JP2003532430A - ヒトにおける成長ホルモン異形の検出方法、上記異形及びそれらの使用 - Google Patents

ヒトにおける成長ホルモン異形の検出方法、上記異形及びそれらの使用

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Abstract

(57)【要約】 個体のGH機能不全の指標としての役割を果たすのに有効なiGH1の異形の検出方法であって、この方法は、上記個体からのヒトGH1遺伝子のヌクレオチド配列を含む試験サンプルを、ヒトGH1遺伝子の標準配列として知られる配列と比較するステップを含む。ここで前記試験配列と標準配列の異いは、前記個体から得られる試験サンプル内の特徴的なGH機能不全の指標として有効な異形の存在を示す(以下GH1変異型)。前記試験サンプルを、以下の基準:(i)標準的な身長チャート(Tanner et al Arch Dis Child 45 755-762 (1970))上にプロットした時に、前記個体の両親の身長に基づく前記個体の推定目標成人身長の外側にその推定が上記個体についての成人身長が予測される成長パターン(一連の身長測定により線引き:Brook CDG (Ed) Clinical Paediatric Endocrinology3rd Ed, Chapter 9, p141 (1995, Blackwell Science))と定義される成長不足、を示す個体から得る。前記方法により検出される突然変異、並びに成長ホルモン異常についての患者のスクリーニング又はそのような異常の治療に好適な変異体タンパク質の製造へのそれらの使用をも開示する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 本発明は天然の成長ホルモン突然変異の検出方法;検出された突然変異、並び
に成長ホルモン異常に関する患者のスクリーニングへの又は上述の異常の治療に
好適な変異型タンパク質の製造のためのそれらの使用に関する。
【0002】 ヒトの身長が遺伝的な要因により影響を受けていることは1世紀以上前に分か
っていた。通常の劣性形式の遺伝を伴う家族性低身長症症は早くも1912年に
は認識されていたが、このような家族が科学文献に厳密に記録されるようになっ
たのはさらに四半世紀前であった。劣性遺伝性低身長症症が孤立性成長ホルモン
(GH)欠損に一般に関係することの認識はようやく1966年になってからで
あった。
【0003】 GH欠損症に関係する低身長症症は、1/4000〜1/10000生児出生
の発生率で起こると推定されている。これらの症例の大部分は散発的であり、か
つ特発性であるが、しかし5〜30%がこの症状についての遺伝子原因論に一致
する、罹患した第1親等の血族を持つ。GH欠損症の遺伝子原因論の確認は家族
性低身長症の分子遺伝学的分析及び罹患個体の下垂体発現性成長ホルモン(GH )遺伝子中の突然変異病変の早期証明によりもたらされた。家族性低身長症は
多くの他の遺伝子(例えばPOU1F1、PROP1及びGHRHR)内の突然
変異により引き起こされもし、そしてこれらの異なる形態の症状を識別すること
が重要である。
【0004】 成長ホルモン(GH)はさまざまな作用を通して骨格及び軟組織の出生後の成
長を促す多機能ホルモンである。GHの直接的及び間接的作用の相対的な貢献に
ついては議論が残る。一方で、GHの直接的な効果はさまざまな組織及び臓器で
証明され、そしてGHレセプターが多くの細胞型で記録されている。これに反し
て、かなりのデータが、GHの効果の主要部分がGH依存性インシュリン様成長
因子I(IGF−I)の作用を通して仲介されることを示している。IGF−1
は多くの組織、主に肝臓で産生され、そして骨、軟骨及び骨格筋を含む多くの組
織の増殖及び成熟を促すそれ自身のレセプターを通して作用する。組織の成長の
促進に加え、GHは乳腺刺激、糖尿病誘発、脂肪分解性及びタンパク質同化効果
、並びにナトリウム及び水の保持を含むさまざまな他の生物学的効果の発揮を示
しもする。
【0005】 十分量のGHが正常な成長を維持するために幼児期を通して必要とされる。G
H欠損症を有する新生児は通常、正常な丈及び体重である。ある者は年齢ととも
に次第に遅滞となる低くリニアな出生後成長に合わせて小陰茎症又は空腹時性低
血糖を有する。通常、孤立性成長ホルモン欠損症(IGHD)の患者で、彼らの
身長の抑制に関係する骨格の成熟が遅延する。体幹肥満、暦年齢について予想さ
れるよりも若い容貌、及び第二生歯の遅延がしばしば見られる。早期老化に見ら
れるものに類似する皮膚の変化が罹患した成人に見られる。
【0006】 家族性IGHDは遺伝の特徴的な形式を持ついくつかの異なる障害を含む。 H1 遺伝子座での欠陥に関連することが知られるIGHDのそれらの形態をこれ
まで検出された基本的な病変の異なる型と一緒に表1に示す。
【0007】
【表2】
【0008】 これらの病変の特徴づけは、IGHDのこれらの形態の間の臨床的重症度、遺
伝形式、及び外因性の投与GHに対する応答による抗体形成傾向の違いについて
の説明を提供する助けとなる。大部分のケースは散発的であり、かつ、脳水腫を
含む脳の傷害又は欠陥、染色体異形、組織球増殖症、感染、放射線、中隔−視覚
異形成症、外傷、あるいは視床下部又は下垂体に影響を及ぼす癌に起因すると考
えられる。磁気共鳴映像法の実験はIGHDを持つ患者の約12%で視床下部又
は下垂体異常を検出する。
【0009】 低身長症症、遅延した「身長伸長速度(height velocity)」
又は成長速度、及び遅延した骨格成熟は全てGH欠損症と一緒に見られるが、こ
れらはこの障害に限られたものではない;他の全身性疾患が上述の症状をもたら
す。当該明細書の全体に渡り、「身長伸長速度」及び成長速度は両方とも、例え
ば1年当たりのセンチメートルで計測される対象又は患者の身長の変化速度を意
味すると解釈されるべきである。
【0010】 GH欠損症を証明するための刺激試験はL−Dopa、インシュリン誘発性低
血糖、アルギニン、インシュリン−アルギニン、クロニジン、グルカゴン又はプ
ロプラノロールを用いる。不十分なGHピーク応答(通常<7〜10ng/mL)は
試験間で異なる。LH、FSH、TSH及びACTHの同時欠損に関する試験を
下垂体機能不全の程度を決定し、そして最適の治療を計画するために実施すべき
である。
【0011】 組み換え誘導GHが世界中で入手可能であり、そして皮下注入により投与され
る。最適な結果を得るために、IGHDの子供は彼らの診断が明らかになり次第
、通常代償療法を開始する。組み換えGHの初回用量は体重又は表面積に基づく
が、使用される実際の量及び投与頻度はさまざまなプロトコールの間で変化する
。思春期の間、前記用量は体重増加に伴い最大まで増加する。故に、GH処置を
、患者のGH分泌能力を見直す間、一時的に中断すべきである。確認されたGH
欠損症患者は成年期の間低用量の外因性GHを受ける。
【0012】 GHにより治療される症状は、(i)その有効性が証明されている症状、及び
(ii)その利用が報告されているが、しかし標準的技法として許容されない、い
ろいろな他の症状を含む。GH治療が有効性を証明されている障害は孤立性か又
は下垂体ホルモン欠損(CPHD)及びターナー症候群の組み合わせに関連する
かのいずれかのGH欠損症を含む。初めに2の障害を有する個体のGH代償療法
に対する臨床的応答は以下の各項に依存して変化する:(i)GH欠損症の重さ
及び成長に対するその不利な効果、治療を始めた年齢、出生時の体重、最近の体
重及びGHの用量;並びに(ii)関連欠損、例えば甲状腺ホルモン欠損の治療に
対する認識及び応答;並びに(iii )どの治療が抗GH抗体の発生により難しく
されているか。ターナー症候群にかかっている個体に対する治療の成果は彼らの
低身長症症の重症度、彼らの染色体総数及び治療を始めた年齢により変化する。
【0013】 GHの使用が報告されているさらなる障害は、一部の骨格形成異常、例えば軟
骨形成不全症、プラーダー−ヴィリ症候群、外因性ステロイドのために二次的に
生じるか又は慢性炎症疾患、例えばリウマチ様関節炎に関係する成長抑制、慢性
腎不全、極度な特発性低身長症症、ラッセル−シルバー症候群、並びに子宮内成
長遅延の治療を含む。
【0014】 分子遺伝学レベルでの家族性IGHDの特徴づけはいくつかの理由に関して重
要である。関与する遺伝子座の同定は、可能性のある成長遅延の重症度を示すだ
けでなく、さらに重要なことに、現在利用可能なさまざまな治療計画の妥当性又
はその他やり方を示す。さらに、内在する遺伝子病変の検出は前記症状の遺伝学
的原因論の確認に役立つ。それは、(i)成長遅延の重症度、並びにGH治療に
続く抗GH抗体形成の可能性の予測において前兆となる値を持つこともある。あ
る場合に、症理学的な病変の知識は前記障害の遺伝の異常な形式を説明するため
の助けとなり得、従って罹患家族のカウンセリングのために必須である。最後に
、(非機能性と対照的に)機能障害GH分子を表すIGHDの症状を引き起こす
突然変異病変の特徴づけは、GH構造及び機能に新しい洞察をもたらしうる。
【0015】 細胞レベルで、1のGH分子は、2のGHレセプター分子(GHR)に結合し
それらの二量体化を引き起こす。2のGH結合GHR分子の二量体化はチロシン
・キナーゼJAK−2に関係するシグナル伝達に必須であると考えられる。GH
のさまざまな効果が、異なる細胞質内ドメイン又は異なる組織内のリン酸化部位
を持ちうる1の型のGHR分子により仲介されることを示している。JAK−2
により活性化された場合、これらの異なる細胞質内ドメインは一方が成長効果に
関し、そして他方がさまざまな代謝効果に関する別個のリン酸化経路をもたらし
うる。
【0016】 GHは下垂体前葉の成長ホルモン分泌細胞により分泌される22kDa のタンパ
ク質である。X線結晶学の研究はGHがup−up−down−down様式で
配置された2対の平行なアルファ・ヘリックスのコアを含むことが明らかになっ
ている。この構造は2の分子内ジスルフィド結合(Cys53−Cys165及
びCys182−Cys189)により安定化されている。2の成長ホルモン・
レセプター(GHR)分子は、前記GH分子上の2の構造的に別個の部位に、最
初に部位1にそして次に部位2にGHRが結合することで連続的に進む過程で結
合する。GHへのGHRの結合はそのGHR分子の二量体化を可能にする。
【0017】 GH分子の走査型突然変異誘発の研究は、GHとそのレセプターの間の結合相
互作用の像をもたらし、それに対して特定部位突然変異誘発は特定の残基の機能
を調べるために使用されている。よって、Argによる(ヒトGHの第3アルフ
ァ・ヘリックス中の)Gly120の置換は部位2へのGHR結合の喪失をもた
らし、それによりGHRの二量体化を妨害する。同様に、ヒトGHタンパク質の
Phe44残基はプロラクチン・レセプターの結合のために重要である。最後に
、残基Asp115、Gly119、Ala122及びLeu123がマウスG
H分子の成長促進能力に重要であることが明らかになっている。
【0018】 二量体化したGHRの細胞内チロシン・タンパク質キナーゼJAK2との相互
作用は、下流シグナル伝達分子のチロシン・リン酸化、マイトジェン活性化タン
パク質(MAP)キナーゼの刺激、並びにシグナル・トランスデューサー及び転
写のアクチベーター(STATタンパク質)の惹起をもたらす。このように、G
Hは多数の異なるシグナル経路を通して複数の遺伝子の発現を促しうる。いくつ
かの異なるGHアイソフォームはGH1遺伝子の発現から産み出される(GH1 基準配列を図5に示す)。GH1転写産物の9%で、第2エクソンは第3エクソ
ン内の選択的アクセプター・スプライス部位45bpにつなぎ合わされ、これによ
り第32〜46アミノ酸残基が欠失され、そして正常な22kDa のタンパク質に
代えて20kDa のアイソフォームが産み出される。この20kDa のアイソフォー
ムは成長及び分化の刺激能力があるように見える。選択的アクセプター・スプラ
イス部位選択に関与する因子は今だに特徴づけされていないが、明らかに複雑な
性質である。第3エクソンによりコードされる第32〜71コドンの不存在がも
たらす17.5kDa のアイソフォームは下垂体癌組織中に微量に検出されもする
。第3及び4エクソン又は第2、3及び4エクソンをともに欠くスプライシング
産物が下垂体組織において報告されているが、しかしこれらは不活性タンパク質
産物をコードするようである。GHの24kDa のグリコシル化変異型が説明され
もしている。主要な22kDa アイソフォームのアミノ酸配列を、前記GH1遺伝
子コード領域のヌクレオチド配列及び26のアミノ酸のリーダー・ペプチドを含
むそのタンパク質のアミノ酸配列を示す図6中に示す。横の番号はアミノ酸残基
番号を言及する。垂直の矢印の傍にある太字の数字はエクソン境界を指示する。
終止コドンをアスタリスクにより印を付けた。
【0019】 下垂体成長ホルモン(GH1)をコードする遺伝子は、クロモソーム17q2
3上の5の関連遺伝子の集団の中に位置する(図1)。この66.5kbの集団は
ここでその全体の配列決定をされている(Chen et al. Genomics 4 479-497 (19
89) 及び図5も参照のこと)。前記成長ホルモン遺伝子集団内に存在する他の遺
伝子座は、2の絨毛性乳腺刺激ホルモン遺伝子(CSH1及びCSH2)、絨毛
性乳腺刺激ホルモン偽遺伝子(CSHP1)、及び成長ホルモン遺伝子(GH2
)である。これらの遺伝子は、6〜13kbの長さの遺伝子間領域により分けられ
、同じ転写配向内に位置し、胎盤で発現され、そして下流組織特異的エンハンサ
ーの制御下にある。前記GH2座は、13のアミノ酸残基でGH1誘導された成
長ホルモンと異なるタンパク質をコードする。5の遺伝子の全てが、短いイント
ロン、GH1の場合長さが260bp、209bp、92bp、及び253bpにより同
じ位置で遮られた5のエクソンを持つ非常に類似した構造を共有する(図2)。
【0020】 GH遺伝子の第1エクソンは、60bpの5’非翻訳配列(しかしながら、選択
的翻訳開始部位が−54に存在する)、第−26〜−24コドン、並びに26ア
ミノ酸のリーダー配列の開始に対応する第−23コドンの最初のヌクレオチドを
含む。第2エクソンは前記リーダー・ペプチドの残り及び成熟GHの最初の31
アミノ酸をコードする。第3〜5エクソンはそれぞれ第32〜71、第72〜1
26、及び第127〜191アミノ酸をコードする。第5エクソンはポリアデニ
ル化部位で終わらせる112bpの3’非翻訳配列をコードしもする。Alu反復
配列成分が3’〜GH1ポリアデニル化部位まで100bp存在する。5の関連し
た遺伝子がそれらの5’フランキング及びコード領域を通して高い相同性を有す
るが、それらはその3’フランキング領域により分けられる。
【0021】 前記GH1とGH2遺伝子はそれらのmRNAスプライシング・パターンの点
で異なる。前述のとおり、GH1転写産物の9%で、第2エクソンが第3エクソ
ン内の選択的アクセプター・スプライス部位45bpにつなぎ合わされて、正常な
22kDa の代わりに20kDa のアイソフォームを生じる。前記GH2遺伝子はこ
