JP2003507849A - 高分子部材を有する電子装置 - Google Patents

高分子部材を有する電子装置

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イー. キーン,フィオナ
ベー.イー. クエルクフィスト,イエルカー
アール. イースター,マーク
ベターリッジ,スティーブン
エム. マーティン,ジル
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Abstract

(57)【要約】 本発明は、少なくとも1種の導電性基材を共重合体組成物で包囲して成る導電装置に関する。該共重合体組成物は、(1)下記(a)〜(c):(a)少なくとも1種のビニル系もしくはビニリデン系芳香族モノマー、又は(b)少なくとも1種のヒンダード脂肪族もしくは脂環式のビニル系もしくはビニリデン系モノマー、又は(c)少なくとも1種のビニル系もしくはビニリデン系芳香族モノマーと、少なくとも1種のヒンダード脂肪族もしくは脂環式のビニル系もしくはビニリデン系モノマーとの組合せから誘導されたポリマー単位、及び(2)炭素原子数約2〜約20の少なくとも1種の脂肪族オレフィン系モノマーから誘導されたポリマー単位を含有する少なくとも1種の実質的にランダムな共重合体を含む。このような装置には、例えば、電線・ケーブル集成体が含まれる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 〔発明の属する技術分野〕 本発明は導電装置又は半導体装置に関する。より詳細には、本発明は、少なく
とも1種のビニル系及び/又はビニリデン系モノマーと少なくとも1種のエチレ
ン及び/又はα‐オレフィン系モノマーとの共重合体を含む組成物によって導電
性基材を包囲して成る導電装置又は半導体装置に関する。さらに具体的には、本
発明は、絶縁性又は半導体性の高分子組成物を含み、電気特性、実用寿命その他
の重要な特性を改良した導電装置又は半導体装置に関する。本発明はまた、送電
や電気通信に適したワイヤ及びケーブル並びに補助装置にも関する。
【0002】 〔従来の技術〕 典型的な電力ケーブルは、小さな電気器具用のものから屋外の発電所間の電力
ケーブルまで、1以上の層で包囲され得るコアとして1以上の導体を含む場合が
多い。これらの層は、第1の半導体高分子遮蔽層、高分子絶縁層、第2の半導体
性高分子遮蔽層及び、必要に応じて、金属テープシールド、並びに高分子外被、
の1つ以上を含むことができる。
【0003】 電力ケーブルその他の多くの用途向けの電気絶縁材料や半導体遮蔽材料として
は多種多様な高分子材料が利用されている。長期間性能が望まれ、或いは必要と
されるサービス又は製品に利用されるためには、当該高分子材料は、好適な誘電
特性を示すことに加え、耐久性を示すこと、すなわち何年もの実用期間にわたり
有効かつ安全な性能の初期特性を実質的に維持することも必要である。例えば、
建築用ワイヤ、電気式モーター又は機械用電力ワイヤ、地中送電ケーブル、電気
通信用光ファイバーケーブル、さらに小さな電気器具に用いられる高分子絶縁材
は、安全性のみならず、経済的必要性や実用性の観点からも耐久性が要求される
。建築用ワイヤ又は地中送電ケーブルの高分子絶縁材に耐久性がないと、該ワイ
ヤ又はケーブルを頻繁に交換しなければならなくなる。
【0004】 電気装置用として一般的な高分子組成物は、ポリ塩化ビニル(PVC)、ポリエチ
レン単独重合体、エチレン/酢酸ビニル(EVA)系コポリマー又は、エチレン‐プ
ロピレンゴム(EPR)としても知られているエチレン‐プロピレン系エラストマー
から製造される。これらの高分子組成物は、それぞれ1以上の理由で望ましくな
いことが多い。例えば、PVCの使用及び廃棄は環境上の理由から往々にして規制
が厳しく、電気絶縁用として好適な代替材料が望まれている。
【0005】 ポリエチレンは、一般に、充填剤を含めずにそのまま電気絶縁材として使用さ
れる。従来技術では、長期電気安定性を有するポリエチレン系高分子を製造しよ
うとしてきた。例えば、ポリエチレンを過酸化ジクミルで架橋することにより、
高温物理特性を改良し、かつ、該過酸化物の残留物を、トリー形成として知られ
ている過程で該高分子を通る電荷伝播の抑制剤として機能させている。残念なが
ら、これらの残留物は、電力ケーブルの使用時に晒されることになる大抵の温度
域において分解劣化してしまうことが多い。
【0006】 今日では別の種類のポリマーが存在し、一般に線状ポリエチレンと呼ばれてい
る。この種のポリマーが1989年11月15日公開の欧州特許出願公開第0 341 644号
に記載されている。このようなポリエチレンは、チーグラー・ナッタ触媒系で製
造され、一般に線状低密度ポリエチレンと同様に分子量分布が広く、かつ、ポリ
マー密度が十分に低い場合にはトリー形成を遅延させることもできる。このよう
な線状ポリマーは、ワイヤ及びケーブル産業においては、溶融温度特性が不十分
であるため、ワイヤ及びケーブル用途で被る高温に耐えられるように架橋しなけ
ればならない。しかしながら、押出装置での混合を良好にするためには、このよ
うな線状ポリマーを、常用の過酸化物が該ポリマーを架橋するには早過ぎるため
一般に「スコーチ」と呼ばれる現象が起こる温度において処理しなければならな
い。スコーチを防止するため処理温度を十分に低く保持すると、分子量分布の広
い線状ポリマーにおける高温溶融種が原因となって溶融が不完全となる。この現
象は、往々にして、不十分な混合、押出装置圧の動揺その他の不良な結果をもた
らす。
【0007】 ポリエチレンとは対照的に、EPRは一般に、多量の充填剤(典型的には20〜50
質量%)を組み合わせて電気絶縁材として使用されている。残念ながら、通常こ
のEPRと充填剤の組合せでは誘電特性が不十分となる。
【0008】 耐発火用途として実質的にランダムな共重合体に充填剤を組み合わせて使用す
ることが、本願と同日に出願された発明の名称「Compositions Having Improved
Ignition Resistance」の同時係属米国特許出願(S.R. Besto et al.)に開示
されている。また、音響管理用途として実質的にランダムな共重合体に充填剤を
組み合わせて使用することが、本願と同日に出願された発明の名称「Interpolym
er Compositions For Use In Sound Management」の同時係属米国特許出願(B.
Walther et al.)に開示されている。これら両方の同時係属出願の内容全体を本
明細書の一部とする。
【0009】 〔発明が解決しようとする課題〕 しかしながら、機械的及び電気的特性に優れ、かつ、良好な加工性を示す高分
子絶縁材に対するニーズが存在する。本発明は、電気的及び機械的特性が意外に
も驚くほど改良され、かつ、加工性が良好である、高分子絶縁材及び/又は導電
部材を有する導電装置に関する。
【0010】 〔課題を解決するための手段〕 本発明の一側面によると、 (1)下記(a)〜(c): (a)少なくとも1種のビニル系もしくはビニリデン系芳香族モノマー、又は (b)少なくとも1種のヒンダード脂肪族もしくは脂環式のビニル系もしくはビ
ニリデン系モノマー、又は (c)少なくとも1種のビニル系もしくはビニリデン系芳香族モノマーと、少な
くとも1種のヒンダード脂肪族もしくは脂環式のビニル系もしくはビニリデン系
モノマーとの組合せ から誘導されたポリマー単位、及び (2)炭素原子数2〜20の少なくとも1種の脂肪族オレフィン系モノマーから
誘導されたポリマー単位 を含有する少なくとも1種の実質的にランダムな共重合体を含む組成物によって
少なくとも1種の導電性基材を包囲して成る導電装置が提供される。
【0011】 本発明の別側面によると、 (A)少なくとも1種の導電性基材、並びに (B)該導電性基材に近接している少なくとも1種の半導体組成物 を含んで成る導電装置が提供される。この側面では、該半導体組成物が上記の少
なくとも1種の実質的にランダムな共重合体を含む。
【0012】 本発明のさらに別の側面によると、 (A)少なくとも1種の導電性基材、 (B)少なくとも1種の半導体組成物、並びに (C)該半導体組成物に近接している電気絶縁性組成物 を含んで成る導電装置が提供される。この側面では、該半導体組成物及び/又は
該電気絶縁性組成物が上記の少なくとも1種の実質的にランダムな共重合体を含
む組成物を含む。
【0013】 本発明のさらに別の側面によると、 (A)少なくとも1種の導電性基材、 (B)第1の半導体組成物、 (C)該第1の半導体組成物に近接している電気絶縁性組成物であって、第2の
半導体組成物のための基材を形成するもの、並びに (D)第2の半導体組成物 を含んで成る導電装置が提供される。この側面では、該半導体部材のいずれか又
は両方及び/又は該電気絶縁性組成物が上記の少なくとも1種の実質的にランダ
ムな共重合体を含む組成物を含む。
【0014】 本発明のさらに別の側面によると、 (A)少なくとも1種の導電性基材、 (B)第1の半導体組成物、 (C)該第1の半導体組成物に近接している電気絶縁性組成物であって、第2の
半導体組成物のための基材を形成するもの、 (D)第2の半導体組成物、並びに (E)少なくとも1つの保護層 を含んで成る導電装置が提供される。この側面では、該第1及び/又は第2の半
導体組成物及び/又は該電気絶縁性組成物及び/又は該保護層が上記の少なくと
も1種の実質的にランダムな共重合体を含む組成物を含む。
【0015】 本発明のさらに別の側面によると、 (A)少なくとも1種の導電性基材、並びに (B)少なくとも1つの保護層又は絶縁層 を含んで成る導電装置が提供される。この側面では、該保護層又は絶縁層が上記
の少なくとも1種の実質的にランダムな共重合体を含む組成物を含む。
【0016】 本発明のさらに別の側面によると、 外装に囲われた複数の導体を含み、個々の導体間の隙間及び該導体と外装との
間の隙間に、上記の少なくとも1種の実質的にランダムな共重合体を含む組成物
が充填されている導電装置が提供される。
【0017】 本発明は、特に、絶縁性組成物、半導体組成物、保護層又は充填剤として実質
的にランダムな共重合体を使用してなる導電装置及び製品であって、良好な機械
特性、電気特性及び加工性を兼ね備えたものに関する。本明細書に記載する共重
合体の導電装置における驚くべき意外な特性には、低誘電率、柔軟性、可架橋性
、耐帯電性、改良された耐老化性、充填剤許容性、透明性、EVA、EBA(エチレン
ブチルアクリレート)又はLDPEのような他のポリマーに対する密着性、低ゲル形
成性、耐脆性、好適な伝熱性及び導電性、並びに好適なAC又はDC絶縁破壊強度が
含まれるが、これらに限定はされない。
【0018】 本発明の導電装置の絶縁性組成物、半導体組成物、保護層又は充填剤に用いら
れるポリマーは、エチレン及び/又はα‐オレフィン系モノマーとビニル系又は
ビニリデン系モノマーとから誘導された少なくとも1種の実質的にランダムな共
重合体を含む。
【0019】 エチレン及び/又は1種以上のα‐オレフィンと1種以上のビニル系又はビニ
リデン系モノマーとを含む実質的にランダムな共重合体における用語「実質的に
ランダムな」とは、本発明においては、該共重合体のモノマーの分布が、J.C. R
andallのPOLYMER SEQUENCE DETERMINATION, Carbon13 NMR Method(Academic Pre
ss New York, 1977, pp. 71-78)に記載されているように、ベルヌーイ統計モデ
ル又は一次もしくは二次マルコフ統計モデルによって記述できることを意味する
。実質的にランダムな共重合体は、4単位以上からなるブロックに含まれるビニ
ル系又はビニリデン系モノマーが当該総量の15%を超えないことが好ましい。
該共重合体は、アイソタクチシティ又はシンジオタクチシティのいずれの度合い
も高いことを特徴としない、ことが一層好ましい。このことは、実質的にランダ
ムな共重合体のCarbon13 NMRにおいて、メソ形二つ組(diad)配列又はラセミ形二
つ組配列のいずれかを表す主鎖メチレン及びメチン炭素に相当するピーク面積が
、主鎖メチレン及びメチン炭素の総ピーク面積の75%を超えてはならないこと
を意味する。
【0020】 本明細書において使用する用語「組成物」には、該組成物を含んで成る材料の
混合物の他、該組成物を含んで成る材料の反応又は分解によって得られた生成物
が包含される。具体的に本発明の組成物に含まれるものには、カップリング剤が
存在して1種以上の共重合体の少なくとも一部及び/又は1種以上の充填剤の少
なくとも一部と反応したグラフト化又は結合した組成物がある。
【0021】 本明細書において使用する用語「共重合体」は、異なる2種以上のモノマーを
重合させて共重合体を製造した高分子を意味する。 用語「から誘導された」とは、特定の材料から製造された又は混合されたこと
を意味するが、必ずしも当該材料の単純混合物からなるものではない。特定の材
料「から誘導された」組成物は、原材料の単純混合物であってもよいし、また、
該材料の反応生成物を含むこと、或いは、全体として該原材料の反応生成物又は
分解生成物からなることも可能である。
【0022】 本明細書において使用する「電気装置」又は「導電装置」は、ACもしくはDC電
流又は電磁線を何らかの方法で使用し、貯蔵し、流し又は移送することができる
すべての装置を意味する。伝送効率(すなわち、電力損失の逆)は、当該導電装
置の出力を該導電装置への入力で割った比率として定義される。一般に、伝送効
率の許容最小値は、送電を必要とする具体的用途によって設定される。一般に、
本明細書で定義されるような導電装置の送電効率は75%を超える。
【0023】 当該用語には、光ファイバー装置、電気通信装置、電力ケーブル、常用の電線
・ケーブル系、電気プラグ、電気コネクタ、電気ハーネス、関連補助装置、等が
含まれる。電線・ケーブル系には、具体的には、すべての電圧範囲が含まれ、例
えば、家庭用延長コード、家庭用電気器具コード、コントロールケーブル及び屋
外の発電所間電力ケーブルが、本発明の範囲に包含される。
【0024】 本明細書中の用語「導体」は、交流又は直流いずれかの形態の電気又は電力を
、ある場所又は地点からある程度離れた別のところへ、エネルギー又は電力を有
意に損失することなく伝送することができるすべての材料又は基材を意味する。
導体は、典型的には、電場が印加されたときに連続した電流通路を提供する固体
として定義される。通常の技術用語では、固体導体は導電率の高い材料である。
金属性導体の導電率は0°K付近の温度において106〜108 Sm-1のオーダーであ
る。
【0025】 一般に、本明細書で例示する電気導体は、金属性であり、下記のオームの法則
に従う傾向がある。 I=E/R 上式中、 I=電流(アンペア) E=起電力(ボルト) R=抵抗(オーム) 好適な電気導体は銅、アルミニウム、鉄、ナトリウム、スチールである。これ
らの材料は、一般に、オーム×表面積/距離で定義される抵抗によって分類され
る。また、該定義には、光のような電磁エネルギーを、ある場所又は地点からあ
る程度離れた別のところへ、エネルギー又は出力を有意に損失することなく伝送
することができる材料も含まれる。該定義に包含される材料として、ガラス、光
ファイバーその他の半透明基材があるが、これらは必ずしも電気の導体ではなく
てもよい。
【0026】 本明細書中の用語「絶縁体」は、ある電極(又は導体)から別の電極への電気
の流れを阻止又は防止するすべての材料を意味する。導電装置の場合、絶縁体は
、ある導電性基材から別の導電性基材への、又は導電性基材から接地用導体への
、電気の流れ又は漏電を阻止する。絶縁性基材は、一般にオームの法則で定義さ
れる抵抗によって定義されるが、電場が直流性であるか交流性であるかによって
変動し得る。本明細書において例示されているように、絶縁体は誘電体、すなわ
ち直流の非導体であり、かつ、高分子材料である。絶縁体の主要特性は、電気抵
抗が非常に高いこと、典型的には一般的な導電性金属の抵抗の1020倍高いことで
ある。また、この定義には、光のような電磁エネルギーの導体から環境への漏洩
を阻止することができる材料又は基材も包含される。
【0027】 本明細書中の用語「半導体」又は「半導体性」は、それぞれ電流に対する抵抗
が導体と絶縁体との中間にある材料又は特性を意味する。本明細書において例示
されているように、半導体は、導電性を所望のレベルにまで高めるためカーボン
ブラックのような適当な導電性材料を添加することによって変性した高分子材料
を含む。中電圧及び高電圧のAC送電では、高分子絶縁材を損傷し得るような高い
強度の電圧が採用される。導体、又は複数の導体、が不均一であると、その周囲
の電界強度分布が若干ではあるが有意に変動する。このような電界強度の変動は
、絶縁体を損ない又はその実用寿命を縮める可能性のあるような大きさのものに
なることがある。このような場合には、電界強度を緩和し均一化するために、導
体と絶縁体との間に半導体性基材を設置することが好ましい。
【0028】 また、中電圧及び高電圧の送電の場合、電界強度の増加により、そして安全性
の点で、導体から最も離れた絶縁体の表面に半導体性基材を設置することがしば
しば望まれる。その場合、該基材は接地として作用することにより、当該装置の
安全性を高めることができる。
【0029】 本明細書中の用語「包囲された」は、特に長手方向において(これに限定はさ
れない)、実質的に取り巻く又は囲い込むことを意味する。電線・ケーブルの場
合、例えば、基材を包囲するポリマーは一般に層又は被覆の形態をしており、こ
れは、例えば、基材の周囲に巻きつけられ、また、基材と直に接していてもいな
