のスチリル化合物と、上記のα−NPDとの混合層を正孔輸送性発光層として用いて有機電界発光素子を作製し、その発光輝度と発光色度の関係を調べた例である。
【0078】
即ち、実施例4と同様に、真空蒸着法にて、化合物2のスチリル化合物と、正孔輸送材料であるα−NPDとの混合層を発光層として形成し、有機電界発光素子(4−1)、(4−2)、(4−3)、(4−4)及び(4−5)を作製した。これらの素子の発光輝度と色度の関係を下記の表8に示す。
【0079】
【表8】
表8 発光層中の化合物2の濃度と色度の関係
Figure 2004006066
【0080】
この結果によれば、発光材料の濃度に拘らず、実用輝度領域(1〜1000cd/m)で、素子(4−1)、(4−2)、(4−3)、(4−4)及び(4−5)の色度はいずれもほぼ同じになった。2〜3重量%以下の低濃度の色素をAlqなどにドーピングさせた通常の赤色発光素子に起りえる高輝度時の色度変化の問題は、本実施例の素子には見られなかった。
【0081】
実施例9 素子(1−3)の安定性
本実施例は、上記の化合物1のスチリル化合物と、上記のAlqとの混合層を電子輸送性発光層として用いて有機電界発光素子を作製し、その信頼性を調べた例である。
【0082】
即ち、実施例1と同様に、真空蒸着法にて、化合物1のスチリル化合物と、電子輸送材料である上記のAlqとの混合層を発光層として形成し、有機電界発光素子(1−3)を作製した。
【0083】
この有機電界発光素子を作製後、窒素雰囲気下に1カ月間放置したが、素子劣化は観察されなかった。また、初期輝度1000cd/mで電流値を一定に通電して連続発光し、強制劣化させた際、輝度が半減するまで1000時間であった。
【0084】
実施例10 素子(3−3)の安定性
本実施例は、上記の化合物2のスチリル化合物と、上記のAlqとの混合層を電子輸送性発光層として用いて有機電界発光素子を作製し、その信頼性を調べた例である。
【0085】
即ち、実施例3と同様に、真空蒸着法にて、化合物2のスチリル化合物と、電子輸送材料であるAlqとの混合層を発光層として形成し、有機電界発光素子(3−3)を作製した。
【0086】
この有機電界発光素子を作製後、窒素雰囲気下に1カ月間放置したが、素子劣化は観察されなかった。また、初期輝度1000cd/mで電流値を一定に通電して連続発光し、強制劣化させた際、輝度が半減するまで4800時間であった。
【0087】
実施例11 化合物3とAlqとの混合層を電子輸送性発光層に用いた素子
本実施例は、下記の化合物3のスチリル化合物と、上記のAlqとの混合層を電子輸送性発光層として用いて有機電界発光素子を作製し、その素子特性を調べた例である。
【0088】
【化3】
化合物3:
Figure 2004006066
【0089】
即ち、実施例1の素子(1−1)〜(1−5)と同様に、真空蒸着法にて、化合物3のスチリル化合物と、電子輸送材料であるAlqとの混合層を発光層として形成し、有機電界発光素子を作製した。混合層中の化合物3の混合比が10重量%(素子(11−1))、30重量%(素子(11−2))、50重量%(素子(11−3))、80重量%(素子(11−4))、90重量%(素子(11−5))の5種類を作製した。
【0090】
これらの5種類の素子はいずれも赤色の発光を示し、10〜1000cd/mの実用輝度領域において、高い発光効率を得た。また、輝度上昇とともに色度が変化することはなく、ディスプレイ素子として有用であることが分った。
【0091】
また、これらの素子を作製後、窒素雰囲気下に1カ月間放置したが、素子劣化は観察されなかった。また、素子(11−3)に対して、初期輝度1000cd/mで電流値を一定に通電して連続発光し、強制劣化させたところ、輝度が半減するまで1200時間であった。
【0092】
実施例12 化合物4とAlqとの混合層を電子輸送性発光層に用いた素子
本実施例は、下記の化合物4のスチリル化合物と、上記のAlqとの混合層を電子輸送性発光層として用いて有機電界発光素子を作製し、その素子特性を調べた例である。
【0093】
【化4】
化合物4:
