JP2003517028A - 脂肪族ジオールおよび環式エーテルを同時製造する方法 - Google Patents

脂肪族ジオールおよび環式エーテルを同時製造する方法

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Abstract

(57)【要約】 少量の対応するモノエステルなどの酸性材料を含有するマレイン酸ジメチルやマレイン酸ジエチルなどの脂肪族ジエステルまたはラクトン供給原料を水素化することにより、ジオール生成物(例えばブタン−1,4−ジオール)および環式エーテル(例えばテトラヒドロフラン)を同時製造するための方法を記載している。これは直列に接続され、それぞれが顆粒のエステル水素化触媒の充填物(12、17、24)を含む複数の水素化帯域(8、9、10)を利用する。第1の水素化帯域(8)は少量の酸性材料に耐性を有する触媒(例えば還元亜クロム酸銅)の床(12)を含み、第2水素化帯域(9)は、第1水素化帯域(8)の触媒に比べて高収率で環式エーテルをもたらす触媒の床(17)を含む。第3水素化帯域(10)はジエステルの少なくとも1種の副成物(例えば2,4’−ヒドロキシブトキシ−テトラヒドロフラン)への変換に対して低い選択率を示す触媒の床(24)を含む。供給原料を第1水素化帯域(8)に、水素および水素化可能な材料を含む蒸気流として供給し、帯域(8、9、10)は典型的には断熱条件下に運転する。第3水素化帯域(10)から、実質的に水素化可能な材料を含まず、ジオール、環式エーテルおよび他の副成物を含む最終生成物流を回収するが、環式エーテルに対する選択率は、第1中間生成物流におけるよりも最終生成物流における方が高い。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 本発明は、ジカルボン酸のジアルキルエステル、脂肪族ヒドロキシカルボン酸
のラクトン、これらの混合物あるいはこれらの一方または両方と少量の対応する
脂肪族ジカルボン酸のモノアルキルエステルとの混合物である水素化可能な材料
を水素化することにより、脂肪族ジオールおよび環式エーテルを同時製造するこ
とに関する。詳細には、本発明はC4〜C12脂肪族ジカルボン酸のジ−(C1〜C 4 アルキル)エステルを水素化することによる、C4〜C12脂肪族ジオールおよび
対応する環式エーテルの同時製造 (co-production) に関する。
【0002】 少量の、典型的には約2重量/重量%以下の脂肪族ジカルボン酸のモノエステ
ルを含む脂肪族ジカルボン酸のジアルキルエステル、ラクトン、およびこれらの
混合物を水素化して、脂肪族ジオールを製造することは知られている。したがっ
て、マレイン酸ジメチルやマレイン酸ジエチルなどのマレイン酸のジアルキルエ
ステルの水素化によりブタン−1,4−ジオール、テトラヒドロフランおよびγ
−ブチロラクトンの混合物を製造する工業プラントが建設されている。コハク酸
ジメチルまたはコハク酸ジエチルも、水素化してブタン−1,4−ジオール、テ
トラヒドロフランおよびγ−ブチロラクトンを製造するために、適切な出発材料
として提案されている。
【0003】 このようなプラントの運転に関する更なる情報に関しては、例えばUS−A−
4584419号、US−A−4751334号、WO−A−86/03189
、WO−A−88/00937号、US−A−4767869号、US−A−4
945173号、US−A−4919765号、US−A−5254758号、
US−A−5310954号およびWO−A−91/01960号を参照するこ
とができ、これらそれぞれの開示を参照により本明細書に組み込む。
【0004】 多くのプラント運転者がブタン−1,4−ジオールの収率を最大化し、主要な
副成物であるγ−ブチロラクトンおよびテトラヒドロフランの収率を最低化する
ことを望んでいるが、これらの主要な副成物自体も価値のある汎用化学製品であ
る。プラント運転者が特に、テトラヒドロフランの既存の販路を有し、この副成
物の収率を抑えるよりも、その収率を高めることを望む場合もある。
【0005】 このような水素化方法で供給原料として使用されるマレイン酸ジアルキルを製
造するために工業的に実施されている方法の1つは、無水マレイン酸とメタノー
ルまたはエタノールなどのアルカノールとを反応させて、初めに対応するマレイ
ン酸モノアルキルを生成し、次いでマレイン酸モノアルキルを対応するマレイン
酸ジアルキルに変換するものである。対応するマレイン酸モノ−(C1〜C4アル
キル)を生成するための、無水マレイン酸およびC1〜C4アルカノールとの反応
は自己触媒的に、以下の反応により進行する
【0006】
【化1】
【0007】 [式中、RはC1〜C4アルキル基である]。次いでマレイン酸モノ(C1〜C4
ルキル)をさらに、触媒の存在下にC1〜C4アルカノールと反応させて、対応す
るマレイン酸ジ−(C1〜C4アルキル)を生成する。その反応は以下の通りであ
【0008】
【化2】
【0009】 [式中、Rは前記と同様に定義される]。触媒によるエステル化帯域は、US−
A−4795824に開示されているように複数の攪拌タンク反応器を備えてい
てよいが、好ましくはWO−A−90/08127に開示のタイプのカラム反応
器1個を備えている。
【0010】 マレイン酸モノアルキルのエステル化は平衡反応であるので、特に、エタノー
ルなど、エステル化のために使用されるアルカノールを経済的に乾燥させること
が難しい場合、反応を完全に進行させることは困難である。したがってエステル
化反応器から回収されたマレイン酸ジアルキルはしばしば、痕跡量の酸性材料、
典型的には約0.01重量/重量%から約1.0重量/重量%までの範囲の量の
主にマレイン酸モノアルキルを依然として含有する。WO−A−90/0812
7に開示の方法では、マレイン酸ジアルキル中の酸性材料の量は通常、カラム反
応器の底部に注入されるアルカノール蒸気流の水含有率に依存している。本発明
者等は、いくつかの不均一系のエステル水素化触媒は比較的、ジアルキルエステ
ル供給原料中に酸性材料が存在することに対して耐性があるが、このような触媒
は通常、望ましい高い含有率のテトラヒドロフランを伴うC4生成物混合物はも
たらさないことを証明した。さらに、高い比率の望ましい共生成物、すなわちテ
トラヒドロフランをもたらす他の不均一系水素化触媒は、本発明者等によって、
供給原料中の酸性材料の存在に対して敏感であることが判明した。このような触
媒の例はEP−A−0656336号に記載されている。しかしながら、その存
在が生成物の回収手順を難しくする恐れのある望ましくない副生物、すなわちn