くてもよい。したがって、ポリマー含有層と基材との間に1層以上の追加の層が
存在すること、及び/又は該ポリマー含有層の周囲に巻きつけられた1層以上の
追加の層が存在することができる。
【0030】 本明細書中の用語「加速ケーブル寿命試験」は、以下の手順による試験プロト
コルを意味する。 1)樹脂と、カーボンブラックと、酸化防止剤と、ステアリン酸とを140 mm Bus s Co-ニーダーで1回のパスで溶融配合することにより導体シールドを調製 した。配合されたペレットに第2工程で過酸化物を吸収させた。 2)得られた導体シールド化合物を、Davis Standard 2 1/2インチ押出機とDavi s Standardクロスヘッドダイにより1/0 19電線導体上に厚さ15ミルになるよ うに押出してケーブルを製造した。次いで、絶縁材及び絶縁シールド化合物 を、Davis Standardデュアルクロスヘッドで導体シールドの上に(それぞれ 175ミル(4.445mm)及び36ミル(0.9144mm)の厚さで)押出した。その後、ケー ブルを、CCV管内で加圧窒素下の輻射熱により硬化した。 3)得られた15 kV級ケーブルの試料10〜12本を、自由空気中90℃の導体温度に おいて72時間予備状態調整することにより試験した。各22’2”試料の中心 部15’5”を50℃の水タンクに浸漬し、導体内に水を入れた。ケーブル導体 温度(水中)を24時間毎に8時間75℃に制御した。残りの16時間は、加熱電 流を遮断した。すべての被験試料が破損するまで試料に通常の電界強度の4 倍(34.6 kV)を印加した。
【0031】 本明細書中の用語「方形ワイヤ試験」は、以下の手順による試験プロトコルを
意味する。 1)樹脂と、1.0質量%の酸化防止剤IRGANOX 1035と、0.2質量%のチオジプロピ オン酸ジステアリル(DSTDP)とを配合押出機において混合し、そして第2工 程において2質量%の過酸化ジクミルを添加することにより絶縁性樹脂を配 合した。 2)第14番AWG「方形」輪郭ワイヤを該絶縁性樹脂の(円形)押出化合物で絶縁 した。該方形ワイヤは平面間寸法が69ミル±1ミル(1.7526mm±0.0254mm) であり、角に丸みがあるものとした。絶縁ワイヤ完成品の外径は128ミル(3. 2512mm)(公称値)であった。ワイヤ試料の典型的な最大絶縁厚は、最大幅 部分の29.5ミル(0.7493mm)であり、最小絶縁厚は、角部の19ミル(0.4826mm) であった。 3)ポリエチレン製スクリュー付きDavisヘッドを具備した2 1/2インチ、20:1 L /D押出機で80 ft/分で押出して(導体予備加熱なし)、ワイヤ試料を製造し た。各ワイヤを長さが10等分になるように10本に切断した。 4)各化合物について調製した10本のワイヤ区分を応力除去処理用テープ末端を 取り付けることにより試験した。該区分をU字形に曲げて水タンクに入れた 。各区分の浸漬している「実効」長さは15インチとした。タンクを水道水で 満たし、50℃±1℃に制御した。各区分に7.5 kV(rms)のAC電圧を印加し、 各区分について破損(短絡)するまでの時間を時間単位で記録した。
【0032】 本明細書中の用語「水トリー阻止剤」は、絶縁材化合物に添加すると、トリー
形成として知られている過程、すなわちポリマー内部での電荷の伝播を阻止する
組成物を意味する。
【0033】 本明細書に記載された数値には、その下限値から1単位の増分で上限値に至る
すべての数値が含まれる。但し、下限値と上限値との間には2単位以上の差があ
るものとする。本明細書においては、一例として、成分量又はプロセス変数値、
例えば、温度、圧力、時間が、例えば、1〜90、好ましくは20〜80、より好まし
くは30〜70である、と記述した場合、15〜85、22〜68、43〜51、30〜32のような
数値が明記されているものとする。数値が1未満である場合には、1単位を0.00
01、0.001、0.01又は0.1であると適宜みなすものとする。具体的に意図したもの
の例しかないが、列挙した下限値と上限値の間の数値の可能なすべての組合せが
、本明細書には同様に明記されているものとする。
【0034】 本発明に用いられる共重合体には、エチレン及び/又は1種以上のα‐オレフ
ィン系モノマーを、1種以上のビニル系又はビニリデン系モノマーと、必要に応
じて1種以上のその他の重合性エチレン系不飽和モノマーと共に、重合すること
によって調製された実質的にランダムな共重合体が含まれるが、これに限定はさ
れない。
【0035】 好適なα‐オレフィン系モノマーの例として、炭素原子を3〜20個、好ましく
は3〜12個、より好ましくは3〜8個含有するα‐オレフィン系モノマーが挙げ
られる。このようなモノマーの好適なものには、プロピレン、ブテン-1、4-メチ
ル-1-ペンテン、ヘキセン-1及びオクテン-1が含まれる。最も好適なものはエチ
レン又はエチレンとC3〜C8-α-オレフィンとの組合せである。これらのα‐オ
レフィン類は芳香族部分を含有しない。 本発明の組成物に用いられる共重合体を調製するのに使用することができる好
適なビニル系又はビニリデン系モノマーの例として、下記式で表されるものが挙
げられる。
【0036】
【化1】
【0037】 上式中、R1は、水素及び炭素原子数1〜4のアルキル基からなる群より選ば
れるが、好ましくは水素又はメチルであり、各R2は、各々独立に、水素及び炭
素原子数1〜4のアルキル基からなる群より選ばれるが、好ましくは水素又はメ
チルであり、Arは、フェニル基又は、ハロ、C1-4アルキル及びC1-4ハロアルキ
ルからなる群より選ばれた置換基1〜5個で置換されたフェニル基であり、そし
てnは0〜4、好ましくは0〜2、最も好ましくは0である。特に好適なモノマ
ーとして、スチレンとその低級アルキル又はハロゲン置換型誘導体が挙げられる
。ビニル又はビニリデン系芳香族モノマーの例として、スチレン、ビニルトルエ
ン、α‐メチルスチレン、t-ブチルスチレン又はクロロスチレンが挙げられ、こ
れらの化合物のすべての異性体も含まれる。好適なモノマーとして、スチレン、
α‐メチルスチレン、スチレンの低級アルキル‐(C1‐C4)もしくはフェニル
環置換型誘導体、例えば、オルト‐、メタ‐及びパラ‐メチルスチレン、環ハロ
ゲン化スチレン、パラ‐ビニルトルエン又はこれらの混合物が挙げられる。より
好適な芳香族ビニル系モノマーはスチレンである。 また、下式で表される付加重合性ビニル又はビニリデン系モノマーを意味する
ヒンダード脂肪族又は脂環式ビニル又はビニリデン系化合物も含まれる。
【0038】
【化2】
【0039】 上式中、A1は、炭素原子数20以下のヒンダード脂肪族又は脂環式置換基であ
り、R1は、水素及び炭素原子数1〜4のアルキル基からなる群より選ばれるが
、好ましくは水素又はメチルであり、各R2は、各々独立に、水素及び炭素原子
数1〜4のアルキル基からなる群より選ばれるが、好ましくは水素又はメチルで
あり、或いは、R1とA1とが一緒になって環系を形成し、かつ、エチレン系不飽
和を担う炭素原子の1つが3級又は4級置換されている。用語「ヒンダード」と
は、当該置換基を有するモノマーは、通常、標準的チーグラー‐ナッタ重合触媒
によってはエチレン重合に匹敵する速度では付加重合することができないことを
意味する。このような置換基の例として、環式脂肪族基、例えば、シクロヘキシ
ル、シクロヘキセニル、シクロオクテニル、又はそれらの環アルキルもしくはア
リール置換型誘導体、t-ブチル、ノルボルニルが挙げられる。最も好適なヒンダ
ード脂肪族又は脂環式ビニル又はビニリデン系化合物は、シクロヘキセン及び置
換型シクロヘキセンの各種異性体ビニル環置換型誘導体、並びに5-エチリデン-2
-ノルボルネンである。特に好適なものは1-、3-及び4-ビニルシクロヘキセンで
ある。例えば、プロピレン、ブテン-1、4-メチル-1-ペンテン、ヘキセン-1又は
オクテン-1のような炭素原子数3〜20のα-オレフィンをはじめとする分枝して
いない単純な直鎖形α-オレフィンは、立体障害型脂肪族又は脂環式ビニル又は
ビニリデン系化合物の例ではない。
【0040】 その他の任意の重合性エチレン系不飽和モノマーとして、張力環オレフィン、
例えば、ノルボルネン及びC1-10アルキル又はC6-10アリール置換型ノルボルネ
ンが挙げられる。共重合体の例としてエチレン/スチレン/ノルボルネンが挙げら
れる。
【0041】 各モノマーの自己重合温度よりも高温で重合し、未反応モノマーを除去すると
、ラジカル重合から単独重合体生成物がある程度得られることとなる場合がある
。例えば、実質的にランダムな共重合体の調製時に、ビニル芳香族モノマーが高
温で単独重合するために一定量のアタクチックビニル芳香族ホモポリマーが生成
することがある。本発明の目的にとって、ビニル芳香族ホモポリマーの存在は、
一般に有害ではなく、許容することができる。所望であれば、共重合体又はビニ
ル芳香族ホモポリマーのどちらかに対する非溶剤を用いて溶液から選択的に沈殿
させるというような抽出技法によって、ビニル芳香族ホモポリマーを共重合体か
ら分離することができる。本発明の目的にとっては、実質的にランダムな共重合
体の成分に含まれるビニル芳香族ホモポリマーの量が、該共重合体の総質量に対
して20質量%以下、好ましくは15質量%未満であることが好ましい。
【0042】 実質的にランダムな共重合体は、典型的なグラフト化、水素化、官能化その他
の当業者であれば周知の反応によって変性することができる。例えば、該ポリマ
ーを、確立された技法に従い、スルホン化又は塩素化して官能化誘導体を得るこ
とは容易にできる。
【0043】 実質的にランダムな共重合体は、James C. Stevensらが1990年7月3日に出願
した米国特許出願第07/545,403号(欧州特許出願公開第0 416 815号に対応)並
びに米国特許第5,703,187号及び同第5,872,201号に記載されているようにして調
製することができる。これら刊行物の内容全体を本明細書の一部とする。当該重
合反応にとって好適な操作条件は、圧力を1〜3,000気圧の範囲内とし、かつ、
温度を-30℃〜200℃の範囲内とするものである。
【0044】 実質的にランダムな共重合体を調製するのに適した触媒及び方法の例が、1991
年5月20日出願の米国特許出願第702,475号(欧州特許出願公開第514 828号に対
応)並びに米国特許第5,055,438号、同第5,057,475号、同第5,096,867号、同第5
,064,802号、同第5,132,380号、同第5,189,192号、同第5,321,106号、同第5,347
,024号、同第5,350,723号、同第5,374,696号、同第5,399,635号、同第5,470,993
号、同第5,703,187号及び同第5,721,185号に記載されている。これら特許出願明
細書のすべてを本明細書の一部とする。 実質的にランダムなα-オレフィン/ビニル系芳香族共重合体は、下記一般式で
示される化合物を使用する特開平7-278230号に記載されている方法によって調製
することもできる。
【0045】
【化3】
【0046】 上式中、Cp1及びCp2は、各々独立に、シクロペンタジエニル基、インデニル基
、フルオレニル基又はこれらの置換基であり、R1及びR2は、各々独立に、水素
原子、ハロゲン原子、炭素原子数1〜12の炭化水素基、アルコキシル基又はアリ
ールオキシル基であり、Mは第IV族金属、好ましくはZr又はHf、最も好ましくは
Zrであり、そしてR3は、Cp1とCp2を架橋するのに用いられるアルキレン基又は
シランジイル基である。
【0047】 実質的にランダムなα-オレフィン/ビニル系芳香族共重合体は、国際公開 WO
95/32095号に記載のJohn G. Bradfuteら(W. R. Grace & Co.)の方法、国際公開
WO 94/00500号に記載のR. B. Pannell(Exxon Chemical Patents, Inc)の方法、
及びPlastics Technologyの第25頁(1992年9月)に記載の方法によっても調製す
ることができる。これらの刊行物のすべてを本明細書の一部とする。
【0048】 また、1996年9月4日出願の米国特許出願第08/708,869号及び国際公開 WO 98
/09999号(いずれもFrancis J. Timmers et al.)に記載されている1種以上の
α-オレフィン/ビニル芳香族/ビニル芳香族/α-オレフィン系四つ組を含む実質
的にランダムな共重合体も好適である。これらの共重合体は、炭素13NMRスペク
トルにおいて、ピーク間ノイズの3倍より強い新たに別のシグナルを含む。これ
らのシグナルは化学シフト範囲で43.70−44.25 ppm及び38.0−38.5 ppmに出現す
る。具体的には、主ピークが44.1、43.9及び38.2 ppmにおいて観測される。プロ
トンNMR測定によると、化学シフト範囲43.70−44.25 ppmのシグナルはメチン炭
素であり、また化学シフト範囲38.0−38.5 ppmのシグナルはメチレン炭素である
ことが示唆される。
【0049】 これらの新規シグナルは、頭-尾結合した2つのビニル芳香族モノマー挿入部
の前後に1以上のα-オレフィン挿入部が結合してなる配列、例えば、エチレン/
スチレン/スチレン/エチレン系四つ組において該スチレンモノマー挿入部が専ら
1,2(頭-尾結合)様式であるもの、に起因するものと考えられる。当業者であれ
ば、スチレン以外のビニル芳香族モノマー及びエチレン以外のα-オレフィンを
含む四つ組の場合、エチレン/ビニル芳香族モノマー/ビニル芳香族モノマー/エ
チレンが、化学シフトが若干異なるだけの同様の炭素13NMRピークを生ぜしめる
ことを理解する。 これらの共重合体は、下式で表されるもののような触媒の存在下、さらには必
要に応じて(好ましいが)活性化用助触媒の存在下、30℃〜250℃の温度で重合
を行うことにより調製することができる。
【0050】
【化4】
【0051】 上式中、各Cpは、各々独立に、Mにπ結合している置換型シクロペンタジエニ
ル基であり、EはC又はSiであり、Mは第IV族金属、好ましくはZr又はHf、最も
好ましくはZrであり、各Rは、各々独立に、H、ヒドロカルビル、シラヒドロカ
ルビル又はヒドロカルビルシリル(炭素原子又は珪素原子数は30以下、好ましく
は1〜20、より好ましくは1〜10である)であり、各R’は、各々独立に、H、
ハロ、ヒドロカルビル、ヒドロカルビルオキシ、シラヒドロカルビル、ヒドロカ
ルビルシリル(炭素原子又は珪素原子数は30以下、好ましくは1〜20、より好ま
しくは1〜10である)であるか、又は2つのR’が一緒になってC1-10ヒドロカ
ルビル置換型1,3-ブタジエンであることもでき、mは1又は2である。特に、好
適な置換型シクロペンタジエニル基には下式で表されるものが含まれる。
【0052】
【化5】
【0053】 上式中、各Rは、各々独立に、H、ヒドロカルビル、シラヒドロカルビル又は
ヒドロカルビルシリル(炭素原子又は珪素原子数は30以下、好ましくは1〜20、
より好ましくは1〜10である)であるか、又は2つのR基が一緒になってこのよ
うな基の2価誘導体を形成する。好ましくは、Rは各々独立に、(すべての適当
な異性体を含み)水素、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、ヘキシ
ル、ベンジル、フェニルもしくはシリルであるか、又は(適当な場合には)2つ
のR基が互いに結合して縮合環系、例えば、インデニル、フルオレニル、テトラ
ヒドロインデニル、テトラヒドロフルオレニルもしくはオクタヒドロフルオレニ
ルを形成する。
【0054】 特に好適な触媒の例として、ラセミ体-(ジメチルシランジイル)-ビス-(2-メチ
ル-4-フェニルインデニル)ジルコニウムジクロリド、ラセミ体-(ジメチルシラン
ジイル)-ビス-(2-メチル-4-フェニルインデニル)ジルコニウム1,4-ジフェニル-1
,3-ブタジエン、ラセミ体-(ジメチルシランジイル)-ビス-(2-メチル-4-フェニル
インデニル)ジルコニウムジC1-4アルキル、ラセミ体-(ジメチルシランジイル)-
ビス-(2-メチル-4-フェニルインデニル)ジルコニウムジC1-4アルコキシド、又
はこれらの混合物のいずれか、が挙げられる。
【0055】 さらに、下記のチタン系束縛幾何触媒を使用することもできる:[N-(1,1-ジメ
チルエチル)-1,1-ジメチル-1-[(1,2,3,4,5-η)-1,5,6,7-テトラヒドロ-s-インダ
セン-1-イル]シランアミナト(2-)-N]チタンジメチル;(1-インデニル)(t-ブチル
アミド)-ジメチル-シランチタンジメチル;((3-t-ブチル)(1,2,3,4,5-η)-1-イ
ンデニル)(t-ブチルアミド)ジメチルシランチタンジメチル;及び((3-イソプロ
ピル)(1,2,3,4,5-η)-1-インデニル)(t-ブチルアミド)ジメチルシランチタンジ
メチル、又はこれらの混合物のいずれか。
【0056】 本発明の共重合体のさらなる調製法が文献に記載されている。Longo及びGrass
i(Makromol. Chem., Vol. 191, pp. 2387-2396, 1990)並びにD’Anniello et al
.(Journal of Applied Polymer Science, Vol. 58, pp. 1701-1706, 1995)に、
メチルアルモキサン(MAO)及びシクロペンタジエニルチタントリクロリド(CpTiCl 3 )をベースにした触媒系を使用してエチレン-スチレン系コポリマーを製造した
ことが報告されている。Xu及びLin(Polymer Preprints, Am. Chem. Soc., Div.
