JP2003530907A - 呼吸用鼻フィルタ - Google Patents

呼吸用鼻フィルタ

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JP2003530907A
JP2003530907A JP2001542808A JP2001542808A JP2003530907A JP 2003530907 A JP2003530907 A JP 2003530907A JP 2001542808 A JP2001542808 A JP 2001542808A JP 2001542808 A JP2001542808 A JP 2001542808A JP 2003530907 A JP2003530907 A JP 2003530907A
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アルペロヴィッチ,フラディミル
ピアリー,ヴァレリー
ゲルシマン,ミカエル
リトヴィン,シモン
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プロヘイル,インコーポレイテッド
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Abstract

(57)【要約】 本発明は、塵埃状粒子、特にアレルゲン運搬粒子から人体呼吸器系を保護する手段に関する。本発明は、鼻フィルタとして、また人工呼吸器等に用いることができる。本装置は、吸入空気の通路となる一つ以上の流入路と、一つの流出開口を備えた中空の本体を有し、本体の内表面の形状は切頭円錐形に近い形状であり、流入路は円錐形の大底内に形成され、各流入路は接線方向成分と軸方向成分の合成した軸線方向を有し、流出開口は円錐形の頂点(小底)内に形成され、本体内側表面は塵埃やアレルゲン粒子を保持できる粘着性物質で被覆されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は人体呼吸器系保護の分野に関し、吸気および呼気動作に顕著な抵抗を
付加することなく、吸入空気から塵状粒子(特に、アレルゲン運搬粒子)を除去
することにより、吸入空気を効果的に清浄化することを可能にする。本発明は、
鼻フィルタとして、また人工呼吸器等に用いることができる。
【0002】
【従来の技術】
公知の呼吸用フィルタ(国際公開公報WO86/04249)は、二つの鼻用
カプセルの形をしており、脱臭剤や薬剤を含浸させたフィルタ部材を含んでいる
。カプセルは鼻孔に挿入される。吸入空気が上述のフィルタ部材を通過すること
により空気が清浄化される。
【0003】 別の公知の呼吸用フィルタ(「鼻腔内フィルタ」、米国特許5117820号
)は、合成海綿状物質から作られた長円筒状に形成されている。このフィルタは
、径方向に圧縮された後、人体の鼻腔内に装着できるような直径の円筒形になる
。人体の鼻腔内にあっては、このフィルタ物質は膨張して鼻腔空間を満たす。こ
のフィルタにおける空気清浄化は、吸入空気が合成海綿状物質から作られたフィ
ルタ部材を通過し、ここで粒子が捕捉されることによって、達成される。
【0004】 さらに別の呼吸用フィルタ(「鼻用フィルタ」(米国特許3747597))
が公知であり、これは、鼻腔(鼻孔)に挿入される複数のフィルタを有する。各
フィルタの内部空洞は、切頭円錐に近い形をもつ。フィルタの内部空洞には、球
状のフィルタ部材が配置されている。このフィルタは円錐形バルブと同じように
動作する。すなわち、呼気動作のプロセスにおいて、フィルタ空洞内側に配置さ
れた球状フィルタ部材は大円錐底に移動し、この位置では呼気の通過を妨げない
位置である。一方、吸気動作のプロセスにおいて、上記フィルタ部材は小円錐底
に移動し、この底の開口を「塞ぎ」、このことにより、吸入空気は上記球状フィ
ルタ部材のみを通過する。
【0005】 さらに別の公知の呼吸用フィルタ(イギリス出願番号2216806)は、イ
ンサート(鼻孔に挿入される)を備えた装置の形に構成され、フィルタ部材を適
正位置に保持するための内側フランジをもつ中空の管状本体を有している。イン
サートは、組み合わされると、フィルタを鼻中隔に固定するためのクランプを形
成する。吸入動作の過程において、内側にインサートを備えた中空の本体からな