−ブタノールの収率は、このような触媒を使用した場合に望まれるよりもやや高
いことがある。
【0011】 その存在が問題を起こしうる他の副生成物は環式アセタール、すなわち式:
【0012】
【化3】
【0013】 の2−(4’−ヒドロキシブトキシ)−テトラヒドロフランである。これはブタ
ン−1,4−ジオールと一連の水素化分解反応での潜在的な中間体である4−ヒ
ドロキシブチルアルデヒドとの反応によって生成すると推測され、ブタン−1,
4−ジオール自体の脱水素によって生成することもできる。これら全ての生成物
および副成物の生成メカニズムは十分には明瞭になっていない。しかしながら、
その製造は次の反応スキームに従う。
【0014】
【化4】
【0015】 環式アセタール副成物、すなわち2−(4’−ヒドロキシブトキシ)−テトラ
ヒドロフランは問題となる。というのも、その沸点はブタン−1,4−ジオール
の沸点と非常に近く、これと共に共沸混合物を生成するためである。ブタン−1
,4−ジオール流からのその除去方法に関しては、WO−A−97/36846
号を参照することができる。しかしながら、この副成物、その潜在的前駆体、特
に4−ヒドロキシブチルアルデヒドの生成を最小限に抑えることが望ましい。
【0016】 したがって、望ましくは高い比率で有用な環式エーテル共生成物を製造しうる
、環式エーテルを含む有用な副成物と共に高い収率でジオールを製造する方法の
必要がある。特に、モル比で生成物の比較的高い比率がテトラヒドロフランから
構成される、ブタン−1,4−ジオールおよびテトラヒドロフランを効率的に同
時製造するための方法を提供する必要がある。さらに、望ましくない副成物のn
−ブタノールおよび環式アセタール、2−(4’−ヒドロキシブトキシ)−テト
ラヒドロフランへの変換が最小限に抑えられるような改善された方法を提供する
必要もある。
【0017】 したがって本発明は、対応するC4〜C12ジカルボン酸のジアルキルエステル
を水素化することにより、C4〜C12脂肪族ジオールおよび対応するその環式エ
ーテルを同時製造するための改善された方法を提供しようとするものである。さ
らに本発明はC4ジカルボン酸のジ−(C1〜C4アルキル)エステルを水素化す
ることにより、ブタン−1,4−ジオールおよびテトラヒドロフランを製造する
ための効率的な方法を提供しようとするものである。加えて本発明は、場合によ
っては対応するフマル酸のジアルキルエステルと混合したマレイン酸またはコハ
ク酸のジアルキルエステルを水素化することによるブタン−1,4−ジオールの
製造で、ジアルキルエステル供給原料として、対応するマレイン酸モノアルキル
、フマル酸モノアルキルまたはコハク酸モノアルキルなどのかなりの量の酸性材
料を含有するエステルを使用して、比較的高い収率の共生成物としてのテトラヒ
ドロフランをγ−ブチロラクトンと共に製造する方法を提供しようとするもので
ある。さらに本発明は、望ましくない副成物であるn−ブタノールおよび環式ア
セタール、2−(4’−ヒドロキシブトキシ)−テトラヒドロフランの量が最低
限に抑えられる、ブタン−1,4−ジオールおよびテトラヒドロフランを同時製
造するための改善された方法を提供しようとするものである。
【0018】 本発明により、ジカルボン酸のモノエステル、ジカルボン酸のジエステル、ラ
クトン、およびこれら2種以上の混合物から選択される対応する水素化可能な材
料を水素化することによりジオール生成物および環式エーテルを同時製造するた
めの方法が提供され、この方法は、 直列に接続されている第1、第2および第3水素化帯域を含む複数の水素化帯
域を設け、各水素化帯域は顆粒のエステル水素化触媒の充填物を含み、第1水素
化帯域は少量の酸性材料の存在に対して耐性のある触媒床を含み、第2水素化帯
域は第1水素化帯域の触媒よりも高い環式エーテルに対する選択性をもたらす触
媒床を含み、第3水素化帯域は第2水素化帯域の触媒よりも低い少なくとも1種
の副成物に対する選択性を示す触媒床を含むこと; 複数の水素化帯域それぞれを、水素化可能な材料を水素化しジオール生成物と
するために有効な温度および圧力条件下に保持すること; 第1水素化帯域に、水素および水素化可能な材料を含む蒸気流を供給し、水素
化可能な材料は少量の酸性材料を含有すること; 第1水素化帯域から、未反応の水素化可能な材料、ジオール、ラクトン、環式
エーテルおよび1種または複数の副成物を含む第1中間生成物流を回収すること
; 第1中間生成物流の材料を第2水素化帯域に供給すること; 第2水素化帯域から、未反応の水素化可能な材料、ジオール、ラクトン、環式
エーテルおよび1種および複数の副成物を含む第2中間生成物流を回収し、環式
エーテルに対する選択性が、第1中間生成物流においてよりも第2中間生成物流
においての方が高いこと; 第2中間生成物流の材料を第3水素化帯域に供給すること;および 第3水素化帯域から、実質的に水素化可能な材料を含まず、ジオール、ラクト
ン、環式エーテルおよび他の副成物を含む最終生成物流を回収し、環式エーテル
に対する選択性が、第1中間生成物流におけるよりも最終生成物流における方が
高いことを含む。
【0019】 好ましくは、少なくとも1種の副成物に対する選択性が、第2中間生成物流に
おけるよりも、最終生成物流における方が低い。
【0020】 特に好ましい方法では、第1水素化帯域の水素化触媒は、貴金属水素化触媒お
よび銅含有水素化触媒から選択する。したがって第1水素化帯域の触媒はパラジ
ウム触媒、還元亜クロム酸銅触媒 (reduced copper chromite catalyst) または
還元活性化亜クロム酸銅触媒 (reduced promoted copper chromite catalyst)
であってよい。
【0021】 第2および第3水素化帯域のうち少なくとも1つでの触媒が銅含有触媒である
ことが好ましい。好ましい一方法では、第1、第2および第3水素化帯域の触媒
は銅含有触媒である。
【0022】 銅含有触媒として、還元酸化銅/酸化亜鉛水素化触媒 (reduced copper oxide
/zinc oxide hydrogenation catalysts)、還元マンガン活性化銅触媒 (reduced
manganese promoted copper catalysts)、還元亜クロム酸銅触媒、および還元活
性化亜クロム酸銅触媒を挙げることができる。
【0023】 第2および第3水素化帯域のうち少なくとも1つの触媒が例えば、還元マンガ
ン活性化銅触媒であってもよい。
【0024】 複数の水素化帯域のそれぞれでの水素化触媒が銅含有触媒である場合、このよ
うな触媒中の活性触媒種は、酸化クロム、酸化亜鉛、アルミナ、シリカ、シリカ