Polym. Chem., Vol. 35, pp. 686-687, 1994)は、スチレンとプロピレンのラン
ダムコポリマーを得るために、MgCl2/TiCl4/NdCl3/Al(iBu)3系触媒を使用して共
重合したことを報告している。Luら(Journal of Applied Polymer Science, Vol
. 53, pp. 1453-1460, 1994)は、TiCl4/NdCl3/MgCl2/Al(Et)3系触媒を使用して
エチレンとスチレンを共重合することについて記載している。Sernetz及びMulha
upt(Macromol. Chem. Phys., Vol. 197, pp. 1071-1083, 1997)は、Me2Si(Me4Cp
)(N-t-ブチル)TiCl2/メチルアルミノキサン系触媒を使用したスチレンとエチレ
ンの共重合に対する重合条件の影響について記載している。エチレン/スチレン
、プロピレン/スチレン及びブテン/スチレンのようなα-オレフィン/ビニル芳香
族モノマー系共重合体の製造が、三井石油化学工業株式会社の米国特許第5,244,
996号に記載されており、また、電気化学工業株式会社の***国特許出願公開第1
97 11 339号及び米国特許第5,883,213号に記載されている。共重合体成分の調製
について開示されている上記方法のすべてを本明細書の一部とする。さらに、To
ru AriaらのPolymer Preprints Vol. 39, No. 1, March 1998に記載されている
エチレンとスチレンのランダムコポリマーを、本発明の配合成分として使用する
こともできる。
【0057】 本発明に用いられるポリマーは、化学的に又は輻射線で、架橋することができ
る。好適なラジカル架橋剤として有機過酸化物、例えば、過酸化ジクミル、加水
分解シラン、有機アジド又はこれらの組合せが挙げられる。別法として、該共重
合体を、主鎖にシランをグラフト化してから加水分解することにより隣接ポリマ
ー鎖間にシロキサン結合による架橋を形成することによって架橋してもよい。
【0058】 電気装置に特に適した本発明の共重合体は、500 Hz未満、好ましくは50 Hzに
おける交流電界強度下で測定した場合、驚くほど意外な絶縁破壊の強さを有する
共重合体である。すなわち、本発明の特に好適な共重合体は、1種以上のビニル
系又はビニリデン系モノマーから誘導されたポリマー単位と、エチレン及び/又
は1種以上のC3〜C20α-オレフィンから誘導されたポリマー単位とを含む1種
以上の実質的にランダムな共重合体を含んで成り、該共重合体を8.00≦log10(印
加電界強度V/m)≦8.25の印加電界強度範囲で試験した場合のlog10(耐久時間(秒)
)は、{8.56[8.00-log10(印加電界強度V/m)]+5.0}以上、好ましくは{8.56[8.00-l
og10(印加電界強度V/m)]+4.7}以上、そして最も好ましくは{8.56[8.00-log10(印
加電界強度V/m)]+4.38}以上となる。
【0059】 上記式に従う実質的にランダムな共重合体は、上記の共重合体の製造方法によ
って製造することができる。次いで、共重合体を、下記の絶縁破壊試験に従い試
験し、その絶縁破壊の強さが所要の強さ以上であるかどうかを求める。共重合体
の絶縁破壊の強さが所要の強さに満たない場合には、該共重合体の製造方法を変
更するか、又は該共重合体を溶剤もしくは水蒸気でストリッピング処理すること
が有利な場合がある。
【0060】 所望のlog10(耐久時間(秒))値を示す共重合体の製造方法として特に望ましい
ものを以下に記載する。 1)実質的にランダムな共重合体を適当な溶剤(5〜10%共重合体の場合にはシ クロヘキサンが好適である場合が多いが、的確な溶剤は、当該共重合体の正 確なコモノマー組成によって決まる場合がある)に溶かし、 2)該共重合体溶液をメタノールと混合し、該共重合体を沈殿させ、 3)工程2で得られたポリマーを(工程1及び2と同様にして)再溶解して沈殿 させ、 4)該共重合体を乾燥して脱蔵する。
【0061】 別の好適な方法は、 1)該共重合体を適当な溶剤(5〜10%共重合体の場合にはシクロヘキサンが好 適である場合が多いが、的確な溶剤は、当該共重合体の正確なコモノマー組 成によって決まる場合がある)に溶かし、 2)溶解した共重合体を1%HCl水溶液で洗浄し、 3)溶解した共重合体を1%NaOH水溶液で洗浄し、 4)溶解した共重合体を脱イオン水で洗浄し、 5)洗浄した共重合体をメタノールで沈殿させ、 6)沈殿した共重合体を乾燥して脱蔵する。
【0062】 別の好適な方法は「スチーム・ストリッピング」である。この方法によると、
高圧の水蒸気を、溶融した又は溶解した共重合体中に導入し、その内部に均一分
散させ、その後除去する。次いで、得られた共重合体組成物を従来法で加工して
乾燥する。
【0063】 電気装置に好適な共重合体は、実質的にランダムな共重合体であって、その少
なくとも1種の実質的にランダムな共重合体が、1種以上のビニル芳香族モノマ
ーを、エチレンと、又はエチレンと1種以上のC3〜C8α-オレフィン系モノマ
ーの組合せと、又はエチレンとノルボルネンの組合せと、組み合わせて含んでな
るものを含む。また、特に好適なポリマーは、該少なくとも1種の実質的にラン
ダムな共重合体が、エチレン/スチレン、エチレン/プロピレン/スチレン、エチ
レン/ブテン/スチレン、エチレン/ペンテン/スチレン、エチレン/ヘキセン-1/ス
チレン又はエチレン/オクテン-1/スチレンからなる群より選ばれたものを含む。
【0064】 本発明の半導体性導体遮蔽層の場合には、該実質的にランダムな共重合体成分
の共重合体は、通常、3〜65モル%、好ましくは3〜55モル%、より好ましくは
5〜40モル%、最も好ましくは6〜15モル%の少なくとも1種のビニル系又はビ
ニリデン系芳香族モノマーと、35〜97モル%、好ましくは45〜97モル%、より好
ましくは60〜95モル%、最も好ましくは85〜94モル%のエチレン及び/又は少な
くとも1種の炭素原子数3〜20の脂肪族α-オレフィンとを含有する。 ASTM D 1238試験法手順A、条件Eに従うメルトインデックスI2は、一般に0.01
〜50 g/10分、好ましくは1〜40 g/10分、より好ましくは5〜30 g/10分、最も
好ましくは5〜20 g/10分の範囲内にある。
【0065】 本発明の絶縁層の場合には、該実質的にランダムな共重合体成分の共重合体は
、通常、3〜65モル%、好ましくは3〜55モル%、より好ましくは3〜40モル%
、最も好ましくは3〜13モル%の少なくとも1種のビニル系又はビニリデン系芳
香族モノマーと、35〜97モル%、好ましくは45〜97モル%、より好ましくは60〜
97モル%、最も好ましくは87〜97モル%のエチレン及び/又は少なくとも1種の
炭素原子数3〜20の脂肪族α-オレフィンとを含有する。 ASTM D 1238試験法手順A、条件Eに従うメルトインデックスI2は、一般に0.01
〜50 g/10分、好ましくは0.01〜20 g/10分、より好ましくは0.1〜10 g/10分、最
も好ましくは0.5〜5 g/10分の範囲内にある。
【0066】 本発明の半導体性絶縁遮蔽層の場合には、該実質的にランダムな共重合体成分
の共重合体は、通常、3〜65モル%、好ましくは3〜55モル%、より好ましくは
5〜40モル%、最も好ましくは10〜20モル%の少なくとも1種のビニル系又はビ
ニリデン系芳香族モノマーと、35〜97モル%、好ましくは45〜97モル%、より好
ましくは60〜95モル%、最も好ましくは80〜90モル%のエチレン及び/又は少な
くとも1種の炭素原子数3〜20の脂肪族α-オレフィンとを含有する。 ASTM D 1238試験法手順A、条件Eに従うメルトインデックスI2は、一般に0.01
〜50 g/10分、好ましくは1〜40 g/10分、より好ましくは5〜30 g/10分、最も
好ましくは5〜20 g/10分の範囲内にある。
【0067】 本発明の外被又は保護層の場合には、該実質的にランダムな共重合体成分の共
重合体は、通常、3〜65モル%、好ましくは3〜55モル%、より好ましくは3〜
40モル%、最も好ましくは3〜13モル%の少なくとも1種のビニル系又はビニリ
デン系芳香族モノマーと、35〜97モル%、好ましくは45〜97モル%、より好まし
くは60〜97モル%、最も好ましくは87〜97モル%のエチレン及び/又は少なくと
も1種の炭素原子数3〜20の脂肪族α-オレフィンとを含有する。 ASTM D 1238試験法手順A、条件Eに従うメルトインデックスI2は、一般に0.01
〜50 g/10分、好ましくは0.01〜20 g/10分、より好ましくは0.1〜10 g/10分、最
も好ましくは0.5〜5 g/10分の範囲内にある。
【0068】 本発明の範囲には、他のポリマーとの配合組成物における共重合体も包含され
る。本発明による共重合体との配合に使用される他のポリマーとしては、いずれ
のものでも使用することができる。本発明の共重合体に配合される追加のポリマ
ーは、組成物全体の特性を調節する上で特に有用となる場合がある。特許請求し
た組成物における配合型ポリマー‐共重合体成分を形成するために追加のポリマ
ーを使用すると、より好ましい機械強度又は引張強度特性を提供することができ
る。当業者であれば、最終配合物含有組成物に特定の望ましい特性を付与するポ
リマーであって、装置の電気特性及び/又は実用寿命に悪影響を及ぼさないもの
を選定することができる。
【0069】 該共重合体に別のポリマーを配合することにより得られる追加の利点として、
経済性が挙げられる。特許請求した組成物の共重合体は、所望の特性を示す安価
なポリマーと組み合わせて配合組成物を形成することにより、コスト効率を高め
ることができる。
【0070】 上記説明から明らかであるように、本発明は、全体として組成物に所望の品質
を付与するのに必要な量において該共重合体と追加のポリマーとを配合した組成
物を明らかに含むものである。別態様として、組成物の特性に測定できるほどの
変化は認められないような微量の追加的ポリマーが組成物の共重合体と「配合」
されてもよいことも想定される。この態様は、開示の共重合体組成物が、従前に
合成されたか、その他当該系において処理されたかもしれないポリマーを残留量
で含有する系において製造される場合に有利である。同様に、本開示の組成物の
さらなる利点は、製造工程において混合することができるこのような材料の種類
に制限がないことである。
【0071】 特許請求した共重合体と配合する場合に許容できるポリマーとしては、エチレ
ンとオクテン(又はヘキセンもしくはブテン)とのコポリマー、Engage(商標)
ポリオレフィンエラストマー(POE)、Exact(商標)ポリマー、超低密度ポリエチ
レン(VLDPE又はULDPE)、EVA、EBA、Affinity(商標)、Affinity(商標)ポリオ
レフィンプラストマー(Affinity(商標)POP)、ポリスチレン及びスチレンコポ
リマー、ポリプロピレン及びプロピレンコポリマー並びにポリフェニレンオキシ
ドが挙げられる。さらに、本発明の組成物においては、任意のポリオレフィンプ
ラストマー(POP)、任意のターポリマー、例えば、エチレンプロピレンジエンゴ
ム(EPDM)、任意のポリエチレンオクテン、ヘキセン、ブテンその他同様のコポリ
マー、スチレンブタジエンゴム及びエラストマー、並びに部分及び完全水素化S
Bゴムが、有利に機能し得る。
【0072】 特に好適な配合物として、実質的にランダムな共重合体に、エチレンのホモポ
リマー及びコポリマー、プロピレンのホモポリマー及びコポリマー、スチレンの
ホモポリマー及びコポリマー、ポリ芳香族エーテル並びにポリハロゲン化ビニル
の中から選ばれた1種以上の熱可塑性ポリマーを最大で90質量%配合したものが
挙げられる。
【0073】 本明細書に開示した組成物において有用な配合物のタイプには、非晶質又は結
晶性ポリマーについてそれぞれTg又はTm(結晶融解温度)よりも高温でポリマー
を混合する機械的配合物が含まれる。また、分解させるのに十分な厳しい条件下
でポリマーを混合する機械化学的配合物も含まれる。機械化学的配合物を使用す
る場合には、グラフト及びブロック組成物をはじめとする複雑な混合物を形成す
るラジカルの組合せを制御することに注意しなければならない。本発明によると
溶液流延配合物及びラテックス配合物も有用であり、各種の相互貫入型ポリマー
網状構造配合物も同様である。
【0074】 本発明のポリマーブレンドは、従来の配合操作、例えば、一軸スクリュー押出
機、二軸スクリュー押出機、バンバリーミキサー、ブラベンダーミキサー、ファ
レル連続ミキサー及び2本ロール機のいずれによっても調製することができる。
混合順序や混合すべき配合成分の形態は重要ではなく、むしろ、個々の配合機の
具体的要件によって異なることがある。成分の均質ブレンドが得られるような混
合温度が好ましい。典型的な温度は、当該成分の少なくとも1種の軟化点又は融
点よりも高い温度、より好ましくは、全成分の軟化点又は融点よりも高い温度で
ある。
【0075】 共重合体又は共重合体‐ポリマー系配合物の中心成分の他、本発明の組成物は
、各種加工剤のいずれか1種又は組合せをさらに含有することができる。加工剤
の例として、加工性や機械特性を改良するような物質が挙げられ、粘着付与剤、
油、可塑剤もしくは酸化防止剤又はこれらの組合せであることができる。このよ
うな物質は、配合者のニーズや、最終組成物に望まれる特性に応じて使用が選定
される。本開示組成物には、必要に応じて配合者のニーズに適合するように、し
かし本発明による共重合体の利益を損なわないように、さらに別の各種成分を添
加してもよい。これらの添加剤は、装置の一成分(例、半導体シールド)におい
て選択的に使用し、装置の別の成分(例、絶縁体)には使用しないことができる
。当業者であれば、これらの添加剤を、電気装置に適宜使用することができる。
【0076】 本発明において加工剤を使用する場合、単独で使用してもよいし、別の加工剤
との併用により、最終組成物において、同種特性の相乗作用を実現すること、又
は、異種特性を実現することもできる。本発明における加工剤の有効量は、個々
の加工剤や、個別の配合者が開発した組成物における当該役割に依存して、当該
組成物の0.01〜50質量%の範囲内である。加工剤の量は、より好ましくは0.3〜3
5質量%、そして最も好ましくは0.5〜25質量%の範囲内である。
【0077】 本発明に有用な粘着付与剤は、米国特許第3,484,405号(その開示事項の全部
を本明細書の一部とする)に記載されているもののような、当業者によく知られ
ており、また市販されているものをはじめとする、多種多様な物質のいずれであ
ってもよい。一般に、天然樹脂又は合成樹脂材料、及びロジン材料が、十分に機
能する。粘着付与剤の好適な量は、当該組成物の1〜50質量%の範囲内である。
より好適な濃度は、当該組成物の5〜25質量%の範囲内であり、また最も好適な
濃度は当該組成物の10〜20質量%の範囲内である。
【0078】 本発明により採用することができる樹脂は、明確な融点を示さず結晶化する傾
向もない有機化合物の混合物の形態にあることが一般的である液体、半固体から
固体の複合非晶質材料である。このような樹脂は水に不溶であり、また植物性で
あっても動物性であってもよく、或いは合成樹脂であってもよい。採用された樹
脂は、組成物の粘着性を実質的に改良するように機能する。好適な粘着付与剤に
は、後述の樹脂が含まれるが、これらに限定はされない。この粘着付与剤組成物
として採用することができる樹脂成分の一種は、クマロン・インデン樹脂、例え
ば、パラ‐クマロン・インデン樹脂である。一般に、採用可能なクマロン・イン
デン樹脂は、500〜5,000の範囲内の分子量を有する。市販されているこの種の樹
脂の例に、Picco-25及びPicco-100の商品名で市販されているものがある。
【0079】 この粘着付与剤として採用することができる樹脂の別の種類に、テルペン樹脂
及びスチレン改質テルペン樹脂がある。これらのテルペン樹脂は、600〜6,000の
範囲内の分子量を有することができる。市販されているこの種の樹脂の典型例に
、Piccolyte S-100、水素化ロジンのグリセロールエステルであるStaybelite Es
ter’#10、及びポリテルペン樹脂であるWingtack 95の商品名で市販されている
ものがある。
【0080】 さらに、500〜5,000の範囲内の分子量を有するブタジエン‐スチレン樹脂を粘
着付与剤として使用することができる。この種の市販品の典型例は、分子量2,50
0の液状ブタジエン‐スチレン系コポリマー樹脂のButon 100(商標)である。こ
の粘着付与剤として採用することができる樹脂の第四の種類は、500〜5,000の範
囲内の分子量を有するポリブタジエン樹脂である。この種の市販品の典型例は、
分子量2,000〜2,500の液状ポリブタジエン樹脂のButon 150(商標)である。
【0081】 粘着付与剤として採用することができる別の有用な種類の樹脂は、石油精製で
得られる特定の画分を触媒重合して製造される500〜5,000の範囲内の分子量を有
するいわゆる炭化水素樹脂である。このような樹脂の例に、Piccopale-100、Amo
co及びVelsicol樹脂の商品名で市販されているものがある。同様に、イソブチレ
ンを重合して得られるポリブテンを粘着付与剤として含めてもよい。
【0082】 粘着付与剤はまた、ロジン樹脂、Piccolastic A-75の商品名で市販されている
材料のような低分子量スチレン硬質樹脂、不均化ペンタエリトリトール樹脂、並
びにVelsicol WX-1232の商品名で市販されているようなタイプの芳香族及び脂肪
族モノマー系のコポリマーを含むこともできる。本発明において使用することが
できるロジンは、ガム、ウッド又はタル油ロジンであることができるが、好まし
