JP2004003697A - 横置きエレメントの支持装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】ボイラ及び蒸気発生器等の内部に設置される過熱器、再熱器、蒸発器、節炭器等の横置きエレメントを支持する横置きエレメントの支持装置において、部品点数を大幅に減少して施工作業に要する時間を大幅に短縮し、素材費、加工費の節減と共に、修繕時間の短縮を図る様にしたものを提供することを課題とする。
【解決手段】支持部材に固定した係止部材と、連続した帯板で形成された支持板とを主要部材とし、前記係止部材は横置きエレメントと交差する方向に突出すると共に上下方向に延びたフィン状又は棒状に形成し、また前記支持板は一方の湾曲部を前記係止部材に一体的に固定し、他方の湾曲部における内周側の支持曲面と前記係止部材との間で前記横置きエレメントを支持するように構成して、部品点数の減少と素材変更による費用節減、修繕時間の短縮等を達成した。
【選択図】 図1
【解決手段】支持部材に固定した係止部材と、連続した帯板で形成された支持板とを主要部材とし、前記係止部材は横置きエレメントと交差する方向に突出すると共に上下方向に延びたフィン状又は棒状に形成し、また前記支持板は一方の湾曲部を前記係止部材に一体的に固定し、他方の湾曲部における内周側の支持曲面と前記係止部材との間で前記横置きエレメントを支持するように構成して、部品点数の減少と素材変更による費用節減、修繕時間の短縮等を達成した。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はボイラ及び蒸気発生器等の内部に並列状の配管群として設置される過熱器、再熱器、蒸発器、節炭器等の横置きエレメントを支持する横置きエレメントの支持装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来のこの種支持装置の概要について、図3及び図4に基づいて説明する。
図3はボイラ内に配置された横置きエレメントの全貌を示す説明図、図4は図3の横置きエレメントを支持する従来の支持装置の一例を示し、(a)は1個の支持装置を代表して示す斜視図、(b)は一部の側方断面図、(c)は(b)に対応する部分の正面図である。
【0003】
ボイラ及び蒸気発生器等の内部に配置される過熱器、再熱器、蒸発器、節炭器等は、横方向に延びる多数の伝熱管で構成されるが、各伝熱管に当たる横置型エレメント05は、天井より垂直に配置された2本(3本以上の場合も皆無ではないが通常は2本)の吊り下げ管04に各交点で図中に丸印で略示した支持装置(スペーサともいう)を介して支持されている。
【0004】
このようにして横置型エレメント05は水平に支持されているため、水平方向に延びる1本の横置型エレメント05を抜き出して見たとき、一方の吊り下げ管04に対しては固定支持とし、他方の吊り下げ管04に対しては熱伸びによりスライドするように支持されている。
【0005】
すなわち、横置型エレメント05はスライド式と固定式の2種類の支持装置で支持されており、図3ではスライド式のものを白抜きの丸印で、また固定式のものを黒塗りの丸印で示している(スライド式と固定式は上から下に向かって交互でないものもある)。
【0006】
なお、吊り下げ管04は2本に限定されるものではなく、ボイラの規模によっては、3本以上となる場合もあるが、その場合は何れか1本に固定式の支持装置を配し、他のものにスライド式の支持装置を配する応用で対応できるので、ここでは一般的な形態として左右方向で間隔を置いて配置された一対の吊り下げ管04を設けたものを例にして説明する。
【0007】
これらの支持装置のうち、スライド式の支持装置の一例を図4に示す。
図4(a)の表示から理解されるように、垂直に配置された吊り下げ管04の表面には、横置型エレメント05の外周面の曲率に合致する曲率の内周面を有すると共に同横置型エレメント05に向けて突出した雄型サドル01が溶接等により固着され、他方、横置型エレメント05の表面には、上下に分離して前記雄型サドル01の外面をその上下から摺動可能に挟み込んだ雌型サドル02、03が溶接等により取付けられている。
【0008】
また、固定式の支持装置は、図示を省略するが例えば前記スライド式のものの変形として、雄型サドル01の表面に係合切欠きを形成し、これに対峙する雌型サドル02、03の内面に前記切欠きと係合する突起部を形成して(なお、係合切欠きと突起部が雄型サドルと雌型サドルで互いに逆に設けてもよい)、雄型サドル01と雌型サドル02、03が切欠きと突起部を嵌め合って、摺動することなく係止される構造となっている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前記した従来の装置では、スライド式の支持装置も固定式の支持装置も、雄型サドル01及び雌型サドル02、03は鋳造品等で作られており、しかも横置型エレメント05と吊り下げ管04との交差位置毎に独立部品として設置されるものであるために、過熱器、再熱器、蒸発器、節炭器等々を合計すると部品点数は数千個に及ぶ分量となり、施工作業に時間を要すると共に、素材費、加工費が嵩み、又修繕時間が嵩むという問題点がある。
【0010】
