【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は、内視鏡下外科手術において、切開創より挿入し、内視鏡や処置具を挿通するための挿入用外套管に関するものである。
【０００２】
【従来の技術】
近年、内視鏡下外科手術が広く実施されている。内視鏡下の手術は内視鏡から見た映像を画面で見ながら遠隔操作で手術を行う方法である。内視鏡や処置具などは切開創より挿入した「トロッカー」と呼ばれる挿入用外套管の内腔に通して腹腔内や胸腔内へ挿入される。特に胸腔内へ挿入する場合、切開創からの出血が多いために従来の「トロッカー」では切開創から流出した血液がトロッカー外表面を伝わりトロッカー先端から内視鏡（胸腔鏡）に伝わり、最後には内視鏡の先端のレンズを汚してしまうため手術中頻繁にレンズに付いた血液を拭き取る操作が必要であった。
【０００３】
これを防止する手段として実用新案登録番号第３０２４０６９号公報が開示されている。これは先端にバルーンの付いた導管と内針との組み合わせであり更に導管の先端部分にバルーンを装着し、導管の後端のストッパーとバルーンの間で胸壁を挟み込む器具である。この方法でも切開口からの出血を「止血」する方法により防ぐことが可能であるが、シリコーンゴムなどの材料で作製するため器具などと触れると壊れ易く、壊れると機能を全く発揮することができず、また、高価であった。同じようにバルーンを使用しているものには特開平４−２２６６２０号公報、特開平５−１６１６５７号公報、特開平１１−３４２１０７号公報、特開２０００−６０８６２号公報などに開示されている。
【０００４】
【特許文献１】
実用新案登録番号第３０２４０６９号公報
【特許文献２】
特開平４−２２６６２０号公報
【特許文献３】
特開平５−１６１６５７号公報
【特許文献４】
特開平１１−３４２１０７号公報
【特許文献５】
特開２０００−６０８６２号公報
【０００５】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、従来の内視鏡下外科手術において使用される外套管の性能向上を目指し、切開創からの出血で内視鏡先端のレンズが汚れることを防止し、汚れを拭き取る手間をなくした挿入用外套管を提供することを目的とする。
【０００６】
【課題を解決するための手段】
すなわち本発明は、
（１）一つ以上の内腔を有する筒状の導管、導管に取り付けられた液体流入防止部材、及び導管内に挿入される導入部材から構成されることを特徴とする挿入用外套管、
（２）液体流入防止部材が柔軟な薄膜シート状である（１）記載の挿入用外套管、
（３）液体流入防止部材が受け口形状であり、その側面に１個以上の側孔を持つ（１）記載の挿入用外套管、
（４）導管の周囲に液体吸収性の柔軟な固定部材を取り付けた（１）〜（３）いずれか記載の挿入用外套管、
である。
【０００７】
【発明の実施の形態】
以下、図面により本発明を具体的に説明する。図１ ａ．は本発明の一実施例となる挿入用外套管の導管の外観図及び断面図を、図１ ｂ．は導入部材の外観図を、図１ Ｃ．は導管と導入部材を組み合わせた図を示す。図２は本発明の他の実施例となる挿入用外套管の導管の外観図及び断面図を示す。図３は本発明のその他の実施例となる挿入用外套管の導管の外観図及び断面図を示す。図４は従来のトロッカーを切開創に挿入し、内視鏡を通した状態の概略図である。図５は本発明の一実施例となる挿入用外套管を切開創に挿入し、内視鏡を通した状態の概略図である。
【０００８】
本発明による挿入用外套管の構造は、図１のように１つ以上の内腔を持つ導管（１）、導管（１）の後ろ側に付設された鍔（２）、腹壁や胸壁からの出血が内視鏡先端に付くことを防止する液体流入防止部材（３）、導管の内腔に挿入される導入部材（４）、導入部材の後端に付設される取っ手（５）よりなり、場合により、図２のように導管（１）の一部に固定部材（６）を付設する。
【０００９】
（導管）
導管（１）は通常射出成形により作製される。導管（１）の外径はφ１〜φ１００ｍｍが好ましい。これは、φ１ｍｍ未満では挿入可能な処置具が無く、また、φ１００ｍｍを超えると患者への侵襲が大きくなり、有用性が失われてしまう。全長は５〜２５ｃｍが望ましい。これは５ｃｍ未満では肥満の患者の場合に腹壁や胸壁に埋もれてしまう可能性があり、２５ｃｍを超えると処置具の操作性が悪くなるためである。
