JP2003527978A - 熱スイッチ性ポリマーを含む画像形成部材及びその使用 - Google Patents

熱スイッチ性ポリマーを含む画像形成部材及びその使用

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Abstract

(57)【要約】 ネガ型印刷板又はオンプレスシリンダー等の画像形成部材が、第4級アンモニウムカルボキシレート基を含む繰り返し単位を含む熱感受性親水性ポリマーを含む親水性の画像形成層を用いて調製することができる。好ましい態様では、第4級アンモニウムカルボキシレート基は少なくとも1つの置換されたアルキレン(C1−C3)−フェニル基を含む。画像形成部材は赤外領域でのレーザー光によって提供されうる熱への感受性を高めるために赤外線感受性物質を含むことができる。熱感受性ポリマーは熱に反応する「スイッチ性」であり、湿式処理なしにリソグラフ画像を提供することができるものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、主に、リソグラフ印刷版に関し、特に、画像形成後に湿式処理を必
要としないリソグラフ印刷版に関する。本発明はまた、そのような画像形成部材
に画像をデジタル的に形成する方法及びそれを用いた印刷方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
リソグラフ印刷技術は油と水との非混和性に基づいており、油性物質又はイン
クは画像領域に優先的に保持され、水又は湿し水は非画像領域に優先的に保持さ
れる。適切に製造されたネガ型印刷板は水で湿され、次にインクが塗布され、背
景又は非画像領域は水を保持してインクをはじく一方で画像領域はインクを受け
入れて水をはじく。ポジ型では逆のことが行われ、背景が画像化される。インク
は次に、衣服、紙、又は金属等の適当な基板の表面に転写されて画像が再生され
る。
【0003】 非常に一般的なリソグラフ印刷板は可視光又はUV光に感受性の画像形成層を
その上に有する金属又はポリマー基体を含む。ポジ型及びネガ型印刷版の両方と
もこの形態で製造することができる。露光、そしておそらくは露光後加熱が済む
と、湿式化学処理を用いて画像領域又は非画像領域のいずれかが除去される。
【0004】 熱感受性の印刷板はあまり一般的ではないが着実に成長しているマーケットを
代表している。現在のところ、これらの印刷板の多くはUV画像形成板と類似の
物質及び類似の画像形成方法を利用している。例えば、光酸生成剤の代わりに熱
酸生成剤が使用され、並びに、これまでと同じ予備加熱及び現像工程が採用され
ているようである。マスクの生成及びブランケットUV露光が関わるアナログ工
程に比較した場合のこれらのデジタル板の主な利点は熱的な画像形成が早く、安
価であるという点である。そのような板の例は米国特許第5372915号(Ha
ley et al)に記載されている。それは可溶性ポリマーと赤外線吸収化合物の混
合物を含む画像形成層を含有している。この板はレーザー及びデジタル情報を用
いて画像形成することができるが、アルカリ性現像剤溶液を用いて湿式処理する
必要がある。
【0005】 ところでIR吸収層をアブレーティング(ablating)することによってリソグ
ラフ印刷板を製造しうるかもしれないと認識されている。例えば、カナダ国特許
第1050805(Eames)はインク受容性基板、被覆シリコーンゴム層、及び
、自己酸化バインダー(ニトロセルロース等)中のレーザーエネルギー吸収性粒
子(炭素粒子等)から構成される中間層を含むドライプラノグラフィック印刷板
を開示している。そのような板はNd++YAGレーザーによる集束近IR照射に
露光される。吸収性層は赤外エネルギーを熱に変換し、当該吸収性層と被覆シリ
コーンゴムは部分的にゆるみ、気化し、又はアブレーティングされる。板はナフ
サ溶媒を塗布することによって現像され、露光領域から残骸が除去される。類似
の板はResearch Disclosure 19201 (1980)にも記載されており、シリコーンゴム
被覆層の除去を容易とするためにレーザー照射を吸収する真空蒸発金属層を有し
ている。この板はヘキサンを用いた湿式処理及び摩擦によって現像される。また
、Nechiporenko&Markova, PrePrint 15th International IARIGAI Conference,
June 1979, Lillehammer, Norway, Pira Abstract 02-79-02834にはシリコーン
層のアブレーション(ablation)のためのCO2レーザーが記載されている。典
型的には、それらの板は基板上に少なくとも2つの層を必要とし、1以上がアブ
レーション可能な物質から形成されている。アブレーション可能な印刷板を記載
する他の文献としては、米国特許第5385092号(Lewis et al)、米国特
許第5339737号公報(Lewis et al)、米国特許第5353705号(Lew
is et al)、米国再発行特許第35512号(Nowak et al)及び米国特許第5
378580号(Leenders)が挙げられる。
【0006】 デジタル及びプロセスレス印刷に使用される上記の印刷板は従来の光感受性印
刷板よりも多くの利点を有しているが、その使用に際して多くの欠点をも有して
いる。アブレーション工程は収集しなければならない気化金属及び残骸を生成す
る。アブレーションに必要なレーザー出力はかなり高く、そのような印刷板の成
分は高価で、被覆が困難で、結果的に得られる印刷品質は許容できないものであ
るかもしれない。そのような板は一般に基板上に少なくとも2つの被覆層を必要
とする。
【0007】 非プロセス、非アブレーション印刷板への一つのアプローチは「スイッチ(性)
ポリマー」の使用である。このポリマーは熱的に進む化学反応を受け、そこでは
、画像形成条件に応じて高極性部分が生成又は破壊される。これは、画像データ
の保持を親水性化により行い、並びに、連続ポリマー表面を疎水性領域とする結
果となる。湿式処理が不要であるのに加えて、そのような板はアブレーション型
の板が必要とする物質収集装置を何ら必要としない利点を有する。アブレーショ
ン型板とは異なり、スイッチポリマー板はその理想形態では1層のみからなり、
被覆装置を1回通すだけで製造することができる。
【0008】 米国特許第4034183号(Uhlig)には、親水性表面層を疎水性表面層に
変換するために高出力レーザーを使用することが記載されている。ポリアミック
酸(polyamic acids)をポリアミドに変換するための類似のプロセスが米国特許
第4081652号(Pacansky)に記載されている。出力要件並びに冷却そして
頻繁なメンテナンスのために高出力レーザーの使用は工業的には望ましくない。
【0009】 米国特許第4634659号(Esumi et al)は疎水性ポリマー被覆に画像照
射して露光領域をより親水性の性質とすることを記載している。この概念は印刷
板の表面特性を変換するという初期の研究成果の一つであったが、長時間のUV
露光(60分以下)を必要とする欠点があり、印刷板の用途はポジ型のみである
【0010】 米国特許第4405705号(Etoh et al)及び米国特許第4548893号
(Lee et al)は非熱工程で使用される光感受性物質用のアミン含有ポリマーを
記載している。画像形成された物質は画像形成後にやはり湿式処理を必要とする
【0011】 ポリアミック酸、及び、ペンダント型第4級アンモニウム基を有するビニルポ
リマーを使用した熱的プロセスが米国特許第4693958号(Schwartz et al
)に記載されているが、画像形成後の湿式処理が必要である。しかも、この発明
におけるポリアミック酸スイッチポリマーは低い識別度しか示さず、第4級アン
モニウムをベースとした例は前景及び背景の両方において流失問題に悩まされて
いる。
【0012】 米国特許第5512418号(Ma)はカチオン性第4級アンモニウム基を有す
る熱感受性のポリマーの使用を記載している。しかし、そこに記載されている多
くの物質は、画像形成後に湿式処理が必要である。
【0013】 WO92/09934(Vogel et al)は光酸生成剤と酸に不安定なテトラヒ
ドロピラニル又は活性化エステル基を有するポリマーを含む光感受性組成物を記
載している。しかし、これらの組成物の画像形成は画像領域を疎水性から親水性
の性質に変換し、画像領域はスカミング(scumming)によって損なわれやすい。
【0014】 更に、欧州特許出願公開第652483号(Ellis et al)には、IRレーザ
ーを用いて画像形成可能であり、湿式処理不要なリソグラフ印刷板が記載されて
いる。この板は熱への曝露による画像形成の際により親水性になる画像形成層を
含んでいる。この被覆は熱又は酸の存在下での反応によって、より極性の親水性
基を形成することのできるペンダント基(t-アルキルカルボキシレート等)を有
するポリマーを含んでいる。そのような組成物に画像形成すると、画像領域は疎
水性から相対的により親水性の性質へ変換するので一般により広い領域である板
の背景を画像形成する必要がある。これは、印刷板の端部に画像形成することが
望ましい場合に問題となる。WO92/09934に記載の板と同様に、Ellis
らによるこの板もスカミングによって損なわれやすい。
【0015】 多くのスイッチポリマーをベースとする印刷板が知られているが、商業的に実
践可能な製品にこの技術を利用するには幾つかの技術的な障害が残っている。ス
イッチポリマーをベースとする印刷板のデザインにおいて経験される共通の3つ
の問題は、板の物理的摩滅、関連する背景のスカミングの問題、並びに、ブラン
ケットのトーニング(toning)である。