Figure 2004006066
【0094】
即ち、実施例1の素子(1−1)〜(1−5)と同様に、真空蒸着法にて、化合物4のスチリル化合物と、電子輸送材料であるAlqとの混合層を発光層に用いて有機電界発光素子を作製した。混合層中の化合物4の混合比が10重量%(素子(12−1))、30重量%(素子(12−2))、50重量%(素子(12−3))、80重量%(素子(12−4))、90重量%(素子(12−5))の5種類を作製した。
【0095】
これらの5種類の素子はいずれも緑色の発光を示し、10〜1000cd/mの実用輝度領域において、高い発光効率を得た。また、輝度上昇とともに色度が変化することはなく、ディスプレイ素子として有用であることが分った。
【0096】
また、これらの素子を作製後、窒素雰囲気下に1カ月間放置したが、素子劣化は観察されなかった。また、素子(12−3)に対して、初期輝度1000cd/mで電流値を一定に通電して連続発光し、強制劣化させたところ、輝度が半減するまで500時間であった。
【0097】
実施例13 化合物5とα−NPDとの混合層を正孔輸送性発光層に用いた素子本実施例は、下記の化合物5のスチリル化合物と、上記のα−NPDとの混合層を正孔輸送性発光層として用いて有機電界発光素子を作製し、その素子特性を調べた例である。
【0098】
【化5】
化合物5:
Figure 2004006066
【0099】
即ち、実施例2の素子(2−1)〜(2−5)と同様に、真空蒸着法にて、化合物5のスチリル化合物と、正孔輸送材料であるα−NPDとの混合層を発光層に用いて有機電界発光素子を作製した。混合層中の化合物5の混合比が10重量%(素子(13−1))、30重量%(素子(13−2))、50重量%(素子(13−3))、80重量%(素子(13−4))、90重量%(素子(13−5))の5種類を作製した。
【0100】
これらの5種類の素子はいずれも青緑色の発光を示し、10〜500cd/mの実用輝度領域において、高い発光効率を得た。また、輝度上昇とともに色度が変化することはなく、ディスプレイ素子として有用であることが分った。
【0101】
また、これらの素子を作製後、窒素雰囲気下に1カ月間放置したが、素子劣化は観察されなかった。また、素子(13−3)に対して、初期輝度500cd/mで電流値を一定に通電して連続発光し、強制劣化させたところ、輝度が半減するまで800時間であった。
【0102】
実施例14 化合物6とα−NPDとの混合層を正孔輸送性発光層に用いた素子本実施例は、下記に示す化合物6と、上記のα−NPDとの混合層を正孔輸送性発光層として用いて有機電界発光素子を作製し、その素子特性を調べた例である。
【0103】
【化6】
化合物6:
Figure 2004006066
【0104】
即ち、真空蒸着法にて、ITO基板上に下記の層構成の素子を作製した。但し、発光層と電子輸送層との間には、下記のBAlq(ビス(8−キノリノール)アルミニウム誘導体)を第2の電子輸送層として形成した。
【0105】
【化7】
BAlq:
Figure 2004006066
【0106】
素子構造:
素子(14−1):
ITO/α−NPD(30nm)/化合物6:α−NPD=1:9
(30nm)/BAlq(10nm)/Alq(30nm)/Mg:Ag(200nm)
素子(14−2):
ITO/α−NPD(30nm)/化合物6:α−NPD=3:7
(30nm)/BAlq(10nm)/Alq(30nm)/Mg:Ag(200nm)
素子(14−3):
ITO/α−NPD(30nm)/化合物6:α−NPD=5:5
(30nm)/BAlq(10nm)/Alq(30nm)/Mg:Ag(200nm)
素子(14−4):
ITO/α−NPD(30nm)/化合物6:α−NPD=8:2
(30nm)/BAlq(10nm)/Alq(30nm)/Mg:Ag(200nm)
素子(14−5):
ITO/α−NPD(30nm)/化合物6:α−NPD=9:1
(30nm)/BAlq(10nm)/Alq(30nm)/Mg:Ag(200nm)
【0107】