るフィルタ部材を空気が通過することによって空気清浄化が行われる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
上述の各フィルタにおける空気清浄化は、吸気動作の過程において、空気がさ
まざまな物質から作られるフィルタ部材を通過し、大気汚染物質やアレルゲンを
その部材上に残すことによって達成される。フィルタ部材は上述の各フィルタの
主な構成要素である。しかし、上記フィルタ部材の使用は呼吸を妨げる。これは
、フィルタ部材が空気流の自由なアクセスを妨げ、吸入される空気流に対するか
なりの抵抗をもたらすためである。
【0007】 本願発明に最も類似する(技術的本質において)ものは、呼吸用フィルタ「鼻
腔および口腔フィルタ」(米国特許5787884)であり、これは、フィルタ
物質をもたない空気通路によって特徴づけられる。このフィルタは、吸入空気に
含まれる塵埃やアレルゲンに対して呼吸気道を保護する目的で設計されている。
フィルタは人体の口腔内又は鼻腔内に収容する(後者の場合には、その本体の弾
性によって鼻腔の内面に密接するように)ことが可能なように形づくられている
。フィルタ内には、空気通路が、人間が容易に呼吸できるように設けられている
。この通路は曲線形状を持ち、上記空気通路が方向を変える位置の至近に配置さ
れた特別な塵埃粒子捕捉ゾーンを有する。空気通路が曲線形状であることによっ
て、吸入空気はその運動方向を数回にわたり変更する。吸入空気に含まれる塵埃
粒子は、捕捉ゾーンに入り込み、これらのゾーンが粘着性物質で被覆されている
ことから、ここに保持される。
【0008】 この設計においては、フィルタ用インサートを備えた設計の場合と比較して、
気流の運動はそれほどには妨害されない。しかし、フィルタ内の空気通路は塵埃
粒子の捕捉確率を高めるために狭く、且つ曲がりくねっており、このことにより
、フィルタを通過する気流に対する顕著な抵抗が生じる(但し、この抵抗は、イ
ンサートを備えたフィルタを用いた場合に生じる抵抗よりは格段に低い)。また
、フィルタの作動の過程において目詰まりが進むにつれ、気流の運動に対する抵
抗が増加する。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本願発明を用いて解決すべき問題は、呼吸保護装置(塵埃粒子、特にアレルゲ
ン運搬粒子から人体の呼吸器官を保護する)として用いることができる呼吸フィ
ルタであって、空気力学的抵抗が低いことを特徴とし、他人には(使用中に)気
づかれない呼吸フィルタを提供することである。
【0010】 本発明の本質は、吸入空気の通路となる1つ以上の流入路と、1つの流出開口
を備えた本体を有する呼吸用フィルタにおいて、本発明によれば、本体は中空に
形成され、前記本体の内表面の形状は切頭円錐に近い形状であり、前記流入路は
大円錐底内に形成され、各流入路は、軸方向成分と接線方向成分との合成された
軸線方向を持ち、流出開口は円錐の頂点(小底)内に形成され、本体内側表面が
吸入空気に含まれる塵埃やアレルゲン粒子を保持できる粘着性物質で被覆されて
いる。
【0011】 本装置における吸入空気の浄化は、本体(その形状は切頭円錐に近い形状であ
る)により形成されるフィルタの「渦巻きチャンバ」において行なわれる。空気
がこの円錐に流入すると、大円錐底の領域内の流入路の形状によって空気が螺旋
状に渦巻く。流入路は、それらの軸線方向が2つの成分、すなわち軸方向成分と
接線方向成分の組み合わせとなるように形成されている。塵埃粒子が螺旋状の流
れに入り込むと、遠心力の作用によって本体壁に移動し、前記本体壁にぶつかっ
て、本体全体を内側から被覆する粘着性物質上にとどまる。
【0012】 本装置を鼻用フィルタとして使用する際の便宜のために、その本体は、長手方
向において曲がったた形状および/または楕円形の断面、言い換えれば、鼻腔の
形状に近い形状を有してもよい。
【0013】 フィルタを鼻腔に快適に収容するため、その本体を弾性物質から形成してもよ
い。医療用物品に広く使用されているシロキサンエラストマ(例えば、シロキサ
ンゴム)をそのような物質として選択することができる[Chemical Encyclopedia
- Moscow: Sovetskaya Encyclopedia Publishing-House, 1990, vol. 2, p.
