JP2004004205A - 定着装置及び画像形成装置 - Google Patents

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Minoru Hayashizaki
林崎 実
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Abstract

【課題】電圧変動を吸収しつつ広い範囲の電力制御範囲を維持することが可能な誘電加熱方式の定着装置及び画像形成装置を提供する。
【解決手段】電力制御及び温度制御を周波数変調及びデューティ制御の2系統により行ない、電圧検出回路9からの信号により周波数変調を行なうことで一定の電力を直列共振回路4に供給し、且つ、デューティ制御により温度制御を行なう。
【選択図】    図4

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、記録材上に形成担持した未定着画像を加熱して永久固着像とするための誘導加熱方式の定着装置、及び斯かる定着装置を備えた、例えば複写機或いはプリンタなどとされる電子写真方式或いは静電記録方式を利用した画像形成装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
画像形成装置において、記録材上に形成担持した未定着画像、即ちトナー像を加熱して永久固着像とするための定着装置として、従来から熱ローラ方式の定着装置が広く用いられている。
【0003】
熱ローラ方式の定着装置は、熱源としてのハロゲンヒータを内蔵させた加熱ローラ、即ち、定着ローラと、これに圧接させた加圧ローラとを基本構成とし、両ローラ、即ち、両回転体の圧接部に記録材(記録媒体)を導入して挟持搬送しながら加熱・加圧によりトナー像の定着を行なうものである。
【0004】
また近年には、フィルム加熱方式の定着装置も広く用いられている。この方式の定着装置は、熱源の熱をフィルム体を介して記録材に付与してトナー像を定着するものである。熱源としては、セラミック基板上に酸化金属皮膜抵抗を印刷し、その印刷抵抗に電流を流すことにより発熱させる、所謂、セラミックヒータが多用されている。
【0005】
このセラミックヒータは低熱容量であり、迅速に昇温する特性を有しており、ファーストプリントタイムの短縮及び省エネルギーを実現している。
【0006】
しかしながら従来のこのフィルム加熱方式は、モノカラーの定着では有効に機能するものの、カラーでかつ高速の定着を行なうときには、各色の合成処理を同時におこなうことのできる温度及び圧力が要求されるため、低熱容量のセラミックヒータを用いたこの方式では有効に機能することが困難であった。
【0007】
そこで、これらの課題を克服できる定着装置として誘導加熱方式の定着装置が提案されている。この誘導加熱方式の定着装置は、線輪、加熱コイル、励磁コイルなどの磁界発生手段により金属或いは導電材などの磁性材に磁界を作用させて該磁性材に発生する渦電流による発熱により記録材を加熱して定着をおこなうものである。
【0008】
この誘導加熱方式の定着装置はフィルム加熱方式と同様に熱容量を小さくすることができて高速な温度立ち上がり特性を得ることができ、また、定着ニップ部に近い部分で熱を発生する直接加熱に近い方式を採ることにより、優れた温度立ち上がり特性と熱応答特性、優れた熱効率を実現でき、カラーでかつ高速に定着をおこなう場合に好適である。
【0009】
従来、この誘導加熱を利用した定着装置において、定着用電源回路にはシングル電圧共振コンバータを用い、共振コンデンサと励磁コイルからなる並列共振回路を負荷として接続し、定着加圧ローラと対向させて配置した磁性金属からなる回転体(発熱体)を励磁コイルの周りに構成し、発熱体に圧接した温度検知部材としてのサーミスタにより温度検出を行ない、スイッチ素子の制御にオフ時間固定でオン時間幅を変化させるオンデューティ制御手段による電力制御を用いることにより温度制御を行なう構成となっていた。
【0010】
このような構成により、直接加熱に近い加熱手段と優れた熱応答性、制御性を得ることを実現していた。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記のような電圧共振を用いた回路では、以下に述べる2つの問題点があった。
【0012】
第1の問題点は、スイッチ素子がオフ状態となったときに発生する共振回路のフライバック電圧がそのままスイッチ素子にかかるため、高耐圧スイッチ素子が必要となり、コスト高となることである。
【0013】
