JP2003523208A - 髄膜炎菌表面抗原NhhAの保存領域を含むタンパク質 - Google Patents

髄膜炎菌表面抗原NhhAの保存領域を含むタンパク質

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リチャード アンセルム ピーク、イアン
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Abstract

(57)【要約】 髄膜炎菌(Neisseria meningitidis)表面抗原の修飾型を構成する新規なタンパク質、およびコードする核酸が提供される。修飾された表面タンパク質は、非保存アミノ酸の欠失を有することを特徴とし、それにより髄膜炎菌に対する交差保護的な免疫応答を誘発することができる。本発明は、診断薬、治療薬、予防ワクチン、ならびに医薬品の設計および/またはスクリーニングにおける、修飾された表面抗原の使用にまで及ぶ。修飾された表面抗原は、対応する野生型の表面抗原から予想されるよりも広いスペクトルの髄膜炎菌菌株に対して効果的な免疫化を生じさせるワクチンにおいて特に有用である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 (発明の分野) 本発明は、髄膜炎菌(Neisseria meningitidis)表面
抗原の修飾型を構成する新規なタンパク質、そのような新規なペプチドおよびポ
リペプチドをコードする核酸、診断におけるそれらの使用、治療ワクチンおよび
予防ワクチンにおけるそれらの使用、ならびに医薬のデザインおよび/またはス
クリーニングにおけるこれらの使用に関する。より詳細には、非保存アミノ酸を
欠失させることによって、本発明の修飾型表面抗原は、対応する野生型の表面抗
原から予想されるよりも広い範囲の髄膜炎菌菌株に対して効果的な免疫化をもた
らすワクチンにおいて有用であり得る。
【0002】 (発明の背景) 髄膜炎菌はグラム陰性細菌であり、髄膜炎菌性の髄膜炎および敗血症の原因菌
である。その唯一の知られている宿主はヒトであり、集団の約10%が無症状的
に髄膜炎菌を保有する場合がある(Caugantら、1994、Journa
l of Clinical Microbiology 32 323)。
【0003】 髄膜炎菌は多糖の莢膜を発現し得る。これにより、この細菌を、発現した莢膜
の性質に従って分類することができる。髄膜炎菌の少なくとも12種の血清群(
A、B、C、29−E、H、I、K、L、W135、X、YおよびZ)が存在す
る。これらのうち、A、BおよびCの血清群が髄膜炎菌性疾患の90%を引き起
こしている(Poolmanら、1995、Infectious Agent
s and Disease 4 13)。AおよびCの血清群に対するワクチ
ンを得ることができるが、血清群Bの莢膜多糖は免疫原性が良くなく、ヒトにお
いて保護を誘導しない。
【0004】 したがって、他の膜成分および細胞外成分が、現在、ワクチンに含ませるため
のその好適性について調べられている。例として、クラス1、2および3の外膜
タンパク質(ポリン;por遺伝子によってコードされる)、ならびにクラス4
の外膜タンパク質(Rmp)およびクラス5の外膜タンパク質(Opacity
タンパク質;opa遺伝子およびopc遺伝子によってコードされる)が挙げら
れる。
【0005】 しかし、今日まで、これらの候補物はどれも、特に小児において完全な保護を
誘導することができない(Romeroら、1994、Clinical Mi
crobiology Review、7 559;Poolmanら、199
5、前掲)。
【0006】 効果的なワクチンを作製するためには、大部分の菌株に存在し、かつ保護的な
免疫応答(例えば、殺菌性抗体)を誘導することができる髄膜炎菌成分を同定す
ることが必要である。
【0007】 これに関連して、国際公開公報第99/24578号、同第99/36544
号、同第99/58683号および同第99/57280号が参照される。これ
らはそれぞれが引用により本明細書に組み込むものとされ、そして髄膜炎菌に対
して免疫化するワクチンにおいて有用であり得る候補タンパク質を多数記載する
【0008】 これに関連して、国際公開公報第99/31132号、およびPeakら、2
000、FEMS Immunol.Med.Microbiol.28 32
9が特に参照される。これらはそれぞれが引用により本明細書に組み込むものと
され、そして髄膜炎菌の多数の異なる菌株から単離された新規な表面抗原を記載
する。そのような表面抗原およびその対立遺伝子変異体は、本明細書の目的のた
めにはNhhAと呼ばれる。
【0009】 (発明の概要) 本発明者らは、NhhA表面抗原が、髄膜炎菌の菌株間で変動し得るポリペプ
チド領域と、菌株間で保存されている他の領域とを有することを発見した。この
可変性領域は、髄膜炎菌の特定の菌株に由来するNhhA抗原を取り込むワクチ
ンがその特定の菌株に対する優先的な免疫化を生じさせやすいように、免疫原性
であり、菌株特異的な免疫応答を誘発しやすいと考えられる。その結果、本発明
者らは、野生型NhhAによって誘発される免疫応答と同じくらい菌株特異的で
ない免疫応答を誘発する修飾されたNhhAポリペプチドを製造することを試み
た。この修飾されたNhhA抗原は、本明細書下記に記載されるように、髄膜炎
菌に対する治療ワクチンおよび/または予防ワクチンを製造するために有用であ
る。免疫応答を主に保存されたエピトープに対して指向させることによって、そ
のようなワクチンは、野生型NhhAによる免疫化の後に期待されるよりも広い
スペクトルの髄膜炎菌菌株に対して効果的な免疫化を生じさせるはずである。
【0010】 したがって、本発明は、一般には、NhhAポリペプチドの保存されたアミノ
酸を有する単離タンパク質に関する。 したがって、本発明のタンパク質は、対応する野生型NhhAポリペプチドと
比較して、非保存アミノ酸の1または複数の欠失を有し得る。
【0011】 第1の態様において、本発明は、NhhAポリペプチドの12個以上の連続し
た保存アミノ酸の配列を含み、かつ野生型NhhAポリペプチドを含まない単離
タンパク質を提供する。
【0012】 好適には、本発明のタンパク質は免疫応答を誘発することができる。 好ましくは、免疫応答は、該対応する野生型NhhAポリペプチドによって誘
発される免疫応答よりも小さい菌株特異性を有する。 より好ましくは、該免疫応答は、髄膜炎菌の1または複数の菌株に対する保護
をもたらし、またはさらにより好ましくは髄膜炎菌の多数の菌株に対する保護を
もたらす。
【0013】 野生型NhhAポリペプチドの配列が図1に例示される(配列番号1〜10)
。 コンセンサス(Consensus)アミノ酸配列もまた図1に示される(配
列番号11)。
【0014】 本発明の単離タンパク質は、好ましくは、本明細書では図1におけるC1領域
、C2領域、C3領域、C4領域およびC5領域と呼ばれるNhhAポリペプチ
ドの定常領域を1つまたは複数含む。
【0015】 好適には、図1においてV1領域、V2領域、V3領域またはV4領域と呼ば
れるNhhAポリペプチドの可変領域の1または複数の非保存アミノ酸が、野生
型NhhAポリペプチドに関して欠失していることがこの態様に従って理解され
る。
【0016】 好ましくは、V1領域または少なくともその実質的な部分が欠失している。 特定の態様において、単離タンパク質は、「本発明の修飾されたNhhAポリ
ペプチド」の例である図5〜9(配列番号23〜27)のいずれか1つに示され
るアミノ酸配列を有する。図14(配列番号33〜39)には、N末端シグナル
配列の除去をもたらすことが予想される「成熟」ポリペプチドのさらなる例が示
される。
【0017】 第2の態様により、本発明は、第1の態様によるポリペプチドをコードする単
離核酸を提供する。 野生型nhhAの核酸配列が図2に例示される(配列番号12〜21)。 コンセンサス(Consensus)核酸配列もまた図2に示される(配列番
号22)。
【0018】 好ましくは、C1、C2、C3、C4およびC5の領域が、図2に示されるそ
れぞれのヌクレオチド配列によってコードされる。 好ましくは、V1、V2、V3およびV4の領域が、図2に示されるそれぞれ
のヌクレオチド配列によってコードされる。
【0019】 特定の態様において、本発明の単離核酸は、「本発明の修飾nhhA核酸」の
特定の例である図5〜9(配列番号28〜32)のいずれか1つに示されるヌク
レオチド配列を有する。
【0020】 第1および第2の態様による本発明は、本発明の単離タンパク質および核酸の
ホモログ、フラグメント、変異体および誘導体にまで及ぶ。 野生型のNhhAポリペプチドおよびnhhA核酸は本発明の範囲から特に除
かれる。
【0021】 第3の態様において、本発明は、発現ベクターおよび第2の態様による核酸を
含む発現構築物にある。この場合、該配列は、該発現ベクターにおいて1または
複数の調節核酸に作動的に連結されている。
【0022】 第4の態様において、本発明は、第3の態様による発現構築物を含む宿主細胞
を提供する。 本発明の第5の態様では、第1の態様による組換え単離タンパク質を製造する
方法であって、 (i)第3の態様による発現ベクターを含む宿主細胞を、該ポリペプチドが該
宿主細胞において発現されるように培養する工程と、 (ii)該組換えタンパク質を単離する工程と、 から成る方法を提供する。
【0023】 第6の態様において、本発明は、本発明のタンパク質、そのフラグメント、変
異体または誘導体に結合する抗体または抗体フラグメントを提供する。
【0024】 第7の態様において、本発明は、髄膜炎菌を含むことが疑われる生物学的サン
プルにおいて髄膜炎菌を検出する方法であって、 (i)生物学的サンプルを個体から単離する工程と、 (ii)前記の抗体または抗体フラグメントを生物学的サンプルと接触させる工
程と、 (iii)髄膜炎菌の存在を示す特異的に結合した抗体または抗体フラグメント
を検出する工程と、 から成る方法を提供する。
【0025】 第8の態様において、髄膜炎菌細菌を含むことが疑われる生物学的サンプルに
おいて髄膜炎菌細菌を検出する方法であって、 (i)生物学的サンプルを患者から単離する工程と、 (ii)該細菌の存在を示す、前記第2の態様による核酸配列を該サンプルに
おいて検出する工程と、 から成る方法を提供する。
【0026】 第9の態様において、本発明は、髄膜炎菌による個体の感染を診断する方法で
あって、 (i)個体から得られた生物学的サンプルを本発明のポリペプチド、フラグメン
ト、変異体または誘導体と接触させる工程と、 (ii)該ポリペプチド、フラグメント、変異体または誘導体と該サンプル中の
髄膜炎菌特異的抗体との複合体の存在の有無を測定する工程であって、該複合体
の存在により該感染が示される工程と、 から成る方法を提供する。
【0027】 好ましくは、個体は哺乳動物である。 より好ましくは、個体はヒトである。 第10の態様において、本発明はまた、生物学的サンプルにおいて髄膜炎菌細
菌を検出するキットにおける、前記第1の態様による単離タンパク質の使用、前
記第2の態様による単離核酸の使用、または上記に記載された抗体もしくは抗体
フラグメントの使用にまで及ぶ。
【0028】 本発明の第11の態様により、前記第1の態様による単離タンパク質を含む医
薬組成物が提供される。
【0029】 好ましくは、該医薬組成物はワクチンである。 第12の態様において、本発明は、薬学的に効果的な量の上記ワクチンを投与
する工程を含む、髄膜炎菌による患者の感染を防止する方法を提供する。 第13の態様において、本発明は、前記第1の態様による単離タンパク質、変
異体または誘導体の免疫原性フラグメントを同定する方法であって、 (i)該ポリペプチド、変異体または誘導体のフラグメントを製造する工程と、 (ii)該フラグメントを個体に投与する工程と、 (iii)髄膜炎菌および/または該ポリペプチド、変異体もしくは誘導体に特
異的に結合するエレメントの産生、および/または髄膜炎菌の感染に対する保護
作用を含む該個体における免疫応答を検出する工程と、 から成る方法を提供する。
【0030】 好ましくは、個体は哺乳動物である。 より好ましくは、個体はヒトである。
【0031】 (発明の詳細な説明) 本明細書を通して、別途示されない限り、表現「含む」(「comprise
」、「comprises」および「comprising」)は、任意の他の
要素または要素群を除外することなく、述べられた要素または要素群を包含する
ことを意味することが理解される。
【0032】 命名法に関して、NhhAは、本明細書では本発明のタンパク質が参照される
ときに使用され、一方、nhhAは、本明細書では本発明の核酸が参照されると
きに使用される。NhhA/nhhAのタンパク質および核酸は、例えば国際公
開公報第99/31132号において参照されるHiaNm/hianmのタン
パク質および核酸(これらに限定されない)を包含することもまた理解される。
【0033】 本発明は、少なくとも一部は、10菌株の髄膜炎菌におけるNhhAポリペプ
チドにおける保存領域およびあまり保存されてない領域を解明することによって
予測される。対応する領域が、例示されたNhhAポリペプチドの他の対立遺伝
子変異体において保存されていることが予測される。
【0034】 本発明にとって重要なことは、野生型NhhAポリペプチド内の非保存アミノ
酸を欠失させて、本発明の修飾されたNhhAポリペプチドを作製することによ
って、免疫応答が、その免疫応答を保存されたエピトープに対して指向させるこ
とにより1または複数の異種の髄膜炎菌菌株に対する保護をもたらす本発明の該
ポリペプチドで免疫化したときに誘発され得るという認識であることが理解され
る。
【0035】 本明細書で使用される「非保存」アミノ酸は、1つの髄膜炎菌に由来する野生
型NhhAポリペプチドには存在するが、1または複数の他の菌株に由来する野
生型NhhAポリペプチドには存在していないアミノ酸残基である。
【0036】 好適には、第1の態様のポリペプチドは、対応する野生型の配列に関して、V
1領域、V2領域、V3領域またはV4領域のいずれかの少なくとも一部が欠失
しており、そのため、「欠失変異体」の例としてまとめて示されることがある。
【0037】 本発明は、V1、V2、V3およびV4の領域を、比較的保存されたC1〜C
5の領域と比較して、非保存アミノ酸の頻度が比較的多い野生型NhhAポリペ
プチドの領域であるとして同定していることが理解される。
【0038】 これらのV領域のなかで、V1(超可変)およびV2の領域は非保存アミノ酸
の最も大きな頻度を有し、一方、V3およびV4は比較的少ない頻度を有する。
しかし、V1領域は、(総アミノ酸に関して)V2領域よりも、野生型NhhA
ポリペプチドの重要な割合を構成している。したがって、前記第1の態様による
単離タンパク質はV1領域の少なくとも実質的な部分が欠失していることが好ま
しい。
【0039】 該欠失変異体を構築する際には、異なる髄膜炎菌菌株のNhhAポリペプチド
間での領域の「シャフリング」が可能であることもまた当業者によって理解され
るであろう。例えば、本発明のNhhAポリペプチドは、PMC21のC5領域
とともにH41のC1領域を含むことができる。
【0040】 そのような「シャフリング」は組換えDNA法には特に十分に適している。 本発明の目的で、「単離された」とは、その天然の状態から取り除かれている
か、またはそうでなければヒトの操作に供されている材料を意味する。単離され
た材料は、その天然の状態で通常それに伴う成分を実質的または本質的に含まな
