JP2003500122A - 中間ニードル及び供給液体間に平坦界面を形成する方法 - Google Patents

中間ニードル及び供給液体間に平坦界面を形成する方法

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JP2003500122A JP2000619497A JP2000619497A JP2003500122A JP 2003500122 A JP2003500122 A JP 2003500122A JP 2000619497 A JP2000619497 A JP 2000619497A JP 2000619497 A JP2000619497 A JP 2000619497A JP 2003500122 A JP2003500122 A JP 2003500122A
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catheter
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ダグラス・アール・ハイマン
エド・オルセン
ノア・エム・ロス
ギャリー・キュリー
トム・ワーレン
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マイクロ・セラピューティクス・インコーポレーテッド
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Abstract

(57)【要約】 カテーテル１０を通じて供給される２種類またはそれ以上の液体間に平坦界面を形成するために、注射器１４とカテーテル１０とを接続する中間ニードル１２が用いられる。中間ニードル１２は、生体適合性溶剤と動脈瘤等の治療のために体内に供給される液体塞栓成分との間に平坦界面を形成する場合に特に有効である。平坦液体界面を形成しながら液体を供給するシステムは、カテーテル１０またはその他のカニューレと、中間ニードル１２と、注射器１４とを含む。中間ニードル１２は、末端部から延在してカテーテルハブ２８内のリザーバ３８をバイパスしてカテーテル１０の管腔に液体を供給するチューブ３６を備えている。中間ニードル１２の一実施形態では、高粘度液体の注入圧がコントロールされる。

Description

【発明の詳細な説明】
【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は、中間ニードルに関するものであり、より詳しく言えば本発明は、カ
テーテルを通じて供給される液体間に平坦界面を形成するために、注射器をカテ
ーテルに接続する中間ニードルに関するものである。
【０００２】
【従来の技術】
生体内で固形化する液体成分を供給することは、血管、腫瘍、動脈瘤、動静脈
の先天異常（ＡＶＭｓ）、動静脈瘻孔（ＡＶＦ）、異常出血及びその類い治療、
卵管または精管の閉塞に起因する不妊症の治療、尿道周囲の異物に起因する失禁
症の治療を含む種々の理由により有益である。
【０００３】 このような成分の供給は、供給部位へカテーテルを位置決めすることのできる
カテーテル技術によって行われることが好ましい。例えば、カテーテル技術及び
血管造影法における近年の進歩によって、それによらなければ手術不可能な病巣
の治療を含む神経系・血管内治療が可能になった。特に、直径１mmの血管内にア
クセス可能な微小カテーテル及びガイドワイヤの開発によって、多くの病巣の血
管内治療が可能になった。
【０００４】 体内で固形化させるために供給される液体の成分には、通常、エタノール、ア
セトン、エチル乳酸塩、ジメチル・スルホキシド（ＤＭＳＯ）の溶液、あるいは
エタノールまたはＤＭＳＯの水溶液、生体適合非水溶性ポリマー、及び非水溶性
造影剤が含まれる。しかし、生体適合非水溶性ポリマーを最大限溶解することが
できるように、溶剤は非水溶性であることが好ましい。供給されるとポリマーか
ら溶剤が消散し、固形ポリマーが形成される。
【０００５】 実作業では、臨床医がカテーテル先端を見ながら誘導することを可能にするＸ
線透視法のような従来の可視化技術を用いて、カテーテル先端が血管またはその
他の供給部位に誘導される。カテーテルが位置決めされた後、注射器を用いてカ
テーテル内に成分が注入され、カテーテルによって供給部位に供給される。供給