第2の問題点は、シングル電圧共振回路では温度制御、即ち、電力制御にオフ時間固定でのオン時間幅制御を行なう必要があるが、オン時間幅制御において、時間幅を短くし過ぎると、フライバック電圧が小さくなり過ぎ、スイッチ素子に加わる電圧が0以下にできなくなる。この結果、電流が流れている時に高電圧がかかった状態でスイッチ素子をオンすることになるため、スイッチング損失が大きくなり、効率が悪化するとともにスイッチ素子の破壊を招く恐れがあることである。
【0014】
特に、後者は、入力電圧が高くなればなるほど大きな電圧を印加したままスイッチ素子がオンするため損失も電圧に比例して大きくなる。
【0015】
従って、本発明の目的は、電圧変動を吸収しつつ広い範囲の電力制御範囲を維持することが可能な誘電加熱方式の定着装置及び画像形成装置を提供することである。
【0016】
本発明の他の目的は、電源電圧の異なる地域においても、装置を変更することなく、定着性を一様に保つとともに、制御可能領域を拡大することで、画質の安定化を図ることのできる誘電加熱方式の定着装置及び画像形成装置を提供することである。
【0017】
本発明の他の目的は、低コストでスイッチング損失が小さく効率の良い誘電加熱方式の定着装置及び画像形成装置を提供することである。
【0018】
【課題を解決するための手段】
上記目的は本発明に係る定着装置及び画像形成装置にて達成される。要約すれば、本発明は、現像剤による像を記録媒体に定着するための定着装置において、
導電性発熱体と、
前記導電性発熱体を発熱するための励磁コイル及び共振コンデンサを含む直列共振回路と、
前記直列共振回路に電力を供給するための少なくとも2つのスイッチ素子を含むハーフブリッジ型の電流共振コンバータを備えたスイッチング制御手段と、
前記導電性発熱体の温度を検知する検知部材を含む温度検出手段と、
前記直列共振回路に入力されるAC電圧を検出する電圧検出手段と、
を有し、定着装置に供給する最大電力を制御する電力制御及び定着装置の温度を一定に保つように定着装置に供給する電力を制御する温度制御を、周波数変調及びデューティ制御の2系統により行なうことを特徴とする定着装置である。
【0019】
本発明の一実施態様によると、前記スイッチング制御手段は、前記電圧検出手段からの信号により周波数変調に基づく前記電力制御を行ない一定の電力を前記直列共振回路に供給する制御手段と、前記温度検出手段からの信号によりデューティ制御に基づく前記温度制御を行なう制御手段と、を有する。
【0020】
本発明の他の実施態様によると、前記スイッチング制御手段は、前記電圧検出手段からの信号によりデューティ制御に基づく前記電力制御を行ない一定の電力を前記直列共振回路に供給する制御手段と、前記温度検出手段からの信号により周波数変調に基づく前記温度制御を行なう制御手段と、を有する。
【0021】
本発明の他の実施態様によると、前記スイッチング制御手段は、前記電圧検出手段からの信号により周波数変調に基づく前記電力制御を行ない一定の電力を前記直列共振回路に供給する制御手段と、前記温度検出手段からの信号により前記周波数変調及び前記デューティ制御に基づく前記温度制御を行なう制御手段と、を有する。
【0022】
本発明の他の実施態様によると、前記導電性発熱体は回転体であり、前記導電性発熱体はフィルム体である。
【0023】
第2の本発明によると、上記定着装置を備え画像形成装置が提供される。
【0024】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る定着装置及び画像形成装置を図面に則して更に詳しく説明する。
【0025】
実施例1
本発明の第1実施例について図1〜図7を参照して説明する。
【0026】
まず、本実施例の画像形成装置である電子写真方式のレーザービームプリンタについて図1により説明する。
【0027】
図1に示すように、本実施例の画像形成装置は、装置本体の略中央に像担持体としての電子写真感光体(以下、「感光ドラム」という。)101を有し、その周りには、一次帯電器102、現像装置104、転写ローラ108、及びクリーニング装置109などを備えている。
【0028】
感光ドラム101は図中矢印方向に所定の周速度、即ち、プロセス速度で回転駆動され、その回転過程で一次帯電器102により所定の極性・電位に一様に帯電処理される。
【0029】
レーザービームスキャナ103は、不図示のホストコンピュータ、ワードプロセッサ、画像読取装置などのホスト装置から入力される目的の画像情報の時系列電気デジタル画素信号に対応して変調されたレーザービームLを出力し、一様に帯電処理された感光ドラム101の表面に目的の画像情報に対応した静電潜像が形成される。静電潜像は、現像装置104の現像剤により現像されトナー画像とされる。
