JP2004002637A - 亜鉛粉末含有スラリー及び水系コーティング材 - Google Patents

亜鉛粉末含有スラリー及び水系コーティング材 Download PDF

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Abstract

【課題】実用的かつ安価な水系ジンクリッチ塗料を実現するための基本的な技術である安価な亜鉛粉末含有スラリー及び水系コーティング材を提供すること。
【解決手段】亜鉛粉末含有スラリーは、ケイ酸ソーダの溶液7.8重量%と、イオン交換水72.0重量%と、界面活性剤0.2重量%と、亜鉛粉末20重量%とを混合して調整される。これによって、亜鉛粉末の十分な水中安定性が得られた。この亜鉛粉末含有スラリー100重量%にケイ酸リチウム25重量%を混合攪拌して水系コーティング材を調整した。得られた水系コーティング材は1ヶ月以上何の変化もなく安定であった。また、鋼板にエアスプレーで塗布し、予備乾燥後280℃で10分間焼き付けて作製したテストパネルで、JISにしたがって塗膜の性能試験をしたところ、付着性は極めて良好で、塗膜硬さは8H、耐塩水噴霧性試験では1100時間以上も赤錆・ふくれ等が発生しなかった。
【選択図】    なし

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、亜鉛粉末含有スラリー及び水系コーティング材に関するもので、水系ジンクリッチ塗料を製造するための基本技術に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
亜鉛の鉄に対する犠牲防食作用を利用した塗料はジンクリッチ塗料として広く利用されているが、有機溶剤を含有するものが主であり、環境に悪影響を与えるという問題がある。また、有機溶剤を用いない水系ジンクリッチ塗料においては、亜鉛と水の混合による水素ガスの発生という問題や、防錆性能に劣るという問題がある。さらに、クロム酸をバインダーとしたジンクリッチ塗料も広く利用されているが、クロムを含有するために環境に悪影響を与えるという問題がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
このように、実用的なジンクリッチ塗料は有機溶媒あるいはクロムを含有していて環境に悪影響を与えるという問題点を抱えている。一方、水系ジンクリッチ塗料は実用的な段階に至っていないという状態である。ここで、水系ジンクリッチ塗料の製造方法として亜鉛含有金属フレークをコロイダルシリカ被膜で覆うという方法が、特開平6−9897号公報に開示されている。しかし、コロイダルシリカは重合度が高く球状構造であるため嵩高く、亜鉛表面に緻密な被膜を形成することができず、水のOHイオンとの接触を防ぐには不十分である。さらに、コロイダルシリカを用いるとコスト高になるという問題点があった。
【0004】
そこで、本発明は、実用的かつ安価な水系ジンクリッチ塗料を実現するための基本的な技術である亜鉛粉末含有スラリー及び水系コーティング材の提供を課題とするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
請求項1の発明にかかる亜鉛粉末含有スラリーは、アルカリケイ酸塩の溶液(水ガラス)にイオン交換水を添加して加水分解させて重合度を低下させたものと亜鉛粉末を混合して攪拌することにより調整されるものである。
【0006】
このように、アルカリケイ酸塩の溶液にイオン交換水を添加することによって加水分解されて重合度が低下しているため、亜鉛粉末の表面にシリカの緻密な被膜が形成される。これによって、亜鉛と水との接触が防止されて亜鉛粉末の高い水中安定性が得られる。また、水ガラスはコロイダルシリカと比較してずっと安価であるため、低コストで亜鉛粉末含有スラリーを得ることができる。
【0007】
このようにして、安定性が高く安価な亜鉛粉末含有スラリーを得ることができる。
【0008】
請求項2の発明にかかる亜鉛粉末含有スラリーは、請求項1の構成において、アルカリケイ酸塩のシリカのモル比を低下させることでさらに重合度を低下させたものである。
【0009】
アルカリケイ酸塩のシリカのモル比(SiO/MO)を低下させることによって、さらにシリカの重合度を低下させることができる。例えば、3号ケイ酸ソーダの代わりにメタケイ酸ソーダを用いることによって、シリカのモル比を低下させることができる。これによって、亜鉛粉末の表面にシリカの緻密な被膜が形成されるため、亜鉛含有量のさらに高いスラリーを得ることができる。
【0010】
このようにして、安定性が高く安価な亜鉛含有量のより高い亜鉛粉末含有スラリーを得ることができる。
【0011】
請求項3の発明にかかる亜鉛粉末含有スラリーは、請求項1または請求項2の構成において、バナジン酸塩、ジルコニウム塩、タングステン酸塩、モリブデン酸塩のうち1または2以上を添加したものである。
【0012】
請求項1または請求項2の構成によって、亜鉛粉末の表面にシリカの緻密な被膜が形成されるが、シリカ被膜に欠損部が生じた場合でも、バナジン酸塩、ジルコニウム塩、タングステン酸塩、モリブデン酸塩のうち1または2以上を添加することによって、バナジン酸イオン、ジルコニウムイオン、タングステン酸イオン、モリブデン酸イオンのいずれかがシリカ被膜の欠損部に作用して不動態化させる。これによって、亜鉛と水との接触がより確実に防止されて亜鉛粉末のより高い水中安定性が得られる。
【0013】
このようにして、安定性がより高く安価な亜鉛粉末含有スラリーを得ることができる。
【0014】