これらの5種類の素子はいずれも青緑色の発光を示し、10〜500cd/mの実用輝度領域において、高い発光効率を得た。また、輝度上昇とともに色度が変化することはなく、ディスプレイ素子として有用であることが分った。
【0108】
また、これらの素子を作製後、窒素雰囲気下に1カ月間放置したが、素子劣化は観察されなかった。また、素子(14−3)に対して、初期輝度500cd/mで電流値を一定に通電して連続発光し、強制劣化させたところ、輝度が半減するまで700時間であった。
【0109】
実施例15 化合物7とα−NPDとの混合層を正孔輸送性発光層に用いた素子本実施例は、下記に示す化合物7と、上記のα−NPDとの混合層を正孔輸送性発光層として用いて有機電界発光素子を作製し、その素子特性を調べた例である。
【0110】
【化8】
化合物7:
Figure 2004006066
【0111】
即ち、実施例14の素子(14−1)〜(14−5)と同様に、真空蒸着法にて、化合物7と、正孔輸送材料であるα−NPDとの混合層を発光層として形成し、有機電界発光素子を作製した。混合層中の化合物7の混合比が10重量%(素子(15−1))、30重量%(素子(15−2))、50重量%(素子(15−3))、80重量%(素子(15−4))、90重量%(素子(15−5))の5種類を作製した。
【0112】
これらの5種類の素子はいずれも青色の発光を示し、10〜500cd/mの実用輝度領域において、高い発光効率を得た。また、輝度上昇とともに色度が変化することはなく、ディスプレイ素子として有用であることが分った。
【0113】
また、これらの素子を作製後、窒素雰囲気下に1カ月間放置したが、素子劣化は観察されなかった。また、素子(15−3)に対して、初期輝度500cd/mで電流値を一定に通電して連続発光し、強制劣化させたところ、輝度が半減するまで600時間であった。
【0114】
実施例16 化合物8とα−NPDとの混合層を正孔輸送性発光層に用いた素子本実施例は、下記に示す化合物8と、上記のα−NPDとの混合層を正孔輸送性発光層として用いて有機電界発光素子を作製し、その素子特性を調べた例である。
【0115】
【化9】
化合物8:
Figure 2004006066
【0116】
即ち、実施例14の素子(14−1)〜(14−5)と同様に、真空蒸着法にて、化合物8と、正孔輸送材料であるα−NPDとの混合層を発光層として形成し、有機電界発光素子を作製した。混合層中の化合物8の混合比が10重量%(素子(16−1))、30重量%(素子(16−2))、50重量%(素子(16−3))、80重量%(素子(16−4))、90重量%(素子(16−5))の5種類を作製した。
【0117】
これらの5種類の素子はいずれも青色の発光を示し、10〜500cd/mの実用輝度領域において、高い発光効率を得た。また、輝度上昇とともに色度が変化することはなく、ディスプレイ素子として有用であることが分った。
【0118】
また、これらの素子を作製後、窒素雰囲気下に1カ月間放置したが、素子劣化は観察されなかった。また、素子(16−3)に対して、初期輝度500cd/mで電流値を一定に通電して連続発光し、強制劣化させたところ、輝度が半減するまで750時間であった。
【0119】
実施例17 化合物9とCBPとの混合層を発光層に用いた素子
本実施例は、下記に示す化合物9と、下記に示すCBP(4,4’−N,N’−ジカルバゾールビフェニル)との混合層を発光層として用いて有機電界発光素子を作成し、その素子特性を調べた例である。
【0120】
【化10】
化合物9:
Figure 2004006066
CBP:
Figure 2004006066
【0121】
即ち、実施例1の素子(1−1)〜(1−5)と同様に、真空蒸着法にて、化合物9とCBPとの混合層を発光層に用いて有機電界発光素子を作製した。混合層中の化合物9の混合比が10重量%(素子(17−1))、30重量%(素子(17−2))、50重量%(素子(17−3))、80重量%(素子(17−4))、90重量%(素子(17−5))の5種類を作製した。
【0122】