510]。
【0014】 また、本体を多孔質の親水性物質(例えば、ポリウレタンフォーム)から形成
してもよい。鼻腔内に存在する余剰水分を吸収するため、このような物質はフィ
ルタを用いる際の便宜をさらに向上させる。
【0015】 鼻腔内にフィルタを確実に収容し、さらに、フィルタ本体と鼻腔の内表面の間
の間隙を確実に封止するために、本体の外表面は弾性または延性の物質から形成
される特別な封止カラーを有する。この物質もまた、多孔質かつ親水性として、
鼻腔内に発生する余剰水分を吸収させることもできる。弾性物質としてはシロキ
サンゴムを用いることができ、延性物質としてはシリコン−アクリルラテックス
を用いることができる[Chemical Encyclopedia - Moscow: Sovetskaya Encyclop
edia Publishing House, 1990, vol. 2, p.510]。
【0016】 更に、大円錐底はその外側が凸面形状を有していてもよく、流入路は、本体の
側面部を部分的に通過するように構成してもよい。このような構成によれば、空
気の取り入れ領域がより広くなり、フィルタ内に流入する空気流がよりスムーズ
になる(言い換えれば、速度ベクトルの急激な転換なしに)。結局のところ、こ
のような空気取り入れ構造によれば、呼吸に対する抵抗を10〜15%低減する
ことができる。
【0017】 本体の内表面の粘着性層によって捕捉されなかった粒子の数を減らすために、
流出開口の周囲に特別なカラーが形成され、このカラーは本体の内側に向けられ
ている。このカラーは、円錐の頂点(小底)および本体の内壁とともに、内側リ
ング状チャンバを形成する。本体壁に付着しなかった粒子は、このチャンバ内に
捕捉される。
【0018】 また、塵埃粒子の保持をより向上するため、内側リング状チャンバを上述の粘
着性物質で被覆することもできる。
【0019】 同じ目的で、空気流入路の表面ならびに円錐状本体の大底の外表面をも、前記
粘着性物質で被覆してもよい。
【0020】 本体の内表面と、リング状チャンバ表面と、空気流入路に塗布する粘着性物質
として、例えば、静電塗布剤を用いることができる[Electrets/Under the edito
rship of G. Sessler translated from English - Moscow. 1983]。 このような
塗布剤は、親水性結合や 疎水性結合を有するポリマー、塩、コポリマー(共重
合体)をベースとして製造することができる。グリセリンは、粘着性を特徴とし
、乾燥せず、塵埃を湿らせる点において良好に動作するため、粘着性物質組成物
のベースとして用いることができる。
【0021】 フィルタ本体は、永久静電荷を持つ物質、例えばエレクトレットelectret [El
ecrets/Under the editor ship of G. Sessler Translated from English Mosco
w, 1983] から形成することができる。この場合、本体の静電荷は塵埃粒子の極
性化を促進させ、粒子をフィルタ本体に吸着しやすくする。
【0022】 本体の内表面上(フィルタ長の途中のどこか)には、重みが少ないために大部
分が軸方向気流中にとどまる微細粒子を分離する目的で、1つまたは複数の突起
が設けられている。これらの突起は、本体の内表面上の空気流入路の軸方向に沿
った螺旋状ラインを横切った方向に向けられている。これらの突起は断面におい
て空気力学的翼の凸面形状を有している。この突起の幾何学的寸法は下記の関係
に基づいて選択される。
【0023】 0.1R<h<0.3R 0.25H<L<0.8H ここで、 hは径方向における突起高さ、 Rは本体の内部空間の最大径方向寸法、 Lは本体軸上への突起の突出量、 Hは本体の内部空間の長さを示す。
【0024】 突起の周囲を気流が流れると、突起の直上に低圧領域が生じる(たとえば、L.