【００１０】
導管（１）の後端には鍔（２）が付設されており、挿入時の導管（１）の保持及び体内への脱落防止のストッパーの役目をするため、導管（１）の外径より少し太い外径φ５〜φ１２０ｍｍを持つ。鍔（２）の内径は、導管（１）と同等にしてストレート形状でも良いが、体内へ洗浄水を流し込み易くするために図１ａに示すようにテーパーの漏斗形状にしても良い。また、先端形状は水平で斜めにカットされておらず、テーパー形状を付設しても良い。更に後端の鍔（２）側から先端にかけて主孔以外の内腔を持っても良く、それぞれの内径はφ０．４〜φ５０ｍｍの組み合わせが好ましい。
【００１１】
これはφ０．４ｍｍ未満では挿入可能な処置具が無く、また、φ５０ｍｍを超えると気腹ガスの気密を保つのが困難であるためである。また、複数の内腔の組合せは同一径のもの、大径と小径の組み合わされたもののいずれでも良い。腹腔内用として気腹下の手術をする場合は、送気用の送気口を付設する他、導管（１）の内腔に処置具を挿入及び抜去した場合のいずれにも気密が保たれるように弁部材や密栓を付設しても良く、その形状は限定されない。導管（１）に使用される材質は塩化ビニル樹脂、ポリカーボネート樹脂、ＡＢＳ樹脂、ポリアセタール樹脂、ポリアミド樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリエチレン樹脂等や、ステンレス鋼等の金属等の材料が使用される。
【００１２】
（液体流入防止部材）
液体流入防止部材（３）は図１ａや、図２、図３のように形成され、通常、射出成形や圧縮成形で作製される。導管（１）に取り付ける方法は、溶剤や接着剤による接着、超音波や高周波での溶着、また、ネジ止めなど着脱可能な方法で取り付けても良い。
【００１３】
液体流入防止部材（３）の形状は、血液などの液体が導管（１）の先端側へ流入するのを防止する形状であれば良く、例えば図１ａのように柔軟な薄膜シート形状に形成する。この場合、液体流入防止部材（３）の形状は円形でも楕円径でもその他の形状でも良く、また、外周を若干受け口に形成しても良い。外径はφ１０〜φ１５０ｍｍとし、膜厚は使用する材料にもよるが、挿入・抜去時は嵩張りが少なく変形し、体内に入った際は元の形状に戻る必要があり、０．０２〜３ｍｍ程度が望ましい。
【００１４】
また、液体流入防止部材（３）の形状は図２のように液体が流出し易いように波型形状にしたり、溝を付設するような形状にしても良く、波型や溝は中心から外周方向に放射線状に付設したり螺旋状に付設させても良く限定されない。波型の場合波の高さは２〜１０ｍｍ程度が望ましく、幅は波型、溝ともに０．５〜１０ｍｍ程度が望ましい。その他に図３のように液体流入防止部材（３）を受け口形状に形成し、その側面に１個以上の側孔を持つ形状に形成しても良い。この場合流体は、ある一定量受け口内に溜まり、側孔を超えると外部に流出するようになり、導管（１）の先端へは流入しない。外径はφ１０〜φ１５０ｍｍとし、高さは５〜１０ｍｍが望ましい。側孔は受け口の上方側面にφ２〜５ｍｍ程度が望ましく、１個以上複数個付設することが望ましい。また、図２の波型・溝や図３の側孔が１〜４個程度の少数の場合、その位置が処置中に明確になるように導管（１）あるいは鍔（２）に目印を付設しておけば、それが下向きに来るように導管（１）の方向を調整すると、より流体が外に流出し易くなる。液体流入防止部材の材質は、天然ゴム、シリコーンゴム、軟質塩化ビニル樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリエチレンテレフタレート樹脂等の可とう性を有する物を使用することが望ましく、また、傘の骨状で反転可能な形状にステンレス等の金属を形成させ上記材質の膜状物を付設させても良い。
【００１５】
（導入部材）
導入部材（４）は図１ｂのように形成され、通常、射出成形で作製される。導入部材（４）の外径はφ０．３〜φ５０ｍｍで導管（１）の内腔に挿入できる寸法が好ましい。全長は６〜２８ｃｍが望ましい。導入部材の先端は、切開創に挿入し易いようにテーパー形状に形成される。また、さらに挿入性を上げるため刃状に形成しても良い。導入部材（４）の後端には取っ手（５）が付設されており、挿入時に持ち易い形状であれば限定しない。導入部材（４）は図１ｃのように導管（１）の内部に挿入され組み合わされ、この形状で体内に挿入される。導入部材（４）に使用される材質は塩化ビニル樹脂、ポリカーボネート樹脂、ＡＢＳ樹脂、ポリアセタール樹脂、ポリアミド樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリエチレン樹脂等や、ステンレス鋼等の金属等の材料が使用される。
