JP2003523675A - 立体音響信号用の多チャンネル音再生システム - Google Patents

立体音響信号用の多チャンネル音再生システム

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JP2003523675A
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ヤン, アビルドガルド ペデルセン,
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バング アンド オルフセン エー/エス
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    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04SSTEREOPHONIC SYSTEMS 
    • H04S5/00Pseudo-stereo systems, e.g. in which additional channel signals are derived from monophonic signals by means of phase shifting, time delay or reverberation 
    • H04S5/005Pseudo-stereo systems, e.g. in which additional channel signals are derived from monophonic signals by means of phase shifting, time delay or reverberation  of the pseudo five- or more-channel type, e.g. virtual surround
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    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04SSTEREOPHONIC SYSTEMS 
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Abstract

(57)【要約】 本発明は音響信号の多チャンネル音再生、特に出力信号の各々が通常の立体音響構成における一対のスピーカに与えられるときに立体音響信号によって作られるそれらの擬似音源の位置に置かれたスピーカによって再生されうるような一対の立体音響信号からの多数の出力音響信号の誘導に関する。本発明の目的は通常の立体音響構成のように臨界的でない部屋においてリスニング位置を作る実際の物理的音源によって前記擬似音源を置換することである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】技術分野 本発明は一般的に、スピーカを介する多チャンネル音再生に関し、さらに詳し
くは、通常の立体音響信号から適切なモノラル信号成分を抽出し、これらのモノ
ラル信号の各々を多チャンネル音再生機構における異なるスピーカに提供するこ
とに関する。
【0002】先行技術の説明 映画館などの大空間用、あるいは通常の家庭のリスニングルームなどのより小
さい空間用の多数の多チャンネル音再生システムが存在する。特定の種類のその
ような多チャンネルシステムはある種の複号手段を利用して、例えば映画フィル
ムまたは家庭用の蓄音機レコードもしくはコンパクトディスクの2つの立体音響
サウンドトラックからの信号を多数の信号に変換し、その各々がリスニングルー
ム内の異なる位置に配置された別個のスピーカに提供される。
【0003】 左スピーカ、右スピーカ、および左右のスピーカの中間の聴取者の前方に配置
されたセンタスピーカ、ならびにさらに聴取者の背後に配置された左右スピーカ
のための5つのスピーカ信号を抽出することのできる先行技術のシステムの一例
が、ドルビー(Dolby)らによる米国特許第4024344号に開示されて
いる(「立体音響シネマサウンド用のセンタチャンネル誘導」)。一般的に映画
で用いられるこのシステムでは、劇場音楽および様々な移動音響効果が一般的に
、前方の左右スピーカを用いて立体音響信号として再生される一方、音声は優れ
た音声了解度を得るために、前方センタスピーカからモノラル音信号として再生
される。2つの後部スピーカは再生される音場に残響を付加し、音に囲まれてい
る印象を聴取者に与える。
【0004】 センタスピーカ用のモノラル信号の抽出は、上記システムでは、左右の立体音
響信号間の相関関係の決定に基づく。相互に高度に相関するこれらの信号成分は
2つのチャンネルから抽出され、加算され、センタスピーカに提供される。残り
の信号の「立体音響部」は通常の立体音響信号として前方左右のスピーカを介し
て再生される。
【0005】 上述のシステムの欠点は、センタチャンネル信号に左右のチャンネル信号が両
方とも均等な大きさで提示されるという事実から結果的に生じる。したがって、
逆位相であるという点だけが異なるが依然として高度に相関する左右のチャンネ
ル信号の信号成分は、センタチャンネル信号で消失する。そのような信号成分の
センタチャンネルからの消失は、そのチャンネルの不満足な音再生を導く。
【0006】 米国特許第4024344号による先行技術システムの上述の欠点を回避する
ために、米国特許第5426702号によるシステムがアーツ(Aarts)に
よって提案された。このシステムでは、センタチャンネル信号は、左の信号の大
きさを1つの軸に沿って表わし右の信号の大きさを他の軸に沿って表わす座標系
の原点から最も強力な音の方向を指す方向ベクトルの決定に基づいて、左右のチ
ャンネル信号から導出される。この方向ベクトルに基づいて2つの重み因子が導
出され、重み付け左右信号が加算されてセンタチャンネル信号が形成される。左
右信号が逆位相である場合、重み因子の符号も異なり、その結果として、左右チ
ャンネル信号が同相であるか180度位相がずれているかに関係なく、常にセン
タチャンネル信号が得られる。センタチャンネル信号のこの恒常的存在は、より
満足な全体的音再生を生じる。
【0007】 先行技術のシステムがセンタスピーカに提供される純粋なモノラル信号を導出
するという事実を除いては、それらは依然として普通の立体音響スピーカシステ
ムとして大いに機能する。すなわち、左右のスピーカから生じる音の信号成分が
聴取者の脳内で知覚的に結合される結果、知覚音像が得られる。そのようなシス
テムの左右スピーカからの信号成分が完全に、または少なくとも部分的に相関す
る場合、これらの成分は聴取者の脳内で「融合」されて空間的に画定される1つ
の音像となり、それはしばしば2つのスピーカの間の線上のどこかに位置付けら
れる。この知覚音像はしばしば「擬似音源」と呼ばれ、立体音響音再生システム
では、全体的知覚音像の形成は基本的に擬似音源の形成に依存するということが
できる。左または右のいずれかのチャンネル信号が他方よりずっと強い場合、あ
るいはこれらの信号間に充分な時間遅延がある場合、擬似音源はスピーカの一方
、すなわち最も強い信号を放射しているスピーカまたは他方より時間的に先行し
ているスピーカに位置付けられる。そのような場合にのみ、擬似音源と実際の物
理的音源とが一致する。
【0008】 先行技術のシステムが少なくともある程度は擬似音源の形成に依存して知覚音
像を生成するという事実は、多数の問題を生じる。聴取者が左右スピーカ間の対
称面内で、スピーカ間の線から充分な距離に直接位置する場合、上述した聴取者
は対称面上で音像を直接知覚する。聴取者が例えば対称面に対して左側に移動す
ると、左スピーカから受信する信号の大きさは増加し、かつ左スピーカから受信
する信号はまた、右スピーカからの信号より幾分早く到着する。この結果、聴取
者が左スピーカに向かって移動するにつれて、知覚音像もこの方向に移動する。
対称面内に位置付けられるように意図された音響要素は、したがって、聴取者も
ここに位置付けられる場合、この面内にのみ位置付けられる。したがって、最適
聴取位置は対称面の周囲の狭い領域に閉じ込められる。しかし、聴取領域を少な
くともスピーカの前の広い空間の領域に延長することが望ましい。
【0009】 擬似音源の形成に関係して往々に遭遇する定位誤差は、いわゆる高さ誤差であ
る。すなわち理想的には左右スピーカ間の線上で、およびしたがって通常ほぼ聴
取者の耳のレベルで直接知覚されるべき擬似音源は、実際にはこのレベルより上
の位置で知覚される。そのような高さ誤差は、小さい位相差の存在の結果生じる
