JP2003506300A - 化石燃料を水素リッチガスに転化するプラズマ転化器 - Google Patents

化石燃料を水素リッチガスに転化するプラズマ転化器

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JP2003506300A
JP2003506300A JP2001514239A JP2001514239A JP2003506300A JP 2003506300 A JP2003506300 A JP 2003506300A JP 2001514239 A JP2001514239 A JP 2001514239A JP 2001514239 A JP2001514239 A JP 2001514239A JP 2003506300 A JP2003506300 A JP 2003506300A
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ファティーフ・ウラディミール
ボリス・ポタプキン
ビクトル・ケイ・ジボトフ
リカルド・ブラチ・ビソソ
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David Fuel Cell Components SL
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Abstract

(57)【要約】 本発明は、十分コンパクトで車の内燃エンジン及び水素リッチガスを製造するための静止システムで使用できる、化石燃料から水素リッチガスを製造する装置に関し、直列に接続された加熱器、混合器及びMCWプラズマ反応器と、MCWエネルギー源を含み、大気圧の反応器で周期的な擬似コロナインパルス放電が発生され、低温プラズマ触媒燃料変換プロセスが開始されて、水蒸気、水蒸気−空気で変換反応を実行し、水素リッチガスを製造するための化石燃料の部分酸化を最小の電力消費で生産性良く実行でき、また、反応物を前もって加熱することで、熱力学的に要求される大部分のエネルギーが提供され、プラズマ反応器の出口で熱エネルギーの一部が回復される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 (発明の目的) 本発明の目的は、化石燃料を水素リッチガスに転化するプラズマ転化器に関す
る。
【0002】 前記転化器は、内燃エンジンの効率を向上させるために転化器が普通に在る化
石燃料を受け取り、それらを水素リッチガスに転化するようにシリーズに繋がれ
た加熱器、混合室、反応器と、反応器用の高周波電源(MCW)を含む。
【0003】 (背景技術) 本発明は、炭化水素から水素リッチガスを生成することに関する。水素の存在
は、燃料の化学物質を十分変化させることができ、燃焼生成物によって引き起こ
される汚濁を十分に減少させることができるので、水素は燃料、内燃エンジンの
添加剤として魅力ある。燃料に水素を付加することにより、内燃エンジンの効率
を10−50%増加させる効果がある。 Mishchenko, et al., Proc. VII World Hydrogen Vol 3 (1988), Belogub, et al., Int. J. Hydrogen Energy, Vol 16. 423 (1991), Vard, et al., Hydrogen Energy Progress V.,Vol 4 (1984), Feucht, et al., Int, J. Hydrogen Energy, Vol 13. 243 (1988), Chuveliov, et al., In. : Hydrogen Energy and Power Generation, T. Nejat Veziroglu, Ed., Nova Science Publisher, New York, N. Y.(1991), Das Int. J. Hydrogen Energy, Vol 16. 765 (1991) 参照のこと。 関連特許は、米国特許第5887554号、5425332号、5437250号、及び国際特許n
PCT/US98/18027である。
【0004】 同様の装置において、転化プロセス用のエネルギーは、予め熱せられたガス混
合物、発熱反応(炭化水素の部分または全酸化のような)、電気的な加熱のいず
れにより供給されていてもよい。さらに、第1と第2の場合、プラズマは化学プ
ロセス用(あらかじめ熱せられた反応物のプラズマ処理)の触媒として使用して
もよい。 V.D.Rusanov, K. Etivan, A. I. Babaritskii, I. E. Ryazantsev, The Effec
t of Plasma Catalysis by the Example of Methane Dissociation into Hydrog
en and Carbon, Dokl. Akad. Nauk, 1997. vol 354. n0 1 pages 213 to 215、
及び、 A. I. Bararitskii, M. A. Deminskii, S. A. Demkin, K. Etivan, V. K. Jiv
otov, B. V. Potapkin, S. V. Potekhin, V.D. Rusaov and E. I. Ryazantsev
, The Effect of Plasma Catalysis in Methane Decomposition, Khim. Vys. En
erg. ,1999, vol. 33. no 1. pages 59 to 66. 参照のこと。
【0005】 化石燃料の最も優れた代替品が水素ガス(H)であることは良く知られてい
る。従来の技術では水素の使用に関しては技術的、経済的な問題があった。水素
は、複雑でかつ高い貯蔵システムを必要とする非常に燃えやすい物質である。さ
らに、世界規模で分配するネットワークを構築するには先進国にとっても想像を
超える費用と時間がかかる。
【0006】 合成水素リッチガスを得るために化石燃料とアルコールを必要な量だけ転化す
る化学ミニプラントの有用性は、燃料セルにおいても内燃エンジン(ICE)に
おいても燃料としての水素の大規模な使用のキーである。
【0007】 そこには、満足されなければならない4つのキーがある。 第1は、転化器が開始できるスピードである。 現在のところ、開始までに、最も効率的な転化器で5〜10分かかる。
【0008】 第2は、即座の反応、例えば、アクセルペダルをドライバーが踏んだ時に車が
反応するスピードである。
【0009】 第3に、転化プロセスの要求に合致するために必要とされる熱と電力の消費が
低く、ICEにより又は転化器を使用する燃料セルにより発生されたエネルギー
によって補償が可能なパラメーター内でなければならないことである。
【0010】 第4は、転化器が改良される場合に、商業的に可能な価格が得られることであ
る。
【0011】 ガソリンエンジンはミリ秒で反応する。ゆっくり反応する転化器では、ドライ
バーから拒否されるであろうゆっくりとした車にしかならないであろう。
【0012】 燃料転化器及び水素貯蔵 1992年にアーサーDリッテルは、水素を燃料セル自動車に供給する方法の
ようなメタノールのオンボード改質に付加するオプションを開発するためにDO
E研究に関係したプログラムを開始した。このプログラムのフェーズ1は、2種
以上の燃料が使用可能な改質物の分析、オンボード水素貯蔵技術及び水素基幹施
設要求を含む。フェーズ2は、10kW改質物及び1kg水素貯蔵ユニットの開
発とテストを含むであろう。燃料セルに対する水素の直接供給の代案は、液化水
素、圧縮水素、カーボン吸収体及び水素化物貯蔵を含む。
【0013】 液化水素は米国および他の国において1970年代から種種の車で試験された
。燃料セルで使用された時の液化水素の容積及び重量密度は、内燃エンジンで使
用されたディーゼル燃料と同等か又は優れている。その欠点は高い液化エネルギ
ー、取り扱い上の問題及び避けられない沸点解離である。
【0014】 圧縮水素は思いつく最も簡単なオンボード技術であり、複合材料の最新の進歩
から利益を得ることができ、天然ガス自動車における進歩から改善できる。進ん
だ材料で構成された高圧タンクは下限に近い容量であったがほどよい重量で実現
できた。解決されるべき技術争点は、シリンダー浸透性、高圧用のタンク設計基
準及び補給用の水素コンプレッサーデザインを含む。
【0015】 いくつかの会社が次のような異なるプロセスのマルチ燃料プロセッサーを開発
している。
【0016】 ・水蒸気改質(SR): このプロセスは根本的に、3つの主要なステージを経由するメタン及び水(水
蒸気)の水素及び二酸化炭素への触媒反応転化を伴う。いくつかの会社、すなわ
ち、ハルドー−トプソー(米国−デンマーク){Haldor-Topsoe (USA-Denmark)
},ハウ−ベーカーエンジニア(米国){Howe-Baker Engineers(USA)},IF
I/オンシ(米国){IFI/ONSI (USA)},バラードパワーシステム(カナダ){
Ballard Power System (Canada)}及び千代田(日本){Chiyoda (Japan)}は、
このシステムの設計及び構成を研究してきた。
【0017】 ・部分酸化(PO) 炭化水素燃料(ガソリン等)と酸素(又は空気)から水素及び二酸化炭素が作
製される発熱プロセス。POプロセスはSRプロセスを上回る数々の重要な利点
がある。アーサーD.リットル(EPYX){Arthur D. Little (EPYX)},ク
ライスラーコーポレーション{Chrysler Corp.}及びハイドロゲンバーナーテクノ
ロジー{Hydrogen Burner Technologies}(全て米国)のような会社がPO転化器
の開発計画を発表している。
【0018】 EPYXのPO転化器は次のようなステップを含む。 1−熱を加えることによる燃料(ガソリン)の気化、 2−部分酸化反応器において気化燃料を少量の空気と配合、水素と一酸化炭素
を製造すること 3−大半の一酸化炭素を二酸化炭素と補助水素に転化するための、一酸化炭素
の水蒸気と触媒との反応 4−選択的な酸化ステージにおける、二酸化炭素と水蒸気を形成するための注
入された空気と触媒上に残っている一酸化炭素との反応、水素リッチガスの除去
【0019】 自動熱改質(AR) 発熱プロセスにおける、炭化水素燃料は水と酸素の混合物と反応する。炭化水
素酸化反応により発生したエネルギーは水蒸気改質プロセスに導入される。ロー
ルスロイス/ジョンソン−マテウ(英国)及びインターナショナル燃料 セル/
オンシ(米国)のような会社がARプロセスの研究をしている。
【0020】 水素とクリーンカーボンを作製する炭化水素燃料の熱分解(TD):(又は熱
分解(pyrolysis), 熱分解(cracking)) メタンから作製される水素1モルあたりに必要なエネルギーは、SRプロセス
用よりも幾分小さい。SR,PO,TDプロセスによる水素製造の技術的−経済
的査定では、コスト($/1000m)はTDによって作製される水素が(5
7$)でSRの(67$)POの(109$)より安いことが示されている。
【0021】 プラズマが補助する炭化水素転化の他の考えは、熱ではなく冷たいプラズマが
化学反応を加速するために活性種源として使用される。この場合、プロセスに要