【００１６】
（固定部材）
固定部材（６）は図２のように形成され、通常、射出成形や圧縮成形で作製される。固定部材（６）の外径はφ２からφ１０５ｍｍで、長さは液体流入防止部材（３）にかからないように０．５〜２０ｃｍが望ましい。固定部材（６）は腹壁・胸壁で変形して固定され、なお且つ、血液などの液体を吸収するスポンジのような部材が良く、その材質は、天然ゴム、シリコーンゴム、軟質塩化ビニル樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリエチレン樹脂等の可とう性を有する物を使用することが望ましい。
【００１７】
（使用方法）
次に本発明による挿入用外套管の実際の使用方法について図５を用いて解説し、本発明の効果を明確にする。まず、患者の腹部又は胸部にメスで小切開を加える。小切開部位より導管（１）と導入部材（４）を嵌め合わせた本発明による挿入用外套管を挿入する。挿入時は液体流入防止部材（３）は上方に変形しながら体内に挿入され、体内に達すると元の形状に容易に戻る。固定部材（６）を付設してある物は固定部材（６）の部分で導管（１）と腹壁・胸壁を固定する。鍔（２）により過侵入は防止される。
【００１８】
ここで、導入部材（４）を抜去し、導管（１）の内腔に内視鏡を挿入する。従来のトロッカーでは、図４に示したように液体流入防止部材（３）が無いため、切開創からの血液はトロッカーの外壁を伝わり内視鏡先端のレンズまで達してレンズを汚して視界を悪くする。そのため術中に何度も内視鏡を抜去してレンズを拭く操作が必要になる。本発明では、図５のように切開創から流出した血液はトロッカーの外壁を通るが、途中、液体流入防止部材（３）により、より先端側へ血液が流入することが防止され、外周側へ排出されるため内視鏡を汚すことは無い。また、液体吸収性の柔軟な固定部材（６）を付設した物であれば、少量の出血であればより先端側への血液の流出を防止することもできる。但し、出血量が過剰に多い場合は、切開創の出血箇所を電気メスなどで止血することが必要である。導管（１）を抜去する際は、液体流入防止部材（３）が反転し切開創からの抜去を容易にする。
【００１９】
【発明の効果】
本発明によれば、切開創からの出血による内視鏡先端の汚れが防止でき、また、バルーンタイプに比べ壊れる可能性が少なく、確実に血液が内視鏡先端に達するのを防止するため、術者のストレス軽減、手術時間の短縮、ひいては患者の早期社会復帰、医療経済の削減効果が期待できる。
【図面の簡単な説明】
【図１】ａ．本発明の一実施例となる挿入用外套管の導管の外観図及び断面図である。
ｂ．本発明の一実施例となる挿入用外套管の導入部材の外観図である。
ｃ．本発明の一実施例となる挿入用外套管の導管と導入部材を組み合わせた状態を示す外観図である。
【図２】本発明の他の実施例となる挿入用外套管の導管の外観図及び断面図である。
【図３】本発明のその他の実施例となる挿入用外套管の導管の外観図及び断面図である。
【図４】従来のトロッカーを切開創に挿入し、内視鏡を通した状態の概略図である。
【図５】本発明の一実施例となる挿入用外套管を切開創に挿入し、内視鏡を通した状態の概略図である。
【符号の説明】
１ 導管
２ 鍔
３ 液体流入防止部材
４ 導入部材
５ 取手
６ 固定部材
７ 内視鏡[0001]
TECHNICAL FIELD OF THE INVENTION
BACKGROUND OF THE INVENTION 1. Field of the Invention The present invention relates to an insertion cannula for insertion through an incision and insertion of an endoscope or a treatment instrument in endoscopic surgery.