くはタル油ロジンである。また、ロジン材料は、二量体化ロジン、水素化ロジン
、不均化ロジン又はロジンエステルのような改質ロジンであってもよい。エステ
ルは、ロジンを、2〜6個のアルコール基を含有する多価アルコールでエステル
化することによって調製することができる。
【0083】 有用な粘着付与剤には、Piccovar(商標)のような軟化点の低いものをはじめ
とする芳香族炭化水素樹脂、並びにPiccotac(商標)のような軟化点の高いもの
及び、Piccopale(商標)のような低分子量脂肪族炭化水素樹脂が含まれる。さ
らに別の有用な粘着付与剤に、Wingtack(商標)のような合成ポリテルペン樹脂
及び、Foral(商標)のような水素化ロジンのグリセロールエステル樹脂が含ま
れる。これらは典型例として挙げたにすぎず、論理的には数百種もの候補が存在
する。採用することができる粘着付与剤については、TAPPI CA Report #55 (197
5年2月、第13-20頁;Technical Association of the Pulp and Paper Industry
, Atlanta, Gaの刊行物)により包括的に記載されており、これには、200を超え
る市販の粘着付与剤樹脂が記載されている。
【0084】 使用に際しては、配合機は一般に、相溶性を示すエチレン系コポリマーと粘着
付与剤樹脂を選定することが必要であり、ガイダンスとして相溶性を示すであろ
う化学的類似性を使用することができる。配合機は、非相溶系の使用を選ぶこと
もできる。最後に、逆効果が求められる場合もある。例えば、普通でない滑り面
が望まれる場合、少量のスリップ助剤を含めることが有益であることもある。
【0085】 本発明の組成物において可塑剤の1種又は組合せを使用することがさらに有用
である場合がある。α‐オレフィン/ビニル系又はビニリデン系の実質的にラン
ダムな共重合体に可塑剤を使用することは当該技術分野では公知である。例えば
、米国特許第5,739,200号(その開示事項のすべてを本明細書の一部とする)に
、α‐オレフィン/ビニル系又はビニリデン系共重合体に可塑剤を使用すること
と、α‐オレフィン/ビニル系又はビニリデン系共重合体を含有する組成物に特
に有用な可塑剤が記載されている。可塑剤の好適な濃度は0.5〜50質量%の範囲
内にある。より好適な濃度範囲は1.0〜35質量%であり、また最も好適な濃度範
囲は2.0〜20質量%である。
【0086】 本発明で使用できる好適な可塑剤には、フタル酸エステル、トリメリット酸エ
ステル、ベンゾエート、脂肪族ジエステル(アジペート、アゼレート及びセバケ
ートを含む)、エポキシ化合物、リン酸エステル、グルタレート、高分子可塑剤
(グリコールと脂肪族ジカルボン酸とのポリエステル)及びオイルからなる群よ
り選ばれた少なくとも1種の可塑剤が含まれる。
【0087】 特に好適なフタル酸エステルには、例えば、ジアルキルC4-C18フタル酸エス
テル、例えば、ジエチル、ジブチルフタレート、ジイソブチルフタレート、ブチ
ル2-エチルヘキシルフタレート、ジオクチルフタレート、ジイソオクチルフタレ
ート、ジノニルフタレート、ジイソノニルフタレート、ジデシルフタレート、ジ
イソデシルフタレート、ジウンデシルフタレート、混合脂肪族エステル、例えば
、ヘプチルノニルフタレート、ジ(n-ヘキシル、n-オクチル、n-デシル)フタレー
ト(P610)、ジ(n-オクチル、n-デシル)フタレート(P810)、並びに芳香族フタル酸
エステル、例えば、ジフェニルフタル酸エステル、又は混合脂肪族-芳香族エス
テル、例えば、ベンジルブチルフタレート、又はこれらの任意の組合せ、が含ま
れる。
【0088】 特に好適なトリメリット酸エステルには、例えば、トリメリット酸トリ(2-エ
チルヘキシル)、トリメリット酸トリ(ヘプチル、ノニル)、トリメリット酸トリ
イソオクチル、トリメリット酸トリイソデシル、トリメリット酸トリ(オクチル
、デシル)が含まれる。特に好適なベンゾエートには、例えば、ジエチレングリ
コールジベンゾエート及びジプロピレングリコールジベンゾエートが含まれる。
特に好適なエポキシ化合物には、例えば、エポキシ化大豆油やエポキシ化アマニ
油のようなエポキシ化植物油が含まれる。
【0089】 特に好適なリン酸エステルには、例えば、トリアリール、トリアルキル、混合
アルキルアリールホスフェート、例えば、リン酸トリブチル、リン酸トリオクチ
ル、リン酸トリ(2-エチルヘキシル)、リン酸トリブトキシエチル、リン酸トリフ
ェニル、リン酸トリクレジル、イソプロピルフェニルジフェニルホスフェート、
t-ブチルフェニルジフェニルホスフェート、2-エチルヘキシルジフェニルホスフ
ェート及びイソデシルジフェニルホスフェートが含まれる。
【0090】 組成物の特性を操作するために本発明の組成物にオイルを使用することもでき
る。市販のオイルは一般に、その組成がナフテン系、パラフィン系及び芳香族油
の割合%として報告されている一連の成分を含有する。好適なオイルには、ナフ
テン系、パラフィン系及び芳香族油をはじめとする実質的にすべての公知のオイ
ルの他、例えば、鉱物油や天然油が含まれる。一般に、オイルはその引火点及び
組成によって特性付けられる。その分類及び引火点に従い、当業者であれば、本
発明の組成物において望ましい特性を最良に達成できるオイル又はオイル混合物
を選定することができる。好適なオイルとして、Shellflex(商標)6371、Shellfl
ex(商標)6702及びShellflex(商標)2680の商品名で市販されているものが挙げら
れる。
【0091】 さらに、本発明による組成物において所望の特性を有効に達成するために、可
塑剤と加工油の混合物を使用することもできる。例えば、組成物の特性を操作す
るために、任意の加工油に、エポキシ化油、ポリエーテル又はポリエステルを組
み合わせることができる。実際、該組成物の共重合体又はポリマー配合成分の構
成成分に依存するが、可塑剤とオイルを併用すると、いずれかを単独で使用した
場合よりも望ましい特性が達成される場合がある。
【0092】 粘着付与剤、可塑剤及びオイルの他の有用な添加剤には、酸化防止剤(例、IR
GANOX(商標)1010のようなヒンダードフェノール)、ホスフィット(例、IRGAFOS
(商標)168)、紫外線安定剤、クリング添加剤(例、PIB)、ブロック防止剤、ス
リップ剤、着色剤、顔料、発泡剤、耐発火性添加剤、ティヌビン(tinuvin)、ポ
リイソブチレン、無機充填剤、二酸化チタン、酸化鉄顔料が含まれ、本発明の組
成物に含めることもできる。
【0093】 上記添加剤は、当業者であれば知っている作用量で使用される。例えば、酸化
防止剤の使用量は、当該ポリマーの加工、貯蔵及び最終用途に際して採用される
温度及び環境において該ポリマー又はポリマーブレンドが酸化するのを防止する
量である。酸化を防止することによって、製品の老化が遅延される。酸化防止剤
の量は、該組成物のポリマー又は有機成分の質量に対して、通常は0.01〜10質量
%、好ましくは0.05〜5質量%、より好ましくは0.1〜2質量%の範囲内である
【0094】 同様に、他の記載成分のいずれの量も、添加剤と同様に、ポリマー又はポリマ
ーブレンドを耐ブロッキング性にし、所望量の充填剤を充填することにより所望
の結果が得られ、着色剤又は顔料から所望の色が得られるような量のような作用
量である。このような添加剤は、特に、ポリマー又はポリマーブレンドの質量に
対して、0.05〜50質量%、好ましくは0.1〜35質量%、より好ましくは0.2〜20質
量%の範囲内で適宜使用することができる。
【0095】 特に望ましい加工助剤に、ポリエチレン酸化体が含まれる。ポリエチレン酸化
体は、例えば、Allied Signal ChemicalからAC6の商品名で市販されている。加
工性を改良する量のポリエチレン酸化体は、当該組成物の物理特性を低下させる
ことなく、該組成物の配合・押出に要するトルク又は圧力を低下させることによ
って、本発明の組成物の配合性を改良するのに役立つ場合が多い。一般に、必要
とされ得るポリエチレン酸化体の量は、当該組成物の1〜10質量%、好ましくは
2〜5質量%の範囲内である。
【0096】 本発明の導電性基材には、電気を流すことができるすべての基材が含まれる。
このような基材の例には、金、銀、銅、アルミニウム、導電性ポリマー、導電性
高分子組成物、等で構成された、電線、フィラメント、テープ、超伝導体、ケー
ブル、等が含まれる。当業者であれば、本発明に有利となる適当な導電性基材を
認識することができる。用語「導電性基材」は、光のような電磁線を伝達するガ
ラスや光ファイバーのような基材を包含することも意味する。
【0097】 本発明の装置の絶縁組成物は、純粋ポリマーを含むこと、又は、追加する熱可
塑性材料が装置の所望の性能に悪影響を及ぼさないという条件で別の熱可塑性ポ
リマーを配合すること、又は、必要に応じて充填剤を加えることができる。好適
な充填剤には、1999年6月26日出願の出願第882,819号に記載されているものが
含まれる。
【0098】 絶縁性組成物はまた、水-トリーイング防止剤を作用量で含むこともできる。
防止剤の選択肢は、それが採用される用途によって変動することがある。好適な
防止剤には、通常、タルク、炭酸カルシウム、酸化鉛、エチレンビニルアセテー
ト、エチレンブチルアクリレート、エチレンエチルアクリレート、ポリプロピレ
ングリコール、ポリエチレングリコール、有機シラン、シリケートが含まれる。
【0099】 防止剤の量も、その用途によって変動する。一般に、防止剤の量は、絶縁性組
成物の0.01〜20質量%、好ましくは0.05〜15質量%、より好ましくは0.05〜10質
量%の範囲内である。
【0100】 本発明の装置の半導体性組成物は、典型的には、ポリマー又はポリマーブレン
ドと、該組成物を半導体性にするための導電性充填剤とを含んで成る。半導体性
組成物に最も一般的な充填剤はカーボンブラックとグラファイトである。充填剤
の量は、充填剤その他の成分の種類によって変動する。一般に、充填剤は、充填
剤添加後の半導体性組成物の10〜55質量%を構成する。好ましくは、充填剤は充
填後半導体性組成物の20〜45質量%、より好ましくは30〜40質量%を構成する。
所望であれば、通常は銅でできている複数の中性ワイヤを、絶縁ケーブルの周囲
に同心環状に半導体性絶縁シールドの層の周囲に巻きつけるか、又は該層に埋設
することができる。
【0101】 半導体性組成物を剥離可能にしておくことが好ましい場合が多い。「剥離可能
」とは、該半導体性組成物の下方の層(多くは絶縁層)に対する密着性が限定的
であって、該半導体性組成物を、その下部の層のいずれも剥離することなく、(
一般に「トラムライン(tramline)」を厚み方向で部分的に切断した後)きれいに
剥ぎ取ることができることを意味する。したがって、密着性を調節する量の密着
性調節用添加剤を添加することが好ましい場合が多い。
【0102】 密着性調節用添加剤には、例えば、ワックス状脂肪族炭化水素(Watanabe et a
l米国特許第4,993,107号)、低分子量エチレン単独重合体(Burns Jr.米国特許第4
,150,193号)、各種シリコーン化合物(Taniguchi米国特許第4,493,787号)、クロ
ロスルホン化ポリエチレン、プロピレン単独重合体、プロピレンコポリマー、エ
チレン-プロピレンゴム、ポリクロロプレン、スチレン-ブタジエンゴム、天然ゴ
ム、ポリエステルゴム及びポリウレタンゴム(いずれもJansson米国特許第4,226,
823号)並びに1987年5月22日公開の国際公開WO98/21278号に記載されているもの
のようなエチレンコポリマーが含まれる。本発明においては、当該密着性を調整
するため、その他の熱可塑性材料を適宜使用することができる。ポリスチレン又
は低分子量ポリスチレン(Hercules社から市販されているPiccolastic(商標)D125
として例示される)のような材料が好適である。
【0103】 また、該半導体性組成物を結合することが好ましい場合も多い。「結合する」
とは、該半導体性組成物がその下方の層(多くは絶縁層)に対して優れた密着性
を有するため、該半導体組成物を、可能の層の一部又はいずれかを剥離すること
なく容易に分離することができないことを意味する。したがって、密着性を増進
する量の密着増進性添加剤を添加することが好ましい場合が多い。当業者であれ
ば、絶縁層その他の層に対する密着性を増進することが知られている材料を認識
し、選定することができる。
【0104】 本発明の装置の保護組成物又は保護層は、例えば、熱、光、空気、湿分、低温
、等から装置を保護するのに適したポリマー又はポリマーブレンドを典型的には
含んでなる。保護層は、適当ないずれの材料からでも構成することができる。好
適な材料には、本発明の共重合体、電力ケーブルや電気装置に通常採用されてい
る外被材料、例えば、ネオプレン、ポリ塩化ビニル(PVC)、ポリエチレン、並び
に上記材料の混合物、その他適当な材料、が含まれる。
【0105】 本発明に用いられる組成物の成分のすべてが、通常、電気導体上に押出される
ことになる押出装置に導入される前に、一緒にブレンド又は配合される。共重合
体と他の添加剤及び充填剤は、当該技術分野でこのような混合物をブレンド・配
合して均質体にするために用いられているいずれの技法によっても、ブレンドし
合うことができる。例えば、当該成分を、マルチロール機、スクリューミル、連
続ミキサー、配合押出機及びバンバリーミキサーをはじめとする各種装置におい
て溶融することができる。
【0106】 使用すべき組成物の各種成分同士を均一に混合して配合した後、それをさらに
加工して本発明の装置を製造する。ポリマー絶縁型電線・ケーブルを製造するた
めの従来法は周知であり、本発明の装置の製造は、一般に、各種押出法のいずれ
によっても行うことができる。典型的な押出法では、必要に応じて加熱した被覆
対象の導電性心材を、加熱した押出ダイ(一般にクロスヘッドダイ)を通して引
っ張り、その中で導電性心材に溶融ポリマー層を被覆する。ダイを出ると、ポリ
マー層が被覆された導電性心材は冷却区域(一般に細長い冷却浴)を通過して固
化する。多重ポリマー層は、各工程で別々の層を追加する連続押出工程により被
覆することができ、また、適当なタイプのダイを使用し、多重ポリマー層を同時
に被覆することもできる。
【0107】 図1に示した半導体性導体遮蔽層、絶縁層及び半導体性絶縁遮蔽層は、当該技
術分野において二通過操作法又は単通過三重押出法として知られている方法でそ
れぞれ形成することができる。二通過操作法は、最初に半導体性導体遮蔽層と絶
縁層をタンデムで押出して、半導体性絶縁遮蔽層の押出・架橋に先立ち架橋する
方法である。単通過三重押出法(半導体性導体遮蔽層を最初に押出した後、絶縁
層及び半導体性絶縁遮蔽層を二重押出ヘッドで押出した場合には、タンデム押出
法となる)では、半導体性導体遮蔽層、絶縁層及び上部の半導体性絶縁遮蔽層を
共通の押出ヘッドで押出して、単一工程において同時に硬化(架橋)することに
より、製造工程数を最少にし、かつ、層間汚染を極力抑える。単通過三重押出法
が好適である。しかしながら、三重押出法における絶縁層とその上の半導体性絶
縁遮蔽層との同時硬化は、一般に、二通過操作法で製造した場合に比べ、該遮蔽
層を該絶縁層に一段と強く結合させることになる。
【0108】 本発明の装置は、意図する用途に適した形態であればどのような形態でもとる
ことができる。最も簡素な形態として、導電性基材を上述の共重合体によって包
囲してなる装置がある。このような場合には、該共重合体は絶縁層として機能す
ることが往々にして便利であり、そのようなものとして上述のもののような他の
ポリマーを混合することができる。このような装置は、導電性基材が長手方向に
延在し、かつ、該基材の周囲に共重合体を含むコーティングを有するケーブルの
形態をとることができる。このような装置は、例えば、家庭用電化製品、コンピ
ュータその他の低電圧装置に含まれるコードとして有用となり得る。本発明には
、該共重合体が導電性部材を被覆するその他の装置、例えば、2−3プロングプ
ラグ集成体、電気ソケット、マルチワイヤケーブルカプラー、ユニオン、ジョイ
ント、等も包含される。
【0109】 本発明の他の装置には、外装の内部に複数の導体を有する装置が含まれる。導
体間の隙間に、本発明による1種以上の実質的にランダムな共重合体を含む組成
物を充填することができる。このような装置には、例えば、電気通信用電線・ケ
ーブルが含まれる。
【0110】 さらなる装置に、光のような電磁線を伝達するため、ガラスや光ファイバーの
ような伝導性基材を使用したものが含まれる。これらの装置をまとめて光ファイ
バーケーブルと称する。
【0111】 図1は、典型的な中電圧又は高電圧用電力ケーブルの横断面図であって、複数
の導電性基材(2)を含む導体コア(1)、半導体性導体遮蔽層(3)、絶縁層(4)、半導
体性絶縁遮蔽層(5)、中性層(6)及び外被又は保護層(7)を示すものである。本発
明は高電圧及び中電圧用途における利点が大きいものであるが、実用寿命の延長
が最も望まれる場合には、単に導電性基材を絶縁材で包囲してなるだけが典型的
である低電圧用途においても有用である。
【0112】 〔実施例〕 エチレン/スチレン系共重合体(ESI)1〜12の調製 触媒A:(ジメチル[N-(1,1-ジメチルエチル)-1,1-ジメチル-1-[(1,2,3,4,5-η)-
1,5,6,7-テトラヒドロ-3-フェニル-s-インダセン-1-イル]シラナミナト(2-)-N]-
チタン)の調製 1)3,5,6,7-テトラヒドロ-s-ヒドリンダセン-1(2H)-オンの調製 インダン(94.00g、0.7954モル)と3-クロロプロピオニルクロリド(100.9g、0.7
954モル)をCH2Cl2(300mL)において0℃で攪拌し、AlCl3(130.00g、0.9750モル)
