JP2003533699A - 腎臓障害の診断における蛋白分解酵素 - Google Patents

腎臓障害の診断における蛋白分解酵素

Info

Publication number
JP2003533699A
JP2003533699A JP2001584888A JP2001584888A JP2003533699A JP 2003533699 A JP2003533699 A JP 2003533699A JP 2001584888 A JP2001584888 A JP 2001584888A JP 2001584888 A JP2001584888 A JP 2001584888A JP 2003533699 A JP2003533699 A JP 2003533699A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
mmp
level
sample
measuring
urine
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2001584888A
Other languages
English (en)
Inventor
ベルヘイエン,ヨハン・ヘンドリクス
ハネマーイエル,ヤン・ローラント・オツコ
デイアマント,ミカエラ
Original Assignee
ネーデルランドセ・オルガニザテイエ・フール・テゲパスト−ナトウールベテンシヤツペリーク・オンデルツエク・テイエヌオー
ライズ・ウニベルシタイル・メデイシユ・セントルム
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by ネーデルランドセ・オルガニザテイエ・フール・テゲパスト−ナトウールベテンシヤツペリーク・オンデルツエク・テイエヌオー, ライズ・ウニベルシタイル・メデイシユ・セントルム filed Critical ネーデルランドセ・オルガニザテイエ・フール・テゲパスト−ナトウールベテンシヤツペリーク・オンデルツエク・テイエヌオー
Publication of JP2003533699A publication Critical patent/JP2003533699A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C12BIOCHEMISTRY; BEER; SPIRITS; WINE; VINEGAR; MICROBIOLOGY; ENZYMOLOGY; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING
    • C12QMEASURING OR TESTING PROCESSES INVOLVING ENZYMES, NUCLEIC ACIDS OR MICROORGANISMS; COMPOSITIONS OR TEST PAPERS THEREFOR; PROCESSES OF PREPARING SUCH COMPOSITIONS; CONDITION-RESPONSIVE CONTROL IN MICROBIOLOGICAL OR ENZYMOLOGICAL PROCESSES
    • C12Q1/00Measuring or testing processes involving enzymes, nucleic acids or microorganisms; Compositions therefor; Processes of preparing such compositions
    • C12Q1/34Measuring or testing processes involving enzymes, nucleic acids or microorganisms; Compositions therefor; Processes of preparing such compositions involving hydrolase
    • C12Q1/37Measuring or testing processes involving enzymes, nucleic acids or microorganisms; Compositions therefor; Processes of preparing such compositions involving hydrolase involving peptidase or proteinase
    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01NINVESTIGATING OR ANALYSING MATERIALS BY DETERMINING THEIR CHEMICAL OR PHYSICAL PROPERTIES
    • G01N33/00Investigating or analysing materials by specific methods not covered by groups G01N1/00 - G01N31/00
    • G01N33/48Biological material, e.g. blood, urine; Haemocytometers
    • G01N33/50Chemical analysis of biological material, e.g. blood, urine; Testing involving biospecific ligand binding methods; Immunological testing
    • G01N33/53Immunoassay; Biospecific binding assay; Materials therefor
    • G01N33/573Immunoassay; Biospecific binding assay; Materials therefor for enzymes or isoenzymes
    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01NINVESTIGATING OR ANALYSING MATERIALS BY DETERMINING THEIR CHEMICAL OR PHYSICAL PROPERTIES
    • G01N2333/00Assays involving biological materials from specific organisms or of a specific nature
    • G01N2333/90Enzymes; Proenzymes
    • G01N2333/914Hydrolases (3)
    • G01N2333/948Hydrolases (3) acting on peptide bonds (3.4)
    • G01N2333/95Proteinases, i.e. endopeptidases (3.4.21-3.4.99)
    • G01N2333/964Proteinases, i.e. endopeptidases (3.4.21-3.4.99) derived from animal tissue
    • G01N2333/96425Proteinases, i.e. endopeptidases (3.4.21-3.4.99) derived from animal tissue from mammals
    • G01N2333/96427Proteinases, i.e. endopeptidases (3.4.21-3.4.99) derived from animal tissue from mammals in general
    • G01N2333/9643Proteinases, i.e. endopeptidases (3.4.21-3.4.99) derived from animal tissue from mammals in general with EC number
    • G01N2333/96486Metalloendopeptidases (3.4.24)
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y10TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC
    • Y10STECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y10S436/00Chemistry: analytical and immunological testing
    • Y10S436/811Test for named disease, body condition or organ function
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y10TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC
    • Y10STECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y10S530/00Chemistry: natural resins or derivatives; peptides or proteins; lignins or reaction products thereof
    • Y10S530/827Proteins from mammals or birds
    • Y10S530/834Urine; urinary system

Landscapes

  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Immunology (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Molecular Biology (AREA)
  • Zoology (AREA)
  • General Health & Medical Sciences (AREA)
  • Proteomics, Peptides & Aminoacids (AREA)
  • Microbiology (AREA)
  • Urology & Nephrology (AREA)
  • Analytical Chemistry (AREA)
  • Wood Science & Technology (AREA)
  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Biochemistry (AREA)
  • Hematology (AREA)
  • Biomedical Technology (AREA)
  • Biotechnology (AREA)
  • Genetics & Genomics (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • Cell Biology (AREA)
  • Bioinformatics & Cheminformatics (AREA)
  • Biophysics (AREA)
  • Food Science & Technology (AREA)
  • Medicinal Chemistry (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Pathology (AREA)
  • Investigating Or Analysing Biological Materials (AREA)
  • Measuring Or Testing Involving Enzymes Or Micro-Organisms (AREA)