本発明は、従来のこの種装置におけるこのような問題点を解消し、部品点数を大幅に減少して施工作業に要する時間を大幅に短縮し、素材費、加工費の節減を図る様にした横置きエレメントの支持装置を提供することを課題とするものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明は前記した課題を解決すべくなされたもので、その第1の手段として、横置きエレメントの長手方向に交差して上下方向に延びる支持部材と、同支持部材の表面に一体的に固定されて横置きエレメントと交差する方向に突出すると共に上下方向に延びた係止部材と、前記横置きエレメントを支持する支持板とを設け、前記支持板は前記係止部材に一体的に固定する一方の湾曲部と、前記係止部材との間で前記横置きエレメントを支持する他方の湾曲部を有する横置きエレメントの支持装置を提供するものである。
【0012】
すなわち、同第1の手段によれば、支持部材に固定した係止部材と、横置きエレメントを支持する支持板とを主要部材とし、前記係止部材は横置きエレメントと交差する方向に突出すると共に上下方向に延びた例えばフィン状又は棒状等の形状に形成し、また前記支持板は一方の湾曲部を前記係止部材に一体的に固定し、他方の湾曲部における内周側の支持曲面と前記係止部材との間で前記横置きエレメントを支持するように構成されているので部品点数が大幅に減少し、しかも素材は鋳造品等ではなく支持板を採用しているので前記吊り下げ管に対応した加工、製作、設置等々の製作、施工作業に要する時間も短縮し、全体として素材費、製作費等の節減、及び修繕時間の短縮を図るようにしたものである。
【0013】
また、本発明は第2の手段として、前記第1の手段において、前記支持板は、前記一方の湾曲部において前記係止部材との接合位置に同係止部材と係合する切欠き又は係合面を設け、同切欠き又は係合面に係止部材を係合させたのち同切欠き又は係合面と係止部材を溶接により一体的に固定した横置きエレメントの支持装置を提供するものである。
【0014】
すなわち、同第2の手段によれば、支持部材に固定した係止部材に対して一体的に固定される支持板は、同固定部位に当たる一方の湾曲部で係止部材と係合する切欠き又は係合面を設け、同切欠き又は係合面に係止部材を係合させたのち同切欠き又は係合面と係止部材を溶接により一体的に固定するように構成されているので、係止部材と支持板との一体化は、極めてコンパクトな構成で確実、容易に固定され、施工作業等の効率向上を図るようにしたものである。
【0015】
更にまた、本発明は第3の手段として、前記第2の手段において、前記支持板は、前記他方の湾曲部において前記支持曲面に切欠き又は係合面を設け、同切欠き又は係合面と横置きエレメントを選択的に溶接して一体的に固定した横置きエレメントの支持装置を提供するものである。
【0016】
すなわち、同第3の手段によれば、前記第2の手段において支持部材に固定した係止部材に対して一体的に固定される支持板は、同固定部位に当たる一方の湾曲部に対向する他方の湾曲部で、横置きエレメントの支持曲面に切欠き又は係合面を設け、この切欠き又は係合面と横置きエレメントを選択的に溶接可能に構成しているので、この部位で溶接をするものとしないものとを選択することにより、横置きエレメントと支持板との間で、固定式の支持部とスライド式の支持部が選択されて区分され、固定式とスライド式とで異なる部材を採用せず、基本的に共通の部材を用いて2様式の装置が得られることにより、設計、製作等の効率化を図るようにしたものである。
【0017】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の一形態について図1に基づいて説明する。
図1は本実施の形態に係る横置きエレメントの支持装置を概略的に説明するものであり、(a)は横置きエレメントの軸方向直交断面における断面図、(b)は(a)の平面図、(c)は(a)の側面図である。
【0018】
本実施の形態において、5は横置型エレメント、4は同横置型エレメント5の支持部材の代表例となる吊り下げ管であり、同吊り下げ管4と横置型エレメント5の配置、配列は、従来の装置として前記図3により説明したものと実質的に同一の構成である。
【0019】
すなわち、横置型エレメント5は、ボイラ及び蒸気発生器等の内部に配置される過熱器、再熱器、蒸発器、節炭器等を形成する横方向に延びた複数の伝熱管のそれぞれに相当し、また、吊り下げ管4は、ボイラの天井より垂直に配置され、前記同横置型エレメント5の長手方向2箇所(3箇所以上の場合もある)の位置で同横置型エレメント5に交差するように配置されている。
【0020】
吊り下げ管4の表面には、横置型エレメント5と交差する方向に突出し、かつ吊り下げ管4の伸長方向に沿って上下に延びたフィン状(又は棒状であってもよい)の帯板よりなる係止部材6が、同吊り下げ管4と一体化するように溶接8により固定されている。
【0021】
7は支持板で、細幅長尺をしたステンレス鋼、合金鋼等の帯板を交互に湾曲させて連続するS字形状に形成したものであり、同S字形状の一方の湾曲部(後述するように前記係止部材6と組み合わせたとき、係止部材6と直接当接する側の湾曲部)とこれに対向する他方の湾曲部(前記一方の湾曲部に対向し係止部材6と当接しない側の湾曲部)のうち、他方の湾曲部は内周側の曲率を前記横置型エレメント5の外周側曲率に合致させ、この湾曲部に横置型エレメント5を支持する支持曲面7aを形成している。
