JP2003346164A - 画像のエッジ抽出装置 - Google Patents

画像のエッジ抽出装置

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JP2003346164A JP2002152207A JP2002152207A JP2003346164A JP 2003346164 A JP2003346164 A JP 2003346164A JP 2002152207 A JP2002152207 A JP 2002152207A JP 2002152207 A JP2002152207 A JP 2002152207A JP 2003346164 A JP2003346164 A JP 2003346164A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 線分の端部等曲率が大きい部分においてエッ
ジ抽出のミスをなくする。 【解決手段】 画像入力部11に多値画像を入力し、濃
度勾配ベクトル算出部12にて画像を構成する画素の濃
度勾配ベクトルを算出し、前後画素濃度勾配ベクトル算
出部13にて注目画素の前後画素の濃度勾配強度を算出
する。注目画素と前後画素の濃度勾配強度を比較し、注
目画素の濃度勾配強度が最も大きいとき、注目画素をエ
ッジとして抽出するが、抽出できないとき、左右画素濃
度勾配ベクトル算出部14にて左右画素の濃度勾配ベク
トルを算出し、その方向が所定角度以上のとき、濃度勾
配ベクトル修正部15にて、前後画素の濃度勾配強度を
修正し、エッジ抽出部15にて修正した前後画素の濃度
勾配強度に基づき再度エッジ抽出を行う。この処理を全
画素について行いエッジ画像を画像出力部17から出力
する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、濃度の1次微分が
最大となる画素をエッジとして抽出する画像のエッジ抽
出装置、該エッジ抽出装置を備えた画像読取装置、前記
エッジ抽出方法、及びエッジ抽出プログラム並びに該プ
ログラムを記録した記録媒体に関する。
【0002】
【従来の技術】2次元のデジタル画像データを横又は縦
方向に切断すると、その切断方向において画素の分布が
得られる。画像のエッジとは、画像の濃淡又は色の変化
の境目を指すものであり、画素の分布において、注目画
素がその隣接画素と急激な境目を持つような場合に、画
像のエッジとして抽出することができる。画像のエッジ
を追跡することにより文字や絵柄の認識を行っている。
【0003】エッジ抽出において、文字画像の直線部分
のように画像が一定方向に一様な部分においては誤りな
く抽出ができるが、直線端部の曲率が大きく変化する部
分でのエッジ抽出を的確に行うのは難しい。
【0004】従来、エッジ抽出技術として、特許第3205
219号明細書に開示された発明が知られている。この発
明は、画像のエッジを注目画素の2倍と注目画素に隣接
する2画素の和の差をエッジとして抽出し、このとき有
効画素の鈍化があるので、後でエッジ復元を行い、エッ
ジを抽出するものである。この発明によれば、入力画像
に含まれるノイズは除去されるが、文字画像等の細い線
分先端のエッジを的確に抽出することはできなかった。
【0005】また特許第3124597号明細書に開示された
発明がある。この発明は、入力画像を2次微分して微分
値がゼロとなるゼロクロス点を求め、ゼロクロス点に対
応する位置の画像情報のみを1次微分してエッジ強度を
求め、このエッジ強度が予め設定したしきい値を超えて
いるゼロクロス点を文字のエッジ点として抽出するもの
である。この発明の技術によれば、文字画像の直線部分
のエッジは的確に抽出できるが前記公知技術と同様、文
字画像等の細い線分先端のエッジを的確に抽出すること
はできなかった。
【0006】更に、多値画像のエッジを抽出する手法と
して、濃度の1次微分が極大となる画素、つまり濃度勾
配極大画素を求めてエッジとする技術が知られている。
この技術は、画素毎の濃度勾配ベクトルを算出し、ベク
トル方向の画素の濃度差からエッジ抽出を行うものであ
り、この技術によっても、文字画像等の細い線分先端の
ように曲率が大きい部分においては、ベクトル方向の僅
かな変化により、画素毎の濃度が正確に取得できなくな