Abstract

(57)【要約】 本発明は、尿試料が腎臓損傷を包含する腎臓障害に罹っている被験者から得られたかどうかを測定する方法に関する。この方法は、被験者試料からの尿中の蛋白分解酵素のレベルを測定しそして場合によりこのレベルを参考値と比較することに基づく。蛋白分解酵素は好ましくはマトリックスメタロプロテアーゼ類、特にMMP−2またはMMP−9、である。この方法は、腎臓障害に関連する症状もしくは障害、例えば糖尿病、に罹っているかまたはそのための増加した危険性のある被験者に特に適する。この方法は有利には腎臓損傷の早期検出用に、特に被験者が微量蛋白尿症の兆候をまだ示さない時に、適用することができる。この方法は、被験者が腹膜の再構築を受けているかどうかを測定するための透析を受けている被験者にも適用することができる。それ故、この方法は連続的な通院腹膜透析を受けている患者に時に適する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 発明の分野 本発明は、腎臓障害の予知および/または診断用の、そして特に糖尿病、そし
て特に真性糖尿病に関連する腎臓損傷の予知および/または診断用の、方法およ
び技術の分野にある。特に、本発明は尿中の蛋白分解酵素の存在および量を測定
する方法並びに例えば糖尿病の如きマトリックス再構築に関連する疾病における
診断または予後パラメーターとしてのそれらの使用に関する。
【0002】 発明の背景 増加するまたは減少するマトリックス再構築(remodeling)は、癌、脈管形成
、再狭窄、動脈硬化症および他の脈管再構築過程、例えば網膜症および腎障害の
如き糖尿病の脈管合併症を包含する多くの疾病および病理学的過程に関連する。
再構築過程の調整不良はしばしば問題を引き起し、または特定の疾病の進行にお
いて必須でさえあるかもしれない。マトリックス再構築は腫瘍細胞の侵襲および
転移、慢性関節リューマチにおける軟骨退化および脈管再構築において重要な役
割を演ずる。プラスミン系およびマトリックス−メタロプロテアーゼ系に属する
蛋白分解酵素は種々の再構築過程における主要な関係物質である。従ってこれら
の成分またはそれらの活性への影響の測定は診断または治療方法の開発にとって
可能性のある目標である。
【0003】 脈管合併症および腎臓疾病は例えば真性糖尿病のしばしば起きる合併症である
。初期の腎臓疾病には尿中への蛋白質の漏出が伴い(微量蛋白尿症)、それがこ
の合併症に関する診断マーカーとして使用される。微量蛋白尿症は広汎な内皮機
能不全により進行すると思われ、従って初期段階の糖尿病性腎不全のマーカーと
しての循環性内皮誘導分子の考えられる使用に関する研究が大変注目されてきて
いる。局部的な蛋白分解活性は腎不全をもたらす微小脈管損傷に関連しており、
そしてある種の蛋白分解酵素またはそれらの抑制剤の局部的レベルまたは活性は
微小脈管の完全性に対する損傷発生を示すことができる。マトリックスメタロプ
ロテアーゼ類の増加したレベルを示唆するいくつかのデータが発表されており、
蛋白分解酵素の一群は脈管損傷の発生に関与し、多分腎臓内の局部的レベルの表
示として末梢血液内で生ずるであろう。
【0004】 上記事項に関しては、とりわけ I. Massova et al., FASEB J. 12, 1075-1095
(1998); P. Primakoff et al., Trends Genet. 16, 83-87 (2000); および B.L
. Tang and W. Hong, FEBS Lett. 445, 223-225 (1999) が参照される。しかし
ながら、これらの参考文献のいずれも尿試料中の蛋白分解酵素を測定することを
開示または示唆していない。
【0005】 一般的には、末梢血管、血清または血漿中の蛋白分解酵素の測定は、それが医
師または熟練した医学技術者により患者から収集しなければならない血液試料の
使用を伴うため、めんどうである。血液試料を収集するために必要な侵害のため
だけでなくこれは一般的には診療所または病院への訪問を含むであろうため、こ
れは患者に対して非常に大きな緊張を強いるかもしれない。さらに、血液、血清
または血漿は注意深く行わなければならない複雑になりがちな工程を必要とする
蛋白分解酵素の測定を妨害する可能性がある多くの化合物を含有する。尿中では
、妨害物質はほとんど生じず、従ってプロテアーゼ類の確実な測定をはるかに簡
単にする。
【0006】 Lenz et al., Journal of the American Society of Nephrology, March 2000
, Vol. 11, No. 3 は、腎臓発育および例えば糖尿病性腎障害の如き非炎症性糸
球体疾病を包含する疾病におけるマトリックスメタロプロテイナーゼ類の役割を
論評している。
【0007】 しかしながら、それを行う際に、Lenz et al. は(例えば糸球体間質中の)細
胞レベルにおけるMMP−発現および−活性の測定に関するインビトロ研究、腎
臓生検の使用に関する研究、またはMMPをコードするmRNAの発現の測定に
関する研究のいずれかに言及している。それ故、この参考文献は尿中のMMP類
を測定することは示唆しておらず、そしてまた尿中の蛋白分解酵素のレベルを(
真性)糖尿病に関連する(初期)腎臓損傷用の診断マーカーとして使用しうるこ
とは教示していない。
【0008】 さらに、彼らの論評で挙げられた研究に言及すると、Lenz et al. は一般的に
MMP類の増加した発現および活性に関連する例えば糸球体腎炎の如き炎症性糸
球体疾病とは対照的に、MMP−発現およびMMP−活性は例えば糖尿病性腎障
害の如き非炎症性糸球体疾病においては実際に減少することを教示している。こ
れについては、本発明によると糖尿病に関連する初期腎臓損傷は例えば尿中のM
MP−2およびMMP−9のレベル/活性における顕著な増加と関連すると見い
だされたことは注目すべきである。
【0009】 Senatorksi et al., Res. Exp. Med (Berl) 1998 Dec; 198(4): 199-206 は、
カテプシンBおよびコラゲナーゼの尿活性並びにTGF−β1およびフィブロネ
クチンの尿***を膜性糸球体腎炎に罹っている患者で測定した研究を記載してい
る。
【0010】 しかしながら、201頁に「材料および方法(Materials and methods)」の題
のついた節の第一章で述べられているように、この研究は糖尿病患者を明らかに
除外している。それ故、この参考文献は熟練者に対して糖尿病に罹っている患者
の尿中の蛋白分解酵素のレベルに関しては何も教示していない。特に、この参考
文献は糖尿病患者の蛋白分解酵素のレベルを(初期)腎臓損傷用の診断マーカー
として使用しうることを教示していない。
【0011】 さらに、Senatorksi et al. は一般的には尿中の「コラゲナーゼ類」の測定に
も言及しており、そこでは用語「コラゲナーゼ類」は明らかに本来のコラーゲン
を変性させるかもしれない酵素の(非常にたくさんの)全ての群/族からのいず
れかのおよび全ての酵素を総称的に示すために使用されている。このことは、該
「コラゲナーゼ類」を測定するために Senatorksi により使用された蛍光計技術
は(例えば個別のコラゲナーゼ類またはMMP類に関しては)あまり特異的では
ないという事実により確認されている。
【0012】 また、本発明に従い使用される尿中の最も重要な2種のマーカー類であるMM
P−2およびMMP−9は「コラゲナーゼ類」ではなく「ゼラチナーゼ類」であ
る(上記の Lenz et al. による論評論文中のMMP−2およびMMP−9の論
議を比べること)。
【0013】 本発明では、被験者の尿中のある種のプロテアーゼ類の存在および/またはレ
ベルを腎臓障害に関する、そして特に真性糖尿病に関連する(初期)腎臓損傷に
関する、診断および/または予後パラメーターとして使用できることが今回見い
だされた。