【0022】
また、同支持板7は、前記一方の湾曲部において、同支持板7の幅方向中央部で、係止部材6の厚みに相当し、かつ、係止部材6に接合した時に同係止部材6をはめ込むに足りる距離長手方向に延びる細窓状の切欠き7bを設けると共に、これに対向する他方の湾曲部において、前記支持曲面7aに相当する範囲で、前記切欠き7bと同一の細窓状の切欠き7cを設けている。
【0023】
そして支持板7の前記一方の湾曲部において、切欠き7bを係止部材6に嵌め込んで係止部材6と支持板7を組み合わせ、同係止部材6と前記支持板7の他方の湾曲部に設けた支持曲面7aとの間に横置型エレメント5を挟み込み、同横置型エレメント5の支持装置が形成される。
【0024】
また、支持板7は切欠き7bに係止部材6を嵌め込んだ後、この部位を溶接9により固着し、支持板7と係止部材6を一体化することにより、横置型エレメント5の支持装置は堅牢に構成される。
【0025】
なお、この状態では支持板7の支持曲面7aと横置型エレメント5との間は互いに接触しているだけであり、両者間には横置型エレメント5の熱変形を吸収し得るすべりがあるので、この状態での前記横置型エレメント5の支持装置は、所謂スライド式のものに相当することになる。
【0026】
他方、前記したように支持板7には前記支持曲面7aを設けた側に当たる他方の湾曲部において、細窓状の切欠き7cを設けているので、特に図示することは省略するが、この切欠き7cを介して支持板7と横置型エレメント5を溶接可能であり、ここを溶接した場合には横置型エレメント5の位置は固定され、同横置型エレメント5の支持装置は所謂固定式のものとすることが出来る。
【0027】
このように本実施の形態によれば、吊り下げ管4に溶接8で固定したフィン状の係止部材6と、連続したS字形状断面の帯板で形成された支持板7とを主要部材とし、同支持板7に設けた切欠き7bを係止部材6に溶接9で一体的に固定するという簡便な方法で横置型エレメント5のスライド式の支持装置を形成でき、また、同支持板7に設けた他の切欠き7cにより横置型エレメント5を支持板7に溶接することにより横置型エレメント5の固定式の支持装置を形成することができる。
【0028】
すなわち本実施の形態によれば、スライド式及び固定式の支持装置は、支持板7に設けた切欠き7cを介して横置型エレメント5と支持板7を溶接するか否かの選択により2様式に区分出来るものであり、固定式とスライド式とで異なる部材を採用する必要はなく、共通の部材を用いて構成できるので、施工作業に要する時間の短縮、素材費、加工費の節減を図り、設計、製作等の効率化、そしてまた修繕時間の短縮等を大幅に向上することが出来るものである。
【0029】
なお、本実施の形態において、横置型エレメント5を支持する支持板7及び同支持板7に固定してこれを係止する係止部材6等の形状を種々変更して得られる複数の応用変形例について、図2(a)〜(f)に基づいて説明する。
【0030】
図2(a)は支持板を台形状としたもの、図2(b)は支持板を台形状にすると共に係止部材に半円形状の係止部を設けたもの、図2(c)は支持板を半円形状としたもの、図2(d)は支持板を半円形状にすると共に係止部材に半円形状の係止部を設けたもの、図2(e)は支持板をS字形状にすると共に係止部材に半円形状の係止部を設けたもの、図2(f)は支持板をフラット状にすると共に係止部材に半円形状の係止部を設けたものを示し、それぞれ横置型エレメントの軸方向直交断面における断面図である。
【0031】
すなわち、図2(a)に示した応用変形例では、図1で説明したものにおけるS字形状をした支持板に代えて、連続した台形状断面の帯板で形成された支持板17aを採用し、同支持板17aを吊り下げ管4aに一体的固定した係止部材6aに固定し、同支持板17aと係止部材6aとにより横置型エレメント5aを支持したものである。
【0032】
また、図2(b)に示した応用変形例では、前記図2(a)の応用変形に更に加えて、係止部材に半円状の支持部を構成し、吊り下げ管4bに固定されて同半円状の支持部を有する係止部材6bと、連続した台形状断面の帯板で形成された支持板17bとにより横置型エレメント5bを支持したものである。
【0033】
また、図2(c)に示した応用変形例では、前記S字形状をした支持板に代えて、半円状断面を縦、横方向に延びる直線部で連続した帯板で形成された支持板17cを採用し、同支持板17cを吊り下げ管4cに一体的固定した係止部材6cに固定し、同支持板17cと係止部材6cとにより横置型エレメント5cを支持したものである。
【0034】
また、図2(d)に示した応用変形例では、前記S字形状をした支持板に代えて、半円状断面を縦方向に延びる直線部で連続した帯板で形成された支持板17dを採用し、前記図2(b)における係止部材と同様な係止部材6dを吊り下げ管4dに固定して設け、同支持板17dと係止部材6dとにより横置型エレメント5dを支持したものである。
【0035】
また、図2(e)に示した応用変形例では、前記S字形状をした支持板をそのまま採用し、前記図2(b)又は図2(d)における係止部材と同様な係止部材6eを吊り下げ管4eに固定して設け、同支持板17eと係止部材6eとにより横置型エレメント5eを支持したものである。
【0036】