の様式で選択的につなぎ合わされない。GH1の第3エクソンによりコードされ
る40のアミノ酸を欠く第3の17.5kDa の変異型が報告されてもいる。
【0022】 前記CSH1及びCSH2座は同一の配列のタンパク質をコードし、そしてD
NAレベルでGH1配列に対して93%の相同性がある。前記CSH遺伝子配列
との比較により、前記CSHP1偽遺伝子は、その「エクソン」内の25のヌク
レオチド置換に加えその発現を部分的に不活性化する第2イントロンの供与スプ
ライス部位の絶対+1位におけるG→A転位を含む。
【0023】 多くの両対立遺伝子(biallelic)の制限断片長多型(RFLPs)
がGH遺伝子領域において報告されている。これら5つ(BglIIで2、Msp
Iで2、HincIで1)が白人及び黒人において生じ、これに対しさらにBa
mHI多型が黒人において広く生じる。強い連鎖不均衡はその遺伝子集団の比較
的新しい進化上の起源と一致するこれらの多型の間に観察されている。前記Hi
ncII及びBamHI多型は5’直後のGH1遺伝子に生じる。RsaI多型は GH1 プロモーター領域に生じ−75ヌクレオチドでのA/G二形性をもたらす
、これに対して比較的頻繁なSphI多型は完全に特徴づけされるべきである。
高度な情報を与える(83%異型接合性)可変反復多型はGH1遺伝子に対して
3’の約19kbに位置している;PCR用に形式化された、この多型の18の別
個の対立遺伝子は断片サイズ(201〜253bp)により区別されうる。最後に
GH1遺伝子プロモーター/5’非翻訳領域は570bpの配列内に17の変異
型ヌクレオチドを有する非常に高いレベルの配列多型を示すことが知られている
(第2A):
【0024】
【表3】
【0025】 −1、+3及び+59位での多型は、GH1遺伝子プロモーターのこの領域に
よりコードされると考えられているGHDTAタンパク質内にアミノ酸置換を引
き起こすと予測される(以下を参照のこと)。前記配列変異型のいくつかは、 H1 遺伝子が他の胎盤で発現される遺伝子と異なる位置と同じ位置で起こり、そ
のメカニズムが遺伝子転換かもしれないこと及び胎盤遺伝子が上記転換された配
列の供与体として供給されていることを示唆する。
【0026】 GH機能不全症の思春期前の低身長症児の研究において、Hasegawa et al (J. Clin. Endocrinol Metab 85 1290-1295 (2000) はGH1遺伝子内の3の多型(
IVS4 C→T 1101(本明細書中以下の表7A及び7B中でも報告され
る)、T/G−278、及びT/G−57)とGH分泌及び身長の両者との関係
を報告した。
【0027】 最初のGH1遺伝子欠失が報告されて以来、さまざまなより捕えにくい病変が
記載されている。いくつかの症例において、これらの病変は独特な型のGH欠損
症に関係しており、GH構造及び機能に新たな洞察を得るための手段として重要
かもしれない。
【0028】 成長ホルモン(GH1)をコードする遺伝子が、クローンされた最初のヒト遺
伝子の1つであり、そして遺伝性成長ホルモン欠損の原因となる最初の著しい遺
伝子欠失(6.7kb型)が、サザン・ブロッティングによりすぐに検出された。
重度の(IA型)欠損をもたらすGH遺伝子に関する著しい欠失の全てが、GH
の全体欠如により特徴づけられた。特徴づけされたGH1遺伝子の欠失の約70
%が6.7kbの長さであり、これに対して残りの大部分は7.6kb又は7.0kb
である(表2B−GH欠損症及び低身長症症を引き起こすGH1遺伝子に関する
又はGH1遺伝子付近の著しい欠失)。
【0029】
【表4】
【0030】
【表5】
【0031】 加えて、さらにまれな欠失のいくつかの例が報告されている。近年、突然変異
スクリーニング手段としてサザン・ブロッティングから離れPCRベースのアプ
ローチに向かうためのさまざまな試みがなされている。ホモ接合体GH1遺伝子
欠失はGH1遺伝子のPCR増幅によりかなり容易に検出されており、そしてフ
ランキング領域は得られたPCR産物の制限酵素消化により理解される。このア
プローチは潜在的に危険な状態にある妊娠におけるGH1遺伝子欠失についての
ホモ接合性を排除するために有効に使用されているが、しかしながら遺伝子欠失
に関するヘテロ接合性と野生型に関するホモ接合性を見分けることは不可能であ
る。GH1遺伝子のみを除去する比較的短い6.7、7.0及び7.6kbの欠失
以外の欠失を検出できないこともある。
【0032】 GH1遺伝子のすぐ側面の、そして対照DNAサンプルから790bpの断片を
生じるPCRプライマーを設計した。この断片の存在はGH遺伝子欠失の指標で
あると考えられるが、しかしPCR増幅についての内部対照としての「非特異的
PCR断片」の使用はこの方法の信頼度を少々疑わしいものにするであろう。
【0033】 著しい欠失と同時に、GH1遺伝子の3の微小欠失が報告されている;これら
の患者の内の2は6.7kb GH1遺伝子欠失に関するヘテロ接合体でもある(
表3)。
【0034】
【表6】
【0035】 異なる−塩基対置換は7種類だけがGH1遺伝子のコード領域内から報告され
ている(表4)。
【0036】
【表7】
【0037】 これらの一塩基置換の内の2は、シグナル・ペプチド内のアミノ酸残基Trp
−7及びGlu−4を終止コドンに転換するナンセンス変異である。これらの突
然変異は遺伝子欠失でなくIA型欠損を引き起こすことが唯一知られているGH 遺伝子病変である。これらの病変は前記シグナル・ペプチド内での翻訳停止を
予言するために、それらは機能的なGH分子の産生に矛盾する。他の5の一塩基
対置換(巨人症の治療に関するEPA 790305に開示された第77コドン
でのR→Cを含む)は機能不全の成長ホルモン分子の産生をもたらすミスセンス
変異である。前述の天然の変異は、人工的に誘発した突然変異よりも非常に多く
の情報を提供し、原則的に前者はその臨床的表現型、つまり問題となっている患
者の身長に直接関係しうる。
【0038】 病理的な意義を疑われるプロモーター領域内の一塩基対置換は、IGHD I
Aを患う3人の中国人患者及び2人の対照におけるGH1遺伝子のプロモーター
領域(−60〜+70は転写開始部位に関連する)の配列決定により最初に捜し
出された。いくつかの相異点が指摘されたが、しかしこれらは多型の問題であり
、そしてさらに特徴づけされることはなかった。前記のとおり、GH1遺伝子の
プロモーター領域が、570bpの配列内に17の変異型ヌクレオチドを有する非
常に高レベルの配列多型を提示することを示している(図3)。しかしながら、
これらの配列変異型は、対照に比べて患者において過度に表現されることはなか
った。
【0039】 GH1プロモーター異形が独立して調査されもし、そして主に一塩基対置換の
合計22の変異型多型部位を検出した:これらの内の17種類がATG開始コド
ンの5’領域の550bp内に発生し、3種類がATGの5’の−1075位付近
に発生し、そして2種類がそれぞれ76位及び219位で第1イントロン(IV
S1)内に発生する(Wagner et al, Eur J Endocrinol 137 474-81 (1997))。
4のこれらの変異型を除く全てが対照において記録されもしたが、しかしこれら
4の変異型は成長ホルモン欠損の原因であると考えられなかった。たった1つの
変異型部位が、転写因子結合部位に相同な配列の中に生じた:潜在的な(しかし
証明されていない)NF−1結合部位内の−333における選択的なCCAGA
とGAGAG配列の存在。
【0040】 それ故に、これまで病理学的に重要な突然変異が、GH1遺伝子プロモーター
中には報告されていない。
【0041】 mRNAスプライシングに影響を及ぼす一塩基対置換がGH1遺伝子内で記載
されてもいる。大部分がGH欠損症の比較的希な優性形態に関係する(表5)。
【0042】
【表8】
【0043】 第4イントロンの供与体スプライス部位内のトランスバージョンが第4エクソ
ン供与体スプライス部位の5’、73bpの第4エクソン内の隠れたスプライス部
位の活性化のために形質移入された細胞のインビトロにおけるmRNA発現分析
により明らかにされた。これは、第4エクソンによりコードされる第103〜1
26アミノ酸を欠く異常なスプライス産物の産生、並びにリーディング・フレー
ム・シフトの結果として通常翻訳されないGH1遺伝子の3’非コード領域の読
み通しによる29を含む94の新規アミノ酸の組み込みを予見させる。
【0044】 第4及び第5エクソンによりコードされるGHタンパク質の領域は分泌顆粒に
対するこのタンパク質の正確な標的化に重要であると考えられるので、この異常
タンパク質が正常に分泌されないであろうことが予測される。しかしながら、外
因性GHに対する抗体はIB型GH欠損症の患者において記録されていない。よ
って、免疫不寛容の回避は、少なくともいくつかの異常タンパク質産物が分泌さ
れ、そしてそれが代謝中で部分的に安定でありうることを示している。IVS3
内の7種類の既知のスプライシング突然変異(表5)は、罹患した家族を通して
常染色体優性遺伝を明らかにしたII型欠損状態に関係する。
【0045】 切り詰めたGH1突然変異又はホモ接合体遺伝子欠失を有するGH欠損症患者
はGH処置に対する抗GH抗体を発生するかなりの危険にさらされている。それ
に反して、我々はスプライス部位内でのミスセンス変異又は一塩基対置換のいず
れかを有する患者において同種異系抗体の形成を記載するどのような報告も知ら
ない。
【0046】 これまで、突然変異遺伝子型と臨床的表現型の間の他の相関関係は報告されて
いない。刊行された文献中の必要なデータはまばらであり、かつ、質的に変わり
やすいが、しかし我々は彼らの臨床的な、そして表現型の後遺症に関して著しい
遺伝子欠失を有する患者がスプライス部位突然変異を有する患者と異なるかどう
か評価する手段として粗メタ分析を試みた。スプライシング変異を有する患者に
ついて5.4SD未満の年齢調整平均値の平均(n=17)に比べて、GH1
失を有する患者の身長は平均7.3SD未満の年齢調整平均値(n=29)であ
ることが分かった。前記欠失患者において骨年齢遅延は大きく、そして成長速度
は低いが、前述の発見を説明することは非常に難しい。なぜなら、それらは確認
法(ascertainment)の偏りの影響を受けやすいからである。
【0047】 これまでに記載してきた家族性GH欠損症症の大部分の症例は常染色体劣性形
質として遺伝されるので、前記の遺伝した欠損状態のいくつかの例は小さな家族
サイズが原因で認識されていない可能性がある。同様に、GH遺伝子のデノボ変
異の結果として生じるGH欠損症症の症例は散発性として分類され、そしてその
障害についての遺伝的な説明は受け入れられも追求されもしなかった。最後に、
欠損状態の定義のために使用された基準に依存するため、GH欠損症の表現型的
及び遺伝型的範囲両者の全体の広さは臨床的認識まで及んでいない。これらの理
由により、GH欠損症症の罹患率の現在の評価は不正確であり、そしてこのため
人口中の真の罹患率をひどく過小評価している。
【0048】 IGHDの定義を、(a)重度の成長遅延、多くの場合−前述のとおり−身長
の<−4.5SDの定義される;(b)刺激/誘発に対するGH応答の低下(つ
まり、<4ng/mlの血清GHレベル);並びに(c)他ならない成長遅延の原因
の多様な組み合わせにより支持した。研究(Shalet SM et al. Endocrine Rev 1 9 203-223 (1998))のための患者選びにおいて、GH欠損症症を構成するものの
形式的な定義の厳密な順守、並びにこれらの基準、特に基準(b)の完全に一様
な採用は、記載されたGH突然変異の範囲が完全なものに遠いだけでなく、より
広い突然変異の範囲の代表でもない。よって、SDスコアを著しく小さくするか
又はGHレベルを低く下げる(例えば遺伝子のコード領域内のミスセンス変異又
はプロモーター変異)GH欠損症状態は臨床的認識にまで及び可能性がより少な
い。実際、これは、20年間近くの分子レベルで研究されたかなり一般的な障害
について事実上前例がない発見が、なぜGH1遺伝子においてこれまでにたった
5つの異なるミスセンス変異しか報告されていないのかを説明するためのいくつ
かの方法に及ぶ(The Human Gene Mutation Database ; Krawczak et al. Hum M
utation 15, 45-51 (2000))。
【0049】 GHの完全な不存在は容易な認識及び広範囲にわたって研究されている重い臨
床的表現型を生み出す。患者の表現型が重症でない、並びに患者の選択基準が実
質的に一致する報告された研究において、患者確認法ストラテジーは、成長不足
の診断的指標として彼らの年齢についての平均身長からの個人の身長の偏差を一
般敵に用いている。
【0050】 前記の基準(a)及び(b)を用いた患者の選択は、重度のIGHD関連成長
不足を有する患者の定義に役立つであろう。我々は、研究のための患者の選択に
適用される前記基準を抑えることは成長不足がGH欠損症症範囲の異なる部分の
兆候であり、それ故に潜在的な突然変異病変の新しい集合を生じうる患者の包含
を導くと思われる。これらの新しい病変のいくつかは、正常な免疫学的反応性を
示すが、しかし生物学的活性をわずか又は全く示さない安定な、けれども機能不
全のGH分子の増大をもたらす。放射性免疫試験の結果に基づき、機能不全GH
分子は正常であるとして誤って認識される。前述の機能不全変異型が一般的であ
ることが分かった場合、次にGH欠損症症が放射性免疫アッセイベースのGH「
機能試験」への我々の現在の依存の結果としてGH欠損症症が十分に診断されて
いないことを理解するであろう。さらに、それは真に機能的な診断アッセイの開
発の早急な必要性を証明している。
【0051】 我々は身長伸長速度は、絶対身長の計測よりも成長不足のより高感度の指標で
あると考える。骨年齢遅延の評価(遅れた骨の成熟もGH欠損症症による)、及
び他の正常な可変部と組み合わせた身長伸長速度の使用は、表現型を有する患者
の単一化した群の発見を我々にもたらし、上記表現型はGHを持たない伝統的な
IGHD患者の表現型よりも重症度は低いが、しかし彼らは身長計測だけに基づ
いて選ばれた患者よりもGH1遺伝子の病変を有する可能性が高い。他の重要な
指標は低身長症及び/又は身長伸長速度の低下及び/又は骨年齢遅延により達成
されるかもしれない成長不足である。
【0052】 従って、本発明は個体のGH機能不全の指標としての役割を果たすのに有効な GH1 の異形の検出法を提供し、上記検出法は以下のステップを含む: (a)上記個体からヒトGH1遺伝子のヌクレオチド配列を含む試験サンプル
を得、そして (b)上記試験サンプルから得た配列をヒトGH1遺伝子の標準配列として知
られる標準配列と比較する、ここで上記試験配列と標準配列の間の違いは上記個
体から得られる上記試験サンプルにおいて特徴づけられるGH機能不全の指標と
して有効な異形(以下「GH1変異型」)の存在を示し、上記個体は以下の基準
: (i)標準的な身長チャート(Tanner et al Arch Dis Child 45 755-762 (19