−アルミナ、炭化ケイ素、ジルコニア、チタニア、炭素、あるいはこれらの2種
以上の混合物、例えば酸化クロムと炭素の混合物から選択される担持材料上に少
なくとも部分的に、担持されていてよい。
【0025】 第1水素化帯域で使用される水素化触媒は、水素化可能な材料中に約5重量/
重量%まで、典型的には約2重量/重量%以下、より普通には約0.005重量
/重量%から約1重量/重量%までの範囲で存在しうる少量の酸性材料、より具
体的には酸性有機材料、例えばジカルボン酸のモノエステルに対して耐性がある
ように選択する。水素化可能な材料がマレイン酸ジアルキルまたはコハク酸ジア
ルキルを含む場合に存在しうるこのような酸性有機材料の例には、対応するマレ
イン酸モノアルキル、フマル酸モノアルキルまたはコハク酸モノアルキルがある
【0026】 通常の運転条件下では、実際上可能な限り低い酸含有率を有する水素化可能な
材料で、例えば約0.01から約0.25重量/重量%の酸性材料含有率で運転
することが好ましい。しかしながら、例えば水素化可能な材料の製造プラントで
の運転条件が乱れた結果として、水素化可能な材料中の酸性材料のレベルが一時
的に約1.0重量/重量%以上に上昇することもある。
【0027】 本発明による好ましい方法では、第1水素化帯域の触媒は還元亜クロム酸銅触
媒または還元活性化亜クロム酸銅触媒である。適切な還元亜クロム酸銅触媒は非
還元状態において、少なくとも約20m2/gの全表面積、細孔容積の50%未
満が約40nm未満の寸法範囲の細孔によってもたらされるような細孔径分布お
よび全表面積の50%未満が約7nmから約40nmの寸法範囲の細孔によって
もたらされるような表面積分布を有する。このタイプの亜クロム酸銅触媒 (copp
er chromite catalyst) は例えば、クヴァエルナー プロセス テクノロジー L
td. ザ テクノロジー センター、プリンストン ドライブ、ソーナビー スト
ックトン−オン−ティーズ、TS176PY、イギリス (Kvaerner
Process Technology Limited of The Te
chnology Cetntre、Princeton Drive,Tho
rnaby,Stockton−on−Tees,TS176PY,Engla
nd)からPG85/1触媒として販売されている触媒である。
【0028】 第2水素化帯域の触媒は還元マンガン活性化銅触媒であることが好ましい。こ
のような還元マンガン活性化銅触媒は非還元状態において、少なくとも約15m 2 /gの全表面積、細孔容積の50%より多くが約40nm未満の寸法範囲の細
孔によってもたらされるような細孔径分布、および全表面積の50%より多くが
約7nm未満の細孔によってもたらされるような表面積分布を有しうる。マレイ
ン酸ジメチルまたはマレイン酸ジエチルを水素化する場合に、典型的な運転条件
下に、テトラヒドロフランの生成に対して還元亜クロム酸銅触媒PG85/1よ
りも著しく高い選択性を示すこのタイプの触媒は、クヴァエルナー プロセス テ
クノロジー Ltd.によりDRD92/89B触媒として販売されている。
【0029】 第3水素化帯域は、マレイン酸ジメチルまたはマレイン酸ジエチルを水素化す
る場合に典型的な運転条件下で、第2水素化帯域の触媒が示す対応する活性と比
較して、少なくとも1種の副成物に対する低い選択性を示す水素化触媒の床を含
む。適切な触媒は、還元マンガン活性化銅触媒であり、これは非還元状態におい
て、少なくとも約15m2/gの全表面積、細孔容積の50%より多くが約40
nm未満の寸法範囲の細孔によってもたらされるような細孔径分布および全表面
積の50%より多くが約7nmから約40nmの寸法範囲の細孔によってもたら
されるような表面積分布を有する。このような方法の第3水素化帯域で使用する
ために適切な触媒はDRD92/89A触媒であり、これもクヴァエルナー プ
ロセス テクノロジー Ltd.から市場で入手することができる。この触媒は典
型的な運転条件下にマレイン酸ジメチルまたはマレイン酸ジエチルを水素化する
場合に、DRD92/89B触媒よりも環式アセタール、2−(4’−ヒドロキ
シブトキシ)−テトラヒドロフランに対して低い選択性を示す。
【0030】 特に好ましい一方法では、第1水素化帯域は還元亜クロム酸銅触媒の充填物を
含み、第2水素化帯域は非還元状態において、少なくとも約15m2/gの全表
面積、細孔容積の50%より多くが約40nm未満の寸法範囲の細孔によっても
たらされるような細孔径分布、および全表面積の50%より多くが約7nm未満
の寸法範囲の細孔によってもたらされるような表面積分布を有する還元マンガン
活性化銅触媒の充填物を含み、第3水素化帯域は非還元状態において、少なくと
も約15m2/gの全表面積、細孔容積の50%より多くが約40nm未満の寸
法範囲の細孔によってもたらされるような細孔径分布、および全表面積の50%
より多くが約7nmから約40nmの寸法範囲の細孔によってもたらされるよう
な表面積分布を有する還元マンガン活性化銅触媒の充填物を含む。
【0031】 第2および第3水素化帯域で使用されるマンガン活性化銅触媒 (manganese pr
omoted copper catalysts) は、好ましくは、非還元状態において少なくとも約
20m2/gの全表面積、さらに好ましくは少なくとも約25m2/gの全表面積
を有する。非還元状態において、少なくとも約35m2/g、さらに好ましくは
少なくとも約40m2/g、さらに約55m2/gまたはそれ以上の全表面積を有
するこのタイプの触媒が特に好ましい。
【0032】 第2水素化帯域の触媒では、非還元状態においてその表面積分布が、触媒の全
表面積の少なくとも約60%が約7nm未満の寸法の細孔によってもたらされる
ようなものであるのが好ましい。しかしながら、第3水素化帯域の触媒では、非
還元状態においてその表面積分布が、触媒の全表面積の少なくとも約60%、さ
らに好ましくは少なくとも70%から85%以上までが約7nmから約40nm
の寸法範囲の細孔によってもたらされるようなものであるのが好ましい。
【0033】 本発明では、細孔寸法を規定する値はナノメートルで記載しており、これは各
細孔の公称半径に関する。実際には、触媒全体の細孔は不規則な横断面を有し、
通常、その長さ全体にわたり横断面は均一ではない。
【0034】 典型的にはm2/gで示される触媒試料の全表面積は「Standard T
est Method for Single−Point Determin
ation of Surface Area of Catalysts U