を窒素流下でゆっくり添加した。その後、混合物を室温で2時間攪拌した。次い
で、揮発分を除去した。その後、混合物を0℃に冷却し、濃H2SO4(500mL)をゆっ
くり添加した。この工程の初期段階で攪拌が失われたので、形成する固形分をス
パチュラで頻繁に破壊する必要があった。次いで、混合物を室温で窒素下で一晩
置いておいた。その後、混合物を温度表示が90℃に達するまで加熱した。これら
の条件を2時間維持し、その間にスパチュラを周期的に使用して混合物を攪拌し
た。反応期間後、砕いた氷を混合物に入れてぐるりと回した。次いで、混合物を
ビーカーに移してH2Oとジエチルエーテルで断続的に洗浄した後、少しずつ濾過
して一緒にした。混合物をH2O(2×200mL)で洗浄した。その後、有機層を分離し
て揮発分を除去した。次いで、0℃でヘキサンから再結晶化することにより、淡
黄色結晶として所望の生成物を単離した(22.36g、収率16.3%)。
【0113】
【数1】
【0114】 GC-MS:C12H12Oの理論値 172.09;測定値 172.05 2)1,2,3,5-テトラヒドロ-7-フェニル-s-インダセンの調製 3,5,6,7-テトラヒドロ-s-ヒドリンダセン-1(2H)-オン(12.00g、0.06967モル)
をジエチルエーテル(200mL)において0℃で攪拌し、PhMgBr(0.105モル、3.0Mジ
エチルエーテル溶液35.00mL)をゆっくり添加した。次いで、混合物を室温で一晩
攪拌した。反応期間後、混合物を氷の上に注ぎ込むことにより急冷した。次いで
、混合物をHClで酸性にし、2時間激しく攪拌した。その後、有機層を分離し、H 2 O(2×100mL)で洗浄し、そしてMgSO4で乾燥した。濾過してから揮発分を除去す
ると、暗色油状物として所望の生成物が単離された(14.68g、収率90.3%)。
【0115】
【数2】
【0116】 GC-MS:C18H16の理論値 232.13;測定値 232.05 3)1,2,3,5-テトラヒドロ-7-フェニル-s-インダセン二リチウム塩の調製 1,2,3,5-テトラヒドロ-7-フェニル-s-インダセン(14.68g、0.06291モル)をヘ
キサン(150mL)において攪拌し、nBuLi(0.080モル、2.0Mシクロヘキサン溶液40.0
0mL)をゆっくり添加した。次いで、この混合物を一晩攪拌した。反応期間後、吸
引濾過により黄色の固形分を集め、これをヘキサンで洗浄し、真空乾燥し、そし
てこれ以上精製も分析もせずに使用した(12.2075g、収率81.1%)。
【0117】 4)クロロジメチル(1,5,6,7-テトラヒドロ-3-フェニル-s-インダセン-1-イル)シ
ランの調製 1,2,3,5-テトラヒドロ-7-フェニル-s-インダセン二リチウム塩(12.2075g、0.0
5102モル)をTHF(50mL)に溶かして、Me2SiCl2(19.5010g、0.1511モル)をTHF(100m
L)に溶かした溶液に0℃において滴下した。次いで、この混合物を室温で一晩攪
拌した。反応期間後、揮発分を除去し、そして残留物をヘキサンで抽出して濾過
した。ヘキサンを除去したところ、黄色油状物として所望の生成物が単離された
(15.1492g、収率91.1%)。
【0118】
【数3】
【0119】 GC-MS:C20H21ClSiの理論値 324.11;測定値 324.05 5)N-(1,1-ジメチルエチル)-1,1-ジメチル-1-(1,5,6,7-テトラヒドロ-3-フェニル
-s-インダセン-1-イル)シラナミンの調製 クロロジメチル(1,5,6,7-テトラヒドロ-3-フェニル-s-インダセン-1-イル)シ
ラン(10.8277g、0.03322モル)をヘキサン(150mL)において攪拌し、NEt3(3.5123g
、0.03471モル)とt-ブチルアミン(2.6074g、0.03565モル)を添加した。この混合
物を24時間攪拌した。反応期間後、混合物を濾過して揮発分を除去したところ、
濃厚な赤黄色油状物として所望の生成物が単離された(10.6551g、収率88.7%)。
【0120】
【数4】
【0121】 6)N-(1,1-ジメチルエチル)-1,1-ジメチル-1-(1,5,6,7-テトラヒドロ-3-フェニル
-s-インダセン-1-イル)シラナミン二リチウム塩の調製 N-(1,1-ジメチルエチル)-1,1-ジメチル-1-(1,5,6,7-テトラヒドロ-3-フェニル
-s-インダセン-1-イル)シラナミン(10.6551g、0.02947モル)をヘキサン(100mL)
において攪拌し、nBuLi(0.070モル、2.0Mシクロヘキサン溶液35.00mL)をゆっく
り添加した。この混合物を一晩攪拌し、その間に暗赤色溶液からクラッシュアウ
トした塩はなかった。反応期間後、揮発分を除去し、その残留物をヘキサン(2
×50mL)で素早く洗浄した。次いで、暗赤色残留物をポンプ乾燥し、そしてこれ
以上精製も分析もせずに使用した(9.6517g、収率87.7%)。
【0122】 7)ジクロロ[N-(1,1-ジメチルエチル)-1,1-ジメチル-1-[(1,2,3,4,5-η)-1,5,6,7
-テトラヒドロ-3-フェニル-s-インダセン-1-イル]シラナミナト(2-)-N]-チタン
の調製 N-(1,1-ジメチルエチル)-1,1-ジメチル-1-(1,5,6,7-テトラヒドロ-3-フェニル
-s-インダセン-1-イル)シラナミン二リチウム塩(4.5355g、0.01214モル)をTHF(5
0mL)に溶かして、TiCl3(THF)3(4.5005g、0.01214モル)をTHF(100mL)に含むスラ
リーに滴下した。この混合物を2時間攪拌した。次いで、PbCl2(1.7136g、0.006
162モル)を添加し、そして混合物をさらに1時間攪拌した。反応期間後、揮発分
を除去し、そしてトルエンを用いて残留物を抽出して濾過した。トルエンを除去
すると、暗色残留物が単離された。その後、この残留物をヘキサンにおいてスラ
リー化し、0℃に冷却した。濾過すると赤褐色結晶性固体として所望の生成物が
単離された(2.5280g、収率43.5%)。
【0123】
【数5】
【0124】 8)ジメチル[N-(1,1-ジメチルエチル)-1,1-ジメチル-1-[(1,2,3,4,5-η)-1,5,6,7
-テトラヒドロ-3-フェニル-s-インダセン-1-イル]シラナミナト(2-)-N]-チタン
の調製 ジクロロ[N-(1,1-ジメチルエチル)-1,1-ジメチル-1-[(1,2,3,4,5-η)-1,5,6,7
-テトラヒドロ-3-フェニル-s-インダセン-1-イル]シラナミナト(2-)-N]-チタン(
0.4970g、0.001039モル)をジエチルエーテル(50mL)中で攪拌し、MeMgBr(0.0021
モル、3.0Mジエチルエーテル溶液0.70mL)をゆっくり添加した。次いで、この混
合物を1時間攪拌した。反応期間終了後、揮発分を除去し、そしてその残留物を
ヘキサンで抽出して濾過した。ヘキサンを除去することにより、黄金色固体とし
て所望の生成物を単離した(0.4546g、収率66.7%)。
【0125】
【数6】
【0126】 ビス(水素化-タローアルキル)メチルアミン助触媒Cの調製 メチルシクロヘキサン(1200mL)を2Lシリンダー形フラスコに入れた。そのフラ
スコに、攪拌しながら、粉砕して粒状にしたビス(水素化-タローアルキル)メ
チルアミン(Akzo Chemical社製ARMEEN(商標)M2HT)104gを添加して、完全に溶
解するまで攪拌した。そのフラスコに、HCl水溶液(1M、200mL)を添加して、そ
の混合物を30分間攪拌した。白色沈殿物が即座に形成した。この時間の終了時に
、フラスコにLiB(C6F5)4・Et2O・3LiCl(Mw=887.3; 177.4g)を添加した。溶液が
乳白色になりはじめた。このフラスコに、6”Vigreuxカラムを取り付け、その上
部に蒸留装置を設け、そして混合物を加熱した(外壁温度140℃)。フラスコか
らエーテルとメチルシクロヘキサンの混合物が蒸留された。この二相溶液は若干
曇っているだけであった。混合物を室温まで冷却させ、その内容物を4L分液漏斗
に入れた。水層を除去して廃棄し、そして油層をH2Oで2回洗浄してその水層を
再度廃棄した。このH2O飽和メチルシクロヘキサン溶液を分析したところ、0.48
質量%のジエチルエーテル(Et2O)が含まれていた。
【0127】 この溶液(600mL)を1Lフラスコに移し、窒素で徹底的にスパージし、そして不
活性雰囲気グローブボックスの中に入れた。この溶液を、13Xモレキュラーシー
ブを含むカラム(直径1”、高さ6”)に通した。これによってEt2O含量が0.48質量
%から0.28質量%に減少した。次いで、その材料を新鮮な13Xシーブ(20g)の上で
4時間攪拌した。その後Et2O含量を分析すると0.19質量%であった。次いで、そ
の混合物を一晩攪拌したところ、Et2O含量はさらに減少して約40ppmとなった。
その混合物を、孔径10〜15μmのガラスフリットを具備した漏斗で濾過したとこ
ろ、透明な溶液が得られた(モレキュラーシーブは乾燥メチルシクロヘキサンを
追加してリンスした)。重量分析法で濃度を測定したところ、16.7質量%の値が
得られた。
【0128】 重合 ESI第1〜3番を、6ガロン(22.7L)のオイルジャケット型オートクレーブ連
続攪拌式タンク反応器(CSTR)において調製した。Lightning A-320羽根車付き磁
気結合型攪拌器で混合した。反応器に液体を充満して475 psig(3,275 kPa)で運
転した。プロセスフローは底部から入れて上部から出した。反応器のジャケット
内に熱媒油を循環させて反応熱の一部を除去した。反応器の出口にMicroMotion
(商標)流量計を設置して流量と溶液密度を測定した。反応器の出口のすべての
ラインを50 psi(344.7 kPa)のスチームでトレースして隔離した。
【0129】 反応器に、30 psig(207 kPa)で、トルエン溶剤を供給した。反応器への供給量
をMicroMotion(商標)マスフローメーターで測定した。可変速ダイアフラムポ
ンプで供給速度を制御した。溶剤ポンプの排出において、触媒注入ライン(1 lb/
hr(0.45 kg/hr))及び反応器アジテーター(0.75 lb/hr(0.34 kg/hr))にフラッシ
ュ流を提供するために側流を採用した。これらの流量は、差圧流量計で測定し、
ミクロフローニードル弁の手動調整で制御した。非禁止型スチレンモノマーを30
psig(207 kPa)で反応器に供給した。反応器への供給量をMicroMotion(商標)
マスフローメーターで測定した。可変速ダイアフラムポンプで供給速度を制御し
た。スチレン流を残りの溶剤流と混合した。
【0130】 エチレンを反応器に600 psig(4,137 kPa)で供給した。エチレン流は、Researc
h弁制御流の直前でMicroMotion(商標)マスフローメーターにより測定した。Br
ooksフローメーター/コントローラーを使用して、エチレン制御弁の出口におい
てエチレン流へ水素を送り込んだ。このエチレン/水素混合物を周囲温度におい
て溶剤/スチレン流と一緒にする。溶剤/モノマーの反応器に入る時の温度を、ジ
ャケットに-5℃のグリコールを通した熱交換器で〜5℃に低下させた。この流
れは反応器の底部に入れた。
【0131】 三成分触媒系とその溶剤フラッシュを、モノマー系とは別の入口から反応器の
底部に導入した。触媒成分の調製は不活性雰囲気グローブボックス内で行った。
希釈した成分を、窒素充填シリンダーに入れて、処理領域の触媒運転タンクに装
填した。これらの触媒運転タンクから触媒をピストンポンプで加圧し、そしてそ
の流量をMicroMotion(商標)マスフローメーターで測定した。これらの流れを
、反応器への単一注入ラインを通り入る直前に、互いに及び触媒フラッシュと一
緒にする。
【0132】 重合は、溶液密度を測定するMicroMotion(商標)流量計の後の反応器生成物
ラインに触媒不活化剤(溶剤を混合した水)を添加することにより停止した。他
の高分子添加剤を触媒不活化剤と共に添加してもよい。ライン内の静的ミキサー
が、反応器排出流の中で触媒不活化剤と添加剤を分散させた。この流れは、次に
、溶剤除去フラッシュのための追加エネルギーを与える反応器後ヒーターに入っ
た。このフラッシュは、排出流が反応器後ヒーターから出てきて、その圧力が反
応器圧力制御弁において475 psig(3,275 kPa)から〜250 mmの絶対圧にまで低下
した際に起こった。このフラッシュ化ポリマーは高温オイル被覆脱蔵器に入った
。脱蔵器ではポリマーから揮発分の約85%が除去された。揮発分は脱蔵器の上部
から出ていった。その流れをグリコール被覆交換器で凝縮して、真空ポンプの吸
引口に入れ、グリコール被覆型溶剤及びスチレン/エチレン分離容器に排出した
。溶剤及びスチレンは該容器の底部から除去され、またエチレンは上部から除去
された。エチレン流をMicroMotion(商標)マスフローメーターで測定し、組成
について分析した。排気されたエチレンの測定値と溶剤/スチレン流中の溶存ガ
スの計算値とを使用して、エチレン転化率を算出した。脱蔵器内で分離したポリ
マーをギアポンプでZSK-30脱蔵性真空押出機へ送り出した。乾燥したポリマーは
単一ストランドとして押出機から出てくる。このストランドを水浴中で引っ張り
冷却した。過剰の水分を空気でストランドから吹き飛ばし、そしてストランドを
ストランドチョッパーで切断してペレットにした。
【0133】 ESI第4〜12番は、連続運転式ループ形反応器(36.8 gal)で調製した。Ingerso
ll-Dresser二軸スクリューポンプで混合した。反応器に液体を充満させ、475 ps
ig(3,275 pKa)、滞留時間約25分で運転した。原料流及び触媒/助触媒流を、イン
ジェクター及びKenics静的ミキサーを介して2本スクリューポンプの吸込口に供
給した。二軸スクリューポンプは、一連の二種のChemineer-Kenics 10-68 Type
BEM多管型熱交換器を供給する直径2”のラインに排出した。これらの熱交換器の
管は、伝熱性を高めるためツイスト形テープを含有した。最後の熱交換器を出る
と、ループフローは、インジェクター及び静的ミキサーを通り、ポンプの吸込口
に戻された。熱交換器のジャケット内に熱媒油を循環させて、第1交換器の直前
に配置されたループ温度プローブを制御した。ループ式反応器の出口流を2つの
交換器の間で抜き取った。出口流の流量と溶液密度をMicroMotion(商標)マス
フローメーターで測定した。
【0134】 反応器への溶剤供給は、二種類の出所から供給した。MicroMotion(商標)流
量計で測定した速度で8480-S-E Pulsafeeder(商標)ダイアフラムポンプから新
鮮なトルエン流を使用して、反応器封止のためのフラッシュ流を提供した(20 lb
/hr(9.1 kg/hr))。並列した5台の8480-5-E Pulsafeeder(商標)ダイアフラム
ポンプの吸込側で、再循環溶剤と非禁止型スチレンモノマーとを混合した。これ
ら5台のPulsafeeder(商標)ポンプは溶剤とスチレンを650 psig(4,583 kPa)で
反応器へ供給した。新鮮なスチレン流量をMicroMotion(商標)流量計で測定し
、そして再循環溶剤/スチレン流量を別のMicroMotion(商標)流量計で測定した
。エチレンを反応器へ687 psig(4,838 kPa)で供給した。エチレン流をMicroMoti
on(商標)マスフローメーターで測定した。Brooks流量計/コントローラーを使
用して、エチレン制御弁の出口においてエチレン流に水素を送り込んだ。
【0135】 エチレン/水素混合物を溶剤/スチレン流と周囲温度において混合した。供給流
全体の反応器ループへ入る時の温度を、ジャケットに-10℃のグリコールを通し
た交換器で2℃に低下させた。3種類の触媒成分の調製は別々のタンク内で行っ
た。新鮮な溶剤及び触媒/助触媒予備混合濃縮物をそれぞれの運転タンクに添加
・混入し、そして可変速680-S-AEN7 Pulsafeeder(商標)ダイアフラムポンプを
介して反応器内へ供給した。先に説明したように、3成分触媒系は、二軸スクリ
ュー式ポンプの吸込側においてインジェクター及び静的ミキサーを介して反応器
ループに入った。原料供給流もまた、触媒注入地点の下流側ではあるが二軸スク
リューポンプ吸込部の上流側においてインジェクター及び静的ミキサーを介して
反応器ループに供給された。
【0136】 重合は、溶液密度を測定するMicroMotion(商標)流量計の後の反応器生成物
ラインに触媒不活化剤(溶剤を混合した水)を添加することにより停止した。ラ
イン内の静的ミキサーが、反応器排出流の中で触媒不活化剤と添加剤を分散させ
た。この流れは、次に、溶剤除去フラッシュのための追加エネルギーを与える反
応器後ヒーターに入った。このフラッシュは、排出流が反応器後ヒーターから出
てきて、その圧力が反応器圧力制御弁において475 psig(3,275 kPa)から450 mm(
60 kPa)の絶対圧にまで低下した際に起こった。
【0137】 このフラッシュ化ポリマーを2つの高温油ジャケット型脱蔵器の第1に導入し
た。第1脱蔵器からフラッシュした揮発分をグリコールジャケット型交換器で凝
縮し、真空ポンプの吸込部を通し、そして溶剤及びスチレン/エチレン分離容器
に排出した。溶剤及びスチレンは再循環溶剤としてこの容器の底部から除去され
、またエチレンは上部から排気した。エチレン流をMicroMotion(商標)マスフ
ローメーターで測定した。排気されたエチレンの測定値と溶剤/スチレン流中の
溶存ガスの計算値とを使用して、エチレン転化率を算出した。脱蔵器内で分離し
たポリマーと残りの溶剤をギアポンプで第2脱蔵器へ送り込んだ。第2脱蔵器の