【0014】 特に、本発明では、尿中のある種のプロテアーゼ類の存在および/またはレベ
ルが尿中の蛋白質の漏出を測定する既知の方法により検出できないかまたはまだ
検出できていない腎臓損傷を示しうることが見いだされた。それ故、本発明の方
法は微量蛋白尿症(の程度)の測定より確実であるだけでなく、腎臓に対する損
傷が微量蛋白尿症が起きるような段階にすでに進行している前でも医師に対して
価値ある情報を与えることができる。
【0015】 また、本発明では、尿中の該プロテアーゼ類の存在および/またはレベルを末
梢血管中のマトリックスメタロプロテアーゼ類の増加したレベルにより検出でき
ないかまたはまだ検出できていない(初期)腎臓損傷に関する確実なマーカーと
して使用できることも驚くべきことに見いだされた。それ故、患者に対してより
少ない緊張を与えしかも一般的にはより簡便であることの他に、本発明の方法は
血液または血漿中のプロテアーゼの量の測定より確実であり、特に糖尿病患者に
おける起こり得る腎臓損傷のより早期の検出を可能にする。
【0016】 しかしながら、本発明は糖尿病または合併症として腎不全を伴う他の疾病にお
ける腎臓損傷の(初期)検出に限定されず、腹膜の再構築の監視または診断用に
も使用できることに注目すべきである。腹膜の再構築は連続的な通院腹膜透析(
CAPD)を受けている患者ではしばしば生ずる問題である。例えば、考えられ
る本発明の別の(非限定的な)用途の1つはそのような患者における透析の妥当
性を監視することである。
【0017】 発明の要旨 本発明は、例えば真性糖尿病の合併症としてしばしば起きるような初期腎臓損
傷用の感知しうる診断または予後マーカーとしての尿中の1種もしくはそれ以上
のプロテアーゼの単独でのまたは組み合わせての測定を使用する方法を提供する
。該プロテアーゼ類はマトリックスメタロプロテアーゼ類または関連する酵素、
例えばADAMSまたはADAMTSの群に属しうるが、ある種のセリン−、シ
ステイン−またはアスパルチル−プロテアーゼ類を使用することもできる。さら
に、該プロテアーゼ類は残っている酵素活性または抗原決定基により依然として
認識可能である元来はより大きい蛋白質の断片、蛋白質の複合体、または通常は
不溶性である膜結合された酵素の可溶性断片であってもよい。尿は通常は糖尿病
もしくは糖尿病性腎障害用の最近の診断方法でグルコースレベルと同様にしばし
ば使用されている蛋白分解酵素、またはアルブミンもしくは蛋白質レベルを含有
しないかまたは非常に低レベルのそれらを含有しており、そしてそのために最近
の臨床的な日常的実施に良く適合するので、尿は非常に簡便な媒体である。
【0018】 それ故、第一の態様では、本発明は尿試料が腎臓障害および/または腎臓損傷
に罹っている被験者から得られたかどうかを測定する方法であって、この方法が a)該被験者からの少なくとも1個の尿試料を準備し、 b)この少なくとも1個の尿試料中で少なくとも1種の蛋白分解酵素の存在およ
び/またはレベルを測定する 段階を含んでなり、 そして場合により c)段階b)で測定された1つもしくはそれ以上の少なくとも1個の値を少なく
とも1個の対照値または対照試料と比較する 更なる段階を含んでなる方法に関する。
【0019】 本発明はまた、上記の段階a)〜c)を含んでなる患者において(初期)腎臓
損傷および/または腎臓障害を検出および/または監視する方法にも関する。
【0020】 特に、段階a)で準備される尿試料は腎臓障害および/または腎臓損傷の危険
性があると判断されたおよび/またはそれらに罹っている疑いのある患者/人間
から、またはより一般的には腎臓障害および/または腎臓損傷を引き起こすかお
よび/またはそれらに関連するかもしれない症状もしくは障害に罹っているかま
たは(例えば該症状もしくは障害の合併症として)それに関する増加した危険性
のある患者から、収集された試料であってよい。
【0021】 より特に、段階a)で準備される尿試料は糖尿病により引き起こされるかおよ
び/またはそれに関連する腎臓損傷の危険性のあると判断されたおよび/または
それらに罹っている疑いのある患者/人間から収集された試料であってよく、或
いは一般的には糖尿病に罹っている患者から収集された試料であってよい。
【0022】 さらにより特に、段階a)で準備される尿試料は1型真性糖尿病および/また
は2型真性糖尿病により引き起こされるかおよび/またはそれに関連する腎臓損
傷の危険性のあると判断されたおよび/またはそれらに罹っている疑いのある患
者/人間から収集された試料であってよく、或いはより一般的には1型真性糖尿
病および/または2型真性糖尿病に罹っている患者から収集された試料であって
よい。
【0023】 しかしながら、本発明は(微量蛋白尿症を包含するがそれに限定されない)腎
臓損傷をもたらすかまたはその増加した危険性があるかもしれない他の障害、例
えば(自己)免疫介在性糸球体腎炎、アミロイド症、種々の原因のネフローゼ症
候群、新生物関連性(paraneoplastic)腎障害、腎臓機能の損失もしくは下降を示
すかまたはそれと相関する多発性骨髄腫または線維症に関連する腎臓損傷を包含
するがそれらに限定されないもの、に罹っているかおよび/または罹っている疑
いのある患者から得られた尿試料に適用することもできる。本発明はさらに、器
官移植、より特に腎臓移植、を受けた患者から得られた尿試料にも、移植された
器官の拒絶に関する初期マーカーとして、適用することができる。
【0024】 1つの特に有利な態様では、段階a)で準備される尿試料は微量蛋白尿症の兆
候を示さないかまたはまだ示さないそのような患者/人間から、そして特に糖尿
病患者から、収集された試料である。普通、このことは段階a)で使用される尿
試料は男性患者に関する2.5gのアルブミン/ミリモルのクレアチニンまたは
女性患者に関する3.5g/ミリモルのクレアチニンの例えば Jaffe の方法のよ
うな既知の工程を用いる測定と組み合わされたアルブミン/蛋白質に関する濁度
測定、比濁法または免疫拡散法の如き標準的方法により測定されるようなアルブ
ミン/クレアチニン比(ACR)として表示される全体的な蛋白質含有量を有す
るであろうことを意味する。その代わりにまたはそれに加えて、アルブミン***
速度を測定することができ、この場合この速度はそれぞれ男性または女性患者に
関しては20または30mg/2時間より低くなくてはならない。上記のように
、この態様では、本発明の方法は初期腎臓損傷が微量蛋白尿症がすでに起きてい
るような段階に進行する前でもそのような損傷またはその危険性に関する診断お
よび/または予後パラメーターを与えるために有利に使用することができる。
【0025】 さらに、上記のように、本発明はCAPDにおける合併症として起きている腹
膜中の初期変化を検出するために適用することもできる。本発明のこの用途のた
めには、尿試料を再び、すなわち上記の方法で、使用することができる。しかし
ながら、そのような患者は非常に少量の尿を提供できるかまたは尿を提供できな
いため、本発明のこの態様は好ましくは透析流体の使用を含む。
【0026】 従って、本発明はまた透析流体(の試料)が腹膜の再構築(をもたらす障害)
に受けている被験者から得られたかどうかを測定する方法であって、該方法が a)該被験者からの透析流体の少なくとも1個の試料を準備し、 b)透析流体のこの少なくとも1個の試料中で少なくとも1種の蛋白分解酵素の
存在および/またはレベルを測定する 段階を含んでなり、 そして場合により c)段階b)で測定された1つもしくはそれ以上の値を少なくとも1つの対照値
または対照試料と比較する 更なる段階を含んでなる方法にも関する。
【0027】 特に、本発明のこの態様では、透析流体(の試料)は透析、そして特に連続的
な通院腹膜透析(CAPD)、を受けているか(または受けてきている)患者か
ら得られるであろう。
【0028】 段階b)で測定される少なくとも1種の蛋白分解酵素/プロテアーゼは好まし
くは脈管再構築に関与するプロテアーゼである。例えば、本発明では、(マトリ