求されるエネルギーは、プラズマが触媒として働くように、熱エネルギー(低温
)に合わせることができる。
【0022】 プラズマは非常に高い温度、強い電界又は強い磁界のいずれかにより作製する
ことができる。放電中、自由電子は印加された電界からエネルギーを得て、この
エネルギーを衝突によって消費する。分子結合の破壊を起こさせるために十分励
起された電子が存在するプラズマを得るために、グロー放電プラズマは、高い電
子温度と低いガス温度、約109〜1012cmの電子濃度とガス温度を周り
に近づけることができるプラズマを創り出すことが可能な熱平衡の欠如により特
徴付けられる。
【0023】 反応の広いスペクトラムがプラズマ中で起こることが観測された。これらは電
子と分子の間、イオンと分子の間、イオンとイオンの間及び電子とイオンの間の
反応を含む。過去20年間、異なるタイプの放電が有効であった。電極の無い放
電に関しては、高周波及びマイクロウェーブ発生器の有効性が最近注目されてい
る。
【0024】 非熱冷プラズマにおいて、チャージされた粒子(電子,イオン)のみが印加さ
れた電界からエネルギーを得て、中性粒子は室温のまま残っている。非熱冷プラ
ズマは、通常は減圧状態で稼動される電気グロー放電によって作ることができる
。グロー放電プラズマは、熱的に敏感な材料を必要とする化学反応の増進によく
適合する。モノマー,得られたポリマーとプラズマ重合表面改質膜の選択/排除
物との間の相互関係に関する比較的簡単な実験の成果が発行されている。膜を準
備するために使用された電力は30〜150Wの範囲であり、重合時間は60〜
3000秒である。
【0025】 プラズマ状態を維持するために必要な電力は、内部電極との抵抗結合、外部電
極との容量結合、又は外部コイルとの誘導結合によって、又はマイクロウェーブ
放電の場合においては遅波構造によってガスに伝送できる。プラズマ中の異なる
多くの反応種のために、プラズマ中の化学反応のメカニズムを完全に説明するこ
とは可能ではない。
【0026】 従来、使用可能なエネルギーを得るために利用されている化石燃料と方法が、
大変非効率的であることはよく知られている。日常的に使用される最も効率の良
い内燃エンジンはピーク効率32%を達成している。これは燃料から与えられた
エネルギーの68%が機械的エネルギーを得るために利用されていないことを意
味し、侵食されている。これには多くの理由があるが、主として43%(ガソリ
ンを使用した4ストロークのエンジン)と決定される熱力学法則による制約があ
る。しかしながら、われわれが使用する最良のエンジンはその最大効率に遠く及
ばない。我々の最も貴重な天然資源の1つの利用率が劣ることに加え、化石燃料
の燃焼によって発生される汚濁の量が、もう既にわれわれの生存圏全体に影響す
る大きな問題になっている。
【0027】 MPCRは、化石燃料を他の燃料、ほとんどエネルギーの必要がなくかつ望ま
しくない副産物を生じない化学プロセスによる合成燃料(SF)に改質/転化す
ることができるシステムであるので、化石燃料の利用に関してより良い解決案を
提案する。この改質された燃料は、より効率的であろうエネルギー転化プロセス
のより多くのタイプに適合すると同様、より環境にやさしいことにより特徴づけ
られる。
【0028】 MPCRは広範囲の工業と関係してくるであろう。汚濁物の放出が少ないこと
は、もう既にカリフォルニアによって要求され、10年以内にDAVID命によ
って提案されたものと同様のプロセスを使用するゼロ放出基準を採用するために
、米国のEPAやカリフォルニアの大気資源局のような環境保護機関を刺激する
。それは、米国やカナダのような車の密度の高い国において、そのようなシステ
ムの使用は順番に急速にかつ広くゆきわたるであろう。
【0029】 同様な努力は、欧州共同体の行政上の部門、欧州委員会が自動車工業用にその
工業が同意するよりもより厳しい放出基準令を起草している欧州においても進行
中である。
【0030】 MPCRの成功は、われわれはまだ化石燃料を使用できることを示しているが
、より効率的な方法においては、それはまたより環境にやさしい。これはわれわ
れの惑星の存続期間を延ばし、炭化水素の燃焼によって起こる環境問題を非常に
減少させるであろう。さらに、この技術は、ガソリン、メタン、エタノール、プ
ロパン、ブタン、ディーゼル、その他すでに存在する化石から引き出された燃料
の分配ネットワークのように、直接世界規模で適用することができる。本出願人
のようなマイクロウェーブプラズマ化石燃料転化システムは現在のところ特許化
されていない。DAVID特許は知られているものと、放出の特別なタイプ(周
波数、電圧その他)の応用である点、プロセス条件(反応時間、反応物のフロー
等)及び装置の特有の構成(電極、反応器の形状等)に関して異なる。
【0031】 MPCRと現在までに特許化された他の技術との主な違いは、ガス温度より高
い電子温度での、独特の冷プラズマのMPCRにおける構成である。そのプラズ
マは、特別に設計された電極による特定のマイクロウェーブ放電の組み合わせに
よって達成される。この新しいプロセスにより、それは本発明の目的であるが、
現状の転化に必要とされる入力エネルギーを劇的に減少させることができる。
【0032】 非平衡冷プラズマプロセスにより製造されるH及びCOの合成された2つの
燃料(SF)成分は、内燃エンジンにとっても優れた燃料である。SF燃料が供
給されたICEの場合、COとNOの放出はガソリンに比較して90%小さ
い。燃料セルの場合、COの分離用膜(又は特別の触媒による転化)は必要であ
ろう。
【0033】 液体燃料に含まれるイオウは部分的に蒸発され、MPCRプロセスに貢献する
。SFが供給されたICEの場合には、放出は高酸化物が少なく、低い酸化状態
においてイオウ化合物が多いであろう(少ないアルカリ性のイオウ及び硫化水素
の放出物は容易にかつ安価に現存の触媒転化器により除去できる。)。
【0034】 MPCRシステムの成功のカギは、合成燃料(SF)が安いエネルギーコスト
で化石抽出燃料からオンラインで得られることである。SFは効率的に使用する
ことができるので、システム全体の効率は改善される。プラズマ触媒反応/改質
器(MPCR)のエネルギー効率は、効率を計測するために使用した方法に依存
して80%〜90%の間である。SFはより環境にやさしく、ICEにおける酸
化であっても燃料セルを用いた場合であつても、極めて放出物を少なくできると
いうさらなる(また、大変重要な)利点がある。
【0035】 ICEによりMPCRが使用された場合、即座のスタートアップが解決される
べき主要な課題の1つである。
【0036】 この点は、ガス燃料(SF)で動くように適合したICEの使用によって解決
することができる。
【0037】 SF動作用のICEの今あるプロトタイプの特徴は次のようなものである。
【0038】 燃料システムに供給されたガソリンは、水素スパーク点火エンジンにふさわし
いタイムアドミッションポートインジェクションシステムの原理に基いた、転化
制御器を持ったインジェクションシステムで補足される。
【0039】 SF供給システムは、空気と燃料比の最適値を決定するエンジンサイクルパラ
メーター用のセンサーからの出力信号を変換する電子制御アッセンブリの使用に
基いている。SF用のICEにおいてインジェクターを実装するための簡単な技
術により、それらをシリンターヘッドを変更することなく挿入することが可能で
ある。
【0040】 変形されたICEは、普通のガソリン供給を維持しながらSFで動作させる標
準的なICEに適合させる経済的(安いコストで)な方法である。
【0041】 上述の解決策は、エンジンのスタートアップは、MPCRにより作製されて、
MPCRが必要なSFの作製に到達した時に自動的にSFにバイパスされて10
リットルディポジットに貯蔵された5%の合成燃料が加えられたガソリンで行わ
れる(非常に短い時間の後)ことを意味するであろう。
【0042】 燃料セルによりMPCRが利用された場合、MPCRがセル燃料動作に必要な
水素の製造をスタートするまでの初期動作は、バッテリに蓄積された電気エネル
ギーで行うことができる。この場合、バッテリーはMPCRにも電気エネルギー
を供給すべきである(電気エネルギーからの電気エネルギーと熱エネルギー)。
【0043】 デビット(DAVID)により行われるプラズマ補助転化の可能性の分析と評
価 熱プラズマ変形 1.1 5%ガソリンの合成燃料への水蒸気転化を伴うオンボード装置 装置は、化学反応器、熱交換器、内燃エンジン及びプラズマトロン用の電気発
生器とが集積されたアークプラズマトロンからなる。燃料は気化されて、熱交換
器を通過して1000℃に熱せられる。高い温度に熱することは、燃料の分解及
び燃料供給チャネルへの樹脂沈降物を生じさせる。同時に、1400℃以上の温
度で働く熱交換器の開発は、非常に高いシステムコストになるという非常に複雑
な問題である。熱交換器の中で熱する燃料気化は、アークプラズマトロンに割り
当てられる。暫定的な熱システムがまた、アークプラズマトロンに提供される。
プラズマトロンの壁を冷却するために冷水が使用される。このプロセス中で水が
熱せられ、気化される。水蒸気は1300℃に熱せられ、プラズマトロンの方に
注がれる。プラズマトロンにおいて、水と気化燃料は2400℃に熱せられ、水
蒸気転化化学反応器に出るために必要なエネルギーを得て、混合された後、化学
反応器にはいる。反応器において、気化物は1400℃で存在する合成ガスに転
化され、そこで起こる吸熱反応の結果、温度は下がる。過剰の熱は反応器の壁の
冷却水によって除去される。熱い合成ガスは熱交換器を通過し、燃料と水蒸気に
熱を離し、400℃まで冷却された後、内燃エンジンに入る。プラズマトロン電
力供給発生器は、内燃エンジンによって運転される。
【0044】 以下に列記するものは、熱力学計算に基いて見積もられた概略の装置パラメー
ターである。
【0045】 1.化学反応器を持ったアークプラズマトロン パワー 2.5kW 水蒸気フローレート 0.2 l/秒 ガソリンフローレート 0.03 l/秒 寸法: 直径 0.1m 長さ 0.3m 重量 5kg. 2.熱交換器 高熱ガスフローレート(1400℃) 0.6 l/秒 冷ガスフローレート 0.23 l/秒 通過熱流出 0.65kW 寸法: 直径 0.25m 長さ 1.0m 重量 15kg. 3.発生器 パワー 2.5kW 寸法: 直径 0.2m 長さ 0.25m 重量 15kg. 4.内燃エンジン パワー 50kW ガソリンフローレート 2.2 l/秒 合成ガスフローレート 0.6 l/秒
【0046】 合成ガス製造要求 ガソリンフローレート 0.12g/秒 水フローレート 0.15g/秒
【0047】 1.2 空気中の酸素による5%ガソリンの部分酸化を含むオンボード装置 先の場合のように、装置は、化学反応器、熱交換器、内燃エンジン及び電気発
生器を持ったアークプラズマトロンからなる。部分酸化反応は発熱反応であり、
プラズマトロン電力は2倍減少させることができる。全ガソリンフローレートは
数%だけ増加する。部分酸化は大気中の酸素により実行されるので、合成ガスは
窒素によって50%希釈されるであろう。さらにそのプロセスでは水を伴ってい
ないので、プラズマトロンと化学反応器の壁の冷却は標準的なエンジン冷却シス
テムが取り付けられるべきである。プラズマトロン電力は、基本的にはエンジン