70 ))上にプロットした時、上記個体の推定目標成人身長範囲の外側に上記個体
成人身長が予測する(一連の身長計測により画された;Brook CDG (Ed) Clinica
l Paediatric Endocrinology 3rd Ed, Chapter 9, p141 (1995, Blackwell Scie
nce))成長パターンと定義される成長不足(ここで、上記推定は上記個体の両親
の身長に基づく)を示す。
【0053】 故に、本発明は本願発明の前記方法により検出されるか又は検出されうるGH 変異型をさらに提供する。
【0054】 本発明はGH1変異型の転写産物、例えばGH1変異型によりコードされるア
ミノ酸配列を含むタンパク質(以下GH変異体)をも提供し、ここで上記GH1 変異型は本願発明の前記方法により検出されるか又は検出されうるものである。
【0055】 (用語「患者」と「個体」は本願発明の文中において互換性をもって使用され
る)。
【0056】 基準(i)に関する文献として有用なものは Tanner and Whitehouse Arch Di
s Child 51 170-179 (1976) である。患者の目標成人身長範囲は性別依存性の、
両親の平均身長(MPH)に対して10〜90%の範囲を有するMPHとして計
算される: MPH、男性の場合=〔父親の身長+(母親の身長+13)〕/2+又は−6
〜8cm、通常7.5cmの範囲内;及び MPH、女性の場合=〔(父親の身長−13)+母親の身長〕/2+又は−6
〜8cm、通常6cmの範囲内。
【0057】 これらはヒト成長の分野で使用されている標準的な試験及び計測であり、そし
てあらゆる他の許容される方法が成長不足を測定するために使用されうるが、し
かしながら目標身長範囲の限度を予測するために適用する前記の式に関するBr
ook(前記、1996)中の記載、並びに標準身長チャートに関するTanner
(前記、1970)中の記載に基づく前記方法は本願発明により好ましい。
【0058】 それ故に、これはGH機能不全患者の決定にこれまで使用されたものと実質的
に異なる基準であり、そして彼らの両親が達した身長に基づく患者の(将来的な
)成人身長の予測に関する。
【0059】 好ましくは、本願発明の検出方法において、前記試験サンプルは、前記(i)
に加え、はっきり言えば以下のさらなる基準の1以上を示す個体から得られる: (ii)年齢に対して25%未満の身長伸長速度;及び/又は (iii )暦年齢と比べた場合に、Tanner−Whitehouseスケー
ルによる少なくとも2年の骨年齢遅延;及び/又は (iv)前記基準(i)〜(iii )に含まれる原因として知られる他の障害の不
存在。
【0060】 好ましくは、(ii)、(iii )及び(iv)の各々は特定の個体/患者について
満足させなくてはならないため、前記基準(ii)〜(iv)は累積的に適用される
【0061】 前記基準(ii)〜(iv)に関して、各基準は、以下にさらに詳細に述べられて
いる、すでに利用可能な、そして本技術分野で確立されている既知の方法及びパ
ラメーターにより評価される: (ii)Tanner JM, Whitehouse RH Atlas of Children's Growth (1982, Londo
n : Academic Press);及びButler et al Ann Hum Biol 17 177-198 (1990) が
、最初の基準、つまり患者の身長伸長速度が患者の年齢に対して25%未満であ
ることの決定に統計的な有効性を与えるための出典である。
【0062】 (iii )骨年齢遅延の年を評価するためのTanner−Whitehous
e等級はTanner JM, Whitehouse RH Cameron N et al により Assessment of Sk
eletal Maturity and Prediction of Adult Hight (1983, London : Academic P
ress)中に記載されている。本願発明の方法において、好ましくは個体は(暦年
齢と比べた場合に)約3.5〜4年の骨年齢遅延を示す。患者における骨年齢遅
延の評価は、異形の大きなレベルを対象とし、1度以上実施した場合に、より若
い個体、従って例えば2歳の子供の複数評価は+/−6ヶ月変わる骨年齢を生じ
るが、しかし3歳で+/−4ヶ月変わり、以下同様に変わる。
【0063】 (iv)低身長症症はGH機能不全以外の症状に従属的でありもするため、前述
の障害を患う患者からの試験サンプルは本発明の方法から除かれる。GH機能不
全に類似した症状を生じる他の障害を患っている患者をベースライン調査により
決定する。
【0064】 それ故に、「ベースライン調査」は、特に甲状腺機能不全症;偽副甲状腺機能
不全症;吸収不良症候群、例えばツェリアキー症;腎及び肝疾患;血液病、例え
ば貧血;並びにクロモソーム疾患、例えばターナー症候群を調べるための核型が
成長不足の原因でないことを除くための試験を含む。前記患者は、成長不足の他
の原因、例えば先天的な心疾患を含む心疾患;慢性的な自己免疫症状、例えばリ
ウマチ様関節炎及び炎症性腸管疾患;慢性呼吸器疾患、例えば重度の喘息又は嚢
胞性線維症;並びに骨格問題、例えば軟骨形成不全症を除くための十分な臨床実
験を受けもする。先に確認された身体的障害のみならず幼児期の成長不足の他の
十分に認識された原因である心理社会学的損失の除去を助けるために全ての病歴
をも得、そして臨床実験の補足に使用しうる。
【0065】 場合により、(v)前記患者は1以上の成長ホルモン機能試験を受ける必要が
ある。前記用記「成長ホルモン機能試験」は成長ホルモン分泌の試験、例えば本
明細書中で先に触れた刺激試験、特にインシュリン誘発低血糖試験(IST)に
関する。
【0066】 GH機能試験は、低身長症であり;臨床的に評価され、そして彼らの身長が1
回以上の内分泌科医院への通院を通して観察され;彼らの成長不足に関して他の
検出可能な原因を持たず;そしてそれ故に適当な刺激、例えば静中インシュリン
の投与によりもたらされる血中グルコースの深刻な低下に続く彼らの下垂体から
の成長ホルモン分泌物の産生能力の評価を受けるに値する患者に通常実施される
。好ましくは、本願発明による方法において、その個体の成長ホルモン機能試験
の結果は正常である。
【0067】 故に、本願発明による検出方法において、前記の基準を適用するために現在の
身長を計測するが、これは、それ自体によりこの方法における患者の選択のため
に使用される基準ではない。前記のとおり、従来技術の方法は、患者の選択基準
として「正常な」身長(つまり、絶対成長)からの標準偏差を基にする。本発明
は前述の基準の含有を必要とせず、そのため本発明は絶対身長を選択基準から除
くであろう検出方法を提供する。
【0068】 GH1突然変異の範囲の幅の増大は分子遺伝学用語における遺伝性GH欠損症
症の再定義を必ず導く。さらに、低身長症症の新しい型の認識は疾患自体として
GH欠損症症の再分類を最終的には必要とする。これは、成長ホルモン療法が有
益であろう低身長症症の個体のスクリーニング及び決定のために重要な意味あい
を明らかに持つ。
【0069】 本発明の検出方法において患者から得られた試験サンプルは、標準法により患
者リンパ球、例えば頬側塗抹標本、血液サンプル又は毛髪から抽出されたゲノム
DNAを好ましくは含む。GH1遺伝子分析は制限されることなくキャピラリー
電気泳動質量分析及びピロシークエンシングを含む遺伝子配列決定又は多型検出
のためのいずれかの標準的方法によりしかる後に実施される。それは以下のステ
ップにより好ましくは実施される: 1(a).GH1遺伝子特異性を確保するように設計されたプライマーを用い
たより小さい重複成分断片のnested−PCRが続くその構成成分(プロモ
ーター、コード領域の5のエクソン、イントロン、及び非翻訳領域)内にGH1 遺伝子を含む3.2kb断片の増幅、好ましくはPCR増幅。6の既知のプライマ
ーの使用と同様に、新規GH1特異的プライマーの設計がパラロガスで切り離せ
ない、そして高い相同性を有するGH2、CSH1及びCSH2遺伝子、並びに
CSHP1偽遺伝子の不慮のPCR増幅からの交差汚染拡大を避けるために必須
であることが分かっている。従って、本発明の方法は、その配列がGH1群内の
前記4の他のパラロガス(非GH1)遺伝子中に見られないGH1遺伝子独特の GH1 遺伝子特異的断片、並びにGH1群内の上記4の他のパラロガス(非GH )遺伝子中のフランキング領域に結合しえない1以上のGH1遺伝子特異的プ
ライマーを用いた、個体又は機能不全のGHを持つ疑いのあるあらゆる個体の H1 遺伝子のPCR増幅を含む。好ましくは、GH遺伝子全体が増幅され;及び
/又は 1(b).前記患者のGH1遺伝子の上流約15kbの遺伝子座制御領域(超高
感度部位I及びII)に及ぶ全てのゲノムDNA又はその断片の増幅、好ましくは
PCR増幅(Jones et al Mol Cell Biol 15 7010-21 (1995))。前記遺伝子座
制御領域(LCR)は、GH1転写のレベル及び時期に影響するエンハンサー領
域である。前記LCRはGH1遺伝子の5’の〜14kbに位置し、そしてGH遺
伝子群内の遺伝子の連係発現を担う。PCR増幅を、同一患者における(実施例
5)2の重複断片(254bp及び258bp)に対する新規オリゴヌクレオチド・
プライマーを用いて実施し;そして1.9kb LCR断片を全ての患者において
実施し(実施例5A);そして 2.場合により、しかし好ましくは、Transgenic WAVE(商標
)System(O'Donovan et al Genomics 52 44-49 (1998))を用いた変性高
速液体クロマトグラフィー(DHPLC)によりGH1遺伝子全体又はその断片
の変異スクリーニングする。このスクリーニング方法を使用のために選択した、
なぜならそれは非常に速く、安価で、高感度及び再現性があり、我々の手で少な
くとも>95%の検出効率を示すからである。DHPLCにより検出される「バ
ンド・シフト」は潜在的なDNA配列変異型を示し(さもなければ、DHPLC
ステップなしにPCR断片含有3.2kb GH1遺伝子の直接DNA配列決定を
適用しもする);そして 3.DNA配列決定(自動又は手動法のいずれかにより)によるいずれかの前
述の変異型の特徴づけ;そして場合により、好ましくはそれも、 4.機能不全の推定されるメカニズム及び病変の位置に適用するための方法論
を用いたGH1遺伝子病変の機能上の特徴づけ。
【0070】 故に、本発明は、前記又は本実施例中に記載されたGH1のアッセイに使用す
るための新規GH1特異的プライマーをさらに提供し、上記プライマーは以下の
ものを含む: 前記DHPLCステップにおける使用に好適な新規プライマー(さらなる詳細
については実施例3、表6を参照のこと):
【0071】
【化4】
【0072】 そして、LCRステップにおける使用に好適なプライマー(全て5’→3’)、
実施例5及び5Aも参照のこと
【0073】
【化5】
【0074】 GH1遺伝子全体のPCT増幅(実施例5Dを参照のこと)に使用するための
他の新規プライマーは以下を含む:
【0075】
【化6】
【0076】 本発明の検出法、並びにそれにより同定又は検出しうるGH1の変異型は以下
のさらなる利点を生じうる: 1.新しい病変の同定及び特徴づけによるGH1遺伝子変異型の既知の範囲の
拡大。
【0077】 2.低身長症症の原因論におけるGH1遺伝子変異型の役割の評価。
【0078】 3.新しいGH1遺伝子病変の遺伝形式の同定。
【0079】 4.突然変異遺伝子型と臨床的表現型の関係の説明。これはGH欠損症症の早
期検出と適当な臨床処置のために必須であると考えられる。
【0080】 5.GH分子の構造及び機能へのGH1突然変異の影響の評価。これは低身長
症症の臨床的範囲のより軽い側の臨床的表現型を持つような子供の評価のために
特に重要である。この群の患者において、免疫学的に活性であり、そしてそれ故
にGH機能試験において正常な範囲内に収まる機能不全GHが産生される。
【0081】 6.遺伝性GH欠損症症についての迅速なDNA診断試験の開発。
【0082】 7.GH欠損症症が集団においてこれまで十分に診断されなかった及び過小評
価された我々の必要条件の評価。
【0083】 故に、さらなる天然GH1病変の特徴づけが、GH構造、機能及び発現の研究
に対する大きな意義となることを約束する。新しいコード配列変異型の研究はG
H機能だけでなくGHとそのレセプター(GHR)との相互作用、並びにGHR
仲介シグナル伝達の我々の理解を高めるはずである。得られた洞察は、新型の治
療剤の理論的設計に関係しうる。同様に、プロモーター領域内の天然GH1病変
の研究はGH1遺伝子発現の制御に新たな洞察を提供するはずである。よって、
突然変異病変の幅広い範囲は、GH欠損症症における変異体の遺伝子型と臨床的
表現型との関係に対する我々の理解を必然的に高めることが理解される。明らか
に、これらの研究は家族性GH欠損症症の早期検出及び適当な臨床処置のために
必須である。
【0084】 故に、本発明は、GH1と異なり、かつ、本発明による方法により検出される
が、しかしこれまで使用されてきた方法、例えば主に身長又は他の基準、あるい
はそれらの組み合わせに基づく患者選択基準に依存するものにより検出されない GH1 変異型をさらに提供する。前述の本発明のGH1変異型は以下の実施例6
及び特に表7Bに特徴づけられるものを含む。
【0085】 前記に示されるとおり、GH分泌を評価するための最新の試験は、多く、そし
て変化しており、かつ単独ではない今日利用可能な調査が理想的である。ヒトG
Hの分泌がパルス状であり、そしてGHパルスの振幅及び振動数が大きく変化し
うるため(睡眠、運動、ストレス及び関係する個体の思春期の段階を含む複数の
内因性及び外因性因子により影響されている)、最良の情報を得るこれらの試験
は、専用の調査病棟内での患者の周到な処置を必要とする。故に、前記試験は時
間を消費し、高価であり、そして患者及びその家族に対して大きなストレス及び
苦痛を引き起こす。インシュリン誘発性低血糖試験(IST)は特に注意がいる
;前述のとおり、これはGH分泌の評価のために多くの医師により使用されるが
、しかしその十分な遂行の欠くことのできない必要条件として患者に誘発された
低血糖に対して必要な処置がもとで死亡している。故に、調査、例えばISTの
実施のための決定は、低身長症児の評価における地位が与えられる前に最も注意
深く考えられることが最も重要である。故に、低身長症患者のスクリーニングに
使用するためのDNA試験の開発は、現在利用可能な他の試験を上回る多くの利
点を有する。
【0086】 従って、本発明は、GH機能不全を持つ疑いのある患者をスクリーニングする
ためのスクリーニング方法を提供し、このスクリーニング方法は以下のステップ
: (a)患者からのヒトGH1遺伝子のヌクレオチド配列を含む試験サンプルを
得;そして (b)上記試験サンプルから得られた配列の領域を所定の配列の対応の領域と