くてもよく、あるいはその天然の状態で通常それに伴う成分とともに人工的な状
態で存在するように操作されていてもよい。単離された材料は天然形態または組
換え形態であってもよい。
【0041】 「タンパク質」は、アミノ酸のポリマーを意味する。アミノ酸は、当技術分野
において十分に理解されているように、天然型または非天然型のアミノ酸であり
得る。
【0042】 「ペプチド」は、50個以下のアミノ酸を有するタンパク質である。 ポリペプチドは、50個以上のアミノ酸を有するタンパク質である。 本明細書で使用される表現「免疫応答を誘発する」は、本発明の単離されたポ
リペプチドにより、それが投与される哺乳動物において免疫応答がもたらされ得
ることをいう。この場合、応答は、髄膜炎菌および/または該ポリペプチドに対
するものである。好ましくは、免疫応答は殺菌性抗体の産生を包含する。より好
ましくは、免疫応答は、髄膜炎菌感染に対して保護的である。
【0043】 「菌株特異的」は、本明細書では、自己の髄膜炎菌菌株に指向するか、または
自己の髄膜炎菌菌株に対して少なくとも優勢的に指向する免疫応答の意味で使用
される。
【0044】 本明細書中で使用される「交差反応的」は、1または複数の異種の髄膜炎菌菌
株に対する免疫応答が本発明のポリペプチドにより誘発され得ることを意味する
【0045】 本明細書中で使用される「交差保護的」は、本発明のポリペプチドにより、免
疫応答が誘発され、それにより、1または複数の異種の髄膜炎菌菌株による感染
に対する保護がもたらされ得ることを意味する。
【0046】 したがって、前記に照らして、本発明の該ポリペプチドは、本明細書では、「
免疫原」として、または「免疫原性」であると呼ばれることがある。 本発明の目的のために、該修飾されたNhhAポリペプチドは、図5〜9(配
列番号23〜27)および図14に示されるアミノ酸配列により例示されるが、
本発明ではまた、例示されたタンパク質のフラグメント、誘導体および変異体(
対立遺伝子変異体など)も考えられる。
【0047】 例えば、アミノ酸を、菌株特異的な免疫原性を低下させるために、図1に示さ
れるC1〜C5の配列のいずれかから欠失させることができ、一方で、V1〜V
4の領域における非保存アミノ酸は必ずしもすべて欠失させる必要はない。
【0048】 したがって、本発明の単離タンパク質は、C1〜C5およびV1〜V4の領域
のフラグメントを含むことができる。 実際、下記の実施例に記載されるように、都合のよい制限エンドヌクレアーゼ
部位を利用して、安定した免疫原性タンパク質の高レベルな発現を達成するため
に、C1領域、C2領域、C3領域、C4領域および/またはC5領域あるいは
V1領域、V2領域、V3領域および/またはV4領域の1個または数個のアミ
ノ酸を欠失させることは、本発明のポリペプチドを組換えDNAに基づいて製造
するためには好都合であり得る。
【0049】 1つの態様において、「フラグメント」は、該C1領域、C2領域、C3領域
、C4領域またはC5領域の100%未満であるが、少なくとも20%、好まし
くは少なくとも50%、より好ましくは少なくとも80%、さらにより好ましく
は少なくとも90%を構成するアミノ酸配列を含む。
【0050】 フラグメントは、例えば、C2領域(配列番号11)などの12個もの少数の
アミノ酸、あるいは本明細書に記載されるC1領域、C2領域、C3領域、C4
領域および/またはC5領域の一部またはすべてに対応する少なくとも20個の
連続したアミノ酸または100個を越える連続したアミノ酸を含むペプチドであ
り得る。
【0051】 本明細書に例示される他のフラグメントは、図14に示されるなどの成熟ポリ
ペプチドが形成されるために翻訳後プロセシングを受けている本発明の修飾され
たNhhAポリペプチドである。
【0052】 別の態様において、「フラグメント」は、例えば、少なくとも6個、好ましく
は少なくとも10個、より好ましくは少なくとも20個のアミノ酸の長さである
小ペプチドで、本発明の修飾されたNhhAタンパク質に由来する1または複数
の抗原決定基またはエピトープを含む小ペプチドである。2つ以上のペプチドを
含むより大きいフラグメントもまた考えられ、これらは、標準的な組換え核酸技
術を適用して得ることができ、または従来の液相合成技術もしくは固相合成技術
を使用して合成することができる。例えば、Nicholsonにより編集され
、Blackwell Scientific Publicationsによ
り発行された「Synthetic Vaccines」と題される刊行物に含
まれる、AthertonおよびShephardによる「Peptide S
ynthesis」と題される第9章に記載されるような溶液合成または固相合
成を例えば参照することができる。または、ペプチドは、本発明のポリペプチド
をプロテイナーゼ(endoLys−C、endoArg−C、endoGlu
−Cおよびブドウ球菌V8プロテアーゼなど)で消化することによって製造する
ことができる。消化されたフラグメントは、例えば、高速液体クロマトグラフィ
ー(HPLC)技術によって精製することができる。
【0053】 本明細書で使用される「変異体」ポリペプチドは、1または複数のアミノ酸が
異なるアミノ酸で置換されている本発明のポリペプチドである。いくつかのアミ
ノ酸を、ポリペプチドの活性の性質を変化させることなく、ほぼ類似する性質を
有する別のアミノ酸に変化させること(保存的置換)ができることが当技術分野
では十分に理解されている。ポリペプチドにおける例示的な保存的置換を表2に
従って行うことができる。
【0054】 機能の実質的な変化は、表2に示される置換よりも低い保存的な置換を選択す
ることによって行われる。他の置換は非保存的な置換であるが、これらの比較的
少数が許容され得る。一般に、ポリペプチドの性質において最大の変化をもたら
す可能性がある置換として、(a)親水性残基(例えば、SerまたはThr)
で疎水性残基(例えば、Ala、Leu、Ile、PheまたはVal)を置換
する置換、または親水性残基(例えば、SerまたはThr)を疎水性残基(例
えば、Ala、Leu、Ile、PheまたはVal)で置換する置換;(b)
システインまたはプロリンで任意の他の残基を置換する置換、またはシステイン
またはプロリンを任意の他の残基で置換する置換;(c)電気的陽性側鎖を有す
る残基(例えば、Arg、HisまたはLys)で電気的陰性残基(例えば、G
luまたはAsp)を置換する置換、または電気的陽性側鎖を有する残基(例え
ば、Arg、HisまたはLys)を電気的陰性残基(例えば、GluまたはA
sp)で置換する置換、あるいは(d)嵩高い側鎖を有する残基(例えば、Ph
eまたはTrp)で、小型側鎖を有する残基(例えば、Ala、Ser)もしく
は側鎖を有しない残基(例えば、Gly)を置換する置換、または嵩高い側鎖を
有する残基(例えば、PheまたはTrp)を、小型側鎖を有する残基(例えば
、Ala、Ser)もしくは側鎖を有しない残基(例えば、Gly)で置換する
置換が挙げられる。
【0055】 用語「変異体」はまた、本明細書に例示される配列の対立遺伝子変異体から作
製された本発明のNhhAポリペプチドを包含する。 NhhAポリペプチドの変異体は、用語「ポリペプチドホモログ」の範囲に含
まれることがある。
【0056】 ポリペプチドホモログは、本明細書前記に記載される本発明の修飾されたNh
hAポリペプチドのアミノ酸配列と少なくとも70%(好ましくは少なくとも8
0%、より好ましくは少なくとも90%)の配列同一性を有する。
【0057】 本明細書で一般に使用される「ホモログ」は、場合により、本発明の核酸また
はポリペプチドとの規定され得るヌクレオチド配列関係またはアミノ酸配列関係
を有する。
【0058】 例えば、本明細書に例示されるアミノ酸配列とは異なるが、免疫原性で、交差
保護免疫性をもたらすアミノ酸配列を有するようなホモログが考えられる。 野生型のNhhAポリペプチドおよびnhhA核酸は用語「ホモログ」の範囲
から特に除かれる。
【0059】 ホモログの範囲には、髄膜炎菌とは異なる細菌株から単離される、機能的に関
連するポリペプチドおよびそのコードする核酸である「オルソログ」が含まれる
【0060】 それぞれの核酸間およびそれぞれのポリペプチド間の配列関係を記載するため
に本明細書で使用される用語には、「比較ウインドウ」、「配列同一性」、「配
列同一性のパーセンテージ」および「実施的な同一性」が含まれる。それぞれの
核酸/ポリペプチドはそれぞれ、(1)核酸/ポリペプチドが互いに有する完全
な核酸/ポリペプチド配列の1または複数の部分のみ、および(2)核酸/ポリ
ペプチド間で異なる1または複数の部分を含み得るので、配列比較は、配列類似
性の局所的領域を同定して比較するために「比較ウインドウ」について配列を比
較することによって典型的には行われる。「比較ウインドウ」は、参照配列と比
較される典型的には12個の連続した残基の概念的なセグメントをいう。比較ウ
インドウは、それぞれの配列を最適にアラインメントするために、(付加または
欠失を含まない)参照配列と比較して約20%以下の付加または欠失(すなわち
、ギャップ)を含むことができる。比較ウインドウをアラインメントするための
配列の最適なアラインメントは、アルゴリズムのコンピューター化された手段(
IntelligeneticsによるGeneworksプログラム;Wis
consin Genetics Software Package Rel
ease7.0(Genetics Computer Group、575
Science Drive Madison、WI、USA)におけるGAP
、BESTFIT、FASTAおよびTFASTA、これらは引用により本明細
書に組み込むものとする)によって、または精査、もしくは選択された様々な方
法のいずれかにより得られた最良のアラインメント(すなわち、比較ウインドウ
について最大のパーセンテージ相同性をもたらすアラインメント)によって行う
ことができる。例えば、Altschulら、1997、Nucl.Acids
Res.25 3389(これは引用により本明細書に組み込むものとする)
により記載されるようなBLASTファミリーのプログラムもまた参照すること
ができる。
【0061】 配列分析の詳細な議論を、CURRENT PROTOCOLS IN MO
LECULAR BIOLOGY(編者:Ausubelら、John Wil
ey&Sons Inc NY、1995〜1999)のユニット19.3に見
出すことができる。
【0062】 用語「配列同一性」は、比較ウインドウについて配列が同一である範囲を考慮
して標準的なアルゴリズムを使用する適切なアラインメントを考慮した正確なヌ
クレオチド一致またはアミノ酸一致の数を含むようにその最も広い意味で本明細
書では使用される。したがって、「配列同一性のパーセンテージ」は、2つの最
適にアラインメントされた配列を比較ウインドウについて比較し、一致した位置
の数を得るために、同一の核酸塩基(例えば、A、T、C、G、I)が両方の配
列に存在する位置の数を決定し、一致した位置の数を比較ウインドウ内の位置の
総数(すなわち、ウインドウサイズ)で除算して、配列同一性のパーセンテージ
を得るためにその結果を100倍することによって計算される。例えば、「配列
同一性」は、DNASISコンピュータープログラム(ウインドウス用バージョ
ン2.5;Hitachi Software engineering Co
.、Ltd.(South San Francisco、Californi
a、USA)から入手可能)により計算される「一致パーセンテージ」を意味す
ることが理解され得る。
【0063】 したがって、本明細書の前記に規定されるような変異体などの本発明のポリペ
プチドホモログを組換えDNA技術によって調製することは十分に当業者の能力
の範囲内である。例えば、本発明の核酸は、例えばトランスポゾン変異誘発法を
使用するランダム変異誘発法または部位特異的変異誘発法のいずれかを使用して
変異させることができる。得られたDNAフラグメントは、その後、従来の技術
を使用して大腸菌などの好適な発現宿主にクローン化され、そして所望する活性
を保持するクローンが検出される。そのようなクローンが、ランダム変異誘発技
術を使用して得られた場合、陽性のクローンは、変異を検出するために配列決定
しなければならない。
【0064】 本明細書で使用される「誘導体」ポリペプチドは、当技術分野において理解さ
れるように、例えば、他の化学的成分とのコンジュゲート化または複合体化によ
って、あるいは翻訳後修飾技術によって変化している本発明のポリペプチドであ
る。そのような誘導体には、アミノ酸欠失体および/または本発明のNhhAポ
リペプチドもしくはその変異体に対するアミノ酸付加体が含まれ、該誘導体によ
り免疫応答が誘発される。
【0065】 アミノ酸の「付加(体)」は、ポリペプチドまたはその変異体と他のポリペプ
チドまたはタンパク質との融合を包含し得る。これに関連して、本発明のポリペ
プチドまたは変異体はより大きなポリペプチドに組み込まれ得ることが理解され
、そしてそのようなより大きなポリペプチドもまた免疫原性であることが予想さ
れ得る。上記に記載されるポリペプチドは、例えば、髄膜炎菌に由来しないさら
なるタンパク質に融合させることができる。そのような他のタンパク質は、例と
して、タンパク質の精製を助けることができる。例えば、ポリヒスチジンタグま
たはマルトース結合タンパク質を使用することができる。または、髄膜炎菌に対
して効果的な免疫応答を生じさせることができるか、または別の病原体に対する
免疫応答を生じさせることができる。他の可能な融合タンパク質は、免疫調節的
な応答を生じさせる融合タンパク質である。そのようなタンパク質の具体的な例
として、プロテインAまたはグルタチオンS−トランスフェラーゼ(GST)が
含まれる。さらに、ポリペプチドは、それが担体タンパク質として作用する多糖
型ワクチン成分に融合させることができる。
【0066】 本発明により考えられる他の誘導体には、側鎖に対する修飾、ペプチド、ポリ
ペプチドまたはタンパク質を合成しているときにおける様々な非天然アミノ酸お
よび/またはそれらの誘導体の取り込み、ならびに本発明のポリペプチド、フラ
グメントおよび変異体に立体配座的な制約を負わす架橋剤および他の方法の使用
が含まれるが、これらに限定されない。本発明により考えられる側鎖修飾の例に
は、無水酢酸を用いたアシル化によるなどのアミノ基の修飾;無水コハク酸およ
び無水テトラヒドロフタル酸を用いたアミノ基のアシル化;メチルアセトイミダ
ートを用いたアミド化;シアナートを用いたアミノ基のカルバモイル化;ピリド
キサール−5−ホスファートを用い、その後、NaBH4で還元することによる
リシンのピリドキシル化;アルデヒドと反応させ、その後、NaBH4で還元す
ることによる還元的アルキル化;および2, 4, 6−トリニトロベンゼンスルホ
ン酸(TNBS)を用いたアミノ基のトリニトロベンジル化が含まれる。
【0067】 カルボキシル基は、O−アシルイソウレアの形成を介するカルボジイミド活性
化を行い、その後、続いて誘導体化して、例として、対応するアミドにすること
によって修飾することができる。
【0068】 アルギニン残基のグアニジン基は、2, 3−ブタンジオン、フェニルグリオキ
サールおよびグリオキサールなどの試薬を用いて複素環縮合生成物を形成させる
ことによって修飾することができる。
【0069】 スルフヒドリル基は、システイン酸への過ギ酸酸化などの方法;4−クロロメ
ルクリフェニルスルホン酸、4−クロロメルクリ安息香酸;2−クロロメルクリ