これらの5種類の素子はいずれも青色の発光を示し、10〜500cd/mの実用輝度領域において、高い発光効率を得た。また、輝度上昇とともに色度が変化することはなく、ディスプレイ素子として有用であることが分った。
【0123】
また、これらの素子を作製後、窒素雰囲気下に1カ月間放置したが、素子劣化は観察されなかった。また、素子(17−3)に対して初期輝度500cd/mで電流値を一定に通電して連続発光し、強制劣化させたところ、輝度が半減するまで780時間であった。
【0124】
実施例18 化合物10とCBPとの混合層を発光層に用いた素子
本実施例は、下記に示す化合物10と、上記のCBPとの混合層を発光層として用いて有機電界発光素子を作成し、その素子特性を調べた例である。
【0125】
【化11】
化合物10:
Figure 2004006066
【0126】
即ち、実施例1の素子(1−1)〜(1−5)と同様に、真空蒸着法にて、化合物10とCBPとの混合層を発光層として形成し、有機電界発光素子を作製した。混合層中の化合物10の混合比が10重量%(素子(18−1))、30重量%(素子(18−2))、50重量%(素子(18−3))、80重量%(素子(18−4))、90重量%(素子(18−5))の5種類を作製した。
【0127】
これらの5種類の素子はいずれも青緑色の発光を示し、10〜500cd/mの実用輝度領域において、高い発光効率を得た。また、輝度上昇とともに色度が変化することはなく、ディスプレイ素子として有用であることが分った。
【0128】
また、これらの素子を作製後、窒素雰囲気下に1カ月間放置したが、素子劣化は観察されなかった。また、素子(18−3)に対して、初期輝度500cd/mで電流値を一定に通電して連続発光し、強制劣化させたところ、輝度が半減するまで1100時間であった。
【0129】
実施例19 化合物11とCBPとの混合層を発光層に用いた素子
本実施例は、下記に示す化合物11と、上記のCBPとの混合層を発光層として用いて有機電界発光素子を作製し、その素子特性を調べた例である。
【0130】
【化12】
化合物11:
Figure 2004006066
【0131】
即ち、実施例1の素子(1−1)〜(1−5)と同様に、真空蒸着法にて、化合物11とCBPとの混合層を発光層として形成し、有機電界発光素子を作製した。混合層中の化合物11の混合比が10重量%(素子(19−1))、30重量%(素子(19−2))、50重量%(素子(19−3))、80重量%(素子(19−4))、90重量%(素子(19−5))の5種類を作製した。
【0132】
これらの5種類の素子はいずれも青色の発光を示し、10〜500cd/mの実用輝度領域において、高い発光効率を得た。また、輝度上昇とともに色度が変化することはなく、ディスプレイ素子として有用であることが分った。
【0133】
また、これらの素子を作製後、窒素雰囲気下に1カ月間放置したが、素子劣化は観察されなかった。また、素子(19−3)に対して、初期輝度500cd/mで電流値を一定に通電して連続発光し、強制劣化させたところ、輝度が半減するまで650時間であった。
【0134】
実施例20 化合物12とCBPとの混合層を発光層に用いた素子
本実施例は、下記に示す化合物12と、上記のCBPとの混合層を発光層として用いて有機電界発光素子を作製し、その素子特性を調べた例である。
【0135】
【化13】
化合物12:
Figure 2004006066
【0136】
即ち、実施例1の素子(1−1)〜(1−5)と同様に、真空蒸着法にて、化合物12とCBPとの混合層を発光層として形成し、有機電界発光素子を作製した。混合層中の化合物12の混合比が10重量%(素子(20−1))、30重量%(素子(20−2))、50重量%(素子(20−3))、80重量%(素子(20−4))、90重量%(素子(20−5))の5種類を作製した。
【0137】
これらの5種類の素子はいずれも青色の発光を示し、10〜500cd/mの実用輝度領域において、高い発光効率を得た。また、輝度上昇とともに色度が変化することはなく、ディスプレイ素子として有用であることが分った。