パワーに変わり、冷却システムの高い負荷は必要ない。
【0048】 概略装置パラメーター 1.化学反応器を持ったアークプラズマトロン パワー 1.5kW 水蒸気フローレート 0.7 l/秒 ガソリンフローレート 0.043 l/秒 寸法: 直径 0.1m 長さ 0.3m 重量 5kg. 2.熱交換器 高熱ガスフローレート(1400℃) 1.1 l/秒 冷ガスフローレート 0.75 l/秒 通過熱流出 1.7kW 寸法: 直径 0.3m 長さ 1.0m 重量 20kg. 3.発生器 パワー 1.5kW 寸法: 直径 0.15m 長さ 0.25m 重量 12kg. 4.内燃エンジン パワー 50kW ガソリンフローレート 2.2 g/秒 合成ガスフローレート 0.6 l/秒
【0049】 合成ガス製造要求 ガソリンフローレート 0.18g/秒 水フローレート 0.7g/秒
【0050】 2.1 ガソリンの合成ガスへの水蒸気転化を含むオンボード装置 電気発生用の電気化学発生器(ECG)の連続使用によるガソリンからの合成
ガス製造を意味する。その装置はガソリンと水蒸気が熱せられるアークプラズマ
トロン、水蒸気が転化される化学反応器、高熱燃料が燃料と水蒸気にその熱エネ
ルギーで散らばる熱交換器により構成される。1.1の場合のように、水蒸気と
気化ガソリンは熱せられ、プラズマトロンの中で完全に混合され、プラズマトロ
ンに向けられる。反応器において、合成ガスが形成され、その温度は発熱反応に
より下がる。水冷で合成ガス温度は熱交換器が管理された温度である1400℃
まで下げられる。化学反応器の中の合成ガスの熱エネルギーは、反応の為に必要
な全ての水を蒸発させるのに十分である。熱交換器において、水と気化ガソリン
は合成ガスのエネルギーによって1000℃まで上昇され、続いてプラズマトロ
ンに入る。
【0051】 1.アークプラズマトロン パワー 45kW 水蒸気フローレート 3.9 l/秒 ガソリンフローレート 0.54 l/秒 寸法: 直径 0.1m 長さ 0.3m 重量 5kg. 2.化学反応器 寸法: 直径 0.15m 長さ 0.2m 重量 8kg. 3.熱交換器 高熱ガスフローレート(1400℃) 12 l/秒 冷ガスフローレート 4.4 l/秒 通過熱流出 13kW 寸法: 直径 0.3m 長さ 1.0m 重量 20kg. 4.消費 ガソリン 2.4 l/秒 水 3.1 l/秒
【0052】 2.2 空気中の酸素によるガソリンの部分酸化を含むオンボード装置 上述の場合のように、ECG内の連続使用の為の合成ガス製造を意味する。そ
の装置の基本ブロックは、アークプラズマトロン、化学反応器及び熱交換器によ
り構成される。1.2の場合のように、ガソリンの部分酸化は発熱反応であるか
ら、プラズマトロンパワーは約40%に減少されるであろう。しかしながら、同
時にガソリンフローレートは30%増加する。さらに、得られる合成ガスは窒素
によって半分に希釈される。このプロセスにおいて、水を使用しないので、プラ
ズマトロンの壁と化学反応器とを分離するシステムを必要とする。その冷却シス
テムは熱パワーの40kWを回収することができるであるう。
【0053】 装置の概略パラメーター 1.アークプラズマトロン パワー 28kW 気化空気フローレート 14 l/秒 気化ガソリンフローレート 0.86 l/秒 寸法: 直径 0.1m 長さ 0.2m 重量 3kg. 2.化学反応器 寸法: 直径 0.15m 長さ 0.2m 重量 8kg. 3.熱交換器 高熱ガスフローレート(1400℃) 22 l/秒 冷ガスフローレート 14.9 l/秒 通過熱流出 34kW 寸法: 直径 0.3m 長さ 1.0m 重量 20kg. 4.消費 ガソリン 3.6 g/秒 空気 14 g/秒
【0054】 3.1 ガソリンの合成ガスへの水蒸気転化を含む燃料補給基地用の静止装置。 装置の設計は、1時間あたりの10000mの合成ガス用に計算されている
以外は、2.1の場合と同一である。水蒸気転化反応を早く行わせるために必要
とされる化学反応における余分な熱パワー(W≒1.5MW)は水冷により除去
されるべきであり、その基地の実用目的(洗車のような)に使用することができ
る。
【0055】 装置の概略パラメーター 1.アークプラズマトロン パワー 13MW 水蒸気フローレート 965 l/秒 気化ガソリンフローレート 135 l/秒 寸法: 直径 0.3m 長さ 1.5m 重量 50kg. 2.プラズマトロン電源 2.1 変圧器 寸法: 7.0×5.0×6.0m 重量 50000kg. 2.2 制御卓 寸法: 2.0×2.0×1.0m 重量 150kg. 3.化学反応器 寸法: 直径 0.5m 長さ 1m 重量 100kg. 4.熱交換器 高熱ガスフローレート(1400℃) 3000 l/秒 冷ガスフローレート 1100 l/秒 通過熱流出 3.3mW 寸法: 直径 1.5m 長さ 5.0m 重量 2500kg. 4.消費 ガソリン 0.6kg./秒 空気 0.8kg./秒
【0056】 3.2 ガソリンの酸素による部分転化を含む燃料補給基地用の静止装置。 装置の設計は、2.2の場合で記述したプロトタイプとは、生産規模が大きい
こと及び酸化体として酸素を使用する点で異なる。1時間あたりの合成ガスの生
産規模は10000mであり、その装置は0.74mの酸素を消費するであ
ろう。もし酸化を空気で行えば、約3mの酸素が2400℃に熱せられなけれ
ばならないので、さらに9MWの追加の電力が必要となる。この電力の半分を回
収したとしても、パワー損失は空気から得た酸素用の消費を明らかに超える。現
存の適用可能な技術では、空気から得た酸素用の消費は1.5MJ/mである
。それゆえ、0.74m/秒の酸素の抽出に必要とされる電力はただ1.1M
Wに等しい。純水な酸素使用のさらなる明確な利点は合成ガス中に窒素がないこ
とである。
【0057】 装置の概略パラメーター 1.アークプラズマトロン パワー 0.5MW 水蒸気フローレート 740 l/秒 気化ガソリンフローレート 214 l/秒 寸法: 直径 0.2m 長さ 0.4m 重量 20kg. 2.プラズマトロン電源 2.1 変圧器 寸法: 2.0×2.0×1.5m 重量 5000kg. 2.2 制御卓 寸法: 2.0×1.0×1.0m 重量 100kg. 3.化学反応器 寸法: 直径 0.5m 長さ 1m 重量 100kg. 4.熱交換器 高熱ガスフローレート(1400℃) 2800 l/秒 冷ガスフローレート 9540 l/秒 通過熱流出 4.0MW 寸法: 直径 1.5m 長さ 5.0m 重量 2500kg. 4.消費 ガソリン 0.92kg./秒 空気 0.74kg./秒
【0058】 前記システムの考察により、その手段はいくつかの問題を示していることがわ
かる。第1は、プラズマトロン及び化学反応器における非常に高い温度のガス混
合物である。これは、特別な耐熱材料の使用を必要とし、同様なシステムの供給
源を制限する。第2に、全ての燃料を水蒸気転化する装置は、かなりの電力を消
費する。その装置によって製造される全ての合成ガスの約半分はこれらの消費を
補うために燃焼されなければならない。プラズマ触媒のような非平衡プラズマ−
化学プロセスに基いた同様のシステムを考察することは興味あることである。以
下に説明する全ての装置設計は、天然ガス及びアルコールを用いた暫定的な試験
に基いており、ガソリンの使用のためには追加の検討が必要になることを言って
おく。
【0059】 プラズマ触媒変形例 1.5%燃料と水蒸気プリヒーティングとMCW放電による連続処理を含むオン
ボート装置 内燃エンジンの排出ガスは約800℃である。熱力学計算によると、この温度
はガソリンのかなりの部分の水蒸気転化反応を実行するのには十分高いことがわ
かる。しかしながら、速度論的な制約により適切な時間内における転化ができな
い。予め800℃に熱せられたメタンの周期的なMCWインパルス放電処理は、
暫定的な加熱器により構成されたMCWの平均放電パワーのたった10%であっ
ても、メタン温度を3倍に増加させる。メタンの転化率は、熱力学平衡値に到達
する。
【0060】 その装置は、熱がガソリンの気化と水の気化に使用される内燃エンジンにより
構成される。気化物は化学反応器に入り、周期的なMCW放電によって処理され
る。放電の影響で、ガソリン−水蒸気混合物のかなりの部分が合成ガスに転化さ
れ、未反応の炭化水素水蒸気とともに内燃エンジンに入る。この技術ではガソリ
ン−水蒸気混合物のすべての転化を必要としないことを述べておく必要がある。
燃料混合物中のたった10%の水素の存在でかなりエンジン動作が改善され、有
毒な排気物が減少し、エンジン効率が向上される。
【0061】 装置の概略パラメーター 1.内燃エンジン パワー 50kW ガソリンフローレート 2.2g/秒 合成ガスフローレート 0.6 l/秒 合成ガス生成物の要求: ガソリンフローレート 0.12g/秒 水フローレート 0.15g/秒 2.化学反応器 反応ゾーン温度 800°K 気化ガソリンフローレート 0.03 l/秒 水蒸気フローレート 0.2 l/秒 寸法: 直径 0.05m 長さ 0.1m 重量 0.5kg. 3.MCW発生器 発生周波数 9GHz 平均放射電力 25W インパルス電力 25kW 寸法: 導波管チャネルを有するマグネトロン 0.15×0.15×0.4m 電源 0.5×0.13×0.6m 重量 導波管チャネルを有するマグネトロン 6kg 電源 10kg
【0062】 2.5%ガソリンの部分酸化と水蒸気転化用に加えられた水を含むオンボート装
置。 もし、前に説明した技術にかかる内燃エンジンでは十分でない場合、空気によ
るガソリンの部分酸化のために化学反応の温度は1000°Kまで上昇されても
よい。熱エネルギーを経済的にするために、熱交換器は化学反応器とエンジンの
間に挿入される。その熱交換器は反応器から排出された合成ガスから熱を回収す
ることができる。
【0063】 装置の概略パラメーター,完全な熱の回収を仮定 1.内燃エンジン パワー 50kW ガソリンフローレート 2.2g/秒 合成ガスフローレート 0.6 l/秒 合成ガス生成物の要求: ガソリンフローレート 0.15g/秒 水フローレート 0.075g/秒 空気フローレート 0.37 l/秒 2.熱交換器 高熱ガスフローレート(1400℃) 0.9 l/秒 冷ガスフローレート 0.5 l/秒 通過熱流出 0.35kW 寸法: 直径 0.3m 長さ 1.0m 重量 20kg. 3.化学反応器 反応ゾーン温度 1000°K 気化ガソリンフローレート 0.035 l/秒 水蒸気フローレート 0.1 l/秒 空気フローレート 0.37 l/秒 寸法: 直径 0.05m 長さ 0.1m 重量 0.5kg. 4.MCW発生器 発生周波数 9GHz 平均放射電力 25W インパルス電力 25kW 寸法: 導波管チャネルを有するマグネトロン 0.15×0.15×0.4m 電源 0.5×0.13×0.6m 重量 導波管チャネルを有するマグネトロン 6kg 電源 10kg
【0064】 3. 空気によるガソリンの部分酸化と水蒸気転化用に加えられた水を含むオン
ボート装置。 この装置は、ECGに使用される合成ガスのオンボード自動車生産を意味する
。それは、部分酸化エネルギーを使ってガソリンの水蒸気転化をする化学反応器
を含む。反応を加速するために、マイクロウェーブ発生器が使用される。マイク
ロウェーブ放射が反応器に導かれ、そこでその放射の作用で化学的に活性な粒子