ックス)メタロプロテアーゼ類および/または(マトリックス)メタロプロテア
ーゼ類に関連する酵素よりなる群から選択される1種もしくはそれ以上のプロテ
アーゼを測定することができる。これらは図2に図式的に示されているプロテア
ーゼ類、例えば −マトリックスメタロプロテアーゼ類(「MMP類」)、例えばMMP−1、M
MP−2、MMP−3、MMP−7、MMP−8、MMP−9、MMP−10、
MMP−11、MMP−12、MMP−13;いわゆる「MT−MMP類」(例
えばMMP−14〜MMP−17)、並びにMMP−18およびMMP−19−
MMP−23;並びに/または −MMP類に関連するプロテアーゼ類、例えばADAM類(例えばADAM−1
〜ADAM−30)もしくはADAM−TS(例えばADAM−TS1〜ADA
M−TS7); 或いはそれらのいずれかの組み合わせ を包含するが、それらに限定されない。
【0029】 別の適するプロテアーゼ類はここの開示に基づき、且つ上記のおよび同様なプ
ロテアーゼ類に関連する技術(例えば上記の Massova et al., Primakoff et al
. および Tang and Hong を参照のこと)に基づき、当業者には明らかとなるで
あろう。これらは本出願の優先権主張日後に、例えばとりわけ本出願の教示に基
づき、発見されるプロテアーゼ類を包含すると考えられる。
【0030】 好ましくは、本発明の方法では、プロテアーゼ類であるMMP−1、MMP−
2、MMP−8、MMP−9、MMP−13および/またはMMP−14の少な
くとも1種の存在および/またはレベルが、そして特にMMP−2および/また
はMMP−9の存在および/またはレベルが、場合により1種もしくはそれ以上
の別の蛋白分解酵素、そして特に1種もしくはそれ以上の上記の別のプロテアー
ゼ類、の存在および/またはレベルと組み合わされて、測定される。
【0031】 さらにより好ましくは、プロテアーゼ類であるMMP−2およびMMP−9の
組み合わせが、これも場合により1種もしくはそれ以上の別の蛋白分解酵素、そ
して特に1種もしくはそれ以上の上記の別のプロテアーゼ類、の存在および/ま
たはレベルと組み合わされて、測定される。
【0032】 また、1種もしくはそれ以上の上記の完全なプロテアーゼ類の存在および/ま
たはレベルの代わりに、尿試料中のそのようなプロテアーゼ類の1種もしくはそ
れ以上の部分または断片の存在および/またはレベルを測定することもできる。
これらは例えばここに記載されたような腎臓障害を(も)示す対応するプロテア
ーゼおよび/または部分もしくは断片の存在を表示すると考えられる部分または
断片でありうる。特に、これらは残っている酵素活性または抗原決定基により依
然として認識可能である通常は不溶性である膜結合された酵素の(可溶性)断片
でありうる。そのような断片およびそれらの測定はここで使用されている用語「
蛋白分解酵素」または「プロテアーゼ」内に含まれると考えるべきである。
【0033】 また、段階b)では、1種もしくはそれ以上の上記のプロテアーゼ類の存在お
よび/またはレベルの他に、尿試料の1種もしくはそれ以上のパラメーターを測
定して医師に対して追加情報を与えることもできる。これらの別のパラメーター
は例えば微量蛋白尿症の存在および/または程度、グルコース/糖の存在および
/またはレベル、または赤血球、白血球、細菌、パラプロテインなどの存在の測
定を包含する。
【0034】 本発明では、2種もしくはそれ以上のプロテアーゼ類を測定しようとする場合
には、これらをこの目的のために数個の部分または断片に分割されてもよい同一
の試料中で、或いは異なる試料中で測定することができる。従って、段階a)の
尿試料は1個の試料(またはその部分もしくは断片)であってもよくまたは患者
から例えば本質的に同時に、例えば同じ日に、同じ週におよび/または同じ臨床
段階で、収集された1組の試料であってもよい。最初に1個だけのまたは限定数
の上記のプロテアーゼを測定し、そして引き続き1種もしくはそれ以上の別のプ
ロテアーゼを測定して、例えば最初の測定の結果を確認しおよび/または追加情
報を与えることも本発明の範囲内に包括される。
【0035】 段階b)で得られた1つもしくはそれ以上の値を1つもしくはそれ以上の対照
値と比較することもできる。これらは例えば、同じ患者/人間の別の試料から得
られた値(例えば患者から以前に収集された試料から得られた値)、別の患者も
しくは人間(例えば健康な人間、蛋白尿症があるかもしくはない腎臓損傷のある
患者、および/または糖尿病患者)から得られた1つもしくはそれ以上の対照値
を用いて得られた値、臨床的実施もしくは実験を通して得られた値、および/ま
たは1つもしくはそれ以上の患者/人間群から例えば統計学的分析を用いて得ら
れた(平均)値であってよい。後者は例えば本発明の方法を用いて生成させても
または時間をかけて集められてもよいが、本出願の優先権主張日後にこれらのま
たは他の対照値がマニュアルの一部としておよび/または科学文献中で入手可能
になるであろうことも考えられる。
【0036】 普通、そのような対照値は段階a)の試料中のプロテアーゼ類のレベルを測定
するために使用されたものと同じ技術により、例えば同じアッセイを用いて、測
定されるかまたは測定されてきたであろうが、本発明はその最も広い意味ではそ
れらに限定されない。
【0037】 特定の尿試料中のプロテアーゼ類のレベルは、以下のものを包含するがそれら
に限定されないそれ自体既知であるいずれかの方法で測定することができる: 1)天然または人工的基質の転化、その後の例えばHPLCの如き物理的分離方
法を含むアッセイ技術、 2)標識のついた天然または人工的基質の転化、その後の放出された(放射活性
)標識の測定を含むアッセイ技術、 3)人工的蛍光発生性または色素発生性基質の転化を含むアッセイ技術、 4)基質含有ゲル中のジモグラフ検出を含むアッセイ技術、 5)免疫捕獲と組み合わされた、改変されたプロ酵素基質の転化を含むアッセイ
技術、 6)例えばELISAの如き免疫学的アッセイによる抗原の検出を包含するアッセイ
技術、 またはそれらのいずれかの組み合わせ。
【0038】 これらの方法は、例えば上記の先行技術に、WO97/41441に、EP
0 691 409に、並びに D.E. Kleiner and W.G. Stetlerstevenson, Anal.
Biochem. 218, 315-319 (1994) に記載されているように、それ自体既知である
方法で行うことができる。EP 0 691 409に開示されている方法が特に
好ましい。
【0039】 プロテアーゼ類を測定するためのキットは商業的に入手可能でもある。例えば
、上記の方法2)〜6)用には、キットはロッシェ・ダイアグノスティックス(R
oche Diagnostics)、カルバイオケム(Calbiochem)、ノバゲン(Novagen)およびア
メルシャム・ファーマシア・バイオテク(Amersham Pharmacia Biotech)(方法5
および方法6用)から商業的に入手可能である。
【0040】 それ故、アッセイは本質的にはこれらのキットに備えられている指示に従い行
うこともできる。
【0041】 好ましくは、例えば上記の方法6の如き免疫学的方法および/または例えば上
記の方法1−5の如き機能的方法が使用される。
【0042】 最も好ましくは、上記の方法1)〜6)の中では、方法1)〜3)はあまり特
異的でないかもしくは全く特異的でなく、方法1)、2)および4)は一般的に
は手間がかかり且つ多数の試料用には使用できず、そして方法6)は活性を測定
しないため、方法5)が使用される。方法5)はEP 0 691 409にさら
に詳細に記載されている。
【0043】 一般的には、(例えば以下に記載されているように)それぞれのプロテアーゼ
は該プロテアーゼに特異的な別個のアッセイを用いて測定されるであろう。しか
しながら、2種もしくはそれ以上のプロテアーゼ類の存在および/またはレベル
を、例えば組み合わせておよび/または同時に、測定できるアッセイを使用する