【0016】 「物理的摩滅」とは、印刷工程中の印刷板の機械的な浸食を指す。物理的摩滅
に対する充分な耐性は、しばしば、印刷板が非常に長時間の印刷に有用かどうか
を決定する主要な要素となる。
【0017】 スカミングの問題(「トーニング」としても知られている)及びブランケット
のトーニングは、板のインク拒絶性領域が充分に極性でない場合に典型的に生じ
る。板の望ましくない領域でのインク保持は、結果的に、最終印刷物へのインク
の望ましくない転移を生じる。これは、最終印刷物の背景領域での望んでいない
灰色又は黒色となって現れる。スカミングはネガ型板(の非画像領域)及びポジ
型(の画像領域)の両方に起こりうる。関連するブランケットのトーニングの問
題とは、印刷プレスブランケットシリンダーの背景領域におけるインクの蓄積を
さす。過剰なブランケットのトーニングは、印刷を定期的に停止し、インクをブ
ランケットから手作業で拭き取る必要性を生じさせる。これは、印刷工程の生産
効率に悪影響を与える。
【0018】 従来開発された印刷板では、粗面化、陽極酸化されたアルミニウムが信頼性の
高い背景基板としてあるとされている。それは機械的にタフであり、非常に長時
間の印刷でも摩耗がほとんど生じないことを示している。この物質はスカミング
や過剰なブランケットのトーニングなしに色々な印刷条件に耐えることもできる
。一般に、画像形成工程は、湿式現像後に粗面化、陽極酸化されたアルミニウム
表面が選択的に露出するように板の画像領域の溶解性の変化を与える。しかし、
スイッチポリマーをベースとする板は、板の画像形成層から何も除去されないよ
うにデザインされる。したがって、アルミニウム支持基板の好ましい背景特性は
利用することができない。驚くまでもないが、スカミング挙動は多くのスイッチ
ポリマーをベースとする板に観察され、特許文献にも報告されている。
【0019】 欧州特許公開第924102号では、画像形成層中にスイッチポリマーを含む
公知の印刷板のいくつかにスカミングが起こるかもしれないと報告されている。
【0020】
【発明が解決しようとする課題】
スイッチポリマーをベースとする印刷板では、適切な物理的強靱性及びトーニ
ングに対する耐性の両者を有する合成ポリマー表面の生成に主要な労力が注がれ
ている。一般に、インクをよくはじく表面は非常に高い親水性となる傾向がある
ので、水性の湿し水に曝露されたときに、当該表面は溶解するか又は支持基体へ
の接着性を失うかもしれない。或いは、当該表面は膨張して摩滅しやすくなるか
もしれない。更に、トーニングに最も耐性を有する合成ポリマー表面の多くは固
有に長時間の印刷板の使用に不向きな物理特性を有することが予期される。スイ
ッチポリマー板のスカミング挙動を画像形成層の親水性を増大させることによっ
て改善するアプローチが板の物理的耐性を低下させる結果となることはよくある
ことである。同様に、板の物理的強靱性を改善する努力がスカミング傾向を増大
させる結果となりうる。
【0021】
【課題を解決するための手段】
上記の問題は、画像形成部材に組み入れられた場合に、物理的強靱性とスカミ
ング及びブランケットのトーニングへの耐性との良好なバランスを提供する旧来
の種類の熱感受性のスイッチ性ポリマーを使用することによって克服される。ス
イッチ性ポリマーは幾つかのカルボン酸含有ポリマー(又は無水物等の等価な基
を含むポリマー)を水酸化第4級アンモニウムと単に反応させることによって得
ることができる。好ましい態様では、水酸化第4級アンモニウムは置換されたア
ルキレン(C1−C3)−フェニル基を含む。光熱変換物質及び好ましくは架橋剤
と共に配合された場合、熱感受性ポリマーは、スカミング及びブランケットのト
ーニングに優れた耐性を示す、機械的に耐久性のある、赤外線感受性の画像形成
部材を提供する。
【0022】 本発明の一態様は、第4級アンモニウムカルボキシレート基を含む繰り返し単
位を含む親水性、熱感受性のポリマーを含む親水性の画像形成層をその上に有す
る基体を含む画像形成部材である。好ましくは、第4級アンモニウムカルボキシ
レート基は少なくとも1つの置換された−アルキレン(C1−C3)−フェニル基
を含む。
【0023】 また、本発明は、 (A)上記の画像形成部材を準備する工程; (B)前記画像形成部材をエネルギーに曝露することにより画像露光して前記画
像形成部材の画像形成層に露光及び非露光領域を提供し、前記露光領域が前記画
像露光により提供された熱によって前記非露光領域よりも親油性となる工程 を含む画像形成方法をも提供する。
【0024】 更に、この画像形成方法は、工程(A)及び(B)の後に更に (C)水又は湿し水の存在下、前記画像露光された画像形成部材をリソグラフ印
刷インキに接触させ、該インクを受容物質に画像として転写する工程 を行うことによって印刷方法へ拡張することができる。
【0025】 本発明の好ましい態様では、アンモニウムイオンは、4つの炭素−窒素結合を
完全なものとするように以下の置換基を1以上含む:置換又は非置換のベンジル
基、置換又は非置換のフェニル基、5又は6員環及びインドリン又はイソインド
リン環。
【0026】 特に好ましい態様では、熱感受性ポリマーに使用されるアンモニウムカチオン
は1以上の置換−アルキレン(C1−C3)−フェニル基(好ましくはベンジル基
)を含み、結果的に、そのような基を有さない多くの熱感受性ポリマーよりも画
像形成速度及び巻き上げが改善される。1以上の注目すべきアルキレンフェニル
基はアルキレン及びフェニル部分のいずれか又は両方に1以上の置換基を含む。
以下に詳細に説明されるが、置換は幅広いパターン及び化学成分を任意にとるこ
とができる。
【0027】 本発明の他の態様では、特定のアンモニウムイオンが悪臭を有する放出物の問
題を軽減する。多くの汎用の第4級アンモニウムカルボキシレートポリマーが熱
的画像形成を受ける場合、小分子のアミン類(ベンジルトリメチルアンモニウム
カチオンが使用される場合はトリメチルアミン)が反応副成生物として放出され
る。これらの多くのアミンは悪臭を放ち、おそらくは毒性を有する。この問題は
2つのアプローチを用いることで緩和された。最初のアプローチは窒素原子が交
差する環の第4級の交点に位置するスピロ−第4級アンモニウムカチオンを利用
することである。第2のアプローチは3又は4のベンジル基或いは3又は4のヒ
ドロキシエチル基を含む特定のカチオンを使用することである。
【0028】 本発明の画像形成部材(例えば印刷板)は他の「スイッチ(性)ポリマー」プ
ロセスレス印刷板の機械的耐久性を改善した。本発明の画像形成部材はブランケ
ットのトーニング及びスカミングを実質的に低減する効果を奏する。幾つかの態
様では、悪臭を放つガスの放出が低減される。更に、幾つかの態様では、あまり
高価でない材料を用いて容易にポリマーを製造することができる。
【0029】
【発明の実施の形態】
本発明の画像形成部材は基体と、熱感受性である1以上の層をその上に含む。
基体は自己支持性のあらゆる物質であってよく、当該物質には、ポリマー性フィ
ルム、ガラス、セラミックス、金属又は堅い紙、或いは、これらの物質のどのよ
うな積層体をも含む。基体の厚みは変動してもよい。多くの用途では、その厚み
は、印刷による摩滅を耐えるほど充分であり、印刷フォーム周囲を巻回するのに
充分なほど薄いべきである。好ましい態様では、例えば、ポリエチレンテレフタ
レート又はポリエチレンナフタレートから製造されたポリエステル支持体であっ
て、約100〜約310μmの厚さを有するものが使用される。別の好ましい態
様では、約100〜約600μmの厚さを有するアルミニウム箔が使用される。
支持体は使用条件下でのサイズ変化に耐えるべきである。
【0030】 支持体は熱感受性ポリマー組成物をその上に有するシリンダー状表面であって
もよく、その場合は印刷プレスの必須部分を構成する。そのような画像形成され
たシリンダーの使用は例えば米国特許第5713287号(Gelbart)に記載さ
れている。
【0031】 支持体は、最終的な組立体の接着性を改善するために1以上の「副(subbing
)」層で被覆されてもよい。副層物質の例には、これに限定されるものではない
が、ゼラチン、及び他の天然及び合成の親水性コロイド、並びに、写真産業でそ
のような目的のために知られているビニルポリマー類(塩化ビニリデン共重合体
)、ビニルホスホン酸ポリマー、例えばアミノプロピルトリエトキシシラン又は
グリシドキシプロピルトリエトキシシラン等のアルコキシシラン等から製造され
たケイ素ベースのゾルゲル物質、チタニウムゾルゲル物質、エポキシ官能性ポリ
マー類及びセラミックスが含まれる。
【0032】 支持体の裏面は、画像形成部材の操作性及び「感触」を改善するために、帯電
防止剤及び/又はスリッピング層又はマット層で被覆されてもよい。
【0033】 しかし、画像形成部材は好ましくは画像形成に必要な熱感受性層を唯一つ有す
る。この親水性層は1以上の熱感受性ポリマー、そして任意ではあるが好ましく
は光熱変換物質(下記で記述)を含み、好ましくは画像形成部材の外側の印刷表
面を提供する。画像形成層に使用される特別なポリマーのために、当該層の露光
(画像形成された)領域はより親油性の性質とされる。
【0034】 本発明で有用な熱感受性ポリマーはランダムな繰り返し単位を含み、そのうち
の少なくとも幾つかはカルボン酸の第4級アンモニウム塩を含む。このポリマー
は一般に少なくとも3000ダルトン、好ましくは少なくとも2000ダルトン
の分子量を有している。
【0035】 このポリマーはランダムに1以上のタイプのカルボキシレート含有繰り返し単
位(又は等価な無水物単位)を含み、当該単位は以下の式1で「A」として同定
されており、また、任意に、1以上の他の繰り返し単位(非カルボキシレート化
)は式1で「B」と表されている。
【0036】 カルボキシレート含有繰り返し単位は、「A」モノマーに由来するポリマー骨
