JP2003345676A - 二重化メモリシステム - Google Patents

二重化メモリシステム

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JP2003345676A
JP2003345676A JP2003126675A JP2003126675A JP2003345676A JP 2003345676 A JP2003345676 A JP 2003345676A JP 2003126675 A JP2003126675 A JP 2003126675A JP 2003126675 A JP2003126675 A JP 2003126675A JP 2003345676 A JP2003345676 A JP 2003345676A
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Takashi Tanabe
隆司 田辺
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 計算機の高信頼性化、システム動作中におけ
るエラー修復及び修理交換の容易化。 【解決手段】 処理装置1とシステムバス制御装置3を
CPUバスで接続し、システムバス制御装置3とメモリ
装置4を二重化し、これらを一対のシステムバス13に
それぞれ接続し、システムバス制御装置3及びメモリ装
置4の内部に各々のバスのエラーを検出するためのエラ
ー検出回路6、80、85と、バスの出力内容を比較す
る比較回路51、104、105と、バス切換え回路
7、82、83と、モード設定回路100、101、1
02とを設け、エラー検出回路の出力を一対の装置間で
交換し、相手側からのエラー検出回路の検出結果とモー
ド設定回路の設定内容によって、バス切換え回路の制御
を行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、高信頼計算機におけ
るメモリ装置、特に二重化メモリシステムの構成方法、
診断方法、及び障害監視方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】フォールトトレラント計算機の分野にお
いて、計算機の信頼性を高める最も一般的な技術の1つ
に、処理装置(CPU)あるいは記憶装置など、信頼性
上クリティカルな論理回路を多重化する方式がある。通
常、記憶装置の多重化は二重化が基本で、二重化された
記憶装置の一方を常用側、他方を待機側として構成す
る。この場合、書込み時は両方に同じデータを書き込ん
で一貫性を保ち、読出し時には常用側のデータのみを出
力させるが、仮に常用側から読み出したデータにエラー
が発生すれば、データ転送主体が待機側に切り換わり、
こちらが正しいデータを出力することでシステムの動作
継続が可能となる。
【0003】ところが従来の技術は、ほとんどがメモリ
装置のみの二重化にとどまり、制御部や接続されるシス
テムバスの二重化による高信頼化手法は確立されていな
い。従って、故障した記憶装置を切り離して診断する手
段、システム動作中の修理交換(活線交換)、記憶装置
を接続するシステムバスが故障した時の対処は、いずれ
も不十分であった。
【0004】二重化記憶装置の切り換え技術として、特
開昭59−17796号公報、特開平01−70847
号公報、特公昭60−3225号公報、特開昭63−2
73950号公報、特開昭60−238957号公報、
特開昭57−109195号公報、特開平4−2330
52号公報に記載されている方式では、記憶装置の接続
されるバスが二重化されておらず、またほとんどの方式
において、制御部の二重化がなされていなかった。さら
に記憶装置にエラーが発生した場合、読出し時なら切り
換えや修復によって正しいデータが保証されるものの、
書込み時については配慮が不足し、リトライ動作等によ
る性能の低下、処理装置側回路の複雑化を招いていた。
さらに、故障したメモリの診断時に正常なメモリに影響
を与えない考慮、故障した制御部やメモリ装置をシステ
ムの動作中に修理交換する手段、入出力制御装置が記憶
装置をアクセスする時の信頼性考慮等も十分とはいえ
ず、システム全体の信頼性向上に改善の余地が残るもの
であった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】前述のごとく従来の技
術にはいくつかの課題があり、これを解決するために
は、すべての構成要素を二重化する方法が考えられる。
これは単に構成要素を二組用意すれば実現できるもので
はなく、システムとして常に正しい連続動作を確保する
ために、以下の諸点に配慮しなければならない。
【0006】課題1、二重化されたシステムバスの切り
換えを高速に、しかもエラーが発生したときにもシステ
ムバスのタイミングを変えることなく、正常なデータを
保証すること。
【0007】課題2、二重化されている装置中の任意の
装置の一方が実装されていなくても正常動作が可能で、
相手側が実装されているかどうかを知るための特別な信
号線を不要にすること。
【0008】課題3、エラー発生時の故障箇所の特定及
び診断を、正常な部分に影響を与えないで実施するこ
と。
【0009】課題4、書込み時にデータパリティエラー
が発生した時でも、二重化動作が継続できる手段を簡単
に提供すること。
【0010】課題5、システムバスを二重化したときの
エラーチェックが十分に行われるようにすること。
【0011】課題6、二重化されたメモリ装置の一方に
修復不可能なエラーが発生した時、システムを停止しな
いで修理交換ができ、二重化動作を再開できること。
【0012】課題7、二重化メモリ装置として使用しな
い時に、簡単にメモリ容量を増やせること。
【0013】課題8、故障した入出力制御装置を診断す
る時にメモリにデータを書き込むことによって、復旧が
不可能となるようなメモリ破壊を招かないこと。
【0014】課題9、二重化されたシステムバスに接続
するための特別な入出力制御装置を設計しなくても、信
頼性を低下させることなく二重化メモリシステムに接続
可能とすること。
【0015】目的この発明は以上の課題を解決するため
になされたもので、信頼性の高い二重化メモリシステム
を提供することを目的とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】また本発明は、各種の処
理を行う処理装置と、この処理装置にCPUバスを介し
て接続された一対のシステムバス制御装置と、この一対
のシステムバス制御装置にそれぞれ接続された一対のシ
ステムバスと、それぞれがこの一対のシステムバスの両
方に接続された一対のメモリ装置と、を含み、二重化バ
ス変換アダプタを介して二重化されていない入出力制御
装置を一対のシステムバスに接続する二重化メモリシス
テムであって、前記二重化バス変換アダプタが一対のシ
ステムバスからいずれか一方のシステムバスを電気的に
選択するシステムバス選択手段と、システムバス選択手
段によって選択されたシステムバスを電気的に入出力制
御装置に接続する入出力制御装置接続手段とを有するも
のである。
【0017】また本発明は、前記の二重化バス変換アダ
プタがシステムバスのエラーを検出するシステムバスエ
ラー検出手段と、システムバスエラー検出手段の出力に
従ってエラーのないシステムバスを選択するシステムバ
ス選択手段と、入出力制御装置からシステムバスへ送出
されるデータ及びアドレス信号に対するエラーチェック
コードを生成するチェックコード生成手段とを有するも
のである。
【0018】また本発明は、前記二重化バス変換アダプ
タが両方のシステムバスでエラーが発生したとき割込み
信号を生成するアダプタ割込み生成手段を有するもので
ある。
【0019】また本発明は、前記二重化バス変換アダプ
タが入出力制御装置に対してアクセスを許可するシステ
ムバス上のアドレス範囲を設定するアドレス領域レジス
タと、入出力制御装置によるアクセスがアドレス領域レ
ジスタに設定された領域外であるときアクセスを禁止す
るアクセス禁止手段とを有するものである。
【0020】
【作用】上記構成による本発明によれば、各種の処理を
行う処理装置と、この処理装置にCPUバスを介して接
続された一対のシステムバス制御装置と、この一対のシ
ステムバス制御装置にそれぞれ接続された一対のシステ
ムバスと、それぞれがこの一対のシステムバスの両方に
接続された一対のメモリ装置と、を含み、二重化バス変
換アダプタを介して二重化されていない入出力制御装置
を一対のシステムバスに接続する二重化メモリシステム
において、前記二重化バス変換アダプタのシステムバス
選択手段が一対のシステムバスからいずれか一方のシス
テムバスを電気的に選択し、入出力制御装置接続手段が
システムバス選択手段によって選択されたシステムバス
を電気的に入出力制御装置に接続する。
【0021】また本発明によれば、前記の二重化バス変
換アダプタのシステムバスエラー検出手段がシステムバ
スのエラーを検出し、システムバス選択手段がシステム
バスエラー検出手段の出力に従ってエラーのないシステ
ムバスを選択する一方、チェックコード生成手段が入出
力制御装置からシステムバスへ送出されるデータ及びア
ドレス信号に対するエラーチェックコードを生成するた
め、システムバス側から入出力制御装置がアクセスされ
る時はエラーの発生していないシステムバス信号が入出
力制御装置に送出され、入出力制御装置からシステムバ
ス側にアクセスする時はデータ及びアドレス信号にエラ
ーチェックコードが付加される。
【0022】また本発明によれば、前記二重化バス変換
アダプタのアダプタ割込み生成手段が両方のシステムバ
スでエラーが発生したとき割込み信号を生成するため、
エラーの発生が処理装置に通知される。
【0023】また本発明によれば、前記二重化バス変換
アダプタのアドレス領域レジスタが入出力制御装置に対
してアクセスを許可するシステムバス上のアドレス範囲
を設定し、アクセス禁止手段が入出力制御装置によるア
クセスがアドレス領域レジスタに設定された領域外であ
るときアクセスを禁止する。
【0024】
【実施例】実施例1.図1は、本発明の第1実施例に係
る二重化メモリシステムである。図1において、1は処
理装置(CPU)、2は処理装置1が診断等の特殊処理
をするためのプログラムが格納されている制御ROM、
3は処理装置1とシステムバスのやりとりを制御するた
めのシステムバス制御装置、4はメモリ装置、5はシス
テムバス制御装置3に内蔵され、通常動作時にメモリ装
置から読み出したデータを処理装置1に対して送出すべ
きシステムバス制御装置を決定するためのマスタ決定回
路、6はシステムバス制御装置3に内蔵され、メモリ装
置4からの読出しデータのエラーを検出するためのエラ
ー検出回路、7はマスタ決定回路及びエラー検出回路6
の指示に従い処理装置に読出しデータを出力するかどう
かを決定するCPUバス切換え回路である。処理装置1
とシステムバス制御装置3はデータ信号8、低レベル割
込み信号9、高レベル割込み信号10、アドレス信号1
1で構成されるCPUバスで接続され、システムバス制
御装置3及びメモリ装置4は二重化されており各々3
a、3b、4a、4bで示されている。二重化されたシ
ステムバス制御装置は、CPUバス切換え信号線12a
及び12bで接続され、メモリ装置4aはシステムバス
A13aを介してシステムバス制御装置3aに、メモリ
装置4bはシステムバスB13bを介してシステムバス
制御装置3bに接続されている。
【0025】二重化部分は上記のようにA系統とB系統
に分類されているが、以下の説明においては両側を区別
する場合は構成要素番号に各々添え字aあるいはbを付
けて示し、区別しない場合は添え字を付けないで表す。
【0026】図2は、図1中のシステムバス制御装置3
に内蔵されるエラー検出回路6及びCPUバス切換え回
路7の詳細構成を示す。図中13−1はメモリ装置から
読み出されてシステムバス上に送出されたデータ信号
で、データ部32ビットとパリティ部4ビットから構成
される。14はデータ信号13−1をクロック信号15
でラッチしたデータ信号16を出力するデータラッチ回
路、17はデータ信号16をクロック信号15でラッチ
したデータ信号18を出力するデータラッチ回路、19
はデータ信号16のパリティチェックを行うエラー検出
回路、12はエラー検出回路19の出力でエラー検出時
に“1”となるエラー信号線であってCPUバス切換え
信号線として使用され、20はエラー検出回路19の出
力でエラー未検出時“1”となる正常信号線、21はエ
ラー未検出時にCPUバスに読出しデータを送出すべき
システムバス制御装置を選択するマスタモード入力信号
線、22はメモリ装置から有効なデータが送出されてい
ることを示すデータ有効信号線、23はマスタモード入
力信号線21、データ有効信号線22、エラー信号線1
2及び正常信号線20の状態をANDゲート24、25
及びORゲート26によって条件出力された信号をラッ
チする、CPUバス選択ラッチである。29はCPUバ
ス選択ラッチ23の出力信号33とデータ出力タイミン
グクロック信号30の条件によりゲート信号32を生成
するためのANDゲート、31はゲート信号32が
“1”の時にデータ信号18をCPUバスのデータ信号
8として出力し、ゲート信号32が“0”の時にはデー
タ信号8を高インピーダンス状態におく3ステートバッ
ファ、34は他方のシステムバス制御装置からのCPU
バス切換え信号12をプルアップするプルアップ抵抗で
ある。また35はCPUバス切換え信号線12aあるい
は12bのいずれか一方が“1”のときに低レベルの割
込み信号9を生成するEXORゲート、36はCPUバ
ス切換え信号線12a及び12bの両方が“1”のとき