り、エッジを的確に抽出することはできなかった。
【0007】このエッジ抽出を的確に行えない理由を、
図9及び図10を参照して詳しく説明する。図9は、
「F」という文字31の横棒先端部のエッジを抽出する
態様を説明する図であり、横棒の一部を5×5の画素3
2をもとにして抽出する例を示す。図10は、画素の濃
度勾配ベクトルによるエッジ抽出の態様を説明する図で
ある。図10(A)はエッジ抽出の成功例、図10
(B)は失敗例を説明する図で、黒マスはエッジとして
抽出された画素を示す。いま説明のために、文字Fは文
字側から背景側に画素値(階調)が大きくなるように描
かれているものとし、文字Fの横棒の幅は1画素と同じ
大きさとし、右側先端部は1マスを1画素とする5×5
マスの中心マスで終端しているものとする。即ち、画素
a,b,cは、文字Fの横棒を形成する画素であり、画
素h,i,j及びw並びにr、s、tは、横棒のエッジ
として抽出される画素である。
【0008】この横棒のエッジ抽出を行うには、各画素
について濃度勾配ベクトルを算出し、注目画素とその前
方画素及び後方画素とのベクトル強度を比較し、注目画
素のベクトル強度が最も大きいとき注目画素をエッジと
して抽出する。図10(A)において、画素h,i及び
r、sは、図示のベクトル方向を示す矢印が可成り左右
に振れたとしてもその後方画素a,bの濃度が殆ど変化
することなく安定しているので、的確にエッジとして抽
出される。画素j、tは、図示の右方向にベクトルが振
れる限り後方画素b、cに濃度変化を生じないので、エ
ッジとして抽出されるが、その逆方向に振れた場合は、
エッジとして抽出されない可能性がある。画素wは、図
示のようにベクトルが右方向の場合、安定した後方画素
cとなるので、画素h,i等と同じ理由によりエッジと
して抽出される(図10(A)の成功例)。
【0009】しかしながら、横棒の先端に隣接する画素
wは、多値画像の場合、画素毎の色の濃淡むら等による
ノイズのため濃度勾配ベクトルが変化し易い。このため
図10(B)に示すように画素wのベクトル方向が僅か
でも右向きから右上向きに振れると、後方画素は画素B
となり、後方画素Bの強度が画素wの強度に比較して強
くなるため、エッジとして抽出されるべき画素wが抽出
されないことになる(図10(B)の失敗例)。
【0010】このように従来の画素毎の濃度勾配ベクト
ルを算出してエッジ抽出を行う手法においては、線分端
部の輪郭の曲率が大きい部分でエッジの抽出ミスを生じ
るという問題点があった。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記問題点
に鑑みてなされたもので、画素毎の濃度勾配ベクトルを
算出してエッジ抽出を行う画像のエッジ抽出において、
線分端部の輪郭の曲率が大きい部分においてエッジの抽
出ミスをなくすることを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明は、多値
画像を構成する画素の注目画素と注目画素の前方画素及
び後方画素の濃度勾配ベクトルの強度を比較し、注目画
素の濃度勾配ベクトルの強度が最も大きいとき、注目画
素をエッジとして抽出する画像のエッジ抽出装置におい
て、注目画素がエッジとして抽出できないとき、注目画
素の線分画像の先端らしさを判断する手段と、注目画素
が線分画像の先端画素らしいと判断したとき、前方画素
及び後方画素の濃度勾配ベクトルの強度を注目画素の濃
度勾配ベクトルに射影して修正する手段と、修正した前
方画素及び後方画素の濃度勾配ベクトルの強度と注目画
素の濃度勾配ベクトルの強度とを比較する手段と、注目
画素の濃度勾配ベクトルの強度が最も大きいとき、注目
画素を画像のエッジとして抽出する手段を有することを
特徴とする画像のエッジ抽出装置である。
【0013】請求項2の発明は、請求項1記載の画像の
エッジ抽出装置において、前記注目画素の線分画像の先
端らしさを判断する手段は、注目画素がエッジとして抽
出できないとき、注目画素の濃度勾配ベクトルの方向の
両側にそれぞれ参照画素を設定し、設定した参照画素の
濃度勾配ベクトルの方向を算出し、算出した濃度勾配ベ
クトルの方向が所定角度以上開いているとき、注目画素
を線分画像の先端らしいと判断することを特徴とする画