格に直接結合しているか、又は、下記の式1で「X」と同定されているスペーサ
ー単位によって結合している。このスペーサー単位は、ポリマーの熱感受性に悪
影響を与えないあらゆる2価の脂肪族、脂環式又は芳香族基とすることができる
。例えば、「X」は1から16の炭素原子を有する置換又は非置換のアルキレン
基(メチレン、エチレン、イソプロピレン、n-プロピレン及びn-ブチレン等)、
アリーレン環に6から10の炭素原子を有する置換又は非置換のアリーレン基(
m-又はp-フェニレン及びナフチレン等)、アルキレン基及びアリーレン基の置換
又は非置換の組み合わせ(アリーレンアルキレン、アリーレンアルキレンアリー
レン、及び、アルキレンアリーレンアルキレン基等)、及び、置換又は非置換の
N−含有複素環基とすることができる。これらで定義された基のいずれも、1以
上のアミノ、カルボンアミド、オキシ、チオ、アミド、オキシカルボニル、アミ
ノカルボニル、アルコキシカルボニル、アルカノイルオキシ、アルカノイルアミ
ノ又はアルカミノカルボニル基と共に鎖に結合することができる。特に、有用な
「X」スペーサーは、例えばエステル及びアミド基が直接「A」に結合している
場合に、(上記の)アルキレン基又はアリーレン基に結合するエステル又はアミ
ドを含む。 式1:
【化3】
【0037】 上記式1で「B」として表現される繰り返し単位を提供する他のモノマー(非
カルボキシレートモノマー)には、画像形成層の表面の望ましい物理又は印刷特
性或いは架橋官能性を提供しうるあらゆる有用な親水性又は親油性のエチレン性
不飽和重合性コモノマーが含まれる。1以上の「B」モノマーがこれらの繰り返
し単位を提供するために使用されることができ、それには、これに限定されるも
のではないが、アクリレート類、メタクリレート類、スチレン及びその誘導体、
アクリルアミド類、メタクリルアミド類、オレフィン類、ハロゲン化ビニル類、
及びカルボキシ基(第4級化されていない)を含むあらゆるモノマー(又はモノ
マー前駆体)が含まれる。
【0038】 第4級アンモニウムカルボキシレート含有ポリマーは各種のポリマー及びコポ
リマー群から選択乃至誘導することができ、それには、これに限定されるもので
はないが、ポリアミック酸、ポリエステル類、ポリアミド類、ポリウレタン類、
シリコーン類、蛋白質(修飾ゼラチン等)、ポリペプチド、並びに、アクリレー
ト類、メタクリレート類、アクリルアミド類、メタクリルアミド類、ビニルエー
テル類、ビニルエステル類、アルキルビニルエーテル類、マレイン酸/無水マレ
イン酸、イタコン酸/無水イタコン酸、スチレニクス、アクリロニトリル、及び
ブタジエン、イソプレン、プロピレン及びエチレン等のオレフィン類といったエ
チレン性不飽和重合性モノマーをベースとするポリマー及びコポリマーが含まれ
る。親カルボン酸含有ポリマー(すなわち、反応して第4級アンモニウムカルボ
キシレート基を形成するポリマー)は1以上のタイプのカルボン酸含有モノマー
を含んでも良い。マレイン酸/マレイン酸無水物、及び、イタコン酸/イタコン
酸無水物などのある種のモノマーは1以上のカルボン酸単位を含んでも良い。好
ましくは、親カルボン酸含有ポリマーはアクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸
又はその無水物、またはイタコン酸又はその無水物、或いは、その加水分解生成
物の共役塩基を含む付加ポリマー又はコポリマーである。
【0039】 式1では、nは約25から100mol/%(好ましくは約50から100mol/%)
を表し、mは0から約75mol/%(好ましくは0から約50mol/%)を表す。
【0040】 式1は2つのエチレン性不飽和重合性モノマーのみに由来するポリマーを示し
ているように解釈しうるかもしれないが、それは、2つのモノマーより多くのモ
ノマーに由来するターポリマー及び他のポリマーをも含むことを意図する。
【0041】 第4級アンモニウムカルボキシレート基は本発明で有用な熱感受性ポリマーに
存在しなければならず、その量は最低でも1300g、好ましくは1000g、
のポリマーに対して第4級アンモニウムカルボキシレート基が1モルであり、最
大で、45gのポリマー、好ましくは132g、のポリマーに対して第4級アン
モニウムカルボキシレート基が1モルとなる量で存在する。好ましくは、この比
(ポリマーのグラムに対する第4級アンモニウムカルボキシレート基のモル)は
約1:600〜約1:132であり、好ましくは、この比は約1:500〜約1
:132であるか、又は、約1:500〜1:45であり、より好ましくは、約
1:300〜1:45である。このパラメーターは与えられたポリマーの分子式
の知識から容易に決定される。
【0042】 カルボキシレート官能性の第4級アンモニウムカウンターイオンは、窒素原子
がトータルで4つの下記のアルキル又はアリール置換基と共有的に結合している
あらゆるアンモニウムイオンとすることができる。好ましい態様では、4つの置
換基の少なくとも1つが置換−アルキレン(C1−C3)−フェニル基である。
【0043】 より具体的には、上記の式1では、R1、R2、R3及びR4は、独立して、置換
又は非置換の、炭素数1から12のアルキル基(例えば、メチル、エチル、n-プ
ロピル、イソプロピル、t-ブチル、ヘキシル、ヒドロキシエチル、2−プロパノ
ニル、エトキシカルボニルメチル、ベンジル、置換ベンジル(4−メトキシベン
ジル、o-ブロモベンジル及びp-トリフルオロメチルベンジル等)及びシアノアル
キル等)、或いは、置換又は非置換の、炭素環の炭素数が6から14のアリール
基(例えば、フェニル、ナフチル、キシリル、p-メトキシフェニル、p-メチルフ
ェニル、m-メトキシフェニル、p-クロロフェニル、p-メチルチオフェニル、p-N
,N−ジメチルアミノフェニル、メトキシカルボニルフェニル、及び、シアノフ
ェニル等)である。若しくは、R1、R2、R3及びR4のいずれか2、3又は4つ
は第4級窒素原子と共に組み合わされて環(4つの置換基に代えて1又は2の環
)を形成してもよく、当該環は5から14の炭素原子、酸素、硫黄及び窒素原子
を環中に有する。そのような環には、これらに限定されるものではないが、モル
ホリン、ピペリジン、ピロリジン、カルバゾール、インドリン及びイソインドリ
ン環が含まれる。窒素原子は縮合環の第3級位に位置してもよい。これらの様々
な基に有用な他の置換基は当業者には自明であり、ここに記載された置換基のあ
らゆる組み合わせも含まれる。
【0044】 好ましくは、R1、R2、R3及びR4の少なくとも1つは置換−アルキレン(C 1 −C3)−フェニル基である。残った置換基の2つ又は3つ全部のいずれかは組
み合わされて上記の環を形成してもよい。
【0045】 若しくは、互いに共有的に結合し、+1を越える電荷を有する、1以上の第4
級アンモニウム単位を含む多カチオン性種が本発明で使用されてもよい。
【0046】 好ましくは、第4級アンモニウムイオンの窒素は1以上のベンジル基又は1以
上のフェニル基に直接結合する。若しくは、窒素原子は1又は2の5員環、又は
1又は2のインドリン又はイソインドリン環の一部であり、400ダルトン未満
の分子量を有する。
【0047】 2つの交差環の交差点に窒素原子が位置するスピロアンモニウムカチオンの使
用は特に好ましい。そのようなアンモニウム対イオンを含むカルボキシレートポ
リマーに熱的に画像形成されると、小分子のアミンは放出されず、したがって、
画像形成中の悪臭の問題が低減される。同様に、ベンジル−トリス−ヒドロキシ
エチルアンモニウムイオンの使用は無臭で比較的温和なトリエタノールアミンが
放出される。本発明のこの態様も好ましい。
【0048】 好ましい態様では、R1、R2及びR3は独立して直鎖又は分岐の炭素数1から
3の非置換アルキル基であるか、又は、直鎖又は分岐の炭素数1から3のヒドロ
キシアルキル基であり置換基のみとして1から3のヒドロキシ基(一般に、炭素
原子毎に1つだけのヒドロキシ基)を含むものである。より好ましくは、これら
の基は独立してメチル、ヒドロキシメチル、エチル、2−ヒドロキシエチル、1
−ヒドロキシエチル又は1,2−ジヒドロキシエチルであり、最も好ましくは、
メチル又は2−ヒドロキシエチルのいずれかである。
【0049】 R4は基のアルキレン又はフェニル部分のいずれかに少なくとも1つの置換基
を有する置換アルキレンフェニル基である。より好ましくは、1以上の置換基は
フェニル基上にある。アルキレン部分は直鎖又は分岐であってよく、1から3の
炭素原子を有する(メチレン、エチレン、n-プロピレン又はイソプロピレン等)
。好ましくは、R4のアルキレン部分は1又は2の炭素原子を有し、より好まし
くは、それはメチレンである。アルキレン部分は炭素原子から除去されうる水素
原子と同じ数だけ置換基を有することができる。有用なアルキレン置換基はフェ
ニル置換基を定義するために下記に記載するものと同じであるが、アルキレン部
分の最も好ましい置換基はフルオロ又はアルコキシである。
【0050】 R4のフェニル部分はあらゆる有用な置換パターンで1から5の置換基を有す
ることができる。有用な置換基には、これに限定されるものではないが、ハロ基
(フルオロ、クロロ、ブロモ及びヨード等)、置換又は非置換の炭素数1から1
2のアルキル基(メチル、エチル、イソプロピル、t-ブチル、n-ペンチル及びn-
プロピル等)であってここに挙げられる置換基のいずれかで更に置換されてもよ
いもの(トリハロメチル基を含むハロアルキル基等)、置換又は非置換の炭素数
1から12のアルコキシ基(メトキシ、エトキシ、イソプロポキシ、n-ペントキ
シ及びn-プロポキシ基等)、シアノ、ニトロ、置換又は非置換の、芳香炭素環中
に炭素数6から14を有するアリール基(R1、R2及びR3用に定義されたもの
等)、置換又は非置換の炭素数2から12のアルキレンオキシカルボニル基(メ