に高レベルの割込み信号10を生成するANDゲートで
ある。EXORゲート35及びANDゲート36によ
り、処理装置に対する2種類の割込み信号が生成され
る。エラーの発生状況とCPUバス切換え信号線12、
割込み信号線9及び10の関係を図3に示す。
【0027】図4は、図2のエラー検出回路及びCPU
バス切換え回路の動作を示すタイミング図で、各々の入
出力信号を対応して示してある。図中でT01ないしT
14はクロック信号15を基準としたクロックサイクル
を示す。
【0028】図5は、データ信号18がゲート信号32
のタイミングによってデータ信号8としてドライブされ
る様子を示す。
【0029】図6は、図1のシステムバス制御装置3内
部のマスタ決定回路5の詳細を示す。図中、37はモー
ドを記憶するフリップフロップで、出力信号線41を出
力する。38はマスタを変更するマスタ変更信号線、3
9及び40は負論理のANDゲート、42は電源投入時
にフリップフロップ37を初期状態にする負論理のリセ
ット信号線である。図2にマスタ決定回路を組み込む場
合、出力信号41がマスタモード入力線21の代わりに
接続される。
【0030】図7は、図6のマスタ決定回路の動作を示
すタイミング図である。
【0031】以上のように構成される二重化メモリシス
テムの概略動作について、図1を用いて説明する。処理
装置1は電源投入後のイニシャル処理において、制御R
OM2に格納されているプログラムを実行し、システム
バス13に接続されているメモリ装置4を診断した後、
ディスク制御装置(図示せず)等の入出力制御装置を介
してOSなどのプログラムをメモリ装置4に読み込み、
以後システムが正常に動作する間、メモリ装置4に格納
されたプログラムを実行する。システムにエラーが検出
されると割込み信号9あるいは10が処理装置1に対し
て出力され、処理装置1が制御ROM2の所定エラー処
理プログラムを実行し、エラー処理完了後メモリ装置4
に格納されたプログラム実行を再開する。
【0032】プログラム実行に伴って処理装置1がメモ
リ装置4にアクセスする際、書込み動作であれば、二重
化されたシステムバス制御装置3a及び3bを介して両
側のメモリ装置4a及び4bに同時に書き込みが行われ
る。読出し動作時は、システムバス制御装置3a、3b
がともにメモリ装置に対して読み出しを指示し、メモリ
装置4a及び4bから同時に読み出しがなされ、システ
ムバスA13a及び13bを介してシステムバス制御装
置3a及び3bに読出しデータを送出する。システムバ
ス制御装置3の内部にはマスタ決定回路5が内蔵されて
おり、エラー検出回路6がメモリ装置から送られてきた
データにエラーの無いことを示せば、マスタに設定され
た側がCPUバスデータ8に読出しデータを送出する。
エラーが検出された場合には、検出した側のシステムバ
ス制御装置が相手側に対してCPUバス切換え信号線1
2を出力し、CPUバス切換え回路7によって正常な側
のシステムバス制御装置がCPUバスデータ8に読出し
データを送出する。
【0033】次にエラー検出回路6とCPUバス切換え
回路7の詳細動作について、図2を用いて説明する。
【0034】図2においてシステムバス制御装置にはマ
スタモード入力信号線21があり、いま仮にシステムバ
ス制御装置3aではマスタモード入力信号線21aが
“1”に、システムバス制御装置3bでは“0”に外部
接続されているものとする。この場合、システムバス制
御装置3aがマスタ、システムバス制御装置3bがスレ
ーブとして動作する。メモリ装置から読み出されたデー
タは、データ有効信号線22とともにシステムバスのデ
ータ信号線13−1としてシステムバス制御装置3に入
力され、システムクロック信号15によってデータラッ
チ回路14にラッチされ、データラッチ回路14の出力
信号線16はパリティ検出等のエラー検出回路19に入
力されるとともに、データラッチ回路17に供給され
る。前述のデータ信号線13−1は、データ部32ビッ
トとパリティ部4ビットで構成され、データが正常な場
合、エラー検出回路19は正常信号線20を“1”、C
PUバス切換え信号線12を“0”、エラーが検出され
た場合は両信号ともその逆の論理で出力する。
【0035】いまデータが正常であるとすれば、マスタ
側のシステムバス制御装置3aにおいて正常信号線20
aは“1”であり、ANDゲート24aを経由してOR
ゲート26aの出力が“1”になる。システムクロック
信号線15aのタイミングでCPUバス選択ラッチ23
aは“1”にセットされ、ANDゲート29aによって
データ出力タイミングクロック信号30aが“1”の期
間に限ってCPUデータバスの3ステートバッファ31
aのゲート信号32aが“1”となり、データラッチ回
路17aの出力信号線18aの内容がCPUバスにデー
タ信号線8として出力される。
【0036】一方、データにエラーが検出された場合
は、正常信号線20aが“0”になり、ゲート信号32
aが“0”となる結果、システムバス制御装置3aがC
PUバスにデータを出力することはない。
【0037】つぎにスレーブ側の動作を説明する。
【0038】データにエラーが検出されない場合、スレ
ーブ側のシステムバス制御装置3bにおいて正常信号線
20bは“1”であるが、マスタモード入力信号線21
bが“0”のためANDゲート24bは“0”となり、
しかもマスタ側のシステムバス制御装置3aからのCP
Uバス切換え信号線12aも“0”であるため、ORゲ
ート26bの出力も“0”となる。その結果、CPUデ
ータバスの3ステートバッファ31bのゲート信号32
bが“0”になり、システムバス制御装置3bはCPU
バスにデータを出力しない。ここで仮に、マスタ側のシ
ステムバス制御装置3aでエラーが検出されると、CP
Uバス切換え信号線12aが“1”となってANDゲー
ト25b及びORゲート26bの出力が“1”となり、
マスタ側のシステムバス制御装置3aに代ってスレーブ
側のシステムバス制御装置3bがCPUバスにデータ信
号線8を出力する。このためメモリ装置のみならず、シ
ステムバスレベルでの二重化が可能となる。
【0039】次に処理装置1に対する割込み信号線9及
び10の生成について、図3を用いて説明する。
【0040】EXORゲート35及びANDゲート36
は、CPUバス切換え信号12a及び12bの組合せに
よって割込み信号線9及び10の状態を決定する。メモ
リ装置4からの読出しデータが両側とも正常な場合、割
込み信号線9、10ともインアクティブになる。どちら
か一方でエラーが検出されるとEXORゲート35によ
って低レベルの割込み信号線9がアクティブになり、両
側でエラーが検出されるとANDゲート36によって高
レベルの割込み信号線10がアクティブになる。
【0041】これら二種類の割込みによる処理装置1の
動作について説明する。
【0042】低レベルの割込みは、エラーの検出にも拘
らず処理装置1に正しいデータが送らた、いわゆる軽障
害の発生を示す。処理装置1はそのまま通常のプログラ
ムを実行し、プログラムの切れ目(通常はタスクスイッ
チのタイミング)でエラー処理を行う。一方、高レベル
の割込みは、処理装置1に正しいデータが送られなかっ
た重障害を示し、処理装置1が直ちにエラー処理を行う
べき場合に使用する。
【0043】図2中のプルアップ抵抗34の役割につい
て説明する。この抵抗は修理交換によって一方のシステ
ムバス制御装置、例えばマスタ側のシステムバス制御装
置3aを取り外した際に意味を持つ。このときエラー検
出回路19aの出力信号がドライブされなくなるので、
システムバス制御装置3bに内蔵されるプルアップ抵抗
34bがCPUバス切換え信号線12aを“1”にレベ
ル固定する。これはマスタ側のシステムバス制御装置3
aがデータエラーを検出した状態と同じであり、結果と
してスレーブ側のシステムバス制御装置3bがデータを
送出する。
【0044】以上説明したシステムバス制御装置3のエ
ラー検出回路6及びCPUバス切換え回路7の動作を、
連続する8ワードデータの読み出し中にエラーが検出さ
れた場合を例に、図4を用いて説明する。
【0045】図において白丸数字のデータはメモリ装置
4aから読み出されたデータ、黒丸数字のデータはメモ
リ装置4bから読み出されたデータを示し、T01ない
しT14のタイミングに従い、システムクロック信号線
15によって、システムバス制御装置内部はクロック同
期で動作する。図はマスタ側のシステムバス制御装置3
aで3ワード目、スレーブ側のシステムバス制御装置3
bでは5ワード目にエラーが検出された時の、CPUバ
ス切換え信号線12、ゲート信号32、CPUデータバ
ス信号8、低レベル割込み信号線9の様子を示す。図に
おけるタイミングには、ラッチやゲートによる信号の遅
れが考慮され、例えばデータラッチ14の出力信号線1
6はシステムクロック15の上昇エッジより若干遅れて
出力されおり、より現実的なタイミングを示すものであ
る。
【0046】1及び2ワード目はデータのエラーが検出
されず、マスタ側のシステムバス制御装置3aのゲート
信号32aが“1”となり、CPUデータバス8にはT
03及びT04のタイミングでシステムバス制御装置3
aのデータ、すなわちメモリ装置4aからの読出しデー
タが出力される。
【0047】3ワード目でエラーが検出されると、T0
4のタイミングでエラーを検出し、CPUバス切換え信
号線12aが“1”になり、T05のタイミングではス
レーブ側のシステムバス制御装置3bのデータ、すなわ
ちメモリ装置4bからの読出しデータが出力され、同時
に低レベルの割込み信号9が出力される。
【0048】4ワード目では両側で正常なデータが検出
されるので、CPUバスの切り換えは発生せず、デフォ
ルト的に設定されたマスタ側のデータがT06のタイミ
ングで出力される。
【0049】5ワード目のデータは、スレーブ側でエラ
ーが検出されるがマスタ側は正常であり、CPUバスの
切り換えは発生せず、そのままマスタ側のデータがT0
7のタイミングで出力される。
【0050】図4に示す通り、マスタ側でエラーが検出
されない限り、常にマスタ側に接続されているメモリ装
置の読出しデータが処理装置1に出力され、エラーが検
出されたときに限ってスレーブ側に接続されたメモリ装
置の読出しデータが処理装置1に出力される。従って、
切り換えが発生しても、処理装置には正常なデータが同
一タイミングで供給されることになる。
【0051】また図4に例示するごとく、3ステートバ
ッファのゲート信号線32は、転送サイクルのうち一部
分しか“1”の状態にされていない。全期間“1”にす
ると、CPUバス切り換え時に素子の遅延によって、短
時間であるが両側の3ステートバッファの出力が衝突し
うるためである。図5に示すように、データはドライブ
の終了後も配線の浮遊容量によってデータバス上に一定
期間保持されるため、設計上必要なドライブ時間を決め
ることができる。
【0052】なお、図2ではマスタモード切換え信号線
を直接システムバス制御装置3のマスタ切り換えとして
使用したが、図6に示すマスタ決定回路を付加すること
により、処理装置1によってマスタモードを切り換える
ことができる。マスタ切換え回路の動作を図6ないし図
7を使用して説明する。
【0053】図7において、電源投入時にはタイミング
T20でリセット信号線42によって、マスタフリップ
フロップ37がマスタモード切換え信号線21の状態に
従ってセット/リセットされ、システムバス制御装置3
aのマスタモード出力信号線41aは“1”に、システ
ムバス制御装置3bのマスタモード出力信号線41bは
“0”に設定される。処理装置1からのマスタ切換え信
号線38によりT21で各々のマスタフリップフロップ
37は同期して反転し、システムバス制御装置3aのマ
スタモード出力信号線41aは“0”に、システムバス
制御装置3bのマスタモード出力信号線41bは“1”
に設定される。このマスタモード出力信号線41を図2
のマスタモード入力信号線21として使用することによ
り、システムバス制御装置3のモードを切り換えること
が可能になる。
【0054】実施例2.図8は本発明の第2実施例に係
る二重化メモリシステムで、第1実施例にCPUデータ
バスのチェック機能を追加し、さらに信頼性を高めたも
のである。
【0055】図8において50はCPUバスデータ8を
システムバス制御装置内部に取り込むためのデータレシ
ーバ回路、51はデータラッチ回路17の出力信号線1
8とデータレシーバ回路50の出力信号線55を比較す
るデータ比較回路、53はデータ比較回路51の比較結
果が不一致のときに“1”を出力する出力信号線、54
は3ステートバッファである。
【0056】図9は、データ読み出しがシステムバス制
御装置3aの側から行われたとして、図8の回路のある
部分が故障した時に各々のデータ比較回路51の信号
線、CPUバスデータ8の正常性、及び高レベルの割込
み信号線10の関係を示す図である。
【0057】図10は本発明の第2実施例の変型で、各
々のデータ比較回路51の出力信号線53をそのままシ
ステムバス制御装置の外部に出力し、AND回路56と
EXOR回路57で低レベルの割込み信号9及び高レベ
ルの割込み信号10を生成するように構成したものであ
り、同様に図11は図10の回路のある部分が故障した
時に各々のデータ比較回路51の出力信号線と、CPU
バスデータ8の正常性と、低レベルの割込み信号9と高
レベルの割込み信号線10の関係を示す図である。図1
1においても、データ読み出しはシステムバス制御装置
3aの側から行われたものとしている。
【0058】以上のように構成されるシステムバス制御
装置のCPUデータバスの比較動作について図8を用い
て説明する。
【0059】二重化メモリ装置から読み出されたデータ