ことができ、それは特定の周波数では、聴取者の耳の位置における2つのスピー
カからの信号間の同様の小さい時間差に対応する。2つの実質的に均等な強さの
信号間のそのような位相または時間の差はくし形フィルタ効果を生じ、離散的な
一連の周波数の音響信号を消去する。聴取者の頭のわずかな動きは、これらの消
去周波数を、聴取者の耳への左右チャンネル信号の位相または到着時間の変化に
対応して変化させる。しかしヒトの聴取者の耳の自由音場伝達関数は、これらの
消去周波数が聴取者の耳のレベルに対する音源の高さに依存するような一連の消
去周波数をも示す。耳によって受聴される左右のチャンネル信号間の小さい位相
または時間の差によって生じる消去周波数がある程度聴取者の耳の自由音場伝達
関数の消去周波数と一致する場合、この一致は高さ誤差を引き起こし得る。
【0010】 最後に、例えば耳によって受聴される左右のチャンネル信号間の振幅および位
相の小さい必然的な不一致による擬似音源が、それらが表わそうとした実際の物
理的音源より空間的によく画定されていないように、すなわちより「拡散」した
ように知覚されることは通常の経験である。
【0011】発明の開示 本発明の目的は、例えば通常のコンパクトディスクに録音された立体音響信号
など、左右のチャンネルの立体音響信号に基づく音場の空間的再生のための方法
および装置を提供することであり、その再生は、通常の立体音響再生システムに
おける左右スピーカ間の対称面の周囲の限定された最適聴取領域に関して先行技
術の部分で示した問題を生じないので、通常のリスニングルームの領域の大部分
にわたって受聴を行ない、均等に満足な結果を得ることができる。
【0012】 本発明のさらなる目的は、先行技術の部分で述べたような望ましくない高さ効
果を生じない、前記の種類の方法および装置を提供することである。
【0013】 本発明のさらなる目的は、聴取者が少なくともスピーカの前でリスニングルー
ムのどの位置にいるかに関係なく、空間的に良く規定された音像と同等に当初意
図された空間的によく画定された音源を再生する方法および装置を提供すること
である。
【0014】 本発明のさらなる目的は、通常の強さの立体音響信号に基づいてこれらの目的
を達成することができる方法および装置を提供することであり、この方法および
装置はしたがって前記目的を達成するために特別に符号化された左右チャンネル
信号を必要としない。
【0015】 本発明では、これらの目的は、通常の立体音響再生システムの擬似音源を、実
質的に2つの立体音響スピーカの対称面に位置付けられる理想的な聴取位置から
通常の立体音響システムを聞くときに前記擬似音源が位置付けられる位置に配置
された多数の実際の物理的音源で置換することによって達成される。
【0016】 本発明では、2つの立体音響入力信号(左右チャンネル)L(t)およびR(
t)を、請求項1の特徴部分に従ってN個の出力信号に変換するための方法を提
供し、本発明の好適な実施形態による前記方法は、次のステップを含む。 1.通常の2スピーカ立体音響再生システムの左右スピーカ用に意図された原
左右チャンネル信号L(t)およびR(t)に基づき、かつこれらの信号の左右
周波数成分(例えば前記左右信号の高速フーリエ変換によって提供される)の各
々の分離した対の比較およびこれらの比較結果に対する第1特定のセットの要求
事項の適用に基づき、前記左右チャンネルの周波数成分間の関係がそれらが第1
擬似音源の形成に貢献するような関係であるという条件下で、前記左右チャンネ
ル信号の線形結合として第1出力信号を抽出するステップ。 2.前記ステップ(1)で抽出されかつ前記第1擬似音源に貢献する周波数成
分を含まない1対の第1残留左右チャンネル信号を提供するステップ。 3.原左右チャンネル信号L(t)およびR(t)に基づき、かつ上述と同様
に、これらの信号の各々の分離した周波数成分の比較およびこれらの比較結果に
対する第2特定のセットの要求事項の適用に基づき、前記原左右チャンネルの周
波数成分間の関係がそれらが前記第1擬似音源とは異なる位置に位置付けられる
第2擬似音源の形成に貢献するような関係であるという条件下で、前記第1残留
左右チャンネル信号の線形結合として第2出力信号を抽出するステップ。 4.前記ステップ(1)または(3)で抽出され、かつ前記第1および第2擬
似音源に貢献する周波数成分を含まない1対の第2残留左右チャンネル信号を提
供するステップ。 5.原左右チャンネル信号L(t)およびR(t)によって形成することので
きるN−2個の擬似音源に対応するN−2個の出力信号を抽出することができる
ように毎回異なるセットの要求事項を用いて、前記ステップを充分な回数繰り返
すステップ。 6.前記第1、第2などの擬似音源のいずれかに貢献する周波数成分を含まな
い1対の最終残留左右チャンネル信号を提供するステップ。 7.前記第1および第2などの出力信号を電気音響変換器、例えばスピーカに
提供するステップであって、これらのスピーカの各々の位置がその特定のスピー
カ用の出力信号の抽出時に利用された特定のセットの要求事項に対応するように
したステップ。 8.前記最終残留左チャンネル信号を、他の全てのN−1個のスピーカの左側
に配置された電気音響変換器、例えばスピーカに提供し、前記最終右チャンネル
信号を、他の全てのN−1個のスピーカの右側に配置された電気音響変換器、例
えばスピーカに提供するステップ。
【0017】 本発明による方法の上記ステップ(3)の代替例として、特定のセットの要求
事項の前記比較および適用を、原左右チャンネル信号に対してではなく、上記の
ステップ(2)で提供された第1残留左右チャンネル信号の対に対して実行する
ことができる。ステップ(3)に記載された手順を適用することが有利であるが
、実際の実施形態では、前記代替例を適用することが必要または望ましいかもし
れない。
【0018】 本発明では、前記方法を実行するために請求項16の特徴部分による装置をさ
らに提供する。前記装置は、前記擬似音源に対応する前記出力信号を抽出するた
めのN−2個の手段を含み、前記N−2個の手段の各々は、前記擬似音源に貢献
した信号成分のいずれも含まず、あるいは第2実施形態ではその小部分だけを含
む、前記対の残留左右チャンネル信号をさらに提供し、この対の残留信号は残り
の出力信号を抽出するために後続手段に提供される。
【0019】 左右の入力信号からの、または対応する残存信号からの前記出力信号の抽出は
、本発明では、2つの入力信号の前記対の分離周波数成分の各々の間の線形従属
性の程度の連続的比較、すなわち時間の関数としての比較に基づく。したがって
左右の信号間の線形従属性の程度の尺度は、本発明では、左右信号対の連続的相
互相関分析およびその後のコヒーレンス関数の決定に基づき、それは0と1との
間の数字であり、左右の信号が完全に相関するときに値1が得られ、左右の信号
が充分に相関しないときに値0が得られる。
【0020】 本発明では、左右のスピーカの間に配置された前記N−2個のスピーカの1つ
に提供される出力信号の抽出の基準は、コヒーレンス関数が1に近い値、好まし
くは0.8と1の間の値を持つことであるが、他の区間を選択することもできる
。特定の左右信号要素が前記コヒーレンス基準を満たすことが明らかになった場
合、これらの要素は通常の左右チャンネル立体音響システムで擬似音源の形成に
貢献したはずであり、したがって本発明では実際の物理的音源、すなわち最左端
および最右端のスピーカの間に配置されたN−2個のスピーカのうちの1つによ
って表わされる。このスピーカに提供される信号は、本発明では、その特定の出
力信号の抽出が行われるその特定の処理ブロックへの対応する左右入力信号の線
形結合によって得られる。
【0021】 これらのN−2個のスピーカのうちのどれに実際に抽出信号を提供すべきかは
原則として、各対の周波数成分についての左右の信号の大きさの比較、またはこ
れらの周波数成分間の相対位相(または時間遅延)の比較のいずれかに基づいて
決定することができる。また、擬似音源の頭内定位のため、およびしたがって対
応する音源の適切な位置決めのための尺度を抽出するために、大きさと位相(ま
たは時間)差の組み合わせを使用することも可能である。
【0022】 コヒーレンス関数ならびに左右の信号の大きさおよび相対位相の決定に関する
さらなる詳細は、出力信号を抽出し、かつ残留左右信号を得る方法の一般的説明
と共に、以下に掲げる。
【0023】 上述の説明から明らかな通り、本発明によるシステムは、通常の立体音響シス
テムで得られる擬似音源を対応する数の実際の物理的音源に置換すると言うこと
ができる。通常の立体音響システムでは、相関信号成分が左右のチャンネルに見