が発生される。チェーンプロセスに関係する活性粒子は、本質的にガソリンの転
化を加速する。熱交換器は発生された合成ガスから熱を回収するために使用され
る。
【0065】 以下に、1時間あたり合成ガス40mの生産能力を有する装置のためのパラ
メータを示す。部分酸化に空気が使用されるので、合成ガスは窒素により1/3
に希釈される。
【0066】 1.化学反応器 反応ゾーン温度 1000°K 気化ガソリンフローレート 0.7 l/秒 水蒸気フローレート 1.9 l/秒 空気フローレート 7.4 l/秒 寸法: 直径 0.15m 長さ 0.5m 重量 5kg. 2.熱交換器 高熱ガスフローレート(1000℃) 17 l/秒 冷ガスフローレート 10 l/秒 通過熱流出 16kW 寸法: 直径 0.3m 長さ 1.0m 重量 20kg. 3.MCW発生器 発生周波数 2.46GHz 平均放射電力 600W インパルス電力 600kW 寸法: 導波管チャネルを有するマグネトロン 0.35×0.15×0.5m 電源 0.5×0.22×0.6m 重量 導波管チャネルを有するマグネトロン 10kg 電源 25kg
【0067】 4.水付加及び反応物のマイクロウェーブ処理を用いたガソリンの部分酸化によ
る合成ガス製造用の静止装置 装置機構は、生産性及び空気を酸素に代える点のみが前述のものとは異なる。
水の量は化学量論に基く反応器の温度が1000°Kになるように選択される。 装置の内容、その概略パラメーターと反応フローレートは1時間あたり合成ガ
ス10000mの生産量として示す。
【0068】 1.化学反応器 反応ゾーン温度 1000°K 気化ガソリンフローレート 0.18 m/秒 水蒸気フローレート 0.44 m/秒 空気フローレート 0.42 m/秒 寸法: 直径 0.5m 長さ 2m 重量 100kg. 2.熱交換器 高熱ガスフローレート(1000℃) 2.8m/秒 冷ガスフローレート 1m/秒 通過熱流出 2.6MW 寸法: 直径 1.5m 長さ 5.0m 重量 2500kg. 3.MCW発生器 発生周波数 915MHz 平均放射電力 200W 大きい寸法の装置は次のものを含む a)電力及び高圧変圧器 b)整流器及びパワーレグュレーター c)マグネトロンを含む発生器ブロック d)MCWチャネル e)制御台 電力ユニット装置は150mのオープンスペースが必要である。他のユニッ
トは面積70mの囲いに配置される。 インパルス電力 600kW 寸法: 導波管チャネルを有するマグネトロン 0.35×0.15×0.5m 電源 0.5×0.22×0.6m 重量 導波管チャネルを有するマグネトロン 10kg 電源 25kg
【0069】 5.水付加及び反応物の低温におけるマイクロウェーブ処理を用いたガソリンの
部分酸化による合成ガス製造用の静止装置。膜ブロックを用いた出力ガス分離を
有する全体転化と部分転化の場合。 ポイント4の技術機構との類似性により、装置のパラメーターと寸法は、ポイ
ント4で計算されたものより小さくなるであろう。計算では、水蒸気酸素転化反
応は大変高い選択性を有していることが示された(COとHのみが生成される
。)。これは低いプロセス温度を提供する。2つの同様の計算が実施された。第
1は、これらの状態では実際に完全な転化が提供される500℃の温度において
され、第2の計算では、その温度では転化率が74%である400℃のより低い
温度においてされた。しかしながら、純粋な合成ガスフローを提供するために、
分離ブロックの使用が提案された。プラズマトロンパワーの見積もりは、膜ブロ
ック電力及びマスフローレートは、付表5に対応している。
【0070】 主な結果および結論 1.デビッド(DAVID)によって行われた研究は、プラズム補助炭化水素転化プ
ロセスがとても魅力的であり、水素(hydrogen)および水素リッチガス生産の新し
い技術にとって適切な基礎となるであろうことを示している。熱プラズマ応用の
場合であっても、コンパクトで、制御が容易で、スタートが容易な改質器(refor
mer)が設計可能である。さらに、非熱触媒の応用は、エネルギー消費の著しい低
減と低いプロセス温度を提供できる。
【0071】 2.実施された比較解析は、熱プラズマの場合、最も有望なものとして次の変
形が選択可能であることを示している。即ち、 従来のディーゼル又はガソリンエンジンの効率を改善するため、5%部
分酸化ガソリン用のオンボード装置 プラズマ補助のガソリン部分酸化に基づいたオンライン水素生産のため
のコンパクトな静止(stationary)装置
【0072】 熱プラズマアプローチの主たる不具合は、かなり高いエネルギー消費と高い動
作温度である。
【0073】 3.上記解析は、上述した問題に対する解決策として、プラズマ触媒アプロー
チがかなり有望であることを示している。さらに、プラズマ触媒の下での部分酸
化は、水(water)の追加に起因して追加的な水素生産量を提供できる。
【0074】 4.プラズマ触媒の最も有望な変形は、次のものである。 ガソリンのオンボード水蒸気(steam)部分改質。エンジン排出熱は、プ
ロセスのエネルギー要求を満足させるのに使用可能である。 車や他の車両(vehicle)のオンボードでのガソリンの部分酸化
【0075】 5.上記で与えられた装置パラメータは、メタンおよびメタノール転化に伴う
理論的シミュレーションおよび実験結果に基づくものであり、更なる理論的シミ
ュレーションおよび実験が、提示されたデータを確認するために要求される。
【0076】 デビッドによって行われた、マイクロ波生成プラズマ触媒化石燃料転化
に関する研究 マイクロ波放電によって生成されたプラズマを用いた化石燃料転化の研究は、
3つの基礎的ステップを備える。
【0077】 1.プラズマ反応装置での化学反応にとって本質的なものである初期の放電パ
ラメータを決定するために、放電をモデル化する。 2.特定の放電条件における燃料転化にとって異なる化学機構の役割を調査す
る。 3.反応装置の産出量を最適化する。
【0078】 第1ステップは、利用可能な実験結果の解析に綿密に関連しており、実験的証
拠に同意しながら、放電進展についての徹底的な物理的モデルの構築をもたらす
。第2ステップは、物理化学的放電モデルの発展によって、所定の放電条件につ
いての種々の炭化水素転化機構の貢献を決定する。このモデル化の結果は、放電
パラメータを変化させることによって、反応器の具体的な産出量を改善するのに
使用することができる。
【0079】 MW(マイクロ波)放電進展の物理的モデルは、例えば電子およびイオン濃度
、これらの平均エネルギー、時間関数としてのガス温度、これらの空間的分布な
ど、初期のプラズマパラメータを提供する。放電進展は、次の3つの異なる段階
に細分化するのが有用である。
【0080】 1.反応装置の容量全体に渡って電子とガス温度の間の強い偏差が存在する初
期の不平衡段階。 2.準平衡プラズマを伴うフィラメント(filament)が存在する準平衡の放電段
階。 3.拡散分散および反応装置の壁での表面電荷再結合を伴うプラズマ再結合が
生ずるアフターグロー(afterglow)放電段階。
【0081】 マイクロ波放電はまた、強い不均一性を有するため、次の3つの異なる空間領
域に区分けできる。 1.電界ラインに沿ったストリーマ伝播を担当し、縮小した電界の高い値を伴
うストリーマ(吹流し)ヘッド。 2.比較的低い電界を伴うストリーマチャネルであり、これは最初にチャネル
プラズマの準静止的な特性を確保し、ストリーマチャネルにおけるある不安定性
がこの準静止的な状態を壊す。 3.チャネルからの放射に起因して、低い電子濃度を伴うストリーマチャネル
近傍の「コート」
【0082】 これらの条件付けは、利用可能な実験結果とフィラメント放電の一般理論に従
ってなされる。理論モデルの存在と、異なる一時的な空間間隔についての実験デ
ータとが比較される。ストリーマヘッドは、短い時間と空間間隔に起因して、か
ろうじて実験的に研究されているが、ストリーマヘッドパラメータは、ストリー
マ速度と面フロント伝播理論(plane front propagation thory)での半径から得
ることができる。この理論は、ストリーマフロントの厚さがストリーマ半径より
充分に小さいような我々の場合に有効である。面フロントモデルは、メタン、水
、水素プラズマ用に開発されたもので、フロント後のストリーマチャネルにおけ
る初期の電子濃度を生成する。さらに該モデルは、チャネルにおける準静止的な
電界の値を付与する。これらの値は、電界強度および電子濃度にとって利用可能
な実験データと比較可能である。面フロント理論によって与えられたチャネルで
の電子濃度は比較的小さい(ηeは約3×1014 1/cm)ため、この量
を顕微鏡的研究から測定するのはかなり困難である。しかしながら、ηeについ
ての上述の値は、水素のライン広がりの解析から得られたηe<1015 1/
cm という概算と一致する。水素プラズマは、より精密な構造と、その基底
状態だけでなく必要とする励起状態についての周知の運動およびドリフトパラメ
ータによって実験的測定により合致している。このことから、水素プラズマは、
放電モデル化に関する便利なサンプル環境として最初のステップで用いられる。
【0083】 面フロント理論から導出されたチャネルでの電界強度(H−100Td,C
−90Td)と準静止的な仮説は、通常の条件での水素(≒30kV)およ
びメタン(≒20kV)の両方についての実験的測定とよく一致する。水素プラ
ズマの場合での偏差は、バルクガスでの不純物、例えば1%の水に起因するかも
しれない。これらの電界強度に対応した電子温度は約2eVである。この量を決
定する代替的方法は、ライン強度を用いて励起された水素の状態の分布を解析す
ることである。これらの研究を実施するため、水素レベル分布のための運動モデ
ルが開発され、衝撃(impact)励起、逆励起(de-excitation)、自発放射およびイ
オン化プロセスを考慮して、面フロント波の結果と電子エネルギー分配関数(E
EDF)の計算を含む。該モデルは、励起された水素の状態の分布が電子温度に
関して強い不平衡であることを示す。電子温度:Texは、所望のレベルについ
て約0.3から0.4eVであり、一方、Toは約2eVである。これらの結果
は、実験的に観測されたTex(約0.3eV)とよく一致しており、水素に関
する以前の運動学計算と一致する。
【0084】 プラズマでのガス加熱レートは、ストリーマチャネルにおけるイオン化加熱不
安定性に起因する準平衡状態の初期を決定できる。ガス加熱レートは、電子エネ
ルギーに関する運動方程式を解いて、ガス加熱に関与する各基本プロセスの貢献
を見つけ、ある自由度が付与されたエネルギー保存を考慮することによって決定
された。例えば、並進および回転の自由度での緩和(relaxation)なしで保存され
るべき振動エネルギーは、少なくとも低い温度において予想される。
【0085】 シミュレーションは、最初の100nsにおいて約100Kの温度増加を示す
。圧力の緩和がかなり速やかにに生ずる場合、この値は、チャネルにおけるイオ
ン化加熱の不安定性を初期化するのに充分である。特徴的な流体力学的時間は、
水素に関して約100nsであり、メタンに関しては幾らか大きくなる。こうし
て、実験は水素での200ns後およびメタンでの400ns後に、ガス温度お
よび電子濃度について強い上昇を示すことから、ストリーマチャネルにおけるイ