は一旦データラッチ17にラッチされ、比較回路51と
3ステートバッファで構成されるドライバ回路31に供
給され、マスタ側のシステムバス制御装置3aは実施例
1の動作に従ってドライバ回路31aを介してデータを
CPUバスに出力する。またCPUバスのデータ信号8
はレシーバ回路50を通して両側のシステムバス制御装
置3内部に取り込まれ、比較回路51に入力される。比
較回路51ではデータラッチ17の出力とレシーバ回路
50の出力を比較し、一致なら“0”、不一致なら比較
エラー信号線53を出力する。ところでマスタ側のシス
テムバス制御装置3aのマスタモード出力信号線41a
は“1”に設定されているので、3ステートバッファ5
4aのイネーブル信号は、NOT回路52aにより反転
され“0”が与えられるため、エラー信号線53aは外
部に出力されない。一方、スレーブ側のシステムバス制
御装置3bのマスタモード出力信号線41bは“0”に
設定されているので、3ステートバッファ54bのイネ
ーブル信号は、NOT回路52bにより反転され“1”
が与えられるため、エラー信号線53bは3ステートバ
ッファ54bを介して出力され、高レベルの割込み信号
線10として処理装置1に通知される。
【0060】次に、図9を用いてデータ転送経路の途中
が故障した時の比較エラー信号線53、CPUデータバ
ス8の正当性、及び割込み信号線10の関係を説明す
る。この例では故障箇所として、データラッチ17、比
較回路51、ドライバ回路31、及びレシーバ回路50
が各々故障した時を示しており、全てが正常な場合は当
然のことながらCPUデータバスには正しいデターが出
力されており、割込みも発生しない。データラッチ17
aあるいはドライバ回路31aが故障すると間違ったデ
ータがCPUデータバスに出力され、これがスレーブ側
の比較回路でエラー検出されて高レベルの割込みが発生
し、読出しデータのエラーを処理装置1に知らせる。処
理装置1は制御ROM2に格納されたエラー解析処理を
実行することにより、例えばマスタ切換え信号線38を
出力し、システムバス制御装置3aから3bに変更して
再度メモリ装置からデータを読み出し、正常であればデ
ータラッチ17aあるいはドライバ回路31aの故障を
検出できる。以降、システムバス制御装置3bがマスタ
側として動作することになる。
【0061】マスタ側のレシーバ回路50aあるいは比
較回路51aが故障した時は、比較エラー信号線53a
は内部的には出力されるが、割込み信号線10が出力さ
れず、動作に影響しない。このとき、CPUデータバス
8には正常なデータが出力されるため、問題はない。一
方、スレーブ側のレシーバ回路50b、比較回路51b
またはデータラッチ17bのいずれかが故障したとき、
マスタ側から正しいデータがCPUデータバスに出力さ
れるにも拘らず、比較エラー信号線53bが“1”とな
って高レベル割込み信号線10が出力される。このとき
にも処理装置1がマスタ切換え信号線を出力するためシ
ステムバス制御装置3b側にマスタが切り換わるが、こ
のスレーブ側の故障による不要な切換えを防ぐために
は、以下の方法を用いればよい。すなわち、システムバ
ス制御装置内のエラー信号線53の状態をステータスレ
ジスタ(図示せず)に記憶させ、処理装置1が制御RO
M2に格納されたエラー処理を実行する時に、このステ
ータスレジスタの内容を調べる。この際、マスタ側でエ
ラーが発生していない場合はマスタ切換えを行なわない
ように制御すればよい。
【0062】なお図9では、データ読み出しがシステム
バス制御装置3aの側から行われたと想定とするため、
比較エラー信号線53bと高レベルの割込み信号線10
の論理は常に一致する。これは図8において、比較エラ
ー信号線53bが高レベルの割込み信号線10として出
力されるためである。このことは図9で#B_ ERR
ORとHINTRの欄の論理が一致することによって示
されている。
【0063】次に、比較エラー信号線53を両側のシス
テムバス制御装置3から出力し、これらの組合せで2種
類の異なるレベルの割込みを発生させる例を、図10な
いし図11で説明する。図10と前述の図8との相違
は、比較回路51の出力を両側外部に出力し、これらを
ANDゲート及びEXORゲートによって処理装置1に
対する割込み信号として生成する点にある。
【0064】図11によるドライバ回路31aが故障し
た時には、両側の比較エラー信号線53が“1”となり
高レベルの割込み信号線10が出力され、それ以外の部
分の故障では低レベルの割込み信号線9が出力される。
CPUデータバスに出力されるデータの正常性判断とい
う意味では、データラッチ17aの故障の場合も高レベ
ルの割込み信号線10が出力されるべきだが、これは実
施例1のようにデータラッチ17の出力にもパリティ検
査回路を付加し、スレーブ側からデータを切り換えて出
力することで解決を図るものとする。これらの結果、C
PUデータバスに出力されているデータが正常な限りは
低レベルの割込み信号、異常な場合に限って高レベルの
割込み信号を出力することができる。
【0065】実施例3.図12は、本発明の第3実施例
に係る二重化メモリシステムである。図において60
は、システムバス制御装置3に内蔵されるCPUデータ
バス側のドライバ/レシーバ、61はシステムバス側の
ドライバ/レシーバ、62はメモリ装置4に内蔵される
ドライバ/レシーバ、63は処理装置1に内蔵されるパ
リティ生成回路、64はシステムバス制御装置3に内蔵
されるCPUデータバス側のパリティ検査回路、65は
システムバス制御装置3に内蔵されるシステムバス側の
パリティ検査回路、66はメモリ装置4に内蔵されるパ
リティ検査回路、67ないし69は各々パリティ検査回
路64ないし66の結果を格納するステータスレジス
タ、70はシステムバス制御装置内部バス、71はメモ
リ、72はメモリ装置4の内部バスである。
【0066】図13は、図12のシステムにおけるメモ
リへの書込み動作時のエラー解析を、同様に図14はメ
モリから読出し動作時のエラー解析を示す図であり、ス
テータスレジスタで○印はエラー未検出を、×印はエラ
ー検出を示す。
【0067】以上のように構成される二重化メモリシス
テムの動作を、図12を用いて説明する。まず処理装置
1がメモリ装置4にデータを書き込む時は、処理装置内
部に、例えばパリティコード等のエラー検査コードを生
成し、これをCPUデータバス8に出力する。システム
バス制御装置3は処理装置1が出力したパリティ付きデ
ータをレシーバ回路60で受け取り、このデータのパリ
ティチェックをパリティ検査回路64で行い、結果をス
テータスレジスタ67に格納し、レシーバ60で受け取
ったデータは内部バス70を通ってシステムバス側のド
ライバ回路61に供給され、システムバス13に出力さ
れる。ドライバ回路の直前にはパリティ検査回路65が
あり、チェック結果は同様にステータスレジスタ68に
格納される。さらにメモリ装置4は、システムバス13
からのデータをレシーバ回路62を介して受け取り、パ
リティ検査回路66によるパリティチェックをなし、結
果をステータスレジスタ69に格納し、同時にメモリ7
1にはメモリ装置内のデータバス72の内容をそのまま
データ部とチェックコード部として書き込む。書込み時
のデータ経路のどこかでエラーが検出されると処理装置
1に対して割込みが発生し(割込み信号線は図示せ
ず)、処理装置1は制御ROM2に格納されているエラ
ー解析プログラムを実行し、故障箇所を特定する。
【0068】次に書込み時のエラー検出結果が格納され
ているステータスレジスタ64ないし66の内容と、故
障の解析例を図13により説明する。故障の発生確率は
回路規模に基づき、メモリが1万分の1、バスが10万
分の1、パリティ生成/検査回路及びドライバ/レジー
バが100万分の1と想定し、例えばメモリとパリティ
検査回路の2重故障は1万×100万=100億分の1
と仮定する。図13は、考えられる故障原因のうち故障
の発生確率が最も大きい組合せを原因と推定して作成さ
れている。故障はステータスレジスタの組合せにより8
種類が考えられ、ケース1はエラーが発生していない状
態である。ケース2はシステムバス制御装置の内部バス
70までは正常なため、システムバス13、ドライバ回
路61、メモリ装置のレシーバ回路62、またはパリテ
ィ検査回路66いずれかの故障が考えられるが、故障の
発生確率を比較して、システムバス13の故障と推定さ
れる。ケース3では経路途中のパリティ検査回路65だ
けがエラーを検出しているため、このパリティ検査回路
65のみの故障と推定する。このケースでは、パリティ
検査回路64及び66が故障で、65のみが正しい事態
もありうるが、ケース2同様、故障の発生確率から判断
する。以下のケースも同様に考えればよい。
【0069】続いてメモリ装置4からの読出し時の動作
を図12を用いて説明する。メモリ71にはデータ部と
エラーチェックコード部が格納されており、読み出され
たパリティ付きのデータは、パリティ検査回路66でパ
リティチェックされて結果がステータスレジスタ69に
格納され、続いてドライバ回路62を介してシステムバ
ス13に出力され、システムバス制御装置3がレシーバ
回路61を通してこれを受け取り、パリティ検査回路6
5によるパリティチェックの結果をステータスレジスタ
68に格納する。さらにCPUバスのドライバ回路60
直前のパリティ検査回路64によるパリティチェックの
結果がステータスレジスタ67に格納される。システム
バス制御装置3では、データにパリティエラーが検出さ
れると、実施例1の動作に従いエラーを検出していない
側のシステムバス制御装置が処理装置1に対してデータ
を送出する。
【0070】読出し時のエラー検出結果が格納されてい
るステータスレジスタ64ないし66の内容と、故障の
解析例を図14により説明する。図14においても、考
えられる故障箇所の組合せのうち、最も確率の高いもの
を原因としている。ケース8はメモリ71からの読み出
し直後からエラーが検出されているので、メモリ71の
故障または書込み時のデータ経路でのエラーが考えられ
るが、確率を比較して、前者の故障と判定する。ケース
7ではメモリから読み出した時点では正しく、その後エ
ラーが検出されているのでシステムバス13の故障、ケ
ース6ではパリティ検査回路65及びメモリ71の故障
と考えられる。以下のケースも同様に考えればよい。
【0071】実施例4.図15は、本実施例の第4の実
施例に係る二重化メモリシステムである。図において8
0は、システムバス制御装置3の内部にあってシステム
バスに送出するデータのエラーを検出するエラー検出回
路、81はエラー検出回路80の結果を相手側のシステ
ムバス制御装置に伝えるシステムバス切換え信号線、8
2は相手からのシステムバス切換え信号線81と内部の
エラー検出回路80の結果によって動作する、システム
バスを切り換えるためのシステムバス切換え回路、85
はメモリ装置4の内部にあってメモリ71から読み出し
たデータのエラーを検出するエラー検出回路、84はエ
ラー検出回路85の結果を相手側のメモリ装置に伝える
メモリエラー検出信号線、83は相手からのメモリエラ
ー検出信号線84と内部のエラー検出回路85の結果に
よって動作する、システムバスを切り換えるためのシス
テムバス切換え回路である。
【0072】図16は、図15中のシステムバス切換え
回路82及びエラー検出回路80における出力データ切
り換えの概念を示す図で、図において94はシステムバ
ス制御装置内部のデータバス70の内容を記憶するデー
タラッチ、90はシステムバスAにデータを送出するシ
ステムバスA用3ステートバッファ、91はシステムバ
スBにデータを送出するシステムバスB用3ステートバ
ッファ、86はシステムバスA用3ステートバッファ9
0の出力許可信号を生成するANDゲート、87はシス
テムバスB用3ステートバッファ91の出力許可信号を
生成するANDゲート、95は3ステートバッファ90
及び91双方の出力許可信号を生成するANDゲート、
92はシステムバス切換え信号線81a及び81bの組
合せにより低レベルの割込みを発生させるEXORゲー
ト、同様に93は高レベルの割込みを発生させるAND
ゲートである。
【0073】また図17は、図15中のシステムバス切
換え回路83及びエラー検出回路85における入力デー
タ切り換えの概念を示す図で、図において98はシステ
ムバスA13aからデータをメモリ装置4に取り込むレ
シーバ回路、99はシステムバスB13bからデータを
メモリ装置4に取り込むレシーバ回路で、各々入力デー
タ信号76及び77を出力する。83は入力データ信号
のパリティチェック等を行うエラー検出回路、73はエ
ラー検出回路の結果により正しいデータを選択してメモ
リの内部バス72に出力する選択回路である。NOTゲ
ート74の出力信号である入力切換え信号78が“1”
のときは入力データ線76を選択し、ANDゲート75
の出力信号である入力切換え信号線79が“1”のとき
は入力データ線77を選択するように構成されている。
【0074】図18は、処理装置1からメモリ装置4へ
の書込み時にデータバスの途中が故障した時のシステム
バス切換え回路82及び85によるバスの切り換えの様
子を示す図で、(A)は全て正常な状態、(B)はCP
Uバス切換え回路7a内部のレシーバが故障した状態、
(C)はシステムバスA13aが故障した状態、(D)
はシステムバス切換え回路82bのドライバが故障した
状態でのデータの流れを示している。図中破線で示され
ているデータの流れは各々の3ステートバッファが閉じ
た状態で、実際のデータは出力されない。
【0075】同様に図19は、処理装置1がメモリ装置
4からの読出し時にデータバスの途中が故障した時のC