られる場合にのみ、擬似音源が知覚される(例えばJens Blauert著
「Spatial Hearing」3.1節参照)。擬似音源の知覚位置は、
相関信号成分間の振幅差および位相差(または時間差)の両方に依存し、この依
存性は一般的に右チャンネルに対する左チャンネルの周波数の関数である。例え
ば右チャンネルの信号が左チャンネルの信号に比較して音が大きい場合、擬似音
源は2つのスピーカ間の対称面より右側の位置に知覚される。この状況に類似し
て、右チャンネルが左チャンネルに比較して遅延する場合、擬似音源は前記対称
面の左側で知覚される。時間遅延は線形位相差、すなわち位相差に対応し、それ
は周波数に比例する。
【0024】 例えば音楽の通常の立体音響録音の大多数は、「強さの立体音響」と呼ばれる
技術に基づく。すなわち、2つのチャンネル間の振幅差を用いて擬似音源が形成
される。左右の信号間の相関の程度の尺度として、コヒーレンス関数γ(f)を
使用することができる。コヒーレンス関数は、2つの信号、例えば通常の立体音
響システムの左信号L(t)および右信号R(t)を考慮するときに、全信号パ
ワーに比較した信号の相関部分のパワーの断片を示す0と1の間の実数である。
2つの信号がその周波数で完全に相関する場合、すなわちLおよびR信号が、同
一信号または1つの信号とこの信号の遅延および/またはスケールドバージョン
などのように、相互の線形関数である場合、コヒーレンスは1である。0のコヒ
ーレンス関数の値は、全く相関しない信号を示す。数式(1)は、クロススペク
トルGLR(f)の計算値ならびに原対の信号L(t)およびR(t)のFFT
分析によって得られるスペクトルL(f)およびR(f)に基づく2つのオート
スペクトルGLLおよびGRRを用いて得られる、周波数fにおけるコヒーレン
ス関数γ(f)を与える。コヒーレンス関数に関するさらなる情報については、
例えば「Wiley−Interscience」発行のJulius S.B
endatおよびAllan G.Piersol著「Engineering
Applications of Correlation and Spe
ctral Analysis」ISBN 0−471−57055−9を参照
されたい。
【数1】 擬似音源の位置を予想するときに、左右の信号間の振幅差および時間遅延は両
方とも非常に重要である。上述したJ.Blauertの文献を参照されたい。
数式(2)を用いて、2つのオートスペクトルGLLおよびGRRに基づいて、
振幅差amp(f)を計算することができる。
【数2】 純粋時間遅延は線形位相、すなわち位相ずれと周波数との間の線形従属性に一
致する。数式(3)は、左右の信号GLRの複素数値クロススペクトルの角度と
して計算される位相ずれphase(f)を与える。
【数3】 群遅延grd(f)は、周波数fを中心とする狭帯域信号の遅延の尺度である
。数式(4)は、非接続/連続位相continuous−phase(f)か
ら計算される群遅延grd(f)を与える。連続位相は、位相が周波数の連続関
数になるように、異なる周波数で適切な数の2πラジアンを加算または減算する
ことによって、数式(3)から見つけることができる。
【数4】 数式(4)による群遅延は標本数で得ることができ、したがって標本周波数f
sで割ることにより、秒単位で表わされる群遅延τ(f)が得られる。数式(5
)を参照されたい。
【数5】
【0025】 左右の信号の一部を抽出して特定のスピーカに提供する前に、特定の要求事項
を満たさなければならない。これらの要求事項は、左右の信号間の振幅差の上限
と下限、およびこれらの信号間の群遅延の限界、ならびに前述したコヒーレンス
関数の最小値を含む。これらの3つの要求事項が一緒になって、擬似音源がスピ
ーカの任意の1つに近接して形成されるように意図することを確実にする。
【0026】 限界の実施は、本発明の前記第1実施形態の場合のように非常に急激に、ある
いは本発明の前記第2実施形態の場合のように平滑に、実行することができる。
急激な実施は、特定のスピーカ用に抽出される信号に対するコヒーレンス関数の
値を少なくとも0.8とすることを要求することによって得られる。平滑な実施
は、非常に減衰した信号を例えば0.7のコヒーレンス値で特定のスピーカに提
供し、信号レベルを徐々に0.9より高いコヒーレンス値に増加させることによ
って得られる。
【0027】 本発明の第1実施形態では、鋭い限界が使用される。すなわち、所定の周波数
の総合左右の信号成分が適切な組合せ後に抽出され、出力信号として特定のスピ
ーカに提供される。
【0028】 左右のスピーカの間に配置された異なるN−2個のスピーカに提供される信号
を抽出するときに、異なる要求事項のセットが満たされる。要求事項Rは3つの
パラメータ、すなわちコヒーレンス関数の最小値、左右の信号間の振幅差(dB
)の範囲、および左右の信号間の群遅延(ms)または位相差(度)の範囲を含
む。
【0029】 発明の詳細な説明で詳細に説明する本発明によるシステムの特定の実施形態の
場合、Nは5に等しく、したがって、センタ左、センタ、およびセンタ右の3つ
のスピーカが実質的に等間隔で左右のスピーカの間に配置される。この特定の実
施形態では、異なるセットの要求事項として例えば次のようなものが考えられる
が、他の要求事項および/または特定の値を考えることもできる。 センタチャンネル:コヒーレンス>0.8、振幅差<=+/−2dB、群遅延差
<=+/−2ms(または位相<=+/−20度) センタ左チャンネル:コヒーレンス>0.8、振幅差+2dB〜+6dB、群遅
延差<=+/−2ms(または位相<=+/−20度) センタ右チャンネル:コヒーレンス>0.8、振幅差−2dB〜−6dB、群遅
延差<=+/−2ms(または位相<=+/−20度)
【0030】 上記セットの要求事項では、異なるスピーカ間の決定のために振幅差だけが用
いられる。前述した通り、スピーカ間の選択を群遅延差(または特定の周波数に
おける群遅延差に関連する位相差)もしくは振幅差と群遅延(位相)差の組合せ
に基づかせることも可能である。本発明は、異なるスピーカ間の選択のために振
幅差を利用することに限定されず、例えば通常のコンパクトディスクに記録され
る立体音響信号(いわゆる強さの立体音響)すなわち左/右チャンネル信号を生
成する通常の方法は、電子ミキシングコンソールにおける異なる出力音記録の相
対振幅(レベル)を操作することによって、生成される擬似音源の頭内定位を制
御することであるので、振幅差に基づく選択も有利であることを強調したい。出
力信号の相対群遅延を操作することによる擬似音源の生成は通常使用されない。
【0031】 本発明では、左右の信号が逆位相である、すなわち180度位相がずれている
特殊な場合を取り扱うために、第4要求事項を設定する。左右チャンネル信号の
位相が180度ずれている場合、対応する群遅延は依然として0msである。し
たがって、位相が180度ずれているがそれ以外では同一である左右のチャンネ
ルの2つの信号は、信号を抽出してセンタチャンネルに提供するための上記の3
つの要求事項を満たす。上述の通り、抽出された出力信号は左右チャンネル信号
の線形結合として形成される。本発明の好適な実施形態では、この線形結合は左
右のチャンネル信号の和から成り、180度位相がずれた左右の信号の場合、抽
出される出力信号はしたがって零に等しくなる。左右のチャンネル信号から抽出
される信号成分はそれぞれ左右の全信号に等しいので、抽出されるモノラル信号
および残留左右信号は両方とも零に等しくなり、したがってN個のスピーカのど
れからも音は放射されない。これは明らかに望ましくない状況であり、この状況
が発生するのを防止するための第4要求事項は、出力信号の抽出を可能にするた
めに、位相差を常に例えば+/−170度の範囲内に維持すべきであるとするこ
とができる。
【0032】 この第4要求事項の代替例として、群遅延差<=+/−2msに関する前述の
要求事項を左右の信号間の許容位相差の限界に置き換えて、例えば左右の信号間
の相対位相差が<=+/−20度の信号要素だけを出力信号の抽出に使用するよ
うにすることができる。この場合、上述の第4要求事項は不要となる。
【0033】 本発明の第2実施形態では、抽出は依然として、擬似音源の各々に対応するコ
ヒーレンス関数、振幅差、および位相差の特定のセットの要求事項に基づき、そ
れはこの場合一般的に物理的音源によって部分的に置換されるだけである。しか
し、本発明の第2実施形態では、特定の入力信号から抽出される各周波数成分の
小部分は、パラメータが特定のセットの要求事項に従って選択される連続関数の
積であるフィルタ関数H(z)、例えばコヒーレンス関数、振幅差、および位相