チレンオキシカルボニル、エチレンオキシカルボニル、及びi-プロピレンオキシ
カルボニル等)、置換又は非置換の炭素数2から12のアルキルカルボニルオキ
シ基(メチレンカルボニルオキシ、エチレンカルボニルオキシ及びイソプロピレ
ンカルボニルオキシ等)、置換又は非置換の炭素数2から12のアルキルカルボ
ニル基(メチレンカルボニル、エチレンカルボニル及びイソプロピレンカルボニ
ル等)、アミド基、アミノカルボニル基、トリハロメチル基、ペルフルオロアル
キル基、ホルミル基、メルカプト、及び、置換又は非置換の環中に5から14の
原子を有する複素環であり1以上の窒素、硫黄、酸素又はセレン原子を残りの炭
素原子とともに含むもの(ピリジル、オキサゾリル、チフェニル、イミダゾリル
及びピペリジニル等)、が含まれる。
【0051】 好ましくは、R4は1から5の置換基(好ましくは1又は2の置換基)をフェ
ニル部分に有しており、当該置換基はハロ基、置換又は非置換メチル又はエチル
基、或いは置換又は非置換メトキシ又は2−エトキシ基のいずれかである。より
好ましくは、R4は1から3のメチル、フルオロ、クロロ、ブロモ又はメトキシ
基、或いは、これらの基のあらゆる組み合わせをアルキレン又はフェニル部分の
いずれかの上に含む。
【0052】 R1〜R3の全てが2−ヒドロキシエチル基である特別なアンモニウムイオンの
使用は熱感受性ポリマーの画像形成中の悪臭の発生を低減しうる。
【0053】 特に、これらの発明の有用な熱感受性ポリマーはポリマー11〜23及び24
として以下に記述されている。
【0054】 熱感受性ポリマーは当業者に自明の多くの方法を用いて容易に調製することが
できる。多くの第4級アンモニウム塩及びカルボン酸又は無水物含有ポリマーが
商業的に利用可能である。他のものは当業者に自明の調製方法を用いて容易に合
成することができる。置換されたベンジルトリアルキルアンモニウム塩は当業者
に自明の調製方法を用いて容易に合成することができる。1つの簡便な方法は、
置換されたベンジルアミンを所望のアルキルハライド、アルキルスルホネートエ
ステル又は適当な脱離基を有する他のアルキル含有化合物と反応させることに係
わる。他の有用な方法は、置換ベンジルハライドをトリアルキルアミンと反応さ
せることに係わる。
【0055】 カルボン酸又は無水物含有ポリマーは、これらに限定されるものではないが、
以下のものを含む様々な方法によって所望の第4級アンモニウムカルボキシレー
トに変換することができる: (1)カルボン酸又は酸無水物含有ポリマーと所望の第4級アンモニウムイオン
の水酸化物塩との反応; (2)所望の第4級アンモニウムイオンを含むイオン交換樹脂の使用; (3)カルボン酸含有ポリマーの溶液又はその塩への所望のアンモニウムイオン
の付加及びその後の分離; (4)カルボン酸含有ポリマーへの所望の第4級アンモニウムイオンの揮発性酸
塩(酢酸又は蟻酸の塩等)の付加及びその後の揮発成分の気化による乾燥; (5)電子化学イオン交換技術; (6)所望の第4級アンモニウムカルボキシレート単位を含むモノマーの重合; (7)望まない対イオンが不溶性のイオン性化合物を選択された溶媒で形成し沈
澱するように選択された、カルボン酸含有ポリマーの特定の塩と特定の第4級ア
ンモニウム塩の組み合わせ。
【0056】 好ましくは、最初の方法が採用される。
【0057】 ポリマーのカルボン酸(又は潜在的なカルボン酸)官能性の全てが所望の第4
級アンモニウム塩に変換されることが特に好ましいが、ポリマーが完全には変換
されていない画像形成性組成物でも満足のいく画像形成性を保持することができ
る。好ましくは、モノマーを含むカルボン酸(又は等価な無水物)の少なくとも
50%のモノマーが反応して所望の第4級アンモニウム基を形成する。
【0058】 本発明の好ましい態様では、熱感受性ポリマーは架橋される。架橋は多くの方
法で提供することができる。架橋のための多くのモノマーや架橋方法が当業者に
は知られている。架橋手法の代表的なものの幾つかは、これらに限定されるもの
ではないが、以下のものを含む: (1)ポリマー中のルイス塩基単位(カルボン酸、カルボキシレート、アミン及
びチオール単位)と、多官能性エポキシド含有架橋剤又は樹脂との反応; (2)ポリマー中のエポキシド単位と、多官能性アミン、カルボン酸、又は他の
多官能性ルイス塩基単位との反応; (3)アクリレート、メタクリレート、シンナメート又はビニル基等の二重結合
含有単位の放射線又はラジカル開始架橋; (4)多価金属塩とポリマー中での結紮(ligating)基との反応(例えば、カル
ボン酸含有ポリマーと亜鉛塩との反応); (5)クネーフェナーゲル縮合反応を介して反応する、(2−アセトアセトキシ
)エチルアクリレートとメタクリレート等の架橋性モノマーの使用; (6)アミン、チオール、又はカルボン酸基とジビニル化合物(ビス(ビニルス
ルホニル)メタン等)とのマイケル付加反応を介する反応; (7)カルボン酸単位と多価アジリジン又はオキサゾリン単位を含む架橋剤との
反応; (8)アクリル酸単位とメラミン樹脂との反応; (9)ポリマー中でのジイソシアネート架橋剤とアミン、チオール、又はアルコ
ールとの反応; (10)インターチェイン(interchain)ゾルゲル結合の形成が関連するメカニ
ズム(3−(トリメチルシリル)プロピルメタクリレートモノマーの使用等); (11)添加されたラジカル開始剤(ペルオキシド又はヒドロペルオキシド等)
の使用による酸化的架橋; (12)アルキド樹脂を採用すること等による自動酸化架橋; (13)硫黄加硫;及び (14)イオン化放射線が関連するプロセス。
【0059】 架橋可能基(又は架橋添加剤に付加点を提供する基)を有するエチレン性不飽
和重合性モノマーは上記の他のモノマーと共に共重合されることができる。その
ようなモノマーには、これらに限定されるものではないが、3−(トリメチルシ
リル)プロピルアクリレート又はメタクリレート、シンナモイルアクリレート又
はメタクリレート、N−メトキシメチルメタクリルアミド、N−アミノプロピル
メタクリルアミド塩化物、アクリル酸又はメタクリル酸及びヒドロキシエチルメ
タクリレートが含まれる。
【0060】 好ましくは、架橋はエポキシ含有樹脂の第4級アンモニウムカルボキシレート
ポリマーへの付加又はポリマー内でのビスビニルスルホニル化合物とアミン含有
単位(例えばN−アミノプロピルメタクリルアミド)との反応によって提供され
る。最も好ましくは、CR−5L(Esprit Chemicals社より市販のエポキシド樹
脂)がこの目的のために使用される。
【0061】 画像形成部材の画像形成層は1以上のそのようなホモポリマー又はコポリマー
を含むことができ、50重量%(当該層の総乾燥重量に基づく)までの画像形成
特性に悪影響を与えない追加のバインダー又は重合性物質を含んでもよく又は含
まなくともよい。
【0062】 画像形成層に使用される熱感受性ポリマーの量は一般に少なくとも0.1g/
2、好ましくは約0.1〜約10g/m2(乾燥重量)である。これは一般に約
0.1から約10μmの平均厚さを提供する。
【0063】 画像形成層は被覆性又は他の特性のために1以上の従来の界面活性剤を、形成
された画像を視覚化するために1以上の染料又は着色剤を、また、濃度が画像形
成又は印刷特性に関して不活性であるほど低い限りにおいて、リソグラフ印刷で
広く使用されている他のあらゆる添加剤を含むことができる。
【0064】 好ましくは、熱感受性画像形成層は適切なエネルギー源(IRレーザー等)か
らの適当な照射を吸収するために1以上の光熱変換物質をも含み、当該照射は熱
に変換される。好ましくは、吸収される放射は電磁スペクトルの赤外及び近赤外
領域にある。そのような物質は、染料、顔料、エバポレートされた顔料、半導体
物質、合金、金属、金属酸化物、金属硫化物又はその組み合わせ、或いは、その
屈折率及び厚みによって照射を吸収する物質のダイクロイック(dichroic)積層
体とすることができる。ホウ化物、炭化物、窒化物、炭化窒素化物、ブロンズ構
造の酸化物及びブロンズ属に関連する構造の酸化物(但しWO2.9成分を欠く)
も有用である。
【0065】 ある特に有用な顔料はいくつかの形態の炭素(例えば、カーボンブラック)で
ある。可溶化基で表面官能化されたカーボンブラックは当該分野で周知であり、
このタイプの物質は本発明の光熱変換物質に好ましい。親水性の非イオン性ポリ
マーでグラフト化されたカーボンブラック(FX−GE−003(日本触媒製)
等)或いはアニオン性基で表面官能化されたもの(CAB−O−JET(登録商
標)200又はCAB−O−JET(登録商標)300(カボット社製))が特
に好ましい。
【0066】 近赤外ダイオードレーザービーム用の有用な吸収染料が例えば米国特許第49
73572号(DeBoer)に記載されており、その記載は参照としてここに組み込
まれる。特に利点のある染料は「ブロードバンド」染料であり、スペクトルの幅
広いバンドを吸収する。顔料、染料又はその両者の混合物も有用である。とくに
有用な赤外線吸収染料は下記のものを含む。 IR染料1
【化4】 IR染料2 染料1と同じであるが、アニオンは塩化物イオンである。 IR染料3
【化5】 IR染料4
【化6】 IR染料5
【化7】 IR染料6
【化8】 IR染料7
【化9】 IR染料8
【化10】 IR染料9
【化11】
【0067】 赤外線感受性の有用なオキソノール化合物は上記の染料5と共継続中で本出願
人に譲渡されている「Thermal Switchable Composition and Imaging Member Co
ntaining Oxonol IR Dye and Methods of Imaging and Printing」のタイトルの
1999年11月22日出願の米国特許出願第09/444695号(DoMinh e