請求項4の発明にかかる亜鉛粉末含有スラリーは、請求項1乃至請求項3のいずれか1つの構成において、界面活性剤を添加したものである。
【0015】
界面活性剤を添加することによって、シリカの緻密な被膜で覆われた亜鉛粉末の水中における分散性が向上して、より一層安定した亜鉛粉末含有スラリーとなる。
【0016】
このようにして、安定性が高く安価な亜鉛粉末含有スラリーを得ることができる。
【0017】
請求項5の発明にかかる水系コーティング材は、請求項1乃至請求項4のうちいずれかの亜鉛粉末含有スラリーを用いて調整されるものである。
【0018】
前述の如く、請求項1乃至請求項4の亜鉛粉末含有スラリーは、亜鉛粉末がシリカの緻密な被膜で覆われていて水中安定性に優れており、長時間放置しても品質が変わらないものである。そこで、これらの亜鉛粉末含有スラリーを用いて水系コーティング材を調整することによって、金属に塗布したときに強い付着性、塗膜の十分な硬さ、耐塩水噴霧性等の優れた防錆性が得られる優れた水系コーティング材を得ることができる。そして、この水系コーティング材をベースにして、優れた水系ジンクリッチ塗料を製造することができる。
【0019】
請求項6の発明にかかる水系コーティング材は、請求項5の構成において、前記亜鉛粉末含有スラリーにケイ酸リチウムを混合して攪拌することにより得られるものである。
【0020】
ケイ酸リチウムは水ガラスの1種であって、粘着性に優れておりバインダーとしての役割をする。その結果、水系コーティング材を塗装面に塗り付けて乾燥して塗膜としたときに全体の強度に優れ、また塗装面への付着性も強力な優れた塗膜となる。そこで、亜鉛粉末含有スラリーにケイ酸リチウムを添加することによって、バインダーとして十分な機能が得られて、優れた水系コーティング材となる。
【0021】
請求項7の発明にかかる亜鉛粉末含有スラリーは、請求項4の構成において、ケイ酸ソーダの溶液0.5〜7.8重量%と、イオン交換水72.0〜79.3重量%と、界面活性剤0.2重量%前後と、亜鉛粉末20重量%前後とを混合して調整されるものである。
【0022】
この配合の範囲内で調整した亜鉛粉末含有スラリーは、イオン交換水によって加水分解され、重合度が低下したケイ酸ソーダのシリカの緻密な被膜で亜鉛粉末が覆われて、良好な水中安定性を示す。一方、これ以上ケイ酸ソーダの重量%を増やすとゲル化してしまう。そこで、上述した配合の範囲内で亜鉛粉末含有スラリーを調整することによって、水中安定性が確保され、水と亜鉛粉末とが反応して水素ガスが発生することもなく、またケイ酸ソーダによるゲル化が起こることもなく、良質な亜鉛粉末含有スラリーが得られる。そして、この亜鉛粉末含有スラリーを用いて水系コーティング材を調整することによって、金属に塗布したときに強い付着性、塗膜の十分な硬さ、優れた防錆性が得られる優れた水系コーティング材を得ることができる。そして、この水系コーティング材をベースにして、優れた水系ジンクリッチ塗料を製造することができる。
【0023】
請求項8の発明にかかる亜鉛粉末含有スラリーは、請求項4の構成において、ケイ酸ソーダの溶液1.0重量%前後と、イオン交換水74.5重量%前後と、界面活性剤0.2重量%前後と、亜鉛粉末23.8重量%前後と、バナジン酸塩、ジルコニウム塩、タングステン酸塩、モリブデン酸塩のうち1または2以上の合わせて0.5重量%前後とを混合して調整されるものである。
【0024】
この配合の範囲内で調整した亜鉛粉末含有スラリーは、イオン交換水によって加水分解され、重合度が低下したケイ酸ソーダのシリカの緻密な被膜で亜鉛粉末が覆われて、シリカ被膜に欠損が生じた場合でもバナジン酸イオン等がシリカ被膜の欠損部に作用して不動態化させるため、より良好な水中安定性を示す。一方、これ以上ケイ酸ソーダの重量%を増やすとゲル化してしまう。そこで、上述した配合の範囲内で亜鉛粉末含有スラリーを調整することによって、水中安定性が確保され、水と亜鉛粉末とが反応して水素ガスが発生することもなく、またケイ酸ソーダによるゲル化が起こることもなく、良質な亜鉛粉末含有スラリーが得られる。そして、この亜鉛粉末含有スラリーを用いて水系コーティング材を調整することによって、金属に塗布したときに強い付着性、塗膜の十分な硬さ、優れた防錆性が得られる優れた水系コーティング材を得ることができる。そして、この水系コーティング材をベースにして、優れた水系ジンクリッチ塗料を製造することができる。
【0025】
請求項9の発明にかかる水系コーティング材は、請求項7または請求項8に記載の亜鉛粉末含有スラリー100重量%にケイ酸リチウム20〜30重量%を混合して攪拌することにより得られるものである。
【0026】
ケイ酸リチウムは粘着性に優れておりバインダーとしての役割をする。その結果、水系コーティング材を塗装面に塗り付けて乾燥して塗膜としたときに全体の強度に優れ、また塗装面への付着性も強力な優れた塗膜となる。そこで、請求項7または請求項8に記載の良質な亜鉛粉末含有スラリーにケイ酸リチウムを添加することによって、バインダーとして十分な機能が得られて、優れた水系コーティング材となる。そして、この水系コーティング材をベースにして、優れた水系ジンクリッチ塗料を製造することができる。
【0027】
請求項10の発明にかかる亜鉛粉末含有スラリーは、請求項4の構成において、メタケイ酸ソーダ1.0重量%前後と、イオン交換水48.5重量%前後と、界面活性剤0.1重量%前後と、亜鉛粉末49.4重量%前後と、バナジン酸塩、ジルコニウム塩、タングステン酸塩、モリブデン酸塩のうち1または2以上の合わせて1.0重量%前後とを混合して調整されるものである。
【0028】