比較する、ここで上記所定の配列はそれが本発明の前記方法により検出されうる GH1 変異型から選ばれることにより特徴づけられる、 を含む。
【0087】 より特に、本発明のスクリーニング方法は、所定の配列がGH1遺伝子の変異
型の領域に対応する核酸配列を有するオリゴヌクレオチドであり、上記領域が野
生型配列の対応領域と比較した時、少なくとも1の異形を組み込むことにより特
徴づけられている。
【0088】 特に好ましいのは、前記異形が本発明の検出方法により検出されうる、例えば
以下の実施例6及び表7に定められたもののいずれかの場合である。
【0089】 好ましくは、ゲノムDNAを含む試験サンプルは従来法により抽出される。
【0090】 故に、本発明は以下を含むGH機能不全検出のためのスクリーニング方法をさ
らに提供する: (a)GH機能不全が疑われる個体から第1の試験サンプルを得;そして (b)上記第1の試験サンプル中のGH1遺伝子又はGH1転写物、あるいは
それらからの断片(例えばcDNA)を、以下の基準: (i)標準的な身長チャート(Tanner et al Arch. Dis. Child 45 755-762 (
1970))上にプロットした時に(上記個体の両親の身長に基づき)上記個体の推
定目標成人身長範囲の外側にある上記個人の推定成人身長が予測する(一連の身
長測定により線引きした;Brook CDG (Ed) Clinical Paediatric Endocrinology 3rd Ed, Chapter 9, p141 (1995, Blackwell Science))成長パターンと定義さ
れる成長不足;及び/又は (ii)年齢に対して25%未満の患者の身長伸長速度;及び/又は (iii )暦年齢と比較した場合に、Tanner−Whitehouse等級
により少なくとも2年の骨年齢遅延;及び/又は (iv)前記基準(i)〜(iii )への包含を引き起こすことが知られる他の障
害の不存在、を示す個体由来の第2の試験サンプルから得られうるGH1変異型
の対応の遺伝子、転写物又は断片と比較する。
【0091】 好都合なことに、本発明はGH機能不全の疑いのある個体を選別するためのス
クリーニング方法を提供し、上記スクリーニング方法は以下のステップ: (a)個体からヒトGH1遺伝子のヌクレオチド配列を含む試験サンプルを得
;そして (b)上記試験サンプルから得られた配列の領域を、所定の配列の対応の領域
と比較する、ここで上記所定の配列は本願発明による検出方法により同定される
か又は同定されうるGH1変異型から選ばれる。
【0092】 好ましくは、所定の配列は、野生型配列と比較した場合に、領域が少なくとも
1の異形を組み込むGH1遺伝子変異型の領域に対応する核酸配列を有するヌク
レオチドである。
【0093】 好ましくは、本願発明のスクリーニング方法における第1の試験サンプル又は
試験サンプルはゲノムDNAを含む。
【0094】 本発明のスクリーニング方法において、前記比較ステップは従来の形式、例え
ば特に比較的少ない突然変異が検出/比較されるべき場合に、GH1遺伝子の適
当な領域の配列決定により実施される。比較的多数の突然変異が含まれる場合、
DNAチップ技術が利用される、例えばここで固形支持体上に固定された突然変
異特異的オリゴヌクレオチドプローブのマイクロ・アレイへの標識サンプルDN
A(上記患者由来のcDNA又はゲノムDNA)のハイブリダイゼーションによ
り、小型の並列分析デバイスである上記チップを、複数の既知の突然変異か又は
全ての見込みのある突然変異のいずれかについての同時選別のために使用する(
Southern, Trends Genet 12 110-115 (1996))。
【0095】 現行の試験を上回る本発明によるDNAスクリーニング方法の利点は以下を含
む: 1.患者に対して、それは医院で実施しうる一回の血液検査だけを必要とする
。故に、これらは関連費用、専門家の時間の使用、及び試験される各々の患者に
生じる苦痛を減少させるであろう。
【0096】 2.患者の機能的なGH欠損症症のより早期の診断が可能になるであろう。前
記DNAスクリーンが容易に実施されうることは、患者の処置において別な方法
の場合よりも先にこの調査を医師に検討させる。最近、GH分泌についての試験
につきものの前記問題のために、医師は、子供をISTの対象とする前に、長期
、多くの場合数年にわたり外来で子供を評価する。GH欠損症症についての遺伝
子原因論の早期診断は、それによりそれほど重症ではない表現型を持つ個体にお
ける月ごと又は毎年の患者の適当な治療の機会を提案するGHによる早期治療を
可能にする。
【0097】 3.より多くの患者をGH機能不全について試験しうる。前記DNA試験の容
易さは、全ての低身長症患者の最初の評価の一部として、彼らの内分泌科の初診
の時に医師にそれを実施させる。これは、重度の成長問題を引き起こすGH1
伝子の病変を持つ患者、並びに軽い病変(例えばコード領域内にミスセンス変異
)を持つ患者をも明らかにする可能性がある。これらの患者は、これまで臨床的
注目に到らなかった。なぜなら彼らの臨床的/表現型の問題はISTを許可する
ためには十分な重症度ではなかったためである。とは言うものの、彼らはGHに
よる治療から利益を受けるかもしれない。
【0098】 4.GHによる生涯の治療を必要とする患者の早期識別が可能となる。これら
の患者を識別し、そしてGH分泌についての最初の試験又は再試験、あるいは彼
らの経過を評価するためのGHなしの期間(「無処置試験」)の使用なしに適切
に治療しうる。
【0099】 5.GH機能不全の家族の容易で、そして早期の識別は可能になる。一旦、成
長問題の原因である遺伝子病変が個体に同定されれば、同じ病変について他の家
族を評価すること、及び彼らもGHによる治療から利益を受けるかどうか確認す
ることが比較的容易である。
【0100】 6.診断の精度が上がるはずである。GH分泌についての試験は、実験室内及
び実験室間の両方でアッセイ結果の再現性に関してそれらの変わりやすさで有名
である。DNAスクリーニングはこの問題を過去のものにする。加えて、GH分
泌試験結果は特定の状況において判断することが非常に困難になりうる、例えば
その患者が甲状腺機能低下でもあるか又は遅れた思春期である場合である。DN
Aスクリーニングはこの疑いを取り除き、そしてその使用が利益になるであろう
患者に対するGH療法の開始の遅れを回避する。
【0101】 従って、本発明は、本発明のスクリーニング方法の実施への使用に好適なキッ
トをさらに提供し、ここで上記キットは以下を含む: (a)対応の野生型配列との少なくとも1の違いを組み込んだ、変異型GH1 遺伝子の領域に対応する核酸配列を有するオリゴヌクレオチド;及び (b)(a)に指定した領域内の野生型配列に対応する核酸配列を持つオリゴ
ヌクレオチド;そして場合により (c)上記患者のDNAの所望の領域を増幅するためのPCR実施のために好
適な1以上の試薬。
【0102】 前述の試薬は、例えばGH1遺伝子のエクソンに対応するPCRプライマー、
及び/又は本明細書中で触れたプライマー、特に本明細書中で先に触れた新しい
プライマー;並びに/あるいはPCRに使用する他の試薬、例えばTaq DN
Aポリメラーゼを含む。
【0103】 好ましくは、前記キット中のオリゴヌクレオチドは、20〜25塩基対、例え
ば前記変異型配列に対して20塩基対、そしてその変異が一塩基対置換の場合は
野生型に対して20又はその変異が5塩基対欠失の場合は25塩基対の範囲に含
まれる。いずれの場合においても、前記オリゴヌクレオチドは選択された領域に
対して独特であり、かつ、そのゲノム中の他の場所で繰り返されないように選ば
れなくてはならない。
【0104】 当然、複数の異形、例えば15〜20超の範囲についての選別が望まれる状況
において、これは最大40オリゴヌクレオチド超を含むキットを必要とする。故
に、代替のスクリーニング方法において、DNAチップ技術の使用により、本発
明は固形支持体に固定した前記キット部品(a)に定めた複数のオリゴヌクレオ
チドを提供する。
【0105】 他のヌクレオチド検出方法、例えばナノテクノロジーの先駆けであるシグナル
増幅方法(例えばQ−Dots)を使用しうる。また、シグナル分子検出方法を
利用しうる(例えばSTM)。この場合、本願発明によるキットは前述の代替方
法に使用するための1以上の試薬を含む。
【0106】 あるいは、本願発明によるスクリーニング方法及び対応のキットは、GH1
異型又はGH変異体の存在を示すか又は関連する、いわゆる「代替マーカー」、
例えばタンパク質/アミノ酸配列例えばGH1変異型(variant of GH1 )又はGH変異体(GH variant)に対して特異的な抗体の1以
上に基づく。前述の「代替マーカー」は以下の: (a)いずれかの生物分子(制限されることなく、ヌクレオチド、タンパク質
、糖及び脂質を含む); (b)化合物(制限されることなく、薬剤、それらの代謝産物及び他の化合物
);及び/又は (c)身体特性、 を含み、患者におけるそれらの存在、不存在又は量は、GH変異体又はGH1
異型の存在を測定することができ、そしてそれに関連する。
【0107】 本願発明によるさらなる好適な代替スクリーニング方法は、従来のタンパク質
配列決定法(質量分析、マイクロ・アレイ分析、パイロシークエンシング(py
rosequencing)等を含む)、及び/又は抗体に基づく検出方法(例
えばELISA)により判定されるGH変異体(すなわちhGHの異形、例えば
本願発明の方法により検出されるGH1変異型によりコードされるものを含むタ
ンパク質/ペプチド配列)を含む試験サンプルの獲得、並びに1以上の上述のタ
ンパク質配列決定方法の実施をさらに含む。
【0108】 この代替ケースにおいて、本願発明によるキットは前述の代替法に使用するた
めに1以上の試薬を含む。
【0109】 本願発明の検出方法により検出しうるGH1変異型は、GH機能不全に関する
スクリーニング試験において標準物質としてさらに使用される。例えば、その変
異がGH1遺伝子のプロモーター領域内に存在するもの以外の変異が患者の治療
に使用される。ここで、例えば下垂体巨人症又は末端肥大症の場合に、GH産生
が過度に刺激される。
【0110】 本発明はさらに以下を提供する: (a)いずれの成長ホルモンも全く産生しない、及び従来の診断技術により古
典的なGHDに分類される患者の判定のための2の終止変異を含む1以上のGH
変異体又はGH1変異型の使用; (b)成長ホルモン・レセプター又はその結合タンパク質(すなわち、インビ
トロにおけるGHに対する担体)へのGHの修飾された結合に導くGH変異体又
GH1変異型。なぜならその結合タンパク質への結合により下垂体からの変異
体GHの輸送はその組織レセプターへの向かう途中の非結合タンパク質の分解の
誘導を弱めるか又は阻害するからである; (c)下垂体中のGHタンパク質の亜鉛二量体保存形態の形成を中断させうる
GH変異体又はGH1変異型; (d)GHレセプターにアンタゴニスト特性を持つタンパク質であり、そして
そのレセプター結合定数が変異タンパク質の能力及び阻害作用を克服するための
患者の治療に必要な外来GHの量(用量)を決定するGH1変異型により発現さ
れたGH変異体;すなわち、上記変異タンパク質はそのレセプターへの結合で野
生型と競合する; (e)治療、診断又は検出方法のための本発明によるGH変異体又はGH1
異型の使用; (f)個体の疾患に対する感受性の判定のための本発明によるGH変異体又は GH1 変異型の使用; (g)糖尿病、肥満症又は感染症に対する感受性の判定のための本発明による
GH変異体又はGH1変異型の使用; (h)結合欠陥及び/又は下垂体保存欠陥の判定のための本発明によるGH変
異体又はGH1変異型の使用; (i)末端肥大症におけるアンタゴニスト療法の診断に用いる用量の判定のた
めの本発明によるGH変異体又はGH1変異型の使用; (j)臨床的処置への使用のための本発明によるGH変異体又はGH1変異型
の使用; (k)遺伝子治療への使用のための本発明によるGH1変異型の使用; (l)疾病状態に関係する1以上の多型の判定のための本発明によるGH変異
体又はGH1変異型の使用;並びに (m)治療用組成物、診断用組成物若しくはキット、又は検出キットの調製の
ための本発明によるGH変異体又はGH1変異型の使用。
【0111】 従って、本発明は、その医薬として許容される担体と結合させたGH変異体、
特に本願発明の検出方法により検出される変異体及び本明細書中で特定する変異
体を含む組成物をさらに提供する。
【0112】 さらに、本発明は以下を提供する: (a)GH変異体をコードする核酸配列; (b)配列(a)に対して実質的に相同であるか又はストリンジェント条件下
で配列(a)にハイブリダイズする配列;又は (c)遺伝子コドンの縮重を別にすれば、上記配列(a)若しくは(b)に対
して実質的に相同であるか又はストリンジェント条件下で上記配列(a)若しく
は(b)にハイブリダイズする配列; あるいは (d)上記配列(a)、(b)又は(c)のいずれかに特異的なオリゴヌクレ
オチド。
【0113】 同様に提供されるものは以下である: (a)前記核酸配列を含むベクター; (b)上記ベクター(a)を包含する宿主細胞、例えば細菌宿主細胞;及び (c)以下の: (i)上記宿主細胞(b)を培養し;そして (ii)それにより産生されたGH1変異型を培地から回収する、 を含むGH1変異型の調製工程。
【0114】 (d)先に定めた配列、ベクター又は細胞によりコードされるか、あるいは培
地中に発現されるタンパク質又はアミノ酸配列。
【0115】 本発明は以下の実施例を参照することでここに説明される。
【0116】 実施例1−患者の選択 患者の起源 Cardiff の総合大学、Wales 大学医学部のRegional Paediatric Growth, Endo
crine and Diabetes Serviceへの委託を通じ、そして他の同様の英国のセンター
(すなわちNewport, Birmingham, Bristol, Wrexham, Liverpool, Stoke-on-Tre
nt, Portsmouth及び Southampton)との共同研究により低身長症の子供を確認し
た。家族の病歴、家系、成長パラメーターの資料及び先に実施した内分泌系の調
査を含めた全ての病歴を取得した。正確な成長学(auxology)を初発症
例、患者及び兄弟について可能な限り記録した。分子遺伝学的分析のための血液
サンプルを初発症例及び適当な近親者から取得した。さらに家族がJohn A. Phil
lips III教授(Nashville, TN, USA), Mohamad Maghnie医師(Pavia, Italy)及
びTamas Niederland医師(Gyor, Hungary )により調べられた。今日まで、69
のGH欠損症症の家族からのサンプルを集めた。
【0117】 使用した基準 全ての患者の選択のために使用した基準は以下のとおりである: (i)本発明に従い基準(i)により先に定められた目標身長範囲の下限の%
を下回る成長; (ii)成長速度<25パーセント; (iii) 少なくとも2歳の骨年齢遅延、例えば患者1の場合、暦年齢と比較し