そしてまた、図2(f)に示した応用変形例では、支持板として前記S字形状をした支持板に代えてフラット状の支持板17fを採用すると共に、係止部材として前記図2(e)に示したものと同等の係止部材6fを採用し、同支持板17fと係止部材6fとにより横置型エレメント5fを支持したものである。
【0037】
なお、図示省略しているが、前記図2(a)〜(f)のものにおいて、各支持板17a〜17fは、図1の支持板7の切欠き7cと同様の切欠きを設けることが好ましく、この切欠きの部位で横置型エレメント5a〜5fとの溶接固定を選択することにより、スライド式の支持装置と固定式の支持装置とに区分されることになる。
【0038】
そしてまた、前記図2(a)〜(f)の各支持板17a〜17fは、S字形状をしたものも有るが多くは台形状、半円状、フラット状をしており、これらは正確にはS字形状と言いがたいものの、図1のS字形状の支持板7における一方及び他方の湾曲部に相当する部位をそれぞれ備えているものであり、図1のS字形状の支持板7と同等に機能するものである。
【0039】
以上、本発明を図示の実施の形態について説明したが、本発明はかかる実施の形態に限定されず、本発明の範囲内でその具体的構造に種々の変更を加えてよいことはいうまでもない。
【0040】
例えば、図2(a)〜(f)の応用変形例のものを含めて前記実施の形態においては、図1のもので代表して示すように、支持板7に切欠き7b、又は他の切欠き7cを設けて支持板7を係止部材6又は横置型エレメント5と溶接する例について説明したが、この溶接部位は切欠き7b、7cに限定されるものではなく、支持板7(17a〜17f)上の係合面で代えることもできるものである。
【0041】
【発明の効果】
以上、本出願の請求項1に記載の発明によれば、横置きエレメントの長手方向に交差して上下方向に延びる支持部材と、同支持部材の表面に一体的に固定されて横置きエレメントと交差する方向に突出すると共に上下方向に延びた係止部材と、前記横置きエレメントを支持する支持板とを設け、前記支持板は前記係止部材に一体的に固定する一方の湾曲部と、前記係止部材との間で前記横置きエレメントを支持する他方の湾曲部を有して横置きエレメントの支持装置を構成しているので、支持部材に固定した係止部材と、横置きエレメントを支持する支持板とを主要部材として部品点数が大幅に減少し、しかも素材は鋳造品等ではなく前記したように支持板を採用しているので、加工、製作、設置等に要する時間も大幅に短縮し、全体として素材費、製作費等を大幅に節減し、又修繕時間も短縮し、経済効果の高い横置きエレメントの支持装置を得ることが出来たものである。
【0042】
また、請求項2に記載の発明によれば、前記請求項1に記載の発明において、前記支持板は、前記一方の湾曲部において前記係止部材との接合位置に同係止部材と係合する切欠き又は係合面を設け、同切欠き又は係合面に係止部材を係合させたのち同切欠き又は係合面と係止部材を溶接により一体的に固定して横置きエレメントの支持装置を構成しているので、係止部材と支持板との一体化は、極めてコンパクトな構成で確実、容易に固定され、施工作業等の効率向上を達成し、経済効果の高い横置きエレメントの支持装置を得ることが出来たものである。
【0043】
更にまた、請求項3に記載の発明によれば、前記請求項2に記載の発明において、前記支持板は、前記他方の湾曲部において前記支持曲面に切欠き又は係合面を設け、同切欠き又は係合面と横置きエレメントを選択的に溶接して一体的に固定し、横置きエレメントの支持装置を構成しているので、同支持曲面に設けた切欠きで溶接をするものとしないものとを選択することにより、横置きエレメントと支持板との間で、固定式の支持部とスライド式の支持部が選択されて区分され、固定式とスライド式とで異なる部材を採用せず、基本的に共通の部材を用いて2様式の装置が得られることになり、設計、製作等の効率化を達成し、経済効果の高い横置きエレメントの支持装置を得ることが出来たものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の一形態に係る横置きエレメントの支持装置を概略的に説明するものであり、(a)は横置きエレメントの軸方向直交断面における断面図、(b)は(a)の平面図、(c)は(a)の側面図である。
【図2】図1の応用変形例として、(a)は支持板を台形状としたもの、図2(b)は支持板を台形状にすると共に係止部材に半円形状の係止部を設けたもの、図2(c)は支持板を半円形状としたもの、図2(d)は支持板を半円形状にすると共に係止部材に半円形状の係止部を設けたもの、図2(e)は支持板をS字形状にすると共に係止部材に半円形状の係止部を設けたもの、図2(f)は支持板をフラット状にすると共に係止部材に半円形状の係止部を設けたものを示し、それぞれ横置型エレメントの軸方向直交断面における断面図である。
【図3】従来のボイラ内に配置された横置きエレメントの全貌を示す説明図である。
【図4】図3の横置きエレメントを支持する従来の支持装置の一例を示し、(a)は1個の支持装置を代表して示す斜視図、(b)は一部の側方断面図、(c)は(b)に対応する部分の正面図である。
【符号の説明】
01 雄型サドル
02、03 雌型サドル
04 吊り下げ管
05 横置型エレメント
4 吊り下げ管
4a〜4f 吊り下げ管
5 横置型エレメント
5a〜5f 横置型エレメント
6 係止部材
6a〜6f 係止部材
7 支持板
7a 支持曲面