【0030】
一方、給紙トレイ105上に積載された記録材(記録媒体)Pが給紙ローラ106によって1枚ずつ送り出され、レジストローラ107で感光ドラム101上のトナー画像とタイミングをとられて、感光ドラム101と転写ローラ108とで形成された転写ニップ部Tに導入される。転写ニップ部Tにおいて、転写ローラ108に印加された転写バイアスによって感光ドラム101上に担持されたトナー画像が記録材Pに転写される。
【0031】
転写後、感光ドラム101は、その上に残留したトナーがクリーニング装置109によって除去され、つぎの画像形成に供される。
【0032】
トナー画像が転写された記録材Pは定着装置110に搬送され、ここで熱と圧を付与されてトナー画像が定着され、排紙トレイ111へと排出される。
【0033】
次に、本実施例の定着装置110について説明する。本実施例の定着装置110は磁気誘導発熱性フィルム(金属フィルム)を用いた誘導加熱方式である。
【0034】
まず、定着装置110の全体的構成について図2により説明する。
【0035】
定着装置110は加熱体110Aと、該加熱体110Aに圧接して定着ニップ部Nを形成する加圧ローラ110Bとを有する。
【0036】
加熱体110Aは、横断面上向き半円弧状樋型のフィルム内面ガイドステー111を有し、その内側には線輪としての励磁コイル、即ち、加熱コイル112と、励磁コアとしての芯材113とが配設されている。また、ガイドステー111の外側には円筒状つまりエンドレス状の磁気誘導発熱性フィルム114がルーズに外嵌されている。更に、ガイドステー111の上面開口部には蓋板115が被せられ、さらにその上に加圧用ステー116が設けられている。
【0037】
加圧ローラ110Bは芯金117aと、その周囲に被覆されたシリコーンゴム・フッ素ゴムなどの弾性層117bとから構成され、フィルム114を挟んでガイドステー111の下面と所定の押圧力で圧接されている。
【0038】
加圧ローラ110Aは駆動手段Mにより図中矢印方向に回転される。この回転駆動による加圧ローラ110Aとフィルム114の外面との摩擦力でフィルム114においてガイドステー111の下面に密着摺動してガイドステー111の外回りを回転する。
【0039】
また、フィルム115内面のガイドステー111の下面における定着ニップ部Nに対応する部分に、温度検知部材としてのサーミスタ118が配置されている。
【0040】
更に、励磁コイル111に高周波電流を印加するための電源装置120が接続されている。
【0041】
次に、本実施例の磁気誘導発熱性フィルム114について図3により説明する。
【0042】
フィルム114は、内側から外側に順に、磁性金属、金属、又は磁性材などとされる発熱体層114a、弾性層114b、及び離型層114cの3層構成である。なお、層構成はこれに限定されず、適宜に設定される。
【0043】
電源装置120にて励磁コイル112に高周波電流が印加されると、フィルム114の磁気誘導発熱体層114aが主として定着ニップ部Nの領域で磁気誘導加熱により発熱する。
【0044】
更に説明すると、電源装置120から励磁コイル112に高周波電流が印加されると、励磁コイル112の周囲に矢印Hで示した磁束が生成消滅を繰り返す。この磁束Hはフィルム114の磁気誘導発熱体層114aを横切る。変動する磁界が磁性材である磁気誘導発熱体層114aを横切るとき、その磁界の変化を妨げる磁界を生じるように磁気誘導発熱体層114a中に矢印Aにて示す渦電流が発生する。
【0045】
この渦電流は表皮効果のためにほとんど磁気誘導発熱体層114aの励磁コイル112側の面に集中して流れ、磁気誘導発熱体層114aの表皮抵抗に比例した電力で発熱(ジュール熱)を生じる。
【0046】
定着ニップ部Nの温度は、サーミスタ118で検出し、その検出温度情報を電源装置120の制御回路に入力して、定着ニップ部Nの温度が所定の定着温度になるように電源装置120から励磁コイル112への印加高周波電流の制御を行なう。
【0047】
次に、本発明の特徴部分である電源装置120について説明する。
【0048】
電源装置120は、図4に示すように、ラインフィルタ1と、ブリッジダイオード2と、フィルタコンデンサ3と、直列共振回路4を形成する共振コンデンサ4a及び励磁コイル4b(図2を参照して説明した定着装置110における励磁コイル111に相当する。)と、スイッチング制御手段5を構成する第1、第2スイッチ素子Q1、Q2、第1、第2逆阻止ダイオード6、7及びスイッチング制御回路8と、電圧検出手段としての電圧検出回路9と、サーミスタ118に接続された温度検出手段としての温度検出回路10と、を備えている。詳しくは後述するように、スイッチング制御手段5は、電源電圧であるAC入力電圧の大きさ、或いは、変動にかかわらず、一定の電力を直列共振回路4に供給する。