ことも本発明に包括される。また、それぞれの別個のアッセイは普通は別個の試
料または試料の別個の部分もしくは断片に対して行われるであろうが、ここでも
本発明はその最も広い意味においてそれらに限定されない。
【0044】 本発明では、腎臓損傷または腎臓障害に罹っている患者から得られた試料は1
種もしくはそれ以上の上記のプロテアーゼの存在を示すであろう。
【0045】 特に、本発明では、腎臓損傷または腎臓障害に罹っている患者から得られた試
料は、健康な人間から得られた試料と比べて、1種もしくはそれ以上の上記のプ
ロテアーゼの増加した、例えば本質的に0の値から測定可能な検出可能な量まで
増加した、および/または少なくとも2倍、特に5倍もしくはそれ以上に増加し
た、レベルを示すであろう。
【0046】 より特に、本発明では、腎臓損傷または腎臓障害に罹っている患者から得られ
た試料は1つもしくはそれ以上の下記の事項を示すであろう: −MMP−2の存在、そして特に健康な人間から得られた試料と比べて増加した
レベルのMMP−2の存在。例えば、試料は方法5)により測定した200U/
ミリモルのクレアチニンより高い尿MMP活性を示すことができる。 −MMP−9の存在、そして特に健康な人間から得られた試料と比べて増加した
レベルのMMP−9の存在。例えば、試料は方法5)により測定した200U/
ミリモルのクレアチニンより高い尿MMP活性を示すことができる。 −MMP−2およびMMP−9の同時存在、そして特に健康な人間から得られた
試料と比べて増加したレベルのこれらの酵素の同時存在。
【0047】 それ故、本発明の方法を使用して特定の尿試料が腎臓損傷に罹っている患者か
ら得られたかまたはそうでないかを測定することができ、そしてその結果として
該患者の臨床的状態に関する価値ある情報を提供することができる。
【0048】 さらに、本発明の方法は例えば、それが(例えば本発明の方法または別の方法
により)ある種の(初期)腎臓損傷がすでに起きていると判定された後に、その
ような損傷のその後の過程を予測および/または追跡するために使用することが
できる。
【0049】 本発明の方法を人間、例えば健康な人間および特に糖尿病患者、に進行してい
る腎臓損傷の(さらに増加した)危険性があるかどうかおよび/またはその時点
を測定するためにも使用することができる。それは異なるプロテアーゼ類の存在
および/またはレベル、および/またはこれらのレベルの比が異なる腎臓障害お
よび/または異なる形態の腎臓損傷、腎臓損傷の異なる原因、および/または腎
臓障害の異なる臨床的段階または腎臓損傷の具体的な程度を示すことができる。
【0050】 それ故、本発明の方法は医師に対して、腎臓障害、腎臓損傷および/またはそ
れらの臨床的過程を、特にそれらの(増加した)危険性のある患者において、診
断、予測および/または追跡するための簡便であるが非常に確実で且つ強力な手
段を提供する。これらは糖尿病患者を包含するがそれらに限定されず、そしてよ
り一般的には腎臓損傷を引き起こすかおよび/またはもたらすかもしれない疾病
および/または障害が(該疾病および/または障害の合併症として)ある患者を
含んでなる。例えば、本発明の方法を用いて得られる結果により医師が処置を指
示するかまたはすでに指示された処置を変更または加減する。
【0051】 また、本発明の方法を腎臓損傷を(例えば薬品の副作用として)引き起こすか
もしれない投薬処置を受けている被験者において(初期)腎臓損傷の診断、予測
および/または追跡において使用することができる。ここでも、本発明の方法を
用いて得られた結果により医師が該処置を変更または加減する。
【0052】 上記の臨床的用途の他に、本発明の方法は別の分野で、例えば新薬が腎臓損傷
を(例えば副作用として)引き起こすかどうかを測定するために、並びに/また
は腎臓障害および/もしくは腎臓損傷、例えば再構築過程の調整不良により引き
起こされる損傷、を防止および/または消失させることを意図する薬品効果の研
究における用途も見いだせることも考えられる。それ故、本発明の方法は研究目
的のために、例えば薬品発見、薬品試験および/または薬品開発において、有用
であろうことも予測される。
【0053】 発明の詳細な記述 本発明は、多分一般的には脈管合併症をそしてより具体的には腎臓の(微小)
脈管の損傷を生じてこの器官の機能の部分的な、徐々に生ずる、急性のまたは全
体的な損失をもたらす疾病の発生、進行、治療効果または別の医学的に興味ある
事象のための診断、予後または別の医学的に興味あるマーカーとしての尿中のプ
ロテアーゼのレベルまたはプロテアーゼの数の測定に関する。より特に、本発明
は実際にそのような損傷をもたらす過程の(非常に)初期の検出に関する。理想
的には、この検出は適切な療法または予防方式を良い時機に始めることにより重
大な損傷を予防するのに充分である初期に行われる。
【0054】 「1つ又は複数のプロテアーゼのレベルの測定」という句は、定性分析、すな
わちある種の適切なしきい値レベルより高いプロテアーゼまたはプロテアーゼ類
の存在の測定、並びに定量分析、すなわちマトリックス−メタロプロテアーゼ類
(MMP類)、ADAM類またはADAMTS類の族に属するメタロプロテアー
ゼ類のレベルの測定の両者を意味する(表1)。実際に脈管再構築に関与するプ
ロテアーゼはある場合には、多分腎臓損傷をもたらす特異的な病理学のために、
この目的を達成するためこれはこれらのプロテアーゼ類にのみ限定されない。局
部的な組織再構築および退化に関与することが知られている酵素である種々のM
MP類(表2)が特に興味がある。
【0055】 特定のプロテアーゼまたはプロテアーゼ類の検出または定量化はその酵素活性
に基づくことができ、或いは抗原の検出に基づくこともできる。両方の検出方法
に関しては、一般的なまたは具体的な方法を利用することができ、或いは最近知
られた技術に基づき工夫することもできる(表3)。2種もしくはそれ以上の蛋
白分解酵素の組み合わせの検出または測定が充分な信頼性を得るための方法であ
ると考えられる。この方法は生物学的流体としての尿に焦点が当てられており、
その理由は健康な対照被験者の尿では蛋白分解酵素はほとんど検出できず且つ尿
は糖尿病の分野では診断および別の医学的目的のための生物学的流体として最近
使用されており従って最近の医学的および臨床的な化学的実施法に良く適合する
からである。
【0056】 本発明の可能な用途は以下のものであるが、それらに限定されない: −腎不全が起きる前に治療または予防行動の開始を可能にする糖尿病または別の
疾病から生ずる腎臓損傷の(初期)診断、 −治療または予防介入の効果の監視、 −腎臓損傷に関連する疾病の最もありそうな進行の予測、より具体的には腎臓の
微小脈管に対する損傷はしばしば真性糖尿病の合併症として起きるが、別の原因
でもありうる。
【0057】 初期検出は腎不全をもたらす重大な損傷を予防するために重要である。現在で
は尿中の痕跡量のアルブミンの測定(微量蛋白尿症)は腎臓損傷を検出するため
の確立された方法である。初期であるが多分可逆的な腎臓損傷に関するより早い
警告を与えるであろう方法が望ましい。
【0058】 それ故、本発明は該被験者から尿の試料を得そして該試料中で蛋白分解酵素を
検出し、それにより腎臓損傷をもたらす症状に関する被験者の診断を促進するこ
とを含んでなる、被験者の腎臓損傷の診断または予後を促進させる非侵襲的な方
法を提供し、ここでプロテアーゼ類およびこれらのプロテアーゼ類を測定する方
法は以上で述べられた通りである。腎臓損傷をもたらす症状は特に糖尿病、より
特に1型糖尿病および/または2型糖尿病、でありうる。
【0059】 別の態様では、本発明は尿試料が腎臓障害および/または腎臓損傷に、そして
特に糖尿病により引き起こされた腎臓損傷に罹っている患者から誘導されたかど
うかを測定する際に少なくとも1種の上記のプロテアーゼの存在および/または
レベルを測定するためのアッセイの使用にも関し、ここで該アッセイは該尿試料