像のエッジ抽出装置である。
【0014】請求項3の発明は、請求項2記載の画像の
エッジ抽出装置において、前記参照画素は、注目画素の
濃度勾配ベクトルの方向に対して右画素及び左画素、又
は右後方画素及び左後方画素であることを特徴とする画
像のエッジ抽出装置である。
【0015】請求項4の発明は、請求項3記載の画像の
エッジ抽出装置において、前記右後方画素及び左後方画
素は、注目画素の濃度勾配ベクトルの方向に対してそれ
ぞれ45度右後方画素及び左後方画素であることを特徴
とする画像のエッジ抽出装置である。
【0016】請求項5の発明は、請求項1乃至4のいず
れかに記載の画像のエッジ抽出装置を備えたことを特徴
とする画像読取装置である。
【0017】請求項6の発明は、多値画像を構成する画
素の注目画素と注目画素の前方画素及び後方画素の濃度
勾配ベクトルの強度を比較し、注目画素の濃度勾配ベク
トルの強度が最も大きいとき、注目画素をエッジとして
抽出する画像のエッジ抽出方法において、注目画素がエ
ッジとして抽出できないとき、注目画素の線分画像の先
端らしさを判断する工程と、注目画素が線分画像の先端
画素らしいと判断したとき、前方画素及び後方画素の濃
度勾配ベクトルの強度を注目画素の濃度勾配ベクトルに
射影して修正する工程と、修正した前方画素及び後方画
素の濃度勾配ベクトルの強度と注目画素の濃度勾配ベク
トルの強度とを比較する工程と、注目画素の濃度勾配ベ
クトルの強度が最も大きいとき、注目画素を画像のエッ
ジとして抽出する工程を有することを特徴とする画像の
エッジ抽出方法である。
【0018】請求項7の発明は、請求項6記載の各工程
を実行する手順を画像読取装置のコンピュータに実行さ
せるためのプログラムである。
【0019】請求項8の発明は、請求項7記載のプログ
ラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体で
ある。
【0020】
【発明の実施の形態】本発明に係るエッジの抽出手法を
図面を参照して説明する。図1は、本発明の実施形態に
係るエッジ抽出手法が実施される画像読取装置の要部ブ
ロック構成図であり、図中、CPU1は、装置全体を制
御するとともにエッジ抽出を行うための処理を行う中央
処理装置、ROM2は、例えば文字認識を行うための標
準文字フォントの記録装置、RAM3は、エッジ抽出を
行うために読み取り画像を一時的に記録したり、CD−
ROMドライブ4により駆動されるCD−ROM5のプ
ログラムを一時的に記録する記録装置、スキャナ6はキ
ーボード7からの指示により不図示の画像を読み取る装
置、ハードディスク8は読み取り画像、文字認識した画
像等の記録装置、そして表示装置9は読み取り画像等の
表示を行う装置である。
【0021】図2は、本発明に係るエッジ抽出手法を実
行するために前記画像読取装置に構成されるエッジ抽出
装置のブロック構成図であり、図中、11は画像入力
部、12は濃度勾配ベクトル算出部、13は前後画素濃
度勾配ベクトル算出部、14は左右画素濃度勾配ベクト
ル算出部、15は濃度勾配ベクトル修正部、16はエッ
ジ抽出部、そして17は画像出力部である。
【0022】図3は、本発明の一実施形態としてのエッ
ジ抽出を行う処理のフローを示す図である。以下、図
1、図2及び図3を参照してエッジ抽出を行う処理につ
いて説明する。まずオペレータは、キーボード7から画
像認識又はエッジ抽出の処理を命令すると、画像読取装
置内にソフトウエアモジュールにより図2に示したエッ
ジ抽出装置が構成され、エッジ抽出の処理がスタートす
る。この処理のスタートにより、スキャナ6が読み込む
画像、又は既にスキャナ6により読み込まれハードディ
スク8に記録された画像を画像入力部11に入力する
(S21)。画像を入力すると、濃度勾配ベクトル算出
部12により入力された画像の画素について濃度勾配ベ
クトルの算出を行う(S22)。なお、エッジ抽出画像
(例えば、文字F)とその背景画像の画素値(階調)
は、エッジ抽出画像の方が小さいものとする。
【0023】ここで、濃度勾配ベクトルの算出は、次ぎ
のような手法により行う。図4は、濃度勾配ベクトルの
算出を説明する図であり、ある画素(注目画素f(x,y))
の濃度勾配ベクトルを算出するために、3×3の画素f