この配合の範囲内で調整した亜鉛粉末含有スラリーは、アルカリケイ酸塩としてシリカのモル比(SiO/MO)の低いメタケイ酸ソーダを用いることによって、重合度が低下したシリカの緻密な被膜で亜鉛粉末が覆われて、亜鉛粉末を際立って高濃度に混入することができる。また、シリカ被膜に欠損が生じた場合でもバナジン酸イオン等がシリカ被膜の欠損部に作用して不動態化させるため、より良好な水中安定性を示す。そして、この亜鉛粉末含有スラリーを用いて水系コーティング材を調整することによって、金属に塗布したときに強い付着性、塗膜の十分な硬さ、優れた防錆性が得られる優れた水系コーティング材を得ることができる。
【0029】
請求項11の発明にかかる水系コーティング材は、請求項10に記載の亜鉛粉末含有スラリー58.2重量%前後にケイ酸リチウム26.2重量%前後とケイ酸ソーダ15.6重量%前後を混合して攪拌することにより得られるものである。
【0030】
ケイ酸リチウム及びケイ酸ソーダは粘着性に優れておりバインダーとしての役割をする。実験の結果、上記の比率でケイ酸リチウムとケイ酸ソーダを混合した場合がバインダーとして最も良い特性が得られた。その結果、水系コーティング材を塗装面に塗り付けて乾燥して塗膜としたときに全体の強度に優れ、また塗装面への付着性も強力な優れた塗膜となる。そこで、請求項10に記載の良質な亜鉛粉末含有スラリーにケイ酸リチウム及びケイ酸ソーダを添加することによって、バインダーとして十分な機能が得られて、優れた水系コーティング材となる。そして、この水系コーティング材をベースにして、優れた水系ジンクリッチ塗料を製造することができる。
【0031】
請求項12の発明にかかる亜鉛粉末含有スラリーは、請求項7または請求項8または請求項10に記載の亜鉛粉末含有スラリーと水系バインダーからなる水系コーティング材の乾燥塗膜中に亜鉛粉末含有スラリーの固形分が30〜95重量%、特に、好ましくは、65〜85重量%を含有するものである。
【0032】
乾燥塗膜中の亜鉛粉末含有スラリーの固形分が30重量%より少ない場合は、亜鉛の防錆機能が十分発揮されない。また、95重量%より多い場合は、塗膜面への付着性及び塗膜強度が低下する。亜鉛粉末含有スラリーの固形分が30〜95重量%で良好な防錆機能を得ることができる。特に、65〜85重量%を含有するもので、その特性が顕著である。
【0033】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について説明する。
【0034】
実施の形態1
まず、本発明の亜鉛粉末含有スラリー及び水系コーティング材の実施の形態1について説明する。本実施の形態1の亜鉛粉末含有スラリーは、アルカリケイ酸塩(水ガラス)にイオン交換水を添加して加水分解させ、重合度を低下させたものに、界面活性剤と亜鉛粉末を混合して得られるものである。
【0035】
まず、イオン交換水に3号ケイ酸ソーダを攪拌しながら添加してケイ酸ソーダを加水分解させた後、界面活性剤(ポリオキシエチレンアルキルエーテル)を攪拌しながら添加した。続いて、亜鉛粉末を添加し、室温で3時間反応させることによって、亜鉛粉末含有スラリーを得た。これを各成分の配合比を変えて、安定性を調べた結果を表1に示す。
【0036】
【表1】
Figure 2004002637
【0037】
表1に示されるように、実施例1〜3及び比較例1、比較例2のいずれにおいても界面活性剤と亜鉛粉末の重量%は一定としている。そして、実施例1から実施例2,3、比較例1と次第に3号ケイ酸ソーダの重量%を増やしていき、それに伴ってイオン交換水の重量%を減らしている。なお、比較例2として、3号ケイ酸ソーダを一切加えないものについても試験している。その結果、実施例1〜3については良好な安定性が確認された。3号ケイ酸ソーダを10.4重量%配合した比較例1は、シリケートイオンが多すぎてゲル化してしまった。また、3号ケイ酸ソーダを全く加えなかった比較例2については、亜鉛粉末をコーティングするシリカが全く含まれていないのであるから、当然ながら水と亜鉛粉末が反応して水素ガスが発生した。
【0038】
したがって、実施例1〜3に示される配合の範囲内であれば、良好な水中安定性が示され、ゲル化も起こらないものと考えられる。すなわち、亜鉛粉末(固形分100%)が20重量%、界面活性剤(固形分0%)が0.2重量%、3号ケイ酸ソーダ(固形分38%)が0.5〜7.8重量%、イオン交換水(固形分0%)が72.0〜79.3重量%の範囲内で調整された亜鉛粉末含有スラリーであれば、良好な特性を示すものと考えられる。
【0039】
次に、これらの亜鉛粉末含有スラリーから水系コーティング材を調整する方法と性能試験の結果について説明する。表1の実施例3で得られた亜鉛粉末含有スラリー100重量部に対し、バインダーとしてケイ酸リチウム25重量部(固形分23%)を混合して攪拌し、亜鉛粉末含有スラリーの固形分が77.1%の水系コーティング材を作製した。この水系コーティング材を室温で1ヶ月静置し、性状を目視で判断したところ、全く変化なくゲル化等も起こさず安定した性状を保持した。また、シンナー脱脂した未処理冷延鋼板に、この亜鉛粉末含有スラリーの固形分が77.1%の水系コーティング材をエアスプレーで塗布し、80℃で10分間予備乾燥した後、280℃で10分間焼き付けて、テストパネルを作製した。
【0040】
このテストパネルについて、塗膜性能試験を行った。得られた試験結果を表2に示す。
【0041】
【表2】
Figure 2004002637
【0042】
膜厚はJIS K5400の「3.5 試験片の作り方 (6)塗膜の厚さ」に準じて測定した。
【0043】