G. Loytsyanskiy, Fluid and Gas Mechanics - Moscow, Nauka, 1970, p211参
照)。この領域によって、気流は微細粒子とともに軸から本体壁に移動し、ここ
で、微細粒子は粘着層に捕捉される。
【0025】 また、上記突起は、さらなる乱流を発生させることなくフィルタの流出開口の
領域における気流の円運動を遅延させる。渦流の遅延によって、フィルタの空気
力学的抵抗の減少(ひいては呼吸に対する抵抗の減少)を達成できる。
【0026】 突起パラメータの上記幾何学的関係は実験的に得られた。径方向における突起
高さ(h)が0.3Rより大きいと、気流の乱流はフィルタの全空間において急
激に増加し、吸入空気の浄化に逆に悪影響をおよぼす。hが0.1Rより小さい
と、上述した、フィルタの空気力学的抵抗の減少効果は見られない。L>0.8
Hの場合(すなわち、突起が本体のほとんど全体に沿って延在している場合)、
突起は、ある領域を区切り、ここに空気が停滞し、塵埃が集積する。このことは
、この非常に塵の多い空気が排出されるまで継続し、この塵の多い空気は主気流
にとらえられ、フィルタ流出開口に運ばれる。また、L>0.8Hになると、突
起は、気流の正常な渦動を妨害しはじめる。Lの値が0.25H未満の場合、上
述した、フィルタの空気力学的抵抗の減少効果は見られない。
【0027】 製造法において、前記突起は本体の残留変形によって形成することができる。
【0028】 鼻フィルタとして使用するに際しての便宜上、本装置をフレキシブルブリッジ
によって結合された2つの本体から構成してもよい。この場合、フィルタのより
良好な装着と、鼻腔内における本体の相互方向づけが達成される。このブリッジ
は、鼻の外表面により良好に接触させ、より目立たないようにするために、接着
層を備えた透過性フィルムとして形成することができる。
【0029】 本発明の本質は添付図面に示されている。
【0030】
【発明の実施の形態】
本フィルタ(図1および図2)は、切頭円錐の本体1を有する。空気流入路3
(吸入空気の通路となる)は、本体1の大円錐底2内に形成されている(この大
円錐底は外側からの凸面形状である)。各流入路3は、接線方向成分と軸方向成
分との合成した方向に軸線方向を持ち、吸入空気を適正な方向に通過させる。本
体1の円錐4の頂点(小底)は流出開口5を有し、その周囲にはカラー6が形成
され、このカラーは本体1の内表面とともに内側リング状チャンバ7を形成して
いる。本体1の外表面上(大円錐底2に近接)には封止リング8が設けられ、本
体1の内表面上に突起9が形成されている。断面において、突起は空気力学的翼
の凸面部分の形状を有する。突起9の幾何学的サイズは上述の関係に基づいて選
択される。
【0031】 本体1と、流入路3と、内側リング状チャンバ7の内表面は、粘着層、特にポ
リイソブチレンで被覆されている。
【0032】 図3は、本願フィルタを鼻腔10に配置した状態を示す。封止リング8は、フ
ィルタのパッキンおよび固定手段の役割をはたす。
【0033】 図4は、フレキシブルブリッジ11で連結された鼻フィルタの2つの本体1を
示す。
【0034】 吸気の過程において、塵埃粒子を含んだ空気は、本体1の大円錐底2に形成さ
れた流入路3を通ってフィルタ内に吸引され、本体1の内部空間に入り込む。こ
のプロセスにおいて、吸入空気は渦を巻き、図示されたチャネル3の形状により
、本体1の内部で螺旋状の軌道上を移動する。空気がこのように移動する時に発
生する遠心力の作用のもとで、塵埃粒子は気流の周辺部に移動し、本体1の壁に
衝突し、その壁を覆う粘着層に捕捉される。塵埃粒子の粘着層上への堆積は、本
体1の全長にわたって行なわれる。本体1の粘着壁に捕捉されなかった塵埃粒子
は、やはり粘着層で被覆された内側リング状チャンバ7に入り込む。
【0035】 本体1の軸領域内における気流の乱流により、小さな塵埃の一部は気流によっ
て、開口5を介して鼻腔まで運ばれることがある。この現象は、本体1の内表面
に気流の方向を横切る向きに形成配置された一つ又は複数の突起9によって防止
される。気流が突起9に衝突すると、突起9の上方に低圧領域が発生し、この低
圧領域は、小さい塵埃とともに乱気流を周辺部に引き込む。これと並行して、突
起9は、さらなる乱流を発生させることなく、円錐4の頂点(小底)の領域にお
ける気流の回転運動を遅延させる。渦流の遅延効果により、フィルタの空気力学
的抵抗の約1.5倍の減少(ひいては呼吸に対する抵抗の減少)が達成できる。
【0036】 フィルタの試験を特別に設計した試験床で行った。小麦粉(粉末度10÷10
μm)と屋外の塵埃(粉末度3÷15μm)を花粉(粉末度15÷25μm)なら
びにカカオ粉末(粉末度5÷20μm)と混合したものを、塵埃をシミュレート
する目的で使用した。塵埃を容器に入れ、そこから、気流によってセパレータ内