されると、溶剤は血液、体液、または組織内に消散し、非水溶性ポリマーは沈殿
し、体内で固形化する癒着質量を形成する。
【０００６】 この種の液体塞栓ポリマー成分を用いることは、頭蓋内の動脈瘤に関し、侵襲
が最小限の治療法を提供する。液体塞栓成分を用いることにより、外科的クリッ
プ療法及びコイル供給療法のような従来の動脈瘤治療における問題が解消される
。この治療法は、固形化して動脈瘤を閉塞する液体塞栓成分を血管内に注入する
工程を含む。液体塞栓成分は、一般的に、生体適合性溶剤に溶解された非水溶性
・生体適合性・生物非分解性のポリマーを含む。液体塞栓成分が動脈瘤に注入さ
れると、生体適合性溶剤が血液内に消散し、ポリマーが固形化して動脈瘤への血
流を閉塞する。このような液体塞栓成分は、好ましくは放射線不透過性材料また
は造影剤を含み、こうして外科医は、Ｘ線透過法またはその他の可視化技術によ
って塞栓工程を観察することができる。
【０００７】
【発明が解決しようとする課題】
液体塞栓成分は、カテーテルハブに接続された注射器を用いてカテーテルに供
給される。液体塞栓成分は、動脈瘤領域の血流を可視化するために使用される造
影剤を含む水溶液の後に供給されることが多い。水溶性造影剤またはその他の水
溶液を供給した後、カテーテルは生体適合性溶剤で洗浄される。生体適合性溶剤
で洗浄することにより、水溶液の存在によって生体適合性ポリマーが早期に沈殿
してカテーテル管が閉塞することが防止される。しかしながら、生体適合性溶剤
の供給に続いて液体塞栓成分を供給した場合、液体を介して、液体塞栓成分と生
体適合性溶剤との混合が生じる。この混合によって、ポリマー成分は希釈されて
粘度が低下し、供給が難しくなり、供給の際に糸状になりやすくなる。糸状にな
ったポリマー成分は血流によって運ばれ、望ましくない血管位置で閉塞を生じさ
せる可能性がある。さらに、液体界面で混合した液体によって、体内におけるポ
リマー成分の検出が難しくなる。
【０００８】 従って、生体適合性溶剤と液体塞栓成分のように、順次供給される２種類の液
体の混合の程度を低減させた供給システムが求められている。
【０００９】 加えて、生体適合性ポリマーからなる液体塞栓成分、生体適合性溶剤、及び８
重量％以上のポリマーを含む生体適合性造影剤の供給に関しては、成分の総重量
を従来の神経系カテーテル式供給システムを通じて供給することに起因して困難
さがある。なぜなら、高粘度成分の注入には、カテーテルシステムを破壊するか
もしれない高い圧力が必要だからである。しかし、例えば８重量％以上のポリマ
ーを含む高粘度塞栓成分の供給が望ましい場合もある。このような高粘度塞栓成
分は、動脈瘤内への位置決めが概して容易である。高粘度であることにより、ポ
リマーの一部がポリマー質量から分離して、血流に載って運ばれることが防止さ
れる。ポリマーは、血流によって運ばれると望ましくない血管位置で閉塞を生じ
させる可能性がある。
【００１０】 従って、供給システムの破壊を防止しつつ細管腔を通じて高粘度液体を供給で
きる供給システムが求められている。
【００１１】
【課題を解決するための手段】
本発明は、供給される２つの液体間に平坦界面を形成する装置、システム、及
び方法に関するものである。
【００１２】 本発明はまた、血管供給システムを通じて高粘度液体を供給する装置、システ
ム、及び方法に関するものである。
【００１３】 本発明の一側面によれば、供給される液体間に平坦界面を形成する装置は、注
射器と接続するように形成された基端部と該基端部の反対側に位置しカニューレ
ハブに取付けられるように形成された末端部とを有する本体を備えている。テー
パ形状の管腔が、基端部から末端部へと本体を通るように延在し、この管腔は、
基端部で第１直径を、末端部で第２直径を有している。本体の末端部からはチュ
ーブが延在し、このチューブは、カニューレハブ内のリザーバをバイパスしてカ
ニューレの管腔に直接液体を供給するように構成されている。
【００１４】 本発明の他の側面によれば、供給される液体間に平坦界面を形成するシステム
は、注射器と；カニューレ管腔を有するカニューレと；雌ルアー係合部と内部の
リザーバとを有するカニューレハブと；注射器とカニューレハブとに接続可能な
バイパス装置と；を備えている。バイパス装置は、カニューレハブ内のリザーバ