圧力は、残りの溶剤をフラッシュするため、5mmHg(0.7 kPa)の絶対圧で運転し
た。この溶剤を、グリコール熱交換器で凝縮し、別の真空ポンプを介して移送し
、そして廃棄用の廃棄物タンクへ出した。乾燥した(全揮発分1000ppm未満の)ポ
リマーを、6穴ダイを具備した水中ペレット製造機へギアポンプで移送し、ペレ
ット化し、回転乾燥し、そして1000 lbボックス内に集めた。
【0138】 各種のエチレンスチレン共重合体ESI第4〜12番を調製するために採用した各
種触媒、助触媒及び処理条件を表1に、その特性を表2に、それぞれまとめた。 本発明に用いられるポリマー組成物の分子量は、ASTM D-1238試験法、条件190
℃/2.16 kg(「条件(E)」として公式に知られており、かつ、I2としても知られ
ている)に従うメルトインデックス測定値を採用して適宜示した。
【0139】 本発明に用いられる実質的にランダムな共重合体の溶融流動特性を示し、或い
は求めるのに有用な別の方法は、溶融密度を190℃でのポリエチレン溶融密度で
ある0.7632に設定し、自動可塑度計についてASTM D1238試験法を採用したメルト
インデックス(I2)の場合と同様にして得られたGottfertメルトインデックス(G#,
cm3/10分)とした。
【0140】 エチレン-スチレン系共重合体について溶融密度のスチレン含有量に対する関
係を、190℃におけるスチレン含有率29.8〜81.8質量%の範囲について全スチレ
ン含有量を関数として測定した。これらの試料におけるアタクチックポリスチレ
ンの含有量は、典型的には10%以下であった。アタクチックポリスチレンの影響
は、含有量が低いので、最小限であると推定された。また、アタクチックポリス
チレンの溶融密度と、全スチレン量の多い試料の溶融密度とは、非常に近い値で
あった。溶融密度を求めるのに使用した方法は、溶融密度変数を0.7632に設定し
たGottfertメルトインデックス装置を採用し、I2質量が有効である間に時間の関
数としてメルトストランドを集めた。各メルトストランドの質量と時間を記録し
て正規化することにより10分毎の質量(g)を得た。装置が算出したI2メルトイン
デックスも記録した。実際の溶融密度を算出するために用いた方程式は以下の通
りである。 δ=δ0.7632×I2/I2(Gottfert) 上式中、δ0.7632=0.7632、I2(Gottfert)=表示メルトインデックス
【0141】 溶融密度算出値を全スチレン含有量に対して線形最小自乗法に適合させると、
下記の方程式について相関係数0.91の方程式が得られる。 δ=0.00299×S÷0.723 上式中、S=当該ポリマーにおけるスチレンの質量% スチレン含有量が既知であるならばこれらの方程式を使用して、全スチレン量
の溶融密度に対する関係を利用して、実際のメルトインデックス値を求めること
ができる。
【0142】 したがって、全スチレン含有量が73%であるポリマーについてメルトフロー(
「Gottfert数」)を測定した場合、以下のように計算される。 δ=0.00299*73+0.723=0.9412 ここで、0.9412/0.7632=I2/G#(測定値)=1.23
【0143】 本発明に用いられる実質的にランダムな共重合体の密度はASTM D-792試験法に
従って求めた。測定を行う前に、試料を周囲条件下で24時間アニール処理した。
【0144】 共重合体のスチレン含量及びアタクチックポリスチレン濃度を、プロトン核磁
気共鳴法(1H NMR)によって測定した。すべてのプロトンNMR試料を1,1,2,2-テト
ラクロロエタン-d2(TCE-d2)中で調製した。溶液のポリマー濃度は1.6〜3.2質量
%とした。試料濃度を決定するための案内としてメルトインデックス(I2)を採用
した。こうして、I2が2g/10分より高い場合には40mgの共重合体を使用し、I2
1.5〜2g/10分の間にある場合には30mgの共重合体を使用し、そしてI2が1.5g/10
分未満である場合には20mgの共重合体を使用した。共重合体を秤量して直接5mm
試料管に入れた。TCE-d2のアリコート0.75mLをシリンジで添加し、その管に締ま
り嵌めポリエチレン栓で栓をした。試料を85℃の水浴において加熱して共重合体
を軟化させた。混合するため、栓をした試料を時々ヒートガンで還流させた。
【0145】 プロトンNMRスペクトルは、Varian VXR 300において80℃で試料プローブを用
いて蓄積し、そしてTCE-d2の5.99ppmにおける残留プロトンを参照した。遅延時
間は1秒間で変動し、そしてデータ収集は各試料につき3回繰り返した。共重合
体試料の分析には下記の装置条件を採用した。 Varian VXR-300、標準1H 掃去幅、5000 Hz 獲得時間、3.002秒 パルス幅、8μ秒 周波数、300 MHz 遅延、1秒 トランジエント、16 1試料当たりの全分析時間は10分とした。
【0146】 最初に、ポリスチレン、Styron(商標)680(Dow Chemical社、Midland, MIか
ら入手)の試料について、遅延時間1秒で1H NMRスペクトルを獲得した。プロト
ンに、以下に示すように、b=枝分かれ、α=アルファ、o=オルト、m=メタ
、p=パラの標識を付けた。
【0147】
【化6】
【0148】 上記の標識したプロトン付近の積分を測定した。AはPSを表す。積分A7.1
(芳香族、7.1ppm付近)は3つのオルト/パラ-プロトンであると考えられ、積分
6.6(芳香族、6.6ppm付近)は2つのメタ-プロトンであると考えられた。αを
標識した2つの脂肪族プロトンは1.5ppmにおいて共鳴し、bを標識した1つのプ
ロトンは1.9ppmにおいて共鳴した。脂肪族領域は0.8〜2.5ppmにおいて積分して
alと称した。A7.1:A6.6:Aalの理論比は3:2:3又は1.5:1:1.5であ
り、Styron(商標)680試料のいくつかの遅延時間1秒について認められた比率
と非常によく相関した。積分をチェックし、ピークの割り当てを確かめるために
使用される比率は、適当な積分値を積分A6.6で割って算出した。比ArはA7.1/
6.6とした。
【0149】 領域A6.6には1の値を割り当てた。比A1は積分Aal/A6.6とした。集めたス
ペクトルはすべて予想された1.5:1:1.5の積分比の(o+p):m:(α+b)を示した。
芳香族プロトンの脂肪族プロトンに対する比は5〜3であった。標識α及びbの
プロトンに基き脂肪族比2対1が予想された。この比率も、2つの脂肪族ピーク
を別個に積分した場合に観測された。
【0150】 エチレン/スチレン系共重合体の場合、遅延時間1秒を使用する1H NMRスペク
トルは、定義された積分C7.1、C6.6及びCalを示し、7.1ppmにおけるピークの
積分には該コポリマーのすべての芳香族プロトン並びにPSのo-プロトン及びp-
プロトンが含まれた。同様に、共重合体のスペクトルの脂肪族領域Calの積分に
は、PS及び共重合体の双方に由来する脂肪族プロトンが含まれ、どちらか一方
のポリマーに由来するシグナルを分解する明確なベースラインはなかった。6.6p
pmにおけるピークの積分C6.6はその他の芳香族シグナルから分解されたので、
PS単独重合体のみに由来するものと考えられた(おそらくはメタ位)。(アタ
クチックポリスチレンの6.6ppmにおけるピーク割り当て(積分A6.6)は、真性
試料Styron(商標)680との比較に基いて行った。)これは合理的な推定であっ
た。というのは、アタクチックポリスチレンの量が非常に少ない場合、非常に弱
いシグナルしか観測されないからである。したがって、該コポリマーのフェニル
プロトンは、このシグナルに寄与してはならない。この仮定により、積分A6.6
は、PS含量を定量するための基準となる。
【0151】 次いで、エチレン/スチレン系共重合体試料におけるスチレン内蔵度を測定す
るため、以下の方程式を使用した。 (Cフェニル)=C7.1+A7.1−(1.5×A6.6) (C脂肪族)=Cal−(1.5×A6.6) sc=(Cフェニル)/5 ec=(C脂肪族−(3×sc))/4 E=ec/(ec+sc) Sc=sc/(ec+sc) さらに、下記方程式を使用して共重合体中のエチレンとスチレンのモル%を算出
した。
【0152】
【数7】
【0153】 上式中、sc及びecは、共重合体におけるそれぞれスチレンとエチレンのプロ
トン分率とし、またSc及びEは、共重合体におけるそれぞれスチレンモノマー
とエチレンモノマーのモル分率とした。 次いで、共重合体におけるPSの質量%を下記方程式により決定した。
【0154】
【数8】
【0155】 全スチレン含有量についても、定量的フーリエ変換赤外分光光度計(FTIR)によ
って測定した。
【0156】
【表1】 a:触媒Aは、ジメチル[N-(1,1-ジメチルエチル)-1,1-ジメチル-1-[(1,2,3,4,5-
η)-1,5,6,7-テトラヒドロ-3-フェニル-s-インダセン-1-イル]シラナミナト(2-)
-N]-チタンとした。 b:触媒Bは、米国特許第5,556,928号例17に従い調製した(t-ブチルアミド)ジメ
チル(テトラメチルシクロペンタジエニル)シラン-チタン(II) 1,3-ペンタジエ
ンとした。 c:助触媒Cは、トリス(ペンタフルオロフェニル)ボラン(CAS#001109-15-5)
とした。 d:助触媒Dは、ビス-水素化タローアルキルメチルアンモニウムテトラキス(ペ
ンタフルオロフェニル)ボレートとした。 e:Akzo NobelからMMAO-3Aとして市販されている変性メチルアルミノオキサン(C
AS#146905-79-5)
【0157】
【表2】
【0158】 その他の成分の同定 STYRON(商標)612汎用ポリスチレンはDow Chemical社の商品名であり製品であ
る。 STYRON(商標)685D汎用ポリスチレンはDow Chemical社の商品名であり製品であ
る。 LDPE 1は、I2が2.0 g/10分で密度が0.92 g/cm3である高圧チューブラ反応器低密
度ポリエチレンである。 AFFINITY(商標)HF1030ポリオレフィンプラストマーはDow Chemical社の商品名
であり製品である。 BICCGENERAL LS-571-Eは、中/高電圧電力ケーブルの導体シールド用として開発
されたペレット状の架橋性半導体化合物であって、BICC Generalから市販されて
いる製品である。 Elvax(商標)450 EVA(VA 18%)はDu Pont Chemical社の商品名であり製品であ
る。 Elvax(商標)150 EVA(VA 32%)はDu Pont Chemical社の商品名であり製品であ
る。 Elvax(商標)40W EVA(VA 40%)はDu Pont Chemical社の商品名であり製品であ
る。 N351(ASTM D1765-96)カーボンブラックはCabot社から市販されている。 Piccolastic(商標)D125及びHercolyn(商標)DはHercules Chemical社の商品
名であり製品である。 KT10000HDPEはBSL Olefinverbund GmbHから市販されている製品である。 HD35057E HDPEはDow Chemical社から市販されている製品である。 Eraclene(商標)BF92 HDPEはPolymeri Europa GmbHの商品名であり製品である
。 AL23KA LDPEはBSL Olefinverbund GmbHの製品である。 Luvopor(商標)発泡剤はLehmann & Voss & Co.の商品名であり製品である。 VULCAN(商標)XC72はCabot社の商品名であり製品である。 粒状カーボンブラックはDenka社の製品である。 Silquest(商標)PA-1はOSI Specialties社の商品名であり製品である。 AC(商標)400はAlliedSignal社の商品名であり製品である。
【0159】 表5中の化合物の混合手順 約1350 g(2.97 lb)の各組成物のバッチを、容量1.57 LのFarrell型式BRバンバ
リーミキサーで調製した。最初に、低温のバンバリーに基剤ポリマーの半分と密
着性調節用添加剤の半分とを導入し、中間速度設定値で溶融した。加工助剤と酸
化防止剤を一緒に添加し、その直後にカーボンブラックを添加した。ラムを上下
させ、そして基剤ポリマーと密着性調節用添加剤の残部を添加し、温度が135℃
(275°F)に達するまで配合を継続した。その材料を排出して周囲温度にまで冷
まし、その後その半分を低温のバンバリーに再度導入し、溶融し、そして過酸化
物を添加して、その直後に混合物の残部を添加した。配合を温度が110℃(230°
F)に達するまで継続し、そしてその混合物を排出して即座に成形した。
【0160】 混合後の表5の組成物を、150 mm平方で厚さ2 mmの大きさの成形プラックに仕
立て上げ、その片面を同じ大きさの架橋ポリエチレンブロックに結合させ、これ
ら2種の組成物を180℃で20分間プレスで一緒に硬化させた。後述の剥離強度試
験により密着性を測定した。
【0161】 試験法 密着性試験 プラック試料の被験シールド組成物の層を幅1インチ(25.4mm)を画定する平行
線で厚さ部分を完全に切断することにより試験した。一端を持ち上げ、180°後
方へ向けて密着部分表面に沿うように置き、20インチ(508mm)/分の速度で剥離す
るのに要する力を測定した。剥離強度はポンド/インチで算出した。
【0162】 引張特性試験 引張特性は、ASTM D412試験法に従って測定した。 水蒸気透過率試験 水蒸気透過率は、ASTM F-1249試験法に従って測定した。
【0163】 電気耐久性試験 耐久時間は高分子組成物に印加される電界強度の影響を受けた。一般に、印加
電界強度が増大すると、Weibull統計法で測定されるようなポリマー破損時間、
すなわち耐久時間は、短くなる。log10(耐久時間)をlog10(印加電界強度)に対し
てプロットすることにより方程式y=mx+bに適合する線形プロットが得られ
る。ここで、y=log10(秒で表す耐久時間)、m=傾き、x=log10(V/mで表す印
加電界強度)、b=線形切片である。
【0164】 本発明のポリマー及び組成物の耐久時間データは、y=log10(秒で表す耐久時
間)、m=8.56、x=(8.00−log10(V/mで表す印加電界強度))及びb=4.38=
y(log10(印加電界強度)が8.00の場合)の場合の一次方程式から計算される値
以上であることを示すことができる。
【0165】 耐久時間データは、Conference Record of the 1998 IEEE International Sym
posium on Electrical Insulation (Arlington, Va., USA, June 7-10, 1998)に
おけるC. Griffiths, J. Freestone及びR. Hamptonによる「Thermoelectric Agi
ng of Cable Grade XLPE」と題する論文に記載されている実験手順に従って得た
。試験試料は、厚さ45〜55μmの押出フィルムから調製した。各実験について、
厚さ変動が最大で±2μmである試料を選択した。該フィルム試料から直径32mm
の円板状試料を打抜き、A4(29.7cm×21cm)サイズの貼合せフィルムに打ち抜い
た20mmの円形ホールの上に中心を合わせて固定した。
【0166】 サンプルカードを下方玉軸受電極アレイの上に配置した。それを2本の配置ピ
ンでしっかりと正しく固定し、シリコーンオイル(Dow Corning 200 Fluid 100セ
ンチストークス)の下に置き、そしてトラップされた空気を排した。上方のボー
ドを配置ピンの上の適所に降ろした。上方の玉軸受をTufnol(商標)チューブを
通して適所に落下させた。アルミニウム接点を同様に適所に降ろした。
【0167】 各試料が破損した時に破損していない試料への高圧給電が中断されないように
、各試料が個別に保護される試験配置をとった。試験はシリコーンオイルの下で
実施した。実験は室温(公称21℃)で行った。使用した電界は、50 Hzにおいて
、110 kV/mm〜209 kV/mmの範囲とした。16セル型セルアレイを使用することに
より容量を最大化した。試験結果は、データ収集システムにより電子的に獲得し
た。破損時間は、短絡を監視することにより、初期電圧印加時から破損時までの
時間とした。
【0168】 例1〜12 架橋されたエチレンスチレン系共重合体(ESI第8番)を含む一連の組成物を調
製した。この処方を選定した理由は、該共重合体組成物が、本発明において特許
請求されているように、装置絶縁層に好適な組成物の典型例であるからである。
当該試料を電気特性試験に供した。得られたデータを表3にまとめた。表3のデ
ータは、実質的にランダムな共重合体を含む組成物が、中電圧電気装置用として
適した電気特性を有すること、並びに、該共重合体組成物が、AC 500ボルト及び
AC 1000ボルトの印加電界強度で測定したところ、驚くほど安定であったこと、
を示している。
【0169】
【表3】
【0170】 例13〜28及び比較例1〜4 常用のものを特別に調製した低密度ポリエチレン(表4中の比較例1及び2)
の電気耐久性を測定し、本発明の装置を調製するのに用いた数種類の組成物と比
較した。使用したLDPE樹脂は、特殊高電圧グレードのものと考えられ、樹脂製造
業者によって、高電圧絶縁材に適するように調製され、洗浄されたものである。
表4は、実質的にランダムな共重合体を含む組成物が驚くべき意外な電気耐久性
を示すことを示している。したがって、該共重合体を有効量含んで成る本発明の
組成物及び装置もまた、驚くべき意外な絶縁破壊強度を示す。表4のデータは、
特定の共重合体及び共重合体組成物が高印加電界強度において優れた電気絶縁破
壊強度を有することを実証するものでもある。