PUバス切換え回路7、システムバス切換え回路82及
び85によるバスの切り換えの様子を示す図で、(A)
は全て正常な状態、(B)はシステムバス切換え回路8
2a内部のレシーバが故障した状態、(C)はシステム
バスA13aが故障した状態、(D)はメモリ装置4に
内蔵されているメモリ71aが故障した状態でのデータ
の流れを示している。
【0076】以上のように構成される二重化メモリシス
テムの概略動作について、図15を用いて説明する。処
理装置1がメモリ装置4に書き込みを行う時、処理装置
1からの書込みデータは、CPUデータバス8として二
重化されたシステムバス制御装置3の各々に供給され、
システムバス制御装置はシステムバス13に書込みデー
タを送出する直前にエラー検査回路80でデータのパリ
ティチェックを行い、その結果をシステムバス切換え信
号線81として相互に交換しており、エラーが検出され
ない時、マスタ側のシステムバス制御装置3aはシステ
ムバスA13aに、スレーブ側のシステムバス制御装置
3bはシステムバスB13bに、各々データを出力す
る。エラーが検出されると、前述のシステムバス切換え
信号線81が“1”になり、システムバス切換え回路8
2によってエラーを検出した側のシステムバス13への
出力を停止し、代わって相手側のシステムバス制御装置
が両側のシステムバスに書込みデータを出力する。また
メモリ装置4ではシステムバスに出力されている書込み
データを両側のシステムバス13から取り込み、エラー
検出回路85でパリティチェックを行い、エラーの発生
していないシステムバスのデータをメモリ71に書き込
む。
【0077】また、メモリ装置4からの読出し時には、
二重化されたメモリ71から読み出されたデータについ
て、内部のエラー検出回路85でパリティチェックを行
い、その結果をメモリエラー信号線84として出力して
相互通知しており、エラーがなければメモリ装置4aは
システムバスA13aに、メモリ装置4bはシステムバ
スB13bにデータを送出し、エラーが発生すると、発
生した側のメモリ装置はシステムバス切換え回路83に
よりシステムバスへのデータ出力が停止され、相手側の
メモリ装置が両側のシステムバスに読出しデータを出力
する。またシステムバス制御装置3は両側のシステムバ
スからデータを取り込み、エラー検出回路6でパリティ
チェックを行い、その結果をCPUバス切換え信号線と
して出力して相互通知しており、エラーがなければマス
タ側のシステムバス制御装置3aがCPUデータバス8
に読出しデータを出力し、エラーが検出されると検出し
た側のシステムバス制御装置はCPUバス切換え回路7
によりデータ出力が停止され、相手側のシステムバス制
御装置が代わって出力する。
【0078】まず、処理装置1からメモリ装置4にデー
タを書き込む時の詳細動作を、図16により説明する。
処理装置からの書込みデータは内部バス70を通ってデ
ータラッチ94にラッチされるとともに、エラー検出回
路80によりパリティチェックが行われる。データラッ
チ94の出力信号は3ステートバッファで構成される出
力バッファ90と91に供給されており、3ステートバ
ッファのゲート信号はマスタモード入力信号線21とシ
ステムバス切換え信号線81a及び81bとデータ出力
タイミングクロック信号30により制御されている。エ
ラー検出回路80a及び80bでエラーが検出されてい
ない時は、マスタ側のシステムバス制御装置3aでAN
Dゲート86aの出力が“1”、ANDゲート87a及
び95aの出力が“0”になっており、ORゲート96
aの出力信号が“1”、ORゲート97aの出力が
“0”になり、出力バッファ90a経由でシステムバス
A13aにデータを出力する。一方スレーブ側のシステ
ムバス制御装置3bではANDゲート86b及び95b
の出力が“0”、ANDゲート87bの出力が“1”に
なっており、ORゲート97bの出力が“1”、ORゲ
ート96bの出力が“0”になり、出力バッファ91b
経由でシステムバスB13bにデータを出力する。
【0079】ところで、システムバス制御装置3aでデ
ータのエラーが検出され、エラー検出回路80aの出力
81aが“1”になると、ANDゲート86aの出力は
“0”となり出力バッファ90aの出力は停止され、一
方システムバス制御装置3bは相手からのシステムバス
切換え信号線81aが“1”になることで、ANDゲー
ト95bの出力が“1”になり、出力バッファ90bの
出力も許可状態になり、システムバスA13a及び13
bの両側にデータを出力する。
【0080】さらに、メモリ装置4では図17に示した
ように、両側のシステムバスのデータをレシーバ回路9
8及び99により内部に取り込み、エラー検出回路83
でパリティチェックを行っており、エラーが検出されな
い場合はエラー検出回路83−1の出力は“0”、入力
データ切換え信号線78が“1”になり、システムバス
A13aのデータを内部バス72に選択出力する。一方
システムバスA13aの故障が発生するとエラー検出回
路83−1の出力が“1”、入力データ切換え信号線7
8が“0”、入力データ切換え信号線79が“1”にな
ることにより、システムバスB13bのデータを内部バ
ス72に選択出力する。
【0081】ところで、エラー検出回路83−1及び8
3−2の両方でエラーが検出されると(例えばシステム
バス13aが故障し、更にマスタ側のレシーバ回路99
aが故障した場合)、入力データ切換え信号線78及び
79の双方が“0”となり、選択回路73aはいずれの
システムバスも選択できない状態になる。このときメモ
リ71aに不正なデータ(これはエラーとして検出する
ことができない)が書込まれため、読み出し時に不正な
データが処理装置1に送出される事態が発生しうる。こ
れを回避するには以下の方法によればよい。つまり、い
ずれのシステムバスも選択できない時、メモリの内部バ
ス72aにエラーとなるデータ(例えば偶数パリティの
場合は全て“1”のデータ、奇数パリティの場合は全て
“0”のデータ)を生成するように選択回路73を構成
し、強制的にエラーデータをメモリに書き込む。この結
果、読み出し時には実施例1の動作によりスレーブ側の
システムバス制御装置3bが正しい読み出しデータを処
理装置1に送出することができる。
【0082】再び図15で説明する。処理装置1がメモ
リ装置4からデータを読み出す時の動作は、メモリ装置
内部にもシステムバス制御装置3における図16と同様
な回路が組み込まれており、メモリから読み出されたデ
ータにエラーがなければ、メモリ装置4aはシステムバ
スA13aに読出しデータを出力し、メモリ装置4bは
システムバスB13bに読出しデータを出力する。一
方、メモリ装置4bに内蔵されるメモリ71bの読出し
データにエラーが検出されると、メモリ装置4bの出力
バッファのデータ出力は停止され、メモリエラー検出信
号線84bが相手側のメモリ装置4aに出力され、この
信号によりメモリ装置4aが両側のシステムバスにデー
タを出力する。またシステムバス制御装置3の内部には
メモリ装置4と同様な入力データ選択回路があり、通常
はシステムバスA13aからの読出しデータを内部バス
に出力しているが、システムバスA13a側でエラーが
検出されると、システムバスB13bの読出しデータを
内部バスに出力する。
【0083】以上のように二重化されたメモリシステム
において、構成要素の一部が故障した場合のデータ切り
換えの様子を、書込み動作時について図18により説明
する。
【0084】(A)全て正常な状態では、処理装置1か
らの書込みデータは、システムバス制御装置3aからシ
ステムバスA13a、システムバス制御装置3bからシ
ステムバスB13bに出力され、メモリ装置4はシステ
ムバスA13aのデータを書込みデータとして選択し、
メモリ71に書き込む。
【0085】(B)CPUバス切換え回路7a内部のレ
シーバが故障した状態では、システムバス制御装置3a
からシステムバス切換え信号線81aが出力され、シス
テムバス制御装置3aの出力バッファが閉じて、代わり
にシステムバス制御装置4bが両側のシステムバスにデ
ータを出力し、メモリ装置4はシステムバスA13aの
データを書込みデータとして選択し、メモリ71に書き
込む。
【0086】(C)システムバスA13aが故障した状
態では、メモリ装置4はシステムバスB13bのデータ
を書込みデータとして選択し、メモリ71に書き込む。
【0087】(D)システムバス切換え回路82bのド
ライバが故障した状態では、システムバスB13bには
正しいデータが出力されていないが、メモリ装置4はシ
ステムバスA13aのデータを書き込むので影響はな
い。
【0088】読出し動作時について、図19により説明
する。
【0089】(A)全て正常な状態では、メモリ71か
ら読み出されたデータは、メモリ装置4aからシステム
バスA13aに、メモリ装置4bからシステムバスB1
3bに出力され、システムバス制御装置3aがCPUバ
スに読出しデータを送出する。
【0090】(B)システムバス切換え回路82a内部
のレシーバが故障した状態では、システムバス制御装置
3aのエラー検出回路でエラーが検出され、CPUバス
切換え信号線12aが出力され、この信号線によってシ
ステムバス制御装置3bがCPUバスにデータを出力す
る。
【0091】(C)システムバスA13aが故障した状
態では、システムバス制御装置内でシステムバスA13
aのエラーが検出され、システムバスB13bの読出し
データを入力データとして使用し、システムバス制御装
置3aがCPUバスにデータを送出する。
【0092】(D)メモリ装置4に内蔵されているメモ
リ71aが故障した状態では、メモリ装置4a内部のエ
ラー検出回路によりエラーが検出され、メモリエラー検
出信号線84aを出力し、この信号によりメモリ装置4
bが両側のシステムバスに読出しデータを送出し、シス
テムバス制御装置3aがCPUバスにデータを送出す
る。
【0093】実施例5.図20は、本発明の第5実施例
に係る二重化メモリシステムである。図において、10
0はシステムバス制御装置3に内蔵されCPUバスのモ
ードを設定するモード設定回路、101はシステムバス
のモードを設定するモード設定回路、102はメモリ装
置4に内蔵されてシステムバスのモードを設定するモー
ド設定回路、104はシステムバス制御装置3に内蔵さ
れて二重化されたシステムバスのデータを比較する比較
回路、105はメモリ装置4に内蔵されて二重化された
システムバスのデータを比較する比較回路である。
【0094】図21はシステムバス制御装置3内部にあ
ってCPUバスの制御を行う回路の概念を示した図であ
り、モード設定回路100、データラッチ17、比較回
路51、ドライバ31及びレシーバ50で構成され、モ
ード決定回路から出力されるAバス許可信号線106に
より、CPUバスのデータ出力を制御する。
【0095】図22は同様に、システムバス制御装置3
内部にあってシステムバスの制御を行う回路の概念を示
した図であり、システムバスAはAバス許可信号線10
6により、システムバスBはBバス許可信号線107に
より、システムバスのデータ出力を制御する。
【0096】図23は、図20におけるモード設定回路
101の詳細を示す図(100、102も同様)であ
る。図において、120はモード設定データ信号線、1
21はマスタモード入力線21に従ってモード設定デー
タ信号を選択するためのセレクタ回路、122はセレク
タ回路121の出力信号線、123はAバスのモードを
記憶するモードラッチ、125はBバスのモードを記憶
するモードラッチで、モード設定信号線103によりセ
レクタ回路の出力信号線122の内容を記憶し、各々の
モード出力信号線124、126は後段のANDゲート
とORゲートの組合せにより、最終的な出力信号であ
る、Aバス許可信号106及びBバス許可信号107を
出力する。
【0097】図24は、図23におけるモード設定回路
の動作シーケンスを示す図で、T100はリセットタイ
ミング、T101及びT104はモード設定タイミン
グ、T102はシステムバス制御装置3a側でエラーを
検出したタイミング、T103はエラーが回復したタイ
ミングを示している。
【0098】また図25は、実際の運用時のメモリ装置
4の動作とモードの関係を示したもので、(A)は全体
の流れ、(B)は診断動作(処理142)の詳細を示し
ており、図24との関係は、電源投入処理140がT1
00に、モード変更処理143がT101に、故障発生
145がT102に、モード変更処理146がT104
に、各々対応する。
【0099】以上のように構成される二重化メモリシス
テムの概略動作について、図20を用いて説明する。モ
ード設定回路100ないし102には独立してモード
A、B、C、Dの4種類のモードが設定できるようにな
っており、モード設定回路100はシステムバス制御装
置3がCPUデータバス8に読出しデータを出力する制
御を、モード設定回路101はシステムバス制御装置3
がシステムバスに書込みデータを出力する制御を、モー
ド設定回路102はメモリ装置4がシステムバスに読出
しデータを出力する制御を行う。システムバス制御装置
3によるCPUデータバスへのデータの出力制御は、モ
ード設定回路100の状態、システムバス制御装置3の
内部にあるエラー検出回路6によるエラー検出の状況、
相手からのCPUバス切換え信号線12によって制御さ
れる。システムバス制御装置3によるシステムバスへの
データの出力制御は、モード設定回路101の状態、シ
ステムバス制御装置3の内部にあるエラー検出回路80
によるエラー検出の状況、相手からのシステムバス切換
え信号線81により制御される。またメモリ装置4によ
るシステムバスへのデータの出力制御は、モード設定回