−4−ニトロフェノール、フェニル水銀塩化物および他の水銀化合物を使用する
水銀誘導体の形成;他のチオール化合物との混合ジスルフィドの形成;マレイミ
ド、無水マレイン酸または他の置換マレイミドとの反応;ヨード酢酸またはヨー
ドアセトアミドを用いたカルボキシメチル化;ならびにアルカル性pHでシアナ
ートを用いたカルバモイル化によって修飾することができる。
【0070】 トリプトファン残基は、例えば、2−ヒドロキシ−5−ニトロベンジル臭化物
もしくはハロゲン化スルホニルを用いたインドール環のアルキル化によって、ま
たはN−ブロモスクシンイミドを用いた酸化によって修飾することができる。
【0071】 チロシン残基は、テトラニトロメタンでニトロ化して、3−ニトロチロシン誘
導体を形成させることによって修飾することができる。 ヒスチジン残基のイミダゾール環は、ジエチルピロカルボナートを用いたN−
カルボエトキシル化によって、またはヨード酢酸誘導体を用いたアルキル化によ
って修飾することができる。
【0072】 ペプチド合成時に非天然アミノ酸および誘導体を取り込ませる例には、4−ア
ミノ酪酸、6−アミノヘキサン酸、4−アミノ−3−ヒドロキシ−5−フェニル
ペンタン酸、4−アミノ−3−ヒドロキシ−6−メチルヘプタン酸、t−ブチル
グリシン、ノルロイシン、ノルバリン、フェニルグリシン、オルニチン、サルコ
シン、2−チエニルアラニンおよび/またはD異性体のアミノ酸の使用が含まれ
るが、これらに限定されない。
【0073】 本発明によりまた、ヒトにおいて免疫原性にするために、本発明のポリペプチ
ド、フラグメントまたは変異体をジニトロフェノールで共有結合的に修飾するこ
とが考えられる。
【0074】 本発明の単離タンパク質(フラグメント、変異体、誘導体およびホモログを含
む)は、当業者に知られている任意の好適な手法によって調製することができる
【0075】 例えば、タンパク質は、下記の工程: (i)1または複数の調節ヌクレオチド配列に作動的に連結された本発明の修飾
nhhA核酸を含む発現構築物を調製する工程、 (ii)好適な宿主細胞を発現構築物でトランスフェクションまたは形質転換す
る工程、 (iii)組換えポリペプチドを該宿主細胞において発現させる工程 を含む手法によって組換えポリペプチドとして調製することができる。
【0076】 PCRによって本発明の修飾nhhA核酸を製造することを記載する多数の実
施例が下記に示される。 1つの特定の態様において、PCRは、本明細書下記に記載されるようなスプ
ライスオーバーラップPCRである。この方法は、Hoら、1989、Gene
77 51において、そしてHortonら、1989、Gene 77 6
1によって記載される方法に基づく。これらはともに参照にとして本明細書に組
み入れられる。
【0077】 宿主細胞での発現のために、組換え核酸は、発現ベクターにおいて1または複
数の調節配列に作動的に連結される。 「発現ベクター」は、プラスミドなどの自己複製する染色体外ベクター、また
は宿主ゲノムに組み込まれるベクターのいずれかであり得る。
【0078】 「作動的に連結された」により、該調節ヌクレオチド配列(1つまたは複数)
が、転写を開始または調節またはそうでなければ制御するように本発明の組換え
核酸に対して配置されていることが意味される。
【0079】 様々な調節ヌクレオチド配列が、一般に、発現のために使用される宿主細胞に
適している。多数のタイプの適切な発現ベクターおよび好適な調節配列が様々な
宿主細胞について当技術分野では知られている。
【0080】 典型的には、該1または複数の調節ヌクレオチド配列は、プロモーター配列、
リーダー配列またはシグナル配列、リボソーム結合部位、転写開始配列および転
写終結配列、翻訳開始配列および翻訳終結配列、ならびにエンハンサー配列また
は活性化因子配列を含むことができるが、これらに限定されない。
【0081】 当技術分野において知られている構成的プロモーターまたは誘導性プロモータ
ーが本発明により考えられる。これらのプロモーターは、天然に存在するプロモ
ーター、または2つ以上のプロモーターのエレメントを組み合わせるハイブリッ
ドプロモーターのいずれかであり得る。
【0082】 好ましい態様において、発現ベクターは、形質転換された宿主細胞の選択を可
能にする選択マーカー遺伝子を含有する。選択マーカー遺伝子は当技術分野では
十分に知られており、使用される宿主細胞によって変化する。
【0083】 ある態様において、発現ベクターは、下記に詳しく記載されるように、por
Aプロモーターおよびカナマイシン選択性遺伝子を有するpCO14Kである。
この態様により、宿主細胞は、大腸菌および髄膜炎菌からなる群より選択される
細菌である。
【0084】 発現ベクターはまた、(典型的には、発現ベクターにより提供される)融合パ
ートナーを含むことができ、その結果、本発明の組換えポリペプチドは、該融合
パートナーとの融合ポリペプチドとして発現される。融合パートナーの主な利点
は、融合パートナーにより、該融合ポリペプチドの同定および/または精製が助
けられるということである。
【0085】 該融合ポリペプチドを発現させるためには、融合パートナーおよび本発明のヌ
クレオチド配列の翻訳リーディングフレームが一致するように本発明によるヌク
レオチド配列を発現ベクターに連結することが必要である。
【0086】 融合パートナーの十分に知られている例には、グルタチオンS−トランスフェ
ラーゼ(GST)、ヒトIgGのFc部分、マルトース結合タンパク質(MBP
)およびヘキサヒスチジン(HIS6)が含まれるが、これらに限定されない。
これらは、アフィニティークロマトグラフィーによる融合ポリペプチドの精製に
は特に有用である。アフィニティークロマトグラフィーによって融合ポリペプチ
ドを精製する場合、アフィニティークロマトグラフィーについて適切なマトリッ
クスは、それぞれ、グルタチオン結合樹脂、アミロース結合樹脂、およびニッケ
ル結合樹脂またはコバルト結合樹脂である。多くのそのようなマトリックスは、
(HIS6)融合パートナーについて有用なQIAexpress(商標)シス
テム(Qiagen)およびPharmacia GST精製システムなどの「
キット」の形態で得ることができる。
【0087】 好ましい融合パートナーはMBPであり、これは本明細書の実施例11に記載
される。 当技術分野において十分に知られている別の融合パートナーは緑色蛍光タンパ
ク質(GFP)である。この融合パートナーは、本発明の融合ポリペプチドを蛍
光顕微鏡またはフローサイトメトリーによって同定できるようにする蛍光「タグ
」として役立つ。GFPタグは、本発明の融合ポリペプチドの細胞レベル以下で
の局在化を評価するときに、または本発明の融合ポリペプチドを発現する細胞を
単離するために有用である。蛍光標示式細胞分取(FACS)などのフローサイ
トメトリー方法がこの後者の適用において特に有用である。
【0088】 好ましくは、融合パートナーはまた、第Xa因子またはトロンビンなどのプロ
テアーゼ切断部位を有する。これにより、適切なプロテアーゼは本発明の融合ポ
リペプチドを部分的に消化し、それにより本発明の組換えポリペプチドを融合ポ
リペプチドから遊離させることができる。遊離したポリペプチドは、その後、続
くクロマトグラフィー分離によって融合パートナーから単離することができる。
【0089】 本発明による融合パートナーはまた、特異的な抗体が得られる短いペプチド配
列であることが通常である「エピトープタグ」をその範囲内に含む。特異的なモ
ノクローナル抗体が容易に得られるエピトープタグの十分に知られている例とし
て、c−mycタグ、インフルエンザウイルスヘマグルチニンタグおよびFLA
Gタグが挙げられる。
【0090】 本明細書前記のように、本発明のポリペプチドは、本発明のポリペプチドまた
はポリペプチドホモログをコードする核酸を含む該発現構築物で形質転換された
宿主細胞を培養することによって製造することができる。タンパク質発現に適切
な条件は、発現ベクターおよび宿主細胞の選択とともに変化する。これは、日常
的な実験によって当業者により容易に確認される。
【0091】 発現に好適な宿主細胞は原核生物性または真核生物性であり得る。本発明に従
ってポリペプチドを発現させるための1つの好ましい宿主細胞は細菌である。使
用される細菌は大腸菌または髄膜炎菌であり得る。
【0092】 好ましい態様において、宿主細胞は、PorA、Opa、Opcまたは莢膜多
糖を発現しないように改変され、かつ所望するリポ多糖表現型を発現する髄膜炎
菌である。
【0093】 あるいはまた、宿主細胞は、例えば、バキュロウイルス発現システムとともに
用いることができるSF9細胞などの昆虫細胞であり得る。 組換えタンパク質は、例えば、Sambrookら、MOLECULAR C
LONING.A Laboratory Manual(Cold Spri
ng Harbor Press、1989)(これは引用により本明細書に組
み込むものとする)(特に第16節および第17節);CURRENT PRO
TOCOLS IN MOLECULAR BIOLOGY(編者:Ausub
elら、John Wiley&Sons、Inc.1995〜1999)(こ
れは引用により本明細書に組み込むものとする)(特に第10章および第16章
);CURRENT PROTOCOLS IN PROTEIN SCIEN
CE(編者:Coliganら、John Wiley&Sons、Inc.1
995〜1999)(これは引用により本明細書に組み込むものとする)(特に
第1章、第5章および第6章)に記載されるような標準的なプロトコルを使用し
て当業者によって都合よく調製することができる。
【0094】 本発明の組換え修飾NhhAタンパク質の好ましい発現方法および発現したタ
ンパク質の検出方法は本明細書下記の実施例に示される。 ヌクレオチド配列 本発明は、本発明の修飾されたNhhAタンパク質をコードする単離核酸を提
供する。
【0095】 好ましくは、該単離核酸は、図1および図2に記載されるような1または複数
のNhhAポリペプチド定常(C)領域をコードするヌクレオチド配列を有する
。単離核酸は、図1および図2において同様に認められるような1または複数の
非保存(V領域)アミノ酸をさらにコードすることができる。
【0096】 そのような単離核酸の具体的な態様が配列番号28〜32および図5〜9に示
される。 本明細書で使用される用語「核酸」は、一本鎖または二本鎖のmRNA、RN
A、cRNAおよびDNAを意味し、該DNAはcDNAおよびゲノムDNAを
含む。
【0097】 「ポリヌクレオチド」は80個以上の連続したヌクレオチドを有する核酸であ
り、「オリゴヌクレオチド」は80個未満の連続したヌクレオチドを有する。 「プローブ」は、例えば、ノーザンブロッティングまたはサザンブロッティン
グにおいて相補的な配列を検出するために好適に標識された一本鎖または二本鎖
のオリゴヌクレオチドまたはポリヌクレオチドであり得る。
【0098】 「プライマー」は、通常、好ましくは15個〜50個の連続したヌクレオチド
を有する一本鎖のオリゴヌクレオチドであり、これは、相補的な核酸「テンプレ
ート」にアニーリングすることができ、かつTaqポリメラーゼ、RNA依存性
DNAポリメラーゼまたはSequenase(商標)などのDNAポリメラー
ゼの作用によってテンプレートに依存した様式で伸長させることができる。
【0099】 本発明によりまた、本明細書前記に定義された本発明の核酸のホモログが考え
られる。 そのような核酸ホモログは、全長の野生型NhhAポリヌクレオチドをコード
する核酸を含まない。
【0100】 例えば、核酸ホモログは、免疫化によって髄膜炎菌に対する交差保護的な免疫
性をもたらすために有用であり得る、本発明のNhhAのV領域およびC領域に
構造的に関連するペプチドおよびポリペプチドをコードする。
【0101】 1つの態様において、核酸ホモログは、本発明のポリペプチドホモログ(その
変異体、フラグメントおよび誘導体を含む)をコードする。 別の態様において、核酸ホモログは、本発明の核酸と少なくとも60%(好ま
しくは少なくとも70%、より好ましくは少なくとも80%、さらにより好まし
くは少なくとも90%)の配列同一性を有する。
【0102】 さらに別の態様において、核酸ホモログは、少なくとも低ストリンジェンシー
の条件のもとで、好ましくは少なくとも中程度のストリンジェンシーの条件のも
とで、そしてより好ましくは高ストリンジェンシーの条件のもとで、本発明の核
酸にハイブリダイゼーションする。
【0103】 「ハイブリダイゼーションするおよびハイブリダイゼーション」は、本明細書
では、少なくとも部分的に相補的なヌクレオチド配列が対形成して、DNA−D
NA、RNA−RNAまたはDNA−RNAのハイブリッドが生じることを示す
ために使用される。相補的なヌクレオチド配列を含むハイブリッドの配列は、当
技術分野において十分に知られているように相補的なプリン間およびピリミジン
環で塩基対形成することによって生じる。
【0104】 これに関連して、修飾されたプリン(例えば、イノシン、メチルイノシンおよ
びメチルアデノシン)および修飾されたピリミジン(チオウリジンおよびメチル
シトシン)もまた塩基対形成に関与し得ることが理解される。
【0105】 本明細書で使用される「ストリンジェンシー」は、ハイブリダイゼーション時
における温度およびイオン強度の条件ならびにある種の有機溶媒および/または
界面活性剤の存在の有無をいう。ストリンジェンシーが高いほど、大きなレベル
の相補性がハイブリダイゼーション中のヌクレオチド配列間に必要になる。
【0106】 「ストリンジェントな条件」は、高頻度の相補的な塩基を有する核酸のみがハ
イブリダイゼーションするそのような条件を示す。 本明細書では、低ストリンジェンシーの条件に対する参照には下記が含まれ、
包含される:
【0107】 (i)42℃でのハイブリダイゼーションについて、少なくとも約1%v/v〜
少なくとも約15%v/vのホルムアミドおよび少なくとも約1M〜少なくとも
約2Mの塩、そして42℃での洗浄について、少なくとも約1M〜少なくとも約
2Mの塩;および (ii)65℃でのハイブリダイゼーションについて、1%ウシ血清アルブミン
(BSA)、1mMのEDTA、0.5MのNaHPO4(pH7.2)、7%
SDS、そして室温での洗浄について、(i)2xSSC、0.1%SDS、ま
たは(ii)0.5%BSA、1mMのEDTA、40mMのNaHPO4(p
H7.2)、5%SDS。
【0108】 中程度のストリンジェンシーの条件には下記が含まれ、包含される: (i)42℃でのハイブリダイゼーションについて、少なくとも約16%v/v
〜少なくとも約30%v/vのホルムアミドおよび少なくとも約0.5M〜少な
くとも約0.9Mの塩、そして42℃での洗浄について、少なくとも約0.5M
〜少なくとも約0.9Mの塩;および (ii)65℃でのハイブリダイゼーションについて、1%ウシ血清アルブミン
(BSA)、1mMのEDTA、0.5MのNaHPO4(pH7.2)、7%
SDS、そして室温での洗浄について、(a)2xSSC、0.1%SDS、ま
たは(b)0.5%BSA、1mMのEDTA、40mMのNaHPO4(pH
7.2)、5%SDS。
【0109】 高ストリンジェンシーの条件には下記が含まれ、包含される: (i)42℃でのハイブリダイゼーションについて、少なくとも約31%v/v
〜少なくとも約50%v/vのホルムアミドおよび少なくとも約0.01M〜少
なくとも約0.15Mの塩、そして42℃での洗浄について、少なくとも約0.