差の二乗の値のガウス関数(正規分布密度関数)をこれらの周波数成分に掛ける
ことによって得られ、これらの3つのガウス関数(正規分無密度関数)のパラメ
ータ(平均および分散)は、例えば第1実施形態で用いたものと同様の要求事項
のセットに対応する。したがって、例えばセンタスピーカへの信号が抽出される
場合、3つのガウス関数の平均値は1(コヒーレンス)、0(振幅差)、および
0(位相差)となり、分散は、これらの3つのガウス関数(正規分布密度関数)
の積が、物理的音源に完全に置換される特定の擬似音源に対応する信号成分に対
してだけ実質的に1に等しくなるように適切に選択される。したがってフィルタ
関数H(z)の値は0と1の間のどこにあってもよく、第1実施形態で得られる
より、モノラル出力信号の抽出の要求事項のより平滑な実施が得られる。
【0034】 本発明の第3実施形態では、第1実施形態によるモノラル出力信号を抽出する
ための要求事項の前記急激な実施と、上述した第2実施形態による前記平滑な実
施とを結合することが可能である。これは例えば、第1または第2実施形態によ
る前記フィルタ関数H(z)を、コヒーレンス関数、振幅差、位相差および/ま
たは群遅延差とすることのできるパラメータpが第1実施形態による対応する目
標区間に属するか否かによって1または実質的に0の出力値を持つ論理関数H1
(z;p)と、第2実施形態により連続関数の積である関数H2(z;q)との
積として形成される新しいフィルタ関数H(z)と置換することによって行なう
ことができる。qは前記関数H1に含まれない残りのパラメータを表わす。
【0035】図面の簡単な記述 本発明を今から、添付の図面に関連してさらに詳しく説明しよう。 図1は擬似音源の形成をも示す通常の立体音響スピーカ機構の図である。 図2は本発明によるシステムの5スピーカ機構の図である。 図3は図3に示す処理ブロックのうちの3つを利用し、N=5すなわちスピー
カが全部で5つある、本発明によるシステムの実施形態である。 図4は本発明によるシステムの単一処理ブロックのブロック図である。 図5は本発明の第1実施形態による図3および図4に示した処理ブロックの1
つの詳細ブロック図である。 図6aは本発明の第1実施形態によるシステムの解析部の最終段階の詳細ブロ
ック図である。 図6bは本発明の第2実施形態によるシステムの解析部の最終段階の詳細ブロ
ック図である。 図7は本発明によるシステム全体の好適な構成のブロック図である。
【0036】発明の詳細な説明 以下では、本発明の1つの特定の実施形態の詳細な説明を行なう。この実施形
態ではN=5である。すなわち全部で5つのスピーカを使用し、これらのスピー
カは聴取領域の前方の線上に配置されるが、スピーカは例えば聴取領域の前方の
弧に沿って配置することもできた。
【0037】 図1を参照すると、通常の立体音響スピーカ機構が示される。2つのスピーカ
の間の中間あたりに配置された実際の物理的音源は、この機構で、スピーカに供
給される2つのよく相関する電気信号L(t)およびR(t)を用いてシミュレ
ートされる。これらの信号は、スピーカの間の実質的に中間に、すなわち図の位
置Aあたりに位置付けられる聴取者のために、擬似音源16の生成を引き起こす
。すなわち図に領域PSで示すように、スピーカ間の中間あたりに音源が知覚さ
れる。しかし、聴取者が2つのスピーカ11、12間の対称面から外れ、特に対
称面から左側に位置付けられると(例えば席14)、知覚音像は意図されたよう
にPSにもはや位置付けられなくなり、図の領域Bによって17において示され
るように多少左寄りにシフトされる。したがって全体的な知覚音像は聴取者の位
置に依存し、したがってPSにおける音源の「正確な」知覚は、図におけるAの
周囲の狭い領域で得られるだけである。
【0038】 図2は、リスニングルーム内の1列の席26、27、28の前方に配置された
5つのスピーカ21、22、23、24、25を利用する本発明によるシステム
の一実施形態を示す。したがって、この実施形態ではN=5である。本発明によ
るシステムでは、左端および右端のスピーカ21および25の間の中間あたりの
物理的音源は、これらのスピーカの間の中間あたりの擬似音源ではシミュレート
されず、センタスピーカ23によって放射される物理的音信号によってシミュレ
ートされる。これは、聴取者が少なくともスピーカ前の聴取領域全体のどこに位
置しているかに関係なく、音がセンタスピーカ23から発生しているように聴取
者が知覚することを意味する。したがって、聴取者が実際にどの聴取位置を選択
しているかに関係なく、所定の原音源の正確な空間再生が本発明のシステムによ
って保存される。
【0039】 聴取者がスピーカの前方付近を動き回る場合、知覚される音像の正確な空間的
特性も保存される。
【0040】 図3は、3つの処理ブロック32、33、34および5つのスピーカ35、3
6、37、38、39を利用した本発明によるシステムの実施形態を示す。CD
プレーヤによって例示される立体音響音源31から第1処理ブロック32へ、通
常の強さの立体音響信号L、Rが提供される。この処理ブロック32は、以下で
詳述するやり方で、センタスピーカ37に提供される出力センタチャンネル信号
c1を抽出する。出力信号c1は処理ブロック32で、図4、5、ならびに6(
a)および6(b)の説明に関連して詳述するやり方で左右の信号LおよびRか
ら除去され、2つの残留左右信号L’およびR’が次の処理ブロック33へ入力
信号として送られる。この処理ブロック33はブロック32と同様の仕方で第2
出力信号c2を抽出し、それは、左スピーカ35と総合センタスピーカ37との
間の中間に配置されたスピーカに提供される。第2出力信号c2は、前のブロッ
ク32での手順と同様の仕方で信号L’およびR’から除去され、2つの新出力
信号L”およびR”が得られ、新しい入力信号として次の処理ブロック34に送
られる。このブロックで類似のプロセスが再び実行され、第3出力信号c3が抽
出され、それは右スピーカ39と総合センタスピーカ37との間の中間に位置す
るスピーカ38に提供される。最後に2つの出力信号L’’’およびR’’’が
「残され」、それは左スピーカ35および右スピーカ39に提供され、これらの
信号は強さ立体音響信号対を構成し、この対から3つの中間スピーカ36、37
、38への信号が除去された。
【0041】 これらの処理ブロック32、33、34の基本構造を図4のブロック図に示す
。この図は、左右のチャネル41、42の分離周波数成分の小部分、すなわち特
定の処理ブロック40によって抽出される特定の出力信号411の要求事項の特
定のセットを満たす周波数成分の小部分を、いかに分離して出力信号c1、c2
、c3...として1つの新しいチャンネル、例えばセンタチャネルに提供する
ことができるかを示す。発明のこの実施形態では、残留左右チャンネル信号L’
およびR’をそれぞれ生成するために、所定の周波数で原則的に2つの値1また
は0しか取ることができないフィルタH(z)43を使用して、左右のチャンネ
ル信号41、42の両方をフィルタリングし、それによって、そのチャンネルに
提供され左右入力信号から除去される、その出力信号のための特定の要求事項を
満たす左右チャンネル信号の部分を分離する。左チャンネルに使用されるフィル
タ43は右チャンネルに使用されるフィルタと同様であることに注意されたい。
【0042】 フィルタのこの選択の背後の根本的理由は、上述の要求事項が満たされる場合
、原立体音響信号はパニング(panning)によって、すなわち出力信号を
左右チャンネルに別々に提供される2つの部分に分割することによって生成され
たかもしれないことである。強さ立体音響では、パニングは、出力信号を、2つ
の信号間に適切な振幅(強さ)の差を持つ2つの信号に分割し、それが最終的に
生成される擬似音源の所望の横方向位置に一致するように、この振幅差を調整す
ることから成る。したがって、おそらく適切な利得因子で加重した同一フィルタ
43を2つの信号の周波数成分に適用することによって左右チャンネル信号のこ
れらの2つの部分を分離した場合、これらの2つの部分を加算することによって
元の単一の信号を再構成することが可能になる。
【0043】 フィルタH(z)43の出力信号の周波数成分は加算手段45によって加算さ
れて、出力信号48を生じ、利得49および事後遅延410がこの信号に適用さ
れて、所望の出力信号411が得られる。例えば総放射パワーを維持するために
、利得49を使用して信号411が提供されている特定のスピーカから放射され
る信号の出力レベルを調整することができる。事後遅延410については以下で
説明する。
【0044】 上述の通り、抽出されて出力信号として特定のチャンネルに提供される左右チ