路102の状態、メモリ装置4の内部にあるエラー検出
回路85によるエラー検出の状況、相手からのシステム
バス切換え信号線84によって制御される。
【0100】また各々のバスの出力回路には、バスの内
容を比較し、その結果を外部に出力して割込み信号線を
生成するための比較回路があり、CPUバス側では出力
の直前のデータと、出力されたデータを再度入力して比
較しており、システムバス側では2つのシステムバスの
内容を比較している。
【0101】次にシステムバス制御装置3のCPUバス
側の詳細動作について、図21を参照して説明する。通
常の動作ではモード設定回路100aはモードAに、モ
ード設定回路100bはモードBに設定されており、メ
モリ装置から読み出されたデータはシステムバス制御装
置3の内部バス70を介してデータラッチ17にラッチ
されるとともに、エラー検出回路6でパリティチェック
が行われる。モードAのシステムバス制御装置3aで
は、エラー検出回路6aでエラーが検出されていなけれ
ばモード設定回路100aの出力106aが“1”にな
り、読出しデータはドライバ回路31aからCPUデー
タバス8に出力される。エラーが検出されるとモード設
定回路100aの出力106aが“0”になってデータ
の出力を停止するとともに、CPUバス切換え信号線1
2aに“1”が出力される。
【0102】モードBのシステムバス制御装置3bで
は、相手からのCPUバス切換え信号線12aが“0”
であればモード設定回路100bの出力106bが
“0”になってCPUデータバスにはデータを出力しな
いが、エラー検出回路6bでエラーが検出されていない
時に、相手からのCPUバス切換え信号線12aが
“1”になると、モード設定回路100bの出力106
bが“1”になり、読出しデータをCPUデータバス8
に出力する。またシステムの電源投入時には、両側のモ
ード設定回路100ともモードDに設定され、モード設
定回路100の出力106は常に“0”となり、このシ
ステムバス制御装置がCPUデータバスに読出しデータ
を出力することはない。(ここで注意すべきは、CPU
バスはシステムバスのように二重化されていないため、
モードA、Bのシステムバス制御装置の一方に限ってC
PUデータバスに出力が許可されることである。このた
め、モードA、Bは後述するシステムバスの制御におけ
るそれらと意味が異なる。同じ理由から、CPUバスの
制御ではモードCが使用されることはない。)
【0103】モードAのシステムバス制御装置3aはさ
らに、自分の出力データをレシーバ回路50aを介して
入力し、この入力信号線55aとデータラッチ17aの
出力信号線18aを比較しており、モードBのシステム
バス制御装置3bは、相手の出力データをレシーバ回路
50bを介して入力し、この入力信号線55bとデータ
ラッチ17bの出力信号線18bを比較している。比較
結果が異なっていると比較エラー信号線53が“1”に
なり、この信号をモードBのシステムバス制御装置3b
が3ステートバッファ54bを介して外部に出力し、高
レベルの割込み信号線10として処理装置1に通知さ
れ、処理装置は前述の図9のようなエラー解析を行う。
【0104】システムバス制御装置3によるシステムバ
スへの出力制御はメモリ装置と同等なので、次にメモリ
装置4によるシステムバスへの出力制御について、図2
2を参照して説明する。通常の動作モードでは、モード
設定回路102aはモードAに、モード設定回路102
bはモードBに設定されており、メモリから読み出され
たデータはメモリ装置の内部バス72を介してデータラ
ッチ94にラッチされるとともに、エラー検出回路85
でパリティチェックが行われる。モードAのメモリ装置
4aでは、エラー検出回路85aでエラーが検出されな
ければモード設定回路102aの出力106aが
“1”、107aは“0”になり、読出しデータはドラ
イバ回路90aからシステムバスA13aに出力され
る。エラーが検出されるとモード設定回路102aの出
力106a及び107aはともに“0”となり、データ
の出力を停止するとともに、システムバス切換え信号線
84aが“1”に出力される。またエラーが検出されて
いない時に、相手からのシステムバス切換え信号線84
bが“1”になると、モード設定回路102aの出力1
06a及び107aはともに“1”となり、読出しデー
タはドライバ回路90a及び91aから両方のシステム
バスA13a及び13bに出力される。
【0105】一方、モードBのメモリ装置4bでは、エ
ラー検出回路85bでエラーが検出されない場合、モー
ド設定回路102bの出力106bが“0”、107b
が“1”になり、読出しデータがドライバ回路90bか
らシステムバスB13bに出力される。エラーが検出さ
れるとモード設定回路102bの出力106b及び10
7bはともに“0”となり、データの出力を停止すると
ともに、システムバス切換え信号線84bが”1”に出
力される。またエラーが検出されていない時に、相手か
らのシステムバス切換え信号線84aが“1”になる
と、モード設定回路102bの出力106b及び107
bはともに“1”になり、読出しデータはドライバ回路
90b及び91bから両方のシステムバスA13a及び
13bに出力される。
【0106】さらに両側のメモリ装置4は、二重化され
たシステムバスのデータをレシーバ回路108及び10
9を介して入力し、比較回路105で比較しており、比
較結果は内部のエラー検出回路85のエラー出力信号
(システムバス切換え信号線84)とORゲートで処理
されて外部に出力され、ANDゲート93とEXORゲ
ート92で条件がとられて、処理装置1に対する異なっ
たレベルの割込み信号を生成する。処理装置1はこの割
込みを受けると、前述の図11に示すようなエラー解析
処理を行う。
【0107】モード設定回路の構成と動作について、シ
ステムバス制御装置3に内蔵されるモード設定回路10
1の場合を例に、図23及び図24を用いて説明する。
まず電源投入時にはT100のタイミングでリセット信
号線42が“0”になり、モードラッチ123及び12
5はリセットされて出力が“0”になり、モード設定回
路101a及び101bは、ともにモードD(初期モー
ド)に設定される。モードDではANDゲート127、
129及び134の出力は“0”になるためバス許可信
号線106及び107はともに“0”が出力される。
【0108】次に処理装置が図24におけるT101の
タイミングで、データ信号120−1ないし120−4
に、設定すべきモードに対応したデータ“1001”を
置いてモード設定信号線103を出力すると、セレクタ
回路121はマスタモード入力線21の状態に従って、
入力データ120のうち、2本を選択する。ここでシス
テムバス制御装置3aのマスタモード入力線21aは
“1”であるため、セレクタ回路の出力信号122−1
aには入力データ120−1が、セレクタ回路の出力信
号122−2aには入力データ120−3が出力され、
一方システムバス制御装置3bのマスタモード入力線2
1bは“0”であるため、セレクタ回路の出力信号12
2−1bには入力データ120−2が、セレクタ回路の
出力信号122−2bには入力データ120−4が出力
され、モード設定回路101aはモードAに、モード設
定回路101bはモードBに設定される。逆にいえば、
モードAとはモード出力信号124aが“1”、モード
出力信号126aが“0”となってバス許可信号線10
6aに“1”、107aに“0”が出力されるモードと
定義できる。同様にモードBではモード出力信号124
bが“0”、モード出力信号126bが“1”になり、
バス許可信号線106bには“0”、107bには
“1”が出力される。
【0109】ところで図24のT102からT103の
タイミング、つまりシステムバス制御装置3aがモード
Aでシステムバス制御装置3bがモードBにある状態
で、システムバス制御装置3a側のエラー検出回路80
aがエラーを検出すると、内部のエラー信号線81aが
“1”になり、ANDゲート127a、129a、13
4aが“0”、Aバス許可信号線106a及びBバス許
可信号線107aがともに“0”となる。一方システム
バス制御装置3bではシステムバス切換え信号線81a
(内部のエラー信号81aと論理的に同一)が“1”に
なるため、ANDゲート134bの出力が“1”とな
り、ORゲート132b及び133bの出力であるAバ
ス許可信号線106a及びBバス許可信号線107aが
ともに“1”となる。
【0110】さらに処理装置が図24におけるT104
のタイミングで、データ信号120−1ないし120−
4に設定すべきモードに対応したデータ“0101”を
置いてモード設定信号線103を出力すると、システム
バス制御装置3a内のモードラッチ123a及び125
aはともに“0”となってモード設定回路101aはモ
ードDに戻り、バス許可信号線106a及び107aは
両側“0”になる。一方、システムバス制御装置3b内
のモードラッチ123b及び125bはともに“1”と
なってモード設定回路101aはモードCに設定され、
バス許可信号線106b及び107bはともに“1”と
なる。
【0111】以上説明した二重化メモリシステムにおい
てモード設定回路を使用すると、診断、交換、復旧等の
処理を容易に行うことができる。メモリ装置4において
この機能を使用した例を、図25(B)を用いて説明す
る。
【0112】二重化されたメモリ装置は各々A系統とB
系統で示されており、各々同期してモード設定を変化さ
せながら処理をしている。まず処理140で両側のメモ
リ装置に電源が投入され、リセット時の処理141によ
って両側がモードDに設定され、いずれのメモリもデー
タを出力しない状態となる。
【0113】次に処理142における書き込み、読み出
し、比較チェックによるメモリの初期診断を図25で説
明する。メモリを診断するためには、二重化されたメモ
リ装置から独立して書込みデータを読み出す必要がある
ので、まず処理142−1aでA系統のメモリ装置をモ
ードCに、処理142−1bでB系統のメモリ装置をモ
ードDに設定し、読出しデータがA系統のメモリからの
み出力される状態にし、処理142−2aでメモリ装置
に対して書き込み、読み出し、比較を行う。このため、
A系統のメモリ装置が診断されることになる。この時、
B系統のメモリ装置にもデータは書き込まれるが、A系
統の診断結果には影響しない。次に処理142−3でA
系統のメモリ装置をモードDに、B系統のメモリ装置を
モードCに設定して、処理142−4bでB系統のメモ
リ装置を試験することができる。
【0114】処理142によるメモリ装置の初期診断が
完了すると、処理143でA系統のメモリ装置をモード
Aに、B系統のメモリ装置をモードBに設定することに
より通常動作処理144を行い、すなわちシステムバス
A13aにはA系統のメモリ装置が読出しデータを送出
し、システムバスB13bにはB系統のメモリ装置が読
出しデータを送出し、どちらかでエラーが検出されると
反対側が両方のシステムバスにデータを送出する、二重
化メモリ動作となる。故障145aによってA系統のメ
モリ装置が故障すると、B系統のメモリ装置が正しいデ
ータで応答しつつ、処理装置1は割込みをもとに故障解
析を行い、修理交換が必要と判定されると、処理146
でA系統のメモリ装置をモードDに、B系統のメモリ装
置をモードCに設定することにより、A系統のメモリ装
置はシステムバスから切り離された状態となる。この後
もB系統のメモリ装置が両側のシステムバスに読出しデ
ータを送出するので、A系統の修理交換処理147aを
実施することができる。
【0115】交換処理によって新しいメモリ装置をA系
統に挿入すると、A系統のメモリ装置はリセット処理に
よりモードDになり、その後処理150により正常なB
系統のメモリ装置からデータを読み出し、新しいA系統
のメモリ装置へ書き込むコピー動作を行う。コピーが完
了すると、処理151でA系統のメモリ装置をモードA
に、B系統のメモリ装置をモードBに設定し、通常の二
重化メモリ動作に復旧することができる。
【0116】実施例6.図26は、本発明の第6実施例
に係る二重化メモリシステムである。図において170
は、メモリ装置4に内蔵され、メモリの書き込み及び読
み出しを制御するための許可フラグ、171はメモリの
アクセスタイミングを生成する制御回路、172はメモ
リ装置に対するアクセスアドレスを判定するアドレス判
別回路、173はメモリ71に強制的にエラーを書き込
むためのエラー注入回路、177は二重化されたシステ
ムバスの両方に接続される入出力制御装置である。
【0117】図27はメモリ装置4の内部の構成を示す
図で、許可フラグ170、アドレス判別回路172、ド
ライバ220、レシーバ221、パリティ生成回路23
9、及びメモリ71で構成される。図において許可フラ
グは読出し許可フラグ170−1、書込み許可フラグ1
70−2、パリティ生成許可フラグ170−3で構成さ
れ、これらの出力の組合せでメモリへの書き込み、読み
出し、パリティの生成を制御する。
【0118】図28は図27中のアドレス判別回路の詳
細を示すもので、共通空間指定レジスタ231、個別空
間指定レジスタ232、I/Oアドレス判別回路23
0、比較回路233及び234、ANDゲート237で
構成され、出力信号として共通空間書込み信号線21
0、個別空間書込み信号線211、共通空間読出し信号
線212、個別空間読出し信号線213を生成する。
【0119】図29はシステムバスをアクセスする際の
アドレス空間の区分を示す図で、200はメモリ空間全
体を、201はI/O空間全体を示しており(A)は二
重化動作時の割付を、(B)は一重化時の割付を示して
いる。メモリ空間はさらに、共通アクセス空間202と