【0171】
【表4】
【0172】 例29〜38及び比較例5〜8 ESI由来の一連の共重合体、EVA、カーボンブラック、加工助剤、酸化防止剤そ
の他、架橋ポリエチレンに対する密着性を調節するその他半導体材料用に適した
ものとする高分子添加剤。これらの組成物を選定した理由は、その物理特性(引
張強度、伸び率、他)、導電特性(カーボンブラックにより付与)及び架橋ポリ
エチレンに対する密着性により、本発明の用途に適した広範囲の共重合体組成物
を代表するからである。表5のデータは、ESI化合物で得られる密着性が、比較
例5〜8と比べ、導体シールドとして「剥離可能」とみなされる好適な範囲内に
あったことを実証するものである。さらに、該データは、ESIのコポリマースチ
レン含量が、比較例5〜8に示したように酢酸ビニル含量の変更によりEVAポリ
マーにおいても制御できるように、架橋ポリエチレンに対する密着性を制御する
のに有効な方法であったことを実証するものでもある。その上、例38は、EVAと
のブレンド時の当該密着性を低下させるためにESIを利用できることを実証して
いる。
【0173】
【表5】
【0174】 例39〜49及び比較例9〜10 ポリエチレン系樹脂に共重合体をブレンドした一連の組成物を調製した。これ
らの組成物を、電気通信ケーブル絶縁材発泡体用に適するように、発泡剤と加工
助剤を添加することにより改質した。これらの組成物を選定した理由は、本発明
において使用できる典型的なポリエチレン系ブレンド組成物を代表するからであ
る。表6のデータは、発泡絶縁材組成物に共重合体を含めることにより熱エージ
ング後の機械特性が改良されることを示している。例39〜49には該共重合体が含
まれている。比較例9及び10は、該共重合体を含まないため、熱エージング後の
破断点伸びが劇的に低下した。さらにこのデータは、該共重合体が、たとえ副次
的成分としてであっても、意外にもポリエチレン系組成物に優れた性能特性を付
与することを実証している。
【0175】
【表6】
【0176】 例50及び比較例11:半導体性導体シールド(15kV級ケーブル構造体)の加速ケー
ブル寿命試験(ACLT) 例50 1)導体シールドの組成と調製 樹脂:ESI 13とESI 14の50/50配合物58質量% カーボンブラック:常用のファーネスカーボンブラック(ASTM N351の低ティン
トバージョン)40質量% 過酸化物:α,α-ビス(t-ブチルペルオキシ)ジイソプロピルベンゼン1質量% 酸化防止剤:1,2-ジヒドロ-2,2,4-トリメチルキノリン重合体0.5質量% その他:ステアリン酸0.5質量% 140mm Buss Co-ニーダーで、樹脂、カーボンブラック、酸化防止剤及びステア
リン酸を、1回の通過で溶融配合した。過酸化物は、第2工程中の配合ペレット
に吸収させた。
【0177】 この導体シールドを使用して、下記の追加成分と共にケーブルを構築した。 2.ケーブル製造 導体シールド化合物を、1/0 19標準アルミニウム電線導体上に、Davis標準2 1
/2インチ押出機及びDavis標準クロスヘッドダイによって押出した。次いで、こ
の導体シールドの上に、Davis標準デュアルクロスヘッドにおいて、絶縁材(Uni
on Carbide HFDE-4201架橋ポリエチレン、層厚175ミル)及び剥離可能な絶縁シ
ールド(BICCGeneral LS 567 A、層厚36ミル)の化合物を押出した。次いで、ケー
ブルを、CCV管内で加圧窒素中で輻射熱により硬化した。
【0178】 比較例11 1)導体シールドの組成と調製 導体シールド:BICCGeneral LS-571-E 2.ケーブル製造 導体シールド化合物を、1/0 19標準アルミニウム電線導体上に、Davis標準2 1
/2インチ押出機及びDavis標準クロスヘッドダイによって押出した。次いで、こ
の導体シールドの上に、Davis標準デュアルクロスヘッドにおいて、絶縁材(Uni
on Carbide HFDE-4201架橋ポリエチレン、層厚175ミル)及び剥離可能な絶縁シ
ールド(BICCGeneral LS 567 A、層厚36ミル)の化合物を押出した。次いで、ケー
ブルを、CCV管内で加圧窒素中で輻射熱により硬化した。
【0179】 試験プロトコル 試験用に15kV級ケーブルの試料10〜12本を調製した。試料は、自由空気中、90
℃の導体温度において72時間予備状態調節した。各22’2”試料の中心部15’5”
を50℃の水タンクに浸漬して導体内を水で浸した。ケーブル導体温度(水中)を
24時間毎に8時間だけ75℃に制御した。残りの16時間は、加熱電流を切断した。
試料に、すべての試験試料が破損するまで、通常の4倍の電圧(34.6 kV)を印加
した。 結果
【0180】
【表7】
【0181】 これらのデータは、本発明のケーブル(ケーブルの半導体性導体シールドの成
分として実質的にランダムなエチレン/スチレン系共重合体を含むもの)の優れ
た長期性能を示すものである。いずれも195日経過時にまったく破損していない
。一方、市販のBICCGeneral LS-571-E半導体性導体シールドを使用した比較例の
ケーブルのセクションは、58〜155日の間に破損した。
【0182】 例51〜54:方形ワイヤ試験 ワイヤの構築 #14 AWG「方形」輪郭の電線を、下記例の(円形)押出化合物で絶縁した。方
形ワイヤの平面間寸法は69ミル±1ミル(1.7526mm±0.0254mm)で、角部が丸くな
っているものとした。最終絶縁ワイヤの外径は128ミル(3.2512mm)(公称値)で
あった。ワイヤ試料の典型的な最大絶縁厚は最大幅部分で29.5ミル(0.7493mm)で
あり、また最小絶縁厚は角部で19ミル(0.4826mm)であった。
【0183】 配合の詳細 例51 樹脂:ESI 15 過酸化物:ジクミル3質量% 酸化防止剤:IRGANOX(商標)1081(Ciba Geigyの商品名であり製品)0.3質量% 例52 樹脂:99質量部のLD 100 MED (Exxonから欧州で市販されている2.0メルトイン
デックス0.92 g/cm3)と1質量部のESI 15 過酸化物:ジクミル2質量% 酸化防止剤:IRGANOX(商標)1035(Ciba Geigyの商品名であり製品)1.0質量% ジステアリルチオジプロピオネート(DSTDP)0.2質量%
【0184】 例53 樹脂:96質量部のLD 100 MED (Exxonから欧州で市販されている2.0メルトイン
デックス0.92 g/cm3)と4質量部のESI 15 過酸化物:ジクミル2質量% 酸化防止剤:IRGANOX(商標)1035, 1.0質量% ジステアリルチオジプロピオネート(DSTDP)0.2質量% 例54 樹脂:85質量部のLD 100 MED (Exxonから欧州で市販されている2.0メルトイン
デックス0.92 g/cm3)と15質量部のESI 15 過酸化物:ジクミル2質量% 酸化防止剤:IRGANOX(商標)1035, 1.0質量% ジステアリルチオジプロピオネート(DSTDP)0.2質量%
【0185】 比較例12 HFDE(商標)4201は、Union Carbide社から市販されている、高電圧ケーブル
絶縁材用に設計された低密度架橋性未充填ポリエチレン化合物である。例51はBe
tol二軸スクリュー配合押出機で製造し、Henschelミキサーを使用して第2工程
として溶融過酸化物を添加した。その他の化合物はすべてBetol二軸スクリュー
配合押出機で製造した。溶融過酸化物は、Winkworthタンブルミキサーを使用し
て第2工程として添加し、Betol配合押出機で再押出した。
【0186】 ワイヤ製造 ワイヤ試料を、Davisヘッドを具備し、ポリエチレンスクリューを有する2 1/2
インチ、20:1 L/D押出機で80 ft/分で押出した(導体予備加熱なし)。各ワイヤ
を10等分の長さになるように切断した。 試験プロトコル 各化合物について10本のワイヤ区分を調製し、応力除去処理用テープ末端を取
り付けた。該区分をU字形に曲げて水タンクに入れた。各区分の浸漬している「
実効」長さは15インチ(38.1cm)とした。タンクを水道水で満たし、50℃±1℃に
制御した。各区分に7.5 kV(rms)のAC電圧を印加し、各区分について破損(短絡
)するまでの時間を時間単位で記録した。データを表8にまとめた。
【0187】
【表8】
【0188】 これらのデータは、市販の絶縁材化合物と比較して、実質的にランダムな共重
合体を含む絶縁材化合物のケーブル寿命性能が優れていることを実証する。該デ
ータはまた、当該効果を奏するために必要な実質的にランダムな共重合体の所要
量がほんの少量(1質量%程度の少量)にすぎなかったことも示している。この
ことは、当該実質的にランダムな共重合体が、ケーブル絶縁材の構成材料と同様
に、現存する絶縁材組成物に対する水トリー阻止剤としての添加剤としても使用
できることを意味する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明による具体的なケーブルの横断面図であって、外被、中性層、絶縁層又
は半導体層であるいくつかの保護層によって実質的に包囲されている導電性コア
を含む複数の導電性基材を示すものである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW,ML, MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,GM,K E,LS,MW,MZ,SD,SL,SZ,TZ,UG ,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,MD, RU,TJ,TM),AE,AG,AL,AM,AT, AU,AZ,BA,BB,BG,BR,BY,CA,C H,CN,CR,CZ,DE,DK,DM,DZ,EE ,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,HR, HU,ID,IL,IN,IS,JP,KE,KG,K R,KZ,LC,LK,LR,LS,LT,LU,LV ,MA,MD,MG,MK,MN,MW,MX,NO, NZ,PL,PT,RO,RU,SD,SE,SG,S I,SK,SL,TJ,TM,TR,TT,TZ,UA ,UG,US,UZ,YU,ZA,ZW (72)発明者 レメナー,リチャード エム. アメリカ合衆国,テキサス 77584,ピア ーランド,セノバ ドライブ 3602 (72)発明者 フィールド,アーノルド ダブリュ. イギリス国,デンビグシャー エルエル20 7ピーエヌ,ランゴレン,ティン−ワイ −セリン ドライブ 21 (72)発明者 フライデー,アラン イギリス国,ランカシャー ダブリュエヌ 4 8キューエス,アシュトン−イン−メ イカーフィールド,アレクサンドラ ロー ド 73 (72)発明者 フリーストーン,ジェームス アメリカ合衆国,インディアナ 46123, エイボン,ノース 600イースト 1993 (72)発明者 レイノルズ,イアン イギリス国,ケンブリッジシャー シービ ー3 8ティーエル,ケンブリッジ,バー ヒル,ウォーターミード 64 (72)発明者 キーン,フィオナ イー. イギリス国,チェスター シーエイチ4 7キュージェイ,ウエストミニスター パ ーク,メドウフィールド ロード 15 (72)発明者 クエルクフィスト,イエルカー ベー.イ ー. スイス国,ツェーハー−8627 グルエニン グレン,ブルンネンビスシュトラーセ 13 (72)発明者 イースター,マーク アール. アメリカ合衆国,インディアナ 46205, インディアナポリス,ノース ペンシルベ ニア ストリート 4020 (72)発明者 ベターリッジ,スティーブン イギリス国,ウィラル シーエイチ60 3 エスゼット,ゲイトン,ゲイトン パーク ウェイ 25 (72)発明者 マーティン,ジル エム. アメリカ合衆国,テキサス 77584,ピア ーランド,ポーツマス ドライブ 827 Fターム(参考) 4J100 AA00P AA02P AA03Q AA03R AA04Q AA07Q AA16Q AA19Q AB02Q AB02R CA04 CA05 FA10 JA44 5G305 AA02 AB01 AB15 AB36 BA13 CA04 CA05 CB02 CB06

Claims (48)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (1)下記(a)〜(c): (a)少なくとも1種のビニル系もしくはビニリデン系芳香族モノマー、又は (b)少なくとも1種のヒンダード脂肪族もしくは脂環式のビニル系もしくはビ ニリデン系モノマー、又は (c)少なくとも1種のビニル系もしくはビニリデン系芳香族モノマーと、少な くとも1種のヒンダード脂肪族もしくは脂環式のビニル系もしくはビニリ デン系モノマーとの組合せ から誘導されたポリマー単位、及び (2)炭素原子数約2〜約20の少なくとも1種の脂肪族オレフィン系モノマー
    から誘導されたポリマー単位 を含有する少なくとも1種の実質的にランダムな共重合体を含む組成物によって
    少なくとも1種の導電性基材を包囲して成ることを特徴とする導電装置。
  2. 【請求項2】 (A)少なくとも1種の導電性基材、並びに (B)該導電性基材に近接している少なくとも1種の半導体組成物であって、 (1)下記(a)〜(c): (a)少なくとも1種のビニル系もしくはビニリデン系芳香族モノマー、又は (b)少なくとも1種のヒンダード脂肪族もしくは脂環式のビニル系もしくはビ
    ニリデン系モノマー、又は (c)少なくとも1種のビニル系もしくはビニリデン系芳香族モノマーと、少な
    くとも1種のヒンダード脂肪族もしくは脂環式のビニル系もしくはビニリデン系
    モノマーとの組合せ から誘導されたポリマー単位、及び (2)炭素原子数約2〜約20の少なくとも1種の脂肪族オレフィン系モノマー
    から誘導されたポリマー単位 を含有する少なくとも1種の実質的にランダムな共重合体を含むもの を含んで成ることを特徴とする導電装置。
  3. 【請求項3】 (A)少なくとも1種の導電性基材、 (B)半導体組成物、並びに (C)該半導体組成物に近接している電気絶縁性組成物 を含んで成り、該半導体組成物及び/又は該電気絶縁性組成物が (1)下記(a)〜(c): (a)少なくとも1種のビニル系もしくはビニリデン系芳香族モノマー、又は (b)少なくとも1種のヒンダード脂肪族もしくは脂環式のビニル系もしくはビ
    ニリデン系モノマー、又は (c)少なくとも1種のビニル系もしくはビニリデン系芳香族モノマーと、少な
    くとも1種のヒンダード脂肪族もしくは脂環式のビニル系もしくはビニリデン系
    モノマーとの組合せ から誘導されたポリマー単位、及び (2)炭素原子数約2〜約20の少なくとも1種の脂肪族オレフィン系モノマー
    から誘導されたポリマー単位 を含有する少なくとも1種の実質的にランダムな共重合体を含む組成物を含むこ
    とを特徴とする導電装置。
  4. 【請求項4】 (A)少なくとも1種の導電性基材、 (B)第1の半導体組成物、 (C)該第1の半導体組成物に近接している電気絶縁性組成物であって、第2の
    半導体組成物のための基材を形成するもの、並びに (D)第2の半導体組成物 を含んで成り、該第1及び/又は第2の半導体組成物及び/又は該電気絶縁性組
    成物が (1)下記(a)〜(c): (a)少なくとも1種のビニル系もしくはビニリデン系芳香族モノマー、又は (b)少なくとも1種のヒンダード脂肪族もしくは脂環式のビニル系もしくはビ
    ニリデン系モノマー、又は (c)少なくとも1種のビニル系もしくはビニリデン系芳香族モノマーと、少な
    くとも1種のヒンダード脂肪族もしくは脂環式のビニル系もしくはビニリデン系
    モノマーとの組合せ から誘導されたポリマー単位、及び (2)炭素原子数約2〜約20の少なくとも1種の脂肪族オレフィン系モノマー
    から誘導されたポリマー単位 を含有する少なくとも1種の実質的にランダムな共重合体を含む組成物を含むこ
    とを特徴とする導電装置。
  5. 【請求項5】 (A)少なくとも1種の導電性基材、 (B)第1の半導体組成物、 (C)該第1の半導体組成物に近接している電気絶縁性組成物であって、第2の
    半導体組成物のための基材を形成するもの、 (D)第2の半導体組成物、並びに (E)少なくとも1つの保護層 を含んで成り、該第1及び/又は第2の半導体組成物及び/又は該電気絶縁性組
    成物及び/又は該保護層が (1)下記(a)〜(c): (a)少なくとも1種のビニル系もしくはビニリデン系芳香族モノマー、又は (b)少なくとも1種のヒンダード脂肪族もしくは脂環式のビニル系もしくはビ
    ニリデン系モノマー、又は (c)少なくとも1種のビニル系もしくはビニリデン系芳香族モノマーと、少な
    くとも1種のヒンダード脂肪族もしくは脂環式のビニル系もしくはビニリデン系
    モノマーとの組合せ から誘導されたポリマー単位、及び (2)炭素原子数約2〜約20の少なくとも1種の脂肪族オレフィン系モノマー
    から誘導されたポリマー単位 を含有する少なくとも1種の実質的にランダムな共重合体を含む組成物を含むこ
    とを特徴とする導電装置。
  6. 【請求項6】 (A)少なくとも1種の導電性基材、並びに (B)少なくとも1つの保護層又は絶縁層 を含んで成り、該保護層又は絶縁層が (1)下記(a)〜(c): (a)少なくとも1種のビニル系もしくはビニリデン系芳香族モノマー、又は (b)少なくとも1種のヒンダード脂肪族もしくは脂環式のビニル系もしくはビ
    ニリデン系モノマー、又は (c)少なくとも1種のビニル系もしくはビニリデン系芳香族モノマーと、少な
    くとも1種のヒンダード脂肪族もしくは脂環式のビニル系もしくはビニリデン系