を迂回してカニューレの管腔に直接液体を供給するように構成されたチューブを
備えている。
【００１５】 本発明のさらなる側面によれば、２種類の液体を供給する方法は、第１注射器
を有するカニューレを通じて第１液体を供給する段階と；第１注射器をカニュー
レから取外す段階と；第２注射器をバイパス装置に取付けて平坦液体界面を形成
する段階と；バイパス装置をカニューレに接続する段階と；第２注射器を用いて
第２液体を供給し第１液体と第２液体との間に平坦界面を形成する段階と；を含
む。
【００１６】 本発明は、供給される２種類の液体の混合を抑制し液体間に平坦界面を形成す
るという利点を提供する。
【００１７】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面に示す好ましい実施形態を参照しながら本発明をより詳しく説
明する。図面において類似の部材には同様の符号を付している。
【００１８】 本発明による中間ニードルは、カテーテルを通じて供給される２種類の液体間
の混合の問題を解決するものである。中間ニードルは、動脈瘤、動静脈の先天異
常、動静脈瘻孔、閉塞症、及び頭部・頚部腫瘍の治療、殺菌、及び周辺処置のた
めに体内に注入される生体適合性溶剤と液体塞栓成分との間に平坦界面の形成す
ることに関して特に有効である。塞栓成分の例は米国特許第5,695,480号明細書
に記載されており、本明細書はその全内容を参照してこれを含むものとする。さ
らに、塞栓成分を供給するシステム及び方法は米国特許第5,830,178号明細書に
記載されており、本明細書はその全内容を参照してこれを含むものとする。
【００１９】 本発明は、ジメチル・スルホキシド（ＤＭＳＯ）と生体適合性ポリマー成分と
の間における平坦界面の形成に特に適しているが、本発明のシステム及び方法は
、供給システムを通じて順次供給される２種類のいかなる液体間における平坦界
面の形成にも用いることができることを理解されたい。液体を供給する供給シス
テムは、カテーテル、カニューレ、ニードル、またはその類いである。平坦界面
という用語は、従来の供給方法と比較して、２種類の液体間の混合が顕著に抑制
されている状態を意味している。
【００２０】 ＤＭＳＯと液体塞栓成分との間に形成された平坦界面は、注入初期にポリマー
の小さい核またはボールの形成を可能にし、血流によって運ばれる可能性のある
糸状ポリマーの形成を抑制することによって、液体塞栓成分の供給状態を改善す
る。
【００２１】 図１に示すように、平坦界面の形成を含む液体供給のためのシステムは、カテ
ーテル１０またはハブ２８を有するカニューレと、中間ニードル１２と、注射器
１４とを備えている。中間ニードル１２は、注射器１４の雄ルアー係合部２０と
接続するための雌ルアー係合部１８を備えた基端部を有している。中間ニードル
１２の末端部は、カテーテルハブ２８の雌ルアー係合部２４と接続するための雄
ルアー係合部２２を備えている。
【００２２】 図２の断面図で最も明瞭に示されているように、中間ニードル１２は、テーパ
部分３２を有する管腔３０を備えている。テーパ部分３２は、基端側で最大、末
端側で最小となるテーパ形状である。テーパ角Ａは、約１０°〜約６０°、好ま
しくは約２０°〜約４０°、最も好ましくは約３０°である。管腔３０の内部に
は低圧チューブ３６が取付けられ、雄ルアー係合部２２の末端部から延在してい
る。低圧チューブ３６は、中間ニードル１２の管腔３０の内側に、型成形、圧入
、クリンプ結合、接着、またはその他の方法で固定される。低圧チューブ３６は
、他の種類の剛体チューブまたは柔軟性チューブに置き換えてもよい。
【００２３】 中間ニードル１２の本体は、ＤＭＳＯまたはその他の供給液体、例えばポリプ
ロピレン、ポリエチレン、ポリエステルなどに適合性のあるポリマー材から形成
されることが望ましい。低圧チューブ３６は、雄ルアー係合部２２の末端部から
所定距離延在している。所定距離とは、低圧チューブがカテーテルハブ２８内の
リザーバ３８をバイパスしてカテーテル管腔内に直接液体を供給することが可能
となるように決定される。低圧チューブ３６の長さは使用されるカテーテルハブ
２８のタイプに応じて変更してもよい。例えば、低圧チューブ３６の全長を約0.
2インチ〜約1.0インチとし、雄ルアー係合部２２の末端部からの突出長さを約0.