(x-1,y-1),f(x,y-1),f(x+1,y-1),f(x-1,y),f(x,y),f(x+
1,y),f(x-1,y+1),f(x,y+1),f(x+1,y+1)(図4(A)参
照)を、1/8,2/8,1/8,0,0,0,-1/8,-2/8,-1/8及び、-1/
8,0,1/8,-2/8,0,2/8,-1/8,0,1/8からなるSobelオペレー
タのマスク(図4(B)参照)によりフィルタリングす
る。このフィルタリングにより、 注目画素f(x,y)の縦方向の濃度勾配Nは、 N=f(x-1,y-1)+2f(x,y-1)+f(x+1,y-1)-2f(x-1,y+1)+f(x+
1,y+1) また横方向の濃度勾配Eは、 E=f(x-1,y-1)+2f(x,y-1)+f(x+1,y-1)-f(x-1,y+1)+2f(x,
y+1)+f(x+1,y+1) となる。したがって、 濃度勾配ベクトルの強度(濃度勾配強度)を Mf(x,y)=
sqrt(N2+E2) 濃度勾配ベクトルの方向(濃度勾配方向)を Df(x,y)=
atan(N/E) として算出することができる。
【0024】再び図3に戻り、更に各画素を順次注目画
素として、注目画素の前方画素及び後方画素(以下、前
後画素と略称)の濃度勾配ベクトルを算出する(S2
3)。なお、注目画素のベクトルの方向にある画素を前
方画素、その反対側画素を後方画素という。
【0025】ここで、前後画素の濃度勾配ベクトルを算
出する手法を、図5を参照して説明する。3×3の画素
f(x-1,y-1),f(x,y-1),f(x+1,y-1),f(x-1,y),f(x,y),f(x
+1,y),f(x-1,y+1),f(x,y+1),f(x+1,y+1)(図5(A))
において、注目画素f(x,y)の濃度勾配方向Df(x,y)は、
前記したようにDf(x,y)=atan(N/E)として求めることが
できるので、前方画素及び後方画素を設定することがで
きる。次に画素f(x-1,y)について同様に濃度勾配強度M
A、濃度勾配方向DAを求め、画素f(x-1,y+1)について濃
度勾配強度MB、濃度勾配方向DBを求める。前方画素の濃
度勾配強度MF、濃度勾配方向DFは、図5(B)を参照す
ると、画素f(x-1,y)と画素f(x-1,y+1)との角度差はθπ
/4であり、画素f(x-1,y)と前方画素との角度差をθA、
画素f(x-1,y+1)と前方画素との角度差をθBとすれば、
前方画素の濃度勾配強度MFは、 MF=(θBMA+θAMB)/θπ/4 前方画素の濃度勾配方向DFは、 DF=(θBDA+θADB)/θπ/4 として算出することができる。同じようにして後方画素
についても、画素f(x+1,y)及び画素f(x+1,y-1)の濃度勾
配ベクトルを基にして濃度勾配強度MF及び濃度勾配方向
DFを算出することができる。
【0026】再度、図3を参照し、この算出処理を全画
素について終了したか否かをチェックする(S24)。
終了していないときは(S24,NO)、ステップS2
2に戻り、全画素について終了するまで行う。全画素に
ついて終了したとき(S24,YES)、エッジ抽出部
16で1回目のエッジ抽出を行う(S25)。エッジ抽
出は、前記したように注目画素とその前後画素とのベク
トル強度を比較し、注目画素のベクトル強度が最も大き
いとき注目画素をエッジとして抽出する。そしてエッジ
として抽出したか否かをチェックする(S26)。エッ
ジとして抽出したときは(S26,YES)、この注目
画素に対する処理は終了し、次の画素の処理に移り、こ
れを全画素終了まで行う(S30)。
【0027】ここでエッジとして抽出しなかったときは
(S26,NO)、左右画素濃度勾配ベクトル算出部1
4にて、注目画素の左画素及び右画素(以下、左右画素
と略称)の濃度勾配ベクトルを算出する(S27)。な
お、注目画素の左右画素とは、注目画素のベクトル方向
に90度左方向の画素を左画素、90度右方向の画素を
右画素という。左右画素の濃度勾配ベクトルは、左右画
素濃度勾配ベクトル算出部14にて注目画素の濃度勾配
ベクトルの方向を90度回転させることにより算出する
ことができる。
【0028】次に、濃度勾配ベクトル修正部15におい
て、左右画素の濃度勾配ベクトルの方向が所定角度以