個別アクセス空間203に分けられている。
【0120】図30は、図26中のメモリ装置が許可フ
ラグ170によって状態遷移をする様子を示した図であ
り、許可フラグの組合せにより、切離し動作状態18
1、正常動作状態183、修復動作状態184及び保護
動作状態185に定義され、エラーの発生あるいは許可
フラグ書換えによって各状態間を遷移する。切り離し動
作状態181は書き込み、読み出しとも不可、正常動作
状態183は書き込み、読み出しとも可、修復動作状態
184は書き込みのみ可、保護動作状態185は読み出
しのみ可の状態である。
【0121】図31はエラー注入回路173と個別空間
アクセスにより、メモリ71a及び71bの診断用領域
に異なったデータ及びエラー状態を注入し、それを共通
空間アクセスによって読み出した時のデータを示すもの
である。
【0122】図32は、メモリ装置4の内部にアドレス
エラー検出回路176を設け、その出力を互いのメモリ
で交換し、相手側でエラーが検出されれば、エラーアド
レスレジスタに正しいアドレスを記憶させる構成の概念
図で、図33に詳細を示す。
【0123】以上のように構成される二重化メモリシス
テムの概略動作について、図26を用いて説明する。
【0124】メモリ装置4内部の許可フラグ170は、
読出し許可フラグと書込み許可フラグ及びパリティ生成
許可フラグの3ビットで構成され、アドレス判別回路1
72は共通アクセス空間と個別アクセス空間の判別を行
う。処理装置1から共通アクセス空間を使用する書込み
動作を行うとき、書込み許可フラグが“1”であれば、
パリティ生成許可フラグの状態に無関係にパリティ生成
を行なってメモリ71に書き込みを行い、書込み許可フ
ラグが“0”であれば書き込みを行わない。また処理装
置1から個別アクセス空間を使用する書込み動作を行う
時は、書込み許可フラグの状態に無関係にメモリ装置7
1に書き込みを行うが、パリティ生成許可フラグが
“0”であればパリティ生成を行わないでメモリ装置7
1に書き込みを行う。
【0125】次に処理装置1から共通アクセス空間を使
用する読出しを行う時は、読出し許可フラグが“1”で
あれば読み出しを行ない、読出し許可フラグが“0”で
あれば読み出しを行なわない。また処理装置1から個別
アクセス空間を使用する読み出しを行なう時は、読出し
許可フラグの状態に無関係に読み出しを行なう。
【0126】入出力制御装置177は両方のシステムバ
スに接続されており、システムバスの切換え回路は実施
例5におけるシステムバス制御装置と同様に構成され、
メモリ装置4からの読出しデータを取り込むときには、
エラーの発生していない側のシステムバスのデータを使
用する。
【0127】次に許可フラグ170、アドレス判別回路
172、エラー注入回路173の回路構成と動作につい
て、図27及び図28を用いて説明する。許可フラグ1
70は読出し許可フラグ170−1、書込み許可フラグ
170−2、パリティ生成許可フラグ170−3で構成
され、アドレス判別回路172から出力される許可フラ
グ設定信号線225に従い、システムバスから入力した
データ信号線224−1ないし224−3の内容をラッ
チする。初期状態ではリセット信号42により全てのフ
ラグは“0”に初期化される。読出しデータをシステム
バスに出力するためのゲート信号222は、読出し許可
フラグの出力である読出し許可信号線214と、アドレ
ス判別回路172の出力である共通空間読出し信号21
2と、個別空間読出し信号213により決定される。ま
ず、個別空間に対する読み出しでは個別空間読出し信号
213が“1”になるので、ORゲート219の機能に
より、読出し許可信号線214の状態と無関係にドライ
バ回路220のゲート信号222が“1”になり、シス
テムバスにメモリ71からの読出しデータを出力する。
一方共通空間に対する読み出しにおいては、共通情報読
出し信号212が“1”になっても、ANDゲート21
8により読出し許可信号線214が“1”でないとシス
テムバスに読出しデータが出力されない。
【0128】また個別空間に対する書き込みにおいて
は、個別空間書込み信号211が“1”になるので、O
Rゲート217の機能により、書込み許可信号線215
の状態と無関係にメモリ書込み信号線162が“1”に
なり、メモリ71にデータが書き込まれる。一方、共通
空間に対する書き込みにおいては、共通空間書込み信号
線210が“1”になっても、ANDゲート216の存
在により、書込み許可信号線215が“1”でないとメ
モリ書込み信号線162は“1”にならず、メモリ71
への書き込みは行われない。ところで、パリティ生成回
路239にはパリティ生成許可信号線163の制御によ
ってパリティ生成を制御する機能があり、パリティ生成
許可信号線163が“1”の時はパリティデータが正常
に生成され、“0”のときはエラーとなるように生成さ
れるものとする。従って共通空間に対する書き込みで
は、共通空間書込み信号線210が“1”になるので常
に正しいパリティ生成が行なわれるが、個別アクセス空
間時にはパリティ許可フラグ信号線338が“1”に設
定されている場合に限って、正しいパリティが生成され
る。個別空間の書込み動作でこの機能を使用すると、メ
モリ71にパリティエラーになるデータを意図的に書き
込む操作、すなわちエラー注入が可能となる。
【0129】更に、前述のアドレス判別回路172は図
28のように構成され、I/Oアドレス判別回路230
は、メモリ装置に対してレジスタアクセス等のために設
けられた固有のアドレスをデコードする。ここでシステ
ムバスのアドレス信号線13−2、マスタモード入力線
21、システムバスの書込み信号線13−4の条件をと
り、共通空間指定レジスタ設定信号線235、個別空間
指定レジスタ設定信号線236、及び許可フラグ設定信
号線225を出力する。共通空間レジスタは、設定信号
線235によってシステムバスのデータ信号線の値をラ
ッチし、個別空間レジスタ232は、設定信号線236
によってシステムバスのデータ信号線の値をラッチす
る。処理装置1からメモリ空間のアクセスがされると、
システムバス上のアドレス信号線13−2と共通空間指
定レジスタに設定されている内容を比較回路233で比
較し、一致すれば共通情報アクセス信号228が“1”
になり、この際書込み信号線13−4が“1”の場合は
ANDゲート237−3によって共通空間書込み信号線
210が“1”に、読出し信号線13−3が“1”の場
合はANDゲート237−4によって共通空間読出し信
号線212が“1”になる。同様に、個別空間指定レジ
スタの設定内容を比較回路234で比較し、一致すると
個別信号アクセス信号229が“1”になって個別空間
書込み信号211、または個別空間読出し信号線213
が“1”になる。
【0130】以上のように動作するアドレス判別回路1
72の機能を使用して、メモリ装置4のアドレス空間を
割り付ける例を、図29によって説明する。(図29に
おいて、200ないし207で示される実体は、各々幅
をもったメモリ領域である。)図29(A)は二重化メ
モリとして動作する時の設定例で、まずメモリ4aに対
し、前述の共通空間レジスタ231aに共通アクセスメ
モリA/B空間のアドレス202−1を設定し、個別空
間レジスタ232aに個別アクセスメモリA空間のアド
レス203−1を設定する。次にメモリ装置4bに対し
ては共通空間レジスタ231bに共通アクセスメモリA
/B空間のアドレス202−1を設定し、個別空間レジ
スタ232bに個別アクセスメモリB空間のアドレス2
03−2を設定する。この設定により共通空間202−
1に対するアクセスにおいては、メモリ装置4aとメモ
リ装置4bの両方が対象になり、個別アクセス空間20
3−1に対するアクセスにおいてはメモリ装置4aの
み、個別空間203−2に対するアクセスにおいてはメ
モリ装置4bのみが対象となって、二重化メモリとして
の動作が可能になる。
【0131】また、図29(B)に示すように、メモリ
装置4aに対しては共通空間レジスタ231aを共通空
間アクセスメモリA空間のアドレス202−3に、メモ
リ装置4bに対しては共通空間レジスタ231bを共通
空間アクセスメモリB空間のアドレス202−4に設定
すると、共通アドレス空間202−3に対するアクセス
ではメモリ装置4aが、共通アドレス空間202−4に
対するアクセスではメモリ装置4bが有効になり、全体
としては二重化メモリ動作に比べて2倍のメモリ容量を
提供できる。
【0132】次に前述した許可フラグ170と、共通及
び個別空間のアクセス機能を使用して、電源の投入から
通常動作、さらに故障メモリの修復及び修理交換の様子
を、読出し許可フラグと書込み許可フラグの組合せで定
義される状態遷移とともに、図30で説明する。まず状
態定義として、正常動作状態183は読出し許可フラグ
及び書込み許可フラグが“1”、修復動作状態184は
読出し許可フラグが“0”で書込み許可フラグが
“1”、保護動作状態185は読出し許可フラグが
“1”で書込み許可フラグが“0”、切り離し動作状態
181は読出し許可フラグ及び書込み許可フラグが
“0”の状態とし、さらにシステムの電源が未投入、ま
たはメモリ装置がシステムから取外されている状態18
0を補足的に定義する。
【0133】まずシステムの電源が投入されると、状態
180から遷移186により、切離し状態181に移行
する。この状態でそれぞれのメモリ装置に対して個別空
間アクセスを使用してメモリ71に対する書き込み、読
み出し、比較チェック等のメモリ診断188を行ない、
正常であれば電源投入時診断完了の移行189により正
常動作状態183に移行する。状態183ではメモリ装
置は二重化動作を行ない、エラー未発生時、及び単一の
データパリティエラーが発生した場合にも状態183に
とどまる。データパリティーエラーが重複して発生する
と、故障診断のために移行191によってメモリ装置を
切離し状態181に移行させるが、エラーの発生してい
ない側のメモリ装置は正常動作状態183にとどまる。
【0134】正常なメモリ装置が状態183、故障した
メモリ装置が切離し状態181にある場合、故障したメ
モリ装置に対しては診断処理188によって修復可否を
調べるが、一方処理装置1による診断動作中、入出力制
御装置177によるメモリ装置へのアクセスは共通空間
に対して実施されるので、正常なメモリ装置が応答して
正常動作が保証される。診断の結果修復不可能と判断さ
れれば、保守員により新しいメモリ装置との交換が行な
われ、新しいメモリ装置は挿入によってまず切り離し動
作状態181に移行し、診断にかけられる。ところで一
旦切離し状態181に移行すると、正常なメモリ装置と
の内容の相違が発生するので、このままでは正常動作状
態183に移行することができない。そこで診断終了時
の移行196によって修復動作状態184に移行する。
修復動作状態184では正常なメモリ装置から共通空間
でデータを読み出し、共通空間アクセスによる書き込み
で正常なメモリ装置と修復対象のメモリ装置の両方にデ
ータを書き込む。全領域のコピー処理194が完了する
と、修復完了の移行193により、再度両方のメモリ装
置が正常動作状態183になって二重化メモリ動作に復
旧する。この間、入出力制御装置177によるメモリ装
置へのアクセスは共通空間に対して実施されるので、書
込み動作は両方のメモリ装置に対して行われ、読出し動
作は状態183にある正常なメモリ装置が応答して正常
動作が保証される。
【0135】また正常動作状態183でアドレスパリテ
ィエラーが発生すると、エラーの発生したメモリ装置の
データ中、当該アドレスのメモリ内容が信頼できないた
め、直ちに読出し許可フラグを“0”にして読み出しを
禁止し、修復動作状態184に移行させる。アドレスパ
リティエラーが発生した後の修復動作状態184でもエ
ラーの発生したメモリ装置に対する書き込みは続行され
るので、処理装置1による修復処理開始までの間、正し
いメモリ装置との内容の相違はアドレスエラーの発生し
た箇所のみとなる。そこで必要な修復処理を施した後、
正常動作状態183に戻すことができる。
【0136】保護動作状態185の使用方法について説
明する。保護動作状態へは処理装置1からのモード切り
換え処理197により移行する。例えばシステムバス1
3に接続されている入出力制御装置177の故障を診断
する場合、この装置がメモリ装置に正しい書き込みを実
行するとは限らず、メモリ装置に対する書き込みを伴う
診断を不用意に実行させれば、メモリ71の内容を破壊
しうる。そこで二重化されたメモリ装置のうち一方を保
護動作状態185にしてメモリの内容の破壊を防止した
後診断を実行し、診断完了後保護動作状態185のメモ
リ装置から正常動作状態183のメモリ装置に内容をコ
ピーすることとする。その結果、たとえ入出力制御装置
が不正な書込み動作を行っても、正常なメモリに修復可
能である。仮に入出力制御装置が正常に動作すれば、書
込みデータは書込み許可フラグが“1”のままの通常動
作状態183のメモリ装置に書き込まれるので、この内
容を確認することで入出力制御装置の動作が診断でき
る。
【0137】次に、図26におけるエラー注入回路を使
用したエラーの注入状態と、この機能を利用した診断方
法について、図27ないし図31を用いて説明する。図
31における領域71−1は通常領域でプログラムやデ
ータが格納され、領域71−2ないし71−5が診断領
域として使用される。まずメモリ装置4aのパリティ許
可フラグを“1”に設定し、メモリ装置4aの個別空間
アクセスにより領域71−2aにデータ“8888”
を、領域71−4aにデータ“AAAA”を書き込むこ
とにより、正常なデータが生成される。次にメモリ装置
4aのパリティ許可フラグを“0”に設定し、メモリ装