sing Nitrogen Adsorption by Continuo
us Flow Method」と題するASTM試験法名称D4567−86
に記載されているような、十分に公知のBETの式の近似値により決定すること
ができる。しかし好ましくは、全表面積を「Standard Test Me
thod for Surface Area of Catalysts」と
題するASTM試験法名称D3663−92に記載されているように測定する。
これは、様々な低圧力レベルで触媒試料に吸着される窒素ガスの容積を測定する
ことにより触媒の表面積を決定する方法を記載している。触媒表面積を試験装置
中の窒素の固定容積に導入することにより生じる圧力差を測定し、BET表面積
を算出するために使用する。少なくとも4つのデータポイントを使用する。
【0035】 「Standard Test Method for Determini
ng Pore Volume Distribution of Catal
ysts by Mercury Intrusion Porosimetr
y」と題するASTM試験法名称D4284−92は、触媒試料の細孔容積分布
を測定することができる方法の説明を提供している。典型的には、細孔容積分布
はmm3/gで表される。この試験では、非湿性液体水銀を触媒の細孔に侵入さ
せ、侵入された細孔の容積を、様々な圧力で侵入した水銀の容積を測定すること
により決定する。
【0036】 触媒の全表面積に関して得られた値および細孔容積分布測定から得られた値か
ら、次いで様々な孔径範囲の細孔によってもたらされる表面積を算出することが
できる。
【0037】 典型的には、水素化可能な材料は約0.01から約0.5重量/重量%以上、
例えば約5重量/重量%まで、しかし通常は約1.0重量/重量%以下の酸性材
料を含有する。
【0038】 第1水素化帯域への触媒の充填は、好ましくは、蒸気混合物の通過で、酸性材
料の含有率が約0.005重量/重量%未満に低下するのに十分な量を充填する
。通常、第1水素化帯域中の触媒の容積は複数の水素化帯域中の触媒の全容積に
対して約10%から約70%、さらに約20%から約50%であることが好まし
い。
【0039】 本発明による方法での典型的なプラント運転では、第2水素化帯域の触媒は複
数の水素化帯域の全触媒容積に対して約10%から約70%である。同様に、第
3水素化帯域の触媒は典型的には、複数の水素化帯域の全触媒容積に対して約1
0%から約70%の範囲である。
【0040】 水素化可能な材料は、好ましくは、C4〜C12脂肪族ジカルボン酸のモノ−(
1〜C4アルキル)エステル、C4〜C12脂肪族ジカルボン酸のジ−(C1〜C4
アルキル)エステル、C4〜C12脂肪族ヒドロキシカルボン酸のラクトン、なら
びにこれらの2種以上の混合物から選択する。例えば水素化可能な材料は、C4
脂肪族ジカルボン酸のモノ−(C1〜C4アルキル)エステル、C4脂肪族ジカル
ボン酸のジ−(C1〜C4アルキル)エステル、γ−ブチロラクトン、ならびにこ
れらの2種以上の混合物から選択する。特に好ましい水素化可能な材料は、マレ
イン酸モノメチル、フマル酸モノメチル、コハク酸モノメチル、マレイン酸ジメ
チル、フマル酸ジメチル、コハク酸ジメチル、γ−ブチロラクトン、ならびにこ
れらの2種以上の混合物から選択することができる。もしくは、水素化可能な原
料は、マレイン酸モノエチル、フマル酸モノエチル、コハク酸モノエチル、マレ
イン酸ジエチル、フマル酸ジエチル、コハク酸ジエチル、γ−ブチロラクトン、
ならびにこれらの2種以上の混合物から選択することができる。
【0041】 さらに、各水素化帯域への供給流が蒸気供給流であり、最終生成物流を蒸気の
形で回収することが好ましい。もしくは最終生成物を最終生成物流の露点未満の
温度の液体および蒸気の混合物として回収することもできる。この場合、第1水
素化帯域の下流の少なくとも1つの水素化帯域への供給流も、混合物の露点未満
の温度の蒸気および液体の混合物であってもよい。しかしながら、第1水素化帯
域への供給流はいずれの場合も蒸気流であるべきである。
【0042】 通常、第1水素化帯域への蒸気供給流では、水素含有ガス:水素化可能な材料
のモル比が約50:1から約1000:1の範囲であることが望ましい。
【0043】 典型的には、第1水素化帯域への供給温度は、約100℃から約300℃、さ
らに好ましくは約150℃から250℃であり、第1水素化帯域への供給圧力は
約50psia(約344.74kPa)から約2000psia(約1378
9.52kPa)、例えば約450psia(約3102.64kPa)から約
1000psia(約6894.76kPa)である。水素化可能な材料を好ま
しくは、液空間速度約0.05から約5.0h-1に対応する速度で第1水素化帯
域に供給する。
【0044】 望ましい場合には、圧力および/または温度および/または水素含有ガス:縮
合可能な材料の容積比を、第1および第2水素化帯域の間で、かつ/または第2
および第3水素化帯域の間で任意の好都合な方法で調節することができる。例え
ば、1個または複数の熱交換器の使用により、または相対的により熱いまたは冷
たい水素含有ガスを注入することにより温度を調節することができる。後者の方
法では、水素含有ガス:凝縮可能な材料の容積比も対応して変化する。
【0045】 本発明の方法で使用される水素含有ガスは、慣用の方法で得ることができる。
好ましくはこれは、少なくとも約50容積%から約99.9容積%以上、例えば
約80から約99容積%の水素を含有する。これはさらに、窒素またはメタンな
どの1種または複数の不活性ガスを含有してもよい。簡便には、水素含有ガスを
圧力スイング吸収 (pressure swing absorption) により生じさせる。
【0046】 前記で特に挙げた3種の触媒の活性および選択性は典型的な運転条件下では、
下記の表1のように示される。
【0047】
【表1】
【0048】
【化5】
【0049】 望むなら、バイパス管を設けて、水素化可能な原料が十分に低い酸性材料含有
率を有するとき、通常に第1水素化帯域に供給される蒸気流の一部または全てを
直接、第2水素化帯域に供給し、かつ/または第1中間生成物流の一部または全
てを直接、第3水素化帯域に供給し、かつ/または第2中間生成物流の一部また
は全てを第3水素化帯域にバイパスさせるようにする。この方法では、本発明の
方法を利用するプラント運転者は、テトラヒドロフランまたは他のC4〜C12
式エーテルの量をその要求量を考慮して変動させることができる。
