JP2003519578A - 電気駆動装置を備えたアングルグラインダ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 手持ち式工作機械、特にアングルグラインダであって、電動モータ（２１）及び歯車伝動装置（２６）を収容するケーシング（１２）が設けられており、前記モータ（２１）がロータ軸受け（２１００）内をガイドされたロータ（２１０）を有しており、該ロータの一方の端部が、ブラシプレートに支承された炭素ブラシ（２３）を介して電圧源に接触接続可能な整流子（２１０２）を支持している形式のものにおいて、ケーシング（１２）が長手方向で分割された２つのケーシングシェル（１２０，１２１）から成っており、ブラシプレートが、ロータ軸受け（２１００）も炭素ブラシ（２３）も支持する軸受けブリッジ（２４）部分であり、該軸受けブリッジ（２４）が炭素ブラシ（２３）のガイド域ではプラスチックから成っていることにより、より丈夫で簡単に組込可能である。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】 背景技術 本発明は、請求項１の上位概念に記載の形式のアングルグラインダから出発す
る。

【０００２】 ポット構造のアングルグラインダの場合、電動モータはそれぞれブラシプレー
トに支承された２つの炭素ブラシを介して電圧源に接触接続可能である。ケーシ
ングに固定可能なブラシプレートはそれぞれプラスチックから成っており且つ各
１つの金属ケージを支持している。この金属ケージは、電圧源に対してコンタク
トクランプを有するストランドによって接続可能な炭素ブラシを保持し且つシフ
ト可能にガイドするために役立つ。

【０００３】 この配置形式は比較的面倒で、大きな組込み手間と高価な寸法通りのケーシン
グ部材を必要とする。

【０００４】 発明の利点 請求項１の特徴部に記載の構成を有する本発明によるアングルグラインダは、
特に好適な製作コストの利点を有している。

【０００５】 ケーシングが長手方向で分割された２つのケーシングシェルから成っており、
ブラシプレートが、ロータ軸受けも炭素ブラシも支持する軸受けブリッジ部分で
あり、しかも、軸受けブリッジが炭素ブラシのガイド域ではプラスチックから成
っていることにより、ロータ軸受け及び炭素ブラシの対応配置精度がより良好且
つ簡単に達成可能である。

【０００６】 炭素ブラシのガイド域が四角形の横断面を有する孔として構成されており、こ
の孔の４つの面の内の１つが金属、特に黄銅薄板から成っていることにより、孔
の壁は比較的肉薄に設定されていてよく、しかも、機械的な負荷能力は、特にア
ングルグラインダの規定通りの作動において、モータ回転方向で整流子と炭素ブ
ラシとの間に働く力に基づき特に高い。

【０００７】 炭素ブラシのストランドが軸受けブリッジの凹所において不動に保持可能であ
り、特にゴム栓を以て緊締可能であることにより、軸受けブリッジとの関連にお
いて廉価な規格炭素ブラシを使用することができる。

【０００８】 前記ストランドの自由端部が、軸受けブリッジに解離可能に係止することので
きる、特にクリンプされたコネクタを支持していることにより、炭素ブラシは簡
単に交換可能である。

【０００９】 軸受けブリッジが、スイッチボタン遮断時にスイッチを必然的に開く手段を備
えた組込みスイッチを支持していることにより、スイッチが不都合に閉じること
及びこれに対応した、例えば整流子の焼損等のネガティブな結果が排除されてい
る。

【００１０】 軸受けブリッジがロータ軸受けをゴム製ブシュ内で把持して支持していること
により、アングルグラインダの低振動運転が保証されている。

【００１１】 実施例 以下に、本発明の実施例を図面につき詳しく説明する。

【００１２】 図１には、アングルグラインダとして構成された手持ち式工作機械の分解図が
示されている。この手持ち式工作機械のケーシング１２は第１のケーシングシェ
ル１２０と第２のケーシングシェル１２１とから成っている。第１のケーシング
シェル１２０は側方に、スイッチ１５を作動させるための長手方向シフト可能な
スイッチボタン１８を支持している。更に、第１のケーシングシェル１２０は、
第２の手によってアングルグラインダを付加的に保持しガイドするための補助ハ
ンドグリップ１６を支持している。

【００１３】 スイッチボタン１８は、切換アーム１９と切換ノーズ１４とを介してスイッチ
１５に結合されている。このスイッチ１５は、ケーシング１２の後部域に配置さ
れた軸受けブリッジ２４に座着しており、この軸受けブリッジ２４はブラシプレ
ートとして働き且つ２つの炭素ブラシ２３を支持している。