付着性は、同じくJIS K5400の「6.15 碁盤目試験」にしたがって測定した。即ち、カッターナイフで塗膜を貫通して1mm間隔で11本ずつの直線を縦横に引く。これによって、1平方センチの正方形の中に100個のます目ができるので、この部分に粘着テープ(セロハンテープ)を貼り付けて剥がし、塗膜が残ったます目の数を数える。このテストパネルにおいては、100個のます目のうち100個全てが残り、1個の剥落もなかった。よって、付着性は極めて良好である。
【0044】
硬さは、同じくJIS K5400の「6.14 鉛筆引っかき試験」にしたがって測定した。即ち、塗膜用鉛筆引っかき試験機を用いて最も軟らかい6Bの鉛筆から最も硬い9Hの鉛筆までによって塗膜の表面の引っかき試験を行い、どの硬さの鉛筆で傷がついたかによって、その鉛筆の硬度を硬さとするものである。このテストパネルにおいては、硬さは8Hであり、硬さにおいても極めて優れている。
【0045】
耐塩水噴霧性(防錆性)は、同じくJIS K5400の「7.8 塩水噴霧試験」にしたがって測定した。即ち、試験片を塩水の霧が発生する装置(塩水噴霧試験装置)内に入れて試験をし、主として塩水の霧の作用で塗膜に錆・ふくれ・剥がれができるかどうかを調べた。塩水噴霧試験装置の使用条件としては、試験室内の温度35±1℃、試験室内の相対湿度95〜98%、加湿器の温度47±1℃、塩水の濃度5w/v%、等が定められている。このテストパネルにおいては、1100時間試験を行っても、塗膜に赤錆やふくれ・剥がれは未だに生じていない。よって、本実施の形態1の水系コーティング材は、防錆性においても極めて優れていると判断される。
【0046】
このように、本実施の形態1の亜鉛粉末含有スラリーにおいては、亜鉛粉末表面で緻密なシリカ被膜を形成させるため、従来技術のコロイダルシリカよりも重合度の低いケイ酸ソーダ溶液を用い、さらに重合度を低下させるために、またゲル化を防ぐために、イオン交換水を添加して加水分解させている。そして、界面活性剤を添加することによって、シリカの緻密な被膜で覆われた亜鉛粉末の水中における分散性を向上させて、より一層安定した亜鉛粉末含有スラリーとしている。
【0047】
そして、この亜鉛粉末含有スラリー100重量部に対し、バインダーとしてケイ酸リチウム25重量部を混合して攪拌し、水系コーティング材を作製した。ケイ酸リチウムは粘着性に優れ、水系コーティング材を塗装面に塗り付けて乾燥して塗膜としたときに全体の強度に優れ、また塗装面への付着性も強力な優れた塗膜となる。塗膜としての試験結果からも、表2に示されるように、優れた水系コーティング材であることがわかる。
【0048】
実施の形態2
次に、本発明の亜鉛粉末含有スラリー及び水系コーティング材の実施の形態2について説明する。本実施の形態2の亜鉛粉末含有スラリーは、アルカリケイ酸塩(水ガラス)にイオン交換水を添加して加水分解させ、重合度を低下させたものに、界面活性剤と亜鉛粉末とメタバナジン酸ソーダまたはメタバナジン酸アンモニウムを混合して得られるものである。
【0049】
まず、イオン交換水(固形分0%)に3号ケイ酸ソーダ(固形分38%)を攪拌しながら添加してケイ酸ソーダを加水分解させた後、界面活性剤(ポリオキシエチレンアルキルエーテル)(固形分0%)を攪拌しながら添加した。続いて、メタバナジン酸ソーダ(固形分100%)またはメタバナジン酸アンモニウム(固形分100%)及び亜鉛粉末(固形分100%)を添加し、40℃で16時間反応させることによって、シリカ・バナデート処理亜鉛粉末含有スラリーを得た。これを各成分の配合比を変えて、表3に示されるように、4種類のスラリー供試体を作製した。
【0050】
【表3】
Figure 2004002637
【0051】
表3に示されるように、界面活性剤の量は4種類の供試体を通じて一定としている。また、イオン交換水及び亜鉛粉末の量は一定としている。比較例3においては、3号ケイ酸ソーダを用いていない。
【0052】
このような各供試体の安定性を、ガス発生量を測定することによって判別した。ガス発生量の測定方法は、供試体スラリーを三角フラスコに200g量り取り、ガラス管付きゴム栓を装着して、20℃の室温中でスラリーから発生するガスを水上捕集し、480時間後のガス発生量を測定することにより行った。その結果を表4に示す。
【0053】
【表4】
Figure 2004002637
【0054】
表4に示されるように、実施例4及び実施例5は480時間経過後もガスの発生が全くなく、極めて優れた安定性を示した。これに対して、比較例3は亜鉛粉末をコーティングするシリカ被膜を形成する3号ケイ酸ソーダが全く入っていないので、当然ながら亜鉛粉末がイオン交換水と反応して水素ガスを発生し、1時間で20ccのガス発生量を示している。
【0055】
この中から極めて優れた安定性を示した実施例4のシリカ・バナデート処理亜鉛粉末含有スラリー100重量%に対し、ケイ酸リチウム25重量%を攪拌混合し、亜鉛粉末含有スラリーの固形分78.2%の水系コーティング材を作製した。得られた水系コーティング材を室温で1ヶ月静置し、性状を目視で判断した。結果は、1ヶ月経過しても水系コーティング材には外見上何の変化も認められず、安定性は極めて良好であった。
【0056】
また、シンナー脱脂した未処理冷延鋼板に、この水系コーティング材をエアスプレーで塗布し、80℃で10分間予備乾燥した後、280℃で10分間焼き付けて、テストパネルを作製した。このテストパネルについて、塗膜性能試験を行った。得られた試験結果を表5に示す。
【0057】
【表5】
Figure 2004002637
【0058】
塗膜性能試験は、実施の形態1と同様にして行った。
【0059】