上、例えば90度以上異なるか否かのチェックと、所定
角度以上異なる場合に、前後画素の濃度勾配ベクトル強
度の見直し、即ち修正を行う(S28)。
【0029】ここで、この修正について図6を参照して
説明する。図6は、注目画素と前後画素の濃度勾配ベク
トルの方向と強さの関係を示す図であり、前方画素fと
後方画素gの強度を注目画素eベクトルの方向に射影す
る。射影した前後画素の濃度勾配ベクトルの強度を修正
した前後画素の濃度勾配ベクトルの強度とする。
【0030】再び図3を参照し、修正処理後、再度、注
目画素の濃度勾配ベクトル強度と前後画素の濃度勾配ベ
クトル強度とを比較することにより2回目のエッジ抽出
を行う(S29)。この処理が全画素について終了した
か否かをチェックし(S30)、全画素について終了す
れば(S30,YES)、得られたエッジ画像を画像出
力部17から出力する(S31)。終了していないとき
は(S30,NO)、ステップS25にリターンしてエ
ッジ抽出を継続する。
【0031】本実施形態によれば、注目画素とその前後
画素とのベクトル強度を比較し、注目画素のベクトル強
度が最も大きいとき注目画素をエッジとして抽出する
が、注目画素がエッジとして抽出されないとき、左右画
素の濃度勾配ベクトルの方向差をチェックし、方向差が
90度以上ある場合に、前後画素の濃度勾配ベクトルの
強度を注目画素の濃度勾配ベクトルの方向で修正し、修
正した前後画素の濃度勾配ベクトルの強度で注目画素の
濃度勾配ベクトルの強度を評価することによって再度エ
ッジ抽出を行っている。これは、第1回目のエッジ抽出
処理でエッジが抽出できないのは、エッジとして抽出す
べき注目画素が、線分画像の先端らしいとの予測に基づ
き、線分画像の先端では、左右画素の濃度勾配ベクトル
が大きく異なることを踏まえ、左右画素の濃度勾配ベク
トルの方向差を求め、それが90度以上あることにより
先端らしさを確認し、その上で過大な濃度強度を修正し
て再度エッジ抽出を行うものである。従って、線分の曲
率が大きい部分でのエッジ抽出を抽出ミスなしに行うこ
とができる。
【0032】次に本発明の他の実施形態について説明す
る。前記した本発明の実施形態は、線分画像の先端らし
さの判断を注目画素の左右画素の濃度勾配ベクトルに基
づいて行っているが、他の実施形態では、細い線分先端
でのエッジ抽出精度を上げるために左右画素の代わりに
左後方及び右後方画素(以下、左右後方画素と略称)の
濃度勾配ベクトル方向を参照する。前記実施形態の左右
画素の濃度勾配ベクトルを参照するときは、エッジ抽出
画像(例えば、文字)と背景画像の画素値(階調)が反
転し左右画素の位置が入れ替わったとしてもそのベクト
ル方向差を求めるのに影響はなかったが、左右後方画素
の濃度勾配ベクトル方向差を求めるときは、エッジ抽出
画像と背景画像の階調の反転により左右後方画素の位置
関係が逆転する。このことを配慮して本発明の他の実施
形態においては、画像入力部11は、エッジ抽出画像と
その背景画像のいずれの画素値が大きい値かの情報、本
実施形態の場合エッジ抽出画像の方が大きい、を取得す
るようにしておく。この情報は、予めユーザーがキーボ
ード7から所定の入力操作を行うことによって画像入力
部11に与えておく。画像入力部11は、この情報を得
ることにより画像階調の反転処理を行う。この反転によ
り、濃度勾配ベクトルは、前記実施形態と同様、エッジ
抽出画像から背景画像の方向へ求まることになる。画像
入力部11は、反転された画像を濃度勾配ベクトル算出
部12に送り、濃度勾配ベクトル算出部12において
は、注目画像の濃度勾配ベクトルの方向に対して左右に
135度回転した左右後方画素の濃度勾配ベクトルを求
める。
【0033】右後方画素の濃度勾配ベクトルを求めるに
は、図5で説明した前方画素の濃度勾配ベクトルを算出
する方式を、画素f(x-1,y)を画素f(x+1,y-1)とし、画素
f(x-1,y+1)を画素f(x,y-1)とすることにより同じ関係式
を適用して求めることができる。左後方画素の濃度勾配
ベクトルは、画素f(x-1,y)を画素f(x+1,y+1)とし、画素
f(x-1,y+1)を画素f(x+1,y)とすればよい。図7は、注目
画素の135度左右後方にある画素の位置の概念を示す
ものである。この後は、前記実施形態と同じ形態で図3