[0002]
[Prior art]
In recent years, endoscopic surgery has been widely practiced. The operation under the endoscope is a method of performing an operation by remote control while watching an image viewed from the endoscope on a screen. An endoscope, a treatment tool, and the like are inserted into an abdominal cavity or a thoracic cavity through a lumen of an insertion mantle tube called a “trocar” inserted from an incision. Especially when inserting into the thoracic cavity, blood bleeding from the incision is transmitted to the endoscope (thoracoscopy) from the tip of the trocar to the endoscope (thoracoscopy) due to the bleeding from the incision because there is much bleeding from the incision. In such a case, since the lens at the tip of the endoscope is contaminated, it is necessary to frequently wipe blood attached to the lens during the operation.
[0003]
As means for preventing this, Japanese Utility Model Registration No. 3024069 is disclosed. This is a combination of a conduit with a balloon at the distal end and an inner needle. The balloon is attached to the distal end of the conduit, and the chest wall is sandwiched between the balloon at the rear end of the conduit and the balloon. Even with this method, bleeding from the incision can be prevented by a method of "hemostatic", but it is made of silicone rubber and other materials, so it is easily broken when it comes in contact with instruments, etc. Not expensive. Similarly, those using a balloon are disclosed in JP-A-4-226620, JP-A-5-161657, JP-A-11-342107, JP-A-2000-60862, and the like.
[0004]
[Patent Document 1]
Japanese Utility Model Registration No. 3024069 [Patent Document 2]
JP-A-4-226620 [Patent Document 3]
Japanese Patent Application Laid-Open No. 5-161657 [Patent Document 4]
JP-A-11-342107 [Patent Document 5]
JP 2000-60862 A [0005]
[Problems to be solved by the invention]
The present invention aims to improve the performance of a mantle tube used in conventional endoscopic surgery, prevents contamination of the lens at the endoscope end by bleeding from an incision wound, and eliminates the trouble of wiping off dirt. It is an object to provide a mantle tube for insertion.
[0006]
[Means for Solving the Problems]
That is, the present invention
(1) An outer sheath tube for insertion, comprising a cylindrical conduit having one or more lumens, a liquid inflow prevention member attached to the conduit, and an introduction member inserted into the conduit.
(2) The insertion mantle tube according to (1), wherein the liquid inflow prevention member is in the form of a flexible thin film sheet.
(3) The insertion mantle tube according to (1), wherein the liquid inflow prevention member has a receptacle shape and has one or more side holes on a side surface thereof.
(4) The insertion mantle tube according to any one of (1) to (3), wherein a liquid-absorbing flexible fixing member is attached around the conduit.
It is.
[0007]
BEST MODE FOR CARRYING OUT THE INVENTION
Hereinafter, the present invention will be specifically described with reference to the drawings. FIG. 1 a. Fig. 1b is an external view and a sectional view of a conduit of an insertion mantle tube according to an embodiment of the present invention, and Fig. 1b. Is an external view of the introduction member, and FIG. Shows a view in which a conduit and an introduction member are combined. FIG. 2 shows an external view and a sectional view of a conduit of an insertion mantle tube according to another embodiment of the present invention. FIG. 3 shows an external view and a sectional view of a conduit of an insertion mantle tube according to another embodiment of the present invention. FIG. 4 is a schematic view showing a state in which a conventional trocar is inserted into an incision and passed through an endoscope. FIG. 5 is a schematic view showing a state in which an insertion mantle tube according to an embodiment of the present invention is inserted into an incision and passed through an endoscope.
[0008]
As shown in FIG. 1, the structure of the insertion mantle tube according to the present invention includes a conduit (1) having one or more lumens, a flange (2) attached to the rear side of the conduit (1), and an abdominal wall or chest wall. A liquid inflow prevention member (3) for preventing bleeding from adhering to the distal end of the endoscope; an introduction member (4) inserted into the lumen of the conduit; and a handle (5) attached to the rear end of the introduction member. In some cases, a fixing member (6) is attached to a part of the conduit (1) as shown in FIG.
[0009]
(conduit)
The conduit (1) is usually made by injection molding. The outer diameter of the conduit (1) is preferably φ1 to φ100 mm. If the diameter is less than φ1 mm, there is no insertable treatment tool, and if the diameter exceeds φ100 mm, the invasion to the patient increases, and the usefulness is lost. The total length is desirably 5 to 25 cm. This is because if it is less than 5 cm, it may be buried in the abdominal wall or chest wall in an obese patient, and if it exceeds 25 cm, the operability of the treatment tool will be poor.