【0138】
また、これらの素子を作製後、窒素雰囲気下に1カ月間放置したが、素子劣化は観察されなかった。また、素子(20−3)に対して初期輝度500cd/mで電流値を一定に通電して連続発光し、強制劣化させたところ、輝度が半減するまで880時間であった。
【0139】
比較例1 化合物1の単独層を発光層に用いた発光素子の色度及び信頼性
この比較例は、上記の化合物1のスチリル化合物100%の単独層を発光層として用い、他は実施例1と同様にして有機電界発光素子を作製し、その信頼性を調べた例である。
【0140】
素子構造:
素子(1−6):
ITO/α−NPD(30nm)/化合物1(30nm)/Alq
(30nm)/Mg:Ag(200nm)
【0141】
このように作製した素子(1−6)の色度を下記の表9に示すが、実施例5に示した素子(1−1)、(1−2)、(1−3)、(1−4)及び(1−5)とほぼ同じになった。
【0142】
【表9】
表9 比較例1の発光層中の化合物1の濃度と色度の関係
Figure 2004006066
【0143】
この素子(1−6)を作製後、窒素雰囲気下に1カ月間放置したが、素子劣化は観察されなかった。しかし、初期輝度1000cd/mで電流値を一定に通電して連続発光し、強制劣化させた際、輝度が半減するまで200時間であった。実施例9に示した素子(1−3)の半減寿命1000時間と比較して、約1/5の寿命となった。
【0144】
比較例2 化合物2の単独層を発光層に用いた発光素子の色度及び信頼性
この比較例は、上記の化合物2のスチリル化合物100%の単独層を発光層として用い、他は実施例3と同様にして有機電界発光素子を作製し、その信頼性を調べた例である。
【0145】
素子構造:
素子(3−6):
ITO/α−NPD(30nm)/化合物2(30nm)/Alq
(30nm)/Mg:Ag(200nm)
【0146】
このように作製した素子(3−6)の色度を下記の表10に示すが、実施例7に示した素子(3−1)、(3−2)、(3−3)、(3−4)及び(3−5)とほぼ同じになった。
【0147】
【表10】
表10 比較例2の発光層中の化合物2の濃度と色度の関係
Figure 2004006066
【0148】
この素子(3−6)を作製後、窒素雰囲気下に1カ月間放置したが、素子劣化は観察されなかった。しかし、初期輝度1000cd/mで電流値を一定に通電して連続発光し、強制劣化させた際、輝度が半減するまで800時間であった。実施例10に示した素子(3−3)の半減寿命4800時間と比較して、約1/6の寿命となった。
【0149】
実施例21 発光材料濃度と素子抵抗の関係
本実施例は、上記の化合物1のスチリル化合物と、上記のAlqとの混合層を電子輸送性発光層として用いて有機電界発光素子を作製し、化合物1の濃度と電流密度/電圧の関係を調べた例である。
【0150】
即ち、真空蒸着法にて、化合物1のスチリル化合物と、電子輸送材料であるAlqとの混合層を発光層として形成し、他は実施例1と同様にして有機電界発光素子(21−1)、(21−2)、(21−3)、(21−4)を作製した。結果を下記の表11に示す。比較のために、化合物1のみを発光層に用いた有機電界発光素子(21−5)についての結果も併記する。
【0151】
【表11】
表11 発光層中の化合物1の濃度と素子抵抗の関係
Figure 2004006066
【0152】
表11に示すように、化合物1の濃度が減少するにつれて素子の抵抗値が上昇することが分った。消費電力を考慮した低電圧駆動を考えると、発光層中での化合物1の濃度は20重量%以上であることが望ましい。
【0153】
実施例22 化合物1の濃度と発光効率、色度
本実施例は、上記の化合物1のスチリル化合物と、上記のα−NPD及びAlqとの混合層を発光層として用いて有機電界発光素子を作製し、その発光輝度と発光効率及び色度の関係を調べた例である。
【0154】
即ち、真空蒸着法にて、化合物1のスチリル化合物と、正孔輸送材料であるα−NPD及び電子輸送材料であるAlqとの混合層を発光層として形成し、他は実施例1と同様にして有機電界発光素子を作製した。