7b、7c 切欠き
8、9 溶接
17a〜17f 支持板
【発明の属する技術分野】
本発明はボイラ及び蒸気発生器等の内部に並列状の配管群として設置される過熱器、再熱器、蒸発器、節炭器等の横置きエレメントを支持する横置きエレメントの支持装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来のこの種支持装置の概要について、図3及び図4に基づいて説明する。
図3はボイラ内に配置された横置きエレメントの全貌を示す説明図、図4は図3の横置きエレメントを支持する従来の支持装置の一例を示し、(a)は1個の支持装置を代表して示す斜視図、(b)は一部の側方断面図、(c)は(b)に対応する部分の正面図である。
【0003】
ボイラ及び蒸気発生器等の内部に配置される過熱器、再熱器、蒸発器、節炭器等は、横方向に延びる多数の伝熱管で構成されるが、各伝熱管に当たる横置型エレメント05は、天井より垂直に配置された2本(3本以上の場合も皆無ではないが通常は2本)の吊り下げ管04に各交点で図中に丸印で略示した支持装置(スペーサともいう)を介して支持されている。
【0004】
このようにして横置型エレメント05は水平に支持されているため、水平方向に延びる1本の横置型エレメント05を抜き出して見たとき、一方の吊り下げ管04に対しては固定支持とし、他方の吊り下げ管04に対しては熱伸びによりスライドするように支持されている。
【0005】
すなわち、横置型エレメント05はスライド式と固定式の2種類の支持装置で支持されており、図3ではスライド式のものを白抜きの丸印で、また固定式のものを黒塗りの丸印で示している(スライド式と固定式は上から下に向かって交互でないものもある)。
【0006】
なお、吊り下げ管04は2本に限定されるものではなく、ボイラの規模によっては、3本以上となる場合もあるが、その場合は何れか1本に固定式の支持装置を配し、他のものにスライド式の支持装置を配する応用で対応できるので、ここでは一般的な形態として左右方向で間隔を置いて配置された一対の吊り下げ管04を設けたものを例にして説明する。
【0007】
これらの支持装置のうち、スライド式の支持装置の一例を図4に示す。
図4(a)の表示から理解されるように、垂直に配置された吊り下げ管04の表面には、横置型エレメント05の外周面の曲率に合致する曲率の内周面を有すると共に同横置型エレメント05に向けて突出した雄型サドル01が溶接等により固着され、他方、横置型エレメント05の表面には、上下に分離して前記雄型サドル01の外面をその上下から摺動可能に挟み込んだ雌型サドル02、03が溶接等により取付けられている。
【0008】
また、固定式の支持装置は、図示を省略するが例えば前記スライド式のものの変形として、雄型サドル01の表面に係合切欠きを形成し、これに対峙する雌型サドル02、03の内面に前記切欠きと係合する突起部を形成して(なお、係合切欠きと突起部が雄型サドルと雌型サドルで互いに逆に設けてもよい)、雄型サドル01と雌型サドル02、03が切欠きと突起部を嵌め合って、摺動することなく係止される構造となっている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前記した従来の装置では、スライド式の支持装置も固定式の支持装置も、雄型サドル01及び雌型サドル02、03は鋳造品等で作られており、しかも横置型エレメント05と吊り下げ管04との交差位置毎に独立部品として設置されるものであるために、過熱器、再熱器、蒸発器、節炭器等々を合計すると部品点数は数千個に及ぶ分量となり、施工作業に時間を要すると共に、素材費、加工費が嵩み、又修繕時間が嵩むという問題点がある。
【0010】
本発明は、従来のこの種装置におけるこのような問題点を解消し、部品点数を大幅に減少して施工作業に要する時間を大幅に短縮し、素材費、加工費の節減を図る様にした横置きエレメントの支持装置を提供することを課題とするものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明は前記した課題を解決すべくなされたもので、その第1の手段として、横置きエレメントの長手方向に交差して上下方向に延びる支持部材と、同支持部材の表面に一体的に固定されて横置きエレメントと交差する方向に突出すると共に上下方向に延びた係止部材と、前記横置きエレメントを支持する支持板とを設け、前記支持板は前記係止部材に一体的に固定する一方の湾曲部と、前記係止部材との間で前記横置きエレメントを支持する他方の湾曲部を有する横置きエレメントの支持装置を提供するものである。
【0012】
すなわち、同第1の手段によれば、支持部材に固定した係止部材と、横置きエレメントを支持する支持板とを主要部材とし、前記係止部材は横置きエレメントと交差する方向に突出すると共に上下方向に延びた例えばフィン状又は棒状等の形状に形成し、また前記支持板は一方の湾曲部を前記係止部材に一体的に固定し、他方の湾曲部における内周側の支持曲面と前記係止部材との間で前記横置きエレメントを支持するように構成されているので部品点数が大幅に減少し、しかも素材は鋳造品等ではなく支持板を採用しているので前記吊り下げ管に対応した加工、製作、設置等々の製作、施工作業に要する時間も短縮し、全体として素材費、製作費等の節減、及び修繕時間の短縮を図るようにしたものである。