05インチ〜約0.75インチとしてもよい。
【００２４】 低圧チューブ３６は、カテーテル１０の管腔にフィットし、中間ニードルとカ
テーテル管腔との間にシールを形成してカテーテルハブ２８のリザーバ３８内の
液体をバイパスするように寸法決めされる。低圧チューブ３６の直径は、低圧チ
ューブを挿入してシールを形成するカテーテル１０の内径に応じて変更される。
異なる神経系カテーテルに合わせて、異なるサイズの中間ニードル１２を用意す
ることが好ましい。
【００２５】 本発明に従い、２種類の液体を供給して平坦液体界面を形成する工程を以下に
説明する。まず、第１注射器を用いて第１液体をカテーテル１０に直接供給する
。次いで、第２注射器に第２液体を入れ、第２注射器に中間ニードル１２を接続
する。第２注射器から液体を注入することによって中間ニードル１２から空気を
排出する。第２液体は、中間ニードル１２及び低圧チューブ３６の内部を全て充
填するように注入することが好ましい。次いで、カテーテル１０内の第１液体と
低圧チューブ３６内の第２液体との間に平坦液体界面が形成されるように、中間
ニードル１２の雄ルアー係合部２２をカテーテルハブ２８に接続する。次いで、
注射器１４及び中間ニードル１２からカテーテル１０を通じて第２液体を供給す
る。
【００２６】 第１液体に続いて、中間ニードルが取付けられた独立の注射器によって各々の
液体を供給するという方法で、２種類またはそれ以上の液体を順次供給すること
ができる。
【００２７】 生体適合性溶剤と液体塞栓成分との間に平坦界面または均一界面を形成しなが
ら液体塞栓成分を供給するために本発明を用いる場合の工程は以下の通りである
。注射器１４に液体塞栓成分を充填し、この注射器に中間ニードル１２を取付け
る。注射器１４により中間ニードルに液体塞栓成分を注入することによって中間
ニードル１２から空気を排出する。中間ニードル１２の外面は洗浄することが好
ましい。次いで、予めＤＭＳＯまたはその他の生体適合性溶剤で洗浄されたカテ
ーテルのカテーテルハブ２８に中間ニードル１２を取付ける。液体塞栓成分をゆ
っくり注入してＤＭＳＯと液体塞栓成分との間に平坦液体界面を形成し、液体界
面における２種類の液体の希釈を防止する。中間ニードル１２によって形成され
た平坦液体界面は、２種類の液体の混合が最小限に抑えられた状態でカテーテル
の長さ分を移動して供給部位に到達することが判っている。
【００２８】 本発明による中間ニードルは、扱いが容易で、再現性を有し、順次供給される
２種類の液体間の混合量を相当に低減する。
【００２９】 平坦液体界面は、供給される第２液体の前縁部で生じる希釈を低減する。その
結果、第２液体の粘度の変化が小さくなる。液体塞栓成分を用いる場合、粘度が
均一であるほど液体塞栓成分の供給性が改善される。これに対し、液体塞栓成分
をカテーテルハブ２８に直接供給した場合、カテーテルハブ内の大きな開放空間
によって実質的混合が生じる。液体塞栓成分の注入がカテーテル１０の管腔のよ
うな限定空間で開始された場合、液体塞栓成分と溶剤との混合は大幅に減少する
。液体界面の境界がはっきりしているほど、供給されるポリマー成分の前縁部を
可視化することも容易になる。
【００３０】 図４は、変更形態である中間ニードル５０を示している。中間ニードル５０は
、供給システムを破壊することなく高粘度の液体を供給することを可能にするよ
うに構成されている。40℃における粘度が少なくとも150cSt（センチストークス
）である高粘度液体を血管系に供給するための１つの選択肢は、高圧供給システ
ムを用いることである。しかし、高圧液体供給に耐えられるようにカテーテルを
補強した場合、配索性、押込み性、柔軟性、血管系に外傷を与えない特性、とい
ったカテーテルに求められる特性のうちの１つまたは複数が失われる。
【００３１】 中間ニードル５０は、注射器とカテーテルとの間に圧力開放機構を設け、非補
強カテーテルの使用を可能にすることによって高圧供給における問題を解消する
。中間ニードル５０は、液体がカテーテルまたはその他の供給システムに入る前
に、高粘度液体の注入における高圧に対処するように構成されている。中間ニー
ドル５０もまた、図１〜３に示す中間ニードル１２と同様に、境界のはっきりし