[0010]
A flange (2) is attached to the rear end of the conduit (1), and serves as a stopper for holding the conduit (1) at the time of insertion and preventing it from dropping into the body. It has a slightly thick outer diameter of φ5 to φ120 mm. The inner diameter of the flange (2) may be straight, as in the case of the conduit (1), but may be tapered funnel as shown in FIG. 1a to facilitate the flow of washing water into the body. Further, the tip shape is not cut horizontally and diagonally, but may be tapered. Further, a bore other than the main hole may be provided from the rear end flange (2) side to the front end, and each inner diameter is preferably a combination of φ0.4 to φ50 mm.
[0011]
This is because if the diameter is less than φ0.4 mm, there is no insertable treatment tool, and if the diameter exceeds φ50 mm, it is difficult to maintain airtightness of insufflation gas. The combination of the plurality of lumens may be of the same diameter or a combination of a large diameter and a small diameter. When performing intraperitoneal surgery for intraperitoneal use, in addition to providing an air supply port for air supply, airtightness is maintained both when a treatment instrument is inserted into and removed from the lumen of the conduit (1). A valve member or a hermetic plug may be attached so that the shape is not limited. As the material used for the conduit (1), a material such as a vinyl chloride resin, a polycarbonate resin, an ABS resin, a polyacetal resin, a polyamide resin, a polypropylene resin, a polyethylene resin, or a metal such as stainless steel is used.
[0012]
(Liquid inflow prevention member)
The liquid inflow prevention member (3) is formed as shown in FIGS. 1A, 2 and 3, and is usually manufactured by injection molding or compression molding. As a method of attaching to the conduit (1), it may be attached by a detachable method such as adhesion with a solvent or an adhesive, welding with ultrasonic waves or high frequency, or screwing.
[0013]
The shape of the liquid inflow prevention member (3) may be any shape as long as it prevents a liquid such as blood from flowing into the distal end of the conduit (1). For example, the liquid inflow prevention member (3) is formed into a flexible thin sheet shape as shown in FIG. . In this case, the shape of the liquid inflow prevention member (3) may be circular, elliptical, or other shapes, and the outer periphery may be slightly formed in the receiving port. The outer diameter is φ10 to φ150 mm, and the film thickness depends on the material used, but when inserted / removed, it is less bulky and deforms, and when it enters the body, it needs to return to its original shape. About 3 mm is desirable.
[0014]
Further, the shape of the liquid inflow prevention member (3) may be corrugated so as to allow the liquid to easily flow out as shown in FIG. They may be radially or spirally provided in the direction, and are not limited. In the case of a corrugation, the height of the corrugation is preferably about 2 to 10 mm, and the width of each corrugation and groove is preferably about 0.5 to 10 mm. Alternatively, as shown in FIG. 3, the liquid inflow prevention member (3) may be formed in a receiving port shape, and may be formed in a shape having one or more side holes on its side surface. In this case, a certain amount of the fluid accumulates in the receptacle, and when the fluid passes through the side hole, it flows out to the outside, and does not flow into the distal end of the conduit (1). The outer diameter is preferably φ10 to φ150 mm, and the height is preferably 5 to 10 mm. The side hole preferably has a diameter of about 2 to 5 mm on the upper side surface of the receptacle, and it is desirable that one or more side holes be provided. When the corrugation / groove in FIG. 2 or the side hole in FIG. 3 is a small number of about 1 to 4, a mark is provided on the conduit (1) or the collar (2) so that the position is clear during the treatment. If so, adjusting the direction of the conduit (1) so that it is directed downwards makes it easier for the fluid to flow out. The material of the liquid inflow prevention member is preferably a flexible material such as natural rubber, silicone rubber, soft vinyl chloride resin, polyurethane resin, polyethylene resin, polypropylene resin, and polyethylene terephthalate resin. A metal such as stainless steel may be formed in a bone-like and reversible shape, and a film-like material of the above material may be provided.