オン化不安定性は、水素での約100nsにおいてチャネル温度維持の役割を担
うようである。予想されるように、準平衡状態での電子濃度は、スキン層の厚さ
がストリーマ半径にほぼ等しいという条件から、決定される。この仮説から約1
16 1/cmの電子濃度が得られ、これは約5×1016 1/cm
験値とかなり一致している。実験のガス温度(メタンに関して約5000K)は
、この濃度についての平衡温度(約6000K)より僅かに低く、こうしてプラ
ズマの準平衡状態を提供する。
【0086】 チャネル近傍の「コート」領域は、小さい電子濃度のため測定を行うのが困難
である。さらに、この領域での電子濃度は、ガス中の不純物濃度(光イオン化お
よび関連したイオン化プロセスに関与する)に依存する。このことは、チャネル
近傍の放電モデル化に著しい制約をもたらす。
【0087】 MW放電での燃料改質の運動機構を決定するため、放電条件での幾つかの可能
な機構が研究された、最初に、ガソリン転化および煤(すす:soot)形成に関して
水の影響を決定するために、水添加のガソリンの熱解離(dissociation)が行われ
た。ガソリン中に存在する最高の炭化水素であることから、ガソリン容量(capac
ity)についてオクタン(octane)が考慮された。運動機構は、オクタン酸化および
煤形成を説明するための876個の反応から成ることが入念に調べられた。該モ
デルは、85個の化学的構成要素を包含し、異性体(isomer)および中間ラジカル
を伴うC18に至る全ての炭化水素を含んでいる。
【0088】 P=一定、T=一定のカロリメトリック・ボム・リアクタ(Calorimetric Bomb
Reactor(CBR))モデルを伴うワークベンチコード(WorkBench Code)を用いて計算
が行われた。
【0089】 T=1500K、P=1気圧でのオクタン−水混合の解離を説明する運動カー
ブが図1と図2に示され、T=2100K、P=1気圧のものが図3と図4に示
され、水添加89%(図1、図3)と水添加50%(図2、図4)である。
【0090】 図1は、T=1500K、P=1気圧でのC18−HO混合(11:8
9%)の解離中での主な濃度の運動カーブである。
【0091】 図1から、水が存在する場合のオクタン転化プロセス、C18+8H
=8CO+17H が、次のように区分できることが明らかである。 1.エチレンとメタンの形成を伴うオクタンの速い解離。 2.水が触媒として働くアセチレン形成の遅いプロセスと、これに続くCOと
の形成。
【0092】 オクタンの完全転化にとって充分な水が無ければ、生成物はメタン(図2)ま
たはアセチレン(図4)になるであろう。
【0093】 図2は、T=1500K、P=1気圧でのC18−HO(50:50%
)混合の解離中での主な濃度の運動カーブである。
【0094】 図3は、T=2200K、P=1気圧でのC18−HO(11:89%
)混合の解離中での主な濃度の運動カーブである。
【0095】 図4は、T=2200K、P=1気圧でのC18−HO(50:50%
)混合の解離中での主な濃度の運動カーブである。
【0096】 図5と図6では、T=2000K、P=1気圧でのオクタン−水混合の解離中
での煤形成が示される。このモデルは、次のA. V. Krestinin[1]によって提案さ
れた簡素化された煤形成モデルを考慮している。 C→C12→C→C→...煤核(nucleus)
【0097】 更なるガス化を伴うCに限られるが、図から、オクタンをCO−H
完全に転化するのに充分な水がなければ、煤が形成されることが明らかである。
【0098】 図5は、T=2200K、P=1気圧でのC18−HO(11:89%
)混合の解離中での煤形成である。
【0099】 図6は、T=2200K、P=1気圧でのC18−HO(50:50%
)混合の解離中での煤形成である。
【0100】 図7は、プロセス時間−実行温度の依存性を示す。
【0101】 図7で示すように、プロセス時間は、1500K下の温度だけについてのメタ
ン分解(前回報告参照)と同じである。制限的な段階は、メタンCH→CH +Hの解離であり、より高い温度での制限的な段階は、アセチレンの分解である
【0102】 こうして燃料転化の熱機構について得られた運動力学の結果は、最適な放電パ
ラメータを決定し、その結果、燃料改質のための実験条件が示される。
【0103】 既存の燃料転化特許の評論 水素リッチガス(h.g.)を受け取るために異なる集合(aggregate)で使用さ
れた基礎的な化学プロセスの1つは、炭化水素の水蒸気(steam)改質、例えばC
+HO=CO+Hである。この反応は吸熱的(endothermic)であるが、
もし酸素が入力混合に追加されれば、改質プロセスは発熱的(exothermic)になる
。このプロセスは、水素リッチガス(h.g.)を受け取るために使用され、これ
は内燃エンジンまたはオンボード燃料セルにおいて燃焼することになる。
【0104】 改質プロセスでの触媒の使用は、多くの著者によって提案されている。広範囲
の物質が、触媒としての使用について特許されている[1.2]。改質器についての
適切な設計も同様である[2.3]。我々は、触媒改質器の重要な特徴は、コンパク
ト形状で、追加的な装備の使用を必要としないことであると認める。熱絶縁およ
び熱サイクル[3]は、高い効率を提供するでろう。
【0105】 水蒸気改質プロセスに基づいて水素リッチガス(h.g.)を得る更なる方法は
、[4]で記述されたガス状炭化水素の熱分解(pyrolysis)の変形である。特許され
た炭化水素および燃焼した酸素リッチガスの混合は、高い温度の炭化水素を水素
の追加量を受け取るために得られた混合に注入した後、集められる。炭化水素、
水蒸気、酸素の量の間の関係は特許された。デビッドの見解では、このプロセス
の主な利点は触媒の不存在である。
【0106】 多くの著者は、炭化水素燃料改質のためのプラズマ方法の使用を提案している
。アークプラズマトロンは、改質器向けの適切な設計として特許されており[5]
、そこには燃料の気化(vaporization)と熱分解(pyrolysis)が存在する。
【0107】 アークプラズマトロン用の興味ある設計は、[6]に存在する。このプラズマト
ロンでは、燃料改質用の幾つかの化学プロセス、即ち、水素および固体炭素(car
bon)に導く炭化水素熱分解が存在する。プラズマトロン設計および固体炭素の連
続的な擦り落し(scrubbing)機構が特許された。
【0108】 最大パワーの必要時に車エンジンに注入される水素リッチガス(h.g.)を受
け取るためのプラズマ改質の使用は、[7]で特許された。改質器としてのアーク
またはマイクロ波プラズマトロンの使用が提案されている。
【0109】 [8]の著者は、炭化水素燃料改質器プラズマトロンにタービンの追加を提案し
ており、ガスからの運動エネルギーおよび熱を使用して、プラズマトロンの要求
のために使用される追加のエネルギーを得ている。
【0110】 特許の別のグループは、炭化水素の水蒸気改質という発熱プロセス用の刺激装
置(stimulator)およびエネルギー源として、プラズマの使用を提案している。
【0111】 これら[9]の1つでは、滑走するアークが反応容積において燃焼して、炭化水
素改質プロセスを刺激している。排出ガスは、ペレット床(bed)を通過すること
によって追加的に改質される。
【0112】 別の[10]では、反応混合が初期に加熱され、後に、高電圧パルスの周期的放電
が生じ、水蒸気改質反応を刺激する反応器(reactor)を通過する。水素リッチガ
ス(h.g.)を発生するために使用可能な改質器設計が存在し、そこでは水素リ
ッチガス(h.g.)がオンボードSPE燃料セルにおいて燃焼する。
【0113】 特許文献の評論は、炭化水素から水素リッチガス(h.g.)を得るという課題
における研究者にとって重要な興味を明らかにしている。評論が示すように、最
大の特許グループは、触媒を用いて炭化水素改質プロセスを実行することを提案
している著者達であり、触媒は適切な化学物質である。多くの特許は、プラズマ
炭化水素改質方法を開示する。しかしながら多くの場合、著者は、プラズマを試
薬(reagent)の効率的なヒータとして使用する。デビッドの見解では、ただ2つ
の特許が、加熱エネルギー源および炭化水素改質プロセスの刺激装置としてプラ
ズマを使用している。これらの最初のもの[9]では、酸素リッチガスおよび炭化
水素の混合が、滑走するアークプラズマによって活性化され、特殊な金属または
セラミックの材料の上に移動して、混合は最終的に合成ガスに改質される。しか
し、彼の特許は我々の装置の原型(プロトタイプ)として機能しない。2つ目の
特許[9]で使用されたアイデアは、我々の装置設計にかなり類似している。両方
において、試薬の混合は加熱され、そして冷プラズマによって処理される。炭化
水素の一部が二酸化炭素に改質され、水素を得るのに選択的導通性を持つ膜(mem
brane)を必要とするようなシステムにおいて、完全な転化は存在しない。このシ
ステムは、追加のガス圧縮を必要とし、より多くのエネルギーを使用する。
【0114】 文献 N 特許番号 著者 国 1 PCT/JP97/02445 Tomura JP 2 PCT/US96/1590 ISENBERG,Arnold,O US 3 4 CLAWSON,Lawrence,G US 4 PCT/US97/1490 Allen,M.Robin US 5 6 E.M.Rudyak USSR 6 USSR 632294 N.S.Pechuro USSR 7 USSR 700935 Cohn US 8 USSR 203816 Cohn US 9 USP 5.887.554 CHERNICHOWSKI, M Fr 10 USP 5.852.297 Albin Fr PCT/US98/1802 ETIEVANT,Claude 7 PCT/FR97/0239 6
【0115】 提出した先行システムは、車両上のオンボードで合成(syn-)ガスを生成でき、
あるいは静止装置での生産が可能である。両方の構成は先行技術である。例とし
て、米国特許5.887.554には、燃料を合成ガスに改質するためのシステムが開示
されている。
【0116】 静止システムは、高圧力容器または低温容器を必要とする。
【0117】 転化システムの更なる重要な例は、世界特許PCT/US98/18027である。そこでは
、水および酸素(空気)の存在中(可能なら)での電気放電(粒子放電)による
、軽い炭化水素(例えばCH,C,C,C10または天然ガス
)のための転化プロセスが開示されている。この特許の装置の説明において、転
化プロセス用のエネルギー源の1つは、炭化水素の部分酸化である。
【0118】 水素のオンボード生産は、詳細に記述されている。このグループの装置は、例
えば米国特許5143025に記述されている。そこでは、HOをHとOに分離
して、Hをエンジン燃料に追加するための電気分解(electrolysis)の使用が開
示されている。水とC(固体炭素)との相互作用を用いた水素リッチガス生産
システムは、米国特許5159900で開発されている。この装置では、アーク処理に
よって提供される水による炭素電極の部分酸化が、H+CO混合の主な供給源
となる。米国特許5207185(Greiner et al.)では、装置の基本は、炭化水素燃料
の一部を使用するバーナーであり、他の部分を改質して水素を生産する。水素は