【0050】 ここで、本発明の方法をより明確に理解し、直ちに実行することができるよう
に、本発明による好ましい方法を添付の図面を参照しながら単に例として詳述す
る。
【0051】 図1はマレイン酸ジメチルを水素化して、ブタン−1,4−ジオール、テトラ
ヒドロフランおよびγ−ブチロラクトンを同時製造するためのプラントのフロー
ダイヤグラムであり、 図2は実験室規模で、マレイン酸ジエチルまたはマレイン酸ジメチルの水素化
を実施するための実験装置のフローダイヤグラムである。
【0052】 図は概略であり、還流ドラム、ポンプ、真空ポンプ、コンプレッサ、ガス再循
環コンプレッサ、温度センサ、圧力センサ、圧力リリーフバルブ、コントロール
バルブ、流量調節器、液面調節器、保留タンク、貯蔵タンクなどの装置の更なる
アイテムが工業用プラントでは要求されうることは、当業者であれば理解される
であろう。装置のこのような付属アイテムの設備は本発明を構成するものではな
く、慣用の化学エンジニアリング方式に従う。
【0053】 図面の図1を参照すると、気相でマレイン酸ジメチルを水素化して、ブタン−
1,4−ジオール、ならびに共生成物としてテトラヒドロフランおよびγ−ブチ
ロラクトンを製造するためのプラントが示されている。WO−A90/0812
7号に記載されているタイプのエステル化プラント1から、このプラントにマレ
イン酸ジメチルを供給する。これは上下に重ねられたいくつかのエステル化トレ
イを含み、それぞれがAmberlyst(商標)16樹脂などの固体のエステ
ル化触媒の充填物を含み、それぞれが上昇蒸気のための蒸気上昇管1個および液
体をエステル化トレイ1個から次の下流トレイへとカラムを流下させるための液
体下降管1個を有する。メタノール蒸気をカラム反応器の底部に供給し、エステ
ル化の水を、カラム反応器の頂部から出る蒸気流中で除去する。カラム反応器中
の典型的な反応条件は温度約110℃から約125℃および圧力約1バールから
約3バールの使用を含み、カラム反応器中での滞留時間は一般に、約3時間であ
る。通常、一番上のトレイでの温度(例えば約125℃)は、一番下のトレイで
の温度(例えば約115℃)よりも若干高い。
【0054】 管2中の、生成したマレイン酸ジメチルは典型的には、マレイン酸モノメチル
などの酸性有機材料約2.0重量/重量%以下、好ましくは酸性材料0.5重量
/重量%未満、例えば約0.1から0.35重量/重量%を含有する。これを、
温度170℃および圧力885psia(61.02バール)で運転される蒸発
器カラム(図示せず)の頂部付近にポンプで導入する。マレイン酸ジメチルは、
蒸発器カラムを、管3からの水素の上昇流に向かって流下する。温度約180℃
から約195℃、圧力900psia(6102kPa)で、水素中にマレイン
酸ジメチルを水素:マレイン酸ジメチルモル比約320:1で含むほぼ飽和して
いる蒸気混合物流を、蒸発器カラムの頂部から回収する。これを温度約180℃
から約195℃の更なる高温の水素で稀釈すると、水素:マレイン酸ジメチルの
モル比が約350:1の蒸気流が得られ、これはその露点よりも少なくとも約5
℃高い。これを管6で、水素化ユニット7に流す。これは直列に接続された3個
の水素化反応器8、9、および10を備え、それぞれ、顆粒のエステル水素化触
媒の充填物を含む。
【0055】 管6中の蒸気混合物を管11で、還元された形の亜クロム酸銅触媒PG85/
1の充填物12を含み、温度約173℃、入口圧力885psia(6102k
Pa)および出口温度190℃で運転される第1水素化反応器8に流す。(PG
85/1触媒はクヴァエルナー プロセス テクノロジー Ltd. ザ テクノロ
ジー センター、プリンストン ドライブ、ソーナビー ストックトン−オン−テ
ィーズ、TS176PY、イギリス から入手可能である)。マレイン酸ジメチ
ル供給速度は液空間速度0.5h-1に対応する。ブタン−1,4−ジオール、テ
トラヒドロフランおよびγ−ブチロラクトン、さらに環式アセタール2−(4’
−ヒドロキシブトキシ)−テトラヒドロフランなどの望ましくない少量の副成物
へのマレイン酸ジメチルの部分変換が反応器8を通過する際に生じる。加えて、
未反応のマレイン酸ジメチルのコハク酸ジメチルへの水素化も生じる。生成した
低いテトラヒドロフラン含有率を有する第1中間反応混合物を管13、14、1
5、および16を介して、これもまたクヴァエルナー プロセス テクノロジー
Ltd.から入手することができるマンガン活性化銅水素化触媒DRD92/8
9Bの充填物17を含む第2水素化反応器9に供給する。所望の場合には、第1
中間生成物流を加熱するか、冷却するための適切な温度の更なる水素を、第2水
素化反応器9に供給する前に管18から添加することもできる。さらなる水素化
が、第2水素化反応器9を通過する際におこなわれ、第2中間反応生成物流を管
19で回収する。反応器9は効率的に、プラントのテトラヒドロフラン生成帯域
として作用するので、この第2中間反応生成物流は未反応のコハク酸ジメチル(
および残りの痕跡量の未反応マレイン酸ジメチル)に加えて、管13中の第1中
間反応生成物流よりもかなり高い含有率のテトラヒドロフランならびに許容でき
る低い含有率のn−ブタノールを含有する。しかし、環式アセタール、すなわち
2−(4’−ヒドロキシブトキシ)−テトラヒドロフランの含有率は一般に、許
容できないほど高い。
【0056】 この第2中間反応生成物流を、次いで、管20、21、および22を介して第
3水素化反応器10に供給する。所望の場合には、第3水素化反応10に供給す
る前に温度を調節するために、適切な温度の付加的な水素を管23から管21中
の第2中間反応生成物混合物に添加する。この第3水素化反応器10はこれもま
たクヴァエルナー プロセス テクノロジー Ltd.から入手することができる
マンガン活性化銅水素化触媒 (manganese promoted copper hydrogenation cata
lyst) DRD92/89Aの充填物24を含む。この触媒は残りのコハク酸ジメ
チルの変換に対して高い活性を有するが、管25中の最終生成物流中の環式アセ
タール、すなわち2−(4’−ヒドロキシブトキシ)−テトラヒドロフランの含
有率は、管19中の第2中間反応生成物中のこの化合物の含有率に比べてかなり
低減されているという意外な結果を示す。
【0057】 最終反応生成物混合物を管25および26を介して回収し、精製セクション2
7に供給し、そこで、粗製水素化生成物混合物を複数の段階で蒸留して、管28
中に精製ブタン−1,4−ジオールを得る。テトラヒドロフランおよびγ−ブチ
ロラクトンの分離回収のための管はそれぞれ29および30に示されている。n