t al)に記載されている他のものを含む。
【0068】 光熱変換物質は、一般に、画像形成レーザーの操作波長で少なくとも0.3(
好ましくは少なくとも0.5、そしてより好ましくは少なくとも1.0)の光学
密度を提供するのに十分な量で存在する。この目的のために必要な特定の量は、
使用される特定の物質に依存して、当業者にはそもそも自明であろう。
【0069】 若しくは、光熱変換物質は熱感受性画像形成層に熱的に接触する別の層中に含
まれていても良い。この場合、画像形成中、光熱変換物質の作用は、熱感受性層
に当該物質が含まれていなくとも当該層に伝達される。
【0070】 熱感受性組成物は基体上に、スピンコーティング、ナイフコーティング、グラ
ビアコーティング、ディップコーティング又は押出ホッパーコーティング等のあ
らゆる適当な装置又は手法を用いて塗布することができる。当該組成物は米国特
許第5713287号公報に記載の適当な支持体(オンプレス印刷シリンダー等
)上にスプレーすることによっても塗布することができる。
【0071】 本発明の画像形成部材は、これらに限定されるものではないが、印刷板、印刷
シリンダー、印刷スリーブ及び印刷テープ(フレキシブル印刷ウェブを含む)を
含むあらゆる形態とすることができる。好ましくは、画像形成部材は印刷板であ
る。
【0072】 印刷板は、必要な熱感受性画像形成層が適当な支持体上に配置されて、あらゆ
る有用なサイズ及び形状(例えば正方形または長方形)とすることができる。印
刷シリンダー及びスリーブは支持体と円筒状の熱感受性層を有する回転式の印刷
部材として知られている。中空又は中実金属コアを印刷スリーブの基体として使
用することができる。
【0073】 使用中、本発明の画像形成部材は、典型的にはデジタル情報(機器)から画像
形成装置への、集束レーザービーム又は熱抵抗ヘッド等の熱を、インクが印刷イ
メージとして望まれる前景領域に生成し又は提供する適当なエネルギー源に曝露
される。印刷操作前には、追加の加熱、湿式処理、又は機械的又は溶媒クリーニ
ングは全く不要である。ダイオードレーザーシステムの信頼性と低いメンテナン
スのために、本発明の画像形成部材の露光に使用されるレーザーは好ましくはダ
イオードレーザーであるが、ガス又は固体状態レーザー等もまた使用することが
できる。レーザー画像形成用の出力、強度及び露光時間の組み合わせは当業者に
は自明であろう。近赤外領域で発光するレーザーの仕様及び適当な画像形成配置
及びデバイスは米国特許第5339737号(Lewis et al)に記載されており
、当該記載は参照としてここに組み込まれる。画像形成部材は典型的にはレーザ
ーの放射波長で最大の反応性を示すように増感されている。染料増感では、典型
的には、当該染料はそのλmaxがレーザー操作波長にかなり近いように選択され
る。
【0074】 画像形成装置は、プレートセッターのみとして機能するように、それ自体で操
作することができ、また、リソグラフ印刷プレスに直接組み込むことも可能であ
る。後者の場合、印刷は画像形成直後に開始しうるので、プレス準備時間をかな
り短縮することができる。画像形成装置は、平床記録装置、又は、画像形成部材
がドラムの内部又は外部のシリンダー状表面に取り付けられたドラム記録装置と
して配置することもできる。
【0075】 ドラム配置では、画像形成デバイス(レーザー等)と画像形成部材との間で必
要な相対動作がドラム(及びその上に取り付けられた画像形成部材)を軸に関し
て回転し、画像形成デバイスを回転軸に平行に移動させることによって達成され
、それにより、画像が軸方向に「成長」するように画像形成部材が回転して走査
される。若しくは、熱エネルギー源がドラム軸に平行に移動し、画像形成部材を
横断する毎に画像が周方向に「成長」するようにアンギュラ的(angularly)に
増大する。両者の場合において、レーザービームによる完全な走査後にオリジナ
ルの文書又は写真に対応する画像が画像形成部材の表面に適用される。
【0076】 平床配置では、レーザービームは画像形成部材のいずれかの軸を横切って照射
され、各照射パス後に他の軸に沿ってインデックス化される。明らかに、必要な
相対動作はレーザービームよりも寧ろ画像形成部材を動かすことで生成される。
【0077】 本発明の実行ではレーザー画像形成が好ましいが、画像様式で熱エネルギーを
提供する他のあらゆる手段によっても画像形成は行うことができる。例えば、米
国特許第5488025号(Martin et al)に記載されるようないわゆる「サー
マルプリンティング」として知られる熱抵抗ヘッド(熱印刷ヘッド)を用いても
画像形成は達成することができる。熱印刷ヘッドは例えば富士通熱ヘッドFTP
−040 MCS001及びTDK熱ヘッド F415 HH7−1089のよ
うに商業的に入手可能である。
【0078】 画像形成後には何らの湿式処理も必要ではなく、画像形成部材の印刷表面にリ
ソグラフインク及び湿し水を適用し、次にインクを適当な受容物質(衣服、紙、
金属、ガラス又はプラスチック等)に転写することで印刷を実行することができ
、その上に所望の印刷画像を提供することができる。もし所望であれば、中間の
「ブランケット」ローラーがインクを画像形成部材から受容物質に転写するため
に使用される。所望であれば、従来のクリーニング手段を用いて画像形成部材を
印刷の間に清掃することができる。
【0079】
【実施例】
以下の実施例は本発明の実施を例証するためのものであり、決して、それらに
限定されるものではない。
【0080】有用なスイッチ(性)ポリマーの調製
【化12】
【0081】
【化13】
【0082】
【化14】 下記で調製されたポリマーは下記の表1で示される、ポリマーのグラムに対す
る第4級アンモニウムカルボキシレート基のモル比を有するという特徴を有して
いた。
【0083】
【表1】
【0084】ポリマー1溶液の調製 ポリアクリル酸(ポリサイエンス社から入手可能。MW〜90000)の水性
溶液(25%(W/W)の60.00g)が60.0gの蒸留水及び84.63
gの41.5%(W/W)のベンジルトリメチルアンモニウムヒドロキシドのメ
タノール溶液(アルドリッチケミカル社)と組み合わされた。ゴム状の沈殿物が
最初に形成され、30分かけて徐々に溶解した。得られたポリマーは水/メタノ
ール混合物の32%(W/W)溶液として保管された。
【0085】ポリマー2溶液の調製 ポリメタクリル酸(ポリサイエンス社から入手可能。MW〜30000)のサ
ンプル(3.00g)が23.00gの蒸留水及び14.04gの41.5%(
W/W)のベンジルトリメチルアンモニウムヒドロキシドのメタノール溶液(ア
ルドリッチケミカル社)と組み合わされた。ゴム状の沈殿物が最初に形成され、
30分かけて徐々に溶解した。得られたポリマーは水/メタノール混合物の21
%(W/W)溶液として保管された。
【0086】ポリマー3溶液の調製 A]アクリル酸(1.00g)の脱窒素溶液と水(10ml)中の3−アミノプ
ロピルメタクリルアミド塩酸塩(0.13g)が、水(20ml)中で2,2’
−アゾビス(2−メチルプロピオンアミジン)二塩酸塩(0.056g)が高速
撹拌されている脱窒素溶液に、60℃で、ポンプを用いて徐々に1時間以上かけ
て添加された。反応溶液は60℃で更に1時間撹拌され、アセトニトリル中で沈
澱させられた。固体が真空濾過で収集され、60℃で真空オーブン中で1晩乾燥
され、白色粉末として共重合体を0.85g得た。
【0087】 B]ベンジルトリメチルアンモニウムヒドロキシド(アルドリッチケミカル社)
のメタノール溶液(40%(W/W)の4.7ml)が8.5mlの蒸留水中の
工程Aからの共重合体(0.85g)の溶液に添加された。ゴム状の沈殿物が最
初に形成され、30分かけて徐々に溶解した。溶液は水で希釈されて総体積23
mlとされた(9.2%の固体分)。
【0088】ポリマー4溶液の調製 A]Rengan et al (J. Chem. Soc. Chem. Commun., 10, 1992, 757)の方法で合
成された26.78gのベンジル トリス(ヒドロキシエチル)アンモニウム
ブロミドが500mlの丸底フラスコ中で250mlのメタノールと5mlの水
に溶解された。酸化銀(I)(20.56g)が添加され、混合物は室温で72
時間撹拌された。不溶物は濾別され、濾液は回転式エバポレーターで80mlの
濃度まで濃縮された。清澄な溶液が、メタノールを展開液とする300cm3のD
OWEX(登録商標)550A OH樹脂でパックされたフラッシュクロマトグラフィーカ
ラムを通過し、回転式エバポレーターで50ml以下に濃縮された。HCL滴定
により溶液中のヒドロキシドアニオンの濃度は 1.353.meq/gと決定され
た。
【0089】 B]ポリアクリル酸(ポリサイエンス社から入手可能。MW〜90000)の水
性溶液(25%(W/W)の12g)が13.30gのメタノール及び30.7
5gの工程Aからの溶液と組み合わされた。得られたポリマーは水/メタノール
混合物の25%(W/W)溶液として保管された。
【0090】ポリマー5溶液の調製 ポリアクリル酸(ポリサイエンス社から入手可能。MW〜90000)の水性
溶液(25%(W/W)の8.00g)が10.00gのメタノール及び12.
31gの2.254meq/gの(38.5%W/W)のフェニルトリメチルアンモ
ニウムヒドロキシド(TCIアメリカ社より入手可能)のメタノール溶液と組み
合わされた。ゴム状の沈殿物が最初に形成され、30分かけて徐々に溶解した。
得られたポリマーは水/メタノール混合物の21%(W/W)溶液として保管さ
れた。
【0091】ポリマー6溶液の調製 A]ピロリジン(48.93g。アルドリッチケミカル社)が滴下漏斗を用いて
ジエチルエーテル(408g)中のα,α’−ジブロモ−o−キシレン(45.