た時に3.5〜4歳である; (iv)他の調査の全てが正常;並びに (v)成長ホルモン分泌試験が正常。
【0118】 表5Bにおいて: *GH FT:ピーク:1以上の標準的な成長ホルモン試験
における活性の単位(IU/L)を表す。「ランダム」はランダムに行ったGH計
測を意味する。NDは「試験行わず」を意味する。前記身長パーセントは、下記
の表7Bに提供されたデータによる証明に含まれ、上記パーセントを十分に下回
る身長を有することが必須の選択基準ではない;我々は、十分に低い身長を有さ
ない患者においてでさえ生じるGH/GH1の異形を発見した。
【0119】
【表9】
【0120】 実施例2−GH1特異的断片のポリメラーゼ連鎖反応(PCR)増幅 3.2kbのGH1特異的断片のPCR増幅を65の血縁関係を持たない患者に
対して実施した。ゲノムDNAを標準法により患者のリンパ球から抽出した。
【0121】 Expand(商標)高忠実度システム(Roche)を用いてヒトGH1
伝子を含む3.2kbの単一ゲノムDNA断片のPCR増幅のために、オリゴヌク
レオチド・プライマーGH1F(5' GGGAGCCCCAGCAATGC 3' ; -615〜-599)及び GH1 R(5' TGTAGGAAGTCTGGGGTGC 3' ; +2598〜+2616)をGH1特異的配列に
対応して設計した。
【0122】 2の別個の薄壁の0.65ml PCRチューブを各反応に用いた。第1チュー
ブは、滅菌水により終量25μlに適量した、500ナノグラム(ng)の各プラ
イマー(GH1F及びGH1R)、200μMのdATP、dTTP、dCTP
及びdGTP並びに200ngの患者ゲノムDNAを含んだ。第2チューブは、滅
菌水により24.25μlの終量に適量した5μlの10×反応バッファーを含
んだ。両チューブを5分間氷上に置いた。その後、0.75μlのExpand
(商標)ポリメラーゼ・ミックスを第2チューブに添加し、その内容物を混合し
、そして第1チューブに移した。このチューブを30秒間遠心分離し、そしてこ
の反応混合物を30μlの軽油(Sigma)で覆った。次にこの反応混合物を
95℃に合わせた480又は9700PCRプログラム可能サーマル・サイクラ
ー(Perkin Elmer)にセットした。
【0123】 次に、前記反応混合物を以下の条件:95℃2分間、続けて30サイクルの9
5℃30秒間、58℃30秒間、そして68℃2分間の下で増幅した。最後の2
0サイクルについて、68℃での伸長ステップをサイクルにつき5秒ずつ増やし
た。これに68℃7分間のさらなるインキュベーションが続き、そして次にこの
反応物をさらなる分析に先立ち4℃まで冷却した。各反応物について、ブランク
(陰性対照)をも設けた。このブランク反応物はゲノムDNAを除いた全ての試
薬を含み、そして汚染された試薬のないことを裏付けるために使用した。nes
ted−PCRを実施する前にPCR増幅が成功しているかどうか評価するため
に10分の1量(5μl)を1.5%アガロース・ゲルを用いて分析した。うま
くPCR増幅されたそれらのサンプルを次にnested−PCRに使用する前
に100倍に希釈した。
【0124】 実施例3−Nested−PCR いずれの場合にも、共にGH1遺伝子全体に広がる7の重複従属断片を製造す
るために実施例2で製造した断片を用いてnested−PCRを実施した。加
えて、3の患者を除く全員で、遺伝子座制御領域(Loucus Control Region )が
PCR増幅されている(実施例5を参照のこと)。
【0125】 最初の3.2kb PCR産物の7の重複従属断片をTaq Gold DNA
ポリメラーゼ(Perkin−Elmer)を用いてPCR増幅した。これらの
反応に使用したオリゴヌクレオチドを、GH1遺伝子標準配列から決定したそれ
らの配列の位置と共に表6に一覧する。
【0126】 希釈した長(3.2kb)PCR産物の1μlアリコートを薄壁の0.2ml P
CRチューブ又は96ウェル・マイクロタイター・プレートの1ウェル中に入れ
た。これに5μlの10×反応バッファー、500ngの適当なプライマー対(例
えばGH1DFとGH1DR)、200μMの終濃度までdATP、dTTP、
dCTP及びdGTP、49.8μlの容量の滅菌水、続いて0.2μlのTa
q Goldポリメラーゼを添加した。
【0127】 次に、前記チューブ又はマイクロタイター・プレートをPrimus96サー
マル・サイクラー(MWG Biotech )にセットし、そして以下のとおり:95℃1
2分間、続いて32サイクルの95℃30秒間、58℃30秒間、そして72℃
2分間を循環させた。続いてこれをさらに72℃で10分間インキュベートし、
そして次にこの反応物をさらなる分析の前に4℃まで冷却した。
【0128】 WAVE(商標)DNA断片分析システム(Transgenomic Inc. Crewe, Chesh
ire, UK )を用いて変性高圧液体クロマトグラフィー(DHPLC)を実施する
前に、前記反応がうまくいっていたか確認するために、前記反応混合物の10分
の1量(5μl)を0.8%アガロースゲルを用いて分析した。ヘテロ2本鎖形
成を促進するために、前記PCR産物を95℃で5分間変性させ、続いて45分
間にわたり50℃まで緩やかに再アニーリングさせた。産物をDNAsepカラ
ム(Transgenomic Inc. )に流し、そして0.9ml/分の一定の流速での0.1
Mトリエチルアミン酢酸バッファー(TEAA pH7.0)中、2%/分の線形
アセトニトリル(BDH Merck)グラジエントを用いて溶出した。PCR
産物のサイズに従って前記グラジエントの始点及び終点を調節した。分析は、カ
ラムの再生及び平衡化に必要な時間を含めて増幅サンプル当たり6.5〜8.5
分を要する。サンプルをDHPLCMeltソフトウェア(http://insertion.s tanford.edu/melt.html )を用いて決定したメルト濃度(TM)で分析し、そし
て表6に一覧した。溶出したDNA断片をUV−C検出器(Transgenomic Inc.
)により検出した。
【0129】
【表10】
【0130】 実施例4−GH1特異的長PCR断片のクローニング及びDNA配列決定 クローニング DHPLC分析は推定DNA配列変化を含むDNAの同定をもたらす。推定配
列変化を持つ対立遺伝子を決定するために、GH1特異的長(3.2kb)PCR
断片をPCRプラスミド・クローニング・ベクターpGEM−T(Promega )内
にクローンした。10μlの終量に1×反応バッファー及び1μl(3単位)T
4DNAリガーゼの存在中、10ngのpGEM−Tに50ngのGH1特異的長P
CR断片を添加することによりクローニングを達成した。この反応物を10℃で
16時間インキュベートした。この反応混合物全部を1.5mlチューブに移し、
そして氷上で冷却した。50μlのDH5αコンピテント細胞(Life Technolog
ies )を添加し、そしてこのチューブを30分間氷上に静置した。次に、この混
合物を37℃で20秒間ヒート・ショックを与え、そして2分間氷上にもどした
。その後、0.95mlのYT×2培地(水1l当たり16gのトリプトン、10
gの酵母エキス、5gのNaCl)を添加し、そしてこの混合物を振とうしなが
ら37℃で1時間インキュベートした。次に、この混合物を、あらかじめ暖めて
おいた、50μg/mlのアンピシリン、IPTG及びX−gal含有アガロース
・プレート上に播種し、そしてシングル・コロニを生育させるために37℃で1
6時間インキュベートした。
【0131】 各プレートから8の白色コロニーを取り出し、そして第2のマス目入りのプレ
ートに移した。前記GH1特異的長PCR断片がうまくクローンされているか確
認するためにプライマーGH1F及びGH1R(実施例3、表6を参照のこと)
、並びに先に記載した条件を用いたPCR増幅を行った。
【0132】 GH1特異的長PCR断片を含むクローンを2ml YT×2培地中で培養し;
プラスミドDNAを、製造業者の説明書に従いQiagen spin min
iprepキットを用いて細菌から抽出した。こうして抽出したDNAを、26
0nmでその吸光度を計測することにより定量し、そして回収されたクローンのサ
イズを確認するために0.8%アガロース・ゲルにより電気泳動を行った。次に
、これらのクローンの4つを配列決定した。
【0133】 自動DNA配列決定 前記GH1特異的長PCR断片を含むクローンを、Primus96(MWG
)又は9700(Perkin Elmer)PCRサーマル・サイクラーにより、0.2ml
チューブか又は96ウェル・マイクロタイター・プレートのいずれかの中で、B
igDye配列決定キット(Perkin Elmer)を用いて配列決定した。配列決定に
使用したオリゴヌクレオチド・プライマーは以下の:
【0134】
【化7】
【0135】 であった。
【0136】 1μgのクローンDNAを、20μlの終量中の3.2pmolの適当なプライマ
ー及び4μlのBigDye配列決定ミックスを用いて配列決定した。次に、前
記チューブ又はマイクロタイター・プレートを前記サーマル・サイクラーにセッ
トし、そして以下のとおり:96℃2分間、続いて30サイクルの96℃30秒
間、50℃15秒間、そして60℃4分間循環させた。次に、精製前にこの反応
物を4℃まで冷却した。
【0137】 前記の完了した配列決定反応物に80μlの75%イソプロパノールを添加す
ることにより精製を実施した。次に、これを混合し、そして室温で30分間放置
した。次に、この反応物を室温で20分間14,000rpm で遠心分離した。次
に上清を除去し、そして250μlの75%イソプロパノールを沈殿物に添加し
た。このサンプルを混合し、そして室温で5分間14000rpm で遠心分離した
。上清を除去し、そしてこのペレットを75℃で2分間乾燥させた。
【0138】 次に、サンプルをABI Prism377又は3100DNAシークエンサ
ーを用いて分析した。
【0139】 実施例5−成長ホルモン遺伝子座制御領域の分析 ヒトGH1遺伝子の上流約14.5kbのDNA領域は、GH1遺伝子転写の組
織特異的及び発育制御に関与することが知られている(Jin et al Mol Endocrin
ol 13 1249-1266 (1990))。これは遺伝子座制御領域(LCR)として知られ、
そしてこのDNA配列をGeneBankから入手した(受託番号:AF010
280)。ヌクレオチドの番号付けはGH LCR標準配列(図4)に基づく。
【0140】 第1192位での多型部位を太字及び下線により明らかにする。この領域の一
部をPCR及びDHPLCにより分析した。
【0141】 約400bpに及ぶ2の重複PCR断片を、前記の入手可能なDNA配列を参照
することにより設計した以下の新しいオリゴヌクレオチド・プライマーの使用を
通して製造した:
【0142】
【化8】
【0143】 PCRをTaq Goldポリメラーゼを用いて実施した:1μlの患者ゲノ
ムDNAを薄壁の0.2ml PCRチューブ又は96ウェル・マイクロタイター
・プレートの1ウェル中に入れた。これに5μlの10×反応バッファー、50
0ngの適当なプライマー対(例えばGH1FとGH1R)、200μMの終濃度
までのdATP、dTTP、dCTP及びdGTP、49.8μlの容量の滅菌
水、続いて0.2μlのTaq Goldポリメラーゼを添加した。次に、前記
チューブ又はマイクロタイター・プレートをPrimus96サーマル・サイク
ラー(MWG Biotech)にセットし、そして以下のとおり:95℃で1
2分間、続いて32サイクルの95℃30秒間、58℃30秒間、そして72℃
2分間を循環させた。続いて、これをさらに72℃で10分間インキュベートし
、そして次にこの反応物をさらなる分析の前に4℃まで冷却した。
【0144】 変性高圧液体クロマトグラフィー(DHPLC)を実施する前に前記反応がう
まくいっていたか確認するために、10分の1量(5μl)を1.5%アガロー
ス・ゲルを用いて分析した。DHPLCによる分析を、61℃のメルト温度を用
いて実施例3に記載のとおり実施した。
【0145】 実施例5A−成長ホルモン遺伝子座制御領域のさらなる分析 40の対照個体及び40の遺伝性GH欠損症症の患者からの600ngのDNA
を、以下の新しいプライマー: LCR5A(5' CCAAGTACCTCAGATGCAAGG 3');及び LCR3.0(5' CCTTAGATCTTGGCCTAGGCC 3';図4を参照のこと)、 5mM dNTPs、並びにRoche のHigh Fidelity DNAポリメ
ラーゼを用いた1.9kb LCR断片のPCR増幅に使用した。反応条件は98
℃×2分間、94℃×15秒間、58℃×30秒間、72℃×1分間×10サイ
クル、58℃×30秒間、72℃×1分間+連続したサイクルごとに5秒を加算
×20サイクルであった。PCR反応産物を2%アガロース・ゲルを用いて分離
し、そしてLCR断片に対応するバンドを外科用メスを用いて切り取った。ゲル
抽出によりアガロースを除去し、そしてDNAを配列決定のために溶出した。前
記1.9kb LCR断片を、以下の新しいプライマーを用いたABI3100自
動シークエンサーにより配列決定した: LCR5.0 (5' CCTGTCACCTGAGGATGGG 3'); LCR3.1 (5' TGTGTTGCCTGGACCCTG 3'); LCR3.2 (5' CAGGAGGCCTCACAAGCC 3');及び LCR3.3 (5' ATGCATCAGGGCAATCGC 3')を前記領域を覆うために使用
した。
【0146】 実施例5B−ルシフェラーゼ・レポーター遺伝子によるGH1プロモーター・ ハプロタイプ及び推定プロモーター変位の特徴づけ pGL3−GH1構築物内に特異配列変位を組み込むためにQuik Cha
nge(商標)特定部位突然変異誘発キットを使用した。このストラテジーは、
野生型構築物の逆の鎖に対する所望の変異をそれぞれ含む2の相補的オリゴヌク
レオチド・プライマーのアニーリングが関係している。次に、このプライマーを
高忠実度Pfu DNAポリメラーゼにより伸長し、低レベルのランダム突然変
異効率を持つ高度に特異的な突然変異をもたらす。最後に、damメチル化され
た親DNAを、突然変異含有プラスミドについて選択するためにメチル化又はヘ
ミ−メチル化DNAに特異的な制限酵素DpnIを用いて消化した。
【0147】 その容易さと効率から、ラットGH3及びヒトHeLa細胞内へのDNA移行
のためにリポソーム仲介形質移入を選んだ。GH3細胞の一過性の形質移入のた
めに使用した試薬はTfx(商標)−50であった。これは、合成カチオン性脂
質分子(N,N,N’,N’−テトラメチル−N,N’−ビス(2−ヒドロキシ
エチル)−2,3−ジ(オレオイルオキシ)−1,4−ブタンジアンモニウム・
ヨウ化物)及びL−ジオレオイル・ホスファチジルエタノールアミン(DOPE
)から成る混合物を含んでいた。水による水和により、これらの脂質は、核酸と
結合し、そして細胞内へのそれらの移行を容易にする多重膜小胞を形成する。細
胞を96ウェル・プレート様式を用いて播種した。集密な細胞を培養フラスコか