【0013】
また、本発明は第2の手段として、前記第1の手段において、前記支持板は、前記一方の湾曲部において前記係止部材との接合位置に同係止部材と係合する切欠き又は係合面を設け、同切欠き又は係合面に係止部材を係合させたのち同切欠き又は係合面と係止部材を溶接により一体的に固定した横置きエレメントの支持装置を提供するものである。
【0014】
すなわち、同第2の手段によれば、支持部材に固定した係止部材に対して一体的に固定される支持板は、同固定部位に当たる一方の湾曲部で係止部材と係合する切欠き又は係合面を設け、同切欠き又は係合面に係止部材を係合させたのち同切欠き又は係合面と係止部材を溶接により一体的に固定するように構成されているので、係止部材と支持板との一体化は、極めてコンパクトな構成で確実、容易に固定され、施工作業等の効率向上を図るようにしたものである。
【0015】
更にまた、本発明は第3の手段として、前記第2の手段において、前記支持板は、前記他方の湾曲部において前記支持曲面に切欠き又は係合面を設け、同切欠き又は係合面と横置きエレメントを選択的に溶接して一体的に固定した横置きエレメントの支持装置を提供するものである。
【0016】
すなわち、同第3の手段によれば、前記第2の手段において支持部材に固定した係止部材に対して一体的に固定される支持板は、同固定部位に当たる一方の湾曲部に対向する他方の湾曲部で、横置きエレメントの支持曲面に切欠き又は係合面を設け、この切欠き又は係合面と横置きエレメントを選択的に溶接可能に構成しているので、この部位で溶接をするものとしないものとを選択することにより、横置きエレメントと支持板との間で、固定式の支持部とスライド式の支持部が選択されて区分され、固定式とスライド式とで異なる部材を採用せず、基本的に共通の部材を用いて2様式の装置が得られることにより、設計、製作等の効率化を図るようにしたものである。
【0017】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の一形態について図1に基づいて説明する。
図1は本実施の形態に係る横置きエレメントの支持装置を概略的に説明するものであり、(a)は横置きエレメントの軸方向直交断面における断面図、(b)は(a)の平面図、(c)は(a)の側面図である。
【0018】
本実施の形態において、5は横置型エレメント、4は同横置型エレメント5の支持部材の代表例となる吊り下げ管であり、同吊り下げ管4と横置型エレメント5の配置、配列は、従来の装置として前記図3により説明したものと実質的に同一の構成である。
【0019】
すなわち、横置型エレメント5は、ボイラ及び蒸気発生器等の内部に配置される過熱器、再熱器、蒸発器、節炭器等を形成する横方向に延びた複数の伝熱管のそれぞれに相当し、また、吊り下げ管4は、ボイラの天井より垂直に配置され、前記同横置型エレメント5の長手方向2箇所(3箇所以上の場合もある)の位置で同横置型エレメント5に交差するように配置されている。
【0020】
吊り下げ管4の表面には、横置型エレメント5と交差する方向に突出し、かつ吊り下げ管4の伸長方向に沿って上下に延びたフィン状(又は棒状であってもよい)の帯板よりなる係止部材6が、同吊り下げ管4と一体化するように溶接8により固定されている。
【0021】
7は支持板で、細幅長尺をしたステンレス鋼、合金鋼等の帯板を交互に湾曲させて連続するS字形状に形成したものであり、同S字形状の一方の湾曲部(後述するように前記係止部材6と組み合わせたとき、係止部材6と直接当接する側の湾曲部)とこれに対向する他方の湾曲部(前記一方の湾曲部に対向し係止部材6と当接しない側の湾曲部)のうち、他方の湾曲部は内周側の曲率を前記横置型エレメント5の外周側曲率に合致させ、この湾曲部に横置型エレメント5を支持する支持曲面7aを形成している。
【0022】
また、同支持板7は、前記一方の湾曲部において、同支持板7の幅方向中央部で、係止部材6の厚みに相当し、かつ、係止部材6に接合した時に同係止部材6をはめ込むに足りる距離長手方向に延びる細窓状の切欠き7bを設けると共に、これに対向する他方の湾曲部において、前記支持曲面7aに相当する範囲で、前記切欠き7bと同一の細窓状の切欠き7cを設けている。
【0023】
そして支持板7の前記一方の湾曲部において、切欠き7bを係止部材6に嵌め込んで係止部材6と支持板7を組み合わせ、同係止部材6と前記支持板7の他方の湾曲部に設けた支持曲面7aとの間に横置型エレメント5を挟み込み、同横置型エレメント5の支持装置が形成される。
【0024】
また、支持板7は切欠き7bに係止部材6を嵌め込んだ後、この部位を溶接9により固着し、支持板7と係止部材6を一体化することにより、横置型エレメント5の支持装置は堅牢に構成される。
【0025】
なお、この状態では支持板7の支持曲面7aと横置型エレメント5との間は互いに接触しているだけであり、両者間には横置型エレメント5の熱変形を吸収し得るすべりがあるので、この状態での前記横置型エレメント5の支持装置は、所謂スライド式のものに相当することになる。
【0026】
他方、前記したように支持板7には前記支持曲面7aを設けた側に当たる他方の湾曲部において、細窓状の切欠き7cを設けているので、特に図示することは省略するが、この切欠き7cを介して支持板7と横置型エレメント5を溶接可能であり、ここを溶接した場合には横置型エレメント5の位置は固定され、同横置型エレメント5の支持装置は所謂固定式のものとすることが出来る。