た液体界面を形成することが好ましい。
【００３２】 図４に示すように、中間ニードル５０は、高圧チューブ５２と、チューブ５２
の第１端部に設けられた雌ルアー係合部５４と、チューブ５２の第２端部に設け
られた雄ルアー係合部５６とを備えている。チューブ５２を覆うように被覆型成
形部６０を設け、中間ニードル５０が人間工学的外面を有するように構成するこ
とが好ましい。チューブ５２、被覆材、及び被覆型成形部は、高圧注入に適した
材料から、高圧注入に適合した十分な強度、内部構造、及び長さを有するように
形成される。
【００３３】 実作業では、中間ニードル５０の第１端部５４に高粘度液体を収容した注射器
を接続し、第２端部５６に非補強カテーテルを接続する。次いで、中間ニードル
５０を通じて高粘度液体を高圧で注入するが、中間ニードル内で圧力は動力学的
に十分低減され、液体を、非補強カテーテル、好ましくは非補強神経系カテーテ
ルに、カテーテルを破壊することなく供給することができる。注入圧は、中間ニ
ードル５０の第２端部５６において、約350psiにまで低減されることが好ましい
。中間ニードル５０の長さは、中間ニードルの第１端部５４における初期圧と、
望ましい出口圧力を得るために必要な圧力変化とに応じて変更される。例えば、
チューブ５２の長さは、約0.5インチ〜約15インチであり、好ましくは１インチ
またはそれ以上である。
【００３４】 チューブ５２は金属またはプラスチックから形成され、人間工学的構成のため
に、または機能改良のために、被覆型成形、被膜形成、補強を施してもよい。チ
ューブ５２の内径は、中間ニードルに接続されるカテーテルの内径と略同一であ
ることが好ましい。チューブ５２は、末端部の内径がカテーテルの基端側内径と
略同一であるテーパ状の内径を有していてもよい。
【００３５】 本発明による中間ニードル５０は、少なくとも１２％のポリマーを含む高粘度
液体塞栓成分及び／または40℃で少なくとも150cStの粘度を有する高粘度液体塞
栓成分の制御された供給に対して特に有効である。高粘度液体塞栓成分について
は、“新規な高粘度液体塞栓成分”という発明の名称で本願と同日に出願された
米国特許出願（代理人整理番号018413-257）に記載されており、本明細書はその
全内容を参照してこれを含むものとする。
【００３６】 40℃で約500〜約5000cStの粘度を有する液体塞栓成分を１cc注射器から供給す
る際の圧力は、約3000〜約4000psiである。カテーテル供給システムを通じてこ
の種の成分を供給する際に必要な圧力低下量は、使用されるカテーテルに依存す
る。公知の流れ誘導型神経系カテーテルの破壊ランクは100psiであり、実際の破
壊強度は150psiである。ガイドワイヤ誘導型神経系カテーテルの破壊強度は約20
0〜約400psiである。約1000psiまたはそれ以上の破壊強度を有する補強された神
経系カテーテルを用いることもできるが、このような補強されたカテーテルは、
非補強カテーテルが有する望ましい優れた柔軟性を有していない。
【００３７】 本発明の一実施形態によれば、40℃で約1100cStの粘度を有する液体塞栓成分
を非補強ガイドワイヤ誘導型神経系カテーテルを通じて供給するために、中間ニ
ードル５０は、第１端部５４において約3000〜4000psiの圧力が、第２端部５６
において約300〜350psiにまで低下するように構成される。
【００３８】 以上、本発明の中間ニードル５０を高粘度の液体塞栓成分に関連させて説明し
てきたが、中間ニードル５０は、供給システムに過大な液体圧力が加わることを
防止することが重要な状況において、他の液体成分の供給にも使用できることを
理解されたい。
【００３９】 以上、好ましい実施形態を参照しながら本発明を詳細に説明してきたが、当業
者であれば本発明の範囲内で種々の変更または改良を加えたり、均等物を用いた
りすることが可能であることは明らかである。
【００４０】 本出願は、1999年5月21日に出願された米国予備出願No.60/135,286号に基づい
て優先権を主張し、その全内容を参照してこれを含むものとする。
【図面の簡単な説明】
【図１】 カテーテル、中間ニードル、及び注射器からなるシステムの分解
側面図である。