−ブタノールおよび他の副成物を管31で示されているように回収し、未反応の
水素は管32および33を介して回収して、管5中の再循環流にする。
【0058】 管34により、反応器8を全てまたは一部バイパスさせ、管35により反応器
9を同様にバイパスすることができる。管36および37はこれらの反応器をバ
イパスするための代替手段を提供している。これらのバイパス管および適切なコ
ントロールバルブ(図示せず)を使用して、3個の水素化反応器8、9および1
0を随意に直列に、または並列に接続することができ、また、個々に使用するこ
とができる。
【0059】 さらに本発明を次の実施例で詳述する。
【0060】 実施例1 本発明の方法の第1水素化帯域で使用するために適切な触媒を使用してのマレ
イン酸ジエチルの水素化を、図2の実験用装置を使用して調べた。
【0061】 マレイン酸モノエチル0.05重量/重量%を含有するマレイン酸ジエチルを
タンク100から、バルブ101、管102およびバルブ103を介して液体供
給ポンプ104に供給した。ビュレット105は一次供給用 (buffer supply)
に供し、ビュレット106には液体供給物がタンク100から液体供給ポンプ1
04に一定のヘッドで供給されることを保証するようにバルブ101を制御する
液面調節器(図示せず)を取り付けた。液体供給物を逆流防止バルブ107およ
び隔離バルブ108を介して管109にポンプ導入するが、この管109は電気
加熱テープ110で加熱することができ、その後、加熱された液体を、6mm×
6mmガラスリング112の床上の断熱蒸発器容器111の上部に供給した。ス
テンレス鋼デミスタパッド113を蒸発器容器111の頂部末端に取り付けた。
熱い水素含有ガスの流を蒸発器111の底部に管114で供給した。ドレンバル
ブ116を取り付けた液体ドレン管115により、蒸発器容器111の底部から
蒸発されなかった液体供給材料(例えば「高沸点材料」)の回収が可能となった
。マレイン酸ジエチルおよび水素を含む飽和蒸気混合物を管118で、蒸発器容
器111の頂部から回収した。蒸気混合物を加熱テープ119で加熱して、混合
物の露点を上回る温度に高め、その後、クヴァエルナー プロセス テクノロジー
Ltd.から市販されているPG85/1触媒250mlの床121を含む水
素化反応器120の頂部末端に供給した。この触媒および実施例2から7で使用
した触媒の組成を下記の表2に記載する。
【0062】
【表2】
【0063】 蒸気混合物を触媒床121に通した。蒸気混合物が触媒床121を通過するに
つれて、ブタン−1,4−ジオール、γ−ブチロラクトン、およびテトラヒドロ
フラン、さらに環式アセタール2−(4’−ヒドロキシブトキシ)−テトラヒド
ロフランを含む少量の副成物の混合物へのマレイン酸ジエチルの変換が断熱条件
下に生じた。断熱性を、適切に設置された熱電対(図示せず)の制御下に反応器
120の周りに巻かれた電気加熱テープ(図示せず)により、かつ反応器120
の断熱により維持した。反応全体が、触媒床121の入口末端からその出口末端
へと触媒床温度の上昇を一般的に伴う発熱反応であった。水素化生成物混合物を
水素化反応器120から管122で取り出し、熱交換器123に通したが、この
熱交換器は同時に、水素化生成物混合物を冷却し、管124からの水素含有ガス
の供給物を加熱した。管122中の凝縮可能な生成物の大部分の凝縮が、熱交換
器123中で生じた。管124中のガスは管125からの水素含有ガス、および
場合により管126で供給される窒素、アルゴン、またはメタンなどの不活性ガ
スまたは不活性ガス混合物を含んだ。管125中のガスは管127で供給された
補給水素および管128で供給された再循環水素を含んだ。管127の補給水素
は管125に、管129および130の2つの流の一方または両方で、圧力制御
器131から136の系ならびにマスフロー制御器137を介して高純度水素シ
リンダ(図示せず)から供給することができた。
【0064】 熱交換器123からの加熱された水素含有ガスを管114に供給し、さらに蒸
発器容器111に供給するために電気加熱テープ138で加熱した。
【0065】 熱交換器123からの冷却された水素化生成物を管139に供給し、冷却器1
40でさらに、室温付近の温度まで冷却した。冷却器140からの液体/蒸気混
合物を管141で、第1ノックアウトポット142に供給し、そこで液体水素化
生成物を、バルブ143、管144、およびコントロールバルブ145により生
成物管146に最終的に供給するために集めた。水素および凝縮されていないエ
タノールを含む蒸気混合物をノックアウトポット142の頂部から管147に出
し、さらに冷却器148中で10℃の温度に冷却した。冷却器148からのさら
に冷却された液体/蒸気混合物を管149を介して第2ノックアウトポット15
0に供給し、そこで、凝縮したメタノールをバルブ151および管152を介し
て生成物管146に最終的に供給するために集めた。ノックアウトポット150
からのガスおよび凝縮していない材料を管153を介して吸引ポット154を介
して、管155に供給し、次いでバルブ156を介してガス再循環コンプレッサ
157に供給した。ガスをバルブ158、管128、125、124および11
4を介して蒸発器111に再循環させた。窒素などの循環ガス中の不活性ガスの
濃度を調節するために、パージガス流をバルブ160の調節下に管159で系か
ら取り出すことができる。
【0066】 参照161はバイパスバルブを示している。
【0067】 装置の運転開始時に、床121の触媒の充填物を反応器120に設置し、次い
でこれを窒素でパージした。触媒床121を次いで慎重に、EP−A03018
53に記載されている方法と同様の方法で還元した。
【0068】 次いでマレイン酸ジエチルをタンク100から蒸発器111に、液空間速度(
LHSV)0.42h-1に対応する速度126ml/lでポンプ導入した。管1
18中の蒸気混合物中の水素含有ガス:マレイン酸ジエチルのモル比は520:
1であった。反応器120を出口温度180℃および圧力900psia(62
.05バール)に維持した。したがって、水素化帯域をマレイン酸ジエチル、ブ
タン−1,4−ジオール、γ−ブチロラクトンの凝縮を防ぐ条件下で運転した。
反応器120全体の温度は運転圧力で、露点を上回った。
【0069】 管146中の液体を、内部をDB1701の0.25μmフィルムで被覆した
長さ25m、内径0.32mmの溶融石英カラムを用い、ヘリウム流速2ml/
分、ガス供給分割比100:1で水素炎イオン化検出器を使用した、キャピラリ