ら除き、新しい培地により希釈し、そしてウェル当たり160%集密の細胞密度
まで培養した。希釈した細胞の200μlの量を各ウェルに分配し、そしてこの
プレートを、湿った紙を入れた箱の存在下、37℃で一晩インキュベートした。
これは昨日に形質移入する場合に約80%集密である細胞をもたらす。
【0148】 形質移入混合物は無血清培地、DNA(pGL3−GH1及びpRL−CMV
)及びTfx(商標)−50試薬を含んでいた。0.25μgのpGL3構築物
、2ngのpRL−CMV、及び0.5μlのTfx(商標)−50試薬(これは
Tfx(商標)−50試薬対求められるDNAの最適化された3:1の比を提供
した)を含むウェル当たり90μlの総量を準備した。培地とDNAをまず混合
し、続いてTfx(商標)−50試薬を混合した。この溶液をすぐにボルテック
スにかけ、そして室温で20分間インキュベートした。15分の段階で、培養ウ
ェルをインキュベーターから取り出し、そして培地を除去した。前記Tfx(商
標)−50試薬/DNA混合物を軽くボルテックスにかけた後、90μlを各ウ
ェルに添加した。このプレートを、インキュベーターに戻し1時間後に前もって
暖めておいた(37℃)200μlの完全培地を各ウェルに添加した。この細胞
を、インキュベーターに戻したさらに24時間後にレポーター・アッセイのため
に溶解する。HeLa細胞の形質移入をGH3細胞と基本的に同様であった。違
いは、Tfx(商標)−50の代わりにTfx(商標)−20を用いたこと、1
ngのpRL−CMVを同時形質移入したこと、及びその細胞をウェル当たり60
%集密の細胞密度に計算したことである。
【0149】 培養した形質移入細胞を37℃インキュベーターから取り出し、そして培地を
除去し、その後に50μlのリン酸緩衝生理食塩水(PBS)の添加が続く。こ
のプレートを緩やかに回し、その後にこのリンス溶液を除去した。確実に前記細
胞単層を完全に覆う、20μl容量の受動溶解バッファーを各培養ウェルに添加
した。このプレートを回転テーブル上に置き、そして室温で30分間放置し、そ
の後に−70℃で保存する。前記プレートを解凍し、そして6000rpm で20
秒間遠心した。マイクロプレート・ルミノメーターを、各々のレポーター・アッ
セイに対して2秒間の前計測、遅れて10秒間の計測時間を続けて行うように調
整した。50μl容量のルシフェラーゼ・アッセイ試薬II(Dual Luciferase Re
porter Assay System (Promega製、UK)より)を第1ウェル中に直接注入し、そ
してこの蛍ルシフェラーゼ活性を計測及び記録した。次に、50μl容量のSt
op&Glo(商標)試薬を注入し、そしてウミシイタケ(Renilla)ル
シフェラーゼ活性を記録した。この手順を各々の細胞ライセートに対して繰り返
した。
【0150】 実施例5C−GH変異体のシグナル伝達活性のアッセイ HK293細胞クローンを我々のバイオアッセイにより研究するためのGH変
異体に対する標的として選んだ。なぜならこの細胞はGHレセプターの高められ
た発現を示すからである。アッセイの24時間前に、この細胞を24ウェル・プ
レートに移し(1ウェル当たり100,000細胞)、次にSTAT5−応答性
ルシフェラーゼ・レポーター遺伝子構築物により同時形質移入し、そして形質移
入効率の是正を可能にするβ−Galプラスミド(CMVプロモーター)を構成
的に発現した。一晩の形質移入の後、この細胞を洗浄し、そして既知の標準的な
範囲の濃度に希釈した変異体及び野生型GHと一緒に6時間インキュベートした
。この間、GHレセプターの活性化がSTAT5活性化及びルシフェラーゼ発現
を引き起こす。よって、本アッセイにおけるルシフェラーゼの発現はGHレセプ
ター活性化の程度、すなわち細胞に適用されたGHの生物学的活性の計測を提供
する。6時間のインキュベーション期間の後、この細胞を溶解し、そして標準法
を用いてプレート・リーディング・ルミノメーターによりルシフェラーゼを計測
した(Molec Endocrin 11 265-73 (1997) 中Ross RJM et alの方法によるアッセ
イ;キットはPromega UK Ltdにより供給された)。
【0151】 実施例5D−インビトロ・スプライシング・アッセイ 適当なプライマーの5’末端に付加されたKpnI(GH1G5)又はXho
I(GH1G3)のいずれかに対する制限酵素認識部位を持つ1467bp断片を
増幅するために、以下の新しいオリゴヌクレオチド・プライマー: GH1G5(5' GGTACCATGGCTACAGGTAAGCGCC 3');及び GH1G3(5' CTCGAGCTAGAAGCCACAGCTGCCC 3') を用いてヒトGH1遺伝子全体をPCR増幅した。PCR増幅条件は以下のとお
りであった:10サイクルの95℃45秒間、58℃45秒間、68℃2分間、
続いて20サイクルの95℃45分間、68℃2分間でサイクルおきに5秒追加
【0152】 次に、増幅した断片を制限酵素KpnI及びXhoIを用いて消化し、そして
同じ制限酵素を用いて消化したプラスミド・ベクターpCDNA3.1(Invitr
ogen)内にクローンした。エラーについて確認するために、一旦クローンした前
記断片を配列決定した。次に、組み換えプラスミドをラット下垂体前葉GH3細
胞内に形質移入した。形質移入に続き、細胞を24時間放置した。次に、RNA
zol B(Biogenesis)を用いてRNAを抽出した。
【0153】 次に、このRNAを、以下の新しいプライマー: BGH3(5' TAGAAGGCACAGTCGAGG 3') 及びSuperscriptII(Life Technologies )を用いて逆転写に使用し
た。5μgの全RNAを12μlの終量中の500ng BGH3に添加し、そし
て70℃で15分間加熱した。次に、サンプルを氷上で冷却し、その後に4μl
の5×バッファー、2μlの0.1MDTT及び1μlの10mMdNTP’sの
添加が続いた。このサンプルを42℃まで加熱し、200U(1μl)のSup
erscriptIIを添加し、そしてこのサンプルをこの温度で50分間放置し
た。次に、15分間70℃まで加熱することにより前記Superscript
IIを不活化した。
【0154】 次に、逆転写したRNAをPCRに使用した。以下のPCRサイクル:10サ
イクルの95℃45秒間、58℃45秒間、68℃2分間、続いて20サイクル
の95℃45秒間、58℃45秒間、68℃2分間でサイクルおきに5秒追加を
用いた654bpの断片の増幅のために、以下の新しいオリゴヌクレオチド・プラ
イマー: GH1R5(5' ATGGCTACAGGCTCCCGG 3');及び GH1R3(5' CTAGAAGCCACAGCTGCCC 3') を用いたPCR反応に4μlの逆転写混合物を使用した。次にPCR産物を1.
5%アガロース・ゲルを用いて電気泳動し、精製し、そして配列決定した。
【0155】 実施例6−GH1遺伝子変異型及び遺伝子多型 これまで、本発明による選択特徴は、以下に示した異なるタイプの徴候の根拠
として、低身長症症の原因論に関与するGH1遺伝子内の約54の異なる、及び
新しい変異型(「突然変異」−表7B)の特徴づけ及び同定をもたらした。これ
らの新しい病変は、31の異なるミスセンス変異、プロモーター/5’非翻訳領
域内の21の異なる突然変異、並びに2のスプライス部位突然変異を含む。加え
て、我々は、GH遺伝子領域内に71の遺伝子多型を検出した(表7A)。
【0156】
【表11】
【0157】
【表12】
【0158】
【表13】
【0159】 表7Bにおいて、ヌクレオチドの番号付けは図5に示したGH1標準配列に基
づき、ここでヒトGH1コード領域の5のエクソンを大文字で示し;翻訳開始(
ATG)及び終止コドン(TAG)を下線で示し;ポリ(アデニル化)シグナル
を太字及び下線で示し;3’UTR境界は第+1642位であり;そして+1=
転写開始部位である。(遺伝子座制御領域を除く;図4を参照のこと)本明細書
中に関する全ての突然変異病変、遺伝子多型及びオリゴヌクレオチド・プライマ
ーの番号付けは、このGH1標準配列に関連しうる。
【0160】
【表14】
【0161】
【表15】
【0162】
【表16】
【0163】
【表17】
【0164】
【表18】
【0165】
【表19】
【0166】
【表20】
【0167】 前記GH1標準配列はChen et al.(1989)由来であり、その
配列をGenebankを通して入手した(受託番号:J03071)。これま
で分析した68の患者について、突然変異をそれらのうちの47に発見した。検
出された全ての突然変異を、患者30,37,50及び52(ホモ接合性)、患
者30,31,44,50,52,55,56,57,60,66及び67(t
rans型の同一でない病変に関する複合ヘテロ接合性)(すなわち異なる対立
遺伝子上)、並びにcis型の2以上の突然変異を持つ患者、7,23,30,
31,32,36,47,48,50,52及び70(すなわち同じ対立遺伝子
上)を除くヘテロ接合性の状態で発見された。
【0168】 (a)ミスセンス変異 合計31の新しい一塩基対置換が、コードされるアミノ酸の変更を与えるGH 遺伝子のコード領域内に認められている。これらのミスセンス変異の病理学的
な関連の証拠は4の情報源によってもたらされる:(i)対照集団の調査、(ii
)問題の残基のアミノ酸置換の性質及び進化上の保存の頻度、(iii )分子モデ
リング、並びに(iv)それらのシグナル伝達活性のインビトロ・アッセイ。
【0169】 (i)対照のGH1コード配列変異型の調査 白人系の合計80の健康な英国人の対照を、GH1遺伝子のコード領域内の変
異について選別した。1人の患者で発見されたサイレント置換5例を認めた(G
AC→GAT Asp26で、TCG→TCC Ser85で、TCG→TCA Ser85で、ACG→ACA Thr123で、及びAAC→AAT As
n109で)。加えて、2のミスセンス変異を認め(AAC→GAC,Asn4
7→Asp;GTC→ATC,Val110→Ile 4/160対立遺伝子)
;Val110→Ile置換だけが我々の患者調査において発見された(患者6
6名)。分子モデリングは、この置換がGHの構造に有害な影響を与えることを
示した;Val110は第3ヘリックスのN末端で疎水性コアの一部を形成し、
そして長い側鎖を持つIleによる置き換えが立体障害を引き起こす。よって、
Val110→Ile置換は対照及び患者集団の両方で比較的頻繁に発生してい
るにもかかわらず、それは成長に影響を及ぼすことができる可能性がある。それ
にもかかわらず、対照集団内のミスセンス変異の相対的な少なさは、患者集団内
で発見された病変の信頼性を支持して証明される。
【0170】 (ii)関連の残基のアミノ酸置換の性質及び進化上の保存 ミスセンス変異が臨床上の注目に達する可能性は、問題の遺伝子の配列構造、
アミノ酸置換の重要性、タンパク質分子内の置換された残基の正確な位置及び周
囲の環境、並びにそれがもたらすタンパク質の構造及び機能への影響を含む多く
の要因に依存する(Wacey et al Hum Genet 94 594-608 (1994))。検出されたミ
スセンス変異が病理学的に意味を持ちうるかどうか評価するために、その変更の
生物物理学的特性を個別に調査した(表7C)。ほどんどの場合、前記変更は置
換されたアミノ酸と著しく異なるアミノ酸の置換は保存されなかった、このため
それらは病理学的に意味があるという議論を支持する。
【0171】 病理へのミスセンス変異の関与についての証拠は進化上の保存のデータからも
たらされうる。なぜなら、進化上で保存されたアミノ酸残基は生物学的機能を持
つ可能性があるからである。反対に、進化上で保存されなかった残基は機能的に
意味がある可能性が低い。それ故に、病理学的な病変は進化上で保存された残基
に生じる傾向があるのに対して中立多型又は希な変異体にはない(Wacey et al
、前記)。それ故に、ミスセンス変異に関与することが分かっているヒトGH残
基を、19の他の脊椎動物のオルソロガスなGHタンパク質配列との比較を通し
てその進化上の保存に関して調査した(表7C)。ミスセンス変異により影響を
受ける残基の大部分が高度に、ある時は厳密に保存されていることが分かり、改
めてこれらの病変が病理学的な意味を持つという見解を支持した。 (表7Cが続く)
【0172】
【表21】
【0173】
【表22】
【0174】 比較したオルソロガスなGHタンパク質 (括弧内、%一致、%ヒトに対する保存的変更) マウス(66,77)、ラット(64,75)、ウサギ(66,77)、クジ
ラ、イヌ(67,78)、ブタ(67,78)、ヒツジ(66,76)、ウシ(
66,76)、シチメンチョウ(55,74)、ニワトリ(56,73)、アヒ
ル(55,72)、カメ、カエル(45,68)、サメ、タイ、メバル、サケ、
コイ(38,57)、キンギョ(37,57)。
【0175】 (iii )分子モデリングにより提示された場合に推定上の機能的重要性を有す
るミスセンス変異 分子モデリング調査は、ミスセンス変異が、多くの場合GHレセプターと相互
作用するか、又はGH−GHレセプター相互作用に影響するGH分子の領域内に
位置することを示した。ヒト成長ホルモンのX線結晶学構造内の適当なアミノ酸
残基の簡単な置き換えによりミスセンス変異をモデル化した。次に、野生型及び
変異体「構造」を、静電的相互作用、水素結合、疎水的相互作用、及び表面露出
量に関して比較した。ミスセンス変異の大部分は機能的な混乱よりGH分子の構
造的な歪みに起因するように思える。前述のアミノ酸置換は、分子の誤った折り
畳み又は不安定化を招く。しかしながら、以下の8のミスセンス変異は、単なる
構造的な重要性とは対照的に機能的重要性を持つアミノ酸置換に関する適当な候
補であるように思える: Ile4Val:N末端、第2部位内。アラニン走査突然変異誘発(ASM)
がIle4の置き換えがGHR二量体化に影響することを既に証明してる。
【0176】 Gln22Arg:第1ヘリックス。Argの導入はAsp26との水素結合
の喪失をもたらす。それはヘリックスの同じ側への2の陽性荷電の導入をももた
らす。ヘリックス形成が不安定化するか又はGHRのArg217との好ましく
ない相互作用を生み出すであろう。
【0177】 Lys41Arg:第1ループ。利用しやすいLys41解決法。オルソロガ
スな遺伝子は多くの場合相同的な位置にArgを持つ。Lys41のNξはGH
残基Tyr28及びGlu32と一緒に水素結合を形成し、そしてGHR Gl
u127 Oε2とイオン的相互作用を示す。ASMによると、Lys41はG
HR結合に関与する。Argの導入は、おそらくGHRに対するGHの親和性を
高めない。微妙な変更は病理学的に重要ではない。患者においては正常なGHレ
ベル。
【0178】 Glu56Gly:Glu56は第1ヘリックスと第2ヘリックスの間の、か
つ、第1結合部位の一部を含むループ領域内に存在する。Glu56はGHRの
Arg71と相互作用する。Glu56は、GH−GHR複合体の結合エネルギ