【0049】
ACラインから入力された電圧は、ラインフィルタ1を介してブリッジダイオード2により両波整流され、第1、第2のスイッチ素子Q1、Q2に印加される。第1スイッチ素子Q1をオンすることにより、直列共振回路4に電流が流れはじめ、そのままオン状態を続けると直列共振回路(LC回路)4と、回路の抵抗により定まるピーク電流となった後、電流が減少する。
【0050】
次に、第1のスイッチ素子Q1をオフした後、第2のスイッチ素子Q2をオンすると、コイル電流と共振コンデンサ4aに貯えられていた電荷による電流が第2のスイッチ素子Q2を通してGNDへ流れ、この電流もまた時間とともに増加し、回路定数から定まるピーク値を迎えた後、電流は減少する。この際、直列共振回路4に流れる電流は正弦波となる。
【0051】
第1のスイッチ素子Q1がオンの間に第2のスイッチ素子Q2がオンしてしまうと、第1、第2のスイッチ素子Q1、Q2を通して大きな電流が流れてしまうため、第1のスイッチ素子Q1がオンの間は、第2のスイッチ素子Q2はオフ状態でなければならない。また、第1のスイッチ素子Q1をオフするために第1のスイッチ素子Q1のゲートをLowにしたとしてもすぐにはオフできないため、第1のスイッチ素子Q1をオフしてから数十〜数百nsの後に第2のスイッチ素子Q2をオンする必要がある。この時間はデッドタイムと呼ばれる。デッドタイムを挟んで第1、第2のスイッチ素子Q1、Q2を交互にオンすることになる。
【0052】
次に、図5を参照して、第1、第2のスイッチ素子Q1、Q2をオンオフするための、スイッチング制御回路8内のゲート駆動(ゲートドライブ)回路80について説明する。本実施例では、ゲートドライブ回路80としては、ハーフブリッジ型の電流共振コンバータとされる。
【0053】
図示するように、ゲートドライブ回路80を構成するハーフブリッジ回路では、上側のゲートドライブ回路の構成に工夫が必要となる。通常ブートストラップ回路を用いてドライブするか、ゲートトランスによるフローティングを行なうことが多い。本実施例では2次回路をラインから絶縁するためにゲートトランスを用いる。
【0054】
レギュレータ制御回路(ドライブ回路)81、82からの出力をトランス83、84に入力し、オンを速やかに行なうためにダイオード85、86を用い、オフ時にスイッチ素子Q1、Q2、即ち、FETのゲートに貯えられた電荷を速やかに放出するためにトランジスタ87、88を用いている。
【0055】
次に、図6を参照して温度検出回路10について説明する。
【0056】
温度検出回路10は、サーミスタ118及び検出抵抗61、62を有する検出回路60の電圧V1と、予め定められた定圧電源64からの基準電圧Vrとを、帰還抵抗63を備えたオペアンプ(比較器)65にて比較する。そして、その出力Vsにより、トランジスタ66、67を有するトランジスタ回路68を制御して、スイッチング回路8に設けたデューティ制御回路84のオフ幅、即ち、デューティ幅を制御する。
【0057】
次に、図7を参照して電圧検出回路9について説明する。本実施例では、入力された電圧を検出するために、フォトカプラー91、92を使用する。
【0058】
更に、電圧検出回路9は、図示するように、抵抗93a〜93e、ダイオード94a、94b、及びツェナーダイオード95a〜95cが設けられ、整流ブリッジダイオード2により両波整流された電圧と基準電圧とを比較し、フォトカプラー91、92により基準電圧に達するまでの時間を2次側に伝達する。2次側ではその時間を計測して電源電圧に換算し、電源電圧テーブルと比較して電源電圧を推定する。この出力を、スイッチング回路80に設けた周波数変調回路82に送信し、スイッチング周波数を変調する。
【0059】
つまり、電源電圧が高い場合にはスイッチング周波数を上げることで系のインピーダンスを上げた状態にして電源電圧に対する供給電力を下げ、電源電圧が低い場合にはその逆に周波数を低くすることで系のインピーダンスを下げ、電圧に対する供給電力を増すことで電圧に依存せずに常に一定の電力を供給可能としている。
【0060】
電流共振回路では、共振点より低い周波数で駆動を行なうと(コンデンサ領域)それ以上低い周波数としたときに共振回路のインピーダンスが上昇し、それ以下に周波数を下げても電力は減少するため、共振点以下の周波数にならないようにする必要がある。ここでは、共振回路に流れる電流とゲートパルスを比較し、電流反転より前にゲートパルスをオフするようにゲートパルスにリミッタ、即ち、抵抗93aを設けている。