01M〜少なくとも約0.15Mの塩; (ii)65℃でのハイブリダイゼーションについて、1%BSA、1mMのE
DTA、0.5MのNaHPO4(pH7.2)、7%SDS、そして65℃を
越える温度で約1時間の洗浄について、(a)0.1xSSC、0.1%SDS
、または(b)0.5%BSA、1mMのEDTA、40mMのNaHPO4(
pH7.2)、5%SDS;および (iii)68℃以上で約20分間の洗浄について、0.2xSSC、0.1%
SDS。
【0110】 一般に、洗浄は、Tm=69.3+0.41(G+C)%−12℃で行われる
。一般に、二重鎖DNAのTmは、ミスマッチした塩基の数が1%増大する毎に
約1℃低下する。
【0111】 上記にもかかわらず、ストリンジェントな条件は、例えば、Ausubelら
(前掲)の第2.9章および第2.10章に記載される(これは引用により本明
細書に組み込むものとする)、当技術分野では十分に知られている。当業者はま
た、様々な要因を操作して、ハイブリダイゼーションの特異性を最適化できるこ
とを認識する。最終洗浄のストリンジェンシーの最適化は、高い程度のハイブリ
ダイゼーションを保証するために役立ち得る。
【0112】 典型的には、相補的なヌクレオチド配列が、ヌクレオチドをマトリックス(好
ましくは、ニトロセルロースなどの合成メンブラン)に固定化する工程、ハイブ
リダイゼーション工程および検出工程を含むブロッティング技術によって同定さ
れる。サザンブロッティングが、相補的なDNA配列を同定するために使用され
、ノーザンブロッティングが、相補的なRNA配列を同定するために使用される
。ドットブロッティングおよびスロットブロッティングを、相補的なDNA/D
NA、DNA/RNAまたはRNA/RNAのポリヌクレオチド配列を同定する
するために使用することができる。そのような技術は当業者によって十分に知ら
れており、Ausubelら(前掲)の2.9.1頁〜2.9.20頁に記載さ
れている。そのような方法によれば、サザンブロッティングは、DNA分子をゲ
ル電気泳動でサイズに従って分離すること、サイズ分離したDNAを合成メンブ
ランに転写すること、およびメンブランに結合させたDNAを相補的なヌクレオ
チド配列にハイブリダイゼーションすることを含む。
【0113】 ドットブロッティングおよびスロットブロッティングでは、DNAサンプルが
合成メンブランに直接適用され、その後、上記のようにハイブリダイゼーション
が行われる。
【0114】 cDNAライブラリーまたはゲノムDNAライブラリーにおいて相補的な核酸
を同定するときには、プラークハイブリダイゼーションまたはコロニーハイブリ
ダイゼーションの方法などによる代わりのブロッティング工程が使用される。こ
の手法の他の典型的な例が、Sambrookら(前掲)の第8章〜第12章に
記載される(これは引用により本明細書に組み込むものとする)。
【0115】 典型的には、下記の一般的な手法を使用して、ハイブリダイゼーション条件を
決定することができる。核酸は、上記に記載されるように合成メンブランにブロ
ッティング/転写される。本発明の野生型ヌクレオチド配列が、上記に記載され
るように標識され、その後、固定化されたヌクレオチド配列とハイブリダイゼー
ションするこの標識された核酸の能力が分析される。
【0116】 当業者は、多数の要因がハイブリダイゼーションに影響することを認識する。
放射能標識されたポリヌクレオチド配列の比活性は、検出可能なシグナルを得る
ためには、典型的には約108dpm/μg以上にすべきである。比活性が10
8〜109dpm/μgである放射能標識されたヌクレオチド配列により、約0
.5pgのDNAを検出することができる。検出を可能にするためには、十分な
DNAがメンブランに固定化されなければならないことが当技術分野では十分に
知られている。DNAを過剰に固定化することが望ましい(通常的には1μg〜
10μg)。10%(w/v)デキストラン硫酸(MW500, 000)または
ポリエチレングリコール6000などの不活性なポリマーをハイブリダイゼーシ
ョン時に添加することによりまた、ハイブリダイゼーションの感度を増大させる
ことができる(Ausubelら(前掲)の2.10.10を参照のこと)。
【0117】 メンブランに固定化された核酸と標識された核酸とのハイブリダイゼーション
から意味のある結果を達成するためには、十分な量の標識された核酸を、洗浄後
に、固定化された核酸にハイブリダイゼーションさせなければならない。洗浄に
より、標識された核酸に対する所望する程度の相補性を有する固定化された核酸
に対してのみ、標識された核酸がハイブリダイゼーションすることが保証される
【0118】 固定化された核酸にハイブリダイゼーションした標識された核酸を検出する方
法は、当技術分野では実施者に十分に知られている。そのような方法には、オー
トラジオグラフィー、化学発光、蛍光および比色法による検出が含まれる。
【0119】 別の態様において、本発明の核酸ホモログは下記の手法: (i)好適な宿主から核酸抽出物を得ること、 (ii)それぞれのプライマーが本発明のヌクレオチド配列の一部を含む、必要
な場合には縮重しているプライマーを作製すること、および (iii)該プライマーを使用して、核酸増幅技術により1または複数の増幅産
物を該核酸抽出物から増幅すること に従って調製することができる。
【0120】 好適には、宿主は細菌である。 好ましくは、宿主はナイセリア属の宿主である。
【0121】 より好ましくは、宿主は髄膜炎菌またはナイセリア・ラクタミカ(N.lac
tamica)である。 核酸配列増幅法による有用なプライマーは、本明細書下記に詳しく記載される
配列番号40〜51を含む。
【0122】 好適な核酸増幅技術は当業者には十分に知られており、これには下記が含まれ
る:例えば、Ausubelら(前掲)の第15章(これは引用により本明細書
に組み込むものとする)に記載されるようなポリメラーゼ連鎖反応(PCR);
例えば、米国特許第5,422,252号(これは引用により本明細書に組み込
むものとする)に記載されるような鎖置換増幅(SDA);例えば、Liuら、
1996、J.Am.Chem.Soc.118 1587、ならびに国際公開
公報第92/01813号およびLizardiら (国際公開公報第97/1
9193号)(これらは引用により本明細書に組み込むものとする)に記載され
るようなローリングサークル複製(RCP);例えば、Sooknananら、
1994、Biotechniques 17 1077(これは引用により本
明細書に組み込むものとする)により記載されるような核酸配列型増幅(NAS
BA);および例えば、Tyagiら、1996、Proc.Natl.Aca
d.Sci.USA 93 5395(これは引用により本明細書に組み込むも
のとする)により記載されるようなQ−βレプリカーゼ増幅。
【0123】 本明細書で使用される「増幅産物」は、核酸増幅技術によって得られた核酸生
成物をいう。 抗体 本発明によりまた、本発明の単離タンパク質、フラグメント、変異体お
よび誘導体に対する抗体が考えられる。本発明の抗体はポリクローナルまたはモ
ノクローナルであり得る。抗体製造、精製および使用に適用され得る十分に知ら
れている様々なプロトコルを、例えば、Coliganら、CURRENT P
ROTOCOLS IN IMMUNOLOGY(John Wiley&So
ns NY、1991〜1994)の第2章、およびHarlow、E.&La
ne、D.、Antibodies:A Laboratory Manual
(Cold Spring Harbor、Cold Spring Harb
or Laboratory、1988)に見出すことができる。これらはとも
に引用により本明細書に組み込むものとする。
【0124】 一般に、本発明の抗体は、本発明のポリペプチド、フラグメント、変異体また
は誘導体に結合させられるか、またはそれらとコンジュゲート化される。例えば
、抗体はポリクローナル抗体を含み得る。そのような抗体は、本発明のポリペプ
チド、フラグメント、変異体または誘導体を産生種(マウスまたはウサギが含ま
れ得る)に注射して、ポリクローナル抗血清を得ることによって調製することが
できる。ポリクローナル抗体を製造する方法は当業者には十分に知られている。
使用され得る例示的なプロトコルが、例えば、Coliganら、CURREN
T PROTOCOLS IN IMMUNOLOGY(前掲)およびHarl
ow&Lane(1988、前掲)に記載される。
【0125】 産生種において得られるポリクローナル抗体の代わりに、モノクローナル抗体
を、例えば、Kohler&Milstein、1975、Nature 25
6、495による論文(これは引用により本明細書に組み込むものとする)に記
載されるような標準的な方法を使用して、または、例えば、Coliganら、
CURRENT PROTOCOLS IN IMMUNOLOGY(前掲)に
記載されるそのより最近の改変法により、本発明のポリペプチド、フラグメント
、変異体または誘導体の1つまたは複数が接種された産生種に由来する脾臓また
は他の抗体産生細胞を不死化することによって製造することができる。
【0126】 本発明はまた、その範囲内において、上記に示されるポリクローナル抗体また
はモノクローナル抗体のFcフラグメントまたはFabフラグメントを含む抗体
を包含する。または、抗体は、本発明のポリペプチドに対する単鎖Fv抗体(s
cFv)を含み得る。そのようなscFvは、例えば、米国特許第5, 091,
513号、欧州特許第239,400号、またはWinter&Milstei
n、1991、Nature 349 293による論文にそれぞれ記載される
方法に従って調製することができる。これらは引用により本明細書に組み込むも
のとする。
【0127】 本発明の抗体は、天然または組換えの髄膜炎菌ポリペプチドを単離する際のア
フィニティークロマトグラフィーのために使用することができる。例えば、Co
liganら、CURRENT PROTOCOLS IN IMMUNOLO
GY(前掲)の第9.5章に記載される免疫アフィニティークロマトグラフィー
手法を参照することができる。
【0128】 抗体は、 (i)発現ライブラリーをスクリーニングして、本発明の変異体ポリペプチドを
同定するために、 (ii)免疫反応性フラグメントもしくは免疫反応制エピトープを同定するため
に、かつ/または
【0129】 (iii)髄膜炎菌感染を検出するために 使用することができる。これらは本明細書下記に記載されるが、本発明はこれら
の特定の使用に限定されない。
【0130】 髄膜炎菌の検出 個体における髄膜炎菌の存在または非存在は、該個体から生物学的サンプルを
単離して、上記に記載される抗体または抗体フラグメントを生物学的サンプルと
混合し、そしてサンプル中の髄膜炎菌の存在を示す特異的に結合した抗体または
抗体フラグメントを検出することによって決定することができる。
【0131】 本明細書で使用される用語「生物学的サンプル」は、患者などの個体に由来す
る、抽出、未処理、処理、希釈または濃縮され得るサンプルをいう。好適には、
生物学的サンプルは、全血、血清、血漿、唾液、尿、汗、腹水、腹膜液、滑液、
羊水、脳脊髄液、皮膚生検物などからなる群より選択される。
【0132】 複合体の形成を明らかにする好適な技術はどれも使用することができる。例え
ば、標識が結合している本発明による抗体または抗体フラグメントを免疫アッセ
イにおいて用いることができる。そのような免疫アッセイとして、当業者に十分
に知られている放射免疫アッセイ(RIA)、酵素結合吸着アッセイ(ELIS
A)および免疫クロマトグラフィー技術(ICT)を挙げることができるが、こ
れらに限定されない。
【0133】 例えば、Coliganら、CURRENT PROTOCOLS IN I
MMUNOLOGY(前掲)の第7章を参照することができる。これには、本発
明に従って使用され得る様々な免疫アッセイが開示されている。免疫アッセイと
して、当技術分野において理解されているような競合的アッセイを挙げることが
できる。
【0134】 抗体または抗体フラグメントと結合した標識は下記を含むことができる: (A)抗体または抗体フラグメントに対する標識の直接的な結合、 (B)抗体または抗体フラグメントに対する標識の間接的な結合、すなわち、 抗体または抗体フラグメントにその後で結合する別のアッセイ試薬に対する標識
の結合、および (C)抗体または抗体フラグメントのその後の反応生成物に対する結合。
【0135】 標識は、発色体、触媒、酵素、蛍光体、化学発光分子、ユーロピウム(Eu3
4 )などのランタニドイオン、放射性同位体および直接的な可視標識からなる群
より選択することができる。直接的な可視標識の場合には、コロイド状の金属粒
子または非金属粒子、色素粒子、酵素または基質、有機ポリマー、ラテックス粒
子、リポソーム、あるいはシグナル生成物質などを含有する他の小胞を使用する
ことができる。
【0136】 標識として有用な非常に多くの酵素が、米国特許明細書第4,366,241
号、同第4,843,000号および同第4,849,338号に開示されてい
る(これらはすべて引用により本明細書に組み込むものとする)。本発明におい
て有用な酵素標識には、アルカリホスファターゼ、西洋ワサビペルオキシダーゼ
、ルシフェラーゼ、β−ガラクトシダーゼ、グルコースオキシダーゼ、リゾチー
ム、リンゴ酸デヒドロゲナーゼなどが含まれる。酵素標識は、単独で、または溶
液中の別の酵素と組み合わせて使用することができる。
【0137】 好適には、蛍光体は、フルオレセインイソチオシアナート(FITC)、テト
ラメチルローダミンイソチオシアナート(TRITL)またはR−フィコエリト
リン(RPE)を含む群より選択される。
【0138】 本発明はまた、髄膜炎菌による患者の感染を検出する方法にまで及ぶ。該方法
は、患者に由来する生物学的サンプルを本発明のポリペプチド、フラグメント、
変異体または誘導体と接触させる工程、および該ポリペプチド、フラグメント、
変異体または誘導体と該血清中の髄膜炎菌特異的抗体との複合体の存在または非
存在を決定する工程を含む。この場合、該複合体の存在により、該感染が示され
る。
【0139】 好ましい態様において、上記複合体の検出は、当技術分野において十分に知ら
れているように、該ポリペプチド、フラグメント、変異体または誘導体を好適な
標識で検出可能に修飾し、そして、例えば、上記に記載されるような免疫アッセ
イにおいてそのような修飾された化合物を使用することによって行われる。
【0140】 別の態様において、本発明は、髄膜炎菌細菌を含有することが疑われる生物学
的サンプルにおける髄膜炎菌細菌を検出する方法を提供する。該方法は、患者か
ら生物学的サンプルを単離する工程、該細菌の存在を示す本発明による核酸配列
を該サンプルにおいて検出する工程を含む。該核酸配列の検出は、任意の好適な
技術を使用して明らかにすることができる。例えば、標識された本発明による核
酸を、当技術分野において十分に知られているように、患者から得られた核酸抽
出物のサザンブロットにおけるプローブとして使用することができる。
【0141】 あるいはまた、標識された本発明による核酸は、患者から得られたRNA抽出
物のノーザンブロットにおけるプローブとして利用することができる。 好ましくは、患者から得られた核酸抽出物は、本発明による核酸配列のセンス
配列およびアンチセンス配列に対応するオリゴヌクレオチドプライマー、または
その隣接配列と同時に、PCRなどの核酸増幅反応において、または例えば、国
際公開公報第89/09385号(これは引用により本明細書に組み込むものと
する)に記載されるようなリガーゼ連鎖反応(LCR)において利用される。
【0142】 様々な自動化された固相検出技術もまた適している。例えば、非常に大規模な
固定化プライマーアレイ(VLSIPS(商標))が、例えば、Fodorら
(1991、Science 251 767)およびKazalら (199
6、Nature Medicine 2 753)により記載されるように核
酸を検出するために使用される。上記の一般的な技術は当業者には十分に知られ
ている。
【0143】 医薬組成物 本発明のさらなる特徴は、髄膜炎菌による感染から患者を保護する医薬組成物
における有効成分としての、本発明のポリペプチド、フラグメント、変異体また