ャンネル信号LおよびRの部分は、それぞれ残留左右信号L’およびR’を残し
ながら左右チャンネルから除去されるべきである。これは、減算手段44で2つ
の遅延手段48で遅延された左右チャンネル信号の遅延バージョンから、H(z
)43からの出力信号を減算することによって行なわれる。この遅延は、H(z
)43の遅延を補償するために導入され、それは理想的には線形位相フィルタと
すべきである。すなわち周波数独立遅延を示す
【0045】 3つのスピーカだけを使用した場合、すなわちN=3の場合、これらの3つの
スピーカは出力46(左スピーカ)、47(右スピーカ)、および411(セン
タスピーカ)に接続され、事後遅延410はこの場合0に設定される。本実施形
態のように5つのスピーカを使用する場合、すなわちN=5の場合、図3に示し
た3つの処理ブロックの各々の事後遅延410は、様々なブロック32,33,
34における処理遅延を補償するために調整されるので、5つのスピーカ35、
36、37、38および39全てから信号は同期して放射される。
【0046】 図3に示す全システムの戦略は、各処理ブロック32、33、34が、各スピ
ーカに設定された要求事項を満たす左右のチャンネル信号の部分を取り、次いで
連続する次の処理ブロックに残りの部分(残留左右信号)を渡すというものであ
る。最後の処理ブロック34での処理後に残る残留左右信号は運び出され、次い
で左35および右39スピーカにそれぞれ提供される。これは、左右チャンネル
信号のどの部分も中間スピーカ36、37、38のいずれかに設定された要求事
項を満たさない場合に、通常の立体音響再生と同様に、信号が最左端および最右
端のスピーカ35、39によってのみ再生されることを確実にする。
【0047】 H(z)43は、異なる周波数で、または多数の異なる周波数体で独立して計
算される。H(z)を計算する1つの方法は、数式(6)によって与えられる形
の論理式を評価することから成る。
【数6】
【0048】 全ての要求事項が所定の周波数z(rad/サンプル)で満たされる場合、こ
の数式は値1を返し、そうでない場合には値0を返す。したがって、H(z)の
利得はどの周波数でも1または0である。これは、H(z)を実現するときに数
値の問題を導くおそれがあり、したがって値0は、数値の問題を目立たなくする
有限減衰、例えば0.001に置換することができる。信号パラメータ(コヒー
レンス、振幅差、群遅延/位相)が要求事項の1つの限界に対応する場合、例え
ばamp(z)=−2dBのとき、他の問題が発生することがある。この状況で
は、パラメータ値のほんのわずかな変化でも、H(z)は0から1へ、あるいは
1から0へ変化し得る。この問題を回避するために、要求事項が満たされた後で
限度を例えば(−2.5dB<amp(z)<2.5dB)に変更することによ
って、ヒステリシスを実現することができる。この場合、H(z)を0に戻すこ
とができるためには、その前にamp(z)の値を0.5dB以上変更する必要
がある。
【0049】 異なる周波数におけるH(z)の各利得は独立して計算されるので、周波数を
見るときにH(z)の非常に急激な遷移を見ることができる。したがって周波数
従属幅(例えば1/3オクターブ)でH(z)、例えばガウス関数(正規分布密
度関数)を実現する前に、平滑化519をH(z)の目標に適用することができ
る。
【0050】 図5は、図4に示した処理ブロックの詳細ブロック図を含む。図5の上部(参
照番号51〜521)および図6(a)は、本発明の第1実施形態による左右入
力信号51、52に基づく関数H(z)の決定を示し、図5の下部(参照番号5
22〜534)は、図5では高速畳込み(OppenheimおよびSchaf
er著「Descrete−time−signal−processing」
Prentice Hall、1989、ISBN 0−13−216771−
9参照)を使用してH(z)による畳込みを実行することを除いては、図4と一
致する。高速畳込みでは、時間領域信号1(n)およびr(n)は手段524に
よって高速フーリエ交換され、H(z)との乗算が乗算手段526によって実行
され、2つの乗算手段526からの出力信号に逆高速フーリエ変換527が実行
される。
【0051】 図5の上部および図6(a)で実行されるH(z)の決定は、例えば同時に5
12個のサンプルでブロックオペレーションに基づく。これらのサンプルは、時
間ウィンドウ53を用いて分離される。周波数領域への変換がFFT手段54に
よって実行された後、手段55、56、および57によって3つの数量が計算さ
れる。すなわち、瞬間オートスペクトルGLLおよびGRRはそれぞれ55およ
び56で計算され、瞬間クロススペクトルGLRは57で計算される。これらの
瞬間スペクトルは次いで、一度に1つの周波数ずつ、フィルタ58の各々に低域
通過フィルタリングを適用することによって、これらのスペクトルの実推定値に
変換される。これは、本発明のこの実施形態では、各周波数に一次IIRフィル
タを使用して行われる。次いで前述の数式(1)、(2)および(3)を使用し
て、所望のパラメータを計算する。すなわち511で位相差が計算され、512
でコヒーレンス関数が計算され、513で振幅差が計算される。これらの計算が
実行された後、結果として得られるパラメータ値は、導出することが望ましい特
定の出力信号に対応する要求事項のセットと比較され、これは、ブロック514
、515、および516で、手段512、511、および513からの出力信号
を、図6(a)に示す位相、コヒーレンス、および振幅差のためのパラメータ区
間によって例証されるように抽出すべき特定の出力信号(c1、c2、c3..
.)に対応する特定のパラメータ目標範囲と比較することによって行なわれ、こ
れらの比較の結果に従って3つの論理値1または0が得られ、論理ANDブロッ
ク517に入力信号として提供され、これは、3つの要求事項が全て満たされる
場合には1、これらの要求事項の1つまたはそれ以上が満たされない場合には0
の出力値を提供する。H(z)の論理値が得られた後、H(z)=0(ブロック
518)に代わって前述した通り有限減衰が行われる(ブロック518)。51
2個のサンプルの各ブロックが処理された後、新しいフィルタH(z)が決定さ
れる。新しいフィルタH(z)が突然変化する場合、この変化は出力信号に「ク
リック」を生じることがある。この問題を回避するために、各周波数のスルーレ
ートリミタ519をブロック518の後に挿入する。これは、どの周波数の利得
も例えば+/−0.08dB/ブロックを超えて変化できないことを意味する。
【0052】 図5の下部(522〜534)は本発明によるシステムの処理部であり、図5
の上部(51〜521)はシステムの解析部である。図3(N=5、すなわち5
つのスピーカおよび3つの処理ブロックに対応する)に示す本発明の現在の実施
形態によるシステムのように全システムに1つ以上の処理ブロック(N=3、す
なわち3つのスピーカに対応する)が含まれる場合、一連の処理ブロックの2つ
の可能な構成が考えられる。これらの構成のうちの第1構成では、ブロックの解
析部の2つの入力端子51、52が、ブロックの処理部の対応する2つの入力端
子522および523にそれぞれ接続される。これは、第1ブロックの解析部へ
の入力信号が原左右チャンネル信号LおよびRとなり、次のブロックの解析部へ
の入力信号が残留左右チャンネル信号L’およびR’となり、以下同様であるこ
とを意味する。原立体音響信号の生成中に、出力信号が左右チャネルの間で急激
にパニングして、例えばセンタスピーカ37とこれの右側のスピーカ38との間
の音源の位置の急激な変化をシミュレートする場合、最初にセンタスピーカ37
のための出力信号が正しく抽出され、最後にセンタスピーカの右側のスピーカ3
8のための出力信号も正しく抽出される。3つのブロックの解析部における必然
的な処理遅延のため、前記出力信号のうちの最初の信号の抽出と2番目の信号抽
出との間に特定の時間間隔が経過し、その間システムのいずれのブロックによっ
ても出力信号が抽出されず、原左右チャンネル信号は、システムの縦続処理部内
を移動して、最終残留左右チャンネル信号L’’’およびR’’’がそれぞれL
およびRに等しくなり、したがって原立体音響信号はこの中間時間間隔内に誤っ
て左右のスピーカによって再生される。したがって、センタスピーカ37の位置
から直接その右側のスピーカ38の位置への知覚音像の移動は得られず、むしろ
センタスピーカ37における空間的によく画定された音像からの遷移に続いて、
知覚音像の「拡張」または「スミアリングアウト(smearing out)