【0027】
このように本実施の形態によれば、吊り下げ管4に溶接8で固定したフィン状の係止部材6と、連続したS字形状断面の帯板で形成された支持板7とを主要部材とし、同支持板7に設けた切欠き7bを係止部材6に溶接9で一体的に固定するという簡便な方法で横置型エレメント5のスライド式の支持装置を形成でき、また、同支持板7に設けた他の切欠き7cにより横置型エレメント5を支持板7に溶接することにより横置型エレメント5の固定式の支持装置を形成することができる。
【0028】
すなわち本実施の形態によれば、スライド式及び固定式の支持装置は、支持板7に設けた切欠き7cを介して横置型エレメント5と支持板7を溶接するか否かの選択により2様式に区分出来るものであり、固定式とスライド式とで異なる部材を採用する必要はなく、共通の部材を用いて構成できるので、施工作業に要する時間の短縮、素材費、加工費の節減を図り、設計、製作等の効率化、そしてまた修繕時間の短縮等を大幅に向上することが出来るものである。
【0029】
なお、本実施の形態において、横置型エレメント5を支持する支持板7及び同支持板7に固定してこれを係止する係止部材6等の形状を種々変更して得られる複数の応用変形例について、図2(a)〜(f)に基づいて説明する。
【0030】
図2(a)は支持板を台形状としたもの、図2(b)は支持板を台形状にすると共に係止部材に半円形状の係止部を設けたもの、図2(c)は支持板を半円形状としたもの、図2(d)は支持板を半円形状にすると共に係止部材に半円形状の係止部を設けたもの、図2(e)は支持板をS字形状にすると共に係止部材に半円形状の係止部を設けたもの、図2(f)は支持板をフラット状にすると共に係止部材に半円形状の係止部を設けたものを示し、それぞれ横置型エレメントの軸方向直交断面における断面図である。
【0031】
すなわち、図2(a)に示した応用変形例では、図1で説明したものにおけるS字形状をした支持板に代えて、連続した台形状断面の帯板で形成された支持板17aを採用し、同支持板17aを吊り下げ管4aに一体的固定した係止部材6aに固定し、同支持板17aと係止部材6aとにより横置型エレメント5aを支持したものである。
【0032】
また、図2(b)に示した応用変形例では、前記図2(a)の応用変形に更に加えて、係止部材に半円状の支持部を構成し、吊り下げ管4bに固定されて同半円状の支持部を有する係止部材6bと、連続した台形状断面の帯板で形成された支持板17bとにより横置型エレメント5bを支持したものである。
【0033】
また、図2(c)に示した応用変形例では、前記S字形状をした支持板に代えて、半円状断面を縦、横方向に延びる直線部で連続した帯板で形成された支持板17cを採用し、同支持板17cを吊り下げ管4cに一体的固定した係止部材6cに固定し、同支持板17cと係止部材6cとにより横置型エレメント5cを支持したものである。
【0034】
また、図2(d)に示した応用変形例では、前記S字形状をした支持板に代えて、半円状断面を縦方向に延びる直線部で連続した帯板で形成された支持板17dを採用し、前記図2(b)における係止部材と同様な係止部材6dを吊り下げ管4dに固定して設け、同支持板17dと係止部材6dとにより横置型エレメント5dを支持したものである。
【0035】
また、図2(e)に示した応用変形例では、前記S字形状をした支持板をそのまま採用し、前記図2(b)又は図2(d)における係止部材と同様な係止部材6eを吊り下げ管4eに固定して設け、同支持板17eと係止部材6eとにより横置型エレメント5eを支持したものである。
【0036】
そしてまた、図2(f)に示した応用変形例では、支持板として前記S字形状をした支持板に代えてフラット状の支持板17fを採用すると共に、係止部材として前記図2(e)に示したものと同等の係止部材6fを採用し、同支持板17fと係止部材6fとにより横置型エレメント5fを支持したものである。
【0037】
なお、図示省略しているが、前記図2(a)〜(f)のものにおいて、各支持板17a〜17fは、図1の支持板7の切欠き7cと同様の切欠きを設けることが好ましく、この切欠きの部位で横置型エレメント5a〜5fとの溶接固定を選択することにより、スライド式の支持装置と固定式の支持装置とに区分されることになる。
【0038】
そしてまた、前記図2(a)〜(f)の各支持板17a〜17fは、S字形状をしたものも有るが多くは台形状、半円状、フラット状をしており、これらは正確にはS字形状と言いがたいものの、図1のS字形状の支持板7における一方及び他方の湾曲部に相当する部位をそれぞれ備えているものであり、図1のS字形状の支持板7と同等に機能するものである。
【0039】
以上、本発明を図示の実施の形態について説明したが、本発明はかかる実施の形態に限定されず、本発明の範囲内でその具体的構造に種々の変更を加えてよいことはいうまでもない。
【0040】
例えば、図2(a)〜(f)の応用変形例のものを含めて前記実施の形態においては、図1のもので代表して示すように、支持板7に切欠き7b、又は他の切欠き7cを設けて支持板7を係止部材6又は横置型エレメント5と溶接する例について説明したが、この溶接部位は切欠き7b、7cに限定されるものではなく、支持板7(17a〜17f)上の係合面で代えることもできるものである。