40g。アルドリッチ社)の溶液に30分間かけて添加された。白色の沈澱が直
ちに生成した。溶媒が沈澱した固体からデカンタされ、粗生成物がイソプロパノ
ールで再結晶され、ジエチルエーテルで3回洗浄され、真空オーブンで60℃で
1晩乾燥されると、非常に吸湿性の粉体が得られた。精製物は25.4%の固体
分のメタノール溶液として保管された。
【0092】 B]工程Aで生成した溶液が500mlの丸底フラスコ中で9:1のメタノール
:水(130ml)及び酸化銀(I)(16.59g)と組み合わされた。フラ
スコは僅かに温まり、酸化銀(I)が黒から鈍い灰色に変化した。反応溶液は1
時間室温で撹拌され、不溶物は濾別された。濾液は、メタノールを展開液とする
300cm3のDOWEX(登録商標)550A OH樹脂でパックされたフラッシュクロマ
トグラフィーカラムを通過した。収集されたフラクションは回転式エバポレータ
ーで36gに濃縮された。HCL滴定によりヒドロキシドアニオンの濃度は 2
.218meq/gと決定された。
【0093】 C]ポリアクリル酸(ポリサイエンス社から入手可能。MW〜90000)の水
性溶液(25%(W/W)の12.00g)が11.44gのメタノール及び1
8.77gの工程Bの溶液と組み合わされた。ゴム状の沈殿物が最初に形成され
、30分かけて徐々に溶解した。得られたポリマーは水/メタノール混合物の1
8%(W/W)溶液として保管された。
【0094】ポリマー7溶液の調製 A]無水アンモニア(アルドリッチ社)が無水エタノール(300ml)中のα
,α’−ジブロモ−o−キシレン(26.36g。アルドリッチケミカル社)の
懸濁液に、高速で撹拌しながら2.5時間かけて通気された。反応混合物は2時
間フリーザー中に載置し、次いで濾過された。収集された白色の沈澱はイソプロ
パノール1回、ジエチルエーテルで1回洗浄されると、7.95gの第4級アン
モニウムブロミド生成物が細かい白色結晶として得られた。
【0095】 B]工程Aで生成したサンプル(7.39g)が5.65gの酸化銀(I)及び
70mlの9:1のメタノール:水混合物を用いて、ポリマー6(工程B)で用
いられたものと類似の方法で、ブロミド(臭化物)からヒドロキシド(水酸化物
)に変換された。1.452meq/gのヒドロキシドアニオンの溶液(14.50
g)が得られた。
【0096】 C]ポリアクリル酸(ポリサイエンス社から入手可能。MW〜90000)の水
性溶液(25%(W/W)の5.02g)が14.14gのメタノール及び12
.00gの工程Bの溶液と組み合わされた。ゴム状の沈殿物が最初に形成され、
30分かけて徐々に溶解した。得られたポリマーは水/メタノール混合物の16
%(W/W)溶液として保管された。
【0097】ポリマー8溶液の調製 A]インドリン(14.06g。アルドリッチ社)、1,4−ブロモブタン(2
5.48g。アルドリッチ社)及び水酸化アンモニウム(28%水性溶液。アル
ドリッチ社。45.0g)が滴下漏斗及び濃縮器を取り付けた500mlの丸底
フラスコ中で組み合わされた。反応混合物は加熱環流され、23.0gの追加の
水酸化アンモニウム溶液が30分かけて滴下された。反応混合物は1晩加熱環流
され、回転エバポレーターを用いて液体が粗生成物から蒸発除去された。残った
茶色の固体は熱イソプロパノールに溶解され、残渣の臭化アンモニウムを除去す
るために濾過された。濾液はオレンジ色の油にまるまで濃縮され、200mlの
メタノールに溶解され、約100cm3のシリカゲル上に吸収され、約1000
cm3のシリカゲルで充填されたフラッシュクロマトグラフィーカラムの最上部
に載置された。カラムは、最初は1:1の酢酸エチル:ヘキサンで展開されて有
機溶解性不純物を除去し、次に、メタノールで展開し所望の生成物を溶離した。
収集されたメタノール溶液は黄色の油になるまで回転エバポレーターで濃縮され
、15.0gの純粋なスピロ−インドリニウム臭化物塩が得られた。
【0098】 B]工程Aからの純粋な生成物全部が150mlの9:1のメタノール:水混合
物に溶解された。ポリマー6(工程B)で用いられたものと類似の方法で、酸化
銀(I)(27.34g)を用いて、それは対応する水酸化物塩に変換された。
1.300meq/gのヒドロキシドアニオンの溶液(41.9g)が得られた。
【0099】 C]ポリアクリル酸(ポリサイエンス社から入手可能。MW〜90000)の水
性溶液(25%(W/W)の5g)が13.34gの工程Bの溶液と組み合わさ
れた。ゴム状の沈殿物が最初に形成され、30分かけて徐々に溶解した。得られ
たポリマーは水/メタノール混合物の23.28%(W/W)溶液として保管さ
れた。
【0100】ポリマー9溶液の調製 GANTREZ(登録商標)AN-139 ポリマー(ISPテクノロジーズ社。1.00g
)が蒸留水(10g)と5.36gのベンジルトリメチルアンモニウムヒドロキ
シド(アルドリッチケミカル社)の40%(W/W)水性溶液を含む溶液に添加
された。得られた混合物は、清澄で均一な17.80%(W/W)の溶液が形成
されるまで、12時間激しく撹拌された。
【0101】ポリマー10溶液の調製 ポリアクリル酸(ポリサイエンス社から入手可能。MW〜90000)の水性
溶液(25%(W/W)の60.00g)が60gの蒸留水及び84.63gの
41.5%(W/W)のベンジルトリメチルアンモニウムヒドロキシドのメタノ
ール溶液(アルドリッチケミカル社)と組み合わされた。ゴム状の沈殿物が最初
に形成され、30分かけて徐々に溶解した。得られたポリマー1は水/メタノー
ル混合物の32%(W/W)溶液として保管された。このポリマーは本発明の範
囲外(ベンジル基に置換基がない)なので、このポリマーはコントロール(比較
対象)の印刷板を製造するために使用された。
【0102】ポリマー11−23溶液の調製 ポリマー11〜23は基本的に3つのステップを用いて全て合成された。これ
らは全て本発明の範囲内である。最初のステップは、置換されたベンジルハライ
ドを1.5〜3.0当量のトリメチルアミンとエーテル中で反応させることに関
し、置換ベンジルトリメチルアンモニウムハライド塩を生成した。この塩はプロ
トンNMR及びエレクトロスプレーMSで特徴づけられ、純度は逆相HPLCで
更にチェックされた。
【0103】 第2のステップは、メタノール−水中の1.0当量のAg2Oを用いて上記ハ
ライド塩を対応する水酸化物に変換し、その後、HCl滴定で0.5から5.0
mEq/gと決定されるヒドロキシド含量を有する溶液を提供するために揮発性成分
を除去することに関連していた。この水酸化物塩はエレクトロスプレーMSで特
徴づけられ、純度は逆相HPLCで更にチェックされた。
【0104】 第3のステップは、ポリアクリル酸(MW=90000)を様々な置換ベンジ
ルトリメチルアンモニウム水酸化物で中和し、MeOH/水(2:1〜1:2の
重量比)中のポリマー溶液(通常、20%W/W)を生成することに関連してい
た。代表的な手順が下記にポリマー11を製造するために記載される。
【0105】ポリマー11溶液の調製(3ステップ) A]500mlの丸底フラスコ内で221gのジエチルエーテル中に3−メチル
ベンジルブロミド(24.64g。1.33×10-1mol。アルドリッチ社)が
溶解された。33%(W/W)のトリメチルアミンのメタノール溶液(35.8
0g。2.00×10-1mol。アクロス社)が1回で全て添加されると、直ちに
白色の沈澱が生成した。反応混合物は室温で1晩撹拌され、次に濾過され、ジエ
チルエーテルで3回洗浄された。得られた白色粉末は真空オーブン中で1晩乾燥
され、29.38g(収率90%)の3−メチルベンジル トリメチルアンモニ
ウムブロミドが得られた。
【0106】 B]工程Aのブロミド塩(臭化物塩)(10g)が250mlの丸底フラスコ中
で100mlの9:1のメタノール/水に溶解された。酸化銀(I)(9.5g
。4.10×10-1mol。アルドリッチ社)が1回で全て添加され、酸化銀が暗
黒色から鈍い灰色に変化する点まで2時間撹拌された。次に、最初に標準的な濾
紙を用い手、次に、0.5μmのMillipore FC膜フィルターを用いて固体が濾別
された。濾液は回転エバポレーターで40ml以下の容積まで濃縮された。溶液
中のヒドロキシアニオンの濃度はHCl滴定によって1.237meq/gと決定さ
れた。
【0107】 C]ポリアクリル酸(ポリサイエンス社から入手可能。MW〜90000)の水
性溶液(25%(W/W)の6.04g)が1.79gのメタノール及び17.
17gの工程Bからの溶液と組み合わされた。ゴム状の沈殿物が最初に形成され
、30分かけて徐々に溶解した。得られたポリマーは水−メタノールの20%(
W/W)溶液として保管された。
【0108】 ポリマー12〜23は類似の方法で合成された。代表的な方法から変更された
点が下記の表2に記載されている。
【0109】ポリマー24溶液の調製(3ステップ) A]Rengan et al (J. Chem. Soc. Chem. Commun., 10, 1992, 757)の方法を用
いて、トリエタノールアミン及びベンジルブロミドから、ベンジル トリス(ヒ
ドロキシエチル)アンモニウム ブロミドが合成された。 B]500mlの丸底フラスコ中で250mlのメタノールと5mlの水にベン
ジル トリス(ヒドロキシエチル)アンモニウム ブロミド(26.78g。8
.36×10-2mol)が溶解された。酸化銀(I)(20.56g。8.87×
10-2mol)が添加され、混合物は室温で72時間撹拌された。不溶物は濾別さ
れ、濾液は回転式エバポレーターで80mlの濃度まで濃縮された。清澄な溶液
が、メタノールを展開液とする300cm3のDOWEX(登録商標)550A OH樹脂で
パックされたフラッシュクロマトグラフィーカラムを通過し、回転式エバポレー
ターで50ml以下に濃縮された。HCL滴定により溶液中のヒドロキシドアニ
オンの濃度は 1.353.meq/gと決定された。
【0110】 C]ポリアクリル酸(ポリサイエンス社から入手可能。MW〜90000)の水
性溶液(25%(W/W)の12g)が13.30gのメタノール及び30.7
5gの工程Aからの溶液と組み合わされた。得られたポリマーは水/メタノール
混合物の25%(W/W)溶液として保管された。
【0111】ポリマー25溶液の調製(3ステップ) A]環流濃縮器及び窒素導入管を備えた200mlの丸底フラスコ中で2−メチ
ルベンジルブロミド(10.00g。5.40×10-2mol。アルドリッチ社)
、トリエタノールアミン(10.48g。7.02×10-2mol。アルドリッチ
社)及びテトラヒドロフラン(54ml)が組み合わされた。反応混合物は、大量
の白色固体が形成されるまで環流下で14時間撹拌された。真空吸引で固体が収
集され、エタノールで再結晶化され、真空オーブン中で60℃で1晩乾燥されて
、1067g(収率59%)の微細な白色粉末が得られた。
【0112】 B]10.00g(2.99×10-2mol)の工程Aからの生成物がポリマー2
(工程B)で記載された方法を用いて対応するヒドロキシドに変換された。ヒド
ロキシド濃度が0.906mEq/gの溶液が30ml得られた。
【0113】 C]ポリアクリル酸(ポリサイエンス社から入手可能。MW〜90000)の水
性溶液(25%(W/W)の3.38g)が1.60gのメタノール及び15.