【0155】
素子構造:
素子(22−1):
ITO/α−NPD(30nm)/化合物1:α−NPD:Alq
=1:2:2(30nm)/Alq(30nm)/Mg:Ag(200
nm)
素子(22−2):
ITO/α−NPD(30nm)/化合物1:α−NPD:Alq
=1:1:1(30nm)/Alq(30nm)/Mg:Ag(200
nm)
素子(22−3):
ITO/α−NPD(30nm)/化合物1:α−NPD:Alq
=4:2:2(30nm)/Alq(30nm)/Mg:Ag(200
nm)
素子(22−4):
ITO/α−NPD(30nm)/化合物1:α−NPD:Alq
=8:1:1(30nm)/Alq(30nm)/Mg:Ag(200
nm)
【0156】
このように作製した有機電界発光素子(22−1)、(22−2)、(22−3)及び(22−4)の発光輝度と発光効率の関係を下記の表12に示す。発光効率は電流値に対する輝度の割合として求めた。
【0157】
【表12】
表12 発光層中の化合物1の濃度と発光効率の関係
Figure 2004006066
【0158】
この結果は、発光材料の濃度に拘らず、実用輝度領域(1〜1000cd/m)で、本発明に基づく素子(22−1)、(22−2)、(22−3)及び(22−4)の発光効率はいずれも高くて安定した発光効率となり、これらの素子において、発光材料が高濃度時に引き起こす濃度消光などの問題がないことを示している。同様に、これらの素子の発光輝度と色度の関係を下記の表13に示す。
【0159】
【表13】
表13 発光層中の化合物1の濃度と色度の関係
Figure 2004006066
【0160】
この結果によれば、発光材料の濃度に拘らず、実用輝度領域(1〜1000cd/m)で、素子(22−1)、(22−2)、(22−3)及び(22−4)の色度はいずれもほぼ同じになった。2〜3重量%以下の低濃度の色素をAlqなどにドーピングさせた通常の赤色発光素子に起りえる高輝度時の色度変化の問題は、本実施例の素子には見られなかった。
【0161】
実施例23 素子(22−3)の安定性
本実施例は、上記の化合物1のスチリル化合物と、上記のα−NPD及びAlqとの混合層を発光層として用いて有機電界発光素子を作製し、その信頼性を調べた例である。
【0162】
即ち、実施例22と同様に、真空蒸着法にて、化合物1のスチリル化合物と、正孔輸送材料であるα―NPD及び電子輸送材料であるAlqとの混合層を発光層として形成し、有機電界発光素子(22−3)を作製した。
【0163】
この有機電界発光素子を作製後、窒素雰囲気下に1カ月間放置したが、素子劣化は観察されなかった。また、初期輝度1000cd/mで電流値を一定に通電して連続発光し、強制劣化させた際、輝度が半減するまで950時間であった。
【0164】
実施例24 発光領域の検証1
本実施例は、発光領域が発光層内の界面付近に集中しているのか、あるいは発光層全域に分散しているのかを、輝度劣化前後での発光材料の光励起発光スペクトル(PLスペクトル)の強度の変化を測定することにより調べた例である。
【0165】
上記の化合物2とAlqとを重量比1:1で混合した層を発光層に用いた実施例3の素子(3−3)と、化合物2のみを発光層に用いた比較例2の素子(3−6)とについて、EL発光強度が初期状態より半減した素子でのPLスペクトル強度を調べた。その結果、素子(3−3)では、EL発光強度半減の時にPLスペクトル強度も初期輝度の50%に半減していた。これに対して、化合物2の単独層を発光層に用いた素子(3−6)では、PLスペクトル強度は初期状態の70%にとどまった。
【0166】
PLスペクトル強度を測定する際、発光層全域を光で励起していることから、発光層全域がEL発光とともに劣化していれば、PLスペクトル強度の減少もこれと同じ割合で減少すると考えられる。しかし、発光層内の一部が発光とともに劣化している場合は、PLスペクトル強度の減少は、EL発光強度の減少よりも少ない割合で起きると考えられる。
【0167】