【0041】
【発明の効果】
以上、本出願の請求項1に記載の発明によれば、横置きエレメントの長手方向に交差して上下方向に延びる支持部材と、同支持部材の表面に一体的に固定されて横置きエレメントと交差する方向に突出すると共に上下方向に延びた係止部材と、前記横置きエレメントを支持する支持板とを設け、前記支持板は前記係止部材に一体的に固定する一方の湾曲部と、前記係止部材との間で前記横置きエレメントを支持する他方の湾曲部を有して横置きエレメントの支持装置を構成しているので、支持部材に固定した係止部材と、横置きエレメントを支持する支持板とを主要部材として部品点数が大幅に減少し、しかも素材は鋳造品等ではなく前記したように支持板を採用しているので、加工、製作、設置等に要する時間も大幅に短縮し、全体として素材費、製作費等を大幅に節減し、又修繕時間も短縮し、経済効果の高い横置きエレメントの支持装置を得ることが出来たものである。
【0042】
また、請求項2に記載の発明によれば、前記請求項1に記載の発明において、前記支持板は、前記一方の湾曲部において前記係止部材との接合位置に同係止部材と係合する切欠き又は係合面を設け、同切欠き又は係合面に係止部材を係合させたのち同切欠き又は係合面と係止部材を溶接により一体的に固定して横置きエレメントの支持装置を構成しているので、係止部材と支持板との一体化は、極めてコンパクトな構成で確実、容易に固定され、施工作業等の効率向上を達成し、経済効果の高い横置きエレメントの支持装置を得ることが出来たものである。
【0043】
更にまた、請求項3に記載の発明によれば、前記請求項2に記載の発明において、前記支持板は、前記他方の湾曲部において前記支持曲面に切欠き又は係合面を設け、同切欠き又は係合面と横置きエレメントを選択的に溶接して一体的に固定し、横置きエレメントの支持装置を構成しているので、同支持曲面に設けた切欠きで溶接をするものとしないものとを選択することにより、横置きエレメントと支持板との間で、固定式の支持部とスライド式の支持部が選択されて区分され、固定式とスライド式とで異なる部材を採用せず、基本的に共通の部材を用いて2様式の装置が得られることになり、設計、製作等の効率化を達成し、経済効果の高い横置きエレメントの支持装置を得ることが出来たものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の一形態に係る横置きエレメントの支持装置を概略的に説明するものであり、(a)は横置きエレメントの軸方向直交断面における断面図、(b)は(a)の平面図、(c)は(a)の側面図である。
【図2】図1の応用変形例として、(a)は支持板を台形状としたもの、図2(b)は支持板を台形状にすると共に係止部材に半円形状の係止部を設けたもの、図2(c)は支持板を半円形状としたもの、図2(d)は支持板を半円形状にすると共に係止部材に半円形状の係止部を設けたもの、図2(e)は支持板をS字形状にすると共に係止部材に半円形状の係止部を設けたもの、図2(f)は支持板をフラット状にすると共に係止部材に半円形状の係止部を設けたものを示し、それぞれ横置型エレメントの軸方向直交断面における断面図である。
【図3】従来のボイラ内に配置された横置きエレメントの全貌を示す説明図である。
【図4】図3の横置きエレメントを支持する従来の支持装置の一例を示し、(a)は1個の支持装置を代表して示す斜視図、(b)は一部の側方断面図、(c)は(b)に対応する部分の正面図である。
【符号の説明】
01 雄型サドル
02、03 雌型サドル
04 吊り下げ管
05 横置型エレメント
4 吊り下げ管
4a〜4f 吊り下げ管
5 横置型エレメント
5a〜5f 横置型エレメント
6 係止部材
6a〜6f 係止部材
7 支持板
7a 支持曲面
7b、7c 切欠き
8、9 溶接
17a〜17f 支持板
Claims (3)
- 横置きエレメントの長手方向に交差して上下方向に延びる支持部材と、同支持部材の表面に一体的に固定されて横置きエレメントと交差する方向に突出すると共に上下方向に延びた係止部材と、前記横置きエレメントを支持する支持板とを設け、前記支持板は前記係止部材に一体的に固定する一方の湾曲部と、前記係止部材との間で前記横置きエレメントを支持する他方の湾曲部を有することを特徴とする横置きエレメントの支持装置。
- 前記支持板は、前記一方の湾曲部において前記係止部材との接合位置に同係止部材と係合する切欠き又は係合面を設け、同切欠き又は係合面に係止部材を係合させたのち同切欠き又は係合面と係止部材を溶接により一体的に固定したことを特徴とする請求項1に記載の横置きエレメントの支持装置。
- 前記支持板は、前記他方の湾曲部において前記支持曲面に切欠き又は係合面を設け、同切欠き又は係合面と横置きエレメントを選択的に溶接して一体的に固定したことを特徴とする請求項2に記載の横置きエレメントの支持装置。
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2002
- 2002-05-30 JP JP2002157603A patent/JP2004003697A/ja active Pending
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