【0061】
上記のように本実施例の定着装置においては、共振回路を従来の並列共振回路から直列共振回路とし、ハーブブリッジ回路によるドライブを行なうことで、スイッチ素子に印加される電圧を電源電圧程度に抑え、更に、電流がゼロのときにスイッチング動作を行なう電流共振型コンバータを構成し、更に、定着装置に供給する最大電力を制御する電力制御及び定着装置の温度を一定に保つように定着装置に供給する電力を制御する温度制御を、周波数変調及びデューティ制御の2系統に分けて行なうことにより、比較的コストの低い低電圧、大電流のスイッチング素子を使用することが可能となると共に、制御可能な電力幅を広く持たせることが可能となり、安定動作領域を拡大することができる。
【0062】
更に説明すると、本発明では、電源装置(インバータ)120は、定着装置110に対して、固定容量を有するコンデンサ4aと固定インダクタンスであるコイル4b(励磁コイル112)とにて構成される直列共振回路4に電源電圧を供給し、スイッチングを行なうことにより電力の供給を行なっている。電源電圧は、例えば、地方や国によって異なっており、電源電圧に応じてデューティ或いは周波数を制御することにより電力制御を行なう必要がある。つまり、電力制御を行ない、いわば電力リミッタ動作をかけることにより電流が流れ過ぎないようにする。
【0063】
又、一方、本発明によれば、直列共振回路に供給される、即ち、定着装置に供給される電力を温度により絞り込む制御、即ち、温度制御を行い、定着装置の温度を一定に制御する。
【0064】
実施例2
次に、本発明の第2実施例について図8により説明する。
【0065】
本実施例によれば、電源装置120は、実施例1と同様に、ラインフィルタ1と、ブリッジダイオード2と、フィルタコンデンサ3と、直列共振回路4を形成する共振コンデンサ4a及び励磁コイル4bと、スイッチング制御手段5を構成する第1、第2スイッチ素子Q1、Q2、第1、第2逆阻止ダイオード6、7及びスイッチング制御回路8と、電圧検出手段としての電圧検出回路9と、サーミスタ118に接続された温度検出手段としての温度検出回路10と、を備えている。
【0066】
更に、本実施例によれば、スイッチング制御回路8は、スイッチング素子Q1、Q2に接続されたゲート駆動回路80、温度検出回路10に接続された周波数変調回路82、及び電圧検出回路10に接続されたデューティ制御回路84を備えている。
【0067】
本実施例では、第1実施例と異なり、温度検出回路10の温度検出により周波数変調制御を行ない、又、電圧検出回路9にて電圧検出を行なうことでデューティ制御を行ない、電力制御を行なう。
【0068】
本実施例においても第1実施例と同様の効果を得ることができる。
【0069】
実施例3
次に、本発明の第3実施例について図9により説明する。
【0070】
本実施例によれば、電源装置120は、実施例1と同様に、ラインフィルタ1と、ブリッジダイオード2と、フィルタコンデンサ3と、直列共振回路4を形成する共振コンデンサ4a及び励磁コイル4bと、スイッチング制御手段5を構成する第1、第2スイッチ素子Q1、Q2、第1、第2逆阻止ダイオード6、7及びスイッチング制御回路8と、電圧検出手段としての電圧検出回路9と、サーミスタ118に接続された温度検出手段としての温度検出回路10と、を備えている。
【0071】
更に、本実施例によれば、スイッチング制御回路8は、スイッチング素子Q1、Q2に接続されたゲート駆動回路80、電圧検出回路9及び温度検出回路10に接続された周波数変調回路82、及び温度検出回路10に接続されたデューティ制御回路84を備えている。
【0072】
本実施例では、第1及び第2実施例と異なり、電圧検出回路9と温度検出回路10からの信号に基づき周波数変調を行なうと共に、周波数変調幅以上の電力制御が必要となったときに温度検出回路からの信号に基づきデューティ制御を行なう。
【0073】
つまり、電圧検出回路9からの信号により周波数変調に基づく電力制御を行ない、温度検出回路10からの信号により周波数変調及びデューティ制御に基づく温度制御を行なうことも可能である。
【0074】
本実施例においても第1実施例と同様の効果を得ることができる。
【0075】
なお、上記実施例では、導電性発熱体として磁気誘導発熱性フィルムを用いた定着装置の場合について説明したが、磁気誘導発熱性ローラを用いた定着装置に本発明を適用できることはもちろんである。