即ち、付着性は、JIS K5400の「6.15 碁盤目試験」にしたがって測定した。即ち、カッターナイフで塗膜を貫通して1mm間隔で11本ずつの直線を縦横に引く。これによって、1平方センチの正方形の中に100個のます目ができるので、この部分に粘着テープ(セロハンテープ)を貼り付けて剥がし、塗膜が残ったます目の数を数える。このテストパネルにおいては、100個のます目のうち100個全てが残り、1個の剥落もなかった。よって、付着性は極めて良好である。
【0060】
硬さは、同じくJIS K5400の「6.14 鉛筆引っかき試験」にしたがって測定した。即ち、塗膜用鉛筆引っかき試験機を用いて最も軟らかい6Bの鉛筆から最も硬い9Hの鉛筆までによって塗膜の表面の引っかき試験を行い、どの硬さの鉛筆で傷がついたかによって、その鉛筆の硬度を硬さとするものである。このテストパネルにおいては、硬さは8Hであり、硬さにおいても極めて優れている。
【0061】
耐塩水噴霧性(防錆性)は、同じくJIS K5400の「7.8 塩水噴霧試験」にしたがって測定した。即ち、試験片を塩水の霧が発生する装置(塩水噴霧試験装置)内に入れて試験をし、主として塩水の霧の作用で塗膜に錆・ふくれ・剥がれができるかどうかを調べた。塩水噴霧試験装置の使用条件としては、試験室内の温度35±1℃、試験室内の相対湿度95〜98%、加湿器の温度47±1℃、塩水の濃度5w/v%、等が定められている。このテストパネルにおいては、360時間試験を行っても、塗膜に赤錆やふくれ・剥がれは未だに生じていない。よって、本実施の形態2の水系コーティング材は、防錆性においても極めて優れていると判断される。
【0062】
このように、本実施の形態2の亜鉛粉末含有スラリーにおいては、亜鉛粉末表面で緻密なシリカ被膜を形成させるため、従来技術のコロイダルシリカよりも重合度の低いケイ酸ソーダ溶液を用い、さらに重合度を低下させるために、またゲル化を防ぐために、イオン交換水を添加して加水分解させている。そして、界面活性剤を添加することによって、シリカの緻密な被膜で覆われた亜鉛粉末の水中における分散性を向上させて、より一層安定した亜鉛粉末含有スラリーとしている。さらに、メタバナジン酸ソーダを添加することによって、シリカ被膜に欠損が生じた場合でもバナジン酸イオンが欠損部に作用して不動態化させるため、亜鉛粉末の水中での安定性はより一層高まる。
【0063】
そして、この亜鉛粉末含有スラリー100重量部に対し、バインダーとしてケイ酸リチウム25重量部を混合して攪拌し、水系コーティング材を作製した。ケイ酸リチウムは粘着性に優れ、水系コーティング材を塗装面に塗り付けて乾燥して塗膜としたときに全体の強度に優れ、また塗装面への付着性も強力な優れた塗膜となる。塗膜としての試験結果からも、表5に示されるように、優れた水系コーティング材であることがわかる。
【0064】
実施の形態3
次に、本発明の亜鉛粉末含有スラリー及び水系コーティング材の実施の形態3について説明する。本実施の形態3の亜鉛粉末含有スラリーは、シリカのモル比の低いアルカリケイ酸塩であるメタケイ酸ソーダあるいは1号ケイ酸ソーダにイオン交換水を添加してシリカの重合度を低下させたものに、界面活性剤と亜鉛粉末とメタバナジン酸ソーダを混合して得られるものである。
【0065】
まず、イオン交換水にメタケイ酸ソーダあるいは1号ケイ酸ソーダを攪拌しながら添加してケイ酸ソーダを加水分解させた後、界面活性剤(ポリオキシエチレンアルキルエーテル)を攪拌しながら添加した。続いて、メタバナジン酸ソーダ及び亜鉛粉末を添加し、40℃で16時間反応させることによって、シリカ・バナデート処理亜鉛粉末含有スラリーを得た。これを各成分の配合比を変えて、表6に示されるように、3種類のスラリー供試体を作製した。
【0066】
【表6】
Figure 2004002637
【0067】
表6に示されるように、実施例6及び比較例4では、イオン交換水の量を50%以下まで減らして代わりに亜鉛粉末の量をほぼ同量まで大幅に増加している。実施例6ではアルカリケイ酸塩としてメタケイ酸ソーダを、実施例7及び比較例4では1号ケイ酸ソーダをそれぞれ1〜2重量%用いている。要するに実施例6及び実施例7、比較例4においては3号ケイ酸ソーダを一切用いていない。実施例7は、3号ケイ酸ソーダを1号ケイ酸ソーダに変えた点を除いて、実施の形態2の実施例4と全く同一である。これらのスラリー供試体の安定性を、静置した場合の外観とガス発生量によって判定した。ガス発生量の測定方法は、実施の形態2と同様にして行った。結果は、表6に示されるように、実施例6及び実施例7では、長時間静置しても外観に変化はなく、またガスの発生量もゼロであったが、比較例4のスラリーはゲル化してしまった。
【0068】
この中から、多量の亜鉛粉末を含みながら極めて優れた安定性を示した実施例6のシリカ・バナデート処理亜鉛粉末含有スラリーを用いて、亜鉛粉末含有スラリーの固形分81.0%の水系コーティング材を作製した。バインダーとの混合比を表7に示す。
【0069】
【表7】
Figure 2004002637
【0070】
得られた水系コーティング材を室温で1ヶ月静置し、性状を目視で判断した。結果は、1ヶ月経過しても水系コーティング材には外見上何の変化も認められず、安定性は極めて良好であった。
【0071】
また、シンナー脱脂した未処理冷延鋼板に、この水系コーティング材をエアスプレーで塗布し、80℃で10分間予備乾燥した後、280℃で10分間焼き付けて、テストパネルを作製した。このテストパネルについて、塗膜性能試験を行った。得られた試験結果を表8に示す。
【0072】
【表8】
Figure 2004002637
【0073】