、燃料と混合されて、エンジンに使用される。
【0119】 さらに別のシステムは、ガソリンの一部を水素リッチガスに改質するための熱
転化器の使用に関係する(Breshears El,et al.,Proc. of EPA 1st Symposium o
n Low Pollution Power Systems Development,268(1973))を参照)。別の類似の
システムは、触媒の存在中での部分酸化を使用する(Houseman, et al.,Proc. 3r
d World Hydrogen Energy Conf. 949(1980)を参照)。
【0120】 米国特許5435332と5437250(両方ともRabinovich et al.)は、両方での手段と
してアークプラズマトロンを用いた内燃エンジンシステムを開示している。
【0121】 プラズマ補助燃料転化を実施するための現在特許された装置は、高周波または
超高周波アークプラズマトロンの種々のモデルにおいて、安定したプラズマ放電
を使用し、そしてアーク放電のパルス変形(レールガン(railgun)や滑走(glidin
g))を使用する。米国特許5,425,332 5,437,250 5,887,554を参照。これらの
放電の極めて高い温度特性と流体力学的重量平衡は、プラズマ燃料転化方法の利
点から完全に利益を得るものでない。
【0122】 発明の説明 発明の目的は、炭化水素を水素リッチガスへ転化するプラズマ転化器である。
該転化器は、加熱器と、混合室と、反応器(reactor)と、反応器に接続されたマ
イクロ波電源とを備える。インパルスで周期的な擬似コロナマイクロ波放電が、
反応器での転化プロセスを加速するために使用される。擬似コロナ放電は、マイ
クロ波共振器内の最大電界領域に導入された金属エッジの組によって発生する。
結果として、特別に選択された態様(regime)において(パルス持続期間、パルス
周期とパルス持続期間の比率、特定のエネルギー入力、反応器の入口温度)、転
化プロセスのプラズマ触媒の特徴が提供される。プラズマ触媒の転化プロセスは
、より低温限界での高い生産性と低い電気エネルギー要求によって特徴づけられ
る。提案された反応器は、水蒸気(steam)、水蒸気−酸素(水蒸気−空気)およ
び空気を伴う部分酸化を用いて水素リッチガスへ転化する燃料(石油(petrol)、
ケロシン、ディーゼル燃料等)用の転化プロセスを実行するのを可能にする。特
定のプロセスを実行するのに要求されるエネルギーの大部分は、加熱器から熱エ
ネルギーとしてシステムに供給され、反応容器の出口での熱回復を犠牲にし、同
様に(水蒸気−酸素転化または部分酸化について)混合室での燃料の部分燃焼を
犠牲にする。水蒸気転化の場合、加熱器はアークプラズマトロンを含んでもよい
。超音波ノズルが混合室で使用可能であり、10−3〜10−5秒下の時間で、
初期の試薬の効率的な混合を提供する。
【0123】 現代のテクノロジーは、大規模の生産静止システムおよび車両搭載用のコンパ
クト設計の両方のための提案した装置を構築するのを可能にする。車両搭載の燃
料システムから水素リッチガス生産の使用は、車両搭載の水素容器の使用を回避
する。提案された2つの装置の車戴での組合せ使用(水素リッチガスおよびガソ
リンの混合に適合した内燃エンジンの使用)は、汚染物質の放出を著しく減少さ
せ、エンジン効率を向上させる。エンジン性能特性は、エンジン設計での根本的
な変化を伴うことなく、増強される。提案された設備の更なる応用は、車両の電
気モータに供給される電力を生成する燃料セルとの組合せである。
【0124】 本発明の実施に使用したデビッド作成の反応装置の説明
【0125】 図8に示した実験装置は次ぎのものから成る: テクノロジカルブロック(図1で点線で囲った部分); 試薬供給系(燃料、水、空気)、 水供給系、 変調器(Modulator)、MCW発生器(generator)、導波管
【0126】 水と燃料は、それぞれ沸点以上の温度で気化器1及び気化器2で蒸発させ、水
は加熱器2(アークプラズマトロン)の入口から、燃料は混合器の入口から供給
する。燃料蒸気の温度は、混合器へ供給中に凝縮しないように十分高くする必要
がある。
【0127】 空気は水の沸点以上の温度に加熱し、水蒸気は加熱器2の入口に供給する。空
気の温度は、加熱器2の入口で水蒸気と混合したときに水蒸気が凝縮しないよう
に十分高くしておかねばならない。
【0128】 加熱器2で水蒸気と空気の混合物は反応態様に応じて(表2、3、4および5
参照)一定の平均温度に加熱し、混合器の入口に供給する。
【0129】 テクノロジカルブロックの操作態様(まず第1にプロセス温度)は、加熱器2
の出力変更及び/又は初期反応試薬の消費量を変えることによって決められる。
【0130】 混合器に全ての試薬を速やかに供給し、次いでプラズマ−触媒反応器(plasma-
catalytic reactor)に導く。
【0131】 反応器では過熱された試薬混合物は、周期的なマイクロ波インパルス擬似コロ
ナ放電によって処理される。
【0132】 生成物は熱交換器で冷却される。凝縮相(未反応の水と燃料、及び場合によっ
ては炭素)はサイクロン(cyclone)熱交換器で分離される。得られた合成ガスは
クロマトグラフ分析にかけられる。第16ポイントでガス状生成物の濃度が測定
される。未反応の水と燃料の消費量は必要に応じて第17ポイントで測定する。
【0133】 放電トリガーとMCW入力装置は、構成上テクノロジカルブロックの一部をな
している。
【0134】 放電トリガーは、尖ったタングステンのピボットで、擬似コロナマイクロ波放
電を開始させるためのMCW場にある反応器に設けられている。
【0135】 MCW入力装置は、尖ったタングステのピボットの領域に最大強度を持った電
場分布を反応器に作り出す。
【0136】 テクノロジカルブロックの主パラメータの測定ポイント(第4−15ポイント
)を図1に示した。基本的な反応態様に対するテクノロジカルブロックパラメー
タ(試薬消費量、温度範囲)の目標値は、表1、2、3および4に示す。
【0137】 1.2.MCW装置の簡単な説明 MCW装置モジュレータ(modulator)は、MCW入力装置を持ったMCW発生器
の操作に必須の、一連の周期的な電圧パルス(voltage pulse)を作り出す。
【0138】 MCW放射の主パラメータは: 放射インパルスの持続時間‐0.1−1mks; インパルス繰返し周波数‐1kHzまで; インパルスパワー‐50kWまで; 平均パワー‐50Wまで; 放射波長‐3cm
【0139】 1.3.供給試薬 試薬は通常の状態でテクノロジカルブロックの入口(図1のポイント1、2お
よび3)に供給する。冷却水は入口では次ぎのパラメータを持っている: 圧力‐3気圧(atm) 温度‐15°−25℃
【0140】 2.テクノロジカルブロック構成要素の分離に必要な技術的要件
【0141】 2.1 一般的要件 1つの構造についてブロック構成要素の配置を示す。最も良く使用するものは
、構成要素の清掃、置換、ブロックの近代化などのため収集‐配置ができるよう
にする。
【0142】 図9は、テクノロジカルブロックの次ぎのような構成要素の配置図である:加
熱器2(アークプラズマトロン)、混合器、反応器、放電トリガー、MCW入力
装置およびブロック温度範囲制御用熱電対TCセット(指標は図中の測定点に対
応)。反応管の直径は20mmである。
【0143】 2.2 アークプラズマトロン‐加熱器2 プラズマトロン出力は300Wで、プラズマトロンの有効係数、損失などは考
慮に入れない。 使用ガス‐水蒸気、水蒸気と空気の混合物 圧力‐大気圧以上(気化器1および2で水と燃料の圧力を消費してガスが移動)
。大気圧は熱交換器からのガスを取り除くことによりガス排出口で一定に保たれ
る。 プラズマトロン入口のガス消費: 態様1(空気なし)−水蒸気40.55−355cm/s 態様1(空気あり)−水蒸気18.7−40.55cm/s+空気より14−
55cm/s プラズマトロン出口でのガス温度(平均)−3000Kまで。 熱電対TC及びTCはプラズマトロンに組み込まれている。 熱電対TCが働いていて、プラズマトロン出口-混合器入口の放射温度分布を
測定する。管領域から熱電対を取除くことは可能である。
【0144】 2.3 混合器 混合物(水蒸気+空気)の1成分のパラメータは、アークプラズマトロン操作
態様に従ってセットする。
【0145】 混合物(燃料蒸気)の第2成分のパラメータ: 消費量: 態様(空気なし):0.025-0.22g/s 態様(空気あり):0.025g/s 混合時間は10s 混合後のガス温度は500−1560K 熱電対TCは混合器に組み込まれている。熱電対TC10は管中央で混合した
後のガス温度を制御する。管領域から熱電対を取除くことは可能である。
【0146】 2.4 放射トリガーおよびMCW入力装置を有する反応器 図2に示した変法では、反応器の太い方の端は、放電のスペクトル診断用の穴
がある金属壁MCおよび真空パックしたガラス窓GWによって閉じられている。
壁MCは、MCW放電ゾーンDZの方向にMW放射を反射するのに使われる。M
CとMCW放射入力装置の軸との間の距離は、ほぼ5−10cmである。この変
法では、サイクロン熱交換器は図2に示すように反応器の側壁に連結されている
。この場合、テクノロジカルブロックの配列は水平である。混合器ゾーンから放
電ゾーンの方向へのMCW放射の反射は、混合器出口で反応管の継手部(cross-s
ection)を20mmから15mmに減らすことによって達成できる。
【0147】 MCW放射入力装置は、24×11mmの継手部を持った方形の導波管である
。導波管の広い方の壁面が反応管に沿った方向で、長さが150mmになるよう
に設置される。導波管と反応管の接合部から70mmのところに、MCW放射に
対して透明な物質からできたハーメタイザ(hermetizer)が置かれる。入力装置と
放電ゾーンの軸間距離は、ほぼ5‐10cmである。
【0148】 注:図2では簡便のため、MCW入力装置は出口面に配置している。実際のシ
ステムでは、入口は90°の角度をなしているのではなく、出口面に対して垂直
に配向している。
【0149】 放電イニシエータは直径がほぼ2mmの尖ったタングステンの棒である。イニ
シエータは反応管内で作動し、反応管部から取り去ることもできる。
【0150】 熱電対TC11は、反応管中の放射の温度分布を制御する。温度範囲は300
〜1560Kである。熱電対は反応管内で作動し、反応管部から取り去ることも
できる。
【0151】 放電ゾーンDZから反応器入口‐混合器出口までの距離は、できるだけ短くす
ることとし、ブロック構成要素の構造特性によって決める。
【0152】 3.テクノロジカルブロックのパラメータ 名目上のプロセスのパラメータは、試薬の消費速度を決めるための実験結果の
特徴に基づいて算出した。これらのデータは装置の設計に使用した。
【0153】 装置に採り入れた2つの主なタイプは、空気(1)なしでの水蒸気による燃料
転化および空気中の酸素による燃料の部分酸化を伴った水蒸気による燃料転化で
ある。
【0154】 3.1 空気なしでの水蒸気燃料転化プロセスのテクノロジカルブロックパラメ
ータ この場合、プロセスは次ぎの反応に従う: C6.91812.117+6.918H2O=6.918CO+12.98H2;ΔH=12000KJ/cal=1.