中の少なくとも1種の該プロテアーゼの存在および/またはレベルを測定するた
めに使用される。特に、上記のように、尿試料はそのような腎臓損傷の危険性が
ある(と判断された)、および/もしくはそれに罹っている、および/もしくは
それに罹っている疑いのある患者から得られた尿試料であり、並びに/または糖
尿病に罹っている患者から得られた尿試料であってもよい。
【0060】 別の態様では、本発明は上記の方法における少なくとも1種の蛋白分解酵素の
存在および/またはレベルを測定するための手段の使用に関する。そのような手
段は例えば方法1)および6)の如き以上で言及されたアッセイ技術の1種を行
うための手段であってよい。普通、そのような手段はキットの形態で(最終使用
者に供与されるで)あろうし、そのようなキットは当該技術で既知でありそして
商業的に入手可能である。
【0061】 実施例 実施例I:健康な対照並びに蛋白尿症のあるおよびない糖尿病患者の血清中のM MP−2抗原の測定 健康な対照(n=9)並びに蛋白尿症のある(n=16)およびない(n=1
4)1型糖尿病患者の血清中のマトリックス−メタロプロテアーゼ−2(MMP
−2)抗原のレベルを市販のエリザ(アメルシャム・ファーマシア・バイオテク
RPN2617キット)を用いて測定した。
【0062】 レベルにおける有意な差は種々の群の間で見いだされず、対照は547±38
ng/mlであり、蛋白尿症のある糖尿病患者は608±42ng/mlであり
そして蛋白尿症のない糖尿病患者は612±44ng/mlである(平均±SE
M)。実施例II:健康な対照並びに蛋白尿症のあるおよびない糖尿病患者の血清中のM MP−9抗原の測定 健康な対照(n=9)並びに蛋白尿症のある(n=16)およびない(n=1
4)1型糖尿病患者の血清中のマトリックス−メタロプロテアーゼ−9(MMP
−9)抗原のレベルを市販のエリザ(アメルシャム・ファーマシア・バイオテク
RPN2614キット)を用いて測定した。患者の血清MMP−9レベルは対照
に対して有意に増加した(508±38ng/ml対159±17ng/ml;
p<0.001)。蛋白尿症のある患者とない患者との間で差は観察されなかっ
た。実施例III:酢酸アミノ−フェニル−水銀(APMA)を用いる処理によりMM
P類の不活性プロ形態が活性な形態に転化される。
【0063】 免疫獲得後のMMP含有試料を0.5mM APMAと共に37Cにおいて2時
間(MMP−9)または0.5時間(MMP−2)にわたりキットの製造業者の
指示に記載されている通りにしてインキュベートする。APMA処置なしでの測
定は試料中に存在する活性MMPを与えるが、APMA処置後の測定は試料中に
活性および活性可能プロ酵素を与える。実施例IV:健康な対照並びに蛋白尿症のあるおよびない糖尿病患者の尿中のMM P−2活性の測定 対照および患者の24時間の尿収集物中で合計活性および活性可能MMP−2
をMMP−2活性用の市販の免疫獲得アッセイキット(アメルシャム・ファーマ
シア・バイオテクRPN2631)を用いて測定しそしてミリモルのクレアチニ
ン当たりの単位として表示した。対照中のMMP−2レベルは検出不能であった
(<0.1単位/ミリモルのクレアチニン)が、蛋白尿症のある糖尿病患者の尿
は蛋白尿症のない患者と比べて有意に増加したレベルを有していた(中位数45
8)(範囲0−10959)対0(範囲0−3026)単位/ミリモルのクレア
チニン(p<0.003 マン・ウィットニイ・U試験(Mann Whitney U test))
。(図1参照)実施例V:健康な対照並びに蛋白尿症のあるおよびない糖尿病患者の尿中のMM P−9活性の測定 健康な対照および糖尿病患者の24時間の尿収集物中で合計および活性可能M
MP−9レベルをMMP−9活性用の市販の免疫獲得アッセイキット(アメルシ
ャム・ファーマシア・バイオテクRPN2630)を用いて測定した。合計(活
性+活性可能)MMP−9は正常群の尿中では検出不能であったが、それは蛋白
尿症のある糖尿病患者の尿では蛋白尿症のない患者に対して明らかに増加した(
中位数964)(範囲0−26129)対0(範囲0−3519)単位/ミリモ
ルのクレアチニン)。(図2参照)実施例VI:軟骨退化(cartilage degradation)を抑制すると考えられる薬品を
用いる処置前後の慢性関節リューマチ患者の尿中の合計MMP−9の測定 MMP−9活性を実施例Vの方法で測定した。(図3参照)。実施例VII:微量蛋白尿症患者または正常蛋白尿患者の尿中の合計MMP−2お
よびMMP−9活性の測定 微量蛋白尿症患者では、2種の測定されたMMP類の少なくとも1種は検出可
能である(図4a参照)が、2種のいずれもない正常蛋白尿患者では、時には2
種の測定されたMMP類の1種は検出可能である(図4b参照)。
【図面の簡単な説明】
【図1】 MMP−2活性用の市販の免疫獲得(immunocapture)アッセイキット(アメ
ルシャム・ファーマ・バイオテク(Amersham Pharma Biotech)RPN2631)
を用いて測定されそしてミリモルのクレアチニン当たりの単位として表示される
、対照および患者の24時間にわたる尿収集物中の合計活性および活性可能MM
P−2を示すグラフ/図である。
【図2】 MMP−9活性用の市販の免疫獲得アッセイキット(アメルシャム・ファーマ
・バイオテクRPN2630)を用いて測定されそしてミリモルのクレアチニン
当たりの単位として表示される、対照および患者の24時間の尿収集物中の合計
活性および活性可能MMP−9を示すグラフ/図である。
【図3】 MMP−9活性用の市販の免疫獲得アッセイキット(アメルシャム・ファーマ
・バイオテクRPN2630)を用いて測定されそしてミリモルのクレアチニン
当たりの単位として表示される、軟骨退化を抑制すると考えられる薬品を用いる
処置前後の慢性関節リューマチ患者の尿中の合計MMP−9活性を示すグラフ/
図である。
【図4】 微量蛋白尿症のある(図4a)またはない(図4b)糖尿病患者の尿中の合計
MMP−2およびMMP−9活性を示すグラフ/図である。活性は市販の免疫獲
得キット(アメルシャム・ファーマシア・バイオテクRPN2631およびRP
N2630)を用いて測定された。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE,TR),OA(BF ,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW, ML,MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,G M,KE,LS,MW,MZ,SD,SL,SZ,TZ ,UG,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ, MD,RU,TJ,TM),AE,AG,AL,AM, AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BR,BY,B Z,CA,CH,CN,CO,CR,CU,CZ,DE ,DK,DM,DZ,EC,EE,ES,FI,GB, GD,GE,GH,GM,HR,HU,ID,IL,I N,IS,JP,KE,KG,KP,KR,KZ,LC ,LK,LR,LS,LT,LU,LV,MA,MD, MG,MK,MN,MW,MX,MZ,NO,NZ,P L,PT,RO,RU,SD,SE,SG,SI,SK ,SL,TJ,TM,TR,TT,TZ,UA,UG, US,UZ,VN,YU,ZA,ZW (72)発明者 ベルヘイエン,ヨハン・ヘンドリクス オランダ・エヌエル−2651テイエツクス ベルケルエンロデンリイス・オツフエンバ ツハプラントソーン14 (72)発明者 ハネマーイエル,ヤン・ローラント・オツ コ オランダ・エヌエル−2215エヌピー ボー ルホウト・ナハテガレンラーン3 (72)発明者 デイアマント,ミカエラ オランダ・エヌエル−1399ジーダブリユー ムイデルベルク・ブリンク11