は誘導体(「免疫原因子」)の使用である。
【0144】 好適には、医薬組成物は、医薬として許容される担体、希釈剤または賦形剤を
含む。 「医薬として許容される担体、希釈剤または賦形剤」により、全身投与におい
て安全に使用され得る固体または液体の充填剤、希釈剤またはカプセル化物質が
意味される。特定の投与経路に依存して、当技術分野において十分に知られてい
る様々な担体を使用することができる。これらの担体は、糖類、デンプン類、セ
ルロースおよびその誘導体、麦芽、ゼラチン、タルク、硫酸カルシウム、植物油
、合成油、ポリオール、アルギン酸、リン酸塩緩衝化溶液、乳化剤、等張的生理
的食塩水、および塩類(塩酸塩、臭化物および硫酸塩を含む無機酸塩、酢酸塩、
プロピオン酸塩およびマロン酸塩などの有機酸塩など)、および無パイロジェン
水を含む群より選択することができる。
【0145】 医薬として許容される担体、希釈剤および賦形剤を記載する有用な参考文献は
Remington’s Pharmaceutical Sciences(
Mack Publishing Co.、N.J.USA、1991)である
。これは引用により本明細書に組み込むものとする。
【0146】 安全な投与経路はどれも、患者に本発明の組成物を与えるために用いることが
できる。例えば、経口的、直腸的、非経口的、舌下、口内、静脈内、関節内、筋
肉内、皮内、皮下、吸入、眼内、腹腔内、脳室内、経皮的などを用いることがで
きる。筋肉内注射および皮下注射が、例えば、免疫原組成物、ワクチンおよびD
NAワクチンを投与するために適している。
【0147】 投薬形態物には、錠剤、分散剤、懸濁剤、注射剤、溶液剤、シロップ、トロー
チ、カプセル、坐薬、エアロゾル剤、経皮パッチなどが含まれる。これらの投薬
形態物にはまた、この目的のために特に設計された注射用または埋め込み用の徐
放性デバイス、またはこの様式でさらに作用するように改変された他の形態のイ
ンプラントを挙げることができる。治療剤の制御された放出は、治療剤を、例え
ば、アクリル樹脂、ワックス、高級脂肪族アルコール、ポリ乳酸およびポリグリ
コール酸ならびにある種のセルロース誘導体(ヒドロキシプロピルメチルセルロ
ースなど)を含む疎水性ポリマーで被覆することによって達成することができる
。さらに、制御された放出は、他のポリマーマトリックス、リポソームおよび/
またはマイクロスフェアを使用することによって達成することができる。
【0148】 経口投与または非経口投与に好適な本発明の医薬組成物は、粉末もしくは顆粒
として、または水性液体、非水性液体、水中油型エマルションもしくは油中水型
液体エマルションにおける溶液もしくは懸濁物として、本発明の1または複数の
治療剤の所定量をそれぞれが含有する、カプセル、サッシェ剤または錠剤などの
個別ユニット物として提供され得る。そのような組成物は、任意の製薬方法によ
って調製することができるが、すべての方法は、上記に記載されるような1また
は複数の免疫原因子を、1または複数の必要な成分を構成する担体とともに一緒
にする工程を含む。一般に、組成物は、本発明の免疫原因子を液体担体または細
かく分割された固体担体またはその両方と均一かつ十分に混合し、その後、必要
な場合には、生成物を所望する剤形に成形することによって調製される。
【0149】 上記組成物は、投薬配合物と適合し得る様式で、そして髄膜炎菌感染から患者
を保護するために免疫原性的に効果的であるような量で投与することができる。
患者に投与される用量は、本発明の範囲においては、髄膜炎菌レベルの低下など
の患者において都合の良い応答が長時間もたらされるか、または髄膜炎菌による
感染を阻害するために十分でなければならない。投与される免疫原因子の量は、
処置される対象者、ならびにその年齢、性別、体重および全体的な健康状態に依
存し得る。これに関連して、投与するために必要な免疫原因子の正確な量は医師
の判断に依存する。
【0150】 髄膜炎菌に対する処置または予防において投与される免疫原因子の効果的な量
を決定する際に、医師は、循環している血漿中レベル、疾患の進行、および抗髄
膜炎菌抗体の産生を評価することができる。いずれの場合においても、本発明の
免疫原因子の好適な投薬量は当業者によって容易に決定することができる。その
ような投薬量は、本発明の免疫原因子がナノグラム〜ミリグラムの程度であり得
る。 上記組成物は治療ワクチンまたは予防ワクチンとして使用することができ
る。したがって、本発明は、本発明の免疫原因子の1つまたは複数を有効成分と
して含有するワクチンの製造にまで及ぶ。様々な適用可能な手法が、そのような
ワクチンを製造するために考えられる。例示的な手法には、例えば、NEW G
ENERATION VACCINES(1997、Levineら、Marc
el Dekker、Inc.、New York、Basel、Hong K
ong)(これは引用により本明細書に組み込むものとする)に記載される手法
が含まれる。
【0151】 本発明による免疫原因子は、他の抗原のB細胞エピトープまたはT細胞エピト
ープを含む他の抗原と混合、コンジュゲート化または融合することができる。さ
らに、本発明による免疫原因子は、下記に記載されるように担体にコンジュゲー
ト化することができる。
【0152】 本発明のハプテン性ペプチド(すなわち、コンジュゲート抗体と反応するが、
それ自身は免疫応答を誘発することができないペプチド)が使用される場合、そ
れを免疫原性担体とコンジュゲート化することができる。有用な担体が当技術分
野では十分に知られており、これには、例えば、チログロブリン;アルブミン(
ヒト血清アルブミンなど);破傷風、ジフテリア、百日咳、シュードモナス、大
腸菌、ブドウ球菌および連鎖球菌に由来するトキシン、トキソイドもしくはトキ
シンの任意の変異交差反応性物質(CRM);ポリ(リシン:アルギン酸)など
のポリアミノ酸;インフルエンザ;ロタウイルスVP6、パルボウイルスのVP
1およびVP2;B型肝炎ウイルスのコアタンパク質;B型肝炎ウイルスの組換
えワクチンなどが含まれる。または、担体タンパク質または他の免疫原タンパク
質のフラグメントまたはエピトープを使用することができる。例えば、本発明の
ハプテン性ペプチドを、細菌トキシン、トキソイドまたはCRMのT細胞エピト
ープに結合させることができる。これに関連して、米国特許第5,785,97
3号を参照することができる。これは引用により本明細書に組み込むものとする
【0153】 さらに、本発明のポリペプチド、フラグメント、変異体または誘導体は、髄膜
炎菌に対するか、または他の細菌もしくはウイルスに対するワクチン組成物にお
ける担体タンパク質として作用し得る。
【0154】 本発明の免疫原因子は、髄膜炎菌の抗原と組み合わせて、またはH.infl
uenza、M.catarrhalis、N.gonorrhoeae、大腸
菌、S.pneumoniaeなどの病原性細菌を含む他の生物の抗原と組み合
わせて多価サブユニットワクチンとして投与することができる。代わりに、また
はさらに、本発明の免疫原因子は、髄膜炎菌のオリゴ糖成分または多糖成分と同
時に投与することができる。
【0155】 ワクチンはまた、本明細書前記に規定されるような医薬として許容される担体
、希釈剤または賦形剤を含有することができる。 ワクチンおよび免疫原組成物は、当技術分野において十分に知られているよう
なアジュバントを含むことができる。本発明により考えられるアジュバントには
、ヘキサデシルアミン、オクタデシルアミン、オクタデシルアミノ酸エステル、
リソレシチン、ジメチルジオクタデシルアンモニウム臭化物、N、N−ジコクタ
デシル−N’、N’−ビス(2−ヒドロキシエチル−プロパンジアミン)、メト
キシヘキサデシルグリセロールおよびプルロニックポリオール類などの表面活性
物質;ピランなどのポリアミン、デキストラン硫酸、ポリICカルボポール;ム
ラミルジペプチドなどのペプチドおよび誘導体、ジメチルグリシン、ツフツィン
;オイルエマルション;ならびにリン酸アルミニウム、水酸化アルミまたはミョ
ウバンなどのミネラルゲル;リンホトキシン類、QuilAおよび免疫刺激複合
体(ISCOM)が含まれるが、これらに限定されない。
【0156】 アジュバントの例に関して、国際公開公報第99/36544号もまた参照さ
れる。これは引用により本明細書に組み込むものとする。
【0157】 DNA送達によるワクチン接種 本発明の修飾されたNhhAタンパク質を含む発現構築物は、宿主を予防的ま
たは治療的に処置するためにヒトに投与することができる。これに関連して、発
現構築物は、1または複数の修飾されたNhhAペプチド、ポリペプチド、これ
らのフラグメントまたは誘導体(これらはまとめて「免疫原因子」と呼ばれる)
をコードすることができる。
【0158】 発現構築物にはまた、遺伝子治療構築物が挙げられ、これには、ワクシニアな
どの特殊化された遺伝子治療ベクター、および遺伝子治療において有用なウイル
スベクターが用いられる。後者には、Franceschiら、2000、J.
Cell Biochem.78 476、Braun−Falcoら、199
9、Gene Ther.6 432に記載されるなどのアデノウイルスおよび
アデノ関連ウイルス(AAV)のベクター、Buchshacherら、200
0、Blood 95 2499に記載されるなどのレトロウイルスおよびレン
チウイルスのベクター、ならびに単純ヘルペスウイルスおよびサイトメガロウイ
ルスに由来するベクターが含まれる。遺伝子治療ベクターおよび送達方法の一般
的な総説を、Robbinsら、1998、Trends in Biotec
h.16 35に見出すことができる。ナイセリア属細菌のタンパク質を使用す
る遺伝子治療に関して潜在的に好適な多数のベクター、および送達方法を記載す
る例示的な参考文献は、国際公開公報第99/36544号である。これは引用
により本明細書に組み込むものとする。
【0159】 本発明の免疫原因子は、弱毒化ウイルス宿主により発現させることができる。
「弱毒化ウイルス宿主」により、天然で実質的に無毒性であるか、または実質的
に無毒性にされている、いずれかのウイルスベクターが意味される。ウイルスは
、任意の好適な物理的手段(例えば、熱処理)または化学的手段(例えば、ホル
ムアルデヒド処理)によって実質的に無毒性にすることができる。「実質的に無
毒性」により、その感染性が破壊されているウイルスが意味される。理想的には
、ウイルスの感染性は、ウイルスの免疫原性を運ぶタンパク質に影響を及ぼすこ
となく破壊される。前記から、弱毒化ウイルス宿主が生ウイルスまたは不活化ウ
イルスを含むことが理解される。
【0160】 本発明によるワクチンにおいて有用であり得る弱毒化ウイルス宿主は、アデノ
ウイルス、サイトメガロウイルスおよび好ましくはポックスウイルス(ワクシニ
アなど)を含むウイルスベクター(例えば、PaolettiおよびPanic
ali、米国特許第4,603,112号(これは引用により本明細書に組み込
むものとする)を参照のこと)、ならびに弱毒化されたサルモネラ属菌株(例え
ば、Stocker、米国特許第4,550,081号(これは引用により本明
細書に組み込むものとする)を参照のこと)を含むことができる。生ワクチンは
、実質的に長く持続する免疫性をもたらし得る長期間の刺激を生じさせるので特
に好都合である。ナイセリア属細菌のタンパク質を使用する免疫化に関して潜在
的に好適な様々なウイルスベクター、および送達方法を記載する別の例示的な参
考文献は、国際公開公報第99/36544号である。これは引用により本明細
書に組み込むものとする。
【0161】 多価ワクチンは、髄膜炎菌の種々のエピトープ(例えば、髄膜炎菌の他の表面
タンパク質またはエピトープ)を発現する1または複数の微生物から調製するこ
とができる。さらに、他の病原性微生物のエピトープをワクチンに組み入れるこ
とができる。
【0162】 好ましい態様において、本発明による核酸配列を発現させるための組換えワク
シニアウイルスの構築が含まれる。宿主に導入したとき、組換えワクシニアウイ
ルスは免疫原因子を発現し、それにより宿主のCTL応答を誘発する。例えば、
米国特許第4,722,848号を参照することができる。これは引用により本
明細書に組み込むものとする。これには、免疫化プロトコルにおいて有用なワク
シニアベクターおよび方法が記載されている。
【0163】 本発明の免疫原因子を用いた治療的投与または免疫化のために有用な広範囲の
他のベクターが、本開示から当業者には明らかになる。 さらなる態様において、ヌクレオチド配列は、当技術分野において知られてい
るような「裸のDNA」ワクチンの形態でワクチンとして使用することができる
。例えば、本発明の発現ベクターを哺乳動物に導入することができる。この場合
、発現ベクターは、例えば、Barry、M.ら (1995、Nature、
377:632−635)(これは引用により本明細書に組み込むものとする)
に記載されるように、宿主が免疫応答を高めるポリペプチドのインビボでの産生
を生じさせる。
【0164】 検出キット 本発明はまた、生物学的サンプルにおいて髄膜炎菌を検出するためのキットを
提供する。キットは、用いられる試験方法の性質に依存して、上記に記載される
1または複数の特定の因子を含有する。これに関連して、キットは、本発明によ
るポリペプチド、フラグメント、変異体、誘導体、抗体、抗体フラグメントまた
核酸の1つまたは複数を含むことができる。キットはまた、標識を検出するため
に適切な試薬、陽性対照物および陰性対照物、洗浄液、希釈緩衝液などを必要な
場合には含むことができる。例えば、核酸に基づく検出キットは、(i)本発明
による核酸(これは陽性対照物として使用することができる)、(ii)本発明
によるオリゴヌクレオチドプライマー、および必要な場合には、用いられる核酸
増幅技術に依存するDNAポリメラーゼ、DNAリガーゼなどを含むことができ
る。
【0165】 免疫反応性フラグメントの調製 本発明はまた、本発明によるポリペプチド、変異体または誘導体の免疫反応性
フラグメントを同定する方法にまで及ぶ。この方法は、本質的には、ポリペプチ
ド、変異体または誘導体のフラグメントを作製して、フラグメントを哺乳動物に
投与すること、および哺乳動物における免疫応答を検出することを含む。そのよ
うな応答には、髄膜炎菌および/または該ポリペプチド、変異体もしく誘導体と
特異的に結合するエレメントの産生、ならびに/あるいは髄膜炎菌感染に対する
保護作用が含まれる。
【0166】 上記方法で免疫反応性について特定のフラグメントを試験する前に、様々な予
測方法を使用して、特定のフラグメントが、天然の抗原と交差反応する抗体を得
るために使用できるかどうかを推定することができる。これらの予測方法は、例
えば、Ausubelら (前掲)の第11.14章に記載されるようにアミノ
末端またはカルボキシ末端の配列に基づくことができる。または、これらの予測
方法は、例えば、Kyte&Doolittle(1982、J.Mol.Bi
ol.157 105)およびHopp&Woods(1983、Mol.Im
munol.20 483)(これらは引用により本明細書に組み込むものとす
る)によって記載されるように親水性の予測に基づくか、または例えば、Cho
o&Fasman(1987、Ann.Rev.Biochem.47 251
)(これは引用により本明細書に組み込むものとする)によって記載されるよう
に二次構造の予測に基づくことができる。
【0167】 さらに、「エピトープマッピング」では、本発明のモノクローナル抗体を使用
して、交差保護をもたらすその能力を最初に調べ、その後、該抗体により認識さ
れるエピトープを同定することによって交差反応性のエピトープが同定される。
例示的な方法が、Coliganら、CURRENT PROTOCOLS I
N IMMUNOLOGY(前掲)に示されている。
【0168】 一般には、10残基〜15残基からなるペプチドフラグメントにより最適な結
果が得られる。6残基もの小さいペプチドまたは20残基もの大きいペプチドも
問題なく機能している。そのようなペプチドフラグメントは、その後、例えば、
Ausubelら (前掲)の第11.14節および第11.15節に記載され
るように、キーホルリンペットヘモシアニン(KLH)またはウシ血清アルブミ
ン(BSA)などの担体分子に化学的にカップリングすることができる。
【0169】 ペプチドは、例えば、Hoogerhoutら (1995、Infect.