のフローに従ってエッジ抽出の処理を行う。
【0034】本実施形態によれば、左右画素を注目画素
の斜め後方(135度後方)に配置することにより1画
素で構成されるような細い線分の先端凸部でのエッジを
精度よく抽出することができる。図8は、入力画像に対
するエッジ抽出の結果を示す図であり、図8(A)は、
印刷出力した画像から線分先端の7×7サイズ部分を模
式的に書き写した図である。黒塗りつぶしマスxの文字
先端等と、それ以外の黒点マスy、斜線マスz1、z2
で示される色の濃度差によるノイズを含む背景により構
成された画像において、Sobelオペレータの実行及び前
後、左右画素の濃度勾配ベクトル算出のために、結果画
像は3×3サイズになっているが(図8(B))、多く
のノイズが載っている場合においても線分先端(図8
(B)のw)を含め良好にエッジ抽出することができ
た。
【0035】以上、多値画像を構成する画素の注目画素
と注目画素の前後画素の濃度勾配ベクトルの強度を比較
し、注目画素の濃度勾配ベクトルの強度が最も大きいと
き、注目画素をエッジとして抽出する画像のエッジ抽出
方法において、注目画素がエッジとして抽出できないと
き、注目画素の線分画像の先端らしさを判断し、注目画
素が線分画像の先端画素らしいと判断したとき、前後画
素の濃度勾配ベクトルの強度を注目画素の濃度勾配ベク
トルの方向に射影して修正し、修正した前後画素の濃度
勾配ベクトルの強度と注目画素の濃度勾配ベクトルの強
度とを比較し、注目画素の濃度勾配ベクトルの強度が最
大のとき、注目画素を画像のエッジとして抽出する処理
の手順について説明したが、この処理を実行するため
に、コンピュータに命令する手順を周知のプログラム言
語で記述しプログラムを作成する。そして該プログラム
をCD−ROM、DVD−ROM、フレキシブルディス
ク等の周知のコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記
録している。従って、画像読取装置のコンピュータに前
記記録媒体から直接、或いはネットワーク、LAN等の
通信回線を介して前記プログラムをダウンロードするこ
とで、以上述べた画像のエッジ抽出を抽出ミスなく精度
よく行うことができる。
【0036】
【発明の効果】請求項1,2,6の発明に対応する効
果: 注目画素の線分画像の先端らしさを判断する工程
により注目画素が線分画像の先端画素らしいと判断され
たとき、前方画素及び後方画素の濃度勾配ベクトルの強
度を注目画素の濃度勾配ベクトル方向に射影して修正
し、修正した前方画素及び後方画素の濃度勾配ベクトル
の強度と注目画素の濃度勾配ベクトルの強度を比較して
再度エッジ抽出を行うので、線分の曲率が大きい部分で
のエッジ抽出を抽出ミスなしに行うことができる。請求
項3,4の発明に対応する効果: 注目画素の線分画像
の先端らしさを左右後方画素の濃度勾配ベクトル方向の
方向差により判断するので、単一画素からなるような細
い線分の先端部分において、エッジ抽出を抽出ミスなし
に行うことができる。請求項5の発明に対応する効果:
線分の曲率が大きい部分でのエッジ抽出が抽出ミスな
く行われるので、線分の読み取りを精度よく正確に行う
ことができる。請求項7,8の発明に対応する効果:
画像読取装置のコンピュータにおいて、本発明のエッジ
抽出方法を容易に実施することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係る画像読取装置の要部ブ
ロック構成図である。
【図2】本発明の実施形態に係る画像読取装置に構成さ
れるエッジ抽出装置のブロック構成図である。
【図3】本発明の実施形態に係るエッジ抽出処理のフロ
ー図である。
【図4】濃度勾配ベクトルの算出を説明する図である。
【図5】前後画素の濃度勾配ベクトルの算出を説明する
図である。
【図6】注目画素と前後画素の濃度勾配ベクトルの方向
と強さの関係を示す図である。
【図7】左右後方画素の濃度勾配ベクトルの求め方の概
念を示す図である。
【図8】エッジ抽出の結果を示す図である。
【図9】従来技術による文字Fのエッジを抽出する態様
を説明する図である。
【図10】画素の濃度勾配ベクトルによるエッジ抽出の
態様を示す図である。
【符号の説明】