Claims (18)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 尿試料が腎臓障害に罹っている被験者から得られたかどうか
    を測定する方法であって、この方法が a)被験者からの尿試料を準備し、 b)尿試料中で蛋白分解酵素のレベルを測定する 段階を含んでなり、 そして場合により c)段階b)で測定された1つもしくはそれ以上の値を対照値または対照試料と
    比較する 更なる段階を含んでなる方法。
  2. 【請求項2】 尿試料が腎臓障害に関連する症状もしくは障害に罹っている
    かまたはそのための増加した危険性のある被験者から得られる、請求項1に記載
    の方法。
  3. 【請求項3】 尿試料が糖尿病に罹っている被験者から得られる、請求項1
    または2に記載の方法。
  4. 【請求項4】 尿試料が1型糖尿病に罹っている被験者から得られる、請求
    項3に記載の方法。
  5. 【請求項5】 尿試料が2型糖尿病に罹っている被験者から得られる、請求
    項3に記載の方法。
  6. 【請求項6】 尿試料が微量蛋白尿症の兆候を示さない被験者から得られる
    、前記請求項のいずれかに記載の方法。
  7. 【請求項7】 透析流体が腹膜の再構築またはそれをもたらす障害を受けて
    いる被験者から得られたかどうかを測定する方法であって、この方法が a)被験者からの透析流体の試料を準備し、 b)透析流体の試料中で蛋白分解酵素のレベルを測定する 段階を含んでなり、 そして場合により c)段階b)で測定された1つもしくはそれ以上の値を対照値または対照試料と
    比較する 更なる段階を含んでなる方法。
  8. 【請求項8】 透析流体の試料が透析、そして特に連続的な通院腹膜透析(
    CAPD)、を受けているかまたは受けてきている患者から得られた、請求項7
    に記載の方法。
  9. 【請求項9】 段階b)でそのレベルが測定される蛋白分解酵素がメタロプ
    ロテアーゼ類および/またはメタロプロテアーゼ類に関連する酵素よりなる群か
    ら選択される、前記請求項のいずれかに記載の方法。
  10. 【請求項10】 蛋白分解酵素が下記のもの: −マトリックスメタロプロテアーゼ類(「MMP類」)、例えばMMP−1、M
    MP−2、MMP−3、MMP−7、MMP−8、MMP−9、MMP−10、
    MMP−11、MMP−12、MMP−13;いわゆる「MT−MMP類」(例
    えばMMP−14〜MMP−17)、並びにMMP−18およびMMP−19−
    MMP−23;並びに/または −MMP類に関連するプロテアーゼ類、例えばADAM類(例えばADAM−1
    〜ADAM−30)もしくはADAM−TS(例えばADAM−TS1〜ADA
    M−TS7); 或いはそれらのいずれかの組み合わせ から選択される、請求項9に記載の方法。
  11. 【請求項11】 段階b)において、プロテアーゼ類がMMP−1、MMP
    −2、MMP−8、MMP−9、MMP−13またはMMP−14であり、場合
    により、1種もしくはそれ以上の更なる蛋白分解酵素のレベルの測定と組み合わ
    されていてもよい、請求項9または10に記載の方法。
  12. 【請求項12】 段階b)において、プロテアーゼがMMP−2またはMM
    P−9であり、場合により1種もしくはそれ以上の別の蛋白分解酵素のレベルの
    測定と組み合わされる、請求項9および/または10に記載の方法。
  13. 【請求項13】 段階b)において、蛋白分解酵素のレベルが免疫学的技術
    またはアッセイを用いて測定される、前記請求項のいずれかに記載の方法。
  14. 【請求項14】 段階b)において、蛋白分解酵素のレベルが機能的技術ま
    たはアッセイを用いて測定される、前記請求項のいずれかに記載の方法。
  15. 【請求項15】 請求項1−16のいずれかの方法における、蛋白分解酵素
    のレベルを測定するための手段の使用。
  16. 【請求項16】 蛋白分解酵素のレベルを測定するための手段が下記のもの
    : −マトリックスメタロプロテアーゼ類(「MMP類」)、例えばMMP−1、M
    MP−2、MMP−3、MMP−7、MMP−8、MMP−9、MMP−10、
    MMP−11、MMP−12、MMP−13;いわゆる「MT−MMP類」(例
    えばMMP−14〜MMP−17)、並びにMMP−18およびMMP−19−
    MMP−23;並びに/または −MMP類に関連するプロテアーゼ類、例えばADAM類(例えばADAM−1
    〜ADAM−30)もしくはADAM−TS(例えばADAM−TS1〜ADA
    M−TS7); 或いはそれらのいずれかの組み合わせ の少なくとも1種のレベルを測定するための手段である、請求項15に記載の使
    用。
  17. 【請求項17】 蛋白分解酵素のレベルを測定するための手段が、プロテア
    ーゼ類であるMMP−1、MMP−2、MMP−8、MMP−9、MMP−13
    および/またはMMP−14の少なくとも1種のレベルを、場合により、1種も
    しくはそれ以上の更なる蛋白分解酵素のレベルと組み合わせて、測定するための
    手段である、請求項15または16に記載の使用。
  18. 【請求項18】 少なくとも1種の蛋白分解酵素の存在および/またはレベ
    ルを測定するための手段がキットの形態である(準備される)、請求項15−1
    7のいずれかに記載の使用。
JP2001584888A 2000-05-17 2001-05-17 腎臓障害の診断における蛋白分解酵素 Pending JP2003533699A (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
EP00201755 2000-05-17
EP00201755.6 2000-05-17
PCT/NL2001/000373 WO2001088544A2 (en) 2000-05-17 2001-05-17 Proteolytic enzymes in diagnosis of kidney disorders