」が起こり、それに続いて最後にスピーカ38で空間的によく画定された音像が
形成される。
【0053】 これらの望ましくない知覚現象を回避するために、ブロックの全ての解析部の
入力端子714、715;716、717;718、719は並列に接続し、原
左右チャンネル信号LおよびRに接続する必要がある。これらの考慮は、図7に
示す本発明の以下の好適な構成を導く。この図で、3つの解析部73、74、7
5の入力端子714、715;716、717;718、719は全て原左右チ
ャンネル信号に接続されているが、センタスピーカ711、センタスピーカ71
1の左側のスピーカ710、およびセンタスピーカ711の右側のスピーカ71
2のための出力信号を抽出する3つの処理ブロック76、77、78は、図3で
すでに示した通り直列に結合される。
【0054】 図6(b)に示す本発明の第2実施形態では、61の位相差phaseが対応
するガウス関数(正規分布密度関数)の指数の計算のために手段64に提供され
、図6(b)に示す場合のガウス関数(正規分布密度関数)は、最左端スピーカ
と最右端スピーカの間の中間に直接配置された擬似音源に対応する信号成分の抽
出に対応し、したがってこのガウス関数(正規分布密度関数)の平均は0である
。同様に、62の二乗コヒーレンス関数は、前記3つのガウス関数(正規分布密
度関数)の2番目の関数の指数の計算のために手段65に提供され、63の振幅
差は前記ガウス関数(正規分布密度関数)の3番目の関数の指数を計算するため
に手段66に提供される。3つのガウス関数(正規分布密度関数)はこの後3つ
の同一手段67で計算され、これらの各々の出力は乗算手段68に提供され、そ
れは後続のスルーレートリミタ69および平滑化610を介して最終フィルタ関
数H(z)611を提供し、その値は、前記最左端スピーカと最右端スピーカの
間の中間の擬似音源にぴったり一致する周波数成分の場合には1に等しく、セン
タスピーカのいくらか左側または右側に生成される擬似音源に対応する周波数成
分の場合または対応するコヒーレンス関数が1とはかなり異なるのでいかなる擬
似音源に一致しない周波数成分の場合には1より低い。
【0055】 スルーレートリミタ69および後続の平滑化610によって提供される信号は
、この後で重み付け関数として使用され、図5に示す乗算手段526に提供され
る。
【0056】 本発明の様々な実施形態を示し、詳細の説明の前の部分で説明したが、当業者
は、請求の範囲によって画定される本発明の範囲から逸脱することなく、本発明
の他の実施形態を着想することができるであろう。
【図面の簡単な説明】
【図1】 擬似音源の形成をも示す通常の立体音響スピーカ機構の図である。
【図2】 本発明によるシステムの5スピーカ機構の図である。
【図3】 図3に示す処理ブロックのうちの3つを利用し、N=5すなわちスピーカが全
部で5つある、本発明によるシステムの実施形態である。
【図4】 本発明によるシステムの単一処理ブロックのブロック図である。
【図5】 本発明の第1実施形態による図3および図4に示した処理ブロックの1つの詳
細ブロック図である。
【図6a】 本発明の第1実施形態によるシステムの解析部の最終段階の詳細ブロック図で
ある。
【図6b】 本発明の第2実施形態によるシステムの解析部の最終段階の詳細ブロック図で
ある。
【図7】 本発明によるシステム全体の好適な構成のブロック図である。
【手続補正書】特許協力条約第34条補正の翻訳文提出書
【提出日】平成14年4月30日(2002.4.30)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】特許請求の範囲
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【式】 に従ってクロススペクトルGLR(f)ならびに2つのオートスペクトルGLL (f)およびGRR(f)に基づいて計算されることを特徴とする、請求項2に
記載の方法。
【式】 に従ってオートスペクトルGLL(f)およびGRR(f)の計算値およびクロ
ススペクトルGLR(f)に基づき、前記コヒーレンス関数(γ)、前記振幅差
(amp)、および前記位相差または群遅延差(phaseまたはτ)を決定す
るための手段を含むことを特徴とする、請求項16または17に記載の装置。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0007
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0007】 先行技術のシステムがセンタスピーカに提供される純粋なモノラル信号を導出
するという事実を除いては、それらは依然として普通の立体音響スピーカシステ
ムとして大いに機能する。すなわち、左右のスピーカから生じる音の信号成分が
聴取者の脳内で知覚的に結合される結果、知覚音像が得られる。そのようなシス
テムの左右スピーカからの信号成分が完全に、または少なくとも部分的に相関す
る場合、これらの成分は聴取者の脳内で「融合」されて空間的に画定される1つ
の音像となり、それはしばしば2つのスピーカの間の線上のどこかに位置付けら
れる。この知覚音像はしばしば「擬似音源」と呼ばれ、立体音響音再生システム
では、全体的知覚音像の形成は基本的に擬似音源の形成に依存するということが
できる。左または右のいずれかのチャンネル信号が他方よりずっと強い場合、あ
るいはこれらの信号間に充分な時間遅延がある場合、擬似音源はスピーカの一方
、すなわち最も強い信号を放射しているスピーカまたは他方より時間的に先行し
ているスピーカに位置付けられる。そのような場合にのみ、擬似音源と実際の物
理的音源とが一致する。 例えばフロント左スピーカ、フロント右スピーカ、フロントセンタスピーカ、
リア左スピーカおよびリア右スピーカからなる典型的なサラウンド音響構成にお
けるスピーカについて指向的に符号化された左および右入力信号を処理してこれ
らの信号を複数の出力信号に分割するためのサラウンド音響システムがUS 5
870480に記載されている。このシステムの所望の知覚効果もまた擬似音源
の形成に依存し、それは左および右入力信号に含まれる指向性の情報が予め決め
られたマトリックスに従って符号化されることをさらに要求する。 立体音響信号の左および右チャンネル信号からセンタスピーカのための信号を
誘導するためのシステムがUS 5528694に開示されており、そのシステ
ムはTVセットの如き音響視覚再生システムに使用することを主に意図される。
センタ信号は右チャンネルにおける信号成分と同一の左チャンネル信号成分から
分離するためのスプリッタ回路によって誘導され、その逆も存在する。同一でな
い左および右チャンネルのそれらの信号成分は通常の立体音響構成の左および右
スピーカによって再生される。モノラルセンタチャンネル信号を別として知覚音
像全体が左および右スピーカによって作られる擬似音源によってなお形成される
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW,ML, MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,GM,K E,LS,MW,SD,SL,SZ,TZ,UG,ZW ),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,MD,RU, TJ,TM),AE,AL,AM,AT,AU,AZ, BA,BB,BG,BR,BY,CA,CH,CN,C R,CU,CZ,DE,DK,DM,EE,ES,FI ,GB,GD,GE,GH,GM,HR,HU,ID, IL,IN,IS,JP,KE,KG,KP,KR,K Z,LC,LK,LR,LS,LT,LU,LV,MA ,MD,MG,MK,MN,MW,MX,NO,NZ, PL,PT,RO,RU,SD,SE,SG,SI,S K,SL,TJ,TM,TR,TT,TZ,UA,UG ,US,UZ,VN,YU,ZA,ZW

Claims (29)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 立体音響信号の左および右チャンネルの信号から成る2つの
    入力信号L(t)およびR(t)をN個の出力チャンネルから成るN個の出力信
    号に変換するための方法であって、N>2であり、前記出力信号(c1、c2、
    c3...)が、前記2つの信号間の線形依存性の瞬間的程度に基づき、かつ前
    記2つの入力信号間の特徴的な差に関する要求事項のセットを利用して、前記2
    つの入力信号から抽出され、前記要求事項が前記出力信号(c1、c2、c3.