85 初期試薬へのエネルギー入力量Jは、実験において変えられる主パラメータであ
る:J=W/Q、ここでWは熱量(thermal power)でQは初期試薬の消費量
である。エネルギー入力量はプロセスの温度範囲と転化反応の平衡値を決める。
2つの主な反応態様について実験で調べた:一定の初期試薬消費量Qの条件下熱
量Wを変化させる場合(表1)および一定の加熱力Wの下、初期試薬の消費
量を変化させる場合(表2)
【0155】 3.2 初期試薬の1つとして空気を伴う水蒸気燃料転化プロセスのテクノロジ
カルブロックパラメータ 添加試薬に空気が存在すると、燃料の一部は酸素によって酸化される。その結
果、吸収されたエネルギーが外部からのエネルギー供給の一部を補うことになる
。システム入口での酸素比率が増加すると、加熱器2での加熱量Wを減らせる
ことになる。最初の態様(酸素の添加なし)と同様、2つの態様について検討を
行う:態様”e”(100%燃料転化、表1、3参照)および態様”n”(65
%燃料転化、表4参照)。これらの態様における酸素の添加は、温度及び燃料転
化率を維持した態様で加熱器2の熱量の減少につながっている(表3、4)。
【0156】 表1、2のキー(key) Q−試薬消費量、液相に対しては(g/s)及び気体相に対しては(nm/g) T−温度 加熱量W−加熱器2で過熱されたガスによって吸収された熱量であって、加熱
器の熱効率、損失などは考慮に入れない α−第12ポイントにおける平衡転化率の推定値。このポイントにおいては、水
素およびCOとともに、(1)に相当する量の未反応の水と燃料の蒸気が存在し
ている。水素およびCO濃度合計は推定転化率として与えられている 0)−第9ポイントで、所定セクションにおける平均物質温度を示す;実際には
可動熱電対によって放射温度分布が測定される 1)−水分子解離に対するエネルギーコストを考慮に入れていない温度の値を示
す;真の温度は約3000Kである J−特定態様での初期試薬に対するエネルギー投入量(エンタルピー)、これは
試薬の加熱と蒸発に費やされる(参考のため)
【0157】 表2の初期試薬(燃料と水)の消費量で、燃料および水の蒸発器の能力はそれ
ぞれW=5WとW=80Wである。
【0158】 表1で示した態様の主な特徴は加熱力W(加熱力は50から300Wの範囲
)に対する平均MCW放電パワー(WMCW ev=50W)変動比である。
【0159】 表2は一定の加熱力(W=300W)で加熱した場合の計算値である。WMC ev /W比は一定で、約15%である。
【0160】 投入試薬(水と燃料)の消費量が変わると、図2に示すように蒸発器(W
)の能力も変動する。
【0161】 表3及び4のキー 2−転化率αは燃料の転化率に相当する。
【表1】
【表2】
【表3】
【表4】
【0162】 発明の詳細な説明
【0163】 本発明の基礎は、大気圧で周期的な超高周波擬似コロナインパルス放電を用い
ることからなり、これは現在存在している装置とは次の点で異なる:
【0164】 ?低い試薬温度 ?高い非平衡の割合(High weight non-equilibrium scale) ?プラズマ中での化学的活性粒子の高エネルギー効率での生成 ?電気エネルギーの高い効率での使用
【0165】 本発明の装置は、プラズマ触媒によって化石燃料を水素リッチの合成ガス(水
素と一酸化炭素の混合物)へ転化するものである。
【0166】 燃料転化に含まれる主なプロセスは:
【0167】 ?水蒸気転化(以下のj参照) ?水蒸気−酸素 転化(k) ?部分酸化(l)
【0168】 プラズマ触媒反応器領域に入る前に、試薬は反応器で十分な転化平衡率が得ら
れるような温度に予備加熱する。原則として、この温度は低すぎると良好な時間
でプロセスを実行することはできない(動力学的遅延(kinetic drag))。予備加
熱した試薬をプラズマ処理すると、化学的活性粒子が加わった連鎖反応によって
、動力学的制限が無くなって、試薬転化が起こる規模の平衡値に達する。
【0169】 本発明装置の主要部はプラズマ触媒反応器(図10)であり、そこで予備加熱
された試薬が周期的な擬似コロナインパルスマイクロ波放電によって処理される
【0170】 反応器は円筒形の部分を持った金属製の管で、この筒はさらにガスの輸送及び
マイクロ波放射の伝播のための導波管として使用される。マイクロ波の放射は、
標準的な方形の導波管(2)(H01 タイプの波)を通って、接合オリフィス(
3)から反応器に入る。
【0171】 接合オリフィスは、ガスの力学的パラメータの揺らぎを防ぎ、そして反応器か
ら導波管を隔離するためにマイクロ波に対して透明なハーメタイザー(8)によ
って閉じられている。方形導波管の長い方の壁は、H11タイプの波が円筒形の導
波管で励起される管の軸に沿って配置される。方形と円筒形の導波管における電
場Eの分布は、図2および3に示す。
【0172】 反応器の直径は、主タイプ波H11は別として、他の(より高い)タイプの波(w
ave type)が円筒形の導波管で励起されない条件下で選択する。次ぎのタイプは
E01波である。この条件を満たすことは直径Dに対する次ぎの制約を受けること
になる。
【0173】 l<lcrH11(D)=1.705D (a) l<lcrE01(D)=1.308D (b)
【0174】 ここで: l:自由空間(free space)でのマイクロ波の波長 lcr:対応する波形に対する円筒形導波管に置ける臨界波長
【0175】 上述の関係から、反応器の直径に対する条件が得られる: 0.59l<D<0.76l (c)
【0176】 加熱された試薬は混合ブロック(図10の11)から試薬入口部(4)を通っ
て反応器に入る。
【0177】 混合器は、3つの試薬の導入システムを持った装置からなる。最初の導入シス
テム(10)はシステムの軸上に設置されている。種々のプロセスで、加熱水蒸
気(プロセスj)、加熱水蒸気−空気混合物(k)または加熱空気(l)がそこ
を通って混合器に送られる。二つ目と三つ目の試薬の入口(9および10)は、
同心の超音波ノズルシステム(concentric supersonic nozzle system)である。
装置の構造にこれらのシステムを用いることによって分子レベルでの試薬の混合
時間をほぼ10−3―10−4秒にすることができる。水蒸気−酸素転化(k)
および部分酸化(1)のプロセスでは、燃料酸化は2番目と3番目の試薬導入シ
ステムの間で起こる。この酸化過程で生じたエネルギーは、更に試薬を加熱する
【0178】 試薬導入システム4は管の一部を成していて、細くなって混合器に達している
。それは、試薬導入エレメントがH11波の限界を超えた上で十分細くしなければ
ならない。これによりマイクロ波は、このエレメントから中間部(3)の方向に
反射する。この条件から試薬エレメントに特有の横の長さと直径dの間の次ぎの
関係が得られる。 l>lcrH11(d)=1.705D (d)
【0179】 プロセスの生成物はプラグ(5)のオリフィスを通って反応器を出る。このプ
ラグはマイクロ波を中間オリフィス(3)の方向に反射するものである。
【0180】 反応器からのプロセス生成物出口の別の構造としては、試薬入口(4)の構造に
類似した反応管セグメントとすることができるが、この場合反対の方向に狭める
。いずれの場合も反応器の長さ(図10中のL)は、導波管中のマイクロ波の半
波長lwg/2の整数倍でなければならない:
【0181】 L=nlWG/2=nl/(1‐(l/lcr H11(D)))1/2/2
(e)
【0182】 放電は、導波管に導入されている非熔融性の材料でできた尖った金属棒(6)
であるコロナエレメントによって開始される。棒の先端は、その周りのマイクロ
波電場Eを高めて、擬似コロナ放電を効果的に行わせる。この棒は導波管内の電
場Eの力線に沿って配置する(図12)。棒先端の位置(図12中のH)は、導
波管の半径のほぼ半分の位置である。縦方向(図10中のL2)においては、放
電を伴わずに共振器中の定常波フィールドが最高値を持つ所にこの棒を設置する
: L=lWH(n/2+1/4)=(n/2+1/4)l/(1‐(l/lcr H11(D))) /2 /2 (f)
【0183】 擬似コロナ放電段階のストリーマ(streamer)は、マイクロ波フィールドでプラ
ズマストリーマ系(plasma streamer system)に変換されて、マイクロ波ストリー
マとして伝わり、反応管の横断面を満たして、マイクロ波インパルス放電ゾーン
(図10中の7)を形成する。擬似コロナ放電段階の目的は、大気圧で高い平均
電子エネルギーを持ったプラズマを発生させることである。
【0184】 マイクロ波ストリーマ段階の目的は、試薬をプラズマ触媒処理するために空間
に広がったプラズマを生成させることである。
【0185】 方形導波管(図10中の2)および反応器(1)の調整は、長さlおよびL1(
図10)の間の一定値を選んで行う。実際には全てのマイクロ波は放電領域(7
)で吸収されるので、放射入力オリフィス(3)の右側にある導波管の部分は放
電に際して波動の態様を伝える働きをする。この場合、導波管内の波長の半分の
整数倍である距離L1は、次ぎのようになる: L=nlWG/2=l/(1‐(l/lcr H11(D)))1/2/2
(g)
【0186】 マイクロ波放射源は周期的なインパルス態様において作用する。放射インパル
スの持続時間tは、両方の放電段階(擬似コロナ効果及びマイクロ波ストリー
マ段階)が与えられた条件で起こるのに必要な時間として定義される。
【0187】 インパルスの反復時間tは、次ぎの量の最適関係から見出される:超高周波
放射インパルス終了後の受動放電相中のプラズマによって生成した活性粒子の寿
命;放電ゾーンを通って通過する試薬の直線速度;放電エネルギーの供給: Jplasma=W/Q (h) ここで W=WPULSE*t/t2 Wはマイクロ波放射の平均強度、WPULSEはパルス強度、Qは試薬消費量である
【0188】 マイクロ波放射インパルス強度WPULSE 、(h)、(i)は、プラズマJplas ma のためのエネルギー投入量を決定する。さらに、パルス強度はプラズマが存在
しない場合の円筒形導波管中の電場強度に依存し、これは破裂(disruptive)放電
より低くそして同時にコロナエレメント中で擬似コロナ放電段階を開始させるほ
ど高くなければならない。
【0189】 熱エネルギー供給(試薬の予備加熱のためのエネルギー供給)Jheatは、必要な
温度に試薬を加熱し、系の吸熱過程で消費されるエネルギーを補償するのに十分
なものでなければならない。この吸熱過程が、与えられた温度での試薬の転化平
衡に導く。
【0190】 試薬の予備加熱は、次の方法で行うことができる: ・独立した電力供給源を持つヒーター(例えば、アークプラズマトロン) ・燃焼室での燃料の一部の焼却 ・酸素(空気)を含んだ転化過程での酸素による一部燃料の酸化 ・装置出口での熱回収 上述の方法の組合せもまた可能である。
【0191】 プラズマエネルギー供給の熱供給に対する比率Jplasma/Jheatは、1−10%
のオーダーである。
【0192】 転化プロセスの温度特性及びそれに対応する試薬の転化率は、以下の通りであ
る。
【0193】 35%転化率での水蒸気燃料転化プロセス(j)は、次ぎの温度特性を有する
:水蒸気加熱温度1450K、混合後の水蒸気−燃料蒸気混合物温度890K、
プロセス後の生成物温度620K
【0194】 65%転化率での水蒸気燃料転化プロセス(j)は、次ぎの温度特性を有する
:水蒸気加熱温度2180K、混合後の水蒸気−燃料蒸気混合物温度1150K
、プロセス後の生成物温度665K
【0195】 99%転化率での水蒸気燃料転化プロセス(j)は、次ぎの温度特性を有する
:水蒸気加熱温度3750K(水分子の解離過程は考慮しない)、混合後の水蒸気
−燃料蒸気混合物温度1560K、プロセス後の生成物温度800K
【0196】 65%転化率での水蒸気‐酸素燃料転化プロセス(k)(水‐空気モル比2.