Immun.63 3473)(これは引用により本明細書に組み込むものとす
る)に記載されるように合成的に環状化され得ることもまた理解される。
【0170】 ペプチドは、例えば、上記に議論されているように動物を免疫化するために使
用することができる。ペプチドが選択された天然のポリペプチドまたは元のポリ
ペプチドに対する抗体の力価を、その後、例えば、Ausubelら (前掲)
の第11.16節および第114節に記載されるように、例えば、放射免疫アッ
セイまたはELISAによって測定することができる。
【0171】 その後、抗体は、当技術分野において十分に知られているように、硫酸アンモ
ニウム分画またはクロマトグラフィーによって動物の適切な生物学的体液から精
製することができる。抗体精製に対する例示的なプロトコルが、Ausubel
ら (前掲)の第10.11節および第11.13節に示されている。これは引
用により本明細書に組み込むものとする。
【0172】 天然のポリペプチドまたは元のポリペプチドに対する抗体の免疫反応性は、例
えば、ウエスタンブロットなどの任意の適切な手法によって決定することができ
る。
【0173】 機能的な遮断剤 国際公開公報第99/31132号に開示された様々な野生型のNhhA/H
iaNmポリペプチドは接着性を有すると考えられている。これらのポリペプチ
ドは、実際、表面抗原であるインフルエンザ菌(Haemophilus in
fluenzae)の付着因子とのある程度の類似性を有する。具体的には、こ
れらのポリペプチドは、インフルエンザ菌のHiaタンパク質に対して約67%
の相同性であり(Barenkamp&St.Geme III、1996、M
olecular Microbiology 19 1215)、インフルエ
ンザ菌のHsfタンパク質に対して74%の相同性である(St.Geme I
IIら、1996、Journal of Bacteriology 178
6281;および米国特許第5,646,259号)。これらの比較について
は、3のギャップ加重および0.01の長さ加重が、GAPプログラム(Dev
eraux、1984、前掲)を使用して使用された。したがって、これらのポ
リペプチドの機能を妨げることは、髄膜炎菌細菌が細胞に接着して侵入すること
がこれらのポリペプチドにより妨げられるので著しく治療的に有益である。機能
を妨げることはいくつかの方法で達成することができる。
【0174】 例えば、本発明のポリペプチドと相互作用する細胞表面上の受容体を阻止する
化学試薬またはポリペプチドなどの成分を投与することができる。これらは、受
容体の部位を感染性生物と競合する。そのような成分は、例えば、本発明のポリ
ペプチド、特にこれらのフラグメントまたは機能的等価体、ならびに模倣体を含
むことができる。
【0175】 用語「模倣体」は、本明細書において、タンパク質またはペプチドの特定の機
能的領域に類似するように設計されている化学物質を示すために使用される。細
菌が細胞表面に結合することを阻止する上記に記載された抗体に対して惹起され
た抗イディオタイプ抗体もまた使用することができる。または、本発明のポリペ
プチドにおける受容体結合部位と相互作用する成分は、髄膜炎菌による細胞感染
を効果的に防止することができる。そのような成分は、阻止性の抗体、ペプチド
または他の化学試薬を含むことができる。
【0176】 そのような成分、医薬として許容される担体と組み合わせられている医薬組成
物、および髄膜炎菌感染に罹患している患者をそのような成分または組成物の投
与により処置する方法はすべて、本発明のさらなる態様を構成する。
【0177】 本発明のポリペプチドは、上記方法においてそれらが使用される化合物をスク
リーニングする際に使用することができる。例えば、本発明のポリペプチドは、
標識と結合させて、試験中の試薬の存在下で細胞培養物にさらすことができる。
標識されたポリペプチドが細胞表面に結合することを阻害する試薬の能力を、そ
の後、観測することができる。そのようなスクリーニングでは、標識されたポリ
ペプチドを、大腸菌などの生物に対して直接使用することができる。または、髄
膜炎菌そのものを、ポリペプチドの修飾された検出可能な形態を発現するように
操作することができる。操作された髄膜炎菌菌株をこの方法において使用するこ
とは、タンパク質の三次構造が、野生型の細菌で発現した三次構造とより密接に
類似する可能性が大きくなるので好ましい。
【0178】 本発明を容易に理解して、実際に実行し得るために、特に好ましい態様が、次
に、下記の非限定的な実施例として記載される。
【0179】 実施例1 NhhAポリペプチドの定常領域および可変領域の同定 本発明者らは、10菌株の髄膜炎菌間において保存的および/または非保存的
であるNhhAアミノ酸配列を解明した。非保存領域は4つの可変領域(V1、
V2、V3およびV4)に分けられ、定常領域はC1、C2、C3、C4および
C5に分けられる(これらは図1および表1に示される;配列番号1〜11)。
対応するヌクレオチド配列比較が図2に示される(配列番号12〜22)。
【0180】 実施例2 PMC21のNhhAポリペプチドの過剰発現 髄膜炎菌の菌株PMC21のnhhA遺伝子によってコードされるNhhAタ
ンパク質を、nhhA遺伝子がプロモーターに作動的に連結されている発現構築
物を作製することによって過剰発現させた。
【0181】 下記のオリゴヌクレオチドプライマーを使用して、髄膜炎菌PMC21株のn
hhA核酸のオープンリーディングフレームをPCRによって増幅した: HOMP5’:
【0182】
【表1】 これは、EagI制限部位(下線部)と、NhhAの最初の7アミノ酸をコード
する配列(「 」)とを含む。
【0183】 HOMP3’AN:
【0184】
【表2】 これは、NcoI制限部位(下線部)と、c3株のnhhAオープンリーディン
グフレームの終了部の後の配列48〜61のヌクレオチドの逆相補鎖(太字)と
を含む。
【0185】 増幅産物は、EagIおよびNcoIの制限エンドヌクレアーゼで続いて消化
される制限部位を含有した。 サブクローニングのために使用されたプラスミドはpCO14Kであった。こ
のプラスミドは、髄膜炎菌菌株2996の隣接配列とともに髄膜炎菌の強く発現
するクラス1の外膜タンパク質をコードする遺伝子の上流に位置するporAプ
ロモーターと、Rouppe van der Voortら (Infect
Immun 1996 64 2745)によって記載されるような選択用の
カナマイシン耐性遺伝子とを含有する。
【0186】 消化された増幅産物を、その後、EagIおよびNcoIの制限エンドヌクレ
アーゼで消化されたpCO14Kに連結した。連結により、porAオープンリ
ーディングフレームの大部分がnhhA増幅産物で置換された(図3)。これに
より、配列番号1に示されるように591アミノ酸のポリペプチドをコードする
組換え核酸発現構築物(配列番号12に示されるオープンリーディングフレーム
)が作製された。
【0187】 これは、強力なporAプロモーターの制御下で本発明のnhhA核酸の発現
を行わせる。翻訳は、HOMP5’の31位から始まるATGコドンから開始さ
れる。porAとnhhAとの融合体の形成を防止するために、HOMP5’配
列は、上記の開始用ATGの前にTAA停止コドンを含有する。
【0188】 得られたプラスミドpIP52(PMC21)を制限消化により線状化し、そ
してJanikら (1976、Journal of Clinical M
icrobiology 4 71)によって記載される方法を使用して髄膜炎
菌7G2株を形質転換するために使用した。形質転換体を、100μg/mlカ
ナマイシンを含有する固体培地において、5%CO2中、37℃で一晩インキュ
ベーションすることによって選択した。カナマイシン耐性コロニーを選択し、一
晩培養し、そして総細胞タンパク質を10%SDS−PAGEで電気泳動的に分
離し、その後、Semi−Dry Blotter(BioRad)を使用して
ニトロセルロースメンブランに転写することによってNhhAポリペプチドの過
剰発現についてスクリーニングした。その後、メンブランをウサギ抗NhhA血
清(国際公開公報第99/31132号に記載)およびアルカリホスファターゼ
結合抗ウサギIgG(Sigma)と順次インキュベーションし、その後、比色
検出をNBT/BCIP(Sigma)を用いて行った。親株と比較して、より
高いレベルでNhhAポリペプチドを発現するクローンを1つ単離した(図11
)。コンピュータープログラムSIGCLEAVE(www.angis.or g.au において提供されるeGCG群のプログラムの一部)を使用した予想さ
れるアミノ酸配列の分析により、最初の51アミノ酸が切断されて、成熟ポリペ
プチド(図14、配列番号33)が生成することが示される。 このプラスミド構築物pIP52(PMC21)は髄膜炎菌の任意の形質転換
受容性菌株に形質転換することができる。
【0189】 実施例3 H41のNhhAポリペプチドの過剰発現 髄膜炎菌のH41株のnhhA遺伝子によってコードされるNhhAタンパク
質を、実施例2に記載されるのと同じ方法を使用して過剰発現させた。これによ
り、配列番号2に示されるように591アミノ酸のポリペプチドをコードする組
換え核酸発現構築物(配列番号13に示されるオープンリーディングフレーム)
が作製された。本実施例では、得られたプラスミドpIP52(H41)を線状
化して、髄膜炎菌の7G2株に形質転換した。カナマイシン耐性コロニーを分析
して、ウエスタン免疫ブロットによって調べたときにNhhAの過剰発現を示す
コロニーを1つ選んだ(図11)。コンピュータープログラムSIGCLEAV
E(www.angis.org.auにおいて提供されるeGCG群のプログ
ラムの一部)を使用した予想されるアミノ酸配列の分析により、最初の51アミ
ノ酸が切断されて、成熟ポリペプチド(図14、配列番号34)が生成すること
が示される。 この方法は、他の髄膜炎菌菌株の野生型nhhA配列を含有する発現構築物を
作製するために用いることができる。
【0190】 実施例4 都合のよい制限部位を使用するNhhA欠失変異体の構築 参照を容易にするために、PMC21株のnhhA核酸によってコードされる
NhhAポリペプチドのアミノ酸配列が配列番号1に示される。本発明者らは、
菌株間の最も大きな可変性の領域を欠失させた野生型PMC21nhhAの欠失
変異体を作製した。野生型PMC21NhhAポリペプチドのアミノ酸1〜54
をコードする増幅産物を、下記のプライマーを使用してnhhA核酸テンプレー
トからPCR増幅によって作製した:
【0191】 HOMP5’:
【0192】
【表3】 これは、過剰発現構築物pIP52を作製するために使用された同じオリゴヌク
レオチドである。
【0193】 NH3’BG:
【0194】
【表4】 これは、BglII制限部位(下線部)と、アミノ酸134(二重下線)および
野生型PMC21NhhAのアミノ酸49〜54をコードする配列の逆相補鎖(
太字)とを含む。
【0195】 得られた増幅産物はEagIおよびBglIIの制限エンドヌクレアーゼ部位
を含んだ。pIP52(PMC21)は、nhhAオープンリーディングフレー
ム(ORF)の開始部の20bp上流に単一のEagI部位を含み、ORF内に
位置する単一のBglII部位を含む(図3を参照のこと)。したがって、pI
P52(PMC21)および増幅産物を、EagIおよびBglIIを用いた制
限エンドヌクレアーゼ消化に供し、連結して、コンピテントなDH5α株の大腸
菌細菌を形質転換するために使用した。これにより、pIP52(PMC21)
のEagI/BglIIフラグメントがPCR産物で置換される。これにより、
図5(配列番号23)に示されるように512アミノ酸のポリペプチドをコード
する組換え核酸発現構築物(図5に示されるオープンリーディングフレーム;配
列番号28)が作製された。このアミノ酸配列は野生型配列のアミノ酸1〜54
および134〜592を含み、それにより、野生型PMC21NhhAポリペプ
チドのV1領域の大部分、V2領域およびC2領域のすべて、ならびにC3領域
の一部が欠失している。
【0196】 このプラスミドを制限消化により線状化して、髄膜炎菌の7G2株に形質転換
した。実施例1に記載されるような方法を使用して、短縮型PMC21NhhA
を過剰発現するコロニーを1つ単離した(図11)。
【0197】 コンピュータープログラムSIGCLEAVE(www.angis.org .au において提供されるeGCG群のプログラムの一部)を使用した予想され
るアミノ酸配列の分析により、最初の51アミノ酸が切断されて、成熟ポリペプ
チド(図14、配列番号35)が生成することが示される。切断され得るシグナ
ル配列の存在を確認するために、そして過剰発現したタンパク質の同一性を確認
するために、外膜タンパク質を、界面活性剤サルコシルに溶解しない画分を単離
することによって半精製した。
【0198】 単離された膜タンパク質を電気泳動で分離し、その後、ナイロンメンブランに
転写した。過剰発現したタンパク質の位置がクーマシー染色によって明らかにさ
れた。メンブランのこの領域を切り出して、タンパク質のN末端配列を決定した
。このタンパク質の最初の11アミノ酸はXXETDLTSVGTであった。こ
れは、本実施例において規定される発現構築物によって発現することが予測され
るアミノ酸配列のアミノ酸残基52〜62(62を含む)に対応する。
【0199】 これは、ポリヌクレオチド配列内に存在する制限部位を使用した欠失体の例で
ある。この構築物は任意の形質転換受容性の髄膜炎菌に形質転換することができ
る。
【0200】 実施例5 都合のよい制限部位を使用するNhhA欠失変異体の構築 H41の野生型nhhA配列を含有する発現構築物を、実施例2に記載される
ように作製した。得られた発現構築物をpIP52(H41)と名付けた。欠失
変異体を、本実施例に概略される方法を使用して作製した。この場合、使用され
たオリゴヌクレオチドプライマーは下記の通りである:
【0201】 HOMP5’:
【0202】
【表5】 これは、過剰発現構築物pIP52を作製するために使用された同じオリゴヌク
レオチドである。
【0203】 NH3’STU
【0204】
【表6】 これは、StuI制限部位(下線部)と、アミノ酸134(二重下線)および野
生型H41NhhAのアミノ酸49〜54をコードする配列の逆相補鎖(太字)
とを含む。
【0205】 得られた増幅産物は単一のEagIおよびStuIの制限エンドヌクレアーゼ
部位を含有する。発現構築物pIP52(H41)はこれらの制限部位を含有す
る。したがって、pIP52(H41)および増幅産物を、EagIおよびSt
uIを用いた制限エンドヌクレアーゼ消化に供し、連結して、コンピテントなD
H5α株の大腸菌細菌を形質転換するために使用した。この連結により、pIP
52(H41)のEagI/StuIフラグメントがPCR産物で置換される。
これにより、図6および配列番号24に示されるように513アミノ酸のポリペ
プチドをコードする組換え核酸発現構築物(図6および配列番号29に示される
オープンリーディングフレーム)が作製された。このアミノ酸配列は野生型配列
のアミノ酸1〜54および134〜593を含み、それにより、野生型H41N
hhAポリペプチドのV1領域の大部分、V2領域およびC2領域のすべて、な
らびにC3領域の一部が欠失している。
【0206】 このプラスミドを制限消化により線状化して、髄膜炎菌の7G2株に形質転換
した。実施例1に記載されるような方法を使用して、短縮型H41NhhAを過
剰発現するコロニーを1つ単離した(図11)。
【0207】 コンピュータープログラムSIGCLEAVE(www.angis.org .au において提供されるeGCG群のプログラムの一部)を使用した予想され
るアミノ酸配列の分析により、最初の51アミノ酸が切断されて、成熟ポリペプ
チド(図14、配列番号36)が生成することが示される。 この構築物は任意のコンピテントな髄膜炎菌に形質転換することができる。
【0208】 実施例6 スプライスオーバーラップPCRを使用するNhhA欠失変異体の構築 NhhAをコードするヌクレオチドから可変領域を欠失するために都合の良い
制限部位を使用することに加えて、変異体はまた、Hoら(1989、前掲)お
よびHorton、R.M.ら (1989、前掲)により記載されるような「
スプライスオーバーラップ発現」PCRの使用によっても構築することができる
。この方法では、定常領域をコードするが、可変領域が欠失しているポリヌクレ
オチドを作製することができる(図5A、5B、5Cを参照のこと)。
【0209】 本実施例では、C1領域およびC5領域を含有し、他の領域のすべてを欠失さ
せた構築物が作製された(図5Aを参照のこと) 下記のオリゴヌクレオチドプライマーを、PMC21株の染色体DNAからC
1領域(図1を参照のこと)に対応するDNAを増幅するためにPCR反応にお
いて使用した:
【0210】 HOMP5’:
【0211】
【表7】 これは、過剰発現構築物pIP52(PMC21)を作製するために使用された
同じオリゴヌクレオチドである。
【0212】 SO−C:
【0213】
【表8】 この配列は、PMC21株の野生型NhhAのC5領域の開始部のアミノ酸23
7〜241(下線部)およびC1領域の終了部のアミノ酸45〜52(太字)を
コードする配列の逆相補鎖である。
【0214】 この反応の増幅産物はHOMP5’/SO−Cである。 下記のオリゴヌクレオチドプライマーを、PMC21株の染色体DNAからC
5を増幅するためにPCR反応において使用した: SO−D:
【0215】
【表9】 これはC5の開始部のアミノ酸237〜244をコードする(下線部はプライマ
ーSO−Cの逆相補鎖を示す)
【0216】 HO3’AN:
【0217】
【表10】 これは、pIP52の構築において使用された同じプライマーである。 この反応の増幅産物はSO−D/HO3’ANである。 HOMP5’/SO−CおよびSO−D/HO3’ANの増幅産物を、電気泳
動で分離した後のアガロースゲルから精製し、混合して、HOMP5’およびH