    ..)の各々に特定的であることを特徴とする方法。
  2. 【請求項2】 (A)通常の2スピーカ立体音響再生システムの左および右
    変換器用に意図された原左および右チャンネル信号L(t)およびR(t)に基
    づき、かつこれらの信号の左および右周波数成分(例えば前記左および右信号の
    高速フーリエ変換によって提供される)の各々の分離した対の比較、ならびにこ
    れらの比較の結果に対する第1特定のセットの要求事項の適用に基づき、前記左
    および右チャンネルの信号成分間の関係がそれらが第1擬似音源の形成に貢献す
    るような関係であるという条件下で、前記左および右チャンネル信号の線形結合
    として第1出力信号(c1)を抽出するステップと、 (B)前ステップ(A)で抽出された周波数成分のスケールドバージョンを含
    まない1対の第1残留左および右チャンネル信号(L’、R’)を提供するステ
    ップと、 (C)原左および右チャンネル信号L(t)およびR(t)に基づき、かつ上
    述と同様にこれらの信号の各々の分離した周波数成分の比較およびこれらの比較
    結果に対する第2特定のセットの要求事項の適用に基づき、前記原左および右チ
    ャンネルの信号成分間の関係がそれらが前記第1擬似音源とは異なる位置に位置
    付けられる第2擬似音源の形成に貢献するような関係であるという条件下で、前
    記残留左および右チャンネル信号の線形結合として第2出力信号(c2)を抽出
    するステップと、 (D)前ステップ(AおよびC)で抽出された周波数成分のスケールドバージ
    ョンを含まない1対の第2残留左および右チャンネル信号(L”、R”)を提供
    するステップと、 (E)原左および右チャンネル信号L(t)およびR(t)によって形成する
    ことのできるN−2個の擬似音源に対応する最大限N−2個の出力信号(c3、
    c4...)を抽出することができるように毎回異なるセットの要求事項を用い
    て、前ステップを充分な回数繰り返すステップと、 (F)前ステップのいずれかで抽出された周波数成分のスケールドバージョン
    を含まない1対の最終残留左および右チャンネル信号(L’’’、R’’’)を
    提供するステップと、 (G)前記第1および第2などの出力信号(c1、c2、c3...)を電気
    音響変換器(35、36、37、38、39)に提供するステップであって、こ
    れらの変換器の各々の位置が、その特定の変換器のための出力信号(c1、c2
    、c3...)の抽出に利用される特定のセットの要求事項に対応するようにし
    たステップと、 (H)他の全てのN−1個の変換器の左側に配置された電気音響変換器に前記
    最終残留左チャンネル信号(L’’’)を提供し、他の全てのN−1個の変換器
    の右側に配置された電気音響変換器に前記最終残留右チャンネル信号(R’’’
    )を提供するステップと を含むことを特徴とする、請求項1に記載の方法。
  3. 【請求項3】 原左チャンネル信号L(t)と原右チャンネル信号R(t)
    の前記比較が前記原信号L(t)およびR(t)のコヒーレンス関数(γ)の各
    周波数成分、前記原信号L(t)およびR(t)間の振幅差(amp)、ならび
    に前記原信号L(t)およびR(t)間の位相(または群遅延)差(phase
    またはτ)の決定を含むことを特徴とする、請求項2に記載の方法。
  4. 【請求項4】 前記コヒーレンス関数(γ)、前記振幅差(amp)、およ
    び前記位相(または群遅延)差が周波数の関数であり、次式: 【式】 に従ってクロススペクトルGLR(f)ならびに2つのオートスペクトルGLL (f)およびGRR(f)に基づいて計算されることを特徴とする、請求項3に
    記載の方法。
  5. 【請求項5】 前記セットの要求事項が各々前記コヒーレンス関数(γ)の
    目標区間、前記振幅差(amp)の目標区間、および前記位相差または群遅延差
    (phase、τ)の目標区間を含み、前記目標区間を周波数の関数とすること
    ができることを特徴とする、請求項1ないし4のいずれかに記載の方法。
  6. 【請求項6】 出力信号(c1、c2、c3...)の前記抽出が、前記コ
    ヒーレンス関数(γ)、前記振幅差(amp)、ならびに前記位相または群遅延
    差(phase,τ)の各周波数成分における前記目標区間のそれぞれとの比較
    に基づいて行なわれ、前記コヒーレンス関数(γ)、前記振幅差(amp)、お
    よび前記位相差または群遅延差(phase、τ)が全てその特定の出力信号(
    c1、c2、c3...)の特定の目標区間に一致するする場合にだけ、前記出
    力信号(c1、c2、c3...)の特定の1つが抽出されることを特徴とする
    、請求項1ないし5のいずれかに記載の方法。
  7. 【請求項7】 前記出力信号(c1、c2、c3...)のうち所定の1つ
    の前記抽出が、所定の対の入力信号(L、R;L’、R’;L”、R”;...
    )の例えば高速フーリエ変換に基づいて実行され、第1抽出出力信号(c1)の
    場合は前記所定の対の入力信号が原左および右チャンネル信号(L、R)であり
    、第2抽出出力信号(c2)の場合は第1残留左および右チャンネル信号(L’
    、R’)であり、第3抽出出力信号(c3)の場合は第2残留左および右チャン
    ネル信号(L”、R”)であり、以下同様に続き、所定の対の入力信号の前記高
    速フーリエ変換が、決定されたコヒーレンス関数(γ)、決定された振幅差(a
    mp)、および決定された位相差または群遅延差(phase、τ)と抽出され
    る前記出力信号(c1、c2、c3...)の特定の1つに一致する前記目標値
    との前記比較によって形成される等フィルタ関数H(z)によって乗算され、前
    記高速フーリエ変換の乗算バージョンが逆高速フーリエ変換されて(527)、
    結果的に得られる2つの時間領域信号(535、536)が、個々の適切なスケ
    ーリング後に、最終的に加算されて(529)その特定の出力信号(c1、c2
    、c3...)の第1バージョン(c1’、c2’、c3’...)を前記所定
    の対の入力信号の線形結合として形成することができ、高速フーリエ変換、乗算
    、および逆高速フーリエ変換の前記ステップが例えば高速畳込みとして知られる
    方法の手順ステップであることを特徴とする、請求項1ないし6のいずれかに記
    載の方法。
  8. 【請求項8】 前記出力信号(c1、c2、c3...)が増幅(530)
    とそれに続いて行なわれる前記出力信号(c1、c2、c3...)の前記第1
    バージョン(c1’、c2’、c3’...)の事後遅延(531)によって形
    成されることを特徴とする、請求項7に記載の方法。
  9. 【請求項9】 前記フィルタ関数H(z)が論理AND関数、すなわち前記
    コヒーレンス関数、前記振幅差、および前記位相差または群遅延差の各周波数成
    分における、導出される前記出力信号のうちの特定の1つに対応する目標区間と
    の比較によって得られる1または実質的に0の出力値を持つ関数であり、H(z
    )が式: H(z)=(γ1<γ(z)<γ2)AND(amp1<amp(z)<amp
    2)AND(phase1<phase(z)<phase2)、または H(z)=(γ1<γ(z)<γ2)AND(amp1<amp(z)<amp
    2)AND(群遅延1<群遅延(z)<群遅延2)AND(−phase,ma
    x<phase(z)<+phase,max、ここでphase,maxは1
    80度未満、好ましくは約170度である) のいずれかによって与えられることを特徴とする、請求項7に記載の方法。
  10. 【請求項10】 前記フィルタ関数H(z)がコヒーレンス関数、振幅差、
    位相差および/または群遅延差の値の連続関数の各周波数成分における積であり
    、これらの関数のパラメータは、抽出される前記出力信号の特定の1つに対応す
    る目標区間のセットに従って選択されることを特徴とする、請求項7に記載の方
    法。
  11. 【請求項11】 前記連続関数がコヒーレンス関数、振幅差、位相差、およ
    び/または群遅延差の二乗の値のガウス関数(正規分布密度関数)であり、これ
    らのガウス関数(正規分布密度関数)のパラメータ(平均および分散)が、抽出
    される前記出力信号のうちの特定の1つに対応する目標間隔のセットに一致する
    ことを特徴とする、請求項10に記載の方法。
  12. 【請求項12】 前記フィルタ関数H(z)が、コヒーレンス関数、振幅差
    、位相差および/または群遅延差とすることのできるパラメータpが対応する目
    標区間に属するか否かによって1または実質的に0の出力値を持つ論理関数H1
    (z;p)と、請求項10または11に記載の連続関数の積である関数H2(z
    ;q)との積として形成され、qが前記関数H1に含まれない残りのパラメータ
    を表わすことを特徴とする、請求項9、10、または11に記載の方法。
  13. 【請求項13】 前記第1残留左および右チャンネル信号(L’、R’)、
    第2残留左および右チャンネル信号(L”、R”)等の決定が、前記2つの逆高
    速フーリエ変換された(527)信号(535、536)をそれぞれ左および右
    入力信号(522、523)の遅延(525)のバージョンから減算する(52
    8)ことによって実行され、第1出力信号(c1)の場合は前記入力信号(52
    2、523)は原左および右チャンネル信号(L、R)であり、第2出力信号(
    c2)の場合は第1残留左および右チャンネル信号(L’、R’)であり、第3
    出力信号(c3)の場合は第2残留左および右チャンネル信号(L”、R”)等
    であることを特徴とする、請求項1ないし12のいずれかに記載の方法。