以上のことから、素子(3−3)では、発光層内のほぼ全域が発光領域として関与しているのに対して、素子(3−6)では、発光層内の一部のみ(有機層/有機層の界面)が発光領域となっていることが分った。
【0168】
素子(3−6)のEL発光スペクトルを図5に示す。化合物2のEL発光スペクトルは、650nm付近に発光極大を持つ。これと同時に、520nm付近に発光極大をもつAlqの発光もわずかながら同時に観測された。このことから、素子(3−6)では、化合物2単独の発光層と、電子輸送層であるAlqとの界面で発光が起きており、この界面付近に発光領域が集中していることが分った。これに対して、素子(3−3)のEL発光スペクトルは、図6に示すように、Alqの発光がなく、発光層内のほぼ全域で発光していることが分った。
【0169】
実施例25 発光領域の検証2
本発明に基づく有機電界発光素子の効果を検証するために、図7に示すように、発光界面からの光とアルミニウム反射膜7からの反射光との間の光干渉効果が素子からの出力光を弱めあう膜厚条件の素子を作製した。ITO電極6は119nm、TNATA(4,4’,4”−トリス(2−ナフチルフェニルアミノ)トリフェニルアミン)層2aは40nm、EL022(トリフェニルアミンテトラマー)層2bは50nm、上記の化合物1のスチリル化合物を40%混合のAlq層3は50nm、Alq層4は165nmを順次積層した上に、アルミニウム電極7を形成し、実測された発光スペクトルと、発光層内での発光分布から予測される発光スペクトルとの対応を調べた。
【0170】
この結果、図8に示されるように、層内の発光分布19が電流密度0.1mA/cm駆動時の発光スペクトルと一致し、発光分布16が電流密度1mA/cm駆動時の発光スペクトルと一致することがわかった。図9には、計算に使用した発光層内の発光分布を示す。
【0171】
ここで、図7に示すように、発光して直接下方に出てくる光と、いったんAlで反射してから出てくる光との重ね合わせを平面波近似によって行う。具体的には、その際の位相差δが、
δ = 2π・2L/λ + Φ
(ただし、Lは発光面とAlまでの光学的距離、ΦはAl反射による位相シフト量)
で与えられるので、直接出てくる光の複素振幅をA、Alの複素反射係数をrとすると、重ね合わされた光の複素振幅は
(1+ exp(iδ)r)A
で与えられる。これを実数表示にすれば、強度が得られる。さらに、この強度を各深さ方向発光強度分布により積分して、各波長に対して計算すれば、外部に取り出されるスペクトルが得られる。
【0172】
上記の結果によれば、本発明に基づいて、電荷輸送性能をもつ発光材料を電荷注入促進材料とを混合した発光層内では、発光スペクトルは、正孔輸送層と発光層との界面、及び電子輸送層と発光層との界面の両方で発光が大きい発光領域の分布が起きていることが検証された。本実施例の場合は、電流密度の増加に従って、正孔輸送層側の発光分布の増加が起きていることが判明した。
【0173】
以上に述べた本発明の実施の形態及び実施例は、本発明の技術的思想に基づいて種々に変形可能である。
【0174】
【発明の作用効果】
本発明によれば、電圧の印加により電界発光を示す電荷輸送性の発光材料と、この発光材料への電荷注入を促進するための電荷注入促進材料との混合層によって発光領域が形成され、この発光領域が隣接層との界面又はその近傍のみならず、層厚方向への一定の厚み領域に亘って存在しているので、発光が上記界面又はその近傍に限定されることなく、発光層の広域で発光を行うことができ、素子駆動寿命を大幅に改善することが可能になり、また発光層に含有される発光材料の濃度及び印加電圧等の駆動条件によっても、発光色が変動せず、性能が安定化する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に基づく有機電界発光素子の各層のエネルギーレベルと発光のメカニズムを示す図である。
【図2】同、他の有機電界発光素子の同様の概略図である。
【図3】同、他の有機電界発光素子の同様の概略図である。
【図4】同、更に他の有機電界発光素子の同様の概略図である。
【図5】比較例による有機電界発光素子の発光スペクトル図である。