02gの工程Aからの溶液と組み合わされた。得られたポリマーは水/メタノー
ル混合物の20%(W/W)溶液として保管された。
【0114】
【表2】
【0115】 実施例1:ポリマー1を用いて調製された印刷板 ポリマー1溶液(3.74g)、CR−5L(0.12g。Esprit Chemicals
社から販売されているエポキシ樹脂)、FLUORAD FC−135 カチオ
ン性界面活性剤(イソプロパノールの50%溶液を0.024g。3M社)、F
X−GE−003(1.80g。日本触媒(株)が製造しているポリマーグラフ
ト化カーボンブラックの10%分散液)、メタノール(9.66g)及び水(0
.66g)を含む被覆配合物が調製された。これらの成分はガラス瓶中で約1時
間激しく撹拌され、機械的に粗面化され陽極酸化されたアルミニウム支持体上に
被覆され、2.36ml/ft2(25.5ml/m2)の濡れた被覆を与えた。それは、
100mg/ft2(1.08g/m2)のポリマー、15mg/ft2(162mg/m2)のカー
ボンブラック、10mg/ft2(108mg/m2)のCR−5Lの乾燥した被覆を与え
るのに十分であった。得られた印刷プレスは、機械的に耐久性のある、黒い画像
形成層を得るために100℃のオーブン中で20分加熱された。
【0116】 印刷板は、次に、それぞれが23μmのスポット径に集束された830nmの
波長で操作される複数のレーザーダイオードの列を有するプレートセッター(市
販のCREO TRENDSETTER(商標)に類似しているがサイズが小さい)上で露光され
た。各チャンネルは記録表面上で356mWの入射パワーを最大で供給した。印
刷板は回転速度が変化するドラム上に取り付けられ、下記表3に挙げられる様々
な露光でセットされた画像の組を提供した。レーザービームはハーフトーンドッ
トイメージを生成するように調節された。
【0117】
【表3】
【0118】 画像形成された印刷板は市販のA.B.Dick9870 duplicator press上に取り付け
られ、Vanson Diamond Blackリソグラフ印刷インク及びPAR アルコール代替物(
Varn Products社)を含むUniversal Pink湿し水を用いて紙に印刷された。明ら
かに、印刷板は2つの高い方の露光レベルで良好な品質のベタのイメージを生成
した。
【0119】 実施例2:ポリマー2を用いて調製された印刷板 実施例1の場合と同様に、印刷板が調製され、画像形成され、印刷に使用され
た。画像形成層の被覆配合物はポリマー2溶液(5.68g)、CR−5L(0
.12g)、FLUORAD FC−135 カチオン性界面活性剤(0.02
4g)、FX−GE−003(1.80g)、メタノール(8.69g)及び水
(8.69g)を含んでいた。
【0120】 印刷では、2つの高い方の露光レベルで良好な品質のベタのイメージを印刷板
が生成した。背景はスカミングがなく、2000回以上印刷しても、ブランケッ
トのトーニングは観察されなかった。
【0121】 実施例3:ポリマー3を用いて調製された印刷板 ポリマー3溶液(11.04g)、CAB−O−JET(登録商標)(0.5
1g。Cabot社から販売されているアニオン性官能化カーボンブラックの20%
分散液)、ビス(ビニルスルホニル)メタン(1.8%の水溶液を1.26g)
、メタノール(5.39g)及び水(1.80g)を含む被覆配合物が調製され
た。これらの成分はバイアル中で組み合わされ、バイアルの高さの半分までジル
コニウムビーズが添加された。この混合物は1晩ロールミルにかけられ、ゼラチ
ンの副層を有する(gelatin-subbed)ポリエチレンテレフタレート支持体上に被
覆され、2.36ml/ft2(25.5ml/m2)の濡れた被覆を与えた。それは、1
00mg/ft2(1.08g/m2)のポリマー、及び、10mg/ft2(108mg/m2)の
カーボンブラックの乾燥した被覆を与えるのに十分であった。印刷板は、80℃
の対流オーブン中で4分加熱された。
【0122】 次に、実施例1の場合と同様に、印刷板は画像形成され、印刷に使用された。
印刷では、最高の露光レベルで良好な品質のベタのイメージを印刷板が生成した
。背景はスカミングがなく、1000回以上印刷しても、ブランケットのトーニ
ングは観察されなかった。
【0123】 実施例4:ポリマー4を用いて調製された印刷板 実施例1の場合と同様に、印刷板が調製され、画像形成され、印刷に使用され
た。画像形成層の被覆配合物はポリマー4溶液(4.76g)、CR−5L(0
.12g)、FLUORAD FC−135 カチオン性界面活性剤(0.02
4g)、FX−GE−003(1.80g)、メタノール(9.15g)及び水
(9.15g)を含んでいた。画像形成露光の組が下記の表4に示されている。
【0124】 印刷では、2つの高い方の露光レベルで良好な品質のベタのイメージを印刷板
が生成した。背景はスカミングがなく、2000回以上印刷しても、ブランケッ
トのトーニングは観察されなかった。
【0125】
【表4】
【0126】 実施例5:ポリマー5を用いて調製された印刷板 実施例1の場合と同様に、印刷板が調製されたが、ただし、印刷板は80℃で
10分間架橋された。画像形成層の被覆配合物はポリマー5溶液(5.83g)
、CR−5L(0.12g)、FLUORAD FC−135 カチオン性界面
活性剤(0.024g)、FX−GE−003(1.80g)、メタノール(8
.62g)及び水(8.62g)を含んでいた。
【0127】 得られた印刷板は実施例4と同様に画像形成され、実施例1と同様に印刷に使
用された。印刷板は全ての露光レベルで良好な品質のベタのイメージを生成した
。2000回以上印刷しても、摩滅は全く観察されなかった。印刷板の弾性とス
カミングへの耐性をテストするために、A.B.Dick9870 duplicator press上での
インクセッティングは3に維持され、湿し水のセッティングは20から序々に1
2(標準セッティング)まで減少させられた。背景は14のセッティングに至る
まで非常にクリーンな状態を維持した。湿し水のレベルが20に戻されると、印
刷板は急速にクリーンになり、良好な品質の印刷を提供し続けた。
【0128】 実施例6:ポリマー6を用いて調製された印刷板 実施例1の場合と同様に、印刷板が調製された。画像形成層の被覆配合物はポ
リマー6溶液(6.73g)、CR−5L(0.12g)、FLUORAD F
C−135 カチオン性界面活性剤(0.024g)、FX−GE−003(1
.80g)、メタノール(8.16g)及び水(8.16g)を含んでいた。
【0129】 印刷板は実施例4と同様に画像形成され、実施例1と同様に印刷に使用された
。印刷板は3つの高い方の露光レベルで良好な品質のベタのイメージを生成した
。2000回以上印刷しても、スカミング、ブランケットのトーニング、又は摩
滅は全く観察されなかった。
【0130】 別の印刷では、印刷板の弾性とスカミングへの耐性をテストするために、A.B.
Dick9870 duplicator press上でのインクセッティングは3に維持され、湿し水
のセッティングは20から序々に12(標準セッティング)まで減少させられた
。背景は14のセッティングに至るまで非常にクリーンな状態を維持した。湿し
水のレベルが20に戻されると、印刷板は急速にクリーンになり、良好な品質の
印刷を提供し続けた。
【0131】 実施例7:ポリマー7を用いて調製された印刷板 実施例1の場合と同様に、印刷板が調製されたが、ただし、印刷板は80℃で
20分間架橋された。画像形成層の被覆配合物はポリマー7溶液(7.30g)
、CR−5L(0.12g)、FLUORAD FC−135 カチオン性界面
活性剤(0.024g)、FX−GE−003(1.80g)、メタノール(7
.88g)及び水(7.88g)を含んでいた。
【0132】 得られた印刷板は実施例4と同様に画像形成され、実施例1と同様に印刷に使
用された。印刷板は全ての露光レベルで良好な品質のベタのイメージを生成した
。2000回以上印刷しても、摩滅は全く観察されなかった。印刷板の弾性とス
カミングへの耐性をテストするために、A.B.Dick9870 duplicator press上での
インクセッティングは3に維持され、一方、湿し水のセッティングは20から序
々に12(標準セッティング)まで減少させられた。背景は14のセッティング
に至るまで非常にクリーンな状態を維持した。湿し水のレベルが20に戻される
と、印刷板は急速にクリーンになり、良好な品質の印刷を提供し続けた。
【0133】 実施例8:ポリマー8を用いて調製された印刷板 実施例1の場合と同様に、印刷板が調製されたが、ただし、印刷板は80℃で
3.5分間架橋された。画像形成層の被覆配合物はポリマー8溶液(5.12g
)、CR−5L(0.12g)、FC−135(0.024g)、FX−GE−
003(1.80g)、メタノール(8.95g)及び水(8.95g)を含ん
でいた。
【0134】 得られた印刷板は実施例4と同様に画像形成され、実施例1と同様に印刷に使
用された。印刷板は全ての露光レベルで良好な品質のベタのイメージを生成した
。2000回以上印刷しても、摩滅は全く観察されなかった。印刷板の弾性とス
カミングへの耐性をテストするために、A.B.Dick9870 duplicator press上での
インクセッティングは3に維持され、一方、湿し水のセッティングは20から序
々に12(標準セッティング)まで減少させられた。背景は14のセッティング
に至るまで非常にクリーンな状態を維持した。湿し水のレベルが20に戻される
と、印刷板は急速にクリーンになり、良好な品質の印刷を提供し続けた。
【0135】 実施例9:ポリマー9を用いて調製された印刷板 実施例1の場合と同様に、印刷板が調製されたが、ただし、印刷板は80℃で
5分間架橋された。画像形成層の被覆配合物はポリマー9溶液(6.74g)、
CR−5L(0.12g)、FC−135(0.024g)、FX−GE−00
3(1.80g)、メタノール(8.16g)及び水(8.16g)を含んでい
た。
【0136】 得られた印刷板は実施例4と同様に画像形成され、実施例1と同様に印刷に使
用された。印刷板は全ての露光レベルで良好な品質のベタのイメージを生成した
。2000回以上印刷しても、摩滅は全く観察されなかった。
【0137】 実施例10:ポリマー10〜25を用いて調製された印刷板 ここに記載された、ポリマー10〜25を用いた、配合物、被覆及び画像形成
は、ポリマー1〜9について既に記載されたものと類似するものである。被覆配
合物は熱感受性スイッチ性ポリマー10〜25のそれぞれを用いて調製され、2
5gの被覆混合物が約6%の固形分を提供するように追加の成分も使用され、2
.36cm3/ft2(25.5cm3/m2)の割合で湿った被覆を行った場合に、下記の
表5に挙げられる目標の乾燥レイダウン(dry Laydowns)を生じた。希釈溶媒は
エーテル1:1メタノール(ポリマー10〜18)又はメタノール(ポリマー1
9〜23)であった。成分はガラス瓶中で組み合わされ、1時間マグネティック
スターラーで激しく撹拌されて被覆混合物が生成した。被覆混合物は、デジタル
制御されたシリンジドライブコーティングマシーンを用いて、機械的に粗面化さ
れ、陽極酸化されたアルミニウム支持体上に被覆され、オーブン中で80℃で2
0分乾燥された。
【0138】
【表5】
【0139】赤外露光及び印刷 印刷板は、それぞれが23μmのスポット径に集束された830nmの波長で
操作される複数のレーザーダイオードの列を有するプレートセッター実験機(市
販のCREO TRENDSETTER(商標)に類似しているがサイズが小さい)上で露光され
た。各チャンネルは記録表面上で450mWの入射パワーを最大で供給した。印
刷板は回転速度が変化するドラム上に取り付けられ、下記表6に挙げられる様々
な露光でセットされた画像の組を提供した。レーザービームはハーフトーンドッ
トイメージを生成するように調節された。
【0140】
【表6】
【0141】 露光された印刷板は市販のA.B.Dick9870 duplicator press上に取り付けられ