に噴出させた。セパレータは空気・塵埃混合体を2つの等価な気流に分離した。
気流の等価度(すなわち、単位時間あたりの堆積の等価度)を流量計(Manoraz
Ltd., Israel製の流量計を試験過程に使用した)を用いて監視した。つぎに、気
流のうちの1つを第一のペーパーフィルタに導き、第二の気流を試験対象の鼻フ
ィルタを通して第二のペーパーフィルタに導いた。両気流の移動は、排気ファン
による吸引によって行った。
【0037】 塵埃捕捉効率(E)は2つの方法によって決定された。
【0038】 1)第一および第二のフィルタに付着した塵埃を計量する。この場合、塵埃捕
捉効率は、次式によって決定された E=100(1−W/W)(%) ここで、WとWはそれぞれ第一と第二のフィルタに付着した塵埃の重量で
ある。
【0039】 2)第一および第二のフィルタに付着した粒子の数を視覚的に計数する(これ
らの粒子は顕微鏡およびコンピュータに接続したデジタルカメラを用いて観察し
た)。 この場合、塵埃捕捉効率は次式によって決定された。
【0040】 E=100(I−N/N)(%) ここで、NとNはそれぞれ第一および第二のフィルタに付着した塵埃の数
である。
【0041】 上述の方法を両方用いて、試験対象の鼻フィルタによって大きさが10μm以
上の粒子を、88÷100%の効率で空気から除去できる(すなわち、この大き
さの粒子について空気を浄化できる)ことを立証した。測定の精度は1%であっ
た。
【0042】 鼻内のフィルタによる抵抗の増加を、鼻の実物大模型にフィルタを付けたもの
と、フィルタを付けないものとの圧力降下における差として測定した。この測定
の結果、2つの鼻孔に対して毎分15リットルの流量において、フィルタの抵抗
は水柱5mm(50Pa)を超えないことを発見した。これは保健衛生上の要請
および呼吸装置の基準に対応する。
【0043】 試験対象の鼻フィルタの型は下記の寸法を有する切頭円錐を有する。
【0044】 円錐の大底 9×10mmの寸法の楕円形 円錐の頂点(小底) 6×9mmの寸法の楕円形 高さ 13mm フィルタ本体は下記の寸法の2つの螺旋状突起を有していた。
【0045】 フィルタ軸(L)上の突起の突出長さ 4mm 突起幅 3mm 突起高さ(径方向)(h) 1mm 上記の幾何学的寸法を有して、フィルタは、空気清浄パラメータおよび気流に
対する抵抗を劣化させることなく4mgまでの塵埃を捕捉することができた。空
気中における平均塵埃含有量が1÷2mg/mの範囲にあるとき、ひとつのフ
ィルタを8時間以上効果的に使用することができる。同時に、例えば射出鋳造法
によって熱軟化プラスチックから製造されたフィルタはそれほど高価ではないた
め、フィルタ交換の頻度は、捕捉された塵埃についてのフィルタ容量よりも、衛
生上の理由と使用の便宜から主として決定される。
【0046】 このように、本フィルタは、人体呼吸気道を、空気中に含まれる、10÷50
μmの範囲内の大きさの塵埃から(例えば、花粉から)保護するための効果的か
つ効率的な装置である。
【0047】 本フィルタは使用が便利であり、しかも、美的要求を満たしている。このフィ
ルタは、使用する人間に不便さをもたらさない。なぜならば空気通路にフィルタ
用インサートがないからである。フィルタが柔らかい弾性又は延性の封止層を有
していることにより、または、フィルタ全体が弾性物質から形成できることによ
り、密閉封止され、鼻腔における刺激がないことが保証される。フィルタの大き
さと色が濃いことによって実質的に他人に気づかれることがない。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明のフィルタの外観を示す図である。
【図2】 本発明のフィルタの断面図である。
【図3】 鼻腔へのフィルタの設置例を示す図である。
【図4】 フレキシブルブリッジによって互いに連結された2つのフィルタを示す図であ
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE,TR),OA(BF ,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW, ML,MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,G M,KE,LS,MW,MZ,SD,SL,SZ,TZ ,UG,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ, MD,RU,TJ,TM),AE,AL,AM,AT, AU,AZ,BA,BB,BG,BR,BY,CA,C H,CN,CR,CU,CZ,DE,DK,DM,EE ,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,HR, HU,ID,IL,IN,IS,JP,KE,KG,K