【図２】 図１における２−２線で切断した中間ニードルの断面図である。
【図３】 中間ニードルの側面図である。
【図４】 本発明の変更形態として構成された、高粘度液体を供給するため
の中間ニードルの側面図である。
【符号の説明】
１０ カテーテル １２，５０ 中間ニードル １４ 注射器 １８ （中間ニードルの）雌ルアー係合部 ２０ （注射器の）雄ルアー係合部 ２２ （中間ニードルの）雄ルアー係合部 ２４ （カテーテルハブの）雌ルアー係合部 ２８ カテーテルハブ ３０ 管腔 ３２ テーパ部分 ３６ 低圧チューブ（チューブ） ３８ リザーバ ５２ 高圧チューブ（チューブ） ５４ （中間ニードルの）第１端部 ５６ （中間ニードルの）第２端部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 ＥＰ(ＡＴ，ＢＥ，ＣＨ，ＣＹ， ＤＥ，ＤＫ，ＥＳ，ＦＩ，ＦＲ，ＧＢ，ＧＲ，ＩＥ，Ｉ Ｔ，ＬＵ，ＭＣ，ＮＬ，ＰＴ，ＳＥ)，ＯＡ(ＢＦ，ＢＪ ，ＣＦ，ＣＧ，ＣＩ，ＣＭ，ＧＡ，ＧＮ，ＧＷ，ＭＬ， ＭＲ，ＮＥ，ＳＮ，ＴＤ，ＴＧ)，ＡＰ(ＧＨ，ＧＭ，Ｋ Ｅ，ＬＳ，ＭＷ，ＭＺ，ＳＤ，ＳＬ，ＳＺ，ＴＺ，ＵＧ ，ＺＷ)，ＥＡ(ＡＭ，ＡＺ，ＢＹ，ＫＧ，ＫＺ，ＭＤ， ＲＵ，ＴＪ，ＴＭ)，ＡＥ，ＡＧ，ＡＬ，ＡＭ，ＡＴ， ＡＵ，ＡＺ，ＢＡ，ＢＢ，ＢＧ，ＢＲ，ＢＹ，ＣＡ，Ｃ Ｈ，ＣＮ，ＣＲ，ＣＵ，ＣＺ，ＤＥ，ＤＫ，ＤＭ，ＤＺ ，ＥＥ，ＥＳ，ＦＩ，ＧＢ，ＧＤ，ＧＥ，ＧＨ，ＧＭ， ＨＲ，ＨＵ，ＩＤ，ＩＬ，ＩＮ，ＩＳ，ＪＰ，ＫＥ，Ｋ Ｇ，ＫＰ，ＫＲ，ＫＺ，ＬＣ，ＬＫ，ＬＲ，ＬＳ，ＬＴ ，ＬＵ，ＬＶ，ＭＡ，ＭＤ，ＭＧ，ＭＫ，ＭＮ，ＭＷ， ＭＸ，ＭＺ，ＮＯ，ＮＺ，ＰＬ，ＰＴ，ＲＯ，ＲＵ，Ｓ Ｄ，ＳＥ，ＳＧ，ＳＩ，ＳＫ，ＳＬ，ＴＪ，ＴＭ，ＴＲ ，ＴＴ，ＴＺ，ＵＡ，ＵＧ，ＵＳ，ＵＺ，ＶＮ，ＹＵ， ＺＡ，ＺＷ (72)発明者 ノア・エム・ロス アメリカ合衆国・ニュージャージー・ 08904・ハイランド・パーク・ラリタン・ アヴェニュ・232・アパートメント・＃２ (72)発明者 ギャリー・キュリー アメリカ合衆国・カリフォルニア・ 92028・フォールブルック・ヘイヴンクレ スト・ドライヴ・2582 (72)発明者 トム・ワーレン アメリカ合衆国・カリフォルニア・ 92024・エンシニタス・フィールドストー ン・レーン・720 Ｆターム(参考） 4C060 DD48 MM24 4C167 AA80 BB18 BB26 CC10 CC25 CC26 DD08 GG01 GG16 GG42

Claims (20)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項１】 供給液体間に平坦界面を形成するための装置であって、 注射器に接続されるように形成された基端部と該基端部の反対側に位置してカ
    ニューレハブに接続されるように形成された末端部とを有する本体と； 前記本体内で基端部から末端部まで延在しかつ基端部において第１直径を、末
    端部において前記第１直径より小さい第２直径を有するテーパ状管腔と； 前記本体の末端部から延在しかつ前記カニューレハブ内のリザーバをバイパス
    してカニューレの管腔に直接液体を供給するように構成されたチューブと；を備
    えていることを特徴とする装置。
  2. 【請求項２】 前記本体の末端部から前記チューブの末端部までの長さは、
    約0.05インチ〜約0.75インチであることを特徴とする請求項１に記載の装置。
  3. 【請求項３】 前記本体は、0.5インチ以上の長さを有していることを特徴
    とする請求項１に記載の装置。
  4. 【請求項４】 前記本体及び前記チューブは、ＤＭＳＯに適合した材料から
    形成されていることを特徴とする請求項１に記載の装置。
  5. 【請求項５】 供給液体間に平坦界面を形成するためのシステムであって、 注射器と； カニューレ管腔と、雌ルアー係合部を有するカニューレハブと、該カニューレ
    ハブ内のリザーバと、を含むカニューレと； 前記注射器と前記カニューレハブとに接続可能とされかつ前記カニューレハブ
    内のリザーバをバイパスして前記カニューレの管腔に直接液体を供給するための