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2003533699A true JP2003533699A (ja) 2003-11-11

Family

ID=8171509

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001584888A Pending JP2003533699A (ja) 2000-05-17 2001-05-17 腎臓障害の診断における蛋白分解酵素

Country Status (5)

Country Link
US (2) US7482135B2 (ja)
EP (2) EP1282823B1 (ja)
JP (1) JP2003533699A (ja)
AU (1) AU2001258929A1 (ja)
WO (1) WO2001088544A2 (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008536098A (ja) * 2005-02-17 2008-09-04 チルドレンズ メディカル センター コーポレイション 上皮由来の癌のためのバイオマーカーとしてのadamts−7
JP2013510321A (ja) * 2009-11-07 2013-03-21 アスチュート メディカル,インコーポレイテッド 腎損傷および腎不全の診断および予後診断のための方法ならびに組成物

Families Citing this family (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US8778615B2 (en) 2008-10-21 2014-07-15 Astute Medical, Inc. Methods and compositions for diagnosis and prognosis of renal injury and renal failure
WO2010047938A2 (en) * 2008-10-21 2010-04-29 University Of Pittsburgh-Of The Commonwealth System Of Higher Education Mmp activation peptide detection in biological samples
RU2546016C2 (ru) 2009-12-23 2015-04-10 Хилл'С Пет Ньютришн, Инк. Композиции и способы для диагностики и лечения нарушений почек у собак
US9255296B2 (en) 2011-02-24 2016-02-09 Hill's Pet Nutrition, Inc. Compositions and methods for diagnosing and treating kidney disorders in a feline
US11346846B2 (en) 2017-02-06 2022-05-31 Astute Medical, Inc. Methods and compositions for diagnosis and prognosis of renal injury and renal failure
CN114774534B (zh) * 2022-04-15 2023-06-06 苏州惟慎生物科技有限公司 Mmp19作为肾脏早期损伤相关的生物标志物在早期诊断肾损伤中的应用

Family Cites Families (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP0691409B1 (en) * 1994-07-07 2002-10-23 Nederlandse Organisatie voor toegepast-natuurwetenschappelijk Onderzoek TNO Modified proenzymes as substrates for proteolytic enzymes
FI98961C (fi) * 1994-08-26 1997-09-10 Medix Biochemica Ab Oy Menetelmät ja määritysvälineet parodontaalisairauden aktiivisuuden ja/tai peri-implantiitin ja/tai niiden kohonneen riskin diagnosoimiseksi
GB9607287D0 (en) * 1996-04-09 1996-06-12 British Biotech Pharm Diagnosis method
ATE331786T1 (de) 1996-04-25 2006-07-15 Takeda Pharmaceutical Matrix-metalloprotease
EP0900381A1 (en) 1996-04-26 1999-03-10 Children's Medical Center Corporation Non-invasive enzyme screen for tissue remodelling-associated conditions
US6210912B1 (en) 1996-08-01 2001-04-03 Nippon Kayaku Kabushiki Kaisha Method for examining chronic rejection reactions following organ transplantation and method for determining urine components
EP1004674B1 (en) 1997-06-03 2004-03-10 Kureha Chemical Industry Co., Ltd. Human adamts-1 protein, gene coding for the same, pharmaceutical composition, and method for immunologically assaying human adamts-1 protein
US20100068151A1 (en) * 2008-03-11 2010-03-18 Rosenblum Michael G Multimodality molecular imaging with therapeutic conjugates

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008536098A (ja) * 2005-02-17 2008-09-04 チルドレンズ メディカル センター コーポレイション 上皮由来の癌のためのバイオマーカーとしてのadamts−7
JP2013510321A (ja) * 2009-11-07 2013-03-21 アスチュート メディカル,インコーポレイテッド 腎損傷および腎不全の診断および予後診断のための方法ならびに組成物

Also Published As

Publication number Publication date
EP1282823A2 (en) 2003-02-12
US8012709B2 (en) 2011-09-06
EP1282823B1 (en) 2014-05-07
WO2001088544A3 (en) 2002-04-11
WO2001088544A2 (en) 2001-11-22
US20090117604A1 (en) 2009-05-07
US20040101924A1 (en) 2004-05-27
AU2001258929A1 (en) 2001-11-26
EP2275817A1 (en) 2011-01-19
US7482135B2 (en) 2009-01-27

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US8012709B2 (en) Method for determining if a subject having type II diabetes has a kidney disorder
Dolman et al. Relevance of classic anti-neutrophil cytoplasmic autoantibody (C-ANCA)-mediated inhibition of proteinase 3-α1-antitrypsin complexation to disease activity in Wegener's granulomatosis
JP4638608B2 (ja) 癌マーカーとしての1型マトリクスメタロプロテイナーゼ組織阻害剤(timp−1)
EP3281011B1 (en) Methods and compositions for diagnosis and prognosis of renal injury and renal failure
JP2009544013A (ja) プロテアーゼおよびプロテアーゼ阻害因子のプロファイリングによる心筋梗塞後の心不全の予測
JP2011510297A (ja) 動脈瘤のための診断バイオマーカー
WO2006015874A2 (en) Method for diagnosing liver fibrosis
JP2011103902A (ja) タンパク質溶液からvii因子を活性化するプロテアーゼの活性を測定する方法
KR20090034811A (ko) 프로테아제 및 프로테아제 저해제 혈장 프로파일링에 의해 확장기 심부전을 검출하는 방법
Goldberg Proteases in the evaluation of pancreatic function and pancreatic disease
EP2322646B1 (en) Method of detecting platelet thrombosis or organ failure
JP2010038735A (ja) 腹膜機能の評価方法および腹膜機能評価用イムノクロマト試験紙
Heeb et al. α2-Macroglobulin and C1-inactivator are plasma inhibitors of human glandular kallikrein
Kylanpaa-Back et al. Trypsin-based laboratory methods and carboxypeptidase activation peptide in acute pancreatitis
Thrailkill et al. Characterization of matrix metalloproteinases in human urine: alterations during adolescence
Nnatuanya et al. Evaluation of alpha one anti-trypsin and haptoglobin in hypertensive patients in Elele
Watanabe et al. Evaluation of pancreatic chymotrypsin activity for on-site prediction of clinically relevant postoperative pancreatic fistula
US20060199230A1 (en) Use of prostate specific antigen to predict drug response
EP2121965B1 (en) Assessment of patients with sepsis to determine a requirement for therapeutic intervention with an antiinflammatory and/or anticoagulatory agent
RU2592237C1 (ru) Способ диагностики течения "асимптомного" каротидного атеросклероза
JPH04369478A (ja) ヒト顆粒球エラスターゼの免疫学的測定方法
JP2003304873A (ja) 動脈血栓症の危険因子としての第vii因子−活性プロテアーゼ(fsap)のマールブルクi突然変異体
Kalubowilage Liquid biopsies of solid tumors: Non-small-cell lung and Pancreatic cancer
Ando et al. Increased urinary kallikrein excretion in young borderline hypertensive patients
Thrailkill et al. MMP-2 dysregulation in type 1 diabetes mellitus