【００１４】 後方ではケーシング１２から、電動モータ２１に電力供給するためのＥケーブ
ル２０が出ており、このＥケーブル２０は緊締部材２００を介して第１のケーシ
ングシェル１２０に不動に保持される。モータ２１はステータ２１１とロータ２
１０とから成っており、このロータ２１０の両軸端部は、ケーシング１２に設け
られたロータ軸受け２１００に支承されている。ロータ軸受け２１００を備えた
ロータ２１０の後端部はゴム製ブシュ２１０１に支承されており、このゴム製ブ
シュ２１０１自体は、軸受けブリッジ２４に相対回動不能に座着している。この
軸受けブリッジ２４はスイッチ１５と炭素ブラシ２３とを支持しており、これら
の炭素ブラシ２３のストランド２３０の自由端部は、各１つのクリンプされたコ
ネクタ２３１を支持している。ストランド２３０は、それぞれ軸受けブリッジ２
４の溝状の凹所２４０において緊締可能である。緊締手段としては、直径が前記
凹所２４０の内法幅よりも僅かに大きな円筒形のゴム栓３２が役立つ。

【００１５】 軸受けブリッジ２４は互いに直径上で対向位置する側に、炭素ブラシ２３をガ
イドするための各１つの孔２５を有している。炭素ブラシは、それぞれ前記孔２
５において各１つのばね３１により整流子２１０２の方へ押圧される。

【００１６】 孔２５は、三方の面がそれぞれプラスチックから製作されているのに対して、
第４の面、つまり整流子２１０２の回転方向に位置する面は黄銅薄板から成って
いる。この面にはアングルグラインダ１０の作動時にブラシ火花も衝突する。こ
のことは、プラスチックから成る基体を保護する。更に、軸受けブリッジ２４は
外部に、凹所２４０の延長部に係止可能な、ストランド２３０の端部にクリンプ
されたコネクタ２３１を挿入するための開口を支持している。これにより、軸受
けブリッジ２４は差込みコンタクト状にステータ２１１に取付け可能であり、延
いては炭素ブラシ２３とステータ２１１との間の確実な電気的接触接続も可能で
ある。

【００１７】 更に、軸受けブリッジ２４は、切換ノーズ１４と当該軸受けブリッジ２４との
間で切換レバー３３を支持しており、この切換レバー３３は、スイッチボタン１
８若しくは切換アーム１９若しくは切換ノーズ１４の最短切換作動距離に従って
ばね弾性的にサーボ装置として、切換過程を図示の切換方向で特に迅速且つ効果
的に実施して終了する。

【００１８】 このことは、切換ノーズ１４０の領域を左側から見た軸受けブリッジ２４０の
変化実施例を示す図１１及び図１２にはっきりと示されている。前記切換ノーズ
は矢印方向３４で作動可能である。この切換ノーズ１４０は切換突起１４１を介
して１つの「制御パルス」だけを切換プレート４０に送出し、この切換プレート
４０は支点３９を中心として左右に回転する。

【００１９】 切換レバー３３が予負荷されて切換プレート４０の軸方向で突出している突出
部３５，３６の間に座着しており且つ前記切換プレート４０を作動方向に応じて
駆動するか若しくは飛躍させることにより、Ｕ字形のばね部材として構成された
切換レバー３３を介して接続過程若しくは遮断過程が助成され、これにより、接
点４１が磁極片に向かって導体路３７に接触するか、又は前記磁極片から離反す
る。

【００２０】 ケーシング１２の前部域では、モータ２１に作業スピンドル２７で終わる歯車
伝動装置が接続しており、前記作業スピンドル２７は２つの傘歯車（詳しくは図
示せず）、小型傘歯車及び直交伝動装置のリングギヤを介して回転駆動可能であ
る。作業スピンドル２７の端部は保護フード２８によって取り囲まれており、間
に研削盤が緊締可能な２つの緊締フランジ２９を取り付けるために規定されてい
る。

【００２１】 更に、ケーシング１２の前部域はケーシングシェル１２０，１２１間に、プラ
スチックを補強し且つリングギヤ係止用のスピンドルストップ（詳しくは図示せ
ず）を取り付けるための挿入部材３０を支持している。