塗膜性能試験は、実施の形態1,2と同様にして行った。
【0074】
即ち、付着性は、JIS K5400の「6.15 碁盤目試験」にしたがって測定した。即ち、カッターナイフで塗膜を貫通して1mm間隔で11本ずつの直線を縦横に引く。これによって、1平方センチの正方形の中に100個のます目ができるので、この部分に粘着テープ(セロハンテープ)を貼り付けて剥がし、塗膜が残ったます目の数を数える。このテストパネルにおいては、100個のます目のうち100個全てが残り、1個の剥落もなかった。よって、付着性は極めて良好である。
【0075】
硬さは、同じくJIS K5400の「6.14 鉛筆引っかき試験」にしたがって測定した。即ち、塗膜用鉛筆引っかき試験機を用いて最も軟らかい6Bの鉛筆から最も硬い9Hの鉛筆までによって塗膜の表面の引っかき試験を行い、どの硬さの鉛筆で傷がついたかによって、その鉛筆の硬度を硬さとするものである。このテストパネルにおいては、硬さは8Hであり、硬さにおいても極めて優れている。
【0076】
耐塩水噴霧性(防錆性)は、同じくJIS K5400の「7.8 塩水噴霧試験」にしたがって測定した。即ち、試験片を塩水の霧が発生する装置(塩水噴霧試験装置)内に入れて試験をし、主として塩水の霧の作用で塗膜に錆・ふくれ・剥がれができるかどうかを調べた。塩水噴霧試験装置の使用条件としては、試験室内の温度35±1℃、試験室内の相対湿度95〜98%、加湿器の温度47±1℃、塩水の濃度5w/v%、等が定められている。このテストパネルにおいては、360時間試験を行っても、塗膜に赤錆やふくれ・剥がれは未だに生じていない。よって、本実施の形態3の水系コーティング材は、防錆性においても極めて優れていると判断される。
【0077】
上記各実施の形態においては、アルカリケイ酸塩としてケイ酸ソーダまたはメタケイ酸ソーダを使用した例について説明したが、アルカリケイ酸塩としては他にもケイ酸カリウム、ケイ酸リチウム、ケイ酸アンモニウム、オルソケイ酸ソーダ等の他の低モル比のケイ酸ソーダ、アルコキシシラン等を用いることができる。
【0078】
また、水系コーティング材を作製する際に亜鉛粉末含有スラリーに添加するバインダーとしてケイ酸リチウムを使用した例、及びケイ酸リチウムと3号ケイ酸ソーダの混合物を使用した例について説明したが、その他のバインダーとして上記以外のアルカリケイ酸(水ガラス)、コロイダルシリカ、金属アルコキシド、水系のシリコン樹脂、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、ウレタン樹脂、アクリル樹脂及びメラミン樹脂等が挙げられ、これら2種類以上の混合物でもよく、乾燥後の塗膜として亜鉛粉末の保持、塗装面との付着性が確保できるものであれば、特に限定されるものではない。
【0079】
さらに、上記実施の形態2の実施例4においては、メタバナジン酸ソーダを添加しているが、実施例5に示されるようにメタバナジン酸アンモニウムを添加しても良く、またバナジン酸塩に限らず、ジルコニウム塩、タングステン酸塩、モリブデン酸塩を用いることもでき、これらを混合して添加しても良い。
【0080】
上記実施の形態において、亜鉛粉末含有スラリーと水系バインダーからなる水系コーティング材の乾燥塗膜中に亜鉛粉末含有スラリーの固形分が30〜95重量%を含有するものでは、亜鉛の防錆機能及び塗膜面への付着性及び塗膜強度が低下することなく、良好な防錆機能を得ることができた。即ち、発明者らの確認によれば、乾燥塗膜中の亜鉛粉末含有スラリーの固形分が30重量%より少ない場合は、亜鉛の防錆機能が十分発揮されない。また、95重量%より多い場合は、塗膜面への付着性及び塗膜強度が低下するという結果が得られた。特に、亜鉛粉末含有スラリーの固形分が65〜85重量%を含有するもので、その特性が顕著であった。
【0081】
【発明の効果】
以上説明したように、請求項1の発明にかかる亜鉛粉末含有スラリーは、アルカリケイ酸塩の溶液(水ガラス)にイオン交換水を添加して加水分解させて重合度を低下させたものと亜鉛粉末を混合して攪拌することにより調整されるものである。
【0082】
このように、アルカリケイ酸塩の溶液にイオン交換水を添加することによって加水分解されて重合度が低下しているため、亜鉛粉末の表面にシリカの緻密な被膜が形成される。これによって、亜鉛と水との接触が防止されて亜鉛粉末の高い水中安定性が得られる。また、水ガラスはコロイダルシリカと比較してずっと安価であるため、低コストで亜鉛粉末含有スラリーを得ることができる。
【0083】
このようにして、安定性が高く安価な亜鉛粉末含有スラリーを得ることができる。
【0084】
請求項2の発明にかかる亜鉛粉末含有スラリーは、請求項1の構成において、アルカリケイ酸塩のシリカのモル比を低下させることでさらに重合度を低下させたものである。
【0085】
アルカリケイ酸塩のシリカのモル比(SiO/MO)を低下させることによって、さらにシリカの重合度を低下させることができる。例えば、3号ケイ酸ソーダの代わりにメタケイ酸ソーダを用いることによって、シリカのモル比を低下させることができる。これによって、亜鉛粉末の表面にシリカの緻密な被膜が形成されるため、亜鉛含有量のさらに高いスラリーを得ることができる。
【0086】
このようにして、安定性が高く安価な亜鉛含有量のより高い亜鉛粉末含有スラリーを得ることができる。
【0087】
請求項3の発明にかかる亜鉛粉末含有スラリーは、請求項1または請求項2の構成において、バナジン酸塩、ジルコニウム塩、タングステン酸塩、モリブデン酸塩のうち1または2以上を添加したものである。
【0088】