【0076】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように、本発明の定着装置及び画像形成装置は、導電性発熱体と、導電性発熱体を発熱するための励磁コイル及び共振コンデンサを含む直列共振回路と、直列共振回路に電力を供給するための少なくとも2つのスイッチ素子を含むハーフブリッジ型の電流共振コンバータを備えたスイッチング制御手段と、導電性発熱体の温度を検知する検知部材を含む温度検出手段と、直列共振回路に入力されるAC電圧を検出する電圧検出手段と、を有し、定着装置に供給する最大電力を制御する電力制御及び定着装置の温度を一定に保つように定着装置に供給する電力を制御する温度制御を、周波数変調及びデューティ制御の2系統により行なう構成とされるので、
(1)電圧変動を吸収しつつ広い範囲の電力制御範囲を維持することが可能である。
(2)電源電圧の異なる地域においても、装置を変更することなく、定着性を一様に保つとともに、制御可能領域を拡大することで、画質の安定化を図ることができる。
(3)低コストでスイッチング損失が小さく効率が良い。
といった効果を奏し得る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る画像形成装置の一実施例を示す構成図である。
【図2】本発明に係る定着装置の一実施例を示す断面図である。
【図3】磁束による発熱を説明するための模式図である。
【図4】定着装置の制御回路の一実施例を示す図である。
【図5】図4の制御回路におけるゲートドライブ回路を示す図である。
【図6】図4の制御回路における温度検出回路を示す図である。
【図7】図4の制御回路における電圧検出回路を示す図である。
【図8】本発明に係る定着装置における制御回路の他の実施例を示す図である。
【図9】本発明に係る定着装置における制御回路の他の実施例を示す図である。
【符号の説明】
4       直列共振回路
4a      共振コンデンサ
4b      励磁コイル
5       スイッチング制御手段
6       逆阻止ダイオード
8       スイッチング制御回路
9       電圧検出回路(電圧検出手段)
10      温度検出回路(温度検出手段)
110     定着装置
114     磁気誘導発熱性フィルム(フィルム体)
118     サーミスタ(温度検知部材)
120     電源装置
Q1、Q2   スイッチ素子

Claims (7)

  1. 現像剤による像を記録媒体に定着するための定着装置において、
    導電性発熱体と、
    前記導電性発熱体を発熱するための励磁コイル及び共振コンデンサを含む直列共振回路と、
    前記直列共振回路に電力を供給するための少なくとも2つのスイッチ素子を含むハーフブリッジ型の電流共振コンバータを備えたスイッチング制御手段と、
    前記導電性発熱体の温度を検知する検知部材を含む温度検出手段と、
    前記直列共振回路に入力されるAC電圧を検出する電圧検出手段と、
    を有し、定着装置に供給する最大電力を制御する電力制御及び定着装置の温度を一定に保つように定着装置に供給する電力を制御する温度制御を、周波数変調及びデューティ制御の2系統により行なうことを特徴とする定着装置。
  2. 前記スイッチング制御手段は、前記電圧検出手段からの信号により周波数変調に基づく前記電力制御を行ない一定の電力を前記直列共振回路に供給する制御手段と、前記温度検出手段からの信号によりデューティ制御に基づく前記温度制御を行なう制御手段と、を有することを特徴とする請求項1の定着装置。
  3. 前記スイッチング制御手段は、前記電圧検出手段からの信号によりデューティ制御に基づく前記電力制御を行ない一定の電力を前記直列共振回路に供給する制御手段と、前記温度検出手段からの信号により周波数変調に基づく前記温度制御を行なう制御手段と、を有することを特徴とする請求項1の定着装置。
  4. 前記スイッチング制御手段は、前記電圧検出手段からの信号により周波数変調に基づく前記電力制御を行ない一定の電力を前記直列共振回路に供給する制御手段と、前記温度検出手段からの信号により前記周波数変調及び前記デューティ制御に基づく前記温度制御を行なう制御手段と、を有することを特徴とする請求項1の定着装置。
  5. 前記導電性発熱体は回転体であることを特徴とする請求項1〜4のいずれかの項に記載の定着装置。
  6. 前記導電性発熱体はフィルム体であることを特徴とする請求項1〜5のいずれかの項に記載の定着装置。
  7. 請求項1〜6のいずれかの項に記載の定着装置を備えたことを特徴とする画像形成装置。
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