1・・・・CPU、2・・・・ROM、3・・・・RAM、4・・・・CD
-ROMドライブ、6・・・・スキャナ、7・・・・キーボード、8
・・・・ハードディスク、9・・・・表示装置。

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 多値画像を構成する画素の注目画素と注
    目画素の前方画素及び後方画素の濃度勾配ベクトルの強
    度を比較し、注目画素の濃度勾配ベクトルの強度が最も
    大きいとき、注目画素をエッジとして抽出する画像のエ
    ッジ抽出装置において、 注目画素がエッジとして抽出できないとき、注目画素の
    線分画像の先端らしさを判断する手段と、注目画素が線
    分画像の先端画素らしいと判断したとき、前方画素及び
    後方画素の濃度勾配ベクトルの強度を注目画素の濃度勾
    配ベクトルに射影して修正する手段と、修正した前方画
    素及び後方画素の濃度勾配ベクトルの強度と注目画素の
    濃度勾配ベクトルの強度とを比較する手段と、注目画素
    の濃度勾配ベクトルの強度が最も大きいとき、注目画素
    を画像のエッジとして抽出する手段を有することを特徴
    とする画像のエッジ抽出装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の画像のエッジ抽出装置に
    おいて、前記注目画素の線分画像の先端らしさを判断す
    る手段は、注目画素がエッジとして抽出できないとき、
    注目画素の濃度勾配ベクトルの方向の両側にそれぞれ参
    照画素を設定し、設定した参照画素の濃度勾配ベクトル
    の方向を算出し、算出した濃度勾配ベクトルの方向が所
    定角度以上開いているとき、注目画素を線分画像の先端
    らしいと判断することを特徴とする画像のエッジ抽出装
    置。
  3. 【請求項3】 請求項2記載の画像のエッジ抽出装置に
    おいて、前記参照画素は、注目画素の濃度勾配ベクトル
    の方向に対して右画素及び左画素、又は右後方画素及び
    左後方画素であることを特徴とする画像のエッジ抽出装
    置。
  4. 【請求項4】 請求項3記載の画像のエッジ抽出装置に
    おいて、前記右後方画素及び左後方画素は、注目画素の
    濃度勾配ベクトルの方向に対してそれぞれ45度右後方
    画素及び左後方画素であることを特徴とする画像のエッ
    ジ抽出装置。
  5. 【請求項5】 請求項1乃至4のいずれかに記載の画像
    のエッジ抽出装置を備えたことを特徴とする画像読取装
    置。
  6. 【請求項6】 多値画像を構成する画素の注目画素と注
    目画素の前方画素及び後方画素の濃度勾配ベクトルの強
    度を比較し、注目画素の濃度勾配ベクトルの強度が最も
    大きいとき、注目画素をエッジとして抽出する画像のエ
    ッジ抽出方法において、注目画素がエッジとして抽出で
    きないとき、注目画素の線分画像の先端らしさを判断す
    る工程と、注目画素が線分画像の先端画素らしいと判断
    したとき、前方画素及び後方画素の濃度勾配ベクトルの
    強度を注目画素の濃度勾配ベクトルに射影して修正する
    工程と、修正した前方画素及び後方画素の濃度勾配ベク
    トルの強度と注目画素の濃度勾配ベクトルの強度とを比
    較する工程と、注目画素の濃度勾配ベクトルの強度が最
    も大きいとき、注目画素を画像のエッジとして抽出する
    工程を有することを特徴とする画像のエッジ抽出方法。
  7. 【請求項7】 請求項6記載の各工程を実行する手順を
    画像読取装置のコンピュータに実行させるためのプログ
    ラム。
  8. 【請求項8】 請求項7記載のプログラムを記録したコ
    ンピュータ読み取り可能な記録媒体。
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JP2011112810A (ja) * 2009-11-25 2011-06-09 Sharp Corp 画像処理方法および画像処理装置
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