5)は、次ぎの温度特性を有する:蒸気‐空気混合物加熱温度1390K、混合
後の試薬温度890K、プロセス後の生成物温度650K
【0197】 100%転化率での部分燃料酸化プロセス(1)(燃料‐空気モル比1:3.
46)は、次ぎの温度特性を有する:蒸気‐空気混合物加熱温度1110K、混
合後の試薬温度896K、プロセス後の生成物温度1611K
【0198】 3.プロセスの実行と特徴
【0199】 提案の装置は、燃料の部分酸化プロセスと同様に、水素リッチガス中において
水蒸気、水蒸気‐酸素及び燃料蒸気で化石燃料転化プロセスを遂行することがで
きる。
【0200】 3.1 水蒸気燃料転化プロセスは、次ぎの反応式で表される: C+HO=mCO+(n/2+m)H (j) そしてその装置の実現を図13に概略的に示している。
【0201】 水蒸気は加熱器に送られ、次いで混合室の最初の入口に送られる。一方、燃料
は混合室の2番目と3番目の入口に送られる。選択した態様によって、2番目と
3番目の混合器入口での燃料比を0と1の間で変えることができ、また通常の水
蒸気/燃料モル比は6と14の間で変えることができる。
【0202】 加熱器として、図14に示すように、直列に連結した反応器出口とアークプラ
ズマトロンからの熱炉利用する回収熱交換器を使用することができる。水蒸気燃
料転化プロセスに必要な加熱器出口での水蒸気温度は1400−3000Kの間
であり、反応器入口での試薬温度は900−1500Kの間である。
【0203】 プラズマ触媒水蒸気転化プロセスに対する全体のエネルギーバランスは、試薬
の蒸発(Jvapor)、試薬の加熱及び化学反応に消費されたエネルギーからなる
。反応器出口での生成物組成(試薬変性率”a”)及び生成物(水素リッチ合成
ガス)によって消費されたエネルギー”A”は、第一に供給されたエネルギーJ SUM =Jplasma+Jheat+Jvaporに依存する。その関係は次の表に示す(エネル
ギー供給量Jheatは、エネルギーと液体試薬の重量比として示す)。
【0204】
【0205】 水蒸気‐酸素(水蒸気‐空気)転化プロセスにおいて、与えられた量の燃料(
x)及び酸素(y)に対し xC+yO+3.73yN+(mx‐2y) HO=mxCO+0.5(nx+
2m−4y) H+3.73yN (k)
【0206】 そして図15に示すように、水蒸気は空気と混合されて加熱器に送られ、燃料
は0.5‐2の割合で入口2及び3に送られる。加熱器出口の温度は500−6
00Kで、反応器入口は800−1500Kである。水蒸気/空気及び水蒸気/
燃料のモル比はそれぞれ0.3‐2及び3‐7の範囲内である。
【0207】 試薬の水素リッチ合成ガスへの変性の割合は、空気の燃料に対するモル比”g
”だけでなく、系に供給したエネルギーJSUMに依存する。主な定量的数値を次
の表に示す。
【0208】 g、% JSUM、kJ/kg a、% 25 7300 100 25 3400 65 42 4500 100 42 1500 69 64 1500 100 64 850 95
【0209】 3.3 燃料の部分酸化プロセスにおいて C+m/2(O+79/21N)=mCO+n/2H+m/2 79/21N
1) 図16に示すように、空気は加熱器に送られ、燃料は、反応器入口で空気/燃料
のモル比が8−12になるように、混合室の第2及び第3の入口に0.5−2”
g”の割合で送られる。
【0210】 加熱器出口で燃料の部分酸化を行うのに必要な温度は、500−600°Kの
範囲であり、反応器入口の温度は900−1100°Kの間である。
【0211】 プロセスを確実に作動させる温度にするために、エネルギーJSUMは1000
−1500kJ/kgの範囲で供給しなければならない(3.1参照)。このエネル
ギーにより試薬転化率は100%に達する。
【0212】 図10〜16中の参照番号 図10−デバイス構成 1−円筒導波管、化学反応器; 2−方形導波管; 3−接合オリフィス; 4−反応器の試薬入口エレメント; 5−反応器の生成物出口; 6−イニシェーターバー; 7−プラズマ触媒放電ゾーン; 8−混合器の第1入口; 9−混合器の第2入口断面; 10−混合器の第3入口断面; 11−試薬混合室; 図11−円筒導波管と方形導波管の電界分布配位 1−方形導波管; 2−円筒導波管; E−マイクロウェーブ電界ベクトル 図12−導波管のコロナイニシェーター棒入口 1−円筒導波管 2−硬い金属の尖った棒 3−棒及び放電導波管における電気力線.下はマイクロ波電界強度分布 図13−水蒸気燃料転化プロセス 1,2,3−混合器への試薬の第1、第2、第3入口 図14−水蒸気燃料転化プロセスにおける水蒸気プリヒーティングスキーム 図15−水蒸気−空気燃料転化プロセスのスキーム 1,2,3−混合器への試薬の第1、第2、第3入口 図16−燃料プロセスの部分酸化スキーム 1,2,3−混合器への試薬の第1、第2、第3入口 図17−デバイスの図 1−円筒導波管、プラズマ化学反応器、2−マイクロウェーブ放射の反応器へ
の入力要の方形導波管、3−インターフェースオリフィス、4−反応器への試薬
の入口エレメント、5−反応器の生成物出口、6−イニシェーター棒、7−プラ
ズマ触媒放電ゾーン、8−混合室の第1入口、9−混合室の第3入口の断面、1
1−試薬混合室。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW,ML, MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,GM,K E,LS,MW,SD,SL,SZ,TZ,UG,ZW ),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,MD,RU, TJ,TM),AE,AL,AM,AT,AU,AZ, BA,BB,BG,BR,BY,CA,CH,CN,C R,CU,CZ,DE,DK,DM,EE,ES,FI ,GB,GD,GE,GH,GM,HR,HU,ID, IL,IN,IS,JP,KE,KG,KP,KR,K Z,LC,LK,LR,LS,LT,LU,LV,MA ,MD,MG,MK,MN,MW,MX,NO,NZ, PL,PT,RO,RU,SD,SE,SG,SI,S K,SL,TJ,TM,TR,TT,TZ,UA,UG ,US,UZ,VN,YU,ZA,ZW (72)発明者 ビクトル・ケイ・ジボトフ スペイン、エ−28006マドリッド、カルボ ネロ・イ・ソル30番 (72)発明者 リカルド・ブラチ・ビソソ スペイン、エ−28006マドリッド、カルボ ネロ・イ・ソル30番 Fターム(参考) 4G040 EA03 EA06 EA07 EB11 EB16 EB44 4G075 AA05 AA42 BA01 BA05 BD12 CA02 CA26 CA47 CA66 DA02 DA03 EB01

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 化石燃料を水素リッチガスに転化するプラズマ転化器であって、 直列に接続された加熱器、混合室及び反応器と、センチメートル又はデシメー
    トルのマイクロウェーブ帯において0.1〜1マイクロ秒のパルス持続時間とパ
    ルス持続比100〜1000を有するインパルスを発生する前記反応器用のMC
    Wエネルギー源とを備え、 前記反応器の大気圧中において、前記MCW波の波長の約数倍の長さの1組の
    金属ピンによって開始された周期的な擬似コロナインパルスMCW放電を使用し
    、 前記金属ピンはMCW共振器に挿入され、その共振器内の最も電界の強い領域
    に設けられており、 前記混合室は前記加熱器に接続された1つの入口と反応物を前記混合室の異な
    った領域に供給するための第2と第3の入口を備えているプラズマ転化器。
  2. 【請求項2】 燃料プロセスの水蒸気転化を実行するために、水蒸気が前記加熱
    器に供給され、前記第2と第3の混合室入口に燃料がQ/Q比0〜1の範囲
    で供給される請求項1記載の装置。
  3. 【請求項3】 前記加熱器が、作製された水素リッチガスの熱の回収を含む熱交
    換器として構成され、アークプラズマトロンが前記熱交換器と直列に接続されて
    いる請求項2記載の装置。
  4. 【請求項4】 燃料に対する前記水蒸気のモル比が6〜14内から選択された請
    求項2記載の装置。
  5. 【請求項5】 前記水蒸気の加熱器出口における温度が1400〜3000Kで
    あり、反応器における反応物の温度が900〜1500Kである請求項2記載の
    装置。
  6. 【請求項6】 燃料プロセスの水蒸気−空気転化を実行するために、空気と混合
    された水蒸気が前記混合室に供給され、前記混合室の第2と第3の入口にQ
    比が0.5〜2の範囲で燃料が供給される請求項1記載の装置。
  7. 【請求項7】 前記加熱器の出口における反応物温度が500−600Kであり
    、前記反応器入口における温度が800−1500Kである請求項2記載の装置
  8. 【請求項8】 前記反応器入口における、前記水蒸気/空気比と水蒸気/燃料比
    がそれぞれ、0.3−2と3−7の範囲から選択されている請求項2記載の装置
  9. 【請求項9】 燃料の部分酸化を実行するために、空気が前記混合室の第1の入
    口に供給され、燃料が前記混合室の第2と第3の入口にQ/Q比が0.5〜
    2の範囲で供給される請求項2記載の装置。
  10. 【請求項10】 前記加熱器の出口における反応物温度が500−600Kであ
    り、前記反応器入口における温度が800−1500Kである請求項9記載の装
    置。
  11. 【請求項11】 前記反応器入口における空気/燃料のモル比が8−12である
    請求項9記載の装置。
  12. 【請求項12】 前記加熱器が熱回収を含む熱交換器として構成され、反応器で
    作製された水素リッチガスからの熱を使用する請求項6又は9に記載の装置。
  13. 【請求項13】 前記反応物Qの全フローレートとMCW固有平均電力がW/Q
    =0.2〜0.4kW時/mに従って選択された請求項2記載の装置。
  14. 【請求項14】 前記反応物Qの全フローレートとWの平均値がW/Q=0.0
    5〜0.15kW時/mに従って選択された請求項6又は9記載の装置。
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