O3’ANのプライマーを使用するさらなる増幅に供した。得られた増幅産物は
、PMC21の野生型NhhAのアミノ酸1〜52および337〜591をコー
ドする。この増幅産物を、実施例1に記載されるように、EagIおよびNco
Iを用いた制限消化に供し、そしてpCO14Kにクローン化した。この組換え
分子はC1およびC5を含有し、したがってV1〜V4およびC2〜C4の領域
を欠失している。このオープンリーディングフレームのヌクレオチド配列が図7
および配列番号30に示され、このヌクレオチド配列に由来する予想されるポリ
ペプチド配列が図7および配列番号25に示される。
【0218】 このプラスミドを制限消化により線状化して、髄膜炎菌の7G2株に形質転換
した。実施例2に記載されるような方法を使用して、短縮型PMC21NhhA
を過剰発現するコロニーを1つ単離した。
【0219】 コンピュータープログラムSIGCLEAVE(www.angis.org .au において提供されるeGCG群のプログラムの一部)を使用した予想され
るアミノ酸配列の分析により、最初の51アミノ酸が切断されて、成熟ポリペプ
チド(図14;配列番号37)が生成することが示される。 このプラスミドは
髄膜炎菌の任意の形質転換受容性菌株に形質転換することができる。
【0220】 実施例7 スプライスオーバーラップPCRを使用するNhhA欠失変異体の構築 類似する方法を使用して、NhhAの様々な領域をコードする組換えポリヌク
レオチドを作製できることが理解される。下記の方法を使用して、C1、C4、
V4およびC5の領域を含む構築物を作製することができる(図5Bを参照のこ
と)。
【0221】 C1領域が、下記のオリゴヌクレオチドプライマーを使用して増幅される: HOMP5’:
【0222】
【表11】 SO−E:
【0223】
【表12】 これは、PMC21株の野生型NhhAのC4領域の開始部のアミノ酸211〜
215(下線部)およびC1領域の終了部(太字)の逆相補鎖をコードする。
【0224】 この反応の増幅産物はHOMP5’/SO−Eである。 下記のオリゴヌクレオチドプライマーが、PMC21株の染色体DNAから領
域C4−V4−C5を増幅するためにPCR反応において使用される: SO−F:
【0225】
【表13】 これはC4の開始部のアミノ酸211〜218をコードする(下線部はプライマ
ーSO−Eの逆相補鎖を示す)
【0226】 HO3’AN:
【0227】
【表14】 この反応の増幅産物はSO−F/HOMP3’である。 HOMP5’/SO−EおよびSO−F/HO3’ANの増幅産物は、電気泳
動で分離された後のアガロースゲルから精製され、混合されて、HOMP5’お
よびHO3’ANのプライマーを使用するさらなる増幅に供される。得られる生
成物は、PMC21の野生型NhhAのアミノ酸1〜52および211〜591
をコードする。この増幅産物は、EagIおよびNcoIを用いた制限消化に供
され、そしてpCO14Kにクローン化される。この組換え分子は、C1、C4
、V4およびC5を含有し、したがってV1〜V3およびC2〜C3の領域を欠
失している。このオープンリーディングフレームのヌクレオチド配列が図8およ
び配列番号31に示され、このヌクレオチド配列に由来する予想されるポリペプ
チド配列が図8および配列番号26に示される。コンピュータープログラムSI
GCLEAVE(www.angis.org.auにおいて提供されるeGC
G群のプログラムの一部)を使用した予想されるアミノ酸配列の分析により、最
初の51アミノ酸が切断されて、成熟ポリペプチド(図14;配列番号38)が
生成することが示される。 この構築物は任意の形質転換受容性の髄膜炎菌に形質転換することができる。
【0228】 実施例8 スプライスオーバーラップPCRを使用するNhhA欠失変異体の構築 類似する方法を使用して、NhhAの様々な領域をコードする組換えポリヌク
レオチドを作製できることが理解される。下記の方法を使用して、C1、C2、
C3、C4およびC5の領域を含む構築物を作製することができる(図5Cを参
照のこと)。
【0229】 C1およびC2が、下記のオリゴヌクレオチドプライマーを使用して増幅され
る: HOMP5’:
【0230】
【表15】 SO−G:
【0231】
【表16】 これは、PMC21株のC3領域の開始部のアミノ酸125〜129(下線部)
、C2領域のすべて(アミノ酸109〜120、太字で二重下線部)、およびC
1領域の終了部(アミノ酸46〜52、太字)の逆相補鎖をコードする。
【0232】 この反応の増幅産物はHOMP5’/SO−Gである。 C3領域およびC4領域の一部が、下記のオリゴヌクレオチドプライマーを使
用して増幅される: SO−H:
【0233】
【表17】 これはC3の開始部のアミノ酸125〜132をコードする(下線部はプライマ
ーSO−Gの逆相補鎖を示す) SO−I:
【0234】
【表18】 これは、C3領域の終了部のアミノ酸182〜88(下線部)、およびC4領域
のアミノ酸211〜222(太字)の逆相補鎖をコードする。
【0235】 この反応の増幅産物はSO−H/SO−Iである。 HOMP5’/SO−GおよびSO−H/SO−Iの増幅産物は、電気泳動で
分離された後のアガロースゲルから精製され、混合されて、HOMP5’および
SO−Iのプライマーを使用するさらなる増幅に供され、アミノ酸1〜52、1
03〜114、125〜188および211〜222(すなわち、C1、C2、
C3、およびC4の一部の領域)をコードする生成物が得られる。
【0236】 C5領域およびC4領域の一部が、下記のオリゴヌクレオチドプライマーを使
用して増幅される: SO−J:
【0237】
【表19】 これは、PMC21株の野生型NhhAのC4のアミノ酸218〜229および
C5のアミノ酸237〜243をコードする(太字下線部はプライマーSO−I
の逆相補鎖を示す)
【0238】 HO3’AN:
【0239】
【表20】 この反応の増幅産物はSO−J/HO3’ANである。 HOMP5’/SO−IおよびSO−J/HO3’ANの増幅産物は、電気泳
動で分離された後のアガロースゲルから精製され、混合されて、HOMP5’お
よびHO3’ANのプライマーを使用するさらなる増幅に供される。得られる生
成物は、PMC21株の野生型NhhAのアミノ酸1〜52、103〜114、
125〜188、211〜229および237〜591をコードする。得られた
生成物は、EagIおよびNcoIを用いた制限消化に供され、そしてpCO1
4Kにクローン化される。この組換え分子は、C1、C2、C3、C4およびC
5の領域を含有し、したがってV1、V2、V3およびV4の領域を欠失してい
る。このオープンリーディングフレームのヌクレオチド配列が図9および配列番
号32に示され、このヌクレオチド配列に由来する予想されるポリペプチド配列
が図9および配列番号27に示される。コンピュータープログラムSIGCLE
AVE(www.angis.org.auにおいて提供されるeGCG群のプ
ログラムの一部)を使用した予想されるアミノ酸配列の分析により、最初の49
アミノ酸が切断されて、成熟ポリペプチド(図14;配列番号39)が生成する
ことが示される。 この構築物は髄膜炎菌の任意の形質転換受容性菌株に形質転換することができ
る。
【0240】 実施例9 過剰発現したNhhAポリヌクレオチドの精製 前記実施例に記載されるような組換えNhhAポリペプチドは下記の手法によ
って単離することができる。細菌を5%CO2の雰囲気において37℃で一晩(
12時間〜14時間)生育させる(本実施例では、培地は、Leventhal
塩基が補充されたBHI寒天であった。他の生育培地が当業者には十分に知られ
ている)。10枚の25mL寒天平板に由来する細菌を集め、HClでpH8.
0に調節された10mM Trisの25mLに懸濁した。2%サルコシルを含
有する等容量の10mM Tris(pH8.0)を加え、混合物を4℃で1時
間穏やかに混合した。これを100,000xgにおいて20℃で70分間遠心
分離して、上清を捨てた。ペレットを、25ゲージの針に通すことによって、1
%サルコシルを含有する10mM Tris(pH8.0)の25mLに再懸濁
した。これを100,000xgにおいて20℃で70分間遠心分離して、上清
を捨てた。ペレットを、25ゲージの針に通すことによって、10mLの10m
M Tris(pH8.0)に再懸濁した。この画分は、細胞のサルコシル不溶
性成分を含み、外膜タンパク質が濃縮されている。(さらなる工程を、残留する
サルコシル界面活性剤を除くために取り入れることができる。それにより、タン
パク質溶液は、4℃において、例えば、10mMのTris.Cl(pH8.0
)またはPBS(リン酸塩緩衝化生理的食塩水)の100倍容量〜1000倍容
量に対して4時間〜8時間の4回のサイクルにわたって透析される)。
【0241】 280nmの波長における吸光度によって、またはBCAキット(Pierc
e)を使用することによって懸濁物中のタンパク質濃度を測定した後、1%SD
S(ラウリル硫酸ナトリウム)、2%β−メルカプトエタノールを含有する溶液
に10mgのタンパク質を含有する約1mLの溶液をBioRad mini−
proteanII装置において1.5mm厚の6%SDS−PAGEで分離し
た。高分子量のNhhAを、BioRad「mini Whole gel E
luter」を使用してゲルから溶出させた。各溶出画分の約10%を、SDS
−PAGEで分離し、その後、クーマシー染色することによって調べた。他のタ
ンパク質を本質的に含まないNhhA含有画分をまとめた。この手順は、実施例
2に記載されるような過剰発現させた成熟NhhA(配列番号1)、実施例4に
記載されるような過剰発現させたBglII欠失変異体NhhA(配列番号23
)、および実施例6に記載されるような過剰発現させたNhhA欠失変異体(配
列番号25)を単離するために行われた。単離タンパク質は図12に示される。
【0242】 実施例10 精製されたNhhA欠失変異体ポリヌクレオチドの免疫原性 マウスに、精製された野生型NhhAポリヌクレオチド、および前記実施例に
記載される欠失変異体を接種した。1つの群において、各Balb/cマウスに
は、約130μgのPMC21NhhAがMPL+TDM(商標)アジュバント
(Sigma−Aldrichから入手)とともに0日目に皮下接種され、そし
て14日目に115μgが皮下接種された。別の群では、各マウスには、約12
0μgのタンパク質がMPL+TDM(商標)アジュバント(Sigma−Al
drichから入手)とともに0日目に皮下接種され、そして14日目に190
μgが皮下接種された。さらに別の群では、各マウスには、約260μgのタン
パク質がMPL+TDM(商標)アジュバント(Sigma−Aldrichか
ら入手)とともに0日目に皮下接種され、そして14日目に1240μgが皮下
接種された。血液サンプルを21日目に採取して、血清を抽出した。これらの血
清を、全長型のPMC21NhhAを認識する抗体の存在についてウエスタン免
疫ブロットで試験した(図13)。P6(PMC21のNhhAを過剰発現する
)および2A株(NhhAの発現が失われている)のOMC調製物(5mg)を
、BioRad Mini ProteanII電気泳動装置を使用して6%S
DS−PAGEによって分離した。タンパク質をニトロセルロースに電気泳動的
に転写して、フィルターを3mm細片に切断し、その後、5%スキムミルクを含
むPBSでブロッキングした。マウス血清を5%スキムミルク粉末で1:100
0倍および1:10000倍に希釈して、ニトロセルロース細片とともにインキ
ュベーションした。抗体の結合を、アルカリホスファターゼ結合抗マウスIgG
(Sigma)を使用し、その後、NBT/BCIP(Sigma)を用いた比
色検出により検出した。図13から理解され得るように、NhhA欠失変異体ま
たは全長型の成熟NhhAポリペプチドを接種することによって、全長型の成熟
PMC21NhhAポリペプチドに対する免疫応答を誘発させることが可能であ
る。
【0243】 実施例11 大腸菌における欠失変異体の発現 本発明の変異体ポリペプチドを髄膜炎菌において発現させることに加えて、本
発明の変異体ポリペプチドは大腸菌細菌においても発現させることができる。実
施例4〜8の組換えnhhA欠失変異体はどれも、PCR増幅のテンプレートと
して使用することができる。使用されたオリゴヌクレオチドプライマーは、国際
公開公報第99/31132号に記載される通りであり得る(その明細書の配列
番号24および配列番号25など)。増幅産物をBamHI/HindIIIの
酵素で制限消化して、BamHI/HindIIIで制限消化されたプラスミド
pMALC2(New England BioLabs)と連結し、得られた
プラスミドをコンピテントな大腸菌DH5α株に形質転換した。得られた菌株は
、pMALC2の製造者が指示する条件を使用して高レベルの組換えタンパク質
を発現させるために誘導することができる。得られる組換えタンパク質は、マル
トース結合タンパク質と本発明の欠失変異体NhhAポリペプチドとの融合体で
ある。これは、SDS−PAGEでの分離、その後、Mini−Gel Ele
ctro−eluter(BioRad)を製造者の説明書に従って使用する電
気溶出によって半精製することができる。その後、半精製された融合タンパク質
は、PBSに対して透析され、その後、プロテアーゼ酵素の第Xa因子で消化し
て、マルトース結合タンパク質成分を組換えNhhAタンパク質から切断するこ
とができる。組換えNhhAタンパク質は、例えば、R.K.Scopes、P
rotein Purification(Springer−Verlag、
New York、NY USA、1993)によって記載されるような標準的
な方法によって精製することができる。
【0244】 本明細書中を通して、目的は、本発明をいずれか1つの態様または特徴の特定
の集合に限定することなく、本発明の好ましい態様を記載することである。した
がって、本開示に照らして、本発明の範囲から逸脱することなく、様々な改変お
よび変化を例示された特定の態様において行い得ることが当業者によって理解さ
れる。
【0245】 本明細書で参照されるすべてのコンピュータープログラム、アルゴリズム、特
許および科学的文献は参照により組み込むものとする。
【0246】
【表21】
【0247】
【表22】 (表の説明) 表1:髄膜炎菌の示された10菌株のそれぞれから得られたNhhAポリペプ
チドの保存領域(C1、C2、C3、C4およびC5)および可変領域(V1、
V2、V3およびV4)のアミノ酸の同定。関連する配列番号もまた示される。
第1欄=菌株名。配列番号1〜9は同時係属中の出願である国際公開公報第99
/31132号に以前に記載された。Z2491株のNhhAおよびnhhAの
配列はhttp://www.sanger.ac.uk/Projects/
N_meningitidis/から得られた。第2欄=C1領域のアミノ酸番
号。第3欄=V1領域のアミノ酸番号。第4欄=C2領域のアミノ酸番号。第5
欄=V2領域のアミノ酸番号。第6欄=C3領域のアミノ酸番号。第7欄=V2
領域のアミノ酸番号。第8欄=C4領域のアミノ酸番号。第9欄=V4領域のア
ミノ酸番号。第10欄=C5領域のアミノ酸番号。コンセンサス配列(配列番号
11)のアミノ酸番号もまた示されていることには留意すること。
【0248】 表2:アミノ酸置換の表
【図面の簡単な説明】
【図1】 10菌株の髄膜炎菌から得られたNhhAポリペプチドアミノ酸配列(配列番
号1〜10)とコンセンサス(Consensus)配列(配列番号11)との
アミノ酸アラインメント。このアラインメントで使用された菌株名およびポリペ
プチド配列は表1の第1欄の菌株名および配列番号に対応する。アミノ酸は標準
的な一文字略号によって示される。コンセンサスなアミノ酸は、残基が完全に保
存されている場合にだけ示される。保存領域(二重下線部、C1、C2、C3、
C4、C5と表記)および可変領域(一本下線部、V1、V2、V3、V4と表
記)がコンセンサス配列の下に示される。
【図2】 図1のアミノ酸配列をコードする、10菌株の髄膜炎菌から得られたnhhA
核酸のヌクレオチド配列アラインメント。C1、C2、C3、C4、C5および
V1、V2、V3、V4の各領域は図1および表1に記載される通りである。
【図3】 porAプロモーターに作動的に連結された野生型PMC21のNhhAをコ
ードするPCR増幅産物を有するpCO14Kに対応するプラスミドマップ(ス
ケール通りには縮尺されていない)。3A:黒矢印は、pCO14K内のpor
A遺伝子およびkanR遺伝子の配置を示す。PMC21株のnhhA遺伝子を
増幅するために使用されたオリゴヌクレオチドプライマーHOMP5’およびH
OMP3’ANが示される。nhhA遺伝子は点線矢印により示され、porA
プロモーターは黒四角により示され、そして実施例2に記載されるようにpor
AをnhhAで置換するために使用されたEagIおよびNcoIの制限部位が
示される。3B:実施例2に記載されるpIP52(PMC21)における遺伝
子配置。実施例4に記載される変異体を構築するために使用されたBglII部
位が示される。
【図4A】 NhhAポリペプチドの特定領域を欠失させるためのスプライスオーバーラッ
プ伸長PCR法の概略図。野生型nhhA遺伝子の概略図が図4Aの上部に示さ
れ、組換えnhhAがこれらの図の下部に示されており、可変領域が黒四角とし
て、定常領域が白四角により示される。矢印はオリゴヌクレオチドプライマーの
おおよその位置を示す。垂直なハッチング線は増幅産物を示す。オリゴヌクレオ
チド配列がnhhA核酸の不連続な領域に由来する場合、これは、そのような不
連続な領域の間における点線により示される。おおよそのスケールで示される。
二重の垂直線は、C5領域の一部分のみが示されていることを示す。実施例6に
記載される方法を示す。
【図4B】 図4A同様の概略図で、実施例7に記載される方法を示す。
【図4C】 図4A同様の概略図で、実施例8に記載される方法を示す。