ーガスクロマトグラフィーにより定期的に分析した。この装置にピークインテグ
レータを有するチャート式記録計を設け、生成物の基準試料を使用して較正した
【0070】 結果を下記の表3に記載する。
【0071】 実施例2 実施例1の一般的な方法に従ったが、ただし本発明の方法の第2水素化帯域で
使用するのに適した触媒を使用した。したがって、実施例1のPG85/1触媒
をクヴァエルナー プロセス テクノロジー Ltd.から市販されているDRD
92/89B触媒250mlに代えた。結果は下記の表3に含まれる。
【0072】 実施例3 実施例1の装置および同じ一般的方法を使用したが、ただし使用した触媒は本
発明の方法の第3水素化帯域で使用するのに適した触媒、すなわち、クヴァエル
ナー プロセス テクノロジー Ltd.から市販されているDRD92/89A
触媒250mlであった。結果は下記の表3に含まれる。
【0073】
【表3】
【0074】
【化6】
【0075】 実施例4 図2の装置に、全部の触媒の合計が300mlである触媒の3つの重なった床
を充填した。一番上の床の触媒は、実施例1で使用した触媒と同じ、すなわちP
G85/1であり、中央の床の触媒は実施例2で使用した触媒と同じ、すなわち
DRD92/89Bであり、一番下の床の触媒は実施例3で使用した触媒と同じ
、すなわちDRD92/89Aであった。3つの床の容積比(一番上:中央:一
番下)は25:37.5:37.5であった。供給原料エステルは実施例1で使
用したと同じマレイン酸ジエチル供給原料であった。実施例1と同じ一般的な方
法を使用し、得られた結果を下記の表4に示した。
【0076】 実施例5 実施例4で使用したと同じ装置にマレイン酸モノメチル約0.5重量/重量%
を含有するマレイン酸ジメチルを供給し、実施例1と同じ一般的な方法を使用し
た。結果を表4に示した。
【0077】 実施例6 実施例4で使用したと同じ一般的な方法を使用したが、ただし3つの触媒床の
容積比(一番上:中央:一番下)は25:20:55であった。実施例4と同じ
触媒を使用し、同じ等級のマレイン酸ジエチルを供給原料として使用した。結果
は下記の表4に記載した。
【0078】 実施例7 実施例6で使用した装置に、実施例5で使用したものと同じ等級のマレイン酸
ジメチルを供給した。結果は下記の表4に示した。
【0079】
【表4】
【0080】 実施例8および9 図2の装置に実施例4と同じ比率で触媒の新規試料を充填した。これにマレイ
ン酸ジメチル供給物を供給した。使用した触媒の分析を表5に記載した。得られ
た結果を表6に記載した。
【0081】
【表5】
【0082】
【表6】
【図面の簡単な説明】
【図1】 マレイン酸ジメチルを水素化して、ブタン−1,4−ジオール、
テトラヒドロフランおよびγ−ブチロラクトンを同時製造するためのプラントの
フローダイヤグラムである。
【図2】 実験室規模で、マレイン酸ジエチルまたはマレイン酸ジメチルの
水素化を実施するための実験装置のフローダイヤグラムである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE,TR),OA(BF ,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW, ML,MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,G M,KE,LS,MW,MZ,SD,SL,SZ,TZ ,UG,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ, MD,RU,TJ,TM),AE,AG,AL,AM, AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BR,BY,B Z,CA,CH,CN,CR,CU,CZ,DE,DK ,DM,DZ,EE,ES,FI,GB,GD,GE, GH,GM,HR,HU,ID,IL,IN,IS,J P,KE,KG,KP,KR,KZ,LC,LK,LR ,LS,LT,LU,LV,MA,MD,MG,MK, MN,MW,MX,MZ,NO,NZ,PL,PT,R O,RU,SD,SE,SG,SI,SK,SL,TJ ,TM,TR,TT,TZ,UA,UG,US,UZ, VN,YU,ZA,ZW (72)発明者 ウィレット、ポール イギリス国 ディーエル14 オーエーエイ チ カントリー ダルハム ウィトン−レ −ウエア ウエア テラス 9 (72)発明者 ワイルド、ロバート イギリス国 ティーエス19 7アールエー ストックトン−オン−ティーズ フェア フィールド グリーンベイル グローブ 17 (72)発明者 コリー、ステファン、ウィリアム イギリス国 ティーエス17 6ディービー ストックトン−オン−ティーズ ソーボ ン クローズ ザ フォーターサイド フ ラット 9 Fターム(参考) 4C037 BA01 EA02 4H006 AA02 AC41 BA05 BA25 BA26 BA61 BC10 BC11 BC18 BC31 BD60 BE20 FE11 FG28 4H039 CA60 CL00

Claims (24)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ジカルボン酸のモノエステル、ジカルボン酸のジエステル、
    ラクトンおよびこれらの2種以上の混合物から選択される対応する水素化可能な
    材料を水素化することによりジオール生成物および環式エーテルを同時製造する
    方法において、 直列に接続されている第1、第2および第3水素化帯域を含む複数の水素化帯
    域を設け、各水素化帯域は顆粒のエステル水素化触媒の充填物を含み、第1水素
    化帯域は少量の酸性材料の存在に対して耐性のある触媒床を含み、第2水素化帯
    域は第1の水素化帯域の触媒よりも高い環式エーテルに対する選択性をもたらす
    触媒床を含み、第3水素化帯域は第2水素化帯域の触媒よりも低い少なくとも1
    種の副成物に対する選択性を示す触媒床を含むこと; 複数の水素化帯域それぞれを、水素化可能な材料を水素化しジオール生成物と
    するために有効な温度および圧力条件下に保持すること; 第1水素化帯域に、水素および水素化可能な材料を含む蒸気流を供給し、水素
    化可能な材料は少量の酸性材料を含有すること; 第1水素化帯域から、未反応の水素化可能な材料、ジオール、ラクトン、環式
    エーテルおよび1種または複数の副成物を含む第1中間生成物流を回収すること
    ; 第1中間生成物流の材料を第2水素化帯域に供給すること; 第2水素化帯域から、未反応の水素化可能な材料、ジオール、ラクトン、環式