、Vanson Diamond Blackリソグラフ印刷インク及びPAR アルコール代替物(Varn
Products社)を含むUniversal Pink湿し水を用いて紙に印刷された。各印刷板
は約1000回の印刷に使用された。
【0142】 各印刷板について、ロールアップ(roll-up。許容可能な密度のイメージが得
られる前の印刷回数)及びイメージングスピード(imaging speed。許容可能な
密度のイメージが得られた最低限の露光)が記録された。結果は下記の表7に纏
められている。明らかに、ポリマー11〜23の全てが、第4級アンモニウムカ
チオンに非置換のベンジル基を含む比較対象(ポリマー10)よりも両方におい
て改善を示した。同様に、2−メチル 置換−N,N,N−トリス(ヒドロキシ
エチル)アンモニウムポリマー(ポリマー25)は、芳香環上に置換基を有さな
い比較対象のポリマー24に対して顕著な改善を示した。
【0143】
【表7】
【0144】 以上、特定の好ましい実施態様を参照しつつ本発明を詳細に説明したが、本発
明の精神と範囲内において変更と修正がなされてもよいことが理解されるべきで
ある。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G03F 7/033 B41M 5/26 S (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE,TR),OA(BF ,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW, ML,MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,G M,KE,LS,MW,MZ,SD,SL,SZ,TZ ,UG,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ, MD,RU,TJ,TM),AE,AG,AL,AM, AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BR,BY,B Z,CA,CH,CN,CR,CU,CZ,DE,DK ,DM,DZ,EE,ES,FI,GB,GD,GE, GH,GM,HR,HU,ID,IL,IN,IS,J P,KE,KG,KP,KR,KZ,LC,LK,LR ,LS,LT,LU,LV,MA,MD,MG,MK, MN,MW,MX,MZ,NO,NZ,PL,PT,R O,RU,SD,SE,SG,SI,SK,SL,TJ ,TM,TR,TT,TZ,UA,UG,UZ,VN, YU,ZA,ZW Fターム(参考) 2H025 AA12 AA13 AB03 AC08 AD03 BH03 CB14 CB48 CB51 CC11 2H096 AA06 BA20 EA04 2H111 HA14 HA22 HA23 HA35 2H114 AA04 AA22 AA23 AA27 BA01 BA05 BA10 DA41 EA01 EA02 EA04 EA08 GA01 GA23

Claims (35)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第4級アンモニウムカルボキシレート基を含む繰り返し単
    位を含む親水性の熱感受性ポリマーを含む親水性画像形成層をその上に有する基
    体を備えた画像形成部材。
  2. 【請求項2】 前記第4級アンモニウムカルボキシレート基が、少なくと
    も1つの、置換されたアルキレン(C1−C3)−フェニル基を含む請求項1記載
    の画像形成部材。
  3. 【請求項3】 光熱変換物質を更に含む、請求項1記載の画像形成部材。
  4. 【請求項4】 前記光熱変換物質が赤外線吸収物質であり、前記画像形成
    層に存在する、請求項3記載の画像形成部材。
  5. 【請求項5】 前記光熱変換物質がカーボンブラックを含むか、或いは、
    赤外線吸収性染料である、請求項3記載の画像形成部材。
  6. 【請求項6】 前記カーボンブラックがポリマーグラフト化又はアニオン
    性表面官能化されたカーボンブラックである、請求項5記載の画像形成部材。
  7. 【請求項7】 前記基体がポリエステル又はアルミニウム基体である、請
    求項1記載の画像形成部材。
  8. 【請求項8】 前記熱感受性ポリマーが架橋されている、請求項1記載の
    画像形成部材。
  9. 【請求項9】 前記画像形成層に架橋剤を更に含む、請求項1記載の画像
    形成部材。
  10. 【請求項10】前記熱感受性ポリマーが、1300gのポリマーに対して
    少なくとも1モルの第4級アンモニウムカルボキシレート基を含む、請求項1記
    載の画像形成部材。
  11. 【請求項11】前記熱感受性ポリマーが、1000gのポリマーに対して
    約1モルの第4級アンモニウムカルボキシレート基から45gのポリマーに対し
    て約1モルの第4級アンモニウムカルボキシレート基を含む、請求項10記載の
    画像形成部材。
  12. 【請求項12】前記熱感受性ポリマーが下記: 式1 【化1】 [式中、Aはエチレン性不飽和重合性モノマー由来の繰り返し単位を表し;Xは
    スペーサー基であり;R1、R2、R3及びR4は独立にアルキル又はアリール基で
    あるか、或いは、R1、R2、R3及びR3のいずれか2つ、3つ又は4つは結合し
    て荷電窒素原子と共に1又は2の複素環を形成し;Bは非カルボキシレート化繰
    り返し単位を表し;mは0から約75mol%であり;nは約25から100mol/%
    である] で表される、請求項1記載の画像形成部材。
  13. 【請求項13】R1、R2、R3及びR3のいずれか2つ、3つ又は4つは結
    合して荷電窒素原子と共に1又は2の複素環を形成する、請求項12記載の画像
    形成部材。
  14. 【請求項14】複素環がインドリン又はイソインドリン環である、請求項
    13記載の画像形成部材。
  15. 【請求項15】R1、R2、R3又はR4の少なくとも1つが置換又は非置換
    のベンジル又はフェニル基である、請求項12記載の画像形成部材。
  16. 【請求項16】R4が1から2の炭素原子を有する置換又は非置換のアル
    キレン基、及び、置換基を5まで有することのできるフェニル基を含む、請求項
    12記載の画像形成部材。
  17. 【請求項17】R4が1以上のハロ、アルキル基、アルコキシ基、シアノ
    、ニトロ、アリール基、アルキレンオキシカルボニル基、アルキルカルボニルオ
    キシ基、アミド、アミノカルボニル、ホルミル、メルカプト又は複素環、トリハ
    ロメチル、ペルフルオロアルキル又はアルキレンオキシカルボニル置換基を含む
    、請求項12記載の画像形成部材。
  18. 【請求項18】R4が1から5のハロ、メチル、エチル、メトキシ、又は
    2−エトキシ置換基をフェニル部分に含む、請求項17記載の画像形成部材。
  19. 【請求項19】R1、R2及びR3が独立に1から3の炭素原子を有するア
    ルキル基又は1から3の炭素原子を有するヒドロキシアルキルであり、並びに、
    R4が1又は2のメチル、フルオロ、クロロ、ブロモ、メトキシ又は2−エトキ
    シ置換基を含む、請求項12記載の画像形成部材。
  20. 【請求項20】mが0から約50mol%であり、並びに、前記Bの繰り返し
    単位が、少なくとも数個の、未反応カルボキシ基、酸無水物単位又はその共役塩
    基を有する別のエチレン性不飽和重合性モノマーに由来するものである、請求項
    12記載の画像形成部材。
  21. 【請求項21】前記別のモノマーの一つがアクリル酸、メタクリル酸、マ
    レイン酸無水物あるいはその共役塩基又はその加水分解生成物である、請求項2
    0記載の画像形成部材。
  22. 【請求項22】前記熱感受性ポリマーが前記画像形成層中でエポキシ含有
    樹脂により架橋されている、請求項8記載の画像形成部材。
  23. 【請求項23】前記画像形成層が前記基体上の唯一の層である、請求項1
    記載の画像形成部材。
  24. 【請求項24】前記熱感受性架橋ビニルポリマーが、ポリマー1、ポリマ
    ー2、ポリマー3、ポリマー4、ポリマー5、ポリマー6、ポリマー7、ポリマ
    ー8、ポリマー9、ポリマー11、ポリマー12、ポリマー13、ポリマー14
    、ポリマー15、ポリマー16、ポリマー17、ポリマー18、ポリマー19、
    ポリマー20、ポリマー21、ポリマー22、ポリマー23、ポリマー25又は
    これらのいずれかの混合物である、請求項1記載の画像形成部材。
  25. 【請求項25】前記基体がオンプレス印刷シリンダーである、請求項1記
    載の画像形成部材。
  26. 【請求項26】前記親水性画像形成層が前記親水性熱感受性ポリマーを架
    橋するためのエポキシ含有樹脂を更に含む、請求項1記載の画像形成部材。
  27. 【請求項27】mが0から75mol%であり、並びに、前記Bの繰り返し単
    位が、少なくとも数個の、未反応カルボキシ基、酸無水物基又はその共役塩基を
    有する別のエチレン性不飽和重合性モノマーに由来するものである、請求項12
    記載の画像形成部材。
  28. 【請求項28】前記熱感受性ポリマーがスピロ第4級アンモニウムカチオ
    ンを含み、当該カチオンが以下のカチオン 【化2】 のいずれかである、請求項1記載の画像形成部材。
  29. 【請求項29】以下の工程を含む画像形成方法: (A)請求項1記載の画像形成部材を準備する工程; (B)前記画像形成部材をエネルギーに曝露することにより画像露光して前記画
    像形成部材の画像形成層に露光及び非露光領域を提供し、前記露光領域が前記画
    像露光により提供された熱によって前記非露光領域よりも親油性となる工程。
  30. 【請求項30】以下の工程を含む画像形成方法: (A)請求項2記載の画像形成部材を準備する工程; (B)前記画像形成部材をエネルギーに曝露することにより画像露光して前記画
    像形成部材の画像形成層に露光及び非露光領域を提供し、前記露光領域が前記画
    像露光により提供された熱によって前記非露光領域よりも親油性となる工程。
  31. 【請求項31】前記画像形成部材が更に光熱変換物質を含み、画像露光が
    IR光放射レーザーを用いて行われる、請求項29記載の画像形成方法。
  32. 【請求項32】前記画像露光が熱抵抗ヘッドを用いて行われる、請求項2
    9記載の画像形成方法。
  33. 【請求項33】前記熱感受性ポリマーをシリンダー状基体上に散布するこ
    とによって前記画像形成部材が工程(A)で準備される、請求項29記載の画像
    形成方法。
  34. 【請求項34】以下の工程を含む印刷方法: (A)請求項1記載の画像形成部材を準備する工程; (B)前記画像形成部材をエネルギーに曝露することにより画像露光して前記画
    像形成部材の画像形成層に露光及び非露光領域を提供し、前記露光領域が前記画
    像露光により提供された熱によって前記非露光領域よりも親油性となる工程;及
    び (C)前記画像露光された画像形成部材を湿し水及びリソグラフ印刷インキに接
    触させ、該インクを受容物質に画像として転写する工程。
  35. 【請求項35】以下の工程を含む印刷方法: (A)請求項2記載の画像形成部材を準備する工程; (B)前記画像形成部材をエネルギーに曝露することにより画像露光して前記画
    像形成部材の画像形成層に露光及び非露光領域を提供し、前記露光領域が前記画
    像露光により提供された熱によって前記非露光領域よりも親油性となる工程;及
    び (C)水又は湿し水の存在下、前記画像露光された画像形成部材をリソグラフ印
    刷インキに接触させ、該インクを受容物質に画像として転写する工程。
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