【図5】 (A)実施例4で作製されたPMC21のNhhA欠失変異体ポリペプチドの
アミノ酸配列(配列番号23)。(B)コードするヌクレオチド配列(配列番号
28)。
【図6】 (A)実施例5で作製されたH41のNhhA欠失変異体ポリペプチドのアミ
ノ酸配列(配列番号24)。(B)コードするヌクレオチド配列(配列番号29
)。
【図7】 (A)実施例6におけるスプライスオーバーラップPCRによって作製された
PMC21のNhhA欠失変異体ポリペプチドのアミノ酸配列(配列番号25)
。(B)コードするヌクレオチド配列(配列番号30)。
【図8】 (A)実施例7におけるスプライスオーバーラップPCRによって作製された
PMC21のNhhA欠失変異体ポリペプチドのアミノ酸配列(配列番号26)
。(B)コードするヌクレオチド配列(配列番号31)。
【図9】 (A)実施例8におけるスプライスオーバーラップPCRによって作製された
PMC21のNhhA欠失変異体ポリペプチドのアミノ酸配列(配列番号27)
。(B)コードするヌクレオチド配列(配列番号32)。
【図10】 野生型ポリペプチド配列およびNhhA欠失変異体ポリペプチド配列のアミノ
酸アラインメント。これらのポリペプチドは、実施例2、実施例3、実施例4お
よび実施例5に記載されるように作製された。アミノ酸は一文字略号によって示
される。表1および図1に規定される保存領域に対応するC1、C2、C3、C
4およびC5と記された保存領域が、H41およびPMC21から得られた全長
配列に二重下線を付すことによって示され、そして表1および図1に規定される
可変領域に対応するV1、V2、V3、V4と記された可変領域が、H41およ
びPMC21から得られた全長配列に一本下線を付すことによって示される。
【図11】 過剰発現したNhhAを示すウエスタン免疫ブロット。45μgの総細胞タン
パク質を、実施例9に記載されるように、4〜20%勾配SDS−PAGEで分
離し、その後、ニトロセルロースフィルターに転写して、ウエスタンブロットし
た。レーン1:野生型レベルのNhhA発現を示す親株。レーン2:P6株(実
施例2に記載されるPMC21NhhAを過剰発現する)。レーン3:PΔ6株
(実施例4に記載される短縮型PMC21NhhAを過剰発現する)。レーン4
:H14株(実施例3に記載されるH41NhhAを過剰発現する)。レーン5
:HΔ8株(実施例5に記載される短縮型H41NhhAを過剰発現する)。レ
ーン6:2A株(NhhAの発現が、国際公開公報第99/31132号に記載
されるようにnhhA遺伝子の変異により失われている)。標準物の移動が示さ
れる:185kDa、119kDa、85kDa、62kDa、51.2kDa
、38.2kDa、22.4kDa。野生型NhhAポリペプチドが、レーン1
に存在するが、レーン6には存在しない高分子量の免疫反応性バンドとして存在
する。
【図12】 単離されたNhhA欠失変異体ポリペプチド。NhhAポリペプチドを、実施
例9に記載されるように単離し、その後、4〜20%SD−PAGEで分離した
。ポリアクリルアミドゲルをクーマシー染色した。レーン1:実施例6に記載さ
れる短縮型PMC21NhhAポリペプチドを過剰発現する菌株のOMC調製物
。レーン2:精製された短縮型PMC21NhhAポリペプチド。レーン3:実
施例4に記載される短縮型PMC21NhhAポリペプチドを過剰発現する菌株
のOMC調製物。レーン4:精製された短縮型PMC21NhhAポリペプチド
。レーン5:実施例2に記載されるPMC21NhhAポリペプチドを過剰発現
する菌株のOMC調製物。レーン6:精製されたPMC21NhhAポリペプチ
ド。レーン7:分子量標準物:173kDa、111kDa、80kDa、61
kDa、49kDa、36kDa。レーン6以外のすべてのレーンにおける高分
子量の反応性種はおそらくはNhhAポリペプチドの多量体を表していることに
留意すること。他のバンドは、おそらくは、あまり安定でない形態のNhhAま
たは分解産物である。これらがレーン6には存在しないことに留意すること。
【図13】 抗NhhAタンパク質のマウス血清を使用するウエスタン免疫ブロット。すべ
てのパネルにおいて、レーン1、3、5、7は、PMC21NhhAポリペプチ
ドを過剰発現する菌株のOMCを含有し、レーン2、4、6および8は、Nhh
Aを発現しない2A株のOMCを含有する。パネルA:レーン1および2:野生
型PMC21NhhAが1:1000希釈で接種されたマウスA。レーン3およ
び4:野生型PMC21NhhAが1:10,000希釈で接種されたマウスA
。レーン5および6:野生型PMC21NhhAが1:1000希釈で接種され
たマウスB。レーン7および8:野生型PMC21NhhAが1:10,000
希釈で接種されたマウスB。パネルB:レーン1&2:短縮型PMC21Nhh
Aポリペプチド(実施例4)が1:1000希釈で接種されたマウスC。レーン
3&4:短縮型PMC21NhhAポリペプチド(実施例4)が1:10,00
0希釈で接種されたマウスC。レーン5&6:短縮型PMC21NhhA(実施
例4)が1:1000希釈で接種されたマウスD。レーン7および8:短縮型P
MC21NhhA(実施例4)が1:1000希釈で接種されたマウスD。パネ
ルC:レーン1&2:短縮型PMC21NhhA(実施例6)が1:1000希
釈で接種されたマウスE。レーン3および4:短縮型PMC21NhhA(実施
例6)が1:10,000希釈で接種されたマウスE。レーン5&6:短縮型P
MC21NhhA(実施例6)が1:1000希釈で接種されたマウスF。レー
ン7&8:短縮型PMC21NhhA(実施例6)が1:1000希釈で接種さ
れたマウスF。
【図14】 予測される成熟型NhhAポリペプチド欠失変異体。A:実施例2に記載され
る予測される成熟タンパク質(配列番号33);B:実施例3に記載される予測
される成熟タンパク質(配列番号34);C:実施例4に記載される予測される
成熟タンパク質(配列番号35);D:実施例5に記載される予測される成熟タ
ンパク質(配列番号36);E:実施例6に記載される予測される成熟タンパク
質(配列番号37);F:実施例7に記載される予測される成熟タンパク質(配
列番号38);およびG:実施例8に記載される予測される成熟タンパク質(配
列番号39)。
【手続補正書】特許協力条約第34条補正の翻訳文提出書
【提出日】平成14年2月14日(2002.2.14)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】特許請求の範囲
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0198
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0198】 単離された膜タンパク質を電気泳動で分離し、その後、ナイロンメンブランに
転写した。過剰発現したタンパク質の位置がクーマシー染色によって明らかにさ
れた。メンブランのこの領域を切り出して、タンパク質のN末端配列を決定した
。このタンパク質の最初の11アミノ酸はXXETDLTSVGT(配列番号5 2) であった。これは、本実施例において規定される発現構築物によって発現す
ることが予測されるアミノ酸配列のアミノ酸残基52〜62(62を含む)に対
応する。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】図1
【補正方法】変更
【補正の内容】
【図1】 10菌株の髄膜炎菌から得られたNhhAポリペプチドアミノ酸配列(配列番
号1〜10)とコンセンサス(Consensus)配列(配列番号11)との
アミノ酸アラインメント。このアラインメントで使用された菌株名およびポリペ
プチド配列は表1の第1欄の菌株名および配列番号に対応する。アミノ酸は標準
的な一文字略号によって示される。コンセンサスなアミノ酸は、残基が完全に保
存されている場合にだけ示される。保存領域(二重下線部、C1、C2、C3、
C4、C5と表記)および可変領域(一本下線部、V1、V2、V3、V4と表
記)がコンセンサス配列の下に示される。この図におけるアミノ酸配列は、以下 のように表1と一致させて命名している:PMC21=配列番号1;H41=配 列番号2;P20=配列番号3;EG327=配列番号4;EG329=配列番 号5;H38=配列番号6;H15=配列番号7;BZ10=配列番号8;BZ =配列番号9;Z2491=配列番号10;およびコンセンサス配列=配列番号 11。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】図2
【補正方法】変更
【補正の内容】
【図2】 図1のアミノ酸配列をコードする、10菌株の髄膜炎菌から得られたnhhA
核酸のヌクレオチド配列アラインメント。C1、C2、C3、C4、C5および
V1、V2、V3、V4の各領域は図1および表1に記載される通りである。 の図におけるアミノ酸配列は、以下のように命名している:PMC21=配列番 号12;H41=配列番号13;P20=配列番号14;EG327=配列番号 15;EG329=配列番号16;H38=配列番号17;H15=配列番号1 8;BZ10=配列番号19;BZ198=配列番号20;Z2491=配列番 号21;コンセンサス配列=配列番号22。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C12N 1/21 A61K 35/76 4C087 // A61K 31/7088 48/00 4H045 35/76 C12R 1:36 48/00 C12N 15/00 ZNAA (C12N 1/21 A61K 37/02 C12R 1:36) (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE,TR),OA(BF ,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW, ML,MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,G M,KE,LS,MW,MZ,SD,SL,SZ,TZ ,UG,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ, MD,RU,TJ,TM),AE,AG,AL,AM, AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BR,BY,B Z,CA,CH,CN,CR,CU,CZ,DE,DK ,DM,DZ,EE,ES,FI,GB,GD,GE, GH,GM,HR,HU,ID,IL,IN,IS,J P,KE,KG,KP,KR,KZ,LC,LK,LR ,LS,LT,LU,LV,MA,MD,MG,MK, MN,MW,MX,MZ,NO,NZ,PL,PT,R O,RU,SD,SE,SG,SI,SK,SL,TJ ,TM,TR,TT,TZ,UA,UG,UZ,VN, YU,ZA,ZW (72)発明者 ジェニングズ、マイケル ポール オーストラリア国 4152 クイーンズラン ド州 ブリスベン カリナ ピカソ スト リート 20 Fターム(参考) 4B024 AA01 AA15 BA31 CA02 DA05 4B065 AA01 AB01 BA01 CA24 CA45 CA46 4C084 AA02 AA07 AA13 BA01 BA08 BA22 BA23 CA04 MA13 MA17 MA21 MA23 MA31 MA32 MA35 MA52 MA55 MA56 MA57 MA60 MA63 MA65 MA66 NA14 ZB352 4C085 AA03 BA16 BB11 BB23 GG03 GG04 4C086 AA01 AA02 EA16 MA01 MA04 NA14 ZB35 4C087 AA01 AA02 BC83 CA12 NA14 ZB35 4H045 AA11 AA30 BA10 BA16 BA17 BA19 BA20 CA11 DA86 EA31 EA54

Claims (24)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 NhhAポリペプチドの12個以上の連続した保存アミノ酸
    を含み、野生型NhhAポリペプチドではない単離タンパク質。
  2. 【請求項2】 免疫応答を誘発することができる、請求項1に記載の単離タ
    ンパク質。
  3. 【請求項3】 免疫応答が、対応する該NhhAポリペプチドによって誘発
    される免疫応答よりも菌株特異性が小さい、請求項2に記載の単離タンパク質。
  4. 【請求項4】 該免疫応答が髄膜炎菌(N.meningitidis)の
    1または複数の菌株に対する保護をもたらす、請求項3に記載の単離タンパク質
  5. 【請求項5】 該免疫応答が髄膜炎菌(N.meningitidis)の
    多数の菌株に対する保護をもたらす、請求項3に記載の単離タンパク質。
  6. 【請求項6】 20個以上の連続した保存アミノ酸を含む、請求項1に記載
    の単離タンパク質。
  7. 【請求項7】 50個以上の連続した保存アミノ酸を含む、請求項6に記載
    の単離タンパク質。
  8. 【請求項8】 100個以上の連続した保存アミノ酸を含む、請求項7に記
    載の単離タンパク質。
  9. 【請求項9】 NhhAポリペプチドが、配列番号1、配列番号2、配列番
    号3、配列番号4、配列番号5、配列番号6、配列番号7、配列番号8、配列番
    号9および配列番号10からなる群より選択されるアミノ酸配列を有する、請求
    項1に記載の単離タンパク質。
  10. 【請求項10】 (i)配列番号11の残基1〜50、 (ii)配列番号11の残基109〜120、 (iii)配列番号11の残基135〜198、 (iv)配列番号11の残基221〜239、および (v)配列番号11の残基249〜604 からなる群より選択されるアミノ酸配列を含み、野生型NhhAポリペプチドで
    はない単離タンパク質。
  11. 【請求項11】 (i)配列番号1の残基1〜50、 (ii)配列番号2の残基1〜50、 (iii)配列番号3の残基1〜50、 (vii)配列番号4の残基1〜50、 (viii)配列番号5の残基1〜50、 (ix)配列番号6の残基1〜50、 (x)配列番号7の残基1〜50、 (xi)配列番号8の残基1〜50、 (xii)配列番号9の残基1〜50、 (xiii)配列番号10の残基1〜50、 (xiv)配列番号1の残基125〜188、 (xv)配列番号2の残基125〜188、 (xvi)配列番号3の残基122〜185、 (xvii)配列番号4の残基127〜190、 (xviii)配列番号5の残基125〜188、 (xix)配列番号6の残基132〜195、 (xx)配列番号7の残基131〜194、 (xxi)配列番号8の残基131〜194、 (xxii)配列番号9の残基127〜190、 (xxiii)配列番号10の残基125〜188、 (xxiv)配列番号1の残基211〜229、 (xxv)配列番号3の残基206〜224、 (xxvi)配列番号1の残基237〜591、 (xxvii)配列番号2の残基237〜592、 (xxviii)配列番号3の残基235〜589、 (xxix)配列番号4の残基239〜594、 (xxx)配列番号5の残基237〜591、 (xxxi)配列番号6の残基244〜599、 (xxxii)配列番号7の残基243〜598、 (xxxiii)配列番号8の残基243〜598、 (xxxiv)配列番号9の残基239〜594、及び (xxxv)配列番号10の残基237〜592 からなる群より選択されるアミノ酸配列を含む、請求項10に記載の単離タンパ
    ク質。 【請求項11】 NhhAポリペプチドの1または複数の可変(V)領域の
    アミノ酸をさらに含む、請求項10に記載の単離タンパク質。
  12. 【請求項12】 配列番号23、配列番号24、配列番号25、配列番号2
    6、配列番号27、配列番号33、配列番号34、配列番号35、配列番号36
    、配列番号37、配列番号38および配列番号39からなる群より選択されるア
    ミノ酸配列を有する、請求項11に記載の単離タンパク質。
  13. 【請求項13】 請求項10に記載の単離タンパク質の対立遺伝子変異体。
  14. 【請求項14】 請求項10に記載の単離タンパク質のフラグメントまたは
    誘導体。
  15. 【請求項15】 免疫原性である、請求項13に記載のフラグメント。
  16. 【請求項16】 請求項1〜15のいずれか一項に記載の1または複数の単
    離タンパク質を含む医薬組成物。
  17. 【請求項17】 ワクチンである、請求項16に記載の医薬組成物。
  18. 【請求項18】 請求項1〜15のいずれか一項に記載の単離タンパク質を
    コードする単離核酸。
  19. 【請求項19】 (i)配列番号22の残基1〜150、 (ii)配列番号22の残基325〜361、 (iii)配列番号22の残基403〜595、 (iv)配列番号22の残基661〜717、および (v)配列番号22の残基745〜1815 からなる群より選択されるヌクレオチド配列を有する、請求項18に記載の単離
    核酸。
  20. 【請求項20】 配列番号28、配列番号29、配列番号30、配列番号3
    1および配列番号32からなる群より選択されるヌクレオチド配列を有する、請
    求項19に記載の単離核酸。
  21. 【請求項21】 請求項19または請求項20に記載の単離核酸を含む発現
    ベクター。
  22. 【請求項22】 請求項21に記載の発現ベクターで形質転換された宿主細
    胞。
  23. 【請求項23】 細菌である、請求項22に記載の宿主細胞。
  24. 【請求項24】 髄膜炎菌(Neisseria meningitidi
    s)である、請求項23に記載の宿主細胞。
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