【図6】本発明に基づく有機電界発光素子の発光スペクトル図である。
【図7】同、発光領域の測定に用いる有機電界発光素子の概略断面図である。
【図8】同、実測された発光スペクトルと、発光層内での発光分布から予測される発光スペクトルとの対応関係を示すスペクトル図である。
【図9】同、発光層内の発光分布を示すスペクトル図である。
【図10】従来の有機電界発光素子の要部概略断面図である。
【図11】同、他の有機電界発光素子の要部概略断面図である。
【図12】同、有機電界発光素子を用いたフルカラーの平面ディスプレイの構成図である。
【図13】同、有機電界発光素子の各層のエネルギーレベルと発光のメカニズムを示す概略図である。
【図14】同、他の有機電界発光素子の同様の概略図である。
【符号の説明】
1…正孔注入層、2…正孔輸送層、3…発光層(発光材料)、4…電子輸送層、5…発光光、6…透明電極(陽極)、7…陰極、8、19…再結合、
10…基板、14…保護膜、15a、15b…有機層、
18…電荷輸送材料(電荷注入促進材料)、20…電源

Claims (13)

  1. 発光領域を有する有機層が陽極と陰極との間に設けられている有機電界発光素子において、前記有機層の構成層のうちの少なくとも1層が、
    前記陽極と前記陰極との間に単独の薄膜として挟持した状態で電圧の印加により電界発光を示しかつ電荷輸送能を有する発光材料と、前記発光材料への電荷注入を促進するための電荷輸送能を有する電荷注入促進材料との混合層からなり、
    隣接層との界面又はその近傍のみならず、前記界面又はその近傍から層厚方向への一定の厚み領域に亘って発光領域を有する
    ことを特徴とする有機電界発光素子。
  2. 前記発光領域が、前記混合層の全厚に亘って存在している、請求項1に記載した有機電界発光素子。
  3. 前記混合層と、これに隣接した電子輸送層及び正孔輸送層との各界面又は両界面からの発光強度に対して、前記両界面から等距離の位置での発光強度が25%以上である、請求項2に記載した有機電界発光素子。
  4. 前記混合層において前記電荷注入促進材料に対する前記発光材料の濃度範囲が、5〜90モル%である、請求項1に記載した有機電界発光素子。
  5. 少なくとも電子輸送能を有する前記発光材料に対して、前記電荷注入促進材料が電子及び/又は正孔輸送性を有する、請求項1に記載した有機電界発光素子。
  6. 少なくとも正孔輸送能を有する前記発光材料に対して、電荷注入促進材料が正孔及び/又は電子輸送性を有する、請求項1に記載した有機電界発光素子。
  7. 前記電荷注入促進材料の最高占有分子軌道のエネルギー準位が、前記発光材料のそれと比べて同じかそれよりも深く、或いは/並びに、前記電荷注入促進材料の最低非占有分子軌道のエネルギー準位が、前記発光材料のそれと比べて同じかそれよりも浅い、請求項1に記載した有機電界発光素子。
  8. 前記混合層と隣接する正孔輸送層の最低非占有分子軌道のエネルギー準位が、前記発光材料及び前記電荷注入促進材料のそれらよりも浅い、請求項7に記載した有機電界発光素子。
  9. 前記電荷注入促進材料として、前記混合層と隣接した電子輸送層を構成する電子輸送材料と同一の材料が用いられている、請求項7に記載した有機電界発光素子。
  10. 前記電荷注入促進材料として、前記混合層と隣接した正孔輸送層を構成する正孔輸送材料と同一の材料が用いられている、請求項7に記載した有機電界発光素子。
  11. 前記電荷注入促進材料として、前記混合層と隣接した電子輸送層を構成する電子輸送材料と同一の材料と、前記混合層と隣接した正孔輸送層を構成する正孔輸送材料と同一の材料との双方が用いられている、請求項7に記載した有機電界発光素子。
  12. 請求項1〜11のいずれか1項に記載した有機電界発光素子を用いた発光装置。
  13. 前記有機電界発光素子を画素の少なくとも一部に用いたディスプレイデバイスとして構成された、請求項12に記載した発光装置。
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