置4aの個別空間アクセスにより領域71−3aにデー
タ“9999”を、領域71−5aにデータ“BBB
B”を書き込むことにより、パリティエラーを含んだデ
ータが生成される。同様にしてメモリ装置4bに対して
は、領域71−2b及び71−3bにデータ“CCC
C”及び“DDDD”の正常データを、領域71−4b
及び71−5bにはデータ“EEEE”及び“FFF
F”のパリティエラーを含んだデータを書き込む。
【0138】以上のように、診断領域に正常データとパ
リティエラーを含むデータを書き込んだ状態で、タイマ
等の機能により処理装置1が一定時間ごとに診断領域の
読み出しを行なうことで、メモリにエラーが発生した場
合は正常な側のメモリの内容を出力し、また両方のメモ
リでエラーが検出されたら高レベル割り込みが発生する
機能(実施例4における動作)を診断できる。すなわち
機能が正常ならば、領域71−2の読み出しではメモリ
71aが応答しデータ“8888”が、領域71−3の
読み出しではメモリ71aがエラーなのでメモリ71b
の正常データ“DDDD”が、領域71−5の読み出し
では両方のメモリがエラーなので高レベルの割り込みが
発生する。またメモリ装置4a内のエラー検出手段85
aが正常の動作していない場合、領域71−3の読み出
しでエラーデータの“9999”が読み出され、故障箇
所の判別が可能となる。
【0139】次に、アドレスエラーの検出について、図
32を用いて概略説明をする。処理装置1からメモリ装
置4がアクセスされる際、メモリのアドレス信号のパリ
ティチェックをアドレスエラー検出回路176で行な
い、この結果を相手側のメモリ装置にアドレスエラー検
出信号線175として出力するとともに、エラーが検出
された側は内部の読出し許可フラグを“0”にして読み
出しを禁止する。一方相手のアドレスエラー信号線17
5の変化を検出したメモリ装置は、そのアドレスをエラ
ーアドレスレジスタ174に記憶させ、割り込みによっ
てアドレスエラーの発生を知った処理装置1が制御用R
OM2に格納されている故障解析復旧プログラムを実行
し、エラーの発生したメモリアドレスを、正常な側のメ
モリ装置内のエラーアドレスレジスタ174から読み出
す。このアドレスの示すメモリの内容を読み出して再度
書き込むことにより、エラーの発生したメモリの内容が
正常なデータに復旧する。
【0140】上記の動作のうち、アドレスエラー検出と
エラーアドレスレジスタの詳細について、図33を用い
て説明する。アドレスエラー検出回路176aはシステ
ムバス上のアドレス信号線13−2aのパリティチェッ
クを行なっており、エラーを検出するとアドレスエラー
信号線175aを“1”に出力する。この信号は内部で
は読出し許可フラグ170−1aを“0”にリセットす
るとともに、ANDゲート216により書込み信号線1
62を“0”にして、誤ったアドレスへの書き込みを禁
止する。一方、相手側のメモリ装置4bでアドレスエラ
ーが検出された場合には、相手からのアドレスエラー信
号線175bが“1”になり、この時のアドレス信号線
13−2aの内容がエラーアドレスレジスタ174aに
記憶される。また読出し時にアドレスエラーが発生した
場合は、図15におけるメモリ誤り検出信号線84に相
当する信号を出力すれば、エラーの発生していないメモ
リ装置が読出しデータを出力してくれるので、正常な読
出しデータを保証できる。しかもアドレスエラーの発生
したメモリ装置は、エラーの発生した部分のみが書き変
わっていないに過ぎず、容易に修復できる。アドレスエ
ラーが発生したときの割り込み信号は、EXORゲート
92とANDゲート93によってアドレスエラー検出信
号線175aと175bの条件で生成される。いずれか
一方のメモリ装置でアドレスエラーが発生した場合はE
XORゲート92の出力が“1”になり、低レベルの割
り込み信号9が出力され、両方のメモリ装置でアドレス
エラーが発生した場合はANDゲート93の出力が
“1”になり、高レベルの割り込み信号10が出力され
る。低レベルの割り込みは、エラーの発生したアクセス
アドレスが正常なメモリ装置内のアドレスエラーレジス
タに記憶されていて修復処理可能であることを示し、高
レベルの割り込みはエラーのあったアクセスアドレスが
特定できないために修復処理が不可能なことを示す。
【0141】実施例7.図34は、本発明の第7実施例
に係る二重化メモリシステムのメモリ装置内部のデータ
エラーの検出を示す図である。図において、240はア
ドレスを入力するためのレシーバ、241は予め発生す
るエラー回数の上限値を設定するためのエラー上限値レ
ジスタ、244はエラー上限値レジスタ241に値を書
込むためのエラー上限値レジスタ設定信号線、245は
エラー検出回路、247はエラー検出回路245の出力
であるエラー検出信号246によってインクリメントさ
れ、外部からのエラー訂正信号線256によってデクリ
メントされるエラー累積カウンタ、249はエラー上限
値レジスタ241とエラー累積カウンタ247の出力を
比較し、比較結果に従い2種類の割り込み信号線を出力
するための比較回路、252はエラーが発生したアドレ
スを格納するための複数のエラーアドレスレジスタ、2
57はエラーアドレスレジスタの書込み信号258を生
成する書込み制御回路、254はメモリまたはエラーア
ドレスレジスタ252に格納されたデータを選択して出
力するセレクタ、259はセレクタ254の出力信号2
55を選択するための信号で“0”のときはメモリの読
み出しデータ233を“1”のときはエラーアドレスレ
ジスタ252−1を“2”のときはエラーアドレスレジ
スタ252−2の内容を選択出力するための制御を行な
うセレクタ切換え信号である。なおエラー上限値レジス
タ設定信号線244、エラー訂正信号線256、セレク
タ切換え信号259は例えば前述の実施例6における図
33のアドレス判別回路172により処理装置がアクセ
スするアドレスをデコートして生成される。
【0142】以上のように構成されるエラー検出の動作
について、図34を用いて説明する。まず電源投入時に
は、エラー累積カウンタ247は“0”に初期化され、
続いて処理装置からメモリ装置に内蔵されるエラー上限
値レジスタ241に、エラー上限値レジスタ設定信号線
244によってエラーアドレスレジスタの個数と同じ値
(実施例では“2”)を設定する。この後通常のメモリ
アクセス動作を行うと、セレクタ切換え信号259には
“0”が出力されており、メモリ71からの読み出しデ
ータ223はエラー検出回路245によりパリティチェ
ックが行われ、エラーが発生していなければセレクタ2
54及びドライバ回路220を経由してシステムバス1
3−1に出力される。エラーが検出されるとエラー検出
信号線246が“1”になり、エラー累積カウンタ24
7の内容がインクリメントされる。比較回路249では
前述のエラー上限値レジスタ241に設定されている内
容と、エラー累積カウンタ247の内容が比較され、エ
ラー累積カウンタの値がエラー上限値レジスタ241の
数値を越えていなければ低レベルの割込み信号線9を
“1”に、越えれば高レベルの割込み信号線10を
“1”にする。
【0143】ところで、書込み制御回路257はエラー
検出信号線246が“1”になったときに、エラー累積
カウンタの出力信号248の内容により、アドレス信号
251の内容をどのエラーアドレスレジスタに書込むか
を切換える動作を行なう。つまり初期状態ではエラー累
積カウンタ247の内容は“0”であるので書込み信号
線258−1が出力されることにより、エラーアドレス
レジスタ252−1にエラーアドレスが書込まれ、2回
目のエラー発生時にはエラー累積カウンタ247の内容
は“1”になっているので書込み信号線258−2が出
力されることにより、エラーアドレスレジスタ252−
2にエラーアドレスが書込まれる。このようにしてエラ
ーが発生したアドレスはエラーアドレスレジスタ252
に順次記憶されており、処理装置は低レベルの割り込み
を受けると障害回復処理によりエラーアドレスレジスタ
252−1のアクセスを行なうと、セレクタ切換え信号
259は“1”になりエラーアドレスレジスタ252−
1の内容がセレクタ254、データドライバ220を経
由してシステムバスに出力される。処理装置はこのよう
にしてエラーの発生したアドレスを知ることができ、こ
のアドレスで示されるメモリのデータを読み出して同じ
アドレスに書込むことによりパリティエラーの発生した
メモリの内容を修復する。この後処理装置はエラー訂正
信号線256によりエラー累積カウンタ247の内容を
デクリメントする。ところで処理装置が低レベルの割込
みを受け付けるまでの間でもメモリ装置のアクセスは実
行されており、別のアドレスでパリティエラーが発生す
ると、エラーアドレスレジスタの個数以下のエラーな
ら、発生したアドレスを記憶することができる。エラー
アドレスレジスタの個数を越えてエラーが発生した場合
は、前述の比較回路249の高レベルの割り込み信号線
が“1”になって修復不可能な重障害の発生が処理装置
に通知され、実施例5に記載したモード設定回路等の機
能を利用して、該当するメモリ装置を切り離す。
【0144】実施例8.図35は、本発明の第8実施例
に係る二重化メモリシステムであり、二重化バス変換ア
ダプタ261を介して一重のバスしか持たない通常の入
出力制御装置260を接続した様子を示す図である。図
36及び図37に二重化バス変換アダプタ261の詳細
構成を示す。
【0145】図36において、263はアドレス信号の
ドライバ/レシーバ回路、264はデータ信号のドライ
バ/レシーバ回路、269は通常の入出力制御装置26
0がシステムバスに対してアクセスする時のアドレスパ
リティを生成するパリティ生成回路、同様に271はデ
ータのパリティを生成するパリティ発生回路、270は
システムバスから通常の入出力制御装置をアクセスする
時に、二重化されたアドレスバスのパリティを検査し、
正しい方のアドレスを選択するためのパリティ検査選択
回路、同様に272はデータを選択するためのパリティ
検査選択回路である。
【0146】また図37において、276は通常の入出
力制御装置260がアクセスして良いアドレス領域を設
定するためのアドレス領域レジスタ、278は通常の入
出力制御装置260がシステムバスに出力しようとして
いるアドレスと、アドレス領域レジスタ276の内容を
比較し、その結果によりシステムバスのドライバのゲー
トを制御する比較回路である。
【0147】上記のように構成される二重化メモリシス
テムの入出力制御装置に関する動作概要を、図35を用
いて説明する。入出力制御装置177は二重化メモリシ
ステム対応に設計されたものであり、両側のシステムバ
スに対するアクセスが可能になっている。一方、通常の
入出力制御装置260は二重化メモリシステムを意識し
ていない既存のもので、それ自身は1つのシステムバス
への接続のみが可能なため、これを二重化バス変換アダ
プタ261によって二重化するとともに、エラーチェッ
クコードの生成、アドレスのチェック等を行い、信頼性
を向上させている。
【0148】次に、二重化バス変換アダプタ261の詳
細動作を、図36を用いて説明する。通常の入出力制御
装置260は、共にパリティコードを持たないアドレス
信号線262−2とデータ信号線262−1によって二
重化バス変換アダプタ261と接続されており、入出力
制御装置がシステムバス経由でメモリ装置1にアクセス
する場合は、アドレス信号線262−2にパリティ生成
回路269でパリティコードが付加されてアドレス信号
線265となり、ドライバ回路263−1を介して両側
のシステムバスにアドレス信号線13−2aと13−2
bとして出力される。またデータ信号線262−1には
パリティ生成回路271でパリティコードが付加され、
データ信号線267となり、ドライバ回路364−1を
介して両側のシステムバスにアドレス信号線13−1a
と13−1bとして出力される。
【0149】一方、二重化されたシステムバスから入出
力制御装置がアクセスされる場合は、システムバスのア
ドレス信号線13−2a及び13−2bはレシーバ回路
263−2で入力され、パリティ検査選択回路270に
よるパリティチェックの結果、エラーの発生していない
側のアドレス信号266が選択され、通常の入出力制御
装置260に対するアドレス信号線262−2として出
力される。同様にシステムバスのデータ信号線13−1
a及び13−1bはレシーバ回路264−2で入力さ
れ、パリティ検査選択回路272によるパリティチエッ
クの結果、エラーの発生していない側のデータ信号26
8が選択され、通常入出力制御装置260に対するデー
タ信号線262−2として出力される。
【0150】パリティ検査選択回路270で両側のアド
レス信号線でエラーが検出され、正しいアドレスが選択
できないときは、アドレスエラー信号線274が、また
パリティ検査選択回路272によって両側のデータ信号
線でエラーが検出され、正しいデータが選択できないと
きにはデータエラー信号線275が、各々出力され、O
Rゲート273により低レベルの割込み信号が出力され
る。この時、通常の入出力制御装置260に対する書込
み、読出し信号線(図示せず)は出力されなので、入出
力制御装置は動作を開始せず、処理装置1のソフトウェ
アによるリトライ処理を行う。
【0151】次に、図37を用いて、入出力制御装置2
60のアクセスに制限を設ける動作を説明する。アドレ
ス領域レジスタ276は入出力制御装置260がアクセ
ス可能なメモリアドレスの範囲を指定するためのもの
で、処理装置1は入出力制御装置260に対する入出力
動作の起動に先立ち、アドレス領域レジスタ設定信号2
82により、データ信号線262−1の内容をアドレス
領域レジスタ276に設定する。入出力制御装置260