【図面の簡単な説明】

【図１】 本発明によるアングルグラインダの分解図である。

【図２】 アングルグラインダの縦断面図である。

【図３】 炭素ブラシの立体図である。

【図４】 炭素ブラシの側面図である。

【図５】 軸受けブリッジを上から見た図である。

【図６】 軸受けブリッジを左側から見た側面図である。

【図７】 軸受けブリッジを下から見た図である。

【図８】 軸受けブリッジを後ろから見た図である。

【図９】 軸受けブリッジの正面図である。

【図１０】 軸受けブリッジを右側から見た側面図である。

【図１１】 図６と同様に軸受けブリッジの変化実施例の左側から見た側面図をスイッチレ
バーと一緒に示した図である。

【図１２】 スイッチレバーの領域の拡大部分断面図である。

【符号の説明】

１０ アングルグラインダ、 １２ ケーシング、 １４，１４０ 切換ノー
ズ、 １５ スイッチ、 １６ 補助ハンドグリップ、 １８ スイッチボタン
、 １９ 切換アーム、 ２０ Ｅケーブル、 ２１ 電動モータ、 ２３ 炭
素ブラシ、 ２４，２４０ 軸受けブリッジ、 ２５ 孔、 ２６ 歯車伝動装
置、 ２７ 作業スピンドル、 ２８ 保護フード、 ２９ 緊締フランジ、
３０ 挿入部材、 ３１ ばね、 ３２ ゴム栓、 ３３ 切換レバー、 ３５
，３６ 突出部、 ３７ 導体路、 ３９ 支点、 ４０ 切換プレート、 ４
１ 接点、 １２０ 第１のケーシングシェル、 １２１ 第２のケーシングシ
ェル、 １４１ 切換突起、 ２００ 緊締部材、 ２１０ ロータ、 ２１１
ステータ、 ２３０ ストランド、 ２３１ コネクタ、 ２４０ 凹所、
２１００ ロータ軸受け、 ２１０１ ゴム製ブシュ、 ２１０２ 整流子

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ペーター シュティールレ ドイツ連邦共和国 ヴァルデンブーフ リ ーベナウシュトラーセ 47 (72)発明者 ラルフ ダンメルツ ドイツ連邦共和国 シュツツトガルト レ ンブラントシュトラーセ ８ (72)発明者 マリア−マルガレータ ズレア ドイツ連邦共和国 ラインフェルデン−エ ヒターディンゲン ツァウンアッカーシュ トラーセ ６ (72)発明者 シュテファン ヘース ドイツ連邦共和国 フィルダーシュタット レートレンシュトラーセ 10 Ｆターム(参考） 3C058 AA02 AA16 CB05

Claims (8)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 手持ち式工作機械、特にアングルグラインダであって、電動
   モータ（２１）及び歯車伝動装置（２６）を収容するケーシング（１２）が設け
   られており、前記モータ（２１）がロータ軸受け（２１００）内をガイドされた
   ロータ（２１０）を有しており、該ロータの一方の端部が、ブラシプレートに支
   承された炭素ブラシ（２３）を介して電圧源に接触接続可能な整流子（２１０２
   ）を支持している形式のものにおいて、 ケーシング（１２）が長手方向で分割された２つのケーシングシェル（１２０
   ，１２１）から成っており、ブラシプレートが、ロータ軸受け（２１００）も炭
   素ブラシ（２３）も支持する軸受けブリッジ（２４）部分であり、該軸受けブリ
   ッジ（２４）が炭素ブラシ（２３）のガイド域ではプラスチックから成っている
   ことを特徴とする手持ち式工作機械。
2. 【請求項２】 炭素ブラシ（２３）のガイド域が、四角形の横断面を有する
   孔（２５）として形成されている、請求項１記載の手持ち式工作機械。
3. 【請求項３】 孔（２５）の４つの面の内の１つが金属、特に黄銅薄板から
   成っている、請求項２記載の手持ち式工作機械。
4. 【請求項４】 黄銅薄板から成る孔（２５）の面に対して、モータ（２１）
   が規定通りに作動すると炭素ブラシ（２３）が圧着される、請求項３記載の手持
   ち式工作機械。
5. 【請求項５】 炭素ブラシ（２３）のストランド（２３０）が軸受けブリッ
   ジ（２４）の凹所において不動に保持可能であり、特にゴム栓（３２）によって
   緊締可能である、請求項１記載の手持ち式工作機械。
6. 【請求項６】 ストランド（２３０）の自由端部が、軸受けブリッジ（２４
   ）に解離可能に係止することのできる、特にクリンプされたコネクタ（２３１）
   を支持している、請求項５記載の手持ち式工作機械。
7. 【請求項７】 軸受けブリッジ（２４）が、スイッチボタン（１８）の遮断
   時にスイッチ（１５）を必然的に開く手段を備えた組込みスイッチ（１５）を支
   持している、請求項１記載の手持ち式工作機械。
8. 【請求項８】 軸受けブリッジ（２４）がロータ軸受け（２１００）をゴム
   製ブシュ（２１０１）において把持して支持している、請求項１記載の手持ち式
   工作機械。