P,KR,KZ,LC,LK,LR,LS,LT,LU ,LV,MA,MD,MG,MK,MN,MW,MX, NO,NZ,PL,PT,RO,RU,SD,SE,S G,SI,SK,SL,TJ,TM,TR,TT,TZ ,UA,UG,US,UZ,VN,YU,ZA,ZW (72)発明者 ゲルシマン,ミカエル イスラエル国,42823 ゾラン,78 イラ ノト ストリート (72)発明者 リトヴィン,シモン アメリカ合衆国,マサチューセッツ 02465,ニュートン,31 ギルバート ス トリート Fターム(参考) 2E185 AA08 BA04 BA11 CA03 CB07 CB15 CB16

Claims (17)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 吸入空気の通路となる一つ以上の流入路と、一つの流出開口
    を備えた中空の本体を有する呼吸用フィルタにおいて、前記本体の内表面の形状
    は切頭円錐に近い形状であり、前記流入路は円錐の大底内に形成され、各流入路
    は軸方向成分と接線方向成分との合成された軸線方向を持ち、前記流出開口は前
    記円錐の頂点(小底)内に形成され、本体内表面は吸入空気に含まれる塵埃やア
    レルゲン粒子を保持できる粘着性物質で被覆された呼吸用フィルタ。
  2. 【請求項2】 前記本体は、鼻孔の形状に近い、長手方向において曲がった
    形状および/または楕円形の断面を有することを特徴とする請求項1に記載の呼
    吸用フィルタ。
  3. 【請求項3】 前記本体は弾性物質から形成されることを特徴とする請求項
    1に記載の呼吸用フィルタ。
  4. 【請求項4】 前記本体は多孔質の親水性物質から形成されることを特徴と
    する請求項3に記載の呼吸用フィルタ。
  5. 【請求項5】 前記本体の外表面は弾性または延性の物質から形成される封
    止リングを有することを特徴とする請求項1に記載の呼吸用フィルタ。
  6. 【請求項6】 前記封止リングは多孔質の親水性物質から形成されることを
    特徴とする請求項5に記載の呼吸用フィルタ。
  7. 【請求項7】 前記円錐の大底は、前記本体の外側において凸面形状を有す
    ることを特徴とする請求項1に記載の呼吸用フィルタ。
  8. 【請求項8】 前記流入路は、前記本体の側面部を部分的に通過するように
    構成されていることを特徴とする請求項1に記載の呼吸用フィルタ。
  9. 【請求項9】 前記粘着性物質として静電塗布剤を用いたことを特徴とする
    請求項1に記載の呼吸用フィルタ。
  10. 【請求項10】 前記フィルタ本体の内側に向けられた特別なカラーが、前
    記流出開口の周囲に形成され、前記カラーは円錐の頂点(小底)および前記本体
    の内壁とともに内側リング状チャンバを形成することを特徴とする請求項1に記
    載の呼吸用フィルタ。
  11. 【請求項11】 前記内側リング状チャンバは、前記粘着性物質で被覆され
    ていることを特徴とする請求項10に記載の呼吸用フィルタ。
  12. 【請求項12】 前記粘着性物質として静電塗布剤が用いられることを特徴
    とする請求項11に記載の呼吸用フィルタ。
  13. 【請求項13】 前記空気流入路の表面および/または前記円錐状本体の大
    底の外表面を、前記粘着性物質で被覆したことを特徴とする請求項1に記載の呼
    吸用フィルタ。
  14. 【請求項14】 前記粘着性物質として静電塗布剤が用いられることを特徴
    とする請求項13に記載の呼吸用フィルタ。
  15. 【請求項15】 前記フィルタは永久静電荷を持つ物質(例えばエレクトレ
    ット)から形成されることを特徴とする請求項1に記載の呼吸用フィルタ。
  16. 【請求項16】 前記フィルタ本体の内表面上(フィルタ長の途中のどこか
    )に、一つまたは複数の突起が設けられ、前記突起は前記本体の内表面上の空気
    流入路の軸方向に沿った螺旋状ラインを横切った方向に向けられ、前記突起は断
    面において空気力学的翼の凸面部の形状を有し、前記突起の幾何学的サイズは下
    記の関係に基づいて選択され、 0.1R<H<0.3R 0.25H<L<0.8H ここで、 Hは径方向における突起高さ、 Rは本体の内部空間の最大径方向寸法、 Lは本体軸上への突起の突出量 Hは本体の内部空間の長さ を示すことを特徴とする請求項1に記載の呼吸用フィルタ。
  17. 【請求項17】 前記突起はフィルタ本体の残留変形によって形成されるこ
    とを特徴とする請求項16に記載の呼吸用フィルタ。
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