ー・ホットスポットの一部を形成するLys168と内部で相互作用しもする。
【0179】 Arg64Gly:第2ループ。利用しやすいArg64解決法。Arg又は
Lysがこの位置に保存された。ASMによると、Arg64はGHR結合に関
与する。塩基性Arg側鎖はGHR Asp164と塩橋及び水素結合を形成す
る。Arg64はGHRのTrp169と疎水的相互作用をも示す。Glyによ
る置き換えはGHR結合を弱め、そして、ヘリックスを不安定にする。患者にお
いては正常なGHレベル。
【0180】 Lys168Arg:第4ヘリックス。GHRのLys168とTrp104
の間で疎水的相互作用。予測される不都合な相互作用はない。患者においては正
常高値。
【0181】 Lys168Glu:Lys168はGHRのTrp104との大規模な疎水
的相互作用を示す。荷電は、好ましい分子内静電的相互作用の形成によりGHの
活性構造を安定化させる。Gluによる置換は活性に重大な影響を与えない。
【0182】 Thr175Ala:第4ヘリックス。ASMによると、Thr175はGH
R結合に関与する;Thr175はGHのAsp171並びにGHRのTrp1
69及びArg43と水素結合を形成する。Alaの導入はヘリックスを不安定
化し、それによりレセプター結合を減少させる。
【0183】 前述のミスセンス変異は、−もし、本発明により適用された選択基準がなけれ
ば−知られることのなかった天然の成長ホルモン阻害剤の存在の徴候を提供した
かもしれない。
【0184】 (iv)GH変異体のシグナル伝達活性アッセイ GH変異体のシグナル伝達活性(生物学的活性)をアッセイするために、ルシ
フェラーゼ・レポーター遺伝子アッセイ系(Molec Endocrin 11 265-73 (1997)
中Ross RJM et alの方法による)を使用した。生物学的に活性な成長ホルモンに
ついて、それを2のGHレセプターに結合させ、レセプターの二量体化を引き起
こす必要がある。次に、これがJAK2として知られる細胞内チロシン・キナー
ゼの活性化を引き起こす。今度はJAK2がリン酸化を行ない、そしてそれによ
り転写因子STAT5を活性化する。リン酸化したSTAT5は二量体化し、核
に移動し、そしてSTAT5応答性プロモーターに結合し、それによりGH応答
性遺伝子の発現を開始させる。我々が使用してきたGHの生物学的活性のアッセ
イは有効なこの経路の全ての段階を必要とする。いくつかの変異体、例えばQ2
2R、K41R、W86R及びS108RがJAK/STATシグナル伝達経路
を活性化する劇的に低下した能力に関連することが表7Dから理解されうる。変
異体E30G、患者69は、JAK/STATシグナル伝達経路を活性化する有
意に高められた能力を持ち、それにより、スーパー・アゴニスト(super-agonis
t)として作用する(データを図8に示した、ここでRLUは相対的な光量単位(
Relative Light Units)を意味する)。
【0185】
【表23】
【0186】 結果は、ルシフェラーゼ・レポーター遺伝子アッセイにおいて1nMの用量で野
生型と比較した時の%活性として表した(1nM=本アッセイにおいて約ED50
の野生型GH)。pは、観察されたものと野生型に起こるものの間の違いが有意
であることの確率を示す。NSは「有意でない」ことを示す。
【0187】 1種類のミスセンス変異が、その内の3人が異なるハプロタイプ背景を有する
4人の非血縁患者に見られた。これはこの部位での反復突然変異(すなわち独立
した突然変異事件)に一致する。−1位でのIVS2 G→A転移の突然変異を
、8の明らかな非血縁患者における合計8の対立遺伝子中に見つけ出した;2の
別個のハプロタイプが明らかであるため、この病変の少なくとも2例は反復する
可能性があるが、その一方で、残りは家系で一致するであろう。プロモーター遺
伝子変換事件の3例がこの患者サンプルで記録されもした。さまざまな他の病変
の複数の例が記録されもした(A→G−177(3)、A→G−248(2)、
Leu−11 Pro(4)、Ser108Arg(2)、Lys168Glu
(2)、Phe176Ser(2)、及びLeu163Pro(2))。合計で
、32/75(43%)変異体対立遺伝子に対応する10の反復突然変異が我々
の患者サンプル内に見つかった。これが、GH1遺伝子内の頻繁な病理学的病変
の素早い検出の可能性に関して大いに後押ししている。
【0188】 (b)プロモーター・ハプロタイプ 我々の研究において、15/17のGH1遺伝子プロモーター内の既知の多型
ヌクレオチドが変化することを発見した。これら15の位置での異形を我々の患
者及び対照(157人の白人系の英陸軍新兵)の集団の合計40の異なるハプロ
タイプに割り当てた。これらのハプロタイプは、0.339(ハプロタイプ1)
〜、〜0.0033(ハプロタイプ25〜36)、〜0(ハプロタイプ37〜4
0、それらは患者集団に見られ対照集団には見られず患者特異的であった)の頻
度(表7F)で変化した。
【0189】 我々は、これらのプロモーター・ハプロタイプがレポーター遺伝子アッセイに
おけるルシフェラーゼ遺伝子発現を促進するそれらの能力に関して違いがあるこ
とを発見した。40のハプロタイプの内の27がこれまでにラット下垂体GH3
細胞を用いて研究されている。各ハプロタイプについて、6の反復を3の異なる
実験において実施した(すなわち合計18の反復)。ルシフェラーゼ・レポータ
ー遺伝子発現の有意に減少したレベル(最も一般的なハプロタイプ(no.1)
のそれの<62%)に関係する(そして、それ故にインビボにおけるGH1遺伝
子発現の減少したレベルに関係する)それらのハプロタイプを、我々の患者及び
対照集団内のそれらの個別の頻度と一緒に表7Eに一覧する。
【0190】 これらの発見は、〜15%の正常集団中の個体が、(少なくともインビトロに
おいて)大部分の一般的なハプロタイプの所持に関係するよりも低いGH合成の
レベル>40%に関係するGH1プロモーター・ハプロタイプに関してヘテロ接
合体でありうることを示唆している。さらに、正常集団の約2%が、2の前述の
低発現ハプロタイプを所持し(一致か又は不一致のいずれか)、そして直接的な
結果として、平均GHレベルよりも有意な低値を示しうる。インビトロにおける
研究がこの主張を支持した場合、次に、診断上のスクリーニング法は、突然変異
検出と同様にプロモーター・ハプロタイプ検出を組み込むべきである。
【0191】
【表24】
【0192】
【表25】
【0193】
【表26】
【0194】 (c)プロモーター突然変異 さまざまな新しいプロモーター突然変異(18の一塩基対置換、2の微小欠失
、及び1の広範な遺伝子変換事件)を我々の患者集団において検出した。これら
の病変の信頼性に関する証拠を以下の方法により捜した:(i)健康な対照にお
けるGH1プロモーター領域の研究、(ii)哺乳動物の種の違いに影響されたそ
のヌクレオチドの進化上の保存の程度の研究、並びに(iii )ルシフェラーゼ・
レポーター遺伝子アッセイを用いたインビトロにおけるGH1プロモーター機能
へのそれらの効果の測定。
【0195】 (i)対照におけるGH1プロモーター変異型 GH1プロモーター領域を、157人の白人系の健康な英国人対照において突
然変異について選別した。患者サンプルで発見された突然変異に対応することが
指摘された唯一の配列変更は−48でのG→A変換であり、それは2人に検出さ
れた。前記対照サンプルに特異的な3のさらなる置換を1人に発見した(+62 A→G、−123 T→C、及び−373 G→A)。最後に、遺伝子変換事
件(最小−57〜−31、最大−168〜−6)を1人に認め、これも対照サン
プル特有であった。よって、患者よりもずっと少ない変更が患者において検出さ
れ、所見は病理的に意味のある患者の突然変異に一致した。
【0196】 (ii)進化上の保存 GH1遺伝子の転写開始部位の130bp上流に対応するDNA配列を10の哺
乳動物種から入手した。確認が可能であった場合には、患者において突然変異し
ていることが発見されたヌクレオチドは、7/10ケースで進化上保存されてい
た(+31 T→C、−18 C→T、−24 A→G、−30 T→C、Δ5
G −57〜−61、ΔG −57〜−61、及び−108 C→T)。この発
見は、我々の患者集団において突然変異していることが発見されたヌクレオチド
の機能的重要性と一致する。
【0197】 (iii )GH1プロモーター突然変異のルシフェラーゼ・リポーター遺伝子分
析 さまざまな推定プロモーター突然変異を、レポーター遺伝子アッセイにおける
ルシフェラーゼ遺伝子発現を促進するそれらの能力について比較した(表7G)
。各ハプロタイプについて、ラット下垂体GH3細胞及びヒトHeLa細胞の両
者において、6の反復を3の異なる実験で実施した(すなわち合計18の反復)
。正常な発現レベルよりも有意な低値を、HeLa細胞におけるT→C−30変
換及びΔ5G −57〜−61欠失について認めた(傾向はGH3細胞において
認められもした)。よって、レポーター遺伝子発現アッセイはこれら2の病変の
病理学的関与を支持した。
【0198】
【表27】
【0199】 (d)mRNAスプライシングに影響を与える突然変異 スプライス部位内に2の新しい変異型、1つは第3エクソンの供与体スプライ
ス部位内のT→C変換、他方は第2エクソンのアクセプター・スプライス部位の
絶対AGジヌクレオチド内の一般的な一塩基対変異を認めた。後者の突然変異は
インビトロ・スプライシング・アッセイの手法によりさらに特徴づけられる;そ
の病原性の根拠は、アッセイ条件下で、それがGH1 mRNA転写産物からの
第3エクソンの「読み飛ばし」(除外)を生じることの観察によってもたらされ
る。
【0200】 (e)ヒトGH1遺伝子における遺伝子多型 一連の我々の研究の間に、約71の異なる推定多型をGH1遺伝子のエクソン
、イントロン又は3′非翻訳領域(3′UTR)内に同定した。大部分は1度だ
け発生し、かつ、希な変異型でありうる。Hasegawa et al(前記
)により報告されたIVS4 T→A 1169多型を除く全てが新規である。
IVS1〜4はイントロンの位置を意味する。
【0201】 (f)遺伝子座制御領域の遺伝子多型 合計11の推定遺伝子多型を遺伝子座制御領域内に発見した。これらは、15
4 G→A、154 G→C、457 G→A、505 G→T、507 T→
G、661 C→T、1055 C→T、1429 C→G、1568 T→G
、1615−1620 ΔGGTGGT、及び1934 T→Cであった。番号
付けは図4の標準配列に従う。まとめて考えると、対立遺伝子頻度における有意
な違いは患者群と対照群の間で認められなかった。しかしながら、505 G→
T、1055 C→T及び1934 T→C置換は患者特有であり、それ故に、
これらの個体のGH1遺伝子発現に影響を及ぼしうる。
【手続補正書】
【提出日】平成15年4月28日(2003.4.28)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】特許請求の範囲
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【化1】 から選ばれる1以上のプライマーの使用をさらに含む、請求項1〜12のいずれ
か1項に記載の検出方法。
【表1】 の、表7B中の「成長ホルモン欠損症;GH1遺伝子遺伝子突然変異及び多型」
の中の患者番号10、12、20、30、32、33、36、37、50、53
、62、63、及び66に規定されるものから選ばれるか又はそれをコードする GH1 変異型。
【化2】 から選ばれる、ヒトGH変異体。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) A61P 43/00 111 C07K 14/61 4H045 C07K 14/61 C12N 1/21 C12N 1/21 C12P 21/02 C C12P 21/02 C12Q 1/68 A C12Q 1/68 G01N 33/53 D G01N 33/53 M 33/566 33/566 37/00 102 37/00 102 C12N 15/00 ZNAA (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE,TR),OA(BF ,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW, ML,MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,G M,KE,LS,MW,MZ,SD,SL,SZ,TZ ,UG,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ, MD,RU,TJ,TM),AE,AG,AL,AM, AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BR,BY,B Z,CA,CH,CN,CO,CR,CU,CZ,DE ,DK,DM,DZ,EC,EE,ES,FI,GB, GD,GE,GH,GM,HR,HU,ID,IL,I N,IS,JP,KE,KG,KP,KR,KZ,LC ,LK,LR,LS,LT,LU,LV,MA,MD, MG,MK,MN,MW,MX,MZ,NO,NZ,P L,PT,RO,RU,SD,SE,SG,SI,SK ,SL,TJ,TM,TR,TT,TZ,UA,UG, US,UZ,VN,YU,ZA,ZW (72)発明者 プロクター,アニー マリー イギリス国,カーディフ シーエフ14 4 エックスエヌ,ヒース パーク,ユニバー シティ オブ ウェールズ カレッジ オ ブ メディスン,デパートメント オブ メディカル ジェネティクス (72)発明者 グレゴリー,ジョン イギリス国,カーディフ シーエフ14 4 エックスエヌ,ヒース パーク,ユニバー シティ オブ ウェールズ カレッジ オ ブ メディスン,デパートメント オブ メディカル ジェネティクス (72)発明者 ミラー,デービッド スチュアート イギリス国,カーディフ シーエフ14 4 エックスエヌ,ヒース パーク,ユニバー シティ オブ ウェールズ カレッジ オ ブ メディスン,デパートメント オブ メディカル ジェネティクス Fターム(参考) 4B024 AA01 AA11 BA03 CA04 DA06 EA04 FA02 GA11 HA01 HA17 4B063 QA07 QA12 QA17 QA19 QQ45 QR32 QR36 QR55 QS25 QS33 QS34 4B064 AG13 CA02 CA19 CC24 DA01 4B065 AA26X AA99Y AB01 AC14 BA02 CA24 CA44 4C084 AA13 NA14 ZA702 ZB322 ZC022 ZC352 4H045 AA10 AA30 BA10 CA40 DA31 EA27 EA28 FA74

Claims (44)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 個体のGH機能不全の指標として作用するために有効なGH の異形の検出方法であって、以下のステップ: (a)上記個体からヒトGH1遺伝子のヌクレオチド配列を含む試験サンプル