  14. 【請求項14】 所定の出力信号(c1、c2、c3...)に対応する周
    波数成分間の線形従属性の前記程度が、信号の各分離周波数成分における対応す
    る処理ブロックへの入力信号(L、R;L’、R’;L”、R”...)間のコ
    ヒーレンス関数(γ)、振幅差(amp)、位相差または群遅延差(phase
    またはτ)の決定に基づいて評価されることを特徴とする、請求項2に記載の方
    法。
  15. 【請求項15】 前記電気音響変換器がスピーカであることを特徴とする、
    請求項1ないし14のいずれかに記載の方法。
  16. 【請求項16】 立体音響信号の左および右チャンネルの信号を構成する2
    つの原入力信号L(t)およびR(t)をN個の出力チャンネルに対応するN個
    の出力信号に変換するための装置であって、N>2であり、前記装置が、前記2
    つの入力信号の信号要素間の線形従属性の瞬間的程度に基づき、かつ前記2つの
    入力信号間の特徴的相違に関する要求事項のセットを利用して前記出力信号(c
    1、c2、c3...)を抽出するための手段を含み、前記要求事項が前記出力
    信号(c1、c2、c3...)の各々に特定的であることを特徴とする装置。
  17. 【請求項17】 前記装置が各々2つの入力信号を持つN−2個のブロック
    (32、33、34;76、77、78)を含み、前記ブロックの各々が前記出
    力信号(c1、c2、c3...)の1つを抽出し、前記ブロック(32、33
    、34;76、77、78)の各々が2つの残留出力信号(L’、R’;L”、
    R”;L’’’、R’’’)をさらに提供し、前記残留出力信号が前記出力信号
    (c1、c2、c3...)として抽出された周波数成分のスケールドバージョ
    ンを含まないことを特徴とする、請求項16に記載の装置。
  18. 【請求項18】 前記ブロック(32、33、34;76、77、78)が
    相互の後に直列に結合されて、前記ブロックのうちの最初の1つ(32;76)
    が入力信号として前記原入力信号L(t)およびR(t)を受け取り、前記出力
    信号のうちの最初の1つ(c1)を抽出して第1対の前記残留出力信号(L’、
    R’)を提供し、前記ブロックのうちの2番目の1つ(33;77)が入力信号
    として前記残留出力信号(L’、R’)を受け取り、前記出力信号のうちの2番
    目の1つ(c2)を抽出して第2対の残留出力信号(L”、R”)を提供し、前
    記ブロックのうちの3番目の1つ(34;78)が入力信号として前記第2対の
    残留出力信号(L”、R”)を受け取り、前記出力信号のうちの3番目の1つ(
    c3)を抽出して第3対の残留出力信号(L’’’、R’’’)を提供し、以下
    同様に最大限N−2個の出力信号(c1、c2、c3...)が抽出されるまで
    続け、前記出力信号の最後の1つ(c3)の抽出後に残された最終残留出力信号
    (L’’’、R’’’)の対が前記装置からの2つの別個の出力信号として使用
    されることを特徴とする、請求項17に記載の装置。
  19. 【請求項19】 周波数成分間の線形従属性の前記程度が、信号の各分離周
    波数成分における前記原入力信号L(t)およびR(t)のコヒーレンス関数(
    γ)の決定、ならびに前記原入力信号L(t)およびR(t)間の振幅差(am
    p)の決定、ならびに前記原入力信号L(t)およびR(t)間の位相差または
    群遅延差(phaseまたはτ)に基づいて評価されることを特徴とする、請求
    項16ないし18のいずれかに記載の装置。
  20. 【請求項20】 特定の分析ブロック(73、74、75)の周波数成分間
    の線形従属性の前記程度が、信号の各分離周波数成分において対応する処理ブロ
    ックへの入力信号(L、R;L’、R’;L”、R”...)間のコヒーレンス
    関数(γ)、振幅差(amp)の決定、および位相差または群遅延差(phas
    eまたはτ)に基づいて評価されることを特徴とする、請求項16ないし18の
    いずれかに記載の装置。
  21. 【請求項21】 前記装置が、次式: 【式】 に従ってオートスペクトルGLL(f)およびGRR(f)の計算値およびクロ
    ススペクトルGLR(f)に基づき、前記コヒーレンス関数(γ)、前記振幅差
    (amp)、および前記位相差または群遅延差(phaseまたはτ)を決定す
    るための手段を含むことを特徴とする、請求項19または20に記載の装置。
  22. 【請求項22】 前記ブロック(32、33、34;76、77、78)の
    各々のための前記2つの入力信号間の特徴的な差に関する要求事項の前記セット
    が前記コヒーレンス関数(γ)、前記振幅差(amp)、および前記位相差また
    は群遅延差(phaseまたはτ)の目標区間を含み、前記目標区間がその特定
    のブロックに対して特定され、前記目標区間を周波数の関数とすることができる
    ことを特徴とする、請求項16ないし21のいずれか記載の装置。
  23. 【請求項23】 前記ブロック(32、33、34;76、77、78)の
    各々が、前記コヒーレンス関数(γ)、前記振幅差(amp)、および前記位相
    差または群遅延差(phaseまたはτ)と前記目標区間のそれぞれ1つとの間
    の比較を実行するための手段と、前記コヒーレンス関数(γ)、前記振幅差(a
    mp)および前記位相差または群遅延差(phaseまたはτ)が全て特定の出
    力信号(c1、c2、c3...)の特定の目標間隔に一致する場合にのみ、前
    記出力信号(c1、c2、c3...)の特定の1つが抽出されるという効果を
    持つ手段とを含むことを特徴とする、請求項16ないし22のいずれかに記載の
    装置。
  24. 【請求項24】 前記ブロック(32、33、34;76、77、78)の
    各々が、適切な乗算手段(526)でその特定のブロックへの高速フーリエ変換
    された入力信号をフィルタ関数H(z)(そのフィルタ関数はその特定のブロッ
    クに対する前記2つの入力信号と同じである)で乗算することによって、その特
    定のブロックのための特定の出力信号(c1、c2、c3...)の抽出を実行
    し、フィルタ関数H(z)が前記比較に基づいており、その後前記フィルタされ
    た入力信号を逆高速フーリエ変換手段(527)に提供し、それによって1対の
    信号(535、536)を提供し、それが加算手段(529)に送られ、その出
    力信号が利得手段(530)に送られ、その後遅延手段(531)に送られ、そ
    の出力信号がその特定のブロックの望ましい出力信号(c1、c2、c3...
    )であることを特徴とする、請求項16ないし23のいずれかに記載の装置。
  25. 【請求項25】 前記フィルタ関数H(z)が、論理AND手段(517)
    からの出力信号として提供され、この出力信号が次式: H(z)=(γ1<γ(z)<γ2)AND(amp1<amp(z)<amp
    2)AND(phase1<phase(z)<phase2)、または H(z)=(γ1<γ(z)<γ2)AND(amp1<amp(z)<amp
    2)AND(群遅延1<群遅延(z)<群遅延2)AND(−phase,ma
    x<phase(z)<+phase,max、ここでphase,maxは1
    80度未満、好ましくは約170度である) に従って値1または実質的に0のいずれかを取ることを特徴とする、請求項24
    に記載の装置。
  26. 【請求項26】 前記フィルタ関数H(z)がコヒーレンス関数、振幅差、
    位相差および/または群遅延差の値の連続関数の各周波数成分における積であり
    、これらの関数のパラメータが、抽出される前記出力信号の特定の1つに対応す
    る前記コヒーレンス関数、前記振幅差、前記位相差および/または群遅延差の目
    標値のセットに従って選択されることを特徴とする、請求項24に記載の装置。
  27. 【請求項27】 前記連続関数がコヒーレンス関数、振幅差、位相差および
    /または群遅延差の二乗の値のガウス関数(正規分布密度関数)であり、これら
    のガウス関数(正規分布密度関数)のパラメータ(平均および分散)が、抽出さ
    れる前記出力信号の特定の1つに対応する目標値のセットに対応することを特徴
    とする、請求項26に記載の装置。
  28. 【請求項28】 前記フィルタ関数H(z)が、コヒーレンス関数、振幅差
    、位相差および/または群遅延差とすることのできるパラメータpが対応する目
    標間隔に属するか否かによって1または実質的に0の出力値を持つ論理関数H1
    (z;p)と、請求項10または11による連続関数の積である関数H2(z;
    q)の積として形成され、qは前記関数H1に含まれない残留パラメータを表わ
    すことを特徴とする、請求項25、26または27に記載の装置。
  29. 【請求項29】 前記ブロック(32、33、34;76、77、78)の
    各々の前記残留出力信号(L’、R’;L”、R”;L’’’、R’’’)が、
    前記高速フーリエ変換手段(524)および前記逆高速フーリエ変換手段(52
    5)における処理遅延を補償するために遅延手段(525)でそれらを遅延させ
    た後で、高速畳込みの前記方法を利用して、その特定のブロック(32、33、
    34;76、77、78)への入力信号から、前記逆高速フーリエ変換手段(5
    27)から提供される前記出力信号(535、536)を適切な減算手段(52
    8)で減算することによって得られることを特徴とする、請求項16ないし20
    のいずれかに記載の装置。
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