[0015]
(Introduction member)
The introduction member (4) is formed as in FIG. 1b and is usually made by injection molding. The outer diameter of the introduction member (4) is preferably φ0.3 to φ50 mm and a dimension that can be inserted into the lumen of the conduit (1). The total length is desirably 6 to 28 cm. The distal end of the introduction member is formed in a tapered shape so that it can be easily inserted into the incision. Further, it may be formed in a blade shape to further enhance the insertability. A handle (5) is attached to the rear end of the introduction member (4), and the shape is not limited as long as it is easy to hold at the time of insertion. The introduction member (4) is inserted and combined inside the conduit (1) as shown in FIG. 1c, and inserted into the body in this shape. As the material used for the introduction member (4), a material such as a vinyl chloride resin, a polycarbonate resin, an ABS resin, a polyacetal resin, a polyamide resin, a polypropylene resin, a polyethylene resin, or a metal such as stainless steel is used.
[0016]
(Fixing member)
The fixing member (6) is formed as shown in FIG. 2, and is usually manufactured by injection molding or compression molding. The outer diameter of the fixing member (6) is preferably from φ2 to φ105 mm, and the length is preferably from 0.5 to 20 cm so as not to cover the liquid inflow prevention member (3). The fixing member (6) is preferably deformed and fixed on the abdominal wall / chest wall, and is preferably a member such as a sponge for absorbing a liquid such as blood. The material is natural rubber, silicone rubber, soft vinyl chloride resin, polyurethane. It is desirable to use a flexible material such as resin and polyethylene resin.
[0017]
(how to use)
Next, an actual method of using the insertion mantle according to the present invention will be described with reference to FIG. 5 to clarify the effects of the present invention. First, a small incision is made in the patient's abdomen or chest with a scalpel. From the small incision site, the insertion mantle according to the present invention in which the conduit (1) and the introduction member (4) are fitted is inserted. At the time of insertion, the liquid inflow prevention member (3) is inserted into the body while deforming upward, and easily returns to its original shape when it reaches the body. The thing provided with the fixing member (6) fixes the conduit (1) and the abdominal wall / chest wall at the part of the fixing member (6). Excessive penetration is prevented by the collar (2).
[0018]
Here, the introduction member (4) is removed, and the endoscope is inserted into the lumen of the conduit (1). In the conventional trocar, as shown in FIG. 4, there is no liquid inflow prevention member (3), so that blood from the incision is transmitted along the outer wall of the trocar and reaches the lens at the end of the endoscope, thereby contaminating the lens and impairing visibility. I do. Therefore, it is necessary to repeatedly remove the endoscope and wipe the lens during the operation. In the present invention, the blood that has flowed out of the incision passes through the outer wall of the trocar as shown in FIG. 5, but on the way, the liquid inflow prevention member (3) prevents blood from flowing further toward the distal end, and moves toward the outer periphery. The endoscope is not polluted because it is discharged. In addition, if the material is provided with a liquid-absorbing flexible fixing member (6), it is possible to prevent the outflow of blood to the distal end side with a small amount of bleeding. However, if the amount of bleeding is excessive, it is necessary to stop the bleeding at the incision with an electric scalpel or the like. When removing the conduit (1), the liquid inflow prevention member (3) is inverted to facilitate removal from the incision.
[0019]
【The invention's effect】
According to the present invention, dirt on the endoscope end due to bleeding from the incision can be prevented, and the possibility of breakage is less than that of the balloon type, in order to reliably prevent blood from reaching the endoscope end, It can be expected to reduce the stress on the surgeon, shorten the operation time, eventually return the patient to society early, and reduce the medical economy.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 a. 1A and 1B are an external view and a cross-sectional view of a conduit of an insertion mantle tube according to an embodiment of the present invention.
b. 1 is an external view of an introduction member of an insertion mantle tube according to an embodiment of the present invention.
c. It is an external view which shows the state which combined the conduit and the introduction member of the insertion mantle tube which becomes one Example of this invention.
FIG. 2 is an external view and a cross-sectional view of a conduit of an insertion mantle tube according to another embodiment of the present invention.
FIG. 3 is an external view and a cross-sectional view of a conduit of an insertion mantle according to another embodiment of the present invention.
FIG. 4 is a schematic diagram showing a state in which a conventional trocar is inserted into an incision and passed through an endoscope.
FIG. 5 is a schematic view showing a state in which an insertion mantle tube according to an embodiment of the present invention is inserted into an incision and passed through an endoscope.
[Explanation of symbols]
DESCRIPTION OF SYMBOLS 1 Conduit 2 Flange 3 Liquid inflow prevention member 4 Introducing member 5 Handle 6 Fixing member 7 Endoscope