が起動されてメモリへの転送が発生すると、入出力制御
装置260はアドレス信号線262−2にアクセスする
メモリアドレスを出力する。この時比較回路278は前
述のアドレス領域レジスタ276に設定された範囲内に
あるかどうかを判定し、範囲内であればドライバ出力許
可信号線279を“1”にしてシステムバスへのアクセ
スを許可し、範囲外であればドライバ出力許可信号線2
79を“0”にしてシステムバスへのアクセスを禁止す
る。またORゲート281により範囲外のアドレスがア
クセスされた時には、低レベルの割込み信号線9を
“1”にして処理装置に知らせる。
【0152】なお上記実施例では、メモリ装置のデータ
チェックコードとしてパリティデータによって説明した
が、これはパリティデータでなくECCコードであって
も同様に実現できる。
【0153】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、本発明によ
れば、二重化バス変換アダプタが一対のシステムバスか
らいずれか一方のシステムバスを電気的に選択し、選択
されたシステムバスを電気的に入出力制御装置に接続す
るため、二重化されていない従来タイプの入出力制御装
置であっても、二重化されたシテスムバスに接続して使
用することができる。
【0154】また本発明によれば、前記二重化バス変換
アダプタがシステムバスのエラーを検出し、エラーのな
いシステムバスを選択する一方、入出力制御装置からシ
ステムバスへ送出されるデータ及びアドレス信号に対す
るエラーチェックコードを生成するため、二重化されて
いない従来タイプの入出力制御装置を接続するときであ
っても、システム全体の信頼性を損なうおそれがない。
【0155】また本発明によれば、前記二重化バス変換
アダプタが両方のシステムバスでエラーが発生したとき
割込み信号を生成するため、入出力制御装置を接続すべ
きシステムバスを特定できない事態の発生が処理装置に
通知され、処理装置が必要な処置をとることができる。
【0156】また本発明によれば、前記二重化バス変換
アダプタのアドレス領域レジスタが入出力制御装置がア
クセスできるシステムバス上のアドレス範囲が設定され
るため、アクセス許可領域以外に対する入出力制御装置
によるアクセスを排除することができる。このため、転
送バッファ以外のメモリ領域の破壊が回避され、仮に信
頼性の低い従来タイプの入出力制御装置を接続しても、
システムの信頼性低下を最小限に抑えることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1実施例に係る二重化メモリシス
テムの全体構成を示すブロック図である。
【図2】 図1中のエラー検出回路6及びCPUバス切
換え回路7の構成を示す図である。
【図3】 図1中、エラー発生状況とCPUバス切換え
信号線12、割込み信号線9、10の相関を示す図であ
る。
【図4】 図2の回路の動作を示すタイミング図であ
る。
【図5】 図2の回路中、データ信号18とゲート信号
32のタイミングを示す図である。
【図6】 図1中のマスタ決定回路5の詳細を示す図で
ある。
【図7】 図6のマスタ決定回路5の動作を示すタイミ
ング図である。
【図8】 本発明の第2実施例に係る二重化メモリシス
テムのシステムバス制御回路を示す図である。
【図9】 図8中の回路の一部分が故障した時の動作を
示す図である。
【図10】 本発明の第2実施例に係るシステムバス制
御回路の変型例である。
【図11】 図10中の回路の一部分が故障した時の動
作を示す図である。
【図12】 本発明の第3実施例に係る二重化メモリシ
ステムのエラー検出回路とステータスレジスタの配置を
示す図である。
【図13】 図12における二重化メモリシステムのメ
モリ書込み時の故障箇所判定の方法を示す図である。
【図14】 図12における二重化メモリシステムのメ
モリ読出し時の故障箇所判定の方法を示す図である。
【図15】 本発明の第4実施例に係る二重化メモリシ
ステムの全体構成を示すブロック図である。
【図16】 図15中のシステムバス制御装置3に内蔵
されるシステムバス切換え回路82のシステムバス13
への出力切り換え部分を示す図である。
【図17】 図15中のメモリ装置4に内蔵されるシス
テムバス切換え回路83のシステムバス13からの入力
切換え部分を示す図である。
【図18】 図15中の二重化メモリシステムにおける
処理装置がメモリ装置へ書込みを行う際のデータバスの
切り換えを示した図である。
【図19】 図15中の二重化メモリシステムにおける
処理装置がメモリ装置からの読出しを行う際のデータバ
スの切り換えを示した図である。
【図20】 本発明の第5実施例に係る二重化メモリシ
ステムの全体構成を示すブロック図である。
【図21】 図20中のシステムバス制御装置3のCP
Uバス周辺の構成図である。
【図22】 図20中のシステムバス制御装置3のシス
テムバス周辺の構成図である。
【図23】 図20中のシステムバス制御装置3に内蔵
されるモード設定回路100の詳細図である。
【図24】 図23の回路の動作を示すタイミング図で
ある。
【図25】 図20中のメモリ装置におけるモードの遷
移を示す図である。
【図26】 本発明の第6実施例に係る二重化メモリシ
ステムの全体構成を示すブロック図である。
【図27】 図26中のメモリ装置4の内部構成を示す
図である。
【図28】 図26中のアドレス判別回路172の詳細
を示す図である。
【図29】 メモリ装置4のアドレス空間の割付を示す
図である。
【図30】 許可フラグの組合せによるメモリ装置4の
状態遷移を示す図である。
【図31】 図26中のエラー注入回路173によるメ
モリ内部のエラー注入状態を示す図である。
【図32】 本発明の第6実施例にアドレスエラー検出
機能を付加した二重化メモリシステムの全体構成を示す
ブロック図である。
【図33】 図32中のメモリ装置4の内部構成を示す
図である。
【図34】 本発明の第7実施例に係るデータエラー検
出の方式を示す図である。
【図35】 本発明の第8実施例に係る二重化バス変換
アダプタ261を含んだ二重化メモリシステムの全体構
成を示すブロック図である。
【図36】 図35中の二重化バス変換アダプタ261
の内部構造を示す図である。
【図37】 図36においてアドレス領域レジスタ27
6を付加した二重化バス変換アダプタ261を示す図で
ある。
【符号の説明】
1 処理装置(CPU)、2 制御ROM、3 システ
ムバス制御装置、4メモリ装置、5 マスタ決定回路、
6 エラー検出回路、7 CPUバス切替え回路、8
CPUデータバス、9 低レベルの割込み、10 高レ
ベルの割込み、11 CPUアドレスバス、12 CP
Uバス切替え信号線、13 システムバス、19 エラ
ー検出回路、20 正常信号線、21 マスタモード入
力信号線、30 データ出力タイミングクロック信号、
31 3ステートバッファ、34 プルアップ抵抗、3
5 EXORゲート、36 ANDゲート、38 マス
タ切替え信号線、41 マスタモードの出力信号線、4
2 リセット信号線、51 データ比較回路、53 比
較エラー信号線、60〜62 ドライバ/レシーバ、6
3 パリティ生成回路、64〜66 パリティ検査回
路、67〜69 ステータスレジスタ、70 システム
バス制御装置内部バス、71 メモリ、72メモリ装置
内部バス、73 選択回路、78 入力データ切替え信
号線、80,85 エラー検出回路、81 システムバ
ス切替え信号線、82,83 システムバス切替え回
路、84 メモリエラー検出信号線、100〜102
モード設定回路、103 モード設定信号線、104,
105 比較回路、106 Aバス許可信号線、107
Bバス許可信号線、113 比較エラー信号線、12
0 モード設定データ信号線、121 セレクタ回路、
123,125 モードラッチ、140 電源投入処
理、141,146,148 モードD状態、142
診断処理、143,151 モードA状態、144,1
52 通常動作、145 故障発生、147 修理交換
処理、149 診断処理、150 メモリコピー処理、
153,161 モードB状態、156 モードC状
態、157 通常動作、162 メモリ書き込み信号、
163 パリティ生成許可信号線、170 パリティ許
可フラグ、172 アドレス判別回路、173 エラー
注入回路、174 エラーアドレスレジスタ、175
エラーアドレス信号線、176アドレスエラー検出回
路、177 入出力制御装置、180 電源遮断状態、
181 切離し動作状態、183 正常動作状態、18
4 修復動作状態、185保護動作状態、186 カー
ド挿入/電源投入操作、187 カード取外し/電源遮
断操作、188 メモリ診断動作、189 電源投入時
診断完了、190エラー無し/単一データエラー動作、
191 重複データエラー発生、192アドレスエラー
発生、193 修復完了、194 メモリコピー動作、
195修復不可能エラー発生、196 診断終了、19
7 保護モード切替え、200 メモリ空間、201
I/O空間、202 共通アクセス空間、203 個別
アクセス空間、206 I/O空間A、207 I/O
空間B、208 メモリ空間A、209 メモリ空間
B、210 共通空間書き込み、211 個別空間書き
込み、212 共通空間読み出し、213 個別空間読
み出し、214読み出し許可信号線、215 書き込み
許可信号線、222 ドライバゲート信号線、223
メモリ読み出しデータ信号線、225 フラグ書き込み
信号線、226 メモリ書き込みデータ信号線、228
共通空間アクセス信号、229個別空間アクセス信
号、230 I/Oアドレス判定回路、231 共通空
間指定レジスタ、232 個別空間指定レジスタ、23
3,234 比較回路、235 共通空間指定レジスタ
設定信号線、236 個別空間指定レジスタ信号線、2
39 パリティ生成回路、240 アドレスレシーバ、
241 エラー上限値レジスタ、244 エラー上限値
レジスタ設定信号線、245 エラー検出回路、246
エラー検出信号線、247 エラー累積カウンタ、2
48 累積カウンタ出力信号線、249 比較回路、2
51 入力アドレス信号線、253エラーアドレス出力
信号線、254 セレクタ回路、256 エラー訂正信
号線、260 入出力制御装置、261 二重化バス変
換アダプタ、262 変換バス信号線、263 アドレ
スドライバ/レシーバ回路、264 データドライバ/
レシーバ回路、265 アドレス信号線、266 アド
レス入力信号線、267 データ信号線、268 デー
タ入力信号線、269 アドレスパリティ生成回路、2
70 アドレスパリティ生成/選択回路、271 デー
タパリティ生成回路、272 データパリティ生成回路
/選択回路、274 アドレスエラー信号線、275
データエラー信号線、276 アドレス領域レジスタ、
277アドレス領域信号線、278 比較回路、279
ドライバ出力許可信号線、282 アドレス領域レジ
スタ設定信号線。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 各種の処理を行う処理装置と、この処理
    装置にCPUバスを介して接続された一対のシステムバ
    ス制御装置と、この一対のシステムバス制御装置にそれ
    ぞれ接続された一対のシステムバスと、それぞれがこの
    一対のシステムバスの両方に接続された一対のメモリ装
    置と、を含み、二重化バス変換アダプタを介して二重化
    されていない入出力制御装置を一対のシステムバスに接
    続する二重化メモリシステムにおいて、 前記二重化バス変換アダプタは、 一対のシステムバスから、いずれか一方のシステムバス
    を電気的に選択するシステムバス選択手段と、 システムバス選択手段によって選択されたシステムバス
    を電気的に入出力制御装置に接続する入出力制御装置接
    続手段と、 を有することを特徴とする二重化メモリシステム。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の二重化メモリシステム
    において、 前記の二重化バス変換アダプタは、 システムバスのエラーを検出するシステムバスエラー検
    出手段と、 システムバス側から入出力制御装置がアクセスされる時
    に前記システムバスエラー検出手段の出力に従ってエラ
    ーのないシステムバスを選択するシステムバス選択手段
    と、 入出力制御装置からシステムバス側にアクセスする時に
    入出力制御装置からシステムバスへ送出されるデータ及
    びアドレス信号に対するエラーチェックコードを生成す
    るチェックコード生成手段と、 を有することを特徴とする二重化メモリシステム。
  3. 【請求項3】 請求項2に記載の二重化メモリシステム
    において、 前記二重化バス変換アダプタは、 両方のシステムバスでエラーが発生したとき、処理装置
    に対する割込み信号を生成するアダプタ割込み生成手
    段、 を有することを特徴とする二重化メモリシステム。
  4. 【請求項4】 請求項1に記載の二重化メモリシステム
    において、 前記二重化バス変換アダプタは、 入出力制御装置に対してアクセスを許可するシステムバ
    ス上のアドレス範囲を設定するアドレス領域レジスタ
    と、 入出力制御装置によるアクセスがアドレス領域レジスタ
    に設定された領域外であるときアクセスを禁止するアク
    セス禁止手段と、 を有することを特徴とする二重化メモリシステム。
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