    チューブを有するバイパス装置と；を備えていることを特徴とするシステム。
  6. 【請求項６】 前記バイパス装置は、前記注射器に接続可能な端部における
    最大寸法から前記カニューレに接続可能な端部における最小寸法までのテーパ形
    状を有するテーパ状管腔を含むことを特徴とする請求項５に記載のシステム。
  7. 【請求項７】 前記チューブは、前記カニューレ管腔内にフィットするよう
    に寸法決めされていることを特徴とする請求項５に記載のシステム。
  8. 【請求項８】 前記バイパス装置の本体の末端部から前記チューブの末端部
    までの長さは、約0.05インチ〜約0.75インチであることを特徴とする請求項１に
    記載のシステム。
  9. 【請求項９】 前記カニューレはカテーテルであることを特徴とする請求項
    ５に記載のシステム。
  10. 【請求項１０】 前記カニューレはニードルであることを特徴とする請求項
    ５に記載のシステム。
  11. 【請求項１１】 ２種類の液体を供給するための方法であって、 第１注射器を備えたカニューレを通じて第１液体を供給する段階と； 前記カニューレから前記第１注射器を取外す段階と； 平坦液体界面を形成するためにバイパス装置に第２注射器を取付ける段階と； 前記バイパス装置を前記カニューレに接続する段階と； 前記第２注射器を用いて第２液体を供給して前記第１液体と前記第２液体との
    間に平坦液体界面を形成する段階と；を含むことを特徴とする方法。
  12. 【請求項１２】 前記バイパス装置は、前記注射器に接続可能な第１端部と
    、前記カニューレのハブに接続可能な第２端部と、前記カニューレハブ内のリザ
    ーバをバイパスしてカテーテルの管腔に直接液体を供給するためのチューブと、
    を備えていることを特徴とする請求項１１に記載の方法。
  13. 【請求項１３】 前記バイパス装置を前記カニューレに接続する前に、前記
    バイパス装置から空気を排出するために前記第２液体を前記バイパス装置に注入
    することを特徴とする請求項１１に記載の方法。
  14. 【請求項１４】 前記バイパス装置は、前記カニューレハブ内のリザーバを
    バイパスして前記カニューレの管腔に前記第２液体を直接供給することを特徴と
    する請求項１１に記載の方法。
  15. 【請求項１５】 40℃で少なくとも150cStの粘度を有する高粘度液体を供給
    するための方法であって、 高粘度液体を収容した注射器を準備する段階と； 前記注射器を圧力開放中間ニードルの第１端部に接続する段階と； 前記圧力開放中間ニードルの第２端部を供給カニューレに接続する段階と； 前記注射器を用いて前記高粘度液体を注入する段階と； 前記中間ニードルの前記第２端部における注入圧を350psiまたはそれ以下に低
    下させる段階と；を含むことを特徴とする方法。
  16. 【請求項１６】 前記中間ニードルはテーパ状内部管腔を有していることを
    特徴とする請求項１５に記載の方法。
  17. 【請求項１７】 40℃で少なくとも150cStの粘度を有する高粘度液体を供給
    するためのシステムであって、 注射器と； 前記注射器の第１端部に接続され、供給される前記高粘度液体の圧力を約3000
    〜約4000psiから350psiまたはそれ以下にまで低下させるように構成された圧力
    低減装置と； 前記注射器の第２端部に接続されるように構成された神経系カテーテルと；を
    備えていることを特徴とするシステム。
  18. 【請求項１８】 前記圧力低減装置は、少なくとも１インチの長さを有して
    いることを特徴とする請求項１７に記載のシステム。
  19. 【請求項１９】 前記圧力低減装置は、テーパ状管腔を有していることを特
    徴とする請求項１７に記載のシステム。
  20. 【請求項２０】 前記神経系カテーテルは流れ誘導型カテーテルであり、前
    記高粘度液体の圧力は150psiまたはそれ以下にまで低下させられることを特徴と
    する請求項１７に記載のシステム。
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