請求項1または請求項2の構成によって、亜鉛粉末の表面にシリカの緻密な被膜が形成されるが、シリカ被膜に欠損部が生じた場合でも、バナジン酸塩、ジルコニウム塩、タングステン酸塩、モリブデン酸塩のうち1または2以上を添加することによって、バナジン酸イオン、ジルコニウムイオン、タングステン酸イオン、モリブデン酸イオンのいずれかがシリカ被膜の欠損部に作用して不動態化させる。これによって、亜鉛と水との接触がより確実に防止されて亜鉛粉末のより高い水中安定性が得られる。
【0089】
このようにして、安定性がより高く安価な亜鉛粉末含有スラリーを得ることができる。
【0090】
請求項4の発明にかかる亜鉛粉末含有スラリーは、請求項1乃至請求項3のいずれか1つの構成において、界面活性剤を添加したものである。
【0091】
界面活性剤を添加することによって、シリカの緻密な被膜で覆われた亜鉛粉末の水中における分散性が向上して、より一層安定した亜鉛粉末含有スラリーとなる。
【0092】
このようにして、安定性が高く安価な亜鉛粉末含有スラリーを得ることができる。
【0093】
請求項5の発明にかかる水系コーティング材は、請求項1乃至請求項4のうちいずれかの亜鉛粉末含有スラリーを用いて調整されるものである。
【0094】
前述の如く、請求項1乃至請求項4の亜鉛粉末含有スラリーは、亜鉛粉末がシリカの緻密な被膜で覆われていて水中安定性に優れており、長時間放置しても品質が変わらないものである。そこで、これらの亜鉛粉末含有スラリーを用いて水系コーティング材を調整することによって、金属に塗布したときに強い付着性、塗膜の十分な硬さ、耐塩水噴霧性等の優れた防錆性が得られる優れた水系コーティング材を得ることができる。そして、この水系コーティング材をベースにして、優れた水系ジンクリッチ塗料を製造することができる。
【0095】
請求項6の発明にかかる水系コーティング材は、請求項5の構成において、前記亜鉛粉末含有スラリーにケイ酸リチウムを混合して攪拌することにより得られるものである。
【0096】
ケイ酸リチウムは水ガラスの1種であって、粘着性に優れておりバインダーとしての役割をする。その結果、水系コーティング材を塗装面に塗り付けて乾燥して塗膜としたときに全体の強度に優れ、また塗装面への付着性も強力な優れた塗膜となる。そこで、亜鉛粉末含有スラリーにケイ酸リチウムを添加することによって、バインダーとして十分な機能が得られて、優れた水系コーティング材となる。
【0097】
請求項7の発明にかかる亜鉛粉末含有スラリーは、請求項4の構成において、ケイ酸ソーダの溶液0.5〜7.8重量%と、イオン交換水72.0〜79.3重量%と、界面活性剤0.2重量%前後と、亜鉛粉末20重量%前後とを混合して調整されるものである。
【0098】
この配合の範囲内で調整した亜鉛粉末含有スラリーは、イオン交換水によって加水分解され、重合度が低下したケイ酸ソーダのシリカの緻密な被膜で亜鉛粉末が覆われて、良好な水中安定性を示す。一方、これ以上ケイ酸ソーダの重量%を増やすとゲル化してしまう。そこで、上述した配合の範囲内で亜鉛粉末含有スラリーを調整することによって、水中安定性が確保され、水と亜鉛粉末とが反応して水素ガスが発生することもなく、またケイ酸ソーダによるゲル化が起こることもなく、良質な亜鉛粉末含有スラリーが得られる。そして、この亜鉛粉末含有スラリーを用いて水系コーティング材を調整することによって、金属に塗布したときに強い付着性、塗膜の十分な硬さ、優れた防錆性が得られる優れた水系コーティング材を得ることができる。そして、この水系コーティング材をベースにして、優れた水系ジンクリッチ塗料を製造することができる。
【0099】
請求項8の発明にかかる亜鉛粉末含有スラリーは、請求項4の構成において、ケイ酸ソーダの溶液1.0重量%前後と、イオン交換水74.5重量%前後と、界面活性剤0.2重量%前後と、亜鉛粉末23.8重量%前後と、バナジン酸塩、ジルコニウム塩、タングステン酸塩、モリブデン酸塩のうち1または2以上の合わせて0.5重量%前後とを混合して調整されるものである。
【0100】
この配合の範囲内で調整した亜鉛粉末含有スラリーは、イオン交換水によって加水分解され、重合度が低下したケイ酸ソーダのシリカの緻密な被膜で亜鉛粉末が覆われて、シリカ被膜に欠損が生じた場合でもバナジン酸イオン等がシリカ被膜の欠損部に作用して不動態化させるため、より良好な水中安定性を示す。一方、これ以上ケイ酸ソーダの重量%を増やすとゲル化してしまう。そこで、上述した配合の範囲内で亜鉛粉末含有スラリーを調整することによって、水中安定性が確保され、水と亜鉛粉末とが反応して水素ガスが発生することもなく、またケイ酸ソーダによるゲル化が起こることもなく、良質な亜鉛粉末含有スラリーが得られる。そして、この亜鉛粉末含有スラリーを用いて水系コーティング材を調整することによって、金属に塗布したときに強い付着性、塗膜の十分な硬さ、優れた防錆性が得られる優れた水系コーティング材を得ることができる。そして、この水系コーティング材をベースにして、優れた水系ジンクリッチ塗料を製造することができる。
【0101】
請求項9の発明にかかる水系コーティング材は、請求項7または請求項8に記載の亜鉛粉末含有スラリー100重量%にケイ酸リチウム20〜30重量%を混合して攪拌することにより得られるものである。
【0102】
ケイ酸リチウムは粘着性に優れておりバインダーとしての役割をする。その結果、水系コーティング材を塗装面に塗り付けて乾燥して塗膜としたときに全体の強度に優れ、また塗装面への付着性も強力な優れた塗膜となる。そこで、請求項7または請求項8に記載の良質な亜鉛粉末含有スラリーにケイ酸リチウムを添加することによって、バインダーとして十分な機能が得られて、優れた水系コーティング材となる。そして、この水系コーティング材をベースにして、優れた水系ジンクリッチ塗料を製造することができる。