    を得;そして (b)上記試験サンプルから得た配列を、ヒトGH1遺伝子の標準配列として
    知られる配列と比較する、ここで上記試験配列と標準配列の違いは、GH機能不
    全の指標として作用するために有効な異形(以下「GH1変異型」)の存在を示
    す、 を含み、ここで上記試験サンプルは、以下の基準: (i)標準的な身長チャート(Tanner et al Arch Dis Child 45 755-762 (19
    70 ))上にプロットした時、上記個体の推定目標成人身長範囲の外側にある上記
    個体の成人身長が予測する(一連の身長測定により画される;Brook CDG (Ed) C
    linical Paediatric Endocrinology 3rd Ed, Chapter 9, p141 (1995, Blackwel
    l Science))成長パターンと定義される成長不足(ここで、上記推定は上記個体
    の両親の身長に基づく)を示す個体から得られる、上記方法。
  2. 【請求項2】 前記試験サンプルが、以下のさらなる基準: (ii)年齢に対して25%未満の患者の身長伸長速度;及び/又は (iii )暦年齢と比較したときに、Tanner−Whitehouse等級
    に従う少なくとも2歳の骨年齢遅延;及び/又は (iv)前記基準(i)〜(iii )への包含を引き起こすことが知られる他の障
    害の不存在、 の少なくとも1を示す個体から得られる、請求項1に記載の方法。
  3. 【請求項3】 前記骨年齢遅延が、暦年齢と比較したとき、2〜4歳の範囲
    内にある、請求項2に記載の方法。
  4. 【請求項4】 前記個体が、標準的な成長ホルモン機能試験において正常な
    結果を示す、請求項1〜3のいずれか1項に記載の方法。
  5. 【請求項5】 前記検出方法が、個体のGH1遺伝子の配列を決定するため
    のいずれかの配列決定法を含む、請求項1〜4のいずれか1項に記載の方法。
  6. 【請求項6】 前記検出方法が、(a)その配列がGH群内の4の他のパラ
    ロガス(非GH1)遺伝子内に存在しないGH1遺伝子にユニークな、GH1
    伝子特異的断片、及び(b)GH群内の上記4の他のパラロガス(非GH1)遺
    伝子内のホモロガス・フランキング領域に結合しえない1以上のGH1遺伝子特
    異的プライマー、を用いた上記個体のGH1遺伝子のPCR増幅を含む、請求項
    1〜5のいずれか1項に記載の方法。
  7. 【請求項7】 前記検出方法が、前記個体のGH1遺伝子全体のPCR増幅
    、及び前記個体のGH1遺伝子の重複構成断片のnested PCRを含む、
    請求項1〜6のいずれか1項に記載の方法。
  8. 【請求項8】 前記検出方法が、前記GH1遺伝子の遺伝子座制御領域にわ
    たるゲノムDNAの全体又は断片のPCR増幅を含む、請求項1〜7のいずれか
    1項に記載の方法。
  9. 【請求項9】 前記検出方法が、DHPLCによる前記個体のGH1遺伝子
    の全体又は断片の突然変異スクリーニングを含む、請求項1〜8のいずれか1項
    に記載の方法。
  10. 【請求項10】 個体のGH機能不全の指標として作用するために有効な H1 の異形の検出のための検出方法であって、以下のステップ: (a)上記個体からヒトGH1遺伝子のヌクレオチド配列を含む試験サンプル
    を得、そして (b)上記試験サンプルから得た配列を、ヒトGH1遺伝子の標準配列として
    知られる標準配列と比較する、ここで上記試験配列と標準配列の違いは、GH機
    能不全の指標として作用するために有効な異型(以下「GH1変異型」)の存在
    を示す、 を含み、さらに以下の (c)(A)その配列がGH群内の4の他のパラロガス(非GH1)遺伝子内
    に存在しないGH1遺伝子にユニークなGH1遺伝子特異的断片、及び(B)G
    H群内の上記4の他のパラロガス(非GH1)遺伝子内のホモロガス・フランキ
    ング領域に結合しえない1以上のGH1遺伝子特異的プライマー、を用いた上記
    個体のGH1遺伝子のPCR増幅、 を含む上記方法。
  11. 【請求項11】 前記検出方法が以下の: 【化1】 から選ばれる1以上のプライマーの使用をさらに含む、請求項1〜10のいずれ
    か1項に記載の検出方法。
  12. 【請求項12】 GH1と異なり、かつ、請求項1〜11のいずれか1項に
    記載の方法により検出されるか又は検出されることができるが、しかしこれまで
    使用された方法、例えば絶対身長に主に基づく患者の選択基準に依存する方法に
    よっては検出できなかった、GH1変異型。
  13. 【請求項13】 表7B中の「成長ホルモン欠損症;GH1遺伝子突然変異
    及び多型」において未刊行であるとして特徴づけられるものから選ばれるGH1 変異型。
  14. 【請求項14】 ミスセンス変異を含む、請求項12又は13に記載のGH 変異型。
  15. 【請求項15】 シグナル・ペプチドの活性に影響を及ぼすサイレント変異
    を含む、請求項12〜14のいずれか1項に記載のGH1変異型。
  16. 【請求項16】 以下の: 【表1】 GH1プロモーター突然変異の中の1以上を含むGH1変異型。
  17. 【請求項17】 請求項12〜16のいずれか1項に記載のGH1変異型に
    よりコードされたタンパク質又はアミノ酸配列。
  18. 【請求項18】 その変異が、野生型/GHに対して以下のアミノ酸置換: 【化2】 から選ばれる、ヒトGH変異体。
  19. 【請求項19】 野生型hGHに対して規定される、以下の(括弧内はhG
    H上の遺伝子座): 【化3】 の中の1以上から選ばれる、ヒトGH変異体。
  20. 【請求項20】 その変異が野生型hGHに対して以下のアミノ酸置換: Glu→Gly30(図7、配列番号..) を含む、ヒトGH変異体。
  21. 【請求項21】 GH機能不全の疑われる個体の選別のためのスクリーニン
    グ方法であって、以下のステップ: (a)上記個体からヒトGH1遺伝子のヌクレオチド配列を含む試験サンプル
    を得;そして (b)上記試験サンプルから得られた配列の領域を所定の配列の対応の領域と
    比較する、 を含み、ここで上記所定の配列が請求項12〜16のいずれか1項に記載のGH 変異型から選ばれる上記方法。
  22. 【請求項22】 前記試験サンプルがゲノムDNAを含む、請求項21に記
    載のスクリーニング方法。
  23. 【請求項23】 GH機能不全の疑われる個体の選別のためのスクリーニン
    グ方法であって、以下のステップ: (a)上記個体からヒトGH1遺伝子のヌクレオチド配列又はそれによりコー
    ドされるアミノ酸配列を含む試験サンプルを得;そして (b)GH1変異型又はGH変異体の存在について、あるいは、GH1変異型
    又はGH変異体の存在を示すか又は関係する1以上の代替マーカーの存在につい
    て試験サンプルを分析する、 を含み、ここで上記GH1変異型又はGH変異体が、野生型hGH配列と比較し
    た場合に少なくとも1の異形を示し、そして以下の基準: (i)標準的な身長チャート(Tanner et al Arch Dis Child 45 755-762 (19
    70 ))上にプロットした時、上記個体の推定目標成人身長範囲の外側にある上記
    個体の成人身長が予測する(一連の身長測定により画される;Brook CDG (Ed) C
    linical Paediatric Endocrinology 3rd Ed, Chapter 9, p141 (1995, Blackwel
    l Science))成長パターンと定義される成長不足(ここで、上記推定は上記個体
    の両親の身長に基づく)を示す個体由来の第2の試験サンプルから得られる、上
    記方法。
  24. 【請求項24】 以下のステップ: (a)個体から第1の試験サンプルを得;そして (b)上記第1の試験サンプル中のGH1遺伝子又はGH1転写物、あるいは
    それらからの断片(例えばcDNA)を以下の基準: (i)標準的な身長チャート(Tanner et al Arch Dis Child 45 755-762 (19
    70 ))上にプロットした時、上記個体の推定目標成人身長範囲の外側にある上記
    個体の成人身長が予測する(一連の身長測定により画される;Brook CDG (Ed) C
    linical Paediatric Endocrinology 3rd Ed, Chapter 9, p141 (1995, Blackwel
    l Science))成長パターンと定義される成長不足(ここで、上記推定は上記個体
    の両親の身長に基づく)を示す個体由来の第2の試験サンプルから得られるGH 変異型の対応の遺伝子、転写物又は断片と比較する、 を含む請求項21〜23のいずれか1項に記載のスクリーニング方法。
  25. 【請求項25】 前記第2の試験サンプルを少なくとも1の以下のさらなる
    基準: (ii)年齢に対して25%未満の患者の身長伸長速度;及び/又は (iii )暦年齢と比較したときに、Tanner−Whitehouse等級
    に従う少なくとも2歳の骨年齢遅延;及び/又は (iv)前記基準(i)〜(iii )への包含を引き起こすことが知られる他の障
    害の不存在、 を示す個体から得ることができる、請求項24に記載のスクリーニング方法。
  26. 【請求項26】 複数の既知の突然変異か又は全ての見込まれる突然変異の
    いずれかに関してDNA(個体由来のcDNA又はゲノムDNA)の標識サンプ
    ルの固形支持体に固定した突然変異特異的オリゴヌクレオチド・プローブのマイ
    クロ・アレイへのハイブリダイゼーションにより同時スクリーンを使用する、請
    求項21〜25のいずれか1項に記載のスクリーニング方法。
  27. 【請求項27】 チップ技術が使用され、ここで上記チップが小型並列分析
    デバイスである、請求項26に記載のスクリーニング方法。
  28. 【請求項28】 以下の: (a)その領域が対応の野生型hGH遺伝子配列からの少なくとも1の異形を
    組み込むGH1変異型の対応の領域の核酸配列を有するオリゴヌクレオチド;及
    び/又は (b)(a)に定められている領域内の野生型hGH遺伝子配列に対応する核
    酸配列を有するオリゴヌクレオチド;そして場合により (c)上記個体のDNAの所望の領域を増幅するためのPCRを実施するため
    に好適な1以上の試薬、 を含む、請求項21〜27のいずれか1項に記載のスクリーニング方法の実施へ
    の使用に好適なキット。
  29. 【請求項29】 前記GH1変異型が、請求項12〜16のいずれか1項に
    記載の変異型の少なくとも1を含む、請求項28に記載のキット。
  30. 【請求項30】 キット部品(a)が、固形支持体上に固定された複数個の
    前記オリゴヌクレオチドを含む、請求項28又は29に記載のキット。
  31. 【請求項31】 前記変異型が、請求項12〜16のいずれか1項に記載の
    変異型の少なくとも1である検出方法の実施への使用に好適なキット。
  32. 【請求項32】 GH機能不全の疑いのある個体の選別のためのスクリーニ
    ング方法であって、以下のステップ: (a)上記個体のヒトGH1遺伝子によりコードされたアミノ酸配列を含む試
    験サンプルを得;そして (b)上記試験サンプルをGH変異体の存在について分析する、 を含み、ここで上記GH変異体が請求項17〜20のいずれか1項に記載のもの
    から選ばれる上記方法。
  33. 【請求項33】 前記分析ステップ(b)が、従来のタンパク質配列決定法
    (例えば質量分析、マイクロ・アレイ分析、パイロシークエンシング(pyro
    sequencing)等)及び/又は抗体ベースの検出法(例えばELISA
    )の1以上から選ばれる、請求項32に記載のスクリーニング方法。
  34. 【請求項34】 以下の: (a)請求項12〜16のいずれか1項に記載のGH1変異型を含むか又は請
    求項17〜20のいずれか1項に記載のGH変異体をコードする配列、 (b)上記配列(a)に実質的に相同であるか又はストリンジェント条件下で
    上記配列(a)にハイブリダイズする配列;又は (c)遺伝子コドンの縮重に関する配列以外の、上記配列(a)又は(b)に
    実質的に相同であるか又はストリンジェント条件下で上記配列(a)又は(b)
    にハイブリダイズする配列;あるいは (d)上記配列(a)、(b)又は(c)のいずれかに特異的なオリゴヌクレ
    オチド、 から選ばれる単離された精製又は組み換え核酸配列。
  35. 【請求項35】 請求項34に記載の核酸配列を含むベクター。
  36. 【請求項36】 請求項35に記載のベクターを含む、例えば細菌宿主細胞
    であるところの宿主細胞。
  37. 【請求項37】 以下の: (i)請求項36に記載の宿主細胞を培養し、そして (ii)それにより産生されたGH1変異型を上記培地から回収する、 工程を含む、請求項12〜16のいずれか1項に記載のGH1変異型の作製方法
  38. 【請求項38】 請求項34〜37のいずれか1項に記載の配列、ベクター
    又は細胞によりコードされるか、あるいは培地中に発現されるアミノ酸配列。
  39. 【請求項39】 そのための医薬として許容される担体に結合した、それぞ
    れ請求項12〜16又は17〜20に記載のGH1変異型又はGH変異体を含む
    組成物。
  40. 【請求項40】 治療、診断又は検出方法のための、それぞれ請求項12〜
    16又は17〜20に記載のGH1変異型又はGH変異体の使用。
  41. 【請求項41】 以下の、結合異常の判定;下垂体記憶異常の判定;疾患、
    例えば糖尿病、肥満症又は感染症に対する感受性の判定;乳腺刺激、糖尿病誘発
    、脂肪分解及びタンパク質同化作用に関係する末端肥大症又は巨人症の症状の治
    療;ナトリウム及び水の維持に関する調整;代謝症候群;気分及び睡眠障害;並
    びにGH機能不全の診断の1以上から選ばれる、請求項40に記載の使用。
  42. 【請求項42】 遺伝子治療における請求項12〜16のいずれか1項に記
    載の変異型の1以上の請求項40に記載の使用。
  43. 【請求項43】 タンパク質治療における請求項17〜20のいずれか1項
    に記載の変異体の1以上の請求項40に記載の使用。
  44. 【請求項44】 薬剤、診断組成物又はキット、あるいは検出キットの製造
    への、それぞれ請求項12〜16又は17〜20のいずれか1項に記載のGH1 変異型又はGH変異体の使用。
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