    モノマーとの組合せ から誘導されたポリマー単位、及び (2)炭素原子数約2〜約20の少なくとも1種の脂肪族オレフィン系モノマー
    から誘導されたポリマー単位 を含有する少なくとも1種の実質的にランダムな共重合体を含む組成物を含むこ
    とを特徴とする導電装置。
  7. 【請求項7】 外装に囲われた複数の導体を含み、個々の導体間の隙間及び
    該導体と外装との間の隙間に、 (1)下記(a)〜(c): (a)少なくとも1種のビニル系もしくはビニリデン系芳香族モノマー、又は (b)少なくとも1種のヒンダード脂肪族もしくは脂環式のビニル系もしくはビ
    ニリデン系モノマー、又は (c)少なくとも1種のビニル系もしくはビニリデン系芳香族モノマーと、少な
    くとも1種のヒンダード脂肪族もしくは脂環式のビニル系もしくはビニリデン系
    モノマーとの組合せ から誘導されたポリマー単位、及び (2)炭素原子数約2〜約20の少なくとも1種の脂肪族オレフィン系モノマー
    から誘導されたポリマー単位 を含有する少なくとも1種の実質的にランダムな共重合体を含む組成物が充填さ
    れていることを特徴とする導電装置。
  8. 【請求項8】 該少なくとも1種の実質的にランダムな共重合体が、1種以
    上のビニル芳香族モノマーを、エチレンと、又はエチレンと1種以上のC3〜C2 0 α-オレフィン系モノマーの組合せと、又はエチレンとノルボルネンの組合せと
    、組み合わせて含んでなる、請求項1〜7のいずれか一項に記載の導電装置。
  9. 【請求項9】 該少なくとも1種の実質的にランダムな共重合体が、エチレ
    ン/スチレン、エチレン/プロピレン/スチレン、エチレン/ブテン/スチレン、エ
    チレン/ペンテン/スチレン、エチレン/ヘキセン-1/スチレン及びエチレン/オク
    テン-1/スチレンからなる群より選ばれた、請求項1〜7のいずれか一項に記載
    の導電装置。
  10. 【請求項10】 該少なくとも1種の実質的にランダムな共重合体が、モノ
    マーのモル数を基準として、50モル%〜97モル%のエチレンを含む、請求項
    1〜7のいずれか一項に記載の導電装置。
  11. 【請求項11】 該少なくとも1種の実質的にランダムな共重合体が、モノ
    マーのモル数を基準として、50モル%〜97モル%のエチレンを含む、請求項
    8記載の導電装置。
  12. 【請求項12】 該少なくとも1種の実質的にランダムな共重合体が、モノ
    マーのモル数を基準として、50モル%〜97モル%のエチレンを含む、請求項
    9記載の導電装置。
  13. 【請求項13】 該少なくとも1種の半導体組成物が、カーボンブラック及
    びグラファイトからなる群より選ばれた導電性充填剤をさらに含む、請求項2〜
    5のいずれか一項に記載の導電装置。
  14. 【請求項14】 該少なくとも1種の半導体組成物が、10〜55質量%の
    カーボンブラックをさらに含む、請求項2〜5のいずれか一項に記載の導電装置
  15. 【請求項15】 該少なくとも1種の半導体組成物が剥離可能である、請求
    項2〜5のいずれか一項に記載の導電装置。
  16. 【請求項16】 該電気絶縁性組成物が、少なくとも1種の水トリー阻止剤
    をさらに含む、請求項3〜6のいずれか一項に記載の導電装置。
  17. 【請求項17】 該少なくとも1種の実質的にランダムな共重合体が、クレ
    ー、炭酸カルシウム、タルク、水酸化マグネシウム及びアルミニウム三水和物か
    らなる群より選ばれた1種以上の充填剤を、該ポリマーを基準として最大70質
    量%の量でさらに含む、請求項1及び請求項3〜7のいずれか一項に記載の導電
    装置。
  18. 【請求項18】 該少なくとも1種の実質的にランダムな共重合体組成物が
    、最大90質量%の量の少なくとも1種の熱可塑性ポリマーをさらに含む、請求
    項1〜7のいずれか一項に記載の導電装置。
  19. 【請求項19】 該少なくとも1種の実質的にランダムな共重合体組成物が
    、最大90質量%の量の少なくとも1種の熱可塑性ポリマーをさらに含む、請求
    項17記載の導電装置。
  20. 【請求項20】 該少なくとも1種の実質的にランダムな共重合体組成物が
    、最大90質量%の量の少なくとも1種の熱可塑性ポリマーをさらに含む、請求
    項16記載の導電装置。
  21. 【請求項21】 該少なくとも1種の実質的にランダムな共重合体組成物が
    、最大90質量%の量の少なくとも1種の熱可塑性ポリマーをさらに含む、請求
    項15記載の導電装置。
  22. 【請求項22】 該少なくとも1種の実質的にランダムな共重合体組成物が
    、最大90質量%の量の少なくとも1種の熱可塑性ポリマーをさらに含む、請求
    項14記載の導電装置。
  23. 【請求項23】 該共重合体組成物の少なくとも1種が、エチレンホモポリ
    マー、エチレンコポリマー、プロピレンホモポリマー、プロピレンコポリマー、
    スチレンホモポリマー、スチレンコポリマー、ポリ芳香族エーテル及びポリビニ
    ルハロゲン化物からなる群より選ばれた少なくとも1種の熱可塑性ポリマーを、
    最大90質量%の量でさらに含む、請求項1〜7のいずれか一項に記載の導電装
    置。
  24. 【請求項24】 該少なくとも1種のポリマー組成物が架橋されている、請
    求項1〜7のいずれか一項に記載の導電装置。
  25. 【請求項25】 該少なくとも1種のポリマー組成物が、有機過酸化物、加
    水分解シラン、有機アジド、輻射線又はこれらの組合せによって架橋されている
    、請求項1〜7のいずれか一項に記載の導電装置。
  26. 【請求項26】 該共重合体が、メタロセン触媒系を用いてモノマーを重合
    することにより形成された、請求項1〜7のいずれか一項に記載の導電装置。
  27. 【請求項27】 該共重合体成分の少なくとも1種が、約3モル%よりも高
    いビニル芳香族コモノマー含有量及び約0.01〜約50 g/10分の範囲内のメルトイ
    ンデックスI2を有する、請求項1〜7のいずれか一項に記載の導電装置。
  28. 【請求項28】 該共重合体成分の少なくとも1種が、約10モル%よりも
    高いビニル芳香族コモノマー含有量及び約0.01〜約50 g/10分の範囲内のメルト
    インデックスI2を有する、請求項1〜7のいずれか一項に記載の導電装置。
  29. 【請求項29】 該共重合体成分の少なくとも1種が、約25モル%よりも
    高いビニル芳香族コモノマー含有量及び約0.01〜約50 g/10分の範囲内のメルト
    インデックスI2を有する、請求項1〜7のいずれか一項に記載の導電装置。
  30. 【請求項30】 少なくとも1種のビニル系又はビニリデン系芳香族モノマ
    ーから誘導されたポリマー単位と、エチレン及び/又は少なくとも1種のC3〜C 20 α-オレフィンから誘導されたポリマー単位とを含む少なくとも1種の実質的
    にランダムな共重合体を含んで成り、該共重合体の、8.00≦log10(印加電界強度
    V/m)≦8.25の印加電界強度範囲におけるlog10(耐久時間(秒))が、{8.56[8.00-lo
    g10(印加電界強度V/m)]+4.38}以上であることを特徴とする、電気装置用に適し
    た組成物。
  31. 【請求項31】 少なくとも1種のビニル系又はビニリデン系芳香族モノマ
    ーから誘導されたポリマー単位と、エチレン及び/又は少なくとも1種のC3〜C 20 α-オレフィンから誘導されたポリマー単位とを含む少なくとも1種の実質的
    にランダムな共重合体を含んで成り、該共重合体の、8.00≦log10(印加電界強度
    V/m)≦8.25の印加電界強度範囲におけるlog10(耐久時間(秒))が、{8.56[8.00-lo
    g10(印加電界強度V/m)]+4.7}以上であることを特徴とする、電気装置用に適した
    組成物。
  32. 【請求項32】 少なくとも1種のビニル系又はビニリデン系芳香族モノマ
    ーから誘導されたポリマー単位と、エチレン及び/又は少なくとも1種のC3〜C 20 α-オレフィンから誘導されたポリマー単位とを含む少なくとも1種の実質的
    にランダムな共重合体を含んで成り、該共重合体の、8.00≦log10(印加電界強度
    V/m)≦8.25の印加電界強度範囲におけるlog10(耐久時間(秒))が、{8.56[8.00-lo
    g10(印加電界強度V/m)]+5.0}以上であることを特徴とする、電気装置用に適した
    組成物。
  33. 【請求項33】 少なくとも1種のビニル系又はビニリデン系芳香族モノマ
    ーから誘導されたポリマー単位と、エチレン及び/又は少なくとも1種のC3〜C 20 α-オレフィンから誘導されたポリマー単位とを含む少なくとも1種の実質的
    にランダムな共重合体を含んで成る、電気装置用に適した組成物であって、該組
    成物の、8.00≦log10(印加電界強度V/m)≦8.25の印加電界強度範囲におけるlog1 0 (耐久時間(秒))が、{8.56[8.00-log10(印加電界強度V/m)]+4.38}以上であるこ
    とを特徴とする組成物。
  34. 【請求項34】 少なくとも1種のビニル系又はビニリデン系芳香族モノマ
    ーから誘導されたポリマー単位と、エチレン及び/又は少なくとも1種のC3〜C 20 α-オレフィンから誘導されたポリマー単位とを含む少なくとも1種の実質的
    にランダムな共重合体を含んで成る、電気装置用に適した組成物であって、該組
    成物の、8.00≦log10(印加電界強度V/m)≦8.25の印加電界強度範囲におけるlog1 0 (耐久時間(秒))が、{8.56[8.00-log10(印加電界強度V/m)]+4.7}以上であること
    を特徴とする組成物。
  35. 【請求項35】 少なくとも1種のビニル系又はビニリデン系芳香族モノマ
    ーから誘導されたポリマー単位と、エチレン及び/又は少なくとも1種のC3〜C 20 α-オレフィンから誘導されたポリマー単位とを含む少なくとも1種の実質的
    にランダムな共重合体を含んで成る、電気装置用に適した組成物であって、該組
    成物の、8.00≦log10(印加電界強度V/m)≦8.25の印加電界強度範囲におけるlog1 0 (耐久時間(秒))が、{8.56[8.00-log10(印加電界強度V/m)]+5.0}以上であること
    を特徴とする組成物。
  36. 【請求項36】 エチレン及び/又は少なくとも1種のC3〜C20α-オレフ
    ィンから誘導されたポリマー単位を含む少なくとも1種の共重合体を含んで成り
    、該共重合体の、8.00≦log10(印加電界強度V/m)≦8.25の印加電界強度範囲にお
    けるlog10(耐久時間(秒))が、{8.56[8.00-log10(印加電界強度V/m)]+4.38}以上
    であることを特徴とする、電気装置用に適した組成物。
  37. 【請求項37】 エチレン及び/又は少なくとも1種のC3〜C20α-オレフ
    ィンから誘導されたポリマー単位を含む少なくとも1種の共重合体を含んで成り
    、該共重合体の、8.00≦log10(印加電界強度V/m)≦8.25の印加電界強度範囲にお
    けるlog10(耐久時間(秒))が、{8.56[8.00-log10(印加電界強度V/m)]+4.7}以上で
    あることを特徴とする、電気装置用に適した組成物。
  38. 【請求項38】 エチレン及び/又は少なくとも1種のC3〜C20α-オレフ
    ィンから誘導されたポリマー単位を含む少なくとも1種の共重合体を含んで成り
    、該共重合体の、8.00≦log10(印加電界強度V/m)≦8.25の印加電界強度範囲にお
    けるlog10(耐久時間(秒))が、{8.56[8.00-log10(印加電界強度V/m)]+5.0}以上で
    あることを特徴とする、電気装置用に適した組成物。
  39. 【請求項39】 少なくとも1種のビニル系又はビニリデン系芳香族モノマ
    ーから誘導されたポリマー単位と、エチレン及び/又は少なくとも1種のC3〜C 20 α-オレフィンから誘導されたポリマー単位とを含む実質的にランダムな共重
    合体を含んで成り、該共重合体の、8.00≦log10(印加電界強度V/m)≦8.25の印加
    電界強度範囲におけるlog10(耐久時間(秒))が、{8.56[8.00-log10(印加電界強度
    V/m)]+4.38}以上であることを特徴とする、電気的実用寿命が改良された電気装
    置。
  40. 【請求項40】 少なくとも1種のビニル系又はビニリデン系芳香族モノマ
    ーから誘導されたポリマー単位と、エチレン及び/又は少なくとも1種のC3〜C 20 α-オレフィンから誘導されたポリマー単位とを含む実質的にランダムな共重
    合体を含んで成り、該共重合体の、8.00≦log10(印加電界強度V/m)≦8.25の印加
    電界強度範囲におけるlog10(耐久時間(秒))が、{8.56[8.00-log10(印加電界強度
    V/m)]+4.7}以上であることを特徴とする、電気的実用寿命が改良された電気装置
  41. 【請求項41】 少なくとも1種のビニル系又はビニリデン系芳香族モノマ
    ーから誘導されたポリマー単位と、エチレン及び/又は少なくとも1種のC3〜C 20 α-オレフィンから誘導されたポリマー単位とを含む実質的にランダムな共重
    合体を含んで成り、該共重合体の、8.00≦log10(印加電界強度V/m)≦8.25の印加
    電界強度範囲におけるlog10(耐久時間(秒))が、{8.56[8.00-log10(印加電界強度
    V/m)]+5.0}以上であることを特徴とする、電気的実用寿命が改良された電気装置
  42. 【請求項42】 高分子組成物を含んで成り、該高分子組成物の、8.00≦lo
    g10(印加電界強度V/m)≦8.25の印加電界強度範囲におけるlog10(耐久時間(秒))
    が、{8.56[8.00-log10(印加電界強度V/m)]+4.38}以上であることを特徴とする、
    電気的実用寿命が改良された電気装置。
  43. 【請求項43】 高分子組成物を含んで成り、該高分子組成物の、8.00≦lo
    g10(印加電界強度V/m)≦8.25の印加電界強度範囲におけるlog10(耐久時間(秒))
    が、{8.56[8.00-log10(印加電界強度V/m)]+4.7}以上であることを特徴とする、
    電気的実用寿命が改良された電気装置。
  44. 【請求項44】 高分子組成物を含んで成り、該高分子組成物の、8.00≦lo
    g10(印加電界強度V/m)≦8.25の印加電界強度範囲におけるlog10(耐久時間(秒))
    が、{8.56[8.00-log10(印加電界強度V/m)]+5.0}以上であることを特徴とする、
    電気的実用寿命が改良された電気装置。
  45. 【請求項45】 エチレンから誘導されたポリマー単位と、エチレン及び/
    又は少なくとも1種のC3〜C20α-オレフィンから誘導されたポリマー単位とを
    含む共重合体を含んで成り、該共重合体の、8.00≦log10(印加電界強度V/m)≦8.
    25の印加電界強度範囲におけるlog10(耐久時間(秒))が、{8.56[8.00-log10(印加
    電界強度V/m)]+4.38}以上であることを特徴とする、電気的実用寿命が改良され
    た電気装置。
  46. 【請求項46】 エチレンから誘導されたポリマー単位と、エチレン及び/
    又は少なくとも1種のC3〜C20α-オレフィンから誘導されたポリマー単位とを
    含む共重合体を含んで成り、該共重合体の、8.00≦log10(印加電界強度V/m)≦8.
    25の印加電界強度範囲におけるlog10(耐久時間(秒))が、{8.56[8.00-log10(印加
    電界強度V/m)]+4.7}以上であることを特徴とする、電気的実用寿命が改良された
    電気装置。
  47. 【請求項47】 エチレンから誘導されたポリマー単位と、エチレン及び/
    又は少なくとも1種のC3〜C20α-オレフィンから誘導されたポリマー単位とを
    含む共重合体を含んで成り、該共重合体の、8.00≦log10(印加電界強度V/m)≦8.
    25の印加電界強度範囲におけるlog10(耐久時間(秒))が、{8.56[8.00-log10(印加
    電界強度V/m)]+5.0}以上であることを特徴とする、電気的実用寿命が改良された
    電気装置。
  48. 【請求項48】 (A)少なくとも1種の導電性基材、並びに (B)少なくとも1種の電気絶縁性組成物であって、 (1)下記(d)〜(f): (d)少なくとも1種のビニル系もしくはビニリデン系芳香族モノマー、又は (e)少なくとも1種のヒンダード脂肪族もしくは脂環式のビニル系もしくはビ
    ニリデン系モノマー、又は (f)少なくとも1種のビニル系もしくはビニリデン系芳香族モノマーと、少な
    くとも1種のヒンダード脂肪族もしくは脂環式のビニル系もしくはビニリデン系
    モノマーとの組合せ から誘導されたポリマー単位、及び (2)炭素原子数約2〜約20の少なくとも1種の脂肪族オレフィン系モノマー
    から誘導されたポリマー単位 を含有する少なくとも1種の実質的にランダムな共重合体を含む水トリー阻止剤
    を含有するもの を含んで成ることを特徴とする導電装置。
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