    エーテル、および1種および複数の副成物を含む第2中間生成物流を回収し、環
    式エーテルに対する選択性が、第1中間生成物流においてよりも第2中間生成物
    流においての方が高いこと; 第2中間生成物流の材料を第3水素化帯域に供給すること;および 第3水素化帯域から、実質的に水素化可能な材料を含まず、ジオール、ラクト
    ン、環式エーテルおよび他の副成物を含む最終生成物流を回収し、環式エーテル
    に対する選択性が、第1中間生成物流におけるよりも最終生成物流における方が
    高いことを含むジオール生成物および環式エーテルを同時製造する方法。
  2. 【請求項2】 第1水素化帯域の水素化触媒が、貴金属水素化触媒および銅
    含有水素化触媒から選択される、請求項1に記載の方法。
  3. 【請求項3】 第2および第3水素化帯域の少なくとも1つの触媒が、銅含
    有触媒である、請求項1または2に記載の方法。
  4. 【請求項4】 第1、第2および第3水素化帯域のそれぞれの触媒が、銅含
    有触媒である、請求項3に記載の方法。
  5. 【請求項5】 銅含有触媒が、還元酸化銅/酸化亜鉛水素化触媒、還元マン
    ガン活性化銅触媒、還元亜クロム酸銅触媒および還元活性化亜クロム酸銅触媒か
    ら選択される請求項2から4のいずれか一項に記載の方法。
  6. 【請求項6】 第1水素化帯域の触媒が、パラジウム触媒、還元亜クロム酸
    銅触媒または還元活性化亜クロム酸銅触媒である、請求項2に記載の方法。
  7. 【請求項7】 第2および第3水素化帯域の少なくとも1つの触媒が、還元
    マンガン活性化銅触媒である、請求項1から6のいずれか一項に記載の方法。
  8. 【請求項8】 第2水素化帯域が、非還元状態において、少なくとも約15
    2/gの全表面積、細孔容積の50%より多くが約40nm未満の寸法範囲の
    細孔によってもたらされるような細孔径分布、および全表面積の50%より多く
    が約7nm未満の寸法範囲の細孔によってもたらされるような表面積分布を有す
    る還元マンガン活性化銅触媒の床を含む、請求項7に記載の方法。
  9. 【請求項9】 第3水素化帯域が、非還元状態において、少なくとも約15
    2/gの全表面積、細孔容積の50%より多くが約40nm未満の寸法範囲の
    細孔によってもたらされるような細孔径分布、および全表面積の50%より多く
    が約7nmから約40nmの寸法範囲の細孔によってもたらされるような表面積
    分布を有する還元マンガン活性化銅触媒の充填物を含む、請求項7または8に記
    載の方法。
  10. 【請求項10】 水素化可能な材料が、約0.01%から約1.0重量/重
    量%の酸性材料を含有する、請求項1から9のいずれか一項に記載の方法。
  11. 【請求項11】 第1水素化帯域での触媒の充填物が、第1中間生成物流中
    の酸性材料の含有率を0.005重量/重量%未満に低減するのに十分に多い、
    請求項1から10のいずれか一項に記載の方法。
  12. 【請求項12】 水素化可能な材料が、C4〜C12脂肪族ジカルボン酸のモ
    ノ−(C1〜C4アルキル)エステル、C4〜C12脂肪族ジカルボン酸のジ−(C1 〜C4アルキル)エステル、C4〜C12脂肪族ヒドロキシカルボン酸のラクトン、
    ならびにこれらの2種以上の混合物から選択される、請求項1から11のいずれ
    か一項に記載の方法。
  13. 【請求項13】 水素化可能な材料が、C4脂肪族ジカルボン酸のモノ−(
    1〜C4アルキル)エステル、C4脂肪族ジカルボン酸のジ−(C1〜C4アルキ
    ル)エステル、γ−ブチロラクトン、ならびにこれらの2種以上の混合物から選
    択される、請求項1から12のいずれか一項に記載の方法。
  14. 【請求項14】 水素化可能な材料が、マレイン酸モノメチル、フマル酸モ
    ノメチル、マレイン酸モノメチル、コハク酸モノメチル、マレイン酸ジメチル、
    フマル酸ジメチル、コハク酸ジメチル、γ−ブチロラクトン、ならびにこれらの
    2種以上の混合物から選択する、請求項1から13のいずれか一項に記載の方法
  15. 【請求項15】 水素化可能な材料が、マレイン酸モノエチル、フマル酸モ
    ノエチル、マレイン酸モノエチル、コハク酸モノエチル、マレイン酸ジエチル、
    フマル酸ジエチル、コハク酸ジエチル、γ−ブチロラクトン、ならびにこれらの
    2種以上の混合物から選択される、請求項1から13のいずれか一項に記載の方
    法。
  16. 【請求項16】 各水素化帯域への供給流が蒸気供給流であり、最終生成物
    流を蒸気の形で回収する、請求項1から15のいずれか一項に記載の方法。
  17. 【請求項17】 最終生成物を最終生成物流の露点未満の温度の液体および
    蒸気の混合物として回収する、請求項1から15のいずれか一項に記載の方法。
  18. 【請求項18】 第1水素化帯域から下流側の水素化帯域の少なくとも1つ
    への供給流が、その混合物の露点未満の温度の蒸気および液体の混合物である、
    請求項17に記載の方法。
  19. 【請求項19】 第1水素化帯域への蒸気供給混合物中の水素含有ガス:水
    素化可能な材料のモル比が、約50:1から約1000:1である、請求項1か
    ら18のいずれか一項に記載の方法。
  20. 【請求項20】 第1水素化帯域への供給温度が、約100℃から約300
    ℃である、請求項1から19のいずれか一項に記載の方法。
  21. 【請求項21】 第1水素化帯域への供給温度が、約150℃から約250
    ℃である、請求項20に記載の方法。
  22. 【請求項22】 第1水素化帯域への供給圧力が、約50psia(約34
    4.74kPa)から約2000psia(約13789.52kPa)である
    、請求項1から21のいずれか一項に記載の方法。
  23. 【請求項23】 第1水素化帯域への供給圧力が、約450psia(約3
    102.64kPa)から約1000psia(約6894.76kPa)であ
    る、請求項22に記載の方法。
  24. 【請求項24】 水素化可能な材料を液毎時空間速度約0.05から約5.
    0h-1に対応する速度で第1水素化帯域に供給する、請求項1から23のいずれ
    か一項に記載の方法。
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