【0103】
請求項10の発明にかかる亜鉛粉末含有スラリーは、請求項4の構成において、メタケイ酸ソーダ1.0重量%前後と、イオン交換水48.5重量%前後と、界面活性剤0.1重量%前後と、亜鉛粉末49.4重量%前後と、バナジン酸塩、ジルコニウム塩、タングステン酸塩、モリブデン酸塩のうち1または2以上の合わせて1.0重量%前後とを混合して調整されるものである。
【0104】
この配合の範囲内で調整した亜鉛粉末含有スラリーは、アルカリケイ酸塩としてシリカのモル比(SiO/MO)の低いメタケイ酸ソーダを用いることによって、重合度が低下したシリカの緻密な被膜で亜鉛粉末が覆われて、亜鉛粉末を際立って高濃度に混入することができる。また、シリカ被膜に欠損が生じた場合でもバナジン酸イオン等がシリカ被膜の欠損部に作用して不動態化させるため、より良好な水中安定性を示す。そして、この亜鉛粉末含有スラリーを用いて水系コーティング材を調整することによって、金属に塗布したときに強い付着性、塗膜の十分な硬さ、優れた防錆性が得られる優れた水系コーティング材を得ることができる。
【0105】
請求項11の発明にかかる水系コーティング材は、請求項10に記載の亜鉛粉末含有スラリー58.2重量%前後にケイ酸リチウム26.2重量%前後とケイ酸ソーダ15.6重量%前後を混合して攪拌することにより得られるものである。
【0106】
ケイ酸リチウム及びケイ酸ソーダは粘着性に優れておりバインダーとしての役割をする。実験の結果、上記の比率でケイ酸リチウムとケイ酸ソーダを混合した場合がバインダーとして最も良い特性が得られた。その結果、水系コーティング材を塗装面に塗り付けて乾燥して塗膜としたときに全体の強度に優れ、また塗装面への付着性も強力な優れた塗膜となる。そこで、請求項10に記載の良質な亜鉛粉末含有スラリーにケイ酸リチウム及びケイ酸ソーダを添加することによって、バインダーとして十分な機能が得られて、優れた水系コーティング材となる。そして、この水系コーティング材をベースにして、優れた水系ジンクリッチ塗料を製造することができる。
【0107】
請求項12の発明にかかる亜鉛粉末含有スラリーは、請求項7または請求項8または請求項10に記載の亜鉛粉末含有スラリーと水系バインダーからなる水系コーティング材の乾燥塗膜中に亜鉛粉末含有スラリーの固形分が30〜95重量%を含有するものであるから、請求項7または請求項8または請求項10に記載の効果に加えて、亜鉛の防錆機能及び塗膜面への付着性及び塗膜強度が低下することなく、良好な防錆機能を得ることができる。なお、特に、亜鉛粉末含有スラリーの固形分が65〜85重量%を含有するもので、その特性が顕著である。

Claims (12)

  1. アルカリケイ酸塩の溶液にイオン交換水を添加して加水分解させて重合度を低下させたものと亜鉛粉末を混合して攪拌することにより調整される亜鉛粉末含有スラリー。
  2. アルカリケイ酸塩のシリカのモル比を低下させることでさらに重合度を低下させたことを特徴とする請求項1に記載の亜鉛粉末含有スラリー。
  3. バナジン酸塩、ジルコニウム塩、タングステン酸塩、モリブデン酸塩のうち1または2以上を添加したことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の亜鉛粉末含有スラリー。
  4. 界面活性剤を添加したことを特徴とする請求項1乃至請求項3のうちいずれか1つに記載の亜鉛粉末含有スラリー。
  5. 請求項1乃至請求項4のうちいずれか1つに記載の亜鉛粉末含有スラリーを用いて調整される水系コーティング材。
  6. 前記亜鉛粉末含有スラリーにケイ酸リチウムを混合して攪拌することにより得られることを特徴とする請求項5の水系コーティング材。
  7. ケイ酸ソーダの溶液0.5〜7.8重量%と、イオン交換水72.0〜79.3重量%と、界面活性剤0.2重量%前後と、亜鉛粉末20重量%前後とを混合して調整される請求項4に記載の亜鉛粉末含有スラリー。
  8. ケイ酸ソーダの溶液1.0重量%前後と、イオン交換水74.5重量%前後と、界面活性剤0.2重量%前後と、亜鉛粉末23.8重量%前後と、バナジン酸塩、ジルコニウム塩、タングステン酸塩、モリブデン酸塩のうち1または2以上の合わせて0.5重量%前後とを混合して調整される請求項4に記載の亜鉛粉末含有スラリー。
  9. 請求項7または請求項8に記載の亜鉛粉末含有スラリー100重量%にケイ酸リチウム20〜30重量%を混合して攪拌することにより得られることを特徴とする水系コーティング材。
  10. メタケイ酸ソーダ1.0重量%前後と、イオン交換水48.5重量%前後と、界面活性剤0.1重量%前後と、亜鉛粉末49.4重量%前後と、バナジン酸塩、ジルコニウム塩、タングステン酸塩、モリブデン酸塩のうち1または2以上の合わせて1.0重量%前後とを混合して調整される請求項4に記載の亜鉛粉末含有スラリー。
  11. 請求項10に記載の亜鉛粉末含有スラリー58.2重量%前後にケイ酸リチウム26.2重量%前後とケイ酸ソーダ15.6重量%前後を混合して攪拌することにより得られることを特徴とする水系コーティング材。
  12. 請求項7または請求項8または請求項10に記載の亜鉛粉末含有スラリーと水系バインダーからなる水系コーティング材の乾燥塗膜中に亜鉛粉末含有スラリーの固形分が30〜95重量%を含有することを特徴とする水系コーティング材。
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